(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示ステップおいて、前記第1組み合わせ条件式の一部を2つ、2列でそれぞれ表示し、前記組み合わせ演算式によって互いに関連付けられる前記第1条件式及び前記第2条件式を同一の行で並列させて表示する、
請求項1又は2に記載の監視プログラム。
前記入力ステップにおいて、前記第1条件式、前記組み合わせ演算式、及び前記第2条件式によって構成される第2組み合わせ条件式に基づく第2組み合わせ監視条件に関するコメントの入力を受け付け、
前記表示ステップにおいて、前記第1条件式及び前記第2条件式と同一の行で並列させて前記コメントをさらに表示する、
請求項3に記載の監視プログラム。
前記クロマトグラフ装置を用いた前記測定に関するパラメータは、プロセスガスクロマトグラフ装置を用いた測定における測定系を構成する各構成部の動作パラメータと、前記プロセスガスクロマトグラフ装置を用いた測定により得られた測定結果に対する分析パラメータとを含む、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の監視プログラム。
前記表示部は、前記第1組み合わせ条件式の一部を2つ、2列でそれぞれ表示し、前記組み合わせ演算式によって互いに関連付けられる前記第1条件式及び前記第2条件式を同一の行で並列させて表示する、
請求項7又は8に記載の監視装置。
前記入力部は、前記第1条件式、前記組み合わせ演算式、及び前記第2条件式によって構成される第2組み合わせ条件式に基づく第2組み合わせ監視条件に関するコメントの入力を受け付け、
前記表示部は、前記第1条件式及び前記第2条件式と同一の行で並列させて前記コメントをさらに表示する、
請求項9に記載の監視装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図10及び
図11を参照しながら、従来技術の内容及び問題点について主に説明する。
【0022】
図10は、クロマトグラフ装置の状態を監視する従来の監視方法を示す模式図である。
図10を参照しながら、クロマトグラフ装置の状態を監視する従来の監視方法を実行した監視装置の監視動作について主に説明する。
【0023】
従来の監視方法では、クロマトグラフ装置を用いた測定に関するパラメータについて、予め設定した個別の監視条件が成立すると、そのたびごとにユーザへの報知が行われていた。すなわち、監視条件は、個々に独立して機能していた。
【0024】
より具体的には、単独監視条件1が成立すると、監視装置は、単独監視条件1が成立したこと、及び単独監視条件1に関連付けられたコメント内容等をメッセージとして表示していた。その後、単独監視条件2が成立すると、この時点でも、監視装置は、単独監視条件2が成立したこと、及び単独監視条件2に関連付けられたコメント内容等をメッセージとして表示していた。
【0025】
図11は、クロマトグラフ装置の状態を監視する従来の監視方法のフローを示すフローチャートである。
【0026】
図11を参照すると、ステップS1では、監視装置は、クロマトグラフ装置を用いた測定に関するパラメータの情報を、クロマトグラフ装置から受信する。
【0027】
ステップS2では、監視装置は、単独の監視条件が成立したか否かを判定する。単独の監視条件が成立したと監視装置が判定すると、フローはステップS3に進む。単独の監視条件が成立していないと監視装置が判定すると、フローはステップS1に戻る。
【0028】
ステップS3では、監視装置は、単独の監視条件が成立したと判定すると、成立した単独の監視条件に関するメッセージを表示する。
【0029】
ステップS4では、監視装置は、関連するデータを記憶する。
【0030】
このような従来技術の場合、ユーザは、直接的には、単独の監視条件の成立又は不成立だけしか把握できない。単独の監視条件が成立すればクロマトグラフ装置の特定の状態の成否をユーザが判断できる場合もあるが、単独の監視条件が成立しただけでは、そのような条件が成立する複数の状態が考えられ、クロマトグラフ装置の状態を特定できないような場合が一般的である。
【0031】
このような場合、ユーザは、単独の監視条件を複数組み合わせてクロマトグラフ装置の状態を特定する必要がある。すなわち、ユーザは、個々の監視条件の状態から総合的な判断によりクロマトグラフ装置の状態を推定する必要がある。したがって、監視条件が個別に成立してもクロマトグラフ装置のシステム状態を把握することは容易ではなかった。
【0032】
例えば、カラムの劣化及びサンプリング装置の異常は、クロマトグラフ装置にとって重大な故障である。しかしながら、センサを直接取り付けてこれらの事象を監視することは困難である。従来、クロマトグラフ装置が測定した複数のデータに基づいてユーザ自身がこれらの事象を推定していた。ユーザが経験豊富な熟練者であれば、推定に必要な測定データの組み合わせを把握しており、このような推定も可能である。しかしながら、ユーザが経験の浅い初心者の場合、このような推定は困難である。
【0033】
本開示は、上記の問題点を解決するために、複数の監視条件を組み合わせる場合であっても監視条件の内容を容易に把握可能な監視プログラム、監視装置、及び監視システムを提供することを目的とする。
【0034】
以下、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について主に説明する。
【0035】
図1は、一実施形態に係る監視装置10を含む監視システム1の一例を示すブロック図である。
図1に示すとおり、監視システム1は、例えば、監視装置10と、ネットワーク30を介して監視装置10と接続されているプロセスガスクロマトグラフ装置20とを有する。
【0036】
以下の説明中において、「測定に関するパラメータ」は、プロセスガスクロマトグラフ装置20を用いた測定における測定系を構成する各構成部の動作パラメータと、プロセスガスクロマトグラフ装置20を用いた測定により得られた測定結果に対する分析パラメータとを含む。
【0037】
「動作パラメータ」は、サンプルの経路を作るオーブンバルブの動作回数、測定流路とサンプル量とを決定する流路弁の動作回数、及びガス体のプロセスサンプルをサンプリングする際に、サンプル圧を大気圧に低下させるために一時的にプロセスガスクロマトグラフ装置20の上流でサンプルを止める大気圧平衡弁の動作回数等を含む。他にも、「動作パラメータ」は、冷却するための装置であるボルテックスチューブの稼働時間、並びにサンプルガスの成分濃度を測定する検出器の稼働時間及び電流値等を含む。
【0038】
「分析パラメータ」は、プロセスガスクロマトグラフ装置20からの測定結果における、成分濃度、保持時間、テーリング係数、成分分離度、ゲートオン時のベースレベル、ゲートオン時のノイズレベル、成分オン時のベースレベル、及び成分のS/N比等を含む。保持時間は、例えば、プロセスガスクロマトグラフ装置20が有するカラムに試料を注入してから検出器によって各成分が検出されるまでの時間を意味する。プロセスガスクロマトグラフ装置20が有する同一のカラムでは、一定条件下の分析において測定ごとに同一の時間で各成分が検出される。したがって、検出された1つ以上のピークに対応する保持時間から各成分を同定することが可能であり、保持時間は、ピークに対する成分の同定において有益な情報である。
【0039】
「単独監視条件」は、1つの測定に関するパラメータについての判定条件を含む。「組み合わせ監視条件」は、複数の単独監視条件を組み合わせた監視条件を含む。「第1組み合わせ監視条件」は、入力された全ての監視条件を組み合わせた組み合わせ監視条件を含む。
【0040】
ネットワーク30は、監視装置10とプロセスガスクロマトグラフ装置20とを互いに通信接続可能な任意のネットワークを含む。例えば、ネットワーク30は、インターネット及びローカルエリアネットワーク等の任意のネットワークを含む。ネットワーク30は、無線及び有線、並びにこれらの組み合わせのいずれかによって構成されていてもよい。
【0041】
監視装置10は、プロセスガスクロマトグラフ装置20の監視機能を有する任意の情報処理機器を含む。監視装置10は、監視システム1の構成に特化した専用の情報処理機器であってもよいし、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC、デスクトップコンピュータ、及びモバイルコンピュータ等の任意の汎用電子機器であってもよい。
【0042】
監視装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、記憶部14と、報知部15と、制御部16と、を有する。
【0043】
通信部11は、任意の通信プロトコルに対応した任意の通信インタフェースを含む。通信部11は、ネットワーク30を介してプロセスガスクロマトグラフ装置20と通信接続可能である。通信部11は、測定に関するパラメータの情報を、ネットワーク30を介してプロセスガスクロマトグラフ装置20から受信する。通信部11は、取得した測定に関するパラメータの情報を、制御部16に出力する。
【0044】
表示部12は、ユーザの視覚に作用する任意の出力インタフェースを含む。表示部12を構成する出力インタフェースは、例えば、液晶ディスプレイ等の任意の表示機器を含む。表示部12は、例えば、モバイルコンピュータに一体的に備わっている液晶ディスプレイを含んでもよい。表示部12は、例えば、単独監視条件及び組み合わせ監視条件をユーザが設定する設定画面を表示する。表示部12は、例えば、後述する
図5に示すような、単独監視条件に基づく単独条件式、及び組み合わせ監視条件に基づく組み合わせ条件式を表示する。
【0045】
入力部13は、キーボード、マウス、タッチパッド、及び音声により各種の指示が入力されるマイクロホン等の任意の入力インタフェースを含む。入力部13は、例えば、タッチパネルとして、表示部12を構成する液晶ディスプレイと一体に構成されてもよい。入力部13は、例えば、表示部12に表示された設定画面に対する、単独監視条件のユーザによる入力を複数受け付ける。また、入力部13は、例えば、表示部12に表示された設定画面に対する、組み合わせ監視条件のユーザによる入力を少なくとも1つ受け付ける。
【0046】
記憶部14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等の任意の記憶装置を含み、監視システム1の監視動作を実現するために必要な情報を記憶する。記憶部14は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部14は、監視装置10に内蔵されているものに限定されず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続されている外付け型の記憶装置であってもよい。
【0047】
報知部15は、例えば、組み合わせ監視条件が成立したことをユーザに報知可能な任意の出力インタフェースを含む。報知部15は、例えば、表示部12を構成する出力インタフェースを含んでもよいし、スピーカ等の音声出力インタフェースを含んでもよい。報知部15は、例えば、画像、文字、色彩の表示若しくは発光等による視覚的な方法、アラーム音若しくは音声ガイドによる音声等の聴覚的な方法、又はそれらの組み合わせにより報知してもよい。報知部15が行う報知は、視覚的又は聴覚的な方法に限定されず、組み合わせ監視条件が成立したことをユーザが認識できる任意の方法を含んでもよい。例えば、報知部15は、振動パターン等によりユーザに対して報知してもよい。
【0048】
制御部16は、1つ以上のプロセッサを含む。より具体的には、制御部16は、汎用のプロセッサ及び特定の処理に特化した専用のプロセッサ等の任意のプロセッサを含む。制御部16は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC、デスクトップコンピュータ、及びモバイルコンピュータ等の任意の汎用電子機器等に搭載されたプロセッサ、並びに監視システム1の構成に特化した専用の情報処理機器に搭載されたプロセッサを含んでもよい。
【0049】
図2は、
図1の監視装置10が行う監視動作を概念的に示す模式図である。
図2を参照しながら、
図10の従来の監視方法との相違点を主に説明する。
【0050】
一実施形態に係る監視装置10では、制御部16は、測定に関するパラメータについて予め設定した組み合わせ監視条件が成立したと判定すると、ユーザへ報知するように報知部15を制御する。すなわち、制御部16は、単独監視条件が個々に独立して成立しても、報知部15にユーザへ報知させない。
【0051】
より具体的には、制御部16は、単独監視条件3が成立している状態から不成立となり、同じく単独監視条件2が不成立となっていることから、組み合わせ監視条件1が成立したと判定する。制御部16は、この段階で、組み合わせ監視条件1が成立したこと、及び組み合わせ監視条件1に関連付けられたコメント内容等をメッセージとして報知部15に報知させてもよい。さらに、制御部16は、組み合わせ監視条件1が成立している状態で、同じく単独監視条件1が成立すると、組み合わせ監視条件2が成立したと判定する。制御部16は、この段階でも、組み合わせ監視条件2が成立したこと、及び組み合わせ監視条件2に関連付けられたコメント内容等をメッセージとして報知部15に報知させてもよい。
【0052】
図3A、
図3B、及び
図4のフローチャートを参照しながら、一実施形態に係る監視装置10が行う監視動作の一例についてより詳細に説明する。
【0053】
図3Aは、
図1の監視装置10が行う監視動作の第1例を示すフローチャートである。
図3Aのフローチャートは、入力部13が単独監視条件又は組み合わせ監視条件の入力を受け付けてから、表示部12が入力内容を表示するまでのフローを示す。
【0054】
図3Aを参照すると、ステップS101Aでは、制御部16は、ユーザによる単独監視条件の入力、又は組み合わせ監視条件の入力を受け付けるように入力部13を制御する。
【0055】
ステップS102Aでは、制御部16は、入力された全ての監視条件を組み合わせた第1組み合わせ監視条件に基づく第1組み合わせ条件式を決定する。
【0056】
ステップS103Aでは、制御部16は、決定された第1組み合わせ条件式の一部を構成する、少なくとも1つの単独監視条件に基づく第1条件式と、当該第1条件式と組み合わせ演算式によって関連付けられる、少なくとも1つの単独監視条件に基づく第2条件式とを並列させて表示するように表示部12を制御する。
【0057】
ここで、
図2の例に当てはめると、第1組み合わせ監視条件は、組み合わせ監視条件2に対応する。第1条件式に基づく少なくとも1つの単独監視条件が1つの単独監視条件1に対応する場合、第2条件式に基づく少なくとも1つの単独監視条件は、2つのNOT単独監視条件2及びNOT単独監視条件3、すなわち組み合わせ監視条件1に対応する。第1条件式に基づく少なくとも1つの単独監視条件が1つのNOT単独監視条件2に対応する場合、第2条件式に基づく少なくとも1つの単独監視条件は、1つのNOT単独監視条件3に対応する。
図2では、第1条件式と第2条件式とを互いに関連付ける組み合わせ演算式としてANDのみが示されているが、組み合わせ演算式は任意の演算式であってもよい。例えば、組み合わせ演算式はORであってもよい。
【0058】
図3Bは、
図1の監視装置10が行う監視動作の第2例を示すフローチャートである。
図3Bのフローチャートは、ユーザにより決定された第1組み合わせ監視条件の入力を入力部13が受け付けてから、表示部12が入力内容を表示するまでのフローを示す。
【0059】
図3Bを参照すると、ステップS101Bでは、制御部16は、ユーザによる第1組み合わせ監視条件の入力を受け付けるように入力部13を制御する。
【0060】
ステップS102Bでは、制御部16は、第1組み合わせ監視条件に基づく第1組み合わせ条件式の一部を構成する、少なくとも1つの単独監視条件に基づく第1条件式と、当該第1条件式と組み合わせ演算式によって関連付けられる、少なくとも1つの単独監視条件に基づく第2条件式とを並列させて表示するように表示部12を制御する。
【0061】
図4は、
図1の監視装置10が行う監視動作の第3例を示すフローチャートである。
図4のフローチャートは、通信部11が測定に関するパラメータの情報を受信してから、第1組み合わせ監視条件が成立したことを報知部15がユーザに報知するまでのフローを示す。
【0062】
図4を参照すると、ステップS201では、制御部16は、番号nの値を1に設定する。
【0063】
ステップS202では、制御部16は、測定に関するパラメータの情報を、プロセスガスクロマトグラフ装置20から受信するように通信部11を制御する。
【0064】
ステップS203では、制御部16は、受信した測定に関するパラメータの情報に基づいて、単独監視条件が成立したか否かを判定する。そして、制御部16は、n番目の第2組み合わせ監視条件C
nが成立したか否かを判定する。第2組み合わせ監視条件C
nが成立したと制御部16が判定すると、フローはステップS204に進む。第2組み合わせ監視条件C
nが成立していないと制御部16が判定すると、フローはステップS202に戻る。
【0065】
ここで、「第2組み合わせ監視条件」は、第1条件式、組み合わせ演算式、及び第2条件式によって構成される第2組み合わせ条件式に基づく組み合わせ監視条件を含む。
図2の例に当てはめると、第2組み合わせ監視条件は、例えば、第1条件式に基づく単独監視条件がNOT単独監視条件2に対応し、第2条件式に基づく単独監視条件がNOT単独監視条件3に対応する場合、組み合わせ監視条件1に対応する。
【0066】
ステップS204では、制御部16は、第2組み合わせ監視条件C
nが成立したことを報知するように報知部15を制御する。
【0067】
ステップS205では、制御部16は、受信した測定に関するパラメータの情報に基づいて、第1組み合わせ監視条件が成立したか否かを判定する。第1組み合わせ監視条件が成立したと制御部16が判定すると、フローはステップS207に進む。第1組み合わせ監視条件が成立していないと制御部16が判定すると、フローはステップS206を介してステップS202に戻る。
【0068】
ステップS206では、制御部16は、第2組み合わせ監視条件C
nの番号nの値をインクリメントする。すなわち、制御部16は、n+1番目の第2組み合わせ監視条件C
n+1についてその成否の判定を開始する。
【0069】
ステップS207では、制御部16は、第1組み合わせ監視条件が成立したことを報知するように報知部15を制御する。
【0070】
図5は、
図1の監視装置10が第1組み合わせ監視条件の内容を条件式で表示するときの表示画面の一例を示す模式図である。
【0071】
図5を参照すると、表示部12は、制御部16又はユーザによって決定された第1組み合わせ条件式の一部を構成する第1条件式と、当該第1条件式と組み合わせ演算式によって関連付けられる第2条件式とを並列させて表示する。表示部12は、第1組み合わせ条件式の一部を2つ、2列でそれぞれ表示し、組み合わせ演算式によって互いに関連付けられる第1条件式及び第2条件式を同一の行で並列させて表示する。
【0072】
例えば、
図5に示す例では、表示部12は、nが1〜7までの値を有する第2組み合わせ監視条件C
nに基づく第2組み合わせ条件式それぞれを、一行ごとに縦方向に順に配列して表示する。表示部12は、各第2組み合わせ条件式の一部を構成する第1条件式を各行の条件1の列に表示する。表示部12は、各第2組み合わせ条件式の一部を構成する第2条件式を各行の条件2の列に表示する。表示部12は、各行において、第1条件式と第2条件式とを互いに関連付けるAND及びOR等を含む組み合わせ演算式を、第1条件式と第2条件式との間に表示する。
【0073】
入力部13が第2組み合わせ監視条件C
nに関するコメントの入力を受け付けると、表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
nに対応する第1条件式及び第2条件式と同一の行で並列させてコメントをさらに表示する。例えば、
図5に示す例では、表示部12は、各行において、第2組み合わせ監視条件C
nに関するコメントを第2条件式の右隣に表示する。例えば、表示部12は、各コメントに基づいて、各第2組み合わせ監視条件C
nの結果に対応するプロセスガスクロマトグラフ装置20の状態を表示する。
【0074】
図5に示す第1組み合わせ監視条件は、プロセスガスクロマトグラフ装置20に用いられるカラム劣化を検知するための条件である。このようなカラム劣化において、カラムが劣化することで保持時間が短くなるという特徴が知られている。そこで、保持時間が閾値よりも短くなるか否かを検知する。
【0075】
ここで3つの条件を考慮する。第1条件は、成分濃度が略0%の場合、カラム劣化を誤検知する可能性が高いので、略0%の成分濃度に関する保持時間データは無効とするという条件である。第2条件は、単一の成分のみでカラム劣化を検知しようとする略0%のときに診断が困難であるので、複数成分の組み合わせによりカラム劣化を検知するという条件である。第3条件は、保持時間が短くなる要因はカラム劣化のみならず、キャリア圧力の一時的な増加によっても起こり得るため、対象とするカラムと異なるカラムにおいても成分の保持時間を判定するという条件である。キャリア圧力の一時的な増加によって、対象とするカラム以外のカラムにおいても保持時間が短くなる。したがって、このような現象を検知することで、保持時間の短縮化の原因から、キャリア圧力の一時的な増加を排除可能である。キャリア圧力の一時的な増加は、例えばキャリアが工場用の窒素N
2等を使用している場合、又は他の運転条件により、瞬間的に起こり得る。加えて、キャリア圧力の一時的な増加は、キャリア減圧弁が破損した場合にも起こり得る。
【0076】
ここで、
図5に記載の「P1−1」は、カラム1の成分1を意味する。「P1−2」は、カラム1の成分2を意味する。「P2−1」は、カラム2の成分1を意味する。「P2−2」は、カラム2の成分2を意味する。
【0077】
第2組み合わせ監視条件C
1では、P1−1の保持時間が30秒よりも短いという1つの単独監視条件に基づく第1条件式「P1−1.保持時間<30」と、P1−1の濃度が0.11Vol%よりも大きいという1つの単独監視条件に基づく第2条件式「P1−1.濃度>0.11」とが組み合わせ演算式「AND」によって関連付けられている。このような状態で、表示部12は、第1条件式「P1−1.保持時間<30」と第2条件式「P1−1.濃度>0.11」とを同一の行で2列に並列させて表示する。
【0078】
第2組み合わせ監視条件C
1では、保持時間が閾値よりも短くなることを示す第1条件式に加えて、上記の第1条件に関連する第2条件式が含まれている。すなわち、当該第2条件式の成立は、P1−1について一定以上の成分濃度が得られており、保持時間データを無効にする必要がないということを意味する。表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
1が成立するとP1−1について何らかの異常が発生していることを示す「P1−1異常」というコメントを、第2組み合わせ監視条件C
1の行において並列させて表示する。
【0079】
第2組み合わせ監視条件C
2では、P1−2の保持時間が60秒よりも短いという1つの単独監視条件に基づく第1条件式「P1−2.保持時間<60」と、P1−2の濃度が0.12Vol%よりも大きいという1つの単独監視条件に基づく第2条件式「P1−2.濃度>0.12」とが組み合わせ演算式「AND」によって関連付けられている。このような状態で、表示部12は、第1条件式「P1−2.保持時間<60」と第2条件式「P1−2.濃度>0.12」とを同一の行で2列に並列させて表示する。
【0080】
第2組み合わせ監視条件C
2は、上記の第2条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
1と組み合わせるために設定された監視条件である。すなわち、第2組み合わせ監視条件C
2は、上記の第2条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
1に関連する成分1とは異なる成分2に対して設定された監視条件である。第2組み合わせ監視条件C
2では、保持時間が閾値よりも短くなることを示す第1条件式に加えて、上記の第1条件に関連する第2条件式が含まれている。表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
2が成立するとP1−2について何らかの異常が発生していることを示す「P1−2異常」というコメントを、第2組み合わせ監視条件C
2の行において並列させて表示する。
【0081】
第2組み合わせ監視条件C
3では、P2−1の保持時間が90秒よりも短いという1つの単独監視条件に基づく第1条件式「P2−1.保持時間<90」と、P2−1の濃度が0.13Vol%よりも大きいという1つの単独監視条件に基づく第2条件式「P2−1.濃度>0.13」とが組み合わせ演算式「AND」によって関連付けられている。このような状態で、表示部12は、第1条件式「P2−1.保持時間<90」と第2条件式「P2−1.濃度>0.13」とを同一の行で2列に並列させて表示する。
【0082】
第2組み合わせ監視条件C
3は、上記の第3条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
1、C
2に関連するカラム1とは異なるカラム2に対して設定された監視条件である。第2組み合わせ監視条件C
3では、保持時間が閾値よりも短くなることを示す第1条件式に加えて、上記の第1条件に関連する第2条件式が含まれている。表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
3が成立するとP2−1について何らかの異常が発生していることを示す「P2−1異常」というコメントを、第2組み合わせ監視条件C
3の行において並列させて表示する。
【0083】
第2組み合わせ監視条件C
4では、P2−2の保持時間が120秒よりも短いという1つの単独監視条件に基づく第1条件式「P2−2.保持時間<120」と、P2−2の濃度が0.14Vol%よりも大きいという1つの単独監視条件に基づく第2条件式「P2−2.濃度>0.14」とが組み合わせ演算式「AND」によって関連付けられている。このような状態で、表示部12は、第1条件式「P2−2.保持時間<120」と第2条件式「P2−2.濃度>0.14」とを同一の行で2列に並列させて表示する。
【0084】
第2組み合わせ監視条件C
4は、上記の第3条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
1、C
2に関連するカラム1とは異なるカラム2に対して、第2組み合わせ監視条件C
3と同様に設定された監視条件である。また、第2組み合わせ監視条件C
4は、上記の第2条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
3と組み合わせるために設定された監視条件である。すなわち、第2組み合わせ監視条件C
4は、上記の第2条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
3に関連する成分1とは異なる成分2に対して設定された監視条件である。第2組み合わせ監視条件C
4では、保持時間が閾値よりも短くなることを示す第1条件式に加えて、上記の第1条件に関連する第2条件式が含まれている。表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
4が成立するとP2−2について何らかの異常が発生していることを示す「P2−2異常」というコメントを、第2組み合わせ監視条件C
4の行において並列させて表示する。
【0085】
第2組み合わせ監視条件C
5では、2の単独監視条件に基づく第1条件式「C1」と、2つの単独監視条件に基づく第2条件式「C2」とが組み合わせ演算式「OR」によって関連付けられている。このような状態で、表示部12は、第1条件式「C1」と第2条件式「C2」とを同一の行で2列に並列させて表示する。
【0086】
第2組み合わせ監視条件C
5は、上記の第2条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
1と第2組み合わせ監視条件C
2とを組み合わせた監視条件である。すなわち、第2組み合わせ監視条件C
5は、上記の第2条件に基づいて、異なる2つの成分1及び成分2に対する第2組み合わせ監視条件C
1及び第2組み合わせ監視条件C
2のいずれかの成立に伴って成立するように設定された監視条件である。表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
5が成立するとカラム劣化の可能性があることを示す「カラム劣化」というコメントを、第2組み合わせ監視条件C
5の行において並列させて表示する。
【0087】
第2組み合わせ監視条件C
6では、2の単独監視条件に基づく第1条件式「C3」と、2つの単独監視条件に基づく第2条件式「C4」とが組み合わせ演算式「OR」によって関連付けられている。このような状態で、表示部12は、第1条件式「C3」と第2条件式「C4」とを同一の行で2列に並列させて表示する。
【0088】
第2組み合わせ監視条件C
6は、上記の第3条件に基づいて、第2組み合わせ監視条件C
5と組み合わせるために設定された監視条件である。すなわち、第2組み合わせ監視条件C
5が成立し、かつ第2組み合わせ監視条件C
6が成立することは、異なる2つのカラム1及びカラム2それぞれについて保持時間が短くなっていることを意味し、キャリア圧力の一時的な増加が発生していることを意味する。表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
5と共に第2組み合わせ監視条件C
6が成立するとキャリア圧力の一時的な増加が発生している可能性があることを示す「キャリア圧力一時増加」というコメントを、第2組み合わせ監視条件C
6の行において並列させて表示する。
【0089】
第2組み合わせ監視条件C
7では、4の単独監視条件に基づく第1条件式「C5」と、4つの単独監視条件に基づく第2条件式「NOT C6」とが組み合わせ演算式「AND」によって関連付けられている。このような状態で、表示部12は、第1条件式「C5」と第2条件式「NOT C6」とを同一の行で2列に並列させて表示する。
【0090】
第2組み合わせ監視条件C
7は、上記の第3条件に基づいて、キャリア圧力の一時的な増加の可能性を排除して、プロセスガスクロマトグラフ装置20の状態をカラム劣化として特定するために設定された監視条件である。すなわち、第2組み合わせ監視条件C
5が成立し、かつ第2組み合わせ監視条件C
6が成立していないことは、異なる2つのカラム1及びカラム2のうちカラム1のみについて保持時間が短くなっていることを意味し、保持時間の短縮化の原因がキャリア圧力の一時的な増加によるものではないことを意味する。表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
7が成立すると異常の原因がカラム劣化に特定されカラムを交換する必要があることを示す「カラム劣化 カラム交換」というコメントを、第2組み合わせ監視条件C
7の行において並列させて表示する。
【0091】
組み合わせ監視条件が成立したと制御部16が判定すると、報知部15は、任意の方法でユーザに報知してもよい。
図6乃至
図8を参照しながら、一実施形態に係る監視装置10の報知部15が行う報知についてより詳細に説明する。
【0092】
図6は、
図1の報知部15がユーザに対して行う報知の第1例を示した模式図である。
【0093】
図6を参照すると、報知部15は、例えば、表示部12を構成する画面にダイアログボックスを表示することでユーザに報知してもよい。表示部12は、条件式が表示された
図5に示すウィンドウと重畳するように
図6のダイアログボックスを表示してもよい。表示部12は、ダイアログボックスにおいて、例えば、組み合わせ監視条件が成立した発生日時、アナライザID、及び組み合わせ監視条件の番号等を表示してもよい。また、表示部12は、ダイアログボックスにおいて、成立した組み合わせ監視条件に対応するコメント内容を併せて表示してもよい。
【0094】
例えば、
図6では、制御部16は、第2組み合わせ監視条件C
7が成立し、第1組み合わせ監視条件が成立したと判定している。このとき、表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
7に対応するコメント内容を表示したダイアログボックスを表示する。
【0095】
図7は、
図1の報知部15がユーザに対して行う報知の第2例を示した模式図である。
【0096】
図7を参照すると、報知部15は、例えば、条件式が表示された
図5に示すウィンドウ内で、成立した第2組み合わせ監視条件C
nの行をハイライト表示してもよい。例えば、
図7に示す例では、第2組み合わせ監視条件C
1、C
2が成立することで第2組み合わせ監視条件C
5が成立し、かつ第2組み合わせ監視条件C
6が成立していないことで、第2組み合わせ監視条件C
7が成立している。このとき、表示部12は、第2組み合わせ監視条件C
1、C
2、C
5、C
7の行をハイライト表示する。一方で、表示部12は、条件が成立していない第2組み合わせ監視条件C
3、C
4、C
6の行をハイライト表示しない。これに限定されず、表示部12は、条件が成立している行と条件が成立していない行と共にハイライト表示してもよく、この場合、互いの行において異なる表示色で各行を表示してもよい。
【0097】
図8は、
図1の報知部15がユーザに対して行う報知の第3例を示した模式図である。
【0098】
図8を参照すると、報知部15は、例えば、表示部12を構成する画面にダイアログボックスを表示し、かつ条件式が表示された
図5に示すウィンドウ内で、成立した第2組み合わせ監視条件C
nの行をハイライト表示してもよい。
図8に示す例では、表示部12は、
図7に示すハイライト表示されたウィンドウに対して
図6のダイアログボックスを重畳表示している。
【0099】
以上のように、プロセスガスクロマトグラフ装置20におけるカラム等の各構成部そのものに実際にセンサを取り付けてその状態を検知することができないような場合であっても、複数の単独監視条件を組み合わせた組み合わせ監視条件により判定することで、単独監視条件だけでは把握できなかったプロセスガスクロマトグラフ装置20の状態が監視可能である。また、
図5のような表示により、推定に必要な測定データの組み合わせをユーザ自身で把握していなくても、ユーザは、プロセスガスクロマトグラフ装置20の状態を容易に特定可能である。このように、ユーザは、複数の監視条件を組み合わせる場合であっても監視条件の内容を容易に把握可能である。したがって、ユーザの利便性が向上する。
【0100】
図5に示す例のように2個の監視条件の判定を組み合わせることで、複雑なロジック判定が容易に把握可能である。例えば、4つの条件A、B、C、及びDを「A and B and C or D」のように単純に配列した場合、「(A and B and C) or D」であるのか「(A and B) and (C or D)」であるのかが不明である。一実施形態に係る監視装置10によれば、このような問題点を解決して、ユーザは一見して各条件式の関係を把握できる。したがって、ユーザは、プログラムの構文を容易にチェック可能である。
【0101】
図9は、一例として、
図5の各条件式を一行に配置したときの画面を示す模式図である。
図9を参照すると、
図5の例に示すような第1組み合わせ条件式は複雑であり、一行が非常に長くなる。一実施形態に係る監視装置10によれば、このような問題点を解決して、各条件式を2列で表示することで、小さな画面及び限られた表示領域等においても、ユーザが条件式を容易に把握可能である。ユーザが視認可能な文字の大きさには下限がある。したがって、条件式の長さが短くなることで文字が大きくなり、ユーザの視認性が向上する。一方で、画面全体に対する条件1及び条件2のセルの長さの割合が大きくなるので、一度に表示できる文字数が増加し、ユーザの視認性がさらに向上する。
【0102】
さらに、ユーザの視認性が向上することで、ユーザによる入力設定が容易になる。より具体的には、ユーザは、単独監視条件に基づく単独条件式、及び組み合わせ監視条件に基づく組み合わせ条件式の入力設定を容易に行うことができる。また、すでに入力済みの単独条件式又は組み合わせ条件式を変更したいような場合、ユーザは、単独条件式又は組み合わせ条件式の編集を容易に行うことができる。
【0103】
図5に示す画面のコメント表示により、ユーザは、カラム劣化等の組み合わせ監視条件の結果を容易に把握することができる。カラム劣化等の組み合わせ監視条件が不成立で、カラム劣化の異常が生じていなかった場合であっても、カラム劣化の判定において使用する条件式の各過程についてコメントが表示されるため、ユーザは、過程ごとのプロセスガスクロマトグラフ装置20の状態を容易に把握可能である。このとき、ユーザは、カラムには異常がなかった場合であっても、他の箇所の状態、及び当該個所に問題が生じている可能性があることを把握可能である。これらを把握することで、ユーザは、迅速で的確な保全作業を行うことができる。
【0104】
図5の監視条件画面を見るユーザは、複雑な条件式の成立又は不成立を容易に確認可能である。例えば、ユーザは、報知部15による報知によって、各条件式が成立しているか否かをより直感的に把握することができる。結果として、ユーザは残りのどの監視条件が成立すれば第1組み合わせ監視条件が成立するのかを一見して把握可能であり、ユーザが注意すべき監視条件が明白になる。
【0105】
本開示を諸図面及び実施形態に基づいて説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0106】
例えば、本開示は、上述した監視システム1の各機能を実現する処理内容を記述したプログラム又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得る。本開示の範囲には、これらも包含されると理解されたい。
【0107】
上記では、表示部12は、第1条件式及び第2条件式を2列で表示するとして説明したが、表示方法はこれに限定されない。ユーザが容易に把握可能であれば、表示部12は、例えば3列以上で各条件式を表示してもよい。
【0108】
上記では、制御部16は、第2組み合わせ監視条件C
nが成立したか否か、及び第1組み合わせ監視条件が成立したか否かの両方を判定するとして説明したが、これに限定されない。制御部16は、第2組み合わせ監視条件C
nが成立したか否か、及び第1組み合わせ監視条件が成立したか否かのいずれか一方のみを判定してもよい。
【0109】
上記では、報知部15は、第2組み合わせ監視条件C
n及び第1組み合わせ監視条件が成立するごとにユーザに対して報知すると説明したが、これに限定されない。報知部15は、第2組み合わせ監視条件C
nにおける報知を省略して、第1組み合わせ監視条件が最終的に成立したときのみ報知してもよいし、第1組み合わせ監視条件における報知を省略して、その過程の各第2組み合わせ監視条件C
nにおいてのみ報知してもよい。
【0110】
上記では、クロマトグラフ装置としてプロセスガスクロマトグラフ装置20に限定して説明したが、クロマトグラフ装置の種類はこれに限定されない。監視システム1は、工業用のプロセスガスクロマトグラフ装置20に代えて、ラボ用のガスクロマトグラフ装置を有してもよいし、ガス用ではない液体クロマトグラフ装置を有してもよい。
【0111】
例えばプロセスガスクロマトグラフ装置20の状態に関する知見が今後も蓄積されることで、センサを直接取り付けて状態を監視することが困難な構成部の劣化等が、単独監視条件を組み合わせて監視可能になるような場合がより増大する可能性がある。本開示は、そのような場合に対しても応用可能である。