【実施例】
【0031】
以下、実施例・比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。実施例における評価及び分析は下記の方法で行った。
(1)未延伸発生率
走行する多孔質中空糸膜の下方から光を当て、上方から糸影を画像センサで連続的に所定時間観測し、光の透過により糸影が途切れる部分を未延伸部とみなし、未延伸数n(単位:個)を計測した。観測時間に走行した多孔質中空糸膜の長さL(単位:m)と未延伸数nから未延伸発生率Eを式1から求めた。
Eが低いほど多孔質中空糸膜の糸長方向の均質性は高く、好ましくは0.2個/m・%以下であり、より好ましくは0.1個/m・%以下である。
式1:E=(n/L)×100(個/m・%)
【0032】
(2)血液擬似漏洩確認試験
濾過有効長250mmの分離膜2200本を束ねた分離膜束を、濾液ポートを1つ以上有する筒状透明容器内に挿入して充填し、分離膜束の端部と容器端部とをウレタン樹脂によりポッティング加工し、さらに硬化したウレタン樹脂層を切断して分離膜をその端部に開口させた後、容器両端部に被濾液流通口を有するヘッダーキャップを装着した中空糸膜型モジュールを10点成型した。
これら10点のモジュールをホルダーに立て置きし、各モジュールの下端の被濾液流通口から朱墨(開明株式会社製朱墨液)をポンプにて送液し、モジュール内部の全ての分離膜の中空部を朱墨で満たした。各モジュールの両端の被濾液流通口を閉じ、モジュールをホルダーから取り外し、モジュール側面から内部の分離膜束の外周を目視し、朱色スポットの有無を確認した。朱色スポットを血液擬似漏洩と見なし、10点のモジュール全てに朱色スポットが無い場合、血液擬似漏洩は無いと判定した。
【0033】
(3)溶出物試験
分離膜1.5gを70℃の熱水150mLに入れ、温調しながら1時間保持した。その後放冷し、熱水5mLを取り出し、試験管に入れ、栓をした。
試験管を手で持ち、3分間激しく振り混ぜた。3分間静置後、生じた泡の状態を確認した。泡が完全に消失した場合、親水性高分子の溶出は「無し」と判定した。
【0034】
(4)内径、膜厚測定
分離膜を内径5mmのポリエチレン製チューブ内に挿入し、チューブ内の分離膜の周りにシリコン接着剤を注入した。シリコン接着剤の硬化後、ポリエチレン製チューブの横断面をカミソリで割断した。チューブ端面に表出した分離膜の断面をマイクロスコープで観察し、画像解析ソフト(MediaCyberbetics社製Image−pro plus)を用い、円相当径としての外径(DO)及び内径(DI)を求めた。
DIを分離膜の内径とし、DOとDIの差の半分を分離膜の膜厚として求めた。
【0035】
(5)ポリエチレン系樹脂(またはポリエチレン樹脂にオレフィン系ワックスが配合された樹脂組成物)の分子量1000以下の成分の質量分率(以下、「mf(1000)率」という。)の測定
(5−1)ポリエチレン系樹脂の濃度が1.0mg/mLとなるように1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)を添加した。
(5−2)高温溶解器を用いて静置(160℃×0.5時間)の後、揺動(160℃×1時間)を行い、ポリエチレン系樹脂をTCBに溶解させた。
(5−3)加温状態(160℃)のまま、1.0μmフィルターで濾過し、濾過液をGPC測定試料とした。
(5−4)以下の条件でGPC測定を行った。
・測定装置:高温GPC装置(アジレント・テクノロジー製 PL−GPC220)
・カラム:TSKgel GMH
HR−H(20) 2本
・装置温度:全流路140℃
・溶離液:TCB(0.05%4,4‘−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール含有)
・試料注入量:200μL
・検出器:示唆屈折率検出器RI
・較正曲線:単分散ポリスチレンを標準試料とし、換算係数(0.43)を用い、1次で計算した。
(5−5)較正曲線から分子量ごとの質量分率を計算し、mf(1000)率を求めた。
【0036】
(6)多孔質中空糸膜を構成するポリエチレン系樹脂、または樹脂組成物の分子量10000以下の成分の質量分率(以下、「mf(10000)率」という。)および分子量100万以上の質量分率(以下「mf(100万)率」という。)の測定
(6−1)分離膜30mgを5mLのジメチルスルホキシド中に50時間浸漬し、表面の親水性層を除去し、多孔質中空糸膜を得た。以下、これを試料とした。
(6−2)前記試料をさらにメタノール/水=60/40(容量比)に6時間浸漬し、その後室温にて真空乾燥した。
(6−3)乾燥後の試料を秤量し、試料濃度が1.0mg/mlとなるようにTCBを添加した。
(6−4)高温溶解器を用いて静置(160℃×0.5時間)の後、揺動(160℃×1時間)を行い、試料をTCBに溶解させた。
(6−5)加温状態(160℃)のまま、1.0μmフィルターで濾過し、濾過液をGPC測定試料とした。
(6−6)以下の条件でGPC測定を行った。
・測定装置:高温GPC装置(アジレント・テクノロジー製 PL−GPC220)
・カラム:TSKgel GMHHR−H(20) 2本
・装置温度:全流路160℃
・溶離液:TCB(0.05%ジブチルヒドロキシトルエン含有)
・試料注入量:500μL
・検出器:示唆屈折率検出器RI
・較正曲線:単分散ポリスチレンを標準試料とし、換算係数(0.43)を用い、1次で計算した。
(6−7)較正曲線から分子量ごとの質量分率を計算し、mf(10000)率、及びmf100万)率を求めた。
【0037】
(実施例1)
高密度ポリエチレン(密度965kg/m
3、MFR/D:5.1、MFR/G:186、mf(1000)率:1.4質量%)を原料とし、中空二重紡口を用い、ポリマー押出量16.1g/分、中空窒素量22.5mL/分、紡口温度150℃、紡速200m/分、紡糸ドラフト比3400、空走時間1.2秒にて紡糸し、中空糸(延伸前原糸)を得た。
次いで延伸前原糸をオーブン中で100℃にて6時間、更に温度を上げ、115℃にて1時間熱処理した。熱処理後の延伸前原糸を用いて、以下連続的に冷延伸、熱延伸、熱セットを行った。具体的には、室温下で冷延伸倍率30%の冷延伸を行い、次いで102℃で熱延伸倍率200%、115℃でさらに43%の2段熱延伸を行った後、128℃の空気加熱槽中でロール間の速度調整により、第1段が27%、第2段が17%の熱セット率にて2段熱セットを行い、多孔質中空糸膜を得た。この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されていることが確認できた。また、多孔質中空糸膜の未延伸発生率は0.07(個/m・%)であった。
エチレン含量38モル%のエチレン−ビニルアルコール系共重合体を75容量%エタノール水溶液に加熱溶解させ0.5質量%溶液とした。温度を50℃に維持した該溶液中に、前記多孔質中空糸膜を浸漬し、10分間放置した。次いで過剰のエチレン−ビニルアルコール系共重合体を除いた後、50℃の熱風で3時間乾燥して、エチレン−ビニルアルコール系共重合体からなる親水性層を表面に有する分離膜を得た。得られた分離膜の内径は320μm、膜厚は45μmであった。
分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は19.0質量%、mf(100万)率は1.4質量%だった。
血液擬似漏洩確認試験において、朱色スポットは確認されず、血液擬似漏洩は「無し」と判定された。溶出物試験において、3分間静置の間に泡は消失し、親水性高分子の溶出は「無し」と判定された。
さらに、前記分離膜を用いて血漿分離モジュールを作成し、25kGyの線量でガンマ線を照射した。しかる後、血漿分離モジュールから分離膜を取り出し、該分離膜をジメチルスルホキシドに50時間浸漬し、その後50容量%メタノール水溶液にて洗浄し、5時間真空乾燥後、MFR/Dを測定したところ0.03であった。
【0038】
(実施例2)
高密度ポリエチレン(密度962kg/m
3、MFR/D:5.2、MFR/G:195、mf(1000)率:1.0質量%)を原料とし、中空二重紡口を用い、ポリマー押出量16.0g/分、中空窒素量22.0mL/分、紡口温度149℃、紡速200m/分、紡糸ドラフト比3430、空走時間1.2秒にて紡糸し、中空糸(延伸前原糸)を得た。
次いで延伸前原糸をオーブン中で100℃にて8時間、更に温度を上げ、115℃にて2時間熱処理した。熱処理後の延伸前原糸を用いて、以下連続的に冷延伸、熱延伸、熱セットを行った。具体的には、室温下で冷延伸倍率30%の冷延伸を行い、次いで105℃で熱延伸倍率200%、115℃でさらに43%の2段熱延伸を行った後、127℃の空気加熱槽中でロール間の速度調整により、第1段が27%、第2段が17%の熱セット率にて2段熱セットを行い、多孔質中空糸膜を得た。この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されていた。未延伸発生率は0.07(個/m・%)であった。
実施例1記載の手順に従い、エチレン−ビニルアルコール系共重合体を塗布処理し、分離膜を得た。得られた分離膜の内径は315μm、膜厚は44μmであった。
分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は18.0質量%、mf(100万)率は1.3質量%だった。
血液擬似漏洩確認試験において、朱色スポットは確認されず、血液擬似漏洩は「無し」と判定された。溶出物試験において、親水性高分子の溶出は認められなかった。
実施例1記載の手順に従い、前記分離膜にガンマ線を照射した後、MFR/Dを測定したところ、0.05であった。
【0039】
(実施例3)
高密度ポリエチレン(密度967kg/m
3、MFR/D:2.8、MFR/G:114、mf(1000)率:0.7質量%)を原料とし、中空二重紡口を用い、ポリマー押出量16.1g/分、中空窒素量22.5mL/分、紡口温度155℃、紡速200m/分、紡糸ドラフト比3400、空走時間1.2秒にて紡糸し、中空糸(延伸前原糸)を得た。
次いで延伸前原糸をオーブン中で100℃にて8時間、更に温度を上げ、115℃にて1時間熱処理した。熱処理後の延伸前原糸を用いて、以下連続的に冷延伸、熱延伸、熱セットを行った。具体的には、室温下で冷延伸倍率30%の冷延伸を行い、次いで102℃で熱延伸倍率200%、115℃でさらに43%の2段熱延伸を行った後、127℃の空気加熱槽中でロール間の速度調整により、第1段が27%、第2段が17%の熱セット率にて2段熱セットを行い、多孔質中空糸膜を得た。
この際の多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されていることが確認できた。多孔質中空糸膜の未延伸発生率は0.29(個/m・%)であった。
分離膜の内径は315μm、膜厚は45μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は17.5質量%、mf(100万)率は1.4質量%だった。
血液擬似漏洩確認試験において、試験モジュールに朱色スポットがある束が確認され、血液擬似漏洩は「有り」と判定された。溶出物試験において、3分間静置の間に泡は消失し、親水性高分子の溶出は「無し」と判定された。
【0040】
(比較例1)
高密度ポリエチレン(密度966kg/m
3、MFR/D:5.1、MFR/G:183、mf(1000)率:0.8質量%)を原料とした以外は、実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜、次いで分離膜を得た。
この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されており、また、未延伸発生率は1.20(個/m・%)であった。
分離膜の内径は320μm、膜厚は46μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は17.3質量%、mf(100万)率は1.1質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、試験モジュールに朱色スポットがある束が確認され、血液擬似漏洩は「有り」と判定された。溶出は認められなかった。
実施例1、前記分離膜をガンマ線照射した後、MFR/Dの測定を試みたが、溶融しなかったため測定できなかった。
【0041】
(比較例2)
高密度ポリエチレン(密度965kg/m
3、MFR/D:5.0、MFR/G:155、mf(1000)率:0.8質量%)を原料とした以外は、実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜、次いで分離膜を得た。
この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されており、また、未延伸発生率は0.34(個/m・%)であった。
分離膜の内径は320μm、膜厚は46μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は17.5質量%、mf(100万)率は1.5質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、試験モジュールに朱色スポットがある束が確認され、血液擬似漏洩は「有り」と判定された。溶出は認められなかった。
【0042】
(比較例3)
高密度ポリエチレン(密度965kg/m
3、MFR/D:1.4、MFR/G:90、mf(1000)率:0.6質量%)を原料とし、中空二重紡口を用い、ポリマー押出量15.5g/分、中空窒素量22.5mL/分、紡口温度155℃、紡速200m/分、紡糸ドラフト比3540、空走時間1.2秒にて紡糸し、中空糸(延伸前原糸)を得た。
次いで延伸前原糸をオーブン中で100℃にて6時間、更に温度を上げ、115℃にて1時間熱処理した。熱処理後の延伸前原糸を用いて、以下連続的に冷延伸、熱延伸、熱セットを行った。具体的には、室温下で冷延伸倍率30%の冷延伸を行い、次いで102℃で熱延伸倍率200%、115℃でさらに43%の2段熱延伸を行った後、128℃の空気加熱槽中でロール間の速度調整により、第1段が27%、第2段が17%の熱セット率にて2段熱セットを行い、多孔質中空糸膜を得た。この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されていた。未延伸発生率は2.75(個/m・%)であった。
その後、実施例1記載の手順に従い、分離膜を得た。
分離膜の内径は320μm、膜厚は43μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は16.9質量%、mf(100万)率は2.4質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、試験モジュールに朱色スポットがある束が確認され、血液擬似漏洩は「有り」と判定された。溶出が認められた。
【0043】
(比較例4)
高密度ポリエチレン(密度944kg/m
3、MFR/D:0.5、MFR/G:33、mf(1000)率:0.6質量%)を原料とし、中空二重紡口を用い、ポリマー押出量15.6g/分、中空窒素量22.5mL/分、紡口温度170℃、紡速200m/分、紡糸ドラフト比3520、空走時間1.2秒にて紡糸し、中空糸(延伸前原糸)を得た。
次いで延伸前原糸をオーブン中で100℃にて6時間、更に温度を上げ、115℃にて1時間熱処理した。熱処理後の延伸前原糸を用いて、以下連続的に冷延伸、熱延伸、熱セットを行った。具体的には、室温下で冷延伸倍率30%の冷延伸を行い、次いで102℃で熱延伸倍率200%、115℃でさらに43%の2段熱延伸を行った後、128℃の空気加熱槽中でロール間の速度調整により、第1段が27%、第2段が17%の熱セット率にて2段熱セットを行い、多孔質中空糸膜を得た。この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されていた。未延伸発生率は13.80(個/m・%)であった。
その後、実施例1記載の手順に従い、分離膜を得た。
分離膜の内径は320μm、膜厚は43μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は16.0質量%、mf(100万)率は2.8質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、試験モジュールに朱色スポットがある束が確認され、血液擬似漏洩は「有り」と判定された。溶出試験において、親水性物質の溶出が認められ、溶出は「有り」と判定された。
【0044】
(比較例5)
高密度ポリエチレン(密度961kg/m
3、MFR/D:2.9、MFR/G:145、mf(1000)率:1.0質量%)を原料とした以外は、実施例3記載の手順に従い、多孔質中空糸膜、次いで分離膜を得た。
この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されており、また、未延伸発生率は0.66(個/m・%)であった。
分離膜の内径は316μm、膜厚は45μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は17.0質量%、mf(100万)率は1.7質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、朱色スポットが確認され、血液擬似漏洩は「有り」と判定された。溶出は認められなかった。
【0045】
(実施例4)
比較例1で用いた高密度ポリエチレンを99.0質量%、並びに高密度低分子量エチレン重合体(オレフィン系ワックス)(密度970kg/m
3、粘度平均分子量4000)を1.0質量%配合した樹脂組成物(MFR/D:5.1、MFR/G:188、mf(1000)率:1.1質量%)を得た。この樹脂組成物を原料とし、実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜を作成し、さらに分離膜を得た。
ここで得られた多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されており、また、未延伸発生率は0.08(個/m・%)だった。
分離膜の内径は321μm、膜厚は45μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は18.5質量%、mf(100万)率は1.1質量%だった。
血液擬似漏洩確認試験において、朱色スポットは確認されず、血液擬似漏洩は「無し」と判定された。溶出物は認められなかった。
実施例1記載の手順に従い、前記分離膜にガンマ線を照射した後、MFR/Dを測定したところ、0.11であった。
【0046】
(実施例5)
比較例1で用いた高密度ポリエチレンを95.0質量%、並びに高密度低分子量エチレン重合体(オレフィン系ワックス)(密度980kg/m
3、粘度平均分子量2000)を5.0質量%配合した樹脂組成物を得た(MFR/D:5.8、MFR/G:239、mf(1000)率:1.2質量%)。この樹脂組成物を原料とし、実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜を作成し、さらに分離膜を得た。
ここで得られた多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されていた。未延伸発生率は0.10(個/m・%)であった。
分離膜の内径は320μm、膜厚は46μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は19.3質量%、mf(100万)率は1.0質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、血液擬似漏洩は認められなかった。溶出物試験において溶出物は認められなかった。
【0047】
(実施例6)
比較例1で用いた高密度ポリエチレンを98.0質量%、並びに低密度低分子量エチレン重合体(オレフィン系ワックス)(密度935kg/m
3、粘度平均分子量2000)を2.0質量%配合した樹脂組成物を得た(MFR/D:5.5、MFR/G:263、mf(1000)率:1.0質量%)。この樹脂組成物を原料とし、2回目の熱処理温度、熱処理時間が各々117℃、2時間であること以外は実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜、続いて分離膜を得た。
この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されており、また、未延伸発生率は0.16(個/m・%)だった。
分離膜の内径は322μm、膜厚は46μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は18.7質量%、mf(100万)率は1.1質量%であった。
血液擬似漏洩及び溶出物は認められなかった。
【0048】
(実施例7)
比較例1で用いた高密度ポリエチレンを98.0質量%、並びに低密度低分子量エチレン−プロピレン重合体(オレフィン系ワックス)(密度940kg/m
3、粘度平均分子量2000)を2.0質量%配合した樹脂組成物を得た(MFR/D:6.0、MFR/G:290、mf(1000)率:1.1質量%)。この樹脂組成物を原料とし、紡口温度が152℃あること以外は実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜を作成し、さらに分離膜を得た。
ここで得られた多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成された。未延伸発生率は0.20(個/m・%)であった。
分離膜の内径は326μm、膜厚は44μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は18.0質量%、mf(100万)率は1.1質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、朱色スポットは確認されず、血液擬似漏洩は「無し」と判定された。溶出物試験において、親水性高分子の溶出は「無し」と判定された。
【0049】
(実施例8)
比較例1で用いた高密度ポリエチレンを95.0質量%、並びに高密度低分子量エチレン重合体(オレフィン系ワックス)(密度970kg/m
3、粘度平均分子量4000)を5.0質量%配合した樹脂組成物を得た(MFR/D:5.7、MFR/G:191、mf(1000)率:1.5質量%)。この樹脂組成物を原料とし、実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜、さらに分離膜を得た。
この多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されており、また、未延伸発生率は0.17(個/m・%)であった。
分離膜の内径は318μm、膜厚は44μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は20.2質量%、mf(100万)率は1.0質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、朱色スポットは確認されず、血液擬似漏洩は「無し」と判定された。溶出物試験において、親水性高分子の溶出は「有り」と判定された。
【0050】
(比較例6)
高密度ポリエチレン(密度964kg/m
3、MFR/D:5.0、MFR/G:172、mf(1000率):0.7質量%)を99.0質量%、並びに高密度低分子量エチレン重合体(オレフィン系ワックス)(密度970kg/m
3、粘度平均分子量4000)を1.0質量%配合した樹脂組成物を得た(MFR/D:5.2、MFR/G:193、mf(1000)率:0.9.質量%)。この樹脂組成物を原料とし、実施例1記載の手順に従い、多孔質中空糸膜を作成し、次いで分離膜を得た。
ここで得た多孔質中空糸膜の内壁をSEM(5000倍)で確認したところ、糸長方向に配向した複数のミクロフィブリルと、該ミクロフィブリルの両端に連結したラメラ積層体からなる結節部とから構成されていた。未延伸発生率は1.55(個/m・%)であった。
分離膜の内径は322μm、膜厚は43μmであった。分離膜からエチレン−ビニルアルコール共重合体を除去して得た多孔質中空糸膜のmf(10000)率は17.4質量%、mf(100万)率は1.5質量%であった。
血液擬似漏洩確認試験において、試験モジュールに朱色スポットがある束が確認され、血液擬似漏洩は「有り」と判定された。溶出物試験において、親水性高分子の溶出は「無し」と判定された。
実施例1記載の手順に従い、前記分離膜をガンマ線照射した後、MFR/Dの測定を試みたが、溶融しなかったため測定できなかった。
【0051】
【表1】