(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6792283
(24)【登録日】2020年11月10日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】外観検査装置
(51)【国際特許分類】
G01N 21/88 20060101AFI20201116BHJP
G01B 11/24 20060101ALI20201116BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
G01N21/88 Z
G01B11/24 K
G06T1/00 300
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-188835(P2016-188835)
(22)【出願日】2016年9月27日
(65)【公開番号】特開2018-54387(P2018-54387A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2019年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】300087813
【氏名又は名称】株式会社オービット
(74)【代理人】
【識別番号】100111349
【弁理士】
【氏名又は名称】久留 徹
(72)【発明者】
【氏名】山田 宏和
【審査官】
蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】
実開平05−066510(JP,U)
【文献】
国際公開第2008/026559(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0226490(US,A1)
【文献】
特表2004−503919(JP,A)
【文献】
特開2009−121932(JP,A)
【文献】
特開2002−181730(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84−21/958
G01B 11/00−11/30
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ前に人間の手によって載置されたワークの形成状態を検査する外観検査装置において、
前記カメラで常時撮影を行って所定のフレームレートで画像を取得する画像取得部と、
当該画像取得部で取得された画像に基づいて、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品のいずれかの判定を行う検査部と、
当該検査部によって、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品を分けて出力する出力手段と、を備え、
ワークなしと判定された後、前記所定のフレームレートで取得された画像でワーク不良もしくはワーク良品と判定された結果を、次のワークなしと判定されるまで維持させるようにしたことを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
前記出力手段が、カメラで撮影されたワークの画像を位置決めしてディスプレイに表示させるようにした請求項1に記載の外観検査装置。
【請求項3】
カメラ前に人間の手によって載置されたワークの形成状態を検査する外観検査方法において、
前記カメラで常時撮影を行って所定のフレームレートで画像を取得するステップと、
当該取得された画像に基づいて、ワークの有無を判定するステップと、
ワークありと判定された場合に、ワークの良否を判定するステップと、
前記ワークなし、ワーク不良、ワーク良品を分けて出力するステップと、
ワークなしと判定された後、前記所定のフレームレートで取得された画像でワーク不良もしくはワーク良品と判定された結果を、次のワークなしと判定されるまで維持させるようにしたことを特徴とする外観検査方法。
【請求項4】
カメラで撮影されたワークの画像を位置決めしてディスプレイに表示させるようにした請求項3に記載の外観検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の外観を検査する外観検査装置に関するものであり、より詳しくは、人手によってワークをカメラ前にセットし、そこで撮影された画像に基づいて検査を行えるようにした外観検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、工業的に製造された製品については、最終的にその外観などが検査されてから出荷される。
【0003】
このように製品の外観を検査する際、検査対象物であるワークが大量に存在している場合は、ローディング装置などを用いてワークをカメラ前にセットし、そこで取得された画像に基づいて検査するのが効率的である。しかしながら、ワークが比較的少ない場合は、高価なローディング装置を導入すると採算が合わないため、人手を介して検査対象物をカメラ前にセットし、その取得された画像に基づいて自動で検査することが多い。
【0004】
このような人手を介して検査を行う場合、一般的に、次のような方法を用いて検査が行われる(特許文献1など)。
【0005】
まず、ワークを検査する場合、作業者が一つのワークを取り出し、それをカメラ前の定位置にセットする。そして、撮像ボタンなどを押下して画像を取得し、その画像に基づいて自動で検査を行って、検査結果に応じた分別回収を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014−41074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような検査方法では、ワークのセットから撮影ボタンの押下までの間に時間がかかってしまうため、検査を効率的に行うことができない。また、カメラで撮影を行う際に、撮影ボタンを作業者に押下させようとすると、そのボタン押下の作業が必要になってしまい、余計に時間がかかってしまう。また、従来、不良と判断されるものの殆どが埃などの付着によるものであるが、このような些細な不良に対しても不良用として振り分けられるか、装置を止める必要があるため、時間がかかってしまうといった問題があった。
【0008】
これに対して、常時撮影を行うとともに、そこで撮影によって取得された各画像に基づいて検査を行うようにすることも考えられるが、このように常時撮影されている画像を用いて検査を行う場合、カメラ前にワークが存在しない状態や、カメラ前に人間の手でワークが運ばれている状態、カメラ前にワークが設置された状態、カメラ前からワークが取り除かれている状態など、すべてのタイミングで検査しなければならないため、取得された各画像の検査に対して何度も「良品」や「不良」の出力がされてしまう。また、正常なワークが設置された以外では、すべて「不良」と判断されてしまうため、本当に不良なのか、ワークが設置されていない状態なのかを判断することができない。
【0009】
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、人手によってワークをセットして検査を行う際に、より効率的に検査を行えるようにした検査装置および検査方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、
カメラ前に人間の手によって載置されたワークの形成状態を検査する外観検査装置において、
前記カメラで常時撮影を行って
所定のフレームレートで画像を取得する画像取得部と、当該画像取得部で取得された画像に基づいて、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品のいずれかの判定を行う検査部と、当該検査部によって、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品を分けて出力する出力手段と
を備え、ワークなしと判定された後、前記所定のフレームレートで取得された画像でワーク不良もしくはワーク良品と判定された結果を、次のワークなしと判定されるまで維持させるようにしたものである。
【0011】
このように構成すれば、常時カメラで撮影を行って検査しているため、作業者はワークのセットと回収に専念することができ、素早く検査を行うことができる。また、常時カメラで撮影して検査している場合において、「ワーク良品」と判断された場合だけ音などで報知を行うようにすると、ワークをセットして音が鳴らなかった場合に、「ワーク不良」と判断することができるようになる。また、ワークに埃が付着している場合であっても、そのワークから埃を取り除いて再度設置するだけで、迅速に検査をすることができるため、不良用に回収された後に再検査するといった手間を省くことができる。
さらに、常時検査を行っている際に、何度も「良品」「不良」などが報知されるようなことがなくなるとともに、ワークがなくなったタイミングで、次のワークの検査を新たに開始させることができるようになる。
【0012】
また、このような発明において、出力手段が、カメラで撮影されたワークの画像を位置決めしてディスプレイに表示させるようにする。
【0013】
このように構成すれば、作業者がワークをカメラ前の任意の位置にセットした場合であっても、ディスプレイの定位置にワークが表示されるため、ディスプレイ上の視線を一定にして目視検査を行わせることができるようになる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、
カメラ前に人間の手によって載置されたワークの形成状態を検査する外観検査装置において、
前記カメラで常時撮影を行って
所定のフレームレートで画像を取得する画像取得部と、当該画像取得部で取得された画像に基づいて、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品のいずれかの判定を行う検査部と、当該検査部によって、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品を分けて出力する出力手段と
を備え、ワークなしと判定された後、前記所定のフレームレートで取得された画像でワーク不良もしくはワーク良品と判定された結果を、次のワークなしと判定されるまで維持させるようにしたので、作業者はワークのセットと回収に専念することができ、素早く検査を行うことができる。また、常時カメラで撮影して検査している場合において、「ワーク良品」と判断された場合だけ音で出力すると、ワークをセットして音が鳴らなかった場合に、「ワーク不良」と判断することができるようになる。また、ワークに埃が付着している場合であっても、そのワークから埃を取り除いて再度設置するだけで、迅速に検査をすることができるため、不良用に回収された後に再検査するといった手間を省くことができる。
さらに、常時検査を行っている際に、何度も「良品」「不良」などが報知されるようなことがなくなるとともに、ワークがなくなったタイミングで、次のワークの検査を新たに開始させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施の形態における外観検査の作業を示す図
【
図5】同形態における作業例と検査処理を示すタイムチャート
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
この実施の形態における外観検査装置は、
図1に示すように、人手によってカメラ22前に設置されたワーク4の外観形状などを検査できるようにしたものであって、カメラ22で常時画像を取得するとともに、その取得された画像に基づいて連続的に検査を行えるようにしたものである。そして、特徴的に、「ワークなし」「ワーク良品」「ワーク不良」の3種類を判定するとともに、「ワークなし」と判定されてから最初に検査された「ワーク良品」「ワーク不良」の結果を作業者に報知して、「良品」「不良品」ごとにワークを分別させるようにしたものである。以下、本実施の形態における外観検査装置1の構成について詳細に説明する。
【0018】
まず、この外観検査装置1は、
図1や
図2に示すように、ワーク4の外観を撮影する画像取得部2と、この画像取得部2のカメラ22に接続され、そのカメラ22によって取得された画像に基づいて検査を行うパソコンなどの検査部3を備えて構成される。
【0019】
まず、画像取得部2は、照明装置21やカメラ22で構成される。このカメラ22は、照明装置21から照射された光が正反射しない位置に設けられており、これによって強い反射光を避けて表面画像を取得できるようになっている。このような照明装置21としては、LEDや蛍光灯、ハロゲンランプなどのような光源に拡散板などを設けて均一な光を照射できるようにしたものなどが用いられ、また、カメラ22としては、常時撮影が可能なエリアカメラなどが用いられる。このカメラ22で画像を取得する場合、所定のフレームレートで画像が取得され、USBケーブルなどを介してその画像がパソコンの検査部3に出力される。
【0020】
検査部3は、この画像取得部2で取得された画像に基づいてワーク4の形成状態の良否を検査する。この検査を行う場合、種々の方法で検査を行うことができるが、ここでは、
図2の機能ブロック図に示すように、取得された画像と基準画像を位置合わせ手段31によって位置合わせを行い、パターンマッチングなどを用いて両画像の位置合わせできた場合に、あらかじめ記憶された基準画像に関する情報と、検査対象物の画像から取得された情報とを比較することで検査手段32を用いて検査するようにしている。
【0021】
具体的には、まず、検査対象物の位置合わせを行う場合、あらかじめ、良品のワーク4から複数の画像を取得しておき、それぞれのワーク4の輪郭形状を抽出して、その輪郭形状の正規分布から良品と判断できる輪郭形状を抽出しておく。また、ワーク4の内側の検査を行う場合は、取得された良品の各画素から輝度値を取得しておき、同じ位置の画像の輝度値による正規分布から、良品と判断できる輝度幅をその画素に対応させて記憶させておく。そして、検査を行う際には、まず、検査対象物であるワーク4の画像と位置合わせが行えるか否かを判断する。この判断を行う際、カメラ22前にワーク4がセットされていなかったり、あるいは、
図3に示すように、ワーク4を保持する手が映り込んだりしている場合は、パターンマッチングによる位置合わせを行うことができないため、「ワークなし」と判断される。一方、ワーク4が設置されて位置合わせできた場合は(
図4の状態)「ワークあり」と判断され、次に、検査手段32でそのワーク4の良否を判定するために、ワーク4の画素の輝度値を取得する。そして、そのワーク4から取得された画素の輝度値と、これに対応してあらかじめ記憶されたその画素の輝度幅とを比較し、そのワーク4の輝度値が所定の輝度幅の範囲内に含まれている場合は、その画素を良画素と判断する。一方、取得された画素の輝度値が、その所定幅の輝度幅に含まれていない場合は、その画素を不良画素と判断する。そして、隣接して存在する画素の面積の大きさを算出し、その面積が所定の面積以下である場合は「ワーク良品」と判断し、その面積が所定の面積を超えている場合は「ワーク不良」と判断する。
【0022】
出力手段33は、このように「ワークなし」「ワーク良品」「ワーク不良」と判断された結果を作業者に報知可能に出力する。通常、ワーク4の設置作業をしている場合、
図1に示すように、作業者の視線はワーク4を収容した集積箱と、カメラ22前の撮影領域との間や回収箱などを往復することになるため、ディスプレイ34に視線が行きにくくなる。そこで、ここでは音によって「良品」である旨の報知を行うようにする。一方、そのワーク4が「不良」である場合には音による報知を行わないようにするとともに、ディスプレイ34上にワーク4の不良部分を表示可能に出力する(
図4の状態)。このように「ワーク良品」の場合のみ音で報知するようにすれば、作業者はワーク4の取り出しと設置、回収の動作に専念することができ、しかも、音による「ワーク良品」の報知が出力されたタイミングで、次のワーク4を設置することができるため、ディスプレイ34に視線を向けることなく素早い作業を行うことができる。一方、ワーク4の設置した後、音の出力がされなかった場合には、「ワーク不良」であると判断することができるため、ディスプレイ34を見ることで、ワーク4の画像のどの部分が不良であるのかを判断させることができる。なお、このワーク4の画像をディスプレイ34に表示させる場合、
図4に示すように、破線で示されたワーク4をディスプレイ34上の定位置に位置決めして表示させることで、ディスプレイ34上での視線のぶれを防止して迅速な目視判断を行わせるようにする。
【0023】
次に、このように構成された外観検査装置1の処理方法について、
図5のタイムチャートや
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0024】
まず、作業者は画像取得部2のカメラ22前に座り、片側に検査待ちのワーク4を収容した集積箱を置くとともに、反対側に回収箱などを置く。この回収箱としては、良品用の箱と不良品用の箱を分けて置くようにする。そして、外観検査装置1の電源を入れ、カメラ22で画像を取得できるようにした状態で、ワーク4を取り出し、そのワーク4をカメラ22前に設置した後、その手を除去する。
【0025】
この状態でカメラ22を用いて所定のフレームレートで画像を取得し、検査部3にその画像を出力する(ステップS1)。
【0026】
検査部3では、その出力されてきた画像に基づいてパターンマッチングによる位置合わせを行い(ステップS2)、ワーク4を設置していない状態や、
図3に示すように、ワーク6を手で持ってカメラ22前に設置して位置合わせを行うことができなかった場合は、「ワークなし」と判断して、その旨をディスプレイ34上に「ワークなし」の結果を表示させる(ステップS4)。この際、音による出力は行わないようにしておく。
【0027】
一方、作業者がワーク4をカメラ22前に設置して手を取り除いた場合には、カメラ22前にはワーク4のみが存在する状態となる。このとき、取得された画像に基づいてパターンマッチングによる位置合わせを行うことができた場合は(ステップS2)、検査部3によって、その取得された画像の各画素の輝度値から良画素・不良画素を判定し、その不良画素の大きさから「ワーク良品」「ワーク不良」を判断する(ステップS3)。ここで、「ワーク良品」と判断された場合は、音による報知を行うとともに(ステップS5)、次の「ワークなし」と判断されるまでその判断結果を維持する(
図5のタイムチャート参照)。すなわち、連続的に撮影された画像に基づいて検査が繰り返される場合、その撮影された画像に基づく検査結果が毎回出力されて、何度も報知が出力されて煩くなってしまうため、次に「ワークなし」と判断されるまでの間、最初に判断された検査結果を維持し、次に位置合わせ不可による「ワークなし」が判断された場合(ステップS7)、すなわち、ワーク4が取り除かれた場合に、その検査結果をリセットする(ステップS8)。
【0028】
一方、検査部3で「ワーク不良」と判断された場合、音による報知を行うことなく、不良部分の情報をディスプレイ34に表示させる(ステップS6)。このように不良部分を表示させる場合、カメラ22前の適当な位置に設置されたワーク4を、
図4に示すように、ディスプレイ34上の定位置に位置決めして表示させるとともに、検査部3で不良と判断された画素の部分を分からせるように表示する。このような表示方法としては、例えば、不良画素の部分を他の色と異なる色(例えば、赤色)で表示したり、あるいは、
図4に示すように、不良画素を含む領域を矩形や丸などで囲むようにしたりすることで表示させる。そして、その表示された不良部分を作業者に目視検査させ、埃の付着などで不良と判断された場合は、その埃を取り除いて再度カメラ22前に設置して再検査させ、そこで良品と判断された場合は、良品用の箱に収容させるとともに、修復不能な不良である場合は、不良品用の箱に収容させる。
【0029】
そして、そのワーク4に対する良否の判断が終了すると、作業者は手でワーク4を取り除く。このとき、カメラ22によってワーク4と手が撮影された状態の場合は、「ワークなし」と判断され、先の判断結果をリセットして(ステップS8)、次のワーク4の判断を行えるようにする(ステップS1)。
【0030】
このように上記実施の形態によれば、
カメラ22前に人間の手によって載置されたワーク4の形成状態を検査する外観検査装置1において、カメラ22で常時撮影を行って
所定のフレームレートで画像を取得する画像取得部2と、当該画像取得部2で取得された画像に基づいて、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品のいずれかの判定を行う検査部3と、当該検査部3によって、ワークなし、ワーク不良、ワーク良品を分けて出力する出力手段とを備え、
「ワークなし」と判定された後(ステップS4)、最初に「ワーク不良」もしくは「ワーク良品」と判定された場合に(ステップS3)、その結果を、次に「ワークなし」と判定される(ステップS7)まで維持させるようにしたのでので、作業者はワーク4のセットと回収に専念することができ、素早く検査を行うことができる。また、常時カメラ22で撮影して検査している場合において、「ワーク良品」と判断された場合だけ音で報知を行うようにしたので、ワーク4をセットして音が鳴らなかった場合に、「ワーク不良」と判断することができるようになる。また、ワークに埃が付着している場合であっても、そのワークから埃を取り除いて再度設置するだけで、迅速に検査をすることができるため、不良用に回収された後に再検査するといった手間を省くことができる。
さらに、常時検査を行っている際に、何度も「良品」「不良」などが報知されるようなことがなくなるとともに、ワークがなくなったタイミングで、次のワークの検査を新たに開始させることができるようになる。
【0031】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
【0032】
例えば、上記実施の形態では、ワーク不良の場合に音による報知を行わないようにしたが、「ワーク良品」で出力される音と異なる音を出力させるようにしてもよい。
【0033】
また、上記実施の形態では、ワーク4を検査する場合、各画素の輝度値に基づいて検査を行うようにしたが、輪郭形状のみを検査する場合についても同様の方法を採用することができる。
【0034】
さらに、上記実施の形態では、「ワーク良品」の場合にのみ音による報知を行うようにしたが、これに替えて光や振動などによって報知を行うようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施の形態では、検査の終了したワーク4を手で回収箱に回収させるようにしたが、別途搬送部などを用いてワーク4を回収させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1・・・外観検査装置
2・・・画像取得部
21・・・照明装置
22・・・カメラ
3・・・検査部
31・・・位置合わせ手段
32・・・検査手段
33・・・出力手段
34・・・ディスプレイ
4・・・ワーク