特許第6792885号(P6792885)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6792885
(24)【登録日】2020年11月11日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】食器セット
(51)【国際特許分類】
   A47G 19/00 20060101AFI20201119BHJP
   A47G 19/22 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   A47G19/00 N
   A47G19/00 S
   A47G19/22 F
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-136387(P2019-136387)
(22)【出願日】2019年7月24日
【審査請求日】2019年11月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517357826
【氏名又は名称】株式会社シェルタージャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】矢野 昭彦
【審査官】 芝井 隆
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭14−000606(JP,Y1)
【文献】 実開昭50−149402(JP,U)
【文献】 実開昭59−026742(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3035260(JP,U)
【文献】 実公昭33−016167(JP,Y1)
【文献】 実公昭16−013394(JP,Y1)
【文献】 実開昭53−101780(JP,U)
【文献】 実開昭50−033177(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 19/00〜23/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性体のボウル本体と、前記ボウル本体に内蔵されるボウル磁石とを有して、上方に開口する開口部が設けられたボウルと、
非磁性体の蓋本体と、前記蓋本体に内蔵される蓋磁石とを有して、前記ボウルに上下方向にスライド自在に嵌合して前記開口部を塞ぐ蓋と、
非磁性体の内本体と、前記内本体に内蔵される内磁石とを有して、前記ボウルと前記蓋で画定する内部空間に前記ボウルおよび/または前記蓋に吸引された状態で収容される内食器と、を備え
前記ボウル本体は、円環状の第2凹部が設けられ、
前記内食器は、前記第2凹部に挿入した状態で回動可能な第2凸部が設けられたコップを有することを特徴とする食器セット。
【請求項2】
前記ボウル、前記蓋、および前記内食器は、前記ボウル磁石、前記蓋磁石、および前記内磁石の極性を識別するための目印が付されていることを特徴とする請求項1に記載の食器セット。
【請求項3】
前記蓋は、円環状の第1凹部が設けられ、
前記ボウルは、前記食器セットを重ねたとき、前記第1凹部に挿入した状態で回動可能な第1凸部が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の食器セット。
【請求項4】
前記蓋は、円環状の第3凹部が設けられ、
前記内食器は、前記第3凹部に挿入した状態で回動可能な第3凸部が設けられたプレートを有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の食器セット。
【請求項5】
前記蓋は、円環状の第1凹部が設けられ、
前記ボウルは、前記食器セットを重ねたとき、前記第1凹部に挿入した状態で回動可能な第1凸部が設けられ
記蓋は、円環状の第3凹部が設けられ、
前記内食器は、前記第3凹部に挿入した状態で回動可能な第3凸部が設けられたプレートを有し、
前記プレートは、前記第1凸部が挿入可能な円環状の第1環状溝が設けられ、
前記蓋は、前記第2凸部を挿入した状態で回動可能な第2環状溝が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の食器セット。
【請求項6】
磁性体のカトラリー類が内部空間に収容されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の食器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁石が内蔵された食器を有する食器セットに関する。
【背景技術】
【0002】
東日本大震災は、未曽有の大規模災害となり多くの人々が長期間の避難生活を余儀なくされた。道路の寸断により輸送経路が断たれ、避難所では生活に必要な物資の不足が慢性的に続いた。
【0003】
このような状況下、食事に使用する食器として、収納が容易で軽量な紙製の皿、ボウル、コップ等が用いられた。しかし紙製の食器は、強度が弱く多くの料理を入れられない、テーブルに置いておくと風で飛ばされてしまう等の問題があり、必ずしも使い勝手の良いものではなかった。
【0004】
また、耐久性に劣り数回の使用、場合によっては1回限りの使用で廃棄しなければならず、大量のごみが発生することとなる。
【0005】
紙製の食器に替えて、陶器やガラス製の食器、プラスチック製の食器などの再使用できる食器の使用も考えられる。しかし、陶器やガラス製の食器は、重くて収納や持ち運びが不便であり、余震によって割れてしまう危険もあることから災害現場での使用には向かない。プラスチック製の食器は、軽量で耐久性もあるが、皿、ボウル、コップ等の数種類の食器を数多くの人々に支給するのは多大な労力を要する。また、熱伝導率が高く熱い料理を食器の中に入れて持ち運ぶのには不向きである。
【0006】
すなわち、災害用の食器としては、繰り返し使えること、軽量であること、割れにくいことはもちろんであるが、収納しやすいこと、手に持ちやすいこと、支給が容易であること等が求められる。アウトドア用の食器についても同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3189525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、災害現場やアウトドアで使用する場合、コンパクトに収納できて、料理の持ち運びが簡単で、さらに複数個を積層できる食器セットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、食器セットであって、非磁性体のボウル本体と、ボウル本体に内蔵されるボウル磁石とを有して、上方に開口する開口部が設けられたボウルと、非磁性体の蓋本体と、蓋本体に内蔵される蓋磁石とを有して、ボウルに上下方向にスライド自在に嵌合して開口部を塞ぐ蓋と、非磁性体の内本体と、内本体に内蔵される内磁石とを有して、ボウルと蓋で画定する内部空間にボウルおよび/または蓋に吸引された状態で収容される内食器とを備え、ボウル本体は、円環状の第2凹部が設けられ、内食器は、第2凹部に挿入した状態で回動可 能な第2凸部が設けられたコップを有することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、内食器はボウルと蓋で画定する内部空間にボウルおよび/または蓋に吸引された状態で収容されるので、内食器を安定して内部空間に収容できる。また、この構成によれば、食器セットを積層したときボウル本体に内蔵されるボウル磁石と、蓋本体に内蔵される蓋磁石が互いに吸引しあうことで、積層状態が安定する。さらに、食器セットのみを支給することで、食事に必要な様々な食器を一度に得ることができる。
また、この構成によれば、コップを内部空間に収容するとき、ボウルに設けられた第2凹部にコップに設けられた第2凸部が挿入されることで、ボウルとコップは横ずれすることなく吸引状態を保てる。また、回動することで容易に吸引状態を解くことができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の食器セットにおいて、ボウル、蓋、および内食器は、ボウル磁石、蓋磁石、および内磁石の極性を識別するための目印が付されていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、ボウル、蓋、および内食器は、ボウル磁石、蓋磁石、および内磁石の極性を識別するための目印が付されているので、異なる目印同士を合わせることで、それぞれを容易に吸引できる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の食器セットにおいて、蓋は、円環状の第1凹部が設けられ、ボウルは、食器セットを重ねたとき、第1凹部に挿入した状態で回動可能な第1凸部が設けられることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、異なる目印同士を合わせた状態で、第1凸部を第1凹部に挿入することで、食器セット同士は横ずれすることなく安定して積層できる。また、第1凹部に沿って回動することで食器セット同士は磁石の作用によって反発する。これにより簡単に食器セット同士の吸引を解くことができる。
【0017】
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の食器セットにおいて、蓋は、円環状の第3凹部が設けられ、内食器は、第3凹部に挿入した状態で回動可能な第3凸部が設けられたプレートを有することを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、プレートを内部空間に収容するとき、蓋に設けられた第3凹部に、プレートに設けられた第3凸部が挿入されることで、蓋とプレートは横ずれすることなく吸引状態を保てる。また、回動することで容易に吸引状態を解くことができる。
【0019】
請求項に係る発明は、請求項1または2に記載の食器セットにおいて、蓋は、円環状の第1凹部が設けられ、ボウルは、食器セットを重ねたとき、第1凹部に挿入した状態で回動可能な第1凸部が設けられ、蓋は、円環 状の第3凹部が設けられ、内食器は、第3凹部に挿入した状態で回動可能な第3凸部が設けられたプレートを有し、プレートは、第1凸部が挿入可能な円環状の第1環状溝が設けられ、蓋は、第2凸部を挿入した状態で回動可能な第2環状溝が設けられることを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、第1凸部を第1環状溝に挿入することで、プレートとボウルは磁石で吸引され、かつ横ずれを防止できる。すなわち、持ち運びが容易な1つの食器として利用でき、同様に、コップと蓋を吸引したものももう一つの食器として利用できる。例えば、ボウルにスープ等の熱い料理を入れたとき、プレートを把持することで、手に熱い料理の熱を感じることなく容易に持ち運べる。また、コップに飲み物を入れ、コップの周囲の部分に主菜、副菜を盛り付けて蓋を把持して容易に持ち運べる。このように、プレートと、蓋を両手で同時に把持することで、多種多様な料理を一度に容易に持ち運べる。
【0021】
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の食器セットにおいて、磁性体のカトラリー類が内部空間に収容されることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、カトラリー類は磁性体であるので、吸引した状態で内部空間に安定して収容できる。また、フォーク、スプーン類を別途そろえることなく料理を食することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】食器セットの断面斜視図である。
図2】ボウルの平面図である。
図3】蓋の平面図である。
図4】コップの平面図である。
図5】プレートの平面図である。
図6】食器セット同士を積層した状態を説明する斜視図である。
図7】(a)は、ボウルとプレートを吸引した状態を説明する斜視図であり、(b)は、蓋とコップを吸引した状態を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について、図1〜5を参照して説明する。
【0025】
図1に示す通り、食器セット1は、ボウル10、蓋20、内食器50、およびフォーク・スプーンセット60(カトラリー類。以後フォークセット60という。)を有している。蓋20は、ボウル10に設けられた開口部10aを塞いでいる。また、ボウル10と蓋20は、上下方向にスライド自在に嵌合した状態で、内部空間100aを画定している。内食器50、およびフォークセット60は、内部空間100aに収容されている。
【0026】
図1、2に示す通り、ボウル10は、上方に開口する開口部10aが設けられたすり鉢状の容器であり、非磁性体のボウル本体15、およびボウル磁石71を有する。ボウル本体15は、円盤状の底部11、および底部11の外縁から上方に向かって口径が拡大して延びる円筒形状の側部12を有する。
【0027】
底部11は、外周部から外側に向かって突設する円環状の第1凸部1a、内側から外側に向かって窪む円環状の第2凹部2bが設けられている。また、第2凹部2bに取り囲まれた状態でボウル磁石71が内蔵されている。ボウル磁石71は、径方向にN極N1、S極S1の磁極を有する円盤状の磁石である。なお、円盤状の底部11、円環状の第2凹部2b、および円盤状のボウル磁石71の円の中心は一致している。すなわち、それぞれは同心円上に位置している。
【0028】
側部12の上端部に、上下方向に延びる4つの縦溝16が等間隔に設けられている。縦溝16は、後述する蓋20に設けられた突起部26に嵌合する。
【0029】
側部12の内面に目印10n、目印10sが、外面に目印110n、目印110sが付されている。目印10n、10sは、N極N1およびS極S1を結ぶ延長線上に位置し、目印10nはN極N1側の延長線上に、目印10sは、S極S1側の延長線上に付されている。目印110n、110sについても同様である。
【0030】
図1、3に示す通り、蓋20は盆状の容器であり、非磁性体の蓋本体25、および蓋磁石72を有する。蓋本体25は、円盤状の底部21、および円盤状の底部21の外縁から垂直に延びる円筒形の側部22を有する。
【0031】
底部21に、内側から外側に向かって窪む円環状の第3凹部3bが設けられ、第3凹部3bの内部領域側に外側から内側に向かって窪む円環状の第1凹部1bが設けられ、さらに、第1凹部1bの内部領域側に内側から外側に向かって窪む第2環状溝200bが設けられている。また、第2環状溝200bの内部領域に蓋磁石72が内蔵されている。蓋磁石72は、径方向にN極N2、S極S2を有する円盤状の磁石である。なお、円盤状の底部21、円環状の第3凹部3b、円環状の第1凹部1b、および円盤状の蓋磁石72の円の中心は一致している。すなわち、それぞれは同心円上に位置している。
【0032】
円筒形の側部22は、端部に外側から内側に向かって突出する4つの突起部26が等間隔に設けられている。突起部26を縦溝16に挿入し、上から下に押し込むことでボウル10と、蓋20はスライド自在に嵌合する。
【0033】
底部21の内面に目印20n、目印20sが、外面に目印120n、目印120sが付されている。目印20n、20sは、N極N2およびS極S2を結ぶ延長線上に位置し、目印20nはN極N2側の延長線上に、目印20sは、S極S2側の延長線上に付されている。目印120n、目印120sについては、目印20n、目印20sに対応する位置の外面に付されている。
【0034】
内食器50は、コップ30、およびプレート40を有する。コップ30はボウル10に、プレート40は蓋20に吸引された状態で、内部空間100aに収容されている。
【0035】
図1、4に示す通り、コップ30は、有底の円筒形の容器であり、非磁性体のコップ本体35、および内磁石73を有する。コップ本体35は、円盤状の底部31、および底部31の外縁から垂直に延びる円筒形状の側部32を有する。底部31は、底部31の外縁から側部32の延びる方向と反対方向に突出する円環状の第2凸部2aを有する。また、内磁石73が内蔵されている。内磁石73は、径方向にN極N3、S極S3を有する円盤状の磁石である。なお、円盤状の底部31、円環状の第2凸部2a、および円盤状の内磁石73の円の中心は一致している。すなわち、それぞれは同心円上に位置している。
【0036】
側部32の外面に目印130n、目印130sが付されている。目印130n、130sは、N極N3およびS極S3を結ぶ延長線上に位置し、目印130nはN極N3側の延長線上に、目印130sは、S極S3側の延長線上に付されている。
【0037】
図1、5に示す通り、プレート40は、盆状の容器であり、非磁性体のプレート本体45、および内磁石74を有する。プレート本体45は円盤状の底部41、および円盤状の底部41の外縁から垂直に延びる円筒形の側部42を有する。
【0038】
底部41に、内側から外側に向かって突出する第3凸部3aが設けられ、第3凸部3aの内部領域側に内側から外側に向かって窪む円環状の第1環状溝100bが設けられている。また、第1環状溝100bの内部領域に内磁石74が内蔵されている。内磁石74は、径方向にN極N4、S極S4を有する円盤状の磁石である。なお、円盤状の底部41、および円環状の第1環状溝100b、円盤状の内磁石74の円の中心は一致している。すなわち、それぞれは同心円上に位置している。
【0039】
底部41の内面に目印40n、目印40sが付されている。目印40n、目印40sは、N極N4およびS極S4を結ぶ延長線上に位置し、目印40nはN極N4側の延長線上に、目印40sは、S極S4側の延長線上に付されている。
【0040】
ボウル本体15、蓋本体25、コップ本体35、およびプレート本体45は、割れにくく軽量で耐熱性能に優れた素材であることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、メラミン樹脂、ポリカーボネイト等のプラスチック材であることが好ましい。
【0041】
磁性体であるフォークセット60は、一端がボウル磁石71および内磁石73、他端が蓋磁石72および内磁石74に吸引された状態で、コップ30の内部に収容されている。
【0042】
内食器50の収容手順について説明する。
【0043】
フォークセット60を、コップ30の内部に収容する。フォークセット60は、内磁石73に吸引された状態となり、コップ30の内部に緩く固定される。
【0044】
コップ30の外面に付された目印130nをボウル10の内面に付された目印10sの側に、また目印130sを目印10nの側に合わせる。平面視で、目印130nと目印130sを結ぶ直線が、目印10sと目印10nを結ぶ直線とほぼ一致することを目視して確認する。その後、第2凹部2bに第2凸部2aを挿入する。このような手順を踏むことで磁石同士が反発することなく内磁石73とボウル磁石71を簡単に吸引できる。これにより、ボウル10とコップ30は磁石同士の吸引により接続した状態となる。
【0045】
プレート40の内面に付された目印40nを蓋20の内面に付された目印20sの側に、また目印40sを目印20nの側に合わせる。平面視で、目印40nと目印40sを結ぶ直線が、目印20sと目印20nを結ぶ直線とほぼ一致することを目視して確認する。その後、第3凹部3bに第3凸部3aを挿入する。このような手順を踏むことで磁石同士が反発することなく内磁石74と蓋磁石72を簡単に吸引できる。これにより、蓋20とプレート40は磁石同士の吸引により接続した状態となる。
【0046】
ボウル10に設けられた縦溝16に、蓋20に設けられた突起部26を挿入して押し込むことで蓋20は縦溝16の方向に沿って移動して、ボウル10と蓋20は嵌合状態となる。このとき、ボウル10の外面に付された目印110sと蓋20の外面に付された目印120sを結ぶ線が、側面視で垂直になるようにすることが好ましい。これにより、磁石の極性を同一方向に揃えることができる。
【0047】
食器セット1同士の積層について図6を参照して説明する。
【0048】
上段の食器セット1の目印120n、目印110nと下段の食器セット1の目印120s、110sが側面視でほぼ直線になることを目視で確認する。その後、下段の食器セット1の蓋20に設けられた第1凹部1bに、上段の食器セット1のボウル10に設けられた第1凸部1aを挿入する。このような手順を踏むことで磁石同士が反発することなく上段の食器セット1と下段の食器セット1を、簡単に吸引できる。また、第1凹部1bと第1凸部1aはかみ合った状態となっているので、食器セット1同士の側方の変位は拘束される。
【0049】
食器セット1同士を回動することで、磁石は反発し接続状態を解くことができる。
【0050】
食器セット1の使用態様について図7(a)、(b)を参照して説明する。
【0051】
ボウル10の外面に付された目印110n、目印110sと、プレート40の内面に付された目印40n、40sを前述と同じ手順で合わせて、プレート40に設けられた第1環状溝100bに、ボウル10に設けられた第1凸部1aを挿入する。これによりボウル10とプレート40は一体となり、図7(a)に示す通り1つの食器として機能する(以後この2つを組み合わせた食器を第1食器と呼ぶ。)。
【0052】
コップ30の外面に付された目印130n、目印130sと、蓋20の内面に付された目印20n、20sを前述と同じ手順で合わせて、蓋20に設けられた第2環状溝200bに、コップ30に設けられた第2凸部2aを挿入する。これによりコップ30と蓋20は一体となりもう1つの食器として機能する(以後この2つを組み合わせた食器を第2食器と呼ぶ。)。
【0053】
第1食器はボウル10にスープ等の熱い料理を入れたとき、プレート40の端部を把持することで、手に熱い料理の熱を感じることなく容易に持ち運べる。第2食器は、コップ30に飲み物を入れ、コップ30の周囲の部分に主菜と副菜を盛り付けて蓋20を把持して容易に持ち運べる。また、第1食器を一方の手で、第2食器を他方の手で同時に持ち運ぶことで、多種多様な料理を両手で一度に持ち運べる。さらに磁性体の薄い平板(例えば鋼板)を第1食器、および第2食器の下敷きとして用いることでテーブルに安定的に置くことができ、磁石の吸引力で食器自体が強風で飛ばされることもない。
【0054】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、様々な改変、置換等を行うことができる。例えば、内食器は、コップとプレートの2種類としたがこれよりも少なくても多くてもよい。また、吸引はボウル、蓋のいずれか一方でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明に係る食器セットは積層、収納が簡単である。また、万一の災害に備え積層した状態で備蓄することで、被災地に迅速に輸送できるので産業上の利用可能性は大である。
【符号の説明】
【0056】
1: 食器セット
10: ボウル
15: ボウル本体
20: 蓋
25: 蓋本体
30: コップ
35: コップ本体(内本体)
40: プレート
45: プレート本体(内本体)
50: 内食器
60: フォークセット(カトラリー類)
71: ボウル磁石
72: 蓋磁石
73: 内磁石
74: 内磁石
10a: 開口部
100a: 内部空間
1a: 第1凸部
1b: 第1凹部
2a: 第2凸部
2b: 第2凹部
3a: 第3凸部
3b: 第3凹部
100b: 第1環状溝
200b: 第2環状溝
10n、10s: 目印
110n、110s: 目印
20n、20s: 目印
120s、120n: 目印
130n、130s: 目印
40n、40s: 目印
【要約】      (修正有)
【課題】災害現場やアウトドアで使用する場合、コンパクトに収納できて、料理の持ち運びが簡単で、さらに複数個を積層できる食器セットを提供すること。
【解決手段】食器セット1は、磁石が内蔵されたボウル10、蓋20、コップ30、プレート40、および磁性体のフォークセット60を有している。蓋20は、ボウル10に設けられた開口部10aを塞いでいる。また、ボウル10と蓋20は、上下方向にスライド自在に嵌合した状態で、内部空間100aを画定している。コップ30、プレート40、およびフォーク・スプーンセット60は、磁石で吸引された状態で内部空間100aに収容されている。磁石の吸引によって食器セット1同士を安定して積層できる。また、食器同士を吸引して新たな食器として利用できる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7