(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理部は、前記冊子の表紙側又は裏表紙側から前記シートを1枚単位で分割する指示に基づき、前記冊子を2つに分割した状態を示すページ確認プレビュー画像を生成し、
前記ページ確認プレビュー画像は、前記ページ画像を示す、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記処理部は、前記冊子の表紙側又は裏表紙側から前記シートを1枚単位で分割する指示に基づき、前記冊子を2つに分割した状態を示すページ確認プレビュー画像を生成し、
前記ページ確認プレビュー画像は、前記縁部画像を示す、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0011】
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の外観を示す図である。本実施形態に係る画像形成装置1は、冊子を構成する各シートSに画像を形成する。具体的には、画像形成装置1は、冊子画像データを取得する。冊子画像データは、冊子の各ページに印刷する予定の各ページ画像を示す。換言すると、冊子画像データは、各ページ画像の画像データを含む。画像形成装置1は、冊子画像データに基づいて、各シートSにページ画像を形成(印刷)する。詳しくは、画像形成装置1は両面印刷機能を有し、各シートSの両面に、対応するページ画像を形成する。
【0012】
本実施形態において、画像形成装置1は複合機である。画像形成装置1は、複数の給紙装置2、操作パネル4(操作部の一例)、画像読取装置5、及び原稿搬送装置6を備える。
【0013】
複数の給紙装置2はそれぞれシートSを1枚ずつ給紙する。本実施形態において、複数の給紙装置2は、互いにシートサイズが異なる複数枚のシートSを収容する。シートサイズは、シートSの主走査方向のサイズ及び副走査方向のサイズを示す。具体的には、給紙装置2は、給紙カセットを備える。給紙カセットは、複数枚のシートSを収容する。給紙装置2は、給紙カセットから1枚ずつシートSを給紙する。画像形成装置1は、給紙装置2によって給紙されたシートSに画像を形成する。画像が形成されたシートSは、画像形成装置1の筐体が形成する排出空間3に排出される。
【0014】
操作パネル4は、画像形成装置1に対するユーザーの指示を受け付ける(入力する)。本実施形態において、操作パネル4はタッチパネル4a及びハードキー4bを備え、タッチパネル4a及びハードキー4bが、画像形成装置1に対するユーザーの指示を受け付ける。具体的には、ユーザーは、操作パネル4(タッチパネル4a又はハードキー4b)を操作して指示を入力することで、画像形成装置1の各種の設定を行うことができる。また、ユーザーは、操作パネル4(タッチパネル4a又はハードキー4b)を操作して指示を入力することで、画像形成装置1の各種の機能を実行することができる。また、タッチパネル4aは、各種の設定画面及び各種のプレビュー画面を表示する。
【0015】
本実施形態において、ユーザーは、操作パネル4を操作して、シートSのシートサイズを選択することができる。また、ユーザーは、操作パネル4を操作して、画像形成装置1に実行させる機能として「冊子の作成」を選択することができる。以下の説明において、画像形成装置1に実行させる機能として「冊子の作成」を選択することを、「冊子の作成が選択される」又は「冊子の作成を選択する」と記載する場合がある。
【0016】
詳しくは、冊子の作成が選択されると、タッチパネル4aがシートサイズ選択画面を表示する。シートサイズ選択画面は、シートサイズを選択するための画面である。典型的には、タッチパネル4aは、各種の定型サイズ(例えば、「A3」、「A4」、「B4」、「B5」)のうちから1つのサイズを選択させる画面を表示する。換言すると、シートサイズ選択画面は、シートSの主走査方向及び副走査方向のサイズを選択するための画面である。
【0017】
更に、ユーザーは、シートサイズを選択した後に、操作パネル4を操作して、冊子の作成を実行する指示を入力することができる。タッチパネル4aは、冊子の作成を実行する指示が入力されると、冊子のプレビュー画像を表示する。ユーザーは、冊子のプレビュー画像が表示された後に、操作パネル4を操作して、画像形成装置1に対し画像形成動作の実行を指示することができる。画像形成動作を実行する指示が入力されると、選択されたシートサイズに対応する給紙装置2からシートSが1枚ずつ給紙される。画像形成装置1は、給紙された各シートSに、対応するページ画像を形成する。この結果、冊子を構成する予定の各シートSにページ画像が印刷される。なお、以下の説明において、冊子の作成を実行する指示を「冊子作成指示」と記載する場合がある。また、ページ画像を印刷する指示(画像形成動作を実行する指示)を「冊子印刷指示」と記載し、ページ画像を印刷する動作を「冊子の印刷」又は「冊子印刷」と記載する場合がある。
【0018】
続いてハードキー4bについて説明する。ハードキー4bは、例えばスタートキー、ストップ/クリアキー、リセットキー、テンキー、及び矢印キーを含む。スタートキーは、画像形成装置1に各種の機能(処理)を実行させるためのボタンである。ストップ/クリアキーは、実行中の処理(ジョブ)を中止するためのボタンである。リセットキーは、各種の設定をデフォルト状態にリセットするためのボタンである。テンキーは、数値を入力するためのボタンである。矢印キーは、選択対象を変更するためのボタンである。
【0019】
続いて画像読取装置5について説明する。画像読取装置5は、原稿の画像を読み取って、読取画像データを生成する。読取画像データは、画像読取装置5によって読み取られた原稿の画像を示す。
【0020】
具体的には、画像読取装置5は、コンタクトガラスを備える。ユーザーは、原稿搬送装置6を上方に開くことで、コンタクトガラスの上面を開放して、コンタクトガラスに原稿をセットすることができる。また、コンタクトガラスに原稿がセットされた状態で、ユーザーが操作パネル4を操作して読み取り動作の実行を指示すると、画像読取装置5は、コンタクトガラスにセットされた原稿の画像を読み取る。
【0021】
画像読取装置5を利用して冊子画像データを生成する場合、ユーザーは、複数枚の原稿をコンタクトガラスに順次セットして、画像読取装置5に各原稿の画像を読み取らせる。読み取り動作を実行する指示は、コンタクトガラスにセットする原稿を入れ替える度に入力される。全ての原稿の読み取りが終了した場合、ユーザーは操作パネル4を操作して、読み取りの終了を指示する。この結果、冊子画像データが生成される。
【0022】
続いて原稿搬送装置6について説明する。原稿搬送装置6は、所定の読取領域を原稿が通過するように、原稿を搬送する。所定の読取領域は、画像読取装置5のコンタクトガラスに対向する。画像読取装置5は、原稿が所定の読取領域を通過する際に、原稿の画像を読み取る。
【0023】
具体的には、原稿搬送装置6は、原稿載置トレイ61を備える。原稿搬送装置6を利用して冊子画像データを生成する場合、ユーザーは、複数枚の原稿を重ねた原稿束を原稿載置トレイ61にセットする。原稿載置トレイ61に原稿束がセットされた状態で、ユーザーが操作パネル4を操作して冊子作成指示を入力すると、原稿搬送装置6は、原稿束から1枚ずつ原稿を搬送する。この結果、冊子画像データが生成される。
【0024】
図2は、本実施形態に係る画像形成装置1のブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置1は、給紙装置2、操作パネル4、画像読取装置5、及び原稿搬送装置6に加えて、画像形成部7、シート搬送装置8、厚み検知センサー9、通信部10、処理部11、及び記憶部12を更に備える。
【0025】
タッチパネル4aは、表示部41及びタッチセンサー42を備える。表示部41は、2次元状の表示面を有する。表示部41は、各種の設定画面を表示面に表示する。また、表示部41は、冊子のプレビュー画像を表示面に表示する。表示部41は、例えば液晶ディスプレー又は有機EL(electroluminescence)ディスプレーのようなディスプレーを含む。タッチセンサー42は、表示部41の表示面に重畳するように配置されて、ユーザーの表示面に対するジェスチャー(典型的には、指ジェスチャー)に対応する信号を生成する。ジェスチャーは、タップ、フリック、スワイプ等を含む。詳しくは、タッチセンサー42は、ユーザーによるタッチを検知し、タッチ位置(タッチされた位置)を示す信号を生成する。ユーザーは、ジェスチャーにより、画像形成装置1に対する各種の指示を入力することができる。
【0026】
画像形成部7は、ユーザーが操作パネル4を操作して画像形成動作を実行する指示を入力すると、シートSに画像を形成する。本実施形態において、画像形成部7は、冊子画像データに基づいて各シートSにページ画像を印刷する。
【0027】
画像形成部7は、例えば電子写真方式又はインクジェット方式に対応する機構を有する。電子写真方式は、トナーを用いて画像を形成(印刷)する方式である。インクジェット方式は、インク滴を用いて画像を形成(印刷)する方式である。
【0028】
トナーを用いて画像を形成する場合、画像形成部7は、典型的には、感光体ドラムと、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、転写装置と、定着装置とを有する。帯電装置は、感光体ドラムの周面を一様に帯電させる。露光装置は、画像データに基づいてレーザー光を出射して、感光体ドラムの周面に静電潜像を形成する。現像装置は、トナーを供給して静電潜像を現像する。この結果、感光体ドラムの周面にトナー像が形成される。転写装置は、シートSにトナー像を転写する。定着装置は、シートSを加圧及び加熱して、トナー像をシートSに定着させる。インク滴を用いて画像を形成する場合、画像形成部7は、典型的には、記録ヘッドを有する。記録ヘッドは、インク滴を吐出して、シートSに画像を形成する。
【0029】
シート搬送装置8は、給紙装置2によって給紙されたシートSを所定の搬送経路に沿って搬送する。シート搬送装置8は、典型的には、所定の搬送経路に沿って配置される複数の搬送ローラー対を備える。複数の搬送ローラー対が回転することにより、シートSが搬送される。
【0030】
本実施形態において、所定の搬送経路は、主搬送経路と副搬送経路とを含む。主搬送経路は、給紙装置2から、画像形成部7を経由して、
図1を参照して説明した排出空間3に至る経路である。副搬送経路は、主搬送経路の下流側から分岐して、主搬送経路の上流側に合流する経路である。詳しくは、副搬送経路は、画像形成部7よりも下流側において主搬送経路から分岐し、画像形成部7よりも上流側において主搬送経路に合流する。
【0031】
シート搬送装置8は、冊子印刷指示が入力されると、各シートSの両面にページ画像が形成されるように、各シートSを搬送する。具体的には、シート搬送装置8は、給紙装置2によって給紙されたシートSを画像形成部7へ搬送する。シート搬送装置8は、シートSの表面にページ画像が形成されると、シートSをスイッチバックして副搬送経路に搬入する。この結果、シートSは、副搬送経路に沿って搬送されて、再度、主搬送経路に搬入される。シート搬送装置8は、副搬送経路から搬入されたシートSを画像形成部7へ搬送する。この結果、シートSの裏面にページ画像が形成される。シート搬送装置8は、シートSの両面にページ画像が形成されると、シートSを排出空間3まで搬送する。
【0032】
厚み検知センサー9は、給紙装置2によって給紙されたシートSの厚みを検知する。詳しくは、ユーザーが操作パネル4を操作して冊子作成指示を入力すると、給紙装置2によってシートSが1枚給紙される。シートSは、シート搬送装置8によって、画像形成部7よりも上流側の所定の位置(以下、「待機位置」と記載する場合がある。)まで搬送される。厚み検知センサー9は、待機位置に対応する位置に配置されており、待機位置で停止しているシートSの厚みを検知する。具体的には、厚み検知センサー9は、シートSの厚みに対応する信号を出力する。なお、冊子印刷指示が入力されると、給紙装置2及びシート搬送装置8は動作を再開する。この結果、給紙装置2によってシートSが1枚ずつ順次給紙される。また、シート搬送装置8によってシートSが1枚ずつ順次搬送される。
【0033】
通信部10は、外部機器とデータ通信可能に接続して、外部機器から画像データを取得する。通信部10は、例えばLAN(Local Area Network)ボードなどのネットワークインターフェイスである。外部機器は、例えばパーソナルコンピューターのような汎用コンピューターである。なお、通信部10は、外部機器との間で無線通信を実行する構成であってもよい。無線通信方式は、例えばBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信方式であり得る。
【0034】
本実施形態において、通信部10は、外部機器から、冊子画像データとページ数情報とを受信する。ページ数情報は、ページ画像の数を示す。処理部11は、冊子画像データとページ数情報とを関連付けて記憶部12に格納する。
【0035】
処理部11は、記憶部12に記憶された制御プログラム(コンピュータープログラム)を実行することによって、画像形成装置1の各部の動作を制御する。処理部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)のような演算回路を有する。また、処理部11は、画像処理用の集積回路を有し得る。画像処理用の集積回路は、典型的には、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって構成される。
【0036】
本実施形態において、処理部11は、操作パネル4から指示が入力されると、記憶部12に記憶された制御プログラムに従い、操作パネル4から入力された指示に応じた処理を実行する。例えば、
図1を参照して説明したコンタクトガラスに原稿がセットされた状態で、読み取り動作を実行する指示が入力された場合、処理部11は、コンタクトガラスにセットされた原稿を読み取るように画像読取装置5を制御する。この結果、読取画像データが記憶部12に格納される。画像読取装置5を利用して冊子画像データを生成する場合、処理部11は、各原稿の読取画像データを関連付けて記憶部12に格納する。この結果、冊子画像データが記憶部12に格納される。換言すると、冊子画像データが生成される。また、処理部11は、読み取りの終了が指示されるまで、画像読取装置5が原稿を読み取る度にページ数をカウントアップする。読み取りの終了が指示されると、処理部11は、冊子画像データに関連付けて、カウントしたページ数を示すページ数情報を記憶部12に格納する。
【0037】
記憶部12は、制御プログラムに加えて、画面に関するデータを記憶する。画面に関するデータは、例えば、各種のレイアウト画像データを含む。また、記憶部12は、ユーザーが操作パネル4を操作して入力した各種の設定値を記憶する。記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等によって構成される。なお、処理部11は、画面に関するデータに基づいて、表示部41に各種の画面を表示させる。また、処理部11は、記憶部12に格納された画像データを画像処理して、画像形成用(印刷用)の画像データに変換する。処理部11は、画像形成用の画像データに基づいて、シートSに画像が形成されるように画像形成装置1の各部の動作を制御する。
【0038】
本実施形態において、記憶部12は、3次元配列のデジタル立体冊子モデルBDを格納する。3次元配列のデジタル立体冊子モデルBDは、複数枚のシートSを重ねて構成される冊子の3次元形状を示す。処理部11は、デジタル立体冊子モデルBDに基づいて冊子のプレビュー画像を生成し、表示部41の表示面に表示させる。なお、以下の説明において、デジタル立体冊子モデルBDを「冊子モデルBD」と記載する場合がある。
【0039】
続いて
図1〜
図3を参照して、本実施形態に係る冊子作成プロセス(冊子画像形成プロセス)について説明する。
図3は、本実施形態に係る冊子作成プロセスを示すフローチャートである。詳しくは、
図3は、原稿載置トレイ61に原稿がセットされていない状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して冊子の作成を選択した場合に処理部11が実行する処理を示す。
【0040】
図3に示すように、原稿載置トレイ61に原稿がセットされていない状態で冊子の作成が選択された場合、処理部11は、
図1を参照して説明したシートサイズ選択画面と共に、画像選択画面をタッチパネル4a(表示部41)に表示させる(ステップS31)。画像選択画面は、印刷対象(画像形成対象)の画像を選択するための画面であり、ユーザーは、操作パネル4を操作することで、記憶部12に格納されている冊子画像(冊子画像データ)のうちから任意の冊子画像を選択することができる。
【0041】
ユーザーが、印刷対象の冊子画像、及びシートサイズを選択した後、操作パネル4を操作して冊子作成指示を入力すると、処理部11は、選択されたシートサイズを有する1枚のシートSが待機位置まで搬送されるように、給紙装置2及びシート搬送装置8を制御する(ステップS32)。具体的には、処理部11は、選択されたシートサイズに対応する給紙装置2に1枚のシートSを給紙させ、シート搬送装置8に1枚のシートSを搬送させる。
【0042】
1枚のシートSが待機位置まで搬送されると、処理部11は、厚み検知センサー9にシートSの厚みを検知させる(ステップS33)。この結果、シートSの厚みに対応する信号が生成される。シートSの厚みに対応する信号は、処理部11に入力される。
【0043】
シートSの厚みが検知されると、処理部11は、ページ数情報、及びサイズ情報に基づいて、冊子モデルBDを3次元配列で記憶部12に格納する(ステップS34)。この結果、3次元配列の冊子モデルBDが生成される。
【0044】
具体的には、処理部11は、画像選択画面を介して選択された冊子画像データに関連付けられたページ数情報を記憶部12から取得する。サイズ情報は、シートSの主走査方向のサイズ、シートSの副走査方向のサイズ、及びシートSの厚みを示す。記憶部12は、定型サイズごとに、シートサイズを示す情報(シートSの主走査方向及び副走査方向のサイズを示す情報)を記憶している。処理部11は、シートサイズ選択画面を介して選択された定型サイズに基づき、記憶部12からシートサイズを示す情報を取得する。また、処理部11は、厚み検知センサー9の出力に基づいて、シートSの厚みを示す厚み情報を取得する。
【0045】
本実施形態において、処理部11は、サイズ情報に基づいて、デジタル立体シートモデルSDを3次元配列で記憶部12に格納する。換言すると、3次元配列のデジタル立体シートモデルSDを生成する。デジタル立体シートモデルSDは、シートSの立体形状を示す。以下、デジタル立体シートモデルSDを「シートモデルSD」と記載する場合がある。処理部11は、シートモデルSDを生成すると、ページ数情報に基づいて複数のシートモデルSDを積層させることにより、冊子モデルBDを生成する。
【0046】
処理部11は、冊子モデルBDを記憶部12に格納すると、画像選択画面を介して選択された冊子画像データを冊子モデルBDに付加(格納)する(ステップS35)。
【0047】
処理部11は、冊子モデルBDに冊子画像データを付加すると、冊子モデルBDに基づいて、冊子のプレビュー画像を生成する。処理部11は、冊子のプレビュー画像を生成すると、タッチパネル4a(表示部41)に冊子のプレビュー画像を表示させる(ステップS36)。冊子のプレビュー画像は、タッチパネル4a(表示部41)の表示面に3次元的に表示される冊子の画像を示す。換言すると、冊子の画像は、冊子の隣り合う少なくとも2つの面を示す。したがって、ユーザーは、冊子の立体形状を確認することができる。
【0048】
冊子のプレビュー画像の表示後に、ユーザーが操作パネル4を操作して冊子印刷指示を入力すると、処理部11は、冊子モデルBDに格納された冊子画像データに基づいて、各シートSにページ画像が形成されるように画像形成装置1の各部の動作を制御する(ステップS37)。詳しくは、処理部11は、冊子モデルBDに格納された各ページ画像の画像データを画像形成用の画像データに変換し、画像形成用の画像データに基づいて、各シートSにページ画像が形成されるように画像形成装置1の各部の動作を制御する。この結果、冊子を構成する予定の各シートSの両面に、対応するページ画像が形成される。具体的には、冊子の裏表紙(冊子の最後尾のページ)から順にページ画像が形成される。したがって、冊子印刷(画像形成動作)の終了時には、排出空間3に積載されたシートSの束の最上層に、冊子の表紙(冊子の最初のページ)が位置する。処理部11は、冊子印刷が終了すると、
図3に示す処理を終了する。
【0049】
続いて、原稿載置トレイ61に原稿束がセットされた状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して冊子の作成を選択した場合に処理部11が実行する処理について説明する。
【0050】
原稿載置トレイ61に原稿束がセットされた状態で冊子の作成が選択された場合、処理部11は、シートサイズ選択画面を表示部41に表示させる。
【0051】
ユーザーが、シートサイズを選択した後、操作パネル4を操作して冊子作成指示を入力すると、処理部11は、原稿搬送装置6が搬送する各原稿の画像を画像読取装置5が読み取るように、原稿搬送装置6及び画像読取装置5を制御する。この結果、各原稿の読取画像データが生成される。処理部11は、各原稿の読取画像データを関連付けて記憶部12に格納することにより、冊子画像データを生成する。また、処理部11は、原稿搬送装置6による原稿の搬送が終了するまで、画像読取装置5が原稿を読み取る度にページ数をカウントアップする。原稿搬送装置6による原稿の搬送が終了すると、処理部11は、冊子画像データに関連付けて、カウントしたページ数を示すページ数情報を記憶部12に格納する。
【0052】
一方、処理部11は、冊子作成指示が入力されると、各原稿の画像を読み取る処理を実行している間に、シートSの厚み情報を取得する処理を実行する(
図3のステップS32及びステップS33)。
【0053】
処理部11は、原稿搬送装置6による原稿の搬送が終了すると、冊子モデルBDを記憶部12に格納する(
図3のステップS34)。これ以降の処理は、
図3のステップS35〜S37と同様であるため、説明を割愛する。
【0054】
続いて
図4を参照して、本実施形態に係る厚み検知センサー9について説明する。
図4は、本実施形態に係る厚み検知センサー9を示す図である。本実施形態に係る厚み検知センサー9は、測域センサー(レーザースキャナ)である。
【0055】
図4に示すように、厚み検知センサー9は、シートSの側面に対してレーザー光Lを走査する。具体的には、厚み検知センサー9は、シートSの厚み方向にレーザー光Lを走査する。この結果、シートSの厚みを示す信号が出力される。
図4は、レーザー光Lの走査範囲を示している。
【0056】
なお、シートSの厚みを検知する際に、シートSは平坦な姿勢であることが好ましい。シートSが平坦な姿勢であることにより、より高い精度でシートSの厚みを検知することができる。したがって、シートSが搬送される搬送経路は、
図2を参照して説明した画像形成部7よりも上流側に直線状の経路を含むことが好ましい。詳しくは、直線状の経路でシートSを停止させて、シートSの厚みを検知することが好ましい。
【0057】
続いて
図2、
図5(a)及び
図5(b)を参照して、デジタル立体シートモデルSD及びデジタル立体冊子モデルBDについて説明する。
図5(a)はデジタル立体シートモデルSDを示す図であり、
図5(b)はデジタル立体冊子モデルBDを示す図である。
【0058】
図5(a)に示すように、シートモデルSDは、3次元配列で記憶部12に格納される。シートモデルSDは、シートSの厚みに応じて、2行以上で作成される。具体的には、シートSが厚いほど行数が増える。
図5(a)に示すシートモデルSDは、2行で作成されている。
【0059】
シートモデルSDは、シートSの両面に対応する2つのページ記憶領域PAを有する。具体的には、シートモデルSDは、第1ページ記憶領域PA1及び第2ページ記憶領域PA2を有する。第1ページ記憶領域PA1はシートSの表面に対応し、第2ページ記憶領域PA2はシートSの裏面に対応する。第1ページ記憶領域PA1は、シートSの表面に形成する予定のページ画像の画像データを格納する。第2ページ記憶領域PA2は、シートSの裏面に形成する予定のページ画像の画像データを格納する。
【0060】
図5(b)に示すように、冊子モデルBDは、複数のシートモデルSDを重ね合わせて(積層させて)作成される。換言すると、冊子の各ページに対応する各ページ記憶領域PAが積層される。処理部11は、各ページ画像の画像データを、対応するページ記憶領域PAに格納することにより、冊子モデルBDに冊子画像データを付加する。
【0061】
続いて
図2、及び
図6(a)〜
図8(b)を参照して、本実施形態に係る第1プレビュー画面110及び第2プレビュー画面120について説明する。処理部11は、冊子モデルBDに冊子画像データを付加すると、第1プレビュー画面110をタッチパネル4aに表示させる。また、処理部11は、第1プレビュー画面110を表示させた後、ユーザーによる操作パネル4の操作に応じて、第2プレビュー画面120をタッチパネル4aに表示させる。
【0062】
まず
図2、
図6(a)及び
図6(b)を参照して、第1プレビュー画面110について説明する。
図6(a)及び
図6(b)は、本実施形態に係る第1プレビュー画面110を示す図である。
【0063】
図6(a)に示すように、タッチパネル4a(表示部41)は、第1プレビュー画面110を表示する。第1プレビュー画面110は、冊子のプレビュー画像101を含む。冊子のプレビュー画像101は、冊子102(冊子の画像)を示す。
【0064】
冊子102は、タッチパネル4aの表示面(表示部41の表示面)に3次元的に表示される。換言すると、冊子のプレビュー画像101は、冊子の隣り合う少なくとも2つの面を示す。したがって、ユーザーは、冊子の立体形状を確認することができる。更に、ユーザーは、冊子の表紙(冊子の最初のページ)に形成されるページ画像を確認することができる。
図6(a)及び
図6(b)では、冊子の表紙に形成されるページ画像として、文字画像「表紙」を例示している。なお、他の図面においても同様に、冊子の表紙に形成されるページ画像として、文字画像「表紙」を例示する。
【0065】
また、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、冊子102は、タッチパネル4a(タッチセンサー42)に対するジェスチャーに応じて回転する。典型的には、スワイプにより、冊子102を回転させることができる。具体的には、冊子102の中心が、回転の中心点に設定される。あるいは、タップにより、回転の中心点が設定されてもよい。
【0066】
冊子102が回転することにより、ユーザーは、冊子の立体形状をより正確に確認することができる。また、冊子102を回転させて、冊子102の裏表紙を表示することができる。この結果、ユーザーは、冊子の裏表紙(冊子の最後尾のページ)に形成されるページ画像を確認することができる。
【0067】
また、
図6(a)及び
図6(b)に示すように、第1プレビュー画面110は、第2プレビュー画面表示ボタン201を含む。第2プレビュー画面表示ボタン201は、第2プレビュー画面120を表示させるボタンである。タッチパネル4aにボタン又はキーが表示されている場合、ユーザーは、操作パネル4を操作して、ボタン又はキーを押下する指示を入力することができる。ユーザーが操作パネル4を操作して、第2プレビュー画面表示ボタン201を押下する指示を入力すると、第2プレビュー画面120がタッチパネル4aに表示される。
【0068】
続いて
図2、
図7(a)〜
図8(b)を参照して、第2プレビュー画面120について説明する。第2プレビュー画面120は、各ページ画像を表示する。詳しくは、第2プレビュー画面120は、第1ページ確認画面121と、第2ページ確認画面122とを含む。
図7(a)及び
図7(b)は、第1ページ確認画面121を示す図である。
図8(a)及び
図8(b)は、第2ページ確認画面122を示す図である。
【0069】
まず
図2、
図7(a)及び
図7(b)を参照して、第1ページ確認画面121について説明する。第1ページ確認画面121は、冊子を構成する各シートSの表面に形成されるページ画像をユーザーに視認させる画面である。第1ページ確認画面121は、冊子102の表紙側からシート102a(シートSの画像)を1枚単位で分割する第1分割指示を受け付ける。第1分割指示が入力されると、
図7(b)に示すように、第1ページ確認画面121は、冊子102が2つに分割された状態を示す冊子のプレビュー画像101を表示する。
【0070】
詳しくは、第1ページ確認画面121における冊子のプレビュー画像101(ページ確認プレビュー画像)は、冊子102が2つに分割された状態を冊子102の表紙側から示す。なお、最初に表示される第1ページ確認画面121は、
図7(a)に示すように、分割される前の冊子102を表紙側から示す。
【0071】
図7(b)に示すように、第1ページ確認画面121は、第1表示領域A1及び第2表示領域A2を含む。第2表示領域A2は、第1表示領域A1から離れている。第1表示領域A1は、2つに分割した冊子102の一方を示す第1分割冊子104を表示する。第2表示領域A2は、2つに分割した冊子102の他方を示す第2分割冊子105を表示する。第1分割冊子104は、各シートSの表面に形成されるページ画像(奇数ページの画像)を示す。
【0072】
詳しくは、第1分割指示が入力されると、第1分割冊子104の最上層のシート102aが、第2表示領域A2に移動する。つまり、第1分割指示が入力される度に、第1表示領域A1から第2表示領域A2へシート102aが1枚ずつ移動する。なお、第2分割冊子105が表示されている場合、第1分割冊子104から分割されたシート102aは、第2分割冊子105の最下層に移動する。
【0073】
本実施形態に係る第1ページ確認画面121によれば、冊子を構成する各シートSの表面に形成する予定のページ画像をユーザーに視認させることができる。
図7(a)及び
図7(b)では、最初のページとは異なるページに形成する予定のページ画像として、文字画像「表面」を例示している。なお、他の図面においても同様に、最初のページとは異なる奇数ページに形成する予定のページ画像として、文字画像「表面」を例示する。
【0074】
第1ページ確認画面121は、第2プレビュー画面隠しボタン202を含む。第2プレビュー画面隠しボタン202は、
図6(a)及び
図6(b)を参照して説明した第1プレビュー画面110を表示させるボタンである。
【0075】
また、第1ページ確認画面121は、ラジオボタン131、「次ページへ」ボタン132、「戻る」ボタン133、及び「キャンセル」ボタン134を含む。
【0076】
ラジオボタン131は、第1ページ確認画面121と第2ページ確認画面122とのうちの一方を選択するためのボタンである。本実施形態において、ラジオボタン131は、「表紙から」ボタンと、「裏表紙から」ボタンとを含む。「表紙から」ボタンは第1ページ確認画面121を選択するためのボタンであり、「裏表紙から」ボタンは第2ページ確認画面122を選択するためのボタンである。
図7(a)及び
図7(b)は、「表紙から」ボタンが選択されている状態を示す。例えば、ユーザーが操作パネル4を操作して、「裏表紙から」ボタンを押下する指示を入力すると、「裏表紙から」ボタンが選択される。また、「裏表紙から」ボタンが選択されている状態で、
図1を参照して説明したハードキー4bに含まれるスタートキーをユーザーが押下すると、第2ページ確認画面122がタッチパネル4aに表示される。
【0077】
「次ページへ」ボタン132は、第1分割指示を入力するためのボタンである。ユーザーが操作パネル4を操作して、「次ページへ」ボタン132を押下する指示を入力すると、第1表示領域A1から第2表示領域A2へ1枚のシート102aが移動する。
【0078】
「戻る」ボタン133は、第2表示領域A2から第1表示領域A1へ1枚のシート102aを移動させる(戻す)ボタンである。例えば、第1分割冊子104及び第2分割冊子105が表示されている場合、ユーザーが操作パネル4を操作して、「戻る」ボタン133を押下する指示を入力すると、第2分割冊子105の最下層のシート102aが、第1分割冊子104の最上層に移動する。
【0079】
「キャンセル」ボタン134は、第2プレビュー画面隠しボタン202と同様に、第1プレビュー画面110を表示させるボタンである。
【0080】
なお、タッチパネル4aに対するジェスチャーによって、第1表示領域A1から第2表示領域A2へ1枚のシート102aが移動してもよい。同様に、タッチパネル4aに対するジェスチャーによって、第2表示領域A2から第1表示領域A1へ1枚のシート102aが移動してもよい。ジェスチャーは、典型的には、フリック又はスワイプである。
【0081】
続いて
図2、
図8(a)及び
図8(b)を参照して、第2ページ確認画面122について説明する。第2ページ確認画面122は、冊子を構成する各シートSの裏面に形成されるページ画像をユーザーに視認させる画面である。第2ページ確認画面122は、冊子102の裏表紙側からシート102aを1枚単位で分割する第2分割指示を受け付ける。第2分割指示が入力されると、
図8(b)に示すように、第2ページ確認画面122は、冊子102が2つに分割された状態を示す冊子のプレビュー画像101を表示する。
【0082】
詳しくは、第2ページ確認画面122における冊子のプレビュー画像101(ページ確認プレビュー画像)は、冊子102が2つに分割された状態を冊子102の裏表紙側から示す。なお、最初に表示される第2ページ確認画面122は、
図8(a)に示すように、分割される前の冊子102を裏表紙側から示す。
【0083】
図8(b)に示すように、第2ページ確認画面122は、第3表示領域A3及び第4表示領域A4を含む。第4表示領域A4は、第3表示領域A3から離れている。第3表示領域A3は、2つに分割した冊子102の一方を示す第3分割冊子106を表示する。第4表示領域A4は、2つに分割した冊子102の他方を示す第4分割冊子107を表示する。第4分割冊子107は、各シートSの裏面に形成されるページ画像(偶数ページの画像)を示す。
【0084】
詳しくは、第2分割指示が入力されると、第3分割冊子106の最下層のシート102aが、第4表示領域A4に移動する。つまり、第2分割指示が入力される度に、第3表示領域A3から第4表示領域A4へシート102aが1枚ずつ移動する。なお、第4分割冊子107が表示されている場合、第3分割冊子106から分割されたシート102aは、第4分割冊子107の最上層に移動する。
【0085】
本実施形態に係る第2ページ確認画面122によれば、冊子を構成する各シートSの裏面に形成する予定のページ画像をユーザーに視認させることができる。
図8(a)及び
図8(b)では、冊子の裏表紙(冊子の最後尾のページ)に形成する予定のページ画像として、文字画像「裏表紙」を例示している。また、最後尾のページとは異なるページに形成する予定のページ画像として、文字画像「裏面」を例示している。なお、他の図面においても同様に、冊子の裏表紙に形成する予定のページ画像として文字画像「裏表紙」を例示し、最後尾のページとは異なる偶数ページに形成する予定のページ画像として文字画像「裏面」を例示する。
【0086】
第2ページ確認画面122は、第1ページ確認画面121と同様に、第2プレビュー画面隠しボタン202、ラジオボタン131、「次ページへ」ボタン132、「戻る」ボタン133、及び「キャンセル」ボタン134を含む。
【0087】
第2ページ確認画面122において、「次ページへ」ボタン132は、第2分割指示を入力するためのボタンである。ユーザーが操作パネル4を操作して、「次ページへ」ボタン132を押下する指示を入力すると、第3表示領域A3から第4表示領域A4へ1枚のシート102aが移動する。
【0088】
第2ページ確認画面122において、「戻る」ボタン133は、第4表示領域A4から第3表示領域A3へ1枚のシート102aを移動させる(戻す)ボタンである。例えば、第3分割冊子106及び第4分割冊子107が表示されている場合、ユーザーが操作パネル4を操作して、「戻る」ボタン133を押下する指示を入力すると、第4分割冊子107の最上層のシート102aが、第3分割冊子106の最下層に移動する。
【0089】
なお、タッチパネル4aに対するジェスチャーによって、第3表示領域A3から第4表示領域A4へ1枚のシート102aが移動してもよい。同様に、タッチパネル4aに対するジェスチャーによって、第4表示領域A4から第3表示領域A3へ1枚のシート102aが移動してもよい。ジェスチャーは、典型的には、フリック又はスワイプである。
【0090】
以上、実施形態1について説明した。本実施形態によれば、冊子の立体形状を冊子の印刷前に事前に確認することができる。また、ページ画像を冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0091】
[実施形態2]
続いて
図1、
図2、及び
図9〜
図21を参照して本発明の実施形態2について説明する。但し、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態2は、冊子作成プロセス(冊子画像形成プロセス)が実施形態1と異なる。詳しくは、実施形態2に係る冊子作成プロセスは、小口編集処理を含む。小口編集処理は、冊子の小口に形成する冊子小口画像を編集する処理である。
【0092】
まず
図9を参照して、本実施形態に係るデジタル立体シートモデルSDについて説明する。
図9は、本実施形態に係るデジタル立体シートモデルSDを示す図である。なお、
図9に示すシートモデルSDは、3行で作成されている。
【0093】
図9に示すように、シートモデルSDの各ページ記憶領域PAは、シートSの小口側の縁部に対応する縁部記憶領域EAを含む。縁部記憶領域EAは、1列以上で構成される。
図9に示す縁部記憶領域EAは、3列で構成されている。各縁部記憶領域EAは、シートSの小口側の側面に対応する領域の一部を含む。
【0094】
以下、シートSの小口側の側面に対応する領域のうち、縁部記憶領域EAに含まれる領域を「側面領域SA」と記載し、縁部記憶領域EAのうち、側面領域SAを除いた領域を「遠端領域FA」と記載する場合がある。また、第1ページ記憶領域PA1に含まれる縁部記憶領域EAを「第1縁部記憶領域EA1」と記載し、第2ページ記憶領域PA2に含まれる縁部記憶領域EAを「第2縁部記憶領域EA2」と記載する場合がある。なお、縁部記憶領域EAが1列で構成される場合、縁部記憶領域EAは、側面領域SAのみによって構成される。
【0095】
本実施形態に係る処理部11(
図2参照)は、ページ単位で、縁部記憶領域EAに格納する画像データを生成する。以下、縁部記憶領域EAに格納される画像データを「縁部画像Gの画像データ」と記載し、縁部画像Gの画像データが示す画像を「縁部画像G」と記載する。
【0096】
続いて
図2、及び
図10(a)〜
図10(c)を参照して、縁部画像Gの画像データについて説明する。
図10(a)〜
図10(c)は、デジタル立体シートモデルSDに縁部画像Gの画像データが格納された状態を示す図である。詳しくは、
図10(a)はシートモデルSDを表面側から示し、
図10(b)はシートモデルSDを小口側から示し、
図10(c)はシートモデルSDを裏面側から示す。なお、
図10(a)〜
図10(c)に示すシートモデルSDは、2行で作成されている。
【0097】
図10(a)〜
図10(c)に示すように、処理部11は、第1縁部記憶領域EA1の側面領域SAに格納する画像データと同じ画像データを、第1縁部記憶領域EA1の遠端領域FAに格納する。この結果、第1縁部記憶領域EA1に縁部画像Gの画像データが格納される。同様に、処理部11は、第2縁部記憶領域EA2の側面領域SAに格納する画像データと同じ画像データを、第2縁部記憶領域EA2の遠端領域FAに格納する。この結果、第2縁部記憶領域EA2に縁部画像Gの画像データが格納される。なお、本実施形態に係る処理部11は、第1縁部記憶領域EA1に格納する縁部画像Gの画像データと同じ画像データを、第2縁部記憶領域EA2に格納する。
【0098】
続いて
図11を参照して、縁部画像Gの画像データが格納された冊子モデルBDについて説明する。
図11は、デジタル立体冊子モデルBDに縁部画像Gの画像データが格納された状態を示す図である。詳しくは、
図11は、冊子モデルBDを小口側から示す。なお、
図11に示す各シートモデルSDは、同じ縁部画像Gの画像データを、同じ位置に格納している。また、各シートモデルSDは、2行で作成されている。
【0099】
冊子モデルBDのうち、冊子の小口に対応する領域は、
図9及び
図10(a)〜
図10(c)を参照して説明した各シートモデルSDの側面領域SAを含む。以下、冊子モデルBDのうち、冊子の小口に対応する領域を「冊子小口領域」と記載する場合がある。
図11に示すように、冊子小口領域は、縁部画像Gの画像データを格納する。冊子小口領域において、冊子の厚み方向に縁部画像Gの画像データが並ぶことにより、冊子小口画像の画像データが生成される。換言すると、冊子小口画像は、冊子の厚み方向に積層された縁部画像Gによって構成される。
【0100】
続いて
図2、及び
図9〜
図12を参照して、本実施形態に係る小口編集処理について説明する。
図12は、本実施形態に係る小口編集処理を示すフローチャートである。本実施形態に係る小口編集処理は、小口見出し画像G1を編集する処理である。小口見出し画像G1は冊子小口画像の一例であり、冊子の小口見出しを示す。
【0101】
小口編集処理は、冊子モデルBDに各ページ画像の画像データが格納された後に開始される。なお、本実施形態に係る処理部11は、シートモデルSDを重ね合わせる際に、各シートモデルSDの表面及び裏面のページ記憶領域PAに対して配列順にページ番号の情報を付与する。具体的には、各シートモデルSDの表面及び裏面に関連づけて、対応するページ番号の情報を記憶部12に記憶させる。
【0102】
まず、処理部11は、グループ数情報を取得する(ステップS121)。グループ数情報は、冊子に含まれる複数のページを章単位で複数のグループにグループ化するための情報である。具体的には、グループ数情報は、グループの数Nを示す。グループ数情報は、例えば、ユーザーが操作パネル4を操作することによって入力される。なお、以下の説明において、グループの数Nを「グループ数N」と記載する場合がある。
【0103】
処理部11は、グループ数情報を取得すると、カウント値xをカウントアップする(ステップS122)。カウント値xの初期値は「0」である。カウント値xは、処理対象のグループを示す。以下、処理対象のグループを「グループx」と記載する場合がある。
【0104】
処理部11は、カウント値xをカウントアップすると、グループxのページ範囲を示すページ範囲情報を取得する(ステップS123)。ページ範囲情報は、例えば、ユーザーが操作パネル4を操作することによって入力される。
【0105】
次に、処理部11は、ページ範囲情報に基づいて、グループxに含まれる各縁部記憶領域EAに格納する各縁部画像Gの画像データを生成する(ステップS124)。詳しくは、処理部11は、各縁部画像Gを重ねるとグループxのページ範囲に対応する領域に小口見出し画像G1(冊子小口画像)が形成されるように、各縁部画像Gの画像データを生成する。換言すると、処理部11は、冊子の小口に印刷する予定の小口見出し画像G1に応じて、各縁部画像Gの画像データを生成する。
【0106】
処理部11は、各縁部画像Gの画像データを生成すると、各シートモデルSDの表面及び裏面に対して付与したページ番号の情報と、ページ範囲情報とに基づいて、各縁部画像Gの画像データをグループxの各縁部記憶領域EAに格納する(ステップS125)。なお、処理部11は、現在のカウント値xに基づいて、縁部記憶領域EAにおける縁部画像Gの画像データの位置を決定する。具体的には、処理部11は、各グループの小口見出し画像G1が一定の方向にずれるように、グループごとに、縁部画像Gの画像データを格納する位置を決定する。典型的には、各グループの小口見出し画像G1が冊子の天から地に向かう方向にずれるように、縁部画像Gの画像データを格納する位置を決定する。
【0107】
処理部11は、グループxの縁部画像Gの画像データを格納すると、カウント値x(処理済みのグループの数)が、グループ数Nと一致するか否かを判定する(ステップS126)。
【0108】
処理部11は、カウント値xがグループ数Nと一致しないと判定すると(ステップS126のNo)、ステップS122においてカウント値xをカウントアップして、ステップS123〜ステップS126の処理を再度実行する。
【0109】
処理部11は、カウント値xがグループ数Nと一致すると判定すると(ステップS126のYes)、冊子画像データ及び縁部画像Gの画像データに基づいて冊子のプレビュー画像101を生成し、タッチパネル4a(表示部41)に冊子のプレビュー画像101を表示させる(ステップS127)。処理部11は、タッチパネル4aに冊子のプレビュー画像101を表示させると、小口編集処理を終了する。
【0110】
以上説明したように、処理部11は、グループ数情報に基づいて、グループ順に、各グループのページ範囲を示すページ範囲情報を取得する(ステップS123)。また、処理部11は、ページ範囲情報に基づいて、グループ順に、縁部画像Gの画像データを生成する(ステップS124)。詳しくは、処理部11は、縁部画像Gを重ねると小口見出し画像G1(冊子小口画像)が冊子の小口において形成されるように、縁部画像Gの画像データを生成する。
【0111】
また、処理部11は、冊子画像データ及び縁部画像Gの画像データ(冊子小口画像の画像データ)に基づいて冊子のプレビュー画像101を生成する。したがって、冊子のプレビュー画像101において、冊子102の小口は冊子小口画像を示す。よって、ユーザーは、冊子小口画像(小口見出し画像G1)を冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0112】
続いて
図2を参照して、本実施形態に係る画像形成部7について説明する。本実施形態に係る画像形成部7は、シートSの小口側の縁部に画像を形成できるように構成されている。より詳しくは、画像形成部7は、シートSの小口側の端まで画像を形成できるように構成されている。
【0113】
画像形成部7は、冊子印刷指示が入力されると、冊子モデルBDに格納された冊子画像データ及び縁部画像Gの画像データに基づいて、各シートSに画像を形成する。この結果、冊子モデルBDにおいて縁部画像Gの画像データが格納されたシートモデルSDに対応するシートSに、縁部画像Gが形成される。また、画像形成部7がシートSの小口側の端に縁部画像Gを形成することにより、トナー又はインクがシートSの側面に付着する。この結果、シートSの側面に縁部画像Gが形成される。
【0114】
続いて
図2、及び
図13〜
図17を参照して、小口編集処理時にタッチパネル4a(表示部41)に表示される問い合わせ画面300、編集画面310、及び小口確認画面330について説明する。
【0115】
まず、
図2及び
図13を参照して、問い合わせ画面300について説明する。
図13は、問い合わせ画面300を示す図である。問い合わせ画面300は、小口編集処理を実行するか否かを問い合わせる画面である。処理部11は、小口編集処理の開始時に、タッチパネル4aに問い合わせ画面300を表示させる。
【0116】
図13に示すように、問い合わせ画面300は、ラジオボタン301、「OK」ボタン302、及び「キャンセル」ボタン303を表示する。
【0117】
ラジオボタン301は、小口編集処理を実行するか否かを選択するためのボタンである。本実施形態において、ラジオボタン301は、「はい」ボタンと、「いいえ」ボタンとを含む。「はい」ボタンは小口編集処理を実行するためのボタンであり、「いいえ」ボタンは小口編集処理をキャンセルするためのボタンである。
図13は、「はい」ボタンが選択されている状態を示す。ユーザーは操作パネル4を操作して、「はい」ボタンと「いいえ」ボタンとのうちの一方を選択することができる。
【0118】
「OK」ボタン302は、ラジオボタン301において選択されている処理を実行するためのボタンである。具体的には、「はい」ボタンが選択されている状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン302を押下する指示を入力すると、
図14を参照して説明する編集画面310がタッチパネル4aに表示される。また、「いいえ」ボタンが選択されている状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン302を押下する指示を入力すると、
図6(a)及び
図6(b)を参照して説明した第1プレビュー画面110がタッチパネル4aに表示される。
【0119】
「キャンセル」ボタン303は、小口編集処理をキャンセルするためのボタンである。ユーザーが操作パネル4を操作して、「キャンセル」ボタン303を押下する指示を入力すると、
図6(a)及び
図6(b)を参照して説明した第1プレビュー画面110がタッチパネル4aに表示される。
【0120】
なお、本実施形態に係る問い合わせ画面300は、冊子のプレビュー画像101を表示する。但し、問い合わせ画面300において冊子のプレビュー画像101は省略されてもよい。
【0121】
続いて
図2、及び
図14〜
図16を参照して、編集画面310について説明する。編集画面310は、小口編集を実行するための画面である。編集画面310は、
図14を参照して説明するグループ数設定画面310aと、
図15及び
図16を参照して説明するページ範囲設定画面310bとを含む。
【0122】
まず
図2及び
図14を参照して、グループ数設定画面310aについて説明する。
図14は、グループ数設定画面310aを示す図である。グループ数設定画面310aは、グループ数Nを設定するための画面である。グループ数設定画面310aは、グループ数設定欄311と、「OK」ボタン312aと、「戻る」ボタン313と、「キャンセル」ボタン303とを表示する。
【0123】
グループ数設定欄311は、グループ数Nを入力するための設定欄である。処理部11は、ユーザーによる操作パネル4の操作に応じた数値を、グループ数設定欄311に表示する。ユーザーは、操作パネル4を操作することで、グループ数設定欄311に任意の数値(グループ数N)を設定することができる。
【0124】
「OK」ボタン312aは、グループ数Nを決定するためのボタンである。ユーザーが、操作パネル4を操作して「OK」ボタン312aを押下する指示を入力すると、処理部11は、グループ数設定欄311に設定された数値をグループ数Nとして取得する。
【0125】
「戻る」ボタン313は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。ユーザーが、操作パネル4を操作して「戻る」ボタン313を押下する指示を入力すると、処理部11は、
図13を参照して説明した問い合わせ画面300をタッチパネル4aに表示させる。
【0126】
なお、本実施形態に係るグループ数設定画面310aは、冊子のプレビュー画像101を表示する。但し、グループ数設定画面310aにおいて冊子のプレビュー画像101は省略されてもよい。
【0127】
続いて
図2、
図15及び
図16を参照して、ページ範囲設定画面310bについて説明する。
図15及び
図16は、ページ範囲設定画面310bを示す図である。ページ範囲設定画面310bは、グループごとにページ範囲を設定するための画面である。
【0128】
まず
図2及び
図15を参照して、ページ範囲設定画面310bについて説明する。
図15に示すページ範囲設定画面310bは、処理部11がグループ数Nを取得した後に表示される。
【0129】
図15に示すように、ページ範囲設定画面310bは、グループ番号欄321と、ラジオボタン322と、ページ範囲設定欄323と、「OK」ボタン312bと、「戻る」ボタン313と、「キャンセル」ボタン303とを表示する。ページ範囲設定画面310bは、冊子のプレビュー画像101を表示する。
【0130】
グループ番号欄321は、グループ番号を示す。グループ番号は、ページ範囲を設定する対象(処理対象)のグループを特定する識別番号である。具体的には、グループ番号は、
図12を参照して説明したカウント値xに対応する。したがって、グループ番号は、タッチパネル4aに表示されているページ範囲設定画面310bが何番目のグループに対応しているかを示す。処理部11がグループ数Nを取得した直後に表示されるグループ番号欄321は、グループ番号「1」を示す。換言すると、
図15に示すページ範囲設定画面310bは、グループ「1」のページ範囲を設定するための画面である。
【0131】
ラジオボタン322は、小口見出し画像G1に文字画像を付加するためのボタンである。ラジオボタン322は、「既定文字」ボタン322aと、「文字入力」ボタン322bと、「なし」ボタン322cとを含む。
図15は、「なし」ボタン322cが選択されている状態を示す。
【0132】
「既定文字」ボタン322aは、小口見出し画像G1に既定の文字画像を付加するためのボタンである。既定文字は、グループ番号欄321に表示されているグループ番号に応じて設定される。例えば、グループ番号欄321にグループ番号「1」が表示されている場合、既定文字は「1章」である。
【0133】
「文字入力」ボタン322bは、小口見出し画像G1に任意の文字画像を付加するためのボタンである。「なし」ボタン322cは、小口見出し画像G1に文字画像を付加しないことを決定するボタンである。
【0134】
ページ範囲設定欄323は、ページ範囲を入力するための設定欄である。処理部11は、ページ範囲設定欄323に、ユーザーによる操作パネル4の操作に応じた数値を表示する。ユーザーは、操作パネル4を操作することで、ページ範囲設定欄323に任意の数値(ページ範囲)を設定することができる。例えば、ユーザーは操作パネル4を操作して、各グループの開始ページ番号及び終了ページ番号を設定することができる。
【0135】
「OK」ボタン312bは、ページ範囲を決定するためのボタンである。ユーザーが、操作パネル4を操作して「OK」ボタン312bを押下する指示を入力すると、処理部11は、ページ範囲設定欄323に設定された数値範囲をページ範囲として取得する。また、「OK」ボタン312bが押下されると、処理部11は、ページ範囲を設定する次のグループが存在するか否かを判定する。具体的には、
図12を参照して説明したように、カウント値x(グループ番号欄321が示すグループ番号)がグループ数Nと一致するか否かを判定する(
図12のステップS126)。処理部11は、カウント値xがグループ数Nと一致しないと判定すると、次のグループに対するページ範囲設定画面310bをタッチパネル4aに表示させる。例えば、グループ「1」に対するページ範囲設定画面310bにおいて「OK」ボタン312bが押下されると、グループ「2」に対するページ範囲設定画面310bが表示される。
【0136】
また、本実施形態では、「OK」ボタン312bを押下する指示が入力されると、ラジオボタン322において選択されている処理が実行される。具体的には、「既定文字」ボタン322aが選択されている状態で「OK」ボタン312bが押下されると、「既定文字」ボタン322aに表示されている文字画像が小口見出し画像G1に付与される。「文字入力」ボタン322bが選択されている状態で「OK」ボタン312bが押下されると、
図20を参照して説明する文字入力画面400がタッチパネル4aに表示される。「なし」ボタン322cが選択されている状態で「OK」ボタン312bが押下されると、小口見出し画像G1に文字画像を付加しないことが決定される。
【0137】
なお、グループ番号欄321がグループ番号「1」を示す場合、ユーザーが操作パネル4を操作して、「戻る」ボタン313を押下する指示を入力すると、処理部11は、
図14を参照して説明したグループ数設定画面310aをタッチパネル4aに表示させる。
【0138】
続いて
図2、
図15及び
図16を参照して、ページ範囲設定画面310bについて更に説明する。
図16は、グループ「2」に対するページ範囲設定画面310bを示す。グループ「2」に対するページ範囲設定画面310bにおいて、グループ番号欄321はグループ番号「2」を示す。また、「既定文字」ボタン322aは、「2章」を示す。
【0139】
図16に示すように、グループ「2」に対するページ範囲設定画面310bにおいて、冊子のプレビュー画像101は、小口見出し画像G1を示す。小口見出し画像G1は、冊子102の小口において、グループ「1」に対して設定されたページ範囲に対応する領域に表示される。
【0140】
また、グループ「1」に対して設定されたページ範囲は、冊子の最初のページを含む。この結果、冊子のプレビュー画像101は、冊子の最初のページに形成される縁部画像Gを示す。
【0141】
なお、グループ番号欄321がグループ番号「2」を示す場合、ユーザーが操作パネル4を操作して、「戻る」ボタン313を押下する指示を入力すると、処理部11は、グループ「1」に対するページ範囲設定画面310bをタッチパネル4aに表示させる。
【0142】
以上、ページ範囲設定画面310bについて説明した。処理部11は、「OK」ボタン312bの押下を検知するごとに、ページ範囲設定画面310bを遷移させる。具体的には、処理部11は、
図14を参照して説明したグループ数設定画面310aによって設定されたグループ数Nに応じた回数だけ、ページ範囲設定画面310bを遷移させる。処理部11は、全てのグループのページ範囲を取得すると、
図17を参照して説明する小口確認画面330をタッチパネル4aに表示させる。
【0143】
なお、処理部11は、ページ範囲情報として、各グループの開始ページ番号を示す情報と、各グループのページ数を示す情報とを取得してもよい。
【0144】
続いて
図2及び
図17を参照して、小口確認画面330について説明する。
図17は、小口確認画面330を示す図である。
図17に示すように、小口確認画面330は、冊子のプレビュー画像101と、「OK」ボタン331と、「戻る」ボタン332と、「キャンセルボタン」303とを表示する。小口確認画面330は、小口編集処理によって作成された冊子小口画像を確認するための画面である。
【0145】
小口確認画面330において、冊子のプレビュー画像101は、全てのグループの小口見出し画像G1を示す。また、冊子のプレビュー画像101は、冊子の最初のページに形成される縁部画像Gを示す。したがって、ユーザーは、小口見出し画像G1を冊子の印刷前に事前に確認することができる。また、ユーザーは、冊子の最初のページに形成される縁部画像Gを冊子の印刷前に事前に確認することができる。なお、本実施形態において、各グループの小口見出し画像G1は、冊子の天から地に向かう方向にずれるように配置される。
【0146】
「OK」ボタン331は、冊子小口画像(小口見出し画像G1)を確定するためのボタンである。ユーザーが、操作パネル4を操作して「OK」ボタン331を押下する指示を入力すると、処理部11は、小口編集処理を終了する。処理部11は、小口編集処理を終了すると、
図18(a)を参照して説明する第1プレビュー画面110をタッチパネル4aに表示させる。
【0147】
「戻る」ボタン332は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。ユーザーが操作パネル4を操作して、「戻る」ボタン332を押下する指示を入力すると、最後にページ範囲が設定されたグループに対するページ範囲設定画面310bがタッチパネル4aに表示される。
【0148】
続いて
図18(a)〜
図18(c)を参照して、本実施形態に係る第1プレビュー画面110、及び第2プレビュー画面120(第1ページ確認画面121及び第2ページ確認画面122)について説明する。
【0149】
まず
図18(a)を参照して、本実施形態に係る第1プレビュー画面110について説明する。
図18(a)は、本実施形態に係る第1プレビュー画面110を示す図である。
図18(a)に示すように、第1プレビュー画面110において、冊子のプレビュー画像101は、全てのグループの小口見出し画像G1を示す。また、冊子のプレビュー画像101は、冊子の最初のページに形成される縁部画像Gを示す。
【0150】
続いて
図18(b)を参照して、本実施形態に係る第1ページ確認画面121について説明する。
図18(b)は、本実施形態に係る第1ページ確認画面121を示す図である。
図7(a)及び
図7(b)を参照して説明したように、第1ページ確認画面121において第1分割指示が入力されると、第1分割冊子104の最上層のシート102aが、第2表示領域A2に移動する。したがって、冊子のプレビュー画像101(ページ確認プレビュー画像)は、第1表示領域A1において、各シートSの表面(奇数ページ)に形成される縁部画像Gを示す。よって、ユーザーは、冊子の奇数ページに形成される縁部画像Gを冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0151】
続いて
図18(c)を参照して、本実施形態に係る第2ページ確認画面122について説明する。
図18(c)は、本実施形態に係る第2ページ確認画面122を示す図である。
図8(a)及び
図8(b)を参照して説明したように、第2ページ確認画面122において第2分割指示が入力されると、第3分割冊子106の最下層のシート102aが、第4表示領域A4に移動する。したがって、冊子のプレビュー画像101(ページ確認プレビュー画像)は、第4表示領域A4において、各シートSの裏面(奇数ページ)に形成される縁部画像Gを示す。よって、ユーザーは、冊子の偶数ページに形成される縁部画像Gを冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0152】
続いて
図19を参照して、「既定文字」ボタン322aについて更に説明する。
図19は、ページ範囲設定画面310bの他の例を示す図である。詳しくは、
図19は、グループ「2」に対するページ範囲設定画面310bを示す。
図19に示すページ範囲設定画面310bは、グループ「1」に対するページ範囲設定画面310bにおいて「既定文字」ボタン322aが選択された場合に表示される。
【0153】
グループ「1」に対するページ範囲設定画面310bにおいて「既定文字」ボタン322aが選択された場合、グループ「1」の小口見出し画像G1に対して文字列画像「1章」が付与される。この結果、
図19に示すように、文字列画像「1章」を含む小口見出し画像G1が表示される。したがって、ユーザーは、小口見出しに既定の文字を付加した状態を冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0154】
続いて
図2、及び
図20を参照して、「文字入力」ボタン322bについて更に説明する。
図15を参照して説明したように、「文字入力」ボタン322bが選択されると、文字入力画面400がタッチパネル4aに表示される。
図20は、本実施形態に係る文字入力画面400を示す図である。文字入力画面400は、文字を入力するための画面である。
【0155】
図20に示すように、文字入力画面400は、文字表示欄401を含む。また、文字入力画面400は、複数の文字入力キー403、文字削除キー404、確定キー405、変換キー406、及びモード切替キー407を含む。本実施形態において、複数の文字入力キー403は、アルファベット文字「A」〜「Z」、及び数字「0」〜「9」に対応する。文字削除キー404は、「BackSpaceキー」である。確定キー405は、「Enterキー」である。変換キー406は、「Spaceキー」である。
【0156】
文字入力キー403は、文字を入力するためのキーである。文字表示欄401は、ユーザーが操作パネル4を操作して選択した文字入力キー403に対応する文字を表示する。詳しくは、ユーザーが操作パネル4を操作して、文字入力キー403のうちのいずれかのキーを押下する指示を入力すると、処理部11は、押下された文字入力キー403に対応する文字を取得して、文字表示欄401に表示させる。文字表示欄401に表示された文字は、文字削除キー404を押下する指示が入力されることによって削除される。
【0157】
モード切替キー407は、ローマ字入力モードと英数入力モードとの間で文字入力モードを切り替えるためのキーである。ユーザーが操作パネル4を操作して、モード切替キー407を押下する指示を入力する度に、文字入力モードが切り替わる。
【0158】
文字入力モードとしてローマ字入力モードが選択されている場合、ローマ字表記法(ローマ字)に従って文字入力キー403が選択されると、かな文字が文字表示欄401に表示される。また、文字入力モードとして英数入力モードが選択されている場合、選択された文字入力キー403に対応するアルファベット文字「A」〜「Z」又は数字「0」〜「9」が文字表示欄401に表示される。
【0159】
変換キー406は、文字種を変換するためのキーである。例えば、文字表示欄401に表示された文字が「かな文字」である場合、変換キー406を押下する指示が入力されると、処理部11は「かな文字」に対応する「漢字文字」を取得して、文字表示欄401に表示させる。
【0160】
確定キー405は、文字の入力を確定するためのキーである。ユーザーが操作パネル4を操作して、確定キー405を押下する指示を入力すると、処理部11は、文字表示欄401に表示された文字の入力を確定する。
図20は、文字列「1章」の入力が確定した状態を示している。
【0161】
ページ範囲設定画面310bにおいて「文字入力」ボタン322bが選択された場合、処理部11は、文字入力画面400によって確定した文字を示す文字画像を、小口見出し画像G1に付与する。したがって、ユーザーは、各小口見出し画像G1に対して任意の文字画像を付与することができる。
【0162】
以上、実施形態2について説明した。本実施形態によれば、冊子の小口に小口見出し画像G1を付加することができる。また、本実施形態によれば、小口見出し画像G1を冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0163】
なお、本実施形態では、冊子モデルBDに各ページ画像の画像データが格納された後に小口編集処理が実行されたが、小口編集処理は、冊子モデルBDに各ページ画像の画像データが格納される前に実行されてもよい。
【0164】
また、本実施形態では、ユーザーの操作によってグループ数情報及びページ範囲情報が入力されたが、処理部11が、文字認識処理により、グループ数情報及びページ範囲情報を取得してもよい。換言すると、文字認識処理により、冊子モデルBDを章単位でグループ化してもよい。文字認識処理は、典型的には、光学的文字認識(Optical Character Recognition;OCR)処理である。具体的には、処理部11は、各ページ画像の画像データに対して文字認識処理を実行して、章番号を示す文字画像と、ページ番号を示す文字画像とを検索する。又は、処理部11は、章番号を含む各ページ画像において、ページ番号を示す文字画像を検索する。処理部11は、章番号の検索結果に基づいてグループ数Nを判定する。また、処理部11は、ページ番号の検索結果に基づいて各グループ(各章)のページ範囲を判定する。あるいは、処理部11は、各シートモデルSDに付与したページ番号の情報に基づいて、各グループ(各章)のページ範囲を判定してもよい。
【0165】
また、本実施形態では、ページ範囲設定画面310bにおいて、各小口見出し画像G1を形成する範囲(ページ範囲)がユーザーの操作によって設定されたが、ユーザーの操作によって小口見出し画像G1の他の属性が設定されてもよい。例えば、ユーザーの操作により、小口見出し画像G1の位置、及び小口見出し画像G1の色が設定されてもよい。
【0166】
図21は、本実施形態に係るページ範囲設定画面310bの他の例を示す図である。詳しくは、
図21は、グループ「1」に対するページ範囲設定画面310bの他の例を示す。
図21に示すページ範囲設定画面310bは、位置情報設定欄324、及び色設定欄325を更に表示する。
【0167】
位置情報設定欄324は、小口見出し画像G1の位置を設定するための設定欄である。具体的には、位置情報設定欄324は、冊子の上端(冊子の天側の端)から小口見出し画像G1の上端(冊子の天側の端)までの間隔hを設定するための設定欄である。処理部11は、ユーザーによる操作パネル4の操作に応じた数値(位置設定情報)を位置情報設定欄324に表示させる。これにより、ユーザーは、操作パネル4を操作して、小口見出し画像G1の位置を設定(指定)することができる。また、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン312bを押下する指示を入力すると、処理部11は位置情報設定欄324に設定された数値を位置設定情報として取得する。この結果、位置設定情報に応じた位置(位置情報設定欄324に設定された数値に対応する位置)に小口見出し画像G1が配置される。詳しくは、処理部11は、縁部記憶領域EAにおいて、位置設定情報に応じた位置に縁部画像Gの画像データを格納する。
【0168】
色設定欄325は、小口見出し画像G1の色(背景色)を設定するための設定欄である。処理部11は、ユーザーによる操作パネル4の操作に応じた色の種類(色設定情報)を色設定欄325に表示させる。これにより、ユーザーは、操作パネル4を操作して、小口見出し画像G1の色を設定(指定)することができる。また、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン312bを押下する指示を入力すると、処理部11は、色設定欄325に表示された色の種類を示す情報を色設定情報として取得する。この結果、小口見出し画像G1の色が、色設定情報(色設定欄325に設定された色の種類を示す情報)に応じた色に設定される。
【0169】
[実施形態3]
続いて
図1、
図2、
図9〜
図11、及び
図22〜
図25を参照して本発明の実施形態3について説明する。但し、実施形態1及び2と異なる事項を説明し、実施形態1及び2と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態3は、小口編集処理が実施形態1及び2と異なる。詳しくは、実施形態3に係る小口編集処理は、小口文字画像G2を編集する処理を含む。小口文字画像G2は、冊子小口画像の一例である。
【0170】
まず
図2、
図9〜
図11、及び
図22を参照して、本実施形態に係る小口編集処理について説明する。
図22は、本実施形態に係る小口編集処理を示すフローチャートである。詳しくは、
図22は、小口文字画像G2を編集する処理を示す。
【0171】
本実施形態に係る処理部11は、小口編集処理を開始すると、編集対象選択画面をタッチパネル4aに表示させる。編集対象選択画面は、小口見出し画像G1の編集処理と小口文字画像G2の編集処理とのうちの一方をユーザーに選択させる画面である。ユーザーが操作パネル4を操作して小口文字画像G2の編集処理を選択すると、処理部11は、
図22に示す処理を開始する。なお、小口見出し画像G1の編集処理が選択された場合、実施形態2において説明した小口見出し画像G1を編集する処理が実行される。
【0172】
処理部11は、小口文字画像G2の編集処理を開始すると、文字画像の画像データを生成する(ステップS221)。詳しくは、処理部11は、
図20を参照して説明した文字入力画面400をタッチパネル4aに表示させる。処理部11は、文字入力画面400によって確定した文字を示す文字画像の画像データを生成する。なお、文字画像のフォントサイズ及び文字数の上限は予め既定されている。
【0173】
次に、処理部11は、文字画像の画像データに基づいて、複数の縁部画像Gの画像データを生成する(ステップS222)。詳しくは、処理部11は、シートモデルSDを重ねる方向に、ページ単位(縁部記憶領域EA単位)で、文字画像の画像データを分割する。処理部11は、分割した画像データに基づいて、複数の縁部画像Gの画像データを生成する。
【0174】
処理部11は、複数の縁部画像Gの画像データを生成すると、複数の縁部画像Gの画像データを冊子モデルBDに格納する(ステップS223)。詳しくは、処理部11は、複数の縁部画像Gを重ねると小口文字画像G2が形成されるように、複数の縁部画像Gの画像データを複数の縁部記憶領域EAに格納する。この結果、冊子モデルBDに小口文字画像G2の画像データが格納される。換言すると、小口文字画像G2の画像データが生成される。
【0175】
処理部11は、複数の縁部画像Gの画像データを冊子モデルBDに格納すると、冊子画像データ及び縁部画像Gの画像データに基づいて冊子のプレビュー画像101を生成し、タッチパネル4a(表示部41)に冊子のプレビュー画像101を表示させる(ステップS224)。処理部11は、タッチパネル4aに冊子のプレビュー画像101を表示させると、小口編集処理を終了する。
【0176】
続いて
図2及び
図23を参照して、編集対象選択画面500について説明する。処理部11は、
図13を参照して説明した問い合わせ画面300を介して小口編集処理の実行が選択された場合、編集対象選択画面500をタッチパネル4aに表示させる。
【0177】
図23は、本実施形態に係る編集対象選択画面500を示す図である。
図23に示すように、編集対象選択画面500は、ラジオボタン501、「OK」ボタン502、「戻る」ボタン503、及び「キャンセル」ボタン303を表示する。
【0178】
ラジオボタン501は、小口見出し画像G1の編集処理と小口文字画像G2の編集処理とのうちの一方を選択するためのボタンである。本実施形態において、ラジオボタン501は、「見出し」ボタンと、「文字」ボタンとを含む。「見出し」ボタンは小口見出し画像G1の編集処理を実行するためのボタンであり、「文字」ボタンは小口文字画像G2の編集処理を実行するためのボタンである。
図23は、小口文字画像G2の編集処理が選択されている状態を示す。ユーザーは操作パネル4を操作して、「見出し」ボタンと「文字」ボタンとのうちの一方を選択することができる。
【0179】
「OK」ボタン502は、ラジオボタン501において選択されている処理を実行するためのボタンである。具体的には、「見出し」ボタンが選択されている状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン502を押下する指示を入力すると、実施形態2において説明した小口見出し画像G1の編集処理が開始される。一方、「文字」ボタンが選択されている状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン502を押下する指示を入力すると、処理部11は、文字入力画面400をタッチパネル4aに表示させる。
【0180】
「戻る」ボタン503は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。ユーザーが、操作パネル4を操作して「戻る」ボタン503を押下する指示を入力すると、処理部11は、問い合わせ画面300をタッチパネル4aに表示させる。
【0181】
続いて
図2、
図24(a)及び
図24(b)を参照して、位置情報設定画面510及び小口確認画面330について説明する。
図24(a)は本実施形態に係る位置情報設定画面510を示す図であり、
図24(b)は本実施形態に係る小口確認画面330を示す図である。処理部11は、文字入力画面400を介して文字又は文字列が入力されると、位置情報設定画面510をタッチパネル4aに表示させる。
【0182】
位置情報設定画面510は、小口文字画像G2の位置を設定するための画面である。
図24(a)に示すように、位置情報設定画面510は、冊子のプレビュー画像101、位置情報設定欄511、「OK」ボタン512、「戻る」ボタン513、及び「キャンセルボタン」303を表示する。
【0183】
位置情報設定画面510において、冊子のプレビュー画像101は、小口文字画像G2を表示する。小口文字画像G2は、冊子102の小口に配置される。小口文字画像G2は、文字入力画面400によって確定した文字を示す。
図24(a)では、小口文字画像G2として文字列画像「ABC」を例示している。なお、他の図面においても同様に、小口文字画像G2として文字列画像「ABC」を例示する。
【0184】
位置情報設定欄511は、小口文字画像G2の位置を設定するための設定欄である。本実施形態において、位置情報設定欄511は、「冊子の上端までの間隔」欄511a、及び「冊子の表紙までの間隔」欄511bを含む。「冊子の上端までの間隔」欄511aは、冊子の上端(冊子の天側の端)から小口文字画像G2の上端(冊子の天側の端)までの間隔hを設定するための設定欄である。「冊子の表紙までの間隔」欄511bは、冊子の表紙から小口文字画像G2までの間隔wを設定するための設定欄である。詳しくは、間隔wは、冊子の表紙から、小口文字画像G2の冊子の表紙側の端までの間隔を示す。処理部11は、ユーザーによる操作パネル4の操作に応じた数値(位置設定情報)を「冊子の上端までの間隔」欄511a、及び「冊子の表紙までの間隔」欄511bに表示させる。これにより、ユーザーは、操作パネル4を操作して、小口文字画像G2の位置を設定(指定)することができる。
【0185】
「OK」ボタン512は、小口文字画像G2の位置を決定するためのボタンである。ユーザーが操作パネル4を操作して、「OK」ボタン512を押下する指示を入力すると、処理部11は、位置情報設定欄511に表示された各数値を位置設定情報として取得する。この結果、位置設定情報に応じた位置(位置情報設定欄511に設定された各数値に対応する位置)に小口文字画像G2が配置される。詳しくは、処理部11は、縁部記憶領域EAにおいて、位置設定情報に応じた位置に縁部画像Gの画像データを格納する。
【0186】
「戻る」ボタン513は、1つ前の画面に戻るためのボタンである。ユーザーが、操作パネル4を操作して「戻る」ボタン513を押下する指示を入力すると、処理部11は、文字入力画面400をタッチパネル4aに表示させる。
【0187】
続いて
図2及び
図24(b)を参照して、本実施形態に係る小口確認画面330について説明する。処理部11は、位置情報設定画面510において「OK」ボタン512を押下する指示が入力されると、小口確認画面330をタッチパネル4aに表示させる。
【0188】
図24(b)に示すように、小口確認画面330は、冊子のプレビュー画像101と、「OK」ボタン331と、「戻る」ボタン332と、「キャンセルボタン」303とを表示する。小口確認画面330において、冊子のプレビュー画像101は、小口文字画像G2を示す。小口文字画像G2は、冊子102の小口において、位置情報設定画面510を介して設定された位置に配置される。
【0189】
ユーザーが操作パネル4を操作して、「OK」ボタン331を押下する指示を入力すると、処理部11は小口編集処理を終了して、
図25(a)を参照して説明する第1プレビュー画面110をタッチパネル4aに表示させる。一方、ユーザーが操作パネル4を操作して、「戻る」ボタン332を押下する指示を入力すると、位置情報設定画面510がタッチパネル4aに表示される。
【0190】
続いて
図25(a)〜
図25(c)を参照して、本実施形態に係る第1プレビュー画面110、及び第2プレビュー画面120(第1ページ確認画面121及び第2ページ確認画面122)について説明する。
【0191】
まず
図25(a)を参照して、本実施形態に係る第1プレビュー画面110について説明する。
図25(a)は、本実施形態に係る第1プレビュー画面110を示す図である。
図25(a)に示すように、第1プレビュー画面110において、冊子のプレビュー画像101は、小口文字画像G2を示す。
【0192】
続いて
図25(b)及び
図25(c)を参照して、本実施形態に係る第1ページ確認画面121及び第2ページ確認画面122について説明する。
図25(b)は本実施形態に係る第1ページ確認画面121を示す図であり、
図25(c)は本実施形態に係る第2ページ確認画面122を示す図である。
図25(b)及び
図25(c)に示すように、第1ページ確認画面121は、シートSの表面に形成される縁部画像Gを示し、第2ページ確認画面122は、シートSの裏面に形成される縁部画像Gを示す。
【0193】
以上、実施形態3について説明した。本実施形態によれば、冊子の小口に小口文字画像G2を付加することができる。また、本実施形態によれば、小口文字画像G2を冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0194】
なお、本実施形態において、小口文字画像G2に含まれる文字のフォントサイズは予め既定されたが、フォントサイズは、ユーザーの操作によって設定されてもよい。この場合、文字数の上限は、設定されたフォントサイズに応じて変更され得る。
【0195】
また、本実施形態において、小口文字画像G2に含まれる文字列は1列であったが、文字列は2列以上であり得る。文字のフォントサイズの設定が可能な場合、設定されたフォントサイズに応じて、文字列の上限が変更されてもよい。
【0196】
また、本実施形態では、冊子の表紙から小口文字画像G2までの間隔wがユーザーの操作によって設定されたが、冊子の裏表紙から小口文字画像G2までの間隔がユーザーの操作によって設定されてもよい。
【0197】
また、本実施形態では、小口文字画像G2の位置がユーザーの操作によって設定されたが、小口文字画像G2は、予め既定された位置に配置されてもよい。
【0198】
[実施形態4]
続いて
図1、
図2、
図26、及び
図27を参照して本発明の実施形態4について説明する。但し、実施形態1〜3と異なる事項を説明し、実施形態1〜3と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態4は、冊子作成プロセスが実施形態1〜3と異なる。具体的には、実施形態4に係る冊子作成プロセスは、既存の冊子のページ画像の少なくとも一部を差し替えるページ差し替え処理を含む。以下、差し替えられるページ画像を「差し替えページ画像」と記載する場合がある。
【0199】
図26は、ページ差し替え処理を示すフローチャートである。ページ差し替え処理は、冊子モデルBDが作成され、冊子モデルBDに対して冊子画像データが付加された後に実行される。あるいは、ページ差し替え処理は、冊子モデルBDに対し、冊子画像データ、及び縁部画像Gの画像データ(冊子小口画像の画像データ)が付加された後に実行される。縁部画像Gの画像データは、実施形態2又は実施形態3において説明した小口編集処理によって冊子モデルBDに付加される。ページ差し替え処理において冊子モデルBDに付加される冊子画像データは、既存の冊子の冊子画像データである。
【0200】
まず、処理部11は、差し替えページ画像の画像データを記憶部12から取得する(ステップS261)。差し替えページ画像の画像データは、例えば、画像読取装置5によって生成されて、記憶部12に格納される。あるいは、差し替えページ画像の画像データは、通信部10が外部機器から取得して、記憶部12に格納される。
【0201】
処理部11は、差し替えページ画像の画像データを取得すると、デジタル立体ページモデルPDを3次元配列で記憶部12に格納する。換言すると、3次元配列のデジタル立体ページモデルPDを生成する(ステップS262)。3次元配列のデジタル立体ページモデルPDは、ページの立体形状を示す。以下、デジタル立体ページモデルPDを「ページモデルPD」と記載する場合がある。具体的には、処理部11は、シートサイズを示す情報(シートSの主走査方向及び副走査方向のサイズを示す情報)に基づいてページモデルPDを生成する。ページモデルPDは、1行で作成される。処理部11は、ページモデルPDを生成すると、差し替えページ画像の画像データをページモデルPDに格納する。
【0202】
処理部11は、差し替えページ画像の画像データをページモデルPDに格納すると、差し替えページのページ番号を判定する(ステップS263)。例えば、処理部11は、差し替えページ画像の画像データに対して文字認識処理を実行して、差し替えページのページ番号を判定する。あるいは、ユーザーによる操作パネル4の操作により、差し替えページのページ番号を示す情報が入力される。
【0203】
処理部11は、差し替えページのページ番号を判定すると、冊子モデルBDに含まれる縁部記憶領域EAのうち、該当するページ(以下、「差し替え対象ページ」と記載する。)の縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納されているか否かを判定する(ステップS264)。
【0204】
処理部11は、差し替え対象ページの縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納されていると判定した場合(ステップS264のYes)、その縁部画像Gの画像データと同じ画像データを、ページモデルPDの縁部記憶領域EAに格納する(ステップS265)。詳しくは、処理部11は、ページモデルPDの縁部記憶領域EAのうち、差し替え対象ページにおける縁部画像Gの位置と同じ位置に、縁部画像Gの画像データを格納する。
【0205】
処理部11は、ページモデルPDに縁部画像Gの画像データを格納すると、冊子モデルBDのうち、差し替え対象ページに対応するページ記憶領域PAをページモデルPDと差し替えて(ステップS266)、ページ差し替え処理を終了する。
【0206】
また、処理部11は、差し替え対象ページの縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納されていないと判定した場合(ステップS264のNo)、ステップS266の処理を実行して、ページ差し替え処理を終了する。
【0207】
なお、ページ差し替え処理によって差し替えることが可能なページの数は、1ページに限定されるものではなく、複数のページを差し替えることが可能である。
【0208】
続いて
図27を参照して、ページ差し替え処理後のデジタル立体冊子モデルBDについて説明する。
図27は、ページ差し替え処理後のデジタル立体冊子モデルBDを示す図である。
図27に示す冊子モデルBDは、小口見出し画像G1の画像データ(縁部画像Gの画像データ)を格納している。
【0209】
図27に示すように、冊子モデルBDに含まれるページ画像の画像データを差し替える場合、ページモデルPDが生成される。ページモデルPDは、差し替えページ画像の画像データを格納する。
【0210】
ページ差し替え処理が実行されると、冊子モデルBDのうち、差し替え対象ページに対応するページ記憶領域PAがページモデルPDに差し替えられる。冊子モデルBDが、小口見出し画像G1の画像データを格納している場合、ページモデルPDの縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納される。
【0211】
なお、
図27では、冊子小口画像として小口見出し画像G1を例示したが、冊子小口画像は、実施形態3において説明した小口文字画像G2であってもよい。
【0212】
以上、実施形態4について説明した。本実施形態によれば、既存の冊子に含まれるページ画像のうちの一部を、新たなページ画像に差し替えることができる。また、本実施形態によれば、ページ差し替え処理後の冊子のプレビュー画像101を冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0213】
[実施形態5]
続いて
図1、
図2、
図28、及び
図29を参照して本発明の実施形態5について説明する。但し、実施形態1〜4と異なる事項を説明し、実施形態1〜4と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態5は、冊子作成プロセスが実施形態1〜4と異なる。具体的には、実施形態5に係る冊子作成プロセスは、既存の冊子にページ画像を追加するページ追加処理を含む。以下、追加するページ画像を「追加ページ画像」と記載する場合がある。
【0214】
図28は、ページ追加処理を示すフローチャートである。ページ追加処理は、冊子モデルBDが作成され、冊子モデルBDに対して冊子画像データが付加された後に実行される。あるいは、ページ追加処理は、冊子モデルBDに対し、冊子画像データ、及び縁部画像Gの画像データ(冊子小口画像の画像データ)が付加された後に実行される。縁部画像Gの画像データは、実施形態2又は実施形態3において説明した小口編集処理によって冊子モデルBDに付加される。ページ追加処理において冊子モデルBDに付加される冊子画像データは、既存の冊子の冊子画像データである。
【0215】
まず、処理部11は、追加ページ画像の画像データを記憶部12から取得する(ステップS281)。追加ページ画像の画像データは、例えば、画像読取装置5によって生成されて、記憶部12に格納される。あるいは、追加ページ画像の画像データは、通信部10が外部機器から取得して、記憶部12に格納される。
【0216】
処理部11は、追加ページ画像の画像データを取得すると、ページモデルPDを生成する(ステップS282)。処理部11は、ページモデルPDを生成すると、追加ページ画像の画像データをページモデルPDに格納する。
【0217】
処理部11は、追加ページ画像の画像データをページモデルPDに格納すると、追加ページのページ番号を判定する(ステップS283)。例えば、処理部11は、追加ページ画像の画像データに対して文字認識処理を実行して、追加ページのページ番号を判定する。あるいは、ユーザーによる操作パネル4の操作により、追加ページのページ番号を示す情報が入力される。
【0218】
処理部11は、追加ページのページ番号を判定すると、冊子モデルBDに含まれる縁部記憶領域EAのうち、該当するページ(以下、「繰り下げ対象ページ」と記載する。)に含まれる縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納されているか否かを判定する(ステップS284)。
【0219】
処理部11は、繰り下げ対象ページの縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納されていると判定した場合(ステップS284のYes)、繰り下げ対象ページの前ページに含まれる縁部記憶領域EAが、繰り下げ対象ページと同じ縁部画像Gの画像データを格納しているか否かを判定する(ステップS285)。典型的には、処理部11は、繰り下げ対象ページの前ページと繰り下げ対象ページとの間で、縁部記憶領域EAにおける縁部画像Gの画像データの位置が同じであるか否かを判定する。
【0220】
処理部11は、繰り下げ対象ページの前ページに含まれる縁部記憶領域EAが、繰り下げ対象ページと同じ縁部画像Gの画像データを格納していると判定した場合(ステップS285のYes)、繰り下げ対象ページの縁部画像Gの画像データと同じ画像データを、ページモデルPDの縁部記憶領域EAに格納する(ステップS286)。詳しくは、処理部11は、ページモデルPDの縁部記憶領域EAのうち、繰り下げ対象ページにおける縁部画像Gの位置と同じ位置に、縁部画像Gの画像データを格納する。
【0221】
一方、処理部11は、繰り下げ対象ページの前ページに含まれる縁部記憶領域EAが、繰り下げ対象ページと同じ縁部画像Gの画像データを格納していないと判定した場合(ステップS285のN0)、繰り下げ対象ページの縁部画像Gの画像データを選択するか否かを問い合わせる問い合わせ画面をタッチパネル4aに表示させる(ステップS288)。
【0222】
ユーザーが操作パネル4を操作して、繰り下げ対象ページの縁部画像Gの画像データを選択する指示を入力した場合(ステップS288のYes)、処理部11は、ステップS286の処理を実行する。一方、ユーザーが操作パネル4を操作して、繰り下げ対象ページの縁部画像Gの画像データを選択しない指示を入力した場合(ステップS288のNo)、処理部11は、繰り下げ対象ページの前ページの縁部記憶領域EAに格納されている縁部画像Gの画像データと同じ画像データを、ページモデルPDの縁部記憶領域EAに格納する(ステップS289)。詳しくは、処理部11は、ページモデルPDの縁部記憶領域EAのうち、繰り下げ対象ページの前ページにおける縁部画像Gの位置と同じ位置に、縁部画像Gの画像データを格納する。
【0223】
処理部11は、ページモデルPDに縁部画像Gの画像データを格納すると(ステップS286又はステップS289)、追加ページのページ番号を示す情報に基づいて、冊子モデルBDにページモデルPDを追加して(ステップS287)、ページ追加処理を終了する。
【0224】
また、処理部11は、繰り下げ対象ページの縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納されていないと判定した場合(ステップS284のNo)、ステップS287の処理を実行して、ページ追加処理を終了する。
【0225】
なお、ページ追加処理によって追加することが可能なページの数は、1ページに限定されるものではなく、複数のページを追加することが可能である。
【0226】
また、ページを追加することにより、繰り下げ対象ページ以降の各ページ画像の位置が、シートSの表面と裏面との間で入れ替わる場合、処理部11は、繰り下げ対象ページ以降の各ページ画像の画像データを冊子モデルBDに格納し直す。
【0227】
また、処理部11は、繰り下げ対象ページ以降の各ページ記憶領域PAに、ページ番号を示す画像が含まれている場合、それらのページ番号を示す画像を、新しいページ番号を示す画像に差し替える。詳しくは、処理部11は、冊子モデルBDにページモデルPDを追加すると、冊子モデルBDに含まれる各ページ記憶領域PAに対して新たにページ番号の情報を付与する。処理部11は、更新したページ番号の情報に基づいて、新しいページ番号を示す画像を生成する。
【0228】
続いて
図29を参照して、ページ追加処理後のデジタル立体冊子モデルBDについて説明する。
図29は、ページ追加処理後のデジタル立体冊子モデルBDを示す図である。
図29に示す冊子モデルBDは、小口見出し画像G1の画像データ(縁部画像Gの画像データ)を格納している。
【0229】
図29に示すように、冊子モデルBDにページ画像の画像データを追加する場合、ページモデルPDが生成される。ページモデルPDは、追加ページ画像の画像データを格納する。なお、
図29は、2ページ分のページ画像が冊子に追加される場合を例示している。
【0230】
ページ追加処理が実行されると、冊子モデルBDにページモデルPDが追加される。冊子モデルBDが、小口見出し画像G1の画像データを格納している場合、ページモデルPDの縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納される。ページモデルPDに格納される縁部画像Gの画像データは、繰り下げ対象ページ(追加ページの後ページ)又はその前ページ(追加ページの前ページ)の縁部記憶領域EAに格納されている縁部画像Gの画像データと同じ画像データである。
【0231】
なお、
図29では、冊子小口画像として小口見出し画像G1を例示したが、冊子小口画像は、実施形態3において説明した小口文字画像G2であってもよい。
【0232】
以上、実施形態5について説明した。本実施形態によれば、既存の冊子に新たなページを追加することができる。また、本実施形態によれば、ページ追加処理後の冊子のプレビュー画像101を冊子の印刷前に事前に確認することができる。
【0233】
[実施形態6]
続いて
図1、
図2、及び
図30を参照して本発明の実施形態6について説明する。但し、実施形態1〜5と異なる事項を説明し、実施形態1〜5と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態6は、冊子作成プロセスが実施形態1〜5と異なる。具体的には、実施形態6に係る冊子作成プロセスは、ページ追加処理を含む。より詳しくは、実施形態3を参照して説明した小口文字画像G2の画像データが冊子モデルBDに格納されている場合、警告画面がタッチパネル4aに表示される。
【0234】
図30は、本実施形態に係るページ追加処理を示すフローチャートである。本実施形態に係るページ追加処理は、
図28を参照して説明したページ追加処理と比べて、ステップS301の処理、及びステップS302の処理が追加されている。
【0235】
図30に示すように、処理部11は、繰り下げ対象ページの縁部記憶領域EAに縁部画像Gの画像データが格納されていると判定した場合(ステップS284のYes)、冊子小口画像が小口見出し画像G1であるか否かを判定する(ステップS301)。例えば処理部11は、少なくとも1つの縁部記憶領域EAに線状の画像の画像データが付加されているか否かによって、冊子小口画像が小口見出し画像G1であるか否かを判定する。具体的には、処理部11は、少なくとも1つの縁部記憶領域EAに線状の画像の画像データが付加されている場合、冊子小口画像が小口見出し画像G1でないと判定する。
【0236】
処理部11は、冊子小口画像が小口見出し画像G1であると判定した場合(ステップS301のYes)、ステップS285の処理を実行する。一方、処理部11は、冊子小口画像が小口見出し画像G1でないと判定した場合(ステップS301のNo)、警告画面をタッチパネル4aに表示させて、ページ追加処理を終了する。警告画面は、冊子小口画像が文字画像を含むことを通知する。例えば、警告画面は、ページの追加により冊子小口の文字が伸びることを示すメッセージを表示する。
【0237】
以上、実施形態6について説明した。本実施形態によれば、冊子小口画像が文字画像を含むことをユーザーに通知することができる。冊子小口画像が文字画像を含む場合、ページを追加すると、追加するページ数に応じて、冊子小口に形成する文字画像が、冊子の厚み方向に伸びる可能性がある。この場合、ユーザーが所望する文字画像を冊子小口に形成できない可能性がある。したがって、冊子小口画像が文字画像を含むことをユーザーに通知することにより、ユーザーが望まない文字が冊子の小口に形成される事態を回避することができる。
【0238】
なお、本実施形態では、冊子小口画像が小口見出し画像G1であるか否かを判定したが、冊子小口画像が文字画像を含むか否かを判定してもよい。実施形態2において説明したように、小口見出し画像G1は文字画像を含み得る。したがって、冊子小口画像が文字画像を含むか否かを判定することにより、冊子小口画像が文字画像を含む小口見出し画像G1である場合に、冊子小口画像が文字画像を含むことをユーザーに通知することができる。よって、冊子小口画像が文字画像を含む小口見出し画像G1である場合において、ユーザーが望まない文字が冊子の小口に形成される事態を回避することができる。
【0239】
[実施形態7]
続いて
図1、
図2、及び
図31を参照して本発明の実施形態7について説明する。但し、実施形態1〜6と異なる事項を説明し、実施形態1〜6と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態7は、冊子作成プロセスが実施形態1〜6と異なる。具体的には、実施形態7に係る冊子作成プロセスは、割り込み印刷が発生した場合に冊子のプレビュー画像101を表示する処理を含む。
【0240】
本実施形態において、ハードキー4bは、割り込みキーを含む。割り込みキーは、あるジョブの実行中に他のジョブを実行させるためのボタンである。具体的には、割り込みキーが押下されると、実行中のジョブが中断される。ユーザーは、先行して開始されたジョブが中断している間に、画像形成装置1に他のジョブを実行させることができる。画像形成装置1は、他のジョブの実行完了後、中断していたジョブを再開する。
【0241】
本実施形態において、処理部11は、冊子印刷中に割り込みキーが押下されると、割り込みキーが押下される直前に形成されたページ画像のページ番号(以下、「割り込み直前ページ番号」と記載する。)を示す情報を記憶部12に記憶させて、冊子の印刷を中断する。
【0242】
冊子の印刷が中断した後、割り込みジョブとして印刷ジョブ(以下、「割り込み印刷ジョブ」と記載する。)が発生すると、排出空間3に割り込みシートInSが排出される。割り込みシートInSには、割り込み印刷ジョブに基づく画像が形成されている。
【0243】
割り込み印刷ジョブが完了すると、処理部11は、中断していた冊子の印刷処理を再開する。また、処理部11は、割り込みシートInSを示すシートモデルSD(以下、「割り込みシートモデルInSD」と記載する。)を、割り込みシートInSの枚数に応じた数だけ冊子モデルBDに追加する。詳しくは、割り込み直前ページ番号に対応するシートモデルSDに隣接するように、割り込みシートモデルInPDを冊子モデルBDに追加する。なお、割り込みシートモデルInPDを追加する位置は、冊子の裏表紙側から順にページ画像を形成するのか、冊子の表紙側から順にページ画像を形成するのかによって異なる。例えば、冊子の裏表紙側から順にページ画像を形成する場合、割り込みシートモデルInSDは、割り込み直前ページ番号に対応するシートモデルSDよりも冊子の表紙に近い位置に配置される。
【0244】
処理部11は、冊子の印刷が終了すると、割り込みシートモデルInPDが追加された冊子モデルBDに基づいて、冊子のプレビュー画像101をタッチパネル4aに表示させる。
【0245】
図31は、本実施形態に係る冊子のプレビュー画像101を示す図である。
図31に示す冊子のプレビュー画像101は、冊子の印刷が終了した後にタッチパネル4aに表示される。以下、冊子の印刷が終了した後にタッチパネル4aに表示される冊子のプレビュー画像101を「印刷後プレビュー画像101a」と記載する場合がある。なお、
図31は、小口見出し画像G1が付加された冊子102の画像を例示している。
【0246】
図31に示すように、印刷後プレビュー画像101aが表示する冊子102の画像は、割り込みシートInSの画像を含む。好ましくは、ユーザーが割り込みシートInSの存在に気が付くように、割り込みシートInSは強調表示される。例えば、割り込みシートInSは、他のシートSとは異なる色(例えば赤色)によって表示され得る。
【0247】
以上、実施形態7について説明した。本実施形態によれば、割り込み印刷ジョブが発生した場合に、排出空間3に排出されたシートSの束に割り込みシートInSが含まれることをユーザーに通知することができる。換言すると、冊子を構成する予定のシートSの束の中に、割り込みシートInSが含まれることをユーザーに通知することができる。更に、本実施形態によれば、排出空間3に排出されたシートSの束における割り込みシートInSの位置をユーザーに通知することができる。
【0248】
[実施形態8]
続いて
図1、
図2、
図32(a)、及び
図32(b)を参照して本発明の実施形態8について説明する。但し、実施形態1〜7と異なる事項を説明し、実施形態1〜7と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態8は、小口編集処理時に設定された各種データが記憶部12に保存される点で実施形態1〜7と異なる。以下、小口編集処理時に設定された各種データを「小口情報」と記載する場合がある。小口情報は、冊子小口画像に関する情報を示す。
【0249】
図32(a)は、小口見出し画像G1の小口情報を示す図である。処理部11は、小口見出し画像G1の画像データが生成された場合に記憶部12に小口見出し画像G1の小口情報を保存する。なお、小口見出し画像G1の画像データは、実施形態2において説明した小口編集処理によって生成される。
【0250】
図32(a)に示すように、処理部11は、小口編集処理を実行した冊子に対して識別番号(ID)1301を付与する。また、処理部11は、小口見出し画像G1の数を示す情報1302を、識別番号1301に関連付けて記憶部12に保存する。具体的には、処理部11は、小口見出し画像G1の数を示す情報1302として、
図14を参照して説明したグループ数設定欄311に設定された情報を取得する。
【0251】
更に、処理部11は、各小口見出し画像G1の開始ページ番号を示す情報1303、各小口見出し画像G1の終了ページ番号を示す情報1304、各小口見出し画像G1の冊子の上端までの間隔hを示す情報1305、及び各小口見出し画像G1の色を示す情報1306を、識別番号1301に関連付けて記憶部12に保存する。具体的には、処理部11は、開始ページ番号を示す情報1303、及び終了ページ番号を示す情報1304を、
図15及び
図16を参照して説明したページ範囲設定欄323に設定された情報から取得する。また、処理部11は、冊子の上端までの間隔hを示す情報1305を、
図21を参照して説明した位置情報設定欄324に設定された情報から取得し、色を示す情報1306を、
図21を参照して説明した色設定欄325に設定された情報から取得する。開始ページ番号を示す情報1303、及び終了ページ番号を示す情報1304は、小口見出し画像G1を形成する範囲を示し、冊子の上端までの間隔hを示す情報1305は、小口見出し画像G1(冊子小口画像)の位置を示す。
【0252】
図32(b)は、小口文字画像G2の小口情報を示す図である。処理部11は、小口文字画像G2の画像データが生成された場合に記憶部12に小口文字画像G2の小口情報を保存する。なお、小口文字画像G2の画像データは、実施形態3において説明した小口編集処理によって生成される。
【0253】
図32(b)に示すように、処理部11は、小口文字画像G2の文字を示す情報1307を、識別番号1301に関連付けて記憶部12に保存する。具体的には、処理部11は、
図20を参照して説明した文字入力画面400によって確定した文字を示す情報を記憶部12に保存する。
【0254】
更に、処理部11は、小口文字画像G2の冊子の上端までの間隔hを示す情報1308、及び小口文字画像G2の冊子の表面までの間隔wを示す情報1309を、識別番号1301に関連付けて記憶部12に保存する。具体的には、処理部11は、冊子の上端までの間隔hを示す情報1308、及び冊子の表面までの間隔wを示す情報1309を、
図24(a)を参照して説明した位置情報設定欄511に設定された情報から取得する。冊子の上端までの間隔hを示す情報1308、及び冊子の表面までの間隔wを示す情報1309は、小口文字画像G2(冊子小口画像)の位置を示す。
【0255】
なお、記憶部12に保存される小口情報は、小口編集処理時に設定される項目に応じて変更される。例えば、
図32(a)に示す例では、小口見出し画像G1の小口情報は、冊子の上端までの間隔hを示す情報1305、及び色を示す情報1306を含むが、これらの情報1305及び106は省略され得る。また、小口見出し画像G1が文字画像を含む場合、小口見出し画像G1の小口情報は、文字画像に関する情報を更に含んでもよい。
【0256】
以上、実施形態8について説明した。本実施形態によれば、冊子の第2版以降の印刷時に、小口編集処理を実行することなく、冊子小口画像の画像データを生成することができる。あるいは、冊子の第2版以降の印刷時に表示される各種の画面において、記憶部12に保存した各種データを予め表示させることができる。
【0257】
[実施形態9]
続いて
図1、
図2、
図33を参照して本発明の実施形態9について説明する。但し、実施形態1〜8と異なる事項を説明し、実施形態1〜8と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態9は、冊子のプレビュー画像101が実施形態1〜8と異なる。
【0258】
図33は、本実施形態に係る第1プレビュー画面110を示す図である。本実施形態に係る第1プレビュー画面110は、冊子のプレビュー画像101と、ラジオボタン111と、「OK」ボタン112と、第2プレビュー画面表示ボタン201とを表示する。
【0259】
図33に示すように、本実施形態に係る処理部11は、冊子のプレビュー画像101として、互いに部分的に重ねられつつ一定の方向にずらされた状態の複数枚のシート102aを示す冊子のプレビュー画像101bを生成する。詳しくは、複数枚のシート102aは、各シート102aの小口側の縁部が表示されるようにずらされる。この結果、冊子のプレビュー画像101bは、各シートSに形成される縁部画像Gを示す。なお、
図33は、小口見出し画像G1が付加された冊子102を例示している。
【0260】
ラジオボタン111は、冊子102の表示方向を変更するためのボタンである。具体的には、ラジオボタン111は、「表紙」ボタンと、「裏表紙」ボタンとを含む。「表紙」ボタンは、表紙側から見た冊子102を表示するためのボタンである。「裏表紙」ボタンは、裏表紙側から見た冊子102を表示するためのボタンである。
図33は、「表紙」ボタンが選択されている場合を例示している。
【0261】
「OK」ボタン112は、ラジオボタン111において選択されている処理を実行するためのボタンである。具体的には、「表紙」ボタンが選択されている状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン112を押下する指示を入力すると、表紙側から見た冊子102が表示される。したがって、「表紙」ボタンを選択することにより、各シートSの表面に形成される縁部画像Gが表示される。一方、「裏表紙」ボタンが選択されている状態において、ユーザーが操作パネル4を操作して「OK」ボタン112を押下する指示を入力すると、裏表紙側から見た冊子102が表示される。したがって、「裏表紙」ボタンを選択することにより、各シートSの裏面に形成される縁部画像Gが表示される。
【0262】
以上、実施形態9について説明した。本実施形態によれば、各シートSに形成される縁部画像Gを冊子の印刷前に事前に確認することができる。なお、本実施形態では、第1プレビュー画面110に表示される冊子のプレビュー画像101bを説明したが、冊子のプレビュー画像101bは、実施形態1〜8において説明した第2プレビュー画面120や編集画面310等の第1プレビュー画面110以外の画面において表示されてもよい。
【0263】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【0264】
例えば、本発明による実施形態において画像形成装置1は複合機であったが、画像形成装置1は、複合機に限定されない。画像形成装置1は、シートSに画像を形成する機構を備えていればよく、例えば印刷機又はコピー機であり得る。
【0265】
また、画像形成装置1は、複数枚のシートSをセット可能な手差しトレイを備えてもよい。この場合、ユーザーは、操作パネル4を操作して、シートSの供給元を給紙カセットと手差しトレイとの間で選択できる。具体的には、タッチパネル4aは、冊子の作成が選択されると、シートSの供給元を給紙カセットと手差しトレイとの間で選択させる画面を表示する。ユーザーが操作パネル4を操作して手差しトレイを選択すると、タッチパネル4aは、シートサイズを入力する画面を表示する。典型的には、タッチパネル4aは、各種の定型サイズのうちから1つのサイズを選択させる画面を表示する。また、画像形成装置1が手差しトレイを備える場合、画像形成装置1は、給紙カセットから給紙されたシートSの厚みを検知する厚み検知センサー(厚み検知センサー9)に加えて、手差しトレイから給紙されたシートSの厚みを検知する厚み検知センサーを更に備える。あるいは、給紙カセットから給紙されたシートSが搬送される搬送経路と、手差しトレイから給紙されたシートSが搬送される搬送経路とが合流する位置よりも下流側に、1つの厚み検知センサーを配置してもよい。
【0266】
また、本発明による実施形態では、厚み検知センサー9を用いてシートSの厚みを検知したが、厚み検知センサー9は省略され得る。厚み検知センサー9を省略する場合、ユーザーが操作パネル4を操作して、シートSの厚み情報を入力してもよい。
【0267】
また、本発明による実施形態では、操作パネル4がハードキー4b及びタッチセンサー42を備える形態について説明したが、ハードキー4b及びタッチセンサー42のうちの一方は省略され得る。
【0268】
また、本発明による実施形態において、シートSの主走査方向及び副走査方向のサイズは、各種の定型サイズのうちから選択されたが、本発明はこの形態に限定されない。ユーザーが操作パネル4を操作して、シートSの主走査方向及び副走査方向のサイズを示す数値を入力してもよい。
【0269】
また、本発明による実施形態では、小口見出し画像G1の色を設定する形態について説明したが、小口編集処理は、冊子の小口の色(各シートの小口側の側面の色)を設定する処理を含み得る。
【0270】
また、本発明による実施形態では、小口見出し画像G1に付加する文字を設定する形態、及び小口文字画像G2の文字を設定する形態について説明したが、小口編集処理において、文字の書式、フォント、スタイル、色、及びサイズのうちの少なくとも1つが設定されてもよい。また、小口編集処理において、文字の向きが設定されてもよい。文字の向きは、文字の上端が向く方向を示す。典型的には、文字の上端が向く方向は、冊子の表紙側を向く方向、冊子の裏表紙側を向く方向、冊子の天側を向く方向、及び冊子の地側を向く方向のうちから選択される。
【0271】
また、本発明による実施形態では、冊子小口画像が文字画像を含む場合にページ追加処理を終了する形態について説明したが、本発明はこの形態に限定されない。画像形成装置1は、冊子小口画像が文字画像を含む場合に、ページ追加処理を終了するか否かをユーザーに問い合わせもよい。例えば、処理部11は、警告画面をタッチパネル4aに表示させる際に、ページ追加処理を終了するか否かをユーザーに選択させる選択ボタンを表示させてもよい。あるいは、処理部11は、冊子のプレビュー画像101をタッチパネル4aに表示させる際に、冊子小口画像を付加するか否かをユーザーに選択させる選択ボタンを表示させてもよい。
【0272】
また、本発明による実施形態では画像形成装置1について説明したが、本発明は、パーソナルコンピューターのような情報処理装置にも適用され得る。典型的には、本発明は、画像形成装置に対して印刷を要求できる情報処理装置に適用され得る。
【0273】
図34は、本発明の他の実施形態に係る情報処理装置340を示す図である。情報処理装置340は、表示部341、入力部342(操作部の一例)、通信部343、記憶部344、及び処理部345を備える。
【0274】
表示部341は、2次元状の表示面を有する。表示部341は、各種の設定画面を表示面に表示する。また、表示部341は、冊子のプレビュー画像101を表示面に表示する。表示部341は、例えば液晶ディスプレー又は有機ELディスプレーのようなディスプレーを含む。
【0275】
入力部342は、情報処理装置340に対する各種の指示を入力する。典型的には、入力部342は、キーボード及びマウスのような入力装置を含む。なお、入力部342は、タッチセンサーを含み得る。タッチセンサーは、表示部341の表示面に重畳するように配置される。タッチセンサーは、表示部341の表示面に対するユーザーのジェスチャー(典型的には、指ジェスチャー)に対応する信号を生成する。ユーザーは、ジェスチャーにより、情報処理装置340に対する各種の指示を入力することができる。
【0276】
通信部343は、画像形成装置とデータ通信可能に接続する。通信部343は、例えばLANボードなどのネットワークインターフェイスである。通信部343は、画像形成装置に対して印刷を要求する信号を送信する。印刷を要求する信号は、冊子画像データ、ページ数情報、及びシート種別を指定する情報を含む。シート種別を指定する情報は、典型的には、各種の定型サイズのうちの1つを指定する情報である。なお、通信部343は、画像形成装置との間で無線通信を実行する構成であってもよい。無線通信方式は、例えばBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信方式であり得る。
【0277】
記憶部344は、制御プログラム(コンピュータープログラム)を記憶する。また、記憶部344は、実施形態1〜6、8、及び9において説明した各種の画面に関するデータを記憶する。画面に関するデータは、例えば、レイアウト画像データを含む。また、記憶部344は、ユーザーが入力部342を操作して入力した各種の設定値を記憶する。記憶部344は、例えば、HDD、RAM、及びROMによって構成される。
【0278】
処理部345は、記憶部344に記憶された制御プログラムを実行することによって、情報処理装置340の各部の動作を制御する。処理部345は、例えばCPU又はMPUのような演算回路を有する。具体的には、処理部345は、実施形態1〜6、8、及び9において説明した各種の画面を表示部341に表示させる。この結果、表示部341は、実施形態1〜6、8、及び9において説明した冊子のプレビュー画像101(冊子のプレビュー画像101bを含む。)を表示する。
【0279】
例えば、処理部345は、ページ数情報、及びサイズ情報に基づいて、冊子モデルBDを3次元配列で記憶部344に格納する。サイズ情報は、ユーザーが入力部342を操作して入力する。処理部345は、冊子モデルBDを記憶部344に格納すると、冊子モデルBDに冊子画像データを付加する。処理部345は、冊子モデルBDに冊子画像データを付加すると、冊子モデルBDに基づいて、冊子のプレビュー画像101を表示部341に表示させる。
【0280】
なお、シートSの厚み情報は、通信部343を介して画像形成装置から取得してもよい。例えば、通信部343は、シート種別を指定する情報と共に、シートSの厚み情報を要求する信号を画像形成装置に送信する。画像形成装置は、情報処理装置340からの要求を受信すると、厚み検知センサー9を用いてシートSの厚みを検知し、シートSの厚み情報を情報処理装置340へ送信する。この結果、情報処理装置340は、シートSの厚み情報を取得する。