(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る箱詰め装置10について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0027】
以下の説明において、方向や位置を説明するために上、下、左、右、前(正面)、後(背面)等の語を用いる場合があるが、特に断りの無い場合、図中に矢印で示した上、下、左、右、前、後に従うものとする。また、以下の説明では、方向や位置関係等を説明するために平行、直交、水平、垂直等の表現を用いる場合があるが、これには、厳密に平行、直交、水平、垂直等の場合だけではなく、実質的に平行、直交、水平、垂直等の場合を含む。
【0028】
(1)全体概要
初めに箱詰め装置10を含む製函・箱詰めシステム1について概説する。
【0029】
製函・箱詰めシステム1は、ダンボールシートSからダンボール箱Cを製函し、製函したダンボール箱Cに、梱包対象物としての軟包材で包まれた物品を装填する装置である。物品は、限定するものではないが、例えば、袋Aに収容されたスナック菓子である。
【0030】
袋Aは、限定するものではないが、筒状に形成されたシートの上下を、横シールAwにより閉じた袋である(
図3参照)。袋Aは、限定するものではないが、矩形状に形成された扁平な袋である(
図3参照)。物品を収容する袋Aの材質は、限定するものではないが、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、紙等の変形可能な柔軟な素材である。
【0031】
製函・箱詰めシステム1は、製函装置2と、箱詰め装置10と、閉箱装置3と、制御ユニット40と、を主に含む(
図1及び
図4参照)。
【0032】
製函装置2は、ダンボールシートS(折りたたまれた状態のダンボール箱C)を開き(開函し)、ダンボール箱Cの底蓋Bを閉じてテープTでテープ止めし、一方のみ(上蓋側のみ)開口したダンボール箱Cを製函する(
図1参照)。なお、底蓋Bの形成方法は例示であって、上記方法に限定されるものではない。例えば、製函装置2は、ダンボール箱CのフラップC2(
図2参照)を互いに隣接するフラップC2に重なるように、いわゆる卍折りして、底蓋Bを形成してもよい。製函装置2に製函されたダンボール箱Cは、図示しないコンベアにより箱詰め装置10まで搬送される(
図1参照)。製函装置2は、箱詰め装置10に次々と製箱したダンボール箱Cを送る。
【0033】
製函装置2の図示しないコンベアは、開口Op(
図7A参照)が横を向いた状態のダンボール箱Cを箱詰め装置10に供給する。具体的には、製函装置2の図示しないコンベアは、製函・箱詰めシステム1の正面側に底蓋Bが配置され、背面側に開口Op(閉じられていない上蓋側)が配置されたダンボール箱C、つまり開口Opを後方に向けたダンボール箱Cを箱詰め装置10に供給する。
【0034】
なお、製函・箱詰めシステム1で使用されるダンボール箱Cは、
図2のように、4つの側面部C11〜C14を有する環状に形成された側面部C1と、4つの側面部C11〜C14から延びる計8つの平板状のフラップC2と、を有する。
【0035】
箱詰め装置10に受け渡される時点で、製函・箱詰めシステム1の正面側のフラップC2は製函装置2により閉じられ、
図1のように底蓋Bが形成されている。一方、箱詰め装置10に供給される際、製函・箱詰めシステム1の背面側のフラップC21〜C24(C2)は、外向きに開いた状態である。言い換えれば、箱詰め装置10に供給される際、ダンボール箱Cは開口Opを後方に向けた状態である。ダンボール箱Cは、箱詰め装置10に、
図2のように側面部C14を下に向けた状態で供給される。
【0036】
箱詰め装置10は、開口Opを側方に向けたダンボール箱C内に、袋Aで包まれた物品を複数段詰めする装置である。つまり、箱詰め装置10は、既にダンボール箱C内に詰められた物品の上に、更に物品を積み重ねるようにして詰める装置である。ここでは、箱詰め装置10は、開口Opを側方に向けたダンボール箱C内に、袋Aで包まれた物品を4段詰めする(
図7L参照)。ただし、箱詰め装置10が詰む物品の段数は例示であってこれに限定されるものではない。例えば、箱詰め装置10が詰む物品の段数は、2段又は3段であってもよく、5段以上であってもよい。
【0037】
箱詰め装置10は、主に、落下機構20、保持移動部30、押込機構50、シャッタ機構60、こぼれ防止機構70,物品搬送機構80、及び箱搬送機構90を有する(
図7A参照)。
【0038】
落下機構20は、製函装置2から受け渡される、側面部C14を下に向け、開口Opを後方に向けたダンボール箱Cを落下させる。落下機構20が落下させるダンボール箱Cは、後述する保持移動部30の保持部31の支持面31a(
図7参照)上に落下する。支持面31a上に落下したダンボール箱Cは、後述する落下機構20の第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23の少なくとも一方により、後方に、物品装填場所まで移動させられる。
【0039】
なお、ここで、物品装填場所とは、
図7Aのように前後方向において物品搬送機構80に隣接する場所である。そして、物品装填場所とは、箱詰め装置10を上方から見た時に、ダンボール箱Cに物品が装填される場所を意味する。ダンボール箱Cは、物品装填場所において保持移動部30により上下方向に移動されることで、押込機構50により物品が押し込まれる高さ位置(物品押し込み位置)に移動させられる。
【0040】
なお、ここでは、落下機構20は、保持移動部30の保持部31の支持面31a上にダンボール箱Cを落下させるが、これに限定されるものではない。例えば、落下機構20は、保持移動部30の保持部31以外のダンボール箱Cを一時的に保持する受け止め保持部材上に、ダンボール箱Cを落下させてもよい。そして、箱詰め装置10は、ダンボール箱Cを受け止めた受け止め保持部材が、保持移動部30の保持部31がダンボール箱Cを保持するまでの間、ダンボール箱Cを保持するよう構成されてもよい。
【0041】
保持移動部30は、落下機構20により上方から落下するダンボール箱Cを受け止める。また、保持移動部30は、落下機構20により水平方向に物品装填場所まで移動させられたダンボール箱Cを保持し、ダンボール箱Cを上下方向に移動させる。また、保持移動部30は、上下方向に物品押し込み位置まで移動させたダンボール箱Cを、押込機構50が物品を押し込む際に、物品押し込み位置で保持する。また、保持移動部30は、物品が装填済みのダンボール箱Cを、後述する箱搬送機構90のコンベアベルト91上に移動させる。
【0042】
押込機構50は、保持移動部30により保持されているダンボール箱Cに、ダンボール箱Cの開口Op(側方開口)から物品を押し込む。押込機構50は、ダンボール箱Cの開口Opから、物品を各ダンボール箱Cに繰り返し押し込み、ダンボール箱C内に袋Aで包まれた物品を複数段詰めする。
【0043】
こぼれ防止機構70は、ダンボール箱C内の物品のダンボール箱Cの開口Opからのこぼれを防止する。
【0044】
箱搬送機構90は、保持移動部30によりコンベアベルト91上に戴置された開口Opが上方を向いた状態のダンボール箱Cを、閉箱装置3へと搬送する。
【0045】
閉箱装置3は、箱搬送機構90から搬送されてきた開口Opを上方に向けたダンボール箱CのフラップC2(フラップC21〜C24)を閉じて上蓋を形成し、テープ止めする。閉箱装置3により上蓋が閉じられたダンボール箱Cは、製函・箱詰めシステム1から搬出される。
【0046】
制御ユニット40は、箱詰め装置10の一部を構成する。制御ユニット40は、
図3のように箱詰め装置10の各種構成と電気的に接続され、箱詰め装置10の各種構成の動作を制御する。また、制御ユニット40は、製函装置2及び閉箱装置3の各種構成と電気的に接続され、製函装置2及び閉箱装置3の各種構成の動作を制御する。なお、制御ユニット40は、ここでは、製函装置2、箱詰め装置10及び閉箱装置3の全ての動作を制御するが、これに限定されるものではない。製函・箱詰めシステム1は、製函装置2及び閉箱装置3の動作を制御する、制御ユニット40とは別の制御ユニットを有してもよい。
【0047】
(2)詳細構成
以下に、箱詰め装置10(制御ユニット40を含む)について詳細を説明する。
【0048】
(2−1)落下機構
落下機構20は、製函装置2から供給される開口Opを側方に(後方に)向けたダンボール箱Cを、開口Opに隣接するフラップC2が外側に開かれ、側面部C14が下に向けられた状態で、後述する保持移動部30の保持部31の支持面31a上に落下させる。また、落下機構20は、保持部31の支持面31aの上に落下したダンボール箱Cを、平面視において物品装填場所(平面視において物品搬送機構80に隣接する場所)まで、後方に水平移動させる。さらに、落下機構20は、ダンボール箱Cへの物品の投入時に、ダンボール箱Cの水平方向の移動を規制する。
【0049】
落下機構20は、主に、1対の第1ガイド部材21と、1対の第2ガイド部材22と、1対の第3ガイド部材23と、第1駆動部24と、第2駆動部25と、を有する(
図4、
図5、及び
図7A参照)。
【0050】
第1ガイド部材21は、上下方向及び左右方向に広がるガイド面21aを正面側に有する(
図4参照)。第1ガイド部材21は、ダンボール箱Cが落下させられる際に、落下するダンボール箱Cの外側に開かれたフラップC2をガイドする。言い換えれば、第1ガイド部材21は、ダンボール箱Cが落下させられる際に、落下するダンボール箱Cの外側に開かれたフラップC2の水平方向の移動を規制する。
【0051】
1対の第1ガイド部材21の一方(左側に配置される第1ガイド部材21)は、ガイド面21aが落下してくるダンボール箱CのフラップC23と対向するように、落下してくるダンボール箱CのフラップC23の後方に配置される(
図5参照)。1対の第1ガイド部材21の他方(右側に配置される第1ガイド部材21)は、ガイド面21aが落下してくるダンボール箱CのフラップC21と対向するように、落下してくるダンボール箱CのフラップC21の後方に配置される(
図5参照)。フラップC21と対向する第1ガイド部材21のガイド面21aは、落下してくるダンボール箱CのフラップC22の一部とも対向する。
【0052】
第2ガイド部材22は、ダンボール箱Cが落下させられる際に、落下するダンボール箱Cの側面部C1と、外側に開かれたフラップC2と、をガイドする。言い換えれば、第2ガイド部材22は、ダンボール箱Cが落下させられる際に、落下するダンボール箱Cの側面部C1及び外側に開かれたフラップC2の水平方向の移動を規制する。
【0053】
1対の第2ガイド部材22の一方は、落下してくるダンボール箱Cに対して左側に配置される。落下してくるダンボール箱Cに対して左側に配置される第2ガイド部材22は、落下するダンボール箱Cの側面部C13と対向するガイド面22aを右側に有し、落下するダンボール箱CのフラップC23と対向するガイド面22bを背面側に有する(
図5参照)。1対の第2ガイド部材22の他方は、落下してくるダンボール箱Cに対して右側に配置される。落下してくるダンボール箱Cに対して右側に配置される第2ガイド部材22は、落下するダンボール箱Cの側面部C11と対向するガイド面22aを左側に有し、落下するダンボール箱CのフラップC21と対向するガイド面22bを背面側に有する(
図5参照)。
【0054】
各第3ガイド部材23は、後述する第1状態において、各第2ガイド部材22の下方に、第1ガイド部材21の下端から下方に延びるように設けられている。第3ガイド部材23は、ダンボール箱Cが落下させられる際に、落下するダンボール箱Cの側面部C1と、外側に開かれたフラップC2と、をガイドする。言い換えれば、第3ガイド部材23は、ダンボール箱Cが落下させられる際に、落下するダンボール箱Cの側面部C1及び外側に開かれたフラップC2の水平方向の移動を規制する。第3ガイド部材23は、第2ガイド部材22の下端近傍に配置された前後方向に延びる回転軸周りに回動可能に構成されている。
【0055】
1対の第3ガイド部材23のうち、落下してくるダンボール箱Cに対して左側に配置される第3ガイド部材23は、落下するダンボール箱Cの側面部C13と対向するガイド面23aを右側に有し、落下するダンボール箱CのフラップC23と対向するガイド面23bを背面側に有する(
図5参照)。落下してくるダンボール箱Cに対して右側に配置される第3ガイド部材23は、落下するダンボール箱Cの側面部C11と対向するガイド面23aを左側に有し、落下するダンボール箱CのフラップC21と対向するガイド面23bを背面側に有する(
図5参照)。
【0056】
後述する第1状態の第3ガイド部材23では、第3ガイド部材23のガイド面23aは、その第3ガイド部材23の上方に配置される第2ガイド部材22のガイド面22aと連続的に広がる(
図5参照)。言い換えれば、後述する第1状態の第3ガイド部材23では、各第3ガイド部材23のガイド面23aと、その第3ガイド部材23の上方に配置される第2ガイド部材22のガイド面22aとは、(仮想の)同一平面上に配置される。また、後述する第1状態の第3ガイド部材23では、第3ガイド部材23のガイド面23bは、その第3ガイド部材23の上方に配置される第2ガイド部材22のガイド面22bと連続的に広がる(
図5参照)。言い換えれば、後述する第1状態の第3ガイド部材23では、各第3ガイド部材23のガイド面23bと、その第3ガイド部材23の上方に配置される第2ガイド部材22のガイド面22bとは、(仮想の)同一平面上に配置される。
【0057】
落下機構20は、ダンボール箱Cの本体(側面部C1と底蓋Bとにより囲まれる物品を収容する部分)が、1対の第2ガイド部材22のガイド面22aの間、及び、1対の第3ガイド部材23のガイド面23aの間を通過するように、ダンボール箱Cを落下させる。また、落下機構20は、ダンボール箱CのフラップC21,C23が、第1ガイド部材21のガイド面21aと、これに対向する第2ガイド部材22のガイド面22b及び第3ガイド部材23のガイド面23bと、の間を通過するように、ダンボール箱Cを落下させる。このように構成されることで、ダンボール箱Cの側面部C11,C13がガイド面22a及びガイド面23aによりガイドされ、ダンボール箱CのフラップC21,C23がガイド面21a、ガイド面22b及びガイド面23bによりガイドされる。また、ダンボール箱CのフラップC22は、ガイド面21aにより外側に開いた状態に保持される。その結果、ダンボール箱Cは、所定の姿勢で、保持移動部30の保持部31の支持面31a上の所定の位置に落下する。また、ダンボール箱Cの開口Op側(上蓋側)のフラップC2は、開いた状態に保持される。
【0058】
第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23の少なくとも一方は、ダンボール箱Cが保持移動部30の保持部31の支持面31a上に落下した後、ダンボール箱Cを物品装填場所まで後方に移動させる機能を有する。具体的に説明する。
【0059】
第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23は、第1駆動部24により前後方向に駆動されるよう構成されている。第1駆動部24は、第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23を前後方向に駆動するエアシリンダである。ただし、エアシリンダは第1駆動部24の一例であって、これに限定されるものではない。例えば、第1駆動部24は、モータ等であってもよい。
【0060】
ダンボール箱Cの落下中には、第1ガイド部材21のガイド面21aと、第2ガイド部材22のガイド面22b及び第3ガイド部材23のガイド面23bとが、比較的距離を離して配置される。このように構成されるのは、第1ガイド部材21と、第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23との間に、落下するダンボール箱CのフラップC2が引っ掛かることを防止するためである。ダンボール箱Cの落下後、第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23は、第1駆動部24により、第1ガイド部材21に近づくように後方に移動させられる。この時、第2ガイド部材22のガイド面22b及び第3ガイド部材23のガイド面23bの少なくとも一方が、保持部31の支持面31a上のダンボール箱CのフラップC21,C23の前方側の面を押し、平面視において物品搬送機構80と隣接する場所(物品装填場所)まで、ダンボール箱Cを後方に移動させる。
【0061】
第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23の少なくとも一方がダンボール箱Cを物品装填場所に移動させた後、ダンボール箱Cへの物品の装填が完了するまで、フラップC21及びフラップC23は、第1ガイド部材21のガイド面21aと、第2ガイド部材22のガイド面22b及び第3ガイド部材23のガイド面23bとの少なくとも一方との間に挟まれた状態となる。ダンボール箱Cへの物品の投入時に、フラップC21及びフラップC23の水平方向(主に前後方向)の移動が規制され、ダンボール箱Cの水平方向への移動が防止される。
【0062】
なお、後述するように、平面視において物品搬送機構80と隣接する場所(物品装填場所)で、ダンボール箱Cは保持移動部30により上下方向に移動させられる。そのため、第1ガイド部材21のガイド面21aと第2ガイド部材22のガイド面22bとの間の距離、及び、第1ガイド部材21のガイド面21aと第3ガイド部材23のガイド面23bとの間の距離は、フラップC21及びフラップC23が垂直方向に自由に移動可能な程度の距離に設定される。
【0063】
なお、第3ガイド部材23は、第2駆動部25により駆動されて、第2ガイド部材22の下端近傍に配置された前後方向に延びる回転軸周りに、時計方向及び反時計方向に回動可能に構成されている。第2駆動部25は、限定するものではないが、例えばエアシリンダである。
【0064】
第3ガイド部材23の状態は、第2駆動部25が回動させられることで、第1状態と第2状態との間で切り換え可能に構成されている。第3ガイド部材23の第1状態は、第3ガイド部材23のガイド面23aと第2ガイド部材22のガイド面22aとが概ね同一平面上に配置される状態である。第3ガイド部材23の第2状態は、第3ガイド部材23のガイド面23aの配置される平面と、第2ガイド部材22のガイド面22aの配置される平面とが交差する(より具体的には直交する)状態である。第2状態において、左側の第3ガイド部材23は、同じく左側の第2ガイド部材22の下端近傍から左側に延びるように配置される。また、第2状態において、右側の第3ガイド部材23は、同じく右側の第2ガイド部材22の下端近傍から右側に延びるように配置される。第3ガイド部材23の第1状態と第2状態との切り換えのタイミングについては、後述する。
【0065】
(2−2)保持移動部
保持移動部30は、落下機構20により上方から落下する、後方に開口するダンボール箱Cを受け止める。また、保持移動部30は、落下機構20により物品装填場所まで移動させられたダンボール箱Cを開口Opが横に向いた状態で保持する。具体的には、保持移動部30の保持部31が、落下機構20により物品装填場所まで移動させられたダンボール箱Cを開口Opが横に向いた状態で保持する。また、保持移動部30は、保持部31を上下に移動させることで、落下機構20により物品装填場所まで移動させられたダンボール箱Cを上下方向に移動させる。また、保持移動部30は、物品の装填済みのダンボール箱Cを、物品装填場所から、後述する箱搬送機構90のコンベアベルト91の上に移動させる。
【0066】
保持移動部30は、
図4及び
図6のように、保持部31と、上下移動機構33と、回転部34と、を主に有する。保持部31は、ダンボール箱Cを保持する。上下移動機構33は、保持部31を上下に移動させる。回転部34は、保持部31を回転させ、保持部31の姿勢を変化させる。
【0067】
保持部31は、物品装填場所においてダンボール箱Cの底面となるダンボール箱Cの側面部C14に下方から吸い付き、ダンボール箱Cを保持する。
【0068】
保持部31は、ダンボール箱Cの側面部C14と対向し、側面部C14を支持する支持面31aを有する(
図6参照)。保持部31は、支持面31aが上方を向いた状態において、支持面31aの後方側の端部から下方に延びる押付板35を有する(
図7A参照)。押付板35は、後述するこぼれ防止機構70の回動板72を押して、回動板72を回転させる部材である。また、保持部31は、吸盤32及び吸引駆動部32aを有する(
図4及び
図6参照)。吸引駆動部32aは、例えば真空ポンプである。吸引駆動部32aが駆動されると、吸盤32は、ダンボール箱Cの側面部C14の所定の位置に吸い付く。吸盤32が側面部C14に吸い付くことで、ダンボール箱Cの側面部C14が支持面31aに押し付けられ、保持部31によりダンボール箱Cが保持される。
【0069】
上下移動機構33は、保持部31を支持する。言い換えれば、上下移動機構33は、保持部31が保持するダンボール箱Cを支持する。また、上下移動機構33は、支持面31aを上に向けた状態の保持部31を上下に移動させて、保持部31の上下位置調整を行う。上下移動機構33は、保持部31を上下に移動させることで、支持面31a上で支持されるダンボール箱Cを上下に移動させる。上下移動機構33は、ダンボール箱Cの位置が、押込機構50による物品が押し込まれる高さ位置に対して変化するように、支持しているダンボール箱Cを上下方向に移動させる。なお、押込機構50による物品が押し込まれる高さ位置は、後述する押込機構50の押し出し板51により押し出される物品が戴置されている、物品搬送機構80のコンベアベルト81の搬送面の高さ位置とほぼ同一である。また、上下移動機構33は、後述するようにシャッタ機構60のシャッタ61がダンボール箱C内に挿入された状態で、ダンボール箱Cの位置を上方に移動させることで、ダンボール箱Cの側面部C14の内面とシャッタ61の下面との間で物品の収容された袋Aを圧縮する。
【0070】
上下移動機構33は、具体的には、上下駆動部33a(
図3参照)により駆動されるボールねじ機構である。上下駆動部33aは、例えばモータである。上下移動機構33は、上下駆動部33aにより駆動されて、支持面31aを上方に向けた状態の保持部31を上下方向に移動させる。なお、上下移動機構33は、ボールねじ機構に限定される必要はなく、保持部31を支持し、上下に移動させるための各種構成を適用可能である。
【0071】
回転部34は、左右方向に延びる図示しない回転軸周りで、保持部31を回転させ、保持部31の姿勢を変化させる。回転部34は、例えば、図示しないエアシリンダを含む。回転部34は、図示しないエアシリンダを駆動することで、支持面31aを上に向け、ダンボール箱Cを保持している保持部31を、支持面31aが前方を向くように回転軸周りに90度回転させる。このように回転部34が保持部31を回転させることで、ダンボール箱Cは開口Opが上を向いた状態になる。また、回転部34は、ダンボール箱Cを回転させることで、ダンボール箱Cを箱搬送機構90のコンベアベルト91上に移動させる。
【0072】
(2−3)押込機構
押込機構50は、プッシャの一例である。押込機構50は、保持移動部30に支持されている開口Opが側方を向いたダンボール箱Cの中に、ダンボール箱Cの開口Op(側方開口)から、物品(物品の収容された袋A)を押し込む。押込機構50は、物品を押し込み方向Eに押し込む(
図7B参照)。押込機構50による物品の押し込み方向Eは、前方向きである(
図7B参照)。
【0073】
なお、本実施形態では、押込機構50は、各ダンボール箱Cの中に、繰り返し(本実施形態では、各ダンボール箱Cに対し4回)物品を押し込む。箱詰め装置10は、各ダンボール箱Cに対し、押込機構50が物品を複数回(本実施形態では4回)投入することで、開口Opが横に向いた状態のダンボール箱Cの内部に物品を複数段(本実施形態では4段)積み重ねて装填する。押込機構50は、1回の押し込み動作で、ダンボール箱Cに1段分の物品を押し込む。なお、本実施形態では、押込機構50の1回の投入動作につき、4個の物品が投入されるが、1回に投入される物品の個数はこれに限定されるものではない。本実施形態では、押込機構50は、主面(
図3(a)で描画した面)が上方(又は下方)を向き、横シールAwが前後に配置されるように物品搬送機構80のコンベアベルト81に戴置された袋A(
図8(a)参照)をダンボール箱Cの中に押し込む。ただし、これに限定されるものではなく、押込機構50は、例えば、主面が左方(又は右方)を向き、横シールAwが前後に配置されるように物品搬送機構80のコンベアベルト81に戴置された袋A(
図8(b)参照)をダンボール箱Cの中に押し込むものであってもよい。また、押込機構50は、主面が斜めに傾き、横シールAwが前後に配置されるように物品搬送機構80のコンベアベルト81に戴置された袋A(
図8(c)参照)をダンボール箱Cの中に押し込むものであってもよい。
【0074】
押込機構50は、押し出し板51と、押し出し駆動部52と、を主に有する(
図4及び
図6参照)。
【0075】
押し出し板51は、物品の装填場所に配置されたダンボール箱Cの開口Opに対向するように配置される板状部材である(
図7A参照)。押し出し板51は、押し出し駆動部52により前後方向に駆動される。押し出し駆動部52は、限定するものではないが、例えばエアシリンダである。
【0076】
押し出し板51は、物品(物品を収容している袋A)の投入開始直前には、物品搬送機構80によりダンボール箱Cの開口Opの後方まで搬送された物品の後方に配置されている(
図7A参照)。押込機構50がダンボール箱Cに物品を投入する際には、押し出し板51は、押し出し駆動部52により、ダンボール箱Cの開口Opの近傍まで物品の押し込み方向E(前方)に駆動される(
図7B参照)。この時、押し出し板51は、物品搬送機構80のコンベアベルト81上に戴置された物品を収容している袋Aに当接し、物品をダンボール箱Cの開口Opから内部に押し込む。押し出し板51は、ダンボール箱Cへの物品の投入を終えると、押し出し駆動部52により物品搬送機構80のコンベアベルト81の後方まで移動させられる。そして、押し出し板51は、次の物品の投入タイミングまでコンベアベルト81の後方で待機する。
【0077】
(2−4)シャッタ機構
シャッタ機構60は、ダンボール箱Cに物品が投入される際に、既にダンボール箱C内に投入されている物品が、物品の投入の妨げとなることを抑制する機構である。また、シャッタ機構60は、保持移動部30の上下移動機構33と協働して、ダンボール箱C内の物品を圧縮して、ダンボール箱Cの物品充填率を向上させる機構である。
【0078】
シャッタ機構60は、主に、シャッタ61と、シャッタ駆動部62と、を有する(
図4及び
図7A参照)。シャッタ駆動部62は、限定するものではないが、例えばモータである。
【0079】
シャッタ61は、開口Opを側方(後方)に向けたダンボール箱Cに、開口Op(側方開口)を通過して出入りする板状部材である。シャッタ61は、水平方向に広がる板状部材である。シャッタ61は、シャッタ駆動部62により前後方向に駆動される。シャッタ61は、物品搬送機構80のコンベアベルト81の下方に配置される。
【0080】
シャッタ61は、押込機構50によりダンボール箱Cに1段目の物品が押し込まれる前及び押込機構50がダンボール箱Cに1段目の物品を押し込む間、開口Opからダンボール箱C内に挿入される(
図7B参照)。また、シャッタ61は、2段目以降の物品が押し込まれる前及び押込機構50がダンボール箱Cにそれらの物品を押し込む間にも、開口Opからダンボール箱C内に挿入される(
図7D,
図7G,
図7J)。なお、2段目以降の物品が押し込まれる前には、保持移動部30の上下移動機構33がダンボール箱Cとシャッタ61とを上下方向に相対移動させることで(具体的には、上下移動機構33がダンボール箱Cをシャッタ61に対して上方に移動させることで)、シャッタ61は、ダンボール箱Cの側面部C14との間で、ダンボール箱C内の物品を圧縮する。
【0081】
なお、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量は、後述する制御ユニット40の制御部41の侵入量変更部41aにより変更される。なお、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量とは、押込機構50の押し込み方向E(前後方向)におけるシャッタ61のダンボール箱C内への侵入量をいう。
【0082】
押込機構50がダンボール箱Cに1段目から最後の1つの前の段(3段目)までの物品を押し込む前には、侵入量変更部41aは、シャッタ61の侵入量を侵入量X1に変更(設定)する(
図7B,
図7D,
図7G参照)。押込機構50がダンボール箱Cに1段目から3段目までの物品を押し込む前には、シャッタ61は、シャッタ61の押し込み方向Eの下流側の端部61aがダンボール箱Cの開口Opに対向する壁(底蓋B)の近傍に到達するように、ダンボール箱C内に挿入される。侵入量X1(
図7B参照)は、例えば押込機構50の物品の押し込み方向Eにおけるダンボール箱C(側面部C1)の長さD(
図7B参照)の85%以上(100%未満)であることが好ましい。侵入量X1だけシャッタ61がダンボール箱Cに侵入した状態では、シャッタ61の押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける下流側の端部61aから、ダンボール箱Cの開口Opに対向する底蓋Bまでの距離が、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける物品の長さL(
図7A参照)の15%以下となることが好ましい。なお、侵入量X1の値は、物品を包む袋Aの大きさ、袋Aへの物品の充填量等によって、最適な値に設定されることが好ましい。
【0083】
押込機構50がダンボール箱Cに最後の段(4段目)の物品を押し込む前には、侵入量変更部41aは、シャッタ61の侵入量を侵入量X2に変更(設定)する(
図7J参照)。
【0084】
侵入量X2は、例えば、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおけるダンボール箱C(側面部C1)の長さD(
図7B参照)の70%以下であることが好ましい。シャッタ61が侵入量X2だけダンボール箱Cに入りこんだ状態では、シャッタ61の押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける下流側の端部61aから、ダンボール箱Cの開口Opに対向する底蓋Bまでの距離Z(
図7J参照)が、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける物品の長さL(
図7A参照)の30%以上であることが好ましい。
【0085】
なお、侵入量X2は、例えば押込機構50の物品の押し込み方向Eにおけるダンボール箱C(側面部C1)の長さDの30%以上50%以下であることが更に好ましい。また、シャッタ61が侵入量X2だけダンボール箱Cに入りこんだ状態では、シャッタ61の押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける下流側の端部61aから、ダンボール箱Cの開口Opに対向する底蓋Bまでの距離Zが、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける物品の長さLの50%以上70%未満であることが更に好ましい。
【0086】
なお、侵入量変更部41aは、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を、侵入量X2が基準侵入量Xrよりも小さくなるように変更することが好ましい。基準侵入量Xrは、押込機構50が複数段のうち2段目から最後の1つ前の段(3段目)までの物品をそれぞれ押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量の平均である。ここでは、押込機構50が2段目及び3段目の物品をそれぞれ押し込む前のシャッタ61のダンボール箱C内への侵入量は、いずれも侵入量X1であるので、基準侵入量Xrは、侵入量X1と同一である。
【0087】
なお、侵入量X2の値は、物品を包む袋Aの大きさ、袋Aへの物品の充填量等によって、最適な値に設定されることが好ましい。
【0088】
(2−5)こぼれ防止機構
こぼれ防止機構70は、開口Opが横に向いた状態のダンボール箱Cから、ダンボール箱C内に装填された物品がこぼれることを防止する機構である。
【0089】
こぼれ防止機構70は、垂直板71と、垂直板71の下端から延びる回動板72と、を主に有する(
図7A及び
図7N参照)。垂直板71は上下方向に延びる部材である。垂直板71は不動の部材である。回動板72は、垂直板71の下端近傍に設けられた左右方向に延びる回転軸(図示せず)周りに回動可能な部材である。回動板72は、右方向から見た時に、
図7Mのように鉛直方向に延びた状態から、
図7Nのように水平方向に伸びた状態になるように、垂直板71の下端近傍の回転軸周りに、反時計方向に90度回動可能である。
【0090】
垂直板71は、保持移動部30により支持されるダンボール箱Cの開口Opと対向する第1こぼれ防止面71aを、正面側に有する(
図7A参照)。回動板72は、垂直板71の下端から下方に延びた状態で、保持移動部30により支持されるダンボール箱Cの開口Opと対向する第2こぼれ防止面72aを、正面側に有する(
図7A参照)。第1こぼれ防止面71aは、左右方向及び上下方向に広がる平面である。第1こぼれ防止面71aは垂直面である。保持移動部30の保持部31の支持面31aが上方を向いた状態では、第1こぼれ防止面71aと,第2こぼれ防止面72aとは(仮想の)同一平面状に配置される。つまり、保持移動部30の保持部31の支持面31aが上方を向いた状態では、第2こぼれ防止面72aは、左右方向及び上下方向に広がる平面である。左右方向及び上下方向に広がる第1こぼれ防止面71a及び第2こぼれ防止面72aは、ダンボール箱Cへの物品の投入時や、保持移動部30により物品が収容されたダンボール箱Cが上下方向に駆動される時に、ダンボール箱Cの開口Opの一部を塞ぎ、物品がダンボール箱Cからこぼれることを防止する。
【0091】
回動板72の第2こぼれ防止面72aは、保持移動部30の回転部34が、支持面31aが上方を向いた状態から前方を向いた状態になるように保持部31を回転させる際に、保持部31の押付板35により、ダンボール箱Cから遠ざかる方向(後方)に押される(
図7N参照)。第2こぼれ防止面72aは、押付板35に直接押されるのではなく、ダンボール箱CのフラップC24を介して押付板35に押される(
図7N参照)。
【0092】
垂直板71の下端に回動板72が設けられているため、こぼれ防止機構70は、保持部31の回転を妨げることなく、保持部31が回転される寸前まで(ダンボール箱Cが保持移動部30により回転させられる寸前まで)、ダンボール箱Cの開口Opから物品がこぼれることを防止できる。
【0093】
(2−6)物品搬送機構
物品搬送機構80は、ダンボール箱Cに梱包される物品を搬送する(
図5及び
図7A参照)。
【0094】
物品搬送機構80は、コンベアベルト81と、コンベアベルト81を駆動する搬送駆動部82と、を主に有する(
図6及び
図7A参照)。コンベアベルト81は、搬送駆動部82により、所定の速度及びタイミングで物品を搬送するよう駆動される。搬送駆動部82は、例えばモータである。搬送駆動部82は、所定のタイミングで押込機構50の押し出し板51の前方に物品が搬送されるように、コンベアベルト81を駆動する。
【0095】
(2−7)箱搬送機構
箱搬送機構90(
図7A参照)は、物品を装填済みのダンボール箱Cを搬送する。
【0096】
箱搬送機構90は、コンベアベルト91と、コンベアベルト91を駆動する搬送駆動部92と、を主に有する(
図4及び
図7A参照)。搬送駆動部92は、例えばモータである。
【0097】
箱搬送機構90では、搬送駆動部92がコンベアベルト91を駆動することで、所定の速度及びタイミングで、保持移動部30が物品の装填場所からコンベアベルト91上に移動させた、物品を装填済みのダンボール箱Cを搬送し、閉箱装置3に供給する。箱搬送機構90は、開口Opを上方に向けた状態のダンボール箱Cを、閉箱装置3まで搬送する。
【0098】
(2−8)制御ユニット
制御ユニット40は、箱詰め装置10の各種構成と、製函装置2及び閉箱装置3の各種構成(図示せず)と電気的に接続され、製函装置2、箱詰め装置10及び閉箱装置3の各種構成の動作を制御する。制御ユニット40は、例えば、箱詰め装置10の、落下機構20、保持移動部30、押込機構50、シャッタ機構60、物品搬送機構80及び箱搬送機構90の動作を制御する。
【0099】
制御ユニット40は、CPU(Central Processing Unit)を主として有する制御部41や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びHDD(Hard Disk Drive)等を有する記憶部42によって構成されている。
【0100】
制御部41は、記憶部42に記憶された各種プログラムを呼び出して実行し、製函装置2及び閉箱装置3の各部の制御を行う。
【0101】
また、制御部41は、記憶部42に記憶された各種プログラムを呼び出して実行し、落下機構20、保持移動部30、押込機構50、シャッタ機構60、物品搬送機構80、箱搬送機構90等、箱詰め装置10の各部の動作を制御する。
【0102】
例えば、制御部41は、押込機構50がダンボール箱Cに2段目から4段目の物品を押し込む前に、シャッタ駆動部62及び上下駆動部33aを制御して、シャッタ61をダンボール箱C内に侵入させると共に、上下移動機構33を作動させて、ダンボール箱C内の物品を圧縮する。なお、制御部41は、物品を押し込み前のダンボール箱C内の物品の圧縮に関連する機能部として、侵入量変更部41a及び移動量変更部41bを有する。
【0103】
侵入量変更部41aは、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更する機能部である。つまり、侵入量変更部41aは、ダンボール箱C内の物品を、シャッタ61とダンボール箱Cとの間で圧縮する際の、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更する。また、侵入量変更部41aは、ダンボール箱C内に1段目の物品を押し込む前の、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更する。侵入量変更部41aが、押込機構50がダンボール箱Cに1段目から4段目の物品を押し込む前に、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量をどのように変更するかは既に説明したので、ここでは説明を省略する。
【0104】
移動量変更部41bは、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量を変化させる機能部である。
【0105】
移動量変更部41bは、押込機構50がダンボール箱Cに2段目から最後の1つの前の段(3段目)までの物品を押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量(上下移動機構33によるダンボール箱Cの上方への移動量)を、移動量Y1に変更(設定)する(
図7D,
図7G参照)。
【0106】
また、移動量変更部41bは、押込機構50がダンボール箱Cに最後の段(4段目)の物品を押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量(上下移動機構33によるダンボール箱Cの上方への移動量)を、移動量Y2に変更(設定)する(
図7J参照)。移動量Y2は、移動量Y1よりも大きい。
【0107】
なお、移動量変更部41bは、移動量Y2が基準移動量Yrよりも小さくなるように、上下移動機構33によるダンボール箱Cの上方への移動量を変更することが好ましい。基準移動量Yrは、押込機構50が2段目から最後の1つ前の段(3段目)までの物品を押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量(上下移動機構33によるダンボール箱Cの上方への移動量)の平均である。ここでは、押込機構50がダンボール箱Cに2段目及び3段目の物品を押し込む前にダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cの移動量は、いずれも移動量Y1であるので、基準移動量Yrは移動量Y1と同一である。
【0108】
(3)箱詰め装置の動作
図7A〜
図7N、
図9を参照しながら、箱詰め装置10の動作について説明する。なお、箱詰め装置10の各部の動作は、上記のように制御部41により制御される。ここでは、物品装填場所において、上下移動機構33により物品押し込み位置(押込機構50により物品が押し込まれる高さ位置)までダンボール箱Cが移動させられた状態(
図7A参照)を基準として、箱詰め装置10の動作を説明する。
【0109】
なお、
図7B〜
図7Lでは、見やすさの観点から第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23の図示を省略している。第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23は、
図7B〜
図7Lで描画されたタイミングでは、
図7Aのようにダンボール箱Cの左右に配置され、ダンボール箱Cの水平方向の移動を規制している。
【0110】
まず、ステップS1では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、ダンボール箱C内にシャッタ61が挿入される(
図7B参照)。この時、シャッタ61の侵入量は、侵入量変更部41aにより侵入量X1に変更(設定)されている。
【0111】
次に、ステップS2では、制御部41により押しこみ駆動部52が制御され、押込機構50(押し出し板51)が、ダンボール箱C内に、物品搬送機構80のコンベアベルト81上の物品を押し込む(
図7B参照)。
【0112】
次に、ステップS3では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、シャッタ61がダンボール箱C内から抜き出される(
図7C参照)。
【0113】
次に、ステップS4では、制御部41により上下駆動部33aが制御され、上下移動機構33が、ダンボール箱C(ダンボール箱Cを保持する保持部31)を、所定移動量だけ降下させる(
図7C参照)。所定移動量は、例えば、物品搬送機構80のコンベアベルト81上の物品の高さ以上に設定されている。
【0114】
次に、ステップS5では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、ダンボール箱C内にシャッタ61が挿入される(
図7D参照)。この時、シャッタ61の侵入量は、侵入量変更部41aにより侵入量X1に変更(設定)されている。
【0115】
次に、ステップS6では、制御部41により上下駆動部33aが制御され、上下移動機構33が、ダンボール箱Cを上昇させる(
図7D参照)。この時、ダンボール箱Cの移動量(保持部31の移動量)は、移動量変更部41bにより移動量Y1に変更(設定)されている。移動量Y1は、ダンボール箱C内の物品が、少なくともシャッタ61と接触するように設定される。
【0116】
次に、ステップS7では、制御部41により押しこみ駆動部52が制御され、押込機構50が、ダンボール箱C内に、物品搬送機構80のコンベアベルト81上の物品(2段目の物品)を押し込む(
図7E参照)。
【0117】
次に、ステップS8では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、シャッタ61がダンボール箱C内から抜き出される(
図7F参照)。
【0118】
次に、ステップS9では、制御部41により上下駆動部33aが制御され、上下移動機構33が、ダンボール箱Cを、ステップS4と同様に所定移動量だけ降下させる(
図7F参照)。
【0119】
次に、ステップS10では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、ダンボール箱C内にシャッタ61が挿入される(
図7G参照)。この時、シャッタ61の侵入量は、侵入量変更部41aにより侵入量X1に変更(設定)されている。
【0120】
次に、ステップS11では、制御部41により上下駆動部33aが制御され、上下移動機構33が、ダンボール箱Cを上昇させる(
図7G参照)。この時、ダンボール箱Cの移動量は、移動量変更部41bにより移動量Y1に変更(設定)されている。
【0121】
次に、ステップS12では、制御部41により押しこみ駆動部52が制御され、押込機構50が、ダンボール箱C内に、物品搬送機構80のコンベアベルト81上の物品(3段目の物品)を押し込む(
図7H参照)。
【0122】
次に、ステップS13では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、シャッタ61がダンボール箱C内から抜き出される(
図7I参照)。
【0123】
次に、ステップS14では、制御部41により上下駆動部33aが制御され、上下移動機構33が、ダンボール箱Cを、ステップS4と同様に所定移動量だけ降下させる(
図7I参照)。
【0124】
次に、ステップS15では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、ダンボール箱C内にシャッタ61が挿入される(
図7J参照)。この時、シャッタ61の侵入量は、侵入量変更部41aにより侵入量X2に変更(設定)されている。
【0125】
次に、ステップS16では、制御部41により上下駆動部33aが制御され、上下移動機構33が、ダンボール箱Cを上昇させる(
図7J参照)。この時、ダンボール箱Cの移動量は、移動量変更部41bにより移動量Y2に変更(設定)されている。この時、
図7Jで示すように、物品を包む袋Aは、変形して、シャッタ61とダンボール箱Cの底蓋Bとの隙間から、ダンボール箱Cの上部空間(シャッタ61よりも上方の空間)に張り出すことが可能である。
【0126】
次に、ステップS17では、制御部41により押しこみ駆動部52が制御され、押込機構50が、ダンボール箱C内に、物品搬送機構80のコンベアベルト81上の物品(4段目の物品)を押し込む(
図7K参照)。
【0127】
次に、ステップS18では、制御部41によりシャッタ駆動部62が制御され、シャッタ61がダンボール箱C内から抜き出される(
図7L参照)。
【0128】
次に、ステップS19では、制御部41により上下駆動部33aが制御され、回転部34が保持部31を回転させる高さ位置まで、ダンボール箱Cを保持する保持部31が上下移動機構33により上下方向に移動させられる(
図7M参照)。なお、ステップS19において保持部31が上下移動機構33により下降させられる際、それまで第1状態にあった落下機構20の第3ガイド部材23の状態は、第2状態に切り換えられる。つまり、保持部31が上下移動機構33により下降させられる際、第3ガイド部材23は、第2駆動部25により駆動されて、保持移動部30が支持するダンボール箱Cとは接触しない位置に移動させられる(
図7M参照)。
【0129】
ステップS20では、制御部41により制御され、保持移動部30の回転部34が保持部31を回転させる。回転部34は、保持部31の支持面31aが上方を向いた状態から前方を向いた状態になるように、保持部31を回転させ、保持部31の姿勢を変更する。右側面視において、回転部34は、保持部31を反時計方向に回転させる。この結果、底蓋Bを下に向けたダンボール箱Cが箱搬送機構90のコンベアベルト91上に戴置される(
図7N参照)。なお、保持部31が回転部34により回転させられると、保持部31の押付板35がこぼれ防止機構70の回動板72を押し、右側面視において、回動板72が、垂直板71の下端から下方に延びる状態から、後方に延びる状態になる(
図7M及び
図7N参照)。
【0130】
なお、ステップS20の実施後、落下機構20の第2ガイド部材22及び第3ガイド部材23は、次のダンボール箱Cの落下に備えて、第1駆動部24により前方に移動させられる。また、第2状態にある第3ガイド部材23は、第2駆動部25により駆動され、ダンボール箱Cの側面部C1及びフラップC2のガイド等が可能な第1状態に切り換えられる(
図7N参照)。
【0131】
この後、ステップS21では、保持移動部30の保持部31が、回転部34により支持面31aが上方を向くように姿勢変更させられ(回転させられ)、次のダンボール箱Cを受け止めるための位置へと移動させられる(図示は省略)。
【0132】
なお、
図7A〜
図7Nに描画され、
図9のフローチャートを用いて説明された箱詰め装置10の動作は一例であって、これに限定されるものではない。
【0133】
(4)特徴
(4−1)
本実施形態に係る箱詰め装置10は、ダンボール箱C内に軟包材の一例である袋Aで包まれた物品を複数段詰めする。箱詰め装置10は、プッシャの一例としての押込機構50と、板状部材の一例としてのシャッタ61と、上下移動機構33と、制御部41と、を備える。押込機構50は、ダンボール箱Cの開口Op(側方開口)から、物品をダンボール箱Cの中に繰り返し押し込む。シャッタ61は、開口Opを通過してダンボール箱C内に出入りする。上下移動機構33は、ダンボール箱Cとシャッタ61とを上下に相対移動させる。本実施形態では、上下移動機構33は、ダンボール箱Cをシャッタ61に対して上下に移動させる。制御部41は、シャッタ61をダンボール箱C内に侵入させ、上下移動機構33を作動させて、ダンボール箱C内の物品を圧縮する。制御部41は、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更する侵入量変更部41aを有する。
【0134】
常に開口Opに対して奥側の側壁(ダンボール箱Cの底蓋B)付近までシャッタ61を侵入させた上で(例えば、上記実施形態の2段目の物品の投入前のように)、シャッタ61とダンボール箱Cとを相対移動させて物品を圧縮する場合、圧縮される袋Aが変形して逃げる(変形して張り出す)空間がほとんど存在しない。そのため、物品を圧縮した際に物品を包む袋Aが破損しやすい。
【0135】
これに対し、本箱詰め装置10ではシャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更可能であり、シャッタ61の侵入量を小さく変更することで袋Aが変形して逃げる空間を確保できる。つまり、シャッタ61の侵入量を小さく変更することで、変形した袋Aは、シャッタ61とダンボール箱Cとの隙間(シャッタ61と底蓋Bとの隙間)からシャッタ61より上方の空間に張り出すことができる。これにより袋Aの破損を防止できる。なお、シャッタ61の侵入量が小さい場合でも、開口Op側ではダンボール箱C内の物品がシャッタ61により圧縮されるので、次に押込機構50により押し込まれる物品がダンボール箱C内に進入するスペースは確保できる。そのため、シャッタ61の侵入量が小さい場合でも、ダンボール箱Cの物品充填率を向上させることができる。
【0136】
(4−2)
本実施形態に係る箱詰め装置10では、侵入量変更部41aは、押込機構50が複数段のうち最後の段の物品を押し込む前にダンボール箱C内の物品を圧縮する際に、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量X2を、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおけるダンボール箱Cの長さDの70%以下に変更する。
【0137】
ダンボール箱C内に最後の段の物品を押し込む直前には、ダンボール箱C内に既に多くの物品が充填され、物品充填率が比較的高い状態になっている。そのため、特にダンボール箱C内の最上段の物品(複数段の最後の段の、1つ前の段)を圧縮した際に、袋Aが破損しやすい。
【0138】
しかし、本箱詰め装置10では、最後の段の物品を押し込む直前に、物品の圧縮時のシャッタ61の侵入量X2が、物品の押し込み方向Eにおけるダンボール箱Cの長さDの70%以下に抑制されるため、袋Aの破損が防止されやすい。
【0139】
なお、より好ましくは、侵入量変更部41aは、押込機構50が複数段のうち最後の段の物品を押し込む前にダンボール箱C内の物品を圧縮する際に、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量X2を、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおけるダンボール箱Cの長さDの30%以上50%以下に変更する。この場合には、袋Aの破損が更に防止されやすい。
【0140】
(4−3)
本実施形態に係る箱詰め装置10では、侵入量変更部41aは、押込機構50が複数段のうち最後の段の物品を押し込む前にダンボール箱C内の物品を圧縮する際に、シャッタ61の押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける下流側の端部61aから、ダンボール箱Cの開口Opに対向する底蓋Bまでの距離Zが、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける物品の長さLの30%以上となるよう、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更する。
【0141】
ここでは、最後の段の物品を押し込む直前には、シャッタ61の端部61aと開口Opと対向する底蓋Bとの距離Zが、物品の押し込み方向Eにおける物品長さLの30%以上となるようシャッタ61の侵入量が変更される。そのため、袋Aの破損が起こりやすい最後の段の物品の押し込み前の物品の圧縮の際にも、袋Aの破損が防止されやすい。
【0142】
なお、より好ましくは、侵入量変更部41aは、押込機構50が複数段のうち最後の段の物品を押し込む前にダンボール箱C内の物品を圧縮する際に、シャッタ61の押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける下流側の端部61aから、ダンボール箱Cの開口Opに対向する底蓋Bまでの距離Zが、押込機構50の物品の押し込み方向Eにおける物品の長さLの50%以上70%未満となるよう、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更する。この場合には、袋Aの破損が更に防止されやすい。
【0143】
(4−4)
本実施形態に係る箱詰め装置10は、ダンボール箱C内に物品を3段以上段詰めする。具体的には、箱詰め装置10は、ダンボール箱C内に物品を4段詰めする。侵入量変更部41aは、侵入量X2が、基準侵入量Xrよりも小さくなるように、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を変更する。侵入量X2は、第1侵入量の一例である。基準侵入量Xrは、第2侵入量の一例である。侵入量X2は、押込機構50が複数段のうち最後の段の物品を押し込む前にダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量である。基準侵入量Xrは、押込機構50が複数段のうち2段目から最後の1つ前の段までの物品をそれぞれ押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量の平均である。本実施形態では、基準侵入量Xrは、侵入量X1(押込機構50が2段目及び3段目の物品をそれぞれ押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量)に等しい。
【0144】
ここでは、最後の段の物品を押し込む直前の物品の圧縮時の板状部材の侵入量(侵入量X2)が、それ以前の物品の圧縮時のシャッタ61の侵入量の平均(基準侵入量Xr)よりも小さい。そのため、袋Aの破損が起こりやすい最後の段の物品の押し込み前の物品の圧縮の際にも、袋Aの破損が防止されやすい。
【0145】
一方で、本構成では、最後の段の物品を押し込む前以外の(2段目から最後の1つ前の段までの物品を押し込む前の)物品の圧縮において、シャッタ61により物品がしっかりと圧縮されやすく、物品充填率を向上させることが容易である。
【0146】
(4−5)
本実施形態に係る箱詰め装置10では、制御部41は、移動量変更部41bを有する。移動量変更部41bは、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量を変化させる。移動量変更部41bは、移動量Y2が、基準移動量Yrよりも大きくなるように、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量を変更する。移動量Y2は、第1相対移動量の一例である。基準移動量Yrは、第2相対移動量の一例である。移動量Y2は、押込機構50が複数段のうち最後の段の物品を押し込む前にダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量である。基準移動量Yrは、押込機構50が複数段のうち2段目から最後の1つ前の段までの物品を押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量の平均である。ここでは、基準移動量Yrは、移動量Y1(押込機構50が2段目及び3段目の物品をそれぞれ押し込む前に、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の、上下移動機構33によるダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量)に等しい。
【0147】
ダンボール箱C内に最後の段の物品を押し込む直前には、ダンボール箱C内に既に多くの物品が充填され、物品充填率が比較的高い状態になっているため、一般にダンボール箱C内の物品を押し込むためのスペースが十分に確保されにくい。
【0148】
本箱詰め装置10では、ダンボール箱C内に最後の段の物品を押し込む直前にダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量が特に大きく取られるので、物品を押し込むスペース(押込機構50により押し込まれる物品がダンボール箱C内に進入するスペース)を確保することが容易である。一方で、本箱詰め装置10では、最後の段の物品を押し込む直前に物品を圧縮する際に、シャッタ61の侵入量が小さく抑制されているため、ダンボール箱Cとシャッタ61との相対移動量を大きくとっても袋Aの破損が防止されやすい。
【0149】
(4−6)
本実施形態に係る箱詰め装置10は、ダンボール箱Cを保持する保持部31を備える。上下移動機構33は、保持部31を上下に移動させる。
【0150】
箱詰め装置10では、物品を複数段詰めするために、物品の押し込みの際に押込機構50による物品の押し込み位置とダンボール箱Cとが上下に相対移動させられる。また、箱詰め装置10では、ダンボール箱C内の物品を圧縮するため、ダンボール箱Cとシャッタ61とが上下に相対移動させられる。
【0151】
本箱詰め装置10では、上下移動機構33が、ダンボール箱Cの保持部31を(つまりダンボール箱Cを)、上下に移動させる。そのため、物品の押し込み及びダンボール箱C内の物品の圧縮の際に同一の上下移動機構33を利用して、物品の押し込み位置とダンボール箱Cとを上下に相対移動させ、ダンボール箱Cとシャッタ61とを上下に相対移動させることができる。そして、物品の押し込み位置及びシャッタ61の両方を移動させる場合に比べ、装置の構造を簡単化することができる。
【0152】
(5)変形例
以下に本実施形態の変形例を示す。互いに矛盾しない範囲で、複数の変形例が適宜組み合わされてもよい。
【0153】
(5−1)変形例A
上記実施形態では、箱詰め装置10は、製函装置2及び閉箱装置3と共に製函・箱詰めシステム1を構成するが、これに限定されるものではない。箱詰め装置10は、製函装置2及び閉箱装置3とは完全に独立した装置であってもよい。
【0154】
(5−2)変形例B
上記実施形態では、侵入量変更部41aは、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を、1段目から3段目の物品の押し込み前には侵入量X1に、4段目の物品の押し込み前には侵入量X2に変更するが、これに限定されるものではない。
【0155】
例えば、侵入量変更部41aは、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を、1段目の物品の押し込み前の侵入量>2段目の物品の押し込み前の侵入量>3段目の物品の押し込み前の侵入量>4段目の物品の押し込み前の侵入量というように、上段側ほど次第に小さくなるよう侵入量を変更してもよい。
【0156】
また、例えば、侵入量変更部41aは、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量を、1段目から4段目の物品の押し込み前に全て上記実施形態における侵入量X2に変更してもよい。ただし、最上段以外(2〜3段目)の物品の押し込み前には、シャッタ61とダンボール箱Cとの間で比較的しっかりと袋Aが圧縮されるよう、シャッタ61のダンボール箱C内への侵入量は、最上段の物品の押し込み前に比べ比較的大きな値に設定されることが好ましい。
【0157】
(5−3)変形例C
上記実施形態では、ダンボール箱Cを上方に移動させて、シャッタ61とダンボール箱Cとの間でダンボール箱C内の物品を圧縮するが、これに限定されるものではない。
【0158】
例えば、箱詰め装置10は、シャッタ61がモータ、エアシリンダ等の駆動部により上下に移動可能に構成され、シャッタ61を下方に移動させることで、シャッタ61とダンボール箱Cとの間でダンボール箱C内の物品を圧縮するように構成されてもよい。
【0159】
(5−4)変形例D
上記実施形態では、移動量変更部41bは、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の上下移動機構33によるダンボール箱Cのシャッタ61に対する移動量を、2段目及び3段目の物品の押し込み前には移動量Y1に、4段目の物品の押し込み前には移動量Y2に変化させるが、これに限定されるものではない。
【0160】
例えば、移動量変更部41bは、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の上下移動機構33によるダンボール箱Cのシャッタ61に対する移動量を、2段目の物品の押し込み前の移動量<3段目の物品の押し込み前の移動量<4段目の物品の押し込み前の移動量というように、上段側ほど次第に大きくなるよう移動量を変更してもよい。
【0161】
また、制御部41は移動量変更部41bを有さず、ダンボール箱C内の物品を圧縮する際の上下移動機構33によるダンボール箱Cのシャッタ61に対する移動量は、常に一定であってもよい。