【課題を解決するための手段】
【0012】
本文中の用語「1」または「1種の」は、本発明の要素および成分を記載するのに用いられる。この用語は、記載を便利にし、本発明の基本的な発想を提供するためのものに過ぎない。この記載は、1種の、または少なくとも1種の、を含むことが理解されるべきであり、明らかに他に示すものがある以外は、単数で表すとき、複数も含まれる。特許請求の範囲において、「含む」という語と共に使用されるとき、該用語「1」は、一つまたは一つ以上を意味することができる。
【0013】
本文中の用語「または」は、「および/または」と同じ意味である。
【0014】
本発明は、植物の抗酸化物質含量を高める方法に関する。本発明は、(a)波長の光線透過率を調整または保持する少なくとも1つの光透過性材料を、光源と植物の光受容体との間に配置することと;(b)該光源が発する光が該光透過性材料を通過すると、該光透過性材料が、340nm〜500nm領域の光線透過率を65%より低くする;500nm〜600nm領域の光線透過率を60%より低くする;および600〜850nm領域の光線透過率を83%より低くする;のうち、少なくとも2つの波長領域を調整することとを含む。
【0015】
本文中の「波長」は、光の波長を指す。好ましい具体的な実施例において、該波長は該光源が発する光の波長を指す。
【0016】
もう1つの具体的な実施例において、該光源は自然光源および人工光源を含むが、これに限定されない。好ましい具体的な実施例において、該自然光源は太陽を含む。もう1つの具体的な実施例において、該人工光源はLEDライトを含む。
【0017】
本文中の「光線透過率(light transmittance)」という語は、光源が発する光が該光透過性材料を通る前および後の、照度(illuminance)または光量子束密度(photon flux density)の比率を指す。例を挙げると、「入射光」は媒体(例えば本発明の光透過性材料)を通る前の光であり、「透過光」は媒体を通った後の光であり、透過光の照度を入射光の照度で割った後、100%を乗じた値が光線透過率である。
【0018】
本発明の該光透過性材料は、すべての型式のメッシュ生地(不織布を含む)、平織ネット(布)、プラスチックフィルム(布または紙)、プラスチックシート、ガラス、遮光塗料(水性および油性を含む)などの人工材料を使用することができる。太陽光源が発する各領域の波長に対する光線透過率は、それぞれ以下に示す通りである。
400nm以下の領域の光線透過率を62%より低くする。
400nm〜500nm領域の光線透過率を65%より低くする。
500nm〜600nm領域の光線透過率を55%より低くする。
600nm〜700nm領域の光線透過率を80%より低くする。
700nm〜800nm領域の光線透過率を83%より低くする。
800nm以上の領域の光線透過率を83%より低くする。
340nm〜850nm領域の全光線透過率を75%より低くする。および/または
400nm〜700nm領域の可視光領域の全光線透過率を68%より低くする。
【0019】
3つの領域の波長を独立した変数x、yおよびzとすると、340nm〜500nm領域の光線透過率x%を65%より低くし;500nm〜600nm領域の光線透過率y%を60%より低くし;600nm〜850nm領域の光線透過率z%を83%より低くする。さらにこの3つの領域の波長のうち、少なくとも2つの光線透過率が上記条件に符合すれば、植物が抗酸化物質を生成するのを増進することができる。当業者は、上記光線透過率の範囲を少し変えて、単層または多層(少なくとも2層)の光透過性材料で植物を多重に遮り、上記光線透過率の範囲内より低くすることを達成することができる。したがって、本発明の方法は、単層または多層(少なくとも2層)の光透過性材料を各種組み合わせて植物を遮り、340nm〜500nm領域の光線透過率を65%より低くする;500nm〜600nm領域の光線透過率を60%より低くする;600nm〜850nm領域の光線透過率を83%より低くする;のうち、少なくとも2つの波長領域を調整する効果を達成することができる。
【0020】
植物をこの光線透過率内で植えると、植物の栄養生長段階の生成物または生殖生長段階の生成物などに関わらず、植物の品質が高くなる。品質の向上は食感、風味、甘さ以外に、人体の健康に対して相対的に有益な成分、例えば美白物質および抗酸化物質(アスコルビン酸、アントシアニジン、ポリフェノール類化合物、各種ビタミンおよびエラグ酸を含むが、これに限定されない)などをより増加させた。
【0021】
現在、抗酸化のメカニズムおよび抗老化のメカニズムは、密接に関係することがすでに知られているため、本文中の「抗酸化物質」は「抗老化物質」と言うこともできる。すなわち該物質は、抗酸化/抗老化の効果を有する。
【0022】
本発明の光受容体は、クロロフィルa(Chlorophyll a)、クロロフィルb(Chlorophyll b)、クロロフィルf(Chlorophyll f)またはカロテノイド(Carotenoid)、フィトクロム(phytochrome)などの植物受容体を指す。
【0023】
本発明の方法は、該光透過性材料の色または異なる色間の比率を制御することにより、各領域の波長の光線透過率を調整または保持する。好ましい実施例において、該光透過性材料の色は、桃色、濃青色、サファイヤブルー、青色、赤紫色、濃赤紫色またはその組合せを含むが、これに限定されない。したがって、該光透過性材料の色は同一の色であるか、または2種以上の異なる色を有し、このうち該2種以上の異なる色のうち、各異なる色の比率を調整/制御し、各領域の波長の光線透過率を調整または保持する効果を達成しなければならない。
【0024】
該光透過性材料は、生地、織編ネット、ガーゼ、織編布、プラスチック製布、プラスチック紙、プラスチックフィルム、プラスチックシート、断熱紙、ガラス、遮光塗料(水性および油性を含む)または不織布を含むが、これに限定されない。好ましい実施例において、該光透過性材料は、プラスチックフィルム、プラスチックシート、ガラス、遮光塗料または織編ネットを指す。該光透過性材料は、桃色、濃青色、サファイヤブルー、青色、赤紫色または濃赤紫色のプラスチックフィルムまたは織編ネットを含むが、これに限定されない。好ましい実施例において、該光透過性材料は桃色で、織編密度が45%より高いネットである。
【0025】
本発明の光透過性材料が布類材料(例えば織編ネット、織編布、プラスチック製布または不織布)であるとき、その織編密度は光線透過率に影響を及ぼす。該織編密度は10%〜90%の間であることを含むが、これに限定されない。好ましい実施例において、該光透過性材料の織編密度は45%〜90%の間である。
【0026】
他に、本発明の光透過性材料がプラスチックフィルム、プラスチックシート、ガラスまたは遮光塗料(水性および油性を含む)であるとき、その色の濃度も光線透過率に影響を及ぼす。該色の濃度は10%〜90%の間であることを含むが、これに限定されない。好ましい実施例において、該光透過性材料の色の濃度は45%〜90%の間である。
【0027】
本発明は、他に光透過性材料および植物の距離を調整して、生長効率を制御することができる。これは、植物の光受容体の作用における最適温度、湿度、風速および光度を補正の基準とする。
【0028】
本発明は、植物の生長時における、各段階で必要な光の特性の違いに基づいて、異なる色の光透過性材料を採用し、光を特定段階で必要な最適比率に調整することができ、これにより植物の抗酸化物質含量を高める。本発明の方法は、自然環境または人工環境(温室を含むが、これに限定されない)で使用することができる。
【0029】
本発明の方法は、各種野菜、果物に使用することができ、リンゴ、ブドウ、各種ベリー類(イチゴ、ブルーベリー、ラズベリーなど)、トマト、ハミウリ、メロンおよびアスパラガスなどを含むが、これに限定されない。これらの野菜、果物は、抗酸化力および抗酸化物質の生成量を高める効果を達成する。