(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る光通信システム1の構成を表すシステム構成図である。
図1に示すように、光通信システム1は、光通信装置10および第1の送信装置20−1、第2の送信装置20−2、第3の送信装置20−3、・・・を備えている。以下の例では、車両が光通信装置10を搭載しているとして説明する。また、以下の説明では、第1の送信装置20−1、第2の送信装置20−2、第3の送信装置20−3、・・・のうちの1つを特定しない場合、単に送信装置20という。
【0022】
図1に示すように、光通信装置10は、レンズ101、受光部102、GNSS103、発振器104、復調器105、復号器106、制御部107、符号器108、変調器109、投光器110、記憶部111、およびマルチパス除去部112を備える。なお、レンズ101、受光部102、投光器110それぞれは、車両の進行方向に対して前後に搭載されていている。
【0023】
また、送信装置20は、レンズ201、受光部202、GNSS203、発振器204、復調器205、復号器206、制御部207、符号器208、変調器209、投光器210、および記憶部211を備える。なお、送信装置20は、光通信装置10と同じ構成であってもよい。また、送信装置20が車両に搭載されている場合、レンズ201、受光部202、投光器210それぞれは、車両の進行方向に対して前後に搭載されている。
【0024】
送信装置20は、例えば、信号機、ガードレール、陸橋、歩道橋、他の車両に取り付けられている。以下の説明では、送信装置20は、他の車両に取り付けられているとして説明する。送信装置20は、自装置を識別する識別子(ID)とタイムコードと同期クラスと情報を含む信号を符号化し、符号化した送信信号である光ビーコンを予め定められているときに互いに送信する。なお、同期クラスとは、光通信装置10の発振器104または送信装置20の発振器204の周波数精度を示す情報である。本実施形態では、例えば、GNSS103に同期しているレベルの周波数精度を0、10
−10以下の周波数精度を1、10
−10より大きく10
−9以下の周波数精度を2、10
−6以上の周波数精度を3とする。
【0025】
光通信装置10は、送信装置20が送信した送信信号を光通信によって受信する。光通信装置10は、受信した送信信号から情報を抽出する。光通信装置10は、受信した送信信号に基づいて、送信装置20と光通信装置10を搭載する車両との間の距離を算出する。なお、送信信号に含まれる信号については、後述する。
【0026】
まず、送信装置20について説明する。
レンズ201は、光通信装置10が発光した送信信号である位相変調光および環境光を含む光束を通過し、通過した光束を受光部202に結像する。なお、送信装置20は、レンズ201と受光部202との間や、投光器の前に、光学的なフィルタを備えるようにしてもよい。フィルタを、円偏光を含む偏光フィルタとすることで奇数回の反射が抑圧できる。また、バンドパスフィルタとすることで、外乱光の影響を低減したり、赤く見える現象を低減できる。
受光部202は、複数の画素が二次元に配列された構造を有する。受光部202は、画素によって受光した光に応じた電荷を発生させて蓄積し、制御部207の制御に応じて所定のタイミングで蓄積した電荷を受信信号として復調器205へ出力する。
【0027】
GNSS(Global Navigation Satellite System(s);全地球航法衛星システムまたは汎地球航法衛星システム)203は、衛星(不図示)を用いた測位システムである。GNSS203は、衛星から受信した信号から基準信号を抽出し、抽出した基準信号を発振器204に出力する。
発振器204は、GNSS203から入力された基準信号に応じて、生成した同期信号を補正し、補正した同期信号を復調器205と制御部207と変調器209に出力する。または、発振器204は、GNSS203が出力した基準信号を用いて同期信号を生成し、生成した同期信号を復調器205と制御部207と変調器209に出力する。
【0028】
復調器205は、受光部202が出力する受信信号に対して、変調器209が用いる変調方式に応じた復調を行い、復調した受信信号を復号器206に出力する。変調器209で行う変調方式は、例えば、2π/3−DBPSK(Differential Binary Phase Shift Keying)等の方式である。なお、画素の制御は、復調器205が行うようにしてもよい。
復号器206は、復調器205が復調した受信信号を、符号器208が用いる符号化に応じて復号し、復号した受信信号を制御部207に出力する。
【0029】
記憶部211は、送信装置20を識別する識別子(ID)と、変調や符号化に用いる情報等を記憶する。
制御部207は、受光部202が有する画素を制御する。また、制御部207は、投光器210を制御する。制御部207は、記憶部211が記憶する情報を用いて送信情報を生成し、生成した送信情報を符号器208に出力する。制御部207は、復号器206が出力する光通信装置10からの送信情報を受信し、受信した送信情報から、ID、および搬送波の位相情報を抽出する。制御部207は、復号器206が出力する光通信装置10のIDと遅れ時間を取得する。制御部207は、光通信装置10のIDとタイムコードと同期クラスと遅れ時間を符号器208へ出力する。
【0030】
符号器208は、制御部207が出力する送信情報を符号化してビット列を生成する。符号器208は、生成したビット列を変調器209に出力する。
変調器209は、符号器208が出力するビット列を、例えばDBPSK方式に従って、発振器204が出力する同期信号を用いて変調して搬送波を生成する。変調器209は、生成した搬送波を投光器210に出力する。なお、変調器209で行う変調方式は、例えば、2π/3−DBPSK(Differential Binary Phase Shift Keying)等の方式である。なお、変調器209が行う変調方式は、2π/3−DBPSK変調方式に限られない。
【0031】
投光器210は、変調器209が生成した搬送波に基づいて位相変調し、位相変調した送信信号である位相変調光を制御部207の制御に応じて光通信装置10へ送信する。投光器210は、例えば高レート(繰り返し周波数)の例えば可視光パルスを送信することのできる発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)またはレーザダイオードを備える。また、投光器210は、高レートの赤外線パルスを送信する発光ダイオードまたはレーザダイオードを備えていてもよい。他の車両が送信装置20を備える場合、投光器210は、例えば、送信装置20を搭載する車両の左右のテールランプの近傍それぞれの位置と、及びブレーキランプの近傍の位置等に取り付けられている。
【0032】
次に、光通信装置10について説明する。
レンズ101は、送信装置20が発光した送信信号である位相変調光および環境光を含む光束を通過し、通過した光束を受光部102に結像する。なお、光通信装置10は、レンズ101と受光部102との間に、光学的なフィルタを備えるようにしてもよい。フィルタを、円偏光を含む偏光フィルタとすることで奇数回の反射が抑圧できる。また、バンドパスフィルタとすることで、外乱光の影響を低減したり、赤く見える現象を低減できる。
【0033】
受光部102は、複数の画素が二次元に配列された構造を有する。受光部102は、画素によって受光した光に応じた電荷を発生させて、制御部107の制御に応じた所定のタイミングで蓄積する。受光部102は、露光時間に複数の画素によって撮像した画像を復調器105に出力する。また、受光部102は、受信した信号(以下、受信信号という)を復調器105へ出力する。
【0034】
GNSS103は、衛星から受信した信号から基準信号を抽出し、抽出した基準信号を発振器104に出力する。
発振器104は、GNSS103から入力された基準信号に応じて、生成した同期信号を補正し、補正した同期信号を復調器105と制御部107と符号器108に出力する。または、発振器104は、GNSS103が出力した基準信号を用いて同期信号を生成し、生成した同期信号を復調器105と制御部107と符号器108に出力する。
【0035】
復調器105は、受光部102が出力する受信信号に対して、送信装置20の変調器209が用いる変調方式に応じた復調を行い、復調した受信信号と、受光部102が出力する画像を復号器106に出力する。なお、画素の制御は、復調器105が行うようにしてもよい。
復号器106は、復調器105が復調した受信信号を送信装置20の符号器208が用いる符号化に応じて復号する。復号器106は、受信信号の振幅、位相を求める。復号器106は、復調器105が出力する画像と、求めた振幅、位相と、復号後の受信信号をマルチパス除去部112に出力する。
【0036】
マルチパス除去部112は、復号器106が出力する画像と位相と振幅に基づいて、復号後の受信信号から反射波に基づく信号(マルチパスともいう)を削除(除去)し、反射波を除去した受信信号を制御部107に出力する。マルチパス除去部112は、後述するように、受信信号が有する属性(光源群の識別子、光源群の位置)や、受信信号の伝搬距離、受信信号を受光部102が撮像した画像の大きさ等に基づいて、反射波に基づく信号を除去する。なお、光源群、除去方法については、後述する。
【0037】
制御部107は、受光部102が有する画素を制御する。制御部107は、投光器110を制御して送信信号を送信するように制御する。制御部107は、マルチパス除去部112が出力する受信信号を取得し、取得した受信信号から、ID、情報、および搬送波の位相情報を抽出する。また、制御部107は、2次元の面である受光部の位置情報を角度情報に変換してから距離情報も利用して3次元の位置情報に変換して、車両間の3次元の相対位置情報を求める。
【0038】
次に、受光部102の構成について説明する。なお、受光部102と受光部202の構造は、同じであってもよく、異なっていてもよい。以下の説明では、受光部102と受光部202の構造が同じ例を説明する。
【0039】
図2は、本実施形態に係る受光部102の構成の概略を表す概略図である。
受光部102は、複数の画素121、垂直走査回路122、水平走査回路123、読み出し回路124を備える。画素121は、二次元マトリックス状に配置され、レンズ101を通過した光を受光して電荷を生成し蓄積する。読み出し回路124は、各画素121が蓄積した電荷に応じた電圧レベルを、垂直走査回路122および水平走査回路123による制御に応じて読み出す。読み出された電圧レベルは、読み出し回路124から復調器105(
図1)へ出力する。なお、画素121の総数は、例えば1024×768画素である。
なお、本実施形態では、信号の受信時、露光を行った後に信号の読み出しを制御部107の制御に応じて行う。
【0040】
次に、送信装置20が送信する送信信号の例を説明する。
図3は、本実施形態に係る送信信号の構成例を示す図である。
図3において、横軸は時刻、縦軸は各信号のHレベルとLレベルとを表している。
図3に示すように、送信信号g1の1つのシーケンスは、2個のリーダ信号ブロックと、80個(n=0〜79)の信号ブロックと、2個の無信号ブロックとで構成されている。また、送信信号g200の1つのシーケンスの1周期T
sは、48.384[msec](=576[μsec]×(2+80+2))である。なお、1秒当たりのシーケンス数を整数とするためや信号周期を区切りよくするためにシーケンスの前後に無信号期間を2μsecの整数倍で設けてもよい。
【0041】
リーダ信号ブロックは、信号ブロックの始まりを示す信号のブロックである。
信号ブロックSBは、送信情報が符号化及び変調された信号のブロックである。
無信号ブロックは、信号ブロックの終了を示すブロックであり、無信号状態である。
【0042】
波形g2は、1つの信号ブロックSBを拡大した波形である。1つの信号ブロックSBは、12個の信号パルスと4個の無信号とで構成される。12個の信号パルスは、3 tickに対応する。なお、1 tickは、4個の信号パルスに相当する。
【0043】
無信号の期間(無信号期間とも言う)は、信号パルス4個分の期間である。1つの信号パルスは36[μsec]である。また、無信号期間は、4個の信号パルス分の期間であるため、1 tickに相当する。このため、信号ブロックの1周期T
bは、576[μsec](=36[μsec]×(12+4))である。なお、g2では無信号期間がLレベルとなっているがHレベルでもよい。
【0044】
波形g3は、1つの信号パルスSPを拡大した波形である。1つの信号パルスSPは、位相を示す期間T
wと、9個のTOFブロックと、残りの期間T
w’とで構成される。TOFブロックTBの期間は、ディーティが50%であるため、18[μsec](=2[μsec]×9)である。TOFブロックの1周期T
rは、(TP×5)(=1[μsec])×2の期間であり、すなわち、2[μsec]である。また、位相を示す期間T
wは、位相が0度の場合に0であり、位相が120度の場合にT
p×1/3であり、位相が240度の場合にT
p×2/3である。すなわち、位相を示す期間T
wの長さによって、ビット値が決定する。
【0045】
波形g4は、TOFブロックTBを拡大した波形である。1つのTOFブロックTBは、遅延期間T
dと、5個のTOFパルスと、残りの期間T
d’とで構成される。ここで、遅延期間T
dは、所定の時間である。
【0046】
波形g5は、TOFパルスTPを拡大した波形である。TOFパルスTPの1周期は、200[nsec]であり、Lレベルの期間T
lowとHレベルの期間T
highそれぞれは、100[nsec]である。
【0047】
図3に示したシーケンスの1周期T
s、信号ブロックSBの1周期T
b、信号パルスSPの1周期T
p、位相を示す期間T
w、残りの期間T
w’、TOFブロックTBの1周期T
r、遅延期間T
dと、TOFパルスTPのHレベルの期間T
high及びLレベルの期間T
lowと、残りの期間T
d’との関係は、次式(1)のように表される。式(1)の関係は、直交条件に基づいて決定されたものである。
【0049】
次に、送信信号に含まれる信号の種類の一例を説明する。
図4は、本実施形態に係る送信信号に含まれる信号の種類の一例を示す図である。
図4に示すように、送信信号は、例えば、データ、データECC(Error Correcting Code;誤り訂正符号)、光源
群位置、光源
群位置ECC、光源要素位置、および光源要素位置ECCを備える。データ、データECC、光源
群位置、光源
群位置ECC、光源要素位置、および光源要素位置ECCのビット数の合計は、
図3に示した例では80ビットである。
【0050】
データは、光通信装置10のID、同期クラス、遅れ時間、光源の位置等を含む。データECCは、データに対する誤り訂正符号である。光源
群位置は、光源
群の位置を示す情報である。光源
群位置ECCは、光源
群位置に対する誤り訂正符号である。光源要素位置は、光源の要素の位置を示す情報である。光源要素位置ECCは、光源要素位置を示す情報に対する誤り訂正符号である。
【0051】
次に、光源
群と光源要素について説明する。
図5は、本実施形態に係る光源
群と光源要素の例を示す図である。
図5に示す例において、光通信装置10を搭載する車両の前方を、送信装置20を搭載する他の車両が走行している。また、投光器210は、他の車両の左右のテールランプの近傍それぞれに取り付けられている。また、
図5に示す例は、光通信装置10を搭載する車両が、送信装置20が送信した光信号を受光部102によって撮像した画像g100である。
【0052】
画像g101は、光通信装置10を搭載する車両から見て、他の車両の左側のテールランプ近傍に取り付けられている投光器210が送信した送信信号を撮像した画像である。
画像g102は、光通信装置10を搭載する車両から見て、他の車両の右側のテールランプ近傍に取り付けられている投光器210が送信した送信信号を撮像した画像である。
【0053】
画像g101は、画像g102〜画像g105を含む。画像g102は、IDが1−1の送信信号を受光した画像である。画像g103は、IDが1−2の送信信号を受光した画像である。画像g104は、IDが1−3の送信信号を受光した画像である。画像g105は、IDが1−4の送信信号を受光した画像である。ここで、IDがM−Nとは、Mが光源群を表し、Nが光源要素を表している。すなわち、画像g101は、光源群が1で、光源要素が1〜4の4つの送信信号を受光した画像を含んでいる。このように、本実施形態では、光源要素は、光源群の下位の階層を表している。
【0054】
画像g111は、画像g112〜画像g115を含む。画像g112は、IDが2−1の送信信号を受光した画像である。画像g113は、IDが2−2の送信信号を受光した画像である。画像g114は、IDが2−3の送信信号を受光した画像である。画像g115は、IDが2−4を受光した画像の送信信号である。すなわち、画像g111は、光源群が2で、光源要素が1〜4の4つの送信信号を受光した画像を含んでいる。
図4を用いて説明したように、このような光源群(例えばID=1,2等)と光源要素(例えばIDが1−1〜1−4)を示す情報が送信信号に含まれている。
【0055】
次に、光通信装置10を搭載する車両12(
図9参照)と、送信装置20を搭載する車両11(
図9参照)との距離によって、受光部102が撮像する画像の例と検出可能な信号の階層を説明する。
図6は、本実施形態に係る受光部102が撮像する画像の例と検出可能な信号の階層を示す図である。なお、
図6に示す例は、
図2に示した受光部102の全画素のうちの一部の6×6画素を抜き出した図である。また、
図6において、各画素の座標を(x、y)で表す。なお、車両11は、左右のテールランプ近傍と、ブレーキランプの近傍それぞれから複数の送信信号を送信しているとする。また、車両11の左側のテールランプの光源群のIDを1、右側のテールランプの光源群のIDを2、ブレーキランプの光源群のIDを3とする。
【0056】
画像g201は、複数の光源(車両11からの送信信号)の光源群が、座標(4,4)の1画素に撮像される例である。この場合、制御部107は、データとデータECCのみを検出することができる。
【0057】
画像g211は、複数の光源の光源群が別画素に撮像され、且つ複数の光源要素が座標(1,4)や座標(6,4)のように1画素に撮像される例である。画素(1,4)には、符号g212に示すように、例えば
図5に示したIDが1−1〜1−4の光源からの送信信号が撮像され、画素(6,4)には、符号g213に示すように、例えば
図5に示したIDが2−1〜2−4の光源からの送信信号が撮像される。この場合、制御部107は、データ、データECC、光源群位置と光源群位置ECCを検出することができる。
【0058】
画像g221は、1つの光源群の光源要素が別画素に撮像される例である。符号222は、光源要素(ID=1−1〜1−4)の画像である。この場合、4つの光源要素それぞれが別の画素に撮像されるため、制御部107は、データ、データECC、光源群位置、光源群位置ECC、光源要素位置と光源要素位置ECCを検出することができる。
【0059】
次に、反射した光源群を撮像した場合に撮像される画像の一例を説明する。
図7は、本実施形態に係る路面に反射した光源群を撮像した場合に撮像される画像の一例を示す図である。
図8は、本実施形態に係る壁面に反射した光源群を撮像した場合に撮像される画像の一例を示す図である。
なお、
図7および
図8の符号g300が示す領域の画像は、車両11の光源を示す。また、車両11の左側のテールランプの光源群のIDを1、右側のテールランプの光源群のIDを2、ブレーキランプの光源群のIDを3とする。また、符号g301が示す領域のようにIDが1の光源群は、1〜7の光源要素を備え、符号g302が示す領域のようにIDが2の光源群は、1〜7の光源要素を備え、符号g303が示す領域のようにIDが3の光源群は、1〜4の光源要素を備えている。
【0060】
図7および
図8において、車両12から見たとき、符号g301が示すようにIDが1の光源群が左側に位置し、符号g302が示すようにIDが2の光源がID1の光源群に対して右側に位置し、符号g303が示すようにIDが3の光源群がID1および2の光源群に対して上側に位置している。受光部102が反射してない光源群の画像を撮像した場合、受光部102には、符号g300に示す画像の配置が撮像される。
【0061】
まず、路面等によって反射した場合を、
図7を用いて説明する。
図7の符号g310が示す領域の画像は、受光部102が撮像した路面等による反射波による画像の例を示す。
路面等によって反射した光源群を受光部102によって撮像した場合、符号g311が示すようにIDが1の光源群が左側に位置し、符号g312が示すようにIDが2の光源がID1の光源群に対して右側に位置し、符号g313が示すようにIDが3の光源群がID1および2の光源群に対して下側に位置している。すなわち、ID=1またはID=2の光源群と、ID=3の光源群との上下の位置関係が逆転している。また、符号g300とg310の領域に示す画像のように、例えばIDが1−1と1−3の光源群の上下の位置関係は、反射していない画像においてID=1−1の方がID=1−3より上に位置し、反射している画像においてID=1−3の方がID=1−1より上に位置している。なお、このような光源群の位置関係は、光源群位置に記述されている。
【0062】
このように、マルチパス除去部112は、送信信号に含まれる光源群位置に基づいて、上下が反転している画像を反射波による画像であると判別して、路面等の反射光による送信信号を除去する。なお、マルチパス除去部112は、送信信号に含まれる光源群要素の位置に基づいて、上下が反転している画像を反射波による画像であると判別して、路面等の反射光による送信信号を除去するようにしてもよい。
【0063】
次に、壁面等によって反射した場合を、
図8を用いて説明する。
図8の符号g320が示す領域の画像は、受光部102が撮像した壁面等による反射波による画像の例を示す。
壁面等によって反射した光源群を受光部102によって撮像した場合、符号g321が示すようにIDが1の光源群が右側に位置し、符号g322が示すようにIDが2の光源がID1の光源群に対して左側に位置し、符号g323が示すようにIDが3の光源群がID1および2の光源群に対して上側に位置している。すなわち、ID=1とID=2の光源群の左右の位置関係が逆転している。また、符号g300(
図7)とg320の領域に示す画像のように、例えばIDが1−1と1−4の光源群の左右の位置関係は、反射していない画像においてID=1−1の方がID=1−4より左に位置し、反射している画像においてID=1−1の方がID=1−4より右に位置している。また、ID=3の光源要素の左右方向の並びも逆になっている。
【0064】
このように、マルチパス除去部112は、送信信号に含まれる光源群位置に基づいて、左右が反転している画像を反射波による画像であると判別して、壁面等の反射光による送信信号を除去する。なお、マルチパス除去部112は、送信信号に含まれる光源群要素の位置に基づいて、左右が反転している画像を反射波による画像であると判別して、壁面等の反射光による送信信号を除去するようにしてもよい。
【0065】
なお、
図7および
図8に示した光源群の個数、光源要素の個数等は一例であり、各個数はこれに限られない。
【0066】
次に、光通信装置10を搭載する車両12と、送信装置20を搭載する車両11との距離の計測方法について説明する。
図9は、本実施形態に係る車両間の相互通信と距離の計測方法を示す図である。
図9において、縦軸は信号がH(ハイ)レベルであるかL(ロー)レベルであるかを表し、横軸は時刻を表す。また、
図9に示す例は、車両12の進行方向に対して車両12の前方を、車両11が走行しているとする。
波形g401は、車両11が発光した送信信号を表す。波形g402は、車両11が発光した送信信号を、車両12が受信した受信信号を表す。波形g403は、車両12が発光した送信信号を表す。波形g404は、車両12が発光した送信信号を、車両11が受信した受信信号を表す。
【0067】
時刻t
1は、車両11が光を発光したタイミングを表す。時刻t
2は、車両11が発光した光を、車両12が受光したタイミングを表す。時刻t
3は、車両12が光を発光したタイミングを表す。時刻t
2は、車両12が発光した光を、車両11が受光したタイミングを表す。
また、tは、真の遅れ時間を表す。bは、車両12の基準時刻を用いて測定した遅れ時間を表す。dは、同期誤差を表す。なお、本実施形態では、同期誤差を位相誤差ともいう。aは、車両11の基準時刻を用いて測定した遅れ時間を表す。なお、本実施形態では、aとbを見かけの遅れ時間ともいう。
図9に示すように、真の遅れ時間tは、次式(2)、次式(3)のように表される。
【0070】
式(2)、式(3)より、a+b=2tとなり、真の遅れ時間tは、次式(4)のように表される。また、同期誤差dは、式(2)、式(3)より、次式(5)のように表される。
【0073】
なお、送信信号は光信号であるため、車両11と車両12との車間距離Lは、次式(6)を用いて、変換することができる。なお、式(6)において、cは光速(299,792,458[m/s])である。
【0075】
このように、車両間で、見かけの遅れ時間(a、b)を互いに送信することで、車両11および車両12は、車両11と車両12の車間距離を算出することができる。そして、送信装置20および光通信装置10は、算出した同期誤差dと、光通信毎に求めた見かけの遅れ時間とを用いて、式(2)または式(3)によって、真の遅れ時間tを算出することができる。なお、送信装置20および光通信装置10は、見かけの遅れ時間を光通信で送受信する。
【0076】
次に、車両間の距離に基づいて反射波を判別する方法について、
図10と
図11を用いて説明する。
図10および
図11は、本実施形態に係る車両間の反射波と距離と遅れ時間の関係を示す図である。また、
図10および
図11に示す例は、
図9と同様に、車両12の進行方向に対して車両12の前方を、車両11が走行しているとする。
【0077】
図10において、符号31は、壁面を表し、符号g411は、車両11からの直接波を表し、符号g412は車両11から壁面31を反射した反射波を表す。直接波の伝搬距離をL
1とし、反射波の伝搬距離をL
2とする。反射波であるため伝搬距離L
2は、伝搬距離L
1より長い。
【0078】
次に、同期誤差と遅れ時間と距離との関係を説明する。
図11の符号g501が示す領域の図は、(d+L
2/c)が2μ秒未満の場合を示す図である。
図11の符号g502が示す領域の図は、(d+L
2/c)が2μ秒以上の場合を示す図である。なお、
図11において、横軸は時刻である。また、dは車両11に対する車両12の同期誤差、b
1は反射が内場合の遅れ時間、b
2は反射がある場合の遅延時間、cは光速である。なお、2μ秒とは、
図3を用いて説明したTOFブロックの期間であり、車間距離が例えば600mに相当する。
【0079】
なお、マルチパス(反射)が発生する状況では、同等の輝度である直接波と反射波の時間差が1μ秒以上の差にならない。この理由は、1μ秒以上の差が出る場合、撮像した画像において、距離差が大きく反射波の輝度が著しく低下するからである。マルチパス除去部112は、検出される輝度に基づいて、1μ秒以上の差が発生するような車間距離であるか否かを識別できる。これにより、マルチパス除去部112は、検出した遅れ時間を相互に通信することなく遅れ時間の関係からだけでも反射波を検出できる。
【0080】
(d+L
2/c)が2μ秒未満の場合は、符号g501が示す領域の図のように、遅れ時間の関係は、b
1<b
2の関係になる。
(d+L
2/c)が2μ秒以上の場合は、符号g502が示す領域の図のように、遅れ時間の関係は、b
2が2μ秒を越える、すなわち折り返すためb
2<b
1の関係になる。
【0081】
よって、|b
1−b
2|が1μ秒未満の場合は、遅れ時間b
1とb
2のうち、値が大きい方が遠い、すなわち反射波である。
また、|b
1−b
2|が1μ秒以上の場合は、遅れ時間b
1とb
2のうち、値が小さい方が遠い、すなわち反射波である。
マルチパス除去部112は、このような関係に基づいて、反射波であるか否かを判別することもできる。
【0082】
次に、送信信号に基づく画像の大きさと輝度に基づいて、反射波を判別する方法について説明する。
図12は、本実施形態に係る送信信号に基づく画像の大きさと輝度の例を示す図である。
図12において、画像g601は、受光部102が撮像した画像である。画像g611は、送信信号を撮像した第1の画像である。画像g612は、送信信号を撮像した第2の画像である。画像g613は、送信信号を撮像した第3の画像である。なお、
図12において、画像g611、g612、g613は、全て同じIDの送信信号である。また、
図12に示す例では、画像g611の輝度が最も高く、画像g612の輝度が画像g611より低くかつ画像g613の輝度より高く、画像g613の輝度が最も低い。
【0083】
マルチパス除去部112は、撮像した画像g601から、画像g611、g612、g613を検出する。続けて、マルチパス除去部112は、画像g611、g612、g613それぞれに対応する送信信号から、IDを読み出す。続けて、マルチパス除去部112は、画像g611、g612、g613それぞれの輝度と面積を検出する。なお、マルチパス除去部112は、例えば以下のように面積を算出する。マルチパス除去部112は、復号器106が求めた振幅に基づきクラスタリングを行い、クラスタ毎の面積を算出する。
【0084】
マルチパス除去部112は、画像g611、g612、g613それぞれの輝度を比較し、画像g611、g612、g613それぞれの面積を比較する。マルチパス除去部112は、同じIDを有する画像の中で、領域の面積が最も大きく輝度が最も低い領域を、反射波による画像であると判別する。
図12において、画像g611の面積が最も小さく輝度が最も高いため、マルチパス除去部112は、画像g611を直接波(直接光)による画像であると判別し、画像g611より面積が大きく輝度が低い画像g612と画像g623を反射波(マルチパス)による画像であると判別する。
なお、マルチパス除去部112は、面積と輝度のうち少なくとも1つに基づいて反射波による画像であると判別するようにしてもよい。
【0085】
次に、光通信装置10が行う処理手順の一例を説明する。
図13は、本実施形態に係る光通信装置10が行う処理のフローチャートである。なお、以下の処理は、光通信装置10が、送信装置20からの送信信号を受信しているとする。
【0086】
(ステップS1)制御部107は、露光を行い送信信号による画像を撮像するように受光部102を制御する。
(ステップS2)復号器106は、露光された送信信号に対して解読を行う。
【0087】
(ステップS3)マルチパス除去部112は、復号器106が解読した結果に基づいて、各領域の信号から光源群のID、光源群位置、光源要素それぞれを示す情報を検出する。続けて、マルチパス除去部112は、検出した光源群のIDと光源群位置と光源要素を用いて、例えばk−平均アルゴリズムを用いてクラスタリングを行う。
【0088】
(ステップS4)マルチパス除去部112は、同じ光源要素が異なるクラスタに分類され、離れて存在するか否かを判別する。マルチパス除去部112は、同じ光源要素が離れて存在すると判別した場合(ステップS4;YES)、ステップS5の処理に進め、同じ光源要素が離れて存在しないと判別した場合(ステップS4;NO)、ステップS6の処理に進める。
【0089】
(ステップS5)マルチパス除去部112は、同じ光源要素それぞれの輝度を比較し、同じ光源要素それぞれの面積を比較し、同じ光源要素それぞれの距離を比較する。続けて、マルチパス除去部112は、面積が最も小さく、輝度が最も高い領域を直接波であると判別する。続けて、マルチパス除去部112は、直接波(直接光)より面積が大きく輝度が低い(暗い)光源要素、または距離が遠い光源要素を反射波(マルチパス)であると判別して削除(除去)する。
【0090】
(ステップS6)マルチパス除去部112は、光源要素間の位置関係(上下、左右)が正しいか否かを判別する。光源要素間の位置関係とは、例えば
図7および
図8を用いて説明した位置関係である。マルチパス除去部112は、光源要素間の位置関係が正しいと判別した場合(ステップS6;YES)、ステップS8に処理を進め、光源要素間の位置関係が正しくないと判別した場合(ステップS6;NO)、ステップS7に処理を進める。
【0091】
(ステップS7)マルチパス除去部112は、光源要素間の位置関係が正しくない光源要素を有する光源群を反射光源であると判別して削除する。マルチパス除去部112は、ステップS8に処理を進める。
【0092】
(ステップS8)マルチパス除去部112は、検出した光源群のIDと光源群位置を用いて、例えばk−平均アルゴリズムを用いてクラスタリングを行う。
【0093】
(ステップS9)マルチパス除去部112は、同じ位置の光源群が異なるクラスタに分類され、離れて存在するか否かを判別する。マルチパス除去部112は、同じ位置の光源群が離れて存在すると判別した場合(ステップS9;YES)、ステップS10の処理に進め、同じ位置の光源群が離れて存在しないと判別した場合(ステップS9;NO)、ステップS11の処理に進める。なお、同じ位置の光源群とは、例えば、受光部102が撮像した画像に画像g300(
図7)の画像g301〜g303と、画像g310(
図7)の画像g311〜g313が含まれる場合、画像g301と画像g311が有する同じ位置の光源群であるID=1−1である。
【0094】
(ステップS10)マルチパス除去部112は、同じ位置の光源群それぞれの輝度を比較し、同じ位置の光源群それぞれの面積を比較し、同じ位置の光源群それぞれの距離を比較する。続けて、マルチパス除去部112は、面積が最も小さく、輝度が最も高い領域を直接波であると判別する。続けて、マルチパス除去部112は、直接波(直接光)より面積が大きく輝度が低い光源、または距離が遠い光源を反射波(マルチパス)であると判別して削除(除去)する。
【0095】
(ステップS11)マルチパス除去部112は、光源群間の位置関係(上下、左右)が正しいか否かを判別する。マルチパス除去部112は、光源群間の位置関係が正しいと判別した場合(ステップS11;YES)、ステップS13に処理を進め、光源群間の位置関係が正しくないと判別した場合(ステップS11;NO)、ステップS12に処理を進める。
【0096】
(ステップS12)マルチパス除去部112は、光源群間の位置関係が正しくない光源群を反射光源であると判別して削除する。マルチパス除去部112は、ステップS13に処理を進める。
【0097】
(ステップS13)マルチパス除去部112は、検出した光源群のIDを用いて、例えばk−平均アルゴリズムを用いてクラスタリングを行う。
【0098】
(ステップS14)マルチパス除去部112は、同じIDの光源群が異なるクラスタに分類され、離れて存在するか否かを判別する。マルチパス除去部112は、同じIDの光源群が離れて存在すると判別した場合(ステップS14;YES)、ステップS15の処理に進め、同じIDの光源群が離れて存在しないと判別した場合(ステップS14;NO)、処理を終了する。
【0099】
(ステップS15)マルチパス除去部112は、同じIDの光源群それぞれの輝度を比較し、同じ位置の光源群それぞれの面積を比較し、同じIDの光源群それぞれの距離を比較する。続けて、マルチパス除去部112は、面積が最も小さく、輝度が最も高い領域を直接波であると判別する。続けて、マルチパス除去部112は、直接波(直接光)より面積が大きく輝度が低い光源、または距離が遠い光源を反射波(マルチパス)であると判別して削除(除去)する。マルチパス除去部112は、削除後、処理を終了する。
【0100】
図13のように、光源群の階層毎に処理を行う理由は、
図6を用いて説明したように、光源群のID、光源群位置、光源要素のうち検出可能なものが、車間距離に応じて1画素に含まれる情報が異なるためである。
【0101】
なお、光通信装置10は、上述したステップS1からS15の処理を、例えば全ての画素121を露光した周期毎に行ってもよく、制御部107またはマルチパス除去部112が設定する所定の画素数の領域の画素121を露光した周期毎に行ってもよい。
【0102】
なお、上述した例では、光通信を行う場合を例に説明したが、これに限られない。送信信号が電波である場合、本実施形態と同様に、送信側が複数の送信信号を群として送信し、送信信号が
図4に示したような群位置、群要素の情報等を備えるようにしてもよい。そして、受信側で、これらの情報を用いて、直接波と反射波とを判別して、反射波を除去するようにしてもよい。
【0103】
以上のように、本実施形態では、光通信において、受光部102によって撮像した画像から、輝度と面積、光源群の位置関係(左右、上下)、距離のうち少なくとも1つを用いて反射光を検出して削除するようにした。これにより、本実施形態によれば、光通信において、反射波を除去することができるので、マルチパスの影響を低減することができるという効果を奏する。
また、本実施形態によれば、受光部102が受信可能になった階層に応じて反射画像の区別ができる。
【0104】
また、本実施形態によれば、例えば、車両が光通信装置10を搭載している場合、前方の車両が近い場合、光源
群ID、光源位置および光源要素を認識することができる。また、本実施形態によれば、前方の車両との距離が中間距離である場合、光源
群IDおよび光源位置を認識することができる。また、本実施形態によれば、前方の車両との距離が遠い場合、光源
群IDのみを認識することができ、受光部102が認識できる階層毎で反射画像の検出を適切に行うことができるという効果を奏する。
【0105】
また、本実施形態によれば、光源群の位置関係に基づいて、反射波を除去することができるので、マルチパスの影響を低減することができる。
また、本実施形態によれば、光源群の伝搬距離に基づいて、反射波を除去することができるので、マルチパスの影響を低減することができる。
【0106】
また、本実施形態によれば、光源群を撮像した画像の面積に基づいて、反射波を除去することができるので、マルチパスの影響を低減することができる。
また、本実施形態によれば、光源群の輝度に基づいて、反射波を除去することができるので、マルチパスの影響を低減することができる。
【0107】
なお、本発明における光通信装置10または送信装置20が備える機能のうち少なくとも1つを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0108】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。