(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0028]本明細書において説明の目的のために、用語「上部」、「下部」、「右」、「左」、「後ろ」、「前」、「垂直」、「水平」およびその派生語は、
図1に示す媒体において方向付けするような本開示の固定用シールに関する。しかし、装置は、明確に逆の記載をする場合を除いて、様々な代替の方向付けおよびステップ順序を想定し得ることを理解すべきである。添付の図面に例示し、下記の明細書に記載されている特定の装置およびプロセスは、単純に添付の特許請求の範囲に定義する本発明概念の例示的な実施形態であることをまた理解すべきである。したがって、本明細書に開示されている実施形態に関する特定の寸法および他の物理的特徴は、特許請求の範囲が明確に他に記述しない限り、限定的であると考えない。
【0013】
[0029]本明細書に開示されている全ての範囲は、記載した端点を含み、独立に合わせることができる(例えば、「2〜10」の範囲は、端点である2および10、ならびに全ての中間値を含む)。本明細書に開示されている範囲の端点および任意の値は、正確な範囲または値に限定されず、それらは、これらの範囲および/または値に近似する値を含むように十分に不正確である。
【0014】
[0030]「約」および「実質的に」などの用語によって修飾される値は、特定した正確な値に限定し得ない。近似を表す言語は、値を測定するための機器の正確さに対応し得る。修飾語句「約」はまた、2つの端点の絶対値によって定義される範囲を開示すると考えるべきである。例えば、表現「約2〜約4」はまた、範囲「2〜4」を開示する。
【0015】
[0031]本明細書で使用する場合、用語「および/または」は、2つ以上の項目のリストに使用されるとき、列挙した項目の任意の1つをそれ自体で用いることができるか、または列挙した項目の2つ以上のものの任意の組合せを用いることができることを意味する。例えば、組成物が構成要素A、B、および/またはCを含有すると記載されている場合、組成物は、A単独;B単独;C単独;組み合わせたAおよびB;組み合わせたAおよびC;組み合わせたBおよびC;または組み合わせたA、B、およびCを含有することができる。
【0016】
[0032]
図1〜13を参照すると、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーを提供する。一般に、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示すことができる。シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、40℃未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン、シラン架橋剤、グラフト化開始剤、および縮合触媒を含むブレンドから生成することができる。一部の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、0.90g/cm
3未満の密度を有する。他の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、0.70g/cm
3未満の密度を有する。さらに他の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、0.60g/cm
3未満の密度を有する。
【0017】
[0033]このように、本明細書における開示は、組成物、組成物を作製する方法、およびエラストマー物品を作製するために使用されるシラン架橋ポリオレフィンエラストマーについての対応する材料特性に焦点を合わせる。エラストマー物品は、シラングラフト化ポリオレフィンから形成され、シラングラフト化ポリオレフィンは、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成するために加えられる触媒を有し得る。次いで、このシラン架橋性ポリオレフィンは、湿気および/または熱への曝露によって架橋し、最終のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはブレンドを形成し得る。多くの態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはブレンドは、0.90g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン、シラン架橋剤、グラフト開始剤、および縮合触媒を含む。他の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはブレンドは、0.90g/cm
3未満の密度および40%未満の結晶化度を有する1種のみのポリオレフィン、シラン架橋剤、グラフト開始剤、ならびに縮合触媒を含む。
【0018】
第1のポリオレフィン
[0034]第1のポリオレフィンは、オレフィンブロックコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、EPDM、EPM、またはこれらの材料のいずれかの2つ以上のものの混合物を含めた、ポリオレフィンエラストマーでよい。例示的なブロックコポリマーは、商品名INFUSE(商標)で販売されているもの、オレフィンブロックコポリマー(Dow Chemical Company)およびSEPTON(商標)V−SERIES、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(株式会社クラレ)を含む。例示的なエチレン/α−オレフィンコポリマーは、商品名TAFMER(商標)(例えば、TAFMER DF710)(三井化学株式会社)、およびENGAGE(商標)(例えば、ENGAGE8150)(Dow Chemical Company)として販売されているものを含む。例示的なプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、商品名VISTAMAXX6102グレード(Exxon Mobil Chemical Company)、TAFMER(商標)XM(三井化学)、およびVersify(Dow Chemical Company)として販売されているものを含む。EPDMは、約0.5〜約10重量%のジエン含量を有し得る。EPMは、45重量%〜75重量%のエチレン含量を有し得る。
【0019】
[0035]用語「コモノマー」は、オレフィンモノマー、例えば、エチレンまたはプロピレンモノマーと重合されるのに適したオレフィンコモノマーを指す。コモノマーは、これらに限定されないが、脂肪族C
2〜C
20α−オレフィンを含み得る。適切な脂肪族C
2〜C
20α−オレフィンの例は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−エイコセンを含む。一部の態様では、コモノマーは、酢酸ビニルである。用語「コポリマー」は、同じポリマー鎖中の複数のタイプのモノマーを連結することによって作製されるポリマーを指す。用語「ホモポリマー」は、コモノマーの非存在下で、オレフィンモノマーを連結することによって作製されるポリマーを指す。コモノマーの量は、一部の実施形態では、ポリオレフィンの重量に基づいて、0超〜約9重量%および0超〜約7重量%を含めて、0超〜約12重量%でよい。一部の実施形態では、コモノマー含量は、約3mol%超および約6mol%超を含めて、最終ポリマーの約2mol%超である。コモノマー含量は、約30mol%と等しいかもしくはこれ未満であり得る。コポリマーは、ランダムまたはブロック(異相)コポリマーでよい。一部の実施形態では、ポリオレフィンは、プロピレンおよびエチレンのランダムコポリマーである。
【0020】
[0036]一部の態様では、第1のポリオレフィンは、オレフィンホモポリマー、ホモポリマーのブレンド、2種以上のオレフィンを使用して作製されたコポリマー、それぞれが2種以上のオレフィンを使用して作製されたコポリマーのブレンド、および2種以上のオレフィンを使用して作製されたコポリマーとブレンドしたオレフィンホモポリマーの組合せからなる群から選択される。オレフィンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−プロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、および他の高級1−オレフィンから選択し得る。第1のポリオレフィンは、多くの異なるプロセス(例えば、メタロセン触媒作用およびチーグラー−ナッタ触媒作用を使用した気相および溶液ベースを使用した)を使用して、ならびに任意選択でエチレンおよび/またはα−オレフィンを重合するのに適した触媒を使用して合成し得る。一部の態様では、メタロセン触媒を使用して、低密度エチレン/α−オレフィンポリマーを生成し得る。
【0021】
[0037]一部の態様では、第1のポリオレフィンは、エチレン−オクテンコポリマー、エチレン−オクテンランダムコポリマー、エチレン−オクテンブロックコポリマーを含み、エチレン−オクテンコポリマーは、約30重量%のエチレン、約35重量%のエチレン、約40重量%のエチレン、約45重量%のエチレン、約50重量%のエチレン、約55重量%のエチレン、約60重量%のエチレン、約65重量%のエチレン、約70重量%のエチレン、約75重量%のエチレン、約80重量%のエチレン、または約85重量%のエチレンから作製される。他の態様では、第1のポリオレフィンは、エチレン−1−アルケンコポリマー、エチレン−1−アルケンランダムコポリマー、エチレン−1−アルケンブロックコポリマーを含み、エチレン−1−アルケンコポリマーは、約30重量%のエチレン、約35重量%のエチレン、約40重量%のエチレン、約45重量%のエチレン、約50重量%のエチレン、約55重量%のエチレン、約60重量%のエチレン、約65重量%のエチレン、約70重量%のエチレン、約75重量%のエチレン、約80重量%のエチレン、または約85重量%のエチレンから作製される。
【0022】
[0038]一部の態様では、第1のポリオレフィンのために使用されるポリエチレンは、これらに限定されないが、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、およびHDPE(高密度ポリエチレン)を含めたいくつかのタイプに分類することができる。他の態様では、ポリエチレンは、超高分子量(UHMW)、高分子量(HMW)、中間分子量(MMW)および低分子量(LMW)として分類することができる。さらに他の態様では、ポリエチレンは、超低密度エチレンエラストマーであり得る。
【0023】
[0039]一部の態様では、第1のポリオレフィンは、LDPE/シランコポリマーまたはブレンドを含み得る。他の態様では、第1のポリオレフィンは、これらに限定されないが、クロム触媒、チーグラー−ナッタ触媒、メタロセン触媒またはポストメタロセン触媒を含めた当技術分野において公知の任意の触媒を使用して生成することができるポリエチレンであり得る。
【0024】
[0040]一部の態様では、第1のポリオレフィンは、約5と等しいかもしくはこれ未満の、約4と等しいかもしくはこれ未満の、約1〜約3.5、または約1〜約3の分子量分布M
w/M
nを有し得る。
【0025】
[0041]第1のポリオレフィンは、組成物の0超〜約100重量%の量で存在し得る。一部の実施形態では、ポリオレフィンエラストマーの量は、約30〜約70重量%である。一部の態様では、押出機に供給される第1のポリオレフィンは、約60重量%〜約75重量%および約62重量%〜約72重量%を含めて、約50重量%〜約80重量%のエチレン/α−オレフィンコポリマーを含むことができる。
【0026】
[0042]第1のポリオレフィンは、約177℃の温度にてブルックフィールド粘度計を使用して測定すると、約2,000cP〜約50,000cPの範囲の溶融粘度を有し得る。一部の実施形態では、溶融粘度は、約5,000cP〜約30,000cPおよび約6,000cP〜約18,000cPを含めて、約4,000cP〜約40,000cPである。
【0027】
[0043]第1のポリオレフィンは、190℃にて2.16kgの荷重下で測定して、約250g/10分〜約1,900g/10分および約300g/10分〜約1,500g/10分を含めて、約20.0g/10分〜約3,500g/10分のメルトインデックス(T2)を有し得る。一部の態様では、第1のポリオレフィンは、0.5g/10分〜約3,500g/10分の分別メルトインデックス(fractional melt index)を有する。
【0028】
[0044]一部の態様では、第1のポリオレフィンの密度は、0.90g/cm
3未満、約0.89g/cm
3未満、約0.88g/cm
3未満、約0.87g/cm
3未満、約0.86g/cm
3未満、約0.85g/cm
3未満、約0.84g/cm
3未満、約0.83g/cm
3未満、約0.82g/cm
3未満、約0.81g/cm
3未満、または約0.80g/cm
3未満である。他の態様では、第1のポリオレフィンの密度は、約0.85g/cm
3〜約0.89g/cm
3、約0.85g/cm
3〜約0.88g/cm
3、約0.84g/cm
3〜約0.88g/cm
3、または約0.83g/cm
3〜約0.87g/cm
3であり得る。さらに他の態様では、密度は、約0.84g/cm
3、約0.85g/cm
3、約0.86g/cm
3、約0.87g/cm
3、約0.88g/cm
3、または約0.89g/cm
3である。
【0029】
[0045]第1のポリオレフィンの結晶化度パーセントは、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、または約20%未満であり得る。結晶化度パーセントは、少なくとも約10%であり得る。一部の態様では、結晶化度は、約2%〜約60%の範囲である。
【0030】
第2のポリオレフィン
[0046]第2のポリオレフィンは、オレフィンブロックコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、EPDM、EPM、またはこれらの材料のいずれかの2つ以上のものの混合物を含めた、ポリオレフィンエラストマーでよい。例示的なブロックコポリマーは、商品名INFUSE(商標)(Dow Chemical Company)およびSEPTON(商標)V−SERIES(Kuraray Co.、LTD.)として販売されているものを含む。例示的なエチレン/α−オレフィンコポリマーは、商品名TAFMER(商標)(例えば、TAFMER DF710)(三井化学株式会社)およびENGAGE(商標)(例えば、ENGAGE8150)(Dow Chemical Company)として販売されているものを含む。例示的なプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、商品名TAFMER(商標)XMグレード(三井化学)およびVISTAMAXX(商標)(例えば、VISTAMAXX6102)(Exxon Mobil Chemical Company)として販売されているものを含む。EPDMは、約0.5〜約10重量%のジエン含量を有し得る。EPMは、45重量%〜75重量%のエチレン含量を有し得る。
【0031】
[0047]一部の態様では、第2のポリオレフィンは、オレフィンホモポリマー、ホモポリマーのブレンド、2種以上のオレフィンを使用して作製されたコポリマー、それぞれが2種以上のオレフィンを使用して作製されたコポリマーのブレンド、および2種以上のオレフィンを使用して作製されたコポリマーとのオレフィンホモポリマーのブレンドからなる群から選択される。オレフィンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−プロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、および他の高級1−オレフィンから選択し得る。第1のポリオレフィンは、多くの異なるプロセス(例えば、メタロセン触媒作用およびチーグラー−ナッタ触媒作用を使用した気相および溶液ベースを使用した)を使用して、ならびに任意選択でエチレンおよび/またはα−オレフィンを重合するのに適した触媒を使用して合成し得る。一部の態様では、メタロセン触媒を使用して、低密度エチレン/α−オレフィンポリマーを生成し得る。
【0032】
[0048]一部の態様では、第2のポリオレフィンは、エチレン−オクテンコポリマー、エチレン−オクテンランダムコポリマー、エチレン−オクテンブロックコポリマーを含み、エチレン−オクテンコポリマーは、約30重量%のエチレン、約35重量%のエチレン、約40重量%のエチレン、約45重量%のエチレン、約50重量%のエチレン、約55重量%のエチレン、約60重量%のエチレン、約65重量%のエチレン、約70重量%のエチレン、約75重量%のエチレン、約80重量%のエチレン、または約85重量%のエチレンから作製される。他の態様では、第1のポリオレフィンは、エチレン−1−アルケンコポリマー、エチレン−1−アルケンランダムコポリマー、エチレン−1−アルケンブロックコポリマーを含み、エチレン−1−アルケンコポリマーは、約30重量%のエチレン、約35重量%のエチレン、約40重量%のエチレン、約45重量%のエチレン、約50重量%のエチレン、約55重量%のエチレン、約60重量%のエチレン、約65重量%のエチレン、約70重量%のエチレン、約75重量%のエチレン、約80重量%のエチレン、または約85重量%のエチレンから作製される。
【0033】
[0049]一部の態様では、第2のポリオレフィンは、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレン−co−プロピレンコポリマー、またはこれらの混合物を含み得る。適切なポリプロピレンには、これらに限定されないが、プロピレンの単独重合、またはプロピレンおよびアルファ−オレフィンコモノマーの共重合によって得られるポリプロピレンが含まれる。一部の態様では、第2のポリオレフィンは、第1のポリオレフィンより高い分子量および/またはより高い密度を有し得る。
【0034】
[0050]一部の実施形態では、第2のポリオレフィンは、約5と等しいかもしくはこれ未満、約4と等しいかもしくはこれ未満、約1〜約3.5、または約1〜約3の分子量分布M
w/M
nを有し得る。
【0035】
[0051]第2のポリオレフィンは、組成物の0重量%超〜約100重量%の量で存在し得る。一部の実施形態では、ポリオレフィンエラストマーの量は、約30重量%〜約70重量%である。一部の実施形態では、押出機に供給される第2のポリオレフィンは、約10重量%〜約50重量%のポリプロピレン、約20重量%〜約40重量%のポリプロピレン、または約25重量%〜約35重量%のポリプロピレンを含むことができる。ポリプロピレンは、ホモポリマーまたはコポリマーであり得る。
【0036】
[0052]第2のポリオレフィンは、約177℃の温度にてブルックフィールド粘度計を使用して測定して、約2,000cP〜約50,000cPの範囲の溶融粘度を有し得る。一部の実施形態では、溶融粘度は、約5,000cP〜約30,000cPおよび約6,000cP〜約18,000cPを含めて、約4,000cP〜約40,000cPである。
【0037】
[0053]第2のポリオレフィンは、190℃にて2.16kgの荷重下で測定して、約250g/10分〜約1,900g/10分および約300g/10分〜約1,500g/10分を含めて、約20.0g/10分〜約3,500g/10分のメルトインデックス(T2)を有し得る。一部の実施形態では、ポリオレフィンは、0.5g/10分〜約3,500g/10分の分別メルトインデックスを有する。
【0038】
[0054]一部の態様では、第2のポリオレフィンの密度は、0.90g/cm
3未満、約0.89g/cm
3未満、約0.88g/cm
3未満、約0.87g/cm
3未満、約0.86g/cm
3未満、約0.85g/cm
3未満、約0.84g/cm
3未満、約0.83g/cm
3未満、約0.82g/cm
3未満、約0.81g/cm
3未満、または約0.80g/cm
3未満である。他の態様では、第1のポリオレフィンの密度は、約0.85g/cm
3〜約0.89g/cm
3、約0.85g/cm
3〜約0.88g/cm
3、約0.84g/cm
3〜約0.88g/cm
3、または約0.83g/cm
3〜約0.87g/cm
3であり得る。さらに他の態様では、密度は、約0.84g/cm
3、約0.85g/cm
3、約0.86g/cm
3、約0.87g/cm
3、約0.88g/cm
3、または約0.89g/cm
3である。
【0039】
[0055]第2のポリオレフィンの結晶化度パーセントは、約60%未満、約50%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、または約20%未満であり得る。結晶化度パーセントは、少なくとも約10%であり得る。一部の態様では、結晶化度は、約2%〜約60%の範囲である。
【0040】
[0056]前述のとおり、例えば、固定用シーリングメンバー12において用いられるようなシラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはブレンド(
図1、2、4および5を参照されたい)は、第1のポリオレフィンおよび第2のポリオレフィンの両方を含む。第2のポリオレフィンは一般に、0.90g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィンの硬度および/または加工性を修飾するために使用される。一部の態様では、第1および第2のポリオレフィンのみではなくそれ以外のものを使用して、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはブレンドを形成し得る。例えば、一部の態様では、第1のポリオレフィンについて、0.90g/cm
3未満、0.89g/cm
3未満、0.88g/cm
3未満、0.87g/cm
3未満、0.86g/cm
3未満、または0.85g/cm
3未満の密度を有する1種、2種、3種、4種、もしくはそれより多い異なるポリオレフィンを、置換および/または使用し得る。一部の態様では、第2のポリオレフィンについて、1種、2種、3種、4種、もしくはそれより多い異なるポリオレフィン、ポリエチレン−co−プロピレンコポリマーを、置換および/または使用し得る。
【0041】
[0057]0.90g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィンおよび40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィンのブレンドが使用される。それは、それに続くこれらの第1および第2のポリオレフィン材料の一緒のシラングラフトおよび架橋が、最終シラン架橋ポリオレフィンエラストマーにおいてコア樹脂構造を形成するものであるためである。さらなるポリオレフィンを充填剤として、シラングラフト化、シラン架橋性、および/またはシラン架橋ポリオレフィンエラストマーのブレンドに加えて、最終生成物のために所望の通りヤング率を改善および/または修飾し得るが、40%以上の結晶化度を有するブレンドに加えられる任意のポリオレフィンは、最終シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの架橋構造中に化学的または共有結合的に組み込まれない。
【0042】
[0058]一部の態様では、第1および第2のポリオレフィンは、シラングラフト部分を伴うもしくは伴わない1種もしくは複数のTPVおよび/またはEPDMをさらに含み得、TPVおよび/またはEPDMポリマーは、シラン−架橋剤ポリオレフィンエラストマー/ブレンドの20重量%までの量で存在する。
【0043】
グラフト化開始剤
[0059]グラフト化開始剤(本開示において「ラジカル開始剤」とまた称される)は、それぞれのポリオレフィンと反応して、シラン架橋剤分子と反応し、かつ/またはカップリングすることができる反応種を形成することによって、少なくとも第1および第2のポリオレフィンのグラフトプロセスにおいて利用することができる。グラフト化開始剤は、ハロゲン分子、アゾ化合物(例えば、アゾビスイソブチル)、カルボキシルペルオキシ酸(carboxylic peroxyacids)、ペルオキシ酸エステル、ペルオキシケタール、ならびにペルオキシド(例えば、アルキルヒドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、およびジアシルペルオキシド)を含むことができる。一部の実施形態では、グラフト化開始剤は、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル−ペルオキシ)ヘキシン−3,1,3−ビス(t−ブチル−ペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチル−ペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、およびt−ブチルペルベンゾエート、ならびにビス(2−メチルベンゾイル)ペルオキシド、ビス(4−メチルベンゾイル)ペルオキシド、t−ブチルペルオクトエート、クメンヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ラウリルペルオキシド、tert−ブチルペルアセテート、ジ−t−アミルペルオキシド、t−アミルペルオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ(butylpexoxy))−1,4−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、および2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチル−3−ヘキシンおよび2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシドから選択される有機過酸化物である。例示的なペルオキシドは、商品名LUPEROX(商標)として販売されているもの(Arkema、Inc.から入手可能)を含む。
【0044】
[0060]一部の態様では、グラフト化開始剤は、組成物の約0.15重量%〜約1.2重量%を含めて、組成物の0重量%超〜約2重量%の量で存在する。用いられる開始剤およびシランの量は、シラングラフト化ポリマーの最終構造に影響を与え得る(例えば、グラフトされたポリマーにおけるグラフトの程度、および硬化ポリマーにおける架橋度)。一部の態様では、反応性組成物は、少なくとも100ppmの開始剤、または少なくとも300ppmの開始剤を含有する。開始剤は、300ppm〜1500ppm、または300ppm〜2000ppmの量で存在し得る。シラン:開始剤重量比は、約30:1〜約400:1、約48:1〜約350:1、および約55:1〜約333:1を含めて、約20:1〜400:1であり得る。
【0045】
[0061]グラフト反応は、副反応(例えば、グラフト剤の単独重合)を最小化する一方で、ポリマー間骨格上へのグラフトを最適化する条件下で行うことができる。グラフト反応は、溶融物中で、溶液中で、固体状態で、および/または腫脹状態で行い得る。シラン処理(silanation)は、多種多様な機材(例えば、二軸スクリュー押出機、単軸スクリュー押出機、Brabender、密閉式ミキサー、例えば、バンバリーミキサー、およびバッチ反応器)において行い得る。一部の実施形態では、ポリオレフィン、シラン、および開始剤は、押出機の第1の段階において混合される。溶融温度(すなわち、ポリマーが溶融し始め、流動し始める温度)は、約130℃〜約250℃を含めて約120℃〜約260℃であり得る。
【0046】
シラン架橋剤
[0062]シラン架橋剤を使用して、第1および第2のポリオレフィン上へシラン部分を共有結合的にグラフトすることができ、シラン架橋剤は、アルコキシシラン、シラザン、シロキサン、またはこれらの組合せを含み得る。様々な潜在的なシラン架橋剤またはシラン架橋剤分子のグラフトおよび/またはカップリングは、それぞれのシラン架橋剤と反応するグラフト化開始剤によって形成される反応種によって促進される。
【0047】
[0063]一部の態様では、シラン架橋剤は、シラザンであり、シラザンは、例えば、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)またはビス(トリメチルシリル)アミンを含み得る。一部の態様では、シラン架橋剤は、シロキサンであり、シロキサンは、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)およびオクタメチルシクロテトラシロキサンを含み得る。
【0048】
[0064]一部の態様では、シラン架橋剤は、アルコキシシランである。本明細書で使用する場合、用語「アルコキシシラン」は、ケイ素原子、少なくとも1個のアルコキシ基および少なくとも1個の他の有機基を含む化合物を指し、ケイ素原子は、共有結合によって有機基と結合する。好ましくは、アルコキシシランは、アルキルシラン;アクリルをベースとするシラン;ビニルをベースとするシラン;芳香族シラン;エポキシをベースとするシラン;アミノをベースとするシラン、および−NH
2、−NHCH
3または−N(CH
3)
2を有するアミン;ウレイドをベースとするシラン;メルカプトをベースとするシラン;およびヒドロキシル基(すなわち、−OH)を有するアルコキシシランから選択される。アクリルをベースとするシランは、ベータ−アクリルオキシエチルトリメトキシシラン;ベータ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン;ガンマ−アクリルオキシエチルトリメトキシシラン;ガンマ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン;ベータ−アクリルオキシエチルトリエトキシシラン;ベータ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン;ガンマ−アクリルオキシエチルトリエトキシシラン;ガンマ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン;ベータ−メタクリルオキシエチルトリメトキシシラン;ベータ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;ガンマ−メタクリルオキシエチルトリメトキシシラン;ガンマ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;ベータ−メタクリルオキシエチルトリエトキシシラン;ベータ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン;ガンマ−メタクリルオキシエチルトリエトキシシラン;ガンマ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン;3−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシランを含む群から選択し得る。ビニルをベースとするシランは、ビニルトリメトキシシラン;ビニルトリエトキシシラン;p−スチリルトリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、およびビニルベンジルエチレンジアミノプロピルトリメトキシシランを含む群から選択し得る。芳香族シランは、フェニルトリメトキシシランおよびフェニルトリエトキシシランから選択し得る。エポキシをベースとするシランは、3−グリシドキシプロピル(glycydoxypropyl)トリメトキシシラン;3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン;3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、およびグリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシランを含む群から選択し得る。アミノをベースとするシランは、3−アミノプロピルトリエトキシシラン;3−アミノプロピルトリメトキシシラン;3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン;3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン;4−アミノブチルトリエトキシシラン;3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン;1−アミノ−2−(ジメチルエトキシシリル)プロパン;(アミノエチルアミノ)−3−イソブチルジメチルメトキシシラン;N−(2−アミノエチル)−3−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン;(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン;N−(6−アミノヘキシル)アミノメチルトリメトキシシラン;N−(6−アミノヘキシル)アミノメチルトリメトキシシラン;N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン;N−(2−アミノエチル)−1,1−アミノウンデシルトリメトキシシラン;1,1−アミノウンデシルトリエトキシシラン;3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン;m−アミノフェニルトリメトキシシラン;p−アミノフェニルトリメトキシシラン;(3−トリメトキシシリルプロピル)ジエチレントリアミン;N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン;N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン;ジメチルアミノメチルエトキシシラン;(N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン;(N−アセチルグリシジル(acetylglycysil))−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、およびアミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシランを含む群から選択し得る。ウレイドをベースとするシランは、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランであり得る。メルカプトをベースとするシランは、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、および3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを含む群から選択し得る。ヒドロキシル基を有するアルコキシシランは、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン;N−(ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン;ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン;N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4−ヒドロキシブチルアミド;1,1−(トリエトキシシリル)ウンデカノール;トリエトキシシリルウンデカノール;エチレングリコールアセタール;およびN−(3−エトキシシリルプロピル)グルコンアミドを含む群から選択し得る。
【0049】
[0065]一部の態様では、アルキルシランは、一般式:R
nSi(OR’)
4−nで表し得、式中、nは、1、2または3であり、Rは、C
1〜20アルキルまたはC
2〜20アルケニルであり、R’は、C
1〜20アルキルである。用語「アルキル」は、それ自体でまたは別の置換基の部分として、1〜20個の炭素原子、例えば、1〜10個の炭素原子、例えば、1〜8個の炭素原子、好ましくは、1〜6個の炭素原子を有する単一の炭素−炭素結合によって接合している直鎖状、分岐状または環状の飽和炭化水素基を指す。添字が本明細書で炭素原子に続いて使用されるとき、添字は、指名された基が含有し得る炭素原子の数を指す。このように、例えば、C
1〜6アルキルは、1〜6個の炭素原子のアルキルを意味する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、f−ブチル、2−メチルブチル、ペンチル、イソ−アミルおよびその異性体、ヘキシルおよびその異性体、ヘプチルおよびその異性体、オクチルおよびその異性体、デシルおよびその異性体、ドデシルおよびその異性体である。用語「C
2〜20アルケニル」は、それ自体でまたは別の置換基の部分として、2〜20個の炭素原子を有する1個もしくは複数の炭素−炭素二重結合を含む、直鎖状または分岐状であり得る不飽和ヒドロカルビル基を指す。C
2〜6アルケニル基の例は、エテニル、2−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニルおよびその異性体、2−ヘキセニルおよびその異性体、2,4−ペンタジエニルなどである。
【0050】
[0066]一部の態様では、アルキルシランは、メチルトリメトキシシラン;メチルトリエトキシシラン;エチルトリメトキシシラン;エチルトリエトキシシラン;プロピルトリメトキシシラン;プロピルトリエトキシシラン;ヘキシルトリメトキシシラン;ヘキシルトリエトキシシラン;オクチルトリメトキシシラン;オクチルトリエトキシシラン;デシルトリメトキシシラン;デシルトリエトキシシラン;ドデシルトリメトキシシラン:ドデシルトリエトキシシラン;トリデシルトリメトキシシラン;ドデシルトリエトキシシラン;ヘキサデシルトリメトキシシラン;ヘキサデシルトリエトキシシラン;オクタデシルトリメトキシシラン;オクタデシルトリエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルヒドロジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、トリフェニルシラノール、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、イソオクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、tert−ブチルエチルジメトキシシラン、tert−ブチルプロピルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、およびこれらの組合せを含む群から選択し得る。
【0051】
[0067]一部の態様では、アルキルシラン化合物は、トリエトキシオクチルシラン、トリメトキシオクチルシラン、およびこれらの組合せから選択し得る。
【0052】
[0068]シラン架橋剤として使用することができるシランのさらなる例には、これらに限定されないが、一般式CH
2=CR−(COO)
x(C
nH
2n)
ySiR’
3のものが含まれ、式中、Rは、水素原子またはメチル基であり、xは、0または1であり、yは、0または1であり、nは、1〜12の整数であり、各R’は、有機基でよく、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ)、アラルキルオキシ(araloxy)基(例えば、ベンジルオキシ)、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロパノイルオキシ)、アミノまたは置換アミノ基(例えば、アルキルアミノ、アリールアミノ)、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基から独立に選択し得る。xおよびyは両方とも、1と等しくてもよい。一部の態様では、3個のR’基の1個以下は、アルキルである。他の態様では、3個のR’基の2個以下は、アルキルである。
【0053】
[0069]効果的にオレフィンポリマーにグラフトし、架橋することができる当技術分野において公知の任意のシランまたはシランの混合物は、本開示の実施において使用することができる。一部の態様では、シラン架橋剤には、これらに限定されないが、エチレン性不飽和ヒドロカルビル基(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、シクロヘキセニルまたはガンマ−(メタ)アクリルオキシアリル基)および加水分解性基(例えば、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルボニルオキシ、またはヒドロカルビルアミノ基)を含む不飽和シランを含むことができる。加水分解性基の非限定的例には、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ(proprionyloxy)、およびアルキル、またはアリールアミノ基が含まれる。他の態様では、シラン架橋剤は、ポリマー上へとグラフトすることができる不飽和アルコキシシランである。さらに他の態様では、さらなる例示的なシラン架橋剤は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、ガンマ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、およびこれらの混合物を含む。
【0054】
[0070]シラン架橋剤は、約0.5重量%〜約5重量%を含めて、0重量%超〜約10重量%の量でシラングラフト化ポリオレフィンエラストマー中に存在し得る。シラン架橋剤の量は、オレフィンポリマーの性質、シラン自体、加工条件、グラフト効率、用途、および他の要因に基づいて変化し得る。シラン架橋剤の量は、反応性組成物の重量に基づいて、少なくとも4重量%または少なくとも5重量%を含めて、少なくとも2重量%であり得る。他の態様では、シラン架橋剤の量は、反応性組成物の重量に基づいて、少なくとも10重量%であり得る。さらに他の態様では、シラン架橋剤含量は、反応性組成物の重量に基づいて、少なくとも1%である。一部の実施形態では、押出機に供給されるシラン架橋剤は、約0.5重量%〜約10重量%のシランモノマー、約1重量%〜約5重量%のシランモノマー、または約2重量%〜約4重量%のシランモノマーを含み得る。
【0055】
縮合触媒
[0071]縮合触媒は、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマー上のシラングラフトの加水分解およびそれに続く縮合の両方を促進し、架橋を形成することができる。一部の態様では、架橋は、電子ビーム線の使用によって助長することができる。一部の態様では、縮合触媒は、例えば、有機塩基、カルボン酸、ならびに有機金属化合物(例えば、有機チタネート、ならびに鉛、コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛、およびスズの錯体またはカルボン酸塩)を含むことができる。他の態様では、縮合触媒は、脂肪酸および金属錯体化合物、例えば、金属炭酸塩;アルミニウムトリアセチルアセトネート、鉄トリアセチルアセトネート、マンガンテトラアセチルアセトネート、ニッケルテトラアセチルアセトネート、クロムヘキサアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネートおよびコバルトテトラアセチルアセトネート;金属アルコキシド、例えば、アルミニウムエトキシド、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムブトキシド、チタンエトキシド、チタンプロポキシドおよびチタンブトキシド;金属塩化合物、例えば、酢酸ナトリウム、オクチル酸スズ、オクチル酸鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルト、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエートおよびジブチルスズジ(2−エチルヘキサノエート);酸性化合物、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、トリクロロ酢酸、リン酸、モノアルキルリン酸、ジアルキルリン酸、p−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのリン酸エステル、モノアルキル亜リン酸およびジアルキル亜リン酸;酸、例えば、p−トルエンスルホン酸、無水フタル酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ギ酸、酢酸、イタコン酸、シュウ酸およびマレイン酸、これらの酸のアンモニウム塩、低級アミン塩または多価金属の塩、水酸化ナトリウム、塩化リチウム;有機金属化合物、例えば、ジエチル亜鉛およびテトラ(n−ブトキシ)チタン;およびアミン、例えば、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンおよびシクロヘキシルエチルアミンを含むことができる。さらに他の態様では、縮合触媒は、ジブチルスズジラウレート(ibutyltindilaurate)、ジオクチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、酢酸第一スズ、オクタン酸第一スズ、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、およびナフテン酸コバルトを含むことができる。シラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはブレンドの所望の最終材料特性によって、単一の縮合触媒または縮合触媒の混合物を利用し得る。縮合触媒(複数可)は、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマー/ブレンド組成物の全重量に基づいて、約0.25重量%〜約8重量%を含めて、約0.01重量%〜約1.0重量%の量で存在し得る。
【0056】
[0072]一部の態様では、架橋系は、放射線、熱、湿気、およびさらなる縮合触媒の組合せの1つまたは全てを含み、使用することができる。一部の態様では、縮合触媒は、0.25重量%〜8重量%の量で存在し得る。他の態様では、縮合触媒は、約1重量%〜約10重量%、または約2重量%〜約5重量%の量で含み得る。
【0057】
発泡剤
[0073]発泡剤は、押出および/または成形プロセスの間に、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーおよび縮合触媒ブレンドに加えられ、発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを生成する、化学的発泡剤(例えば、有機もしくは無機発泡剤)および/または物理的発泡剤(例えば、気体および揮発性低重量分子)でよい。
【0058】
[0074]一部の態様では、発泡剤は、当技術分野でマイクロカプセル化された起泡剤(MEBA)と他に称される、マイクロカプセル化された発泡剤を含めた物理的発泡剤であり得る。MEBAは、アクリルコポリマーシェル中への揮発性炭化水素のカプセル化によって形成される熱膨張可能なミクロスフィアとして定義される、物理的発泡剤のファミリーを含む。アクリルコポリマーシェルが膨張するとき、シェルの内側に位置する揮発性炭化水素(例えば、ブタン)は、シェル内でさらに膨張し、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマー中でセルまたはポケットを生じ、その重量を低減させる。MEBAのシェルは、破損しないように設計され、したがって起泡剤が膨張し、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーの密度を低減させるその能力を失わない。一部の態様では、MEBAは、約20μm〜約30μmの平均粒径を有する。例示的なMEBAは、商品名MATSUMOTO F−AC170Dとして販売されているものを含む。一部の態様では、MEBAは、有機および無機発泡剤を含めた他の発泡剤と組み合わせて使用し得る。
【0059】
[0075]使用し得る有機発泡剤は、例えば、アゾ化合物、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾシクロヘキシルニトリル、およびアゾジアミノベンゼン、N−ニトロソ化合物、例えば、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、およびトリニトロソトリメチルトリアミン、ヒドラジド化合物、例えば、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、2,4−トルエンジスルホニルヒドラジド、p,p−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)エーテル、ベンゼン−1,3−ジスルホニルヒドラジド、およびアリルビス(スルホニルヒドラジド)、セミカルバジド化合物、例えば、p−トルエンスルホニルセミカルバジド(p−toluilenesulfonylsemicarbazide)、および4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)、フッ化アルカン、例えば、トリクロロモノフルオロメタン、およびジクロロモノフルオロメタン、およびトリアゾール化合物、例えば、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾール、および他の公知の有機発泡剤を含むことができる。好ましくは、アゾ化合物およびN−ニトロソ化合物が使用される。さらに好ましくは、アゾジカルボンアミド(ADCA)およびN,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が使用される。上記で列挙した有機発泡剤は、単独で、または2種以上の任意の組合せで使用し得る。
【0060】
[0076]使用される有機発泡剤の分解温度および量は、発泡したシラン−架橋剤ポリオレフィンエラストマーの密度および材料特性に対して重要な因果関係を有することができる。一部の態様では、有機発泡剤は、約150℃〜約210℃の分解温度を有する。有機発泡剤は、ポリマーブレンドの全重量に基づいて、約.1重量%〜約40重量%、約5重量%〜約30重量%、約5重量%〜約20重量%、約10重量%〜約30重量%、または約1重量%〜約10重量%の量で使用することができる。有機発泡剤が150℃より低い分解温度を有する場合、配合の間に早期の発泡が起こり得る。一方で、有機発泡剤が210℃より高い分解温度を有する場合、泡を成形するのにより長く、例えば、15分超かかり、低い生産性をもたらし得る。さらなる発泡剤は、その分解温度が上記で定義した範囲内である任意の化合物を含み得る。
【0061】
[0077]使用し得る無機発泡剤は、例えば、炭酸水素塩、例えば、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素アンモニウム、炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、および炭酸アンモニウム、亜硝酸塩、例えば、亜硝酸ナトリウム、および亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、および他の公知の無機発泡剤、例えば、アジドを含む。一部の態様では、炭酸水素塩を使用し得る。他の態様では、炭酸水素ナトリウムを使用し得る。上記で列挙した無機発泡剤は、単独で、または2種以上の任意の組合せで使用し得る。無機発泡剤は、ポリマーブレンドの全重量に基づいて、約.1重量%〜約40重量%、約5重量%〜約30重量%、約5重量%〜約20重量%、約10重量%〜約30重量%、または約1重量%〜約10重量%の量で使用することができる。
【0062】
[0078]使用し得る物理的起泡剤は、例えば、超臨界二酸化炭素、超臨界窒素、ブタン、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタンを含む。物理的発泡剤は、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、約.1重量%〜約40重量%、約5重量%〜約30重量%、約5重量%〜約20重量%、約10重量%〜約30重量%、または約1重量%〜約10重量%の量で使用することができる。
【0063】
[0079]一部の態様では、例えば、炭酸水素ナトリウムおよび/もしくはクエン酸ならびにその塩または誘導体を含むことができる吸熱的起泡剤(発泡剤)を使用し得る。例示的なクエン酸発泡剤は、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレングリコール、およびクエン酸またはクエン酸誘導体の混合物を含む、商品名HYDROCEROL(登録商標)として販売されているものを含む。吸熱的起泡剤(発泡剤)についての所望の分解温度は、約160℃〜約200℃、または約175℃、約180℃、約185℃、約190℃、または約195℃であり得る。
【0064】
任意選択のさらなる構成要素
[0080]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、1種もしくは複数の充填剤を任意選択で含み得る。充填剤(複数可)は、シラングラフト化ポリオレフィンと共に押し出し得、一部の態様では、20%超、30%超、40%超、または50%超の結晶化度を有するさらなるポリオレフィンを含み得る。一部の態様では、充填剤(複数可)は、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属ケイ酸塩、粘土、タルク、カーボンブラック、およびシリカを含み得る。用途および/または所望の特性によって、これらの材料は、煙霧を出す(fumed)か、またはか焼し得る。
【0065】
[0081]金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、または金属ケイ酸塩の金属は、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、およびフランシウム);アルカリ土類金属(例えば、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、およびラジウム);遷移金属(例えば、亜鉛、モリブデン、カドミウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、テクネチウム、ルテニウム(ruthernium)、ロジウム、パラジウム、銀、ハフニウム、タンタル(taltalum)、タングステン、レニウム、オスミウム、インジウム、白金、金、水銀、ラザホージウム、ドブニウム、シーボーギウム、ボーリウム、ハッシウム、およびコペルニシウム);ポスト遷移金属(例えば、アルミニウム、ガリウム、インジウム、スズ、タリウム、鉛、ビスマス、およびポロニウム);ランタニド(例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテチウム);アクチニド(例えば、アクチニウム、トリウム、プロトアクチニウム、ウラニウム、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム、キュリウム、バークリウム、カリホルニウム、アインスタイニウム、フェルミウム、メンデレビウム、ノーベリウム、およびローレンシウム);ゲルマニウム;ヒ素;アンチモン;ならびにアスタチンから選択し得る。
【0066】
[0082]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはブレンドの充填剤(複数可)は、約1重量%〜約20重量%および約3重量%〜約10重量%を含めて、0重量%超〜約50重量%の量で存在し得る。
【0067】
[0083]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーおよび/または形成されるそれぞれの物品(例えば、固定用シーリングメンバー12)はまた、ワックス(例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、HDPEワックス、LDPEワックス、熱分解ワックス、副生成物ポリエチレンワックス、任意選択で酸化されたフィッシャートロプシュワックス、および官能化ワックス)を含み得る。一部の実施形態では、ワックス(複数可)は、約0重量%〜約10重量%の量で存在する。
【0068】
[0084]粘着付与樹脂(例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、修飾炭化水素、テルペン(terpens)、修飾テルペン、水素化テルペン、ロジン、ロジン誘導体、水素添加ロジン、およびこれらの混合物)はまた、シラン架橋ポリオレフィンエラストマー/ブレンド中に含み得る。粘着付与樹脂は、70℃〜約150℃の範囲の環球式軟化点、および177℃にて約3,000cP未満の粘度を有し得る。一部の態様では、粘着付与樹脂(複数可)は、約0重量%〜約10重量%の量で存在する。
【0069】
[0085]一部の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、1種もしくは複数の油を含み得る。油の非限定的なタイプは、白色鉱油およびナフテン系油を含む。一部の実施形態では、油(複数可)は、約0重量%〜約10重量%の量で存在する。
【0070】
[0086]一部の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、20%超、30%超、40%超、または50%超の結晶化度を有する1種もしくは複数の充填剤ポリオレフィンを含み得る。充填剤ポリオレフィンは、ポリプロピレン、ポリ(エチレン−co−プロピレン)、および/または他のエチレン/α−オレフィンコポリマーを含み得る。一部の態様では、充填剤ポリオレフィンの使用は、約5重量%〜約60重量%、約10重量%〜約50重量%、約20重量%〜約40重量%、または約5重量%〜約20重量%の量で存在し得る。充填剤ポリオレフィンの添加は、ヤング率を少なくとも10%、少なくとも25%、または少なくとも50%、最終シラン架橋ポリオレフィンエラストマーについて増加させ得る。
【0071】
[0087]一部の態様では、本開示のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、1種もしくは複数の安定剤(例えば、抗酸化剤)を含み得る。シラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、グラフトの前、グラフトの後、架橋の前、および/または架橋の後に処理し得る。他の添加物をまた含み得る。添加物の非限定的例は、帯電防止剤、染料、顔料、UV吸光剤、造核剤、充填剤、スリップ剤、可塑剤、難燃剤、潤滑剤、加工助剤、煙抑制剤、粘着防止剤、および粘度調整剤を含む。抗酸化剤(複数可)は、組成物の0.2重量%未満を含めた0.5重量%未満の量で存在し得る。
【0072】
[0088]一部の態様では、着色剤は、その生成の間にシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーまたはシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーとしてのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーに加え得る。一部の態様では、着色剤は、縮合触媒(例えば、LE4423/AMBICAT(商標))と組み合わせて加えてもよく、例えば、商業的サプライヤーによって提供されるような、黒色(PPM1200/2)、青色(PPM1201/2)、茶色(PPM1202/2)、緑色(PPM1203/2)、灰色(PPM1204/2)、オレンジ色(PPM1205/2)、赤色(PPM1206/2)、青紫色(PPM1207/2)、白色(PPM1208/2)、および/または黄色(PPM1200/2)を含めた色を含むことができる。
【0073】
シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを作製するための方法
[0089]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの合成/生成は、それぞれの構成要素を、押出の前にゴム化合物を混合および輸送するさらなるステップの必要性を除去する、単一ステップのMonosilプロセスを使用して1つの押出機において、または2ステップのSioplasプロセスを使用して2つの押出機において合わせることによって行い得る。
【0074】
[0090]ここで
図1を参照すると、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーを合成するために使用される単一ステップのMonosilプロセスおよび2ステップのSioplasプロセスの両方の間に使用される一般の化学的プロセスを提供する。プロセスは、グラフト化開始剤からの開始、それに続く第1および第2のポリオレフィンによる生長反応および連鎖移動を含むグラフトステップから始まる。グラフト化開始剤、一部の態様では、ペルオキシドまたはアゾ化合物は、ホモリシスによって切断され(homolytically cleaves)、2個のラジカル開始剤フラグメントを形成し、これは生長反応ステップによって第1および第2のポリオレフィン鎖の1つに移動する。今や第1または第2のポリオレフィン鎖上に位置するフリーラジカルは、次いで、シラン分子および/または別のポリオレフィン鎖へと移動することができる。開始剤およびフリーラジカルが消費されると、第1および第2のポリオレフィンについてのシラングラフト反応は完了する。
【0075】
[0091]さらに
図1を参照すると、シラングラフト反応が完了すると、安定な第1および第2のシラングラフト化ポリオレフィンの混合物が生成される。次いで、架橋触媒を第1および第2のシラングラフト化ポリオレフィンに加えて、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成し得る。架橋触媒は最初に、ポリオレフィン骨格上にグラフトされたシリル基の加水分解を促進して、反応性シラノール基を形成し得る。次いで、シラノール基は他のポリオレフィン分子上の他のシラノール基と反応して、シロキサン連結を介して一緒に連結しているエラストマーのポリオレフィンポリマー鎖の架橋されたネットワークを形成し得る。シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーの全体に亘るシラン架橋の密度は、エラストマーが示す材料特性に影響を与えることができる。
【0076】
[0092]ここで
図2および3Aを参照すると、2ステップのSioplasプロセスを使用したエラストマー物品を作製するための方法10を示す。方法10は、(例えば、二軸スクリュー押出機66での)0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン54、40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン58、シラン架橋剤(例えば、ビニルトリメトキシシラン、VTMO)を含むシランカクテル(silan cocktail)62およびグラフト化開始剤(例えば、ジクミルペルオキシド)を一緒に押し出して、シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90を形成させることを含むステップ14から始め得る。第1のポリオレフィン54および第2のポリオレフィン58は、添加ホッパー70を使用して反応二軸スクリュー押出機66に加え得る。シランカクテル62を、押出ラインのさらに下の二軸スクリュー74に加えて、第1および第2のポリオレフィン54、58ブレンドとのより良好な混合の促進を助け得る。揮発性有機化合物(VOC)の強制吸引(forced volatile organic compound (VOC) vacuum)78を、反応二軸スクリュー押出機66上で使用して、所望の反応圧力の維持を助け得る。ラジカル開始剤およびシラン架橋剤は、第1および第2のポリオレフィン54、58の両方と反応して、これらと新規な共有結合を形成するため、二軸スクリュー押出機66は反応性であると考えられる。溶融したシラングラフト化ポリオレフィンブレンドをペレット化されたシラングラフト化ポリオレフィンブレンド90に形成することができる水中ペレット製造機86へと射出するギヤポンプ82を使用して、溶融したシラングラフト化ポリオレフィンブレンドは反応二軸スクリュー押出機66を出ることができる。一部の態様では、溶融したシラングラフト化ポリオレフィンブレンドは、縮合触媒94の組込み(
図3Bを参照されたい)および最終エラストマー物品の形成の前に、ペレット、ピロウ、または任意の他の構成へと押し出し得る。
【0077】
[0093]反応二軸スクリュー押出機66は、様々な長さの二軸スクリュー押出機66に亘って延びる複数の異なる温度ゾーン(例えば、
図3Aに示されているようなZ0〜Z12)を有するように構成することができる。一部の態様では、それぞれの温度ゾーンは、約室温から約180℃、約120℃〜約170℃、約120℃〜約160℃、約120℃〜約150℃、約120℃〜約140℃、約120℃〜約130℃、約130℃〜約170℃、約130℃〜約160℃、約130℃〜約150℃、約130℃〜約140℃、約140℃〜約170℃、約140℃〜約160℃、約140℃〜約150℃、約150℃〜約170℃、および約150℃〜約160℃の範囲の温度を有し得る。一部の態様では、Z0は、約60℃〜約110℃または冷却なしの温度を有し得、Z1は、約120℃〜約130℃の温度を有し得、Z2は、約140℃〜約150℃の温度を有し得、Z3は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z4は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z5は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z6は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z7〜Z12は、約150℃〜約160℃の温度を有し得る。
【0078】
[0094]一部の態様では、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーの数平均分子量は、約5,000g/mol〜約25,000g/mol、約6,000g/mol〜約14,000g/mol、および25,000g/mol超を含めて、約4,000g/mol〜約30,000g/molの範囲であり得る。グラフトされたポリマーの重量平均分子量は、約10,000g/mol〜約30,000g/molを含めて、約8,000g/mol〜約60,000g/molであり得る。
【0079】
[0095]ここで
図2および3Bを参照すると、次の方法10は、シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90および縮合触媒94を一緒に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114を形成させるステップ18を含む。一部の態様では、1種もしくは複数の任意選択の添加物98を、シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90および縮合触媒94と共に加えて、シラン架橋ポリオレフィンオレフィンブレンドの最終材料特性を調節し得る。ステップ18において、シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90をシラノール形成縮合触媒94と混合して、シラングラフト上の反応性シラノール基が形成され、これは湿気および/または熱に曝露されたとき、それに続いて架橋することができる。一部の態様では、縮合触媒は、スルホン酸、抗酸化剤、プロセス助剤(process aide)、および着色のためのカーボンブラックの混合物を含むことができるAMBICAT(商標)LE4472であり、周囲の湿気は、縮合触媒94がシラン架橋性ポリオレフィンブレンド114をより長い期間(例えば、約48時間)に亘り架橋するのに十分である。シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90および縮合触媒94は、添加ホッパーおよび添加ギヤポンプ110を使用して反応単軸スクリュー押出機102に加え得る。シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90および縮合触媒94、および一部の態様では、1種もしくは複数の任意選択の添加物98の組合せを、反応単軸スクリュー押出機102の単軸スクリュー106に加え得る。シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90および縮合触媒94が溶融し、一緒に合わさり、溶融したシラングラフト化ポリオレフィンブレンド90の全体に亘り縮合触媒94が完全におよび均等に混合されるや否や架橋を開始することができるため、単軸スクリュー押出機102は反応性と考えられる。溶融したシラン架橋性ポリオレフィンブレンドを未硬化の固定用シーリングエレメントへと射出することができるダイを通して、溶融したシラン架橋性ポリオレフィンブレンド114は、反応単軸スクリュー押出機102を出ることができる。
【0080】
[0096]ステップ18の間に、シラングラフト化ポリオレフィンブレンド90が縮合触媒94と一緒に押し出されて、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114が形成されると、ある特定の量の架橋が起こり得る。一部の態様では、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114は、約25%が硬化、約30%が硬化、約35%が硬化、約40%が硬化、約45%が硬化、約50%が硬化、約55%が硬化、約60%が硬化、約65%が硬化、または約70%が硬化し得、ここで、ゲル試験(ASTM D2765)を使用して、最終シラン架橋ポリオレフィンエラストマー中の架橋の量を決定することができる。
【0081】
[0097]さらに
図2および3Bを参照すると、方法10は、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114を未硬化のエラストマー物品へと成形するステップ22をさらに含む。単軸スクリュー押出機102は、シラン架橋性ポリオレフィン114を溶融し、溶融したシラン架橋性ポリオレフィンブレンド114を未硬化のエラストマーエレメントへと押し出すことができるダイを通して押し出す。
【0082】
[0098]再び
図2を参照すると、方法10は、周囲温度もしくは高温度および/または周囲湿度もしくは高湿度にてシラン架橋性ポリオレフィンブレンド114または未硬化のエラストマー物品を架橋して、約0.80g/cm
3〜約0.89g/cm
3、0.60g/cm
3〜0.69g/cm
3、または0.50g/cm
3〜0.59g/cm
3の密度を有するエラストマー物品を形成させるステップ26をさらに含むことができる。より特定すると、この架橋プロセスにおいて、水はシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーのシランを加水分解し、シラノールが生成する。次いで、様々なシラングラフト上のシラノール基を縮合して、分子間の不可逆的なSi−O−Si架橋部位を形成させることができる。架橋されたシラン基の量、したがって最終ポリマー特性は、使用する触媒の量を含めた生成プロセスを制御することによってレギュレートすることができる。
【0083】
[0099]方法10のステップ26の架橋/硬化は、約20秒超〜約200秒または0超〜約20時間の期間に亘り起こり得る。一部の態様では、硬化は、約20秒〜約200秒、約1時間〜約20時間、約10時間〜約20時間、約15時間〜約20時間、約5時間〜約15時間、約1時間〜約8時間、または約3時間〜約6時間の期間に亘り起こる。架橋/硬化の間の温度は、約室温、約20℃〜約25℃、約20℃〜約150℃、約25℃〜約100℃、約20℃〜約75℃、約50℃〜約200℃、約100℃〜約400℃、約100℃〜約300℃、または約100℃〜約200℃であり得る。硬化の間の湿度は、約30%〜約100%、約40%〜約100%、または約50%〜約100%であり得る。
【0084】
[00100]一部の態様では、TPV加工条件に近い押出機の熱設定で、30対1の長いL/Dを伴う、熱可塑性物質を押し出すことができる押出機の設定を使用する。ここで押出物は周囲条件にて架橋する熱硬化性特性となる。他の態様では、このプロセスは、蒸気への曝露によって加速し得る。押出ステップの直後に、ゲル含量(架橋密度とまた称される)は、約40%、約50%、または約60%であり得るが、周囲条件で96時間後に、ゲル含量は、約80%超、約85%超、約90%超、または約95%超に達し得る。
【0085】
[00101]一部の態様では、1つもしくは複数の反応単軸スクリュー押出機102を使用して、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの1つもしくは複数のタイプを有する、未硬化のシーリングエレメントおよび対応する固定用シーリングメンバーを形成し得る。例えば、一部の態様では、1つの反応単軸スクリュー押出機102を使用して、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーを生成し、押し出してもよく、一方、第2の反応単軸スクリュー押出機102を使用して、第2のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを生成し、押し出し得る。最終物品または生成物の複雑さおよびアーキテクチャによって、反応単軸スクリュー押出機102の数およびタイプが決定される。
【0086】
[00102]任意の組合せで使用することができる、従前に考察した様々なエラストマー物品およびこれらのそれぞれの構成要素/組成物を概説および教示する記載は、示したような2ステップのSioplasプロセスを使用したエラストマー物品を作製するための方法10に同等に適切に適用されることが理解される。
【0087】
[00103]ここで
図4および5を参照すると、1ステップのMonosilプロセスを使用したエラストマー物品を作製するための方法200を示す。方法200は、(例えば、単軸スクリュー押出機216での)0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン54、40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン58、シラン架橋剤(例えば、ビニルトリメトキシシラン、VTMO)を含むシランカクテル62、およびグラフト化開始剤(例えば、ジクミルペルオキシド)、および縮合触媒94を一緒に押し出し、架橋性シラングラフト化ポリオレフィンブレンド114を形成させることを含むステップ204から始め得る。第1のポリオレフィン54、第2のポリオレフィン58、およびシランカクテル62は、添加ホッパー70を使用して、反応単軸スクリュー押出機216に加え得る。一部の態様では、シランカクテル62を、押出ラインのさらに下の単軸スクリュー220に加え、第1および第2のポリオレフィン54、58ブレンドとのより良好な混合の促進を助け得る。一部の態様では、1種もしくは複数の任意選択の添加物98を、第1のポリオレフィン54、第2のポリオレフィン58、およびシランカクテル62と共に加えて、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114の最終材料特性を修飾し得る。ラジカル開始剤、およびシランカクテル62のシラン架橋剤は、第1および第2のポリオレフィンブレンド54、58の両方と反応し、これらと新規な共有結合を形成するため、単軸スクリュー押出機216は反応性であると考えられる。さらに、反応単軸スクリュー押出機216は、縮合触媒94を溶融したシラングラフト化ポリオレフィンブレンド90と一緒に混合する。溶融したシラン架橋性ポリオレフィンブレンドを未硬化の固定用シーリングエレメントへと射出し、取出し、かつ/または押し出すことができるギヤポンプ(図示せず)および/またはダイを使用して、溶融したシラン架橋性ポリオレフィンブレンド114は反応単軸スクリュー押出機216を出ることができる。
【0088】
[00104]ステップ204の間に、第1のポリオレフィン54、第2のポリオレフィン58、シランカクテル62、および縮合触媒94が一緒に押し出されるにつれ、反応単軸スクリュー押出機216においてある特定の量の架橋が起こり得る(
図4および5を参照されたい)。一部の態様では、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114は、反応単軸スクリュー押出機216を出るときに、約25%が硬化、約30%が硬化、約35%が硬化、約40%が硬化、約45%が硬化、約50%が硬化、約55%が硬化、約60%が硬化、約65%が硬化、または約70%であり得る。ゲル試験(ASTM D2765)を使用して、最終シラン架橋ポリオレフィンエラストマー中の架橋の量を決定することができる。
【0089】
[00105]反応単軸スクリュー押出機216は、押出機に沿って様々な長さに亘って延びる複数の異なる温度ゾーン(例えば、
図5に示されているようなZ0〜Z7)を有するように構成することができる。一部の態様では、それぞれの温度ゾーンは、約室温から約180℃、約120℃〜約170℃、約120℃〜約160℃、約120℃〜約150℃、約120℃〜約140℃、約120℃〜約130℃、約130℃〜約170℃、約130℃〜約160℃、約130℃〜約150℃、約130℃〜約140℃、約140℃〜約170℃、約140℃〜約160℃、約140℃〜約150℃、約150℃〜約170℃、および約150℃〜約160℃の範囲の温度を有し得る。一部の態様では、Z0は、約60℃〜約110℃の温度を有し得るか、または冷却なしであり、Z1は、約120℃〜約130℃の温度を有し得、Z2は、約140℃〜約150℃の温度を有し得、Z3は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z4は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z5は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z6は、約150℃〜約160℃の温度を有し得、Z7は、約150℃〜約160℃の温度を有し得る。
【0090】
[00106]一部の態様では、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーの数平均分子量は、約5,000g/mol〜約25,000g/mol、約6,000g/mol〜約14,000g/mol、および25,000g/mol超を含めて、約4,000g/mol〜約30,000g/molの範囲であり得る。グラフトされたポリマーの重量平均分子量は、約10,000g/mol〜約30,000g/molを含めて、約8,000g/mol〜約60,000g/molであり得る。
【0091】
[00107]さらに
図4および5を参照すると、方法200は、シラン架橋性ポリオレフィンブレンドをエラストマーエレメントへと成形するステップ208をさらに含む。反応単軸スクリュー押出機216は、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114を溶融し、溶融したシラン架橋性ポリオレフィンブレンド114を未硬化のエラストマー物品へと押し出すことができるダイを通して押し出すことができる。
【0092】
[00108]さらに
図4を参照すると、方法200は、未硬化のエラストマー物品のシラン架橋性ポリオレフィンブレンド114を周囲温度もしくは高温度および周囲湿度もしくは高湿度にて架橋して、約0.80g/cm
3〜約0.89g/cm
3、0.60g/cm
3〜0.69g/cm
3、または0.50g/cm
3〜0.59g/cm
3の密度を有するエラストマー物品を形成させるステップ212をさらに含むことができる。架橋されたシラン基の量、したがって最終ポリマー特性は、使用する触媒の量を含めた生成プロセスを制御することによってレギュレートすることができる。
【0093】
[00109]シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114を架橋するステップ212は、約40秒超〜約200秒、0時間超〜約10時間、または0超〜約20時間の期間に亘り起こり得る。一部の態様では、硬化は、約10秒〜約200秒、約40秒〜約400秒、約1時間〜約20時間、10時間〜約20時間、約15時間〜約20時間、約5時間〜約15時間、約1時間〜約8時間、または約3時間〜約6時間の期間に亘り起こる。架橋および硬化の間の温度は、約室温、約20℃〜約425℃、約20℃〜約250℃、約25℃〜約200℃、または約20℃〜約75℃であり得る。硬化の間の湿度は、約30%〜約100%、約40%〜約100%、または約50%〜約100%であり得る。
【0094】
[00110]一部の態様では、TPV加工条件に近い押出機の熱設定で、30対1の長いL/Dを伴う、熱可塑性物質を押し出すことができる押出機の設定を使用する。ここで押出物は周囲温度またはそれ超の条件にて架橋する熱硬化性の特性となる。他の態様では、このプロセスは、蒸気への曝露によって加速し得る。押出の直後に、ゲル含量(架橋密度とまた称される)は、約40%、約50%、または約60%であり得るが、周囲条件で96時間後、ゲル含量は、約80%超、約85%超、約90%超、または約95%超に達し得る。
【0095】
[00111]一部の態様では、1つもしくは複数の反応単軸スクリュー押出機216(
図5を参照されたい)を使用して、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの1つもしくは複数のタイプを有する未硬化のシーリングエレメントおよび対応する固定用シーリングメンバーを形成し得る。例えば、一部の態様では、1つの反応単軸スクリュー押出機216を使用して、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーを生成し、押し出してもよく、一方、第2の反応単軸スクリュー押出機216を使用して、第2のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを生成し、押し出し得る。最終物品または生成物の複雑さおよびアーキテクチャによって、反応単軸スクリュー押出機216の数およびタイプが決定される。
【0096】
[00112]任意の組合せで使用することができる、従前に考察した様々なシラン架橋ポリオレフィンエラストマーおよびこれらのそれぞれの構成要素/組成物を概説および教示する記載は、示したような1ステップのMonosilプロセスを使用したエラストマー物品を作製するための方法200に同等に適切に適用されることが理解される。
【0097】
[00113]本開示のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを使用して製造し得るエラストマー物品の非限定的例は、固定用シール、例えば、ウェザーシール(例えば、成形した小部品/コーナーを含めたガラスランチャンネル)、サンルーフシール、コンバーティブルトップシール、ミラーシール、ボディパネルインターフェイスシール、固定されたウィンドウモールディング、モール一体成形ガラス(glass encapsulations)、カットラインシール、グリーンハウスモールディング、占有検出システムセンサースイッチ、ロッカーシール、アウターおよびインナーベルト、補助およびマージンシール、エッジ保護/ギンプシール、およびベルト下ブラケットおよびチャンネル;自動車用ホース、例えば、クーラントホース、空調ホース、および真空ホース;防振システム(AVS)構成要素、例えば、マウント(例えば、エンジン、ボティ、アクセサリ、構成要素)、ダンパー、ブッシング、ストラットマウント、およびアイソレーター;コーティング、例えば、ブレーキライン、燃料ライン、トランスミッションオイルクーラーライン、ブラケット、クロスメンバー、フレーム構成要素、ボティパネルおよび構成要素、サスペンション構成要素、ホイール、ハブ、スプリング、およびファスナーのためのコーティング;エアデフレクター、スポイラー、ファシア、およびトリム;ビルディング、ウィンドウ、およびドアシール;ブーツ、ベロー、およびグロメット;ガスケット(例えば、空気圧および/または水圧ガスケット);ワイヤーおよびケーブルシース;タイヤ;フロントガラスのワイパーおよびスクイジー;フロアマット;ペダルカバー;自動車用ベルト;コンベヤベルト;シュー構成要素;船舶バンパー;Oリング;バルブおよびシール;ならびにスプリング(例えば、機械式金属スプリングの代替品として)を含む。
【0098】
成形技術
[00114]モールド中へのシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーブレンド114の射出または添加は、いくつかの異なるアプローチの1つを使用して行い得る。選択した成形アプローチによって、エラストマー物品についての異なる材料特性を達成し得る。成形は、4つの下記のプロセス:圧縮成形、射出成形、射出圧縮成形、および超臨界射出成形の1つを使用することによって行うことができる。
【0099】
[00115]圧縮モールドプロセスによれば、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマー114は、所定の温度、圧力、および時間条件下で圧縮モールドまたはプレス中で加圧され、プレート様のスポンジの形態で発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーが得られる。シラン架橋性ポリオレフィンエラストマー114が加熱され、圧縮モールド中でプレスされると、化学的および/または物理的発泡剤は活性化して、発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーが形成される。次いで、プレート様のスポンジの部分および/またはエッジを、エラストマー物品のための所望の形状へと薄く裂き、切断し、かつ/または粉砕し得る。それに続いて、エラストマー物品を、エラストマー物品および他のそれぞれの構成要素を有する最終モールド中で熱および圧力下で再び成形し、次いで、アセンブリーを閉じられた状態のモールド中で冷却の間に加圧する。
【0100】
[00116]射出成形プロセスによれば、SioplasまたはMonosilプロセスにおいて使用される反応単軸スクリュー押出機102、216は、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマー114を調製し、上部モールドおよび下部モールドを有するモールド中に射出する。モールド中へのシラン架橋性ポリオレフィンエラストマー114の最初の射出によって、未硬化のエラストマー物品が形成される。未硬化のエラストマー物品を加熱し、硬化させると、化学的および/または物理的発泡剤は活性化して、発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーが形成される。これらの態様において使用されるモールドは、最終硬化エラストマー物品(発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマー)のサイズより小さなサイズを有するように設計される。シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーの発泡および膨張の後、未硬化のエラストマー物品は所望のサイズのエラストマー物品に膨張され、モールドは最終物品を放出する。
【0101】
[00117]射出圧縮モールドは、圧縮モールドおよび射出モールドの両方の態様を使用することによってエラストマー物品を形成するハイブリッドアプローチを提供する。射出圧縮プロセスによれば、SioplasまたはMonosilプロセスにおいて使用される反応単軸スクリュー押出機102、216は、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマー90の塊を調製し、これを上部モールドおよび下部モールドを有するモールド中に射出する。次いで、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマー114の塊を加熱し、モールド中にプレスし、未硬化のエラストマー物品を形成させ、一方、化学的および/または物理的発泡剤は活性化して、最終硬化エラストマー物品を作り上げる発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーが形成される。これらの射出圧縮プロセスにおいて使用されるモールドは、最終硬化エラストマー物品(発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマー)のサイズより小さなサイズを有するように設計される。シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの発泡および膨張の後、モールドは放出され、最終硬化エラストマー物品を排出する。
【0102】
[00118]超臨界流体発泡アプローチによれば、超臨界流体インジェクターを押出機にカップリングする。プロセスは、(例えば、
図5に提供するような反応単軸スクリュー押出機216での)0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン54、第2のポリオレフィン58、シラン架橋剤(例えば、ビニルトリメトキシシラン、VTMO)を含むシランカクテル62、グラフト化開始剤(例えば、ジクミルペルオキシド)、および縮合触媒94を一緒に押し出し、架橋性シラングラフト化ポリオレフィンブレンド114を形成させることから始める。第1のポリオレフィン54、第2のポリオレフィン58、およびシランカクテル62を、添加ホッパー70およびギヤポンプを使用して反応単軸スクリュー押出機216に加え得る。一部の態様では、シランカクテル62を、押出ラインのさらに下の単軸スクリュー220に加えて、第1および第2のポリオレフィン54、58ブレンドとのより良好な混合の促進を助け得る。一部の態様では、1種もしくは複数の任意選択の添加物98を、第1のポリオレフィン54、第2のポリオレフィン58、およびシランカクテル62と共に加えて、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114の最終材料特性を微調整し得る。
【0103】
[00119]超臨界流体インジェクターは、単軸スクリュー押出機216にカップリングし、超臨界流体、例えば、二酸化炭素または窒素を、これがダイを通してモールド中に射出される前に、シラン架橋性ポリオレフィンブレンド114に加え得る。次いで、反応単軸スクリュー押出機216は、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマー114をモールド中へ射出する。モールドへのシラン架橋性ポリオレフィンエラストマー11の最初の射出によって、未硬化のエラストマー物品が形成される。未硬化のエラストマー物品が加熱され、硬化すると、超臨界流体発泡剤は膨張し、発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーが形成される。これらの態様において使用されるモールドは、最終硬化エラストマー物品(発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマー)のサイズより小さなサイズを有するように設計される。発泡の後、発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、膨張を適応させるコアプルバック(core pull back)を使用して所望のサイズのエラストマー物品に膨張され、モールドは放出する。
【0104】
シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの物理的特性
[00120]「熱可塑性物質」は、本明細書で使用する場合、熱に曝露されたときに軟化し、室温に冷却したときその当初の状態に戻るポリマーを意味すると定義される。「熱硬化性物質」は、本明細書で使用する場合、硬化したときに凝固し、不可逆的に「固化」または「架橋」するポリマーを意味すると定義される。上記のMonosilまたはSioplasプロセスのいずれかにおいて、最終熱硬化性シラン架橋ポリオレフィンエラストマー物品を生成するために使用される様々な異なる材料の熱可塑性および熱硬化性の特性の慎重なバランスを理解することは重要である。反応二軸スクリュー押出機、反応単軸スクリュー押出機、および/または反応単軸スクリュー押出機を使用して混合され、反応する中間ポリマー材料のそれぞれは熱硬化性物質である。したがって、シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよびシラン架橋性ポリオレフィンブレンドは熱可塑性物質であり、それぞれの材料が流動することができるように加熱によって軟化することができる。シラン架橋性ポリオレフィンブレンドが未硬化のエラストマー物品へと押し出され、成形され、プレスされ、かつ/または形づくられると、シラン架橋性ポリオレフィンブレンドは、周囲温度もしくは高温度および周囲湿度もしくは高湿度にて架橋または硬化し始め、エラストマー物品およびシラン架橋ポリオレフィンブレンドまたはシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドを形成することができる。
【0105】
[00121]シラン架橋性ポリオレフィンブレンドおよび対応するシラン架橋ポリオレフィンブレンドの熱可塑性/熱硬化性挙動は、これらの材料を使用して実現される有望なエネルギー節約のために、本明細書で開示されている様々な組成物および物品のために重要である。例えば、製造者は、周囲温度もしくは低い温度および周囲湿度もしくは低い湿度にてシラン架橋性ポリオレフィンブレンドを硬化させることができることによってかなりの量のエネルギーを節約することができる。この硬化プロセスは典型的には、架橋性ポリオレフィンを加熱または蒸気処理するために著しい量のエネルギーを適用することによって当業界で行われる。本発明のシラン架橋性ポリオレフィンブレンドを周囲温度および/または周囲湿度にて硬化させる能力は、架橋性ポリオレフィンに必ず固有である特性ではないが、むしろシラン架橋性ポリオレフィンブレンドの相対的に低密度(すなわち、EPDMおよび/またはTPVと比較して)に依存する特性である。一部の態様では、さらなる硬化炉(curing overs)、加熱炉、蒸気炉、または押出機において提供されているもの以外の他の形態の熱生成機構は、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成するために使用しない。
【0106】
[00122]本開示のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの比重は、当技術分野で使用される既存のTPVおよびEPDM配合物の比重より低くてもよい。これらの材料の低減した比重はより低い重量のパーツをもたらし、それによって、自動車メーカーが改善された燃料経済のための増加する要求を満たすことを助けることができる。例えば、本開示のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの比重は、0.95〜1.2g/cm
3の比重を有し得る既存のTPV材料、および1.0〜1.35g/cm
3の比重を有し得るEPDM材料と比較して、約0.80g/cm
3〜約0.89g/cm
3、約0.85g/cm
3〜約0.89g/cm
3、約0.60g/cm
3〜約0.69g/cm
3、約0.50g/cm
3〜約0.59g/cm
3、0.90g/cm
3未満、0.89g/cm
3未満、0.88g/cm
3未満、0.87g/cm
3未満、0.86g/cm
3未満、または0.85g/cm
3未満であり得る。シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの低比重または密度は、下記の実施例1〜7における見出されたものの低い結晶化度に起因する。一部の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーの結晶化度パーセントは、10%未満、20%未満、または30%未満である。
【0107】
[00123]ここで
図6を参照すると、2つの既存のEPDM材料に対する、本開示の例示的なシラン架橋ポリオレフィンエラストマー(すなわち、説明文における「シラン架橋ポリオレフィンエラストマー」)の応力/ひずみ挙動を提供する。特に、
図12は、EPDM化合物AおよびEPDM化合物Bについての応力/ひずみ曲線の間の面積に対して、本開示のシラン架橋ポリオレフィンについての応力/ひずみ曲線の間のより小さな面積を示す。シラン架橋ポリオレフィンエラストマーについての応力/ひずみ曲線の間のこのより小さな面積は、エラストマー物品の用途のために望ましくてもよい。エラストマー材料は典型的には、繰り返し応力をかけられたとき、エネルギーの著しい損失を伴う非線形応力−ひずみ曲線を有する。本開示のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、より大きな弾性およびより小さな粘弾性を示し得る(例えば、線形曲線を有し、非常に低いエネルギー損失を示す)。本明細書に記載されているシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの実施形態は、これらの材料中に組み込まれる充填剤または可塑剤を有さず、そのため、これらの対応する応力/ひずみ曲線は、マリンス効果および/またはペイン効果を有さないか、または示さない。これらのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーについてマリンス効果を欠いていることは、シラン架橋ポリオレフィンブレンドに加えられる任意の通常の補強充填剤(例えば、カーボンブラック)または可塑剤を欠いていることによるものであり、そのため、応力−ひずみ曲線は、従前に遭遇した最大荷重によって決まらず、ここでは即時的および不可逆的な軟化が存在しない。これらのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーについてペイン効果を欠いていることは、シラン架橋ポリオレフィンブレンドに加えられる充填剤または可塑剤を欠いていることによるものであり、そのため、応力−ひずみ曲線は、従前に遭遇した小さなひずみ振幅によって決まらず、ここではひずみの振幅に基づいた粘弾性貯蔵弾性率における変化がない。
【0108】
[00124]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはエラストマー物品は、ASTM D395(22時間@23℃、70℃、80℃、90℃、125℃、および/または175℃)によって測定すると、約5.0%〜約30.0%、約5.0%〜約25.0%、約5.0%〜約20.0%、約5.0%〜約15.0%、約5.0%〜約10.0%、約10.0%〜約25.0%、約10.0%〜約20.0%、約10.0%〜約15.0%、約15.0%〜約30.0%、約15.0%〜約25.0%、約15.0%〜約20.0%、約20.0%〜約30.0%、または約20.0%〜約25.0%の圧縮永久ひずみを示すことができる。
【0109】
[00125]他の実装において、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーまたはエラストマー物品は、ASTM D395(22時間@23℃、70℃、80℃、90℃、125℃、および/または175℃)によって測定すると、約5.0%〜約20.0%、約5.0%〜約15.0%、約5.0%〜約10.0%、約7.0%〜約20.0%、約7.0%〜約15.0%、約7.0%〜約10.0%、約9.0%〜約20.0%、約9.0%〜約15.0%、約9.0%〜約10.0%、約10.0%〜約20.0%、約10.0%〜約15.0%、約12.0%〜約20.0%、または約12.0%〜約15.0%の圧縮永久ひずみを示すことができる。
【0110】
[00126]本開示のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーおよびエラストマー物品は、密度測定、示差走査熱量測定法(DSC)、X線回折、赤外分光法、および/または固体核磁気分光法(solid state nuclear magnetic spectroscopy)を使用して決定するように、約5%〜約40%、約5%〜約25%、約5%〜約15%、約10%〜約20%、約10%〜約15%、または約11%〜約14%の結晶化度を示し得る。本明細書に開示されているように、それぞれの試料の結晶化度を計算するために、DSCを使用して、溶融のエンタルピーを測定した。
【0111】
[00127]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーおよびエラストマー物品は、5℃/分または10℃/分の速度での第2の加熱ランを使用した示差走査熱量測定法(DSC)によって測定すると、約−75℃〜約−25℃、約−65℃〜約−40℃、約−60℃〜約−50℃、約−50℃〜約−25℃、約−50℃〜約−30℃、または約−45℃〜約−25℃のガラス転移温度を示し得る。
【0112】
[00128]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーおよびエラストマー物品は、外部の風化条件への3000時間の曝露の後でASTM D2244によって測定すると、約0.25△E〜約2.0△E、約0.25△E〜約1.5△E、約0.25△E〜約1.0△E、または約0.25△E〜約0.5△Eの風化による色の差異を示し得る。
【0113】
[00129]シラン架橋ポリオレフィンエラストマーおよびエラストマー物品は、EPDM試料と比較すると例外的なステイン耐性の特性を示し得る。Ex.3は、下記で開示するように、ASTM D1566によって測定すると、クラッキング、しわ、ひび割れ、イリデセンス(iridescense)、ブルーム、乳濁、分離、接着の損失、またはエンボスメントの損失を示さなかった。さらに、全ての生成されるシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの代表であるEx.3は、SunSimulationおよびスポッティング試験(PR231−2.2.15)によって測定すると、pH11、pH12.5、およびpH13のNaOH溶液中でスポッティングまたは変色を示さなかった。
【実施例】
【0114】
[00130]下記の実施例は、本開示によるエラストマー物品、組成物およびこれらを作製する方法のある特定の非限定的例を表す。
【0115】
材料
[00131]全ての化学物質、前駆体および他の構成物は、商業的なサプライヤーから得て、それ以上精製することなく提供されたまま使用した。
【0116】
実施例1
[00132]実施例1またはED4は、77.36重量%のENGAGE(商標)8150および19.34重量%のVISTAMAX(商標)6102を3.3重量%のSILFIN13と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例1のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。未硬化のエラストマー物品の実施例1のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例1の組成物は、下記の表1に提供する。
【0117】
実施例2
[00133]実施例2またはED76−4Aは、82.55重量%のENGAGE(商標)8842および14.45重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例2のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。未硬化のエラストマー物品の実施例2のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例2の組成物は、下記の表1に提供し、その材料特性のいくつかを
図13〜18に提供する。
【0118】
実施例3
[00134]実施例3またはED76−4Eは、19.00重量%のENGAGE(商標)8150、58.00重量%のENGAGE(商標)8842、および20.00重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例3のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。未硬化のエラストマー物品の実施例3のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例3の組成物は、下記の表1に提供する。
【0119】
実施例4
[00135]実施例4またはED76−5は、19.00重量%のENGAGE(商標)8150、53.00重量%のENGAGE(商標)8842、および25.00重量%のMOSTEN TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例4のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。未硬化のエラストマー物品の実施例4のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例4の組成物は、下記の表1に提供する。
【0120】
実施例5
[00136]実施例5またはED76−6は、16.36重量%のENGAGE(商標)8150、45.64重量%のENGAGE(商標)8842、および35.00重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例5のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。未硬化のエラストマー物品の実施例5のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例5の組成物は、下記の表1に提供する。
【0121】
[00137]下記の表1は、実施例1〜5のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーの組成物について記載する。
【0122】
【表1】
【0123】
実施例6
[00138]実施例6またはED108−2Aは、48.7重量%のENGAGE(商標)XLT8677またはXUS38677.15および48.7重量%のENGAGE(商標)8842を2.6重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例6のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを約360ppmのジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを未硬化のエラストマー物品として形成させた。未硬化のエラストマー物品の実施例6のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例6の組成物は、下記の表2に提供し、その材料特性のいくつかを
図13〜18に提供する。
【0124】
実施例7
[00139]実施例7またはED92は、41.4重量%のENGAGE(商標)XLT8677またはXUS38677.15、および41.4重量%のENGAGE(商標)8842、および14.4重量%のMOSTEN(商標)TB003を2.8重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例7のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを約360ppmのジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを未硬化のエラストマー物品として形成させた。未硬化のエラストマー物品の実施例7のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例7の組成物は、下記の表2に提供し、その材料特性のいくつかを
図13〜18に提供する。
【0125】
[00140]下記の表2は、実施例6〜7のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーの組成物について記載する。
【0126】
【表2】
【0127】
[00141]下記の表3は、実施例1の材料特性のいくつかを記載する。特に、23℃、70℃、80℃、90℃、125℃、および175℃にて22時間のASTM D395、方法Bを使用した、合わせた圧縮永久ひずみ(plied compression set)百分率を提供する。圧縮永久ひずみ百分率は、標準的なEPDMまたはTPV材料が一連の異なる温度に亘って変化するのと同じように変化しないという点で、実施例1は、本明細書に開示されているシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの代表である。一部の態様では、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーについての合わせた圧縮永久ひずみ百分率値における差異パーセントは、400%未満、300%未満、275%未満、250%未満、225%未満、または210%未満である。
【0128】
【表3】
【0129】
[00142]下記の表4は、実施例2〜4についての密度、硬度、低温および高温での性能、圧縮永久ひずみ、ならびに風化による材料特性を記載する。
【0130】
【表4-1】
【0131】
【表4-2】
【0132】
[00143]下記の表5は、開示されているシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの全ての代表である実施例2についての耐化学性材料の特性を記載する。方法Bは、軟化、染色、ブリスタリング、フレーキング、欠け落ち、チェッキング、チョーキング、ひび、スピル、ひけ、膨れ、粘着性、剥離、または層間剥離の何らかの証拠を報告することを含む。妥当性グレードは、0のCELAB差異および.2の耐性について5であり、妥当性グレードは、1.7のCELAB差異および±.3の耐性について4である。
【0133】
【表5】
【0134】
[00144]ここで
図13を参照すると、圧縮永久ひずみ百分率は、C
B=[(H
0−H
0’)/(H
0−H
comp)×100%によって示され、式中、H
0は、圧縮の前の当初の標本の厚さであり、H
0’は、試験後の標本の厚さであり、H
compは、試験の間の標本の厚さである。
図13に提供するように、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーから作製された実施例2、6、および7(
図13における「Ex.2、6および7」)のそれぞれは、TOSE53970(
図13における「TPS」)、スチレン系TPVまたはTPS、およびSANTOPRENE12167W175(
図13における「EPDM/PP」)、EPDM/PPコポリマーと比較して、1時間後により低い圧縮永久ひずみ、およびより速いスピードのひずみ回復(set recovery)を示した。比較上のTPVおよびEPDM材料に対する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマー(Ex.2、6および7)のそれぞれによって実現される圧縮永久ひずみ百分率は、これらの材料によって示される改善された高い弾性を示す。
【0135】
[00145]ここで
図14を参照すると、リップのひずみ回復百分率は、LSR=[(L
0’)/(L
0)×100%によって示され、式中、L
0は、圧縮の前の当初のリップ厚さであり、L
0’は、試験後のリップ厚さである。
図14に提供するように、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーから作製した実施例2、6、および7のそれぞれは、TPS(93%)またはEPDM/PPコポリマー(94%)と比較して、より高い1時間後のリップのひずみ回復(それぞれ、97%、97.5%、および99.2%)ならびにリップのひずみ回復のより速いスピードを示した。再び、TPVおよびEPDM材料に対する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーのそれぞれによって実現されるリップのひずみ回復百分率は、これらの材料によって示される改善された弾性を示す。
【0136】
[00146]ここで
図15を参照すると、23℃での1時間のリップの緩和速度百分率は、R(%)=(F
0−F
t)/(F
0)によって示され、式中、F
0は、最初の圧縮のために必要とされる最初の力であり、F
tは、試験期間の間の圧縮のために必要とされる最終力である。
図15に提供するように、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーから作製された実施例2、6、および7のそれぞれは、TPSまたはEPDM/PPコポリマーと比較して改善された緩和速度を示した。
【0137】
[00147]ここで
図16を参照すると、本開示の例示的なシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの応力/ひずみ挙動を提供する。
図16におけるトレースは、本開示のシラン架橋ポリオレフィンについての応力/ひずみ曲線の間で達成することができる特に小さな面積を示す。エラストマー材料は典型的には、繰り返し応力をかけられたとき、エネルギーの著しい損失を伴う非線形応力−ひずみ曲線を有する。本開示のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーは、より大きな弾性およびより小さな粘弾性を示す(例えば、線形曲線を有し、非常に低いエネルギー損失を示す)。これらの材料中に任意の充填剤または可塑剤を欠いていることは、マリンス効果および/またはペイン効果を示さないことをもたらす。
【0138】
[00148]ここで
図18を参照すると、実施例1、比較上のTPV、および比較上のEPDMについて、圧縮永久ひずみ性能は、一連の高温度および増加する期間に亘り実現する。グラフに示すように、シラン架橋ポリオレフィンエラストマー(Ex.1)の圧縮永久ひずみ%は、比較上のTPVおよびEPDM材料に対して、22hの試験時間について実現された上昇する温度(23℃〜175℃)に亘り僅かに増加する。Ex.1のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの圧縮永久ひずみ%は、TPVおよびEPDM材料について示される圧縮永久ひずみ%における劇的な増加と比較して、実現された温度範囲に亘って驚いたことに平坦に留まる。
【0139】
[00149]ここで
図17を参照すると、実施例1、比較上のTPV、および比較上のEPDMについて、圧縮永久ひずみ性能は、一連の高温度および増加する期間に亘り実現する。グラフに示すように、シラン架橋ポリオレフィンエラストマー(Ex.1)の圧縮永久ひずみ%は、比較上のTPVおよびEPDM材料に対して、実現された上昇する温度(70℃〜175℃)および試験時間(22h〜1000h)に亘り僅かに増加する。
【0140】
[00150]
図19および下記の表6は、EPDM9724およびTPV121−67に対する、実施例2〜4の圧縮永久ひずみ性能に関してさらなるデータを提供する。表6は、EPDM9724(「EPDM」)およびTPV121−67(「TPV」)に対する、実施例2〜4についての3連で行った圧縮永久ひずみデータを提供する。
図19は、72時間、23℃にて、および70時間、125℃にて行った、これらの試料についての平均圧縮永久ひずみ値をプロットする。
【0141】
【表6】
【0142】
実施例8
[00151]実施例8(Ex.8)またはED108−2Aは、48.70重量%のENGAGE(商標)8842および48.70重量%のXUS38677.15を2.6重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN13と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例8のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、1.7重量%のHydrocerol1170発泡剤、2重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および360ppmのジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。次いで、未硬化の動的シーリングメンバーの実施例8のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを、周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例8の組成物は下記の表7に提供し、その材料特性を下記の表8に提供する。
【0143】
実施例9
[00152]実施例9(Ex.9)またはED108−2Bは、48.70重量%のENGAGE8842および48.70重量%のXUS38677.15および2.6重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN13をExact9061/SpectraSyn10(70/30)と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例2のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを1.7重量%のHydrocerol1170発泡剤、2重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および360ppmのジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。次いで、未硬化のエラストマー物品の実施例9のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例9の組成物は下記の表7に提供し、その材料特性を下記の表8に提供する。表8に下記でまた提供するのは、比較上のEPDM材料(「EPDM」)と関連する特性である。
【0144】
【表7】
【0145】
【表8】
【0146】
[00153]ここで
図14を参照すると、2%触媒(「2%触媒を有するEx.8」)、3%触媒(3%触媒を有するEx.1」)、およびスリップコートを伴う2%触媒(「2%触媒およびスリップコートを有するEx.8」)と架橋した、Ex.8のED108−2A樹脂(すなわち、実施例8において上記で調製するような)についての、位置に対する荷重プロットを提供する。比較例の位置に対する荷重プロットを、伝統的なEPDMスポンジ材料(「EPDM」)について提供する。Ex.8の材料(すなわち、本開示による動的シラン架橋ポリオレフィンエラストマー)は、比較上のEPDM化合物についての荷重/位置曲線の間の面積と比較して、荷重/位置曲線の間のより小さな面積を示す。動的シラン架橋ポリオレフィンエラストマーについての荷重/位置曲線の間のこのより小さな面積は、エラストマー物品、例えば、様々なシーリング用途のために使用することができるウェザーストリップのために望ましくてもよい。さらに、Ex.8のポリオレフィンブレンドは、組み込まれている充填剤または可塑剤を含有せず、そのため、これらのブレンドについての対応する荷重/位置曲線のそれぞれは、マリンス効果および/またはペイン効果を有さないか、または示さない。
【0147】
[00154]縮合触媒の選択は、試料についての最終材料特性に対する影響を有し得る。例えば、実施例9のED108−2Bのシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーは、48.70重量%のENGAGE8842および48.70重量%のXUS38677.15および2.6重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN13をExact9061/SpectraSyn10(70/30)と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、これらの実施例9のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、2つの異なる縮合触媒:(a)1.7重量%のHydrocerol1170発泡剤、2重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および360ppmのジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒;ならびに(b)1.7重量%のHydrocerol1170発泡剤、2重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および360ppmのジブチルスズジラウレート(DBTDL)縮合触媒と共に押し出した。したがって、2種のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマー(「DOTL」および「DBTDL」として同定される)が形成され、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。これらの架橋性エラストマーの材料特性の差異は、表9および10に下記で示す。
【0148】
【表9】
【0149】
【表10】
【0150】
[00155]ここで
図15を参照すると、超臨界ガス射出および化学的発泡剤を使用して発泡させたシラン架橋ポリオレフィンエラストマーについて断面図を提供する。画像によって提供するように、化学的発泡剤からもたらされる孔径は、20μm〜147μmであり、一方、超臨界ガス射出からもたらされる孔径は、46μm〜274μmである。本明細書で開示されているそれぞれのシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーのそれぞれを発泡させる選択した発泡剤のタイプによって、種々の異なる孔径を得ることができ、これは発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの最終密度に影響を与える。一部の態様では、孔径は、20μm〜200μm、25μm〜400μm、または25μm〜300μmであり得る。
【0151】
実施例10
[00156]実施例10(Ex.10)またはED76−4Aは、82.55重量%のENGAGE(商標)8842および14.45重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例10のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、2.0重量%のMBF−AC170EVAマイクロカプセル化された起泡剤、3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および0.7重量%のAD−2プロセス助剤(process aide)と共に押し出し、発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品の形態へと押し出した。次いで、未硬化のエラストマー物品の実施例10の発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致する発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例10の組成物は下記の表11に提供し、その発泡したシラン架橋ポリオレフィンブレンドと関連する材料特性を下記の表12に提供する。
【0152】
実施例11
[00157]実施例11(Ex.11)またはED76−4Eは、19.00重量%のENGAGE(商標)8150、58.00重量%のENGAGE(商標)8842、および20.00重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例2のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、2.0重量%のMBF−AC170EVAマイクロカプセル化された起泡剤、3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および0.7重量%のAD−2プロセス助剤(process aide)と共に押し出し、発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。次いで、未硬化のエラストマー物品の実施例11の発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを、周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致する発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例11の組成物は下記の表11に提供し、その発泡したシラン架橋ポリオレフィンブレンドと関連する材料特性を、下記の表12に提供する。
【0153】
実施例12
[00158]実施例12(Ex.12)またはED76−5は、19.00重量%のENGAGE(商標)8150、53.00重量%のENGAGE(商標)8842、および25.00重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例3のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを2.0重量%のMBF−AC170EVAマイクロカプセル化された起泡剤、3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および0.7重量%のAD−2プロセス助剤(process aide)と共に押し出し、発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、これを次いで、未硬化のエラストマー物品へと押し出した。次いで、未硬化のエラストマー物品の実施例12の発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを、周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致する発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例12の組成物は下記の表11に提供し、その発泡したシラン架橋ポリオレフィンブレンドと関連する材料特性を、下記の表12に提供する。
【0154】
実施例13
[00159]実施例13(Ex.13)またはED76−6は、16.36重量%のENGAGE(商標)8150、45.64重量%のENGAGE(商標)8842、および35.00重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例13のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、2.0重量%のMBF−AC170EVAマイクロカプセル化された起泡剤、3重量%のAMBICAT(商標)LE4472縮合触媒、および0.7重量%のAD−2プロセス助剤(process aide)と共に押し出し、発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを形成させ、次いで、これを未硬化のエラストマー物品へと押し出した。次いで、未硬化のエラストマー物品の実施例4の発泡したシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを、周囲温度および湿度にて硬化させて、本開示のエラストマーと一致する発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成させた。実施例13の組成物は下記の表11に提供し、その発泡したシラン架橋ポリオレフィンブレンドと関連する材料特性を、下記の表12に提供する。
【0155】
【表11】
【0156】
【表12】
【0157】
実施例14
[00160]発泡したエラストマー物品は、48.7重量%のENGAGE(商標)XLT8677またはXUS38677.15および48.7重量%のENGAGE(商標)8842を2.6重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出す反応二軸スクリュー押出機66(
図3Aを参照されたい)を使用して調製し、ED108−2Aのシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次に、超臨界流体インジェクター(図示せず)を備えた反応単軸スクリュー押出機102(
図3Bを参照されたい)を用いて、ブレンドをさらに加工し、ここで超臨界流体媒体は、0.29kg/hの気体流量を伴う窒素(N
2)であった。インジェクターの開弁時間は10秒であり、圧力は140バールにて維持した。0.5重量%の気体負荷を、75mm/sの射出スピードと共に使用した。使用したED108−2A材料の重量は、153.4gであった。このように得られた試料は、密度スケールを使用して測定すると0.382g/cm
3の密度を有する。縮合触媒は加えず、精密な開口は1.5mmであった。実施例14についての材料特性を表13において下記で列挙し、ここで圧縮永久ひずみ値はASTM D395によって測定し、密度値は、試料の重量、長さ、幅および厚さ(概ね9cm×10cm、および0.2〜0.5cmの厚さ)を測定することによって測定した。
【0158】
【表13】
【0159】
実施例15
[00161]発泡したエラストマー物品は、82.55重量%のENGAGE(商標)8842および14.45重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出す反応二軸スクリュー押出機66(
図5Aを参照されたい)を使用して調製し、ED76−4Aのシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次に、反応単軸スクリュー押出機102を次いで使用して、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、1.0重量%のジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒、および10重量%のMEBA化学的発泡剤と共に充填し、押し出した。対応する発泡したシラン架橋ポリオレフィンエラストマーの密度は、密度スケールを使用して測定すると0.304g/cm
3であった。実施例15についての圧縮永久ひずみデータは、表14において下記で列挙する。
【0160】
【表14】
【0161】
実施例16
[00162]実施例16またはED76−4Aは、82.55重量%のENGAGE(商標)8842、14.45重量%のMOSTEN(商標)TB003を3.0重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と一緒に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例16のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、300ppm〜400ppmのジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーが形成されたが、これは成形されるか、または未硬化のホースエレメントへと押し出すことができる。次いで、実施例16のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、対応するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成した。実施例16の組成物、およびこの実施例の様々な構成要素についての許容される組成物範囲は、下記の表15に提供する。
【0162】
【表15】
【0163】
実施例17
[00163]実施例17(Ex.17)またはED92−GFは、34.20重量%のENGAGE(商標)8842、41.20重量%のENGAGE(商標)XLT8677またはXUS38677.15、14.50重量%および19.34重量%のMOSTEN(商標)TB003、ならびに7.50重量%のRHS14/033(35%GF)を2.6重量%のSILAN RHS14/032またはSILFIN29と共に押し出すことによって生成し、シラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを形成させた。次いで、実施例17のシラングラフト化ポリオレフィンエラストマーを、ジオクチルスズジラウレート(DOTL)縮合触媒と共に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンエラストマーが形成されたが、これは成形されるか、または未硬化のホースエレメントへと押し出すことができる。実施例17のシラン架橋性ポリオレフィンエラストマーを周囲温度および湿度にて硬化させて、対応するシラン架橋ポリオレフィンエラストマーを形成した。実施例17の組成物、およびこの実施例の様々なエレメントについての許容される組成物範囲は、下記の表16に提供する。実施例17の材料特性を下記の表17に提供し、提供する材料特性は、本明細書に開示されているシラン架橋ポリオレフィンエラストマーのそれぞれが共有するものの代表である。
【0164】
[00164]実施例17の組成物は、200ppm〜約500ppmのジオクチルスズジラウレート(DOTL)触媒系を使用して硬化させ得る。ENGAGE(商標)8842ポリオレフィンエラストマーは、超低密度エチレン−オクテンコポリマーである。ENGAGE(商標)XLT8677ポリオレフィンエラストマーは、衝撃改質剤として機能するように加えられるエチレン−オクテンコポリマーである。MOSTEN(商標)TB003は、ポリプロピレンホモポリマーである。RHS14/033は、35重量%のガラス繊維を有するエチレン−オクテンコポリマーである。SILAN RHS14/032およびSILFIN29は両方とも、ビニルトリメトキシシランモノマーと、ブレンドに加えられる様々なポリオレフィンをグラフトおよび架橋するためのペルオキシド分子とのブレンドである。
【0165】
【表16】
【0166】
【表17】
【0167】
[00165]ウィリアムス摩耗試験方法(JIS K6242)を使用して実施例16および17について摩耗試験結果を行った。試験条件は、37±3rpmの回転スピード、35.5Nの荷重、および6分の試験時間を含んだ。結果を表18において下記で提供する。
【0168】
【表18】
【0169】
シランの効果
[00166]ポリオレフィンエラストマー(Engage8842)、ポリプロピレン(PP4.0)、およびシラン(silfin13)のブレンドを、高温にて二軸スクリュー押出機において混合し、シランをポリオレフィン上にグラフトした。シランの量は変化した。結果を下記の表19に示す。このブレンドについて、引張り、伸び、および引裂きC(TC)は、2.6重量%のシランカクテルにおいて良好であったが、C/S結果は、2.8重量%についてより低かった。
【0170】
【表19】
【0171】
ポリプロピレンの効果
[00167]ポリプロピレンの効果も試験した。変化する量のTAMFER(商標)PN3560およびPP4.0を使用した。結果を下記の表20に示す。ED76をED87と比較すると、伸びにおける僅かな改善が観察されたが、全体的に、PN−3560(透明性、可撓性、軟度、および耐衝撃性を改善するように設計されたプロピレンをベースとするポリマー、特製オレフィン樹脂)の添加による著しい改善は見られなかった。理論に束縛されるものではないが、PN3560は、結晶領域のより高い融点によって合わせたC/Sを改善させると考えられる。
【0172】
【表20】
【0173】
XUSポリマーの効果
[00168]XUSポリマーの効果をまた研究した。結果を下記の表21に示す。ENGAGE(商標)8842およびXUS38677.15は、両方ともエチレン−オクテンコポリマーである。ENGAGE(商標)8842は、約55%のエチレンを有し、XUS38677.15は、約52%のエチレンを有する。しかし、XUS38677.15は、ブロックオレフィンコポリマーであり、柔らかいセグメントは、アモルファス(低い圧縮永久ひずみを有する)である。硬いセグメントは、70℃をかなり超えた融点を有する。優れた引張りおよびTC結果がED89について観察されたが、C/Sは高かった。より低いC/Sは、ED92からもたらされた。
【0174】
【表21】
【0175】
[00169]本開示の目的のために、用語「カップリングした」(その形態、カップル、カップリング、カップリングしたなどの全てにおいて)は一般に、2つの構成要素の互いへの直接的または間接的な接合を意味する。このような接合は、本質的に固定または本質的に可動性であり得る。このような接合は、互いに単一のボディとして一体化して形成される2つの構成要素および任意のさらなる中間メンバーで、または2つの構成要素で達成し得る。このような接合は、他に記述しない限り、本質的に永続的であり得るか、または本質的に除去可能もしくは放出可能であり得る。
【0176】
[00170]例示的な実施形態において示したような装置のエレメントの組立ておよび配置は単に例示的であることを留意することはまた重要である。本イノベーションのほんの少数の実施形態を本開示において詳細に記載してきたが、記載した主題の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなく、多くの修飾が可能である(例えば、様々なエレメントのサイズ、寸法、構造、形状および割合、パラメーターの値、取付け配置、材料の使用、色、配向などにおけるバリエーション)ことを、本開示を調査する当業者は容易に認識する。例えば、一体化して形成されているものとして示されるエレメントは、複数のパーツで組み立てられてもよいか、または複数のパーツとして示されるエレメントは、一体化して形成してもよく、インターフェイスの操作は、逆転させるか、または他に変化させてもよく、システムの構造および/またはメンバーまたはコネクターまたは他のエレメントの長さまたは幅は変化してもよく、エレメントの間に提供される調整位置の性質または数は変化してもよい。システムのエレメントおよび/またはアセンブリーは、十分な強度または耐久性を実現する、多種多様の色、テクスチャー、および組合せのいずれかの多種多様の材料のいずれかから組み立て得ることに留意すべきである。したがって、全てのこのような修飾は、本イノベーションの範囲内に含まれることを意図する。他の置換、修飾、変化、および省略は、本イノベーションの精神から逸脱することなく、所望および他の例示的な実施形態の設計、操作条件、および配置において行い得る。
【0177】
[00171]任意の記載されたプロセスまたは記載されたプロセス内のステップは、他の開示されているプロセスまたはステップと合わせて、本装置の範囲内で構造を形成し得ることが理解される。本明細書で開示されている例示的な構造およびプロセスは例示の目的のためであり、限定的であると解釈されない。
【0178】
[00172]上記の説明は、例示した実施形態の説明のみであると考えられる。当業者、および装置を作製または使用する者であれば、装置の修飾を思いつく。したがって、図面において示され、かつ上記で記載されている実施形態は、単に例示の目的のためであり、均等の原則を含めた特許法の原則によって解釈されるような下記の特許請求の範囲によって定義される、物品、プロセスおよび組成物の範囲を限定することを意図しないことが理解される。
非限定的な実施形態の列挙
【0179】
[00173]実施形態Aは、0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン;40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン;シラン架橋剤を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.90g/cm
3未満の密度を有する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドである。
【0180】
[00174]マイクロカプセル化発泡剤をさらに含む、実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0181】
[00175]密度が、0.70g/cm
3未満である、実施形態Aまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0182】
[00176]発泡剤をさらに含む、実施形態Aまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0183】
[00177]密度が、0.60g/cm
3未満である、実施形態Aまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0184】
[00178]圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約15.0%〜約35.0%である、実施形態Aまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0185】
[00179]第1のポリオレフィンが、約60重量%〜約97重量%のエチレン−オクテンコポリマーを含む、実施形態Aまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0186】
[00180]第2のポリオレフィンが、約10重量%〜約35重量%のポリプロピレンホモポリマー、および/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)を含む、実施形態Aまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0187】
[00181]シラン架橋剤が、約1重量%〜約4重量%のビニルトリメトキシシランを含む、実施形態Aまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Aのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0188】
[00182]実施形態Bは、0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン;40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン;シラン架橋剤;発泡剤を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.70g/cm
3未満の密度を有する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドである。
【0189】
[00183]第1のポリオレフィンが、約60重量%〜約97重量%のエチレン−オクテンコポリマーを含む、実施形態Bのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0190】
[00184]第2のポリオレフィンが、約10重量%〜約35重量%のポリプロピレンホモポリマー、および/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)を含む、実施形態Bまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Bのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0191】
[00185]シラン架橋剤が、約1重量%〜約4重量%のビニルトリメトキシシランを含む、実施形態Bまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Bのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0192】
[00186]約1重量%〜約4重量%のスルホン酸エステルを含む縮合触媒をさらに含む、実施形態Bまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Bのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0193】
[00187]密度が、0.60g/cm
3未満である、実施形態Bまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Bのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0194】
[00188]発泡剤が、マイクロカプセル化発泡剤を含む、実施形態Bまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Bのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0195】
[00189]圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約15.0%〜約35.0%である、実施形態Bまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Bのシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
【0196】
[00190]実施形態Cは、エラストマー物品を作製するための方法であって、0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン、シラン架橋剤およびグラフト化開始剤を一緒に押し出して、シラングラフト化ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと;シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよび縮合触媒を一緒に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと;シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを未硬化のエラストマー物品へと成形するステップと;未硬化のエラストマー物品の架橋性ポリオレフィンブレンドを周囲温度および周囲湿度にて架橋させて、0.70g/cm
3未満の密度を有するエラストマー物品を形成させるステップとを含み、エラストマー物品は、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示す、方法である。
【0197】
[00191]シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよび架橋性ポリオレフィンブレンドが、熱可塑性物質であり、架橋ポリオレフィンブレンドが、熱硬化性である、実施形態Cの方法。
【0198】
[00192]第1のポリオレフィンが、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、第2のポリオレフィンが、ポリプロピレンホモポリマーおよび/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)である、実施形態Cまたは介在するフィーチャのいずれかを伴う実施形態Cの方法。
本発明は以下の実施態様を含む。
(1)0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン;
40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン;
シラン架橋剤
を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、
ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.90g/cm
3未満の密度を有する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(2)マイクロカプセル化発泡剤をさらに含む、(1)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(3)密度が、0.70g/cm
3未満である、(1)または(2)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(4)発泡剤をさらに含む、(1)から(13)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(5)密度が、0.60g/cm
3未満である、(1)、(2)および(4)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(6)圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約15.0%〜約35.0%である、(1)から(5)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(7)前記第1のポリオレフィンが、約60重量%〜約97重量%のエチレン−オクテンコポリマーを含む、(1)から(6)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(8)前記第2のポリオレフィンが、約10重量%〜約35重量%のポリプロピレンホモポリマーおよび/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)を含む、(1)から(7)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(9)前記シラン架橋剤が、約1重量%〜約4重量%のビニルトリメトキシシランを含む、(1)から(8)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(10)0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン;
40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン;
シラン架橋剤;
発泡剤
を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、
ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.70g/cm
3未満の密度を有する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(11)前記第1のポリオレフィンが、約60重量%〜約97重量%のエチレン−オクテンコポリマーを含む、(10)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(12)前記第2のポリオレフィンが、約10重量%〜約35重量%のポリプロピレンホモポリマーおよび/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)を含む、(10)または(11)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(13)前記シラン架橋剤が、約1重量%〜約4重量%のビニルトリメトキシシランを含む、(10)から(12)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(14)約1重量%〜約4重量%のスルホン酸エステルを含む縮合触媒をさらに含む、(10)から(13)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(15)密度が、0.60g/cm
3未満である、(10)から(14)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(16)前記発泡剤が、マイクロカプセル化発泡剤を含む、(10)から(15)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(17)圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約15.0%〜約35.0%である、(10)から(16)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(18)エラストマー物品を作製するための方法であって、
0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン、シラン架橋剤およびグラフト化開始剤を一緒に押し出して、シラングラフト化ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと;
前記シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよび縮合触媒を一緒に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと;
前記シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを未硬化のエラストマー物品へと成形するステップと;
前記未硬化のエラストマー物品の前記架橋性ポリオレフィンブレンドを周囲温度および周囲湿度にて架橋させて、0.70g/cm
3未満の密度を有する前記エラストマー物品を形成させるステップと
を含み、
前記エラストマー物品は、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示す、方法。
(19)前記シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよび前記架橋性ポリオレフィンブレンドが、熱可塑性物質であり、架橋ポリオレフィンブレンドが、熱硬化性である、(18)に記載の方法。
(20)前記第1のポリオレフィンが、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、前記第2のポリオレフィンが、ポリプロピレンホモポリマーおよび/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)である、(18)または(19)に記載の方法。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン;
40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン;および
シラン架橋剤
を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、
ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.90g/cm
3未満の密度を有する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(2)マイクロカプセル化発泡剤をさらに含む、(1)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(3)ブレンドの密度が、0.70g/cm
3未満である、(1)または(2)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(4)発泡剤をさらに含む、(1)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(5)ブレンドの密度が、0.60g/cm
3未満である、(1)から(4)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(6)圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約15.0%〜約35.0%である、(1)から(5)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(7)前記第1のポリオレフィンが、約60重量%〜約97重量%のエチレン−オクテンコポリマーを含む、(1)から(6)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(8)前記第2のポリオレフィンが、ポリプロピレンホモポリマーおよび/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)を含み、前記第2のポリオレフィン中の前記ポリプロピレンホモポリマーおよび/または前記ポリ(エチレン−co−プロピレン)の量が約10重量%〜約35重量%である、(1)から(7)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(9)前記シラン架橋剤が、約1重量%〜約4重量%のビニルトリメトキシシランを含む、(1)から(8)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(10)0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン;
40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン;
シラン架橋剤;および
発泡剤
を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、
ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.70g/cm
3未満の密度を有する、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(11)前記第1のポリオレフィンが、約60重量%〜約97重量%のエチレン−オクテンコポリマーを含む、(10)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(12)前記第2のポリオレフィンが、ポリプロピレンホモポリマーおよび/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)を含み、前記第2のポリオレフィン中の前記ポリプロピレンホモポリマーおよび/または前記ポリ(エチレン−co−プロピレン)の量が約10重量%〜約35重量%である、(10)または(11)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(13)前記シラン架橋剤が、約1重量%〜約4重量%のビニルトリメトキシシランを含む、(10)から(12)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(14)約1重量%〜約4重量%のスルホン酸エステルを含む縮合触媒をさらに含む、(10)から(13)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(15)ブレンドの密度が、0.60g/cm
3未満である、(10)から(14)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(16)前記発泡剤が、マイクロカプセル化発泡剤を含む、(10)から(15)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(17)圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約15.0%〜約35.0%である、(10)から(16)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(18)エラストマー物品を作製するための方法であって、
0.86g/cm
3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン、シラン架橋剤およびグラフト化開始剤を一緒に押し出して、シラングラフト化ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと;
前記シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよび縮合触媒を一緒に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと;
前記シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを未硬化のエラストマー物品へと成形するステップと;
前記未硬化のエラストマー物品の前記架橋性ポリオレフィンブレンドを周囲温度および周囲湿度にて架橋させて、0.70g/cm
3未満の密度を有する硬化エラストマー物品を形成させるステップと
を含み、
前記硬化エラストマー物品は、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、約5.0%〜約35.0%の圧縮永久ひずみを示す、方法。
(19)前記シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよび前記架橋性ポリオレフィンブレンドが、熱可塑性物質であり、前記硬化エラストマー物品が、熱硬化性である、(18)に記載の方法。
(20)前記第1のポリオレフィンが、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、前記第2のポリオレフィンが、ポリプロピレンホモポリマーおよび/またはポリ(エチレン−co−プロピレン)である、(18)または(19)に記載の方法。
本発明は以下の他の実施態様を含む。
(1)0.86g/cm3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、ここで第1のポリオレフィンはエチレン/α−オレフィンコポリマーである;
40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン、ここで第2のポリオレフィンはエチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、又はエチレン/α−オレフィンコポリマーとプロピレン/α−オレフィンコポリマーの混合物であり、第2のポリオレフィンは第1のポリオレフィンより高い密度を有する;
40%超の結晶化度を有する、1重量%〜35重量%のポリプロピレン充填剤;および
シラン架橋
を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、
ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、5.0%〜35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.90g/cm3未満の密度を有し、5%〜20%の結晶化度を示す、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(2)マイクロカプセル化された発泡剤をさらに含む、(1)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(3)シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドが、3重量%〜10重量%のポリプロピレン充填剤を含み、0.70g/cm3未満の密度を有する、(1)または(2)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(4)シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドが5%〜10%の結晶化度を示す、(1)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(5)シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドが、3重量%〜10重量%のポリプロピレン充填剤を含み、0.60g/cm3未満の密度を有する、(1)から(4)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(6)圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、15.0%〜35.0%である、(1)から(5)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(7)前記第2のポリオレフィンが、エチレン/α−オレフィンコポリマーとプロピレン/α−オレフィンコポリマーの混合物である、(1)から(6)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(8)前記シラン架橋がビニルトリメトキシシラン及び/又はビニルトリエトキシシラン架橋剤に由来し、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドの0.5重量%〜5重量%の量で存在する、(1)から(7)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(9)0.86g/cm3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、ここで第1のポリオレフィンはエチレン/α−オレフィンコポリマーである;
40%未満の結晶化度パーセントを有する第2のポリオレフィン、ここで第2のポリオレフィンはエチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、又はエチレン/α−オレフィンコポリマーとプロピレン/α−オレフィンコポリマーの混合物であり、第2のポリオレフィンは第1のポリオレフィンより高い密度を有する;
40%超の結晶化度を有する、1重量%〜35重量%のポリプロピレン充填剤;および
ビニルをベースとするシラン架橋
を含む、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドであって、
ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、5.0%〜35.0%の圧縮永久ひずみを示し、0.90g/cm3未満の密度を有し、5%〜20%の結晶化度を示す、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(10)前記第2のポリオレフィンが、エチレン/α−オレフィンコポリマーとプロピレン/α−オレフィンコポリマーの混合物である、(9)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(11)前記ビニルをベースとするシラン架橋がビニルトリメトキシシラン及び/又はビニルトリエトキシシラン架橋剤に由来し、シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドの0.5重量%〜5重量%の量で存在する、(9)または(10)に記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(12)0.25重量%〜8重量%の縮合触媒をさらに含む、(9)から(11)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(13)シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドが、3重量%〜10重量%のポリプロピレン充填剤を含み、0.60g/cm3未満の密度を有する、(9)から(12)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(14)シラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンドが5%〜10%の結晶化度を示し、マイクロカプセル化された発泡剤を含む、(9)から(13)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(15)圧縮永久ひずみが、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、15.0%〜35.0%である、(9)から(14)のいずれかに記載のシラン架橋ポリオレフィンエラストマーブレンド。
(16)エラストマー物品を作製するための方法であって、
0.86g/cm3未満の密度を有する第1のポリオレフィン、ここで第1のポリオレフィンはエチレン/α−オレフィンコポリマーである;40%未満の結晶化度を有する第2のポリオレフィン、ここで第2のポリオレフィンはエチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマー、又はエチレン/α−オレフィンコポリマーとプロピレン/α−オレフィンコポリマーの混合物であり、第2のポリオレフィンは第1のポリオレフィンより高い密度を有する;40%超の結晶化度を有するポリプロピレン充填剤;シラン架橋剤およびグラフト化開始剤を一緒に押し出して、シラングラフト化ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと、ここで1重量%〜35重量%のシラングラフト化ポリオレフィンブレンドがポリプロピレン充填剤である;
前記シラングラフト化ポリオレフィンブレンド、縮合触媒および発泡剤を一緒に押し出して、シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを形成させるステップと;
前記シラン架橋性ポリオレフィンブレンドを未硬化のエラストマー物品へと成形するステップと;
前記未硬化のエラストマー物品の前記架橋性ポリオレフィンブレンドを周囲温度および周囲湿度にて架橋させて、0.90g/cm3未満の密度を有する硬化エラストマー物品を形成させるステップと
を含み、
前記硬化エラストマー物品は、ASTM D395(22時間@70℃)によって測定すると、5.0%〜35.0%の圧縮永久ひずみを示し、
エラストマー物品は5%〜20%の結晶化度を示し、
シラングラフト化ポリオレフィンブレンドおよびシラン架橋性ポリオレフィンブレンドは熱可塑性特性を示す、方法。
(17)ポリプロピレン充填剤の量が3重量%〜10重量%の範囲内である、(16)に記載の方法。
(18)発泡剤がマイクロカプセル化された発泡剤である、(16)または(17)に記載の方法。