(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記樹脂ベース材料は、前記圧電セラミックセンサ(4)を構成する圧電セラミック材料のキュリー温度よりも低い架橋結合温度を有することを特徴とする、請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、使用の温度間隔内、及び特に少なくとも200℃の使用温度までで、熱ストレスに全く耐え得る、車両用にセンサライズされたブレーキ装置を提供することであり、同時に、損傷を生じさせるかもしれない、あるいは故障につながるかもしれない過度な機械的ストレスから、その部品を適切に保護しながら、検出されるべき機械的ストレスを圧電センサに適切に伝達することを可能にする。
【0007】
本発明の他の目的は、運転温度の間隔における温度変化を備える圧電センサの安定した反応を確実にすることが可能な、車両用にセンサライズされたブレーキ装置を提供することである。
【0008】
さらに本発明の他の目的は、小型車及び産業車両のためだけでなく、動作温度が600℃を超え得る大型車両(トラック、バス等)への用途にも使用のその順応性を増加させるために、高温に対して頑丈でかつ耐久性がある車両用にセンサライズされたブレーキ装置を提供することである。
【0009】
これら及び他の目的は、摩擦材料のブロックを支持する支持要素と、電気的に絶縁された電気回路と、及び摩擦材料のブロックと支持要素との間に介在される少なくとも1つの圧電セラミックセンサとを含む車両用ブレーキ装置によって達成される。電気回路は、少なくとも1つの圧電セラミックセンサに接続され、ブレーキ装置が外部の圧縮力にさらされると、少なくとも1つの圧電セラミックセンサにより発せられる電気的応答信号を受取る。それは、少なくとも1つの圧電セラミックセンサを保護するよう適用される一以上の樹脂をベースとする材料(樹脂ベース材料)の層を有する少なくとも1つの保護要素を備えることを特徴とする。少なくとも1つの保護要素は、外部の圧縮力の所定の一部を、少なくとも1つの圧電セラミックセンサを取囲む支持要素の領域へ向けるよう設計されることを特徴とする。樹脂ベース材料は、−40℃から少なくとも200℃の間から成る温度間隔において、実質的に安定した機械的性質を有する材料の中から選択されるので、少なくとも1つの圧電セラミックセンサが、前記温度間隔内にさらされる温度変化を有する応答信号における変化を、制限又は無効にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのような機械的性質は、少なくとも弾性係数及び/又は剛性率を含む。有利に、樹脂ベース材料は電気絶縁である。有利に、樹脂ベース材料は電気及び熱絶縁である。
【0011】
有利に、適切な機械的保護、及び同時に適切な熱及び電気絶縁性を確実にするために、保護要素の厚さは、圧電セラミックセンサの厚さ未満ではない。圧電セラミックセンサの厚さは、支持要素上のその台座プレートに直角方向なその寸法を意味する。
【0012】
有利に、樹脂ベース材料は、圧電セラミックセンサの構成要素となる圧電セラミック材料のキュリー温度より低い硬化温度を有する。保護要素はそして、圧電セラミックセンサを損傷するリスクなしに、後者の電気回路への機械的及び電気的接続の前又は後で、適用され得る。
【0013】
有利に、保護要素は、外部の圧縮力が摩擦材料のブロックに適用されるとき、圧電セラミックセンサに伝達される力を制限するために、機械的性質を有する。
【0014】
有利に、保護要素は、外部の圧縮力の所定の一部を、少なくとも1つの圧電セラミックセンサを取囲む支持要素の領域内に向けるよう設計される。
【0015】
従って、保護要素は、生産工程の間のブレーキ要素の操作による損傷に対する機械的保護として機能するような様々な特徴を有する。それは、圧電セラミックセンサに電気絶縁を提供し、そしてそれは、圧電セラミックセンサに伝達される力のリミッタ及びそらせ板として機能する。
【0016】
幅広い温度間隔に渡って安定した機械的性質を有する材料を選択することにより、同じ温度間隔内での圧電セラミックセンサからの安定した反応が可能となる。
【0017】
本発明のさらなる特徴及び利点が、単に例として挙げた、限定されない実施例の以下の説明、及び添付の図面を参照して明確になる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面を参照して、
図1は車両用にセンサライズされたブレーキ装置を全体として示し、例として、車両用ブレーキシステムを備えることを意図したブレーキパッドを示す。車両用ブレーキシステムは公知であり、単純化のため図示しない。
【0020】
ここで以下に、ブレーキパッド1を形成するブレーキ装置を特別に参照するが、以下の記載は、ドラムブレーキのブレーキシューにもまた同様に適用可能であることは明白である。
【0021】
ブレーキパッド1は、好ましくは金属製だが必ずしもその必要はなく、「バックプレート」として公知である支持要素2と、要素2によって支持される摩擦材料のブロック3と、及び支持要素2によって支持され、後者と摩擦材料のブロック3との間に介在される一以上の圧電セラミックセンサ4とを備える。圧電セラミックセンサ4は、支持要素2上で、持ち上がった配置で支持される。
【0022】
ブレーキシューの場合、ブレーキパッド1のために記載したそれらに対応する要素があり得ることは明白である。従って当業者には、以下の記載は、センサライズされたブレーキシューが組立てられ得るために、容易に変換可能である。
【0023】
特に支持要素2は、車両用ブレーキディスクのような、ブレーキをかけられる要素に面するような使用を意図した第一主要平面5、及び第一主要平面5に平行な第二主要平面6を有する平板のように形成される。
【0024】
摩擦材料のブロック3は特に、支持要素2の第一平面5に接合される第一主要平面7、及びブレーキをかけられる要素との直接接触のための使用を意図した第一平面7に平行な第二平面8を有する。
【0025】
圧電セラミックセンサ4は、機械的ストレスにさらされると、電気信号を放つそれらの先天的な能力の結果として、パッド1と、ブレーキをかけられる要素との間の接触中の使用で交換される力を探知することができる。
【0026】
この目的のため、支持要素2は、圧電セラミックセンサ4の電極が接続される電気接点を有する電気絶縁された電気回路9を支持する。
【0027】
電気回路9は電気信号を受取る。電気信号が、圧電セラミックセンサ4からの電力供給の必要性がなく生成されるのは、それらが分極方向における機械的ストレスにさらされるときである。
【0028】
圧電セラミックセンサ4によって放たれ、電気回路9によって受取られる電気信号は、リアルタイム又は後のいずれかで、処理可能である。
【0029】
圧電セラミックセンサ4は、200℃より大きなキュリー温度を有する圧電セラミック材料で形成され、好ましくは円筒体の形状を成す。それはその軸線方向に分極され、反対側に位置する一対の平面12及び13によって区切られ、使用状態では支持要素2の主要平面5,6に対して平行に配置される。
【0030】
好ましくは、平面12,13の1つ、特に電気回路9に面する1つは、電気信号ピックアップ電極の両方を示す。
【0031】
電気回路9は分岐(図示せず)を有し、支持要素2上の別々の位置に圧電セラミックセンサ4を配置するために適切に形成され、支持要素2の端で統合される電気コネクタ(図示せず)もまた備えられる。
【0032】
本質的に圧力センサである圧電セラミックセンサに追加して、一以上の温度センサ及び/又は一以上のせん断力センサは、電気回路9に電気接続され、支持要素2上で任意に統合されてもよい。
【0033】
電気絶縁された電気回路9は好ましくは、スクリーン印刷され、支持要素2上に直接適用される。
【0034】
支持要素2内に統合されるセンサは全て、摩擦材料のブロック3に面する後者の側から、電気絶縁された電気回路9上に設置される。従って支持要素2内に統合されるセンサは、ブレーキ中、又は概して車両の運転中、ブレーキ装置に作用する力を測定する能力が高い。
【0035】
減衰層(図示せず)は、摩擦材料のブロック3と支持要素2との間に介在されて備えられ得る。
【0036】
減衰層はもし備えられれば、特に、支持要素2の第一平面5に接合される第一主要平面、及び摩擦材料のブロック3の第一平面7に接合される第二平面を有する。
【0037】
有利に、各圧電セラミックセンサ4は、対応する保護要素16内に埋め込まれる。
【0038】
保護要素16は、−40℃から少なくとも200℃の間から成る温度間隔内で実質的に安定した機械特性を有する材料から選択される樹脂ベース材料の一以上の層から成り、圧電セラミックセンサ4が、前記温度間隔内でさらされる温度変化を有する応答信号における変化を制限又は無効にする。
【0039】
「極めて安定」という表現は、可変の大きさを参照して、最大値30%、及び好ましくは参照の温度間隔内のその最小値の20%を超えない値を意味する。
【0040】
保護要素16は、支持要素2上の圧電セラミックセンサ4に位置する。
【0041】
圧電セラミックセンサ4の電気絶縁のため、保護要素16は、電気的な絶縁材料から形成される。
【0042】
保護要素16は好ましくは、熱絶縁でもある材料から形成される。
【0043】
特に、しかし必須ではないが、保護要素16の材料の少なくとも1つの層は、電気及び熱絶縁であり得、あるいは少なくとも1つの電気絶縁層、及び少なくとも1つの熱絶縁層が考察され得る。
【0044】
保護要素16は、述べるように、機械的性質及び特に弾性係数を備える。弾性係数は、外部の圧縮力が、摩擦材料のブロック3に適用されると、圧電セラミックセンサ4に伝達される力を制限するために注意深く選択される。
【0045】
保護要素16は特に、圧電セラミックセンサ4自身を取囲む支持要素2の領域に、外部の圧縮力の少なくとも一部を向けるように設計される。
【0046】
好ましくは、電気回路9の他のセンサの全て、及びあるいは他の構成要素は、上述のような同じ種類の対応する保護要素を有する。
【0047】
保護要素16は、圧電セラミックセンサ4を完全に埋め込み、圧電セラミックセンサ4の外面と一致する、内側の直接又は間接接触面17と、支持要素2上の均一の直接又は間接の台座18を有するハーフシェルで構成される。
【0048】
保護要素16は好ましくは、ドーム形である。
【0049】
保護要素16を構成する樹脂は好ましくはポリイミド樹脂、又はエポキシ樹脂、又はビスマレイミド樹脂、又はシアン酸塩−エステル樹脂、又はそれらの混合物である。これらの樹脂は、強化粒子、特に、例えばアルミニウムのセラミック粒子及び/又はアルミニウムの金属粒子のような、セラミック及び/又は金属材料で、充填することが可能である。
【0050】
ブレーキパッドの変化の操作温度として、圧電セラミックセンサの反応における推移を評価するために、以下は、圧電セラミックセンサの保護要素を形成する樹脂ベース材料において異なるブレーキパッドのバッチで実行されたテスト結果である。
【0051】
<ブレーキパッドの第一バッチテスト>
テストはNVH用の標準のダイノ(Dyno)ベンチ及び動力測定で実行された。特に、テストはブレーキパッドの第一バッチで実行され、圧電セラミックセンサの保護要素は、ロックタイト(Loctite:商標)により製造されたハイソール(Hysol:商標)9492の名称で商業的に公知のエポキシ樹脂ベース材料から成る。
【0052】
エポキシ樹脂ベース材料は、アルミニウムの金属粒子、及びアルミニウムのセラミック粒子で充填されたエポキシ樹脂の第一構成要素、及び架橋結合の触媒として作用する第二アミド性構成要素を含む。
【0053】
テストは、5から40バールの圧力の異なる値で、50から300℃の間隔内に制御されたブレーキディスクの温度で実行されたベンチテストから構成された。
【0054】
使用手順は次の通りである。88のブレーキングの付与が、以下の表のように、時速50kmから時速2kmで実行された。
【0056】
ブレーキパッドの温度に関して、その温度は通常、ブレーキディスクの約半分である。
【0057】
図2は、ブレーキパッドの変化の温度として、そして20バールのブレーキ圧の値での圧電セラミックセンサの応答信号における推移を示す。同様の結果が、ブレーキ圧の他の値でも得られる。
【0058】
テスト中、信号における明確な減衰が、低い/中くらいの温度で既に観察された。例えば、
図2において、急速な低下が75〜80℃の辺りで見られ得る。測定された信号にとって、第二ピークの振幅が(ブレーキングの端で)表れ、ブレーキパッドに取付けられた熱電温度計で測定されるように、ブレーキパッドの温度に応じて報告される。第二ピークの選択は、油圧回路内の圧力の放出に結び付けられるという事実にのみ結び付けられ、それはさらに繰返し可能になり、従って、実験誤差によってあまり作用されない結果を提供する。
【0059】
図2のシグナル減衰は主に、保護要素のために使用される材料が原因である。この点に関し、
図3において、保護要素のために使用される材料の機械的性質(せん断係数)における変化を、重要な温度間隔内で見ることができる。
【0060】
シグナル減衰と併せて、その効果は、保護要素のために使用される材料が原因の場合よりもかなり低いが、圧電セラミックセンサの電気容量における変化(
図4)による第二の貢献もまた存在する。実際、強い相関関係が、70から100℃の間のブレーキパッドの反応における減衰、及び保護要素の材料の機械的性質における対応する減衰の間で明確である。圧電セラミックセンサの温度への依存は、小さな貢献、70から100℃の間から成る間隔内でおおよそ一定の圧電セラミックセンサの電気的及び機械的性質を提供するのみである。一方、変化は、実際は直線状で、圧電セラミックセンサのキュリー温度に近い温度まで適度である。このテストの結論は、保護要素のために使用される材料を備えて、センサからの信号において必要以上の損失を生じさせない最大達成可能温度が、おおよそ70から85℃であることである。明らかに、170℃又はその辺りのブレーキディスクで温度に対応するこの温度間隔は、受入れられない。
【0061】
<ブレーキパッドの第二バッチテスト>
さらなるテストがコトロニクス(Cotronics:商標)により製造されたデュラルコ(Duralco:商標)4703として商業的に公知なエポキシ樹脂材料を、保護要素のために使用して実行された。この材料は基本的に、エポキシ樹脂内の強化粒子を凝縮させ、エポキシ鎖内の特定の機能グループを提供することにより、前の材料とは異なる。
【0062】
テストはNVH用の標準のダイノ(Dyno)ベンチ及び動力測定で実行された。
【0063】
テストは、10から40バールの圧力の異なる値で、50から500℃の間隔内で制御されたブレーキディスクの温度で実行されたベンチテストから構成された。
【0064】
使用手順は以下の通りである。ブレーキングの付与は、以下の表の通り、時速50kmから時速2kmで実行された。
【0066】
図5はブレーキパッドの変化の温度として、及び20バールのブレーキ圧の値で、圧電セラミックセンサの応答信号における推移を示す。同様の結果が、ブレーキ圧の他の値からも得られる。
【0067】
各ブレーキングテストにおいて、平均的なブレーキパッド及びブレーキディスク温度が、生のブレーキングデータから第二ピークに応じて測定された。平均値はそして、対応する温度値に応じて続いて報告された。
【0068】
この場合、シグナル減衰は、より高い温度、特にブレーキパッドで152から174℃の間で、現れ始める。
【0069】
結論として、テストは、温度がセンサの反応の一部に大変強力に依存することを明らかにした。これは主に、保護要素のために使用された材料の熱機械的性質に起因する。信号の崩壊は、使用された材料の機械的性質の対応する崩壊と結び付けられる。圧電セラミックセンサの保護要素のために使用される材料を適切に選択することで、圧電セラミックセンサ自身の温度反応を安定させることができる。
【0070】
以上のように、保護要素の熱機械的性質は、圧電セラミックセンサの外部の圧縮力に対する感度について、重要である。
【0071】
熱機械的性質を適切に選択することで、ブレーキ装置の製造中、又は装置の動作中、圧電セラミックセンサにより実際に感じる力の負荷を減らすことが可能になる。
【0072】
以下にこれがどのように発生するかを説明する。
【0073】
外部の圧縮力Fの摩擦材料3に対する付与を仮定する。
【0074】
圧電セラミックセンサ4に作用するストレス状態について言及する。
【0075】
保護要素16は、その合力F´が摩擦材料のブロック3に適用される圧縮力Fとは異なる力を感じる。
【0076】
そのような合成力F´はまた、圧電セラミックセンサ4に伝達される。圧電セラミックセンサ4は、力F´とは概してまた異なるが、明白にそれに結び付けられる最終の力F
pを感じる。F
pは、圧電セラミックセンサによって効果的に測定される電気信号を含む力である。
【0077】
外部の圧縮力Fの伝達は、感知できるほどの正接の歪みなしに、摩擦材料のブロック3の表面から、下地層で起こると仮定する。つまり、摩擦材料のブロック3は、実質的に縦方向に硬いと仮定する。
【0078】
モデルにおいて、摩擦材料及び保護要素は、弾性定数k及びk´を各々有するばねによって、力学モデルにおいて表され、摩擦材料のブロックに関するばねの線寸法は、外の領域内、及び保護要素の適用領域内の摩擦材料自身のブロックと同じであることもまた仮定される。
【0079】
従って、材料の線形弾性挙動と仮定すると、フックの法則が有効であり、それに従うと、
F=kx
F´=k´x´
F
p=k
px
p
である。ここで、x,x´及び各x
pは、圧縮方向における歪みを表し、k,k´及び各k
pは弾性定数を表す。
【0080】
次の式も示され得る。
F´=2F/(1+k/k´)
F
p=4F/(1+k´/k
p)(1+k/k´)
【0081】
圧電セラミックセンサ4によって感じられるような力F
pは従って、摩擦材料のブロック3に最初は付与される力Fに結び付けられるが、それに等しくはない。力F
pの減衰係数は、比率k´/k
p及びk/k´の選択次第であり、弾性定数k´の増減により、k及びk
pで、等しく調整され得る。摩擦材料のブロック及び圧電セラミックセンサが、ひとたび既定されると、機械的性質の変化の観点、及びそれらの物理的特性に関する要求の観点から、極めて強い限定を有し、k´のための最適値、又は保護要素の機械的性質の選択が、力の伝達を最適化するために極めて重要になる。
【0082】
重要な例として、特に、摩擦材料のブロック及び圧電セラミックセンサのための弾性定数の測定から起こる、k及びk
pのための実際値を仮定して、モデルから結果を検討する。定数k´を、圧電セラミックセンサの反応を最適化するために選択される可変のパラメータとして代わりに見なす。そして、k
p=10
11N/m=10
11N/m及びk=10
10N/mと仮定する。摩擦材料のブロック及び圧電セラミックセンサのためのこれらの値k
p及びkは、実際に近い値である。この場合、F
p/Fの関係は、K´にのみ依存する。
図6は、上述の値k
p及びkを考慮して、k/k´に応じた応答曲線F
p/Fを示す。圧電セラミックセンサの反応を最適化する機械的定数k/k´の間の比率に関係する最適値が存在することは明白である。従って、圧電セラミックセンサ及び摩擦材料のブロックが固定されると、保護要素は注意深く選択されなければならない。例えば、応答曲線の最大点で、最適値と比較して柔らかすぎる材料を選択すると、非効率的に伝達される力の原因となる弱結合が測定される。一方、硬すぎる材料を選択すると、応答曲線の最大点での最適値に再び関して、圧電セラミックセンサに非効率的に伝達される歪みに至る。
図6に関して、対数尺度が、その結果と共に横座標及び縦座標軸に適用され、応答曲線の最大点から離れて、弾性定数の比率における大きさの変動の順序は、圧電セラミックセンサの位置で測定される力における同様の結果を有する。応答曲線の最大値で、最適値付近の弾性定数の値を維持することにのみより、有効な伝達が維持される。これは、熱機械的性質がまた、採用される材料間の機械的性質の軟化又は硬化の結果として、温度変化としての効率損失を避けるために、注意を持って選択されなければならない。応答曲線の最大点の近くで動作することは、さらに明確な利点をもたらす。すなわち、応答の安定性が、大きい間隔でさえ、熱機械的性質における変化の場合にもまた、大いに優れている。
【0083】
従って、保護要素を構成する材料の機械的性質を適切に選択することにより(軟化又は硬化の意味において)、圧電セラミックセンサにより感じられる荷重を、ブレーキ装置生産工程とブレーキ装置の通常操作との間で、センサのこの分類により耐えられる最大荷重よりもはるかに下で維持することが可能となる。
【0084】
考慮中の適用の目的のため、Fp/Fが0.01未満でないように、k
p及びkのための所定値のために、k´を選択することがそれにもかかわらず便利であると見受けられる。
【0085】
これはまた、熱機械的性質もまた、採用される材料間の機械的性質の軟化又は硬化の結果として、温度変化としての効率損失を避けるために、注意を持って選択されなければならないことを意味する。最大点付近で動作することは、さらに明確な利点となる。すなわち、応答の安定性は、大きい間隔でさえ、熱機械的性質における変化の場合にもまた、大いに優れている(最大点における大幅な変化なく200%まで)。
【0086】
実行されたテストに関して、上述の単純な機械的モデルの予測は正確である。
【0087】
実際、低温では、採用される材料の第一タイプのための比率k/k´は、30に近く、正確に測定されたものに大変近接する10%の伝達効率を伴う。高温では、90℃を超える材料の相転移は、ファクタ5に関する弾性定数における変化を誘発する。線形挙動の領域内にあると仮定すると、モデルはファクタ6によるセンサの反応における対応する崩壊を予測し、温度がさらなるファクタ10次第で、すなわち、より小さい大きさの順序次第で、上昇するにつれ、さらに減じられる。すなわち、それは、1〜2%以下の効率における増加を提供し、観察されるものは効果的である。10に近接する、すなわち、最大値に近く、30%の効率を実際に提示する比率k/k´を有する材料の第二タイプとは異なり、それは、より高い値でのみ、温度におけるより小さな変化を受ける。
【0088】
結論として、摩擦材料及び圧電セラミック材料は、大変幅広い温度間隔の中で、かなり安定した機械的性質を有しているので、
図6のグラフに基づく論理を適用して、保護要素のための材料が選択されなければならない。これは、材料のための弾性定数が、
図6のグラフの最大点に可能な限り近接するように選択されることを意味する。これは、材料の弾性定数の間の適切な相互変化の結果としてもまた、圧電セラミックセンサからの信号における最大可能安定性を備えた圧電セラミックセンサからの最大応答を達成するためである。