(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記稼働状態判定部は、前記走行判定部により前記自動運転車両が走行する経路に高速道路または自動車専用道路が含まれ、かつ、前記自動運転車両が、前記自動運転車両が走行する経路に含まれる前記高速道路または前記自動車専用道路を走行中であると判定された場合でも、渋滞情報に基づいて前記高速道路または前記自動車専用道路に渋滞が発生していることを判定した場合には、前記自動運転車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態とならないと判定する請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
【0015】
(第1実施形態)
本実施形態について、
図1〜
図8を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態では、冷凍サイクル装置20が、移動体である自動運転車両1に搭載された例について説明する。本実施形態の自動車1には、走行用の駆動源および冷凍サイクル装置20の駆動源として機能するエンジン10が搭載されている。
【0016】
冷凍サイクル装置20は、自動車1の車室内空間を空調する車両用空調装置に適用されている。冷凍サイクル装置20は、車室内空間に吹き出す空気を所望の温度となるまで冷却する機能を果たす。
【0017】
図2に示すように、冷凍サイクル装置20は、冷媒が循環する循環回路200、圧縮機21、放熱器22、減圧機器23、蒸発器24を含む蒸気圧縮式の冷凍サイクルとして構成されている。
【0018】
冷凍サイクル装置20は、冷媒として、HFC系冷媒であるR134aが採用されている。なお、冷媒には、圧縮機21を潤滑するオイルが混入されている。オイルの一部は、冷媒と共に循環回路200を循環する。
【0019】
圧縮機21は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する機器である。圧縮機21は、往復動式の圧縮機構を含んで構成されている。なお、圧縮機21は、回転式の圧縮機構を含む構成となっていてもよい。
【0020】
本実施形態の圧縮機21は、外部のエンジン10から出力される回転駆動力によって駆動される構成となっている。本実施形態の圧縮機21は、開放型の圧縮機として構成されている。具体的には、本実施形態の圧縮機21は、ハウジング211を貫通して外部に突き出たシャフト212が、エンジン10からの駆動力によって回転するように、プーリおよびベルト等の動力伝達機構213を介してエンジン10の出力軸10aに連結されている。
【0021】
さらに、本実施形態の圧縮機21には、エンジン10からの回転駆動力の伝達をオン・オフする電磁クラッチ214が設けられている。本実施形態の圧縮機21は、電磁クラッチ214がオフされることで、その作動が停止される構成となっている。
【0022】
ここで、本実施形態の圧縮機21は、シャフト212がハウジング211を貫通する部位が、メカニカルシールやリップシール等のシール部材215によってシールされている。シール部材215は、樹脂を含む高分子材料で構成されている。なお、高分子材料は、ガス透過性を有している。このため、圧縮機21では、ハウジング211内部の冷媒がシール部材215を介して徐々に外部に透過することがある。
【0023】
続いて、放熱器22は、圧縮機21から吐出された高温高圧の冷媒を、室外送風機221から導入される外気、または、自動車1の走行時のラム圧によって導入される外気との熱交換によって放熱させる熱交換器である。本実施形態の放熱器22は、エンジンルームのうち、自動車1の走行時のラム圧によって外気が導入される前方部分に配置されている。放熱器22に流入した冷媒は、外気との熱交換によって凝縮する。なお、外気は、
図2の破線矢印AFoで示すように、放熱器22を通過する。
【0024】
続いて、減圧機器23は、放熱器22を通過した冷媒を減圧膨張させる膨張弁である。減圧機器23としては、例えば、蒸発器24の出口側の温度を所定温度に調整可能に構成された温度式膨張弁が採用されている。
【0025】
続いて、蒸発器24は、減圧機器23で減圧された低温低圧の冷媒を、車室内空間へ空気を送風する室内送風機241から供給される送風空気との熱交換によって蒸発させる熱交換器である。室内送風機241から供給される送風空気は、
図2の破線矢印AFcで示すように、蒸発器24を通過する。室内送風機241から供給される送風空気は、蒸発器24を通過する際に、冷媒の蒸発潜熱によって所望の温度となるまで冷却された後、車室内へ吹き出される。
【0026】
続いて、循環回路200は、圧縮機21、放熱器22、減圧機器23、蒸発器24を複数の配管201〜204により順次接続して構成される閉回路である。具体的には、循環回路200は、圧縮機21の冷媒吐出側と放熱器22の冷媒入口側とを接続する第1高圧配管201、放熱器22の冷媒出口側と減圧機器23の冷媒入口側とを接続する第2高圧配管202を含んで構成されている。また、循環回路200は、減圧機器23の冷媒出口側と蒸発器24の冷媒入口側とを接続する第1低圧配管203、蒸発器24の冷媒出口側と圧縮機21の冷媒吸入側とを接続する第2低圧配管204を含んで構成されている。
【0027】
各高圧配管201、202および各低圧配管203、204は、基本的に金属製の配管で構成されている。但し、第1高圧配管201は、エンジン10や圧縮機21の振動を吸収するために、その一部が可撓性に優れた高分子材料(例えば、ゴム、樹脂)を含む第1高分子配管201aで構成されている。同様に、第2低圧配管204は、エンジン10や圧縮機21の振動を吸収するために、その一部が可撓性に優れた高分子材料(例えば、ゴム、樹脂)を含む第2高分子配管204aで構成されている。
【0028】
各高分子配管201a、204aは、金属製の配管で構成された部位に比べて、ガス透過性が高いため、内部を流れる冷媒が徐々に外部に透過してしまうことがある。特に、第1高分子配管201aは、圧縮機21で圧縮された高圧の冷媒が流れることから、冷媒が外部に漏れ易い傾向がある。
【0029】
本実施形態の冷凍サイクル装置20では、圧縮機21のシール部材215や、各高分子配管201a、204a等からの冷媒のスローリークが避けられない。このため、冷凍サイクル装置20は、冷媒漏れを検知する冷媒漏れ検知装置30を備えている。
【0030】
図3に示す冷媒漏れ検知装置30は、プロセッサ、ROM、RAM、フラッシュメモリ等の記憶部31を有する周知のマイクロコンピュータ、およびその周辺回路を含んで構成されている。
【0031】
図3に示すように、冷媒漏れ検知装置30は、その入力側に外気温度を検出する外気温度センサ301、冷凍サイクル装置20を制御する空調制御装置40、エンジン10を制御するエンジン制御装置50等が接続されている。
【0032】
冷媒漏れ検知装置30は、空調制御装置40が有する空調制御情報、およびエンジン制御装置50が有する走行制御情報が取得可能なように、空調制御装置40およびエンジン制御装置50に対して接続されている。
【0033】
空調制御装置40は、その入力側に循環回路200を流れる冷媒の温度、圧力を検出する各種センサが接続されている。具体的には、空調制御装置40には、放熱器22から流出した高圧冷媒の圧力および温度を検出する高圧側圧力センサ41および高圧側温度センサ42が接続されている。また、空調制御装置40は、蒸発器24から流出した低圧冷媒の圧力および温度を検出する低圧側圧力センサ43および低圧側温度センサ44が接続されている。
【0034】
本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、高圧側圧力センサ41、高圧側温度センサ42、低圧側圧力センサ43、低圧側温度センサ44が検出した情報を空調制御情報として空調制御装置40から取得可能となっている。
【0035】
エンジン制御装置50は、その入力側に、エンジン10の回転数を検出する回転数センサ51、自動車1の走行速度を検出する車速センサ52等が接続されている。本実施形態の冷媒漏れ検知装置30は、回転数センサ51および車速センサ52が検出した情報をエンジン制御情報としてエンジン制御装置50から取得可能となっている。
【0036】
ここで、冷凍サイクル装置20は、圧縮機21がエンジン10からの出力される回転駆動力によって駆動される構成となっている。このため、エンジン10の回転数は、冷凍サイクル装置20の圧縮機21に作動に大きく影響する因子となる。
【0037】
また、冷凍サイクル装置20は、放熱器22が自動車1の走行時のラム圧によって外気導入される構成となっている。このため、自動車1の走行速度は、冷凍サイクル装置20における放熱器22の放熱量に影響する因子となる。
【0038】
冷媒漏れ検知装置30は、その出力側に、圧縮機21の電磁クラッチ214、ユーザに対して異常を報知する報知装置60等が接続されている。報知装置60は、図示しないが、冷凍サイクル装置20の各種異常情報を視覚的に表示する表示パネルを有している。報知装置60は、冷媒漏れ検知装置30から冷媒の異常漏れを示す異常信号が入力された際に、表示パネルに異常漏れを示す情報を表示する。なお、報知装置60は、異常情報を視覚的に報知する構成に限らず、異常情報を聴覚的に報知する構成となっていてもよい。
【0039】
冷媒漏れ検知装置30は、自動車1に搭載された通信機70と接続されている。通信機70は、自動運転走行を実現する自動運転制御装置80と通信可能に構成されている。
【0040】
自動運転制御装置80は、レーザレーダ81、周辺カメラ82、GPS受信機83、舵角センサ84、車速センサ85および制御部86を備えている。制御部86には、レーザレーダ81、周辺カメラ82、GPS受信機83、舵角センサ84、車速センサ85等のセンサ群が接続されている。
【0041】
レーザレーダ81は、レーザ光を自車周辺の所定範囲に照射し、その反射光を受信して、物体の存在や自動車1から反射点までの距離を検出し、検出した距離を制御部86へ出力する。
【0042】
周辺カメラ82は、自動車1の周辺に所定角範囲で広がる領域を撮像し、撮像した映像信号を制御部86へ出力する。GPS受信機83は、GPSの人工衛星からの電波を受信し、この電波に含まれる現在位置を特定するための情報(緯度経度情報)を制御部86へ出力する。
【0043】
舵角センサ84は、自動車1のステアリングの操舵角を検出するセンサであり、自動車1が直進状態で走行するときの操舵角を中立位置(0度)とし、その中立位置からの回転角度を操舵角として制御部86へ出力する。車速センサ85は、各転動輪の回転速度に応じた車速信号を制御部86へ出力する。
【0044】
制御部86は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、I/Oを有するコンピュータとして構成されており、CPUはROMに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。制御部86は、センサ群より入力される各種信号に基づいて自動車1の現在位置および自動車1の向きを特定する処理を実施する。
【0045】
制御部86のフラッシュメモリには、予め定められた複数の目的地に対する経路を表す経路情報が記憶されている。経路情報には、リンクの識別情報、リンクの位置情報、リンクの種別情報、リンクの道路格情報(すなわち、高速道路、自動車専用道路、一般道路、細街路等の種別情報)、走行速度を表す速度情報、ノードの識別情報、ノードの位置情報、ノードの種別情報、ノードとリンクとの接続関係を表す接続情報、ノードにおける信号機の有無を示す情報、信号機の位置情報等が含まれる。
【0046】
制御部86は、複数の目的地の中から選択された1つの目的地までの経路を表す経路情報をフラッシュメモリから読み出し、経路情報に基づく経路に従って自動運転を実施する。具体的には、制御部86は、自動車1の各種ECUに指示信号を送信することによって、アクセル開度、操舵角、ブレーキ圧等を変化させ、自動車1の車速が予め設定された目標速度に近付くように制御しつつ、自動車1が経路に沿って走行するよう自動運転を実施する。
【0047】
制御部86は、運行管理センタ等に設置されたサーバ90と無線通信を行い、自動車1の運行状況、車両異常等をサーバ90へ送信する処理を実施する。また、制御部86は、サーバ90からの指示に応じて目的地および目的地までの経路を変更する処理、サーバ90から送信される渋滞情報をRAMに記憶させる処理等を実施する。
【0048】
次に、本実施形態の冷凍サイクル装置20の作動について、
図4を参照して説明する。エンジン10が稼働した状態で車両用空調装置の運転が開始されると、空調制御装置40が、電磁クラッチ214をオンして圧縮機21を作動させる。
【0049】
これにより、
図4の実線で示すように、圧縮機21から吐出された冷媒(すなわち、
図4のA1点)は、放熱器22に流入し、放熱器22において外気との熱交換によって放熱される(すなわち、
図4のA1点→A2点)。
【0050】
放熱器22から流出した冷媒(すなわち、
図4のA2点)は、減圧機器23に流入し、減圧機器23において所定の圧力となるまで減圧膨張される(すなわち、
図4のA2点→A3点)。
【0051】
減圧機器23から流出した冷媒(すなわち、
図4のA3点)は、蒸発器24に流入し、蒸発器24において車室内への送風空気から吸熱して蒸発する(すなわち、
図4のA3点→A4点)。これにより、車室内への送風空気が冷却される。そして、蒸発器24から流出した冷媒(すなわち、
図4のA4点)は、圧縮機21の冷媒吸入側へと流れて、再び圧縮機21で圧縮される(すわなち、
図4のA4点→A1点)。
【0052】
ここで、冷凍サイクル装置20では、循環回路200内の冷媒量が減少すると、
図4の破線で示すように、圧縮機21に吸入される低圧冷媒の圧力が低下すると共に、蒸発器24の冷媒出口側における冷媒の過熱度SHが大きくなる(すなわち、
図4のA4点→B4点)。
【0053】
また、冷媒量の減少によって圧縮機21に吸入される冷媒の圧力が低下すると、圧縮機21から吐出される高圧冷媒の圧力が低下すると共に、放熱器22の冷媒出口側における冷媒の過冷却度SCが小さくなる(すなわち、
図4のA2点→B2点)。
【0054】
このように、冷凍サイクル装置20では、循環回路200における冷媒量と、循環回路200における冷媒の温度および圧力との間に強い相関性がある。
【0055】
次に、本実施形態の冷媒漏れ検知装置30における具体的な冷媒の漏れ検知処理について説明する。冷媒漏れ検知装置30は、自動車1のエンジン10が稼働した状態になると、
図5に示す処理を定期的に実施する。
図5に示す制御処理の各制御ステップは、冷媒漏れ検知装置30が実行する各種機能を実現する機能実現部を構成している。
【0056】
冷媒漏れ検知装置30は、ステップS100にて、目的地までの経路情報を取得する。具体的には、自動運転制御装置80の制御部86に対して目的地までの経路情報の送信要求を行い、この送信要求に応答して制御部86から送信される目的地までの経路情報を取得する。なお、経路情報には、経路情報には、リンクの識別情報、リンクの位置情報、リンクの種別情報、リンクの道路格情報(すなわち、高速道路、自動車専用道路、一般道路、細街路等の種別情報)等が含まれる。
【0057】
次に、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS102にて、自動車1の位置情報および渋滞情報を取得する。具体的には、冷媒漏れ検知装置30は、自動運転制御装置80の制御部86に自動車1の位置情報および渋滞情報の送信要求を行い、この送信要求に応答して制御部86から送信される自動車1の位置情報(例えば、緯度経度情報)および渋滞情報を取得する。
【0058】
次に、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS104にて、冷媒量検知点を決定する。ここで、目的地までの経路には、
図6に示すように、高速道路が含まれているものとする。具体的には、目的地までの経路は、現在地から一般道を経由した後、高速道路の入口P
1から高速道路に入り、高速道路の出口P
2から再度、一般道を通って目的地に到着する経路となっているものとする。
【0059】
ここでは、高速道路の入口P
1から高速道路に入った後、高速道路の入口P
1から高速道路の出口P
2側に所定距離(例えば、2キロメートル)離れた地点を冷媒量検知開始地点として決定する。ここで、冷媒量検知地点は、自動車1が、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となる地点として決定される。
【0060】
特に、乗員のアクセル操作による影響を受けない自動運転車両1では、高速道路の入口P
1から所定距離(例えば、2キロメートル)離れた地点では、自動車1のエンジン10の回転数が一定で、
図7に示すように、車速も一定となり、放熱器22に導入される走行風もほぼ一定となるため循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる可能性が高い。このような地点を冷媒量検知地点として決定する。
【0061】
なお、一般道では信号機の状態により自動車1が停車および走行を繰り返す可能性が高い。このような道路は、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定状態とならないので、冷媒量検知地点として決定するのは好ましくない。
【0062】
次に、冷媒漏れ検知装置30は、ステップS106にて、自動車1が冷媒量検知地点に到達したか否かに基づいて、車両が、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったか否かを判定する。自動車1が冷媒量検知開始場所に到達していない場合、S106の判定を繰り返し実施する。そして、自動車1が冷媒量検知開始場所に到達し、車両が、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となった場合、S200にて、冷媒量判定処理を実施する。
【0063】
ただし、渋滞情報に基づいて上記高速道路に渋滞が発生していることを判定した場合には、自動車1が、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態とならない可能性があるため、車両が、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態とならないと判定する。
【0064】
S200の冷媒量判定処理のフローチャートを
図8に示す。この冷媒量判定処理では、冷媒漏れ検知装置30は、S202にて、各種信号の取得を行う。本実施形態では、低圧側温度センサ44により検出された冷媒温度x
1、低圧側圧力センサ43により検出された冷媒圧力x
2、エンジン10の回転数x
3、自動車1の車速x
4を取得する。
【0065】
次のS204では、重回帰分析により冷媒量Mを推定する。具体的には、低圧側温度センサ44により検出された冷媒温度をx
1、低圧側圧力センサ43により検出された冷媒圧力をx
2、エンジン10の回転数をx
3、自動車1の車速をx
4としたとき、関数f(x
1、x
2、x
3、x
4)を用いて冷媒量Mを算出する。すなわち、M=f(x
1、x
2、x
3、x
4)として算出することができる。
【0066】
次のS206では、S204にて算出した冷媒量Mが冷媒閾値Mth以下であるか否かを判定する。ここで、冷媒量Mが冷媒閾値Mth以下となった場合、S208にて、冷媒量異常と判定し、冷媒量が異常であることを報知装置60から報知し、
図5の処理へ戻る。また、冷媒量Mが冷媒閾値Mthより大きい場合には、冷媒量正常と判定し、冷媒量が正常であることを報知装置60から報知し、
図5の処理へ戻る。
【0067】
上記したように、本冷凍サイクル装置は、車両1に搭載され、冷媒が循環する循環回路200を有している。また、本冷凍サイクル装置は、循環回路を循環する冷媒の量を特定するための物理量を取得し、該物理量に基づいて循環回路を循環する冷媒の冷媒量を算出する冷媒量算出部(S200)を備える。また、車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったか否かを判定する稼働状態判定部(S100〜S106)を備える。そして、冷媒量算出部は、稼働状態判定部により車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定された場合、循環回路を循環する冷媒の冷媒量を算出する。
【0068】
これによれば、冷媒量算出部は、稼働状態判定部により車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定された場合、循環回路を循環する冷媒の冷媒量を算出する。したがって、車両に搭載される冷凍サイクル装置において、乗員による操作を必要とすることなく循環回路を循環する冷媒の冷媒量を精度良く検知することができる。
【0069】
また、車両は、予め設定された経路に沿って予め設定された車速に従って自動運転走行する自動運転車両である。また、稼働状態判定部は、自動運転車両が走行する経路に高速道路または自動車専用道路が含まれ、かつ、自動運転車両が、自動運転車両が走行する経路に含まれる高速道路または自動車専用道路を走行中であるか否かを判定する走行判定部(S106)を備える。
【0070】
そして、走行判定部により自動運転車両が、自動運転車両が走行する経路に含まれる高速道路または自動車専用道路を走行中であると判定された場合、自動運転車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定する。
【0071】
このように、自動運転車両が、自動運転車両が走行する経路に含まれる高速道路または自動車専用道路を走行中であると判定された場合、自動運転車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定され、循環回路を循環する冷媒の冷媒量を算出することができる。
【0072】
なお、自動車1のエンジンが所定期間以上、アイドル状態となっているような状況でも、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となるが、車両が、高速道路または自動車専用道路を走行中の方が、冷凍サイクル装置20の負荷が大きくなるため、より精度良く循環回路を循環する冷媒の冷媒量を算出することができる。
【0073】
また、稼働状態判定部は、道路判定部により自動運転車両が走行する経路に高速道路または自動車専用道路が含まれると判定された場合でも、渋滞情報に基づいて高速道路または自動車専用道路に渋滞が発生していることを判定した場合には、自動運転車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態とならないと判定する。
【0074】
したがって、渋滞情報に基づいて高速道路または自動車専用道路に渋滞が発生している場合には、循環回路を循環する冷媒の冷媒量の算出を行わないようにすることができる。
【0075】
また、自動運転車両の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得部(S102)を備え、走行判定部は、位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて自動運転車両が、高速道路または自動車専用道路を走行中であるか否かを判定する。
【0076】
このように、位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて自動運転車両が、高速道路または自動車専用道路を走行中であるか否かを判定することができる。
【0077】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る冷凍サイクル装置20について
図9〜
図10を用いて説明する。上記第1実施形態では、冷凍サイクル装置20を自動運転車両1に搭載した例を示したが、本実施形態では、冷凍サイクル装置20を、乗員の冷凍サイクル装置20を、乗員のアクセル操作、ブレーキ操作、ステアリング操作等によって走行する一般的な自動車に搭載されている。したがって、本実施形態の冷凍サイクル装置20を搭載した自動車1には、
図3に示した自動運転制御装置80が搭載されていない。なお、本実施形態の冷凍サイクル装置20は、
図1〜
図2に示したものと同様の構成となっている。
【0078】
本実施形態の冷媒漏れ検知装置30のフローチャートを
図9に示す。冷媒漏れ検知装置30は、自動車1のエンジン10が稼働した状態になると、
図9に示す処理を定期的に実施する。
【0079】
まず、冷媒漏れ検知装置30は、S300にて、自動車1の車速vと1時刻前の車速v
t-1との差分の大きさΔvが所定値e(例えば、時速5キロメートル)よりも小さいか否かを判定する。なお、初回は、1時刻前の車速v
t-1を0とする。ここで、自動車1の車速vが0となっている場合、Δv=0となり、S304にて、カウント値CをC+1に変更する。
【0080】
次のS306では、カウント値Cがカウント閾値C
thよりも大きいか否かを判定する。ここで、カウント値Cがカウント閾値C
th以下となっている場合、S300へ戻る。
【0081】
ここで、自動車1が走行を開始し、例えば、自動車1の車速vが時速10キロメートルになったものとする。この場合、Δv=|v−v
t-1|>eとなるため、S302に進み、カウンタをリセットし、S300へ戻る。
【0082】
また、自動車1の車速vが時速20キロメートルになったものとする。この場合、Δv=|v−v
t-1|>eとなるため、S302に進み、カウンタをリセットし、S300へ戻る。
【0083】
このような処理を繰り返し、例えば、自動車1の車速vが時速100キロメートルになり、1時刻前の車速v
t-1も時速100キロメートルになっているものとする。この場合、
図10に示すように、Δv=|v−v
t-1|<eとなり、S304にて、カウント値CをC+1に変更する。
【0084】
次のS306では、カウント値Cがカウント閾値C
thよりも大きいか否かを判定する。ここで、カウント値Cがカウント閾値C
thより小さくなっている場合、S300へ戻る。
【0085】
このように、自動車1の車速vが時速100キロメートル程度を維持し、Δv=|v−v
t-1|<eとなった状態が所定期間継続し、カウント値Cがカウント閾値C
thより大きくなると、S200にて冷媒量判定処理を実施する。
【0086】
すなわち、車両の車速信号に基づいて車両の車速が所定変動幅以内の状態で所定期間以上連続して車両が走行していることを判定した場合、S200にて冷媒量判定処理を実施する。
【0087】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
【0088】
また、稼働状態判定部は、車両の車速信号に基づいて車両の車速が所定変動幅以内の状態で所定期間以上連続して車両が走行しているか否かを判定する連続走行判定部を備える。そして、連続走行判定部により車両の車速が所定変動幅以内の状態で所定期間以上連続して車両が走行していると判定された場合、車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定する。
【0089】
このように、車両の車速信号に基づいて車両の車速が所定変動幅以内の状態で所定期間以上連続して車両が走行していると判定された場合、車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定することもできる。
【0090】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る冷凍サイクル装置20について
図11を用いて説明する。本実施形態では、冷凍サイクル装置20を、乗員のアクセル操作、ブレーキ操作、ステアリング操作等によって走行する一般的な自動車に搭載されている。したがって、本実施形態の冷凍サイクル装置20を搭載した自動車1には、
図3に示した自動運転制御装置80が搭載されていない。なお、本実施形態の冷凍サイクル装置20は、
図1〜
図2に示したものと同様の構成となっている。
【0091】
本実施形態の冷媒漏れ検知装置30のフローチャートを
図9に示す。冷媒漏れ検知装置30は、自動車1のエンジン10が稼働した状態になると、
図9に示す処理を定期的に実施する。
【0092】
まず、冷媒漏れ検知装置30は、S400にて、回転数センサ51により検出されたエンジン10の回転数および車速センサ52より出力される車速信号に基づいて自動車1のエンジンがアイドル状態となっているか否かを判定する。具体的には、エンジン10の回転数がアイドル回転数となっており、かつ、車速信号に基づいて自動車1の車速が時速0キロメートルとなっている場合、自動車1のエンジンがアイドル状態となっていると判定する。ここで、自動車1のエンジンがアイドル状態となっていない場合、S402にて、カウンタをリセットし、S400に戻る。
【0093】
また、自動車1のエンジンがアイドル状態となっている場合、S404にて、カウント値CをC+1に変更する。
【0094】
次のS406では、カウント値Cがカウント閾値C
thよりも大きいか否かを判定する。ここで、カウント値Cがカウント閾値C
th以下となっている場合、S400へ戻る。
【0095】
さらに、自動車1のエンジンがアイドル状態を継続している場合、S404にて、カウント値CをC+1に変更する。
【0096】
次のS406では、カウント値Cがカウント閾値C
thよりも大きいか否かを判定する。ここで、カウント値Cがカウント閾値C
th以下となっている場合、S400へ戻る。
【0097】
このような処理を繰り返し実施する。そして、自動車1のエンジンがアイドル状態を所定期間連続して継続し、カウント値Cがカウント閾値C
thより大きくなると、S200にて冷媒量判定処理を実施する。
【0098】
このように、エンジン10が所定期間以上連続してアイドル状態となっていると判定された場合、車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定し、冷媒量判定処理を実施する。
【0099】
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
【0100】
また、車両は、エンジン10を備えている。また、稼働状態判定部は、エンジン10が所定期間以上連続してアイドル状態となっているか否かを判定するアイドル判定部を備える。そして、アイドル判定部によりエンジンが所定期間以上連続してアイドル状態となっていると判定された場合、車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定する。
【0101】
このように、エンジンが所定期間以上連続してアイドル状態となっていると判定された場合、車両が、循環回路を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定することもできる。
【0102】
(他の実施形態)
(1)上記角実施形態では、エンジン10により回転駆動される圧縮機21を備えた冷凍サイクル装置20をエンジン10を搭載した車両に適用した例を示したが、例えば、エンジン10を搭載していない電気自動車等の車両に適用することもできる。
【0103】
(2)上記各実施形態では、低圧側温度センサ44により検出された冷媒温度x
1、低圧側圧力センサ43により検出された冷媒圧力x
2、エンジン10の回転数x
3、自動車1の車速を
4を用いて、冷媒量Mを推定した。
【0104】
これらに加え、高圧側圧力センサ41により検出された冷媒圧力、高圧側温度センサ42により検出された冷媒温度、空調制御装置40からの信号に基づいて特定した可変容量型の圧縮機21のコンプレッサ容量等を用いて冷媒量Mを推定してもよい。
【0105】
さらに、減圧機器23で減圧された低温低圧の冷媒、車室内空間へ空気を送風する室内送風機241の送風出力、放熱器22へ外気を導入する室外送風機221の送風出力、圧縮機21の回転数等を用いて冷媒量Mを推定してもよい。また、これらの状態量の中から任意の状態量を抽出して冷媒量Mを推定してもよい。
【0106】
(3)上記第1実施形態では、自動運転車両が走行する経路に高速道路が含まれ、かつ、自動運転車両が、高速道路を走行中であるか否かを判定された場合、自動運転車両が、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定した。
【0107】
これに対し、自動運転車両が走行する経路に自動車専用道路が含まれ、かつ、自動運転車両が、自動車専用道路を走行中であるか否かを判定された場合、自動運転車両が、循環回路200を循環する冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定してもよい。
【0108】
(4)上記第1実施形態では、高速道路の入口P
1から高速道路に入った後、高速道路の入口P
1から高速道路の出口P
2側に所定距離(例えば、2キロメートル)離れた地点を冷媒量検知開始地点としたが、高速道路または自動車専用道路上の任意の地点を冷媒量検知開始地点としてもよい。
【0109】
(5)上記第1実施形態では、自動運転車両の位置を表す位置情報を取得し、この位置情報に基づいて自動運転車両が、高速道路または自動車専用道路を走行中であるか否かを判定した。
【0110】
これに対し、自動運転車両が高速道路を走行しているか否かを表す情報を位置情報として取得し、この自動運転車両が高速道路を走行しているか否かを表す情報に基づいて自動運転車両が、高速道路または自動車専用道路を走行中であるか否かを判定してもよい。
【0111】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
【0112】
(まとめ)
・上記実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、冷凍サイクル装置は、車両(1)に搭載され、冷媒が循環する循環回路(200)を有している。そして、循環回路を循環する前記冷媒の量を特定するための物理量を取得し、該物理量に基づいて前記循環回路を循環する前記冷媒量を算出する冷媒量算出部(S200)を備える。
【0113】
また、車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったか否かを判定する稼働状態判定部(S100〜S106、S300、S400)を備える。
【0114】
そして、前記冷媒量算出部は、前記稼働状態判定部により前記車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定された場合、前記循環回路を循環する冷媒の冷媒量を算出することである。
【0115】
・上記実施形態の一部または全部で示された第2の観点によれば、車両は、予め設定された経路に沿って予め設定された車速に従って自動運転走行する自動運転車両である。
【0116】
また、稼働状態判定部は、前記自動運転車両が走行する経路に高速道路または自動車専用道路が含まれ、かつ、前記自動運転車両が、前記自動運転車両が走行する経路に含まれる前記高速道路または前記自動車専用道路を走行中であるか否かを判定する走行判定部(S106)を備える。
【0117】
そして、前記走行判定部により前記自動運転車両が、前記自動運転車両が走行する経路に含まれる前記高速道路または前記自動車専用道路を走行中であると判定された場合、前記自動運転車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定する。
【0118】
このように、自動運転車両が、前記自動運転車両が走行する経路に含まれる前記高速道路または前記自動車専用道路を走行中であると判定された場合、前記自動運転車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定することができる。
【0119】
・上記実施形態の一部または全部で示された第3の観点によれば、稼働状態判定部は、前記走行判定部により前記自動運転車両が走行する経路に高速道路または自動車専用道路が含まれ、かつ、前記自動運転車両が、前記自動運転車両が走行する経路に含まれる前記高速道路または前記自動車専用道路を走行中であると判定された場合でも、渋滞情報に基づいて前記高速道路または前記自動車専用道路に渋滞が発生していることを判定した場合には、前記自動運転車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態とならないと判定する。
【0120】
このように、渋滞情報に基づいて前記高速道路または前記自動車専用道路に渋滞が発生していることを判定した場合には、前記自動運転車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態とならないと判定するので、循環回路を循環する冷媒の冷媒量の算出を行わないようにすることができる。
【0121】
・上記実施形態の一部または全部で示された第4の観点によれば、自動運転車両の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得部(S102)を備える。そして、前記走行判定部は、前記位置情報取得部により取得された前記位置情報に基づいて前記自動運転車両が、前記高速道路または前記自動車専用道路を走行中であるか否かを判定する。
【0122】
このように、位置情報取得部により取得された前記位置情報に基づいて前記自動運転車両が、前記高速道路または前記自動車専用道路を走行中であるか否かを判定することができる。
【0123】
・上記実施形態の一部または全部で示された第5の観点によれば、稼働状態判定部は、前記車両の車速信号に基づいて前記車両の車速が所定変動幅以内の状態で所定期間以上連続して前記車両が走行しているか否かを判定する連続走行判定部(S300)を備える。
【0124】
そして、前記連続走行判定部により前記車両の車速が所定変動幅以内の状態で所定期間以上連続して前記車両が走行していると判定された場合、前記車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定する。
【0125】
このように、連続走行判定部により前記車両の車速が所定変動幅以内の状態で所定期間以上連続して前記車両が走行していると判定された場合、前記車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定することができる。
【0126】
・上記実施形態の一部または全部で示された第6の観点によれば、車両は、エンジン(10)を備える。また、稼働状態判定部は、前記エンジンが所定期間以上連続してアイドル状態となっているか否かを判定するアイドル判定部(S400)を備える。
【0127】
そして、前記アイドル判定部により前記エンジンが所定期間以上連続してアイドル状態となっていると判定された場合、前記車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定する。
【0128】
このように、アイドル判定部により前記エンジンが所定期間以上連続してアイドル状態となっていると判定された場合、前記車両が、前記循環回路を循環する前記冷媒の状態が安定する安定状態となる稼働状態となったと判定することができる。
【0129】
なお、上記実施形態における構成と特許請求の範囲の構成との対応関係について説明すると、S200が冷媒量算出部に相当し、S100〜S106、S300、S400が稼働状態判定部に相当する。また、S106が走行判定部に相当し、S102が位置情報取得部に相当し、S300が連続走行判定部に相当し、S400がアイドル判定部に相当する。