(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6792916
(24)【登録日】2020年11月11日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】情報記憶装置の処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20201119BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20201119BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/08 300
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-17468(P2020-17468)
(22)【出願日】2020年1月18日
【審査請求日】2020年2月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505124074
【氏名又は名称】久松 右治
(72)【発明者】
【氏名】久松 右治
【審査官】
鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2019/075530(WO,A1)
【文献】
特開2006−285978(JP,A)
【文献】
特開2007−226624(JP,A)
【文献】
鷹木創,HDD"出張破壊"を試してみた,ITmedia エンタープライズ [ONLINE],2007年 5月15日,p.1−4,[検索日:2020/7/3],URL,https://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0705/15/news080.html
【文献】
山田幸治,ソフマップ、物理的に壊すデータ消去「ハードディスク破壊サービス」,PC Watch [ONLINE],2009年11月26日,p.1−4,[検索日:2020/7/3],URL,https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/331486.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷台付き自動車に情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置を搭載し、破壊を求める顧客に破壊装置を貸与し、顧客自らが破壊装置を使用して機密情報入り情報記憶装置の破壊処理を行うための、電子計算機による、機密情報入り情報記憶装置の処理方法であって、
電子計算機が、前記自動車による破壊装置の配送及び破壊処理後の産業廃棄物を買取り業者に搬送するのに必要な作業を行うに際し、機密情報入り情報記憶装置の破壊希望日時、破壊される機密情報入り情報記憶装置の台数、破壊装置を配送する破壊処理場所、をそれぞれ入力される入力ステップと、
電子計算機が、産業廃棄物を買取る業者の所在地及び買取り単価を記憶したデータベースを用いて、前記入力ステップで特定された破壊装置を配送する破壊処理場所、機密情報入り情報記憶装置の破壊希望日時及び台数を基にして破壊装置の配送計画を計算する破壊装置の配送計画設定ステップと、
電子計算機が、前記破壊装置の破壊処理場所から配送等で前記破壊装置が拘束される時間と機密情報入り情報記憶装置の台数を基にした破壊装置の実使用予測時間とから破壊装置の賃貸し金額を計算する賃料計算ステップと、
電子計算機が、機密情報入り情報記憶装置破壊を行う顧客への請求金額を、前記破壊装置の賃貸し金額からコスト計算ステップで計算される買取り予測額を減じて計算し、顧客への請求金額及び配送計画設定ステップより計算した破壊装置の配送予定日を、見積書として出力する出力ステップと、を備え、
機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う顧客に必要な請求金額を電子計算機により計算するコスト計算ステップでは、入力ステップで入力された項目をもとに、破壊装置の賃貸単価に破壊装置の顧客への配送及び破壊のために拘束される時間を乗じて破壊装置の賃貸し金額を得、顧客が処理する予定の機密情報入り情報記憶装置から生じる産業廃棄物の量を産業廃棄物の買取り単価に乗じて買取り予測額を得る、情報記憶装置の処理方法。
【請求項2】
破壊処理場所において、破壊される機密情報入り情報記憶装置の破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報を入力するステップを有し、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力されるか、あるいは再入力されたことを確認しない限り、機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置の作動開始、停止及び再起動を行わないようにする安全確保ステップをさらに含む、請求項1に記載の情報記憶装置の処理方法。
【請求項3】
荷台付き自動車に、情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置を収納した破壊室を搭載し、破壊処理場所において、破壊される機密情報入り情報記憶装置の破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報を入力するステップを有し、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力されるか、あるいは再入力されたことを確認しない限り、機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置を収納した破壊室の入室を不可能にする安全確保ステップをさらに含む、請求項1に記載の情報記憶装置の処理方法。
【請求項4】
機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置の破壊装置の配送計画を計算する前記配送計画設定ステップでは、複数の顧客宛に破壊装置を配送するための最適な順序やルート、渋滞情報をデータベースとして備え、人工知能及びデープラーニングを用いて前記破壊装置の配送計画を計算する破壊装置の配送計画設定ステップを行う、請求項1から3のいずれかに記載の情報記憶装置の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人情報や営業機密・機密情報の記載された機密情報(以下「機密情報入り情報記憶装置」と記す。)の処理方法に関し、機密情報入り情報記憶装置の破壊処分を依頼する顧客が、外部の処理業者に当該機密情報入り情報記憶装置を引き渡すことなく、破壊処分を自己の責任でできるにした機密情報入り情報記憶装置の処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
機密情報入りハードディスク等の情報記憶装置の処理を行うシュレッダー等の破壊処分機は従来から存する。個人情報等を扱う機密情報や機密情報入りハードディスクは近年増大する傾向にあり、公共機関・金融機関や保険会社等では、機密情報入りハードディスクの内容を消去した上で、あるいは消去処理を含めてその処理を外部の業者に依頼して破壊処分を行うのが一般的である。
【0003】
個人情報等を扱う機密情報等は個人情報等を扱う事業者が自ら消去する必要があるので、ハードディスクの内容を消去した上で、業者に依頼して破壊の対象の機密情報入りハードディスクを破壊処理することになるが、IT技術・コンピュータ技術が高度化して、データ消去後のハードディスクから機密情報が再生可能となり、一部の処理業者から機密漏洩とうに問題が生じる可能性がある。このため、ハードディスク自体を破壊処分する機械が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献1】特許公開 2017−182847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載するような機密情報の入ったハードディスクの処理方法においては、機密情報の入ったディスク自体を情報記憶装置から取り出して破壊処理をする必要があり、破壊を希望する事業所が増大すると、機密情報の入ったディスク自体を情報記憶装置から取出す作業が膨大となり、結果として破壊処分を外部の専門業者に委託することとなり、適切な機密情報入り情報記憶装置の処理に機密漏洩等の不具合が生じる可能性を残すという問題が生じている。
【0006】
本発明は、機密情報入り情報記憶装置の処理方法において、公共機関・金融機関や保険会社等の事業者自らが、機密情報入り情報記憶装置の内容を自らの監視下で破壊処理を行うことができる処理方法を提供し、漏洩等のない機密情報入り情報記憶装置の破壊処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の機密情報入り情報記憶装置の処理方法は、荷台付き自動車に情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置を搭載し、破壊を求める顧客に破壊装置を貸与し、顧客自らが破壊装置を使用して機密情報入り情報記憶装置の破壊処理を行う機密情報入り情報記憶装置の処理方法であって、
前記自動車による破壊装置の配送及び破壊処理後の産業廃棄物を買取り業者に搬送するのに必要な作業を電子計算機により行うに際し、機密情報入り情報記憶装置の破壊希望日時、破壊される機密情報入り情報記憶装置の台数、破壊装置を配送する破壊処理場所、をそれぞれ入力する入力ステップと、
産業廃棄物を買取る業者の所在地及び買取り単価を記憶したデータベースを用いて、前記入力ステップで特定された破壊装置を配送する破壊処理場所、機密情報入り情報記憶装置の破壊希望日時及び台数を基にして破壊装置の配送計画を計算する破壊装置の配送計画設定ステップと、前記破壊装置の破壊処理場所から配送等で前記破壊装置が拘束される時間と機密情報入り情報記憶装置の台数を基にした破壊装置の実使用予測時間とから破壊装置の賃貸し金額を計算する賃料計算ステップと、
機密情報入り情報記憶装置破壊を行う顧客への請求金額を、前記破壊装置の賃貸し金額からコスト計算ステップで計算される買取り予測額を減じて計算し、顧客への請求金額及び配送計画設定ステップより計算した細断装置の配送予定日を、見積書として出力する出力ステップと、を備え、
機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う顧客に必要な請求金額を電子計算機により計算するコスト計算ステップでは、入力ステップで入力された項目をもとに、破壊装置の賃貸単価に破壊装置の顧客への配送及び破壊のために拘束される時間を乗じて破壊装置の賃貸し金額を得、顧客が処理する予定の機密情報入り情報記憶装置から生じる産業廃棄物の量を産業廃棄物の買取り単価に乗じて買取り予測額を得る、ものである。
【0008】
なお、機密情報入り情報記憶装置の処理方法は、さらに、破壊処理場所において、破壊される機密情報入り情報記憶装置の破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報を入力するステップを有し、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力されるか、あるいは再入力されたことを確認しない限り、機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置の作動開始、停止及び再起動を行わないようにする安全確保ステップをさらに含むものであっても良い。
【0009】
または、さらに、荷台付き自動車に、情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置を収納した破壊室を搭載し、破壊処理場所において、破壊される機密情報入り情報記憶装置の破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報を入力するステップを有し、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力されるか、あるいは再入力されたことを確認しない限り、機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置を収納した破壊室の入室を不可能にする安全確保ステップをさらに含むものであっても良い。
【0010】
本発明の機密情報入り情報記憶装置の処理方法では、破壊装置の配送を希望する顧客が複数箇所に点在し、異なる日時・量にバラツキが生じるので、機密情報入り情報記憶装置の破壊希望日時及び台数を基にした破壊装置の配送計画を計算するステップでは、データベースを用い、データベースをさらに季節条件を加えた過去の実績をビッグデータとして構築したものを用いることが有力である。
【0011】
データベースを用いて、破壊装置の配送計画を計算する配送計画設定ステップでは、複数の顧客宛に破壊装置を配送するための最適な順序やルート、また地域ごとに生じる渋滞で、条件の組み合わせは膨大となるので、人工知能やデープラーニングを使って破壊装置の配送計画を計算する破壊装置の配送計画設定ステップを行うことが有力である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の顧客が希望する異なる場所日時で、破壊装置の配送計画設定ステップにおける複雑な作業を電子計算機により精度よく行うことができ、情報記憶装置からディスクを取り出す必要がなく、情報記憶装置全体を筐体ごと破壊するので、データ漏洩防止義務者が、自ら自己管理下で専門知識がなくても漏洩防止をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】 本発明の実施例における機密情報入り情報記憶装置の処理方法を電子計算機により実施するステップのフローチャート図である。
【
図2】 本発明の実施例における破壊装置を搭載した自動車の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の本発明の機密情報入り情報記憶装置の処理方法を実施例により説明する。本発明の機密情報入り情報記憶装置の破壊処理は、荷台付き自動車1に機密情報入り情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置2を搭載し、破壊を求める顧客(複数)に破壊装置2を貸与し、破壊責任者である顧客自らが破壊装置2を使用して機密情報入り情報記憶装置を筐体全体の破壊処理を行う機密情報入り情報記憶装置の処理方法である。荷台付き自動車1においては、情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置2は破壊室3に収納され、破壊室3は荷台付き自動車1に搭載されている。破壊室3には、電子施錠装置3Rが設置されており、破壊責任者以外の者の出入りを制限可能な構造となっている。破壊責任者は、機密情報入り情報記憶装置を筐体ごと持って破壊室3に入室し、荷台付き自動車1によって運ばれた破壊装置に、機密情報入り情報記憶装置を筐体ごと投入し破壊する。このように、顧客(複数)が希望する破壊処理場所に荷台付き自動車1によって破壊装置2配送し、破壊責任者は破壊する機密情報入り情報記憶装置を、自らの責任で破壊装置2に投入し、破壊装置2を作動させて破壊処理を行う。
【0015】
破壊装置2により破壊された結果生じる産業廃棄物は、産業廃棄物受け4により保管される。産業廃棄物は、機密情報入り情報記憶装置の全てが破壊され産業廃棄物になったことを確認した後、破壊室3から退出する。産業廃棄物が残された破壊室3には、作業者により適宜取り出されて産業廃棄物保管箱5に保管される。産業廃棄物受け4から産業廃棄物保管箱5への産業廃棄物の移動は、破壊室3の外部から作業者が行える構造になっている。破壊の予定量が終了すると、産業廃棄物は、荷台付き自動車1で産業廃棄物の買取り業者に搬送され、産業廃棄物保管箱5を買取り業者が計量した後、買取り業者がこれを買取る。
【0016】
前記荷台付き自動車1による破壊装置2の配送及び破壊処理後の産業廃棄物の買取り業者への搬送に必要な前記荷台付き自動車1の運行計画作成や顧客への見積書発行作業は電子計算機により行う。その際の必要な作業をプログラムにより実行する電子計算機により行うステップ(手順)を以下に詳細に説明する。
【0017】
機密情報入り情報記憶装置の処理方法に必要な作業をプログラムされた電子計算機により行う。手順は、まず、前記荷台付き自動車1による破壊装置2の配送と、顧客による破壊処理後、産業廃棄物の買取り業者への搬送とに必要な前記荷台付き自動車1の運行管理及びと顧客への見積書発行の作業を電子計算機により行う。この場合には、まず、機密情報入り情報記憶装置の破壊希望日時、破壊される機密情報入り情報記憶装置の予定台数、破壊装置を配送する破壊処理場所、をそれぞれ入力する入力ステップ10を実行する。次に、産業廃棄物を買取る業者(複数)の所在地及び産業廃棄物の買取り単価を記憶したデータベースDBを用いて、前記入力ステップ10で特定された破壊処理場所(破壊装置2を配送する場所)、機密情報入り情報記憶装置の破壊希望日時及び機密情報入り情報記憶装置の台数を基にして破壊装置の配送計画を計算する破壊装置の配送計画設定ステップ11を実行する。
【0018】
次に、前記破壊装置2の破壊処理場所から配送等で前記破壊装置2が拘束される時間及び機密情報入り情報記憶装置の台数を基にした破壊装置2の破壊処理に要する実働(実使用)予測時間とから破壊装置2の賃貸し金額を計算する賃料計算ステップ12を実行する。次に、上記各ステップにより得られた情報を用いて、機密情報入り情報記憶装置の処理を行う顧客に対する請求金額の請求金額を計算する手順を経て、顧客への請求金額及び配送計画設定ステップ11により計算した破壊装置2の配送予定日を、見積書Pとして出力する出力ステップ13を実行する。
【0019】
機密情報入り情報記憶装置の処理を行う顧客への請求金額を電子計算機により計算する手順では、入力ステップ10で入力された項目をもとに、破壊装置2の賃貸単価に、破壊装置2の破壊処理場所への配送に要する時間及び実使用で拘束される時間を乗じて破壊装置2の賃貸し金額を得るとともに、顧客が処理した機密情報入り情報記憶装置の産業廃棄物の買取り業者における買取り単価を基に、破壊予定の機密情報入り情報記憶装置の予定台数から計算した発生する産業廃棄物の量を乗じて、産業廃棄物の買取り予測金額を得る、手順を含む構成となっている。出力ステップ13では、破壊装置2の賃貸し金額が出力され、産業廃棄物の買取り業者における買取り単価を基に、破壊予定の機密情報入り情報記憶装置から生じる産業廃棄物の量を乗じて、顧客が処理した機密情報入り情報記憶装置から生じる産業廃棄物の買取り金額も計算され出力される。ここでは、破壊装置2の賃貸し金額の請求金額から買取り金額が減算されて表示・出力(プリントアウト・ディスプレイ表示等)される。
【0020】
なお、機密情報入り情報記憶装置が、破壊処理場所において破壊責任者の手により確実に破壊されるように、本実施例の機密情報入り情報記憶装置の処理方法では、さらに、安全確保ステップ14を備えている。破壊処理場所においては、破壊される機密情報入り情報記憶装置の破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報を入力するステップを有しており、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報がまず入力される。安全確保ステップ14では、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力されたことを確認しない限り、電子施錠装置3Rが作動させて機密情報入り情報記憶装置の筐体全体の破壊を行う破壊装置2を作動させ、また停止することができないようにプログラムされている。また安全確保ステップ14では、情報記憶装置の筐体が投入された破壊装置2の作動を停止することもできないし、破壊責任者の指紋以外の者が破壊室3に入室することも不可能にしている。このため、破壊責任者以外のものは(データを盗む目的等)破壊室3に入室することはできないし、また、何らかの理由で破壊責任者が退室しても、上記個人特定情報が再入力された指紋等の個人特定情報が、最初に入力された個人特定情報と一致することを確認しない限り、電子施錠装置3Rが作動して機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置2を収納した破壊室3の再入室を不可能にするよう安全確保ステップがプログラムされており、このプログラムの実行により秘密情報の漏洩がなく安全が確保される。
【0021】
なお、破壊責任者が破壊作業を終了し退室するときは、破壊責任者の個人特定情報を、指紋認証等の個人特定情報の登録をリセットすることで、次の破壊作業が行えるようにする。指紋認証等の個人特定情報の登録がリセットされると、新しい別の、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力されたことを確認しない限り、電子施錠装置3Rが作動し、機密情報入り情報記憶装置の筐体全体の破壊を行う破壊装置2を作動させ、また停止することができない(当然破壊室3の入室や、再入室もできない)ように安全確保ステップはプログラムされている。
【0022】
このように安全確保ステップでは、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力(再入力も含む)されたことを確認しない限り、機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置2が停止できないようにプログラムされており、(取り出しできないようなロック動作を含む)ので、破壊責任者以外の者が破壊途中の機密情報入り情報記憶装置を(筐体ごと破壊装置2を中断して取り出すことができないようにし、安全確保できるようプログラムされている。安全確保ステップでは、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力(再入力も含む)されたことを確認しない限り、破壊装置2は再度作動しないようにプログラムされている。あらかじめ、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報を入力しておき、破壊室3への出入りはあらかじめ登録した個人特定情報との一致した入力(指紋が同じである等)がされない限り、電子施錠装置3Rが作動して機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置2の作動・停止及び破壊室3への入室を不可能にするようプログラムした安全確保ステップの実行も本実施例の方法に含まれる。以上のように、破壊責任者の指紋等による本人確認がされない限り、破壊室3への入室や、破壊装置2の作動停止が制限されるため秘密情報の漏洩が防止できる方法となっている。
【0023】
データベースDBを用いて、破壊装置の配送計画を計算する配送計画設定ステップでは、複数の顧客宛に破壊装置を配送するための最適な順序やルート、また地域ごとに生じる渋滞で、条件の組み合わせは膨大となるので、人工知能やデープラーニングを使って破壊装置の配送計画を計算する破壊装置の配送計画設定ステップ11を行うことが有力である。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は、大量に機密情報入り情報記憶装置が使用される公官庁、保険会社、個人情報を扱う人材派遣会社や、IT関連業者、等が機密情報入り情報記憶装置を自らの手で、破壊装置を保持しなくても必要な時に効率よく処理でき、また機密情報入り情報記憶装置を長時間長期に保管する危険を回避する方法を提供するものである。
【符号の説明】
【0025】
1 荷台付き自動車、2 破壊装置、3 破壊室、11 配送計画設定ステップ、
12 賃料計算ステップ、13 出力ステップ、14 安全確保ステップ。
【要約】 (修正有)
【課題】事業者自らが、機密情報入り情報記憶装置の内容を自らの監視下で破壊処理を行う機密情報入り情報記憶装置の処理方法を提供する。
【解決手段】処理方法において、荷台付き自動車1に機密情報入り情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置2を搭載し、顧客(複数)に破壊装置を貸与し、破壊責任者である顧客自らが破壊装置を使用して機密情報入り情報記憶装置の破壊処理を行う。荷台付き自動車においては、情報記憶装置を細かく破壊する破壊装置は破壊室3に収納される。破壊室は、荷台付き自動車に搭載され、電子施錠装置3Rが設置されている。破壊処理場所において、破壊される機密情報入り情報記憶装置の破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報がまず入力され、破壊責任者の指紋情報を含む個人特定情報が入力されたことを確認しない限り、電子施錠装置が作動して、機密情報入り情報記憶装置の破壊を行う破壊装置を収納した破壊室の入室を不可能にする。
【選択図】
図2