特許第6792326号(P6792326)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6792326-汚れ除去剤の製造方法 図000002
  • 特許6792326-汚れ除去剤の製造方法 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6792326
(24)【登録日】2020年11月10日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】汚れ除去剤の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C11D 11/00 20060101AFI20201116BHJP
   C11D 17/00 20060101ALI20201116BHJP
   C11D 7/12 20060101ALI20201116BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20201116BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20201116BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   C11D11/00
   C11D17/00
   C11D7/12
   A61K8/02
   A61K8/19
   A61Q19/10
【請求項の数】2
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-190585(P2015-190585)
(22)【出願日】2015年9月29日
(65)【公開番号】特開2017-66212(P2017-66212A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年6月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】390020019
【氏名又は名称】レック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】青 木 光 男
【審査官】 井上 明子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭53−002508(JP,A)
【文献】 特開昭61−228100(JP,A)
【文献】 特開2002−284671(JP,A)
【文献】 特開平11−323398(JP,A)
【文献】 石鹸百科 セスキ炭酸ソーダの使い方:基本のセスキスプレーとキッチンのお手入れ,2009年11月,URL,https://www.live-science.com/honkan/partner/sesquicarbonate03.html
【文献】 溝口 忠一,圧縮造粒法,造粒便覧,株式会社 オーム社,第1版,173〜198
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D 1/00 − 19/00
A61Q 19/10
A61K 8/02
A61K 8/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
型枠に結合剤を有しない状であるセスキ炭酸ソーダを入れ、圧力をかけて錠剤状の
汚れ除去剤を製造する
ことを特徴とする汚れ除去剤の製造方法。
【請求項2】
汚れ除去剤は、洗剤、入浴剤、ヌメリ取り洗浄剤の内の何れか一つである
ことを特徴とする請求項1記載の汚れ除去剤の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚れ除去剤の製造方法に係り、特に、使用勝手が良好な汚れ除去剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、洗剤等の汚れ除去剤として、炭酸ソーダ(例えば、セスキ炭酸ソーダ)が「アルカリウォッシュ」という名称で市販され、油脂や蛋白質由来の汚れに効果がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記炭酸ソーダにあっては、粒状体であり、使用にあっては、汚れ除去剤を収納する袋の面(表面又は裏面)に、例えば、水○○リットルに対して、炭酸ソーダ△△gと明記されているものの、簡易且つ迅速が要求される現場においては、炭酸ソーダを計測することは容易にできず、使用勝手が良好でないという問題点が生じた。
【0004】
本発明は、上記の点を考慮したなされた汚れ除去剤の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の汚れ除去剤の製造方法は、型枠に結合剤を有しない状であるセスキ
炭酸ソーダを入れ、圧力をかけて錠剤状の汚れ除去剤を製造するものである。
【0006】
また、請求項2記載の汚れ除去剤の製造方法は、請求項1記載の汚れ除去剤の製造方法において、れ除去剤は、洗剤、入浴剤、ヌメリ取り洗浄剤の内の何れか一つである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の汚れ除去剤の製造方法によれば、原料に結合剤を使用しない分、簡易に製造することができると共に、汚れ除去剤の収納袋の面等に、水○○リットルに対して、炭酸ソーダの錠剤△粒と明記すれば、炭酸ソーダの量を計測する必要もなく使用勝手が向上し、しかも、請求項1記載の汚れ除去剤の製造方法によって製造された汚れ除去剤は、粉体又は粒状体同士を結びつける結合剤が使用されていないため、水に接した場合、溶けやすく、汚れを迅速に落とすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施例の汚れ除去剤の製造方法による汚れ除去剤の概略的図である。
図2図2は、図1の汚れ除去剤の概略的製造工程図であり、図2(a)は粉末充填工程を、図2(b)は圧縮工程を、図2(c)は、製品取り出し工程を、それぞれ示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施例の汚れ除去剤の製造方法を図面(図1及び図2)を参照して説明する。
図1に示す1は汚れ除去剤で、錠剤状に製造されている。汚れ除去剤1は、洗剤、入
浴剤(入浴剤は、汚れを落とす効果があることから、汚れ除去剤の一種である。)、ヌメ
リ取り洗浄剤等である。
この汚れ除去剤1は、型枠に結合剤(原料の粉体粒子同士を結びつけるために加える
もの)を有しない状又は粒状の炭酸ソーダ(より望ましくは、セスキ炭酸ソーダである
。)を入れ、圧力をかけて錠剤を製造することができる。
【0013】
型枠は、例えば、図2に示す打錠機2の臼孔31が形成された臼3である。
打錠機2は、例えば、臼孔31が形成された臼3と、臼3の上側に配置された上杵4
と、臼3の下側に配置された下杵5と、を有している。
そして、臼孔31に状又は粒状の炭酸ソーダ6を供給し[粉末充填工程 図2(a
)参照]、状又は粒状の炭酸ソーダ6を上杵4と下杵5との間で圧縮し[圧縮工程
図2(b)参照]、圧縮後、下杵5を相対的に上昇させて、臼3の凹所(臼孔31)から
錠剤を離脱させて、炭酸ソーダの錠剤を製造することができる[製品取り出し工程 図
2(c)参照]。
そして、上記の製造方法で製造された錠剤状の汚れ除去剤1を図示しない収納袋(包
装袋)に複数収納し、収納袋(包装袋)の表面等に、水○○リットルに対して、炭酸ソー
ダの錠剤△粒と明記する。
【0014】
従って、上述した汚れ除去剤の製造方法(又は汚れ除去剤)によれば、原料に結合剤を使用しない分、簡易に製造することができると共に、汚れ除去剤1の収納袋の表面等に、水○○リットルに対して、炭酸ソーダの錠剤△粒と明記すれば、炭酸ソーダの量を計測する必要もなく使用勝手が向上し、しかも、上記の汚れ除去剤の製造方法によって製造された汚れ除去剤1は、粉体又は粒状体同士を結びつける結合剤が使用されていないため、水に接した場合、溶けやすく、汚れを迅速に落とすことができる等の効果を有するものである。
【符号の説明】
【0015】
1 汚れ除去剤
3 型枠(臼)
図1
図2