【実施例】
【0098】
G.実施例
1.実施例1:miRNAの5’末端へのブロッキング核酸のライゲーション
材料及び方法
全RNA単離
末梢血試料の収集のためのプロトコルは、アラバマ大学(Birmingham)の施設内治験審査委員会(Institutional Review Board)によって承認され、全てのドナーに書面のインフォームドコンセントが提供された。血液は、EDTA管内に収集された。収集してから30分以内に、血漿を単離し(約5ml)、−80℃で保存した。1ミリリットルの血漿を、14,000の相対遠心力で15分間遠心分離し、全RNAを、製造業者の取扱説明書に従って、血漿/血清循環及びエキソソームRNA精製キット(Slurry Format)(Norgen Biotek)を用いて上清から単離した。このキットからの溶出液を、RNA浄化及び濃縮キット(Norgen Biotek)を用いてさらに濃縮し、20μlの溶出緩衝液を用いて、RNAを収集した。
【0099】
低分子RNAシークエンシング及びmiRNAブロッキング
単離した全RNAを含有するmiRNAを、Vigneaultら(2012)及びEminagaら(2013)に記載される方法に従って、修正しながら、cDNAシークエンシングライブラリーに変換した(完全なプロトコルは、補助方法において見出すことができる)。簡潔には、それぞれのライブラリーに対して、4μlの単離RNAを、適切な緩衝液中で、10μlの3’アダプターのうちの1μl及び先端を切断された1μlのT4 RNAリガーゼ2(NEB)と1時間混合した。同時に、1μlの0.5μM miRNAブロッキングオリゴヌクレオチドを、95℃、65℃、55℃、45℃、及び35℃の温度で、それぞれ、5分間インキュベートして、ヘアピン構造の適切な形成を確実に行った。次に、インキュベートしたブロッキングオリゴヌクレオチドを、3’アダプターのライゲーション生成物に付加し、T4 DNAリガーゼ(NEB)の存在下で、適切な緩衝液中で、30℃で1時間、及び65℃で15分間インキュベートし、アニールして、さらなる反応から標的miRNAをブロックした。1マイクロリットルの10μM 逆転写プライマーを、3’アダプターのライゲーション生成物に75℃で5分間、37℃で30分間、25℃で15分間アニールし、その後、アダプター二量体生成物の形成を軽減するために、5’アダプターを付加した。1マイクロリットルの20μM プールした5’アダプターを、70℃で2分間インキュベートし、次いで、T4 RNAリガーゼ1(NEB)でそれぞれの反応生成物に25℃で1時間ライゲーションした。ライゲーションされた反応生成物を、SuperScript II(Invitrogen)を用いて逆転写し、Phusion High− Fidelity PCR Master Mix(NEB)を用いてPCRを介して増幅した。熱サイクル条件は、94℃で30秒間、続いて、94℃で10秒間、72℃で45秒間の15サイクルであり、65℃で5分間の最終伸長を行った。
【0100】
ライブラリーは、製造業者の取扱説明書に従って、MinElute PCR精製キット(Qiagen)を用いて浄化し、濃縮し、20μlの最終体積に溶出した。ライブラリーは、50分間加温した緩衝液を用いて、TBE−Urea 10% アクリルアミドゲル(Bio−Rad)上で分離した。miRNA(約135〜145の塩基対)に対応するバンドを切除し、ゲルから溶出し、沈殿させ、10μlのEB緩衝液(Qiagen)中で再懸濁した。低分子RNAライブラリー濃度は、ライブラリー定量化キット−Illumina/ABI Prism(KAPA Biosystems)によって定量化し、標準的なIlluminaプロトコルに従って、HiSeq2000またはMiSeqにおいて配列決定した。
【0101】
データ処理及び分析
アダプター配列を、Cutadapt(37)を用いて生のfastqファイルからトリムした。トリムした読み取りを、Bowtie2(39)を用いて、プレmiRNA配列(miRBaseバージョン19)(38)に整列させた。このアライメントを濾過して、2以下の塩基ミスマッチを有し、Bowtie2アライメントスコアによって測定されるように、個々の最良アライメントを得たアライメントのみ保持した。次いで、残りのアライメントされていない読み取りを、Bowtie2を用いて、hg19参照ゲノムに整列させた。再度、固有の最良の読み取りを必要とした。miRNAについては、読み取り計数は、BEDtools(40)を用いて、標準的な成熟形態の境界(miRBaseバージョン19)を用いてプレmiRNAに整列させた読み取りのオーバーラップを計数することによって得た。成熟領域を有するあらゆるオーバーラップを計数した。それぞれの実験におけるmiRNA読み取り計数は、R(基準パッケージ)において実装されたランダムサンプリングを用いて、通常のレベルまでダウンサンプリングされた。2つの複製の「平均」が、(通常、プロッティングのために)得られた場合、以下の手順を使用した:2つのライブラリーを、一般の全計数値までダウンサンプリングされ、次いで、それぞれの種における計数を合計した。次いで、この合計したライブラリーを、元の一般の全計数値までダウンサンプリングした。このプロセスは、データの計数性質を保ち、それ故に、基礎的な分布であるため、複製ライブラリーを平均化するために好ましい。差次的発現は、「局所的」分散の予測及び「LRT」試験を用いて、R中のパッケージDESeq2(41)を用いて計算した。有意な結果は、P値を0.01未満に調節したBenjamini−Hochbergを用いたものとして定義した。分散の予測は、DESeq2及び「局所的」モードを用いて計算した。
図6A中のプロッティングの前に、予測は、R(基本パッケージ)中のスプライン関数を用いて平滑化した。
【0102】
結果
シークエンシングライブラリーにおけるブロッキングhsa−miR−16−5p
Alonら(28)によって記載される若干修正されたバージョンのプロトコルを用いることによって調製された27のヒト血漿試料からの一連の低分子RNAシークエンシングライブラリーでは、hsa−miR−16−5pに対してマッピングされた読み取りは、ライブラリーにおける整列させた読み取り全体の20〜60%を含んだ(
図8)。さらに、他の報告(32、33)と一致して、hsa−miR−16−5pレベルは、試料中に存在する溶血度と相関した。これらのライブラリーにおけるhsa−miR−16−5pの大量の存在量は、非常に高価な低度の豊富なmiRNAを検出するのに十分な深さにシークエンシングを形成する。1つまたは少数の種が読み取りの優位を占めるライブラリーの適切な正規化は、問題になる。また、hsa−miR−16−5pレベルが異なるため、非hsa−miR−16−5pの読み取りに関して、一般の深さに対する複数の試料の配列決定は、困難である。
【0103】
これらの問題を解決するために、5’末端へのアダプターのライゲーション中、T4 RNAリガーゼ1の基質としてそれをブロッキングすることによって、シークエンシングライブラリーからhsa−miR−16−5pを除去するように、あるアプローチが考案された(
図2)。標準的なプロトコル(
図1)では、プレアデニル化DNAオリゴヌクレオチドアダプターを、先端を切断したT4 RNAリガーゼ2を用いて、低分子RNA種のプールの3’末端にライゲーションする。続いて、RNAオリゴヌクレオチドアダプターを、修正されていないT4 RNAリガーゼ1を用いて、5’末端にライゲーションする。得られた生成物を、逆転写し、PCRで増幅する。修正されたプロトコル(
図2)では、標的miRNAの標準的配列の5’末端の初めの12塩基の逆要素である、その5’末端上に12塩基オーバーハングを有する自己相補的ヘアピンからなるオリゴヌクレオチドを使用した。オリゴヌクレオチドの5’末端を、C3スペーサー(プロピル基)で修飾して、任意の望ましくないライゲーション反応におけるその関与を示す。低分子RNAプールの3’末端へのプレアデニル化アダプターのライゲーション後であるが、5’末端へのアダプターのライゲーション前に、この「ブロッカー」オリゴヌクレオチドを、導入する。標的miRNA種の相補的部分及びブロッカーは、Watson−Crick塩基対に関与して、「ニック」を含む、ブロッカーの3’末端と標的miRNAの5’末端との間で欠失しているリン酸ジエステル結合により、二本鎖RNA:DNAハイブリッドを形成する。T4 DNAリガーゼは、このハイブリッド分子を認識し、ニック(NEB生成文献)を密封し、標的miRNAの5’末端に共有結合しているブロッカーをもたらす。ヘアピン及びC3ブロッカーの存在は、この生成物の5’末端へのアダプターのその後のライゲーションを防ぐ。アダプターに含まれるプライマー結合配列を用いずに、この「ブロックされた」生成物は、下流PCRにおいて増幅されず、それを最終ライブラリーから有効に除去する。
【0104】
このアプローチの有効性を実証するために、様々な濃度の、hsa−miR−16−5pを標的とするブロッカーを、インプット量としてヒト心臓全RNAを用いて、ライブラリー生成の反応物に滴定した。ヒト心臓全RNAは、hsa−miR−16−5pが、それに由来するライブラリーにおいて豊富であるため、miRNA読み取りの約10%を含む、好適な試験試料である。最終の配列決定されたライブラリーにおけるhsa−miR−16−5pの読み取りの存在量への効果は、5〜20nMの範囲で最大限の効果を有する、用量反応性挙動(
図3)を示す。さらに、ブロッキング法は、23のヒト血漿試料に由来する一連のライブラリーにおいて、20nMのhsa−miR−16−5pブロッキングオリゴヌクレオチドを使用することによって適用された。シークエンシングライブラリーにおいて、hsa−miR−16−5pは、全ての場合において、読み取りの1%未満減少し(
図9)、ブロッキングすることなく、前のセットよりもはるかに低かった(
図8)。
【0105】
それらの5’末端での標的miRNAは、miRNAファミリー内の配列相同性により、的外れの活性をもたらし得ることが予想されたため、3’末端からのmiRNAを標的とし、ブロックすることが、最初に試みられた。5’アプローチと同様に、ヘアピンオリゴヌクレオチドは、相補的な3’オーバーハング、5’リン酸塩、及び3’C3ブロッカーと共に使用した。T4 DNAリガーゼによるブロッキングライゲーションは、まず、低分子RNAプールの3’末端へのアダプターのライゲーション前に起こる。このアプローチは、ヒト心臓全RNAにおいてhsa−miR−16−5pを有効にブロックしたが(データを示さず)、最終のライブラリー産出において悪影響を及ぼした。実際には、ブロッカーオリゴヌクレオチドを除く全ての試薬を含んだ偽のブロッキングライゲーション反応に供されたライブラリーにおいてでさえ、この3’アプローチは、5’アプローチよりも約5倍低い最終的なライブラリー濃度をもたらした(
図10)。3’アプローチにおける産出の低下は、低分子RNAプールの3’末端へのアダプターのその後のライゲーションにおいて先端を切断されたT4 RNAリガーゼ2を阻害する、T4 DNAリガーゼによる初期ブロッキングライゲーションからの残りのATPによる可能性が高い。先端を切断されたT4 RNAリガーゼ2は、ATPをターンオーバーすることができないが、ATPは、依然として、活性部位の残部に結合することができ、酵素の阻害をもたらす(NEBによるパーソナル通信)。それ故に、3’アプローチは、ブロッキングライゲーションの反応要素がカラム精製またはいくつかの他の好適な方法によって除去された場合、望ましくない結果を有することなく、実装される可能性が高い。しかしながら、これらの方法からの低分子RNAの画分回収は、低くなることがあり得る。RNA濃度が既に低い、ヒト血漿試料に対してこの方法の意図された適用を考慮すると、有効なRNAのインプット量のさらなる低下は望ましくない。さらに、miRNAは、Dicerによる切断部位と非テンプレート型ヌクレオチド付加の違いにより、それらの3’末端にかなりの変動を有することが知られている(42、43)。このアプローチは、塩基対ミスマッチ及びギャップに対して感受性が高いT4 DNAリガーゼに依存しているため(44)、これらの変形は、ブロッキングの有効性に悪影響を及ぼし得る(
図11)。5’末端での変形が、5’ブロッキングのアプローチに同様の効果を有する(
図13)が、5’末端の変異は、概して、全体のうちのより小さい画分を提示する。3’アプローチのこれらの制限を考慮すると、さらなる研究では5’アプローチに焦点を合わせることが決定された。
【0106】
ブロックされたライブラリーの定量性能の評価
ライブラリーにおける非標的miRNA種の測定においてブロッキングhsa−miR−16−5pの効果を厳密に評価するために、5つのヒト血漿試料からライブラリーを生成した。各試料に関して、ブロックされていなかった、つまりブロッキングオリゴヌクレオチドを用いないブロッキングライゲーション反応に供された2つのライブラリーを生成した。さらに、2つのライブラリーを、hsa−miR−16−5pを標的とするブロッキングオリゴヌクレオチドを用いて生成し、試料1つ当たり合計4つのライブラリーを生成した。hsa−miR−16−5pのブロッキングが必ず大きな効果を有するように、高い溶血度を有する血漿試料を選択した。
【0107】
各試料に関して、ブロックされていない複製及びhsa−miR−16−5pでブロックされたライブラリーを、本出願のDESeq2(材料及び方法を参照されたい)を用いて、ブロッキングによって差次的に影響を及ぼされるこれらのmiRNAを構築することによって分析した。非miRNA種の正確なアライメントは、普遍的には、有意義な比較を可能にするには十分に正確ではなかったため、分析をmiRNA種のみに限定した。予想通り、mir−16ファミリーメンバーはまた、それらの5’末端における配列類似性により、このアプローチによってブロックされる(
図4A〜E)。興味深いことに、mir−16ファミリーメンバーのhas−miR−424−5p及びhsa−miR−497−5pは、それらが、他の4つのメンバーが有するウラシルではなく、第1の位置におけるサイトシンを有する可能性があるためブロックされない(
図4D)。これは、T4 DNAリガーゼが、塩基対ミスマッチがニック部位(44)で存在する位置においてニックを密封できない能力と相関する。5つの試料のうちの2つにおいて、少量の非標的miRNAは、ブロックされたライブラリーにおいても有意により低いことが観察された(
図4A〜C)。これらのmiRNAのいくつかは、ブロッカーオリゴヌクレオチドとの配列類似性のいくつかの塩基を有し、ブロッキングオリゴヌクレオチドの5’末端と3’末端との間に1つの塩基性ギャップを有する二本鎖を形成するであろう。これらのギャップを密封する無効性は、中程度の倍率変化を説明する。他の低下した種は、明白な配列類似性を有しない。それらは、1つの試料においてのみ有意により低く(
図4C)、わずかな倍率変化を有し、これは、DESeq2によって使用されたFDR補正が複数の仮定の効果を十分に補正しなかった可能性があることを呈する。いくつかのmiRNAは、実際に、ブロックされたライブラリーにおいて有意により高い(
図4B及びC)。おそらく、高度に豊富で、かつ好ましいライゲーション基質hsa−miR−16−5pの不在下で5’アダプターをライゲーションする間、これらのmiRNAをより有効にライゲートすることが可能であった。
【0108】
これらの試料中でhsa−miR−16−5pをブロックするための重要な動機づけは、少量の種の検出を増加させることであった。整列させた読み取りの当量数をもとに、ブロックされていないライブラリーとブロックされたライブラリーとの比較は、5つ全ての血漿試料中の様々なカウント閾値において検出されたmiRNA種の数の顕著な増加を示す(
図5)。一般に選択される10カウントのカットオフにおいて、ブロックされていない試料と比較してブロックされた試料中のこの閾値においてより180〜450多いmiRNAが検出される。少量の種の検出におけるこの改善は、ライブラリー生成費用はほんのわずかに増加したが、シークエンシング費用は増加することなく達成された。
【0109】
重要な懸念は、ブロッキングプロトコルが、豊富でないmiRNAの測定の再現性、及び伸長によって差次的発現を正確に測定する能力に悪影響を与えることである。測定されたmiRNAの大量の存在量がブロッキングプロトコルによって影響を及ぼされていないこと再確認するが(
図4)、ライブラリー生成プロトコルにおいて使用されるRNAリガーゼによって引き起こされる既知の偏向を考慮すると、ライブラリー中のmiRNAの絶対的な存在量が、試料中の実際の存在量の厳正に有意義な測定を表さないことを留意することが重要である。それにもかかわらず、多くの研究の目的は、試料群間の差次的発現を測定することである。このような場合、miRNAの存在量は、再現的に測定されることだけを必要とする。
【0110】
5つのヒト血漿試料ライブラリーの再現性を査定するために、相関関係のスピアマンρ係数を複製ライブラリー間で計算した(
図12)。5つ全ての試料に関して、ブロックされたスピアマンρがより高かった。しかしながら、RNAリガーゼによって導入された偏向が一貫しているため、相関関係がこれらのライブラリーにおける再現性の最良の測定ではない可能性があるという懸念があった。それ故に、相関関係は、一連の2つのライブラリーに課せられ得るが、それは単に、それらが同じ偏向に供されたためであった。代替として、複製に基づいて各ライブラリーの分散を予測するためにDESeq2を使用した(材料及び方法を参照されたい)。DESeq2は、計数データ(41)の適切な分布として負の二項分布を提示し、読みの深さの関数として分散を予測する。データで見られるように、分散は、概して、低計数で最も高く、読みの深さが増加するにつれて減少する(
図6A)。ブロックされたライブラリーは、いずれの計数領域においてもより大きな分散を示さず、特に中から高の計数範囲において分散がより少ない場合がある。
【0111】
最後に、血液に基づいたバイオマーカー研究に関して、差次的発現を測定する能力が最重要である。DESeq2を用いて、試料の全ての可能な対(10対)間の倍率変化を、ブロックされていないライブラリー及びhsa−miR−16−5pでブロックされたライブラリーの両方において別個に計算した。2つの試料間のmiRNAの倍率変化の測定は、ブロックされていないライブラリー及びhsa−miR−16−5pでブロックされたライブラリーにおいて非常に類似している(
図21)。いくつかの異常値を除いて、倍率変化の大多数は、単一傾斜線の周辺に散乱している(
図21の破線)。10対の各々に関して、相関関係のスピアマン係数を、ブロックされていないライブラリーとhsa−miR−16−5pでブロックされたライブラリーとの間で計算した。係数値は、非常に高く、平均は0.86であった(
図21)。これらのデータは、hsa−miR−16−5pのブロッキングがこの試料セットにおける差次的発現の測定に対して非常にわずかな効果を有することを示す。
【0112】
他のmiRNAに対するブロッキング技術の延長及び
多重化
ブロッキング方法がhsa−miR−16−5p以外の種をブロックする能力を構築するために、一連の2つのヒト血漿試料中で適切に設計されたブロッカーオリゴヌクレオチドを用いてhsa−miR−451aをブロックした。hsa−miR−451aを選択したのは、それも、ヒト血漿試料から調製されたライブラリーが豊富であるため、かつhsa−miR−16−5p(32)のような血液細胞に由来していることに関与しているためである。分析は、最小の的外れ効果を有するこのアプローチによって有効にブロックされたhsa−miR−451aを見出した(
図7A及びB)。意図的な標的であるhsa−miR−451a以外にhsa−miR−451bだけが、ブロッキングによって有意に影響を及ぼされた。hsa−miR−451bの正準成熟形態は、hsa−miR−451aに対して有意な配列類似性を欠くが、hsa−miR−451bヘアピンに対する読み取りマッピングが、実際に、そのステムーループ部分の近くに整列し、hsa−miR−451aの正準成熟形態の5’部分との配列類似性を示すことが見出された。
【0113】
ブロッキングオリゴヌクレオチドを単一ブロッキング反応に組み合わせる能力は、選択された一連のmiRNAの減少を可能にするであろう。hsa−miR−16−5pとhsa−miR−451aを標的とするブロッキングオリゴヌクレオチドを、単一ブロッキング反応に組み合わせた。この組み合わせは、単離されたときに取るような、両方のブロッキングオリゴヌクレオチドの挙動をもたらした(
図7C及びD)。単一のブロッカー実験に基づいて変化すると予想されたmiRNA以外に、hsa−miR−503−5pだけが、わずかな倍率変化を伴ってではあるが有意に下方調節された。hsa−miR−503−5pは、5’末端上でhsa−miR−16−5pと同一の配列の7つの塩基を共有する。ブロッキングオリゴヌクレオチドの組み合わせは、総ライブラリー産出に対する認識可能な効果を有しなかった。総括的に、複数のブロッキングオリゴヌクレオチドを組み合わせることは、実行可能な方策であると考えられる。ブロッキングオリゴヌクレオチドが多重化され得る程度は、今後の研究の主題である。
【0114】
考察
ヒト血清または血漿からのNGSデータセット中の高度に豊富で、かつおそらくほんのわずかに有益であるmiRNAは、バイオマーカーとして機能する真に低分子のRNA種を発見する能力を妨げる。この問題は、シークエンシングライブラリーにおける提示からmiRNAをブロックする方法を実証することによって改善されている。この方法は、安価な試薬を使用し、さらなる浄化ステップを必要としない。ヒト血漿試料における本方法の適用は、豊富な血液細胞汚染物質であるhsa−miR−16−5pの強力なブロッキングをもたらした。
【0115】
このブロッキングの結果として、少量のmiRNAの読みの深さが劇的に増加し、大量の種の検出及び差次的発現のより正確な測定をもたらした。的外れ効果は、特に、miRNAファミリーメンバー内のmiRNAの標的末端、この場合、5’末端における配列相同性に基づいて生じる。しかしながら、これらの的外れ効果は、限定され、かつ予測可能である。本方法は、少量のmiRNAの測定の再現性を減少せず、差次的発現の測定に対して悪影響を有しない。
【0116】
本アプローチは、第2のmiRNA、hsa−miR−451aを標的とすることによって一般化されている。再度、hsa−miR−451aに対するブロッキング方法の性能は、特異的であり、非標的種に対して非常にわずかな効果を有する。さらに、1つのブロッキングライゲーション反応においてhsa−miR−16−5p及びhsa−miR−451aを標的とする2つのブロッキングオリゴヌクレオチドの組み合わせは、別個にそれぞれ1つで見られ、かつ一切の相互作用効果がない状態で同じ結果を生成した。この結果は、いくつかのブロッキングオリゴヌクレオチドを組み合わせて単一の反応にする能力を呈するが、引き続き試験が行われる。
【0117】
この技術は、リボソームRNA及びグロビンRNAの低下方法が伝令RNAシークエンシングにおいて有するものと同様の低分子RNAシークエンシングにおいて役割を果たし得ることが予想される。この研究はヒト血漿試料中の低分子RNAシークエンシングに焦点を合わせるが、本方法は、他の組織タイプでも有用であり得る。ブロッキングオリゴヌクレオチドのカスタムプールは、特定の適用に適合されて、シークエンシング源の使用を最大限にし得る。また、たとえ、実験がIlluminaプラットホームの使用に焦点を合わせたとしても、ライブラリー生成方法が直接的に低分子RNAに対するアダプターのライゲーションに依存する限り、この方法が他のプラットホームに適用可能であることが予想される。対象となる低分子RNAがほとんど発現されず、かつ低度に発現されると予想されるとき、多くの適用において事実である可能性があるように、本方法は、それらを正確に測定するための堅調かつ費用対効果のある方法を供する。
【0118】
補足方法
概要
このプロトコルは、Illumina HiSeq及びGAIIプラットホームにおけるシークエンシングに好適な総RNA試料からのmiRNAの多重化された(バーコード付けた)ライブラリーの調製を記載する。総RNAは、短いRNA種(15nt〜25nt)を捕捉する技術によって調製される必要がある。許容可能な技術は、フェノール−クロロホルムの摘出であり、その後、とりわけエタノール沈殿またはNorGenカラムが続く。試料中のマイクロRNA種は、それらの3’末端にライゲートされたアダプターオリゴ(3’アダプターと称される)を有する。次に、異なるオリゴ(5’アダプターと称される)が5’末端にライゲートされる。3’アダプターは、相補的なRTプライマーの結合部位を提供する。これは、cDNAが逆転写を介してmiRNA−アダプター複合体から作製されることを可能にする。次いで、cDNAは、複数回のPCRのためのテンプレートとして使用される。PCRプライマーは、生成物の長さに伸長する長い尾部(約30nt)を有する。尾部は、バーコード配列(指数読み取りプライマー結合部位を有する)、Illuminaシークエンシングプライマー部位、及びIlluminaクラスター生成配列を含む。
【0119】
考慮点
第1のステップである3’ライゲーションは、おそらく、プロトコルにおいて最も重要なステップである。それは、先端を切断した形態のT4 RNAリガーゼの使用に依る。先端の切断は、エネルギーのためのATPを使用できなくなる酵素を与え、代わりに既にアデニル化されたオリゴを基質として使用する必要がある。それ故に、3’アダプターオリゴは、その3’末端でアデニル化される。ATPを用いることができる完全に機能するRNAリガーゼがこのステップにおいて使用される場合、それは、アダプターを標的RNA種のみにライゲーションする代わりに、存在する様々なRNA種をコンカテマー中にライゲーションするであろう。しかしながら、miRNAだけでなく全てのRNA種が標的であり、これが、多くの意図的でないライゲーション生成物の形成をもたらすことを理解されたい。これらの生成物がシークエンシング前に除去される必要があるだけでなく、他のRNA種がアダプターをmiRNA集団から引き離すべきである。直接計算することは難しいが、実際に3’アダプターにライゲートされるmiRNAのパーセントに関して、存在するmiRNAのライゲーションの効果的な有効性は、低くなる可能性が高い。3’アダプターはまた、その5’末端で3−炭素スペーサーを有する。これは、RNAが、完全長T4 RNAリガーゼを使用するその後の5’ライゲーション反応においてその5’末端にライゲーションするのを防ぐためである。
【0120】
試料中に存在するmiRNA以外のRNA分子がライゲートされるときに生じる意図的でないライゲーション生成物は、多少なりとも問題であるが、このプロトコルで形成される最も問題である生成物は、ライゲートされていない3’アダプターが、5’アダプターにライゲートされて第2のライゲーションステップにおいてアダプター二量体を形成するときに生じる。
【0121】
これは、PCR後に意図的なmiRNAライゲーション生成物に対して高度に相補的である短い生成物を形成する。実際には、それらは、miRNAの内部の約22bpが異なるだけである。アダプター二量体は、意図的なmiRNA生成物に効率的にハイブリダイズし、2つの分離を困難にするであろう。この問題は、RTプライマーを3’ライゲーション生成物にハイブリダイズすることによって多少なりとも助けられる。RTプライマーが3’アダプターの全体長さに対して相補的であるため、ハイブリダイゼーションは、ライゲートされていない3’アダプターのいくつかに結合する役割を果たし、これは、5’ライゲーション反応においてアダプター二量体の形成を防ぐ。この技術は、アダプター二量体の形成を軽減する一方で、依然として多くが残存し、PCR後に存在する。それは、ゲル電気泳動によって意図的な生成物から分離される必要がある。しかしながら、アダプター二量体と意図的なmiRNA生成物との間の強力なハイブリダイゼーションにより、ゲルは、極端に変性する条件下で実行されるべきである。これを達成するために、10%アクリルアミドTBE−Ureaゲルが使用される。さらに、ゲルは、事前に加熱した緩衝液(90℃)中で実行される。熱いゲルを実行するのは不便ではあるが、この研究は、室温で実行された10%アクリルアミドTBE−Ureaゲルが、この適用に対して十分に変性していないことを示した。
【0122】
詳細な手順
一般留意事項
複数の成分が反応に付加されるこれらのステップに関して、最良の実践は、行われる全ての反応に十分な成分の「マスター混合物」を作製することである。プロトコルの間中、試料は、インキュベートしない場合、常に氷上、または氷温度で保持されるべきである。このプロトコルを確立する上で、試料を使用しない場合、冷蔵庫内で冷えた状態に保たれた金属ブロック内で保持した。(しかしながら、プロトコルでは、簡潔にするため「氷上に」と述べる)さらに、先端を切断したT4 RNAリガーゼ2;RNAse阻害剤、マウス;T4 RNAリガーゼ1、SuperScript II;及びPhusion PCR Master Mixは全て氷上で保持されるべきである。以下のステップにおいて、「停止点」は、プロトコルが一晩で停止され得る点に記載される。このプロトコルは、3日以内に完了され得る。−30℃で一晩のインキュベーションの沈殿が−80℃での2時間のインキュベーションに短縮される場合、プロトコルは、2日以内に完了され得る。
【0123】
3’ライゲーション
1.「2X3’ライゲーション緩衝液」と呼ばれる以下の保存緩衝液を調製する。この処方は、多くの反応に対して十分であり、プロトコルが実行される度に新しく調製する必要がない。使用の合間、−20℃で保存する。
250μLの50%PEG8000(T4 RNAリガーゼ1キットから)
200μLの10X T4 RNAリガーゼ緩衝液(T4 RNAリガーゼ1キットから)、550μLのDNAse、RNAse遊離水
2.スパイクイン対照の保存溶液を作製する。このプロトコルの複数の実行に好適な大量のバッチを作製する。−80℃で保存する。ここに列挙される濃度は、ヒト血漿試料に好適である。しかしながら、スパイクインの総インプット量は異なる試料タイプに対して調節される必要があることが予想される。
最終濃度:
20pMのmiRNASeqマルチプレックス、22bpのスパイクイン、2pMのmiRNASeqマルチプレックス、25bpのスパイクイン、
0.2pMのmiRNASeqマルチプレックス、20bpのスパイクイン
3.0.2mLのPCR管内で以下を組み合わせる。
1μLの10uM miRNASeqマルチプレックス3’アダプター、1μLのスパイクイン保存液(ステップ2から)
4μLの総RNA
4.管を少し動かすことによってゆっくりと混合し、テーブル上の小型遠心分離機内で管を回転沈殿させる。事前に加熱した熱サイクル装置内で、70℃で2分間インキュベートする。インキュベーション後、氷上ですぐに冷やす。
5.各試料に以下の10μLの2X 3’ライゲーション緩衝液、
2μLのT4 RNAリガーゼ2、先端を切断した1μLのRNAse阻害剤、マウスを付加する。
6.成分をゆっくりと混合し、回転沈殿する。熱サイクル装置内で、25℃で1時間インキュベートする。(留意点:1時間より長いインキュベーション時間により、不要な生成物が生成されることが示された。)
ブロッキングライゲーション
1.ブロッキングオリゴヌクレオチドを事前にアニールする(これを毎回行う)。以下の通り、1XT4 DNAリガーゼ緩衝液中で0.5μMのブロッキングオリゴヌクレオチド保存液をインキュベートする。
95℃で5分間、65℃で5分間、55℃で5分間、45℃で5分間、35℃で5分間、25℃で5分間、4℃で無限
2.以下のマスター混合物を作製する。
1μLの事前にアニールしたブロッキングオリゴヌクレオチドの希釈保存液、1μLの10mM ATP
1μLのT4 DNAリガーゼ
3.3μLの上記のマスター混合物を各3’ライゲーション反応に付加する。
4.30℃で1時間、続いて、65℃で10分間インキュベートし、4℃に保つ。
【0124】
RTプライマーハイブリダイゼーション、及び5’ライゲーション
1.3’ライゲーション生成物に、1μLの10uM miRNASeqマルチプレックスRTプライマーを付加する。以下の通り、熱サイクル装置内でインキュベートする。
75℃で5分間、37℃で30分間、25℃で15分間、4℃で無限
2.試料をインキュベートしている間、20uMのmiRNASeqマルチプレックス5’アダプターを解凍する。解凍すると、アダプターを70℃で2分間インキュベートし、次いで、氷上ですぐに冷やす。
3.4 5’アダプターのプールを次のステップで使用する。これらは、20uMの総アダプター濃度に対して、各々5uMの最終濃度における、miRNASeqマルチプレックス5’アダプターMod1、2、3、及び4の等モルの混合物である。
4.試料のインキュベートが終了すると、それらを氷に移す。以下を付加する。
0.64μLのT4 RNAリガーゼ1
1μLのRNAse阻害剤、マウス
0.86μLのRNAse、DNAse遊離水
1μLの20uM miRNASeqマルチプレックス5’アダプターModプール、1μLの10X T4 RNAリガーゼ緩衝液(T4 RNAリガーゼ1キット)、1μLの10mM ATP(T4 RNAリガーゼ1キット)
5.ゆっくりと混合し、簡単に回転沈殿する。熱サイクル装置内で、試料を25℃で1時間インキュベートする。停止点(試料をこのステップの後−80℃内に配置し、一晩放置してよいが、停止前に試料を逆転写にかけるのが理想である)
【0125】
逆転写及びPCR
1.以下の反応を準備する。この時点までにプロトコルは、約26.5μLのライゲートされた生成物を生成した。11μLの生成物だけを先に進め、残りは、反復が必要な場合に利用できるようにした。未使用の生成物は、−80℃で保存する必要がある。
4μLの5X FS緩衝液(SuperScript IIキット)、2μLの0.1M DTT(SuperScript IIキット)
1μLのデオキシヌクレオチド混合物(各10mM)、1μLのRNAse阻害剤、マウス
1μLのSuperScript II(SuperScript IIキット)
11μLのライゲーション生成物(前のステップから)
2.熱サイクル装置内で、試料を以下の通りインキュベートする:42℃で50分間
70℃で15分間、4℃で無限
3.以下を各試料に付加する:
25μLのPhusion High−Fidelity PCR Master Mix
2.5μLの20uM miRNASeqマルチプレックスRプライマー
各々の個別試料に、2.5μLの12個の異なる指標をつけたmiRNASeqマルチプレックスFプライマーのうちの1つを20uMで付加し、どの試料がどのバーコード付けしたプライマーを受けたのか必ず記録する。試料を混合し、回転沈殿する。
4.熱サイクル装置内で、試料を以下の通りインキュベートする:94℃で30秒間、
94℃で10秒間、72℃で45秒間の15サイクル、
65℃で5分間、4℃で無限
【0126】
停止点(試料を−20℃で保存してよい)、濃度、ゲル分離、及び精製
このプロトコルで実行されるゲルは、BioRadからのMini−PROTEAN形式であり、Mini−PROTEAN Tetra Cellゲルシステムで実行される。異なるゲルシステムを用いることにより、このプロトコルのために広範囲にわたって修正されることが必要になることが予想される。
1.各試料を1.7mLの微量遠心管に移す。250μLの緩衝液PBを付加する(MinEluteキット)。よく混合して、2mLの収集管内に配置されたMinEluteカラムに移す。最大速度で1分間遠心分離する。素通り画分を廃棄する。
2.750μLの緩衝液PE(MinEluteキット、エタノールを確実に付加する)をMinEluteカラムに付加する。最大速度で1分間遠心分離する。素通り画分を廃棄し、カラムを同じ収集管内に戻して配置する。再度、最大速度で1分間遠心分離する。
3.カラムを清潔な1.7mLの微量遠心管に移す。17.5μLのRNAse、DNAse遊離水を付加する。5分間静置させ、最大速度で1分間遠心分離する。微量遠心管内に素通り画分を保持して、カラムを廃棄する。
4.17.5μLの2X TBE−Urea試料緩衝液を各試料に付加する。よく混合し、回転沈殿する。試料を室温で置いておく。
5.DNA段階希釈溶液を調製する。この処方により、いくつかの実行に対して十分に作製され、新しく調製する必要がない。4℃で保存する。
20bpの段階
200μLの2X TBE−尿素試料緩衝液、180μLのDNAse、RNAse遊離水
20μLの20bp DNA段階保存溶液(Bayou BioLabs)
100bpの段階
200μLの2X TBE−Urea試料緩衝液、190μLのDNAse、RNAse遊離水
10μLの100bp DNA段階保存溶液(NEB)
6.プロトコルのこの時点で、熱いゲルを実行する。これは、沸点近傍のTBE緩衝液を用いることを伴うため、非常に慎重になるべきである。さらに、エプロン及び手袋などの保護用品を着用すべきである。
7.加熱ブロックを95℃に事前加熱する。
8.10X TBE緩衝保存液から1X TBE緩衝液を作製する。1つまたは2つのゲルに十分な1リットルを作製する。単一のゲルは、試料間にスペーサーレーンを伴わず4つの試料を収容し得る。各試料を分割し、2つのレーンで実行して、アダプター二量体からの干渉を避ける。同時に2つを超えるゲルを実行するのは推奨されない。
9.熱い水道水(蛇口から出てくる水より熱くない)で10%TBE−Urea Mini−PROTEANゲル(複数可)を事前に温める。それらを包装内に入れたままにし、浮かんでこないように重みで押し下げる。また、ゲルの入れ物を水中で温める。
10.電子レンジで、2つの500mLのPyrexビーカー内の450mLの分割量に分割した900mLの1X TBE緩衝液を、上部を部分的にサランラップ(登録商標)で覆って80〜85℃に加熱する。2〜5分間で熱増加する(電子レンジの出力に応じる)。熱増加の間で、温度計を用いて緩衝液を慎重に攪拌し、温度を確認する。緩衝液を沸騰させない。
11.緩衝液の加熱が完了間近になると、試料を95℃で事前に加熱した加熱ブロック内に配置する。また、20bp及び100bpの希釈溶液を加熱ブロック内に配置する。全ての試料を、ゲル上に投入する少なくとも2分前に、95℃の状態に確実にする。試料を加熱ブロック内に2分間超〜最大約30分間残すのは有害ではない。
12.ゲル及びゲルの入れ物を温水から取り出す。ゲルをそれらの包装から取り出し、ゲルの底及びレーンコームの緑色のテープを確実に除去する。ゲルの入れ物内でゲルを集める。
13.この時点で熱い1X TBE緩衝液(80〜85℃)をゲル集合体に注ぎ、上まで充填する。
14.p20を15μLに設定して、各ウェルのゲル内で、ピペットで吸入及び排出する。これにより、保存中ウェル中で結晶化する場合がある尿素を一切除去する。ウェル中の気泡を一切除去する。
15.2つの段階管を取り出す(それらは熱いため慎重に)。テーブル上の小型遠心分離機でそれらを簡単に回転沈殿する。他のレーンを汚染するのを避けるように慎重にピペットで滴下して、15μLの20bpの段階をレーン1のゲルに付加する。管は、開放したときに「ポン」と鳴る場合がある。15μLの100bpの段階をレーン2に付加する。
16.1対の試料管を加熱ブロックから取り出す。テーブル上の小型遠心分離機でそれらを簡単に回転沈殿する。2つの15μLの分割量の各試料を2つの隣接するゲルのレーン中に投入する。試料の全てに対して繰り返す。ゲルが冷えるため素早く、しかし慎重にかつ留意して作業する。
17.全ての試料を投入すると、ゲル集合体をゲルボックス内にゆっくりと配置する。残りの1X TBE緩衝液を電子レンジ内で90℃に再加熱する。残り全ての1X TBEをゲルボックス内に注ぐ(ゲル集合体の内部ではない)。
18.10mLピペットで滴下しながら、可能な限り上まで充填するように、ゲルボックス内の緩衝液でゲル集合体の内部に緩衝液を満たす。熱い緩衝液は実行している間に蒸発するため、これは重要である。
19.ゲルを200Vで実行開始する。電流を注視する。電流が最初の電流から10mAを超えて上昇し始める場合(これは、発生する可能性が高い)、10V〜190Vまで電圧を下げる。電流を監視し続け、電流が安定するまで電圧をより低く調節する。しかしながら、ゲルを160V未満で実行しない。ゲル及び緩衝液が熱いため、電流は上昇する。システムの伝導性は、室温で実行するときよりはるかに高くなる。増加した伝導性により、より多くの電流が流れ、同様に、ゲルを加熱し、伝導性がさらに増加し、正のフィードバックループの形成が可能になる。それ故に、実行中、電流を注視することが必要である。これらの条件下で、ゲルを45分間実行するべきである。
20.電源を切って、ゲルボックスを分解する。プラスチックケースを開ける前に、ベンチトップ上でゲルを冷却する。ゲルを冷却している間、各ゲルに関して、50mLの1X TBEを好適にサイズ決めされたゲル染色容器に付加する。5μLのSYBR Gold 10,000X保存液を各50mLのTBE分割量に付加し、混合する。容器をアルミニウムホイル内に包み、光から保護する。現状冷却したゲルのプラスチックケースを開け、ゲルをTBE及びSYBR Goldを有する染色容器内に配置する。容器をアルミニウムホイルで再度覆い、10分間ゲル振動装置で振動させる。
21.ゲルを染色している間、各試料に関して以下を調製する。20ゲージ針を用いて、0.5mLの微量遠心管の底を突いて穴を開ける。この管を1.7mLの遠心分離管内に配置する。
22.UV徹照器に1枚のサランラップを配置する。ゲルを染色溶液からサランラップシート上に移す。適切なゲル可視化システム(すなわち、UVP EC3撮像システム)を用いて、UV照明下でゲルの画像を捕捉する。
23.サランラップを拾い上げることによって、後のゲル切除ステップで利用可能であるUV徹照器(恐らく、撮像したステップと同じ)にゲルを移す。カミソリ刃及び鉗子を用いて、各試料に関して135bpのバンドを慎重に切除する。各試料を隣接するレーンに2つの分割量で投入してから、同じ試料からの両方のバンドを切り離す。カミソリ刃及び鉗子を、それらがゲルに触れる度に取り替えて、相互汚染を避ける。ゲル断片を底に穴が開いた0.5mLの微量遠心管内に配置する。
24.ゲル切片を含む1.7mLの微量遠心管内に入れ子にされた0.5mLの微量遠心管を微量遠心機に移す。最大速度で1分間回転させる。ゲル断片は、1.7mLの微量遠心管の底に小切片の状態であるはずである。ゲル断片のいくつかが0.5mLの管内に残っている場合、最大速度でさらに1分間回転させる。
25.「浸漬溶液」と呼ばれる以下の保存液を調製する。この処方により、多くの試料に対して十分に作製され、毎回新しく調製する必要はない。室温で保存する。
2mLの5M 酢酸アンモニウム、2mLの1%SDS溶液
4μLの0.5M EDTA
16mLのRNAse、DNAse遊離水
26.300μLの浸漬溶液を各試料に付加する。攪拌しながら、70℃で2時間インキュベートする。
27.各試料(ゲル切片を含む)を回転X遠心分離管ろ過装置の0.22uMの酢酸セルロースに移し、その付随する微量遠心管内に置いておく。微量遠心機内で、最大速度で1分間回転させる。
28.素通り画分を新しい1.7mLの微量遠心管に移す。1μLの10ug/μLグリコーゲンを付加する。300μLの100%イソプロパノールを付加する。簡単にボルテックス及び回転沈殿する。−30℃で一晩インキュベートする。停止点(試料を−3℃で数日間沈殿条件に保ってよい。)
29.冷蔵遠心分離機(4℃)で20分間、14,000rpm(最大速度)で試料を回転させる。再度、管の蝶番を、ペレットの位置が予測可能になるように外方向に配置する。
30.試料を遠心分離している間、氷水に配置することによって、または他のいくつかの好適な方法によって80%エタノールの分割量を冷やす。
31.遠心分離後、上清をピペットで取り除く。p200を用いて、ピペットの先端部を管の底の近くに蝶番から離して配置し、液体をゆっくりと除去する。100μLの冷えた80%エタノールを付加し、冷蔵遠心分離機(4C)で10分間、14,000rpm(最大速度)で再度遠心分離する。
32.上に記載されるように、p200を用いて上清を再度慎重に除去する。p200を用いて可能な限り多く除去した後、p20を使用して残りを取り、可能な限り残りの液体が少なくなるようにする。
33.10μLのEB緩衝液(MinEluteキット)中でペレットを再懸濁する。好適な方法(1μLの試料インプット量を有するQBit HS DNAが好ましい)を用いて、試料の濃度を測定する。試料をシークエンシングのために準備する。典型的には、このプロトコルは、試料のインプット質量及び試料タイプに応じて10μLの1〜4ng/μL生成物を産出する。それは多重化レベルに応じるが、0.5ng/μL以上のライブラリーをシークエンシングのために十分に濃縮する。より低い産出が予想される場合、より高い濃度の生成物を産出するように、より低い体積でペレットを再懸濁してよい。
KAPA qPCRを実行して、シークエンシング前にライブラリー濃度を定量化することが強く推奨される。
【0127】
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【0128】
2.実施例#2:ブロックされた試料及びブロックされていない試料中の望ましくないmiRNAの相対計数の決定
望ましくないmiRNAの3’末端にライゲーションするブロッキング核酸を使用する最初の試みは、成功せず、アダプター結合の低い有効性を有するmiRNAライブラリーをもたらした。結果的に、T4 DNAライゲーション反応において使用された残りのATPは、先端を切断したT4 RNAリガーゼ2の有効性を阻害していたと仮定される。問題を解決するために、以下のプロトコルを確立した。
【0129】
3’ブロッキングプロトコル
最初に、1μLの0.5μM miRNAブロッキングオリゴヌクレオチドを、95℃、65℃、55℃、45℃、及び35℃の温度で、それぞれ、5分間インキュベートして、ヘアピン構造の適切な形成を確実に行った。インキュベートしたブロッキングオリゴヌクレオチドを、1μLのT4 DNAリガーゼ(NEB)、1μLの10X T4 DNAリガーゼ緩衝液(NEB)、1μLのマウスRNAse阻害剤(NEB)、及び2μLの水と共に4μLの単離したRNAを含有するマイクロRNAと組み合わせ、30℃で1時間及び65℃で15分間インキュベートしてアニールし、さらなる反応から望ましくないmiRNAをブロックした。インキュベーション後、反応生成物を、マイクロRNAを結合することができるカラムを用いて単離し、先端を切断したT4 RNAリガーゼ2に対して阻害性である10X T4 DNAリガーゼ緩衝液から存在するATPを除去するために20μLの水中に溶出した。カラムを浄化した後、10μLのカラム溶出液、1μLの10μM 3’アダプター、1μLの先端を切断したT4 RNAリガーゼ2(NEB)、1μLのマウスRNAse阻害剤(NEB)、2.5μLの50%PEG 8000(NEB)、2μLの10X T4 RNAリガーゼ緩衝液(RNA)、及び0.5μLの水を19μLの最終体積になるように組み合わせ、25℃で1時間インキュベートした。1μLの10μM 逆転写プライマーを、3’アダプターライゲーション生成物に75℃で5分間、37℃で30分間、及び25℃で15分間アニールし、その後、アダプター二量体生成物の形成を軽減するために、5’アダプターを付加した。1μLの20μM プールした5’アダプターを、70℃で2分間インキュベートし、次いで、前の反応、ならびに1μLのT4 RNAリガーゼ1(NEB)、1μLのマウスRNAse阻害剤(NEB)、1μLの10mM ATP、及び1μLの10X T4 RNAリガーゼ緩衝液と組み合わせ、25℃で1時間インキュベートした。11μLのライゲーション反応を1μLのSuperScript II(Invitrogen)、4μLの5XFirst Strand Reaction Buffer(Invitrogen)、2μLの100mM DTT(Invitrogen)、1μLのマウスRNAse阻害剤(NEB)、及び1μLの10mM dNTPの各々と組み合わせることによって、ライゲートした反応生成物を逆転写し、42℃で50分間及び70℃で15分間インキュベートした。得られたcDNAを含有する反応物を、2.5μLの20μM フォワード及びリバースプライマーの各々と共に、25μLの2X Phusion High−Fidelity PCR Master Mix(NEB)を付加することによってPCRを介して増幅した。熱サイクル条件は、94℃で30秒間、続いて、94℃で10秒間、72℃で45秒間の15サイクルであり、65℃で5分間の最終伸長を行った。ライブラリーは、製造業者の取扱説明書に従って、MinElute PCR精製キット(Qiagen)を用いて浄化し、濃縮し、20μlの最終体積に溶出した。ライブラリーを、50分間加温した緩衝液を用いて、TBE−Urea 10パーセントアクリルアミドゲル(Bio−Rad)上で分離した。miRNA(約135〜145の塩基対)に対応するバンドを切除し、ゲルから溶出し、沈殿させ、10μlのEB緩衝液(Qiagen)中で再懸濁した。低分子RNAライブラリー濃度を、ライブラリー定量化キット−Illumina/ABI Prism(KAPA Biosystems)によって定量化し、標準的なIlluminaプロトコルに従って、HiSeq2000またはMiSeqにおいて配列決定した。
【0130】
個々のかつプールした5’及び3’ブロッカーを用いるブロッキング有効性の研究
上に記載される同じ方法を用いて、ヒト心臓miRNAのmiRNAライブラリーを、ブロッキングプロトコルを用いて、かつブロッキングプロトコルを用いず構成した。miR−16に対する3’ブロッカーの有効性を試験するために、上述の項から改善した3’ブロッキングプロトコルを使用した。
【0131】
ブロッカーを有しないライブラリーと、hsa−miR−16−5p 3’ブロッカー(3’C3ホスホラミダイトスペーサーを有する配列番号13)、hsa−miR−26a−5p 5’ブロッカー(5’C3ホスホラミダイトスペーサーを有する配列番号2)、及びhsa−miR−486−5p 5’ブロッカー(5’C3ホスホラミダイトスペーサーを有する配列番号1)を用いて作製されたライブラリーとの比較を行った。
図14〜16にそれぞれ示されるように、各々の場合においてブロックされたmiRNAの正規化計数は、対照と比較して有意に低下した。
【0132】
次いで、ブロッカーの混合されたプールを用いてブロッキングプロトコルを試験した。hsa−miR−16−5p 3’ブロッカー(3’C3ホスホラミダイトスペーサーを有する配列番号13)、hsa−miR−26a−5p 5’ブロッカー(5’C3ホスホラミダイトスペーサーを有する配列番号2)、hsa−miR−451−5p 5’ブロッカー(5’C3ホスホラミダイトスペーサーを有する配列番号3)、及びhsa−miR−486−5p 5’ブロッカー(5’C3ホスホラミダイトスペーサーを有する配列番号1)を含有するブロッカーのプールを調製した。ヒト心臓miRNAのmiRNAライブラリーを、プールを有するブロッキングプロトコルを用いて、かつブロッキングプロトコルを用いず構成した。hsa−miR−16−5p、hsa−miR−26a−5p、及びhsa−miR−486−5pの各々の存在量を測定した。
図17〜20で見ることができるように、プールしたブロッカーは、得られたライブラリー中の望ましくないmiRNAの各々の存在量を有意に低下した。
【0133】
G.支持実施形態
本開示は、具体的ではあるが、非排他的に、以下の実施形態:実施形態1に対する特許請求の範囲を支援する。miRNAライブラリーにおける望ましくないマイクロRNA(miRNA)の存在量を低下させるのに用いるブロッキング核酸であって、ブロッキング核酸は、(a)3’末端及び5’末端を有するCrick鎖と、(b)ストリンジェントな条件下で望ましくないmiRNAの第1の末端の結合領域とアニールする、Crick鎖の5’末端またはCrick鎖の3’末端のうちの一方の一本鎖相補領域であって、当該第1の末端が、望ましくないmiRNAの5’末端または3’末端である、一本鎖相補領域と、(c)相補領域に隣接するCrick鎖上の二本鎖領域であって、二本鎖領域がCrick鎖にアニールされるWatson鎖を含み、Watson鎖が5’末端及び3’末端を有する、二本鎖領域と、(d)Crick鎖の3’末端に連結される第1のブロッキング部分であって、リガーゼの基質としての役割を果たすことができない、第1のブロッキング部分と、(e)Crick鎖の5’末端に連結される第2のブロッキング部分であって、リガーゼの基質としての役割を果たすことができない、第2のブロッキング部分と、(f)相補領域がCrick鎖の3’末端にある場合、Watson鎖の3’末端に連結される、または相補領域がCrick鎖の5’末端にある場合、Watson鎖の5’末端に連結される第3のブロッキング部分であって、リガーゼの基質としての役割を果たすことができない、第3のブロッキング部分と、(g)Watson鎖上のライゲーション末端であって、相補領域がCrick鎖の5’末端にある場合、Watson鎖の3’末端に、または相補領域がCrick鎖の3’末端にある場合、Watson鎖の5’末端に位置する、ライゲーション末端と、を含む、ブロッキング核酸。実施形態2.miRNAライブラリーにおける望ましくないマイクロRNA(miRNA)の存在量を低下させるために用いるブロッキング核酸であって、ブロッキング核酸は、(a)ブロッキング核酸の5’末端及びブロッキング核酸の3’末端と、(b)ストリンジェントな条件下で望ましくないmiRNAの第1の末端の結合領域とアニールする、ブロッキング核酸の5’末端及びブロッキング核酸の3’末端のうちの一方の一本鎖の相補領域であって、当該第1の末端は、望ましくないmiRNAの5’末端または3’末端のいずれかであり、相補領域は末端を有する、一本鎖の相補領域と、(c)ライゲーション末端を有するヘアピンループ形成領域であって、該相補領域に隣接するヘアピンループ形成領域と、(d)相補領域の末端に連結される第1のブロッキング部分であって、リガーゼの基質としての役割を果たすことができない、第1のブロッキング部分と、を含む、ブロッキング核酸。実施形態3.相補領域が、高度にストリンジェントな条件下で結合領域とアニールする、実施形態1または2のいずれかに記載のブロッキング核酸。実施形態4.相補領域が、最大限ストリンジェントな条件下で結合領域とアニールする、実施形態1〜3のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態5.ブロッキング核酸が、第1のブロッキング部分と相補領域との間にリンカー基を含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態6.ブロッキング核酸が、第1のブロッキング部分と相補領域との間にリンカー基を含み、リンカー基が、スペーサー9(トリエチレングリコール)及びスペーサー18(ヘキサ−エチレングリコール)からなる群から選択される、実施形態1〜5のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態7.相補領域が、5〜50ヌクレオチド長である、実施形態1〜6のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態8.相補領域が、8〜20ヌクレオチド長である、実施形態1〜7のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態9.相補領域が、10〜15ヌクレオチド長である、実施形態1〜8のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態10.相補領域が、配列番号1〜4のうちの1つの1〜12位と少なくとも90%の同一性を有する配列を含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態11.相補領域が、配列番号1〜4のうちの1つの1〜12位と95%超の同一性を有する配列を含む、実施形態1〜10のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態12.相補領域が、配列番号4の配列 1〜12位と少なくとも90%の同一性を有する、実施形態1〜11のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態13.相補領域が、配列番号4の1〜12位と95%超の同一性を有する配列を含む、実施形態1〜12のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態14.第1のブロッキング部分が、利用可能な5’リン酸基を欠いている、利用可能な3’ヒドロキシル基を欠いている、またはその両方である、修飾ヌクレオチドである、実施形態1〜13のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態15.第1のブロッキング部分が、反転デオキシヌクレオチド、ジデオキシヌクレオチド、反転ジデオキシヌクレオチド、C3スペーサー(ホスホラミダイト)、スペーサー9(トリエチレングリコール)、プロピル基、プロパノール基、及びスペーサー18(ヘキサ−エチレングリコール)からなる群から選択される、実施形態1〜14のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態16.前記ヘアピンループ形成領域群が、配列番号5と少なくとも90%の同一性を有する配列を含む、実施形態2に記載のブロッキング核酸。実施形態17.前記ヘアピンループ形成領域群が、配列番号5と95%超の同一性を有する配列を含む、実施形態2または16のいずれかに記載のブロッキング核酸。実施形態18.相補領域が、ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも5つの連続する塩基とアニールする、実施形態1〜17のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態19.相補領域が、ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも8つの連続する塩基とアニールする、実施形態1〜18のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態20.相補領域が、ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも10の連続する塩基とアニールする、実施形態1〜19のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態21.相補領域が、ストリンジェントな条件下で配列番号6及び配列番号10のうちの少なくとも1つの1〜8位とアニールする、実施形態1〜20のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態22.相補領域が、ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの1〜9位とアニールする、実施形態1〜21のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態23.相補領域が、高度にストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも5つの連続する塩基とアニールする、実施形態1〜22のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態24.相補領域が、高度にストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも8つの連続する塩基とアニールする、実施形態1〜23のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態25.相補領域が、高度にストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも10の連続する塩基とアニールする、実施形態1〜24のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態26.相補領域が、高度にストリンジェントな条件下で配列番号6及び配列番号10のうちの少なくとも1つの1〜8位とアニールする、実施形態1〜25のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態27.相補領域が、高度にストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの1〜9位とアニールする、実施形態1〜26のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態28.相補領域が、最大限ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも5つの連続する塩基とアニールする、実施形態1〜27のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態29.相補領域が、最大限ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも8つの連続する塩基とアニールする、実施形態1〜28のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態30.相補領域が、最大限ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの少なくとも10の連続する塩基とアニールする、実施形態1〜29のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態31.相補領域が、最大限ストリンジェントな条件下で配列番号6及び配列番号10のうちの少なくとも1つの1〜8位とアニールする、実施形態1〜30のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態32.相補領域が、最大限ストリンジェントな条件下で配列番号6〜11のうちの少なくとも1つの1〜9位とアニールする、実施形態1〜31のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態33.ブロッキング核酸が、DNA、RNA、ロック核酸、及び架橋核酸からなる群から選択される核酸からなる、実施形態1〜32のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態34.ブロッキング核酸が、配列番号1〜4のうちの少なくとも1つと少なくとも90%の同一性を有する配列を含むDNA分子である、実施形態2、16、及び17のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態35.ブロッキング核酸が、配列番号1〜4のうちの少なくとも1つと95%超の同一性を有する配列を含むDNA分子である、実施形態2、16、17、及び34のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態36.ブロッキング核酸が、配列番号4と少なくとも90%の同一性を有する配列を含むDNA分子である、実施形態2、16、17、34、及び35のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態37.ブロッキング核酸が、配列番号4と95%超の同一性を有する配列を含むDNA分子である、実施形態2、16、17、及び34〜36のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態38.ブロッキング核酸が、配列番号13と少なくとも90%の同一性を有する配列を含むDNA分子である、実施形態2、16、及び17のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態39.ブロッキング核酸が、配列番号13と95%超の同一性を有する配列を含むDNA分子である、実施形態2、16、17、及び38のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態40.ライゲーション末端が、利用可能な5’リン酸基または利用可能な3’ヒドロキシル基のうちの1つを有するヌクレオチドである、実施形態1〜39のいずれか1つに記載のブロッキング核酸。実施形態41.望ましくないマイクロRNA(miRNA)が逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)に関与することを防止する方法であって、望ましくないmiRNAが、5’末端及び3’末端を有し、本方法が、実施形態1〜実施形態40のいずれか1つに記載のブロッキング核酸の相補領域を、望ましくないmiRNAの第1の末端の結合部位とアニールすることを含み、望ましくないmiRNAの第1の末端が、5’末端または3’末端のうちの一方である、方法。実施形態42.アニーリングが、ストリンジェントな条件下で行われる、実施形態41に記載の方法。実施形態43.アニーリングが、高度にストリンジェントな条件下で行われる、実施形態41または42に記載の方法。実施形態44.アニーリングが、最大限ストリンジェントな条件下で行われる、実施形態41〜43のいずれか1つに記載の方法。実施形態45.ブロッキング核酸を、望ましくないmiRNAの第1の末端にライゲーションすることを含む、実施形態41〜44のいずれか1つに記載の方法。実施形態46.望ましくないmiRNAの第1の末端が、5’末端であり、相補領域が、ブロッキング核酸の5’末端にある、実施形態41〜45のいずれか1つに記載の方法。
実施形態47.望ましくないmiRNAの第1の末端が、3’末端であり、相補領域が、ブロッキング核酸の3’末端にある、実施形態41〜46のいずれか1つに記載の方法。実施形態48.ブロッキング核酸を、望ましくないmiRNAの第1の末端にライゲーションすることを含み、ライゲーションステップは、DNA/RNAリガーゼを用いて行われる、実施形態41〜47のいずれか1つに記載の方法。実施形態49.ブロッキング核酸を、望ましくないmiRNAの第1の末端にライゲーションすることを含み、ライゲーションステップは、T4 DNAリガーゼを用いて行われる、実施形態41〜48のいずれか1つに記載の方法。実施形態50.望ましくないmiRNAが、mir−16、mir−15a、mir−15b、mir−195、mir−424、mir−497、mir−486、mir−451、及びmir−26からなる群から選択される、実施形態41〜49のいずれか1つに記載の方法。実施形態51.実施形態41〜50のいずれか1つに記載の方法の生成物である、ブロックされたマイクロRNA(miRNA)複合体。実施形態52.miRNAライブラリーにおける望ましくないマイクロRNA(miRNA)の存在量を低下させる方法であって、望ましくないmiRNAが、5’末端及び3’末端を有し、本方法が、(a)複数のmiRNAを含む試料からRNAを精製することと、(b)アデニル化核酸アダプター及び第1のDNA/RNAリガーゼを、該アデニル化核酸アダプターを複数のmiRNAの3’末端にライゲーションすることができる条件下で導入することと、(c)実施形態1〜実施形態40のうちのいずれか1つに記載のブロッキング核酸を、該ブロッキング核酸の相補領域を望ましくないmiRNAの結合領域にアニールすることができる条件下で、ブロックされた試料を生成するために導入することと、(d)RNAアダプター及びRNAリガーゼを、該RNAアダプターを複数のmiRNAの5’末端にライゲーションすることができる条件下で導入することと、(e)複数のmiRNAの逆転写を可能にする条件下で、逆転写酵素をブロックされた試料に導入して、cDNA試料を生成することと、(f)望ましくないmiRNAの存在量が低下したmiRNAライブラリーを生成するために、cDNA試料上でポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行うことと、を含む、方法。実施形態53.第2のDNA/RNAリガーゼを、ブロッキング核酸を望ましくないmiRNAの5’末端及び3’末端のうちの一方にライゲーションすることができる条件下で導入することと、を含む、実施形態52に記載の方法。実施形態54.第2のDNA/RNAリガーゼが、T4 DNAリガーゼである、実施形態53に記載の方法。実施形態55.ブロッキング核酸を、ブロッキング核酸の相補領域を望ましくないmiRNAの結合領域とアニールすることができるストリンジェントな条件下で望ましくないmiRNAでインキュベートすることを含む、実施形態52〜54のいずれか1つに記載の方法。実施形態56.ブロッキング核酸を、ブロッキング核酸の相補領域を望ましくないmiRNAの結合領域とアニールすることができる高度にストリンジェントな条件下で望ましくないmiRNAでインキュベートすることを含む、実施形態52〜55のいずれか1つに記載の方法。実施形態57.ブロッキング核酸を、ブロッキング核酸の相補領域を望ましくないmiRNAの結合領域とアニールすることができる最大限ストリンジェントな条件下で望ましくないmiRNAでインキュベートすることを含む、実施形態52〜56のいずれか1つに記載の方法。実施形態58.当該アデニル化核酸アダプターが、逆転写酵素プライマー結合部位を含む、実施形態52〜57のいずれか1つに記載の方法。実施形態59.アデニル化核酸アダプターが、アデニル化DNAアダプターである、実施形態52〜58のいずれか1つに記載の方法。実施形態60.アデニル化核酸アダプターが、アデニル化 RNAアダプターである、実施形態52〜59のいずれか1つに記載の方法。実施形態61.第1のDNA/RNAリガーゼが、先端を切断したT4リガーゼ2である、実施形態52〜60のいずれか1つに記載の方法。実施形態62.RNAアダプターが、5〜30塩基対長である、実施形態52〜61のいずれか1つに記載の方法。実施形態63.RNAアダプターが、18〜22塩基対長である、実施形態52〜62のいずれか1つに記載の方法。実施形態64.RNAリガーゼが、T4 RNAリガーゼ1である、実施形態52〜63のいずれか1つに記載の方法。実施形態65.ステップ(c)が、ステップ(b)及び(d)のうちの少なくとも1つの前に行われる、実施形態52〜64のいずれか1つに記載の方法。実施形態66.望ましくないmiRNAの結合領域が、望ましくないmiRNAの5’末端である、実施形態52〜65のいずれか1つに記載の方法。実施形態67.望ましくないmiRNAの結合領域が、望ましくないmiRNAの5’末端であり、これらのステップが、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、及び(f)の順序で行われる、実施形態52〜66のいずれか1つに記載の方法。実施形態68.望ましくないmiRNAの結合領域が、望ましくないmiRNAの3’末端である、実施形態52〜67のいずれか1つに記載の方法。実施形態69.望ましくないmiRNAの結合領域が、望ましくないmiRNAの3’末端であり、ステップ(c)が、ステップ(b)の前に行われ、ATPの濃度が、ステップ(c)と(b)との間で低下する、実施形態52〜68のいずれか1つに記載の方法。実施形態70.実施形態52〜69のいずれか1つに記載の方法の生成物である、望ましくないmiRNAの存在量が低下した、miRNAライブラリー。実施形態71.望ましくないmiRNAの存在量が、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97.5%、98%、99%、99.5%、99%、及び100%からなる群から選択される量で少なくとも低下する、実施形態70に記載のmiRNAライブラリー。実施形態72.miRNAライブラリーにおいてmiRNAの頻度を低下させるためのキットであって、実施形態1〜40のいずれか1つに記載の任意のブロッキング核酸を含む、キット。実施形態73.アニールされるとき、DNAをRNAにライゲーションすることができるDNA/RNAリガーゼの容器を含む、実施形態72に記載のキット。実施形態74.T4 DNAリガーゼの容器を含む、実施形態72または73に記載のキット。実施形態75.RNA/RNAリガーゼの容器を含む、実施形態72〜74のいずれか1つに記載のキット。実施形態76.T4 RNAリガーゼ1の容器を含む、実施形態72〜75のいずれか1つに記載のキット。実施形態77.RNA/DNAリガーゼの容器を含む、実施形態72〜75のいずれか1つに記載のキット。実施形態78.先端を切断したT4 RNAリガーゼ2の容器を含む、実施形態72〜77のいずれか1つに記載のキット。実施形態79.逆転写酵素の容器を含む、実施形態72〜78のいずれか1つに記載のキット。実施形態80.アデニル化核酸アダプターの容器を含む、実施形態72〜79のいずれか1つに記載のキット。実施形態81.アデニル化核酸アダプターの容器を含み、当該アデニル化核酸アダプターが、逆転写酵素プライマー結合部位を含む、実施形態72〜80のいずれか1つに記載のキット。実施形態82.アデニル化核酸アダプターの容器を含み、当該アデニル化核酸アダプターが、アデニル化DNAアダプターである、実施形態72〜81のいずれか1つに記載のキット。実施形態83.アデニル化核酸アダプターの容器を含み、当該アデニル化核酸アダプターが、アデニル化RNAアダプターである、実施形態72〜82のいずれか1つに記載のキット。実施形態84.RNAアダプターの容器を含む、実施形態72〜83のいずれか1つに記載のキット。実施形態85.複数のDNAプライマー、ヌクレオチド溶液、PCR緩衝液、及び好熱性DNAポリメラーゼを含む、実施形態72〜84のいずれか1つに記載のキット。実施形態86.miRNAの結合領域で、実施形態1〜40のいずれか1つに記載のブロッキング核酸にアニールされるmiRNAを含み、第1の末端が、5’末端または3’末端のうちの一方である、ブロックされたマイクロRNA(miRNA)複合体。実施形態87.第1の末端がmiRNAの5’末端である、実施形態86に記載のブロックされたmiRNA複合体。実施形態88.第1の末端がmiRNAの3’末端である、実施形態86に記載のブロックされたmiRNA複合体。実施形態89.miRNAが、mir−16、mir−15a、mir−15b、mir−195、mir−424、mir−497、mir−486、mir−451、及びmir−26からなる群から選択される、実施形態86〜88のいずれか1つに記載のブロックされたmiRNA複合体。実施形態90.配列番号1〜4及び13のうちの1つと少なくとも90%の同一性を有する配列を含む、核酸分子。実施形態91.配列番号1〜4及び13のうちの1つと95%超の同一性を有する配列を含む、核酸分子。実施形態92.配列番号1〜4及び13のうちの1つである配列を含む、核酸分子。実施形態93.ストリンジェントな条件下で実施形態90〜92のうちのいずれか1つに記載の核酸分子とアニールする、核酸分子。実施形態94.高度にストリンジェントな条件で実施形態90〜92のうちのいずれか1つに記載の核酸分子とアニールする、核酸分子。実施形態95.最大限ストリンジェントな条件下で実施形態90〜92のうちのいずれか1つに記載の核酸分子とアニールする、核酸分子。実施形態96.実施形態90〜95のうちのいずれか1つに記載の核酸分子のうちのいずれか1つを含む、細胞。実施形態97.該細胞が、原核細胞である、実施形態96に記載の細胞。実施形態97.実施形態90〜95のうちのいずれか1つに記載の核酸分子のうちのいずれか1つを含む、ベクター。
【0134】
H.結果
本発明の開示された実施形態の供されるいずれの要素も、単一の構造、単一のステップ、単一の物質などで具体化されてよいことを理解されたい。同様に、開示された実施形態の供される要素は、複数の構造、ステップ、物質などで具体化されてよい。
【0135】
上述の説明は、本開示の方法、機械、製造、組成物、及び他の教示を示し、かつ記載する。さらに、本開示は、開示される方法、機械、製造、組成物、及び他の教示のある特定の実施形態のみを示し、かつ記載するが、上で記載されるように、本開示の教示は、様々な他の組み合わせ、修正、及び環境で使用することができ、本明細書で明示されるような教示の範囲内で、当業者の技術及び/または知識と一致するように変更するかまたは修正することができることを理解されたい。本明細書の上に記載される実施形態は、本開示の方法、機械、製造、組成物、及び他の教示を実践することで知られるある特定の最良のモードを説明すること、ならびに当業者が、実施形態のように及び特定の適用もしくは使用によって必要とされる様々な修正をして、本開示の教示またはその他を使用できるようにすることをさらに意図する。したがって、本開示の方法、機械、製造、組成物、及び他の教示は、本明細書に開示される厳密な実施形態及び実施例に限定されることを意図しない。本明細書におけるいずれの項の見出しも、37C.F.R.§1.77の提示と一貫性を持つためだけに提供され、そうでない場合、構造化された列を提供する。これらの見出しは、本明細書に記載される発明(複数可)を限定することまた特徴付けることはないであろう。
【表2】