(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記端部層が、双安定ドームまたは1回変形可能なドームを備え、前記ドームが部分的に球形を有しており、さらに前記ドームが前記固体凍結液体内容物が前記空洞内の前記第1の位置にあるとき、前記空洞から離れるように延びる第1の安定した向きを有し、前記ドームが前記固体凍結液体内容物が前記空洞内の前記第2の位置にあるとき、前記空洞内に延びる第2の安定した向きを有する請求項1に記載の容器。
前記側壁の前記テーパ部分の少なくとも一部分及び前記端部層にある前記空洞の内側にコーティングをさらに備え、前記コーティングは、コーティングされていない側壁に対する前記容器への前記固体凍結液体内容物の接着を低減する、請求項1に記載の容器。
前記空の空間が、前記容器が前記分配装置に配置されたときに、前記閉鎖部が前記分配装置内に配置された第2の針によって穿孔可能であり、前記固体凍結液体内容物が、前記第2の位置へと前記空の空間内に、前記端部層を穿孔する前記針によって移動させることができるように十分に寸法が決められている、請求項1に記載の容器。
前記凍結液体内容物を前記ディスペンサに融解させることは、前記ディスペンサが前記凍結液体内容物を、(a)前記容器の外面に熱を加えること、(b)前記容器の内部空間に希釈液を加えることの少なくとも1つを経て融解するプロセスを開始することを含む、請求項11に記載の方法。
前記ディスペンサに前記凍結液体内容物を融解させることは、前記ディスペンサが前記容器に運動を適用して前記凍結液体内容物の融解速度を加速するプロセスを開始することを含む、請求項11に記載の方法。
前記ディスペンサが前記凍結液体内容物を融解させることは、(a)前記容器の外面に熱を加えること、及び(b)前記容器の内部空間に希釈液を加えることの少なくとも1つを経て前記ディスペンサが前記凍結液体内容物を融解することを含む、請求項20に記載の方法。
前記固体凍結液体内容物が、約0°F〜約32°Fの温度で十分に硬質であり、前記分配装置の前記針によって加えられた力が、前記固体凍結液体内容物を前記第1の位置から前記第2の位置に移動する、請求項27に記載の容器。
【発明の概要】
【0010】
本明細書に記載される技術及びシステムは、現在利用可能な公知の一部制御されたブリューシステムよりも幅広い種類の食品及び飲料生成物を分配することを可能にする統合システムを含む。特定の実施形態では、システムは、種々の内容物冷凍容器と協働して作用する多機能及び多用途のディスペンサを含む。容器は、封止されたMAPガス環境において、予め調製された凍結状態の濃縮物及び抽出物を収容する。そこに収容される食品または飲料は保存状態で維持するので、それらはFDAの食品安全形式で存在する。さらに、凍結液体内容物は、慣用の防腐剤または添加剤を使用することなく、最高レベルの風味及び芳香剤で保存される。
【0011】
一方、ディスペンサは、凍結液体内容物を収容する特定の容器を利用することにより、これらの食品及び飲料をホットの形式または冷たい形式で調製することができる。ディスペンサと容器を含む統合システムは、いくつか例を挙げると、例えば、コーヒー、茶、ココア、ソーダ、スープ、栄養補助食品、ビタミンウォーター、医薬品、エネルギーサプリメント、ラテ、カプチーノ、チャイラテなどを安全に提供することができる。製品を分配する間、容器は、分配システムが実質上きれいにすすぎ、粉、葉、フィルタ、粉末または結晶がなくなり、それによりこれらがリサイクルに適格となる。
【0012】
上述したように、本明細書に記載された技術及びシステムは、家庭で飲用者が簡便に入手できるコーヒー、茶及び他の飲料の全体的な品質及び味を改善し、特定の実施形態では、それらをブリューする必要がない。本明細書に記載の包装システム及びディスペンサの実施形態は、凍結液体内容物を効果的かつ効率的に取り扱う。例えば、本明細書に記載された実装は、凍結液体内容物を容器の内側表面から移動するか、それを貫通する方法、容器の出口箇所への流路を作り出す方法、凍結液体内容物を、受け入れられない内部圧力もスプレーも生じることなく効果的に融解する方法、最終的な飲料を所望の温度及び濃度にする方法、及び/またはリサイクルのために容器を最良に準備する方法を提唱する。
【0013】
開示される主題は、ディスペンサへ挿入するように構成された容器の様々な実施形態を含む。各容器は、ヘッドスペースを有し、凍結液体内容物を含む。容器は、凍結液体内容物を受け入れて貯蔵するための開口部及び空洞を含み、容器は穿孔可能である。容器は、容器の開口部の上に形成され、容器の空洞内の凍結液体内容物を密封するための閉鎖部を含み、容器は、分配装置またはシステムの中に挿入するよう構成され、それらは容器内の凍結液体内容物から飲用可能な液体飲料を生成するように構成され、凍結液体内容物が、装置が容器内に作り出した穿孔を通して抽出されるようにする。
【0014】
いくつかの例で、容器は凍結液体内容物の鮮度及び芳香を保存するように構成されたガス不浸透性材料を含む。容器及び閉鎖部は、飲食可能な液状食品または飲料が作りだされたら、容器及び閉鎖部がリサイクルできるように、リサイクル可能な材料で構成し得る。容器は、使用後に容器自体を溶解し食すことができるように、食用材料から構成されてもよい。容器内に収容される凍結液体内容物が、例えば凍結コーヒーエキス、凍結茶エキス、凍結レモネード濃縮物、凍結野菜濃縮物、凍結した動物のブロスまたは煮汁、凍結した液体乳製品、凍結したアルコール系製品、凍結シロップ、凍結果実濃縮物、またはそれらの任意の組み合わせから選択され得る。内容物は凍結された液体であり、したがって凍結液体内容物であるため、内容物は融解して液体の形態の飲食可能な飲料生成物または食品になる必要があるだけである。容器内にフィルタが不要なので、抽出して廃棄副産物を生成する必要がない。
【0015】
いくつかの例で、容器は装置に挿入する前に穿孔することができる、容器が装置内に挿入された後に穿孔することができる、または両方であるように構成される。容器は、凍結液体内容物と閉鎖部との間のヘッドスペースなどの充填されていない領域を含むことができ、その領域は容器内の大気の代わりに不活性または低減された反応性ガスを含むように構成される。また、この領域によって、容器内の凍結液体内容物の移動が可能になり、生成物の調製中、凍結液体内容物の周りに、流体を希釈/融解するための流路を作り出すことが可能になる。
【0016】
いくつかの例で、液体内容物及び容器が、一部制御された構成で提供される。一部制御された構成は、シングル・サーブの大きさのフォーマットを含み得る。一部制御された構成は、単一または複数の液体の注入から複数杯分を作り出すための一括供給サイズのフォーマットを含み得る。
【0017】
いくつかの例で、パッケージ、容器、入れ物などは、加熱された液体または他の形式の熱を、穿孔を通して受け入れ、凍結液体内容物の液化及び希釈を促進するように構成されている。パッケージは、融解/希釈液の導入の前またはそれと同時に容器内の凍結液体内容物の融解を促進するために外部で加えられる熱を受けるように構成し得る。
【0018】
いくつかの例では、容器は、ヘッドスペース内への移動により、凍結液体内容物に干渉せずに容器の穿刺を促すために、双安定または一度変形可能なドーム形を有する端部を含むことができる。また、凍結液体内容物は、本体に貫通孔を含むように形成することができ、入れ物に注入された液体が貫通孔を通って容器から出口箇所まで流れられるようにする。
【0019】
開示される主題は、凍結液体内容物を収容するパッケージから液状食品または飲料を作成するためのプロセスを含む。このプロセスは、凍結液体内容物を封止した入れ物に供給することを含み、入れ物は、凍結液体内容物を貯蔵するように構成される。この実施形態では、このプロセスは、常に、凍結液体内容物を封止された入れ物内で融解させて融解した液体を生成することを含む。このプロセスは、入れ物から融解した液体を分配して飲食可能な液状食品または飲料を作り出すことを可能にするために、封止された入れ物を第1の位置で穿孔することを含む。
【0020】
いくつかの例では、凍結液体内容物を融解することは、封止された入れ物の中の凍結液体内容物を融解し希釈するべく、加熱された液体または別の形式の熱を入れ物に注入することを可能にするために、封止された入れ物を第2の位置で穿孔することを含む。凍結液体内容物を融解することは、凍結液体内容物を飲用可能な液体の形態に融解するために、注入される液体、ガス、または蒸気を介して、封止した入れ物の外部にまたは封止した入れ物の内部に、熱または電気的な周波数エネルギーを加えることを含み得る。
【0021】
開示される主題は、包装された凍結液体内容物を使用して液状食品または飲料を直接的に製造するための包装システムを含む。このシステムは、凍結液体内容物と、凍結液体内容物を受け入れて貯蔵するための空洞を画定する容器とを含む。システムはまた、容器に密封閉鎖部を形成する蓋を含み、蓋は凍結液体内容物を融解し希釈するための空洞に液体、気体、または蒸気を注入するのを可能にすべく穿孔可能で、容器は、融解及び/または希釈された凍結液体内容物を、飲用可能な液体飲料の形態でそこから分配することを可能にする。
【0022】
本明細書に記載のシステム及び技術は、食品及び飲料包装システムに加えて、この包装システム内に貯蔵された凍結液体内容物を融解及び/または希釈するための装置を含み、パッケージの凍結液体内容物は、食品及び飲料濃縮物、エキス、及び栄養素の有無にかかわらない他の飲食可能な流体の種類、ならびにこれらの融解及び/または希釈した内容物を即時に飲用すべく供給するための様々な方法で作られる。本明細書に記載された技術は、例えば、生成物が所望の新鮮な味、効能、体積、温度、舌触りなどを有するように、飲用者が容器から直接的にシングル・サーブ、または複数杯分の飲食可能な飲料または液体ベースの食品を簡便かつ自発的に作り出すことを可能にする。この目的を達成するために、凍結液体内容物、及び好ましくは濃縮物、エキス及び他の飲食可能な流体のタイプから製造された急速冷凍した液体内容物を、ガス不浸透性のMAPでパッケージ化された完全バリヤ及び残留物のないフィルタレスのリサイクル可能な容器に包装することができる。さらに、この容器は、内容物の融解及び/または希釈を容易にし、味、芳香の強さ、体積、温度、色及び舌触りを含む所望の特性を有する製品を供給するように機械ベースの分配システムによって収容され、使用されるように設計され、飲用者が、今日使用されている他のいかなる手段でも得られない至高のレベルの味と鮮度を、一貫して簡便に体験することができる。開示されたアプローチは、ブリュープロセス(例えば、固体のコーヒー粉からの可溶性生成物の抽出)を介して完成した生成物を作り出す現在のシングル・サーブ・コーヒーメーカーとは異なり、予め製造プロセスを経て作出された凍結エキスまたは濃縮物を融解及び希釈することによって生成物を作り出すものであり、この製造プロセスは風味をとらえて保存するための理想的な条件下の工場環境で行うことができる。
【0023】
これらの技術は、凍結液体内容物を保持する機能、凍結液体内容物を1つの形態または別の形態に構成する機能、凍結液体内容物を融解及び/または希釈する機能、及び上記の所望の特徴で飲用のため利用できるようにする機能に関与するパッケージング、方法及び装置の特徴の多くの組合せ及び置換えを含む。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を収容する封止された容器が機械に挿入される。その後、機械は封止された容器を穿孔し、加熱された液体、気体または蒸気がその中に注入されて、凍結液体内容物を融解し希釈する。機械はまた、容器を穿孔して融解及び/または希釈した凍結液体内容物を飲用可能な液体飲料の形態の第2の入れ物に分配することができるようにする。これらの機能のそれぞれについての他の可能なバリエーションについては、以下でより詳細に記載し、供給された希釈液、ガスまたは蒸気からの熱を除去するために、冷蔵プロセスを用いるというよりむしろ、冷飲料またはアイスの飲料を製造するための食品または飲料冷却剤として凍結液体内容物の負のエネルギーを利用することを含める。
【0024】
本発明の一態様で、容器は、容器の第1の端部から容器の第2の端部まで寸法が増大するテーパ部分を含む側壁と、容器の第1の端部に配置された端部層とを含む。端部層は、開口部を有さないシートによって画定され、容器の空洞を側壁と端部層が画定する。容器の第2の端部が、開口部を画定する。また、容器は容器の空洞内に配置された固体凍結液体内容物と、容器を封止する容器の開口部上に形成された穿孔可能な閉鎖部とを含む。固体凍結液体内容物、側壁の少なくとも一部、及び穿孔可能な閉鎖部の少なくとも一部が、固体凍結液体内容物を欠いている容器の空の空間を画定し、容器が、分配装置へ挿入するように構成される。容器の端部層が、分配装置内に配置された針によって穿孔可能である。固体凍結液体内容物が、空洞内の第1の位置及び第2の位置を有する。第1の位置では、固体凍結液体内容物が、実質的に容器の端部層全体に一致する。第2の位置では、固体凍結液体内容物が容器の端部層から離れて空の空間に移され、さらに空の空間の少なくとも一部が固体凍結液体内容物によって占められていないままである。
【0025】
一実施形態で、容器は固体凍結液体内容物の鮮度及び芳香を保存するように構成されたガス不浸透性材料を含む。
【0026】
別の実施形態で、容器及び閉鎖部は、それぞれ、容器及び閉鎖部がリサイクルできるように、リサイクル可能な材料を含む。
【0027】
さらなる実施形態で、容器はフィルタレスである。
【0028】
さらに別の実施形態で、容器はアルミニウムを含む。
【0029】
一実施形態で、側壁、端部層、及び穿孔可能な閉鎖部が、単一のチャンバを画定する。
【0030】
本発明の別の一態様で、凍結液体内容物を収容する容器から融解液体生成物を製造する方法は、凍結液体内容物を収容する容器を準備することを含む。容器は容器の端部に配置された端部層を有し、凍結液体内容物が容器の実質的に端部層全体と接触している。凍結液体内容物及び容器が、凍結液体内容物を含まない容器内の空隙領域を画定する。また、方法は凍結液体内容物を収容する容器をディスペンサのチャンバ内に配置することと、第1の針で容器の端部層を穿孔することと、凍結液体内容物を端部層から移動させ、凍結液体内容物を空隙領域内に移すこととを含む。方法は、さらに、ディスペンサに容器内の凍結液体内容物を融解させて、融解液体生成物を生成させることと、容器から融解液体生成物をとらえることとを含む。
【0031】
一実施形態で、方法は端部層の穿孔とは異なる少なくとも1つの位置で容器を穿孔することをさらに含む。
【0032】
さらなる実施形態で、容器はフィルタレスである。
【0033】
別の実施形態で、容器が、側壁及び穿孔可能な閉鎖部をさらに備える。側壁は、容器の第1の端部で端部層から容器の第2の端部まで延在し、側壁及び端部層は、容器の空洞を画定する。容器の第2の端部は、開口部を画定し、穿孔可能な閉鎖部が開口部の上に形成され、側壁、端部層及び穿孔可能な閉鎖部が単一のチャンバを画定する。
【0034】
また、さらなる実施形態で、ディスペンサに凍結液体内容物を融解させることは、ディスペンサに、端部層の穿孔とは異なる第2の位置で第2の針で容器を穿孔させることと、ディスペンサに、凍結液体内容物の凍結温度を超える液体を第2の針のチャネルを介して容器に注入させて、容器内の凍結内容物を融解し希釈させることとを含む。
【0035】
さらに別の実施形態で、凍結液体内容物をディスペンサに融解させることは、ディスペンサが凍結液体内容物を、(a)容器の外面に熱を加えること、及び(b)容器の内部空間に希釈液を加えることの少なくとも1つを経て融解するプロセスを開始することを含む。
【0036】
本発明のさらなる態様で、凍結液体内容物を収容する容器から融解液体生成物を作り出す方法は、ディスペンサのチャンバで凍結液体内容物を収容する容器を受け入れることを含む。容器が容器の端部に配置された端部層を有し、凍結液体内容物が容器の実質的に端部層全体と接触している。凍結液体内容物及び容器が凍結液体内容物を含まない容器内の空隙領域を画定する。ディスペンサが第1の針で容器の端部層を穿孔する。また、方法は凍結液体内容物を端部層から移動させ、凍結液体内容物を空隙領域内に移すことを含む。ディスペンサは、容器内の凍結液体内容物を融解して融解液体生成物を作り出し、ディスペンサは、融解液体生成物を容器から分配する。
【0037】
一実施形態で、凍結液体内容物を端部層から移動させ、凍結液体内容物を空隙領域内に移すことは、ディスペンサが第1の針で容器の端部層を穿孔することにより生じる。
【0038】
別の実施形態で、凍結液体内容物は、融解液体生成物を分配する前に完全に融解される。
【0039】
さらなる実施形態で、凍結液体内容物を融解させることは、端部層を穿孔した後に第1の針を加熱することを含む。
【0040】
さらに別の実施形態で、方法は、ディスペンサが、端部層の穿孔とは異なる少なくとも1つの位置で容器を穿孔することをさらに備える。
【0041】
さらに別の実施形態で、容器はフィルタレスである。
【0042】
一実施形態で、凍結液体内容物を融解することは、ディスペンサが、端部層の穿孔とは異なる第2の位置で第2の針で容器を穿孔すること、及びディスペンサが第2の針を加熱することを含む。
【0043】
またさらなる実施形態で、ディスペンサが凍結液体内容物を融解させることは、(a)容器の外面に熱を加えること、及び(b)容器の内部空間に希釈液を加えることの少なくとも1つを経てディスペンサが凍結液体内容物を融解することを含む。
【0044】
別の実施形態で、方法はディスペンサが容器の凍結液体内容物の特徴を識別することをさらに備える。任意選択で、ディスペンサが容器の凍結液体内容物の特徴を識別することが、ディスペンサが容器の外面上の光学コードを読み取ることを含む。任意選択で、ディスペンサが容器の凍結液体内容物の特徴を識別することが、ディスペンサが容器の形状を読み取ることを含む。
【0045】
一実施形態で、方法は、ディスペンサが、融解液体生成物用の所望の温度を受け取ること、及びディスペンサが、融解液体生成物用の所望の体積を受け取ることも含む。ディスペンサは、容器の外面に選択的に熱を加え、凍結液体内容物の識別された特徴、融解液体生成物用の所望の温度、及び所望の体積に基づいて容器の内部に希釈液を選択的に加える。
【0046】
さらに別の実施形態で、容器は、容器の第1の端部から容器の第2の端部まで寸法が増大するテーパ部分を含む側壁と、容器の第1の端部に配置された端部層とを含む。端部層は、開口部を有さないシートによって画定され、容器の空洞を側壁と端部層が画定する。容器の第2の端部は、開口部を画定する。固体凍結液体内容物が容器の空洞内に配置され、容器を封止する容器の開口部上に穿孔可能な閉鎖部が形成される。固体凍結液体内容物、側壁の少なくとも一部、及び穿孔可能な閉鎖部の少なくとも一部が、固体凍結液体内容物を欠いている容器の空の空間を画定する。容器は、分配装置へ挿入するように構成され、容器の端部層が、分配装置内に配置された針によって穿孔可能である。固体凍結液体内容物が、空洞内の第1の位置及び第2の位置を有する。第1の位置では、固体凍結液体内容物が、容器の端部層に近接する。第2の位置では、固体凍結液体内容物が容器の端部層から離れて空の空間に移動される。第2の位置では空の空間の少なくとも一部が固体凍結液体内容物によって占められていないままである。
【0047】
一実施形態で、固体凍結液体内容物が第1の位置にあるときに、固体凍結液体内容物、側壁の一部分、及び穿孔可能な閉鎖部の一部分によって画定される空いた空間は、側壁、端部層、及び穿孔可能な閉鎖部によって画定される総体積の約半分以上である。
【0048】
別の実施形態で、固体凍結液体内容物が、約0°F〜約32°Fの温度で十分に硬質であり、分配装置の針によって加えられた力が、固体凍結液体内容物を第1の位置から第2の位置に移動する。
【0049】
さらなる実施形態で、容器が、固体凍結液体内容物と端部層との間に配置されたプラットホームをさらに備える。プラットホームは、端部層が針によって穿孔されたときに分配装置の針と接触するように構成される。任意選択で、端部層は、プラットホームの形状に相補的な凹部を含み、プラットホームは凹部内に配置される。
【0050】
さらに別の実施形態で、プラットホームは実質的に平坦なディスクである。別法として、プラットホームは、端部層に対して凹状または凸状の少なくとも1つである。またさらなる別法として、プラットホームが波状である。
【0051】
さらに別の実施形態で、プラットホームがオーバーフローチューブを備える。オーバーフローチューブが、プラットホームの第1の側面からチャネルを介してプラットホームの第2の側面に流れが通ることを可能にする少なくとも1つのチャネルを有する。
【0052】
一実施形態で、側壁のテーパ部分は、連続したテーパを含む。
【0053】
さらに別の実施形態で、側壁のテーパ部分は、第1のテーパ部分及び第2のテーパ部分を含む。第1のテーパ部分は、第2のテーパ部分よりも大きな程度のテーパを有する。第1のテーパ部分は、端部層に近接し、第2のテーパ部分は端部層に対して遠位にある。任意選択で、固体凍結液体内容物の高さが、第1のテーパ部分と第2のテーパ部分との間の遷移点より下方である。
【0054】
したがって、以下の詳細な説明をよりよく理解できるように、開示された主題の特徴を広義で概説し、本明細書に開示された装置及び技術によってなされた当技術分野への現在の貢献よりも高く評価される可能性もある。当然のことながら、以下に説明する開示された装置及び技術にはさらなる特徴がある。本明細書で使用される表現及び用語は、説明のためのものであり、限定的であるとみなすべきではないことを理解されたい。さらに、上記の態様及び実施形態のいずれかは、他の態様及び実施形態のいずれかと組み合わされ、本発明の範囲内にとどまることが可能である。
(発明の開示)
(項目1)
容器であって、
前記容器の第1の端部から前記容器の第2の端部まで寸法が増大するテーパ部分を含む側壁と、
前記容器の前記第1の端部に配置された端部層であって、開口部を有さないシートによって画定され、前記容器の空洞を前記側壁と画定し、前記容器の前記第2の端部が、開口部を画定する前記端部層と、
前記容器の前記空洞内に配置された固体凍結液体内容物と、
前記容器を封止する前記容器の前記開口部上に形成された穿孔可能な閉鎖部と
を含む前記容器であり、それにおいて、
前記固体凍結液体内容物、前記側壁の少なくとも一部、及び前記穿孔可能な閉鎖部の少なくとも一部が、固体凍結液体内容物を欠いている前記容器の空の空間を画定し、
前記容器が、分配装置へ挿入するように構成され、
前記容器の前記端部層が、前記分配装置内に配置された針によって穿孔可能であり、
前記固体凍結液体内容物が、前記空洞内の第1の位置及び第2の位置を有し、前記第1の位置では、前記固体凍結液体内容物が、実質的に前記容器の前記端部層全体に一致し、前記第2の位置では、前記固体凍結液体内容物が前記容器の前記端部層から離れて前記空の空間に移され、さらに前記第2の位置では前記空の空間の少なくとも一部が前記固体凍結液体内容物によって占められていないままである、
前記容器。
(項目2)
前記固体凍結液体内容物の鮮度及び芳香を保存するように構成されたガス不浸透性材料を含む、項目1に記載の容器。
(項目3)
前記容器及び前記閉鎖部がそれぞれ、前記容器及び前記閉鎖部がリサイクルできるように、リサイクル可能な材料を含む、項目1に記載の容器。
(項目4)
前記固体凍結液体内容物が、
凍結コーヒーエキス、
凍結茶エキス、
凍結レモネード濃縮物、
凍結野菜濃縮物、
凍結ブロス、
凍結した液体乳製品、
凍結したアルコール系製品、
凍結濃縮スープ、
凍結シロップ、
凍結果実濃縮物、
ビタミンウォーター、及び
栄養補助食品の混合物
の少なくとも1つを含む、項目1に記載の容器。
(項目5)
前記装置に挿入する前に穿孔することができる、
前記装置内に存在している間に穿孔することができる、
または両方であるように構成される、項目1に記載の容器。
(項目6)
フィルタレスである、項目1に記載の容器。
(項目7)
前記固体凍結液体内容物及び前記容器が、一部制御された構成で提供される、項目1に記載の容器。
(項目8)
前記一部制御された構成がシングル・サーブの大きさのフォーマットを含む、項目7に記載の容器。
(項目9)
前記一部制御された構成が、単一または複数の液体の注入から複数杯分を作り出すための一括供給サイズのフォーマットを含む、項目7に記載の容器。
(項目10)
加熱された液体を前記穿孔された容器を通して受け入れ、前記固体凍結液体内容物の液化及び希釈を促進するように構成される、項目1に記載の容器。
(項目11)
前記容器が、前記容器内の前記固体凍結液体内容物の融解を促進するために熱を受けるように構成されている、項目1に記載の容器。
(項目12)
前記端部層が、双安定ドームまたは1回変形可能なドームを備え、前記ドームが部分的に球形を有する、項目1に記載の容器。
(項目13)
前記ドームが前記固体凍結液体内容物が前記空洞内の前記第1の位置にあるとき、前記空洞から離れるように延びる第1の安定した向きを有し、前記ドームが前記固体凍結液体内容物が前記空洞内の前記第2の位置にあるとき、前記空洞内に延びる第2の安定した向きを有する項目12に記載の容器。
(項目14)
前記第1の位置にあるときの前記固体凍結液体内容物は、前記空の空間下方の前記側壁の前記実質的にテーパ部分全体と前記容器の前記端部層とに一致し、
前記固体凍結液体内容物が、前記針によって前記空の空間に移動されるよう大きさを決められ、前記第2の位置にあるときに、前記固体凍結液体内容物を取り囲む隙間を作り、前記空洞の前記第2の端部から、前記固体凍結液体内容物の周り、及び前記空洞の前記第1の端部に流路を作り出す、
項目1に記載の容器。
(項目15)
前記側壁の前記テーパ部分と、前記容器の前記開口部上に形成された前記閉鎖部と、前記容器の前記端部層とを含む前記容器が、ガス不浸透性容器を形成する、項目1に記載の容器。
(項目16)
前記容器の前記第2の端部における前記側壁の一部と前記閉鎖部とが、ヒートシールによって接合されている、項目15に記載の容器。
(項目17)
前記容器の前記第2の端部における前記側壁の一部と前記閉鎖部とが、クリンピングによって接合されている、項目15に記載の容器。
(項目18)
前記容器の前記第2の端部における前記側壁の一部と前記閉鎖部とが、接着剤を介して接合されている、項目15に記載の容器。
(項目19)
前記容器の前記第2の端部における前記側壁の一部と前記閉鎖部とが、音波溶接によって接合される、項目15に記載の容器。
(項目20)
前記側壁の前記テーパ部分の少なくとも一部分及び前記端部層にある前記空洞の内側にコーティングをさらに備え、前記コーティングは、コーティングされていない側壁に対する前記容器への前記固体凍結液体内容物の接着を低減する、項目1に記載の容器。
(項目21)
前記固体凍結液体内容物が、凍結液体エキスと凍結液体濃縮物の少なくとも1つを含む、項目1に記載の容器。
(項目22)
前記固体凍結液体内容物が栄養素を含む、項目21に記載の容器。
(項目23)
前記空の空間が、前記容器が前記分配装置に配置されたときに、前記閉鎖部が前記分配装置内に配置された第2の針によって穿孔可能であり、前記固体凍結液体内容物が、前記第2の位置へと前記空の空間内に、前記端部層を穿孔する前記針によって移動させることができるように十分に寸法が決められている、項目1に記載の容器。
(項目24)
前記第2の端部によって画定される前記開口部がフランジ付き開口部である、項目1に記載の容器。
(項目25)
前記容器がアルミニウムを含む、項目1に記載の容器。
(項目26)
前記側壁及び前記端部層が連続層である、項目1に記載の容器。
(項目27)
前記空いた空間が、大気の代わりに不活性ガスと還元反応ガスの少なくとも一方を含む、項目1に記載の容器。
(項目28)
フィルタレスである、項目27に記載の容器。
(項目29)
前記側壁、前記端部層、及び前記穿孔可能な閉鎖部が、単一のチャンバを画定する、項目27に記載の容器。
(項目30)
アルミニウムを含む、項目27に記載の容器。
(項目31)
凍結液体内容物を収容する容器から融解液体生成物を製造する方法であって、
凍結液体内容物を収容する容器を準備することであって、前記容器は前記容器の端部に配置された端部層を有し、前記凍結液体内容物が前記容器の実質的に端部層全体と接触しており、前記凍結液体内容物及び容器が、凍結液体内容物を含まない前記容器内の空隙領域を画定する準備することと、
前記凍結液体内容物を収容する前記容器をディスペンサのチャンバ内に配置することと、
第1の針で前記容器の前記端部層を穿孔することと、
前記凍結液体内容物を前記端部層から移動させ、前記凍結液体内容物を前記空隙領域内に移すことと、
前記ディスペンサに前記容器内の前記凍結液体内容物を融解させて、融解液体生成物を生成させることと、
前記容器から前記融解液体生成物をとらえること、
というステップを含む、前記方法。
(項目32)
前記端部層の前記穿孔とは異なる少なくとも1つの位置で前記容器を穿孔することをさらに含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記容器がフィルタレスである、項目31に記載の方法。
(項目34)
前記容器が、側壁及び穿孔可能な閉鎖部をさらに備え、前記側壁は、前記容器の第1の端部で前記端部層から前記容器の第2の端部まで延在し、前記側壁及び前記端部層は、前記容器の空洞を画定し、前記容器の前記第2の端部は、開口部を画定し、前記穿孔可能な閉鎖部が前記開口部の上に形成され、前記側壁、前記端部層及び前記穿孔可能な閉鎖部は単一のチャンバを画定する、項目31に記載の方法。
(項目35)
前記ディスペンサに前記凍結液体内容物を融解させることは、
前記ディスペンサに、前記端部層の前記穿孔とは異なる第2の位置で第2の針で前記容器を穿孔させることと、
前記ディスペンサに、前記凍結液体内容物の凍結温度を超える液体を前記第2の針のチャネルを介して前記容器に注入させて、前記容器内の前記凍結内容物を融解し希釈させることと
を含む、項目31に記載の方法。
(項目36)
前記凍結液体内容物を前記ディスペンサに融解させることは、前記ディスペンサが前記凍結液体内容物を、(a)前記容器の外面に熱を加えること、(b)前記容器の内部空間に希釈液を加えることの少なくとも1つを経て融解するプロセスを開始することを含む、項目31に記載の方法。
(項目37)
前記ディスペンサが前記容器に熱を供給することは、前記容器をヒータに接触させて配置することを含む、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記ディスペンサが前記容器に熱を供給することが、前記ディスペンサが前記容器を熱源で照射することを含む、項目36に記載の方法。
(項目39)
前記ディスペンサが前記容器に熱を供給することが、前記凍結液体内容物を熱源で照射することを含む、項目36に記載の方法。
(項目40)
前記ディスペンサが前記容器に熱を供給することが、前記容器の外面に対して加熱されたガス及び蒸気の少なくとも1つが前記ディスペンサに当たることを含む、項目36に記載の方法。
(項目41)
前記容器を準備することは、前記容器が前記容器の前記凍結液体内容物の特徴を識別する情報を有することを含む、項目36に記載の方法。
(項目42)
前記凍結液体内容物の特徴を識別する前記情報が、前記容器の外面上の光学コードを含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記凍結液体内容物の特徴を識別する前記情報が、前記容器に含まれる無線周波数識別(RFID)タグを含む、項目41に記載の方法。
(項目44)
前記凍結液体内容物の特徴を識別する前記情報が、特定の形状を有する前記容器を含む、項目41に記載の方法。
(項目45)
前記融解液体生成物用の所望の温度設定点を提供することと、
前記融解液体生成物用の所望の分配量を提供することと、
前記ディスペンサに前記容器の外面に選択的に熱を加えさせ、前記識別された特徴、前記融解液体生成物用の前記所望の温度設定点、及び前記所望の分配量に基づいて前記容器の内部に前記希釈液を選択的に加えさせることと
をさらに含む、項目41に記載の方法。
(項目46)
前記凍結液体内容物の前記特徴が希釈閾値を含む、項目45に記載の方法。
(項目47)
前記凍結液体内容物の前記特徴が温度閾値を含む、項目45に記載の方法。
(項目48)
前記ディスペンサに前記凍結液体内容物を融解させることは、前記ディスペンサが前記容器に運動を適用して前記凍結液体内容物の融解速度を加速するプロセスを開始することを含む、項目31に記載の方法。
(項目49)
前記運動が回転である、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記運動が往復または振動である、項目48に記載の方法。
(項目51)
凍結液体内容物を収容する容器から融解液体生成物を作り出す方法であって、
ディスペンサのチャンバで凍結液体内容物を収容する容器を受け入れることであって、前記容器が前記容器の端部に配置された端部層を有し、前記凍結液体内容物が前記容器の実質的に端部層全体と接触し、前記凍結液体内容物及び容器が凍結液体内容物を含まない前記容器内の空隙領域を画定する前記受け入れることと、
前記ディスペンサが第1の針で前記容器の前記端部層を穿孔することと、
前記凍結液体内容物を前記端部層から移動させ、前記凍結液体内容物を前記空隙領域内に移すことと、
前記ディスペンサが、前記容器内の前記凍結液体内容物を融解して融解液体生成物を作り出すことと、
前記ディスペンサが、前記融解液体生成物を前記容器から分配すること
というステップを含む、前記方法。
(項目52)
前記凍結液体内容物を前記端部層から前記移動させ、前記凍結液体内容物を前記空隙領域内に移すことは、前記ディスペンサが前記第1の針で前記容器の前記端部層を穿孔することにより生じる、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記融解液体生成物を前記分配することは、前記融解液体生成物を前記第1の針のチャネルを通して流すことを含む、項目51に記載の方法。
(項目54)
前記融解液体生成物を前記分配することは、前記ディスペンサが前記第1の針を退かせることによって前記融解液体生成物が前記端部層の前記穿孔を通って流れることを可能にすることを含む、項目51に記載の方法。
(項目55)
前記凍結液体内容物は、前記融解液体生成物を前記分配する前に完全に融解される、項目51に記載の方法。
(項目56)
前記凍結液体内容物を前記融解することは、前記端部層を穿孔した後に前記第1の針を加熱することを含む、項目51に記載の方法。
(項目57)
前記ディスペンサが、前記端部層の前記穿孔とは異なる少なくとも1つの位置で前記容器を穿孔することをさらに備える、項目51に記載の方法。
(項目58)
前記容器がフィルタレスである、項目51に記載の方法。
(項目59)
前記凍結液体内容物を前記融解することが、
前記ディスペンサが、前記端部層の前記穿孔とは異なる第2の位置で第2の針で前記容器を穿孔すること、及び
前記ディスペンサが前記第2の針を加熱することを含む、項目51に記載の方法。
(項目60)
前記第1の針で前記容器の前記端部層を穿孔することは、前記第2の針を前記加熱した後に行われる、項目59に記載の方法。
(項目61)
前記凍結液体内容物を前記融解することは、
前記ディスペンサが、前記端部層の前記穿孔とは異なる第2の位置で第2の針で前記容器を穿孔すること、及び
前記ディスペンサが、前記凍結液体内容物の前記凍結温度を超える液体を前記第2の針のチャネルを介して前記容器に注入して、前記容器内の前記凍結内容物を融解し希釈すること
を含む、項目51に記載の方法。
(項目62)
前記融解液体生成物を分配することは、前記融解液体生成物を前記第1の針のチャネルを通して流すことを含む、項目61に記載の方法。
(項目63)
前記ディスペンサが前記凍結液体内容物を融解することが、前記凍結液体内容物を電子的な周波数エネルギーで照射することを含む、項目51に記載の方法。
(項目64)
前記ディスペンサが前記凍結液体内容物を融解させることは、(a)前記容器の外面に熱を加えること、及び(b)前記容器の内部空間に希釈液を加えることの少なくとも1つを経て前記ディスペンサが前記凍結液体内容物を融解することを含む、項目51に記載の方法。
(項目65)
前記ディスペンサが前記容器に熱を供給することが、前記容器をヒータに接触させて配置することを含む、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記ディスペンサが前記容器に熱を供給することが、前記ディスペンサが前記容器を熱源で照射することを含む、項目64に記載の方法。
(項目67)
前記ディスペンサが前記容器に熱を供給することが、前記容器の外面に対して加熱されたガス及び蒸気の少なくとも1つが前記ディスペンサに当たることを含む、項目64に記載の方法。
(項目68)
前記ディスペンサが前記容器の前記凍結液体内容物の前記特徴を前記識別することをさらに備える、項目64に記載の方法。
(項目69)
前記ディスペンサが前記容器の前記凍結液体内容物の前記特徴を前記識別することが、前記ディスペンサが前記容器の前記外面上の光学コードを読み取ることを含む、項目68に記載の方法。
(項目70)
前記ディスペンサが前記容器の前記凍結液体内容物の前記特徴を前記識別することが、前記ディスペンサが前記容器に含まれる無線周波数識別(RFID)タグを読み取ることを含む、項目68に記載の方法。
(項目71)
前記ディスペンサが前記容器の前記凍結液体内容物の前記特徴を前記識別することが、前記ディスペンサが前記容器の形状を読み取ることを含む、項目68に記載の方法。
(項目72)
前記ディスペンサが、前記融解液体生成物用の所望の温度設定点を受け取ること、
前記ディスペンサが、前記融解液体生成物用の所望の分配量を受け取ること、及び
前記ディスペンサが、前記容器の外面に選択的に熱を加え、前記識別された特徴、前記融解液体生成物用の前記所望の温度設定点、及び前記所望の分配量に基づいて前記容器の内部に前記希釈液を選択的に加えさせること
をさらに含む項目68に記載の方法。
(項目73)
前記凍結液体内容物の前記特徴が、希釈閾値を含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記ディスペンサが前記希釈液を前記容器の内部に選択的に前記加えさせることが、前記希釈閾値にさらに基づいている、項目73に記載の方法。
(項目75)
前記凍結液体内容物の前記特徴が温度閾値を含む、項目72に記載の方法。
(項目76)
前記ディスペンサが前記容器の前記外面に選択的に熱を加えることが、前記温度閾値にさらに基づいている、項目75に記載の方法。
(項目77)
前記ディスペンサが前記容器の内部に前記希釈液を選択的に加えさせることが、前記温度閾値にさらに基づく、項目75に記載の方法。
(項目78)
前記ディスペンサが、前記所望の温度設定値、前記所望の分配量、及び前記温度閾値の少なくとも1つに基づいて前記容器の内部に添加された前記希釈液の温度を調整することをさらに備える、項目75に記載の方法。
(項目79)
前記凍結液体内容物を前記融解することが、前記凍結液体内容物の融解速度を加速させるために前記ディスペンサが前記容器に運動を適用することを含む、項目51に記載の方法。
(項目80)
前記運動が回転である、項目79に記載の方法。
(項目81)
前記運動が往復または振動である、項目79に記載の方法。
(項目82)
容器であって、
前記容器の第1の端部から前記容器の第2の端部まで寸法が増大するテーパ部分を含む側壁と、
前記容器の前記第1の端部に配置された端部層であって、開口部を有さないシートによって画定され、前記容器の空洞を前記側壁と画定し、前記容器の前記第2の端部が、開口部を画定する前記端部層と、
前記容器の前記空洞内に配置された固体凍結液体内容物と、
前記容器を封止する前記容器の前記開口部上に形成された穿孔可能な閉鎖部と
を含む前記容器であり、それにおいて、
前記固体凍結液体内容物、前記側壁の少なくとも一部、及び前記穿孔可能な閉鎖部の少なくとも一部が、固体凍結液体内容物を欠いている前記容器の空の空間を画定し、
前記容器が、分配装置へ挿入するように構成され、
前記容器の前記端部層が、前記分配装置内に配置された針によって穿孔可能であり、
前記固体凍結液体内容物が、前記空洞内の第1の位置及び第2の位置を有し、前記第1の位置では、前記固体凍結液体内容物が、前記容器の前記端部層に近接し、前記第2の位置では、前記固体凍結液体内容物が前記容器の前記端部層から離れて前記空の空間に移動され、さらに前記第2の位置では前記空の空間の少なくとも一部が前記固体凍結液体内容物によって占められていないままである、
前記容器。
(項目83)
前記固体凍結液体内容物が前記第1の位置にあるときに、前記固体凍結液体内容物、前記側壁の一部分、及び前記穿孔可能な閉鎖部の一部分によって画定される前記空いた空間は、前記側壁、端部層、及び穿孔可能な閉鎖部によって画定される総体積の約半分以上である、項目82に記載の容器。
(項目84)
前記固体凍結液体内容物が、約0°F〜約32°Fの温度で十分に硬質であり、前記分配装置の前記針によって加えられた力が、前記固体凍結液体内容物を前記第1の位置から前記第2の位置に移動する、項目82に記載の容器。
(項目85)
前記固体凍結液体内容物と前記端部層との間に配置されたプラットホームをさらに備え、前記端部層が前記針によって穿孔されたときに前記プラットホームが前記分配装置の前記針と接触するように構成される、項目82に記載の容器。
(項目86)
前記端部層は、前記プラットホームの形状に相補的な凹部を含み、前記プラットホームは前記凹部内に配置される、項目85に記載の容器。
(項目87)
前記プラットホームが実質的に平坦なディスクである、項目85に記載の容器。
(項目88)
前記プラットホームは、前記端部層に対して凹状または凸状の少なくとも1つである、項目85に記載の容器。
(項目89)
前記プラットホームが波状である、項目85に記載の容器。
(項目90)
前記プラットホームがオーバーフローチューブを備え、前記オーバーフローチューブが、前記プラットホームの第1の側面から前記チャネルを介して前記プラットホームの第2の側面に流れが通ることを可能にする少なくとも1つのチャネルを有する、項目85に記載の容器。
(項目91)
前記側壁の前記テーパ部分は、連続したテーパを含む、項目82に記載の容器。
(項目92)
前記側壁の前記テーパ部分は、第1のテーパ部分及び第2のテーパ部分を含み、前記第1のテーパ部分は、前記第2のテーパ部分よりも大きな程度のテーパを有し、前記第1のテーパ部分は、前記端部層に近接し、前記第2のテーパ部分は前記端部層に対して遠位にある、項目82に記載の容器。
(項目93)
前記固体凍結液体内容物の高さが、前記第1のテーパ部分と前記第2のテーパ部分との間の遷移点より下方である、項目92に記載の容器。
(項目94)
前記固体凍結液体内容物が、約0°F〜約32°Fの温度で十分に硬質であり、前記分配装置の前記針によって加えられる力が、前記固体凍結液体内容物を前記第1の位置から前記第2の位置に移動する、項目92に記載の容器。
(項目95)
前記固体凍結液体内容物と前記端部層との間に配置されたプラットホームをさらに備え、前記プラットホームが、前記端部層が前記針によって穿孔されたときに前記分配装置の前記針と接触するように構成される、項目92に記載の容器。
(項目96)
前記端部層が、前記プラットホームの形状に相補的な凹部を含み、前記プラットホームが前記凹部内に配置される、項目95に記載の容器。
(項目97)
前記プラットホームが実質的に平坦なディスクである、項目96に記載の容器。
(項目98)
前記プラットホームが、前記端部層に対して凹状または凸状の少なくとも1つである、項目96に記載の容器。
(項目99)
前記プラットホームが波状である、項目96に記載の容器。
(項目100)
前記プラットホームがオーバーフローチューブを備え、前記オーバーフローチューブは、前記プラットホームの第1の側面から前記チャネルを介して前記プラットホームの第2の側面に流れることを可能にする少なくとも1つのチャネルを有する、項目96に記載の容器。
【0055】
開示された技術の様々な目的、特徴、及び利点は、以下の図面と関連して考慮する場合、開示されている主題の以下の詳細な説明を参照することによって、より十分に理解することができる。同様の参照番号は類似した要素を特定する。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下の説明では、開示される主題のシステム及び方法、ならびに開示される主題の完全な理解をもたらすために、そのようなシステム及び方法が動作し得る環境に関する多くの特定の詳細が示される。しかし、当業者には、開示された主題はそのような特定の詳細なしに実施されてもよいこと、及び当技術分野において周知の特定の特徴は詳細に説明せず、開示される主題を複雑にするのを避けていることが明白となる。さらに、以下に記載される実施形態は例示的なものであり、開示される主題の範囲内にある他のシステム及び方法が存在することが企図されていることが理解される。
【0077】
本明細書に記載される様々な技術は、フィルタレス容器を使用する1つ以上の凍結させた食品または飲料液体の包装、及びこの凍結液体内容物を高品質で美味しい食品または飲料生成物に効率的に転換する方法を提供する。単一チャンバのフィルタレス容器は、機械ベースのシステムが容器を収容し、凍結液体内容物の融解及び/または希釈を容易にして、その容器から直接所望の風味、効能、体積、温度、及び舌触りのある飲用可能な液体飲料または食品を、ブリューする必要なく簡便に適時に生成することができるように設計し得る。簡素にするために、凍結させた食品または飲料液体は、「凍結液体内容物」(複数可)と呼ぶことがある。
【0078】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を作り出すために凍結される液体は、任意の凍結させた液体の物質でよく、いくつかの実施形態で、これはいわゆるエキス、例えば、溶媒を用いてある種の溶解可能な固体を除去することによって得られる製品に由来し得る。例えば、エキスは、水を使用してコーヒー粉または茶葉由来の特定の望ましい溶解性固体を除去して作り出してもよい。いくぶん紛らわしいことに、高固形分の特定の液体エキスは、頻繁に濃縮エキスと呼ばれている。この文脈における「濃縮」という用語の使用は、高固形分が純粋に固体の溶媒抽出によって成されるか、濃縮の二次的なステップによって達成されるかのいずれかに、完全に正確に拠る場合も拠らない場合もある。この二次的なステップでは、効能または濃度を高めるために、例えば熱または冷蔵を用いた逆浸透や蒸発などの何らかの手段によって、溶媒が液体から除去される。
【0079】
「ブリューワー」という、固形物を抽出または溶解することによって(例えば、粉/葉などをばらで処理することができる工場で別個に)飲料生成物を作出するためのシステムとは対照的に、本明細書に記載の飲料の作出を促進する装置はブリューワーではない。むしろ、装置は融解及び/または希釈し、予めブリューした凍結液体内容物から飲料を作出するために利用され得る分配機能を伴う。
【0080】
凍結液体内容物を製造するために使用される液体は、純粋な濃縮物、例えば果汁濃縮物やブロス濃縮物を作り出すために果汁やスープなどの飲用可能な混合物から水または他の溶媒を除去することによってのみ得られる生成物であってもよい。いくつかの実施形態では、練乳を作り出すために、水分を乳から除去することがある。輸送コスト及び貯蔵スペースを低減するために、または、簡便性のためか、希釈を介して作出される生成物の効能と供給するサイズに多様性があることからか、例えば水分活性の低下に起因して抗菌活性が増強されることなどにより貯蔵寿命が向上することから、高いTDS値及び/または濃度が望ましい場合がある。これらの詳細は、バリエーションを例示することを意図しているが、任意の液状食品または飲料生成物が、それがどのように作り出されているかにかかわらず、また固体の内容物にかかわらず、本開示の範囲内に入る。
【0081】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物または物質は、コーヒーまたは茶のエキス、レモネード、果汁、ブロス、液体乳製品、アルコール、シロップ、粘性液体、または任意の凍結された液状食品のいずれか1つであり得る。凍結液体内容物は、栄養価の有無にかかわらず作り出された物質であってもよく、天然または人工的に風味が付いていてもよく、保存剤などの有無にかかわらず包装してもよい。凍結液体内容物は、炭水化物、タンパク質、ミネラル、及びエネルギー、または代謝を支える他の栄養素を構成し得る。凍結液体内容物は、とりわけ、ビタミン、カルシウム、カリウム、ナトリウム及び/または鉄などの添加物を含むか、またはそれで増強され得る。凍結液体内容物は、抗菌性添加剤、酸化防止剤、及び合成化合物及び/または非合成化合物などの保存剤を含むことができる。保存料としては、乳酸、硝酸塩及び窒化物、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ヒドロキシ安息香酸、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、二酸化硫黄及び亜硫酸塩、ソルビン酸及びソルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、トコフェロール、アスコルビン酸塩、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸及び没食子酸ナトリウム、脱酸素剤、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、クエン酸(及びクエン酸塩)、酒石酸及びレシチン、アスコルビン酸、フェノラーゼ、ローズマリーエキス、ホップ、塩、砂糖、酢、アルコール、ケイソウ土、及び安息香酸ナトリウムなどが挙げられる。列挙したこの添加物は、本明細書に記載の技術の範囲内にあることが意図されており、具体的に言及された添加物は、例示的なものに過ぎず、その誘導体及び他の化学化合物を含むこともできることが理解されよう。
【0082】
凍結液体内容物または物質は、懸濁固形物を有していてもいなくてもよく、溶解しない固体を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物が製造される濃縮物、エキス、または他の飲用可能流体形態は、凍結前に溶媒に完全に溶解する添加物を含み得る。また、いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、包装プロセスの間に凍結液体内容物内に溶解しないが、所望の特徴を有する飲料生成物または食品の作出中に機械ベースのシステムが溶解する組成物の塊を含み得る。
【0083】
図1A〜1Eは、凍結液体内容物を保持する容器を通して機械ベースのシステムによって加圧されるか重力が供給される希釈液の所望の流れを可能にするために、凍結液体内容物がいかに構造化され、包装できるかについての多様な実施形態を示す。希釈液は、凍結液体内容物への熱伝達を促進することに加えて、乱流運動を作り出すのに有効であり、それにより、本明細書に記載された技術の範囲外ではない様々な方法で融解を促進する。容器内で、凍結液体内容物は、任意の有用な形状または大きさに凍結し得る。
【0084】
図1Aには、容器110の断面図が示されている(封止する蓋は所定の位置にない)。この容器は、凍結液体内容物120を包装するための空洞を画定する。この例では、凍結液体内容物が示されており、容器の底部から移動されて、出口針が穿孔するための隙間を可能にし、容器の凍結液体内容物の外面の周りに通路を作り出して、融解/希釈液が容器を通って、また凍結液体内容物の周りの所望の流れを生み出して、所望の風味、濃度、体積、舌触り及び温度を生成する。
図1Bは別の実施形態を示しており、これにおいて、凍結液体内容物が、容器の外側に適合するように構成された形状に成形されて、続いて装填されており、その結果予め成形された形状が、本体の貫通孔130及び下方の緩和部132を画定して、出口針の穿孔に適応させ、閉塞や背圧なしで、そこにわたり所望の液体の流れをもたらすようにしている。
図1Cは、複数の様々な形状及び大きさで設けられた複数の凍結液体内容物片140〜180を示し、容器を通って凍結液体内容物の周りの所望の液体の流れを提供する大きな空間を有する。いくつかの実施形態では、封止容器内の凍結液体内容物は、複数の濃縮物及び組成物を含むことができる。例えば、凍結液体内容物140及び150はレモネード濃縮物を含むことができ、同時に凍結飲料濃縮物160、170及び180は茶濃縮物を含み、その結果「アーノルドパーマー」を得ることができる。
【0085】
図1D及び
図1Eは、ドーム195(双安定またはその他)を有する底部を含む、代替的に成形された容器115の実施形態を示す。
図1Dでは、容器115は、凍結液体内容物が加えられ、所定の位置で凍結され、初期の状態で示されている。底部に凍結ドーム構造195があり、ドーム構造が初期位置にあり、容器から外側に膨らんでいて、完全になっている。
図1Eは、ドーム195が容器の空洞の内側に向かって二次位置に移動し、その結果液状凍結液体内容物190が、戻るか、容器の内側底部と凍結液体内容物の底部との間の空間または空隙を「交換」しながら、上方に移動してヘッドスペース内に入った後の容器115の状態を示している。この移動は、望ましいことに、容器の底部に出口穿孔針のための空間を作り出し、任意の融解/希釈液が凍結液体内容物の外側の周りを通るための流路も形成する。
【0086】
図1Fは、多面形状を有する容器196を示す。この実施形態では、容器196は異なる形状部分196A〜196Eを含む。いくつかの実施形態で、凍結液体内容物を充填、融解及び希釈するプロセスは、全般的に、容器の大きさまたは形状の影響を受けないことがある。いくつかの実施形態では、例えば、凍結液体内容物の制限のない放出を促進及び容易化し、針の穿孔に適応し、凍結液体内容物の周りに隙間を発生させて液体を希釈するための態勢が整った流路などを促進し得る、幾何学形状の使用に関し、特定の設計を考慮できる。例えば、凍結液体内容物と接触する容器の側壁にある正の(非係止の)抜き勾配について、1つ以上のそのような設計上の考慮事項を満たすことができる。抜き勾配は、例えば、容器の底部から容器の上部に向かって外側へ側壁をテーパ状にする(例えば、容器の直径が容器の頂部に近づくほど大きくなる)ように、容器の側壁をテーパ状にすることによって達成することができる。これは正の抜き勾配を生み出すことができ、その結果凍結液体内容物を容器の底部から押し出すと、凍結液体内容物の側面の周りに隙間を生じる(例えば、それは凍結液体内容物が容器の側面に対して機械的に係止するのを回避する)。そのような正の抜き勾配は、入口針から容器を穿孔する出口針に流れる液体などの、容器を通って移動する液体を希釈するための自然の流路を作り出すために、使用することができる。
【0087】
図1Gは、容器197を示す。これは、飲用者が取り外し得るプルタブ199を含む蓋198を有する。プルタブ199は、容器197と組み合わせて、ストローまたは類似のデバイスの使用を容易にするために、取り外すことができる。別の例として、容器197への希釈流体の導入を容易にするために、プルタブ199を取り外すことができる。
【0088】
図2Aは、蓋構造物118などの、形成されたシール閉鎖部を含む容器の斜視図を示す。その中に穿刺部210を含むことができ、これによっていくつかの実施形態では、融解剤としても作用し得る希釈流体を、容器に導入することができる。蓋構造物118は、タブ119を含むことができ、これは特定の例では、蓋を穿孔する必要なく、凍結液体内容物にアクセスするために、蓋を手動で取り外すことができる。この蓋構造物は、単一ストリームリサイクルに向けた努力をより良く支えるために、容器と同じ材料から作ることができる。蓋構造物は、収容システムが作り出す力で増減し得る、融解/希釈液などにより作られる内部圧力に適切に耐えるのに十分なゲージ厚さで作ることができる。例えば、融解を促進する振動、遠心または回転用プラットホームなど、あるいは注入される希釈液の流量は、蓋、シール、及び容器にかかる圧力に影響を与える。さらに、収容システムによってなされる穿孔は、ハーメチックシール、蓋、及び容器に生み出される圧力に影響を及ぼす可能性がある。蓋は、ヒートシールまたはクリンピング、ラジアルフォールディング、音波溶接などの任意の適切な手段によって容器に取り付けることができ、機能は、内部空洞を封止し、ガスまたは水分の移動に対する障壁として作用する蓋の任意の機構または形態によって、達成することができる。
【0089】
図2Bは、2つの穿孔215を含む穿刺した蓋の代替の実施形態を示す。
図2Cは、封止された容器から希釈液が出られるようにする底部穿刺部220を示す。しかし、これらの例は、穿刺(複数可)が容器の任意の場所で行われ得るため、例示的であることを意図している。所望の融解及び希釈環境のため、及び最終的には適時に所望の飲料を作り出すために、溶剤、希釈剤、液体、例えば水、ガスまたは蒸気を分配する特定の場所で、穿刺部を作ることができる。穿刺部は、例えば、特大の固形物(凍結または不溶性固形物)を容器から分配することを可能にするために、必要に応じて任意の大きさとすることができる。いくつかの変形例では、穿孔は、流体、アイス、スラッシュ、またはスムージーのような飲料を作り出すために、特定の大きさの凍結構造が漏れ出し、容器から分配されることを可能にできる。さらに、複数の穿刺部は、融解/希釈流体が容器に投入されるとき、容器の排水をもたらすのに好都合であり得る。
【0090】
図2Dは、機械ベースのシステムに下向きに装填された容器260の蓋250から液体を入れるために、容器270の周辺に近接して位置を定めた4つの穿刺部(230〜233)を有する実施形態を示す。この実施形態に示すように、容器の蓋の中心付近に穿刺部240を設けて、融解及び希釈した凍結液体内容物を容器から排出させることができる。この図面では、凍結液体内容物(図示せず)が、上下逆の容器のドーム形の底部内で凍結され、液体が容器のテーパ状の側面により出口の穿孔へ再度方向付けられる所望の流動環境を可能にする。この例では、融解及び希釈された液体は、収容装置により設けられる単一または複数のノズルから容器を出て、飲用するための第2の容器に流入することができる。
【0091】
いくつかの実施形態において、これらの容器に含まれる凍結液体内容物は、抽出プロセス中適切なときに、脱気または脱酸素された溶媒(例えば、水)を使用することを含め、脱気または脱酸素した場合に、より良好に保存できる。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を製造するために使用する液体は、鮮度、風味、味及び栄養に関してピーク時の品質で凍結できる。コーヒーベースの飲料などのいくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、抽出直後、ピークの風味の期間中に急速冷凍されて、最適な味、芳香及び全体的な品質を保存し、その後、味と芳香を保存するために凍結状態で分配される。例えば、エスプレッソ濃縮物は、焙煎後0〜36時間以内に粉砕し、粉砕した直後にブリューし、ブリュープロセス中に脱酸素水を使用して保存して、最高の味にすることができる。ブリューした直後のこのピークの風味の期間中に、液体濃縮物、エキス、または他の飲用可能流体を急速冷凍することにより、エキスのピーク時の風味、最適な味、芳香及び全体的な品質を得ることができる。さらに、この急速冷凍した液体を、MAP技術(本明細書でさらに記載)を用いてガス不浸透性及びリサイクル可能な容器に包装することによって、及びその後貯蔵及び最終飲用者へ供給する間に凍結状態を維持される液体内容物を提供することによって、新鮮な風味はほぼ無期限に維持することができる。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物と容器の側面との間に生じた結合(接着)を除去するのを後に容易にするために、容器の選択及び制御された一部分から熱を除去することによって、凍結液体内容物を凍結することができる。例えば、ある実施形態では、液体内容物を容器に入れ、液体が液体の上面で凍結開始して、次いで下方へ凍結していくように熱を除去する。そうすることにより、凍結液体内容物と容器の側壁の内側との間の接着が減少する。
【0092】
いくつかの実施形態では、内容物の品質を他の何らかのFDAの食品安全方法、例えば炭酸飲料を製造するために使用されるシロップで維持できるならば、上方を凍結させて包装を分配することができる。いくつかの実施形態で、凍結液体内容物を凍結して、決して溶解しないようにしても、分配中に1回または多数回融解するようにしてもよい。凍結液体内容物の凝固点未満の温度で容器を分配及び維持することは、品質保全及び栄養豊富な食品の安全性という側面が高まる可能性があるが、すべての実施形態に必須ではない。いくつかの実施形態では、飲料濃縮物は急速冷凍され、飲用用に調製する直前に融解及び/または希釈する準備ができるまで、容器内で凍結されたままにされる。
【0093】
いくつかの実施形態で、凍結液体内容物は、層状及び/または混合様式で構成された複数の凍結液体内容物として、包装することもできる。いくつかの実施形態で、凍結液体内容物は、充填されていない領域を維持している間に内容物が容器の空洞部内に収まり、また収容システムが実施する特定の穿刺に対し内容物を再配置することができる限り、任意の形状または複数の幾何学形状に構成してもよい。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を粉砕または浸して軟化して、凍結液体内容物の表面積を増加させて融解の速度を上げることができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を含む液体は、測定された後に容器内に入れて凍結し得る。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を作り出すために使用される流体は、容器に供給する前に凍結してもよく、例えば、型の中で予め凍結して、押し出し、凍結し、切って大きさを合わせるなどの手段をとり、次いで何らかの望ましい形状の凍結した固体として容器に堆積し得る。これは、凍結液体内容物が穿刺用に指定された容器の領域に干渉しないようにした、テーパ状部分を有する容器の寸法と連携して成し遂げることができる。例えば、凍結液体内容物は、
図1Aに示すように、容器の頂部、底部、または他の第1または第2の端部よりも直径が大きいので、穿刺領域から離れるように移動するように、成形してもよい。別の言い方をすれば、凍結液体内容物は、第1段階または別個のステップで作り出され、次いで、機械ベースの分配システムが収容し得る容器に受け入れられ、挿入され、封止され得る。いくつかの実施形態では、液体飲料濃縮物はスラリーまたは液体として受け入れられ、凍結され、容器内で順に、または同時に封止される。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、機械ベースのシステムが液状凍結液体内容物を容易に融解及び/または希釈し、内容物を所望の風味、効能、体積、温度、及び舌触りの飲用可能な液体に転換することができるように、効能、形状及び大きさを備え、容器内で構造化される。
【0095】
いくつかの実施形態で、本明細書に記載された技術を用いた、凍結液体内容物を保持/貯蔵するための容器は、連続した閉鎖した底部と、底部から延びる連続する側壁と、封止可能な頂部開口部とを有するカップ型の部分を含み、底部から遠ざかるにつれて外に向くテーパ状の連続的な側壁によって画定される。壁は、ある種の穿刺部、凍結液体内容物の移動及び流れの実施を妨げるフィルタまたは他の内部の特徴により中断されない。
【0096】
いくつかの実施形態では、容器は、凍結液体内容物を貯蔵するための空洞を含む。これまで及び以降「容器」と称される、凍結液体内容物が封止された包装は、他にカートリッジ、カップ、パッケージ、ポーチ、ポッド、入れ物、カプセルなどと記す場合がある。容器は、任意の形状、スタイリング、色または組成とすることができ、分配装置と協働して液化環境を向上させる様式にすることができる。包装は、可撓性であっても、確定的な形状であっても、またはそれらの組み合わせであってもよい。審美的または機能的な理由、例えばポッドに適用されるポッド検出機能または運動駆動機能を補完するという理由のために、容器の壁は凹形及び/または凸形にし、特定のインターフェースの寸法を一定に保ちながら、異なるポッドの大きさを提供することができる。
【0097】
例えば、
図6及び7は、同一の端部の幾何学形状及び高さを有するが、異なる側壁の外形を有する容器610及び710の2つのバージョンを示す。異なるように湾曲した側壁から、凍結液体内容物及びヘッドスペースに利用可能な異なる内部容積が作り出されるが、その2つの端部の直径及びそれらの全体の高さは同じである。
【0098】
いくつかの実施形態では、容器の外面は、凍結液体内容物を加熱及び/または融解するために使用され得る赤外線エネルギーの吸収を高めるように設計された材料で、着色またはコーティングされる。いくつかの実施形態では、容器側壁の形状は、第1または第2の端部から得られる断面で見た場合、星形または他の非円形であり、例えば、周の表面積が平らな円柱または円錐の表面積よりはるかに大きく、それによって凍結濃縮物の加熱及び融解を、比例して速くなるよう促進するものである。これは、熱が容器を介して凍結液体内容物に伝わる表面積を増加させること、容器内に融解を促進するより乱れた流れの環境を作り出すこと、または出口の穿孔(複数可)から離れるよう液体を導くことを含む多くの方法で、融解を効率的に促して、容器内でのより優れた熱伝達効率を促すことができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、
図8及び9に示すように、「キーイングの特徴」620または621があり、これは凍結液体内容物の融解及び希釈中の内部の乱流を促進するのに寄与でき、容器を充填するために使用される内容物または製品群を識別するのにも使用し得る。
【0100】
いくつかの実施形態では、容器は、MAPのガス環境の維持を補助するために、容器を封止するための閉鎖部を含む。この場合、蓋と容器との間に形成されるハーメチックシールは、パッチ、接着剤、コルク、ヒートシール、クリンピングなどを含むが、これらに限定されない様々な方法を使用して達成することができる。いくつかの実施形態では、閉鎖部は、例えば、前述したように蓋にあるプルタブを用いて手動で取り外すことができるように設計でき、飲用可能飲料を調製するための機械ベースのシステムが利用できない場合に、凍結液体内容物が他の方法で利用できるようにし得る。いくつかの実施形態では、装置は、機械ベースの分配システムに容器を装填する前に、機械が実施する穿孔の代わりに、手動の穿孔を必要とすることがある。
【0101】
凍結液体内容物は、ガスの移動の制御をもたらす物質で包装してもよい。例えば、容器は、包装された凍結液体内容物の鮮度及び芳香を保存するための長期間続く保存用のパッケージを作り出すため、ガス不浸透性材料で構成し得る。例えば、容器は、アルミニウム基板または他の金属材料で構成され、必要に応じて、食品との接触のためにFDAによって承認されたコーティングで典型的に準備される。別の例(例えば、リサイクル性が重大な関心事でない場合)で、容器は、例えば、EVOHプラスチックの層を含む多層バリヤフィルムから構成されてもよい。いくつかの実施形態では、容器が金属から製造される場合、容器は、好ましくはアルミニウムなどの特に熱伝導性のある材料から作られ、これにより、特に加熱された希釈液が凍結液体内容物を融解するための主要な手段ではない場合、より速い熱伝達を支持する。いくつかの実施形態では、パッケージは、溶解及び食され得る食用包装材料を含み得る。いくつかの実施形態では、容器及びその閉鎖部は、ガス不浸透性のリサイクル可能な材料で構成され、閉鎖部及び他のパッケージの特徴を含む使用済容器を、その全体でリサイクルすることができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、ヘッドスペースを有するか、ヘッドスペースを有さないか、限られたヘッドスペースで包装される。上述したように、ヘッドスペースは、凍結液体内容物の頂部と容器の蓋または閉鎖部分との間に任意選択的に配置される封止される容器内の過剰な大気を示している。さらに、アルゴン、二酸化炭素、窒素、または空気または酸素よりも化学的に活性が低いことが知られている別のガス状化合物などのMAPガスを使用して、包装容器の任意のヘッドスペースを好都合なように充填することができる。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物の頂部または最外層またはエンベロープは、防腐用バリヤとして作用し得る、凍結、脱気された水のコーティングで積層してもよい。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、可撓性容器内で真空封止される。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、内容物と、特に酸素ガスであるが同様に芳香を運び去る任意のガスもある大気との表面領域接触を最小限に抑えるように、容器内に包装される。
【0103】
いくつかの実施形態で、容器は内側に、容器の側面または底面から凍結液体内容物を移動させるのに必要な力を大幅に低減する材料でコーティングして、凍結液体内容物の経路からのまたは穿孔針の作用による移動を容易にし、液体を融解及び/または希釈して出口穿孔部に至る途中で凍結液体内容物の外面周囲を通る、制限のない経路を作り出す。いくつかの実施形態で、容器の底部は、ドーム構造(双安定性など)を統合する。これは、液体内容物の充填及び凍結中に容器の底部から離れるように下方に膨張し、その後凍結後に、その第2の安定した態勢に上向きに反転されて、凍結液体内容物を容器の底部から離して保持して、針の貫通及び/または出口穿孔部へ向かう途中凍結液体内容物の外面の周囲で希釈液が流れるよう促すことができる。いくつかの実施形態では、ドームは、製品を飲用者に出荷する前に工場で反転される。いくつかの実施形態では、ドームは、使用する直前に飲用者によって、または挿入及び針の貫通の一部として機械によって反転される。いくつかの実施形態では、ドームは機械によって反転される。これらの実施形態は単なる例であり、凍結液体内容物または飲料生成物の移動を容易にし得る容器の機能または特徴を限定するように言及してはいない。さらに、上記の例では、凍結液体内容物は、穿孔針またはドームによってヘッドスペース内に上方に移される。しかし、他の実施形態では、凍結液体内容物は、容器の未充填領域内へと異なる方向(例えば、下方または側方)に移ることができ、依然本発明の範囲内にある。同様に、凍結液体内容物は、容器の底部または上部を貫通する針による破壊を容易にする形状及び大きさであってよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、特定の大きさ及び形状の容器に包装して構造化することができ、容器が、現在の機械ベースの希釈システム、または所望の風味、効能、体積、温度及び舌触りの飲料を作り出すべく溶質の抽出またはコーヒーのブリューを容易にするように設計された市販のシステムにより収容されるのを可能にする。
【0105】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物の包装は、凍結濃縮物が分配中に融解したり紫外線へ暴露されたりすることから保護する追加のバリヤまたは二次包装を含む。例えば、容器内に包装された凍結液体内容物を段ボール箱の中にさらに包装することは、断熱層を付加し、そのため、例えば温度の低下や融解が望ましくない場合、凍結液体内容物のそのような温度低下や融解を遅らせる。
【0106】
本技術の実施形態では、凍結液体内容物から食品または飲料を作り出すための装置は、好都合なことに、他のフィルタ付き飲料用容器の間でもとりわけ、例えば米国特許第5,325,765号に例証されるような、現在利用可能なフィルタ付き容器と区別できるような、フィルタレスの容器を含む。フィルタレス容器、そして例えば(1)融解及び/または希釈及びその後の供給中に凍結液体内容物を(実質的に)完全に除去すること、及び(2)構造の均質な材料を使用することにより、容器がリサイクルに理想的に適合するものとなる。
【0107】
いくつかの実施形態では、容器は、機械ベースのシステムによって収容されるように構成され、そこから分配された液体を受け入れて、凍結液体内容物の溶解及び/希釈を促して所望のセットの特徴を有する飲用可能な液体生成物へ至ることができる。
【0108】
いくつかの実施形態では、容器は、融解した内容物及び機械ベースのシステムからの添加された希釈液すべてを含められるほど大きくすることができ、完成した生成物はそこから直ちに飲用できる。希釈液を加えるために使用される穿孔は、希釈及び/または融解された内容物を第2の入れ物に分配するのと対照的に、ストローまたは他の手段を後続的に用いて、容器から直接飲用するのにふさわしいものにしてもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を含む容器は、一部制御された構成で提供され、一部制御された構成は、シングル・サーブの大きさのフォーマット、または数杯分を作り出すための一括供給サイズのフォーマットを含むことができる。いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、凍結液体内容物の融解及び希釈を容易にする任意の方法、形状、または形態の容器(複数可)を収容することができる。いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、生成物のより大きなアレイの可能性のために、複数の容器のタイプや大きさを収容することができる。
【0110】
いくつかの実施形態では、容器は、飲用者によって、または機械ベースのシステムによって穿孔されてもよい。例えば、飲用者は、機械ベースのシステムが容器を受け入れる前に、パッチを除去して容器内に作られた穿孔を露出させることができる。あるいは、機械ベースのシステムは、穿刺針または容器を破裂させる圧力を含む様々な方法を利用して、封止されている容器を穿孔することができる。
【0111】
いくつかの実施形態で、包装は、より高い温度または機械的作用に曝された後にのみ穿孔可能となる場合がある。例えば、包装は、凍結液体内容物が加熱されたときに浸透することができるスポンジ状の材料で作られてもよい。別の例では、凍結液体内容物は、機械で駆動された針がより小さい力で容器及び内容物に貫通できるように、動作から解凍または液化される。
【0112】
前述したように、穿孔は単一の穴であってもよい。いくつかの実施形態では、複数の穿孔を複数の場所で容器に設けることができる。全般的に、融解した凍結液体内容物を濾す必要がないので、本明細書に記載の穿孔は、融解/希釈液、ガス、または蒸気の導入、または融解した凍結液体内容物を容器から排出することを意図している。いくつかの実施形態では、容器を穿孔し、プッシュロッドなどを導入して、凍結液体内容物の全体を容器から移動させた後、融解及び希釈する。いくつかの実施形態では、穿孔は段階的に、つまり分配プロセスの異なる間隔で、段階的になるように、1つの穿孔、次いで別のまたは複数の穿孔を行ってもよい。機械ベースのシステムは、凍結液体内容物を移動することができ、または飲用者は、凍結液体内容物を移動させてそれをパッケージから取り出し、凍結液体内容物のみをシステムに装填してもよい。いくつかの実施形態で、容器は、飲料生成物のいずれも無駄にしないように、また容器からリサイクル用の汚染物質を除去するように、凍結液体内容物全体が、融解の前または後に容器を出られる場所で、機械ベースのシステムが穿孔する。
【0113】
穿孔は、凍結液体内容物が融解及び/または希釈される前、後、またはその間に行うことができる。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、理想的な飲料用に分配される希釈剤により希釈される前に、融解され、容器を出る。本技術のいくつかの例では、内容物を次のまたは二次的な容器に分配する前に、凍結液体内容物は、分配される液体を用いて希釈され得る。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を溶解し、同時に希釈する。例えば、いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を収容する容器に液体を導入して、凍結液体内容物を同時に融解及び/または希釈することができる。
【0114】
容器内の凍結液体内容物の周りまたは内部に、加圧した液体を押し込むことは、融解速度を促進するのに有効であり得るが、同じ結果を達成し、このプロセスの速度を速める他の方法が存在する。
図3は、凍結液体内容物を同時に融解及び/または希釈するために加圧された液体を使用しない、所望の飲料を作出するための方法を示す。凍結液体内容物310は、穿孔可能な容器内に封入される。容器320は、機械ベースのシステムによって穿孔され、収容され、凍結液体内容物は、外部熱源などの融解構成要素を介して液化される。本明細書に記載の技術の凍結液体内容物から飲用可能な液状生成物を作出するプロセスは、中に貯蔵するために封止される容器に内容物を入れる最初のステップによって行うことができる。容器は、凍結した食品または飲料を飲食可能な液状食品または飲料の形態に融解するための外部熱源を介して、容器に熱を加える機械ベースのシステムによって収容され、封止されたエンクロージャは、飲用可能な液体飲料を封止されたエンクロージャから直接分配するのを可能にするように穿孔される。
【0115】
いくつかの実施形態では、凍結液体内容物に含まれる負のエネルギーは、ディスペンサ内の冷蔵システムを必要とせずに、ディスペンサから冷たい飲料を促す方法として、飲食可能な食品または飲料を製造するために使用される希釈液、ガス、またはスチームからの過剰な熱を吸収する。冷たい状態で提供することを意図した飲料に関与するこの実施形態では、凍結液体内容物の融解及び希釈は、外部の熱、周囲温度の希釈液内に含まれるエネルギー、及び融解/希釈液と凍結液体内容物との間の相対的な運動の利用の組み合わせを利用して、液化を増強し、完成した生成物の全体的な温度を最も低くする目的で、注意深く管理される。
【0116】
さらに
図3を参照すると、容器から出る融解飲料内容物330は、第2のステップで、または所望の希釈剤と共に、機械ベースのシステムを介して分配された追加の液体で希釈される。融解された内容物は、希釈用の別個の液体を添加する前、後または同時に、希釈されずに分配してもよい。これは、機械ベースのシステムによって一緒に分配される前に2つの液体を混合する液体リザーバ内で、融解飲料内容物を得ることを、含むことができる。分配されると、二次的な容器340は、適宜融解した内容物及び希釈剤を受ける。
【0117】
いくつかの実施形態では、融解/希釈された内容物を集めるために使用される二次的な容器は、液状食品または飲料を保持することが知られている任意の容器を含むことができる。この二次的な容器は、入れ物、魔法瓶、マグカップ、カップ、タンブラー、ボウルなどとすることができる。この二次的な容器は二次的な包装に含まれても、含まれなくてもよい。注:この例には、即席の米または麺を入れるスープ用ボウルを含む飲食者用パッケージがあり、これは凍結液体内容物を融解及び/または希釈し、二次的な包装に排出した後に、スープを作るために組み合わせる、凍結液体ブロス濃縮物の容器と共に販売されている。あるいは、二次的な容器は、飲用者が別個に準備してもよい。
【0118】
いくつかの実施形態では、飲用者は、凍結液体内容物を希釈しない飲料を望むことができる。例えば、凍結液体内容物は、既に適切な風味、量、及び効能になっている。例えば、凍結液体内容物は、飲用に所望のTDSレベルで、例えばエスプレッソまたはホットファッジソースで既に存在していて、所望の温度及び舌触りで融解及び分配することのみ必要であるようにしてもよい。例えば、機械ベースのシステムは、コイルヒータに対するよう熱伝導性の容器を置くことによって、または赤外線を照射することによって、または加熱されたガスまたは蒸気を容器の外側に当てて、その後内容物が所望の温度に到達した後に容器を穿刺することによって、凍結液体内容物を融解してもよい。さらに、凍結液体内容物は、機械ベースのシステムから次の容器に都合よく分配することができる。いくつかの例では、蓋は、容器から直接飲用するために融解及び加熱の前または後に取り外される。
【0119】
図4A〜4Dは、いくつかの実施形態による、様々な異なる容器を収容することができる例示的な機械ベースの装置を示す。システムは、例えば、融解システムであってもよい。容器は、例えば、様々な大きさ及び形状の、様々な異なるフィルタレス容器を含むことができ、それぞれが、いくらかの量の凍結液体内容物を保持する。この装置は、本明細書で説明するように、所望の特徴を有する飲料生成物または食品を作り出す目的で、融解、希釈及び供給機能を実行するように構成することができる。
【0120】
図4Aでは、システム400は、様々な大きさ及び/または形状の容器を装填できるカセット430を含む。一度1つの容器を装填すると、カセット430は、容器がメインシステム本体410の中心にくるまで、隙間トンネル435を通って適所に滑動することができる。融解システム400を利用するための指示は、ディスプレイ420を介して使用者に伝え得る。容器の凍結液体内容物を融解/希釈するために使用する溶媒(例えば水)は、必要になるまで保持タンク440に貯蔵される。
【0121】
図4B及び4Cを参照すると、容器がシステムとの相互作用のために適切に配置されると、針支持アーム450は、例としてのみで、電気的またはガスが駆動する異形を含むモータ451、及び/またはねじ452を含むことができる任意の公知の手段を用いて、針457が容器の閉鎖部の端部を穿刺するまで、容器の方に移動される。容器を穿刺するため手動のレバーを使用することも、本発明の範囲内である。針の形状は、突出した先端部を含むことができ、そのため出口箇所までの流路を促進するために凍結液体内容物の一部を削り、破砕し、または除去するために、特定の深さや角度まで、容器内に挿入できる。針457は、容器及び/または凍結液体内容物の貫通を促すために、ある深さでらせん運動するように回転することができる。あるいは、針は、穿刺後に、容器内の第2の深さまでまたは容器から完全に退いて、初期の分配圧力を緩和するか、妨害のない穿孔の出口を提供することができる。針は、容器への挿入前または挿入中に加熱することができる。加熱されたプローブを、分配される内容物の融解を促進するために、穿刺の1つを通して容器に挿入してもよい。容器の設計及びその内容物に応じて、第2の針支持アーム455を、同様のモータ454及び駆動用のねじ455を使用して容器の底部を貫通するように、容器に向かって移動させることができる。ヒータ、例えばプレートヒータやIR加熱源(図示せず)を、所望の選択された生成物及びプロセスに応じて、凍結液体内容物を予熱または融解するために、使用することができる。必要なときに、保持タンク440内に貯蔵された融解/希釈液は、配管(図示せず)を利用して、熱交換器(図示せず)を通過し、針457を通り抜けて、穿刺されたばかりの容器に入ることができる。その後、融解液は針456を介して容器から出すことができる。一実施形態では、穿孔針457は、特定の例でカプチーノやラテなどのコーヒーベースの乳製品用に泡状の舌触りを作り出すために、液化した生成物を空気に曝すための方法として、高温の液体、蒸気、ガス、またはそれらの任意の組み合わせを、ポッドに直接注入することができる。一実施形態では、ポッド内に注入された針は、出口構造を含まず、純粋にポッドを安定させるために使用してもよい。
【0122】
図10A〜10Eに示すように、針の分配または排出用オリフィス(複数可)またはレリーフを、1000Aの場合のような点1001、または他の場所に配置しても、
図10Aでのように軸方向に、または
図10C及び
図10Dでのように側方1004に位置合わせするが軸方向通路(複数可)1005、1006と流体連通させてもよく、その結果、容器内に注入された液体が、凍結液体内容物の中心から離れるように導かれ、容器の側壁に対して凍結液体内容物を移動または回転させることを場合によって促すことができる。針の強度及び耐久性に関する懸念は、
図10Bのような十字形1003の針構造1000Bで対処することができる。例10Eは、まず鋭い先端1007で容器の閉鎖した端部を容易に穿孔し、次に融解/希釈された液体を針の側孔1009から排出しながら、貫通することなくドーム状端部1008で凍結液体内容物を支えるように利用でき、それにおいて、これらの側孔は、容器の閉鎖した端部の内面に隣接して配置される。穿孔針のねじ状部分は、回転し、出ていく流体の流れを導くためにアルキメデスのポンプのように使用することができる。
【0123】
図4Dは、幅広い範囲の飲料、スープなどを融解装置で使用できるように、様々な容器の大きさ及び形状を保持することができるカセットまたは他の装置のための一実施形態を示す。
【0124】
図5は、機械のカセット(例えば、
図4Aのカセット430)が収容することができる容器の大きさ及び形状の範囲を示す。各々元のものと交換可能である様々なカセットがあるが、様々な孔の大きさと形状があり、ブリューワーは、無数の異なる容器を収容することができる。当業者は、凍結液体内容物を充填、融解及び希釈するプロセスが、いくつかの実施形態で、容器の大きさまたは形状に一般的に影響されないことを認識するであろう。
【0125】
融解システムは、凍結液体内容物の液化を促進するために、任意の熱源、運動、またはそれらの組み合わせを使用することができる。したがって、融解システムは、様々な熱源及び/または運動を含むことができる。電磁放射、加熱コイル、熱風、熱電プレート、加熱した液体の槽、蒸気などはすべて、融解速度を促進し得る可能な熱源の例である。さらに、運動は、融解速度を速める手段として、前後または上下両方の攪拌を含む遠心分離、回転(rotational)、揺動、回転(rotary)または直線往復運動、あるいは振動用のプラットホームなどを利用して導入することができる。別の実施形態では、注入された液体が生じさせる穿孔及び圧力が、容器内の凍結液体内容物を回転及び移動させて、液化のための望ましい環境を作り出すことができる。しかし、当業者は、そのために様々な他の物理的運動原理及びメカニズムを使用して液化を促進することができることを認識するであろう。本明細書で説明するように、様々な形態の運動、電気的な周波数/電磁エネルギー、及び/または熱を用いて、凍結液体内容物の融解及び温度の上昇を促進するために、手動または自動の(電子)機械ベースの方法を使用することができる。そのような例では、穿孔針は、それらが範囲内の運動を実施または補完することができるように、ある範囲の運動を所与としてもよい。例えば、遠心分離システムでは、針は容器と共に回転することができる。
【0126】
システム400は、所望の食品及び/または飲料を自動的に作り出すためのプログラミング命令とともに、内部電子部品、メモリ、及び適切なコントローラを含む。システム400は、ディスプレイまたは他の公知の方法、例えばハンドヘルド装置からの無線での命令を介して、使用者による指示を与えることができる。
【0127】
完成した食品または飲料の提供は、飲用者が望む温度で、飲用者が直接飲用するのに適した方法によって、容器の凍結液体内容物から成すことができる。一実施形態では、ジュース、アイスコーヒー、ソーダなどのように通常冷たい状態で飲む飲料のために、凍結液体内容物を融解し、冷たい液体または周囲温度の液体で希釈して、凍結液体内容物を融解して、加熱は最小限行うようにする。
【0128】
図11に示す特定の例では、テーパ状の側面520を有する容器を、容器の頂部及び底部から穿刺し、頂部の穿刺針1000Dを介して周囲温度の液体を注入する。液体が容器に注入されると、容器内の液体1101が、底部の穿刺針1000Bにより形成される容器の出口穿孔(複数可)から離れながら流れる様式で、機械ベースの装置が容器を回転させ、トルクを生じさせ、容器と協働する。そのため、希釈液は、容器内でより長い時間にわたって凍結液体内容物190と相互作用し、凍結内容物と希釈液間でより多くの熱交換をもたらすことができる。液体の出口は、水の流れによって、または攪拌運動を減少または停止させることによって、効果的に制御することができる。この水の流れは、ポッドが容量に近づくか達したときに水を押し出す。任意選択的に、底部穿刺針1000Bは、凍結液体内容物を容器の底部から移動させる。
【0129】
図11に示す実施形態のいくつかの実施で、分配システムは、容器520を回転軸の周りで回転させるモータまたは他の公知の機構を含む。容器の半径及び幾何学形状と協働して、軸の周りの回転によって液体に与えられた回転運動は、液体にかかる重力の通常の引張りを克服し、それにより液体を容器の側面に沿って、容器1101の底部から離れるように移動させる。針1000Bによって形成される穿刺部は、液体が移動したときに、生じた空の空間内にあるように位置決めする。
【0130】
いくつかの実施形態では、回転する液体の慣性により、容器内へ新しい液体を添加して所望の生成物を押し出すまで、または回転速度が低下するまで、液体が容器の側壁に保持される。そのような実施形態では、容器に入る液体の流量により、部分的に、融解した凍結内容物が容器内に存在する時間の量が制御される。この滞留時間は、凍結内容物と希釈液との間の温度交換、及び最終的には流出する液状生成物の温度に影響を及ぼす。いくつかの実施形態では、容器内に供給される希釈液の流速及び圧力は、容器から清潔で均一に流出させるために容器に加えられる回転運動により与えられる移動の力を克服することによって、出口穿孔部(複数可)を通って押し出される液体の量に影響を及ぼす。いくつかの実施形態では、容器の回転を駆動するモータまたは他の機構は、供給されたまたは排出する液体の障害物にならないように配置される。例えば、モータまたは他の機構を容器の上または下に配置する必要なく、容器を軸の周りで駆動するために、ベルトまたは歯車システムなどを使用する。
【0131】
凍結液体内容物が容器の底部から離れるように移動される実施形態では、移動は、ドーム状針1000Eによって達成し得る。いくつかの実施形態では、ドーム状針による移動は、上述のドーム(双安定型またはその他)の反転と結び付けられる。そのような場合、ドームは、容器の内部に向かって内側に湾曲した新たな安定した態勢をとり、凍結内容物を容器の底部から離して保持する。これは、ドーム状針1000Eが容器と接触したままではない場合でも起こり得る。いくつかの実施形態では、ドーム状針1000Eは、容器の底部を押し、容器の材料の曲げまたは塑性変形によりわずかな移動を生じさせる。いくつかの実施形態では、遅延した作用が生じて、針で容器の底部を穿孔する。これは、単にドーム状の端部が閉鎖された端部を破裂させるのに十分な力を針に加えることによって、生じ得る。
【0132】
いくつかの実施形態では、
図10Eに示すような第2の穿刺ヘッド1007が、ドーム状針1000Eから現れる。この穿刺ヘッドは、最初の穿刺を容易に生じさせ、その穿刺が針のドーム状の表面1008により、より容易に拡張され、針を容器内にさらに移動させ、凍結液体内容物の周囲の空間を拡大させる。いくつかの実施形態では、針の穿刺ヘッド1007の出現は、空気圧で駆動される。いくつかの実施形態では、この動きは、容器の閉鎖した端部にわずかな裂け目を形成し、その結果、ドーム状端部1008は、破損を拡張し、容易に通ることができる。一方、穿刺ヘッド1007は、針本体の中にすぐに後退することができる。
【0133】
いくつかの実施形態では、希釈に使用される機械ベースのシステムの構成要素は、液体の予備(複数可)を含むことができる。いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、より大きい液体の予備から、または適切な配管システム、例えば建物の水道に接続される濾水システムから希釈剤を分配する配管システムに接続することができる。希釈液は水であってもよいが、凍結液体内容物を所望の組成物に希釈するために、ヒトの摂取に適した任意の栄養のある液体または栄養のない液体を含む、炭酸の液体、液体乳製品、またはそれらの組み合わせを含む任意の液体を使用することができる。いくつかの実施形態では、希釈用の液体を炭酸化して清涼飲料を作り出してもよく、また機械ベースのシステムは炭酸化する成分を含むことができる。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物を室温または冷却した流体で融解させて冷飲料またはアイスの飲料を作るように、希釈液を特定の温度まで上昇させるかまたは加圧することができる。いくつかの例では、装置は、人間が容器と相互作用することなく、飲料に作り出される場所に容器を自動的に装填し得る、容器を貯蔵するための冷蔵室を含む。前の例は、機械におけるユーザインターフェースと組み合わせて、自動販売機様式の用途で所望の容器を装填することができる。
【0134】
希釈を必要とする所望の生成物を作り出すためのいくつかの実施形態では、希釈剤を加熱及び/または流動させて、ジャストインタイムで凍結液体内容物から所望の風味、効能、体積、温度及び舌触りの飲用可能な液状生成物を作り出す。いくつかの実施形態では、希釈構成要素は、融解構成要素としても作用し得る。いくつかの実施形態では、希釈剤は、所望の特徴を有する飲用可能な液体生成物を適時に作り出すために、任意の融解構成要素(例えば、電気ヒータ)を補うように、加熱及び/または流動させる。
【0135】
いくつかの実施形態では、水は、ディスペンサの内部で加熱して蒸気にし、容器または融解/希釈された流体のための出口経路を外部から加熱する手段として使用される。いくつかの実施形態では、この外部の加熱は、異なる可能な目的に基づいて異なるレベル(量)または位置で使用することができる。例えば、これらの目的は、(a)凍結液体内容物の外側層のみを融解して、容器の閉鎖した端部からより容易に離れるようにすること、(b)より低い温度の最終的な生成物が所望される、特にジュース及び他の飲料のための融解/希釈に使用される温度の低い水の補充物として、凍結液体内容物の量を部分的に融解すること、(c)容器から希釈されていない融解した液体を分配するための手段として、凍結液体内容物を完全に融解させること、(d)最終的な飲料をより望ましい温度に加熱するために、融解/希釈された飲料が出口チャネルを通って飲料カップまたはマグカップまたは他の入れ物に流れるとき、容器を出た後に融解/希釈された飲料を二次的に加温すること、(e)凍結液体内容物へのあるレベルの容易な貫通を促進するために、容器を穿孔すべく使用する針の1つを加熱することを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、これらの目的で使用される蒸気は、熱風、または電気または天然ガスなどの可燃燃料を使用する、ディスペンサ本体の内部か外部のいずれかにおいて作り出される他の何らかの加熱されたガスで置き換え得る。蒸気または高温ガスを使用することは、凍結液体内容物の加熱/融解で、より高いレベルの制御を提供でき、このことは冷たい飲料または食品が最終飲食物として所望される場合に特に重要であり得る。また、このプロセスは、総エネルギーバランスに加えられる蒸気または高温ガスの量を注意深く計量/制御する手段を前提としている。
【0136】
いくつかの実施形態では、ディスペンサに装填された容器は、容器の底部を穿孔する前に加熱される。これにより、凍結液体内容物への熱の移動を増加させるべく、凍結液体内容物が、容器の底部及び側壁に接触した状態で留まることが可能になる。そのような実装では、選択された時間が経過した後、または容器が選択された温度に達した後に、容器の底部が穿刺される。容器の閉鎖した端部/底部を遅れて追加的に穿孔することは、ある量の融解/希釈流体が容器に入り、凍結した内容物を完全に囲み、出口の穿孔が作り出される前に、側壁と移動された凍結内容物との間の任意のエアギャップを満たせるようにすることが意図されている。そうすることにより、エアギャップの隔離効果がなくても、レシーバから液体及び凍結内容物への効率的な熱の伝達を持続することが可能になる。
【0137】
一実施形態では、
図13Aに示すように、凍結液体内容物1320及びヘッドスペース1306を有するフィルタレス容器1310が、容器を受け入れるように設計された、ディスペンサの支持トレイ1302及び加熱可能なレシーバ1301内に配置され、容器1310の側壁がレシーバ1301の壁に密接し、容器のフランジが、トレイ1302によって支持されるようにする。ディスペンサのカバー1303を使用者が閉じると、ディスペンサは、その容器を密着しているトレイ1302及びレシーバ1301でとらえて収容する。レシーバは、本明細書で開示されている任意の技術を用いて加熱可能で、レシーバの壁と容器の側壁間での密接な接触により、ディスペンサが容器の内容物を効率的に加熱することが可能になる。
【0138】
図13Bを参照すると、レシーバのカバー1303を閉じている間、1つ以上のばね付勢された供給針1304が容器の上蓋を貫通し、1つ以上の排出針1200が容器の底部を貫通している。針の作動は、ディスペンサのレシーバを閉じる使用者の手動での力により動力が得られ、あるいは、これらの動作の一方または両方を、制御されたアクチュエータによって行うことができる。
図13Bに示すように、これらの針はまた、凍結内容物1320を貫通しようとする際に針が加える力を制限するばね機構の助けにより適合させることができる。
【0139】
図10Eを参照すると、いくつかの実施形態では、排出針1000Eの鈍い先端1008は、容器の凍結液体内容物を容器の閉じた底部から遠ざかる方向に移動させ、テーパ状のヘッドスペース内に至らせるが、それは同じ鈍い先端の排出針によって支えられている。一実施形態では、この鈍い排出針は、容器底部により近接して位置する針の側壁の開口部にあるT字形通路1009を利用して、支持されている凍結液体内容物から干渉されることなく二重の排出流を設けることができ、それによって容器を空にする/排出する。別の実施形態では、出口針は、
図12A及び12Bに示すように組立体の一部である。針組立体は、ディスペンサフレーム1201の一部によって固定され、ペネトレータ1203と、圧縮ばね1202と、ドーム形の針ハウジング1204と、流体収集トレイ1205とを備える。針組立体1200が最初に、容器の閉鎖した端部を貫通したとき、ペネトレータ1203は、針ハウジング1204に当接し、流体が容器を出るのを防ぐためにそれを封止する。続いて、ペネトレータ1203は、ばね1202によって上方に押し付けられ、針ハウジング1204の内側のチャネルを開き、流体が容器から出てトレイ1205によって収集され、その後使用者のカップに分配されるのを可能にする。
【0140】
一方、ばね付勢された供給針(複数可)1304の尖った先端(複数可)は、容器の蓋を貫通し、移動したばかりの凍結内容物1320に当接するようになり、そこでこの針は、針の先端及び凍結液体内容物の上面の間に界面があることに起因して、さらなる貫通を停止する。ディスペンサの加熱可能なレシーバ1301は、容器の凍結液体内容物を制御可能に温めて解凍することにより、容器内にある再配置されたばかりの凍結液体内容物を軟化させ、凍結液体内容物が追加の解凍及び/または希釈の準備態勢に入るようにする。いくつかの実施形態では、液体の測定された部分が針の挿入と同時に容器に注入され、レシーバから、凍結内容物が容器の底部(及び潜在的には側壁も)から離れるよう移動したときに生じる間隙を通るように、熱が伝達するよう促し、融解プロセスを加速する。
【0141】
いくつかの実施形態では、供給針(複数可)が、凍結液体内容物が加熱により軟化しながら、背後のばねの圧力の影響下で容器の凍結液体内容物内にさらに移動するまで、容器内への液体の注入は遅延する。この作用が、凍結液体内容物をさらに解凍及び/または希釈する。いくつかの実装では、内容物は、この時点で、鈍い排出針1000Eの対のT字形通路1009から制御可能に流出する。他の実装では、排出針は、
図12Aに示すようにその流路に沿って閉じられ、それにより、
図13Cに示すように、供給針(複数可)が、選択された展開の深さに達するまで、内容物の排出を防止する。同様に、容器の破裂及び/または流出を防止するために、液体の注入は遅延される。
【0142】
ディスペンサが凍結液体内容物を解凍及び希釈し続けると、供給針(複数可)は、ばねの作用によって、完全に展開された長さまで
図13Dに示すように完全に伸長し、容器の底部と接触する手前で停止する。供給針は、容器内の食品または飲料が必要とする温度及び体積の範囲内で、流体を供給することができる。いくつかの実施形態では、
図10C及び10Dに示すように、これらの針1000C、1000Dは、流入する流体を容器の側壁に対して幾分接線方向に導き得る出口オリフィスを有する「L」字形の1つまたは2つの内部通路を有する。この幾何学形状は、容器の凍結液体内容物を制御して攪拌して、より良好な混合、より清潔な使用済みカップを提供し、そのような機械による攪拌を通じて解凍を速めることを意図している。固定された容器内のこの攪拌は、針の出口及びディスペンサの流れ制御弁により設計されているように、任意の方向に回転することも、常に変化する乱流作用でタンブルさせることもできる。さらに、いくつかの実施形態では、液体は、前後運動、回転運動、または他の乱流作用を導入するように、代替的な様式で、供給針に供給される。このような液体の供給は、ディスペンサシステムによって制御される多方向弁を使用することによって達成することができる。
【0143】
任意選択で、係止機構は、凍結内容物を十分に軟化し液化して針が内容物を貫通するようにすべく一定の基準が満たされるまで、例えば熱量が容器に加えられるまで、ばねを圧縮した状態に保つ。さらなる実装では、気体、液体または蒸気の形態の熱が、初期展開時に供給針(複数可)を通して供給される。気体、液体、または蒸気の供給は、針(複数可)が完全に伸びるまで、または他の基準が満たされるまで続けられる。
【0144】
いくつかの実施形態では、融解構成要素(複数可)の変数、及び希釈構成要素(複数可)の変数は、飲料及び液状食品を作り出すためのより広い範囲の特徴を作り出すように、プログラム可能かつ調整可能である。例えば、希釈に使用する加圧された液体の温度を下げると、機械ベースのシステム及び装置が作り出す飲用可能な液体生成物の温度が低下する。
【0145】
例示的な目的のみのために提示される1つの具体的な例示的実施形態において、TDSが12の凍結された1オンスのコーヒーエキスが容器に包装され、加熱した水を容器に供給することにより凍結液体内容物の融解を促進する機械ベースのシステムによって収容されて、その内容物を7オンスの200度の水で融解し希釈して、所望の温度で1.5のTDSを有する8オンスのホットコーヒー飲料1杯分を作り出す。いくつかの実施形態では、BRIXといった、TDSの代わりの他の測定技術を使用することができる。あるいは、調整可能な希釈設定で、凍結させたコーヒーエキスを融解し、わずか1オンスの水で希釈して、約6のTDSを有する所望の温度の2オンスのエスプレッソスタイルの飲料を作り出すことができる。さらに、容器は、凍ったエキスがかろうじて融解するように加熱のみにすることができ、それを飲用者が提供する液体、例えば冷却またはアイスラテ用の乳またはジュース、アイスコーヒーまたは茶のような別のアイスの飲料に、加えるようにすることができる。
【0146】
また、いくつかの実施形態では、限られた機械設定/制御の機械ベースのシステムからの所望の食品または飲料の製造をさらに促進するために、凍結液体内容物を凍結するのに使用される液体の製造中に、温度、体積、形状、大きさ、部分性などの凍結液体内容物を規定する変数を調節し得る。例えば、他の事情が同じならば、所与の容器内の凍結液体内容物の基礎として、より効能が低いより体積の大きい流体を凍結することを利用して、より低温である飲料を作り出すことができる。
【0147】
また、本明細書に記載の技術の一部として、機械ベースのシステムが、融解及び/または希釈構成要素の設定を自動的に調節して所望の飲料または液状食品の結果を生み出すことができるセンサ技術を含むことも、企図し得る。また、穿孔の特徴は、容器の種類、大きさ、内容物、底部の位置及び他の特性を認識するのを支援するセンサ技術を使用して、プログラム可能または自動的に確立してもよい。このセンサ技術はまた、特定の設定が適用されないようにするためにも使用できる。例えば、凍結ブロス濃縮物用の容器は、飲用者が生成物を過度に希釈して無駄にする設定を実施することを抑制し得る。別の例として、凍結ブロス濃縮物用の容器は、飲用者が、例えばオレンジジュース濃縮物を過熱する設定を実施することを抑制することができる。いくつかの実施形態で、このセンサ技術は、望ましい生成物を作り、人間の誤りを排除する補助をする。いくつかの実施形態では、このセンサの方法は、容器内に形成される特定の幾何学形状を利用して可能にされる。例えば、
図8及び9に示すような、特定の長さのくぼみを、分配装置によって物理的または光学的に感知させることができ、その測定を使用して容器の内容物に関する情報を伝え、それによって分配装置が自動的に正しい溶解/希釈プロセスを選択することができる。
図8及び9に例示されるような容器の形状に対する物理的改変は、容器に注入された希釈液を混合するのを補助することもでき、したがって凍結液体内容物の液化を速めるのに役立つ。
【0148】
いくつかの実施形態では、融解及び/または希釈の制御は、飲用者の個人の嗜好を満たす生成物を得るために、バーコード化した命令または容器上の他の視覚データシステムを使用して、プログラム可能であったり、確立されたりし得る。機械ベースのシステムは、バーコード、データグリフ、QRコード(登録商標)、RFIDタグ、または他の機械可読ラベルを検出して読み取ることができる。いくつかの実施形態では、容器または凍結液体内容物の少なくとも1つの基準が、所望の生成物を作り出すための適合する機械ベースのシステムの設定を確立または抑制する。これらの基準には、重量、色、形状、構造、温度が含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、凍結液体内容物及び/またはその容器の温度を検出し、その設定を自動的に調整して所望の風味、濃度、体積、温度及び舌触りの飲料を作り出す熱電対を含むことができる。これは、希釈機能を無効にすること、及び液体を分配しない融解構成要素と係合することを含むことができる。さらに、飲用者は、温度または効能のような正確な望ましい特徴を入力することができ、機械ベースのシステムは、それを利用可能なセンサ技術と組み合わせて所望のパラメータを得ることができる。
【0149】
さらに、機械ベースのシステムは、様々な容器のスタイル、容器の大きさ及び凍結液体内容物から所望の飲料及び液状食品を作り出すように設計してもよい。いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、飲料を作出するための制御及び設定を区別し制限する機械の機能を含むことができる。
【0150】
さらに、機械ベースのシステムは、異なる容器及び凍結液体内容物のタイプの生成物作出に必要な機械の機能を含むことができる。いくつかの実施形態では、凍結液体内容物は、凍結液体内容物の表面積を増加させて融解速度を増加させるために、機械ベースのシステムによって粉砕または浸して軟化することができる。この機械の機能は、飲用者が手動で開始してもよいし、センサのトリガが自動的に実施してもよい。例えば、容器の壁から凍結液体内容物を移動させることが問題を生み出す可能性があり、凍結液体内容物と接触しているところで容器を穿刺することを困難にし得ることが本明細書で熟慮されてきた。いくつかの実施形態で、機械は、具体的な凍結容器の種類を認識することができ、重量や温度のような検知基準を使用して他の凍結容器と区別し、機械で容器を調整して、凍結液体内容物が容器と接触していない特定の場所でそれが穿孔され得るようにする。これには、容器を上下逆にすることが含まれ得る。
【0151】
いくつかの実施形態では、機械ベースのシステムは、加熱及び加圧してもよい特定量の液体を容器に流したり押し込んだりすることによって、凍結液体内容物を完全に融解、または所望の風味、濃度、体積、温度、及び舌触りに希釈する。この実施形態と組み合わせて、機械ベースのシステムは、飲用者が希釈を望まない所望の飲用可能な液体を作り出すのを容易にするために、容器のヒータまたは加熱穿刺針などの追加の融解構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態で、流れる液体は、凍結液体内容物全体を融解して廃物を除去し、均質な材料の容器に粉、残渣、またはフィルタがないように、そしてそのために容易にリサイクル可能な形態に変換されるように、融解または希釈プロセスの一部としてあらゆる残渣または汚染物の容器をすすぐ。リサイクルに特に重点を置くいくつかの実施形態では、製造業者は、各容器に対し手付金要件を導入し、手付金の払い戻しのため、販売した程度までそれを返すことを奨励する。
【0152】
いくつかの実施形態では、凍結した食品または飲料の液体は、溢れ出ることなく、流れる希釈液を取り扱うように包装される。やはり、この特定の装置は、食品または飲料の液体を凍結させて、特定の幾何学形状、構造、及び均整状態にして、容器を通って出口に至るのに必要な流路を備えることを含むことができる。
【0153】
明確にするために、容器のタイプ及び設計、凍結液体内容物の性質、凍結液体内容物を融解及び/または希釈するための手段、ならびに結果として得られる液体に適用され、ジャストインタイムで、所望の風味、効能、体積、温度、及び舌触りに一貫した基準で、飲食可能な食品または飲料を作り出すための供給機構に関して、システムの異なる態様の例示的な実施形態が記載されてきた。凍結液体内容物の容器の種類、形態及び特徴、凍結液体内容物を融解及び/または希釈するための機構、及び液化した内容物の供給手段に関するこれらの様々な選択肢を多くの異なる方法で組み合わせ、飲用者が簡便に堪能することができる特定の特徴を有する満足のいく最終的な生成物を作り出すことができることは、当業者には明らかであろう。
【0154】
上記の説明から明らかなように、本発明の実施形態は、多様な種類の食品及び飲料生成物を作り出すことを可能にする凍結液体内容物を収容するフィルタレス単一チャンバ混合容器を提供する。容器は、使用者が生成物を作り出すことを決意するまで、凍結状態で、最終的な生成物またはその濃縮版を保存する封止された環境、任意選択で酸素バリヤを含む環境として維持される。さらに、1つまたは複数の入口または出口による穿孔の後でも、容器は本質的に封止された混合チャンバのままであり、液体(複数可)を凍結液体内容物と混合することによって生成物が作り出される一方で、さらに、制御された流体の出口を提供する。本明細書に記載されたディスペンサの実施形態のいずれか、または他の公知のシングル・サーブの飲料製造機/ブリューシステムに挿入されると、容器は、フィルタレス単一チャンバ混合容器として機能するが、それは凍結液体内容物を融解してそれと結合して所望の生成物を生成する融解液及び/または希釈液(例えば水)を受け入れることによる。本明細書に記載された容器をこのように使用する実施形態により、既存の飲料メーカー/ブリューシステムが、システムの改変の必要なくディスペンサとして機能することが可能になり、したがって、使用者の柔軟性により、既存のシステムをディスペンサまたはブリューワーとして使用できるようになる。
【0155】
特定の実施形態では、容器の混合チャンバ内に十分な空いた空間が残って、凍結液体内容物をチャンバの空いた空間内に移動し、液体の入口及び出口(例えば針)及び/または流入及び流出する液体を妨害しないようにすることができる。いくつかの実施形態では、容器内の凍結液体内容物は、容器の混合チャンバの総体積の半分未満を占める。他の実施形態では、凍結液体内容物は、混合チャンバの総体積の半分より多くを占める。
【0156】
上述したように、特定の実施形態では、凍結液体内容物は、針の作用によって容器の底部から移動させる。容器のテーパ状の側壁は、凍結液体内容物が容器の底部から放出されるのを促す。また、テーパ状の側壁は、以前容器の空いた空間であった所に内容物を移動した後、凍結液体内容物の周りの流路を設ける。凍結液体内容物を移動するのに必要な力の大きさに影響を及ぼす別の要因は、凍結液体内容物自体の大きさである。相対的に小さい凍結液体内容物は、チャンバと接触する内部表面積が相対的に小さく、その結果、より大きな凍結液体内容物と比較して、内容物を移動するのに必要な力の量が少なくなる。
【0157】
凍結液体内容物の大きさを制御することは、さらなる利点をもたらす。例えば、凍結液体内容物の大きさを選択された範囲内または特定の閾値以下に維持することによって、本発明の実施形態は、希釈液の全量が容器を通る前に凍結液体内容物が完全に融解することを確実にする。そのような実施形態では、凍結液体内容物が融解した後に容器を通る流体は、容器の内部を洗浄し、生成物の出口流路から残留物を除く。このようにすると、容器のリサイクル性が向上し、また生成物の出口流路の汚濁が低減される。さらに、凍結液体内容物の大きさをある範囲内または一定の閾値未満に保つことにより、特定の生成物にとって適切な温度範囲を、最終的な生成物が確実に達成できるようにし得る。
【0158】
一方、凍結液体内容物の濃度(例えば、TDS及び/またはBrixによって測定される)を制御することにより、凍結液体内容物の大きさ及び使用される希釈液の量を考慮して、適切な最終的な生成物の濃度を確保することができる。同じ希釈液及び融解液を使用する同じ最終的な生成物について、相対的に大きな凍結液体内容物は、相対的に小さい凍結液体内容物よりも、低い濃度が必要である。所望の最終的な生成物の濃度はまた、凍結液体内容物の濃度を決定し、例えば最終的なTDSが6である2オンスのエスプレッソは、最終的なTDSが1.25である8オンスのコーヒーよりも相対的に濃縮された凍結液体内容物が必要である。またさらに、いくつかの実施形態では、凍結液体内容物の濃度は十分に高く、凍結液体内容物の大きさが、ディスペンサまたは公知のブリューワーから来る出口針が凍結液体内容物を通るのを可能にするのに十分小さいものであるのを可能にし、それによって内容物からの干渉なしに、針が凍結液体内容物の上方の空いた空間にアクセスすることを可能にする。したがって、本明細書に開示される容器の特定の実施形態は、公知の出口針貫通深度を有する公知のシングル・サーブ・ブリューシステムに適合する大きさ及び形状を有する。これらの寸法は公知であるので、これらの実施形態は、針の貫く深さよりも内容物が低い高さであっても、内容物が実質的に容器の端部層全体と接触できるようにする濃度である凍結液体内容物を有する。このようにして、本発明の実施形態は、それらのシステムの公知の寸法及び特徴に基づき、公知のシングル・サーブ・ブリューシステム用にカスタマイズされる。
【0159】
上述したように、本明細書に記載される特定の実施形態は、容器の底部(端部層)と接触する容器の空洞の内部に配置される凍結液体内容物を有する容器を含む。これらの実施形態では、ディスペンサまたはブリュー用の機械から来る針が容器の底部を穿孔し、凍結液体内容物を容器内部のさもなければ空いている空間に上げる。針が凍結液体内容物を移動させるために、凍結液体内容物は、凍結液体内容物中に針が埋め込まれるのを防ぐのに十分な硬度で(ディスペンサ/ブリューワー内に配置されるときの温度で)なければならない。針が凍結液体内容物に埋め込まれても、内容物は容器の底層から移動せず、凍結液体内容物と入ってくる液体を混合することにより形成される最終的な生成物用の出口流路は遮断されている。同様に、凍結液体内容物が針の衝撃箇所で曲がっても、凍結液体内容物は容器のチャンバの内壁から放出されない。これもまた、出口流路の閉塞をもたらす。したがって、本発明の特定の実施形態では、ディスペンサの針(例えば、長さ約4mmの対角線の尖った部分がある、約2.5mmの外径の中空円筒形の針)で凍結液体内容物に力が加えられるとき、針を内容物に埋め込んだり、内容物を移動させずに針から偏向したりするよりむしろ、凍結液体内容物を容器の内面から移動させるほど、凍結液体内容物が十分硬い。上記の針の例示的な寸法は、これらの実施形態の凍結液体内容物が、より大きいまたは小さい穴を有するものや、非円筒形の断面を有するものを含む他の針の寸法で機能するので、限定するものではない。
【0160】
モーススケール(約0°F〜約32°F)で約1〜約6の硬度レベルは、上記の望ましくない効果を経るよりも、むしろ本明細書に記載した容器の内面から移動するのに十分な硬度を提供すると考えられている。したがって、本発明の特定の実施形態は、約0°F〜約32°Fのモーススケールで約1〜5の硬度を有する。本発明の他の実施形態は、約0°F〜約32°Fのモーススケールで約1〜4の硬度を有する。本発明のさらに他の実施形態は、約0°F〜約32°Fのモーススケールで約1〜3の硬度を有する。本発明のさらなる実施形態は、約0°F〜約32°Fのモーススケールで約1〜2の硬度を有する。本発明の特定の実施形態は、約0°F〜約32°Fのモーススケールで約0.5〜1.5の硬度を有する。本発明の他の実施形態は、約0°F〜約32°Fのモーススケールで約1.5〜2.5の硬度を有する。本発明のさらに別の実施形態は、約0°F〜約32°Fのモーススケールで約0.75〜1.25の硬度を有する。
【0161】
特定の実施形態では、凍結液体内容物は、内容物がディスペンサまたはブリューワーの針により移動されるのに十分なほど硬くないような濃度(すなわち、相対的に高いTDS)である。むしろ、針が内容物に埋め込まれるか、内容物が容器チャンバの内壁から移動することなく針から離れるように撓む。
図14Aは、内部プラットホーム1405を有する容器1400の断側面図を示す。プラットホーム1405は、容器1400の端部層1410と凍結液体内容物1415との間に配置される。
図14ではプラットホーム1405は、端部層1410と凍結液体内容物1415から離間して示されている。いくつかの実施形態では、プラットホーム1405は、端部層1410上に載置され、端部層1410と接触しており、凍結液体内容物1415は、プラットホーム1405、及び任意選択で、端部層1410の一部分と接触している。
【0162】
図14Bは、内部プラットホーム1405が端部層1410から離れるように移動し、移動させられた凍結液体内容物1415を支える容器1400の断側面図を示す。図面に示すように、ディスペンサ/ブリューワーの針1420は、端部層1410を穿孔するが、プラットホーム1405を穿孔しない。むしろ、針1420はプラットホーム1405に接触し、容器1400の内面から凍結液体内容物を移動する。プラットホーム1405は、任意選択的に、容器1400と同じ材料で作られ、容器のリサイクル性を維持する(例えば、アルミニウム)。プラットホーム1405は、当技術分野で知られている硬化処理によって、端部層1410よりも硬くすることができ、及び/またはプラットホーム1405は端部層1410よりも厚い材料で作ることができる。
【0163】
図14A及び14Bは、平らなディスクとしてプラットホーム1405を示している。しかし、他の実施形態は、
図14C及び14Dに示すものを含む。
図14Cは、スカラップ状の円周1435を有するプラットホーム1430を示し、また、
図14Dは、オーバーフローチューブ1445を備えたスカラップ状のプラットホーム1440を示す。オーバーフローチューブ1445は、プラットホーム1440に配置された凍結液体内容物の上方にある空間と、プラットホームがディスペンサの針(例えば、
図14Bの針1420のように)により上げられたとき、プラットホーム下方に作り出される空間との間にチャネルを形作る。オーバーフローチューブ1445を説明するさらなる詳細は以下に続く。またさらなる実施形態は、わずかに凹状または凸状(端部層に対して)、円錐台状、波形状、刻印された渦巻きを有するプラットホーム、または他の非平坦な外形を有するプラットホームを含む。そのような実施形態は、プラットホームが端部層に接着する可能性を低減し、及び/または端部層に形成された出口を通る液体の流れに対する障壁として作用する可能性を低減する。プラットホーム1430及び1440は、平坦であってもよいし、他のいずれかの平坦でない外形を有してもよい。プラットホーム1430及び1440は、非鋸歯状の縁部または図面に示すようなスカラップ状の縁部を有することができる。
【0164】
図15Aは、複合の抜き勾配を有する容器1500の実施形態を示す。容器1500は、約2.00インチの上部フランジ直径1505、約1.44インチの底部移行直径1510、及び約1.26インチの端部層直径1515を有する。容器1500は、約1.72インチの高さ1520を有する。容器1500は、端部層(1530)から約0.75インチのところに生じる遷移点1525を有する複合の抜き勾配を有する側壁を有する。遷移点1525の上方では、抜き勾配1535は約2.5度であり、一方で遷移点1540より下の抜き勾配は約8度である。側壁の下部のより大きい抜き勾配は、容器の端部層上にある凍結液体内容物の放出を容易にする。その一方で、上側のセクションにある下側の抜き勾配は、ディスペンサ及び/または公知のシングル・サーブ・ブリューワーのレシーバ内に容器を固定するのを補助する。
【0165】
図15Bは、
図15Aの容器1500の詳細Aを示す。この図面は、容器のフランジのロール状のへり1545の部分と、ロール状のへり1545の最高部の下に位置するくぼみ1550とを示している。特定の材料、例えばアルミニウムは、機械加工または打ち抜きされるとき、鋭い縁部を維持する。このような縁部は、そのような縁部を有する容器の使用者に、安全上の危険をもたらす可能性がある。ロール状のへり1545は、フランジの縁部をフランジの本体の下に押し込み、それにより、使用者を残りの鋭い縁部から保護する。一方、くぼみ1550は、蓋がフランジ本体に取り付けられ、上蓋表面がロール状のへり1545の最頂部の下で維持されることを可能にする。容器1500について上述した特定の大きさは、複合の抜き勾配を維持しながら変化させることができ、依然本発明の範囲内である。
【0166】
図16は、オーバーフローチューブ1610を有するプラットホーム1605を有する容器1600の断側面図を示す。プラットホーム1605は平らなディスクとして示されているが、本明細書に記載された形状のいずれかであってもよい。容器は、約2.00インチのフランジ直径1615と、約1.72インチの高さ1620とを有する。容器1600は、端部層(1630)から約0.75インチのところに生じる遷移点1625を有する複合の抜き勾配を有する側壁を有する。遷移点1625の上方では、抜き勾配1635が約2.5度であり、一方で遷移点1640より下の抜き勾配は約15度である。容器1600の端部層は、プラットホーム1605を収容する段差部1645を有するが、プラットホーム1605の外周と段差部との間には殆どまたはまったく空間がない。図示された実施形態では、プラットホーム1650と段差部付き特徴の直径は約1.16インチである。プラットホーム1605と段差部1645との間の密接な嵌合により、内容物が凍結される前にプラットホーム1605と端部層1675との間に液体内容物が沈降するのが低減または防止される。このことは、そうでなければ、凍結液体内容物を容器1600の内面から移動し、凍結内容物を、オーバーフローチューブ1610の底部に流入させて、融解/分配サイクルの間に意図された流れを阻止するのに必要な力の量を増加する。
【0167】
図16では、プラットホーム1605及びオーバーフローチューブ1610は、プラットホーム及びオーバーフローチューブを容器1600の端部層(底部)1675と区別するために細かい平行線の陰影をつけて示されている。オーバーフローチューブ1610は、容器の中央線(1655)から約0.50インチ内側の点に配置されている。この点は、公知のシングル・サーブ・ブリューワーの流出針の共通の入口点である。したがって、出口針が容器の端部層を貫通すると、針がオーバーフローチューブ1610のチャネルに入るのではなく、
図14Bの実施形態について記載したのと同様の方法で、針がプラットホーム1605及び凍結液体内容物(図示せず)を持ち上げる。オーバーフローチューブ1660の頂部は、プラットホームの上面から約0.50インチ(1670)の凍結液体内容物の公称充填ライン1665上方にある。容器1600について上述した特定の大きさは、複合の抜き勾配を維持しながら変化させることができ、本発明の範囲内にとどまる。
【0168】
図17は、プラットホーム1705及びオーバーフローチューブ1710を有する容器1700を示す。凍結液体内容物1715がプラットホーム1705の上面に載る。この図面は、容器1700の端部層1725を貫通し、プラットホーム及び凍結液体内容物を持ち上げたディスペンサまたは公知のシングル・サーブ・ブリューワーの針1720を示す。オーバーフローチューブ1710は、凍結液体内容物の周りの流路が閉塞されるか入ってくる液体の流れにとって不十分になる場合に、(例えば、上蓋(図示せず)を穿孔する入口針によって)容器1700内に注入される液体用の交互の流路を設ける。余剰な液体が容器内で増進したり、容器1700の混合チャンバの外側に溢れ出したりするよりむしろ、液体の高さがオーバーフローチューブ1710の上部入口1730に到達したとき、液体がプラットホーム1705の下方の空間に導かれ、そのためこれが針1720を介して出るようにし得る。また、このプロセス中、蓋を貫通する針を介して容器に導入されている水が、直接オーバーフローチューブの中へと通り、それによって凍結内容物を融解し希釈するという目的を果たせないようにすることを防止しなければならない。特定の実施形態では、
図10Cまたは10Dに示されたものと同様の針の幾何学形状は、流入する水をオーバーフローチューブ1610から離し、容器の側壁に向かって構造上方向付けるのに有効であろう。
【0169】
本明細書に開示された任意の容器の実施形態は、任意選択に、凍結液体内容物を内面からより放出し易くするために、容器が形成する混合チャンバの内面に、コーティングを有することができる。コーティングを選択するのに考慮することは、コーティングは食品に安全でなければならず、また、貯蔵中に凍結液体内容物へ、または凍結及び/または希釈プロセス中に生成物内に許容できないレベルの化学物質の浸出を示さないことを含む。同様に、特に、内容物が液体の形態である場合、充填及び分配操作中に、凍結内容物から所望の風味及び芳香性の化合物または油を吸収してはならない。他の要因には、コーティングされていない表面に対して容器から凍結液体内容物を放出するのに必要な力を減少させるために、コーティングが好ましい静摩擦係数、気孔率の大きさ、及び表面粗さの大きさを有さなければならないことが含まれる。コーティングは、容器が曝される温度の範囲(例えば、約−20°F〜約212°F)で、前述の望ましい特徴を維持しなければならない。いくつかの実施形態では、コーティングの静摩擦係数は、0.05〜0.7の範囲である。他の実施形態では、コーティングの静摩擦係数は0.3〜0.4の範囲である。他の実施形態では、コーティングの静摩擦係数は0.1〜0.2の範囲である。他の実施形態では、コーティングの静摩擦係数は0.05〜0.1の範囲である。他の実施形態では、コーティングの静摩擦係数は0.08〜0.3の範囲である。他の実施形態では、コーティングの静摩擦係数は0.07〜0.4の範囲である。他の実施形態では、コーティングの静摩擦係数は0.1〜0.7の範囲である。いくつかの実施形態では、コーティングは、ポリプロピレン、超高分子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、及び/またはこれらの材料の混合物及び/またはコポリマー、例えば、ポリプロピレン/ポリエチレン混合物の1つ以上が挙げられる。
【0170】
本発明の一実施形態で、本明細書に開示された幾何学形状のいずれか1つを有する容器は、凍結液体内容物を収容するが、これは凍結液体内容物と容器の端部層(底部)との間で少なくとも5mmの空間を可能にしながら、また内容物が端部層から移動したときに凍結液体内容物と容器のカバー層(頂部)との間に少なくとも5mmの空間を維持するように寸法設定される。この実施形態では、凍結液体内容物は、内容物(15°F)を195°Fで8オンスの水と混合するときに、約140°F〜190°Fの温度で最終的な飲料生成物を提供するようにさらに寸法設定される。さらにこの実施形態では、凍結液体内容物は、8オンスの水と混合したときに、1.15TDS〜135TDSの最終的な生成物濃度を有するコーヒー飲料を作り出すような濃度レベルを有する。またさらに、この実施形態では、凍結液体内容物(0°F〜32°Fの温度)は、内容物と接触するディスペンサ及び/または公知のシングル・サーブ・ブリューワーの針(例えば、約4mmの長さの対角線の尖った部分を有する、約2.5mmの外径の中空針)からの力が、内容物に埋め込んだり、容器の表面から離れるように内容物の一部のみを移動させたりするよりむしろ、内容物を容器の内面から移動するような硬度水準を有する。他の実施形態では、凍結液体内容物と容器の頂部と底部との間の間隔は、少なくとも7mmである。さらに他の実施形態では、凍結液体内容物は、8オンスの水と混合したときに約1.25TDSの最終的な生成物の濃度を有するコーヒー飲料を作り出すような、濃度レベルを有する。
【0171】
図16に示す容器の幾何学形状に加え、本発明の実施形態は、
図18に示す容器1800の外形と同様の外形を有するテーパ状をした円筒状の容器を含み、この容器は1.65インチ〜1.80インチの範囲の高さ、1.65インチ〜2.00インチの範囲の頂部内径(頂部ID)、4度〜6度の範囲の抜き勾配、及び1.30インチ〜1.75インチの範囲の底部内径(底部ID)を有する(記載した範囲内の抜き勾配を維持している)。特定の実施形態では、高さは1.70インチ〜1.75インチの範囲であり、頂部IDは1.70インチ〜1.95インチの範囲で、抜き勾配は4度〜6度の範囲で、底部IDは1.35インチ〜1.70インチの範囲である(記載された範囲内の抜き勾配を維持している)。他の実施形態では、高さは1.65インチ〜1.80インチの範囲で、頂部IDは1.75インチ〜1.90インチの範囲で、抜き勾配は4度〜6度の範囲で、底部IDは1.40インチ〜1.65インチの範囲である(記載された範囲内の抜き勾配を維持している)。またさらなる実施形態では、高さは1.65インチ〜1.80インチの範囲で、頂部IDは1.80インチ〜1.90インチの範囲で、抜き勾配は4度〜6度の範囲で、底部IDは1.45インチ〜1.60インチの範囲である(記載された範囲内の抜き勾配を維持している)。一実施形態で、高さは約1.72インチ、頂部IDは約1.80インチ、抜き勾配は約5度で、底部IDは約1.45インチである。これらのパラメータの他の範囲は、本発明の範囲内である。
【0172】
以下の非限定的な実施例は、説明の目的のみのために提供される。他の容器の大きさ及び他の凍結液体内容物は、本発明の範囲内にある。
【実施例】
【0173】
実施例1−コーヒー飲料
本発明の一実施形態で、フィルタレス単一チャンバ混合容器は、凍結液体内容物を含む。容器は、
図18に示すものと同様の外形を有し、約1.72インチの高さ、約1.80インチの頂部ID、約5度の抜き勾配、及び約1.45インチの底部IDを有する。容器は、穿孔可能な層で頂部が封止されており、端部層は(例えば、上述の針を含むがこれに限定されないディスペンサ/ブリューワーの針によって)穿孔可能である。凍結液体内容物は、実質的に端部層全体及び側壁の一部と接触している濃縮コーヒーエキスである。
【0174】
1.15%〜約1.35%のTDS(1.25%TDSの任意選択のターゲットで)のTDSを有する最終的なコーヒー飲料生成物を作成するために、凍結液体内容物を15°Fで融解し、195°Fで8オンスの水で希釈した。表1は、この実施形態の凍結液体内容物のいくつかの代替の実施形態、ならびに凍結液体内容物の量及び内容物の濃度を変化させることが様々なパラメータへ及ぼす影響を示す。
表1
【0175】
表1に示すように、コーヒー飲料温度を140°F超に保つために(例えば、120°Fを超える飲料の温度を維持しながら、ミルクまたはクリームを加えるのに対応するため)、凍結液体内容物の重量は約0.15〜約1.2オンスで約60%のTDS〜約8%のTDSの濃度(内容物が小さいと高い濃度が必要)である。容器に含まれるとき、凍結液体内容物の上方、そして最上層(すなわちヘッドスペース)下方の空いた空間の長さは約0.6〜約1.6インチであり、約41%〜約91%の空の空間の体積を生じる。
【0176】
出願人は、容器の端部層から約0.5インチ以下の凍結液体内容物の高さを維持すると、端部層から内容物を放出するのがより容易になることを見出した。したがって、内容物は、約0.5〜約0.1インチの高さにさらに制限することができ、それにより、約60%〜約20%のTDSの対応する濃度を有する。こうすることにより、前の例と比較してヘッドスペース及び空の部分の体積が増加し、そのことが凍結液体内容物に対する混合チャンバ内の水の割合が増加して溶解及び混合を改善することが予想される。
【0177】
凍結液体内容物の濃度の範囲を35%以下のTDSに限定することが望ましい可能性がある。例えば、エネルギーを保存するために、より高い濃度の相対的に凍結させた液体内容物を作り出すことは、相対的に低い濃度のものよりも多くのエネルギーを消費し、抽出プロセス中の水の逆浸透除去などの二次処理が必要となる可能性がある。そのような場合、凍結液体内容物は、約0.30〜約0.5オンスの重量を有し、約73%〜約85%の空の部分の体積を有する約1.2〜約1.45インチのヘッドスペースを残す。
【0178】
実施例2−エスプレッソ飲料
本発明の別の実施形態では、フィルタレス単一チャンバ混合容器は、凍結液体内容物を含む。容器は、実施例1に記載されたものと同じ外形及び寸法を有する。また、この実施例で、凍結液体内容物は、実質的に端部層全体及び側壁の一部分と接触している濃縮コーヒーエキスである。
【0179】
約9.15%〜約9.35%のTDS(約9.25%TDSの任意選択のターゲットで)のTDSを有する最終的なエスプレッソ飲料生成物を作成するために、凍結液体内容物を15°Fで融解し、195°Fで十分な水で希釈して、4オンスの分配量(時にダブルエスプレッソと記載する)を得る。表2は、この実施形態の凍結液体内容物のいくつかの代替の実装、ならびに凍結液体内容物の量及び内容物の濃度を変化させることが様々なパラメータへ及ぼす影響を示す。
表2
【0180】
同様の結果は、表1及び2に記載し、上記の添付の説明で記述しているように、本明細書で開示された他の容器の設定を、凍結液体内容物の様々な実装と共に使用することによって得ることができる。したがって、本発明の範囲は、
図18に示すような外形を有する容器内の凍結液体内容物の特定の実装の使用に限定されない。
【0181】
本明細書全体を通じて論じたように、本発明の実施形態は多くの利点を提供する。例えば、容器が単一チャンバ混合容器であるため、容器は、フィルタ材料、使用済みコーヒー粉、使用済み茶葉、または容器が単一の流れとして容易にリサイクルされないようにする他の材料を保持しない。さらに、抽出プロセスによって作り出される凍結液体内容物を提供することにより、コーヒー粉などの副産物は、より容易にリサイクルまたは再利用(例えば、バイオマスエネルギー源及び/または持続可能な土壌栄養素)することができる中央施設で維持される。またさらに、詳細に上述したように、凍結液体内容物の使用を通して、はるかに多様な最終生成物を支援し得る。
【0182】
本明細書に開示されているような所望の温度及び所望の体積及び自動化された方法で、食品または飲料を作成することに関連する技術及びシステムの諸側面は、コンピュータシステムまたはコンピュータ化された電子機器で使用するためのコンピュータプログラム製品として実装し得る。そのような実装は、コンピュータ可読媒体(例えば、ディスケット、CD−ROM、ROM、フラッシュメモリ、または他のメモリまたは固定ディスクなど)などの有形/非一時媒体に、または媒体を介してネットワークに接続された通信アダプタなどのモデムまたは他のインターフェース装置を介してコンピュータシステムまたは装置に伝送可能である、固定された一連のコンピュータ命令または論理を含み得る。
【0183】
媒体は、有形的表現媒体(例えば、光またはアナログの通信回線)または無線技術(例えば、Wi−Fi、セルラー、マイクロ波、赤外線または他の伝送技術)で実装される媒体のいずれかであってもよい。一連のコンピュータ命令は、システムに関して本明細書で説明される機能の少なくとも一部を具体化する。当業者は、そのようなコンピュータ命令は、多くのコンピュータアーキテクチャまたはオペレーティングシステムで使用するための多数のプログラミング言語で記述できることを理解されたい。
【0184】
このような命令は、半導体、磁気、光学または他の記憶デバイスなどの任意の有形の記憶デバイスに記憶することができ、光学、赤外線、マイクロ波、または他の伝送技術などの任意の通信技術を使用して、送信することができる。
【0185】
そのようなコンピュータプログラム製品は、印刷された文書または電子文書(例えば、シュリンクラップのソフトウェア)を伴うリムーバブルの媒体として、コンピュータシステムに(例えば、システムROMまたは固定ディスクに)プリロードされて配信されるか、サーバまたは掲示板から、ネットワーク(例えば、インターネットまたはワールドワイドウェブ)を介して配信することができることが期待される。もちろん、本発明のいくつかの実施形態は、ソフトウェア(例えば、コンピュータプログラム製品)とハードウェアの両方の組み合わせとして実装されてもよい。本発明のさらに他の実施形態は、完全にハードウェアとして、または完全にソフトウェア(例えば、コンピュータプログラム製品)として実装される。
【0186】
当業者が本開示を読むことから明らかとなるように、本開示は、上で具体的に開示されたもの以外の形態で具現化することができる。したがって、上述の特定の実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。当業者は、日常的な実験のみを用いて、本明細書に記載の特定の実施形態に対する多数の等価物を認識するか、または確認することができるであろう。