(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所与のプリントヘッドの1つのノズルを用いて、印刷プラッタの複数の回転角度で印刷ブロックの単一の半径方向位置に第1の円弧状の較正パターンを印刷し、それによって、前記印刷プラッタの回転中心を決定する中心を持つ円弧に属すると予想される液滴のパターンを形成するステップを含む、請求項2に記載の方法であって、測定された位置から前記回転中心の座標を減算するステップをさらに含む方法。
第3のヘッド較正パターンを印刷するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法であって、前記第3のヘッド較正パターンは、複数のプリントヘッドの複数のノズルからの液滴を印刷することによって形成され、各液滴は、印刷プラッタの同一回転角度で印刷ブロックの単一の半径方向位置に印刷され、液滴はプリントヘッドの位置および方向によって決定される直線セグメントに属すると予想される、方法。
前記条件は、プリントヘッドの温度、インクジェット発生圧電素子に使用される電圧、およびプラテン回転速度から成る条件群の少なくとも一つを含む、請求項7に記載の方法。
画像処理を用いて前記較正インク液滴を求めるステップを含む、請求項2に記載の方法であって、前記画像処理は、予め定められた最大−最小サイズ境界の外側の液滴を除外するように設定される、方法。
【発明の概要】
【0010】
本実施形態は成形されたカム上でワイパーを作動させ、したがって尖鋭な縁部上でワイパーを危険にさらすことなく、ノズルの周りに密接して効果的に払拭することが可能になる。
【0011】
個々のノズルは、液滴を正確に識別する際の画像処理を支援するように、個々の較正液滴を近傍の標識符号と共に印刷することによって較正される。
【0012】
異なる較正パラメータを決定するために、数組の液滴が印刷される。第1の組は、所与のプリントヘッドの同一ノズルにより、プラッタの幾つかの回転角度で印刷ブロックの単一の半径方向位置に印刷される。液滴は、プラッタの回転中心の位置を決定する中心を持つ円弧に属すると予想される。
【0015】
各ステップで発射された液滴に対応する画素の構成を以下、「較正パターン」という。線が予想線から逸脱する程度により補正パラメータが形成される。
【0016】
本発明の一部の実施形態の態様によれば、回転プラッタ付き3Dプリンタのノズル較正パラメータを提供する方法であって、
所与のプリントヘッドの1つのノズルを用いて、印刷プラッタの複数の回転角度で印刷ブロックの単一の半径方向位置に円弧パターンを印刷するステップと、
印刷プラッタの単一の回転角度で、1つの基準プリントヘッドの1つのノズルを用いて、かつ同一の半径方向線に属すると予想される複数の液滴を印刷するように印刷ブロックの異なる半径方向位置の間で移動して、X‐Yアラインメントパターンを印刷するステップと、
各液滴が印刷プラッタの同一回転角度で印刷ブロックの単一の半径方向位置に印刷されるように、複数のプリントヘッドの複数のノズルから液滴を印刷することによって形成される第3パターンであるヘッド較正パターンを印刷するステップと、
円弧パターン、X‐Yアラインメントパターン、及びヘッド較正パターンにおける液滴の実際の位置を測定するステップと、
測定された実際の位置の予想位置からのずれを算出するステップと、
ずれを補正する較正パラメータを算出するステップと、
を含む方法を提供する。
【0017】
本発明の第2態様によれば、回転プラッタ付き3Dプリンタのノズル較正パラメータを提供する方法であって、
較正対象のノズルから較正液滴を印刷するステップと、
較正液滴の検出を可能にするために較正液滴の近くに標識を印刷するステップと、
を含む方法を提供する。
【0018】
一実施形態は、所与のプリントヘッドの1つのノズルを用いて、印刷プラッタの複数の回転角度で印刷ブロックの単一の半径方向位置に第1の円弧状の較正パターンを印刷し、それによって、印刷プラッタの回転中心を決定する中心を持つ円弧に属すると予想される液滴のパターンを形成するステップを含んでよく、この方法は、測定された位置から回転中心の座標を減算するステップをさらに含む。
【0020】
さらに別の実施形態は、第3のヘッド較正パターンを印刷するステップを含んでよく、第3のヘッド較正パターンは、複数のプリントヘッドの複数のノズルからの液滴を印刷することによって形成され、各液滴は、印刷プラッタの同一回転角度で印刷ブロックの単一の半径方向位置に印刷され、液滴はプリントヘッドの位置および方向によって決定される直線セグメントに属すると予想される。
【0021】
上記実施形態は第1態様にあるように組み合わされてよい。
【0022】
一実施形態は、標準印刷作業で予想される1組の印刷条件を用いて較正を実行することを含んでよい。
【0023】
一実施形態では、条件は、プリントヘッドの温度、インクジェット発生圧電素子に使用される電圧、およびプラテン回転速度から成る条件群の少なくとも一つを含む。
【0024】
一実施形態では、標識は、較正液滴から印刷を監視する光学素子の視野の2倍または代替的に1倍の距離の外側境界内に印刷される。
【0025】
一実施形態では、標識は、較正液滴から2mmまたは代替的に1mmの距離内に印刷される。
【0026】
一実施形態では、標識は、第1の円弧パターンに対しては矢印を含み、第2および第3パターンの各々に対しては四角形を含む。
【0027】
ヘッドの較正は、一連の非等距離ノズルを使用してよい。
【0028】
ヘッドの較正パターンは、複数のチャネルの各々に29〜39滴を含んでよい。
【0029】
この方法は、非動作ノズルの使用を回避するため、ヘッドパターンを、さらに詳しくは単一ノズルに依存する円弧パターンおよびX‐Yアラインメントパターンを修正するステップを含んでよい。
【0030】
この方法は、画像処理を用いて較正インク液滴を求めるステップを含んでよく、画像処理は、予め定められた最大‐最小サイズ境界の外側の液滴を除外するように設定される。
【0031】
この方法は、画像処理を用いて検出された較正液滴の位置を0.01mmの範囲まで決定するステップを含んでよい。
【0032】
この方法は、パターンの位置を指摘するために、較正パターンの検出すべき液滴の近くに標識を印刷するステップを含んでよい。
【0033】
本発明の第3態様によれば、
ノズル付きプリントヘッドと、
プリントヘッドのノズルを横切って払拭するワイパーと、
プリントヘッド全体にわたってワイパーを誘導する成形されたカムトラックと、
を含む、付加製造用のプリントヘッド装置を提供する。
【0034】
一実施形態では、ワイパーは板ばねによってプリントヘッドの方向に張力を加えられる。
【0035】
一実施形態では、ワイパーは横木に取り付けられ、横木は成形されたカム上に載置され、所定の位置でワイパーをプリントヘッドから遠ざけるように張力に抗して押す。
【0036】
一実施形態では、横木は横木アームを含み、横木アームは成形されたカム上に載置され、横木を押す。
【0037】
一実施形態では、成形されたカムは、プリントヘッドの先端における第1凸形状およびプリントヘッドの後縁における第2凸面を含む。
【0038】
一実施形態では、プリントヘッドはノズル領域および非ノズル領域を有し、所定の位置は非ノズル領域に存在する。
【0039】
一実施形態では、所定の位置は、プリントヘッドを着脱するための掛止領域と、縁部領域とを含み、縁部領域および掛止領域はワイパーに損傷を生じさせ得る。
【0040】
一実施形態では、第1および第2の凸形状は、縁部ならびに縁部および掛止領域のラッチに触れずにワイパーを押すように配置される。
【0041】
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的用語および/または科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載される方法および材料と類似または同等である方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、例示的な方法および/または材料が下記に記載される。矛盾する場合には、定義を含めて、本特許明細書が優先する。加えて、材料、方法および実施例は例示にすぎず、限定であることは意図されない。
【0042】
本発明の実施形態の方法および/またはシステムを実行することは、選択されたタスクを、手動操作で、自動的にまたはそれらを組み合わせて実行または完了することを含んでいる。さらに、本発明の方法および/またはシステムの実施形態の実際の機器や装置によって、いくつもの選択されたステップを、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェア、あるいはオペレーティングシステムを用いるそれらの組合せによって実行できる。
【0043】
例えば、本発明の実施形態による選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップまたは回路として実施されることができる。ソフトウェアとして、本発明の実施形態により選択されたタスクは、コンピュータが適切なオペレーティングシステムを使って実行する複数のソフトウェアの命令のようなソフトウェアとして実施されることができる。本発明の例示的な実施形態において、本明細書に記載される方法および/またはシステムの例示的な実施形態による1つ以上のタスクは、データプロセッサ、例えば複数の命令を実行する計算プラットフォームで実行される。任意選択的に、データプロセッサは、命令および/またはデータを格納するための揮発性メモリ、および/または、命令および/またはデータを格納するための不揮発性記憶装置(例えば、磁気ハードディスク、および/または取り外し可能な記録媒体)を含む。任意選択的に、ネットワーク接続もさらに提供される。ディスプレイおよび/またはユーザ入力装置(例えば、キーボードまたはマウス)も、任意選択的にさらに提供される。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本発明は、その一部の実施形態では、付加製造における印刷ノズルの正確で妨げられない動作に関し、さらに詳しくは、ノズルを較正し、インクジェットが妨げられないようにノズルを維持することに関するが、それらに限定されない。
【0068】
3Dプリンタ用のノズル較正パラメータを提供する方法は、円弧パターンを印刷するステップと、X‐Yアラインメントパターンを印刷するステップと、ヘッド較正パターンを印刷するステップと、液滴の実際の位置を測定するステップと、前記測定された実際の位置の予想位置からのずれを算出するステップと、較正パラメータを算出してずれを補正するステップとを含む。標識液滴は、内蔵された画像認識が較正液滴を見出すことを可能にするために使用することができる。
【0069】
加えて、ノズルワイパーを誘導するためにカムシステムが設けられる。
【0070】
より一般的に、ワイパーブレードは、印刷ブロックアセンブリにおける特徴と、特に成形カムを形成する特徴と接触する横木によって押し下げられる。カムは、ワイパーブレードがプリントヘッドのラッチまたはノズルプレートの前縁と接触するのを防止する。
【0071】
ブレードがノズルプレートの前縁を通り抜けると、横木は上昇し、ワイパーブレードはノズルプレートと係合することができる。印刷ブロックはワイパーに沿って移動し続け、ノズルプレートをクリーニングする。
【0072】
ノズルがワイパーを通り抜けると、横木は印刷ブロックにおける特徴によって偏向し、ワイパーブレードがノズルプレートの後縁を完全に通過するまで、ワイパーブレードがノズルプレートと接触状態を維持することを可能にする。これによりノズルプレートから全ての廃樹脂が除去され、後縁における蓄積が防止される。
【0073】
印刷ブロックの動きが逆行するときに、ワイパーブレードは再び印刷ブロックにおける特徴に接触する横木によって押し下げられる。
【0074】
ブレードが逆行方向にプレートの縁部を通り抜けると、横木は上昇し、ワイパーブレードがノズルプレートと係合することが可能になる。印刷ブロックはワイパーに沿って移動し続け、ノズルプレートをクリーニングする。
【0075】
本実施形態は、モータを必要としない受動システムを提供する。単純な設計は、印刷ブロックにおける1つの追加成形部品およびカム面を必要とするだけである。ノズルプレートの全長を払拭することができ、ノズルプレートの端部における樹脂の蓄積が防止される。
【0076】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳しく説明する前に、本発明は、その適用において、下記の説明に示されるか、および/または図面および/または実施例において例示される構成要素および/または方法の組み立ておよび構成の細部に必ずしも限定されないことを理解しなければならない。本発明は他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。
【0077】
本実施形態の方法およびシステムは、物体の形状に対応する構成パターン状に複数の層を形成することによって、三次元物体をコンピュータ・オブジェクト・データに基づいて1層ずつ製作する。コンピュータ・オブジェクト・データは、標準テッセレーション言語(STL)またはステレオリソグラフィ輪郭(SLC)フォーマット、仮想現実モデリング言語(VRML)、付加製造ファイル(AMF)フォーマット、図面交換フォーマット(DXF)、ポリゴン・ファイル・フォーマット(PLY)、またはコンピュータ支援設計(CAD)に適したいずれかの他のフォーマットを含め、それらに限らず、任意の公知のフォーマットにすることができる。
【0078】
本書で使用する用語「物体」は、物体全体またはその一部分を指す。
【0079】
各層は、二次元表面を走査してそれをパターン化する付加製造機器によって形成される。走査中に、機器は二次元の層または表面上の複数の目標位置を訪れ、各目標位置または1群の目標位置について、目標位置または目標位置群が構築材料によって占有されるべきか否か、かつどのタイプの構築材料をそこに送達すべきかを決定する。決定は、表面のコンピュータ画像に従って行われる。
【0080】
本発明の好適な実施形態では、AMは三次元印刷を、さらに好ましくは三次元インクジェット印刷を含む。これらの実施形態では、構築材料は1組のノズルを有する吐出ヘッドから吐出され、構築材料を支持構造上に層状に堆積する。AM機器はこうして、占有すべき目標位置に構築材料を吐出し、かつ他の目標位置を空所のままにする。機器は通常、複数の吐出ヘッドを含み、各吐出ヘッドは異なる構築材料を吐出するように構成することができる。したがって、異なる目標位置を異なる構築材料が占有することができる。構築材料の種類は主に、モデル材およびサポート材の2つのカテゴリに分類することができる。サポート材は、製作プロセス中に物体もしくは物体の一部分を支持するため、かつ/または他の目的で、例えば中空物体もしくは多孔質物体を提供するために、支持マトリクスまたは支持構造として働く。支持構造は、例えば支持強度を高めるために、さらにモデル材要素を含んでよい。
【0081】
モデル材は一般的に、付加製造用に調合された組成物であり、それ自体で、すなわち他の物質と混合または結合する必要なく、三次元物体を形成することができる。
【0082】
最終的な三次元物体はモデル材、またはモデル材の組合せ、またはモデル材とサポート材もしくはそれらの改質(例えば硬化後)との組合せから作製される。これらの作業は全て、立体自由造形の当業者にはよく知られている。
【0083】
本発明の一部の例示的実施形態では、物体は2つ以上の異なるモデル材を吐出することによって製造され、各材料はAMの異なる吐出ヘッドから吐出される。材料は、任意選択的にかつ好ましくは、プリントヘッドの同一パス中に層状に堆積される。層内の材料および材料の組合せは、物体の所望の性質に従って選択される。
【0084】
本発明の一部の実施形態に係る、物体112のAMに適したシステム110の代表的かつ非限定的実施例を、
図1Aに示す。システム110は、複数の吐出ヘッドを含む吐出ユニット16を有する付加製造機器114を備える。各ヘッドは、下述する
図2A〜
図2Cに示すように、液状構築材料124がそれを介して吐出される1つ以上のノズル122のアレイを含むことが好ましい。
【0085】
機器114は三次元印刷機器であることが好ましいが、必須ではない。その場合、吐出ヘッドはプリントヘッドであり、構築材料はインクジェット技術を介して吐出される。用途によっては、付加製造機器は三次元印刷技術を採用する必要がない場合があるので、これは必ずしも該当しない。本発明の様々な例示的実施形態に従って構想される付加製造機器の代表的実施例は、熱溶解積層造形機器および熱溶解材料堆積機器を含むが、それらに限定されない。
【0086】
各吐出ヘッドは任意選択的にかつ好ましくは構築材料リザーバを介して供給され、リザーバは任意選択的に、温度制御ユニット(例えば温度センサおよび/または加熱装置)および材料レベルセンサを含んでよい。構築材料を吐出するために、例えば圧電式インクジェット印刷技術の場合のように、吐出ヘッドノズルを介して材料の液滴が選択的に堆積されるように、電圧信号が吐出ヘッドに印加される。各ヘッドの吐出率は、ノズルの個数、ノズルの種類、および印加電圧の信号レート(周波数)に依存する。そのような吐出ヘッドは、立体自由造形の当業者には知られている。
【0087】
吐出ノズルまたはノズルアレイの総数は、吐出ノズルの半数がサポート材を吐出するように設計され、かつ吐出ノズルの半数がモデル材を吐出するように設計され、すなわちモデル材を噴出するノズルの個数がサポート材を噴出するノズルの個数と同数になるように、選択されることが好ましいが、必須ではない。
図1Aの代表的実施例には4つの吐出ヘッド16a、16b、16c、および16dが示される。ヘッド16a、16b、16c、および16dの各々がノズルアレイを有する。この実施例では、ヘッド16aおよび16bはモデル材用に設計することができ、ヘッド16cおよび16dはサポート材用に設計することができる。こうして、ヘッド16aは第1モデル材を吐出することができ、ヘッド16bは第2モデル材を吐出することができ、ヘッド16cおよび16dは両方ともサポート材を吐出することができる。代替的実施形態では、例えばヘッド16cおよび16dは、サポート材を吐出するための2つのノズルアレイを有する単一のヘッドに組み合わされてよい。
【0088】
それにも関わらず、それは本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、モデル材吐出ヘッド(モデルヘッド)の個数およびサポート材吐出ヘッド(サポートヘッド)の個数は異なってもよいことを理解されたい。一般的に、モデルヘッドの個数、サポートヘッドの個数、およびそれぞれのヘッドまたはヘッドアレイの各々におけるノズルの個数は、サポート材の最大吐出率とモデル材の最大吐出率との間に所定の比率αがもたらされるように選択される。所定の比率αの値は、形成される各層におけるモデル材の高さがサポート材の高さに等しいことを確実にするように選択されることが好ましい。αの典型値は約0.6〜約1.5である。
【0089】
本明細書中で使用される用語「約」は、±10%を示す。
【0090】
例えばα=1の場合、全てのモデルヘッドおよび支持ヘッドが作動しているときに、サポート材の総吐出率はモデル材の総吐出率と略同一である。
【0091】
好適な実施形態では、ノズルp個のアレイm個を各々有するモデルヘッドM個、およびノズルq個のアレイs個を各々有するサポートヘッドS個が存在するので、M×m×p=S×s×qとなる。M×m個のモデルアレイおよびS×s個のサポートアレイの各々は、別個の物理ユニットとして製造することができ、それをアレイ群に組み立てたり、そこから分解したりすることができる。この実施形態では、そのようなアレイの各々は、任意選択的にかつ好ましくは、それ自体の温度制御ユニットおよび材料レベルセンサを含み、かつその動作のために個々に制御された電圧を受け取る。
【0092】
機器114は硬化装置324をさらに含むことができ、それは、堆積された材料を硬化させる光、熱などを放出するように構成された任意の装置を含むことができる。例えば硬化装置324は1つ以上の放射源を含むことができ、それは、使用されるモデル材に応じて、例えば紫外線もしくは可視光もしくは赤外線ランプ、または他の電磁放射源、または電子ビーム源とすることができる。本発明の一部の実施形態では、硬化装置324はモデル材を硬化または凝固させるように働く。
【0093】
吐出ヘッドおよび放射源は、作業面として働くトレイ360上を往復運動するように動作することが好ましいフレームまたはブロック128に取り付けられることが好ましい。本発明の一部の実施形態では、放射源は、吐出ヘッドによって吐出されたばかりの材料を少なくとも部分的に硬化または凝固するために、放射源が吐出ヘッドの後に追従するようにブロックに取り付けられる。トレイ360は水平に配置される。一般的な取決めに従って、X‐Y‐Zデカルト座標系はX‐Y面がトレイ360と平行になるように選択される。トレイ360は、垂直方向に(Z方向に沿って)、通常は下方に移動するように構成されることが好ましい。本発明の様々な例示的実施形態では、機器114は1つ以上のレベリング装置132、例えばローラ326をさらに備える。レベリング装置326は、新たに形成された層の厚さを、その上に次の層が形成される前に矯正し、平準化し、かつ/または確立するように働く。レベリング装置326は、レベリング中に発生した余分な材料を回収するために、廃棄物回収装置136を含むことが好ましい。廃棄物回収装置136は廃棄物タンクまたは廃棄物カートリッジに材料を送達する何らかの機構を含んでよい。廃棄物回収については後でさらに詳述する。
【0094】
使用中に、ユニット16の吐出ヘッドは、本書ではX方向と呼ぶ走査方向に移動し、それらがトレイ360上を通過する過程で所定の構成に構築材料を選択的に吐出する。構築材料は通常、1種類以上のサポート材および1種類以上のモデル材を含む。ユニット16の吐出ヘッドの通過に続いて、放射源126によるモデル材の硬化が行われる。堆積されたばかりの層のためのヘッドの出発点に戻るヘッドの逆方向の通過中に、所定の構成に従って構築材料の追加吐出が実行されてよい。吐出ヘッドの順方向または逆方向の通過中に、こうして形成された層は、レベリング装置の順方向および/または逆方向の移動中に好ましくは吐出ヘッドの経路に従うレベリング装置326によって矯正される。吐出ヘッドがX方向に沿ってそれらの出発点に戻ると、吐出ヘッドは、本書ではY方向と呼ぶ割出し方向に沿って別の位置に移動し、X方向に沿った往復運動によって同じ層を構築し続けてよい。代替的に、吐出ヘッドは、順方向および逆方向の移動の間に、または2回以上の順方向‐逆方向移動の後に、Y方向に移動してよい。単一の層を完成させるために吐出ヘッドによって実行される一連の走査は、本書で単一走査サイクルと呼ばれる。
【0095】
層が完成すると、次に印刷される層の所望の厚さに応じて、トレイ360はZ方向に所定のZレベルまで下降する。この手順は三次元物体112が層毎に形成されるように繰り返される。
【0096】
別の実施形態では、トレイ360は、層内で、ユニット16の吐出ヘッドの順方向および逆方向の通過の間に、Z方向に変位されてよい。そのようなZ変位は、レベリング装置を1方向に表面と接触させ、かつ他の方向の接触を防止するために実行される。
【0097】
システム110は任意選択的にかつ好ましくは、構築材料容器またはカートリッジを含みかつ複数の構築材料を製造機器114に供給する、構築材料供給システム330を備える。
【0098】
制御ユニット340は製造機器114および任意選択的にかつ好ましくは供給システム330をも制御する。制御ユニット340は通常、制御動作を実行するように構成された電子回路を含む。制御ユニット340は、コンピュータ・オブジェクト・データ、例えば標準テッセレーション言語(STL)フォーマットなどの形式でコンピュータ可読媒体に表されたCAD構成に基づいて、製作命令に関するデジタルデータを送信するデータプロセッサ154と通信することが好ましい。通常、制御ユニット340は、各吐出ヘッドまたはノズルアレイに印加される電圧、およびそれぞれのプリントヘッドの構築材料の温度を制御する。
【0099】
製造データが制御ユニット340にロードされると、制御ユニットはユーザの介入なしに動作することができる。一部の実施形態では、制御ユニット340は、例えばデータプロセッサ154を用いて、あるいはユニット340と通信するユーザインタフェース116を用いて、オペレータから追加の入力を受信する。ユーザインタフェース116は、例えばキーボード、タッチスクリーンなど、しかしそれらに限らず、当業界で公知の任意の種類とすることができる。例えば制御ユニット340は、追加の入力として、1つ以上の構築材料の種類および/または属性、例えば色、特性歪み、および/または転移温度、粘度、電気特性、磁気特性などを受信することができるが、それらに限定されない。他の属性および属性群も考えられる。
【0100】
本発明の一部の実施形態に係る物体のAMに適したシステム10の別の代表的かつ非限定的実施例を
図1B〜
図1Dに示す。
図1B〜
図1Dは、システム10の上面図(
図1B)、側面図(
図1C)、および等角図(
図1D)を示す。
【0101】
本実施形態では、システム10は、トレイ12と、各々が複数の分離したノズルを有する複数のインクジェットプリントヘッド16とを備える。トレイ12は円板の形状を有することができ、あるいは環状とすることができる。垂直軸線を中心に回転することができることを前提として、非円形の形状も考えられる。
【0102】
トレイ12およびヘッド16は、任意選択的にかつ好ましくは、トレイ12とヘッド16との間の相対的回転運動ができるように取り付けられる。これは、(i)トレイ12がヘッド16に対して垂直軸線14を中心に回転するようにトレイを構成することによって、(ii)ヘッド16がトレイ12に対して垂直軸線14を中心に回転するようにヘッドを構成することによって、または(iii)トレイ12およびヘッド16の両方が垂直軸線14を中心に、しかし異なる回転速度で回転(例えば逆方向に回転)するように構成することによって、達成することができる。以下の実施形態は、トレイが、ヘッド16に対して垂直軸線14を中心に回転するように構成された回転トレイである構成(i)を特に重点的に記載するが、本願は構成(ii)および(iii)をも企図していることを理解されたい。本書に記載する実施形態はいずれも、構成(ii)および(iii)のいずれかに適用できるように調整することができ、本書に記載する詳細を前提として、そのような調整をどのように行うかが当業者には分かるであろう。
【0103】
以下の説明では、トレイ12と平行で軸線14から外向きの方向を半径方向rと呼び、トレイ12と平行で半径方向rに垂直な方向をここでは方位角方向φと呼び、トレイ12に直角な方向をここでは垂直方向zと呼ぶ。
【0104】
本書で使用する用語「半径方向位置」とは、軸線14から特定の距離にあるトレイ12上またはトレイ12より上の位置を指す。この用語がプリントヘッドに関連して使用される場合、この用語は、軸線14から特定の距離にあるヘッドの位置を指す。この用語がトレイ12上の点に関連して使用される場合、この用語は、半径が軸線14から特定の距離にあってその中心が軸線14にある円を描く点の軌跡に属する任意の点に対応する。
【0105】
本書で使用する用語「方位角位置」は、所定の基準点に対して特定の方位角にあるトレイ12上またはトレイ12より上の位置を指す。したがって、半径方向位置は、基準点に対して特定の方位角を形成する直線を描く点の軌跡に属する任意の点を指す。
【0106】
本書で使用する用語「垂直位置」は、特定の点で垂直軸線14と交差する面全体の位置を指す。
【0107】
トレイ12は三次元印刷のための支持構造として働く。1つ以上の物体が印刷される作業領域は通常、トレイ12の総面積より小さいが、必ずしもそうである必要はない。本発明の一部の実施形態では、作業領域は環状である。作業領域は符号26で示される。本発明の一部の実施形態では、トレイ12は物体の形成中ずっと、同一方向に連続的に回転し、本発明の一部の実施形態では、トレイは物体の形成中に少なくとも1回(例えば振動するように)回転方向を逆転する。トレイ12は任意選択的にかつ好ましくは取外し可能である。トレイ12の取外しは、システム10の保守のために、あるいは希望する場合には、新しい物体を印刷する前にトレイを交換するために、行うことができる。本発明の一部の実施形態では、システム10には1つ以上の異なる交換トレイ(例えば交換トレイのキット)が提供され、2つ以上のトレイが異なる種類の物体(例えば異なる重量)、異なる動作モード(例えば異なる回転速度)等のために設計される。トレイ12の交換は希望通り手動または自動にすることができる。自動交換が採用された場合、システム10は、トレイ12をヘッド16の下にあるその位置から取り外して、それを交換トレイ(図示せず)と交換するように構成されたトレイ交換装置36を含む。
図1Bの代表図では、トレイ交換装置36は、トレイ12を引っ張るように構成された可動アーム40を持つドライブ38として示されるが、他の種類のトレイ交換装置も考えられる。
【0108】
プリントヘッド16の例示的実施形態を
図2A〜
図2Cに示す。これらの実施形態は、システム110およびシステム10を含め、それらに限らず、上述したAMシステムのいずれかに採用することができる。
【0109】
図2A〜
図2Bは、1つ(
図2A)および2つ(
図2B)のノズルアレイ22を持つプリントヘッド16を示す。アレイにおけるノズルは直線に沿って線状に並ぶことが好ましい。特定のプリントヘッドが2つ以上のリニア・ノズル・アレイを有する実施形態では、ノズルアレイは、任意選択的にかつ好ましくは、相互に平行にすることができる。
【0110】
システム110と同様のシステムが使用される場合、全てのプリントヘッド16は、任意選択的にかつ好ましくは、走査方向に沿ったそれらの位置が互いにずらされ、割出し方向に沿って向き付けられる。
【0111】
システム10と同様のシステムが使用される場合、全てのプリントヘッド16は、任意選択的にかつ好ましくは、それらの方位角位置が互いにずらされ、放射状に(放射方向と平行に)向き付けられる。したがって、これらの実施形態では、異なるプリントヘッドのノズルアレイは互いに平行ではなく、むしろ互いに角度を成しており、その角度はそれぞれのヘッド間の方位角のずれに略等しい。例えば1つのヘッドは放射状に向き付け、かつ方位角位置φ
1に配置することができ、別のヘッドは放射状に向き付け、かつ方位角位置φ
2に配置することができる。この実施例では、2つのヘッド間の方位角のずれはφ
1−φ
2であり、2つのヘッドのリニア・ノズル・アレイ間の角度もまたφ
1−φ
2である。
【0112】
一部の実施形態では、2つ以上のプリントヘッドを組み立てて、1ブロックのプリントヘッドにすることができる。その場合、そのブロックのプリントヘッドは一般的に、互いに平行である。幾つかのインクジェットプリントヘッド16a、16b、16cを含むブロックが
図2Cに示される。
【0113】
一部の実施形態では、システム10は、トレイ12が支持構造30とヘッド16との間にくるように、ヘッド16の下に位置する支持構造30を含む。支持構造30は、インクジェットプリントヘッド16が作動している間発生することのあるトレイ12の振動を防止または低減するように働く。プリントヘッド16が軸線14を中心に回転する構成では、支持構造30が常にヘッド16の真下にくるように(トレイ12と共にヘッド16とトレイ12の間で)支持構造30も回転することが好ましい。
【0114】
トレイ12および/またはプリントヘッド16は、任意選択的にかつ好ましくは、トレイ12とプリントヘッド16との間の垂直距離が変動するように垂直方向zに沿って垂直軸線14と平行に移動するように構成される。トレイ12を垂直方向に沿って移動させることによって垂直距離が変動する構成では、支持構造30もトレイ12と共に垂直方向に移動することが好ましい。トレイ12の垂直位置は固定されたままで、垂直距離がヘッド16によって垂直方向に沿って変動する構成では、支持構造30もまた固定垂直位置に維持される。
【0115】
垂直移動は垂直ドライブ28によって確立することができる。ある層が完成すると、次に印刷される層の所望の厚さに応じて所定の垂直間隔だけ、トレイ12とヘッド16との間の垂直距離を増大させることができる(例えばヘッド16に対してトレイ12を下降させる)。この手順は三次元物体112が層毎に形成されるように繰り返される。
【0116】
インクジェットプリントヘッド16の向き、および任意選択的にかつ好ましくは、システム10の1つ以上の他の構成部品の向き、例えばトレイ12の移動の向きも、コントローラ20によって制御される。コントローラは電子回路および回路によって読出し可能な不揮発性記憶媒体を有することができ、記憶媒体は、回路によって読み出されたときに、以下でさらに詳述するように制御動作を回路に実行させるプログラム命令を格納する。
【0117】
コントローラ20はまた、例えば標準テッセレーション言語(STL)またはステレオリソグラフィ輪郭(SLC)フォーマット、仮想現実モデリング言語(VRML)、付加製造ファイル(AMF)フォーマット、図面交換フォーマット(DXF)、ポリゴン・ファイル・フォーマット(PLY)、またはコンピュータ支援設計(CAD)に適したいずれかの他のフォーマットの形のコンピュータ・オブジェクト・データに基づいて、製作命令に関するデジタルデータを送信するホストコンピュータ24と通信することもできる。オブジェクト・データ・フォーマットは一般的に、デカルト座標系に従って構成される。このような場合、コンピュータ24は、コンピュータ・オブジェクト・データにおける各スライスの座標をデカルト座標系から極座標系に変換するための手順を実行することが好ましい。コンピュータ24は、任意選択的にかつ好ましくは、変換された座標系で製作命令を送信する。代替的に、コンピュータ24は、コンピュータ・オブジェクト・データによって提供された元の座標系で、製作命令を送信することができ、その場合、座標の変換はコントローラ20の回路によって実行される。
【0118】
座標の変換は回転トレイ上の三次元印刷を可能にする。従来の三次元印刷では、プリントヘッドは静止トレイ上を直線に沿って往復運動する。そのような従来のシステムでは、ヘッドの吐出率が均一であることを前提として、印刷解像度はトレイ上のどの点でも同じである。従来の三次元印刷とは異なり、ヘッド点の全てのノズルが同時にトレイ12全体で同一距離をカバーするわけではない。座標の変換は、任意選択的にかつ好ましくは、異なる半径方向位置における過剰な材料の均等な量が確保されるように実行される。本発明の一部の実施形態に係る座標変換の代表的実施例が、物体の3つのスライスを示す
図3A〜
図3Fに提示される(各スライスは物体の異なる層の製作命令に対応する)。
図3A、
図3C、および
図3Eはスライスをデカルト座標系で示し、
図3B、
図3D、および
図3Fは、座標変換手順がそれぞれのスライスに適用された後の同じスライスを示す。
【0119】
通常、コントローラ20は、製作命令に基づき、かつ下述する格納されたプログラム命令に基づいて、システム10のそれぞれの構成部品に印加される電圧を制御する。
【0120】
一般的に、コントローラ20は、トレイ12の回転中に、トレイ12上で三次元物体を印刷するために構築材料の液滴を層状に吐出するように、プリントヘッド16を制御する。
【0121】
システム10は、任意選択的にかつ好ましくは、1つ以上の放射源18を備え、それは、使用するモデル材に応じて、例えば紫外線もしくは可視光もしくは赤外線ランプ、または他の電磁放射源、または電子ビーム源とすることができる。放射源は、発光ダイオード(LED)、デジタル・ライト・プロセシング(DLP)システム、抵抗ランプ等をはじめ、それらに限らず、任意の種類の放射線放出素子を含むことができる。放射源18はモデル材を硬化または凝固させるように働く。本発明の様々な例示的実施形態では、放射源18の動作はコントローラ20によって制御され、それは、放射源18を作動させたり停止させたりすることができ、かつ任意選択的に放射源18によって発生する放射線の量も制御することができる。
【0122】
本発明の一部の実施形態では、システム10は、ローラまたはブレードとして製造することのできる1つ以上のレベリング装置32をさらに備える。レベリング装置32は、新たに形成された層を、次の層がその上に形成される前に矯正するのに役立つ。一部の実施形態では、レベリング装置32は円錐ローラの形状を有し、その対称軸線34がトレイ12の表面に対して傾斜し、かつその表面がトレイの表面と平行になるように配置される。この実施形態をシステム10の側面図に示す(
図1C)。
【0123】
円錐ローラは円錐または円錐台の形状を有することができる。
【0124】
円錐ローラの開き角は、その軸線34に沿った任意の位置における円錐の半径と、その位置と軸線14との間の距離との比率が一定になるように選択されることが好ましい。ローラが回転する間、ローラの表面上の点pはどれも、点pの鉛直下方に位置する点のトレイの線速度に比例する(例えば同一の)線速度を有するので、この実施形態はローラ32が層を効率的に平準化することを可能にする。一部の実施形態では、ローラは高さh、軸線14から最も近い距離位置における半径R
1、および軸線14から最も遠い距離位置における半径R
2を有する円錐台の形状を有する。ここでパラメータh、R
1、およびR
2は、R
1/R
2=(R−h)/hの関係を満たし、ここでRは軸線14からのローラの最遠距離である(例えばRはトレイ12の半径とすることができる)。
【0125】
レベリング装置32の動作は、任意選択的にかつ好ましくは、コントローラ20によって制御される。コントローラは、レベリング装置32を作動させたり停止させたりすることができ、かつ任意選択的に、垂直方向(軸線14と平行)に沿ったその位置、および/または放射方向(トレイ12と平行に、軸線14に近づくかまたはそれから離れる方向)に沿ったその位置をも制御することができる。
【0126】
本発明の一部の実施形態では、プリントヘッド16は、径方向rに沿ってトレイに対して往復運動するように構成される。これらの実施形態は、ヘッド16のノズルアレイ22の長さがトレイ12上の作業領域26の径方向に沿った幅より短いときに、有用である。径方向に沿ったヘッド16の運動は、任意選択的にかつ好ましくはコントローラ20によって制御される。
【0127】
一部の実施形態は、異なる吐出ヘッドから異なる材料を吐出することによって物体を製作することを企図している。これらの実施形態は、とりわけ、所与の数の材料から材料を選択し、かつ選択された材料およびそれらの性質の所望の組合せを画定する能力を提供する。本実施形態によれば、異なる材料による異なる三次元空間位置の占有を達成するか、あるいは2つ以上の異なる材料による略同一の三次元位置または隣接する三次元位置の占有を達成するように、層における各材料の堆積の空間位置が画定され、層内の材料の堆積後の空間的組合せが可能になり、それによってそれぞれの位置(単数または複数)で複合材料を形成することが可能になる。
【0128】
モデル材の任意の堆積後の組合せまたは混合が企図される。例えば特定の材料が吐出された後、それはその元の性質を維持することができる。しかし、別のモデル材または他の吐出材料と同時に、同じ位置あるいは近傍位置で吐出された場合、吐出された材料とは異なる性質を有する複合材料が形成される。
【0129】
こうして本実施形態は、広範囲の材料の組合せの堆積を可能にし、かつ物体の各部分を特徴付けるために望ましい特性に応じて、物体の異なる部分を複数の異なる材料の組合せから構成することのできる物体の製作を可能にする。
【0130】
本実施形態に適したAMシステムの原理および動作のさらなる詳細は米国公開出願第20100191360号に見られ、その内容を参照によって本書に援用する。
【0131】
図4を参照すると、それは使用されている動き参照スキームを示している。任意のチャネルcにおける任意のジェットjの半径方向位置を算出するために、次の方程式を使用することができる。
【0132】
ここで、rはr軸のエンコーダの位置であり、T
jは1チャネル当たりのジェットの総数である。
【0135】
印刷ブロックの半径方向の動きは理想的にはY軸と平行な直線に沿って行われると仮定する。
【0137】
図5の流れ図に関連して、較正パラメータの決定は通常、以下のステップから成る。
400‐(印刷位置を特定する)既知のビットマップを使用して液滴を印刷。液滴は、印刷ブロックの半径方向位置およびプラッタの回転角度によって画定される既知の位置に印刷される。これらは、機械が印刷しようとした意図された位置を形成する。
410‐印刷された液滴の実際の位置を測定。これは生成された実際の液滴の測定である。
420‐既知の値(ビットマップにおける印刷された画素の位置および印刷ブロックの半径方向位置)および印刷された液滴の測定位置から、較正パラメータを算出。つまり、較正は、印刷された液滴の意図された位置と実際の位置との差である。
【0138】
ここで
図6を参照すると、それは較正手順をより詳細に示す簡易流れ図である。430は、円弧パターンから回転中心を求めるステップを示す。円弧パターンは後でさらに詳述する。次いで、全ての測定位置から円弧パターンの座標を減算することができる。
【0139】
440で、同じく後述する通り、X‐Yアラインメントパターンから角度シフトが得られる。全ての測定パターンはシフト分だけ回転される。
【0140】
450で、全ての測定パターンはそれらの設計角度位置分だけY軸方向に回転される。
【0141】
460で、設計位置のインク液滴の実際の測定位置からのずれが決定され、470で、ずれを使用して較正パラメータが算出される。
【0142】
ここで
図7を参照すると、それは本実施形態の追加的または代替的特徴を示す簡易流れ図である。
図7において、較正液滴またはパターンは印刷されるが、測定するために画像処理システムによってそれを見つける必要がある。探索エリアを低減するために、較正液滴の近くにポインタまたは標識が印刷され(490)、次いで画像処理は、液滴を探す場所を知る(500)。
図8Aは、ここでは矢印の形の標識または補助マーク520の近くにある較正液滴510の略図を示す。
図8Bは実現におけるその写真である。
【0143】
図9Aは、ここでは四角形のマークによる標識または補助マーク540の近くにある較正液滴530の略図を示す。
図9Bは実現におけるその写真である。ランダムな液滴および撮像システムによって引き起こされることのある汚れから区別するのに充分明確である限り、異なる形状を標識として使用することができることは理解されるであろう。
【0144】
較正ビットマップの印刷は、予想されあるいは起こり得る印刷条件を用いて実行されてよい。つまり、実際の印刷作業で予想されるのと同じ印刷条件またはパラメータを較正で使用してよい。そのようなパラメータはプリントヘッドの温度および圧電素子に印加される電圧、プラッタの回転速度等を含んでよい。
【0145】
印刷は一般的に、印刷されたボクセルが到着するはずの場所を示すビットマップを用いて実行される。較正もまたビットマップを使用してよく、較正ビットマップは後述する較正パターンを含んでよい。
【0146】
ひとたび印刷されると、印刷された透明素材を備えた参照フレームを用いて液滴の位置が測定され、あるいは適切な測定装置を用いて測定されてよい。
【0147】
異なる較正パラメータを決定するために、幾つかの組の液滴が印刷される。印刷、測定、およびデータの処理に対し、一定の順序が維持される。
【0148】
較正1。第1のパターンは、プラッタの幾つかの回転角度および印刷ブロックの単一の位置で、特定のプリントヘッドの同一ノズルにより液滴を発射することによって生成される。液滴は、プラッタの回転中心の位置を決定する中心を持つ円弧に属すると予想される。
【0151】
各ステップで発射された液滴に対応する画素の構成を以下、「較正パターン」という。
【0152】
第1のパターンは円弧パターンである。第2のパターンはX‐Yアラインメントパターンであり、第3のパターンはヘッドパターンである。パラメータについては以下でさらに詳述する。
【0153】
一実施形態では、矢印の標識が円弧パターンと共に使用され、かつ矩形の標識がX‐Yアラインメントパターンおよびヘッドパターンと共に使用される。しかし、いずれかの他の適切な標識記号を割り当てることもできる。
【0154】
ここで
図10Aを参照すると、それは2つのチャネル570および580における複数の液滴560を含む較正パターン550の略図を示す。このパターンは、ここでは長く伸びた矢印の形の標識または補助マーク590の近くに現れる。
図10Bは実現におけるその写真である。
【0155】
説明した通り、標識は、画像処理で較正液滴を見つけることを可能にするために提供される。したがって、一実施形態では、標識は、前記較正液滴から印刷を監視する光学素子の視野の2倍の距離にある外側境界内に印刷することができ、この光学素子は使用される画像処理の基礎である。したがって、光学素子の視野は例えば1mmとすることができ、その場合、標識の外側境界は2mmとなる。
【0156】
代替的に、標識は較正液滴から例えば1mmまたは2mmの事前設定された距離内に印刷されてよい。固定された距離の使用は、例えばプログラミング時に利用可能な物理的光学素子が明確でない場合に有用である。
【0157】
較正は異なるノズルを用いて実行されてよい。全てのノズルを使用する必要はなく、一実施形態では、後でさらに詳述するように、ヘッドパターンのために一連の非等距離のノズルが使用されてよい。現在の実現に使用される典型的なヘッドパターンは、後でさらに詳述するように、各チャネルに対し29〜39滴を利用する。
【0158】
最善の努力にもかかわらず、特定のノズルは装置の寿命期間中に故障する。較正パターン、特に単一のノズルを使用するだけの円弧パターンおよびX‐Yアラインメントパターンは、いずれにしても全てのノズルを使用する必要は無いので、非作動ノズルの使用を回避するために、修正されてよい。
【0159】
ここで
図11A,
図11B、および
図11Cを参照すると、それらは、画像内の較正液滴を検知する画像処理を示す写真である。まず第一に、マークが予想される領域が画定される(矩形600を参照されたい)。次いで、四角の中の正しい形状およびサイズのマークが選択される。
図11Aおよび
図11Bで、マーク610および620は明確に選択される。マーク605および615は、予想領域外にあるため、拒絶される。マーク625は小さすぎ、かつ予想された形状でないため、拒絶される。
図11Cでは、マーク630および640は両方とも正しいサイズであるように見えるが、マーク630はより明確に予想領域内にあり、かつ液滴の正しい形状を有しているため、マーク630が正しく選択される。
【0160】
画像処理は、検出された較正液滴の位置を0.01mmの範囲まで決定することができる。
【0161】
較正パターン
次に、較正パターンについて、より詳細に考察する。各較正パターンは次のパラメータにより記述される。
‐公称角度位置(ビットマップの特性Xインデックスとして度、ラジアン、または角度カウントクロック単位で測定することができる)
‐公称半径方向位置(mm単位で測定される)
‐発射ノズルの組(ビットマップの特性Yインデックス)。
【0162】
較正手順は、全てのヘッドの全てのノズルによって数十の画素を発射することを要求することがある。これは、ノズルが長い非発射期間後に効果的にうまく発射しないという問題を解消する。較正手順は、ヘッド較正パターンのために適切な液滴を発射することが要求される。
【0163】
上述の通り、円弧パターンは、各較正液滴の近くで矢印を補助マークとして使用することができる。対照的に、X‐Yアラインメントパターンおよびヘッドパターンは、小さい四角形を含むことができる。単一の液滴は確実に認識するには小さすぎるため、標識または補助マークが必要である。よりよく認識するために、標識は各較正液滴に対し角度的に隣接する4つの液滴を確実にする。各角度カウントは0.0045mm以下の直線間隔に対応し、液滴は少なくとも0.08mmの直径を有し、合体して1つの大きい丸みを帯びた液滴を生じることができる。ヘッドパターンは多くのノズルによって発射された液滴、およびしたがって同一ヘッドのジェットを含み、ヘッドは同一角度および半径方向位置に保持される。ヘッドパターンは所与のノズルの位置を算出するために使用することができ、特定のヘッドにおけるミッシングノズルまたは非発射ノズルの検出を可能にする。ヘッドの発射シーケンスはキーシーケンスと呼ばれ、後でさらに詳しく説明する。
【0164】
仮想ノズルおよびキーシーケンス
ノズルの位置のロバストな決定を達成するために、ヘッドパターンは非等距離液滴の発射を含む。「2‐4‐6」シーケンスを使用することができる。つまり、1つのノズルが発射され、2つが発射されずに残り、次いで別のノズルが発射され、次いで4つが残り、別のノズルが発射され、次いで6つが空のまま残され、再びシーケンスが始まる。そのようなシーケンスは、ノズル#1、3、7、13、15、19等が発射されることを必要とする。実際に液滴を発射した第1と第2との距離、および第2と第3との距離は、ミッシングノズルの有無に依存する。シーケンスは、どのノズルが最初の液滴を発射したかを決定するために使用することができる。例えば、第1および第2ノズルがミッシングノズルであった場合、最初の液滴はノズル#3によって発射される。
【0165】
座標計算は、ノズル#0の推定位置、つまり仮想位置に基づくことができる。仮想ノズルからの予想液滴の座標を確実に算出するために、最初の発射ノズルの識別が要求されることがある。
【0166】
2つのチャネルの一連の非等距離液滴は、
図10Aおよび
図10Bに明瞭に示される。写真撮影された実現に用いられたヘッドパターンは、特定のチャネルに応じて、各チャネルに対し29〜39滴の液滴を含む。
【0167】
X‐Yアラインメントパターンおよび円弧パターンは、上述の通り、特定のノズルを用いて印刷される。ノズルが目詰まりして、他のノズルを使用しなければならない場合、対応する変更がパターンデータおよびビットマップに行われる。
【0168】
測定プロセス
ここで
図12を参照すると、それは、測定装置が使用される固定軸に対する測定装置のアラインメントを示す簡略図である。測定はそのような測定装置を使用して実行することができ、装置は台645を有する。測定軸647を有する印刷された較正透明素材を使用し、かつ(被測定装置の)X軸の正方向がX‐Yアラインメントパターン650に沿って円弧パターン660の方向に略整列するように、そのような透明素材を被測定装置台645上に配置することが推奨される。ヘッドパターンは655に示される。
【0169】
印刷された液滴の位置は少なくとも0.01mmの精度で測定することができ、多くの測定装置はそれら自体の内蔵画像処理機能を有する。液滴認識および液滴の重心の較正を行うことができるように、装置自体が自動画像処理を実行する場合、関連パラメータの設定に特に注意を払わなければならない。装置は、単一の階調レベルを認識するセントロイド認識モードで使用することができる。
図11A、
図11B、および
図11Cは上述した認識の例を示し、典型的な認識アーチファクトも示される。アーチファクトを除去する1つの方法は、異常なまたは予想外のサイズ、形状、または位置の液滴の座標を除外することである。
【0170】
実現は、RAM Optical Instrumentationによって提供された測定システム「Sprint MVP300」を使用して実行された。
【0171】
測定の結果はMATLABベースの手順を使用して簡便に処理することができ、ワークシートの関連フラグメントの一例を表1に掲げる。
【表1】
【0172】
MATLABアプリケーションは、較正液滴の測定された位置を読み出すことができる。別々のファイルに、次のように異なるパターンからの異なる較正データを含むことができる。
‐円弧パターンのデータ用のファイル
‐X‐Yアラインメントのデータ用のファイル
‐(6つのプリントヘッドを想定して)異なるプリントヘッドのデータ用の6つのファイル
【0173】
ノイズの多いフラグメントあるいは誤認識されるフラグメントを除外するために、液滴サイズを規定する数値を使用することができる。したがって、使用する光学システムおよび倍率に応じて、パラメータValidDropSize(最小、最大)を設定することができる。
【0174】
下の表2は、1〜6の番号が付された6つの液滴に試みられた検出に対する典型値を示す。液滴#3は、予想された場所で見つからなかった液滴に関係する。
【表2】
【0175】
ここで
図13Aを参照すると、それは、3Dプリンタまたは付加製造装置のためのプリントヘッドの部品を示している。プリントヘッドはノズルプレート700および702を含み、それらは尖鋭な縁部704によって特徴付けられる。ノズルプレートはワイパーによってクリーニングされ、
図13Bはノズルプレート全体を払拭するためのワイパーブレード706を示す。ワイパーブレードは各々、板ばね708の対によってプレート上に張力を加えられる。ワイパーブレードは尖鋭な縁部704上を移動し、710に示すような損傷を生じる。
【0176】
図14は、板ばね722によって予め張力を加えられ、かつプリントヘッド724のノズルプレートを払拭するように意図された、ワイパーブレード720を示す。矢印726は印刷ブロックの動きを示す。
【0177】
図15は短時間後の同じ構成を示し、ワイパーブレード720は、プリントヘッドを所定の位置に解放自在に保持するように意図されたプリントヘッドラッチ728を捕獲している。
【0178】
ここで
図16を参照すると、それはさらに短時間後の同じ構成を示している。従前の図と同じ部品には同じ参照符号が付いており、それらについては、現在の図を説明する場合を除いて、再度言及しない。今回、ワイパーブレード720はノズルプレート縁部730を押圧している。
【0179】
ここで
図17を参照すると、それはさらに短時間後の同じ構成を示している。従前の図と同じ部品には同じ参照符号が付いており、それらについては、現在の図を説明する場合を除いて、再度言及しない。今回、ワイパーブレード720は払拭プロセス中にノズルプレート724を押圧している。
【0180】
ここで
図18を参照すると、それは、3Dプリンタとしても知られる付加製造装置のプリントヘッドおよびノズルをクリーニングするための本実施形態に係るワイパーの構成を示している。
【0181】
ワイパーブレード800は、ワイパーを下方に、つまりプリントヘッドの表面から離れるように、押し下げることのできる成形されたプラスチック製横木802に装着される。横木はサイドアーム804および806を有し、それらは、ワイパーをプリントヘッドの側面に沿って案内することによって、移動ガイドとして働く。アームは、プリントヘッドの移動方向に対して直角方向に柔軟である。プリントヘッドの移動方向は、矢印808によって示される。810は横木のための保持クリップであり、812は追加の誘導機能である。プリントヘッドのノズルを横切って払拭してインクジェットノズルをクリーニングするワイパーがもたらされるように、ワイパーは、払拭対象であるプリントヘッドの表面およびノズルプレートに対して板ばね814によって付勢される。
【0182】
ここで
図19を参照すると、それは、プリントヘッド816が近づいてくるときの
図18のワイパーを示す簡易図である。従前の図と同じ部品には同じ参照符号が付いており、ここでも必要な場合にだけ記載する。
【0183】
プリントヘッド816の縁部は成形カム面またはトラック818を含み、それは横木およびしたがってワイパーを誘導して、ワイパーをプリントヘッド上で誘導し、かつ特にワイパーを下方に押し下げて、それがノズルプレートのノズル領域に達するまでプリントヘッドの表面に接触しないようにし、こうしてラッチまたは他の取付け手段および尖鋭な縁部を回避する。特に、プリントヘッドの前部および後部に設けられたカム面は、横木アーム804および806を下方に押し下げ、それは横木802を板ばね814の張力に抗して下方に押し下げ、カム領域を通過するまでワイパーをプリントヘッドから遠ざける。
【0184】
次に
図20A、
図20B、
図20C、および
図20Dを参照すると、それらは横木アーム804がカム面818を通過するときの4つの連続的段階を示す。
図20Aで、カム面は横木アーム804を押し下げ始める。
図20Bで、カム面は、ワイパーがラッチおよびいずれかの尖鋭な縁部の領域に触れずに通り抜けるのに充分な程度に、横木アーム804を押し下げる。
図20Cで、横木アームはカム面を通り抜け、ワイパーはノズル領域と係合する。
図20Dで、横木アーム804はプリントヘッドの動きに対して直角に外向きに押し出され、ワイパーはノズルの表面と接触した状態を維持することができる。つまり、ひとたびノズルがワイパーによって掃除されると、横木は印刷ブロックにおける特徴によって偏向され、ワイパーブレードがノズルプレートの後縁を完全に通過するまで、ワイパーブレードはノズルプレートと接触した状態を維持することができる。これにより全ての廃樹脂がノズルプレートから除去され、後縁における蓄積が防止される。
【0185】
図21は、プリントヘッドの遠端に到達したワイパーを示す。ワイパー800がプリントヘッドの遠端における尖鋭な縁部およびラッチに触れずに通り抜けるように、遠端のカム面818は再びアーム804および806を押圧する。
【0186】
図22A〜
図22Cは逆方向に移動するプリントヘッドを示す。
図22Aでは、プリントヘッドの動きは逆転し、ワイパーが再び尖鋭な縁部に触れずに通り抜けるように、横木アームはカムによって押し下げられる。
図22Bで、横木アーム804はカム面818を通り抜け、ワイパーはノズルプレートと係合する。
図22Cで、横木アーム804はプリントヘッドの動きに対して直角に外向きに偏向され、したがってワイパーはノズルプレートと接触し続けることができる。
【0187】
こうして、プリントヘッドはノズル領域および非ノズル領域を有し、カムは、ワイパーが非ノズル領域では邪魔にならないように押し退けられ、かつワイパーおよびワイパーブレードの損傷の原因になる非ノズル領域における尖鋭な縁部およびラッチ等に触れないようにしながら、ノズル領域ではノズルプレートと接触できることを確実にする。
【0188】
成形カム818は、ワイパーを下方に押し下げて危険個所を回避するように、凸形の形状を備えることができる。
【0189】
本出願から成熟する特許の存続期間の期間中には、多くの関連する付加製造技術が開発されることが予想され、「付加製造」の用語の範囲は、すべてのそのような新しい技術を先験的に包含することが意図される。
【0190】
用語「含む/備える(comprises、comprising、includes、including)」、「有する(having)」、およびそれらの同根語は、「含むが、それらに限定されない(including but not limited to)」ことを意味する。
【0191】
用語「からなる(consisting of)」は、「含み、それらに限定される(including and limited to)」ことを意味する。
【0192】
本明細書中で使用される場合、単数形態(「a」、「an」および「the」)は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数の参照物を包含する。
【0193】
明確にするため別個の実施形態の文脈で説明されている本発明の特定の特徴が、単一の実施形態に組み合わせて提供されることもでき、上述の記述は、あたかもこの組み合わせが明示的に記載されているかのように解釈されるべきであることは分かるであろう。逆に、簡潔にするため単一の実施形態で説明されている本発明の各種の特徴は別個にまたは適切なサブコンビネーションで、あるいは本発明の他の記載される実施形態において好適なように提供することもでき、上述の記述は、あたかもこれらの別個の実施形態が明示的に記載されているかのように解釈されるべきである。種々の実施形態の文脈において記載される特定の特徴は、その実施形態がそれらの要素なしに動作不能である場合を除いては、それらの実施形態の不可欠な特徴であると見なされるべきではない。
【0194】
本発明はその特定の実施態様によって説明してきたが、多くの別法、変更および変形があることは当業者には明らかであることは明白である。従って、本発明は、本願の請求項の精神と広い範囲の中に入るこのような別法、変更および変形すべてを包含するものである。
【0195】
本明細書で挙げた刊行物、特許および特許出願はすべて、個々の刊行物、特許および特許出願が各々あたかも具体的にかつ個々に引用提示されているのと同程度に、全体を本明細書に援用するものである。さらに、本願で引用または確認したことは本発明の先行技術として利用できるという自白とみなすべきではない。節の見出しが使用されている程度まで、それらは必ずしも限定であると解釈されるべきではない。