【発明の効果】
【0005】
平面構造は、車両設備部材の当接面を形成する。当接面は、本発明の趣旨において、この面が力を収容可能であることを意味する。例えば、その際、ここで扱われているのは同様に載置面でもある。
例えば、この平面構造は、車両用ヘッドレスト、または、車両用アームレスト、または車両用シートの面として使用され得る。この平面構造は、弾性的に変形可能に形成されており、即ち、人体の当接または載置の際に、この平面構造が弾性的に変形する。負荷の軽減の後、この平面構造は、弾性的な復帰力に基づいて、自動的に初期位置に復帰する。
【0006】
平面構造は、少なくとも1つの平面体を備えており、前記平面体が、少なくとも1つの弾性的に変形可能な結合要素によって、少なくとも1つの他の平面体、及び/または、車両設備部材、特にこの車両設備部材のフレームと結合されている。
この平面体は、例えば、基本的に剛性に形成されている。この平面体と結合要素とは、例えば同じ材料から製造されている。1つの選択肢に従い、この平面体と結合要素は、異なる材料から製造されている。この平面体は、当接面の一部を形成する。1つ以上の平面体が存在する場合、この当接面は、複数の平面体、特に全ての平面体によって形成されている。
【0007】
平面構造が、複数の平面体を有する場合、全ての平面体が同じに構成されていることは可能である。1つの選択肢に従い、平面構造が、平面体の2つ以上の異なる様式を有することは可能である。それぞれの様式により、平面構造が、一つまたは複数の平面体を備えていることは可能である。
【0008】
弾性的に変形可能な結合要素を用いて、第1の平面体は、少なくとも1つの第2の平面体に対して相対的に、または、設備部材に対して相対的に、移動可能である。
人体部分(Koeperteils)の当接の際に、従って、弾性に基づいて、緩衝された制動が行われる。換言すれば、この当接は、使用者に、従って、剛性の面の際のように、硬質であるように思われるのではなく、むしろ、可撓性に基づいて柔軟に思われる。それにも拘らず、平面構造を、一体的に、例えば頭部当接部材または腕載置体のように、合成物質部材によって形成することは可能である。
【0009】
このようにして、仮に剛性の材料が、平面体及び/または結合要素のために使用されでも、これら結合要素の弾性的な変形の累積に基づいて、大きなばねストローク、即ち、平面構造の大きな変形を達成することは可能である。平面構造の剛性は、例えば、結合要素の材料、長さおよび数に依存する。
【0010】
平面体は、例えば板状に形成されている。即ち、外側面の寸法は、この平面体の厚さに関して小さい。この板が、例えば円形状、三角形状、四角形状または多角形状を有していることは可能である。
【0011】
1つの実施形態は、弾性的に変形可能な結合要素が、ウェブによって形成されていることによって特徴付けられている。
ウェブは、例えば1つの長さを有しており、この長さが、このウェブの直径
と比較して大きい。結合要素は、弾性的に変形可能である。即ち、この結合要素は、例えば、初期位置から歪められまたは捻じられ得、且つ、引き続いて、この結合要素の弾性的な復帰力に基づいて、再び、この結合要素の初期位置に戻る。
【0012】
1つの実施形態に従い、ウェブの長さは、このウェブの直径
と比較して大きい。このようにして、2つの平面体の間の、または、1つの平面体と設備部材との間の大きな相対的な移動が達成され得る。
【0013】
結合要素は、例えば、第1の結合によって、第1の平面体において、および、第2の結合によって、第2の平面体または車両設備部材において保持されている。静止位置において、結合要素は、弛緩された状態にある。弾性的に変形された第2の位置において、結合要素は、弾性的に変形されている。
基本的に、結合要素の中間部分と同様に端部領域も変形可能である。特に、変形の際に、結合要素の少なくとも1つの端部領域が、例えば捻じれによって変形される。第1の平面体は、このようにして、第2の平面体に対して相対的に移動可能であり、従って、この第1の平面体が、この第2の平面体に対して位置ずれされた、変形された位置において配置されている。
【0014】
1つの実施形態は、第1の外側面が1つの方向に延在し、および、第2の外側面が、同様にこの方向に延在し且つ第1の外側面に向かい合って位置するように配置されており、
第2の結合領域が、直線と第2の外側面との交点に対して、この方向に側方に位置ずれされており、
この直線が、第1の外側面と、第2の外側面との間の、最も短い結合を形成し、
この直線が、第1の結合領域を通って延びていることによって特徴付けられている。
この特徴に基づいて、結合要素は、変形の際に、隣接する平面体の位置ずれを可能にする。
【0015】
結合要素は、例えば、Z字形に形成されており、且つ、1つの中間部分、並びに、2つの端部分を有している。結合要素の変形は、例えば、この中間部分とこれら端部分との間の移行領域内において行われる。
【0016】
平面構造は、例えば、1つのモジュールを形成し、このモジュールが、車両設備部材の組み付け座部内において配置され得る。この平面構造は、例えば、フレームに固定されている。このモジュールが、例えば、保持およびロック手段を備えていることは可能であり、これら保持およびロック手段が、設備部材の対応する相手方手段と係合され得る。
【0017】
平面構造は、例えば、ヘッドレスト、アームレスト、または車両用シートの一部である。ここで、この平面構造が、当接面を、部分的または完全に形成することは可能である。
【0018】
本発明は、
図2の観点に従い、ヘッドレストに関している。
【0019】
そのようなヘッドレストは、周知の前使用から公知である。第1の発明の観点に対して言及された従来技術が引き合いに出される。
【0020】
本発明の課題は、そのヘッドレストの製造の手間暇および製造費用に関して改善されている、頭部当接面を有するヘッドレストを提供することである。それに加えて、本発明の課題は、汚染に関する、洗浄可能性およびこのヘッドレストの特性に関して有利であるヘッドレストを提供することである。
【0021】
この課題は、請求項1の特徴を有するヘッドレストによって解決される。
【0022】
ヘッドレストは、少なくとも1つの担持ロッドを有しており、前記担持ロッドを用いて、車両用シートにおいて支承されている。このヘッドレストは、更に、頭部当接面を有する頭部当接部材を備えており、その際、この頭部当接面が、少なくとも部分的に、第1の発明の観点に従う平面構造によって形成されている。
【0023】
1つの実施形態に従い、頭部当接部材は、基本的に、合成物質から形成されている。
頭部当接部材は、一体的に、特に合成物質射出成形部材として形成されている。この頭部当接部材は、例えば、1成分射出成形方法、または、2成分射出成形方法において製造され得る。平面構造は、例えば、頭部当接部材内へと統合されており、即ち、附設して形成されている。
選択的に、平面構造が、頭部当接部材に固定されていることは可能であり、または、例えば、モジュールとして形成されていることは可能であり、このモジュールが、次いで、この頭部当接部材の組み付け座部内において固定される。
【0024】
本発明の1つの実施形態は、頭部当接部材が、板として形成されていることによって特徴付けられている。板は、例えば、この板が、側方の眺望(横断面)において、I字形の形状、G字形の形状、またはO字形の形状を有するように成形されている。
この板の1つの領域、特に1つの端部領域は、例えば、頭部当接面を形成している。
この板の1つの領域、特に1つの端部領域は、例えば、少なくとも1つの担持ロッドまたは1つの担持ロッドあぶみ状体における頭部当接部材の保持のための、固定領域を形成している。
【0025】
頭部当接部材は、例えば直接的に支承装置に保持されている。この頭部当接部材は、1つの領域、例えば1つの担持ロッドの1つの端部領域のための、または、担持ロッドあぶみ状体の1つの領域のための、例えば少なくとも1つの組み付け座部を有している。
【0026】
頭部当接部材は、例えば頭部当接面のための衝突面を形成している。即ち、ヘッドレストの当接面は、例えば弾性的な変形によって、頭部当接部材が衝突面と接触の状態になるまで移動する。弾性的な変形は、その際、平面構造の変形によって、及び/または、頭部当接面を形成する全頭部当接領域の変形によって行われる。
例えば、頭部当接面が1つの板の領域として形成されていることは可能であり、この板が平面構造を有し、その際、この板及び/または平面構造が変形され得る。
【0027】
快適性の向上のために、頭部当接装置、特に頭部当接面は、例えば柔軟な載置部を備えている。この柔軟な載置部は、例えばクッションによって形成されている。このクッションが、例えば頭部当接部材に解離可能に固定されていることは可能である。
【0028】
本発明の更なる利点は、概略的な図内において図示された実施例の説明に基づいて与えられる。