(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6791841
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法、及びその発泡フォーム
(51)【国際特許分類】
A45D 34/04 20060101AFI20201116BHJP
C08J 9/14 20060101ALI20201116BHJP
C08J 9/36 20060101ALI20201116BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20201116BHJP
A61Q 19/00 20060101ALN20201116BHJP
【FI】
A45D34/04 535C
C08J9/14CFD
C08J9/36
A61K8/02
!A61Q19/00
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-507441(P2017-507441)
(86)(22)【出願日】2015年10月22日
(65)【公表番号】特表2018-506504(P2018-506504A)
(43)【公表日】2018年3月8日
(86)【国際出願番号】KR2015011202
(87)【国際公開番号】WO2016133259
(87)【国際公開日】20160825
【審査請求日】2018年9月13日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0023504
(32)【優先日】2015年2月16日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0142023
(32)【優先日】2015年10月12日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517039760
【氏名又は名称】コスマックス、インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】517039771
【氏名又は名称】コリアパフ マニュファクチュアリング カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】COREAPUFF MANUFACTURING CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、チョン チル
【審査官】
星 浩臣
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−227426(JP,A)
【文献】
米国特許第05552449(US,A)
【文献】
国際公開第2013/154391(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
C08J 9/00−9/42
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ポリエステルポリオールをチャンバに入れ、温度55〜65℃、空気を抜き取り、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、温度を25〜35℃に下げた後、窒素を供給し、2〜3kPa気圧条件で48時間鎮静にし、ポリエステルポリオールを準備する段階と、
(b)ポリエーテルポリオールをチャンバに入れ、温度15〜25℃、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、窒素を供給し、2〜3kPa気圧条件で48時間鎮静にし、ポリエーテルポリオールを準備する段階と、
(c)容量の需要に応じて、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤をそれぞれタンクに注入して準備する段階と、
(d)前記ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤を、配合比率によって、混合撹拌タンクに順次に投入した後、温度22〜24℃、タンク内部圧力3kPaの条件で、分当たり5,000rpmで撹拌しながら連続発泡させる段階と、
(e)前記発泡段階(d)が完了した後、形成される発泡フォームを48時間熟成させる段階と、
(f)前記発泡フォームを裁断して製品化する段階と、を含んでなることを特徴とする液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法。
【請求項2】
前記(d)段階の配合は、前記ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとを3:7〜4:6の重量比で混合した混合物100重量部に対して、発泡剤0.2〜0.4重量部、触媒剤0.2〜0.4重量部、界面活性剤2〜4重量部を含むように混合することを特徴とする請求項1に記載の液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法。
【請求項3】
前記発泡剤は、HCFC−141b、HCFC−142b、HCF−22からなる群のうちから選択されるいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶液、エマルジョン、ゲル、クリームまたは懸濁液など液状の化粧料組成物を担持して使用するとき、油分及び水分に対する抵抗性をすぐれたものにし、長期間の使用を可能にした液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法、及びその発泡フォームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液状の化粧料組成物は、主に、真空容器、ポンプ容器またはガラス容器などに充填されて流通及び保管された。しかし、前記容器は、携帯が不便であるという短所がある。最近、外出時にも簡便に化粧を行ったり修正したりする必要性が増大するにつれ、携帯に便利な液状化粧料組成物に対する要求が大きくなっている。
【0003】
液状化粧料組成物を簡便に携帯することができる容器としては、パクトタイプの容器が思いつく。パクトタイプの容器に、液状化粧料組成物を担持させるためには、その容器に使用することが可能な化粧料組成物担持体であるか否かということ、その担持体に化粧料組成物が良好に充填されるか否かということ、担体が化粧料組成物を長期間均質に担持することができるか否かということ、及び担体から化粧料組成物を取り出すとき、適量が排出されるか否かということなどを考慮しなければならない。
【0004】
かような考慮事項の充足を、最近では、合成樹脂剤を発泡させてなる発泡フォームが、充填能、担持能及び排出能にすぐれるということが分かり、合成樹脂発泡フォーム、例えば、エステル系及びエーテル系の発泡フォームを液状化粧料組成物担持体として利用するようになった。
【0005】
しかし、前述のような従来の液状化粧料組成物担持体に利用される発泡フォームにおいて、エーテル系発泡フォームは、水分には強いが、油分には弱いために、腐食が発生し、油分抵抗性が弱くなるという問題点があり、エステル系発泡フォームは、油分には強いが、水分には弱いために、腐食が発生し、水分抵抗性が弱くなるという問題点があり、長時間担持体を使用すれば、崩れてしまうという問題点によって機能が喪失し、使用することができなくなるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、ポリエステルスポンジの加水分解に対する抵抗性を高め、同時に、抗水性及び抗油性の平衡性を保証する液状化粧料を担持することができる発泡フォームの製造方法、及びその発泡フォームを提供することをその解決課題にする。
【0007】
また、本発明では、ポアサイズが均質し、ふかふかする程度、柔らかい程度、柔軟性及び弾力性にすぐれ、液状化粧料を充填する充填能にすぐれ、液状化粧料を長期間均質に盛り込む担持能にすぐれ、液状化粧料を取り出すとき、適量の液状化粧料が排出される排出能が高く、液状化粧料の担持後にも、優秀な耐久性を維持することができる発泡フォームを生産することができる製造方法を提供することを他の解決課題にする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述のような課題を解決した本発明の液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法は、(a)ポリエステルポリオールをチャンバに入れ、温度55〜65℃、空気を抜き取り、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、温度を25〜35℃に下げた後、窒素を供給し、2〜3kPa気圧条件で48時間鎮静にし、ポリエステルポリオールを準備する段階と、(b)ポリエーテルポリオールをチャンバに入れ、温度15〜25℃、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、窒素を供給し、2〜3kPa気圧条件で48時間鎮静にし、ポリエーテルポリオールを準備する段階と、(c)容量の需要に応じて、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤をそれぞれタンクに注入して準備する段階と、(d)前記ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤を、配合比率によって、混合撹拌タンクに順次に投入した後、温度22〜24℃、タンク内部圧力3kPaの条件で、分当たり5,000rpmで撹拌しながら連続発泡させる段階と、(e)前記発泡段階が完了した後、形成される発泡フォームを48時間熟成させる段階と、(f)前記発泡フォームを裁断して製品化する段階と、を含んでなることを特徴とする。
【0009】
ここで、前記(d)段階の配合は、前記ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとを3:7〜4:6の重量比で混合した混合物100重量部に対して、発泡剤0.2〜0.4重量部、触媒剤0.2〜0.4重量部、界面活性剤2〜4重量部を含むように混合することを特徴とする。
【0010】
ここで、前記発泡剤は、Soo Kyung Chemical Co., Ltd.から販売するHCFC−141b、HCFC−142b、HCF−22からなる群のうちから選択されるいずれか一つであることを特徴とする。
【0011】
ここで、前記触媒剤は、Soo Kyung Chemical Co., Ltd.から販売するTEDA、DETDA、33lv、A−1、A−99、TEOAからなる群のうちから選択されるいずれか一つであることを特徴とする。
【0012】
ここで、前記界面活性剤は、Soo Kyung Chemical Co., Ltd.から販売するAK8818、AK8803、AK8806からなる群のうちから選択されるいずれか一つであることを特徴とする。
【0013】
また、本発明では、前述の製造方法によって製造され、ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとの混合比は、3:7または4:6のうちいずれか一つであることを特徴とする液状化粧料担持用発泡フォームを提供する。
【0014】
前記発泡フォームは、平均ポアサイズ900〜1,100μm、60〜80ppi(pore per inch)のポア数、密度40〜45kg/m
3、反発弾性率40〜45%、圧縮変形率30〜40%、硬度75〜80°、引っ張り強度220〜230kPa、吸収率300〜400%である物性を有する液状化粧料担持用発泡フォームを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明で提供される製造方法は、ポアサイズが均質であり、ふかふかする程度、柔らかい程度、柔軟性及び弾力性にすぐれる液状化粧料担持用発泡フォームを提供することができるという長所がある。
【0016】
また、本発明の製造方法によって製造される発泡フォームは、液状化粧料を充填する充填能にすぐれ、液状化粧料を長期間均質に盛り込む担持能にすぐれ、液状化粧料を取り出すとき、適量の化粧料が排出される排出能が高く、液状化粧料の担持後にも、優秀な耐久性を維持することができるという長所がある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明について、添付された図面を参照し、さらに詳細に説明する。
【0018】
本発明は、溶液、エマルジョン、ゲル、クリームまたは懸濁液など、液状または固状の化粧料組成物を担持して使用することができる液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法を提供するためのものであり、本発明による液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法は、下記の段階を含んでなることにその特徴がある。(a)ポリエステルポリオールをチャンバに入れ、温度55〜65℃、空気を抜き取り、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、温度を25〜35℃に下げた後、窒素を供給し、2〜3kPa気圧条件で48時間鎮静にし、ポリエステルポリオールを準備する段階と、(b)ポリエーテルポリオールをチャンバに入れ、温度15〜25℃、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、窒素を供給し、2〜3kPa気圧条件で48時間鎮静にし、ポリエーテルポリオールを準備する段階と、(c)容量の需要に応じて、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤をそれぞれタンクに注入して準備する段階と、(d)前記ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤を、配合比率によって、混合撹拌タンクに順次に投入した後、温度22〜24℃、タンク内部圧力3kPaの条件で、分当たり5,000rpmで撹拌した後、金型に入れて連続発泡させる段階と、(e)前記発泡段階が完了した後、形成される発泡フォームを48時間熟成させる段階と、(f)前記発泡フォームを裁断して製品化する段階と、を含んでなることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、前記(d)段階の配合は、前記ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとを3:7〜4:6の重量比で混合した混合物100重量部に対して、発泡剤0.2〜0.4重量部、触媒剤0.2〜0.4重量部、界面活性剤2〜4重量部を含むように混合するところにその特徴がある。
【0020】
このとき、前記ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとの混合比率が臨界値を外れる場合には、最終生産される発泡フォームのポアサイズが均質に形成されない短所があって、また、密度が十分に確保されず、吸収率が低下するという短所を有することになる。
【0021】
また、反発弾性率が低く、液状化粧料の担持後、使用感が落ちるという問題と、担持後、液状化粧料が均一に排出されないという問題もある。前記ポアサイズは、液状化粧料の担持に重要な要素のうち一つであり、望ましくは、液状化粧料を担持する適正ポアサイズは、900〜1,100μmの平均ポアサイズを有するように、また、形成されたポア数は、60〜80ppi(pore per inch)を満足するように加工されたとき、液状化粧料の担持能、充填能、排出能などの優秀な性向を有することになる。
【0022】
また、発泡フォームの反発弾性率は、40〜45%を満足することが望ましいが、その理由は、圧縮後、初期状態に復元が容易になされるためであるからである。
【0023】
また、液状化粧料を担持する発泡フォームは、適正圧縮変形率を確保しなければならず、その圧縮変形率は、30〜40%を満足することが望ましい。その理由は、使用時、柔らかいタッチ感を有することができるからである。
【0024】
一方、液状化粧料を担持するためには、適正密度、硬度、引っ張り強度及び吸収率を確保しなければならず、望ましくは、該密度は、40〜45kg/m
3、硬度75〜80°、引っ張り強度220〜230kPa、吸収率300〜400%である物性を確保しなければならない。その理由は、多量に化粧料を担持することができるようにするためである。
【0025】
本発明によれば、前記発泡剤は、合成樹脂発泡に使用される発泡剤であるならば、一般的に使用されるものを使用してもよいが、さらに望ましくは、最終製品である発泡フォームが、液状化粧料の担持に優秀な物性を確保するように、原料が偏らずに等しく分散発泡されるようにするために、HCFC−141b、HCFC−142b、HCF−22からなる群のうちから選択されるいずれか一つを使用することが望ましい。最も望ましくは、HCFC−141bを使用することである。
【0026】
本発明によれば、前記触媒剤は、気泡を発生させて発泡フォームのポアの形成を均質に形成させるための役割を行うものとして、TEDA、DETDA、33lv、A−1、A−99、TEOAからなる群のうちから選択されるいずれか一つを使用するが、最も望ましくは、TEDAを使用することである。また、前記界面活性剤は、大きい気泡と不良気泡との発生を防止するために添加されるものとして、望ましくは、AK8818、AK8803、AK8806からなる群のうちから選択されるいずれか一つを使用することが望ましい。さらに望ましくは、AK8818を使用することである。
【0027】
以上で述べた本発明の製造方法によって、平均ポアサイズ900〜1,100μm、60〜80ppiのポア数、密度40〜45kg/m
3、反発弾性率40〜45%、圧縮変形率30〜40%、硬度75〜80°、引っ張り強度220〜230kPa、吸収率300〜400%である物性を有する液状化粧料担持用発泡フォームを提供することができることができる。
【0028】
以下、本発明について、望ましい実施例を挙げて、さらに詳細に説明する。ただし、下記の実施例は、本発明説明のための例示であり、下記実施例によって、本発明を限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲の記載を外れない範囲内で、いくらでも変形可能である。
【実施例】
【0029】
<実施例1及び2>
1)ポリエステルポリオールの準備:ポリエステルポリオールをチャンバに入れ、温度55〜65℃、空気を抜き取り、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、温度を25〜35℃に下げた後、窒素を供給し、2〜3kPa内部圧力条件で48時間鎮静にし、ポリエステルポリオールを準備した。
2)ポリエーテルポリオールの準備:ポリエーテルポリオールをチャンバに入れ、温度15〜25℃、0.1〜0.2kPa気圧条件で60分間鎮静にした後、窒素を供給し、2〜3kPa気圧条件で48時間鎮静にし、ポリエーテルポリオールを準備した。
3)その他添加剤の準備:容量の需要に応じて、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤をそれぞれタンクに注入して準備した。
4)発泡及び成形:前述のところで準備したポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、発泡剤、触媒剤及び界面活性剤を、適正配合条件によって、混合撹拌タンクに順次に投入した後、温度22〜24℃、タンク内部圧力3kPaの条件で、分当たり5,000rpmで撹拌しながら連続発泡させた後、形成される発泡フォームを48時間熟成させ、液状化粧料を担持して使用することができる大きさに、前記発泡フォームを裁断して製品化した。
【0030】
このとき、前記ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールは、3:7(実施例1)及び4:6(実施例2)の重量比を満足するように投入し、前記発泡剤、触媒剤及び界面活性剤は、前記ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとの混合物100重量部に対して、発泡剤0.3重量部、触媒剤0.3重量部、界面活性剤3重量部を投入して混合した後、発泡過程を遂行し、前記発泡剤としては、D19を使用し、触媒剤としては、A230を使用し、界面活性剤は、SL9205を使用した。
【0031】
<比較例1及び2>
従来のポリエステルポリオール単独で製造された発泡フォーム(比較例1)と、ポリエーテルポリオール単独で製造された発泡フォーム(比較例2)とを準備した。前述の実施例及び比較例によって準備された発泡フォームの物性を比較し、その結果を下記表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
前記表1において、ポアサイズ及びポア数は、WI−QA−14(ASTM基準)方式で測定し、吸収率は、製造された発泡フォームを、3cm×3cmサイズに試片を準備し、70℃オーブンで24時間ドライ(drying)させた後、初期重量(A)を測定し、25℃蒸溜水に48時間含浸保管した後、取り出し、無塵ティッシューで表面の水分を拭き取った後、重量(B)を測定した。最終的には、以下数式1を利用して計算した。
【0034】
[数1]
吸収度(%)=(B−A)/A×100
【0035】
また、加水分解抵抗性は、通称ジャングルテスト方法(ASTM D−6860)で測定し、その結果は、下記表2のように測定し、油分抵抗性は、ジャングルテスト方法(ASTM D−6860)で測定し、その結果は、下記表3のように測定した。
【0036】
<実験方法>
T:60℃
R/H:98%
露光時間(日):15日
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
前掲の表1ないし表3から分かる加水分解抵抗性と油分抵抗性との結果から、従来の単一成分からなるエステル系発泡フォームは、水分には強いが、油分には弱く、エーテル系発泡フォームは、油分には強いが、水分には弱く、長年使用することができず、寿命の短いという短所があるが、本発明は水分と油分との抵抗性が向上するということが分かった。
【0040】
前掲の表1に示された結果から、本発明で提供される液状化粧料担持用発泡フォームの製造方法は、非常に優秀な物性を有する発泡フォームを提供することができるということが分かった。すなわち、本発明によって提供される発泡フォームは、ポアサイズが均質であり、ふかふかする程度、柔らかい程度、柔軟性及び弾力性にすぐれ、同時に液状化粧料を充填する充填能にすぐれ、液状化粧料を長期間均質に盛り込む担持能にすぐれ、液状化粧料を取り出すとき、適量の化粧料が排出される排出能が高く、化粧料を担持した後にも、優秀な耐久性を維持することができるということが分かった。
【0041】
特に、吸収度が高く、多量の化粧料を担持することができ、また化粧料担持が容易であるという利点などがある。