(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記項目のデバイス情報は、前記デバイスが有する部品に関するメンテナンス情報、前記デバイスのエラー情報を含むステータス情報、前記デバイスが実行したジョブに関するジョブ情報、を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
前記表示制御部は、前記項目のデバイス情報の全てが選択された場合に提供される全てのサービスを視認可能に前記表示部に表示させつつ、前記デバイス情報の項目の選択に応じて、前記全てのサービスのうち前記提供されるサービスを特定の表示態様で表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のデバイス。
前記表示制御部は、前記デバイスが実行したジョブに関するジョブ情報が前記デバイス情報の項目として選択されたか否かに応じて、前記表示部における前記サービスの表示を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のデバイス。
前記サービスには、ユーザーへのコールサービス、前記デバイスのリモート設定、前記デバイスの故障診断、消耗品のディスカウント、前記デバイスに関する生産管理支援、のいずれかが含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のデバイス。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プリンター等のデバイスのユーザーは、セキュリティ上の不安(情報が漏えいしたときのリスク)から、敢えてデバイスをネットワークに接続せず、デバイスに関する情報を管理装置へアップロードできない状況にデバイスを置くことがあった。しかし、そのような状況では、管理装置側がデバイスの状態を把握できず、デバイスを適切に管理することができない。
【0006】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、セキュリティ上の不安を解消しつつ適切な管理(サービス)を受けられる環境の構築に貢献するデバイスおよびデバイス情報管理プログラムを提供する。
【0007】
本発明の態様の1つは、管理装置による管理対象となるデバイスであって、前記デバイスに関する複数項目のデバイス情報のうち前記管理装置へ送信するデバイス情報の項目の選択を受け付ける選択受付部と、前記選択された項目のデバイス情報のみ前記管理装置へ送信する送信制御部と、を備える。
【0008】
当該構成によれば、デバイスのユーザーは、管理装置へ送信してもよいデバイス情報の項目を選択し、選択した項目のデバイス情報だけを管理装置へ送信させることができる。従って、ユーザーの抱くセキュリティ上の不安が解消される。また、デバイスは、送信したデバイス情報に応じた適切な管理(サービス)を受けることができる。
【0009】
本発明の態様の1つは、前記複数項目のデバイス情報は、前記デバイスが有する部品に関するメンテナンス情報、前記デバイスのエラー情報を含むステータス情報、前記デバイスが実行したジョブに関するジョブ情報、を含むとしてもよい。
当該構成によれば、デバイスは、メンテナンス情報、ステータス情報、ジョブ情報といった項目のデバイス情報のうち選択された項目の情報に応じた適切な管理(サービス)を受けることができる。
【0010】
本発明の態様の1つは、デバイスは、前記デバイス情報の項目の選択に応じて、提供されるサービスを表示部に表示させる表示制御部を更に備えるとしてもよい。
当該構成によれば、どのようなデバイス情報の項目を選択すれば(どのようなデバイス情報を管理装置へ送信すれば)どのようなサービスが提供されるのかを、ユーザーに容易に理解させることができる。前記サービスには、例えば、ユーザーへのコールサービス、前記デバイスのリモート設定、前記デバイスの故障診断、消耗品のディスカウント、前記デバイスに関する生産管理支援、のいずれかが含まれるとしてもよい。
【0011】
本発明の態様の1つは、前記表示制御部は、前記選択されるデバイス情報の項目の増加に応じて、前記提供されるサービスの表示数を増やすとしてもよい。
当該構成によれば、管理装置へ送信するデバイス情報の項目を増やせば、それに応じて提供されるサービスの数が増えることをユーザーに容易に理解させることができる。
【0012】
本発明の態様の1つは、前記表示制御部は、前記複数項目のデバイス情報の全てが選択された場合に提供される全てのサービスを視認可能に前記表示部に表示させつつ、前記デバイス情報の項目の選択に応じて、前記全てのサービスのうち前記提供されるサービスを特定の表示態様で表示させるとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーは、デバイス情報の全項目を選択した場合に提供される全てのサービスを認識しつつ、デバイス情報の項目の選択と提供されるサービスとの関係を容易に理解することができる。
【0013】
本発明の態様の1つは、前記表示制御部は、前記デバイスが実行したジョブに関するジョブ情報が前記デバイス情報の項目として選択されたか否かに応じて、前記表示部における前記サービスの表示を変更するとしてもよい。
当該構成によれば、ジョブ情報を選択するか否かにより提供されるサービスが変わることをユーザーに理解させることができる。
【0014】
本発明の技術的思想は、デバイスというカテゴリー以外にも様々な態様にて実現される。例えば、デバイスが実行する工程に相当する方法の発明や、それら工程をハードウェア(コンピューター)に実行させるプログラム(デバイス情報管理プログラム)の発明や、プログラムを記憶したコンピューター読取可能な記憶媒体の発明がそれぞれ成立する。
また、デバイスや管理装置を含んだシステムも発明として成立する。また、後述の端末も発明として成立する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。
図1は、本実施形態にかかるシステム10を簡易的に示している。システム10は、管理装置30および、管理装置30による管理対象となるデバイス40を含んでいる。また、
図1の例では、デバイス40は、デバイス40を監視する端末20に対して有線または無線でローカル接続されており、端末20はシステム10の一部とされている。
【0017】
デバイス40は、例えばプリンターである。プリンターは、少なくともプリンターとして機能する装置であり、スキャナーやファクシミリ等の複数の機能を併せ持った複合機であってもよい。ただし、本実施形態が想定するデバイス40は、プリンターに限定されず、自身に関する情報(デバイス情報)が管理装置30へアップロードされて管理装置30の管理下に置かれる様々なデバイスが該当する。システム10の全体あるいは一部分を、デバイス管理システム等と呼んでもよい。
【0018】
端末20および管理装置30は、それぞれネットワーク通信機能を有し、ネットワークNWを介して互いに通信可能である。ネットワークNWは、ローカルエリアネットワーク(LAN)やインターネットを含み得る。ネットワークNWは、有線ネットワークであってもよいし、無線ネットワークであってもよい。ネットワークNWがインターネットを含む場合、管理装置30は、インターネットを通じてクラウドサービスを提供するサーバーであると言える。例えば、管理装置30は、サーバーとして機能する1台あるいは複数台の情報処理装置によって実現される。また、管理装置30は、システム10を統括、運営する側の者(例えば、前記クラウドサービスを提供する事業者)が取り扱う装置であり、一方、デバイス40および端末20は、デバイス40のユーザーが取り扱う装置である。
【0019】
端末20は、例えば、パーソナルコンピューター(PC)や、PCと同様の性能を有する端末によって実現される。端末20は、制御部21、通信インターフェイス(IF)22、記憶部23、表示部24、操作入力部25等を含んで構成される。制御部21は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部21では、CPUが、ROM等に保存されたプログラムに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより、後述のデバイス情報の項目の選択受付やデバイス情報のアップロード、ユーザーインターフェイス(UI)画面の表示等、種々の処理を実現する。制御部21には、このようなプログラムの一種としてのデバイス情報管理プログラム26がインストールされている。
【0020】
通信IF22は、公知の通信規格を含む所定の通信規格に準拠して外部と通信を実行するIFである。記憶部23は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリー等の記憶装置や、制御部21の一部分によって構成される。記憶部23には、監視対象のデバイス40から取得したデバイス情報等が記憶される。
【0021】
表示部24は、視覚的情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部24は、ディスプレイと、当該ディスプレイを駆動するための駆動回路とを含む構成であってもよい。操作入力部25は、ユーザーによる操作を入力するための手段であり、例えば、タッチパネル、物理ボタン、マウス、キーボード等により実現される。むろん、表示部24は、このようなタッチパネルとしても機能し得る。表示部24や操作入力部25は、端末20に外付けされた周辺機器であってもよい。
【0022】
デバイス40は、制御部41、通信IF42、表示部43、操作入力部44、動作部45等を含んで構成される。制御部41は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部41では、CPUが、ROM等に保存されたファームウェアFWに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより動作部45を始めとしたデバイス40の各部の挙動を制御する。通信IF42、表示部43、操作入力部44についての基本的説明は、通信IF22、表示部24、操作入力部25に関する前記説明を準用可能である。
【0023】
デバイス40がプリンターである場合、動作部45は、印刷データに基づく印刷動作を実行する印刷部を有する。また動作部45は、印刷部の他、原稿を光学的に読み取って画像データを生成するスキャナー部、ファクシミリ通信(送受信)を実行可能なファクシミリ通信部、電子メール通信(送受信)を実行可能な電子メール通信部等、デバイス40(複合機)が有し得る各種機能を具体的に実現するための各手段の総称である。印刷部、スキャナー部、ファクシミリ通信部、電子メール通信部等の構成は公知であるため、詳しい説明は省略する。
【0024】
デバイス40および当該デバイス40のデバイス情報を取得して管理装置30へアップロードする端末20の組み合わせをまとめて、本発明にかかるデバイスと捉えてもよい。また、このようなデバイスは、
図1では省略しているが複数存在し得る。
【0025】
図2,3,4は、デバイス情報管理プログラム26を実行する端末20の制御部21が表示部24に表示させるUI画面50の一例を示している。UI画面50は、例えば、サービス表示欄51、モニタリング情報表示欄52、アップロード情報表示欄53等を含んでいる。
【0026】
モニタリング情報表示欄52には、デバイス40に関するデバイス情報の項目(デバイス情報の種類)が表示される。デバイス情報の項目の例としては、シリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時、部品寿命カウント情報、ジョブ名、ジョブサイズ、インク使用量、印刷日時、等がある。
【0027】
シリアル番号は、デバイス40の個体毎に固有の番号である。ユーザー名は、例えば、デバイス40を使用する個人や法人の名称である。エラー発生情報は、デバイス40にエラーが発生した日時やエラーの内容等を示す情報、エラー終了情報は、エラーが解消された日時等を示す情報である。エラー発生情報およびエラー終了情報をまとめて、エラー情報と呼んでもよい。また、エラー情報は、デバイス40の状態を示すステータス情報の一種である。
【0028】
クリーニング日時は、動作部45(印刷部)が有するインクジェット方式の記録ヘッドのクリーニングを実行した日時やクリーニングの履歴等を示す情報である。部品寿命カウント情報は、動作部45が有する部品の寿命(交換が必要になるタイミング)を直接あるいは間接的に示す情報である。例えば、当該部品が、寿命までの使用回数の上限が決まっているものであれば、現在までの使用回数が部品寿命カウント情報に該当する。クリーニング日時や部品寿命カウント情報は、デバイス40が有する部品に関するメンテナンス情報の一種である。
【0029】
ジョブ名は、動作部45が実行したジョブ(例えば、印刷部が実行した印刷ジョブ)単位の名称(ファイル名等)である。ジョブサイズは、ジョブ単位のサイズを示す情報であり、印刷ジョブであれば、例えば用紙サイズと印刷枚数との積である。インク使用量は、印刷ジョブ単位での使用されたインク量である。ジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量をまとめて、ジョブ情報と呼んでもよい。印刷日時は、印刷ジョブ毎の動作部45(印刷部)による印刷実行日時である。なお、デバイス40に関するデバイス情報の項目は、上述したものに限定されない。
【0030】
制御部21は、上述したような様々な項目のデバイス情報を、定期的にあるいは不定期にデバイス40と通信することによりデバイス40から取得し、取得したデバイス情報を記憶部23に記憶させる。また、このようなデバイス情報の取得や記憶とは別に、制御部21は、
図2,3,4に示すようなUI画面50をユーザーによる端末20の操作に応じて表示部24に表示させる。UI画面50のモニタリング情報表示欄52(およびアップロード情報表示欄53)は、デバイス情報の項目(種類)を示すものであり、項目毎の具体的内容(例えば、ジョブ名そのそも)を示すものではない。むろん、端末20は、ユーザーによる操作を受けて、これら項目毎のデバイス情報の具体的内容を、記憶部23に記憶された情報に基づいて表示部24に表示させることも可能である。
【0031】
ユーザーは、デバイス40に関する複数項目のデバイス情報について、それらを管理装置30へアップロードするか否かを項目毎に任意に選択することができる。例えば、モニタリング情報表示欄52には、デバイス情報の項目毎にチェックボックス52aが設けられている。ユーザーは、操作入力部25を操作することにより、任意にチェックボックス52aへチェックを入力してデバイス情報の項目を選択することができる。制御部21は、当該チェックが入れられたデバイス情報の項目について、アップロードが許可された項目であると認識し、当該チェックが入れられたデバイス情報の項目だけを、UI画面50のアップロード情報表示欄53にも表示させる。このように、UI画面50を通じてデバイス情報の項目の選択を受け付ける点で、制御部21、表示部24および操作入力部25は、デバイスに関する複数項目のデバイス情報のうち管理装置30へ送信するデバイス情報の項目の選択を受け付ける選択受付部として機能すると言える。
【0032】
図2の例では、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目うちシリアル番号およびユーザー名が選択されており、当該選択の結果、アップロード情報表示欄53にも項目としてシリアル番号およびユーザー名が表示されている。
図3の例では、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目うちシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が選択されており、当該選択の結果、アップロード情報表示欄53にも項目としてシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が表示されている。
図4の例では、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目うちシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時、部品寿命カウント情報、ジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量が選択されており、当該選択の結果、アップロード情報表示欄53にも項目としてシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時、部品寿命カウント情報、ジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量が表示されている。
【0033】
ユーザーは、モニタリング情報表示欄52において選択状態の項目を減らすことも可能である。例えば、
図4に示す状態のUI画面50において、ユーザーが、モニタリング情報表示欄52のジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量についての各チェックボックス52a内のチェックを消す操作をすると、当該操作に連動して、制御部21は、アップロード情報表示欄53からもジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量の各項目を消す。これにより、UI画面50は、
図4に示す状態から
図3に示す状態へ遷移する。
【0034】
制御部21は、モニタリング情報表示欄52において選択された(アップロード情報表示欄53に表示された)項目のデバイス情報のみ、ネットワークNWを介して管理装置30へ送信する。つまり、制御部21は、モニタリング情報表示欄52へのユーザーの操作による、デバイス情報の各項目に対する最新の選択状況に従って、管理装置30へ送信すべきデバイス情報の項目を特定し、当該特定した項目のデバイス情報を記憶部23から読み出して管理装置30へアップロードする。このように、選択された項目のデバイス情報のみ管理装置30へ送信する点で、制御部21および通信IF22は、送信制御部として機能すると言える。
【0035】
管理装置30(事業者)側では、デバイス40(デバイス40を監視する端末20)からアップロードされたデバイス情報に基づいて当該デバイス40の状況を把握し、状況に応じた種々のサービスをデバイス側へ提供することができる。ただし、管理装置30へアップロードされたデバイス情報の項目に応じて、管理装置30側で把握できることも変わるため、このようなアップロードされたデバイス情報に応じて、管理装置30側から提供されるサービスの内容も変わることになる。
【0036】
図2,3,4に例示するように、UI画面50のサービス表示欄51には、デバイス側へ提供され得る複数のサービスが視認可能に表示されている。複数のサービスには、例えば、コールサービス、リモート設定、故障診断、ボリュームディスカウント、生産管理支援、等が含まれる。
【0037】
コールサービスとは、管理装置30(事業者)側のオペレーターが、デバイス40のユーザーと通話することによりデバイス40の操作方法やトラブル解消方法等を教示するサービスである。リモート設定とは、管理装置30側からデバイス(端末20やデバイス40)への通信によりデバイス40の設定を自動的に変更したり更新したりするサービスである。故障診断とは、管理装置30がデバイス情報に基づいてデバイス40の故障の有無や原因を診断し、診断結果をデバイス(端末20やデバイス40)へ通知するサービスである。ボリュームディスカウントとは、管理装置30が把握するデバイス40による印刷の量(印刷枚数等)に応じて、事業者側からデバイス40のユーザーへ納品する消耗品(印刷に使用する用紙やインク)の代金を値引きするサービスである。生産管理支援とは、管理装置30がデバイス情報に基づいて、より生産性が向上するデバイス40の利用態様を診断してデバイス(端末20やデバイス40)側へ最適な利用態様(例えば、デバイス40を稼働させる時間帯等)を提案、指示するサービスである。
【0038】
システム10においては、いずれの項目のデバイス情報を管理装置30へ送信すればいずれのサービスが提供される(有効化される)かが予め決まっており、制御部21(デバイス情報管理プログラム26)は、そのようなデバイス情報の項目と有効化されるサービスとの対応関係を予め情報として有している。
【0039】
一例として、デバイス40のシリアル番号およびユーザー名が管理装置30へアップロードされた場合、コールサービスおよびリモート設定が提供される。
また、デバイス40のシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が管理装置30へアップロードされた場合、コールサービス、リモート設定および故障診断が提供される。
【0040】
また、デバイス40のシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時、部品寿命カウント情報、ジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量が管理装置30へアップロードされた場合、コールサービス、リモート設定、故障診断およびボリュームディスカウントが提供される。
また、モニタリング情報表示欄52において選択可能な項目の全て、
図2,3,4の例ではデバイス40のシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時、部品寿命カウント情報、ジョブ名、ジョブサイズ、インク使用量および印刷日時が管理装置30へアップロードされた場合、コールサービス、リモート設定、故障診断、ボリュームディスカウントおよび生産管理支援が提供される。
つまり、基本的には管理装置30へアップロードするデバイス情報の項目が増えるほど、提供されるサービスの数も増える。
【0041】
制御部21は、UI画面50を表示させる際、モニタリング情報表示欄52におけるデバイス情報の項目の選択状況に連動して、提供されるサービスをサービス表示欄51に表示させる。
図2の例によれば、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目のうちシリアル番号およびユーザー名が選択されている。そのため制御部21は、シリアル番号およびユーザー名が管理装置30へアップロードされた場合に有効化されるサービスであるコールサービスおよびリモート設定を、サービス表示欄51に表示させる。
図2の例では、サービス表示欄51において、ユーザーが視認可能なコールサービス、リモート設定、故障診断、ボリュームディスカウント、生産管理支援のうち、コールサービスおよびリモート設定が、他のサービス(故障診断、ボリュームディスカウント、生産管理支援)と比べて明らかに強調された態様で表示されている。制御部21は、選択されたデバイス情報の項目に対応して有効化されるサービスの表示について、他のサービスの表示よりも、色、明るさ、文字の太さや大きさ等を変更して強調させる。
【0042】
図3の例によれば、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目のうちシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が選択されている。そのため制御部21は、シリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が管理装置30へアップロードされた場合に有効化されるサービスであるコールサービス、リモート設定および故障診断を、サービス表示欄51に表示させる。
図3の例では、サービス表示欄51において、ユーザーが視認可能なコールサービス、リモート設定、故障診断、ボリュームディスカウント、生産管理支援のうち、コールサービス、リモート設定および故障診断が、他のサービス(ボリュームディスカウント、生産管理支援)と比べて明らかに強調された態様で表示されている。
【0043】
図4の例によれば、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目のうちシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時、部品寿命カウント情報、ジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量が選択されている。そのため制御部21は、シリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時、部品寿命カウント情報、ジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量が管理装置30へアップロードされた場合に有効化されるサービスであるコールサービス、リモート設定、故障診断およびボリュームディスカウントを、サービス表示欄51に表示させる。
図4の例では、サービス表示欄51において、ユーザーが視認可能なコールサービス、リモート設定、故障診断、ボリュームディスカウント、生産管理支援のうち、コールサービス、リモート設定、故障診断およびボリュームディスカウントが、他のサービス(生産管理支援)と比べて明らかに強調された態様で表示されている。
【0044】
このようなサービス表示欄51を含むUI画面50を表示部24に表示させる点で、制御部21は、デバイス情報の項目の選択に応じて、提供されるサービスを表示部24に表示させる表示制御部としても機能すると言える。また、
図2,3,4の例によれば、制御部21は、複数項目のデバイス情報の全てが選択された場合に提供される全てのサービスを視認可能に表示部24に表示させつつ、デバイス情報の項目の選択に応じて、前記全てのサービスのうち提供されるサービスを特定の表示態様(強調された態様)で表示させる、と言える。
【0045】
さらに、具体例の一つとして、制御部21は、デバイス40が実行したジョブに関するジョブ情報(ジョブ名、ジョブサイズおよびインク使用量)がデバイス情報の項目として選択されたか否かに応じて、表示部24におけるサービスの表示を変更する(ボリュームディスカウントを有効なサービスとして表示するか否かを切替える(
図3,4参照))、と言える。
【0046】
図5は、デバイス情報管理プログラム26を実行する端末20の制御部21が表示部24に表示させるUI画面50の一例を示している。
図5の例では、
図3と同様に、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目のうちシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が選択されており、アップロード情報表示欄53にも項目としてシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が表示されている。ここで、制御部21は、モニタリング情報表示欄52におけるデバイス情報の項目の選択状況に連動して、提供されるサービスをサービス表示欄51に表示させる際、
図5の例のように、提供されるサービスだけをサービス表示欄51に表示させるとしてもよい。
【0047】
つまり制御部21は、モニタリング情報表示欄52において、デバイス情報の項目のうちシリアル番号、ユーザー名、エラー発生情報、エラー終了情報、クリーニング日時および部品寿命カウント情報が選択されている場合は、そのときに有効化されるサービスであるコールサービス、リモート設定および故障診断だけをサービス表示欄51に表示させる。また例えば、モニタリング情報表示欄52において、シリアル番号およびユーザー名が選択されている場合は、そのときに有効化されるサービスであるコールサービスおよびリモート設定だけをサービス表示欄51に表示させる。言い換えると、
図2,3,4に例示したようにそのとき提供されないサービスも視認可能に(提供されるサービスよりも目立たない態様で)表示することは、必須ではない。
図5のようにサービス表示欄51を表示する場合であっても、制御部21は、選択されるデバイス情報の項目の増加に応じて、提供されるサービスの表示数を増やすことになる。
【0048】
図6は、システム10の他の構成例を簡易的に示している。
図6に関して
図1と共通する事項については説明を省略する。
図6の例では、デバイス40の通信IF42は、ネットワーク通信機能を有し、ネットワークNWを介して管理装置30と互いに通信可能である。つまり、システム10において端末20は必須ではなく、これまでに説明した端末20の役割をデバイス40自身が担う構成も本実施形態に含まれる。
【0049】
図6の例では、デバイス40にデバイス情報管理プログラム26がインストールされており、制御部41がデバイス情報管理プログラム26を実行する。これにより、制御部41が、自身(デバイス40)のデバイス情報を収集、記憶し、上述したようなUI画面50を表示部43に表示させる。そして制御部41は、UI画面50に対する操作(デバイス情報の項目の選択)を、ユーザーの操作入力部44の操作により受け付け、当該選択に応じてUI画面50内の表示を変更し(
図2,3,4,5参照)、また、選択された項目のデバイス情報を管理装置30へアップロードする。
【0050】
さらに
図6の構成において、表示部43および操作入力部44は、ユーザーが持ち運び可能な端末46(例えば、タブレット型端末やスマートフォン等)が有する表示機能および入力機能によって実現されてもよい。端末46は、デバイス40に対して有線あるいは無線により接続され、端末46にインストールされているアプリケーションがUI画面50を端末46の表示部に表示させる。そしてユーザーは、端末46を操作することにより、端末46が表示するUI画面50において前記のようにデバイス情報の項目を選択する。デバイス情報の項目の選択結果は、端末46(アプリケーション)からデバイス40の制御部41へ通知され、制御部41は、当該通知に従ってデバイス情報を管理装置30へアップロードする。この場合、デバイス情報管理プログラム26の少なくとも一部の機能が、端末46のアプリケーションによって実現されると言える。
【0051】
このように本実施形態によれば、管理装置30による管理対象となるデバイスは、複数項目のデバイス情報のうち管理装置30へ送信するデバイス情報の項目の選択を受け付け、選択された項目のデバイス情報のみ管理装置30へ送信する。つまり、デバイスのユーザーは、セキュリティ上の判断から、管理装置30へ送信してもよいデバイス情報の項目を選択し、選択した項目のデバイス情報だけを管理装置30へアップロードすることができる。従って、ユーザーの抱くセキュリティ上の不安が解消され、デバイスは、送信したデバイス情報に応じた適切な管理(サービス)を受けることができる。例えば、ユーザーは、ジョブ情報を外部へ送信することに起因する情報流出のリスクを考慮して、ジョブ情報はモニタリング情報表示欄52において選択しないことにより、コールサービス、リモート設定および故障診断のサービスだけを受けることを選択できる。一方、業務のコストダウンを積極的に図りたいユーザーは、ジョブ情報をモニタリング情報表示欄52において選択することにより、さらにボリュームディスカウントのサービスを受けることを選択できる。
【0052】
さらに本実施形態によれば、デバイスは、デバイス情報の項目の選択に応じて、提供されるサービスを表示部に表示させる(サービス表示欄51を含んだUI画面50を表示部に表示させる)。これにより、ユーザーは、どのようなデバイス情報の項目を選択すれば(どのようなデバイス情報を管理装置30へ送信すれば)どのようなサービスが提供されるのかを容易に理解することができ、セキュリティ上のリスクも考慮しながら、受けるサービスの種類を自身にとって最適にカスタマイズすることができる。
【0053】
デバイスに提供され得るサービスは、上述したものに限られない。例えば、管理装置30は、デバイス情報に基づいてデバイス40におけるインク消費の程度を把握し、デバイス40に装着されたインクカートリッジが空になる前にインクを自動的に発注しデバイス40のユーザーへ発送するサービス(インク自動発注)を提供することも可能である。インク自動発注は、例えば、デバイス40のジョブ情報が管理装置30へアップロードされる場合に有効化されるサービスである。従って、制御部21または制御部41は、ジョブ情報がモニタリング情報表示欄52においてデバイス情報の項目として選択されたか否かに応じて、表示部24または表示部43におけるサービスの表示を変更する(インク自動発注を有効なサービスとして表示するか否かを切替える)ことが可能である。
【0054】
また、所定の条件が成立した場合には、制御部21または制御部41は、ユーザーによるデバイス情報の項目の前記選択状況にかかわらず、所定項目のデバイス情報を管理装置30へ自動的に送信するとしてもよい。所定の条件とは、例えば、デバイス40にエラーが発生した場合である。制御部21または制御部41は、デバイス40にエラーが発生した場合は、モニタリング情報表示欄52においてジョブ情報が選択されているか否かにかかわらず、例えば、当該エラーの発生時あるいは発生前にデバイス40が実行していた印刷ジョブに関するジョブ情報を管理装置30へ自動的にアップロードする。かかる構成により、管理装置30側で、デバイス40に発生したエラーの詳細な解析やデバイス40に対する、より適切なサポートを行うことができる。