(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カバンやバック等を縫製技術により製作する場合、手縫いやミシン等が用いられるが、手縫いには、熟練した技術が必要である。また、ミシン等の機械を用いて製作する場合は、ミシン等の機械の使用が不得手とする者も多いため、簡単にカバンやバックを製造することは困難であった。そこで、本発明では、糸や針を用いずに、布の生地等を接着剤を用いて貼りあわせ可能に構成することで、比較的簡単に製作可能なバックを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願発明に係るバックは、開口部を有する収納部と、結合部材により、前記収納部に開閉可能に取り付けられる蓋部と、前記蓋部を回転変位可能に前記収納部に支持するための接続部材とを備える。前記収納部は、第1基体部と当該第1基体部の表面上に所定の空隙を設けて接着固定された複数の第1補強部材により構成された収納部材を有しており、前記収納部の一側面は、前記第1基体部の両端に設けられた前記第1補強部材を突き合わせ接続して形成された突合部を有しており、前記接続部材が、前記突合部上に被覆して設けられていることを特徴とする。
【0005】
また、本願発明に係るバックでは、前記収納部は、複数の側面を有する立体形状を有しており、前記収納部の各側面は、少なくとも一つの前記第1補強部材を含み、前記第1補強部材間の前記空隙で折り曲げて形成されていることを特徴としてもよい。
【0006】
本発明に係るバックでは、糸、針、ミシンなどの道具を用いた縫製の手法によらず、接着剤により貼り合わせることで収納部が形成されており、比較的容易に製造することができる。また、第1補強部材を設けることで、立体的な形状を有すると共に、所定の強度を有するように構成されている。また、収納部の一側面は、第1基体部の両端に設けられた第1補強部材を突き合わせ接続して形成された突合部を有するため、設計通りの形状および寸法のバックを形成することができる。
【0007】
また、本発明に係るバックでは、前記蓋部は、第2基体部と当該第2基体部の表面上に所定の空隙を設けて接着固定された複数の第2補強部材により構成された蓋部材を有しており、前記蓋部の一側面は、前記蓋部の前記第2基体部の両端に設けられた前記第2補強部材を突き合わせ接続して形成された突合部を有しており、前記蓋部は、前記収納部と略同一の立体形状を有しており、前記蓋部の各側面は、少なくとも一つの前記第2補強部材を含み、前記第2補強部材間の前記空隙で折り曲げて形成されており、前記接続部材は、前記収納部の前記突合部及び前記蓋部の前記突合部上に被覆して設けられていることを特徴としてもよい。
【0008】
本発明に係るバックでは、バックの蓋部も、収納部と同様の構造を有することができる。したがい、設計通りの形状および寸法のバックを形成することができる。また、接続部材は、収納部の突合部及び蓋部の突合部上に被覆して設けられているので、収納部の突合部及び蓋部の突合部が外れないように、接続部材により補強することができる。
【0009】
本発明に係るバックでは、前記蓋部は、前記収納部の開口部に対応した開口部を有し、前記結合部材は、前記収納部の前記開口部の周縁及び前記蓋部の前記開口部の周縁に設けられたファスナーであることを特徴としてもよい。
【0010】
本発明に係るバックでは、蓋部を収納部に開閉可能に取り付けるための結合部材として、収納部の開口部の周縁及び蓋部の開口部の周縁に設けられたファスナーを用いることができる。
【0011】
本発明に係るバックでは、前記収納部の前記第1補強部材は、前記収納部の前記第1基体部を介して、前記収納部の側面及び底面に設けられており、前記蓋部の前記第2補強部材は、前記蓋部の前記第2基体部を介して、前記蓋部の側面及び上面に設けられていることを特徴としてもよい。
【0012】
本発明に係るバックでは、収納部の第1補強部材が、収納部の第1基体部を介して、収納部の側面及び底面に設けられているので、底面に設けられた第1補強部材に底板を容易に接着固定できる。合わせて、底面に設けられた第1補強部材及び第1基体部上に底板を被覆して設けることができるので、第1補強部材及び第1基体部が剥がれるのを防止することができる。同様に、蓋部の第2補強部材が、蓋部の第2基体部を介して、蓋部の側面及び底面に設けられているので、上面に設けられた第2補強部材に天板を容易に接着固定できる。合わせて、上面に設けられた第2補強部材及び第2基体部上に天板を被覆して設けることができるので、第2補強部材及び第2基体部が剥がれるのを防止することができる。
【0013】
本発明に係るバックでは、前記収納部の底面は、当該収納部の底面に設けられた前記第1補強部材に接着固定された底板から構成されており、前記蓋部の上面は、当該蓋部の上面に設けられた前記第2補強部材に接着固定された天板から構成されていることを特徴としてもよい。
【0014】
本発明に係るバックでは、収納部の底面が、当該収納部の底面に設けられた第1補強部材に接着固定された底板から構成されており、蓋部の上面は、当該蓋部の上面に設けられた第2補強部材に接着固定された天板から構成されているので、収納部の底面及び蓋部の上面を含めて、縫製の手法によらず、接着剤により貼り合わせて、所望の立体形状を有するバックを製造することができる。
【0015】
また、本発明に係るバックの製造方法は、接着によりバックを製造する方法であって、所定の形状に補強部材を切断し、切断された複数の前記補強部材を所定の間隔で空隙を設けて基体部表面上に接着固定し、蓋部材及び収納部材を形成するための接着工程と、前記蓋部材と前記収納部材を対向して配置し、前記蓋部材と前記収納部材の前記基体部に結合部材を接着固定する結合部材形成工程と、表面に露出した前記基体部、前記結合部材、及び前記補強部材の表面にシートを被覆して接着固定するシート接着工程と、前記蓋部材及び前記収納部材のそれぞれの端部に配置された前記補強部材を突き合せ接続して突合部を形成し、立体形状の側面を形成するための側面組立工程と、前記収納部材に底板を接着固定し底面を形成するための底部組立工程と、前記蓋部材に天板を接着固定し上面を形成するための天板形成工程とを備えることができる。さらに、前記蓋部材の突合部と、前記収納部材の突合部とが、接続部材により被覆して接着固定されていることを特徴としてもよい。
【0016】
本発明に係るバックの製造方法では、縫製の手法によらず、接着剤により貼り合わせて、所望の立体形状を有するバックの製造方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るバックでは、糸、針、ミシンなどの道具を用いた縫製の手法によらず、接着剤により各パーツを貼り合わせることで、比較的容易に製造することができる。また、補強部材を設けることで、立体的な形状を有すると共に、所定の強度を有するように構成されている。糸、針、ミシンなどの道具を使わずにバックを製作できるので、縫製を不得手とする者、老人、子供なども容易に家庭でバッグを製作することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
【0020】
図1に、第1実施形態に係るバックの斜視図を模式的に示す。また、
図2に、第1実施形態に係るバックの正面図を模式的に示す。
図1において、本実施形態に係るバック1は、蓋部5と、収納部6と、結合部材7と、接続部材14とを備える。蓋部5と、収納部6とで、バック1のバック本体部2を構成している。蓋部5と収納部6とは、バック本体部2の背面において、接続部材14により開閉可能に接続されている。また、本実施形態において、蓋部5と収納部6の各々の開口の周縁部には、全周に亘って、結合部材7が設けられている。結合部材7を用いて、蓋部5と収納部6とを開閉することができる。例えば結合部材7は、ファスナー、紐、又はボタン等から成ることができる。また、蓋部5には、持手12を設けることができる。なお、結合部材7は、蓋部5を収納部6の各々の開口の周縁部(接合部分)の全周にわたって形成される必要はなく、蓋部5を収納部6の各々の接合部分の一部に形成されていてもよい。
【0021】
本実施形態に係るバック1は、針や糸を用いて縫製して製造される従来のバックとは異なり、平面の布を用いて立体に形成し、例えば接着剤等を用いて組み立てることにより製造されている。バック1は、
図1及び
図2に示すように、所定の形状を有する上面、底面、及び側面を含む立体構造を有する。本実施形態では、バック1は、箱型の形状を有する。バック1の形状は、収納部6の底面、又は蓋部5の上面の形状に合わせて、収納部6及び蓋部5のそれぞれの側面を形成することで、種々の形状の立体構造とすることができる。例えば、底面の形状を、円や楕円の形状とすることで、円柱や楕円柱の立体形状を有するバックを形成することもできる。
【0022】
次に、第1実施形態に係るバックの製造工程について、以下に説明する。
図3に、本実施形態に係るバックの製造工程を説明するためのフローチャートを示す。
図3に示したように、本実施形態に係るバックの製造工程は、準備工程3a、切断工程3b、接着工程3c、結合部材形成工程3d、シート接着工程3e、側面組立工程3f、底部形成工程3g、及び天板形成工程3hを含むことができる。以下に、各工程について、詳細に説明する。
(準備工程)
【0023】
まず、バック1を製造するための材料として、基体部10となる生地、補強部材11となる板材、及びシート13、を準備する。生地は、例えば綿、化繊、麻から成ることができる。板材は、例えばプラスチック製板材から成ることができる。生地の厚みは、例えば、1〜3mm程度とすることができる。板材の厚みは、例えば、1〜5mm程度とすることができる。
【0024】
板材は、加工して補強部材11として用いるものであり、例えばプラスチック製の不織布を用いることができる。板材として、ある程度の強度を持ち、柔軟性を有する不織布を用いることによって、柔らかに変形し、折り曲げても折り目が付きにくい補強部材11を形成することができる。
(切断工程)
【0025】
次に、切断工程3bについて説明する。
図4に示したように、準備した板材を、バック1の蓋部5、及び収納部6の形状並びに大きさに合わせて切断し、補強部材11を形成する。また、生地を切断し、基体部10を形成する。本実施形態では、蓋部5を形成するための補強部材11は、S1〜S10の10個の補強部品から構成することができる。また、収納部6を形成するための補強部材11は、H1〜H10の10個の補強部品から構成することができる。本実施形態において、収納部6を形成するための補強部材11(H1〜H10)は、本発明における第1補強部材に該当し、蓋部5を形成するための補強部材11(S1〜S10)は、本発明における第2補強部材に該当する。補強部材11のS1〜S5は、蓋部5の側面を形成するために用いられ、S6〜S10は、蓋部5の上面を形成するために用いられる。また、補強部材11のH1〜H5は、収納部6の側面を形成するために用いられ、H6〜H10は、収納部6の底面を形成するために用いられる。
【0026】
図4に示すように、補強部材11のS6〜S10、及びH6〜H10は、台形の形状に切断している。蓋部5の上面を形成するために、補強部材11のS6〜S10は、基体部10に固定した後、側面を形成するS1〜S5に対して、折り曲げ加工を施す。このとき補強部材11のS6〜S10が台形の形状を有している。同様に、収納部6の底面を形成するために、補強部材11のH6〜H10は、基体部10に固定した後、側面を形成するH1〜H5に対して、折り曲げ加工を施す。このとき補強部材11のH6〜H10が台形の形状を有している。
【0027】
図4で示すように、補強部材11のS6、S8、S10は、ほぼ同じ高さh1を有する。一方、補強部材11のS7及びS9は、S6、S8、S10の高さh1よりも異なる高さh2を有することができる。本実施形態では、高さh1は、高さh2よりも大きく設定されている。隣り合う補強部材11(例えばS6とS7,S7とS8等)の高さが異なるようにすることで、側面組立工程3fにおいて、蓋部材Sを折り込んで、S6〜S10から、蓋部5の上面を形成する際に、蓋部5の上面が平坦となるように折り込むことができる。S6〜S10が同じ高さを有する場合、蓋部材Sを折り込むとS6〜S10に重なりが生じ、蓋部5の上面に凹凸が形成され、平坦な上面を形成することが困難となる。その後の天板形成工程3hにおいて、折り込んだ蓋部材Sに天板を固定する際に、表面に凹凸があると接着が困難であるが、隣り合う補強部材11の高さが異なるようにすることで、表面が平坦となるので、折り込んだ蓋部材Sに天板を容易に固定することができる。また、外観も綺麗に仕上げることができる。
【0028】
同様に、補強部材11のH6、H8、H10は、ほぼ同じ高さh3を有する。一方、補強部材11のH7及びH9は、H6、H8、H10の高さh3よりも異なる高さh4を有することができる。本実施形態では、高さh3は、高さh4よりも大きく設定されている。隣り合う補強部材11(例えばH6とH7,H7とH8等)の高さが異なるようにすることで、側面組立工程3fにおいて、収納部材Hを折り込んで、H6〜H10から、収納部6の底面を形成する際に、収納部6の底面が平坦となるように折り込むことができる。H6〜H10が同じ高さを有する場合、収納部材Hを折り込むとH6〜H10に重なりが生じ、収納部6の底面に凹凸が形成され、平坦な底面を形成することが困難となる。その後の底部形成工程3gにおいて、折り込んだ収納部材Hに底板を固定する際に、表面に凹凸があると接着が困難であるが、隣り合う補強部材11の高さが異なるようにすることで、表面が平坦となるので、折り込んだ収納部材Hに底板を容易に固定することができる。また外観も綺麗に仕上げることができる。
【0029】
補強部材11のS6、S8、S10の高さh1は、約15〜80mm程度とすることができる。補強部材11のS7及びS9の高さh2は、約10〜60mm程度とすることができる。本実施形態では、高さh1は、約60mm程度であり、高さh2は約40mm程度とすることができる。また、補強部材11のH6、H8、H10の高さh3は、約10〜90mm程度とすることができる。補強部材11のH7及びH9の高さh4は、約10〜80mm程度とすることができる。本実施形態では、高さh3は、約80mm程度であり、高さh4は約60mm程度とすることができる。
【0030】
図4に示すように、補強部材11のS6、S7、S8、S9、S10は、それぞれ台形の形状を有している。
図4に示したS6,S8、S10の台形の内角の角度θ1は、S7,S9の台形の内角の角度θ2に比べて小さくなるように設定されている。隣り合った補強部材11(例えばS6とS7,S7とS8等)の辺の角度を変えることで、側面組立工程3fにおいて、蓋部材Sを折り込んで、S6〜S10から、蓋部5の上面を形成する際に、補強部材11のS6〜S10を内側に折り曲げやすく、また、補強部材11のS6〜S10のそれぞれの辺同士が当たるのを防ぐことができるので、内側に折り曲げ易くすることができる。
【0031】
同様に、補強部材11のH6、H7、H8、H9、H10は、それぞれ台形の形状を有している。
図4に示したH6,H8、H10の台形の内角の角度θ3は、H7,H9の台形の内角の角度θ4に比べて小さくなるように設定されている。隣り合った補強部材11(例えばH6とH7,H7とH8等)の辺の角度を変えることで、底部形成工程3gにおいて、収納部材Hを折り込んで、H6〜H10から、収納部6の底面を形成する際に、補強部材11のH6〜H10を内側に折り曲げやすく、また、補強部材11のH6〜H10のそれぞれの辺同士が当たるのを防ぐことができるので、内側に折り曲げ易くすることができる。
【0032】
補強部材11のS6,S8、及びS10の角度θ1は、約60〜80度の範囲とすることができる。また、補強部材11のS7,及びS9の角度θ2は、約60〜80度の範囲とすることができる。本実施形態では、角度θ1は約74度程度であり、角度θ2は約75度とすることができる。また、補強部材11のH6,H8、及びH10の角度θ3は、約60〜85度の範囲とすることができる。また、補強部材11のH7,及びH9の角度θ4は、約60〜85度の範囲とすることができる。本実施形態では、角度θ3は、約77度程度であり、角度θ4は約81度とすることができる。
(接着工程)
【0033】
図5は、補強部材11を基体部10に接着剤で接着固定する接着工程3cを説明するための図である。
図5に示すように、補強部材11を連続した基体部10に接着剤で接着固定する。本実施形態では、あらかじめ、補強部材11の裏面に熱可塑性の接着剤を塗布しておく。補強部材11を基体部10上の所定の位置に置いた後、例えば、アイロン等を補強部材11の上から押し当て加熱することで、補強部材11を基体部10に簡単に接着固定することができる。補強部材11を基体部10に接着固定することで、蓋部材S、及び収納部材Hが形成される。蓋部材S、及び収納部材Hにより、バック本体部2を構成する蓋部5及び収納部6が形成される。なお、収納部材Hの基体部10は、本発明における第1基体部に該当し、蓋部材Sの基体部10は、本発明における第2基体部に該当する。
図5に示すように、補強部材11の補強部品S1〜S5、及びS6〜S10は、ほぼ平行に並んで配置されており、また基体部10が延伸する方向(第1の方向)に直線状に、所定の空隙を設けて配置されている。同様に、補強部材11の補強部品H1〜H5、及びH6〜H10は、ほぼ平行に並んで、基体部10が延伸する方向(第1の方向)に直線状に、所定の空隙を設けて配置されている。本実施形態において、隣接する補強部材11の間の空隙の長さd(距離)は、例えば、1mm〜8mm程度とすることができる。蓋部材S、及び収納部材Hが形成される際に、補強部材11を1枚の板部材で形成し生地(基体部10)に接着固定することもできる。この場合は、折り曲げて立体形状を形成する際に、板部材の剛性により、所望の立体形状を形成することが困難であるので、基体部10に一定の空隙を設けて、補強部品(補強部材11)を接着固定することがより好ましい。基体部10に一定の空隙を設けて、補強部品(補強部材材11)を接着固定することにより、板部材の剛性に依らず、容易に所望の立体形状を作ることができる。
【0034】
また、
図5に示したように、基体部10の一端部では、補強部材11の補強部品S1,S6、及び補強部品H1,H6は、当該一端部から所定距離だけ離して、配置されている。基体部10の一端部において、補強部材11の補強部品S1,S6、及び補強部品H1,H6を離して形成し、基体部10を露出させることで、蓋部5及び収納部6の側面を形成する際に、基体部10の露出部分を利用して接合部を固定することができる。本実施形態では、基体部10の一端部において、補強部材11の補強部品S1,S6、及び補強部品H1,H6を、当該一端部から約1〜3cm程度の距離だけ離して配置している。一方、基体部10の他端部では、補強部材11の補強部品S5、及び補強部品H5の端部と基体部10の他端部の端部が揃えて配置される。これにより、蓋部5及び収納部6の側面を形成する際に、S1とS5、及びH1とH5を突き合せて接合することが容易となる。なお、本実施形態では、基体部10の他端部において、補強部材11の補強部品S10、及び補強部品H10の端部と基体部10の他端部の端部を揃えて配置している。
【0035】
図5において、蓋部材Sは、第1の領域T1、第2の領域T2、第3の領域T3、第4の領域T4、及び第5の領域T5から構成されている。第1の領域T1は補強部品S1、S6を含むことができる。同様に、第2の領域T2は補強部品S2、S7を含み、第3の領域T3は補強部品S3、S8を含み、第4の領域T4は補強部品S4、S9を含み、第5の領域T5は補強部品S5、S10を含むことができる。第1の領域T1と第5の領域T5とで、蓋部5の一側面が形成される。また、第2の領域T2、第3の領域T3、及び第4の領域T4とで、蓋部5の他の側面が形成される。同様に、収納部材Hは、第6の領域T6、第7の領域T7、第8の領域T8、第9の領域T9、及び第10の領域T10から構成されている。第6の領域T6は補強部品H1、H6を含むことができる。同様に、第7の領域T7は補強部品H2、H7を含み、第8の領域T8は補強部品H3、H8を含み、第9の領域T9は補強部品H4、H9を含み、第5の領域T10は補強部品H5、H10を含むことができる。第6の領域T6と第10の領域T10とで、収納部6の一側面が形成される。また、第7の領域T7、第8の領域T8、及び第9の領域T9とで、収納部6の他の側面が形成される。
(結合部材形成工程)
【0036】
図6は、蓋部材Sと収納部材Hとを、結合部材7により結合するための結合部材形成工程3dを説明するための図である。
図6に示すように、蓋部材Sと収納部材Hとを対向して配置し、例えば接着剤を用いて、蓋部材Sと収納部材Hのそれぞれに結合部材7を接着固定することにより、蓋部材Sと収納部材Hとを連結する。蓋部材Sと収納部材Hとは、結合部材7の中心部から、所定の距離だけ離間して、配置されている。本実施形態では、接合部材7として、ファスナーを用いることができる。また、ファスナーの一方側の係合部を蓋部材Sに接着固定し、他方側の係合部を収納部材Hに接着固定することで、蓋部材Sと収納部材Hのそれぞれに結合部材7を接着固定している。
【0037】
図7は、
図6のVII線―VII線に沿って切り取った断面を示す図である。補強部材11はプラスチック製の板材から成る一方、結合部材7は布地に係合部が設けられており、異種材料同士を接着することは、比較的困難である。本実施形態では、
図7に示すように、結合部材7(ファスナー)の一方側の係合部を蓋部材Sに接着固定する際に、基体部10の側辺を折って、補強部材11の側辺を被覆し、補強部材11の側辺を被覆した基体部10に結合部材7(ファスナー)の一方側を接着固定する。基体部10と結合部材7(ファスナー)とが接着される面は、互いに同種の布地から成っているため、接着剤による接着性が向上し、より強固に接着固定することができる。
(シート接着工程)
【0038】
図8は、結合部材形成工程(3d)後に、シート13を形成する工程3eを説明するための図である。
図8に示すように、シート13は、蓋部材Sに固定された結合部材7(ファスナー)の一部と、補強部材11(補強部品S1〜S10)とを被覆して、表面に露出した基体部10と、結合部材7(ファスナー)の一部と、補強部材11とを接着固定している。これにより、結合部材7(ファスナー)と、補強部材11とが、基体部10から剥がれることを防ぐことができる。本実施形態では、シート13の接着する面側に、接着剤が予め塗布され、接着剤の上に剥離紙が設けられており、シート13で基体部10と結合部材7(ファスナー)の一部と補強部材11とを接着固定する前に、剥離紙を剥がして使用することができる。
【0039】
図8に示すように、蓋部材Sに貼り付けたシート13は、蓋部の側面を形成する補強部材11(S6〜S10)の一部に重なるように、補強部材11を接着固定している。本実施形態では、補強部材11(S6〜S10)とシート13の重なる領域の長さP(第1方向と交差する方向の長さ)は、約10〜40mm程度である。蓋部を形成する補強部材11から蓋部5の上面を形成する補強部材11の一部に重なるようにシート13を貼ることにより、補強部材11が、基体部10から剥がれることを防ぐことができる。
【0040】
同様に、収納部材Hに貼り付けたシート13は、収納部の側面を形成する補強部材11(H6〜H10)の一部に重なるように、補強部材11を接着固定している。本実施形態では、補強部材11(H6〜H10)とシート13の重なる領域の長さQ(第1方向と交差する方向の長さ)は、約10〜40mm程度である。収納部の側面を形成する補強部材11から収納部の上面を形成する補強部材11の一部に重なるようにシート13を貼ることにより、補強部材11が、基体部10から剥がれることを防ぐことができる。
(側面組立工程)
【0041】
次に、蓋部5、及び収納部6の各側面を形成するための側面形成工程3fについて説明する。蓋部材Sの第1の領域T1、第2の領域T2、第3の領域T3、第4の領域T4、及び第5の領域T5のそれぞれの間で折り曲げて、蓋部の側面を形成する。また、収納部材Hの第6の領域T6、第7の領域T7、第8の領域T8、第9の領域T9、及び第10の領域T10のそれぞれの間で折り曲げて、収納部の側面を形成する。
図9は、蓋部材Sの第1の領域T1の端部20aと第5の領域T5の端部20cを互いに突合せて接続し、蓋部5の一側面を形成すると共に、収納部材Hの第6の領域T6の端部21aと第7の領域T7の端部21cを互いに突合せて接続し、収納部6の一側面を形成する状態を示している。なお、
図9は、蓋部5及び収納部6の内側の側面の状態を示している。
【0042】
蓋部材Sの第1の領域T1の端部20aと第5の領域T5の端部20cを互いに突合せて接続し、また、収納部材Hの第6の領域T6の端部21aと第7の領域T7の端部21cを互いに突合せて接続し、蓋部5の一側面および収納部6の一側面を形成することにより、突合接続して形成した側面の表面を平坦に形成することができる。
【0043】
また、本実施形態では、第1の領域T1と第5の領域T5の第1の方向の合計の長さと、第3の領域T3の第1の方向の長さとがほぼ同じになるように設定しているので、蓋部5の側面を形成したときに、第3の領域T3から形成される側面と、第1の領域T1と第5の領域T5とを突合せて形成される側面の長さが、ほぼ同じなるように組み立てることができる。このように、蓋部材Sの第1の領域T1の端部20aと第5の領域T5の端部20cを互いに突合せて接続して、蓋部5の一側面を形成することで、第1〜5の領域の寸法、或いは、各領域に含まれる補強部品の寸法を決定することにより、蓋部5の各側面の寸法或いは形状を設計どおりに仕上げることができる。
同様に、第8の領域T8の第1の方向の長さと、第6の領域T6と第10の領域T10の第1の方向の合計の長さがほぼ同じになるように設定しているので、収納部6の側面を形成したときに、第8の領域T8から形成される側面と、第6の領域T6と第10の領域T10とを突合せて形成される側面の長さが、ほぼ同じなるように組み立てることができる。このように、収納部材Hの第6の領域T6の端部21aと第10の領域T10の端部21cを互いに突合せて接続して、収納部6の一側面を形成することで、第6〜10の領域の寸法、或いは、各領域に含まれる補強部品の寸法を決定することにより、収納部6の各側面の寸法或いは形状を設計どおりに仕上げることができる。
【0044】
図9に示すように、蓋部材Sの第1の領域T1の端部20aと第5の領域T5の端部20cを互いに突合せて接続して蓋部5の一側面(本実施形態では、背面)を形成し、収納部材Hの第6の領域T6の端部21aと第10の領域T10の端部21cを互いに突合せて接続して収納部6の一側面(本実施形態では、背面)を形成した後、突合せた状態で、蓋部5及び収納部6の突合部19の上から接続部材14aを貼り付けて、突合部19を補強している。本実施形態では、接続部材14aは、蓋部5及び収納部6の突合部19の全部を覆って形成されている。さらに、接続部材14aは、蓋部5の側面から、蓋部5の上面を形成する蓋部材(S6、及びS10)まで延長されて、蓋部材(S6、及びS10)の一部を覆って形成されている。この後の天板形成工程において、蓋部材(S6、及びS10)の一部を覆って形成された接続部材14aの部分の上から、天板3が貼り付けられる。この結果、蓋部5の上面に延長された接続部材14aの一端が、天板で覆われるので、接続部材14aが剥がれるのを防止することができる。また、接続部材14aは、収納部6の側面から、収納部6の底面を形成する蓋部材(H6、及びH10)まで延長されて、収納部材(H6、及びH10)の一部を覆って形成されている。この後の底部形成工程において、収納部材(H6、及びH10)の一部を覆って形成された接続部材14aの部分の上から、底板4が貼り付けられる。この結果、収納部5の上面に延長された接続部材14aの一端が、底板で覆われるので、接続部材14aが剥がれるのを防止することができる。
【0045】
また、
図8に示すように、基体部10の一端部の補強部品S1,S6、及び補強部品H1,H6は、当該一端部から所定距離だけ離して配置されており、基体部10の一部が表面に露出している。補強部材11の蓋部材Sの第1の領域T1の端部20aと第5の領域T5の端部20cを互いに突合せて接続する際に、突き合せた状態で、露出した基体部10を補強部品S5,S10、及びH5,H10上に被覆して接着固定している。これにより、立体形状を有する蓋部5、及び収納部6の側面が形成される。
【0046】
図10は、蓋部5及び収納部6の突合部19について、別の突き合せ接続方法を説明するための図を示している。
図10に示すように、蓋部5の一側面を構成する補強部材11の補強部品S1とS5の突合部19に、凹凸形状を有する溝を形成して切断する。同様に、収納部6の一側面を構成する補強部材11の補強部品H1とH5の突合部19に、例えば凹凸形状を有する溝を形成して切断する。この補強部品S1とS5の突合部19、及び補強部品H1とH5の突合部19に設けた溝同士を勘合することで、突合部19の接続強度を一層増すことができる。また、補強部品S1とS5の突合部19、及び補強部品H1とH5の突合部19の側面に接着剤を塗布し、接合部分を接着剤で接続固定することもできる。なお、勘合する溝の凸部又は凹部の形状は、三角形状、四角形状、円形状、楕円形状等、互いに勘合できる形状であれば種々の形状を用いることができる。
【0047】
図11は、側面組立工程3fを説明するための図を示している。
図11は、蓋部5及び収納部6の側面の外表面を示している。
図11に示すように、シート接着工程3eの後に、蓋部5及び収納部6の側面の外表面における突合部19の上からも、突合せた状態で別の接続部材14bを貼り付けて、突合部19をさらに補強することができる。このように、蓋部5及び収納部6の側面の内表面、及び外表面の両側から、突合部19の上に接続部材14(14a,14b)を貼り付けることで、蓋部5及び収納部6の側面の突合部19の結合強度を一層大きくすることができる。さらに、接続部材14bは、蓋部5の側面から、蓋部5の上面を形成する蓋部材(S6、及びS10)まで延長されて、蓋部材(S6、及びS10)の一部を覆って形成されている。この後の天板形成工程において、蓋部材(S6、及びS10)の一部を覆って形成された接続部材14bの部分の上から、天板3が貼り付けられる。この結果、蓋部5の上面に延長された接続部材14bの一端が、天板で覆われるので、接続部材14bが剥がれるのを防止することができる。また、接続部材14bは、収納部6の側面から、収納部6の底面を形成する蓋部材(H6、及びH10)まで延長されて、収納部材(H6、及びH10)の一部を覆って形成されている。この後の底板形成工程において、収納部材(H6、及びH10)の一部を覆って形成された接続部材14bの部分の上から、底板4が貼り付けられる。この結果、収納部5の上面に延長された接続部材14bの一端が、天板で覆われるので、接続部材14bが剥がれるのを防止することができる。
【0048】
本実施形態に係るバック1では、
図11に示すように、接続部材14が、蓋部5及び収納部6の突合部19を覆って、突合部19の上から設けられており、この突合部19が、蓋部5及び収納部6の背面に形成されている。接続部材14(14a、14b)は、突合部19の接合強度を補強するとともに、蓋部5と収納部6とを、回転変位可能に支持し、蓋部5と収納部6とを開閉するための蝶番(ヒンジ)としての機能を有することができる。一方、結合部材(ファスナー)7は、蓋部5及び収納部6の前面が開閉するように設けられている。
(底部組立工程)
【0049】
図12は、底部形成工程3gを説明するための図である。
図11において、底板4を形成する前に、まず、収納部6の補強部材(H6〜H10)を内側に折り曲げて、折り曲げた状態で、補強部材H6とH10を押部材15で貼り合わせて固定する。押部材15としては、両面接着テープを用いることができる。
図11に示すように、結合部材14bを、補強部材11(H6〜H10)まで延伸して、補強部材11の表面上に貼るようにすることで、側面の突合部19及び収納部6の底面部の強度を補強することができる。その後、折り曲げた補強部材11(H6〜H10)に底板4を接着剤で接着する。本実施形態では、底板4は、補強部材と同じ材料を底板の形状に切断し、切断後に基体部10と同じ材料(例えば、生地)で被覆して形成される。また、補強部材11の外表面及び内表面の両面から底板4を貼り付けて、収納部6の底面部が形成されている。底板4を補強部材11の両面から貼り付けることで、収納部6の底面部の強度を一層強化している。
図12に示すように、補強部材11の外表面及び内表面において、底板4は、補強部材H6、及びH10上の結合部材14を被覆して、補強部材H6、及びH10に接着固定されている。このように、収納部6の底面部まで延長された接続部材14bの一端が、底板4で覆われるので、接続部材14bが剥がれるのを防止することができる。
(天板形成工程)
【0050】
図13は、天板形成工程3hを説明するための図である。
図12において、天板3を形成する前に、まず、蓋部5の補強部材(S6〜S10)を内側に折り曲げて、折り曲げた状態で、補強部材S6とS10を押部材15で貼り合わせて固定する。押部材15としては、両面接着テープを用いることができる。
図12に示すように、結合部材14bを、補強部材11(S6〜S10)まで延伸して、補強部材11の表面上に貼るようにすることで、側面の突合部19及び蓋部5の上面部の強度を補強することができる。その後、折り曲げた補強部材11(S6〜S10)に天板3を接着剤で接着する。本実施形態では、天板3は、補強部材と同じ材料を底板の形状に切断し、切断後に基体部10と同じ材料(例えば、生地)で被覆して形成される。また、補強部材11の外表面及び内表面の両面から天板3を貼り付けて、蓋部5の上面部が形成されている。天板3を補強部材11の両面から貼り付けることで、蓋部5の上面部の強度を一層強化している。
図13に示すように、補強部材11の外表面及び内表面において、天板3は、補強部材S6、及びS10上の結合部材14を被覆して、補強部材S6、及びS10に接着固定されている。このように、蓋部5の上面部まで延長された接続部材14bの一端が、天板4で覆われるので、接続部材14bが剥がれるのを防止することができる。以上の工程により、バッグ1が完成する。
【0051】
本実施形態に係るバック1では、糸、針、ミシンなどの道具を用いた縫製の手法によらず、接着剤により各パーツを貼り合わせることで、比較的容易に製造することができる。また、補強部材を設けることで、立体的な形状を有すると共に、所定の強度を有するように構成されている。糸、針、ミシンなどの道具を使わずにバックを製作できるので、縫製を不得手とする者、老人、子供なども容易に家庭でバッグを製作することが可能となる。また、針を生地に差し込むこともないので、生地の「つれ」がなく縫製による歪みも生じない。
【0052】
また、プラスチック製の不織布などの柔軟性を有する材料から成る補強部材11を使用して基体部10を補強している。このため補強部材11の性質上、バック1は、柔らかに変形し、折り曲げても折り目が付くことない。例えば、狭い場所などに入れてもやわらかく変形し、また、変形しても立体形状に戻り、折り線や折曲がりの痕などが付くこともない。
【0053】
図14、
図15は、蓋部材及び収納部材形成工程3cの別の実施形態を説明するための図である。
図14において、補強部材11を基体部10に接着剤で接着固定する際に、蓋部材S1〜S5の全面を基体部10に接着せずに、蓋部材S1〜S5の一部を基体部10に接着することもできる。本実施形態では、蓋部材S1〜S5が外側に凸状に湾曲した状態で蓋部材S1〜S5の両端側を基体部10に接着し、蓋部材S1〜S5の中側は接着されてない。蓋部材S1〜S5の両端側を、蓋部材S1〜S5が外側に湾曲した状態で変形させて基体部10に貼り付け接着することで、蓋部材の弾性力により、基体部10に張力が作用する。これにより、基体部10を組み立てた時に基体部10にしわが寄るのを防止することができる。同様に、補強部材11を基体部10に接着剤で接着固定する際に、収納部材H1〜H5の全面を基体部10に接着せずに、収納部材H1〜H5の一部を基体部10に接着することもできる。本実施形態では、収納部材H1〜H5が外側に凸状に湾曲した状態で収納部材H1〜H5の両端側を基体部10に接着し、収納部材H1〜H5の中側は接着されてない。収納部材H1〜H5の両端側を、収納部材H1〜H5が外側に湾曲した状態で変形させて基体部10に貼り付けることで、蓋部材の弾性力により、基体部10に張力が作用する。これにより、基体部10を組み立てた時に基体部10にしわが寄るのを防止することができる。
【0054】
同様に、
図15において、補強部材11を基体部10に接着剤で接着固定する際に、蓋部材S1〜S5の全面を基体部10に接着せずに、蓋部材S1〜S5が内側に凹状に湾曲した状態で蓋部材S1〜S5両端側を基体部10に接着し、蓋部材S1〜S5の中側は接着されてないようにすることもできる。この場合も、蓋部材S1〜S5の両端側を、蓋部材S1〜S5が内側に凹状に湾曲した状態で変形させて基体部10に貼り付け接着することで、蓋部材の弾性力により、基体部10に張力が作用する。これにより、基体部10を組み立てた時に基体部10にしわが寄るのを防止することができる。同様に、補強部材11を基体部10に接着剤で接着固定する際に、収納部材H1〜H5の全面を基体部10に接着せずに、収納部材H1〜H5が内側に凹状に湾曲した状態で収納部材H1〜H5の両端側を基体部10に接着し、収納部材H1〜H5の中側は接着されていないようにすることができる。収納部材H1〜H5の両端側を、収納部材H1〜H5が内側に凹状に湾曲した状態で変形させて基体部10に貼り付けることで、蓋部材の弾性力により、基体部10に張力が作用する。これにより、基体部10を組み立てた時に基体部10にしわが寄るのを防止することができる。
【0055】
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
【解決手段】本発明に係るバックは、開口部を有する収納部(6)と、結合部材(7)により収納部(6)に開閉可能に取り付けられる蓋部(5)と、蓋部(5)を回転変位可能に前記収納部に支持するための接続部材(14)とを備える。収納部(6)は、第1基体部(10a)と当該第1基体部(10a)の表面上に所定の空隙を設けて接着固定された複数の第1補強部材(11a)により構成された収納部材(H)を有している。また、収納部の一側面は、第1基体部(10a)の両端に設けられた第1補強部材(11a)を突き合わせ接続して形成された突合部を有している。接続部材(14)が、突合部上に被覆して設けられている。