特許第6792052号(P6792052)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6792052
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/22 20060101AFI20201116BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20201116BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   H05B33/22 Z
   H05B33/14 A
   H05B33/12 B
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-508527(P2019-508527)
(86)(22)【出願日】2017年10月10日
(86)【国際出願番号】JP2017036577
(87)【国際公開番号】WO2018179527
(87)【国際公開日】20181004
【審査請求日】2019年9月24日
(31)【優先権主張番号】特願2017-60830(P2017-60830)
(32)【優先日】2017年3月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000221926
【氏名又は名称】東北パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】和氣 範明
(72)【発明者】
【氏名】片野 快裕
【審査官】 井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−021169(JP,A)
【文献】 特開2016−062859(JP,A)
【文献】 特開2016−021347(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/125308(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0048335(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/22
H01L 51/50
H05B 33/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極、有機層、及び第2電極をこの順に含む発光部と、
前記第1電極、前記第2電極、並びに前記第1電極及び前記第2電極の間に位置していて前記有機層の少なくとも一部を含む第1層を含む透光部と、
前記発光部を画定し、かつ前記透光部に位置する絶縁膜と、
を備え、
前記発光部における前記有機層と、前記透光部における前記有機層と、は発光層を含み、
前記発光部の前記第1電極の上面から前記発光部の前記第2電極の下面までの厚みは、前記透光部の前記第1電極の上面から前記透光部の前記第2電極の下面までの厚みから前記絶縁膜の厚みを除いた厚みと異なる発光装置。
【請求項2】
請求項に記載の発光装置において、
前記発光部の有機層は、電荷注入材料を含む層を有し、
前記透光部の有機層は、前記電荷注入材料を含む層を有さない発光装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の発光装置において、
前記発光部の前記有機層の前記少なくとも一部は、前記透光部の前記有機層の前記少なくとも一部と連続している発光装置。
【請求項4】
請求項に記載の発光装置において、
前記透光部は、厚さ方向において、前記第1電極、前記絶縁膜、前記第1層、及び前記第2電極をこの順に含む発光装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記絶縁膜の厚みは、前記発光部に印加する印加電圧に対して絶縁破壊しうる厚みである発光装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記絶縁膜は、酸化シリコンを含み、
前記絶縁膜の厚みは、50nm以下である発光装置。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記絶縁膜の厚みは、前記発光部の前記第1電極の上面から前記発光部の前記第2電極の下面までの厚みより薄い発光装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記発光部および前記透光部とは異なる位置にある非発光部をさらに備え、
前記非発光部は、前記第1電極、前記第2電極、及び第2層を含み、
前記第2層は、前記第1電極及び前記第2電極の間に位置する発光装置。
【請求項9】
請求項に記載の発光装置において、
前記第2層は、前記第1層と異なる層構成を有する発光装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の発光装置において、
前記第2層は、樹脂層又は金属酸化物からなる層であり、
前記非発光部における前記第1電極と前記第2電極の間の抵抗値は、前記透光部における前記第1電極と前記第2電極の間の抵抗値より大きい発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機発光層を用いた発光装置の開発が進められている。この発光装置の発光部は、2枚の電極の間に有機発光層を配置した構造を有しており、絶縁層を用いて画定される場合が多い。絶縁層を用いるのは、2枚の電極が短絡することを抑制するためである。
【0003】
例えば特許文献1には、絶縁層の厚みを0.1μmにすることが記載されている。特許文献1において、絶縁層としてはポリイミド樹脂などの高分子材料が例示されている。
【0004】
また、特許文献2には、絶縁層の表面の凹凸のRzを40nm以上にすることが記載されている。特許文献2においても、絶縁層としてはポリイミド樹脂などの高分子材料が例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−179028号公報
【特許文献2】特開2006−221865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
有機発光層を用いた発光装置において、発光部の周囲の領域に透光性を持たせると、発光装置のユーザは、発光装置を介して周囲を見ることにより、発光装置からの光(例えば文字や映像)を周囲に重ねた状態で見ることができる。しかし、発光装置が非発光の状態では、発光部を画定するための絶縁層の有無に起因して、発光部とその周囲の境界部分で干渉縞が見える可能性がある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、発光部の周囲の領域に透光性を持たせた発光装置において、発光部とその周囲の境界部分で干渉縞が見える可能性を低くすることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、第1電極、有機層、及び第2電極をこの順に含む発光部と、
前記第1電極、前記第2電極、並びに前記第1電極及び前記第2電極の間に位置する第1層を含む透光部と、
前記発光部を画定し、かつ前記透光部に位置する絶縁膜と、
を備える発光装置である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0010】
図1】実施形態に係る発光装置の平面図である。
図2図1から第2電極を取り除いた図である。
図3図1のA−A断面図である。
図4】発光部に位置する有機層の層構造の一例を示す断面図である。
図5】透光部に位置する有機層の層構造の一例を示す断面図である。
図6】透光部に位置する有機層の層構造の変形例を示す断面図である。
図7】変形例1に係る発光装置の構成を示す断面図である。
図8】変形例2に係る発光装置の平面図である。
図9図8のB−B断面図である。
図10図8のC−C断面図である。
図11】実施例に係る発光装置10の構成を説明するための平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
(実施形態)
図1は、実施形態に係る発光装置10の平面図である。図2は、図1から第2電極130を取り除いた図である。図3図1のA−A断面図である。発光装置10は、例えばセグメント型の表示装置、ディスプレイ、又は照明装置であり、発光部140、透光部142、及び絶縁膜150を備えている。発光部140は第1電極110、有機層120、及び第2電極130を有している。透光部142は、第1電極110、第2電極130、及び第1層を有している。第1層は、第1電極110と第2電極130の間に位置している。本図に示す例において、第1層は有機層120の少なくとも一部である。そして、絶縁膜150は発光部140を画定し、かつ透光部142に位置している。以下、発光装置10について詳細に説明する。
【0013】
図1図3に示す例において、発光装置10は複数の発光部140を有している。複数の発光部140は、基板100を用いて形成されている。発光部140は例えばボトムエミッション型であるが、トップエミッション型や両面発光型であってもよい。非発光の状態において、発光部140は透光性を有している。
【0014】
基板100は、例えばガラスや透光性の樹脂などの透光性の材料で形成されている。基板は、例えば矩形などの多角形である。基板100は可撓性を有していてもよい。基板100が可撓性を有している場合、基板100の厚さは、例えば10μm以上1000μm以下である。特にガラスを有する基板100に可撓性を持たせる場合、基板100の厚さは、例えば200μm以下である。樹脂材料で形成された基板100に可撓性を持たせる場合、基板100の材料は、例えばPC(ポリカーボネート)、アクリル、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、及びポリイミドの少なくとも一つである。なお、基板100が樹脂材料で形成されている場合、水分が基板100を透過することを抑制するために、基板100の少なくとも発光面(好ましくは両面)に、SiNやSiONなどの無機バリア膜が形成されているのが好ましい。また、基板100は、少なくとも1層の樹脂層と少なくとも1層の無機層を有する基板(無機有機ハイブリッド基板)であってもよい。
【0015】
複数の発光部140は基板100の第1面100aに形成されており、第1面100a側から、第1電極110、有機層120、及び第2電極130をこの順に有している。第1電極110及び第2電極130は、いずれも透光性を有している。第1電極110は陽極であり、複数の発光部140のそれぞれに対して個別に形成されている。一方、第2電極130は陰極であり、複数の発光部140に共通の電極となっている。
【0016】
第1電極110は透明導電膜で形成されている。この透明導電膜は、金属を含む材料、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IWZO(Indium Tungsten Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)等の金属酸化物である。透明電極の材料の屈折率は、例えば1.5以上2.2以下である。透明電極の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。透明電極は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。なお、透明電極は、カーボンナノチューブ、又はPEDOT/PSSなどの導電性有機材料であってもよいし、薄い金属電極(例えばMgAg合金、Mg、又はAg)であってもよい。
【0017】
有機層120は、第1電極110と第2電極130の間に位置しており、複数の層を有している。これら複数の層の一つは、発光層である。有機層120を構成する各層は、例えば蒸着法を用いて形成されるが、少なくとも一部の層が塗布法により形成されていてもよい。
【0018】
第2電極130は、第1電極110と同様に、透明導電膜で形成されている。この透明導電膜は、第1電極110を構成する透明導電膜として例示した構造のいずれか一つの構造を有している。例えば第2電極130は、MgAg合金などの薄い金属膜、又はITO、IZOなどの金属酸化膜を用いて形成されている。
【0019】
第1電極110の上には絶縁膜150が形成されている。絶縁膜150は、第1電極110のうち発光部140となるべき領域に開口151を有している。言い換えると、絶縁膜150は発光部140を画定している。絶縁膜150は、無機材料、例えば酸化シリコン、酸窒化シリコン、及び窒化シリコンの少なくとも一つを含んでいる。絶縁膜150の膜厚は、50nm以下、好ましくは30nm以下である。また、絶縁膜150の膜厚は、発光部140の第1電極110の上面から第2電極130の下面までの厚みより薄い。言い換えると、絶縁膜150の厚みは、発光部140における有機層120の厚みよりも薄い。絶縁膜150は、スパッタリング法又はCVD法を用いて形成されている。
【0020】
発光装置10は透光部142を有している。透光部142は発光しないが、光を透過する領域である。透光部142は発光部140に隣接している。言い換えると、透光部142は発光部140の周囲に位置している。
【0021】
図3に示すように、絶縁膜150は、透光部142に形成されている。一方、第1電極110、有機層120、及び第2電極130は発光部140及び透光部142の双方に形成されている。言い換えると、透光部142は、基板100の第1面100a側から、第1電極110、絶縁膜150、有機層120、及び第2電極130をこの順に有している。図3に示す例では、第1電極110、有機層120、及び第2電極130は、発光部140及び透光部142に連続して形成されている。なお、後述するように、透光部142に位置する有機層120の層構造は、発光部140に位置する有機層120の層構造と異なる。このため、発光部140と透光部142は、絶縁膜150の有無、及び有機層120の層構造を除いて、同一の層構成を有している。
【0022】
発光装置10は、第1端子112、第2端子132、第1配線114、及び第2配線134を有している。第1端子112及び第2端子132は、発光部140を外部の制御回路20に接続するための端子である。第1配線114は第1端子112を第1電極110に接続しており、第2配線134は第2端子132を第2電極130に接続している。図1及び図2に示す例において、第1端子112は第1配線114の端部であり、第2端子132は第2配線134の端部である。第1端子112、第1配線114、第2端子132、及び第2配線134は、いずれも基板100の第1面100aに形成されている。
【0023】
第1端子112、第2端子132、第1配線114、及び第2配線134は、例えば第1電極110と同じ材料により形成された層を有している。第1端子112及び第1配線114を構成するこの層は、第1電極110と一体になっている。そして、少なくとも第1端子112及び第2端子132は、さらに導電層160を有している。導電層160は、第1電極110を構成する材料よりも導電率が高い材料、例えば金属層を用いて形成されている。導電層160は、例えばMo又はMo合金などの第1金属層、Al又はAl合金などの第2金属層、及びMo又はMo合金などの第3金属層をこの順に積層させた構成を有している。これら3つの金属層のうち第2金属層が最も厚い。導電層160は、第1端子112及び第1配線114の上に位置していてもよい。ただし、導電層160は透光性が悪いか、又は遮光性を有しているため、透光部142には位置していない。
【0024】
制御回路20は、例えばリード配線などを介して第1端子112及び第1配線114に接続されている。制御回路20は、電源回路30から電力の供給を受け、この電力を発光部140に供給するタイミングを制御する。第1端子112及び第2端子132の間に印加される電圧は、例えば1V以上20V以下である。制御回路20は、例えばPWM方式で発光部140に電力を供給する。この場合、電圧振幅の最大値が、上記した電圧の範囲内にあることが好ましい。
【0025】
なお、発光装置10は、封止部(図示せず)をさらに有していてもよい。この封止部は、例えば無機膜を積層した構成を有していてもよいし、アルミ箔などの金属層及び接着層を有していてもよいし、上記した積層膜の上に接着層を介して金属箔を取り付けた構成を有していてもよい。
【0026】
図4は、発光部140に位置する有機層120の層構造の一例を示す断面図である。発光部140において、有機層120は、第1電極110側から、正孔注入層121、正孔輸送層122、発光層123、電子輸送層124、及び電子注入層125をこの順に有している。有機層120は、さらに他の層を有していてもよい。これらのうち、例えば正孔注入層121はインクジェット法などの塗布法を用いて形成されていてもよい。
【0027】
図5は、透光部142に位置する有機層120の層構造の一例を示す断面図である。透光部142において、有機層120は、電圧が印加されても発光しないような構造、すなわち発光部140における有機層120とは異なる層構成を有している。このため、発光部140における有機層120の厚み、すなわち第1電極110の上面から第2電極130の下面までの厚みは、透光部142における有機層120の厚み、すなわち第1電極110の上面から第2電極130の下面までの厚みから絶縁膜150の厚みを除いた厚みと異なる。透光部142における有機層120の厚みは、例えば、20nm以上、好ましくは、100nm以上である。このため、透光部142において第1電極110と第2電極130の間でリークが生じることを抑制できる。
【0028】
図5に示す例では、透光部142の有機層120は、電子注入層125を有していない点を除いて、発光部140の有機層120と同一の層構造を有している。このため、透光部142に位置する有機層120の厚みは、発光部140に位置する有機層120の厚みよりも薄い。なお、電子注入層125は、電子注入材料として、LiやCsなどのアルカリ金属を含んでいる。
【0029】
図6は、透光部142に位置する有機層120の層構造の変形例を示す断面図である。本図に示す例において、透光部142に位置する有機層120は、電圧が加わっても発光しないように、発光部140に位置する有機層120に対して、層126が追加された構成を有している。層126は電子注入層125の上に位置しており、電子の注入を阻害する材料、例えば酸化モリブデンを用いて形成されている。
【0030】
ただし、層126は、第1電極110と正孔注入層121の間に位置していてもよい。この場合、層126は、正孔の注入を阻害する材料(例えばLiやCsなどのアルカリ金属)を用いて形成される。
【0031】
次に、発光装置10の製造方法を説明する。まず、基板100の上に第1電極110を形成する。このとき、第1端子112、第1配線114、第2端子132、及び第2配線134の少なくとも一部の層が形成される。次いで、導電層160を形成する。さらに第1電極110の上に絶縁膜150を形成する。このとき、開口151も形成される。次いで、有機層120及び第2電極130をこの順に形成する。
【0032】
本実施形態において、絶縁膜150の膜厚は、50nm以下である。このため、発光部140の縁において干渉縞が生じることを抑制できる。特に本実施形態では、発光部140と透光部142は、絶縁膜150の有無、及び有機層120の層構造を除いて、同一の層構成を有している。従って、発光部140の縁において干渉縞が生じることをさらに抑制できる。
【0033】
一方、絶縁膜150が薄いため、透光部142において、第1電極110と第2電極130の間でリークが生じる恐れが出てくる。言い換えると、絶縁膜150の厚みは、発光部140に印加する印加電圧(例えば第1端子112と第2端子132の間の電圧)に対して絶縁破壊しうる厚みである。これに対して本実施形態では、透光部142においても第1電極110と第2電極130の間に有機層120の少なくとも一部(第1層)が形成されている。このため、透光部142において第1電極110と第2電極130の間でリークが生じることを抑制できる。
【0034】
(変形例1)
図7は、変形例1に係る発光装置10の構成を示す断面図であり、実施形態の図3に対応している。本変形例に係る発光装置10は、透光部142において、有機層120の代わりに第1層152が形成されている点を除いて、実施形態に係る発光装置10と同様の構成である。第1層152は、有機層120と異なる有機材料、無機材料を用いて形成されている。第1層152に用いられる有機材料は、例えば、ポリイミド樹脂又はエポキシ樹脂の少なくとも一方を含む。また、第1層152に用いられる無機材料は、酸化シリコン(SiO)又は金属酸化物(例えば酸化アルミニウム(Al))などの無機酸化物、及び窒化シリコン(Si)の少なくとも一つを含む。このとき、第1層152は、有機層120より抵抗率の高い材料を含む。このため、実施形態に示した構成と比べて、さらに、透光部142において第1電極110と第2電極130の間でリークが生じることを抑制できる。
【0035】
本変形例によっても、実施形態と同様に、発光部140の縁において干渉縞が生じることを抑制でき、かつ、透光部142において第1電極110と第2電極130の間でリークが生じることを抑制できる。
【0036】
(変形例2)
図8は、変形例2に係る発光装置10の平面図である。図9は、図8のB−B断面図であり、図10図8のC−C断面図である。本変形例に係る発光装置10は、発光部140及び透光部142とは異なる位置(例えば透光部142の周囲)に非発光部144を有している点を除いて、実施形態又は変形例1に係る発光装置10と同様の構成である。
【0037】
非発光部144は、透光性を要求されない領域である。そして、図9に示すように、非発光部144は、第1電極110、第2電極130、及び第2層170を有している。第2層170は有機層120とは異なる層構成、例えば有機層120とは異なる絶縁性の材料を含んでおり、第1電極110と第2電極130の間に位置している。非発光部144における第1電極110と第2電極130の間の抵抗値は、透光部142における第1電極110と第2電極130の間の抵抗値よりも大きい。また、非発光部144における第1電極110と第2電極130の間の絶縁破壊電圧は、透光部142における第1電極110と第2電極130の間の絶縁破壊電圧よりも大きい。
【0038】
図9に示す例では、非発光部144は、第1電極110と第2電極130の間に絶縁膜150及び有機層120をこの順に有している。そして第2層170は、有機層120と第2電極130の間に位置している。ただし、第2層170は、第1電極110と絶縁膜150の間に位置していていもよいし、絶縁膜150と有機層120の間に位置していてもよい。
【0039】
非発光部144が透光性を要求されない領域である場合、第2層170は透光性を有している必要はない。第2層170に含まれる絶縁性の材料は、例えば樹脂または金属酸化物である。
【0040】
また、図10に示すように、第1配線114の一部は非発光部144に位置している。そして、第1配線114のうち非発光部144に位置する部分の上には導電層160が形成されている。このようにすると、第1配線114の抵抗を低くすることができる。
【0041】
本変形例によっても実施形態と同様に、発光部140の縁において干渉縞が生じることを抑制でき、かつ、透光部142において第1電極110と第2電極130の間でリークが生じることを抑制できる。また、非発光部144は第2層170を有しているため、非発光部144における第1電極110と第2電極130の間の抵抗値を、透光部142における第1電極110と第2電極130の間の抵抗値よりも大きくすることができる。従って、非発光部144において第1電極110と第2電極130の間でリークが生じる可能性は、透光部142において第1電極110と第2電極130の間でリークが生じる可能性よりも低くなる。
【0042】
(実施例)
図11は、実施例に係る発光装置10の構成を示す平面概略図である。本実施例において、発光装置10はセグメント型の表示装置であり、数字を表示するための複数の発光部140(140a)と、十字を表示するための発光部140(140b)を有している。そして、複数の発光部140の周囲が、透光部142になっている。いいかえると、透光部142の中に複数の発光部140が設けられている。そして、透光部142の周囲は、非発光部144となっている。
【0043】
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0044】
この出願は、2017年3月27日に出願された日本出願特願2017−060830号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11