【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年10月11日〜13日に東京ビッグサイトで開催された「IOFT 2017 第30回 国際メガネ展」で公開 平成29年10月11日に株式会社フォーナインズが発行の「NEW COLLECTION 2017−2018 カタログ」に発表
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
まず、図面を参照しながら実施の形態1の収納ケースCAの構成について説明する。
実施の形態1の収納ケースCAは、複数(4個)の眼鏡GL(
図2参照)の収納を可能とするもので、
図1に示す円柱状の集合状態と、
図2に示す展開状態とに形態を変更可能に形成されている。
【0010】
図2に示すように、収納ケースCAは、4個の収納体10(a),10(b),10(c),10(d)と、外周シート材20とを備える。なお、4個の収納体10(a),10(b),10(c),10(d)は、同様の構成であるため、以下の説明において、これらのうちの特定のものを指さない場合には、単に、収納体10と表記する。
【0011】
収納体10は、
図2に示す展開状態では、図において斜め上方を向いた開口部1aを有した収納空間部1bと、収納空間部1bを囲む収納壁部SWと、を有する。
また、収納壁部SWは、一対の側壁11(a),11(b)と、両側壁11(a),11(b)の間に配置されて、両側壁11(a),11(b)に結合された縦壁121および周壁122と、を備える。なお、側壁11(a),11(b)は、同形状のものが対向して配置されたもので、以下の説明において、特定のものを指さない場合には、単に、側壁11と表記する。
【0012】
側壁11は、円柱の端面である円板を、その中心軸を分割中心点Ce(
図1、
図3参照)として、均等に4分割した扇形状に形成されている。すなわち、側壁11は、この分割位置に沿う放射線に面した第1側端縁111および第2側端縁112と、円弧状の外周縁部113とに囲まれた扇形状を成す。
【0013】
縦壁121は、一対の側壁11,11の第2側端縁112,112の間に第2側端縁112に連続して設けられた壁である。したがって、この縦壁121は、軸方向に沿う方向(
図2の矢印ax方向)に長い長方形状を成す。
周壁122は、一対の側壁11,11の外周縁部113の間に、この外周縁部113および縦壁121に連続して設けられている。したがって、周壁122は、円柱の全周の1/4の大きさの円弧状を成す。
【0014】
収納空間部1bは、収納壁部SWに囲まれて形成されており、すなわち、一対の側壁11,11と、縦壁121と周壁122とに囲まれている。また、この収納空間部1bは、軸方向に沿う方向の寸法が、収納物である眼鏡GLの全幅(装着時の顔幅方向の寸法)よりも長い寸法(18cm程度)に形成され、一方、軸方向の直交方向の幅寸法も、折り畳み状態の眼鏡GLを収納可能な寸法(深さ=両側端縁111,112の長さ、が5cm程度)に形成されている。
【0015】
そして、この収納空間部1bの開口部1aは、一対の側壁11,11の第1側端縁111,111どうしの間に軸方向に沿う方向(矢印ax方向)に長い長方形状を成して、収納空間部1bの軸方向に沿う方向の略全長に亘って設けられている。
したがって、各収納体10の収納空間部1bには、開口部1aから収納物としての眼鏡GLを出し入れすることができる。
【0016】
さらに、上述した収納体10の収納壁部SWは、それぞれ、
図5の断面図に示すように、薄板状の基材10aに内貼り材15および外貼り材16(
図3参照)が貼り付けられている。
【0017】
ここで、基材10aとしては、厚紙、合成樹脂板、金属板(アルミ、鉄など)などを用いることができるが、本実施の形態1では、厚紙を用いているものとする。
また、内貼り材15は、眼鏡GLのレンズを傷付けにくい軟質の素材が用いられており、本実施の形態では、合成皮革によるスエード生地を用いている。なお、内貼り材15としては、この他に、布生地紙の生地や、布、不織布、スポンジ、弾性材などを用いることができる。
【0018】
そして、内貼り材15は、
図5に示すように、縦壁121には、内外両面および端面に貼り付けられ、周壁122には、その内面に貼り付けられている。なお、図において、後述する外周シート材20の内貼り材24も、内貼り材15と同様の材質のものが用いられている。したがって、外周シート材20の内貼り材24は、収納体10の内貼り材15と、一体に連続させてもよいし、別体としてもよい。
【0019】
また、側壁11にあっては、収納空間部1b側の内面に、内貼り材15が貼り付けられ、その反対側の外側面には、外貼り材16(
図1、
図3)が貼り付けられている。
この外貼り材16としては、自身が傷付きにくいように、ある程度硬質の素材による薄いシート状に形成されたものが用いられ、本実施の形態1では、合成皮革を用いている。
【0020】
外貼り材16としては、合成皮革の他にも、布生地やゴム生地、紙の生地、樹脂(プラスチック)や薄い金属板(アルミ、スチールなど)などを用いることが可能である。
【0021】
次に、外周シート材20、および、この外周シート材20により4個の収納体10が、直列に一体に結合された収納体連結体100について説明する。
すなわち、本実施の形態では、
図2に示すように、4個の収納体10が、外周シート材20の上に一列に連続して固定されている。
【0022】
この外周シート材20は、横幅が収納体10の軸方向に沿う方向の寸法と略等しく、縦幅が、
図3に示すように、収納体10の外周縁部113の寸法の5倍程度の寸法の長方形のシート状から形成されている。
【0023】
そして、第1の収納体10(a)は、外周シート材20において集合状態としたときの周方向の一端である第1端部20aに縦壁121が沿うように配置され、その周壁122の外側面が接着などにより外周シート材20に固定されている。
さらに、
図4に示すように、第1の収納体10(a)に隣接して、第2の収納体10(b)が外周シート材20の周壁122の外側面が外周シート材20に固定されている。この固定は、第1の収納体10(a)の側壁11の第1側端縁111と外周縁部113との交点近傍に、第2の収納体10(b)の側壁11の第2側端縁112と外周縁部113との交点近傍が配置された固定となっている。
【0024】
したがって、第1の収納体10(a)と第2の収納体10(b)とが外周シート材20により連結され、かつ、上記の両交点近傍の外周シート材20の変形に基づいて、第1の収納体10(a)と第2の収納体10(b)とが、相互に軸方向に沿う方向に対して直交方向である内外径方向に回動可能となっている。
すなわち、
図5に示すように、外周シート材20において、隣り合う収納体10,10の一方の収納体10(
図5では収納体10(c))の縦壁121と、もう一方の収納体10(
図5では収納体10(d)の周壁122との間に沿って配置されている部分を中心として、隣り合う収納体10,10どうしが回動可能に連結されている。この外周シート材20において、この回動のために変形する部分が、第1の収納体10(a)と第2の収納体10(b)とを相互に回動可能に連結する回動連結部21となる。
【0025】
上述のようにして、さらに、第3の収納体10(c)の周壁122の外側面および第4の収納体10(d)の周壁の122の外側面が順に、軸方向に沿う方向の直交方向に直列に連続して外周シート材20に固定されて、4つの収納体10が連続し、かつ、相互回動可能に連結された収納体連結体100が形成されている。なお、外周シート材20において、収納体10の周壁122が固定される部位は、予め周壁122の外周面に一致する形状に形成していてもよいし、周壁122を固定することにより、周壁122に沿う形状に変形させてもよい。
【0026】
そして、この収納体連結体100は、それぞれの側壁11が扇形を成しているため、収納体連結体100の一方の端部の第1の収納体10(a)の端部の縦壁121と、もう一方の端部の第4の収納体10(d)の端部とを当接させるように、各回動連結部21で回動させることにより、
図1に示す中空円柱形状を成す集合状態とすることができる。
【0027】
また、外周シート材20には、円柱状の集合状態を保持するために、延長片部22およびロック部23を備える。
延長片部22は、外周シート材20において、第1端部20aとは反対側の端部である第2端部20bが、
図3に示す集合状態で、外周シート材20の第1端部20aを越えて上に重なるよう収納体連結体100の全長よりも延長されている。
【0028】
ロック部23は、薄板状の磁石板23aと、この磁石板23aと吸着可能な例えば鉄などの金属により形成された吸着板(吸着部材)23bとを備える。
磁石板23aは、
図3に示すように、延長片部22の先端部の内側面において、外貼り材25および内貼り材24の下側に隠れて設置されている。
一方、吸着板23bは、外周シート材20において、収納ケースCAを
図3に示す集合状態とした際に、延長片部22の磁石板23aと径方向に上下に重なる位置で、外貼り材25の下側に隠れて設置されている。
【0029】
したがって、収納ケースCAを、
図3に示すように集合状態としたときには、磁石板23aが吸着板23bを吸着することで、延長片部22の周方向および外径方向に移動するのが規制されて、この集合状態を保持する。
【0030】
なお、外周シート材20は、シート状の基材2aにおいて、その外側面に外貼り材25が貼り付けられ、かつ、この外貼り材25の外周端縁は、基材2aの内側面側に折り返されている(
図3の拡大部分参照)。また、基材2aの内側面において、収納体連結体100が固定されている部位を除く部位である延長片部22および、収納体10どうしの間の部分には、
図5に示すように、内貼り材24が貼り付けられている。
【0031】
ここで、基材2aは、収納体10の基材10aと同素材の厚紙を用いているが、合成樹脂板、金属板(アルミ、鉄など)などを用いることもできる。
また、内貼り材24としても、収納体10の内貼り材15と同素材の合成皮革によるスエード生地を用いているが、この他に、布生地紙の生地や、布、不織布、スポンジ、弾性材などを用いることができる。
また、外貼り材25としても、収納体10の外貼り材16と同素材の合成皮革を用いているが、この他にも、布生地やゴム生地、紙の生地、樹脂(プラスチック)や薄い金属板(アルミ、スチールなど)などを用いることが可能である。
【0032】
(実施の形態1の作用)
<出し入れ時>
眼鏡GLを収納ケースCAに出し入れする際には、
図2に示すように、収納ケースCA(収納体連結体100)を展開状態とする。
この展開状態では、各収納体10の収納空間部1bが、それぞれ、開口部1aを斜め上方に向けた状態で、その軸方向に沿う方向の全長に亘り、すなわち、収納する眼鏡GLの折り畳み状態での全幅よりも長い寸法で開口する。
【0033】
したがって、全ての収納空間部1bに収容した全ての眼鏡GLの全体を視認することができ、視認性に優れる。
しかも、収納空間部1bに眼鏡GLを出し入れする際には、眼鏡GLの「つる」や「ブリッジ」など任意の箇所を容易に掴んで出し入れすることができ、出し入れ操作性に優れる。
【0034】
さらに、この眼鏡GLの出し入れの際には、眼鏡GLを収納空間部1bに対して、その深さである扇形の半径方向に移動させるだけで済む。したがって、眼鏡GLを、収納空間部1bの軸方向に沿う方向の全長に亘ってスライドさせる場合と比較して、眼鏡GLと収納空間部1bとの相対移動量が少ない。このため、眼鏡GLと収納壁部SWとが擦れ合うことが少なく、この擦れ合いを原因とする、収納壁部SWの摩耗や、眼鏡GLの破損が生じにくい。
【0035】
<収納時>
眼鏡GLを収納する際には、各収納体10どうしの間の回動連結部21を中心に、各収納体10が相互に当接させるように回動させ、
図1、
図3に示すように、収納ケースCA(収納体連結体100)を集合状態とする。
【0036】
この集合状態では、各収納体10の開口部1aが、それぞれ、隣り合う収納体10の縦壁121に塞がれる。
また、
図1、
図3に示す集合状態では、収納ケースCAの延長片部22に設けた磁石板23aが、
図3の拡大表示部分に示すように、外周シート材20において第1の収納体10(a)の外径方向に重なる部分に設けられた吸着板23bと径方向に重なって吸着する。
したがって、収納ケースCAは、中空円柱状の集合状態を保持する。
そして、収納ケースCAは、この中空円柱状の集合状態では、
図1に示すように立てた状態で載置したり、あるいは片手で把持して持ち運びしたりすることが可能である。
しかも、この集合状態での円柱形状は、眼鏡GL用の収納ケースCAとして新規なデザインを提供でき、デザイン性に優れる。加えて、この収納ケースCAは、円柱形状から、上記のように展開状態では、円柱の1/4の形状に分離され、その形態の変化としても新規なデザインを提供でき、デザイン性に優れる。
【0037】
また、この集合状態では、眼鏡GLは、収納空間部1b内に保持され、かつ、収納ケースCAを移動させたり、揺らしたりして眼鏡GLと収納壁部SWとが接触した際には、眼鏡GLは、軟質の内貼り材15と接触するため、傷付いたりしにくい。
【0038】
(実施の形態1の効果)
以下に、本開示の実施の形態1の効果を列挙する。
1)実施の形態1の収納ケースCAは、
開口部1aから出し入れ可能な収納空間部1bを備えた3以上である4個の収納体10が相互に回動可能に直列に連結された収納体連結体100を備え、
各収納体10は、収納空間部1bを形成する収納壁部SWが、各回動可能な連結部分である回動連結部21を回動させて収納体連結体100の連結方向の第1の端部と第2の端部とを当接させた集合状態で中空柱状となる形状を有し、
さらに、収納体10は、中空柱状の集合状態で、一方に隣り合う収納体10と当接する部位に開口部1aが設けられ、もう一方に隣り合う収納体10と当接する部位の収納壁部SWに、もう一方に隣り合う収納体10の開口部1aを塞ぐ縦壁121を備え、
収納体連結体100は、中空柱状とした集合状態では、各開口部1aが隣り合う収納体10の各縦壁121により塞がれ、集合状態とする回転方向とは逆方向に各収納体10を回動させた展開状態では、開口部1aが縦壁121と離間して開放状態となる。
したがって、収納ケースCAでは、展開状態とすると各収納空間部1bの開口部1aが開放状態となり、全ての収納空間部1bにおける収納物である眼鏡GLの全体を視認することができる。
さらに、収納空間部1b内の眼鏡GLは、収納体10の全長に亘る開口部1aから取り出すことができる。したがって、収納空間部1bに収容した折り畳み状態の眼鏡GLは、軸方向に沿う方向の直交方向に取り出すことができ、軸方向に沿う方向にスライドさせる場合と比較して、出し入れ操作性に優れるとともに、眼鏡GLと収納体10との摩擦も生じにくく、摩耗や破損のおそれを軽減できる。
また、旅行の際などに、複数の眼鏡GLをコンパクトに収納して持ち運ぶことができる。
【0039】
2)実施の形態1の収納ケースCAは、
収納体連結体100の集合状態を保持するロック部23を備える。
したがって、収納物である眼鏡GLの出し入れ時には、収納体連結体100を展開可能としても、収納時には、集合状態を保持して、収納物である眼鏡GLが収納ケースCAから出てしまう不具合を防止できる。
【0040】
3)実施の形態1の収納ケースCAは、
収納体10は、収納壁部SWに収納体連結体100を集合状態としたときに中空柱の外周部を形成する周壁122を備え、
収納体連結体100は、収納体10の周壁122が矩形シート状を成し面直交方向に変形可能な外周シート材20に固定され、この外周シート材20により収納体10どうしが回動可能に連結されている。
したがって、収納体10どうしをヒンジ構造などの回動可能な連結部材を用いて連結する場合と比較して、回動可能に連結するのが容易であり、製造の手間および部品点数を削減できる。
【0041】
4)実施の形態1の収納ケースCAは、
外周シート材20は、収納体連結体100の連続方向の一方の第1端部20aが収納体連結体100の一端に沿って配置され、連続方向の第2端部20bが、集合状態で、外周シート材20の第1端部20aを覆うよう周方向に延長された延長片部22を備え、
外周シート材20において、延長片部22と、集合状態で延長片部22が重なる部位との間に、集合状態を保持するロック部23を備える。
したがって、延長片部22により収納体連結体100の端部どうしにおける開口部1aと縦壁121との接合部分が覆われ、その収容物である眼鏡GLが収容空間部1bからこぼれ落ちる不具合が生じにくい。
さらに、ロック部23を、外周シート材20の延長片部22とそれに重なる部位に設けたため、収納体連結体100の両端の収納体10(a),10(d)どうしの間に設けるのと比較して、ロック部23の設置が容易である。また、延長片部22を外周シート材20に重ねた状態で、延長片部22がめくれる不具合も生じにくい。
【0042】
5)実施の形態1の収納ケースCAは、
ロック部23は、延長片部22に設けられた板状の磁石板23aと、延長片部22に重なる部位に設けられた吸着板23bと、を備える。
したがって、延長片部22に設けたロック部23のロックは、磁石板23aと吸着板23bとを吸着させるだけで良い。一方、ロック部23のロック解除は、磁石板23aを吸着板23bから離すように、延長片部22を吸着板23bが設けられた部位の外周シート材20から離すだけで良い。
よって、ロック部23のロック、ロック解除の操作が容易で、使い勝手に優れる。
【0043】
6)実施の形態1の収納ケースCAは、
収納体10の収納壁部SWの内周面が、軟質の内張り材15により覆われている。
したがって、収納空間部1bに収納した眼鏡GLが傷付きにくい。
しかも、集合状態で開口部1aを覆う縦壁121の外側面(収納空間部1bとは反対側の面)にも内貼り材15を設けたため、収納空間部1bに収納した眼鏡GLがさらに傷付きにくい。
【0044】
7)実施の形態1の収納ケースCAは、
収納壁部SWは、収納体連結体100の集合状態で、中空柱状の軸方向に沿う方向の両端の柱端面を形成する一対の側壁11(a),11(b)と、中空柱状の外周部を形成する周壁122とを有し、
側壁11(a),11(b)が扇形状を成すとともに、周壁122が円柱面の一部を成し、
収納体連結体100を集合状態としたときに中空円柱形状となる。
したがって、眼鏡GLを収納空間部1bに、そのレンズ部分を縦壁121に沿わせるように配置して収納すると、その「つる」の部分が、湾曲形状の周壁122に当接し、姿勢を安定させた状態で収納することができる。
また、収納体連結体100および収納ケースCAを集合状態としたときに中空円柱状となることにより、手の小さな女性にも把持しやすく使い勝手に優れる。
加えて、眼鏡GL用の収納ケースCAとして、円柱状の新規なデザインを提供でき、しかも、展開状態では、円柱の1/4の形状に分離され、その形態の変化としても新規なデザインを提供でき、デザイン性に優れる。
【0045】
以上、図面を参照して、本開示の収納ケースの実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0046】
例えば、実施の形態では、収納物として眼鏡を示したが、この収納物は、眼鏡に限定されるものではない。例えば、アクセサリー、その場合、収納体の内部に、アクセサリーを保持する部材を設けてもよい。この場合、収納体の形状や大きさも、収納物に応じて任意に設定することができる。また、収納物によっては、あるいは、収納体を形成する素材によっては、収納体の内側面に内貼り材を設けない構成としてもよい。同様に、収納体あるいは外周シート材を形成する素材(例えば、樹脂、金属など)の場合、外貼り材を設けない構成としてもよい。
さらに、収納物が眼鏡であっても、収納体の形状は、実施の形態に示した形状(柱体を分割した形状)に限定されるものではなく、例えば、縦壁や周壁の内側に凹凸などを形成してもよい。
【0047】
また、収納体として、収納空間部の断面形状および側壁の形状を扇形とし、集合状態としたときに中空円柱形状となるものを示したが、収納体の形状および集合状態としたときの形状は、これに限定されない。
例えば、
図6A、
図6B、
図6C、
図6Dに示すように、各収納体301、302、303、304の平面形状を四角や三角形状として、各図に示す集合状態で多角柱形状を成すようにしてもよい。また、各図では、多角柱の平面形状として四角形、五角形を示しているが、これに限定されず、六角以上の多角形状としてもよい。あるいは、実施の形態では、収納体は、中空円柱状の集合状態を4分割した形状のものを示したが、3分割としてもよいし、逆に5以上に分割した形状としてもよい。
また、各図において、延長片部を設けた例および延長片部を設けていない例を示しているが、延長片部を設けるか否かは任意である。
【0048】
また、実施の形態では、ロック部として、磁石と金属とによる吸着構造を示したが、ロック部としては、これに限定されず、面ファスナ、スナップファスナ、スナップボタンその他の係合状態、非係合状態を切替可能な係合手段や、集合状態とした状態で、結んだり解いたりすることが可能な紐などを用いることができる。
また、延長片部を設けない場合、
図6Bに示すように、収納体連結体310の第1の端部311と第2の端部312とにロック部320を設けてもよい。なお、ロック部320は、例えば、磁石板321と吸着板322であり、図示を省略した縦壁の裏面と、縦壁の縁および側板の縁に設ける。
あるいは、
図6Cに示すように、集合状態で、第1の端部331と第2の端部332との一方からもう一方に跨るようにベルトやカバーなどの留め部333を設け、この部分に留め具などのロック部を設けてもよい。
さらに、収納体は、
図6Eに示すように、分割中心Ceが、中空柱形状の中心軸からずれて配置された形状としてもよい。この場合、収納体305a,305a,305b,305cは、大きさが不図示の収納空間部の容積および形状が異なる。このため、異なる大きさの収納物をその大きさに応じた収納体に収納することができる。
【0049】
また、実施の形態では、収納体連結体を形成するのにあたり、各収納体を外周シート材により連結したものを示したが、収納体を回動可能に連結する構造は、これに限定されない。例えば、収納体の周壁の外側面が、収納ケースの外周面を形成するようにし、収納体どうしを、ヒンジ状の部材や、あるいは「ひも状」の部材など周知の回動可能な連結部材で連結してもよい。