特許第6791878号(P6791878)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6791878不要な無線機への電力供給を自動的に停止することによる電力管理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6791878
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】不要な無線機への電力供給を自動的に停止することによる電力管理
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20201116BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20201116BHJP
【FI】
   H04W52/02
   H04W24/10
【請求項の数】20
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-556843(P2017-556843)
(86)(22)【出願日】2016年7月29日
(65)【公表番号】特表2018-525854(P2018-525854A)
(43)【公表日】2018年9月6日
(86)【国際出願番号】US2016044667
(87)【国際公開番号】WO2017019945
(87)【国際公開日】20170202
【審査請求日】2019年6月14日
(31)【優先権主張番号】14/814,178
(32)【優先日】2015年7月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ブランスマン、ローレンス ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ソンタグ、クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ムーンカ、ラジャス
【審査官】 久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−246977(JP,A)
【文献】 特開2015−56678(JP,A)
【文献】 特開2006−115415(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/063901(WO,A1)
【文献】 特開2012−222583(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線クライアント装置の1つ以上の無線機における電力消費を管理する方法であって、
前記クライアント装置の物理的位置を決定する工程と、
前記クライアント装置に常駐するクライアントアプリケーションによって、前記装置の前記物理的位置を信号品質サーバに送信する工程と、
前記信号品質サーバから、第1の地理的領域内の少なくとも1つの位置に対するネットワーク品質データの指標を受信する工程であって、前記第1の地理的領域は前記装置の前記物理的位置を含む、工程と、
第2の地理的領域に対する物理的境界地域を算出する工程であって、前記第2の地理的領域は前記第1の地理的領域内に位置し、前記装置の前記物理的位置を含み、前記第2の地理的領域内の前記位置に対する受信された前記指標は、ネットワーク品質が設定された閾値よりも低いことを示す、工程と、
前記クライアント装置が、少なくとも設定された期間、前記第2の地理的領域内に留まると予測される場合、前記クライアント装置の1つの無線機への電力供給を減少させる工程であって、前記1つの無線機は受信された前記指標に関連付けられている、減少工程と、を備える方法。
【請求項2】
前記クライアント装置の第2の物理的位置を決定する工程と、
前記第2の物理的位置が前記第2の地理的領域の外にあると判定する工程と、
前記無線機への電力供給を増大させる増大工程と、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記減少工程は前記無線機を停止する工程を含み、前記増大工程は前記無線機への電力供給を再開する工程を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ネットワーク品質の前記指標は、セルラ通信無線信号またはWiFi無線信号に対するものである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
設定された前記閾値はユーザによって調整可能である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記信号品質サーバに対して、ネットワーク統計値のデータベースを更新するためのネットワーク情報およびネットワーク品質情報を送信する工程、をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無線クライアント装置の1つ以上の無線機における電力消費を管理する方法であって、
前記装置に常駐するトラベルアプリケーションによって、所望の目的地を示す指示子を受信する工程と、
前記トラベルアプリケーションによって、前記目的地に到達する意図した移動経路を決定する工程と、
信号品質サーバから、前記意図した移動経路に沿った複数の位置に対するネットワーク品質の指標を受信する工程と、
前記意図した移動経路に沿った地理的領域に対する物理的境界地域を算出する工程であって、前記地理的領域内の前記位置に対する受信された前記指標は、前記ネットワーク品質が設定された閾値未満であることを示す、工程と、
前記意図した移動経路に沿って移動しながら、前記クライアント装置の物理的位置を決定する工程と、
前記クライアント装置の前記物理的位置が前記地理的領域内にあると判定する工程と、
前記クライアント装置が、少なくとも設定された期間、前記地理的領域内に留まると予測される場合、前記クライアント装置の1つの無線機への電力供給を減少させる工程であって、前記1つの無線機は受信された前記指標に関連付けられている、減少工程と、を備える方法。
【請求項8】
前記クライアント装置の第2の物理的位置を決定する工程と、
前記第2の物理的位置が前記地理的領域の外にあると判定する工程と、
前記無線機への電力供給を増大させる増大工程と、をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記減少工程は前記無線機を停止する工程を含み、前記増大工程は前記無線機への電力供給を再開する工程を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ネットワーク品質の前記指標は、セルラ通信無線信号またはWiFi無線信号に対するものである、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
設定された前記閾値はユーザによって調整可能である請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記信号品質サーバに対して、ネットワーク統計値のデータベースを更新するためのネットワーク情報およびネットワーク品質情報を送信する工程、をさらに備える、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
システムであって、
無線クライアント装置と、
前記クライアント装置の物理的位置を決定するための、前記クライアント装置における第1の無線手段と、
データネットワークを通じて通信を行うための、前記クライアント装置における第2の無線手段と、
物理的な地理的位置に対するネットワーク品質情報のデータベースを含む信号品質サーバと、
前記クライアント装置における前記第2の無線手段による電力消費を管理するための、前記クライアント装置に関する非一時的な記憶装置に常駐するアプリケーションと、を備え、前記アプリケーションはコンピュータ実行可能命令を有し、前記コンピュータ実行可能命令は、
前記第1の無線手段を通じて前記クライアント装置の物理的位置を決定する工程と、
前記信号品質サーバに対して、前記装置の前記物理的位置を送信する工程と、
前記信号品質サーバから、第1の地理的領域内の複数の位置に対するネットワーク品質の指標を受信する工程であって、前記第1の地理的領域は前記装置の前記物理的位置を含む、工程と、
第2の地理的領域に対する物理的境界地域を算出する工程であって、前記第2の地理的領域は前記第1の地理的領域内に位置し、前記装置の前記物理的位置を含み、前記第2の地理的領域内の前記位置に対する受信された前記指標は、前記ネットワーク品質が設定された閾値よりも低いことを示す工程と、
前記クライアント装置が、少なくとも設定された期間、前記第2の地理的領域内に留まると予測される場合、前記第2の無線手段への電力供給を減少させる工程であって、前記第2の無線手段は受信された前記指標に関連付けられている、減少工程と、を実行するためのものであるシステム。
【請求項14】
前記アプリケーションは、
前記第1の無線手段を通じて前記クライアント装置の第2の物理的位置を決定する工程と、
前記第2の物理的位置が前記第2の地理的領域の外にあると判定する工程と、
前記第2の無線手段への電力供給を増大させる増大工程と、を実行するためのコンピュータ実行可能命令をさらに有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記減少工程は前記無線を停止する工程を含み、前記増大工程は前記無線への電力供給を再開する工程を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
ネットワーク品質の前記指標は、セルラ通信無線信号またはWiFi無線信号に対するものである、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
設定された前記閾値はユーザによって調整可能である請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記アプリケーションは第1のアプリケーションであり、
前記クライアント装置に関する非一時的な記憶装置に常駐する第2のアプリケーションであって、意図した移動経路を決定するため第2のアプリケーションをさらに備え、
前記第2の地理的領域は前記意図した移動経路の少なくとも一部を含み、および
前記第1のアプリケーションは、
前記装置が前記意図した移動経路に沿った前記第2の地理的領域に入ったと判定すると、前記第2の無線手段への電力供給を減少させる工程、を実行するためのコンピュータ実行可能命令をさらに有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記アプリケーションは、
前記信号品質サーバに対して、ネットワーク統計値のデータベースを更新するための、前記第2の無線手段に対するネットワーク情報およびネットワーク品質情報を送信する工程、を実行するためのコンピュータ実行可能命令をさらに有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
ネットワーク品質の前記指標は、セルラ通信無線信号に対する受信された信号強度指示子の測定値である請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不要な無線機への電力供給を自動的に停止することによる電力管理に関する。
【背景技術】
【0002】
移動電話機やノートパソコン等のクライアント装置は、ネットワーク接続性を得るために選択する複数の利用可能な無線ネットワークをしばしば有する。典型的には、利用可能な無線ネットワークはクライアント装置またはクライアント装置のユーザによって選択される。しかしながら、クライアント装置とユーザは、最良なネットワーク品質を得るために使用する無線ネットワークを選択する決定に関し詳細を知らせる一定の過去のネットワーク品質パラメータに対するアクセスを有しない。
【0003】
加えて、クライアント装置による使用のために利用可能な無線ネットワークが豊富にある一方で、各個々のクライアント装置は、そのクライアント装置がある特定の無線ネットワークのアクセスポイントの信号範囲内に入ると、その無線ネットワークの存在しか認識しない場合がある。これに関して、このクライアント装置は、この無線ネットワークのアクセスポイントの信号範囲に入るまで、どの無線ネットワークに接続すべきかを判定することができない可能性がある。この問題は、クライアント装置がさまざまな無線ネットワークカバレッジエリア間を移動するにつれて悪化する。さらに、セルラネットワークでは、1つのネットワークに既に接続した電話機の無線機は、それと同時に他のネットワークの存在を求めてスキャンをすることはできない。そのようなセルラネットワークでは、電話機は他のネットワークを求めてスキャンをする前に1つのネットワークから切断されなければならない。したがって、無線ネットワークの選択プロセスは非効率的である。
【0004】
さらに、クライアント装置は1つ以上のセルラ無線機(例えばGSM(登録商標)、CDMA)およびWiFi(802.11)無線機のような複数の無線機をしばしば含む。これらの無線通信は、データが送信されていない場合でも、オンである時には電力を消費する。高品質信号を求めてサーチする場合等、低信号環境にある場合では無線機はさらなる電力を消費する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、不要な無線機への電力供給を自動的に停止することによる電力管理に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施形態によれば、クライアント装置からの無線ネットワークに対するネットワーク品質パラメータを提供する方法が提供される。本方法は、クライアント装置のネットワークインターフェースを通じて無線ネットワークと通信をし、クライアント装置に常駐するクライアントアプリケーションによって無線ネットワークに対するネットワーク品質パラメータを測定し、クライアントアプリケーションによってネットワーク品質パラメータをクライアント装置の報告モジュールに提供し、報告モジュールによってネットワーク品質パラメータに関連したネットワーク情報を収集し、および報告モジュールによって無線ネットワークを通じてネットワーク情報およびネットワーク品質パラメータをサーバに送信する、ことを含む。
【0007】
別の実施形態によれば、ネットワーク品質に基づいた無線ネットワークのデータベースを提供する方法が提供される。本方法は、無線ネットワークに接続したクライアント装置によって収集された無線ネットワークに対するネットワーク品質パラメータを受信し、ネットワーク品質パラメータに関連付けられたネットワーク情報を受信し、ネットワーク情報に基づき無線ネットワークに対してネットワーク品質パラメータを以前に受信したネットワーク品質パラメータと集約し、ネットワーク品質パラメータおよび以前に受信したネットワーク品質パラメータを処理して無線ネットワークに対する無線ネットワーク品質を判定する、ことを含む。
【0008】
さらなる他の実施形態によれば、クライアント装置に常駐するクライアントアプリケーションによってネットワーク品質パラメータを収集する非一時的なコンピュータ可読記憶装置が提供される。非一時的なコンピュータ可読記憶装置はコンピュータ実行可能命令を持ち、コンピュータ実行可能命令は、クライアント装置のネットワークインターフェースを通じて無線ネットワークと通信をする工程、クライアント装置に常駐するクライアントアプリケーションによって無線ネットワークに対するネットワーク品質パラメータを測定する工程、クライアントアプリケーションによってネットワーク品質パラメータをクライアント装置の報告モジュールに提供する工程、報告モジュールによってネットワーク品質パラメータに関連したネットワーク情報を収集する工程、および報告モジュールによって無線ネットワークを通じてネットワーク情報およびネットワーク品質パラメータをサーバに送信する工程、を実行するためのものである。
【0009】
本開示の他の態様、目的、および利点は、添付の図面と共に考慮する場合、以下の詳細な説明からより明らかになる。
明細書に組み込まれその一部を構成する添付の図面は本開示のいくつかの態様を示すものであり、本出願の記載と共に開示の原理を説明するべく働く。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】例示の一実施形態による、無線ネットワークデータを収集するシステムを説明するブロック図である。
図2】例示の実施形態による、図1に説明するシステムにおけるクライアント装置の構成要素を説明するブロック図である。
図3】例示の実施形態による、図1に説明するシステムにおける1つのサーバまたは複数のサーバからなるクラスタにおける構成要素を説明するブロック図である。
図4】例示の実施形態による、図1のクライアント装置により収集されて図1のサーバにより記憶されるデータの流れを説明するブロック図である。
図5】例示の実施形態による、無線ネットワークデータを収集および送信するクライアント装置により実行されるステップを説明するフロー図である。
図6】例示の実施形態による、無線ネットワークデータを受信、処理、および記憶するサーバまたはサーバのクラスタにより実行されるステップを説明するフロー図である。
図7】例示の実施形態による、不要な無線機への電力供給を自動的に停止するためにクライアント装置により実行されるステップを説明するフロー図である。
図8】例示の実施形態による、トラベルアプリケーションと共同して不要な無線機への電力供給を自動的に停止するためにクライアント装置により実行されるステップを説明するフロー図である。
図9】例示の実施形態による、不要な無線機への電力供給を自動的に停止するためのジオフェンスされた領域の決定を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
移動電話機やノートパソコン等のクライアント装置は、ネットワーク接続性を得るために選択する複数の利用可能な無線ネットワークをしばしば持つ。典型的には、利用可能な無線ネットワークはクライアント装置またはクライアント装置のユーザによって選択される。しかしながら、クライアント装置とユーザは、最良なネットワーク品質を得るために使用する無線ネットワークを選択する決定に関し詳細を知らせる可能性のある一定の過去のネットワーク品質パラメータに対するアクセスを持たない。
【0012】
加えて、クライアント装置による使用のために利用可能な無線ネットワークが豊富にある一方で、各個々のクライアント装置は、そのクライアント装置がある特定の無線ネットワークのアクセスポイントの信号範囲内に入ると、その無線ネットワークの存在しか認識しない場合がある。これに関して、このクライアント装置は、この無線ネットワークのアクセスポイントの信号範囲に入るまで、どの無線ネットワークに接続すべきかを判定することができない可能性がある。この問題は、クライアント装置がさまざまな無線ネットワークカバレッジエリア間を移動するにつれて悪化する。さらに、セルラネットワークでは、1つのネットワークに既に接続した電話機の無線機は、それと同時に他のネットワークの存在を求めてスキャンをすることはできない。そのようなセルラネットワークでは、電話機が他のネットワークの範囲内にいたとしても、電話機は他のネットワークを求めてスキャンをする前に1つのネットワークから切断されなければならない。したがって、無線ネットワークの選択プロセスは非効率的である。
【0013】
したがって、無線ネットワークの選択効率を改善するべく、クライアント装置を複数の利用可能な無線ネットワークからどの無線ネットワークに接続するかを判定するために無線ネットワーク品質に関連する品質パラメータを経時的に収集、使用することが可能である。本明細書に記載された開示の実施形態は、品質パラメータ、他のネットワーク、および無線ネットワークに関する地理情報を収集し解析するシステムを提供する。収集した品質パラメータ、ネットワーク、および地理情報を使用して、システムは検索可能なデータベースを構築することが可能である。このデータベースは、品質パラメータと無線ネットワーク情報とが収集される様々な無線ネットワークに対する種々の地理的領域における無線ネットワーク品質を提供する。ある実施形態では、無線ネットワーク識別情報とクライアント装置の地理的位置とに基づいて無線ネットワークを検索可能である。システムはその後、クライアント装置の移動の経路に基づき、無線ネットワークの選択について情報に基づく決定を行うこと、あるいは将来的なデータのダウンロードを計画すること等の様々な使用をサポートするため、データベースに対するアクセスを与えることが可能である。このようにして、既知のネットワーク特性を格納するデータベースを、例えば、移動機器の電力を節約するために、あるいはよりシームレスな接続性をユーザに体験させるために、使用することができる。
【0014】
図1は、本開示の様々な実施形態が実施され得る例示の通信システム100のブロック図を示す。図1に示された通信システム100において、複数のクライアント装置1−n(102)は複数の無線ネットワーク1−n(104)に関係して示されており、この無線ネットワーク1−n(104)はサーバ106に関係して表示されている。複数のクライアント装置102は、それらのクライアント装置102が様々な地理的位置を移動する間に利用可能である複数の無線ネットワーク104から、品質パラメータを収集する。複数のクライアント装置102によって収集された品質パラメータはその後サーバ106に対し転送される。サーバ106は品質パラメータを分析して各地理的位置における集約された品質パラメータのデータベースを構築する。サーバ106はこのデータベースを、複数のクライアント装置102を含む各個々のクライアント装置(クライアント装置108等)と共有する。そして、複数のクライアント装置102は複数の無線ネットワーク104のどの無線ネットワークに接続するかについて情報に基づく決定を行うことが可能である。あるいは、サーバ106のデータベースは、クライアント装置以外のソースから集められたネットワーク品質情報を格納してもよい。
【0015】
品質パラメータは単一のパラメータしか含まなくてもよく、多数のパラメータを含んでもよい。例えば、品質パラメータはビットエラーレート、受信信号強度インジケータ(RSSI)等の信号強度、HTTPリクエストからHTTPレスポンスまでにかかる時間によって決定されるネットワークレイテンシ、およびビット/秒によって測定され既知量のデータパケットを送信するのにかかる時間を判定するために使用されるネットワークスループットのうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0016】
複数のクライアント装置102は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノート型コンピュータ、コンピュータオペレーティングシステムを備えた腕時計、携帯情報端末(PDA)、テレビゲーム機、ウェアラブルまたは組込みデジタル機器、または複数の無線ネットワーク104を通じて通信可能な複数の追加の装置のいずれか等の移動機器でよい。
【0017】
複数の無線ネットワーク104は、ロングタームエボリューション(LTE)ネットワーク等の広域ネットワーク(WAN)、GSM(Global System for Mobile Communications)ネットワーク、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))ネットワーク、様々なIEEE802.11標準規格で動作する様々なWi−Fiネットワーク等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、またはその他の種類の無線ネットワークを含むがこれに限定されない。複数の無線ネットワーク104は複数のクライアント装置102がサーバ106と通信することを可能にする。例えば、クライアント装置108は無線ネットワーク110を通じて情報をサーバ106に送信しサーバ106から情報を受信することができる。さらに、複数の無線ネットワーク104は基地局、および/または移動交換局(MSC)のセットに加えて中継塔のセットを含んでよい。一部の実施形態においては、複数の無線ネットワーク104は様々な中継塔/基地局/MSCの構成を含んでよい。
【0018】
なお、技術的な限界または地理的な限界の理由で、複数のクライアント装置102の全てのクライアント装置が複数の無線ネットワーク104のそれぞれに接続が可能であるわけではない。このように、複数のクライアント装置102における各個々のクライアント装置は、そのクライアント装置が通信可能な個々の無線ネットワークからの品質パラメータを報告するだけである。複数のクライアント装置102の全てのクライアント装置が全ての無線ネットワークと通信をするわけではないと理解されるものの、記載を容易にするために、本明細書に記載された開示の実施形態においては、複数のクライアント装置102が複数のデータネットワーク104からの品質パラメータを収集すると言及する。
【0019】
さらに、サーバ106は単一のサーバとして示される。しかしながら、サーバ106は特定の地理的位置でサービスを提供する複数のサーバとしても実施可能であり、またはサーバ106はクラウドサーバとしても実施可能である。記載を容易にするために、単数のサーバ106が記載される。この単数のサーバの図示は本明細書に含まれる開示を制限することを意図しない。また、サーバ106はテンポラリサーバ114とプロダクションサーバ116を含むものとして示される。テンポラリサーバ114とプロダクションサーバ116はサーバ106内のソフトウェアサーバとして含まれてよく、またはサーバ106のクラスタにおいて通信可能に接続された別個の複数のサーバとして含まれてよい。テンポラリサーバ114は複数のクライアント装置102から報告されるデータを受信するよう、またプロダクションサーバ116に転送する前にデータを保持し分析するため一時的にデータを記憶するよう機能する。プロダクションサーバ116が品質パラメータ等のデータをテンポラリサーバ114から受信すると、プロダクションサーバ116はそのデータを集約し、検索可能なデータベースに記憶する(図4を参照)。
【0020】
なお、ある実施形態では、プロダクションサーバ116によりデータベースに記憶されたデータは、集約され、1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、またはより長い期間等の有限の期間記憶される。この際、複数の無線ネットワーク104の品質パラメータにより決定されるネットワーク品質は、最近収集された関連するデータに基づいて作成される。データベースに記憶されるデータは複数の異なる装置から集約されることが好ましい。集約されたデータベースのデータは、したがってハードウェア、ソフトウェア、無線機、ファームウェア、一日の時間等の違いを埋めるように正規化されてもよい。
【0021】
本明細書に含まれる様々な装置、システム、および方法の検討を進行させるにあたり、いくつかの箇所では単数のクライアント装置108または単数の無線ネットワーク110しか検討しない場合がある。この際、クライアント装置108または無線ネットワーク110はそれぞれ複数のクライアント装置102および複数の無線ネットワーク104を一般的に代表するものとして言及されるに過ぎない。したがって、クライアント装置108の機能は複数のクライアント装置102にインポート可能であり、また無線ネットワーク110の機能は複数の無線ネットワーク110にインポート可能である。
【0022】
複数のクライアント装置102は複数の無線ネットワーク104に関連付けられている品質パラメータ以外の更なるデータを収集してもよい。ある実施形態では、複数のクライアント装置102は無線ネットワークおよびその無線ネットワークのアクセスポイントを一意に識別するために使用される無線ネットワーク識別情報も収集する。
【0023】
ある実施形態では、クライアント装置108は、無線ネットワーク110を通じてサーバ106に情報を送信しサーバ106から情報を受信してもよく、無線ネットワーク110はWi−Fi無線ネットワークでもよい。この例では、クライアント装置108は、基本サービスセット識別情報(BSSID)とサービスセット識別情報(SSID)とのうちの少なくとも1つを含む識別情報を収集する。ある実施形態では、クライアント装置108は、Wi−Fi無線ネットワーク110のアクセスポイントを一意に識別するSSIDおよびBSSIDの両方を収集する。しかしながら、他の実施形態では、Wi−Fi無線ネットワーク110は一意に識別されることを望まない旨を示してもよい。例えば、SSIDは、その名前フィールド中に用語「_nomap」を含んでよく、これは特定のWi−Fi無線ネットワーク110がネットワークを一意に識別するデータを収集されることを望まない旨を示す。この実施形態では、クライアント装置108は、無線ネットワーク110のアクセスポイントのMACアドレス等のBSSID情報のみを収集する。
【0024】
ある実施形態では、クライアント装置108は、無線ネットワーク110を通じてサーバ106に情報を送信しサーバ106から情報を受信してもよく、無線ネットワーク110はセルラ無線ネットワークでもよい。この例では、クライアント装置108はセルラ無線ネットワーク110のアクセスポイントを一意に識別する識別情報を収集する。例えば、識別情報はCellID等のセルラ基地局の識別子でもよい。セルラ無線ネットワーク110がCDMAネットワークの場合、識別情報はネットワークID、システムID、および/または基地局IDを含んでもよい。セルラ無線ネットワーク110がGSMまたはWCDMAネットワークの場合、識別情報はモバイルカントリーコード(MCC)、モバイルネットワークコード(MNC)、および/またはロケーションエリアコード(LAC)を含んでもよい。セルラ無線ネットワーク110がLTEネットワークの場合、識別情報はMCC、MNC、トラッキングエリアコード(TAC)、および/または物理的なセル識別情報(CI)を含んでもよい。

さらに、ある実施形態では、識別情報はセルラ無線ネットワークの種類を示してもよい。例えば、識別情報は、無線ネットワーク110がEVDO(Evolution Data−Optimized)ネットワークか、HSPA(High Speed Packet Access)ネットワークか、またはLTEネットワークかに関する情報をさらに含んでもよい。
【0025】
無線ネットワーク110がWi−Fi無線ネットワークであってもセルラ無線ネットワークであっても、識別情報は無線ネットワーク110の品質パラメータに関連付けられ、サーバ106に送られる。この際、品質パラメータは一意の無線ネットワークまたは無線ネットワークの一意のアクセスポイントに関連付けられる。
【0026】
加えて、ある実施形態では、クライアント装置108は、品質パラメータを収集しながら、クライアント装置108の位置を示す位置データを収集してもよい。ある実施形態では、位置データは緯度、経度、およびその位置データが決定された時のタイムスタンプを含む。一般的に、緯度および経度はクライアント装置108の位置を決定することが可能な一定の精度、例えば約5−約100メートル内で収集される。このようにする際に、緯度および経度のデータは、小数点第6位まで丸められる。緯度および経度のデータを丸めるそのような技術の1つでは、未処理の緯度または経度の測定値に例えば約1,000,000を掛けて、結果の数字における小数点以下6桁を超える全ての桁を切捨てる。
【0027】
収集される場合、位置データは、品質パラメータおよび識別情報に関連付けられ、サーバ106に対し送られる。この際、無線ネットワーク品質のマップをデータベース内のデータに基づいて決定することが出来るように、クライアント装置108の位置は品質パラメータおよび識別情報に関連付けられている。
【0028】
なお、クライアント装置108から位置データを収集してもよいとクライアント装置108のユーザが示した場合にのみ、位置データは収集される。この際、位置データが収集されないようにユーザがクライアント装置108を設定した場合は、クライアント装置108の位置データは収集されない。
【0029】
加えて、クライアント装置108により他の種類のネットワーク情報を収集することが出来る。例えば、クライアント装置108は品質パラメータが収集された時のタイムスタンプを収集し、そのタイムスタンプをサーバ106に送る際に品質パラメータと関連付けてもよい。正確には、品質パラメータの収集時に収集されるタイムスタンプはクライアント装置108の位置の決定時に収集されるタイムスタンプとは異なることがある。
【0030】
ある実施形態では、クライアント装置108は、クライアント装置108に常駐して品質パラメータを収集するために使用されるアプリケーションの名前およびバージョンを示すデータをさらに収集してもよい。また、クライアント装置108は無線ネットワーク110がキャプティブポータルであるかテザリングネットワークであるかを示すデータを収集してもよい。無線ネットワーク110がキャプティブネットワークであるかテザリングポータルであるかを示すデータは真/偽(true/false)ビットの形をとってもよい。
【0031】
図2を参照すると、本開示の一態様による、複数のクライアント装置102(図1を参照)のクライアント装置108(図1を参照)等の個々のクライアント装置についての基本機能の構成要素のブロック図が示される。一般的に、クライアント装置108の他の多くの実施形態が使用されてよい。図2に示した実施形態では、クライアント装置108は1つ以上のプロセッサ202、メモリ204、1つ以上のネットワークインターフェース206、1つ以上の記憶装置208、電源210、1つ以上の出力装置212、1つ以上の入力装置214、位置決定モジュール218、データ収集モジュール220、および報告モジュール222を備える。また、1つ以上のネットワークインターフェース206に関連して第1の無線機224および第2の無線機226が示される。追加の無線機が存在してもよい。クライアント装置108はまた、オペレーティングシステム216を備える。プロセッサ202、メモリ204、1つ以上のネットワークインターフェース206、記憶装置208、電源210、出力装置212、入力装置214、位置決定モジュール218、データ収集モジュール220、報告モジュール222、およびオペレーティングシステム216を含む構成要素の各々は、物理的に、通信可能に、および/または構成要素間通信のため動作可能に相互接続されている。
【0032】
示すように、プロセッサ202は、クライアント装置108内に機能を実装する、および/または実行用の命令を処理するよう構成される。例えば、プロセッサ202はメモリ204に記憶された命令または記憶装置208に記憶された命令を実行する。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であってもよいメモリ204は、動作中にクライアント装置108内に情報を記憶するよう構成される。ある実施形態では、メモリ204は、クライアント装置108をオフにした時に保持しない情報のための領域である一時記憶を含む。そのような一時記憶の例として、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、および静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)等の揮発性メモリが含まれる。メモリ204はさらに、プロセッサ202による実行用のプログラム命令を保持する。
【0033】
記憶装置208はまた、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む。記憶装置208はメモリ204よりも多くの量の情報を記憶するよう一般に構成される。記憶装置208は情報の長期記憶のためにさらに構成されてもよい。いくつかの例では、記憶装置208は不揮発性の記憶素子を含む。不揮発性の記憶素子の例は、磁気ハードディスク、光学ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、フラッシュメモリ、または電気的プログラマブルメモリ(EPROM)、または電気的消去可能プログラマブル(EEPROM)メモリの形態を含むがこれに限定されない。
【0034】
クライアント装置108は1つ以上のネットワークインターフェース206を使用し、クライアント装置108との通信がそれを通じて確立され得る複数の無線ネットワーク104(図1を参照)および他の種類のネットワーク等の1つ以上のネットワークを介し外部装置と通信する。ネットワークインターフェース206は、イーサネット(登録商標)カード等のネットワークインターフェイスカード、光学送受信機、無線周波数送受信機、または情報を送受信可能なその他のいかなる種類の装置であってもよい。ネットワークインターフェースの他の例は、クライアントのコンピュータ装置におけるBluetooth(登録商標)、3G、およびWi−Fi無線機、およびUSBを含むがこれに限定されない。1つ以上のネットワークインターフェース206は、第1の無線機224、第2の無線機226、および複数の追加の無線機を含んでよい。例えば、第1の無線機224は、第1のセルラネットワーク(例えばCDMA)を通じた音声通信のために使用され、第2の無線機226はWi−Fi通信のために使用されてよい。追加のセルラネットワーク、Bluetooth、GPS等を通じて通信を行うために、追加の無線機が存在してもよい。開示の実施形態においては、無線機224,226および他に含まれる無線機は、個別に電源供給を停止するための機能を備えるので、ある無線機がオフにされる一方、別の無線機がオンのままであってもよい。いくつかの実施形態では、装置は、Wi−Fi、および/または他の無線機に加えて、複数のセルラ無線機を同時にアクティブにしてもよい。
【0035】
クライアント装置108は1つ以上の入力装置214を含む。入力装置214はユーザまたはユーザの周辺環境からの入力を、触覚、音声、および/または動画フィードバックを通じて受信するよう構成される。入力装置214の例は、プレゼンスセンシティブスクリーン、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、マイク、または他の種類の入力装置を含むがこれに限定されない。いくつかの実施形態では、プレゼンスセンシティブスクリーンはタッチセンシティブスクリーンである。
【0036】
1つ以上の出力装置212もまた、クライアント装置108に含まれる。出力装置212は、触覚、音声、および/または動画の刺激を用いてユーザに出力を提供するよう構成される。出力装置212は、ディスプレイ画面(プレゼンスセンシティブスクリーンの一部)、サウンドカード、ビデオグラフィックアダプタカード、または人間または機械に理解可能な適切な形態に信号を変換する任意の他の種類の装置を含んでよい。出力装置212の追加の例は、ヘッドフォン等のスピーカ、ブラウン管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、またはユーザに対し理解し易い出力を生成する他の種類の装置を含む。
【0037】
クライアント装置108は、電力を装置に供給する1つ以上の電源210を含む。電源210の例は、使い捨て電源、充電式電源、および/またはニッケルカドミウム、リチウムイオン、またはその他の適切な材料から作製された電源を含むがこれに限定されない。
【0038】
クライアント装置108はオペレーティングシステム216を含む。オペレーティングシステム216は、クライアント装置108の構成要素の動作を制御する。例えば、オペレーティングシステム216は、プロセッサ202、メモリ204、ネットワークインターフェース206、記憶装置208、入力装置214、出力装置212、および電源210の対話を可能とする。
【0039】
クライアント装置108は位置決定モジュール218を使用してクライアント装置108の地理的位置を決定する。この位置決定モジュール218はGPSトランシーバであってもよいし、メモリ204または記憶装置208に記憶されている一連の命令によって定義されるプロセッサ202の1つの状態であってもよい。それらの命令は、実行時、プロセッサ202に、利用可能な無線ネットワーク接続に基づいてクライアント装置108の地理的位置を三角測量させる。
【0040】
開示のある実施形態においては、クライアント装置108はさらにデータ収集モジュール220および報告モジュール222を含む。ある実施形態では、データ収集モジュール220および報告モジュール222の両方がプロセッサ202の様々な状態を表し、またメモリ204または記憶装置208に記憶されるプログラム命令および/またはデータにより定義される。
【0041】
データ収集モジュール220は、図1に関連して上述したように、クライアント装置108を設定して品質パラメータ、および無線ネットワーク識別情報および位置データ等の他の形態のネットワーク情報を複数の無線ネットワーク104(図1を参照)から収集する。品質パラメータおよび他の情報が無線ネットワーク110(図1を参照)等の個々の無線ネットワークについて収集されると、データ収集モジュール220は品質パラメータおよび他のネットワーク情報を報告モジュール222に提供する。
【0042】
報告モジュール222はクライアント装置108を設定して、無線ネットワーク110に関連付けられた識別情報、品質パラメータが収集された際のクライアント装置108の位置に関する位置データ、および収集された実際の品質パラメータ、をサーバ106(図1を参照)にアップロードする。
【0043】
図3を参照すると、本開示の一態様による、サーバまたはサーバ106のクラスタ(図1を参照)について基本機能の構成要素のブロック図が記載される。具体的には、サーバ106は、複数のデータネットワーク104(図1を参照)の性能パラメータを受信するよう構成されるとともに、品質パラメータ複数の無線ネットワーク104の個々の無線ネットワークに対応する個々のアクセスポイントを一意に識別する無線ネットワーク識別情報によって品質パラメータが配列された、集約された品質パラメータのデータベースを作成するよう構成される。
【0044】
サーバ106は1つ以上のプロセッサ302、メモリ304、ネットワークインターフェース306、テンポラリサーバ114、およびプロダクションサーバ116を含む。いくつかの実施形態では、プロセッサ302、メモリ304、ネットワークインターフェース306、テンポラリサーバ114、およびプロダクションサーバ116を含む構成要素の各々は、物理的に、通信可能に、および/または構成要素間通信のため動作可能に相互接続されている。
【0045】
示すように、プロセッサ302は、サーバ106内に機能を実装する、および/または実行用の命令を処理するよう構成される。例えば、プロセッサ302はメモリ304に記憶された命令を実行する。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であってもよいメモリ304は、動作中にサーバ106内に情報を記憶するよう構成される。ある実施形態では、メモリ304は、サーバ106をオフにした時に保持しない情報のための領域である一時記憶を含む。そのような一時記憶の例として、ランダムアクセスメモリ(RAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、および静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)等の揮発性メモリが含まれる。メモリ304はさらに、プロセッサ302により実行されるプログラム命令を保持する。
【0046】
サーバ106はネットワークインターフェース306を使用し、図1の複数の無線ネットワーク104等の1つ以上のネットワークを介し外部装置と通信する。そのようなネットワークは、1つ以上の無線ネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバーネットワーク、およびサーバ106と外部装置との間の通信が確立され得る他の種類のネットワークを含んでよい。ネットワークインターフェース306は、イーサネットカード等のネットワークインターフェイスカード、光学送受信機、無線周波数送受信機、または情報を送受信可能なその他のいかなる種類の装置であってもよい。
【0047】
上記の通り、サーバ106はテンポラリサーバ114とプロダクションサーバ116を含むものとして示される。テンポラリサーバ114とプロダクションサーバ116はサーバ106内のソフトウェアサーバとして含まれてよく、またはサーバ106のクラスタにおいて通信可能に接続された別個の複数のサーバとして含まれてよい。テンポラリサーバ114は複数のクライアント装置102から報告されるデータを受信するよう、またプロダクションサーバ116に転送する前にデータを保持し分析するため一時的にデータを記憶するよう機能する。プロダクションサーバ116が品質パラメータ等のデータをテンポラリサーバ114から受信すると、プロダクションサーバ116はそのデータを集約し、検索可能なデータベースに記憶する。
【0048】
図4を参照すると、図1の複数のクライアント装置102により収集され、また図1のサーバ106により記憶されるデータの流れを含むブロック図が記載される。具体的には、図4は、サーバ106に対しクライアント装置108(図1を参照)によって収集および報告されるデータの流れを示す。サーバ106では、データが集約、選別、および記憶される。この際、クライアント装置108は、クライアントアプリケーション402を含むデータ収集モジュール220を含む。クライアントアプリケーション402は、無線ネットワーク110等の無線ネットワークと通信する。クライアントアプリケーション402はクライアント装置108に常駐するいかなるアプリケーションでもよく、レイテンシおよびスループット等の無線ネットワークの品質パラメータを収集可能である。
【0049】
無線ネットワークの品質パラメータを収集後、クライアントアプリケーション402はそれらの品質パラメータを報告モジュール222に提供する。報告モジュール222は、クライアントアプリケーション402から無線ネットワークの品質パラメータを受信する収集クライアント404を含む。品質パラメータを収集すると、収集クライアント404は、クライアントアプリケーションが無線ネットワークの品質パラメータを提供するよう信頼済みのアプリケーションかどうかを判定する。ある実施形態では、収集クライアント404は信頼済みのアプリケーションからのみ無線ネットワークの品質パラメータを取得する。例えば、収集クライアント404は、クライアントアプリケーション402から品質パラメータを受け入れる前に、クライアントアプリケーション402が信頼済みのアプリケーションのリストの一部かどうかを判定してもよい。信頼済みのアプリケーションのリストは、収集クライアント404にとって無線ネットワークの品質パラメータを受信する目的で信頼することが可能な一連のアプリケーションを提供する。収集クライアント404が、クライアントアプリケーション402は信頼済みのアプリケーションであると判定した場合、収集クライアント404は無線ネットワークの品質パラメータを受け入れる。
【0050】
収集クライアント404はまた、品質パラメータが収集される無線ネットワーク(無線ネットワーク110等)の無線ネットワーク識別情報を決定する。無線ネットワーク識別情報は品質パラメータと関連付けられ、サーバ106へ報告するために報告クライアント408に提供される。無線ネットワーク識別情報は、報告される前に暗号化モジュール406によって難読化される。暗号化モジュール406は、サーバ106に対し報告される前の無線ネットワーク識別情報をハッシュ化する。したがって、無線ネットワーク識別情報は難読化された状態でサーバ106に対し報告される。
【0051】
なお、収集された無線ネットワーク識別情報を難読化するために、いかなる適切なハッシュ関数を使用してもよい。例えば、無線ネットワーク識別情報を難読化するためにSHA−256ハッシュ関数を使用してもよい。
【0052】
品質パラメータおよび関連付けられた無線ネットワーク識別情報を報告する前に、収集クライアント404は、品質パラメータを測定する時のクライアント装置108の位置を提供する位置データを収集しサーバ106に提供してもよいか否かを判定する。位置データは、位置決定モジュール218によって収集クライアント404に提供される。しかしながら、この位置データを品質パラメータおよび無線ネットワーク識別情報と関連付ける前に、収集クライアント404は位置についての同意がクライアント装置108に与えられているか否かを判定する。収集クライアント404は、クライアント装置108が位置についての同意を与える場合にのみ位置データを報告する。
【0053】
その際、収集クライアント404が位置データを品質パラメータおよび無線ネットワーク識別情報に位置データを付加しない場合がある。そのような1つの場合では、クライアント装置108は、クライアント装置に関連付けられているユーザアカウントを含まない。なお、クライアント装置108は、クライアント装置108の様々なユーザに関連付けられた1つ以上のユーザアカウントを含んでよい。
【0054】
位置データを付加しない別の場合では、クライアント装置108に関連付けられた1つ以上のユーザアカウントが、位置履歴は記憶されない旨、またはクライアント装置108は自身の位置を報告しない旨を示す。1つの実施形態では、1つ以上のユーザアカウントが、位置データは収集されない旨を示していた場合、クライアント装置108の全てのユーザアカウントに対して位置データが付加されない。
【0055】
収集クライアント404が、クライアント装置108は位置データの収集を禁止しないと判定した場合、収集クライアント404は、報告クライアント408による報告のために、位置データを品質パラメータおよび無線ネットワーク識別情報に付加する。ある実施形態では、位置データを付加する前に、収集クライアント404は、クライアント装置108のみを識別しクライアント装置108に関連付けられたユーザアカウントを識別しない識別子である、偽名(スティッキー)識別子のみに関連付けることによって、位置データを匿名化する。この偽名識別子は、位置データに関連付けられたクライアント装置108を識別する目的で、収集クライアント404によって生成される。一般的に、偽名識別子はある期間だけ使用された後、異なる位置データと共に再び利用するためにリサイクルされる。いくつかの実施形態では、この期間は7日間以下である。
【0056】
さらに、ある実施形態では、位置データは5−100メートル間の精度でのみ報告される。典型的には、位置データは一般的に経度および緯度の測定値の形をとる。ある実施形態では、位置決定モジュール218から経度および緯度の測定値を受信すると、収集クライアント404は、要求された精度を提供するように収集されたデータを丸めるために、各経度および緯度の測定値に1,000,000を掛けて、小数点以下6桁を超える全ての桁を切捨てる。
【0057】
品質パラメータと無線ネットワーク識別情報および位置データを含むネットワーク情報とを収集した後、収集クライアント404はそのデータを、サーバ106に対する報告用に報告クライアント408に報告する。サーバ106側は、報告クライアント408からデータを最初に受信するテンポラリログ410を含むテンポラリサーバ114を含む。データはテンポラリサーバ114のテンポラリログ410に7日間等の有限の期間保持される。保持されている間、データは処理され、スクラブされ、および匿名化される。このことで、品質パラメータおよび関連付けられた無線ネットワーク識別情報および位置データがクライアント装置のユーザを識別せず、また前述の「_nomap」無線ネットワーク等の記憶されない旨を示す無線ネットワークからのデータを含まないことを確実にする。
【0058】
保持期間の終了後、テンポラリサーバ114は、処理され、スクラブされ、および匿名化されたデータをテンポラリログ410からパイプライン412に提供し、パイプライン412は、このデータをプロダクションサーバ116に提供する。プロダクションサーバ116は、このデータをプロダクションログ414に記憶する。プロダクションログ414中のデータは、品質パラメータに関連付けられた無線ネットワーク110等の特定の無線ネットワークに関する以前に記憶されたデータと集約される。この際、品質パラメータは、無線ネットワーク識別情報によって識別されるところに従って、以前に収集された品質パラメータと集約される。さらに、位置データは、無線ネットワーク識別情報と関連付けられた品質パラメータと集約され記憶される。
【0059】
集約されたデータを使用して、無線ネットワーク110等の無線ネットワークと関連付けられたネットワーク品質を決定してもよい。ネットワーク品質は、無線ネットワークの品質パラメータおよび位置データに基づく、その無線ネットワークの性能の過去の指示子を提供する。例えば、無線ネットワーク品質は、無線ネットワークの品質パラメータが収集された時を示す収集タイムスタンプによって定義されるところに従って、複数のクライアント装置102(図1を参照)から経時的に収集されるスループットおよびレイテンシ測定値の全体の加重平均に基づいてよい。これに関して、より最近に収集された品質パラメータは、無線ネットワーク品質を判定する際、以前に収集された無線ネットワークの品質パラメータと比較して、より大きく重みづけされてよい。ネットワーク品質の平均スコアが決定されると、その平均はその無線ネットワークの相対的なネットワーク品質スコアを決める既知の平均値の範囲と比較されてよい。ある実施形態では、スコアは、より高いスコアがより良く機能している無線ネットワークを示すか、反対により低いスコアがより良く機能している無線ネットワークを示す、1から10の段階または1から100の段階でもよい。
【0060】
無線ネットワーク品質は、ネットワーク品質データベース416に記憶されており、無線ネットワーク識別情報および位置に基づいて検索可能である。このように、ネットワーク品質データベース416に対するアクセスを有するクライアント装置108等のクライアント装置は、記憶した無線ネットワーク品質を利用して、クライアント装置108が行い得る様々なタスクに関して情報に基づく決定を行う。
【0061】
サーバ106側はさらにノーマップデータベース418を含む。ノーマップデータベース418は、品質パラメータは収集されない旨を示す無線ネットワークのログを提供する。図4のクライアント装置108によって実行されるデータ収集プロセスに少し戻ると、収集クライアント404は、その無線ネットワークが無線ネットワークの品質データベースに含まれない旨の指示子をその無線ネットワークが含むかどうかを判定する。そのような指示子の1つは、Wi−Fiネットワーク用のものであり、Wi−FiネットワークのアクセスポイントのSSID中の用語「_nomap」である。Wi−FiネットワークのアクセスポイントのSSIDが「_nomap」を含む場合、そのWi−Fiネットワークについて品質パラメータが報告されることはない。しかしながら、BSSIDは報告され、暗号化モジュール406によってハッシュ化され、テンポラリサーバ114中で処理された後に、サーバ106およびノーマップデータベース418に記憶される。テンポラリサーバ114は、ハッシュ化されたBSSIDがハッシュ化されたSSIDと関連付けられていないことを認識し、それをパイプライン412に送り、ノーマップデータベース418に記憶する。
【0062】
ノーマップデータベース418は、テンポラリサーバ114に関して上記で検討された処理、スクラビング、および匿名化のプロセスの一部として使用される。したがって、Wi−Fiネットワークを含む上記の例において、テンポラリサーバ114によって実行される処理、スクラビング、および匿名化のプロセス中、テンポラリサーバ114が、「_nomap」を含まないSSIDを有するWi−Fiネットワークの異なるアクセスポイントから測定された品質パラメータを識別した場合、該Wi−Fiネットワークの該異なるアクセスポイントからのハッシュ化されたBSSIDは、ノーマップデータベース418に記憶されているBSSIDと比較され、異なるアクセスポイントが、品質パラメータは収集されない旨を示すアクセスポイントを有するWi−Fiネットワークと関連付けられているかが判定される。異なるアクセスポイントのBSSIDがノーマップデータベース418に記憶されているBSSIDと同じ場合は、該異なるアクセスポイントに関連付けられた品質パラメータおよび位置データは破棄され、ネットワーク品質データベースに記憶されたネットワーク品質を決定する際に使用されない。
【0063】
加えて、無線ネットワークがノーマップデータベース418に記憶されていると判定されると、その無線ネットワークから収集されたさらなる無線ネットワーク識別情報がその無線ネットワークはもう品質パラメータの収集を禁止しない旨を示すまで、その無線ネットワークはノーマップデータベース418に残る。ある実施形態では、ノーマップデータベース418中の無線ネットワークの無線ネットワーク識別情報は、その無線ネットワークがノーマップデータベース418から削除されるまでの7日間等の設定期間において、品質パラメータが収集されない旨を示してはならない。
【0064】
図5を参照すると、品質パラメータ、無線ネットワーク識別情報、および位置データを含む無線ネットワーク情報を収集および送信するために複数のクライアント装置1−n(102)(図1を参照)のクライアント装置によって実行されるステップを提供するフロー図500が記載される。ステップ502では、クライアント装置(記載を容易にするために例えばクライアント装置108、図1を参照)が無線ネットワークと通信をする(記載を容易にするために例えば無線ネットワーク110)。ステップ504では、クライアント装置108のクライアントアプリケーション402(図4を参照)が無線ネットワーク110からの品質パラメータを測定する。
【0065】
ステップ506では、品質パラメータがクライアント装置108(図1を参照)のクライアントアプリケーション402によって収集クライアント404(図4を参照)に提供される。ステップ508では、収集クライアント404は、クライアントアプリケーション402が信頼済みのアプリケーションであるかどうか判定するためにチェックし、クライアントアプリケーション402が信頼済みの場合、ステップ510で、収集クライアント404は品質パラメータを受け入れる。
【0066】
ステップ512では、収集クライアント404(図4を参照)は無線ネットワーク識別情報を収集する。ステップ514では、収集クライアント404は無線ネットワーク識別情報を調べ、収集することになっているかどうかを判定する。例えば、無線ネットワークがWi−Fiネットワークであり、SSIDが「_nomap」を含んでいるとする。SSIDが「_nomap」を含んでいる場合、フロー図はステップ516に進み残りのステップをバイパスしてステップ526に行き、報告クライアント408によりBSSIDのみがサーバ106(図1を参照)に報告される。暗号化モジュール406によりBSSIDをハッシュ化するさらなるステップがステップ526の前に実行されてもよい。
【0067】
しかしながら、ステップ415(図4を参照)で品質パラメータが収集されない旨の指示子がないと判定した場合、ステップ518では、収集クライアント404は無線識別情報を品質パラメータに付加する。暗号化モジュール406によりBSSIDをハッシュ化するさらなるステップが、サーバ106(図1を参照)への送信の前に、無線識別情報を難読化するために実行されてもよい。
【0068】
ステップ520では、収集クライアント404(図4を参照)は、クライアント装置108が位置決定モジュール218(図2を参照)によって収集された位置データを品質パラメータおよび無線ネットワーク識別情報に付加することを許可しているかを判定する。位置データを付加することができない場合、フロー図はステップ526へのバイパスとして機能するステップ516に進む。ステップ526では、品質パラメータおよび付加された無線ネットワーク識別情報のみがサーバ106(図1を参照)に送信される。
【0069】
しかしながら、収集クライアント404(図4を参照)が、クライアント装置108(図1を参照)は位置データが収集されることを許可していると判定した場合、ステップ522で収集クライアント404は位置決定モジュール218(図2を参照)から位置データを受信し、ステップ524では、収集クライアント404は位置データを品質パラメータおよび無線ネットワーク識別情報に付加する。ステップ526では、収集クライアント404は、付加された無線ネットワーク識別情報と位置データとを有する品質パラメータを報告クライアント408に提供する。報告クライアント408は、付加された無線ネットワーク識別情報と位置データとを有する品質パラメータをサーバ106に送信する。
【0070】
図6を参照すると、無線ネットワークデータを受信、処理、および記憶するためにサーバまたはサーバのクラスタにより実行されるステップを規定するフロー図600が記載される。ステップ602では、サーバ106(図1を参照)は、無線ネットワーク識別情報および位置データを含んでよいネットワーク情報に関連付けられた品質パラメータを受信する。
【0071】
ステップ604では、サーバ106(図1を参照)は、受信した品質パラメータを、無線ネットワーク識別情報で識別される無線ネットワークに関して以前に受信した品質パラメータと集約する。ステップ606では、サーバ106は、品質パラメータを測定する際にクライアント装置の位置を提供する位置データがネットワーク情報に提供されているかを判定する。位置データが提供されている場合は、ステップ608で、サーバ106は、位置データを、無線ネットワーク識別情報で識別される無線ネットワークの品質パラメータとともに集約する。しかしながら、位置データがネットワーク情報に存在しない場合は、フロー図600はステップ608をバイパスして、直接ステップ610に進む。
【0072】
ステップ610では、サーバ106(図1を参照)は集約された品質パラメータを処理して無線ネットワークのネットワーク品質を判定し、また無線ネットワークデータがネットワーク識別情報を含むかを判定する。Wi−FiネットワークのSSIDが「_nomap」を含む状況におけるように、識別情報が存在しない場合、ステップ612で、サーバ106は識別情報のないネットワーク品質をノーマップデータベース418(図4を参照)に一時的に記憶する。無線ネットワークデータが識別情報を含む場合、ステップ614で、識別情報はネットワーク品質パラメータとともに集約される。ステップ616では、ネットワーク品質パラメータと集約された位置データは匿名にされ、ステップ618では、ネットワーク品質パラメータを処理してネットワーク品質を判定する。ステップ620では、ネットワーク品質はネットワーク品質データベース416(図4を参照)に記憶される。ネットワーク品質データベース416に記憶されたネットワーク品質は、無線ネットワーク識別情報に基づいて検索可能であり、地理的位置に基づいてさらに検索可能である。
【0073】
図7を参照すると、不要な無線機への電力供給を自動的に減少させるためにクライアント装置により実行されるステップを規定するフロー図700が記載される。ステップ710では、クライアント装置は、自身の無線機(例えば図2、224、226を参照)の1つの信号強度がある閾値よりも低いことを検出する。閾値は様々な方法で設定されてよい。例えば、ある実施形態では、閾値はクライアント装置のユーザによって設定および調整される値か、あるいはプリセットされた値でもよい。他の実施形態では、閾値は信号品質サーバ(例えば図3および4のプロダクションサーバ116)によってクライアント装置にロードおよび更新されてもよい。加えて、閾値は無線ネットワークの様々な種類によって異なってもよい。例えば、閾値は、WCDMAネットワークと比較して、またはWi−Fiネットワークと比較して、LTEネットワークでは異なってもよい。
【0074】
ステップ720では、クライアント装置は信号品質サーバ(例えば図3および4のプロダクションサーバ116)に問い合わせて、地理的地域内の複数の位置の無線信号強度(RSSI等)の指標を受信する。好ましくは、クライアント装置は、以前に収集されたクライアントデータから集約され計算された、ネットワークの計算されたレイテンシおよびスループットに関する品質情報を受信する。例えば、問い合わせに応じて、装置は、装置の現在地の半径200kmにおける位置の信号強度情報を受信してもよい。地理的地域の決定は、装置内にプログラムすることができる、および/または選択された基準で手動または自動で設定または調整することができる。ある実施形態では、半径は、品質信号強度(例えば、クライアントに近いネットワークのみが、まばらなカバレッジを有すると知られていれば、半径はより広くてよく、第2のより高密度にカバーされたネットワークが近くにある場合は、半径はより小さくてよい)を有すると分かる地域に対する、動的に決定された既知の最小限の距離である。
【0075】
ステップ730では、装置は問い合わせから戻ってきた情報を用いて、サブ地域、つまり、信号強度または他の品質指標が設定された閾値よりも低いと分かる位置を含む「ジオフェンス」を算出する。ある実施形態では、ジオフェンスは、特定の座標を用いて所定の半径の円形地域を定義する等の既知の技術を使用して算出される。装置は自身の位置を監視してジオフェンスされた領域内にいるかどうかを判定し、またそれに従って動作を起こすことが好ましい。ジオフェンスの定義および使用のプロセスの一例は、“Creating and Monitoring Geofences”(https://developer.android.com/training/location/geofencing.html,2015年7月20日にアクセス済み)に記載されており、その開示の全内容をここに完全に援用する。ある実施形態では、ステップ740で、装置は自身が最小の時間、サブ地域内に留まるかどうかを判定する。例えば、サブ地域が非常に小さく、また装置が動いて(例えば車中で移動中)いる場合、動作を起こさない。装置が、少なくとも設定された期間、サブ地域内に留まると予測される場合は、ステップ750で低信号強度の無線機をオフにし、それによって電力を節約する。装置の速度(例えば車がどのくらいの速さで動いているか)および地域の面積は、ステップ740の判定のために考慮に入れてもよい。加えて、マップが装置上に提示されてもよく、サブ地域の境界をユーザに対して識別するので、ユーザは低ネットワーク品質により気付きやすくなる。マップは色分けされているか、またはユーザに対してネットワーク品質の異なるレベルを示してもよい。その後は定期的に、ステップ760で、装置は自身がサブ地域内にまだあるか、サブ地域から抜け出しているかを判定(例えばGPSの利用を通じて)する。装置がサブ地域から抜け出していると判定した場合は、ステップ770で、無線機をオンに戻す。1つの実施形態では、ステップ760と770はステップ710−750から独立して実行されてもよい。つまり、例えば、既知の離れた領域を移動中ですでに低電力モードの無線機に対し、装置が高ネットワーク接続性の地域に入ったと判定されると、電力供給が再開される。加えて、サブ地域から抜け出すと、装置はネットワーク品質情報を信号品質サーバに送信し、サーバはより最近の統計情報でそのデータベースを更新してもよい。
【0076】
図8を参照すると、トラベルアプリケーションと共同して不要な無線機への電力供給を自動的に減少させるクライアント装置により実行されるステップを規定するフロー図800が記載される。そのようなステップは、クライアント装置で実行中のWazeまたは他の経路計画プログラム等のアプリケーションで利用してよい。ステップ810では、意図した移動の経路が、手動または自動でトラベルアプリケーションにより決定される。ステップ820では、クライアント装置は信号品質サーバ(例えば図3および4のプロダクションサーバ116)に問い合わせて、意図した経路を含む地理的地域内の複数の位置の信号強度および/またはネットワーク品質情報を受信する。ステップ830では、装置は問い合わせから戻ってきた情報を用いて、サブ地域、つまり、信号強度および/またはネットワーク品質が設定された閾値よりも低いと分かる位置を含む「ジオフェンス」を算出する。装置は、意図した経路を移動しながら自身の位置を監視し、またステップ840で、分かっている低信号品質のサブ地域に入ったかどうかを判定する。装置はサブ地域に入ると、ステップ850で、影響を受けた無線機への電力供給を減少させるか、または停止するよう進み、それによって電力を節約する。装置は自身の場所を、意図した経路に沿って続けて監視して、ステップ860で、低信号またはネットワーク品質のサブ地域から抜け出しているかを判定する。装置はサブ地域を抜け出した時、ステップ870で、影響を受けた無線機への電源供給をオンに戻す。
【0077】
図9は、州間高速道路I−80に沿ってサクラメントからリノへの車での仮定の移動において、実施形態がどのように使用され得るかの例を説明する。装置はサクラメントから移動する際、CDMAデータ通信の無線機等、自身の無線機の少なくとも1つの信号強度を監視する。装置は、信号強度が閾値に満たないことを位置910で検出した場合、信号品質サーバ/データベースに問い合わせて、前または後に決定される半径920内の信号強度位置に関する情報を受信する。この情報を使い、装置は、信号強度が閾値に満たないと分かっている「ジオフェンス」サブ地域930を作成する。装置がI−80を移動する間、装置中にある影響を受けた無線機は自動的に停止されるか、または電力供給が減少され、それによって電力を節約する。装置が位置940でサブ地域を抜け出した際に、信号強度が閾値より上であると分かるため、無線機は自動的にオンにされる。
【0078】
ここで検討されたシステムがユーザの個人情報を収集するか、または個人情報を使用し得る状況では、ユーザは、プログラムまたは機能がユーザ情報(例えばユーザのソーシャルネットワーク、ソーシャルアクションまたはアクティビティ、職業、ユーザの好み、またはユーザの現在地に関する情報)を収集するかどうかを管理するか、ユーザにさらに関連し得るサーバからのコンテンツを受信するかどうか、および/またはどのように受信するかを管理する機会を提供されてよい。加えて、あるデータは、記憶または使用される前に1つ以上の方法で処理されて、個人を特定可能な情報が取り除かれてもよい。例えば、ユーザに対して個人を特定可能な情報が確定されないようにユーザの識別は処理されてもよく、または位置情報が取得されるユーザの地理的位置は、一般化がされて(市、郵便番号、または州レベル等)、ユーザの特有の位置が決定できなくてもよい。したがって、ユーザは、どのようにユーザに関する情報が収集され、サーバに使用されるかについて管理してもよい。
【0079】
本明細書中で引用した刊行物、特許出願、及び特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が、本明細書中で参考として援用されることが個別におよび具体的に示され、かつその全体が記載されているのと同じ程度に、本明細書中で参考として援用される。
【0080】
本発明を記載する文脈において(特に、添付の特許請求の範囲の文脈において)、用語「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つ(аt least one)」、および同様の指示語の使用は、本明細書中で他に特に示唆されていない限り、または、文脈に矛盾しない限り、単数と複数の両方を包含するように解釈されるべきである。1以上の項目(たとえば、「AとBとのうちの少なくとも1つ(аt least one of A and B)」の一覧に付随する用語「少なくとも1つ(аt least one)」の使用は、本明細書中で他に特に示唆されていない限り、または、文脈に矛盾しない限り、一覧に示される項目から選択された1つの項目(AまたはB)、もしくは、一覧に示される項目のうち2以上のうち任意の組み合わせ(AおよびB)を意味するように解釈されるべきである。用語「備える(comprising)」、「有する(hаving)」、「含む(including)」、および「含む(containing)」は、特に明記がない限り、オープンエンド・ターム(すなわち、「〜を含むが〜に限定されない」という意味)として解釈されるべきである。本明細書中での値の範囲の記載は、本明細書中で他に特に明記がない限り、その範囲内にある各々の別々の値を個別に言及する略記方法として機能することが単に意図され、そして、各々の別々の値は、それが本明細書中で個々に列挙されているかのように本明細書中に含まれるものである。本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で他に特に示唆されていない限り、または、文脈に矛盾しない限り、任意の適切な順序で行われる。本明細書中で提供される任意及び全ての例の使用は、本発明をより良く明瞭にすることが単に意図され、そして他に特に主張されない限り、本発明の範囲を制限するものではない。本明細書中の如何なる言葉も、本発明の実施に必須なものとして主張されていない要素を示すと解釈されるべきではない。
【0081】
本発明の実施の目的に関して、本発明者らが知っている最良の形態を含む、本発明の好適な実施態様を本明細書中に記載する。当業者にとっては、上記説明を読めば、これらの好ましい実施の形態の変形が明らかとなろう。本発明者は、熟練者が適宜このような変形を適用することを期待しており、本明細書中で具体的に説明される以外の方法で開示された実施形態が実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法で許可されているように、本明細書に添付された請求項に記載された主題の変形例および均等物を全て含む。さらに、本明細書中で他に特に示唆されていない限り、または、文脈に矛盾しない限り、全ての可能な変形例における上記要素の任意の組み合わせが本発明に包含される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9