特許第6792423号(P6792423)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6792423
(24)【登録日】2020年11月10日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】バラ物貯蔵設備
(51)【国際特許分類】
   B65G 69/04 20060101AFI20201116BHJP
   B65G 63/00 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   B65G69/04
   B65G63/00 B
【請求項の数】2
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-224994(P2016-224994)
(22)【出願日】2016年11月18日
(65)【公開番号】特開2018-80042(P2018-80042A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年10月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小瀧 貴志
(72)【発明者】
【氏名】葉 成洋
【審査官】 大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−026612(JP,A)
【文献】 特開2012−025574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 69/00 − 69/34
B65G 63/00 − 63/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視長方形状の貯蔵エリアが規定されたバラ物貯蔵設備であって、
ブーム、前記ブームを旋回させる旋回装置、前記ブームに沿って当該ブームの基端部から先端部へバラ物を搬送するブームコンベヤ、前記ブームの先端部に設けられ、前記ブームコンベヤの前記バラ物の搬送経路に延長経路を付加し、前記延長経路の長さを変化させるように動作するシャトルコンベヤ、及び、制御装置を有し、前記貯蔵エリアの長辺の中央部に設置された非自走式のスタッカと、
前記スタッカへ前記バラ物を供給する搬入コンベヤと、
前記貯蔵エリアから前記バラ物を搬出する搬出コンベヤとを備え、
前記制御装置が、前記ブームの旋回位置に対応して前記シャトルコンベヤの搬送速度及び前記延長経路の長さのうち少なくとも1つを変化させることにより、前記バラ物の落下位置が前記貯蔵エリアの長辺と平行な直線を描くように、前記旋回装置、前記ブームコンベヤ、及び、前記シャトルコンベヤの動作を制御する、
バラ物貯蔵設備。
【請求項2】
平面視長方形状の貯蔵エリアが規定されたバラ物貯蔵設備であって、
ブーム、前記ブームを旋回させる旋回装置、前記ブームに沿って当該ブームの基端部から先端部へバラ物を搬送するブームコンベヤ、前記ブームの先端部に設けられ、前記ブームコンベヤの前記バラ物の搬送経路に延長経路を付加し、前記延長経路の長さを変化させるように動作するシャトルコンベヤ、前記シャトルコンベヤから放出された前記バラ物が衝突するように前記シャトルコンベヤの先端部に設けられ、前記バラ物の衝突角を変化させるように動作する可動式の衝突板、及び、制御装置を有し、前記貯蔵エリアの長辺の中央部に設置された非自走式のスタッカと、
前記スタッカへ前記バラ物を供給する搬入コンベヤと、
前記貯蔵エリアから前記バラ物を搬出する搬出コンベヤとを備え、
前記制御装置が、前記ブームの旋回位置に対応して、前記シャトルコンベヤの搬送速度、前記延長経路の長さ、及び、前記衝突角のうち少なくとも1つを変化させることにより、前記バラ物の落下位置が前記貯蔵エリアの長辺と平行な直線を描くように、前記旋回装置、前記ブームコンベヤ、前記シャトルコンベヤ、及び、前記衝突板の動作を制御する、
バラ物貯蔵設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石炭などのバラ物を貯蔵する貯蔵設備及びその運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、陸揚げされた鉱石や石炭などのバラ物は、広大な面積を有するストックヤードに貯蔵される。ストックヤードには、積付装置としてのスタッカや、払出装置としてのリクレーマが備えられている。
【0003】
近年では、バラ物から生じる粉塵問題を解決するために、屋内型貯蔵設備が設けられることがある。特許文献1には、この種の屋内型貯蔵設備が開示されている。特許文献1の屋内型貯蔵設備は、建物の天井からバラ物を投下して下部から払い出しを行うサイロであって、建屋の天井に、バラ物を搬送するベルトコンベヤと、コンベヤに沿った任意の位置でバラ物を払い出すことのできる自走式の払出機とが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−86622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の発明者らは、屋内型貯蔵設備であって、建屋内に旋回するブームを有する非自走式のスタッカを備えるものの開発を進めている。屋外型と比較して貯蔵空間が制限された屋内型貯蔵設備では、設置場所の確保や経済的な観点から非自走式のスタッカが備えられることがある。図12は、このような屋内型のバラ物貯蔵設備の平面図であり、この図では屋根を透過して建屋の内部が示されている。同図に示すように、先行技術に係る貯蔵設備100は、建屋10と、建屋10内に据え付けられたスタッカ20と、スタッカ20へバラ物を送る搬入コンベヤ(図示略)とを備えている。平面視において、搬入コンベヤは建屋10内をその長手方向と平行に延び、建屋10の長手方向と直交する幅方向の中央部にスタッカ20の旋回台21が設けられている。
【0006】
建屋10は、平面視長方形状の貯蔵エリアAを囲う側壁11と、図示されない屋根とを備えている。建屋10内には、その幅方向中央において長手方向に延びる隔壁12が設けられている。
【0007】
スタッカ20は、旋回台21(図13、参照)と、旋回台21に旋回可能に支持されたブーム22と、ブーム22の基端部から先端部へバラ物を搬送するブームコンベヤ23とを備えている。そして、スタッカ20は、搬入コンベヤから受け取ったバラ物を、ブームコンベヤ23でブーム22の基端部から先端部へ搬送し、ブーム22の先端部から放出する。スタッカ20から放出されたバラ物は、建屋10の床14に堆積する。
【0008】
上記のスタッカ20は、ブーム22を旋回させて放出点(即ち、ブーム22の先端部)を移動させながら、バラ物の積み付けを行う。平面視において、ブーム22の先端部は円弧状の軌跡を描くことから、バラ物の堆積物40の稜線41は円弧状となる。図13図12のXIII-XIII矢視断面図、図14図12のXIV-XIV矢視断面図である。図13に示す稜線41の中央部を通る建屋10の幅方向断面と比較して、図14に示す稜線41の端部の通る建屋10の幅方向断面では、堆積物40の頂点から隔壁12までの距離が短い。従って、堆積物40が隔壁12を乗り越えないように、隔壁12を高くしなければならない。また、稜線41の中央部を通る建屋10の幅方向断面と比較して、稜線41の端部の通る建屋10の幅方向断面では、堆積物40の裾42から側壁11までの距離が長い。そのため、側壁11と堆積物40の裾42との間に、デッドスペースが生じ、建屋10の床を十分に活用できない。
【0009】
特許文献1の屋内型貯蔵設備は自走式の払出機を備えており、払出機の走行軌跡と平行に延びる堆積物の稜線が形成される。従って、特許文献1の技術では、上記のような非自走式のスタッカを備えた貯蔵設備特有の課題が生じない。
【0010】
本発明は、非自走式のスタッカを備え、平面視長方形状の貯蔵エリアが規定されたバラ物の貯蔵設備において、バラ物の収容率を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様に係るバラ物貯蔵設備は、
平面視長方形状の貯蔵エリアが規定されたバラ物貯蔵設備であって、
ブーム、前記ブームを旋回させる旋回装置、前記ブームに沿って当該ブームの基端部から先端部へバラ物を搬送するブームコンベヤ、前記ブームの先端部に設けられ、前記ブームコンベヤの前記バラ物の搬送経路に延長経路を付加し、前記延長経路の長さを変化させるように動作するシャトルコンベヤ、及び、制御装置を有し、前記貯蔵エリアの長辺の中央部に設置された非自走式のスタッカと、
前記スタッカへ前記バラ物を供給する搬入コンベヤと、
前記貯蔵エリアから前記バラ物を搬出する搬出コンベヤとを備え、
前記制御装置が、前記ブームの旋回位置に対応して前記シャトルコンベヤの搬送速度及び前記延長経路の長さのうち少なくとも1つを変化させることにより、前記バラ物の落下位置が前記貯蔵エリアの長辺と平行な直線を描くように、前記旋回装置、前記ブームコンベヤ、及び、前記シャトルコンベヤの動作を制御することを特徴としている。
【0014】
また、本発明の更に別の一態様に係るバラ物貯蔵設備は、
平面視長方形状の貯蔵エリアが規定されたバラ物貯蔵設備であって、
ブーム、前記ブームを旋回させる旋回装置、前記ブームに沿って当該ブームの基端部から先端部へバラ物を搬送するブームコンベヤ、前記ブームの先端部に設けられ、前記ブームコンベヤの前記バラ物の搬送経路に延長経路を付加し、前記延長経路の長さを変化させるように動作するシャトルコンベヤ、前記シャトルコンベヤから放出された前記バラ物が衝突するように前記シャトルコンベヤの先端部に設けられ、前記バラ物の衝突角を変化させるように動作する可動式の衝突板、及び、制御装置を有し、前記貯蔵エリアの長辺の中央部に設置された非自走式のスタッカと、
前記スタッカへ前記バラ物を供給する搬入コンベヤと、
前記貯蔵エリアから前記バラ物を搬出する搬出コンベヤとを備え、
前記制御装置が、前記ブームの旋回位置に対応して、前記シャトルコンベヤの搬送速度、前記延長経路の長さ、及び、前記衝突角のうち少なくとも1つを変化させることにより、前記バラ物の落下位置が前記貯蔵エリアの長辺と平行な直線を描くように、前記旋回装置、前記ブームコンベヤ、前記シャトルコンベヤ、及び、前記衝突板の動作を制御することを特徴としている。
【0016】
上記バラ物貯蔵設備及びその運転方法によれば、バラ物の堆積物の稜線は貯蔵エリアの長辺と平行な直線を描き、堆積物の裾は平面視において長丸形状を呈する。よって、堆積物の裾を長方形状の貯蔵エリアの隅により近づけることができ、貯蔵設備の床の活用率を高めることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、非自走式のスタッカを備え、平面視長方形状の貯蔵エリアが規定されたバラ物貯蔵設備において、バラ物の収容率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係るバラ物貯蔵設備の全体的な構成を示す斜視図である。
図2図2は、スタッカのブームの先端部を示す図である。
図3図3は、スタッカの制御系統の構成を示す図である。
図4図4は、バラ物の落下位置が直線を描くようにバラ物が積み付けられた屋内型貯蔵設備の平面図である。
図5図5は、図4のV−V矢視断面図である。
図6図6は、バラ物の落下位置が幅のある直線を描くようにバラ物が積み付けられた貯蔵設備の平面図である。
図7図7は、図6のVII−VII矢視断面図である。
図8図8は、第2実施形態に係るバラ物貯蔵設備において、スタッカのブームの先端部を示す図である。
図9図9は、第2実施形態に係るバラ物貯蔵設備において、スタッカの制御系統の構成を示す図である。
図10図10は、第3実施形態に係るバラ物貯蔵設備において、スタッカのブームの先端部を示す図である。
図11図11は、第3実施形態に係るバラ物貯蔵設備において、スタッカの制御系統の構成を示す図である。
図12図12は、先行技術に係るバラ物貯蔵設備の平面図である。
図13図13は、図12のXIII−XIII矢視断面図である。
図14図14は、図12のXIV−XIV矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
次に、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るバラ物貯蔵設備1の全体的な構成を示す斜視図である。本実施形態では、バラ物の一例として石炭を貯蔵する屋内型の貯蔵設備1について説明する。
【0020】
〔貯蔵設備1の構成〕
図1に示す貯蔵設備1は、建屋10と、建屋10内に据え付けられたスタッカ20と、スタッカ20へ石炭を送る搬入コンベヤ30と、建屋10に貯蔵されている石炭を建屋10の外へ搬出する搬出コンベヤ50と、制御装置6(図3、参照)とを備えている。
【0021】
建屋10は、貯蔵エリアAを囲う側壁11と、屋根13とを備えている。平面視において、建屋10は、長手方向Lと、長手方向Lと直交する幅方向Wとを有する。建屋10内には、建屋10の長手方向Lを長手方向とする平面視長方形状の貯蔵エリアAが規定されている。なお、貯蔵エリアAは仮想的に規定されていればよく、貯蔵エリアAの境界に境界規定物は必要とされない。
【0022】
建屋10内には、幅方向W中央において長手方向Lに延びる隔壁12が設けられている。この隔壁12によって、建屋10の床14が幅方向Wに2つに分けられ、幅方向Wに2つの貯蔵エリアAが形成されている。
【0023】
建屋10の床14には、払出口15が開口している。払出口15は、各貯蔵エリアAにつき少なくとも1つ設けられている。本実施形態において、後述する旋回位置θが0°ときのブーム22の先端部の下方に、払出口15が配置されている。建屋10の床下には、搬出コンベヤ50が設けられている。搬出コンベヤ50は、払出口15の下方を通っており、貯蔵エリアに貯蔵されている石炭は、払出口15を通じて搬出コンベヤ50上に落下する。
【0024】
搬出コンベヤ50は、建屋10の床下から建屋10の外部の所定の場所まで繋がった、石炭の搬出経路を形成している。建屋10に貯蔵されている石炭は、この搬出経路に沿って搬送され、貯蔵設備1から払い出される。
【0025】
スタッカ20は、建屋10内に据え付けられた、非自走式の積み付け装置である。本実施形態においては、2機のスタッカ20が、建屋10内の幅方向W中央において長手方向Lに離れて配置されている。各スタッカ20は、貯蔵エリアAの長辺の中央部に設置されている。また、各スタッカ20は、平面視において隔壁12と重複するように配置されており、スタッカ20は隔壁12を幅方向Wに跨いでいる。
【0026】
2機のスタッカ20は、同じ又は類似の構成を有している。各スタッカ20は、旋回台21と、旋回台21に旋回可能に支持されたブーム22と、ブーム22に沿って設けられたブームコンベヤ23とを備えている。
【0027】
旋回台21には、旋回台21に対しブーム22を旋回軸22aを中心として旋回移動させる旋回装置24(図3、参照)が設けられている。旋回装置24は、例えば、電動モータなどで構成されている。旋回装置24には、ブーム22の旋回位置を検出する旋回位置センサ25(図3、参照)が設けられている。
【0028】
ブーム22は、両腕型であって、ブーム22の旋回軸22aを基端部として、その両側へ延びている。つまり、本実施形態に係るブーム22には、旋回軸22aを中心として一方と他方の各々にブーム部材が伸びている。但し、ブーム22は、両腕型に限定されるものではなく、片腕型であってもよい。
【0029】
ブームコンベヤ23は、ブーム22の基端部から先端部へ石炭を搬送するベルト式コンベヤである。ブームコンベヤ23は、例えば、無端状のコンベヤベルト、コンベヤベルトが巻き掛けられたプーリ、駆動プーリの回転駆動装置(例えば、モータなど)などで構成されてよい。本実施形態に係るブームコンベヤ23は可変速型であって、駆動プーリの回転速度を変化させることによって、ブームコンベヤ23の搬送速度を変化させることができる。ブームコンベヤ23の搬送速度を変化させることにより、ブーム22の先端部から放出される石炭の放出速度を変化させることができる。
【0030】
また、ブームコンベヤ23のコンベヤベルトは正逆回転を切替可能であり、正転することにより、ブーム22の基端部から一方の先端部へ向けて石炭が搬送され、逆転することにより、ブーム22の基端部から他方の先端部へ向けて石炭が搬送される。このように、ブームコンベヤ23によってブーム22の基端部から先端部まで搬送された石炭は、ブーム22の先端部においてブームコンベヤ23から放出される。
【0031】
搬入コンベヤ30は、建屋10の外部から各スタッカ20のブームコンベヤ23の基端部まで繋がった、石炭の搬入経路を形成している。この搬入経路に沿って搬送された石炭は、各スタッカ20のブームコンベヤ23の基端部に供給される。
【0032】
図2は、スタッカ20のブーム22の先端部を示す図である。図2に示すように、スタッカ20のブーム22の先端部であって、ブームコンベヤ23から放出された石炭の進行方向には、可動式の衝突板71が設けられている。衝突板71は、ブームコンベヤ23から放出された石炭の落下の軌跡を変化させる手段である。
【0033】
衝突板71は、ブーム22に回転可能に支持された断面V字状の板状の本体72と、本体72を回転させるアクチュエータ73とを備えている。衝突板71は、本体72が回転することにより、本体72に対する石炭の衝突角が変化する。石炭の衝突角を変化させることにより、石炭の落下の軌跡(ひいては、石炭の落下位置)を調整することができる。
【0034】
〔スタッカ20の制御系統の構成〕
図3はスタッカ20の制御系統の構成を示す図である。制御装置6は、いわゆるコンピュータであって、CPU等の演算処理部、ROM、RAM等の記憶部を有している(いずれも図示せず)。記憶部には、演算処理部が実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。演算処理部は、外部装置とのデータ送受信を行う。また、演算処理部は、各種センサからの検出信号の入力や各制御対象への制御信号の出力を行う。制御装置6では、記憶部に記憶されたプログラム等のソフトウェアを演算処理部が読み出して実行することにより、制御対象の動作を制御するための処理が行われる。なお、制御装置6は単一のコンピュータによる集中制御により各処理を実行してもよいし、複数のコンピュータの協働による分散制御により各処理を実行してもよい。
【0035】
制御装置6は、旋回装置24、ブームコンベヤ23、及び、衝突板71の動作を制御する。具体的には、制御装置6は、所定の運転プログラムに則ってブーム22が旋回するように、旋回装置24を動作させる。また、制御装置6は、所定の運転プログラムに則って石炭が搬送されるように、ブームコンベヤ23を動作させる。ブームコンベヤ23の制御に関し、制御装置6は、ブームコンベヤ23の搬送方向、及び、搬送速度を制御する。また、制御装置6は、所定の運転プログラムに則って衝突板71への石炭の衝突角が変化するように、衝突板71の動作を制御する。
【0036】
〔貯蔵設備1の運転方法〕
続いて、上記構成の貯蔵設備1の運転方法を説明する。図4は、バラ物の落下位置が直線を描くようにバラ物が積み付けられたバラ物貯蔵設備1の平面図、図5は、図4のV−V矢視断面図である。図4では、屋根13が透過され、図4及び図5では搬入コンベヤ30は省略されている。図4に示すように、ブーム22の長手方向が建屋10の幅方向Wと平行であるときの、ブーム22の旋回位置θを0°とする。ブーム22は、その旋回位置θを0°からプラス側へ+θ1°まで、マイナス側へ−θ1°まで、それぞれ振ることができる。
【0037】
スタッカ20の制御装置6は、ブーム22の旋回位置θに対応してブームコンベヤ23の搬送速度、及び、衝突板71への石炭の衝突角のうち少なくとも一方を変化させることにより、ブーム22の先端部から放出された石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線(換言すれば、建屋10の長手方向Lと平行な直線)を描くように、旋回装置24、ブームコンベヤ23、及び、衝突板71の動作を制御する。
【0038】
例えば、石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くような、ブーム22の旋回位置θとブームコンベヤ23の搬送速度との相関関係が、シミュレーション又は実験により予め求められて、制御装置6に記憶されていてよい。この場合、制御装置6は、上記の相関関係に基づいて、旋回位置センサ25で検出されたブーム22の旋回位置θからブームコンベヤ23の搬送速度の目標値を求める。そして、制御装置6は、ブームコンベヤ23の搬送速度が求めた目標値となるように、ブームコンベヤ23の動作を制御する。その結果、ブームコンベヤ23の搬送速度は、ブーム22の旋回位置θが0°のときに所定の最小値となり、ブーム22の旋回位置θが+θ1°及び−θ1°のときに所定の最大値となるように、旋回位置θの絶対値に応じて漸次増加するように変化する。
【0039】
また、例えば、石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くような、ブーム22の旋回位置θと衝突板71の回転位置との相関関係が、シミュレーション又は実験により予め求められて、制御装置6に記憶されていてよい。この場合、制御装置6は、上記相関関係に基づいて、ブーム22の旋回位置θから衝突板71の回転位置の目標値を求める。そして、制御装置6は、衝突板71の回転位置が求めた目標値となるように、衝突板71の動作を制御する。その結果、石炭と衝突板71との衝突角は、ブーム22の旋回位置θが0°のときに所定の最小値となり、ブーム22の旋回位置θが+θ1°及び−θ1°のときに所定の最大値となるように、旋回位置θの絶対値に応じて漸次増加するように変化する。
【0040】
また、例えば、石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くような、ブーム22の旋回位置θと、ブームコンベヤ23の搬送速度及び衝突板71の回転位置の組み合わせとの相関関係が、シミュレーション又は実験により予め求められて、制御装置6に記憶されていてよい。この場合、制御装置6は、上記の相関関係に基づいて、ブーム22の旋回位置θからブームコンベヤ23の搬送速度及び衝突板71の回転位置の目標値を求める。そして、制御装置6は、ブームコンベヤ23の搬送速度及び衝突板71の回転位置が各々目標値となるように、ブームコンベヤ23及び衝突板71の動作を制御する。
【0041】
上記のようなスタッカ20の制御によれば、ブーム22の先端部から石炭の落下位置までの水平距離は、ブーム22の旋回位置θが0°のときに最小となり、ブーム22の旋回位置θが+θ1°及び−θ1°のときに最大となるように、旋回位置θの絶対値に応じて漸次増加するように変化する。その結果、石炭の落下位置は貯蔵エリアAの長辺と平行な直線(換言すれば、建屋10の長手方向Lと平行な直線)を描く。そして、図5及び図6に示すように、上記のように落下した石炭の堆積物40の稜線41は、貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描く。
【0042】
石炭の堆積物40の裾42は、平面視において、建屋10の長手方向Lを長手方向とし、稜線41の長さを半円間のピッチとする、長丸形状を呈する。そのため、図12に示す貯蔵設備100と比較して、堆積物40の裾42が長方形状の貯蔵エリアAの隅の方まで広がる。よって、図12に示す貯蔵設備100と比較して、建屋10の床14のデッドスペースを削減して、建屋10の貯蔵エリアAの床面積に対する石炭の収容率を向上させることができる。
【0043】
また、石炭の堆積物40は、図12に示す貯蔵設備100と比較して、建屋10の長手方向Lに亘って偏りが小さい。よって、建屋10から石炭を払い出す際に、石炭を滞りなく流動させることができる。
【0044】
また、石炭の堆積物40の稜線41と隔壁12との水平距離は、稜線41の両端部と中央部とで実質的に同じとなる。そのため、隔壁12の高さを図12に示す貯蔵設備100と比較して低くすることができる。
【0045】
なお、石炭の落下位置が描く「貯蔵エリアAの長辺と平行な直線」には、建屋10の幅方向Wに幅広な直線(即ち、帯状の直線)も含まれる。図6は、バラ物(石炭)の落下位置が幅のある直線を描くようにバラ物が積み付けられた貯蔵設備1の平面図、図7は、図6のVII−VII矢視断面図である。図6及び図7に示すように、ブーム22の先端部から放出された石炭の落下位置が、平面視において、建屋10の長手方向Lと平行且つ幅方向Wに幅を有する直線を描くように、石炭が積み付けられると、石炭の堆積物40には、建屋10の幅方向Wに幅のある直線状の稜線41が形成される。図7に示す建屋10の幅方向Wの断面では、堆積物40は台形状を呈している。このように、石炭の堆積物40の幅方向Wの断面が台形状を呈することで、石炭の堆積物40の幅方向Wの断面が三角形状を呈する場合(例えば、図5)と比較して、同じ床面積に対して多くの量の石炭を積むことができる。
【0046】
以上に説明したように、本実施形態に係る貯蔵設備1は、平面視長方形状の貯蔵エリアAを囲う建屋10と、貯蔵エリアAの長辺の中央部に設置された非自走式のスタッカ20と、スタッカ20へバラ物を供給する搬入コンベヤ30と、貯蔵エリアAからバラ物を搬出する搬出コンベヤ50とを備えている。スタッカ20は、ブーム22、ブーム22を旋回させる旋回装置24、ブーム22に沿って当該ブーム22の基端部から先端部へバラ物を搬送するブームコンベヤ23、ブーム22の先端部から放出されたバラ物が衝突するようにブーム22の先端部に設けられ、バラ物の衝突角を変化させるように動作する可動式の衝突板71、及び、制御装置6を備えている。そして、制御装置6が、バラ物の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くように、ブーム22の旋回位置θに対応してブームコンベヤ23の搬送速度及び衝突角のうち少なくとも一方を変化させるように、旋回装置24、ブームコンベヤ23、及び、衝突板71の動作を制御することを特徴としている。
【0047】
また、本実施形態のバラ物貯蔵設備1の運転方法は、上記構成のバラ物貯蔵設備1において、ブーム22の先端部から放出されたバラ物の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くように、ブーム22の旋回位置θに応じてバラ物の放出速度、及び、落下の軌跡のうち少なくとも1つを変化させるようにスタッカ20を動作させることを特徴としている。
【0048】
上記バラ物貯蔵設備1及びその運転方法によれば、バラ物の堆積物40の稜線41は直線を描き、堆積物40の裾42は平面視において長丸形状を呈する。よって、堆積物40の裾42を、貯蔵設備1の建屋10に規定された平面視長方形状の貯蔵エリアAの隅により近づけることができ、建屋10の床14の活用率を高めることができる。
【0049】
なお、上記実施形態では、衝突板71の回転位置(即ち、バラ物の衝突角)を一定として(又は、衝突板71を省略して)ブームコンベヤ23の搬送速度の調整のみでも、或いは、ブームコンベヤ23の搬送速度を一定として衝突板71の回転位置(即ち、バラ物の衝突角)の調整のみでも、バラ物の落下位置を貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くようにコントロールすることが可能である。つまり、実施形態において、衝突板71が省略されてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、ブーム22の先端部から放出されたバラ物の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くように、ブーム22の旋回位置θに応じてバラ物の放出速度及び落下の軌跡のうち少なくとも1つを変化させるが、バラ物の放出速度、放出位置、及び、落下の軌跡のうち少なくとも1つを変化させてもよい。バラ物の放出位置を変化させる構成については、後述の第2及び第3実施形態で説明する。
【0051】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係るバラ物貯蔵設備1において、スタッカ20Aのブーム22の先端部を示す図、図9は、スタッカ20Aの制御系統の構成を示す図である。本実施形態に係るバラ物貯蔵設備1は、前述の第1実施形態に係るバラ物貯蔵設備1と比較して、スタッカ20Aの構造が異なる。より詳細には、本実施形態に係るスタッカ20Aは、前述の第1実施形態に係るスタッカ20と比較して、衝突板71が無く、ブーム22の先端部にシャトルコンベヤ75が設けられている点で相違し、余は実質的に同一の構成を有する。そこで、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0052】
図8及び図9に示すように、第2実施形態に係るスタッカ20Aのブーム22の先端部には、シャトルコンベヤ75が設けられている。シャトルコンベヤ75によって、ブームコンベヤ23によるバラ物の搬送経路に、延長経路を付加することができる。これにより、ブーム22からのバラ物の実質的な放出位置を、ブーム22の長手方向と平行に変化させることができる。
【0053】
シャトルコンベヤ75は、例えば、無端状のコンベヤベルト、コンベヤベルトが巻き掛けられたプーリ、駆動プーリの回転駆動装置(例えば、モータなど)などで構成されてよい。本実施形態に係るシャトルコンベヤ75は可変速型であって、駆動プーリの回転速度を変化させることによって、シャトルコンベヤ75の搬送速度を変化させることができる。シャトルコンベヤ75の搬送速度を変化させることにより、シャトルコンベヤ75から放出されるバラ物の放出速度を変化させることができる。
【0054】
また、シャトルコンベヤ75は、延長経路の長さを変化させるように動作する。本実施形態に係るシャトルコンベヤ75は、ブーム22に対してシャトルコンベヤ75の本体をブーム22の長手方向と平行に移動させる移動装置(図示略)を備えている。そして、シャトルコンベヤ75がブーム22に対し移動することで、延長経路の長さを変化させることができる。但し、シャトルコンベヤ75の態様は本実施形態に限定されず、例えば、シャトルコンベヤ75は、コンベヤベルトが巻回された先端側のプーリがブーム22の長手方向と平行に移動する態様のもの、ブーム22の長手方向と平行にスライドする複数段のコンベヤベルトを備えたもの、など公知ものが採用されてよい。
【0055】
上記構成のスタッカ20Aにおいて、制御装置6は、ブーム22の旋回位置θに対応してシャトルコンベヤ75による延長経路の長さ又は搬送速度のうち少なくとも一方を変化させることにより、バラ物の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線(換言すれば、建屋10の長手方向Lと平行な直線)を描くように、旋回装置24、ブームコンベヤ23、及び、シャトルコンベヤ75の動作を制御する。
【0056】
例えば、石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くような、ブーム22の旋回位置θとシャトルコンベヤ75の位置との相関関係が、シミュレーション又は実験により予め求められて、制御装置6に記憶されていてよい。この場合、制御装置6は、上記の相関関係に基づいて、ブーム22の旋回位置θからシャトルコンベヤ75の位置の目標値を求める。そして、制御装置6は、シャトルコンベヤ75の位置が求めた目標値となるように、シャトルコンベヤ75(より詳細には、その移動装置)の動作を制御する。その結果、延長経路の長さは、ブーム22の旋回位置θが0°のときに所定の最小値となり、ブーム22の旋回位置θが+θ1°及び−θ1°のときに所定の最大値となるように、旋回位置θの絶対値に応じて漸次増加するように変化する。
【0057】
また、例えば、石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くような、ブーム22の旋回位置θとシャトルコンベヤ75の搬送速度の相関関係が、シミュレーション又は実験により予め求められて、制御装置6に記憶されていてよい。この場合、制御装置6は、上記の相関関係に基づいて、ブーム22の旋回位置θからシャトルコンベヤ75の搬送速度の目標値を求める。そして、制御装置6は、シャトルコンベヤ75の搬送速度が求めた目標値となるように、シャトルコンベヤ75(より詳細には、プーリの回転駆動装置)の動作を制御する。その結果、シャトルコンベヤ75の搬送速度は、ブーム22の旋回位置θが0°のときに所定の最小値となり、ブーム22の旋回位置θが+θ1°及び−θ1°のときに所定の最大値となるように、旋回位置θの絶対値に応じて漸次増加するように変化する。
【0058】
また、例えば、石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くような、ブーム22の旋回位置θとシャトルコンベヤ75の位置及び搬送速度の組み合わせとの相関関係、シミュレーション又は実験により予め求められて、制御装置6に記憶されていてよい。この場合、制御装置6は、上記の相関関係に基づいて、ブーム22の旋回位置θからシャトルコンベヤ75の位置及び搬送速度の組み合わせの目標値を求める。そして、制御装置6は、シャトルコンベヤ75の位置及び搬送速度が各々目標値となるように、シャトルコンベヤ75の動作を制御する。
【0059】
上記のようなスタッカ20Aを備えたバラ物貯蔵設備1及びその運転方法によれば、石炭の落下位置は貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描き、前述の第1実施形態に係るスタッカ20と同様の作用及び効果を奏する。
【0060】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態を説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係るバラ物貯蔵設備1において、スタッカ20Bのブーム22の先端部を示す図、図11は、スタッカ20Bの制御系統の構成を示す図である。本実施形態に係るバラ物貯蔵設備1は、前述の第1実施形態に係る貯蔵設備1と比較して、スタッカ20Bの構造が異なる。より詳細には、本実施形態に係るスタッカ20Bは、前述の第1実施形態に係るスタッカ20と比較して、ブーム22の先端部にシャトルコンベヤ75が設けられている点で相違し、余は実質的に同一の構成を有する。そこで、本実施形態の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0061】
図10及び図11に示すように、第3実施形態に係るスタッカ20Bのブーム22の先端部には、シャトルコンベヤ75が設けられている。このシャトルコンベヤ75は、前述の第2実施形態に係るスタッカ20Aが備えるものと同一又は類似の構成であってよく、シャトルコンベヤ75についての詳細な説明は省略する。
【0062】
シャトルコンベヤ75の先端部には、シャトルコンベヤ75から放出されたバラ物が衝突するように、衝突板71が設けられている。この衝突板71は、前述の第1実施形態に係るスタッカ20が備えるものと同一又は類似の構成であってよく、衝突板71についての詳細な説明は省略する。
【0063】
上記構成のスタッカ20Bにおいて、制御装置6は、ブーム22の旋回位置θに対応して、シャトルコンベヤ75による延長経路の長さ、シャトルコンベヤ75の搬送速度、及び、バラ物の衝突板71への衝突角のうち少なくとも一方を変化させることにより、バラ物の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くように、旋回装置24、ブームコンベヤ23、シャトルコンベヤ75、及び衝突板71の動作を制御する。
【0064】
例えば、石炭の落下位置が貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描くような、ブーム22の旋回位置θと、シャトルコンベヤ75の搬送速度、シャトルコンベヤ75の位置、及び、衝突板71の回転位置のうち少なくとも2つの組み合わせとの相関関係が、シミュレーション又は実験により予め求められて、制御装置6に記憶されていてよい。この場合、制御装置6は、上記の相関関係に基づいて、ブーム22の旋回位置θから、シャトルコンベヤ75による延長経路の長さ、シャトルコンベヤ75の搬送速度、及び、バラ物の衝突板71への衝突角のうち少なくとも2つの目標値を求める。そして、制御装置6は、シャトルコンベヤ75による延長経路の長さ、シャトルコンベヤ75の搬送速度、及び、バラ物の衝突板71への衝突角のうち少なくとも2つが求めた目標値となるように、シャトルコンベヤ75及び衝突板71の動作を制御する。
【0065】
上記のようなスタッカ20Bを備えたバラ物貯蔵設備1及びその運転方法によれば、石炭の落下位置は貯蔵エリアAの長辺と平行な直線を描き、前述の第1実施形態に係るスタッカ20と同様の作用及び効果を奏する。
【0066】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の精神を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。
【0067】
例えば、上記実施形態では、バラ物貯蔵設備1は屋内型であるが、バラ物貯蔵設備1は平面視長方形上の貯蔵エリアが規定された屋外型や船上型のバラ物貯蔵設備であってもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 :バラ物貯蔵設備
6 :制御装置
10 :建屋
11 :側壁
12 :隔壁
13 :屋根
14 :床
15 :払出口
20,20A,20B :スタッカ
21 :旋回台
22 :ブーム
22a :旋回軸
23 :ブームコンベヤ
24 :旋回装置
25 :旋回位置センサ
30 :搬入コンベヤ
40 :堆積物
41 :稜線
42 :裾
50 :搬出コンベヤ
71 :衝突板
72 :本体
73 :アクチュエータ
75 :シャトルコンベヤ
A :貯蔵エリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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