(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の監視対象装置を撮像する複数の撮像装置と、前記複数の監視対象装置の作動情報を出力する出力装置と、情報を表示する表示装置と、前記表示装置を制御する制御装置と、情報を記憶する記憶装置と、を備え、
前記記憶装置は、複数の前記撮像装置のそれぞれが撮像した撮像情報と、当該撮像情報が撮像された時刻を示す撮像時刻情報と、当該撮像情報が撮像された前記監視対象装置の識別情報と、を関連付けて記憶するとともに、複数の前記出力装置のそれぞれが出力した前記作動情報と、当該作動情報が得られた時刻である作動時刻情報と、当該作動情報に係る前記監視対象装置の識別情報と、を関連付けて記憶し、
前記制御装置は、
前記複数の監視対象装置のいずれかに異常が生じた場合に、異常が生じた前記監視対象装置の識別情報と当該異常が生じた時刻を示す発生時刻情報とを少なくとも含む異常発生情報を前記表示装置に表示させる第一表示制御を実行し、
前記表示装置に表示された1つ又は2つ以上の前記異常発生情報のうちの1つが選択された場合に、選択された前記異常発生情報に対応する前記監視対象装置の前記撮像情報を前記記憶装置から取得して前記表示装置に表示させる第二表示制御と、選択された前記異常発生情報に対応する前記監視対象装置の前記作動情報を前記記憶装置から取得して前記表示装置に表示させる第三表示制御と、を実行し、
前記制御装置は、前記表示装置の表示画面に、撮像表示領域と作動情報領域とを設定し、前記撮像表示領域を用いて前記第二表示制御を実行し、前記作動情報領域を用いて前記第三表示制御を実行し、
前記第三表示制御は、選択された前記異常発生情報に係る異常が発生した時刻を含む設定時間の前記監視対象装置の作動状態の変化を表す情報を前記作動情報として表示する制御である監視システム。
前記制御装置は、前記撮像表示領域及び前記作動情報領域に加えて、異常表示領域を前記表示装置の表示画面に設定し、前記異常表示領域を用いて前記第一表示制御を実行する請求項1に記載の監視システム。
前記制御装置は、前記撮像表示領域及び前記作動情報領域に加えて、装置配置情報領域を前記表示装置の表示画面に設定し、前記装置配置情報領域を用いて、前記複数の監視対象装置の現実の配置状態を表す装置配置情報を前記表示装置に表示させる第四表示制御を実行する請求項1又は2に記載の監視システム。
前記制御装置は、前記表示装置の表示画面に、異常表示領域と第一選択領域と第二選択領域とを設定し、前記異常表示領域において1つの前記異常発生情報が選択され且つ前記第一選択領域が選択された場合に、前記第二表示制御を実行し、前記異常表示領域において1つの前記異常発生情報が選択され且つ前記第二選択領域が選択された場合に、前記第三表示制御を実行する請求項1から6のいずれか一項に記載の監視システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.第一の実施形態
監視システムを備えた物品搬送設備の第一の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品搬送設備には、物品を保管する第一自動倉庫1及び第二自動倉庫2と、物品を搬送する搬送コンベヤ3と、が備えられている。本実施形態では、物品搬送設備は、建屋の複数階に亘って設置されており、一例として建屋の1階から4階に亘って設置されている。
【0011】
〔第一自動倉庫〕
図1から
図3に示すように、第一自動倉庫1は、物品を保管する第一保管棚6と、物品を搬送する搬送台車7、中継コンベヤ8及びリフト装置9とが備えている。第一保管棚6は、間隔を開けた状態で一対設置されており、各第一保管棚6には、上下方向に並ぶ状態で棚板10が複数備えられている。第一保管棚6は、棚板10上に物品を支持した状態で物品を保管する。搬送台車7は、一対の第一保管棚6の間を第一保管棚6に沿って走行して物品を搬送する。
【0012】
中継コンベヤ8として、第一保管棚6に物品を入庫するときに用いる入庫用の中継コンベヤ8と、第一保管棚6から物品を出庫するときに用いる出庫用の中継コンベヤ8と、が備えられている。これら一対の中継コンベヤ8は、第一保管棚6における棚板10の段数に応じて上下方向に並ぶ状態で複数組備えられている。リフト装置9として、入庫用のリフト装置9と出庫用のリフト装置9とが備えられている。これら一対のリフト装置9には、コンベヤが備えられている。入庫用のリフト装置9は、第一自動倉庫1に隣接された搬送コンベヤ3から物品を受け、搬送コンベヤ3に物品を渡すことができるように構成されている。出庫用のリフト装置9は、出庫用の中継コンベヤ8から物品を受け、搬送コンベヤ3に物品を渡すことができるように構成されている。尚、
図2に示すように、複数組の中継コンベヤ8及び一対のリフト装置9は、第一保管棚6に対して第一保管棚6の長手方向の両側の夫々に設置されている。
【0013】
第一自動倉庫1は、第一保管棚6に保管されている物品を、搬送台車7、中継コンベヤ8、リフト装置9により搬送コンベヤ3に搬送して、物品を第一自動倉庫1から出庫する。また、第一自動倉庫1は、搬送コンベヤ3から受けた物品を、リフト装置9、中継コンベヤ8、搬送台車7により第一保管棚6に搬送して、物品を第一自動倉庫1に入庫する。
【0014】
図示は省略するが、複数の搬送台車7の夫々には、第一保管棚6と自身との間で物品を移載する移載装置が備えられている。複数の搬送台車7の夫々には、走行経路に沿って走行するための走行用モータや、走行経路における位置を検出するための走行用センサや、台車用移載装置を駆動するための移載用モータや、台車用移載装置の状態を検出する移載センサや、台車用移載装置における物品の存否を検出する存否センサが備えられている。このように、搬送台車7には、外部から情報が入力されることで作動する機器(移載装置、走行用モータ、移載用モータ)や、外部に情報を出力する機器(走行用センサ、移載センサ、存否センサ)が備えられている。
また、中継コンベヤ8及びリフト装置9にも、外部から情報が入力されることで作動する機器や、外部から情報が入力されることで作動する機器が備えられている。
【0015】
〔第二自動倉庫、搬送コンベヤ〕
第二自動倉庫2は、物品を保管する第二保管棚11と、物品を搬送するスタッカークレーン12と、を備えている。スタッカークレーン12は、自己と第二保管棚11との間で移載する移載装置が備えられている。第二自動倉庫2に隣接された状態で搬送コンベヤ3が設置されており、第二自動倉庫2は、第二保管棚11に保管されている物品を、スタッカークレーン12により搬送コンベヤ3に搬送して、物品を第二自動倉庫2から出庫する。また、第二自動倉庫2は、搬送コンベヤ3から受けた物品を、スタッカークレーン12により第二保管棚11に搬送して、物品を第二自動倉庫2に入庫する。そして、スタッカークレーン12は、外部から情報が入力されることで作動する機器や、外部から情報が入力されることで作動する機器が備えている。
更に、搬送コンベヤ3にも、外部から情報が入力されることで作動する機器や、外部から情報が入力されることで作動する機器が備えられている。
【0016】
〔制御構成〕
物品搬送設備は、第一自動倉庫1を制御する第一制御装置16と、第二自動倉庫2を制御する第二制御装置17と、搬送コンベヤ3を制御する第三制御装置18と、を備えている。
【0017】
第一制御装置16は、第一自動倉庫1における搬送台車7、中継コンベヤ8及びリフト装置9との間で情報を送受信可能に構成されている。第一制御装置16は、搬送台車7、中継コンベヤ8及びリフト装置9の夫々に備えられている機器に制御情報を送信して搬送台車7、中継コンベヤ8及びリフト装置9を制御する。また、搬送台車7、中継コンベヤ8及びリフト装置9に備えられている機器は、第一制御装置16に作動情報を送信しており、第一制御装置16は、この作動情報を、当該作動情報が得られた時刻を示す時刻情報と共に第一監視装置23に送信する。
【0018】
第二制御装置17は、第二自動倉庫2のスタッカークレーン12との間で情報を送受信可能に構成されている。第二制御装置17は、スタッカークレーン12に備えられている機器に制御情報を送信してスタッカークレーン12を制御する。スタッカークレーン12に備えられている機器は第二制御装置17に作動情報を送信しており、第二制御装置17は、この作動情報を、当該作動情報が得られた時刻情報と共に第一監視装置23に送信する。尚、「作動情報が得られた時刻」は、作動情報を取得した基準となる時刻であり、例えば、出力装置22が第一コンピュータ26に作動情報を送信した時刻や、第一コンピュータ26が出力装置22からの作動情報を受信した時刻や、監視対象装置Tが実際に作動した時刻等とすることができる。
【0019】
第三制御装置18は、搬送コンベヤ3との間で情報を送受信可能に構成されている。第三制御装置18は、搬送コンベヤ3に備えられている機器に作動情報を送信して搬送コンベヤ3を制御する。搬送コンベヤ3に備えられている機器は第三制御装置18に作動情報を送信しており、第三制御装置18は、この作動情報を、当該作動情報が得られた時刻情報と共に第一監視装置23に送信する。
【0020】
本実施形態では、作動情報は、監視対象装置Tに対する情報の入力又は出力を示す情報(I/O情報)である。例えば、作動情報は、監視対象装置Tの各駆動部や駆動機構を動作させるために入力又は出力される動作信号や、各部に設けられたセンサから出力される検出信号等を含む。
【0021】
〔監視システムの概要〕
監視システムSは、複数の監視対象装置Tを撮像する撮像装置21と、複数の監視対象装置Tの作動情報を出力する出力装置22と、第一監視装置23と、第二監視装置24と、情報を記憶する記憶装置25と、を備えている。第一監視装置23は、物品搬送設備が設置されている建屋内に設置されている。第二監視装置24は、物品搬送設備が設置されている建屋から離れた箇所に設置されている。例えば、第一監視装置23は、物品搬送設備を使用している使用者が物品搬送設備を監視するための監視装置であり、第二監視装置24は、物品搬送設備を納めた納入者が物品搬送設備を監視するための監視装置である。このように第一監視装置23と第二監視装置24とは、互いに離れた別の場所に設置されていても良い。
【0022】
第一監視装置23は、第一コンピュータ26と、第一モニタ27と、第一操作装置28を備えている。第二監視装置24は、第二コンピュータ31と、第二モニタ32と、第二操作装置33とを備えている。第一操作装置28及び第二操作装置33は、キーボードやマウスにより構成されている。第一監視装置23と第二監視装置24とは、インターネット回線によって繋がれており、各種情報を互いに送受信可能となっている。
尚、第一モニタ27及び第二モニタ32のそれぞれが、情報を表示する表示装置に相当し、第一コンピュータ26及び第二コンピュータ31のそれぞれが、表示装置を制御する制御装置に相当する。
【0023】
〔撮像装置〕
図1に示すように、第一自動倉庫1、第二自動倉庫2及び搬送コンベヤ3の夫々に対して撮像装置21が備えられている。
説明を加えると、第一自動倉庫1については、搬送台車7、中継コンベヤ8、リフト装置9を監視対象装置Tとしており、第一自動倉庫1にある複数の搬送台車7、中継コンベヤ8、リフト装置9に対して撮像装置21が備えられている。本実施形態では、
図2及び
図3に示すように、二対のリフト装置9の夫々に対して1つの撮像装置21が設置されている。また、上下方向に並ぶ2台又は3台の中継コンベヤ8に対して1台の撮像装置21が設置され、上下方向に並ぶ2台又は3台の搬送台車7に対して1台の撮像装置21が設置されている。尚、撮像装置21は、第一保管棚6やリフト装置9を上下方向に案内するマストに固定した状態で設置することで、撮像装置21を移動しないように設置したが、撮像装置21を搬送台車7やリフト装置9に固定して撮像装置21が搬送台車7やリフト装置9と一体的に移動するように設置してもよい。
また、図示は省略するが、第二自動倉庫2については、スタッカークレーン12を監視対象装置Tとしており、第二自動倉庫2にあるスタッカークレーン12に対して撮像装置21が備えられている。また、搬送コンベヤ3については、搬送コンベヤ3における物品を搬送する搬送方向を変更する方向変更部分や、物品が搬送される搬送経路が分岐又は合流する分岐合流部分を監視対象装置Tとしており、搬送コンベヤ3にある方向変更部分や分岐合流部分に対して撮像装置21が備えられている。
このように、本実施形態では、監視対象装置Tは、物品を搬送するための搬送装置である。
【0024】
そして、撮像装置21は、撮像対象である監視対象装置Tを常時撮像する。撮像装置21は、フラッシュメモリーカードやハードディスクドライブ(HDD)等の記憶媒体を備えており、情報を記憶可能に構成されている。本実施形態では、このような撮像装置21の記憶媒体が、第一記憶部25Aとして機能する。そして、撮像装置21は、撮像した撮像情報と、当該撮像情報を撮像した時刻を示す撮像時刻情報と、を関連付けて、当該第一記憶部25Aに記憶する。撮像装置21は、保存期限を過ぎた撮像情報は自動的に削除する。
また、撮像装置21は、第一コンピュータ26から異常発生信号を受信した場合は、当該異常が発生した監視対象装置Tの当該異常が発生した時刻に対する設定時間の撮像情報を、第一記憶部25Aから読出し、第一コンピュータ26に送信する。尚、設定時間は、保存期間の長さより短く、本実施形態では、異常が発生した時刻の5分前から1分後までの時間である。
【0025】
〔記憶装置〕
記憶装置25は、複数の撮像装置21のそれぞれが撮像した撮像情報と、当該撮像情報が撮像された時刻を示す撮像時刻情報と、当該撮像情報が撮像された監視対象装置Tの識別情報と、を関連付けて記憶する。また、記憶装置25は、複数の出力装置22のそれぞれが出力した作動情報と、当該作動情報が得られた時刻である作動時刻情報と、当該作動情報に係る監視対象装置Tの識別情報と、を関連付けて記憶する。
【0026】
ここで、記憶装置25は、第一記憶部25Aと第二記憶部25Bとを備えている。第一記憶部25Aは、撮像情報と撮像時刻情報と監視対象装置Tの識別情報とを関連付けて、現在から過去の保存期限までの撮像情報を記憶すると共に、保存期限を過ぎた撮像情報を削除するように構成されている。上述のように、本実施形態では、第一記憶部25Aは撮像装置21に備えられている。
【0027】
第二記憶部25Bは、複数の監視対象装置Tのいずれかに異常が生じた場合に、当該異常が発生した監視対象装置Tの当該異常が発生した時の撮像情報を、撮像時刻情報及び監視対象装置Tの識別情報と関連付けて記憶すると共に、第一記憶部25Aの保存期限を過ぎても撮像情報を削除しないように構成されている。
【0028】
第一コンピュータ26は、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶媒体を備えており、情報を記憶可能に構成されている。本実施形態では、このような第一コンピュータ26の記憶媒体が、第二記憶部25Bとして機能する。
【0029】
第一コンピュータ26は、複数の監視対象装置Tの作動情報が第一制御装置16、第二制御装置17、及び第三制御装置18から送信される。
つまり、第一制御装置16、第二制御装置17、及び第三制御装置18は、複数の監視対象装置Tの作動情報を出力する出力装置22に相当する。
【0030】
第一コンピュータ26は、監視対象装置Tに異常が生じたことを示す情報を受信した場合に、異常が発生した監視対象装置Tを撮像する撮像装置21に、異常発生情報を送信する。この異常発生信号を受信した撮像装置21は、当該異常が発生した監視対象装置Tの当該異常が発生した時刻に対する設定時間の撮像情報を、第一コンピュータ26に送信する。
そして、第一コンピュータ26は、撮像装置21から撮像情報と撮像時刻情報を受信した場合に、当該異常が発生した監視対象装置Tの当該異常が発生した時刻の撮像情報を、撮像時刻情報及び監視対象装置Tの識別情報と関連付けて記憶する。この第一コンピュータ26に送信された撮像情報には、保存期限が設定されておらず、第一記憶部25Aで設定されている保存期限を過ぎても撮像情報を削除しないように構成されている。
【0031】
尚、第一コンピュータ26に記憶される監視対象装置Tの識別番号は、撮像装置21が撮像する監視対象装置Tに対して割り当てられた番号や、撮像装置21自身に対して割り当てられた番号等を用いることができる。また、撮像装置21のネットワーク上におけるアドレスが割り当てられている場合は、そのアドレスを識別情報として用いてもよい。
【0032】
〔モニタの表示〕
図4に示すように、第一コンピュータ26は、第一モニタ27の表示画面に第一領域A1を設定し、その設定した第一領域A1を用いて、物品搬送設備の全体を表す設備全体情報を第一モニタ27に表示させる第一制御を実行する。第一コンピュータ26が第一制御を実行することで、矩形状の第一領域A1内に、設備全体情報としての物品搬送設備の階層を表す画像が表示される。
【0033】
第一コンピュータ26は、第一領域A1において複数階のうちの一つが選択された場合に、第一モニタ27の表示画面に第二領域A2を設定し、その設定した第二領域A2を用いて、物品搬送設備の選択された階である選択階を表す階情報を第一モニタ27に表示させる第二制御を実行する。第一コンピュータ26が第二制御を実行することで、矩形状の第二領域A2内に、階情報として選択階を表す画像が表示される。
図4では、第一領域A1において3階が選択されて、第二領域A2内に物品搬送設備における3階を表す画像を表示した状態を示している。また、第二制御では、階層を表す画像における選択階は、選択階以外の階とは異なる形態で表示する。
尚、第一領域A1において複数階のうちの1つが選択された場合とは、具体的には、
図4に示すように、第一操作装置28のマウスによって第一モニタ27の表示画面に表示されたカーソルCを目的の階に重なるように移動させた後にマウスをクリックした場合である。以後の「選択された場合」は、第一操作装置28により同様の操作が行われた場合のことを示している。
【0034】
第一コンピュータ26は、第二領域A2において選択階に設置されている設備の一部が選択された場合に、第一モニタ27の表示画面に矩形状の第三領域A3を設定し、その設定した第三領域A3を用いて、選択された設備部分を表す選択情報を第一モニタ27に表示させる第三制御を実行する。第一コンピュータ26が第三制御を実行することで、第三領域A3内に、選択された設備部分を表す画像が表示される。
図4では、第二領域A2において第一自動倉庫1が選択されて第三領域A3内に第一自動倉庫1を表す画像を表示した状態を示している。また、第三制御では、第二領域A2の階層を表す画像における選択した設備部分に対応する位置に、当該設備部分が選択されたことを示すマークMを表示する。
【0035】
図5に示すように、第一コンピュータ26は、第三領域A3において監視対象装置Tが選択された場合に、第一モニタ27の表示画面に第四領域A4及び第五領域A5を設定し、その設定した第四領域A4を用いて、選択された監視対象装置Tを撮像する撮像装置21の現在の撮像情報を表示させる第四制御を実行すると共に、設定した第五領域A5を用いて、選択された監視対象装置Tの現在の作動情報を表示させる第五制御を実行する。
第一コンピュータ26が第四制御と第五制御とを実行することで、矩形状の第四領域A4内に、撮像装置21により監視対象装置Tを撮像した動画がリアルタイムで表示されると共に、2つの第五領域A5の夫々に作動情報が表示される。2つの第五領域A5の一方である第一表示用第五領域A51内には、選択された監視対象装置Tの現在の作動情報がグラフで表示される。2つの第五領域A5の他方である第二表示用第五領域A52内には、マトリクス状のマス目が表示されるとともに選択された監視対象装置Tに対応するマス目を現在のデータの入出力に応じて表示形態を変化させるように表示される。
尚、第三領域A3が、複数の監視対象装置Tのうちの1つの選択を受け付けるための装置選択領域に相当し、第三制御が、複数の監視対象装置Tの現実の配置状態を表す装置配置情報を表示装置に表示させる第四表示制御に相当する。
【0036】
図6に示すように、第一コンピュータ26は、複数の監視対象装置Tのいずれかに異常が生じた場合に、第一モニタ27の表示画面に第六領域A6を設定し、その設定した第六領域A6を用いて、異常が生じた監視対象装置Tの識別情報と当該異常が生じた時刻を示す発生時刻情報とを含む異常発生情報を第一モニタ27に表示させる第一表示制御を実行する。第一コンピュータ26が第六制御を実行することで、矩形状の第六領域A6に、異常が生じた監視対象装置Tの識別情報と当該異常が生じた時刻を示す発生時刻情報とを関連付けた表と、この表に表示させる各項目の表示内容を表わす文字列とを表示させるように構成されている。
【0037】
第六領域A6の表には、項目の行に、「発生日時」、「機器No」、「ErrorCode」、「Error名称」、「経過時間」、「異常発生回数」の項目があり、各項目の列に対応する情報が文字列で表示される。このように、第六領域A6には、列ごとに同じ種類の情報が表示されて、異常が生じた監視対象装置Tの識別情報と当該異常が生じた時刻を示す発生時刻情報とをリスト形式で表示されている。
尚、「発生日時」の項目の列には、発生時刻情報を示す文字列が表示される。「機器No」の項目の列には、識別情報を示す文字列が表示される。「ErrorCode」には、異常の種類に応じて割り当てられた文字列等の識別符号が表示される。「Error名称」には、異常の種類を表す文字列が表示される。「経過時間」には、異常が発生してからの経過時間が文字列で表示される。「異常発生回数」には、該当する機器が該当する種類の異常が生じた回数が表示される。
ちなみに、第六領域A6において異常発生情報として選択された列は、他の列とは異なる形態で表示される。また、第三領域A3に表示されている複数の監視対象装置Tのうち、第六領域A6において異常発生情報として選択された列に対応する監視対象装置Tは、他の監視対象装置Tと異なる形態で表示される。尚、第六制御が、第一表示制御に相当し、第六領域A6が、異常表示領域に相当する。
【0038】
第一コンピュータ26は、第六領域A6に表示された1つ又は2つ以上の異常発生情報のうちの1つが選択された場合に、第一モニタ27の表示画面に第七領域A7を設定し、選択された異常発生情報に対応する監視対象装置Tの撮像情報を記憶装置25の第二記憶部25Bから取得し、設定した第七領域A7を用いて第一モニタ27に表示させる第七制御を実行する。更に、第一コンピュータ26は、第一モニタ27の表示画面に第八領域A8を設定し、選択された異常発生情報に対応する監視対象装置Tの作動情報を記憶装置25の第二記憶部25Bから取得し、設定した第八領域A8を用いて第一モニタ27に表示させる第八制御を実行する。
【0039】
第一コンピュータ26が第七制御を実行することで、矩形状の第七領域A7内に、選択された異常発生情報に係る異常が発生した時刻を含む設定時間の動画が撮像情報として表示される。また、第一コンピュータ26が第八制御を実行することで、2つの第八領域A8の夫々に、選択された異常発生情報に係る異常を発生した時刻を含む設定時間の監視対象装置Tの作動情報の変化を表す情報が表示される。2つの第八領域A8の一方である第一表示用第八領域A81内には、選択された異常発生情報に係る設定時間の監視対象装置Tの作動情報の変化を表す情報が、グラフ形式で表示される。2つの第八領域A8の他方である第二表示用第八領域A82内には、マトリクス状のマス目が表示される。監視対象装置Tに備えられている作動情報を取得する機器1つに対してマス目が1つ割り当てられており、第二表示用第八領域A82では、監視対象装置Tの作動情報の変化を表す情報に応じて、対象の監視対象装置Tが備える各機器に対応するマス目の表示形態を変化させるように表示される。
【0040】
第六領域A6と第七領域A7と第八領域A8とは、第一モニタ27の表示画面に同時に表示されており、異常発生情報と撮像情報と作動情報とは同時に表示される。
尚、第七制御が第二表示制御に相当し、第七領域A7が撮像表示領域に相当する。また、第八制御が第三表示制御に相当し、第八領域A8が作動情報領域に相当する。
【0041】
また、第一コンピュータ26は、第六領域A6に表示された1つ又は2つ以上の異常発生情報のうちの1つが選択された場合に、第一モニタ27の表示画面に第九領域A9を設定し、第九領域A9に指定時刻を指定するための指定部Dを表示させる第九制御を実行する。このように、第一コンピュータ26は、第六領域A6に表示された1つ又は2つ以上の異常発生情報のうちの1つが選択された場合に、指定部Dを含む第九領域A9を第一モニタ27の表示画面に表示する。本実施形態では、第九領域A9は、第七領域A7と2つの第八領域A8の夫々に対応する位置、具体的には、第七領域A7や2つの第八領域A8の夫々の下側に隣接する状態で表示される。尚、第九領域A9が時間指定領域に相当する。
【0042】
そして、第九制御において、第一コンピュータ26は、第九領域A9における時刻指定を受け付けた場合に、指定時刻から開始する動画を第七領域A7に表示させると共に、指定時刻から開始する監視対象装置Tの作動状態の変化を表す情報を第八領域A8に表示させる。つまり、第七領域A7と2つの第八領域A8との下側に夫々第九領域A9が表示されているが、そのうちの1つの第九領域A9の指定部Dが左右方向にスライド操作されて時刻指定を受け付けた場合は、第七領域A7に表示されている動画、及び2つの第八領域A8に表示されている作動状態を、同期させた状態で指定時刻の状態から表示させる。具体的には、第七領域A7については、指定時刻から開始する動画を再生し、第一表示用第八領域A81については、グラフ上のカーソル位置を指定時刻に対応する位置から移動させ、第二表示用第八領域A82については、指定時刻のマス目の表示状態から変化させる。
【0043】
本実施形態では、第三領域A3内の予め設定された位置に、第一領域A1、第二領域A2、第三領域A3、第四領域A4、第五領域A5、第六領域A6、第七領域A7、及び第八領域A8を形成したが、第一領域A1、第二領域A2、第三領域A3、第四領域A4、第五領域A5、第六領域A6、第七領域A7、及び第八領域A8を、第三領域A3に対して固定された状態で形成しなくてもよく、第一操作装置28の操作によって、第三領域A3に対して相対的に移動可能としてもよい。
【0044】
第一コンピュータ26は、異常が生じた場合に、第二コンピュータ31に異常情報を送信し、第二コンピュータ31からの要求情報受信した場合は、撮像情報や作動情報を第二コンピュータ31に送信する。
第二コンピュータ31は、第一コンピュータ26から送信される異常情報、撮像情報及び作動情報等に基づいて、第一制御から第九制御を、上記と同様に実行可能に構成されている。
【0045】
2.第二の実施形態
次に、監視システムの第二の実施形態について、
図7から
図10を用いて説明する。
本実施形態では、モニタの表示形態が異なる点で、上記第一の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る監視システムについて、上記第一の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第一の実施形態と同様とする。
【0046】
図7に示すように、第一コンピュータ26は、第一モニタ27の表示画面に、第十領域A10を設定し、その第十領域A10内に、表示期間を選択するための第十一領域A11、識別番号を選択するための第十二領域A12、選択した表示期間及び識別番号に従って情報を表示する操作を行うための第十三領域A13、第十四領域A14、第十五領域A15、第十六領域A16を設定する制御を実行する。ここでは、この制御を第十制御と呼ぶ。尚、第十二領域A12では、識別番号を示すIDを選択する他、全ての識別番号を示す「ALL」を選択することができる。
図7では、第十二領域A12において「ALL」を選択している。
第十六領域A16として、第一表示用第十六領域A161と第二表示用第十六領域A162とを設定しており、第一表示用第十六領域A161には、「I/O」の文字列を表示し、第二表示用第十六領域A162には、「C−BOX」の文字列を表示している。また、第十三領域A13には、「SHOW」の文字列を表示し、第十五領域A15には、「Camea」の文字列を表示している。尚、第十五領域A15が、第一選択領域に相当し、第十六領域A16が、第二選択領域に相当する。
【0047】
第一コンピュータ26は、第十一領域A11において表示期間が選択され且つ第十二領域A12において識別番号が選択された後に第十三領域A13を選択する操作が行われることで、第十四領域A14に、選択された表示期間において選択された識別番号の監視対象装置Tに生じた異常についての異常発生情報を表示する第十四制御を実行する。尚、第十四領域A14に表示される情報は、上記第一の実施形態における第六領域A6に表示される情報と同様である。
このように、第一コンピュータ26は、複数の監視対象装置Tのいずれかに異常が生じた場合に、第十四領域A14を用いて、異常が生じた監視対象装置Tの識別情報と当該異常が生じた時刻を示す発生時刻情報とを含む異常発生情報を第一モニタ27に表示させる。尚、第十四制御が、第一表示制御に相当し、第十四領域A14が、異常表示領域に相当する。
【0048】
また、第一コンピュータ26は、第十四領域A14において1つの異常発生情報が選択され且つ第十五領域A15が選択された場合に、選択された異常発生情報に対応する監視対象装置Tの撮像情報を記憶装置25の第二記憶部25Bから取得して第一モニタ27に表示させる第十五制御を実行する。また、第十四領域A14において1つの異常発生情報が選択され且つ第十六領域A16が選択された場合に、後述する第十六制御を実行する。
【0049】
第一コンピュータ26が第十五制御を実行することで、
図10に示すように、第十領域A10内に、第十一領域A11、第十二領域A12、第十三領域A13、第十四領域A14、第十五領域A15、第十六領域A16に代えて、第十九領域A19と第二十領域A20とが設定される。そして、矩形状の第十九領域A19に、選択された異常発生情報に係る設定時間の動画が撮像情報として表示される。
尚、第十五制御が第二表示制御に相当し、第十九領域A19が撮像表示領域に相当する。また、第十六制御が第三表示制御に相当し、第十七領域A17及び第十八領域A18が作動情報領域に相当する。
【0050】
第一コンピュータ26が第十六制御を実行する場合であって、第十六領域A16として第一表示用第十六領域A161が選択された場合は、
図8に示すように、第十領域A10内に、第十一領域A11、第十二領域A12、第十三領域A13、第十四領域A14、第十五領域A15、第十六領域A16に代えて、第十七領域A17と第二十領域A20とを設定する。そして、矩形状の第十七領域A17に、選択された異常発生情報に係る設定時間の監視対象装置Tの作動情報の変化を表す情報がグラフ形式で表示される。
【0051】
第一コンピュータ26が第十六制御を実行する場合であって、第十六領域A16として第一表示用第十六領域A161が選択された場合は、
図9に示すように、第十領域A10内に、第十一領域A11、第十二領域A12、第十三領域A13、第十四領域A14、第十五領域A15、第十六領域A16に代えて、第十八領域A18と第二十領域A20とを設定する。そして、矩形状の第十八領域A18内に、マトリクス状のマス目が表示される。監視対象装置Tに備えられている作動情報を取得する機器1つに対してマス目が1つ割り当てられており、第二表示用第八領域A82では、監視対象装置Tの作動情報の変化を表す情報に応じて、対象の監視対象装置Tが備える各機器に対応するマス目の表示形態を変化させるように表示される。
第十七領域A17と第十八領域A18と第十九領域A19とは、同じ第十領域A10の表示内容を切り換えることで表示されるため、異常発生情報と撮像情報と作動情報とは同時に表示されない。
【0052】
3.その他の実施形態
次に、監視システムのその他の実施形態について説明する。
【0053】
(1)上記実施形態では、時間指定領域における時刻指定を受け付けた場合に、指定時刻から開始する動画を撮像情報領域に表示させるとともに、指定時刻における監視対象装置Tの作動状態を作動情報領域に同期させて表示させる例について説明した。しかし、これに限定されず、時間指定領域を撮像情報領域と作動情報領域の夫々に対して設定し、それぞれ別個に時間指定を行うことができるようにしても良い。例えば、撮像情報領域に対する時間指定領域において時刻指定を受け付けた場合は、作動情報領域における表示は現状を維持したままで、指定時刻から開始する動画を撮像情報領域に表示させ、作動情報領域に対する時間指定領域において時刻指定を受け付けた場合は、撮像情報領域における表示は現状に維持したままで、指定時刻における監視対象装置Tの作動状態を作動情報領域に表示させるようにしてもよい。
【0054】
(2)上記実施形態では、第一コンピュータ26の制御により第一モニタ27に表示する形態と、第二コンピュータ31の制御により第二モニタ32に表示する形態とを同じとしたが、第一コンピュータ26の制御により第一モニタ27に表示する形態と、第二コンピュータ31の制御により第二モニタ32に表示する形態とを異ならせてもよい。例えば、第一コンピュータ26の制御により第一の実施形態のように第一モニタ27に情報を表示させ、第二コンピュータ31の制御により第二の実施形態のように第二モニタ32に情報を表示させるように構成しても良い。
【0055】
(3)上記実施形態では、撮像情報領域に動画を表示したが、撮像情報領域に静止画を表示してもよい。また、作動情報領域に作動情報をグラフ等で表示したが、作動情報領域に作動情報を文字列(数値を含む)で表示してもよい。
【0056】
(4)上記実施形態では、監視対象装置Tを、物品を搬送するための搬送装置としたが、監視対象装置Tの具体的態様はこれに限定されない。例えば、監視対象装置Tを、物品を製造するための製造装置や、物品を保管するための保管装置等としても良い。
【0057】
(5)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0058】
4.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した監視システムの概要について説明する。
【0059】
監視システムは、複数の監視対象装置を撮像する複数の撮像装置と、前記複数の監視対象装置の作動情報を出力する出力装置と、情報を表示する表示装置と、前記表示装置を制御する制御装置と、情報を記憶する記憶装置と、を備え、前記記憶装置は、複数の前記撮像装置のそれぞれが撮像した撮像情報と、当該撮像情報が撮像された時刻を示す撮像時刻情報と、当該撮像情報が撮像された前記監視対象装置の識別情報と、を関連付けて記憶するとともに、複数の前記出力装置のそれぞれが出力した前記作動情報と、当該作動情報が得られた時刻である作動時刻情報と、当該作動情報に係る前記監視対象装置の識別情報と、を関連付けて記憶し、前記制御装置は、前記複数の監視対象装置のいずれかに異常が生じた場合に、異常が生じた前記監視対象装置の識別情報と当該異常が生じた時刻を示す発生時刻情報とを少なくとも含む異常発生情報を前記表示装置に表示させる第一表示制御を実行し、前記表示装置に表示された1つ又は2つ以上の前記異常発生情報のうちの1つが選択された場合に、選択された前記異常発生情報に対応する前記監視対象装置の前記撮像情報を前記記憶装置から取得して前記表示装置に表示させる第二表示制御と、選択された前記異常発生情報に対応する前記監視対象装置の前記作動情報を前記記憶装置から取得して前記表示装置に表示させる第三表示制御と、を実行
し、前記制御装置は、前記表示装置の表示画面に、撮像表示領域と作動情報領域とを設定し、前記撮像表示領域を用いて前記第二表示制御を実行し、前記作動情報領域を用いて前記第三表示制御を実行し、前記第三表示制御は、選択された前記異常発生情報に係る異常が発生した時刻を含む設定時間の前記監視対象装置の作動状態の変化を表す情報を前記作動情報として表示する制御である。
【0060】
この構成によれば、監視対象装置に異常が生じた場合、制御装置によって第一表示制御を実行されて、異常が生じた監視対象装置に対する異常発生情報が、表示装置に表示される。従って、監視対象装置に異常が生じたことを後から確認することができる。そして、表示装置に表示されている1つ又は2つ以上の異常発生情報のうちの1つを選択する操作が行われた場合には、第二表示制御を実行し、選択された異常発生情報に対応する監視対象装置の撮像情報を表示装置に表示する。また、第三表示制御を実行し、選択された異常発生情報に対応する監視対象装置の作動情報を表示装置に表示する。
【0061】
監視対象装置を監視する監視者は、表示装置に表示されている1つ又は2つ以上の異常発生情報のうちの1つを選択する操作を行うことで、監視対象装置に異常が生じた時刻に対応する監視対象装置の撮像情報や作動情報を表示装置に表示させて、監視対象装置に異常が生じた時刻に対応する外観の状況や作動状況を確認することができる。このため、監視対象装置にどのような状況でどのように異常が生じたかを容易に確認することができる。
【0062】
また、この構成によれば、選択された異常発生情報に対応する監視対象装置の撮像情報が表示装置の撮像表示領域に表示され、選択された異常発生情報に対応する監視対象装置の作動情報が表示装置の作動情報領域に表示される。
監視者は、表示装置の表示画面における撮像表示領域と作動情報領域とを参照することで、異常が生じた監視対象装置の撮像情報と作動情報とを同時に確認することができる。このため、監視対象装置にどのような状況でどのような異常が生じたかを更に容易に確認することができる。
【0063】
更に、撮像表示領域には、異常が発生した時刻を含む設定時間の監視対象装置の作動状態の変化を表す情報が表示される。このため、監視者は、表示装置の撮像表示領域に表示された作動状態の変化を表す情報を参照することで、監視対象装置にどのような状況でどのような異常が生じたかを更に容易に確認することができる。
【0064】
また、前記制御装置は、前記撮像表示領域及び前記作動情報領域に加えて、異常表示領域を前記表示装置の表示画面に設定し、前記異常表示領域を用いて前記第一表示制御を実行すると好適である。
【0065】
この構成によれば、監視者は、表示装置の表示画面における撮像表示領域と作動情報領域と異常表示領域とを参照することで、異常が生じた監視対象装置の撮像情報と作動情報とに加えて、異常が生じた監視対象装置の識別情報や異常が生じた時刻を示す発生時刻情報を同時に確認することができる。このため、監視対象装置にどのような状況でどのような異常が生じたかを更に容易に確認することができる。
【0066】
また、前記制御装置は、前記撮像表示領域及び前記作動情報領域に加えて、装置配置情報領域を前記表示装置の表示画面に設定し、前記装置配置情報領域を用いて、前記複数の監視対象装置の現実の配置状態を表す装置配置情報を前記表示装置に表示させる第四表示制御を実行すると好適である。
【0067】
この構成によれば、表示装置の表示画面における装置配置情報領域には装置配置情報が表示されており、この装置配置情報を参照することで、複数の監視対象装置の現実の配置状態を把握することができる。そのため、異常が発生した監視対象装置が、物品搬送設備のどの位置に配置されているかを把握し易く、異常が発生した監視対象装置に対する対応も行い易くなる。
【0068】
また、前記第二表示制御は、選択された前記異常発生情報に係る異常が発生した時刻を含む
前記設定時間の動画を前記撮像情報として表示する制御で
あると好適である。
【0069】
この構成によれば、撮像表示領域には、異常が発生した監視対象装置を撮像した動画が表示され
る。このため、監視者は、表示装置の撮像表示領域に表示された動
画を参照することで、監視対象装置にどのような状況でどのような異常が生じたかを更に容易に確認することができる。
【0070】
また、前記制御装置は、前記撮像表示領域及び前記作動情報領域に加えて、前記設定時間内の時刻の指定を受け付けるための時間指定領域を、前記表示装置の表示画面に表示し、更に、前記時間指定領域における時刻指定を受け付けた場合に、指定時刻から開始する動画を前記撮像表示領域に表示させると共に、前記指定時刻からの前記監視対象装置の作動状態の変化を表す情報を前記作動情報領域に表示させると好適である。
【0071】
この構成によれば、時刻指定領域により時刻指定を受け付けた場合は、指定時刻からの動画を撮像表示領域に表示させるとともに、指定時刻からの作動状態の変化を作動情報領域に表示させるため、撮像表示領域に表示される動画と作動情報領域に表示される作動状態の変化とを同期させた状態で表示させることができる。このため、監視者は、これらの情報を参照することで、監視対象装置にどのような状況でどのような異常が生じたかを更に容易に確認することができる。
【0072】
また、前記制御装置は、複数の前記監視対象装置のうちの1つの選択を受け付けるための装置指定領域を、前記表示装置の表示画面に表示し、前記監視対象装置が選択された場合に、選択された前記監視対象装置を撮像する前記撮像装置の現在の前記撮像情報を前記表示装置に表示させると共に、選択された前記監視対象装置の現在の前記作動情報を前記表示装置に表示させると好適である。
【0073】
この構成によれば、表示装置の表示画面に表示されている装置指定領域において複数の監視対象装置の1つを選択することで、表示装置の表示画面に、選択した監視対象装置を撮像した撮像情報と選択した監視対象装置の現在の作動情報とが表示される。そのため、表示装置の表示画面を参照することで、任意の監視対象装置の現在の状況を把握することができる。
【0074】
また、前記制御装置は、前記表示装置の表示画面に、異常表示領域と第一選択領域と第二選択領域とを設定し、前記異常表示領域において1つの前記異常発生情報が選択され且つ前記第一選択領域が選択された場合に、前記第二表示制御を実行し、前記異常表示領域において1つの前記異常発生情報が選択され且つ前記第二選択領域が選択された場合に、前記第三表示制御を実行すると好適である。
【0075】
この構成によれば、1つの異常発生情報及び第一選択領域を選択した場合は、その異常発生情報に対応する監視対象装置の撮像情報が表示装置に表示され、1つの異常発生情報及び第二選択領域を選択した場合は、その異常発生情報に対応する監視対象装置の作動情報が表示装置に表示される。このように、表示装置に監視対象装置の撮像情報を表示するか作動情報を表示するか選べるため、監視者が求める情報を表示装置に表示させることができる。
【0076】
また、前記記憶装置は、第一記憶部と第二記憶部とを備え、前記第一記憶部は、前記撮像情報と前記撮像時刻情報とを関連付けて、現在から過去の保存期限までの前記撮像情報を記憶すると共に、前記保存期限を過ぎた前記撮像情報を削除するように構成され、前記第二記憶部は、複数の前記監視対象装置のいずれかに異常が生じた場合に、当該異常が発生した前記監視対象装置の当該異常が発生した時の前記撮像情報を、前記撮像時刻情報及び前記監視対象装置の識別情報と関連付けて記憶すると共に、前記保存期限を過ぎても前記撮像情報を削除しないように構成され、前記制御装置は、前記第二表示制御において、選択された前記異常発生情報に対応する前記監視対象装置の前記撮像情報を前記第二記憶部から取得すると好適である。
【0077】
この構成によれば、第一記憶部は、保存期限を過ぎた撮像情報を削除するため、第一記憶部に記憶される撮像情報の情報量を抑えることができる。また、第二記憶部には、異常が発生した監視対象装置の当該異常が発生した時の撮像情報を、撮像時刻情報及び監視対象装置の識別情報と関連付けて記憶している。第二記憶部では、異常が発生した時の撮像情報以外の撮像情報は記憶する必要がないため、第二記憶部に記憶される撮像情報の情報量を抑えることができる。
また、第二記憶部は、異常が発生した時の撮像情報は、第一記憶部のように保存期間を過ぎて削除されることがなく、また、制御装置は、第二表示制御において撮像情報を第二記憶部から取得するため、第一記憶部における撮像情報の保存期間が過ぎた後でも、制御装置によって第二表示制御を実行することができる。
【0078】
また、前記監視対象装置は、物品を搬送するための搬送装置であると好適である。
【0079】
この構成によれば、搬送装置にどのような状況でどのような異常が生じたかを確認し易くなる。