【実施例】
【0133】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
【0134】
〔実施例I〕
実施例I−1
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容のコルベン内に、o−ニトロ安息香酸〔和光純薬工業(株)製、品番:141−04921〕25g、2−ヒドロキシエチルアクリレート18g、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:040−19213〕4gおよびテトラヒドロフラン200gを仕込み、攪拌しながら1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩〔和光純薬工業(株)製、品番:A10807〕40gを徐々にコルベン内に添加し、40℃の空気中で5時間反応させた。
【0135】
反応終了後、得られた反応溶液の有機層を飽和食塩水で洗浄し、当該有機層を50℃で濃縮し、得られた粗結晶にメタノール79gを添加し、晶析を行なった。得られた結晶を40℃で3時間減圧乾燥させることにより、モノマー28gを白色固体で得た(収率:70%)。
【0136】
前記で得られたモノマーの
1H−NMRを核磁気共鳴装置〔日本電子(株)製、品番:GX−500〕で調べ、マススペクトルをガスクロマトグラフ質量分析計〔(株)島津製作所製、品番:GCMS−QR5000〕で調べた。その結果を以下に示す。
【0137】
・
1H−NMR(CDCl
3,ppm):4.53−4.56(2H,m)、4.61−4.64(2H,m)、5.87−5.91(1H,m)、6.12−6.21(1H,m)、6.43−6.49(1H,m)、8.20−8.24(2H,m)、8.28−8.32(2H,m)
・ 分子量:265.22
【0138】
以上の結果から、前記で得られたモノマーは、2−ニトロ安息香酸2−(アクリロイルオキシ)エチル(以下、o−NBzAHEAという)であることが確認された。
【0139】
実施例I−2
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた3L容のコルベン内に、o−ニトロ安息香酸〔和光純薬工業(株)製、品番:141-04921〕150g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート119g、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:040−19213〕22gおよびテトラヒドロフラン1200gを仕込み、攪拌しながら1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩〔和光純薬工業(株)製、品番:A10807〕224gを徐々にコルベン内に添加し、40℃の空気中で5時間反応させた。反応終了後、反応溶液の有機層を飽和食塩水で洗浄し、当該有機層を50℃で濃縮し、得られた粗結晶にメタノール500gを添加し、晶析を行なった。得られた結晶を40℃で3時間減圧乾燥させることにより、モノマー163gを白色固体で得た(収率:65%)。
【0140】
前記で得られたモノマーの物性を実施例I−1と同様にして調べた。その結果を以下に示す。
【0141】
・
1H−NMR(CDCl
3,ppm):1.96(3H,s)、4.51−4.54(2H,m)、4.64−4.66(2H,m)、5.61(1H,s)、6.16(1H,s)、7.65−7.70(1H,m)、8.36−8.45(2H,m)、8.86−8.87(1H,m)
・ 分子量:279.25
【0142】
以上の結果から、前記で得られたモノマーは、2−ニトロ安息香酸2−(メタクリロイルオキシ)エチル(以下、o−NBzAHEMAという)であることが確認された。
【0143】
実施例I−3
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容のコルベン内に、m−ニトロ安息香酸〔和光純薬工業(株)製、品番:144−04592〕25g、2−ヒドロキシエチルアクリレート18g、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:040−19213〕4gおよびテトラヒドロフラン200gを仕込み、攪拌しながら1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩〔和光純薬工業(株)製、品番:A10807〕40gを徐々にコルベン内に添加し、40℃の空気中で、5時間反応させた。反応終了後、反応溶液の有機層を飽和食塩水で洗浄し、当該有機層を50℃で濃縮し、得られた粗結晶にメタノール79gを添加し、晶析を行なった。得られた結晶を40℃で3時間減圧乾燥させることにより、モノマー28gを白色固体で得た(収率:70%)。
【0144】
前記で得られたモノマーの物性を実施例I−1と同様にして調べた。その結果を以下に示す。
【0145】
・
1H−NMR(CDCl
3,ppm):4.51−4.54(2H,m)、4.64−4.66(2H,m)、5.87−5.91(1H,m)、6.12−6.21(1H,m)、6.43−6.49(1H,m)、7.65−7.70(1H,m)、8.36−8.45(2H,m)、8.86−8.87(1H,m)
・ 分子量:265.22
【0146】
以上の結果から、前記で得られたモノマーは、3−ニトロ安息香酸2−(アクリロイルオキシ)エチル(以下、m−NBzAHEAという)であることが確認された。
【0147】
実施例I−4
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた3L容のコルベン内に、m−ニトロ安息香酸〔和光純薬工業(株)製、品番:144−04592〕24g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート21g、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:040−19213〕4gおよびテトラヒドロフラン192gを仕込み、攪拌しながら1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩〔和光純薬工業(株)製、品番:A10807〕39gを徐々にコルベン内に添加し、40℃の空気中で、5時間反応させた。反応終了後、反応溶液の有機層を飽和食塩水で洗浄し、当該有機層を50℃で濃縮し、得られた粗結晶にメタノール79gを添加し、晶析を行なった。得られた結晶を40℃で3時間減圧乾燥させることにより、モノマー26gを白色固体で得た(収率:64%)。
【0148】
前記で得られたモノマーの物性を実施例I−1と同様にして調べた。その結果を以下に示す。
【0149】
・
1H−NMR(CDCl
3,ppm):1.96(3H,s)、4.51−4.54(2H,m)、4.64−4.66(2H,m)、5.61(1H,s)、6.16(1H,s)、7.65−7.70(1H,m)、8.36−8.45(2H,m)、8.86−8.87(1H,m)
・ 分子量:279.25
【0150】
以上の結果から、前記で得られたモノマーは、3−ニトロ安息香酸2−(メタクリロイルオキシ)エチル(以下、m−NBzAHEMAという)であることが確認された。
【0151】
実施例I−5
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容のコルベン内に、p−ニトロ安息香酸〔和光純薬工業(株)製、品番:142−01852〕25g、2−ヒドロキシエチルアクリレート18g、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:040−19213〕4gおよびテトラヒドロフラン200gを仕込み、攪拌しながら1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩〔和光純薬工業(株)製、品番:A10807〕40gを徐々にコルベン内に添加し、40℃の空気中で、5時間反応させた。反応終了後、反応溶液の有機層を飽和食塩水で洗浄し、当該有機層を50℃で濃縮し、得られた粗結晶にメタノール79gを添加し、晶析を行なった。得られた結晶を40℃で3時間減圧乾燥させることにより、モノマー28gを白色固体で得た(収率:70%)。
【0152】
前記で得られたモノマーの物性を実施例I−1と同様にして調べた。その結果を以下に示す。
【0153】
・
1H−NMR(CDCl
3,ppm):4.53−4.56(2H,m)、4.61−4.64(2H,m)、5.87−5.91(1H,m)、6.12−6.21(1H,m)、6.43−6.49(1H,m)、8.20−8.24(2H,m)、8.28−8.32(2H,m)
・ 分子量:265.22
【0154】
以上の結果から、前記で得られたモノマーは、4−ニトロ安息香酸2−(アクリロイルオキシ)エチル(以下、p−NBzAHEAという)であることが確認された。
【0155】
実施例I−6
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた3L容のコルベン内に、p−ニトロ安息香酸〔和光純薬工業(株)製、品番:142−01852〕150g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート119g、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:040−19213〕22gおよびテトラヒドロフラン1200gを仕込み、攪拌しながら1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩〔和光純薬工業(株)製、品番:A10807〕224gを徐々にコルベン内に添加し、40℃の空気中で、5時間反応させた。反応終了後、反応溶液の有機層を飽和食塩水で洗浄し、当該有機層を50℃で濃縮し、得られた粗結晶にメタノール500gを添加し、晶析を行なった。得られた結晶を40℃で3時間減圧乾燥させることにより、モノマー163gを白色固体で得た(収率:65%)。
【0156】
前記で得られたモノマーの物性を実施例I−1と同様にして調べた。その結果を以下に示す。
【0157】
・
1H−NMR(CDCl
3,ppm):1.95(3H,s)、4.51−4.54(2H,m)、4.62−4.65(2H,m)、5.61(1H,s)、6.43(1H,s)、8.20−8.23(2H,m)、8.28−8.32(2H,m)
・ 分子量:279.25
【0158】
以上の結果から、前記で得られたモノマーは、4−ニトロ安息香酸2−(メタクリロイルオキシ)エチル(以下、p−NBzAHEMAという)であることが確認された。
【0159】
実施例I−7
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた500mL容のコルベン内に、3,5−ジニトロ安息香酸〔和光純薬工業(株)製、品番:040−03402〕24g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート16g、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:040−19213〕3gおよびテトラヒドロフラン192gを仕込み、攪拌しながら1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩〔和光純薬工業(株)製、品番:A10807〕30gを徐々にコルベン内に添加し、40℃の空気中で、5時間反応させた。反応終了後、反応溶液の有機層を飽和食塩水で洗浄し、当該有機層を50℃で濃縮し、得られた粗結晶にメタノール79gを添加し、晶析を行なった。得られた結晶を40℃で3時間減圧乾燥させることにより、モノマー27gを白色固体で得た(収率:73%)。
【0160】
前記で得られたモノマーの物性を実施例I−1と同様にして調べた。その結果を以下に示す。
【0161】
・
1H−NMR(CDCl
3,ppm):1.96(3H,s)、4.56(2H,t)、4.72(2H,t)、5.64(1H,s)、6.16(1H,s)、9.16−9.17(2H,m)、9.24(1H,s)
・ 分子量:324.25
【0162】
以上の結果から、前記で得られたモノマーは、3,5−ジニトロ安息香酸2−(メタクリロイルオキシ)エチル(以下、3,5−NBzAHEMAという)であることが確認された。
【0163】
〔実施例II〕
実施例II−1
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた50mL容のコルベン内に、実施例I−1で得られたo−NBzAHEA3.0gおよびメチルエチルケトン9.1gを仕込み、窒素ガスをコルベン内に1時間導入した後、コルベン内の反応溶液を78℃まで昇温させ、攪拌しながら2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−60〕35mgを徐々にコルベン内に添加し、6時間熟成させることにより、ポリマーを得た。
【0164】
次に、前記で得られたポリマーを含有する反応溶液を35℃以下に冷却させた後、氷浴で冷却し、攪拌下でメタノール100gに滴下ロートで30分間かけて滴下した。その後、析出したポリマーを濾別し、50℃の温度で減圧乾燥させることにより、ポリマーA1を2.9g得た(収率:94%)。
【0165】
前記で得られたポリマーの重量平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、当該重量平均分子量は13000であった。
【0166】
実施例II−2
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた50mL容のコルベン内に、実施例I−1で得られたo−NBzAHEA3.0g、ブチルメタクリレート1.5gおよびメチルエチルケトン13.8gを仕込み、窒素ガスをコルベン内に1時間導入した後、コルベン内の反応溶液を78℃まで昇温させ、攪拌しながら2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−60〕35mgを徐々にコルベン内に添加し、6時間熟成させることにより、ポリマーを得た。
【0167】
次に、前記で得られたポリマーを含有する反応溶液を35℃以下に冷却させた後、氷浴で冷却し、攪拌下でメタノール100gに滴下ロートにより30分間かけて滴下した。その後、析出したポリマーを濾別し、50℃の温度で減圧乾燥させることにより、ポリマーB1を4.3g得た(収率:95%)。
【0168】
前記で得られたポリマーの重量平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、当該重量平均分子量は16000であった。
【0169】
実施例II−3
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた50mL容のコルベン内に、実施例I−1で得られたo−NBzAHEA3.0g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM−503〕0.3gおよびメチルエチルケトン7.8gを仕込み、窒素ガスをコルベン内に1時間導入した後、コルベン内の反応溶液を78℃まで昇温させ、攪拌しながら2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−60〕35mgを徐々にコルベン内に添加し、6時間熟成させることにより、ポリマーを得た。
【0170】
次に、前記で得られたポリマーを含有する反応溶液を35℃以下に冷却させた後、氷浴で冷却し、攪拌下でメタノール100gに滴下ロートにより30分間かけて滴下した。その後、析出したポリマーを濾別し、50℃の温度で減圧乾燥させることにより、ポリマーC1を2.8g得た(収率:90%)。
【0171】
前記で得られたポリマーの重量平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、当該重量平均分子量は18000であった。
【0172】
実施例II−4
撹拌装置、不活性ガス導入口、環流冷却管および温度計を取り付けた50mL容のコルベン内に、実施例I−1で得られたo−NBzAHEA3.0g、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、品番:KBM−503〕0.3g、ブチルメタクリレート0.2gおよびメチルエチルケトン8.4gを仕込み、窒素ガスをコルベン内に1時間導入した後、コルベン内の反応溶液を78℃まで昇温させ、攪拌しながら2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)〔和光純薬工業(株)製、品番:V−60〕35mgを徐々にコルベン内に添加し、6時間熟成させることにより、ポリマーを得た。
【0173】
次に、前記で得られたポリマーを含有する反応溶液を35℃以下に冷却させた後、氷浴で冷却し、攪拌下でメタノール100gに滴下ロートにより30分間かけて滴下した。その後、析出したポリマーを濾別し、50℃の温度で減圧乾燥させることにより、ポリマーD1を2.8g得た(収率:90%)。
【0174】
前記で得られたポリマーの重量平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、当該重量平均分子量は16000であった。
【0175】
実施例II−5
実施例II−1において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−2で得られたo−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−1と同様の操作を行なうことにより、ポリマーA2を2.9g得た(収率:94%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は34000であった。
【0176】
実施例II−6
実施例II−2において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−2で得られたo−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−2と同様の操作を行なうことにより、ポリマーB2を4.3g得た(収率:95%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0177】
実施例II−7
実施例II−3において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−2で得られたo−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−3と同様の操作を行なうことにより、ポリマーC2を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は34000であった。
【0178】
実施例II−8
実施例II−4において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−2で得られたo−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−4と同様の操作を行なうことにより、ポリマーD2を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0179】
実施例II−9
実施例II−1において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−3で得られたm−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−1と同様の操作を行なうことにより、ポリマーA3を2.9g得た(収率:94%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は13000であった。
【0180】
実施例II−10
実施例II−2において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−3で得られたm−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−2と同様の操作を行なうことにより、ポリマーB3を4.3g得た(収率:95%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0181】
実施例II−11
実施例II−3において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−3で得られたm−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−3と同様の操作を行なうことにより、ポリマーC3を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は18000であった。
【0182】
実施例II−12
実施例II−4において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−3で得られたm−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−4と同様の操作を行なうことにより、ポリマーD3を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0183】
実施例II−13
実施例II−1において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−4で得られたm−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−1と同様の操作を行なうことにより、ポリマーA4を2.9g得た(収率:94%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は13000であった。
【0184】
実施例II−14
実施例II−2において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−4で得られたm−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−2と同様の操作を行なうことにより、ポリマーB4を4.3g得た(収率:95%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0185】
実施例II−15
実施例II−3において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−4で得られたm−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−3と同様の操作を行なうことにより、ポリマーC4を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は18000であった。
【0186】
実施例II−16
実施例II−4において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−4で得られたm−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−4と同様の操作を行なうことにより、ポリマーD4を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0187】
実施例II−17
実施例II−1において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−5で得られたp−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−1と同様の操作を行なうことにより、ポリマーA5を2.9g得た(収率:94%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は13000であった。
【0188】
実施例II−18
実施例II−2において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−5で得られたp−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−2と同様の操作を行なうことにより、ポリマーB5を4.3g得た(収率:95%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0189】
実施例II−19
実施例II−3において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−5で得られたp−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−3と同様の操作を行なうことにより、ポリマーC5を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は15000であった。
【0190】
実施例II−20
実施例II−4において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−5で得られたp−NBzAHEAに変更したこと以外は、実施例II−4と同様の操作を行なうことにより、ポリマーD5を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0191】
実施例II−21
実施例II−1において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−6で得られたp−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−1と同様の操作を行なうことにより、ポリマーA6を2.9g得た(収率:94%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は13000であった。
【0192】
実施例II−22
実施例II−2において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−6で得られたp−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−2と同様の操作を行なうことにより、ポリマーB6を4.3g得た(収率:95%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0193】
実施例II−23
実施例II−3において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−6で得られたp−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−3と同様の操作を行なうことにより、ポリマーC6を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は15000であった。
【0194】
実施例II−24
実施例II−4において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−6で得られたp−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−4と同様の操作を行なうことにより、ポリマーD6を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0195】
実施例II−25
実施例II−1において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−7で得られた3,5−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−1と同様の操作を行なうことにより、ポリマーA7を2.9g得た(収率:94%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は13000であった。
【0196】
実施例II−26
実施例II−2において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−7で得られた3,5−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−2と同様の操作を行なうことにより、ポリマーB7を4.3g得た(収率:95%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0197】
実施例II−27
実施例II−3において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−7で得られた3,5−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−3と同様の操作を行なうことにより、ポリマーC7を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は15000であった。
【0198】
実施例II−28
実施例II−4において、実施例I−1で得られたo−NBzAHEAを実施例I−7で得られた3,5−NBzAHEMAに変更したこと以外は、実施例II−4と同様の操作を行なうことにより、ポリマーD7を2.8g得た(収率:90%)。前記で得られたポリマーの重量平均分子量は16000であった。
【0199】
〔実施例III〕
実施例III−1
実施例IIで得られたポリマーA1〜A7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液を25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料A1〜A7を得た。
【0200】
実施例III−2
実施例IIで得られたポリマーB1〜B7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液を25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料B1〜B7を得た。
【0201】
実施例III−3
実施例IIで得られたポリマーC1〜C7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液を25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料C1〜C7を得た。
【0202】
実施例III−4
実施例IIで得られたポリマーA1〜A7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液にチタンテトラアセチルアセトネート(オルガチックス)〔マツモトファインケミカル(株)製、品番:TC−401〕3mgを添加し、25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料AT1〜AT7を得た。
【0203】
実施例III−5
実施例IIで得られたポリマーB1〜B7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液にチタンテトラアセチルアセトネート(オルガチックス)〔マツモトファインケミカル(株)製、品番:TC−401〕3mgを添加し、25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料BT1〜BT7を得た。
【0204】
実施例III−6
実施例IIで得られたポリマーC1〜C7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液にチタンテトラアセチルアセトネート(オルガチックス)〔マツモトファインケミカル(株)製、品番:TC−401〕3mgを添加し、25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料CT1〜CT7を得た。
【0205】
実施例III−7
実施例IIで得られたポリマーD1〜D7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液にチタンテトラアセチルアセトネート(オルガチックス)〔マツモトファインケミカル(株)製、品番:TC−401〕3mgを添加し、25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料DT1〜DT7を得た。
【0206】
実施例III−8
実施例IIで得られたポリマーC1〜C7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液に酢酸200mgを添加し、25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料CA1〜CA7を得た。
【0207】
実施例III−9
実施例IIで得られたポリマーD1〜D7をそれぞれ200mg秤量し、各ポリマーを濃度が10質量%となるように溶媒(シクロヘキサノン98質量%、水2質量%)に溶解させた溶液に酢酸200mgを添加し、25℃の空気中で1時間攪拌しながら溶解させることにより、エレクトロクロミック材料DA1〜DA7を得た。
【0208】
〔実施例IV〕
実施例IV−1(1)
実施例III−1で得られたエレクトロクロミック材料A1を乾燥後の被膜の厚さが0.8μm)となるように表面が平滑なITOガラス基板(縦:25mm、横:25mm、厚さ:0.7mm)にスピンコートによって塗布し、150℃のホットプレートで60分間加熱乾燥させることにより、エレクトロクロミック層を有するエレクトロクロミック素子A1を得た。なお、乾燥後の被膜の厚さは、触針式表面形状測定器〔(株)アルバック製、品番:DEKTAK150〕を用いて測定した(以下同じ)。
【0209】
次に、前記で得られたエレクトロクロミック素子A1を用いて、発色性、消色時の透明性、消色時の光透過性および発消色(酸化還元)の繰り返し耐性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表1に示す。
【0210】
〔発色性〕
エレクトロクロミック素子を石英セルに入れ、対極として白金電極、参照電極としてAg/Ag
+電極〔ビー・エー・エス(株)製、品番:RE−7〕を用い、0.1M過塩素酸テトラブチルアンモニウム〔東京化成工業(株)製、品番:T0836〕/ジメチルスルホキシド(DMSO)〔和光純薬工業(株)製、品番:046−21981〕電解液で石英セルを満たした。その後、ポテンショスタット〔ビー・エー・エス(株)製、品番:ALS−612D〕を用いて−1.5Vの直流電圧を印加したときに当該素子の発色を目視によって観察し、以下の評価基準に基づいて発色性を評価した。
【0211】
なお、発色性は、当該素子の実用性の観点から、直流電圧を印加したときに発色が微かにでも確認されたことを合格の基準とした。
【0212】
(評価基準)
◎:発色を明確に確認することができる。
○:発色をやや確認することができる。
△:発色を微かに確認することができる。
×:発色を確認することができない。
【0213】
〔消色時の透明性〕
エレクトロクロミック素子にポテンショスタット〔ビー・エー・エス(株)製、品番:ALS−612D〕を用いて−1.5Vの電圧を1分間印加した後、電圧印加を停止し、1分間経過した後に、当該素子発色の有無およびUV−Vis吸収スペクトルを調べ、以下の評価基準に基づいて消色時の透明性を評価した。なお、UV−Vis吸収スペクトルは、重水素タングステンハロゲン光源(オーシャンオプティクス社製、品番:HL−2000)を用い、石英セルに光線を照射し、透過した光線をスペクトロメータ(オーシャンオプティクス社製、品番:USB4000)で検出した。
【0214】
なお、消色時の透明性は、目視で発色を明確に確認することができないことを合格の基準とした。
【0215】
(評価基準)
◎:目視で発色をまったく確認することができず、UV−Vis吸収スペクトルでも可視光領域に吸収極大領域が確認されない(無色透明)。
○:目視で発色を確認することができないが、UV−Vis吸収スペクトルでは可視光領域に小さな吸収極大領域が確認される。
△:目視で発色を微かに確認することができ、UV−Vis吸収スペクトルでは可視光領域に吸収極大領域が確認される。
×:目視で発色を明確に確認することができ、UV−Vis吸収スペクトルでも可視光領域に大きな吸収極大領域が確認される。
【0216】
〔消色時の光透過性〕
エレクトロクロミック素子の消色時の可視光領域(380〜720nm程度)に対する透過率をUV−visible Spectrophotometer〔日本分光(株)製、品番:V−660〕で測定し、以下の評価基準に基づいて光透過性を評価した。
【0217】
なお、消色時の可視光に対する透過率は、50%以上であることを合格の基準とした。
【0218】
(評価基準)
◎:消色時の可視光に対する透過率が80%以上である。
○:消色時の可視光に対する透過率が65%以上80%未満である。
△:消色時の可視光に対する透過率が50%以上65%未満である。
×:消色時の可視光に対する透過率が50%未満である。
【0219】
〔発消色(酸化還元)の繰り返し耐性〕
エレクトロクロミック素子に−1.5Vおよび0Vの電圧を交互に印加することにより、消色状態および発色状態を繰り返したときの最大吸収波長における吸光度変化(サイクル特性)を重水素タングステンハロゲン光源(オーシャンオプティクス社製、品番:HL−2000)を用いて石英セルに光線を照射し、透過した光線をスペクトロメータ(オーシャンオプティクス社製、品番:USB4000)で測定し、発消色(酸化還元)の繰り返し耐性を以下の評価基準に基づいて評価した。
【0220】
なお、発消色(酸化還元)の繰り返し耐性は、少なくとも5回以上であることを合格の基準とした。
【0221】
(評価基準)
◎:吸光度変化(サイクル特性)が100回以上
○:吸光度変化(サイクル特性)が10回以上100回未満
△:吸光度変化(サイクル特性)が5回以上10回未満
×:吸光度変化(サイクル特性)が5回未満
【0222】
なお、測定された物性において、0点の評価が1つでもあるエレクトロクロミック素子は、実使用に適していないことから不合格である。
【0223】
実施例IV−1(2)
エレクトロクロミック材料として実施例III−2で得られたエレクトロクロミック材料B1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子B1を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0224】
実施例IV−1(3)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−3で得られたエレクトロクロミック材料C1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子C1を作製し、当該素子の物性を調べた結果、前記エレクトロクロミック素子A1と同様の結果が得られた。その結果を表1に示す。
【0225】
実施例IV−1(4)
エレクトロクロミック材料として実施例III−4で得られたエレクトロクロミック材料AT1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子AT1を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0226】
実施例IV−1(5)
エレクトロクロミック材料として実施例III−5で得られたエレクトロクロミック材料BT1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子BT1を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0227】
実施例IV−1(6)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−6で得られたエレクトロクロミック材料CT1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CT1を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0228】
また、当該エレクトロクロミック素子CT1の発消色時のUV−Vis吸収スペクトルを
図2に、当該エレクトロクロミック素子CT1に−1.5Vおよび0Vの電圧を交互に印加することにより、消色状態および発色状態を繰り返したときの最大吸収波長における吸光度変化(サイクル特性)を
図3に示す。
【0229】
実施例IV−1(7)
エレクトロクロミック材料として実施例III−7で得られたエレクトロクロミック材料DT1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DT1を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0230】
実施例IV−1(8)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−8で得られたエレクトロクロミック材料CA1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CA1を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0231】
実施例IV−1(9)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−9で得られたエレクトロクロミック材料DA1を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DA1を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0232】
実施例IV−2(1)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−1で得られたエレクトロクロミック材料A2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子A2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0233】
実施例IV−2(2)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−2で得られたエレクトロクロミック材料B2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子B2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0234】
実施例IV−2(3)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−3で得られたエレクトロクロミック材料C2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子C2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0235】
実施例IV−2(4)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−4で得られたエレクトロクロミック材料AT2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子AT2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0236】
実施例IV−2(5)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−5で得られたエレクトロクロミック材料BT2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子BT2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0237】
実施例IV−2(6)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−6で得られたエレクトロクロミック材料CT2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CT2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0238】
実施例IV−2(7)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−7で得られたエレクトロクロミック材料DT2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DT2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0239】
実施例IV−2(8)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−8で得られたエレクトロクロミック材料CA2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CA2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0240】
実施例IV−2(9)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−9で得られたエレクトロクロミック材料DA2を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DA2を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0241】
実施例IV−3(1)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−1で得られたエレクトロクロミック材料A3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子A3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0242】
実施例IV−3(2)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−2で得られたエレクトロクロミック材料B3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子B3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0243】
実施例IV−3(3)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−3で得られたエレクトロクロミック材料C3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子C3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0244】
実施例IV−3(4)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−4で得られたエレクトロクロミック材料AT3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子AT3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0245】
実施例IV−3(5)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−5で得られたエレクトロクロミック材料BT3を用いたこと以外は実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子BT3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0246】
実施例IV−3(6)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−6で得られたエレクトロクロミック材料CT3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CT3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0247】
実施例IV−3(7)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−7で得られたエレクトロクロミック材料DT3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DT3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0248】
実施例IV−3(8)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−8で得られたエレクトロクロミック材料CA3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CA3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0249】
実施例IV−3(9)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−9で得られたエレクトロクロミック材料DA3を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DA3を作製し、その物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0250】
実施例IV−4(1)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−1で得られたエレクトロクロミック材料A4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子A4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0251】
実施例IV−4(2)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−2で得られたエレクトロクロミック材料B4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子B4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0252】
実施例IV−4(3)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−3で得られたエレクトロクロミック材料C4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子C4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0253】
実施例IV−4(4)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−4で得られたエレクトロクロミック材料AT4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子AT4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0254】
実施例IV−4(5)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−5で得られたエレクトロクロミック材料BT4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子BT4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0255】
実施例IV−4(6)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−6で得られたエレクトロクロミック材料CT4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CT4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0256】
実施例IV−4(7)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−7で得られたエレクトロクロミック材料DT4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DT4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0257】
実施例IV−4(8)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−8で得られたエレクトロクロミック材料CA4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CA4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0258】
実施例IV−4(9)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−9で得られたエレクトロクロミック材料DA4を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DA4を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0259】
実施例IV−5(1)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−1で得られたエレクトロクロミック材料A5を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子A5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0260】
実施例IV−5(2)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−2で得られたエレクトロクロミック材料B5を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子B5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0261】
実施例IV−5(3)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−3で得られたエレクトロクロミック材料C5を用いたこと以外は実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子C5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0262】
実施例IV−5(4)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−4で得られたエレクトロクロミック材料AT5を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子AT5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0263】
実施例IV−5(5)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−5で得られたエレクトロクロミック材料BT5を用いたこと以外は実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子BT5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0264】
実施例IV−5(6)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−6で得られたエレクトロクロミック材料CT5を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CT5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0265】
実施例IV−5(7)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−7で得られたエレクトロクロミック材料DT5を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DT5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0266】
実施例IV−5(8)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−8で得られたエレクトロクロミック材料CA5を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CA5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0267】
実施例IV−5(9)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−9で得られたエレクトロクロミック材料DA5を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DA5を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0268】
実施例IV−6(1)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−1で得られたエレクトロクロミック材料A6を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子A6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0269】
実施例IV−6(2)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−2で得られたエレクトロクロミック材料B6を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子B6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0270】
実施例IV−6(3)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−3で得られたエレクトロクロミック材料C6を用いたこと以外は実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子C6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0271】
実施例IV−6(4)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−4で得られたエレクトロクロミック材料AT6を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子AT6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0272】
実施例IV−6(5)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−5で得られたエレクトロクロミック材料BT6を用いたこと以外は実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子BT6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0273】
実施例IV−6(6)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−6で得られたエレクトロクロミック材料CT6を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CT6をその物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0274】
実施例IV−6(7)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−7で得られたエレクトロクロミック材料DT6を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DT6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0275】
実施例IV−6(8)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−8で得られたエレクトロクロミック材料CA6を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CA6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0276】
実施例IV−6(9)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−9で得られたエレクトロクロミック材料DA6を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DA6を作製し、その物性を調べた。その結果を表2に示す。
【0277】
実施例IV−7(1)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−1で得られたエレクトロクロミック材料A7を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子A7を作製し、その物性を調べた。その結果を表3に示す。
【0278】
実施例IV−7(2)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−2で得られたエレクトロクロミック材料B7を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子B7を作製し、当該素子の物性を調べた結果、エレクトロクロミック素子B1と同様の結果が得られた。その結果を表3に示す。
【0279】
実施例IV−7(3)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−3で得られたエレクトロクロミック材料C7を用いたこと以外は実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子C7を作製し、その物性を調べた。その結果を表3に示す。
【0280】
実施例IV−7(4)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−4で得られたエレクトロクロミック材料AT7を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子AT7を作製し、その物性を調べた。その結果を表3に示す。
【0281】
実施例IV−7(5)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−5で得られたエレクトロクロミック材料BT7を用いたこと以外は実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子BT7を作製し、当該素子の物性を調べた結果、エレクトロクロミック素子BT1と同様の結果が得られた。その結果を表3に示す。
【0282】
実施例IV−7(6)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−6で得られたエレクトロクロミック材料CT7を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CT7を作製し、その物性を調べた。その結果を表3に示す。
【0283】
実施例IV−7(7)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−7で得られたエレクトロクロミック材料DT7を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DT7を作製し、その物性を調べた。その結果を表3に示す。
【0284】
実施例IV−7(8)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−8で得られたエレクトロクロミック材料CA7を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子CA7を作製し、その物性を調べた。その結果を表3に示す。
【0285】
実施例IV−7(9)
エレクトロクロミック材料として、実施例III−9で得られたエレクトロクロミック材料DA7を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子DA7を作製し、その物性を調べた。その結果を表3に示す。
【0286】
比較例1
4−ニトロベンゾイルクロライド〔和光純薬工業(株)製、品番:140−01892〕50g(2.0部)およびポリビニルアルコール25g(1.0部)をN,N−ジメチルアセトアミド〔和光純薬工業(株)製、品番:040−02547〕500g(20部)に溶解させ、40℃で反応させ、得られたポリマーを再沈させて精製した。前記で得られたポリマー25g(1.0部)、2,2’−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)25g(1.0部)、テトラブチルアンモニウムパークロレート(TBAP)〔和光純薬工業(株)製、品番:202−11291〕25g(1.0部)およびp−トルエンスルホン酸エチル12.5g(0.5部)をN,N−ジメチルアセトアミド〔和光純薬工業(株)製、品番:040−02547〕500g(20部)に溶解させた。
【0287】
次に、実施例IV−1において、エレクトロクロミック材料として、前記で得られた溶液を用いたこと以外は、実施例IV−1と同様にしてエレクトロクロミック素子を作製し、当該素子の物性を調べた。なお、印加電圧を3.0Vに調整した。
【0288】
前記で得られたエレクトロクロミック素子の消色時の透明性を目視で確認したところ、黄色味がかった発色が明確に確認された。また、UV−Vis吸収スペクトルを調べたところ、青色光領域に大きな吸収極大領域が確認されたことから、当該エレクトロクロミック素子は、実使用に適していないことが確認された。したがって、当該エレクトロクロミック素子の消色時の光透過性および発消色(酸化還元)の繰り返し耐性を調べなかった。当該エレクトロクロミック素子の物性の測定結果を表3に示す。
【0289】
【表1】
【0290】
【表2】
【0291】
【表3】
【0292】
以上の結果から、各実施例で得られたエレクトロクロミック素子は、直流電圧を印加すると発色し、逆電圧を印加するかまたは放電させると消色するというエレクトロクロミック特性を有し、製膜性に優れ、消色時における透明性、光透過性および発消色(酸化還元)の繰り返し耐性に優れていることがわかる。