(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6792922
(24)【登録日】2020年11月11日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】つり革
(51)【国際特許分類】
B60N 3/02 20060101AFI20201119BHJP
B61D 37/00 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
B60N3/02 B
B61D37/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-93753(P2020-93753)
(22)【出願日】2020年4月24日
【審査請求日】2020年4月24日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000170808
【氏名又は名称】黒田 重治
(72)【発明者】
【氏名】黒田 重治
【審査官】
杉▲崎▼ 覚
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第110509828(CN,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2019−0102831(KR,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2013−0051689(KR,A)
【文献】
中国実用新案第208021278(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 3/02
B61D 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーに掛けられる掛け部と、
前記掛け部に繋がり、曲がる連結部と、
前記連結部と繋がり、握ることができるハンドル部とを有し、
前記掛け部と前記連結部と前記ハンドル部が、樹脂の一体物であり、
前記連結部は、前記掛け部と繋がり曲がる変形部と、前記ハンドル部と繋がり曲がらない直線部と、を有するつり革。
前記変形部は、凹部と凸部とからなる複数の凹凸を有するつり革。
【請求項2】
前記連結部は、前記変形部1つのみと前記直線部1つのみを含む請求項1記載のつり革。
【請求項3】
前記凸部の断面積に対して、前記凹部の断面積は、40〜90%である請求項1または2に記載のつり革。
【請求項4】
前記凸部の断面積に対して、前記凹部の断面積は、50〜80%である請求項1または2に記載のつり革。
【請求項5】
前記凸部の断面積に対して、前記凹部の断面積は、60〜70%である請求項1または2に記載のつり革。
【請求項6】
前記変形部の長さは、前記直線部の長さの2分の1以下、20分の1以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のつり革。
【請求項7】
前記変形部の長さは、前記直線部の長さの5分の1以下、10分の1以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載のつり革。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、つり革に関する。電車、バスなどのつり革に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のつり革として、特許文献1〜8があった。
図1で従来のつり革の1つの例を説明する。従来のつり革は、バー14にかけられている。皮のベルト11でハンドル12がバー14にかけられている。
ベルト11は、1端がバー14に回せられ留め具13で固定されている。他端が、ハンドル12に回せられ留め具13で固定されている。
バー14には、ベルト11が移動しないように固定具15がある。ベルト11には、カバー16が掛けられている。カバー16には、宣伝広告などが表示される。
しかしながら、このつり革の場合、ベルト11、留め具13、ハンドル12を別途作製し、組み立てる必要があった。一方、特許文献9には、ベルト11、ハンドル12を樹脂で一体整形されたつり革がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−37328号公報
【特許文献2】特開2011−170124号公報
【特許文献3】特開2015−93600号公報
【特許文献4】特開2010−52572号公報
【特許文献5】実開昭61−190731号公報
【特許文献6】登録実用新案366716号公報
【特許文献7】登録実用新案366573号公報
【特許文献8】実公昭3−13089号公報
【特許文献9】実開平2−145527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献9のつり革では、ベルトに相当する連結部分が曲がりにくかった。ただし、曲がりすぎても、隣のつり革と接触しよくない。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、樹脂で一体成形されたつり革であるが、適度に曲がるつり革を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記従来の課題を解決するために、バーに掛けられる掛け部と、上記掛け部に繋がり、曲がる連結部と、上記連結部と繋がり、握ることができるハンドル部とを有し、上記掛け部と上記連結部と上記ハンドル部が、樹脂の一体物であり、上記連結部は、上記掛け部と繋がり曲がる変形部と、上記ハンドル部と繋がり曲がらない直線部と、を有するつり革を用いる。
【発明の効果】
【0006】
本発明のつり革は、樹脂で一体整形されるつり革であるが、適度に曲がるつり革である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】従来のつり革がバーに掛けられている状態の正面図
【
図2】(a)実施の形態のつり革の側面図、(b)実施の形態のつり革の正面図
【
図3】(a)〜(c)実施の形態の変形部の拡大側面図
【
図5】(a)〜(c)変形部の評価方法を説明する側面図
【
図6】(a)〜(c)つり革の評価方法を説明する側面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図2(a)〜
図2(b)で実施の形態1のつり革100を説明する。
図2(a)は、つり革100の側面図である。
図2(b)は、つり革100の正面図である。
【0009】
つり革100は、樹脂の一体成型でできている。ハンドル部21aと連結部21bと掛け部21cとからなる。
ハンドル部21aは、人が手で持つ部分である。リング状のものである。
図2(b)では、三角形状であるが、円形状が、成形しやすく好ましい。また、強度的にも均質にかかり好ましい。
連結部21bは、ハンドル部21aと掛け部21cとを繋ぐ部分である。連結部21bには、曲がる変形部21b1と、変形部21b1より曲がらない直線部21b2とがある。
【0010】
変形部21b1が曲がることで、ハンドル21aの位置が移動する。変形部21b1の部分の平均断面積(水平方向)は、直線部21b2の平均断面積より小さい。直線部21b2は、変形部21b1より曲がらない。直線部21b2は、曲がらなくともよい。変形部21b1、直線部21b2が1つづつが好ましい。
また、変形部21b1は、連結部21bの端部にあり、掛け部21cに隣接する部分である。
【0011】
直線部21b2は、連結部21b2の端部にあり、ハンドル部21aに隣接する部分である。
変形部21b1の長さは、直線部21b2の長さの2分の1以下、20分の1以上である。好ましくは、5分の1以下、10分の1以上である。
掛け部21cは、バー14に、はめられる部分である。円筒状の開口24であり、バー14に通される。開口24はバー14と同じほぼ大きさであり、掛け部21cは曲がらない。
【0012】
<連結部21b>
図3(a)〜
図3(c)に変形部21b1の拡大側面図を示す。凹部22と凸部23とで凹凸となっている。ここで、変形部21b1の断面積は、上下方向で変化する。大小の変化(断面積比率)、つまり、大きい方(凸部23)の断面積(直径b)に対して、小さい方(凹部22)の断面積(直径a)は、40%以上、90%以下がよい。50%以上80%以下が好ましい。さらに、60%以上70%以下がよい。
【0013】
なお、
図3(b)のように、滑らかな凹凸でもよい。さらに、
図3(c)のように、途中に平坦部分24があってよい。ただし、変形部21b1は、両端部が凹凸であり、凹部22が2個以上あるのがよい。変形部21b1の全部分で、凹凸が連続しているのが好ましい。
図4に、大きい方の断面積に対して小さい方の断面積の断面積比率を変えたつり革に対して、変形部21b2の曲がり具体を評価した。
【0014】
評価方法を、
図5(a)〜
図6(c)で説明する。
図5(a)〜
図5(c)は、つり革を使用している時(曲がる時)を示す変形部21b1の側面図である。
図6(a)〜
図6(c)は、
図5(a)〜
図5(c)の時のそれぞれのつり革を示す。つまり、
図5(a)と
図6(a)とは対応する。
図5(a)〜
図5(c)では、実線が、曲げる力がかかっていない時、点線が曲げる力をかけている時を示す。
図5(a)の場合、断面積比率が、小さく、1つの凹部で曲がる。結果、
図6(a)となる。
図5(c)の場合、断面積比率が、大きく、凹部で曲がりにくく。結果、
図6(c)となる。
図5(b)の場合、断面積比率が、よく、全体的に曲がる。結果、
図6(b)となる。
【0015】
図6(a)の場合、スペースを広く使用し、隣のつり革と交差してしまう。また、力がハンドルブ21aに直接かかり、衝撃を受ける。
図6(c)の場合も、スペースをあるレベル使用し、隣のつり革と交差してしまう可能性がある。また、力がハンドルブ21aに直接かかり、衝撃を受ける。
図6(b)の場合、限られたスペース内で使用される。また、力がハンドルブ21aに直接かかり、にくい。変形部21b1で吸収され、直線部21b2に伝わりにくい。
【0016】
図4の評価で、◎は、
図5(b)、
図6(a)のような場合を示す。×は、
図5(a)、
図6(a)のような場合、または、
図5(c)、
図6(c)のような場合を示す。○と△は、◎と×の間で、×<△<○<◎の順番でよい。
結果、変形部21b1は、全体として曲がるのがよい。変形部21b1の断面は、円形でも楕円でもよい、前後方向に長い楕円でもよい。断面形状は、円、楕円でなくともよい。
【0017】
変形部21b1は、凹部が2つ以上、3つ以上が好ましい。
直線部21b2の平均断面積比率は、変形部21b1の平均断面積比率より大きいのがよい。
直線部21b2の断面積比率は、すべての部分で、すべての変形部21b1の断面積比率より大きいのが好ましい。
【0018】
<製法>
つり革100は、金型を用いて樹脂成形で作製される。例として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド(ナイロン)、アクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS)、ポリスチレン(PS)など、熱可塑性ポリウレタン樹脂が好ましい。樹脂成形できる樹脂ならよい。製法は、金型以外でもよい。3次元プリンター、切削加工、プレス加工、射出成形法でもよい。なお、変形部21b1では、直径が約10mmがよい。10mm〜15mmの直径が好ましい。他の材質でも同様である。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本願つり革は、電車、バスで用いられる。乗り物一般でも使用できる。さらに、各種装置、電子機器、道具でも用いることができる。
【符号の説明】
【0020】
11 ベルト、12 ハンドル、13 留め具、14 バー、15 固定具、16 カバー、21a ハンドル部、21b 連結部、21b1 変形部、21b2 直線部、21c ハンドル部、22 凹部、23 凸部、24 平坦部、100 つり革
【要約】
【課題】樹脂で一体整形されるつり革であるが、適度に曲がるつり革を提供すること。
【解決手段】バーに掛けられる掛け部と、上記掛け部に繋がり、曲がる連結部と、上記連結部と繋がり、握ることができるハンドル部とを有し、上記掛け部と上記連結部と上記ハンドル部が、樹脂の一体物であり、上記連結部は、上記掛け部と繋がり曲がる変形部と、上記ハンドル部と繋がり曲がらない直線部と、を有するつり革を用いる。また、上記変形部は、凹部と凸部とからなる複数の凹凸を有する上記つり革を用いる。
【選択図】
図2