特許第6792924号(P6792924)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6792924
(24)【登録日】2020年11月11日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】九列五段音声光点表示器
(51)【国際特許分類】
   G10L 15/22 20060101AFI20201119BHJP
   G09B 21/00 20060101ALI20201119BHJP
   G06F 3/02 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   G10L15/22 460Z
   G09B21/00 F
   G06F3/02 460
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-133386(P2020-133386)
(22)【出願日】2020年7月13日
【審査請求日】2020年8月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595125890
【氏名又は名称】竹本 護
(72)【発明者】
【氏名】竹本 護
【審査官】 岩田 淳
(56)【参考文献】
【文献】 特開平9−101741(JP,A)
【文献】 特開平7−319593(JP,A)
【文献】 特開平11−039076(JP,A)
【文献】 特開2001−265502(JP,A)
【文献】 新型Fire TV Stickは音声検索が便利,わかったブログ, [online],2017年 9月22日,[2020年9月24日検索], <URL: https://www.wakatta-blog.com/new-firestick-voice-search.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/02− 3/027
G09B 21/00−21/06
G10L 13/00−99/00
H03M 11/00−11/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
「『音声認識装置から受信した言葉の発音順に順次に送信されてくる当該の言葉のひらがなとしての一音素固有の電気信号に対応して所定の配列位置において一音素ごとに順次に発光位置を変えて点発光する複数の清音光点および濁音光点によって形成される光点表示装置』の盤面におけるその光点の配列」として
イ、「所定の位置における1個の清音光点の単独発光によって所定のひらがなの清音・撥 音を表示する」ために設定された「ひらがなの五十音配列に従った九列五段からなる清 音光点の配列」。
ロ、「所定のひらがなの清音光点との同時発光によって所定のひらがなの濁音・拗音・半 濁音・促音・長音を表示する」ために設定された「イの清音光点の配列の外側の位置に 配列された濁音光点の配列」。
の2種類の光点の配列が成されていることを特徴とする九列五段音声光点表示器。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、
「『聴覚障害者すなわち耳のまったく聴こえない人もしくは強度に難聴である人ではあるが目の見える人』に対して『人が話す言葉をひらがなとしての音素別に区分し当該の音素に対応する所定の清音光点4および濁音光点5を順次に発光表示させること』によって当該の言葉を視覚的に伝えること」
を目的とした発明であり、音声認識装置3と光点表示装置2の2種の装置の連携的作動によって、
「『人が話す言葉のひらがなとしての一音素に対応して点発光する光点であって人が話す言葉の全音素数に対応しうる所定数の清音光点4および濁音光点5』を所定の配列位置に配置し人が話す言葉に対応して一音素ごとに発光位置を変えて順次に点発光させることによって『人が話す言葉を視覚的に聴覚障害者に伝えること』を特徴とする九列五段音声光点表示器1」
に係る発明である。
【0002】
「九列五段音声光点表示器」とは、
1、「『聴覚障害者すなわち耳のまったく聴こえない人もしくは強度に難聴である人では あるが目の見える人』に対して『人が話す言葉をひらがなとしての音素別に区分し当該 の音素に対応する所定の清音光点および濁音光点を順次に発光表示させることによって 当該の言葉を視覚的に伝えること』を目的とした音声光点表示器」であって、
2、「『音声認識装置から受信した言葉の発音順に順次に送信されてくる当該の言葉のひ らがなとしての一音素固有の電気信号に対応して所定の配列位置において一音素ごとに 順次に発光位置を変えて点発光する複数の清音光点および濁音光点によって形成される 光点表示装置』の盤面におけるその光点の配列」として
イ、「所定の位置における1個の清音光点の単独発光によって所定のひらがなの清音・ 撥音を表示する」ために設定された「ひらがなの五十音配列に従った九列五段からな る清音光点の配列」。
ロ、「所定のひらがなの清音光点との同時発光によって所定のひらがなの濁音・拗音・ 半濁音・促音・長音を表示する」ために設定された「イの清音光点の配列の外側の位 置に配列された濁音光点の配列」。
の2種類の光点の配列が成されていることを特徴とする音声光点表示器。
をいう。
【0003】
「音声光点表示器」とは、
1、「音声認識装置で受信した外部の音声を音素ごとに位置を変えて点発光する光点に変 換し当該の音声を光点表示装置によって表示する機器」で、
2、構成装置としての
イ、「『人が話す言葉の発音』をひらがなとしての一音素ごとに識別認識し『識別認識 された当該の言葉の一音素』を当該の一音素固有の電気信号に変換し有線もしくは無 線を経て言葉の発音順に従って順次に光点表示装置に送信する機能」を有する音声認 識装置。
ロ、「音声認識装置から有線もしくは無線を経て言葉の発音順に従って順次に送信され てくる電気信号に対応して所定の位置で点発光する所定数の光点」で「異なる一音素 ごとに発光位置を変えて点発光する所定数の清音光点および濁音光点」を所定の配列 位置に配列した光点表示装置。
の2種の装置の連携的作動によって、
3、外部の音声を光点として表示する機器。
をいう。
【0004】
「九列五段音声光点表示器における『音声認識装置』」とは、
1、「九列五段音声光点表示器」を構成するマイク機能を有する機器で、
2、「『人が話す言葉の発音』をひらがなとしての一音素ごとに識別認識し『識別認識さ れた当該の言葉の一音素』を当該の一音素固有の電気信号に変換し有線もしくは無線を 経て言葉の発音順に従って順次に光点表示装置に送信する機能」を有する機器。
をいう。
「九列五段音声光点表示器における『光点表示装置』」とは、
1、「九列五段音声光点表示器」を構成する点発光機能を有する機器で、
2、「音声認識装置から有線もしくは無線を経て言葉の発音順に従って順次に送信されて くる電気信号に対応して所定の位置で点発光する所定数の光点」で「異なる一音素ごと に発光位置を変えて点発光する所定数の清音光点および濁音光点」を所定の配列位置に 配置した機器。
をいう。
【0005】
「九列五段音声光点表示器における『清音光点』」とは、
1、「九列五段音声光点表示器」において設定された光点の一で、
2、「所定の位置における1個の光点の単独発光によって所定のひらがなの清音・撥音を 表示する」ために設定された「ひらがなの五十音配列に従った九列五段からなる配列が 成された光点」。
をいう。
「九列五段音声光点表示器における『濁音光点』」とは、
1、「九列五段音声光点表示器」において設定された光点の一で、
2、「所定のひらがなの清音光点との同時発光によって所定のひらがなの濁音・拗音・半 濁音・促音・長音を表示する」ために設定された「九列五段からなる清音光点の配列の 外側の位置に配列が成された光点」。
をいう。
【背景技術】
【0006】
従来においては、「聴覚障害者すなわち耳のまったく聴こえない人もしくは強度に難聴である人ではあるが目の見える人」が「話者の言葉」を知るためには、一般的には、
イ、「テレビ画面等における話者の言葉」に対しては、「字幕等の文字表記された文章を 読む」「読唇術で知る」。
ロ、「対面時における話者の言葉」に対しては、「同時進行の手話を読む」「読唇術で知 る」。
以外の方法はありえなかったし、これらのいずれの方法においても「話者の言葉の意味とりわけ専門用語・学術用語等からなる複雑な言葉の意味」を必ずしも発音通りに正確に理解できるとは限らなかった。
また、テレビ画面等における字幕を読む作業においては、視線の頻繁な左右移動もしくは上下移動を行なわねばならないことからも、聴覚障害者に多大の視覚的心理的負担を感じさせる欠点があった。
さらに、「電話の声等の非対面もしくは目前不在の話者の言葉」「公共の場所等において実声やスピーカー等による呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」に対しては、これを知る方法はありえなかった。
【0007】
出願人は、聴覚障害者における上記の状況を改善し「聴覚障害者ではあるが目の見える人」に対して「話者の言葉を視覚的に理解してもらうこと」を目的として、
1、2019年10月18日に「発明の名称を『音声光点表示器』とする特許出願(特願 2019−202740)」を行ない、
2、2020年3月27日を特許登録日とする「特許第6682128号」を取得したも のであるが、
3、同発明においては、「光点の配列が四列五段で光点数が計20個と少ない配列」であ ったために「2個もしくは3個の光点が同時発光することによって濁音や拗音・半濁音 ・促音・長音を表示しなければならないという煩雑な表示方式」となっていたことで、 イ、使用者としての聴覚障害者においては表示された言葉が覚えにくく誤判断しやすい という欠点。
ロ、したがってまた、話者の言葉を正確に識別し理解しにくく実用性・利便性に欠ける という欠点。
があった。
【0008】
そこで、出願人はこれらの欠点を解消するために、光点の数を2倍以上に増やし、
「光点の配列を『幼少年者から高齢者に至るまで日本人ならば誰もが即座にその位置と発音を認識理解できるひらがなの50音配列』を活用した九列五段とする本願発明」
を着想し、このたび「本出願」を行なったものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
1、特許第6682128号。
2、出願人が「特許庁のホームページの『J−PlatPat』」において「本願発明に 近似もしくは類似すると考えられる先願事案」を詳細に検索してみたが、「1の特許第 6682128号」以外には該当する事案は存在しなかった。
【非特許文献】
【0010】
また、特許出願人が「本願発明に近似もしくは類似すると考えられる音声光点表示装置・音声光点表示器に関連する非特許文献」をインターネット検索によって探してみたが適当な参考文献は見つからなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来「聴覚障害者が知ることができなかった話者の言葉」としての
「テレビ画面等における話者の言葉」「対面時における話者の言葉」「電話の声等の非対面もしくは目前不在の話者の言葉」「公共の場所等において実声やスピーカー等による呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」
に対して、「話者の言葉としてのそのひらがなの連続音としての音声」を音声認識装置3および光点表示装置2の連携的作動を介して「ひらがなとしての音素ごとに異なる位置において点発光する清音光点4および濁音光点5の光」に変えることにより、「聴覚障害者が話者の言葉を視覚的に認識し理解できること」を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、
イ、「『人が話す言葉の発音』をひらがなとしての一音素ごとに識別認識し『識別認識さ れた当該の言葉の一音素』を当該の一音素固有の電気信号に変換し有線もしくは無線を 経て言葉の発音順に従って順次に光点表示装置2に送信する機能」を有する音声認識装 置3。
ロ、「音声認識装置3から有線もしくは無線を経て言葉の発音順に従って順次に送信され てくる電気信号に対応して所定の位置で点発光する所定数の光点」で「異なる一音素ご とに発光位置を変えて点発光する所定数の清音光点4および濁音光点5」を所定の配列 位置に配置した光点表示装置2。
の2種の装置の連携的作動によって、
ハ、「人が話す言葉のひらがなとしての一音素に対応して点発光する光点であって人が話 す言葉の全音素数に対応しうる所定数の清音光点4および濁音光点5」を所定の配列位 置に配置し人が話す言葉に対応して一音素ごとに発光位置を変えて順次に点発光させる ことによって「人が話す言葉を視覚的に聴覚障害者に伝えること」を特徴とする音声光 点表示器。
であって、
1、「テレビ等における話者の言葉」に対しては、「九列五段音声光点表示器1における 光点の配列画面」を例えばテレビ画面の右下位置等の適宜の位置に画面表示し「所定の 清音光点4および濁音光点5」を順次に発光作動させることによって、
2、「対面時における話者の言葉」に対しては、「携帯音声光点表示器における光点の配 列画面の所定の清音光点4および濁音光点5」を聴覚障害者の目前において順次に発光 作動させることによって、
3、「電話等の話者の言葉」に対しては、「九列五段音声光点表示器1における光点の画 面を有する機器」を電話機等に付属させ聴覚障害者の目前において「所定の清音光点4 および濁音光点5」を順次に発光作動させることによって、
4、「非対面もしくは目前不在の話者の言葉」に対しては、「携帯音声光点表示器におけ る光点の配列画面の所定の清音光点4および濁音光点5」を聴覚障害者の目前において 順次に発光作動させることによって、
5、「公共の場所等において実声やスピーカーによる呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉 」に対しては、「携帯音声光点表示器における光点の配列画面の所定の清音光点4およ び濁音光点5」を聴覚障害者の目前において順次に発光作動させることによって、
それぞれ、聴覚障害者に「当該の話者の言葉」を視覚的に認識させ理解させるものであり、その詳細な認識方法・理解方法については、後述の「『発明を実施するための形態』における『実施例1』『実施例2』」において説明するとおりである。
【0013】
ただし、「携帯音声光点表示器」とは、
「聴覚障害者における携帯に適した大きさと形状を有する九列五段音声光点表示器」
をいう。
【発明の効果】
【0014】
本願発明により、聴覚障害者は、
1、「テレビ等における話者の言葉」に対しては、テレビ等の画面に表示された「九列五 段音声光点表示器1の画面」を見ることによって、
2、「対面時における話者の言葉」に対しては、目前の「携帯音声光点表示器の画面」を 見ることによって、
3、「電話等の話者の言葉」に対しては、電話機等に付属させた機器としての「九列五段 音声光点表示器1の画面」を見ることによって、
4、「非対面もしくは目前不在の話者の言葉」に対しては、目前の「携帯音声光点表示器 の画面」を見ることによって、
5、「公共の場所等において実声やスピーカー等による呼び掛けや伝達を行なう話者の言 葉」に対しては、目前の「携帯音声光点表示器の画面」を見ることによって、
それぞれ「当該の話者の言葉を視覚的に認識し理解する効果と利便性」を得ることが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】「図1」は、「九列五段音声光点表示器1の斜視図」である。
図2】「図2」は、「清音光点4および濁音光点5の配列図」である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
「本願発明における発明を実施するための形態としての実施例」は、以下の『実施例1』『実施例2』のとおりである。
【実施例1】
【0017】
「光点表示装置2の盤面における清音光点4および濁音光点5の配列」に関しては、「図2」を参照図として、
1、「清音光点4のひらがな配列」に関しては、「図2」に図示する光点名のとおりであ る。
2、「濁音光点5の配列」に関しては、「図2」に図示するように、
イ、「第一濁音光点5」は「第二列のかきくけこ列」の上部の位置に、
ロ、「第二濁音光点5」は「第五列のなにぬねの列」の上部の位置に、
ハ、「第三濁音光点5」は「第八列のやゆよわん列」の上部の位置に、
それぞれ配列される。
【0018】
「光点の発光表示の様相」については、以下の1〜8のとおりである。
1、「清音」としての「あ・い・う・え・お・か・き・く・け・こ・さ・し・す・せ・そ ・た・ち・つ・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・へ・ほ・ま・み・む・め・ も・や・ゆ・よ・わ・ら・り・る・れ・ろ」および「撥音」としての「ん」の発光表示 については、
イ、「『図2で図示する光点名』のとおりにそれぞれが単独で発光すること」によって それぞれ表示される。
2、「濁音」としての「が・ぎ・ぐ・げ・ご・ざ・じ・ず・ぜ・ぞ」の発光表示について は、
イ、「清音光点4としての『か・き・く・け・こ・さ・し・す・せ・そ』のそれぞれの 光点と第一濁音光点5が同時に発光すること」によってそれぞれ表示される。
3、「濁音」としての「だ・ぢ・づ・で・ど・ば・び・ぶ・べ・ぼ」の発光表示について は、
イ、「清音光点4としての『た・ち・つ・て・と・は・ひ・ふ・へ・ほ』のそれぞれの 光点と第二濁音光点5が同時に発光すること」によってそれぞれ表示される。
4、「半濁音」としての「ぱ・ぴ・ぷ・ぺ・ぽ」の発光表示については、
イ、「清音光点4としての『な・に・ぬ・ね・の』のそれぞれの光点と第二濁音光点5 が同時に発光すること」によってそれぞれ表示される。
5、「拗音」としての「ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ」の発光表示については、
イ、「清音光点4としての『あ・い・う・え・お』のそれぞれの光点と第一濁音光点5 が同時に発光すること」によってそれぞれ表示される。
6、「拗音」としての「ゃ・ゅ・ょ」の発光表示については、
イ、「清音光点4としての『や・ゆ・よ』のそれぞれの光点と第三濁音光点5が同時に 発光すること」によってそれぞれ表示される。
7、「促音」としての「っ」の発光表示については、
イ、「清音光点4としての『ま』の光点と第三濁音光点5が同時に発光すること」によ って表示される。
8、「長音」としての「ー」の発光表示については、
イ、「清音光点4としての『ら』の光点と第三濁音光点5が同時に発光すること」によ って表示される。
【0019】
ただし、
1、「清音光点4における視覚的識別」を容易とするために、
イ、「第一列のあいうえお列の5種の光点の色」は「赤色」とする。
ロ、「第二列のかきくけこ列の5種の光点の色」は「黄色」とする。
ハ、「第三列のさしすせそ列の5種の光点の色」は「青色」とする。
ニ、「第四列のたちつてと列の5種の光点の色」は「赤色」とする。
ホ、「第五列のなにぬねの列の5種の光点の色」は「黄色」とする。
ヘ、「第六列のはひふへほ列の5種の光点の色」は「青色」とする。
ト、「第七列のまみむめも列の5種の光点の色」は「赤色」とする。
チ、「第八列のやゆよわん列の5種の光点の色」は「黄色」とする。
リ、「第九列のらりるれろ列の5種の光点の色」は「青色」とする。
2、また、「濁音光点としての第一濁音光点5・第二濁音光点5・第三濁音光点5の色」 はいずれも「緑色」とする。
【0020】
「話者の言葉に対応しての『九列五段音声光点表示器1の45種の清音光点4および3種の濁音光点5における点発光』の様相に関する例」としては、以下の「1におけるイ〜ホ」および「2におけるイ〜リ」のとおりである。
1、「話者における『こんにちは』という言葉」に対しては、以下のイ〜ホのように「該 当の清音光点4」が単独で順次発光する。
イ、「『こ』の発音」に対しては、「『こ』の1光点」が単独で発光する。
ロ、「『ん』の発音」に対しては、「『ん』の1光点」が単独で発光する。
ハ、「『に』の発音」に対しては、「『に』の1光点」が単独で発光する。
ニ、「『ち』の発音」に対しては、「『ち』の1光点」が単独で発光する。
ホ、「『は』の発音」に対しては、「『わ』の1光点」が単独で発光する。
2、「話者における『ピッチングフォーム』という言葉」に対しては、以下のイ〜リのよ うに「該当の清音光点4および濁音光点5」が単独でもしくは同時に順次発光する。
イ、「『ぴ』の発音」に対しては、「『に』と第二濁音光点5の2光点」が同時に発光 する。
ロ、「『っ』の発音」に対しては、「『ま』と第三濁音光点5の2光点」が同時に発光 する。
ハ、「『ち』の発音」に対しては、「『ち』の1光点」が単独で発光する。
ニ、「『ん』の発音」に対しては、「『ん』の1光点」が単独で発光する。
ホ、「『ぐ』の発音」に対しては、「『く』と第一濁音光点5の2光点」が同時に発光 する。
ヘ、「『ふ』の発音」に対しては、「『ふ』の1光点」が単独で発光する。
ト、「『ぉ』の発音」に対しては、「『お』と第一濁音光点5の2光点」が同時に発光 する。
チ、「『ー』の発音」に対しては、「『ら』と第三濁音光点5の2光点」が同時に発光 する。
リ、「『む』の発音」に対しては、「『む』の1光点」が単独で発光する。
【0021】
聴覚障害者は、「テレビ画面等に表示された九列五段音声光点表示器1の画面もしくは目前の携帯音声光点表示器の画面における清音光点4および濁音光点5における上記の『1のイ〜ホ』及び『2のイ〜リ』の連続発光」を視認することによって、話者における「『こんにちは』および『ピッチングフォーム』という言葉」を視覚的に理解することができ、本願発明の機能と効果・利便性を得ることができる。
【0022】
昨今の電子機器部品の著しい能力的進化から、音声認識装置3における音声識別精度については今後もさらに向上することは確実であり、当然、将来時点においては「本願発明における音声表現機能の精密性・正確性・高速性」もいっそう向上し「聴覚障害者に対する言葉の伝達機器としての信頼性・利便性」も十二分に確立されるはずである。
【0023】
もとより、聴覚障害者が「九列五段音声光点表示器1の画面において順次に位置を変えて発光する清音光点4および濁音光点5の点発光」を見て話者の言葉を自在かつ正確に理解するためには、事前に「相応の読み取り訓練」を行なっておくことは絶対的に必要であり、「話者における早口言葉にも対応できる程度の読み取り能力」に習熟しておく必要があることは言うまでもないことである。
【実施例2】
【0024】
聴覚障害者における「本願発明の利用方法」としては、
1、「テレビ等における話者の言葉」「対面時における話者の言葉」「電話の声等の非対 面もしくは目前不在の話者の言葉」「公共の場所等において実声やスピーカー等による 呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」に対しては、「携帯音声光点表示器」を目前に保 持しその光点画面を見ることによって話者の言葉を理解するものであるが、
2、「テレビにおける話者の言葉としての『アナウンサーの言葉・出演者の言葉・ナレー ション・コマーシャル等のすべての言葉』」については、テレビ局において『光点放送 』がなされるべきであり、聴覚障害者はその「テレビ画面に表示される九列五段音声光 点表示器の光点画面」を見ることによってそれぞれの話者の言葉を視覚的に理解出来る ようにすべきである。
【0025】
ただし、「光点放送」とは、
「テレビ画面において『九列五段音声光点表示器の光点画面』を表示し『話者の言葉に対応して点発光する相当の清音光点および濁音光点』を順次に発光させることによって聴覚障害者に対して『アナウンサーの言葉・出演者の言葉・ナレーション・コマーシャル等の放送されるすべての言葉』を伝達することを目的として放送されるテレビ放送」
をいう。
【0026】
「光点放送」が行なわれることによって、
1、「健聴者」が「話者の言葉におけるすべての音素」を1音素も逃すことなく(耳で聞 いて)ごく自然に『音』として認識し理解し「発音が異なるその音の連なり」を『言葉 』として認識し理解しているのと同様に、
2、「聴覚障害者」もまた、「話者の言葉におけるすべての音素」を1音素も逃すことな く(目で見て)ごく自然に『光点』として認識し理解し「発光位置と色の異なるその光 点の連なり」を『言葉』として認識し理解することとなる。
3、つまりは、「健聴者は『声を耳で聞き』聴覚障害者は『声を“目で聞く”』」ことに なり、健聴者と聴覚障害者における「テレビの音声=言葉に対する理解能力=理解可能 性すなわちまた『テレビ視聴能力』」は「まったく同一もしくはほぼ同一」となる効果 と利便性がある。
【0027】
「光点放送」が行なわれるに際しての「テレビ画面に表示される『九列五段音声光点表示器の光点画面』のテレビ画面内における表示位置と大小」については、
1、聴覚障害者が放送内容・映像に対応して「手元のリモートコントローラーによる電波 送信」によって随時かつ自在に移動操作と大小変換操作ができるようにするとよい。
2、例えば、
イ、画面中央や画面全体の映像の美しさや迫力等を損ないたくない場合は、画面脇(右 下位置等)の位置を表示位置とし、光点画面の大きさを小さくする。
ロ、中央にアナウンサー・出演者等の話者が連続的に映っている場合は、話者の顔面の 直近の位置を表示位置とし、場合によっては話者の顔面に被せての位置を表示位置と する。
ハ、ドラマやスポーツ中継等の場合は、視覚的興趣を妨げない適宜任意の位置を表示位 置とし、光点画面の大きさも適宜任意に選択する。
ニ、テレビ画面が近い場合は、光点画面の大きさを小さくし、テレビ画面が遠い場合は 、光点画面の大きさを大きくする。
3、聴覚障害者は、以上の「2のイ〜ニ」の操作を随時かつ自在に行なうことによって、 従来に比して各段にテレビ放送を楽しむことができるようになるはずである。
【0028】
「テレビ以外の画面放送機器で音声放送がなされる機器としてのパソコン・タブレット・スマホ」等においても、「聴覚障害者に対する『光点放送』と同様な光点表示放送」が成されるべきであることは言うまでもないことである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本願発明は、聴覚障害者福祉の必要性からもその利用可能性は極めて大である。
【符号の説明】
【0030】
1は、九列五段音声光点表示器。2は、光点表示装置。3は、音声認識装置。4は、清音光点。5は、濁音光点。
【要約】
【課題】「目が見える聴覚障害者」に話者の言葉を視覚的に理解させる。
【解決手段】「聴覚障害者が保持する携帯音声光点表示器もしくはテレビ画面等に表示される九列五段音声光点表示器」であって「話者の言葉におけるひらがなとしての1音素ごとに対応して所定の位置で点発光する清音光点および濁音光点をその画面もしくは盤面に配列した九列五段音声光点表示器」において、「音声認識装置より送信されてくる電子信号としての話者の言葉に対応して順次に発光する画面もしくは盤面の清音光点および濁音光点の点発光」を聴覚障害者が「ひらがなの連続音声すなわち言葉もしくは文章」として読み取ることにより、話者の言葉を視覚的に理解できるようにする。
【選択図】図1
図1
図2