(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、従来、持ち運びに便利な携帯性に優れた頸椎物理療法器具や装置は殆ど知られておらず、また、例えば人体の皮膚に導電性シートを装着する場合に、導電性シートを人体の皮膚に完全にフィットさせることが従来は困難であった。
【0010】
本発明は、上述の問題点に鑑み為されたものであり、好ましくは持ち運びに便利な携帯性に優れた頸椎物理療法器具や装置を提供すること、また、好ましくは人体の皮膚に導電性シートを装着する場合に、導電性シートを人体の皮膚に完全にフィットさせることが可能な頸椎物理療法器具や装置を提供すること等を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、左連結部及び右連結部が搭載部の左端部と右端部とにそれぞれ連結されているハウジング構造体と、左連結部に連結された左バランス部と、右連結部に連結された右バランス部と、搭載部に搭載されて人体の頸部の物理療法に使用される物理療法構造体部と、を備え、左連結部及び右連結部はそれぞれ形状記憶材で形成されており、左連結部は、外力の作用下で右に屈曲して、左バランス部の自由端と搭載部との上下方向の間隔を低減させ、外力を解除させた後に屈曲がリセットされ、右連結部は、外力の作用下で左に屈曲して、右バランス部の自由端部の搭載部との上下方向の間隔を低減させ、外力が解除された後に屈曲がリセットされることを特徴とする。
【0012】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは左連結部が、外力の作用下で右に屈曲し、左バランス部の自由端の水平位置は、右バランス部の右連結部に連結された端部、に略等しい位置であり、右連結部は、外力の作用下で左に屈曲し、右バランス部の自由端の水平位置は、左バランス部の左連結部に連結された端部、に略等しい位置であり、右バランス部と左バランス部は屈曲状態において上下方向にずらして配置されることが可能であることを特徴とする。
【0013】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは左連結部と右連結部とが、各々その内部が長さ方向に貫通した中空形状であることを特徴とする。
【0014】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは左連結部が、円弧状の第一左連結片と、第二左連結片と、を左右に配置して左側貫通中空形状を形成しており、第一左連結片の上縁部及び下縁部を第二左連結片の両縁部に向かって屈曲させる態様で第二左連結片に連結されており、右連結部は、円弧状の第一右連結片と、第二右連結片と、を左右に配置して右側貫通中空形状を形成しており、第一右連結片の上縁部及び下縁部を第二右連結片の両縁部に向かって屈曲させる態様で第二右連結片に連結されていることを特徴とする。
【0015】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは左連結部の厚さが、第二左連結片の厚さよりも大きく、右連結部の厚さは、第二右連結片の厚さよりも大きい、ことを特徴とする。
【0016】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは左連結部及び右連結部が、形状記憶特性を有するシリカゲル材料で形成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは物理療法構造体部が、搭載部の内側面に配置された少なくとも1つの導電性シートと、導電性シートと電気的に接続され、導電性シートを介して人体の頸椎皮膚に作用することができる電気パルス発生装置と、を備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは電気パルス発生装置が、導電性シートにTENSパルス及びEMSパルスを出力可能であることを特徴とする。
【0019】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは物理療法構造体部が、人体の頸椎に熱を放射する加熱シートと、加熱シートと電気的に接続された回路とをさらに含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の携帯可能な頚椎物理療法器具は、好ましくは導電性シートと搭載部の内側面との間に加熱シートが配置されていることを特徴とする。
【0021】
本発明の頸椎物理療法構造体は、頸椎に装着可能な物理療法装置において、略U字形状のリヤキャリアプレートと、リヤキャリアプレートの内面に配置された導電性シートと、導電性シートと電気的に接続されて導電性シートを介して人体の頸椎皮膚に作用することができるように、リヤキャリアプレートに配置された電気パルス発生部と、ハイドロゲル材料からなるアタッチメントと、を備え、アタッチメントは、人体の頚椎皮膚に対向する導電性シートの表面に当接し、人体の頸椎皮膚に装着される嵌合面を有することを特徴とする。
【0022】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントが、人体の頸椎皮膚に対して導電性シートの表面を少なくとも完全に覆うことを特徴とする。
【0023】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントの内部に埋設された繊維クロスをさらに含むことを特徴とする。
【0024】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは繊維クロスが、嵌合面に平行に配置されていることを特徴とする。
【0025】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントには、導電性シートに当接する面に導電性シートを収容する収容凹部が設けられていることを特徴とする。
【0026】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントが、導電性シートに着脱可能に設けられることを特徴とする。
【0027】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは加熱シートと、加熱シートと電気的に接続されて、加熱シートを介して人体の頸椎に熱を放射する回路と、をさらに含むことを特徴とする。
【0028】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは加熱シートが、導電性シートに対して人体の頚椎とは異なる側に配置され、導電性シートは、加熱シートの熱を人体の頚椎に伝えるための、貫通配置された複数の熱伝導性孔を備えることを特徴とする。
【0029】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは電気パルス発生部が、導電性シートにTENSパルス及び/又はEMSパルスを出力可能に構成されることを特徴とする。
【0030】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは導電性シートが、鉄シートまたはステンレス鋼板であることを特徴とする。
【0031】
本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは加熱シートが、グラフェン材料を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
好ましくは持ち運びに便利な携帯性に優れた頸椎物理療法器具や装置を提供すること、また、好ましくは人体の皮膚に導電性シートを装着する場合に、導電性シートを人体の皮膚に完全にフィットさせることが可能な頸椎物理療法器具や装置等を提供することを目的とする。
【発明を実施するための形態】
【0034】
(概要)
本発明は、頚椎の物理療法装置の分野に好適である。本発明は、持ち運びに便利な頸椎物理療法器具を提供するものであり、ハウジング構造体は、搭載部を含む、左連結部及び右連結部は、搭載部の左端部と右端部とにそれぞれ連結されていることを特徴とし、前記左連結部と前記右連結部とは、形状記憶材料からなり、前記左連結部は、外力の作用下で右に屈曲可能であり、前記右連結部は、外力の作用下で左に屈曲可能であり、前記外力が解除された後に、左右連結部はそれぞれ自然状態にリセットされることを特徴とする。物理療法構造体部は、ハウジング構造体に接続され、人体の頸部の物理療法に使用される。本発明によれば、持ち運びに便利な頸部物理療法器具に好適であって、形状記憶材料を使用することにより、持ち運びに便利な頸部物理療法器具を内向きに折り畳むことができるので、運搬の利便性が向上する。
【0035】
また、本発明は、物理療法装置の分野に属し、特に、頚椎物理療法装置に関する。
【0036】
人体の皮膚の表面が平坦ではないことから、人体の皮膚に導電性シートを装着する場合に、導電性シートを人体の皮膚に完全にフィットさせることが従来は困難であり、このため皮膚への導電性が得られなくなることを回避するため、皮膚への密着性の問題を解消させることが必要不可欠である。また、従来の頸椎物理療法装置の一部には、導電性シリコンゲルを導電性シートに付着させる構成態様を有するものがあるが、使用時には静止している皮膚へのフィットを確保する問題点を依然として有する。
【0037】
持ち運びに便利な本発明の携帯用の頚椎物理療法器具は、ハウジング構造体10及び物理療法構造体部20を備え、ハウジング構造体10は物理療法構造体部20の支持体として使用される。また、物理療法構造体部20は人体の頸部に物理療法のための器具等を取り付けるために使用され、物理療法構造体部20は人体の頸部上で電気パルス及び温熱療法の物理療法を行うことができる。
【0038】
ハウジング構造体10は、人間の首後方周囲に取り付けられるものであって、前記ハウジング構造体10は、搭載部11を有し、搭載部11から左右連結部を介して連結される左バランス部14と右バランス部15とを備える。
【0039】
また、左バランス部14と右バランス部15とは、搭載部11の左右の両端部にそれぞれ連結され、搭載部11は人体の頸部の物理療法を可能とするように人体の頸部に当接するためのものであり、左バランス部14と右バランス部15は搭載部11の中心をバランスさせて人体首の後方周囲にフィットさせるために使用され、人体の首に作用したときに携帯用の頸部物理療法器具が脱落しないようにする。また、左バランス部14又は右バランス部15の外側面にも、操作に便利なように物理療法構造体部の制御を行うための調整制御・入力部が設けられることができる。
【0040】
(携帯可能にコンパクトに折り畳み可能な構造等の詳細な説明)
【0041】
本発明の目的、態様、および利点は、添付の図面および実施形態に関連して行われる以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。本明細書に記載された特定の実施形態は、本発明の単なる例示であり、本発明を限定することを意図するものではないことを理解すべきである
【0042】
要素が別の要素に”固定された”または”配置されている”と称されるとき、それは、他の要素に直接的にまたは間接的に”固定”または”配置”され得ることが理解されるであろう。要素が別の要素に”接続された”と称される場合、要素は、他の要素に直接接続されてもよく、または、他の要素に間接的に接続されてもよい。
【0043】
本発明の説明において、”複数”の意味は、特に断らない限り、2つ以上を意味する。
【0044】
また、本発明の実施形態における左、右、頭頂部および底部の用語は、相対的な概念であって、または製品の通常の使用状態において参照されるべきものであるから、限定的であると理解されるべきではないことにも留意されたい。
【0045】
図1乃至
図5を参照すると、本実施形態は、ハウジング構造体10と物理療法構造体部20とを含む、持ち運びに便利な頸部物理療法器具を提供する。
【0046】
物理療法構造20は、ハウジング構造体10に連結され、人体の頸部の物理療法に使用される。
【0047】
ハウジング構造体10は、搭載部11を備える、左連結部12及び右連結部13は、搭載部11の左端部と右端部とにそれぞれ連結されており、左連結部12に連結された左バランス部14と、右連結部13に連結された右バランス部15とを備えている。左連結部12及び右連結部13は、いずれも形状記憶材料で形成されている。左連結部12を外力の作用下で右に屈曲させることができ、左バランス部14の自由端から搭載部11への上下方向の距離を短くすることができ、その外力が解除された後には位置が
図1に示す自然状態へとリセットされる。また、右連結部13を外力の作用により左に屈曲させて、右バランス部15の自由端から搭載部11への上下方向の距離を減少させることができ、その外力が解除された後には位置が
図1に示す自然状態へとリセットされることができる。
【0048】
本実施形態により提供される持ち運びに便利な頚椎物理療法器具は、収納状態と使用状態とを有し、使用状態では、持ち運びに便利な頸椎物理療法器具を一体的にU字形状にし、人体の首に装着して使用する。収納状態では、左連結部12と右連結部13とを例えば
図2に示すように内側(途中で湾曲)に屈曲させることで、左バランス部14と右バランス部15とを搭載部11の後方に折り返すことができ(典型的には
図2及び
図3ご参照)、収容空間を小さくして搬送することができる。左連結部12及び右連結部13はいずれも形状記憶材からなり、外力が解除されると、左連結部12及び右連結部13が元の形状(
図1の自然状態)に戻ることができ、持ち運びに便利な頸部物理療法器具をU字状の使用状態に戻すことができる。本発明によれば、持ち運びに便利な頚椎物理療法器具を、形状記憶材を用いて、持ち運びに便利な頸椎治療器具の左バランス部14及び右バランス部15を斜めはすかいに内側に折り曲げる(典型的には
図2及び
図3ご参照)ことができ、搬送・携行の利便性を向上させることができる
【0049】
好ましくは、
図3を参照すると、左連結部12は外力の作用下で右に屈曲し、左バランス部14の自由端の水平位置は、右連結部13に連結された右バランス部15の端部に対応するようにすることができる。右連結部13を外力の作用により左に屈曲させ、右バランス部15の自由端の水平位置を左連結部12に連結された左バランス部14の端部に対応させることができ、右バランス部15と左バランス部14とを
図3のように上下方向にずらすことができる。
【0050】
すなわち、左連結部12と右連結部13とにより、左バランス部14と右バランス部15とを千鳥状に積層することができ、これにより、持ち運びに便利な頚椎物理療法装置が必要とする収納スペースをさらに低減することができる。当業者には理解されるように、左連結部12および右連結部13は、自然状態では前後に延びており、左連結部12および右連結部13の延在長さは、現実の必要性に応じて適宜に設定可能である。左連結部12と右連結部13との延在長さの差により、左バランス部14の自由端の位置は、持ち運びに便利な頚椎物理療法器具の収納状態で例示する態様での到達位置とは僅かに異なっているものとしても良い。
【0051】
図4を参照すると、左連結部12には、前面に左右の貫通孔が設けられており、右連結部13には、前面に左右の貫通孔が設けられており、各貫通方向は固体構造体と比較して前後に設けられている。左バランス部14を所定角度だけ右方向に屈曲させると、左貫通孔は、左連結部12の変形の回避空間を提供するように配置され、屈曲位置における左連結部12の外表面の形状変数は、固体構造体よりも小さく、左連結部12の寿命が長くなる。同様に、右の貫通孔配置は、右連結部13の耐用年数を提供することを容易にする。
【0052】
左連結部12と右連結部13とは、自然状態では
図1に示す形状態様となるように、中空のフレキシブル素材を用いて構成されているので、例えば
図2、
図3に示すような収納状態にする場合でも、比較的小さな外力で容易に湾曲が可能である一方
図1に示す自然状態においては、使用に際してその形態が崩れることが無い程度に形状維持機能を発揮する。
【0053】
図5を参照すると、左連結部12は、左右に配置された第一左連結片121及び第二左連結片122を有し、第一左連結片121及び第二左連結片122は、左貫通孔を形成し、第一左連結片121は円弧板であり、第一左連結片121の上板縁及び下板縁は、第二左連結片122に連結されるように屈曲されている。同様に、右連結部13は、左右に配置された第一右連結片と第二右連結片とで構成され、第一右連結片と第二右連結片とで囲まれて右貫通孔が形成され、第一右連結片は円弧板であり、第一右連結片の上板縁及び下板縁は、第二右連結片に連結されるように屈曲されている。
【0054】
第一左連結片121と第一右連結片の上下の板を途中で折り曲げて、途中に沿って前後に延びる円弧状の板を形成する、延長線に垂直な左連結部12及び右連結部13の断面が略”D”字状に形成され、断面形状が矩形形状の場合と比較して応力集中が低減され、左連結部12及び右連結部13の寿命が長くなる
【0055】
第二左連結片122と第二右連結板との連結は、第一左連結片121と第一右連結板とが円弧状であるため、継手における応力集中が低減され、左連結部12および右連結部13の寿命が長くなり、屈曲難易度が低下する。図示の実施形態では、第二左連結片122および第二右連結片は、ほぼ平坦であり、これにより、左連結部12および延長ラインに垂直な右の右連結部13の断面は、ほぼ”D”字形である
【0056】
他の実施形態では、第二左連結片122および第二右連結片は、さらに大きな曲率を有する湾曲片であってもよく、その結果、延長ラインに垂直な左連結部12および右連結部13の断面は、ほぼ円形または三日月状であってもよい。”D”字形断面の場合においては円形断面の場合と比較して、内側に屈曲させると、左連結部12と右連結部13とが内側に屈曲し、第二左連結片122と第二右連結板の上下の板が伸びた変形量に対応して小さくなり、左連結部12と右連結部13の寿命が長くなり、屈曲難易度が低下する。
【0057】
本実施形態では、第一左連結片121の厚さは、第二左連結片122の厚さよりも大きく、第二右連結片の厚さは、第一右連結片の厚さよりも小さい。左連結部12を右に屈曲させると、第一左連結片121の変形量は、左連結部12が右に屈曲したときの第二左連結片122の変形量よりも大きくなる。第一左連結片121の厚さを適宜大きくして第一左連結片121の耐張性を向上させ、第二左連結片122の厚さを適宜小さくして左連結部12の屈曲の困難性を低減する。同様に、第一右連結片の厚さを適宜大きくして第一右連結片の耐張性を高め、第二右連結片の厚さを適宜小さくして右連結部13の屈曲の困難性を低減する。
【0058】
本実施形態では、左連結部12および右連結部13の両方が、形状記憶性を有するシリコン材料で形成されている。シリコン材料は、非毒性で、環境に優しく、耐劣化性に優れ、軟質であり、使用の快適性を改善するのに有益である。他の実施形態では、左連結部12および右連結部13は、ニッケル−チタン合金または他の複合材料のような合金材料で作ることもできる。これについては、本明細書では一意的に定義されているものではない。
【0059】
図4を参照する、物理療法構造体部20は、搭載部11の内側に配置された少なくとも1つの導電性シート21と、導電性シート21を電気的に接続し、導電性シート21を介して人間の頚椎に電気的なパルスを印加可能な電気パルス発生装置とを備え、導電性シート21は、搭載部11の内側面に人体の頸部に取り付けられるように固定されている。電気パルス発生装置は導電性シート21に電気パルスを送り、子宮頸椎のツボに電気パルスを作用させ、ツボを刺激して浚渫の目的を実現するので、物理療法効果を得ることができる。
【0060】
導電性シート21の数を1つ以上とすることができ、導電性シート21の配置を人体の頚椎に整合させることができる。図示の実施形態では、導電性シート21が2つの場合を示している。
【0061】
本実施形態では、導電性シート21は、ハードウェアシートと、該ハードウェアシートの内部に接続された導電性シリコンとを備えている。導電性シリコンは、人体の頸部と直接接触している。
【0062】
本実施形態では、電気パルス発生装置は、導電性シート21にTENSパルスおよびEMSパルスを送信することができる。
【0063】
TENSは、経皮的電気刺激療法である。神経、筋肉、細胞を連続的に穏やかに刺激し、身体を励起して自然にモルヒネを発生させ、適切な強度周波数電流による痛みを遮断して緩和し、神経、筋肉および細胞の連続的かつ穏やかな刺激を刺激することにより、首疲労の不快感を緩和する効果が得られる。EMSは、模擬筋肉生体信号を介して筋収縮運動を誘発する神経筋電気刺激療法の略語である
【0064】
従来の運動では、脳(中枢神経系)は、筋肉を収縮させる神経信号を放出し、作用を与える。外部または内部刺激があるか否かにかかわらず、筋肉については区別されない。電気パルス発生装置は、導電性シート21を介して、頸椎筋に周波数パルスを送信し、頸椎筋は、周波数パルスを受けて、対応する筋収縮運動を行う。パルス電流の強度、周波数、間欠時間等の要因を調整することにより、筋緊張を低減し、局所的な血行の効果を高め、物理療法の目的を達成する。
【0065】
本実施形態では、電気パルス発生装置は、導電性シート21に、TENSパルスとEMSパルスとの組み合わせであるプリセットモードのパルスを送信する。これにより、最適なパルス物理療法効果が達成される。
【0066】
図4を参照すると、物理療法構造体部20は、加熱シート22と、加熱シート22が人体の頚椎に放熱するように加熱シート22に電気的に接続された回路とをさらに備える。加熱シート22及び回路板を配置することにより、持ち運びに便利な頸部物理療法器具が温熱物理療法機能を有するようにする。ユーザは、温熱、パルス、またはそれらの組合せを物理療法のために選択することができる。
【0067】
また、導電性シート21と搭載部11の内側面との間に加熱シート22が配置され、加熱シート22と導電性シート21とが積層して配置され、パルスと温熱が同一の経穴に作用し、物理療法効果が最適化される。導電性シート21は、人体の頸部に直接接触しており、電気パルス発生装置によって放出された電気パルスが頚椎のツボに確実に到達するようにする。
【0068】
本実施形態では、加熱シート22は、ハードウェアシートの外側面に接続されたグラフェン層である。ハードウェアシートは、ハードウェアシートの前面に前後に連通する第1の熱伝導孔を備える。導電性シート21の表面には、表裏の第2の熱伝導孔が形成されており、グラフェン層は、第1の熱伝導孔および第2の熱伝導孔を貫通して、通電下で人体の頸部に遠赤外線を放射し、温熱効果が得られる。本実施形態では、持ち運びに便利な頸部物理療法器具の温熱温度を42度に設定する。当業者は、当該温熱温度を他の温度に設定することができる。
【0069】
本実施形態では、回路基板23上に、回路と電気パルス発生装置の両方が配置されている
【0070】
搭載部11は、フロントキャリアプレート111とリアキャリアプレート112とを締結して形成され、回路基板23は、回路保護板24によってフロントキャリアプレート111に固定され、左バランス部14および右バランス部15は、それぞれ収容キャビティを有し、収容キャビティは、電池および他の構造体を収容するために使用されることができる。制御パネルは、左バランス部14又は右バランス部15の外側面に配置されて、回路基板23と、電池と、制御パネルとは、電気的に相互に接続されている。制御パネルは、加熱回路および電気パルス発生装置のオン・オフを制御するために用いられ、電池は、加熱回路および電気パルス発生装置のための電源を提供する。当該電池は、バッテリであってもよいし、二次バッテリであってもよい。他の実施形態では、持ち運びに便利な頸部物理療法器具を、外部インターフェースを提供することによって外部電源に接続することもできる。
【0071】
本実施形態では、物理療法構造体部20は、少なくとも1つの磁石をさらに含む。各磁石は、ハウジング構造体内に固定され、人体の頸部と直接接触しない。
【0072】
磁石は、ゲルマニウム石、チタン石、花崗岩、トルマリン等であってもよい。天然ミネラルを接触させることにより、過剰な元素および微小要素を吸収または排出し、人体を一意の正の値に維持することにより、ユーザの体が十分でない要素および微量元素を補充することができる。
【0073】
ゲルマニウム石は、皮膚に接触して人体がゲルマニウム元素を取り込まれるため、ゲルマニウム元素が放出するマイナスイオンは、血液中の赤血球の流れを明らかに向上させることができ、人体の生体電流方向を調整することができ、様々な疾患に対する良好な治療効果を得ることができる。
【0074】
チタンは”関連種類(relatives)”を有する。チタンは食細胞を刺激し、免疫を増強し、分泌物の腐食を抑制し、非毒性であり、任意の滅菌方法に適合することができる。
【0075】
この石は、肝臓や腎臓などの臓器を浄化するために用いることができ、冗長な毒素を排除し、人の免疫を総合的に高めることができる。頸部脊椎症、腰部脊椎症、偏頭痛および脳血管疾患の予防および治療のために、その効果が特に顕著である。
【0076】
トルマリンは、0.06mAの微弱電流を永久的に発生させることができ、人間の神経を通過する電流と同様であり、血行を円滑に促進させることができる。
【0077】
本実施形態では、搭載部11に4つの磁石を配置し、残りの2つを左バランス部14と右バランス部15にそれぞれ配置しているが、一方では磁石の作用面積を大きくし、他方ではバランス構造の重心全体を容易にすることで、持ち運びに便利な頸部物理療法器具を頸部に良好に取り付けることができる。
【0078】
当業者は、本発明の開示に基づく技術思想を逸脱しない範囲で、装置および方法の任意の修正・変更およびアレンジを行うことができることを容易に理解するであろう。したがって、上記開示は、添付の特許請求の範囲の割り当て(metes)および範囲によってのみ限定されるものと解釈されるべきである。
【0079】
(交換可能な物理療法構造体部等の説明)
本発明の目的、態様、及び作用効果は、添付の図面および実施形態に関連して行われる以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。本明細書に記載された特定の実施形態は、本発明の単なる例示であり、本発明を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。
【0080】
本書面において、要素が別の要素に”固定された”または”配置されている”と称される場合には、他の要素に直接的にまたは間接的に固定乃至配置され得ることが理解されるであろう。また、要素が別の要素に”接続された”と称される場合には、要素は他の要素に直接に接続されてもよく、または、他の要素に間接的に接続されてもよい。
【0081】
また、”内側”、”外側”などによって示される本書面の配向や配置・位置関係は、図面に示された配向または配置・位置関係に基づいて例示説明しているに過ぎず、本出願での説明の便宜上におけるものであるので、そこで参照されたデバイスまたは要素が特定の配向を有していなければならず、特定の配向で構成され、操作されることを意図するものではないので、本出願を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解すべきである。
【0082】
図6乃至
図8に示しているように、本実施形態は、リアキャリアプレート2210と、このリアキャリアプレート2210に設けられたパルス構造及び取付構造を含む頚椎物理療法装置を提供するものである。
【0083】
図6から理解できるように、リアキャリアプレート2210は、人体の頸部を適合させるために略U字形状である。
【0084】
リアキャリアプレート2210の内輪表面に配置された導電性シート2220と、リアキャリアプレート2210に配置され、導電性シート2220と電気的に接続され、導電性シート2220を介して人体の頸椎皮膚に電気パルスを印加可能な電気パルス発生装置とを備える。また、この電気パルスは、頸椎のツボに作用してツボを刺激することにより、コリ解消等の目的が達成され、物理療法効果が達成される。取付構造は、ハイドロゲル材料からなるアタッチメント2230を備え、アタッチメント2230は、人体の頚椎の皮膚の表面に当接し、取付面は、人体の頚椎の皮膚に取り付けられる。
【0085】
ハイドロゲル(hydrogel)は、化学結合を架橋することにより形成された三次元網状ポリマーであり、その特性は柔らかく、一定形状を維持することができ、大量の水を吸収することができる。本実施形態に係る頚椎物理療法装置によれば、アタッチメント2230は、ハイドロゲルで構成されているので、アタッチメント2230を頚椎の皮膚に取り付ける際に、ハイドロゲルが軟質であることに起因して、頚椎の外観形状に応じて形状を良好に対応調整することができ、頚椎により良好に取り付けることができ、かつ、完全に取り付けた状態を理想的に達成することができる。これにより、ハイドロゲルをアタッチメント2230の材料として使用することにより、皮膚穿刺の問題を効果的に回避することができる。本実施形態では、アタッチメント2230は、導電性シート2220の表面の少なくとも一部または全部を人体の頚椎の皮膚に対して覆うものとする。また、アタッチメント2230は、人体の頸椎の皮膚に対して導電性シート2220の表面を完全に覆い、導電性シート2220の側方に延伸されて、これにより、人体の皮膚の表面及び人体の頸椎との間で、導電性シート2220が人体の頸椎から離間・隔離され、電気パルスが、アタッチメント2230を介して人体の頸椎の皮膚に伝導することができることを確実にする。
【0086】
図8に示すように、アタッチメント2230には、導電性シート2220が当接する面に導電性シート2220を収容する収容凹部2231と、導電性シート2220を制限して固定する機能とが設けられている。本実施形態では、取付構造体は、アタッチメント2230の内部に埋設された繊維クロス(図示せず)をさらに含み、繊維クロスの配置は、取り付け構造の強度を向上させ、アタッチメント2230の成形を容易にするように作用する。
【0087】
好ましくは、繊維クロスは、嵌合面に平行に配置される。この構成により、取付構造体の構造強度均等化分布を容易にし、取付構造体の厚さを低減することが容易になる。アタッチメント2230の厚さは、当業者が所望するように任意に設定することができ、本書面での例示説明に限定されるものではない。
【0088】
本実施形態では、取付構造体は、導電性シート2220に着脱可能に接続されており、アタッチメント2230と導電性シート2220との着脱可能な連結は、スナップフィット接続によって達成され得る。そして、アタッチメント2230と導電性シート2220との着脱可能な連結は、剥離可能な接着連結方法で達成され得る。着脱可能な接続設計は、取り付け構造の交換やメンテナンスを容易にするので、使用時の利便性及びメンテナンス性が向上する。
【0089】
他の実施形態では、取り付け構造は、本明細書では一意的に定義されていない導電性シートに固定的に取り付けられてもよい。本実施形態では、導電性シート2220は、鉄シートまたはステンレス鋼板である
【0090】
導電性シート2220の数は1以上とすることができ、導電性シート2220の配置は人体の頚椎に適合させることができる。
図8の実施形態では、導電性シート2220は2つであって、導電性シート2220は、鉄シートまたはステンレス鋼板である。
【0091】
また、導電性シート2220は、シリカゲル電極シート、合金シート、その他の材料であってもよく、例えば金属材料からなる導電性シート2220に起因して、既存のシリコン導電極シートと置換可能であるが、本実施形態に示す例では、使用者が定期的に交換する必要がなく、使用者の使用維持コストを低減することができる。この実施形態では、電気パルス発生装置は、導電性シート2220にTENSパルスおよび/またはEMSパルスを送信出力することができる。
【0092】
TENSは、経皮的電気神経刺激(Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation)である。神経、筋肉、細胞を連続的に穏やかに刺激し、身体を励起して自然にモルヒネを発生させ、適切な強度周波数電流による痛みを遮断して緩和し、神経・筋肉および細胞を連続的かつ穏やかに刺激することにより、首疲労の不快感を緩和する効果が得られる。EMSは、模擬筋肉生体信号を介して筋収縮運動を誘発する”Electronic Music Simulator”の略語である。
【0093】
従来の運動では、脳(中枢神経系)が、筋肉を収縮させる神経信号を放出し、作用を与える。外部または内部刺激があるか否かにかかわらず、筋肉においては信号は区別されない。電気パルス発生装置は、導電性シート2220を介して、頸筋に周波数パルスを送信し、頸筋が周波数パルスを受信し、対応する筋収縮運動を行う。パルス電流の強度、周波数、間欠時間等の要因を適宜調整することにより、筋緊張を低減し、局所的な血行の効果を高め、物理療法の目的を達成する。本発明の頸椎物理療法器具は、TENSパルス物理療法機能とEMSパルス物理療法機能とを同時に発揮することが可能であり、一方で使用者は、必要に応じて物理療法のためのいずれか1のモードを選択することもできる。
【0094】
また、
図7に示すように、加熱シート2240を含む発熱構造体と、加熱シート2240に電気的に接続されて、加熱シート2240を介して人体の頸椎に放熱する回路とを備え、加熱シート2240および回路は、頚椎物理療法器具が熱間圧縮物理療法機能を有するように配置されている
【0095】
本実施形態では、加熱シート2240は、グラフェン材料からなる。グラフェンは非常に良好な熱伝導性を有する。単層グラフェンは、最高熱伝導率を有する炭素材料である5300w/mkまでの熱伝導率を有する。当業者には、加熱シート2240は、グラフェン層が担体上に配置され、他の熱伝導性材料が加熱シート2240を形成するために使用されてもよく、これは本明細書では一意に定義されていないことが理解できるであろう。加熱シート2240は、導電性シート2220の人体の頚椎に対する反対側に配置され、導電性シート2220には、複数の貫通配置された熱伝導性孔2221が設けられており、導電性シート2220の熱伝導効果が向上する
【0096】
上記は、本発明の好ましい実施形態の例示に過ぎず、本発明を限定することを意図するものではなく、本発明の精神および原理に含まれるすべての修正や、均等物および代替物が、本発明の範囲内に含まれることが意図されるものである。
【0097】
本発明の頸椎物理療法構造体は、頸椎に装着可能な物理療法装置であって、略U字形状のリヤキャリアプレートと、リヤキャリアプレートの内面に配置された導電性シートと、導電性シートと電気的に接続されて導電性シートを介して人体の頸椎皮膚に作用することができるように、リヤキャリアプレートに配置された電気パルス発生部と、ハイドロゲル材料からなるアタッチメントと、を備え、アタッチメントは、人体の頚椎皮膚に対向する導電性シートの表面に当接し、人体の頸椎皮膚に装着される嵌合面を有することを特徴とする。
【0098】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントが、人体の頸椎皮膚に対して導電性シートの表面を少なくとも完全に覆うことを特徴とする。
【0099】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントの内部に埋設された繊維クロスをさらに含むことを特徴とする。
【0100】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは繊維クロスが、嵌合面に平行に配置されていることを特徴とする。
【0101】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントには、導電性シートに当接する面に導電性シートを収容する収容凹部が設けられていることを特徴とする。
【0102】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくはアタッチメントが、導電性シートに着脱可能に設けられることを特徴とする。
【0103】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは加熱シートと、加熱シートと電気的に接続されて、加熱シートを介して人体の頸椎に熱を放射する回路と、をさらに含むことを特徴とする。
【0104】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは加熱シートが、導電性シートに対して人体の頚椎とは異なる側に配置され、導電性シートは、加熱シートの熱を人体の頚椎に伝えるための、貫通配置された複数の熱伝導性孔を備えることを特徴とする。
【0105】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは電気パルス発生部が、導電性シートにTENSパルス及び/又はEMSパルスを出力可能に構成されることを特徴とする。
【0106】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは導電性シートが、鉄シートまたはステンレス鋼板であることを特徴とする。
【0107】
また、本発明の頸椎物理療法構造体は、好ましくは加熱シートが、グラフェン材料を含むことを特徴とする。
【0108】
従来技術と比較して、本発明により提供される頚椎物理療法装置は、ハイドロゲルで構成し、装着補助具を頚椎の皮膚に取り付ける際に、ハイドロゲルが軟質であることに起因して、頚椎の外観に応じて形状を良好に調整・対応することができ、頚椎をより良好に取り付けることができ、皮膚穿刺の問題を効果的に回避することができるという効果を奏する。
【0109】
本発明は、物理療法器具の分野に適用可能であり、ハウジング構造体(シェル構造体)と開環構造とを含む頚椎物理療法装置等を提供する。シェル構造体の内輪表面に配置された導電性シートと、シェル構造体上に配置され、導電性シートと電気的に接続され、導電性シートを介して人体の頸椎皮膚に作用することができる電気パルス発生装置とを備える;本発明の取付構造は、ハイドロゲル材料からなる取付片を備え、取付片は、人体の頚椎皮膚に対向する導電片の表面に当接し、人体の頸椎皮膚に装着される嵌合面を有する。本発明の開示構造等によって提供される頚椎物理療法装置によれば、導電性シートと頚椎の皮膚との間の空気中の電気的な伝導(サージ等)によって引き起こされるスタギングの問題が効果的に解決される。
【0110】
上述の説明による蓄転器等は、実施形態での説明に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内かつ当業者に自明な範囲内で適宜構成や構造・素材を変更したり、アレンジすることができるものである。
【課題】持ち運びに便利な携帯性に優れ、人体の皮膚に導電性シートを装着する場合に、導電性シートを人体の皮膚に完全にフィットさせることが可能な頸椎物理療法器具を提供する。
【解決手段】携帯可能な頚椎物理療法器具において、ハウジング構造体と、左連結部に連結された左バランス部と、右連結部に連結された右バランス部と、搭載部に搭載されて人体の頸部の物理療法に使用される物理療法構造体部と、を備え、左連結部及び右連結部はそれぞれ形状記憶材で形成されており、左連結部は、外力の作用下で右に屈曲して、左バランス部の自由端と搭載部との上下方向の間隔を低減させ、外力を解除させた後に屈曲がリセットされ、右連結部は、外力の作用下で左に屈曲して、右バランス部の自由端部の搭載部との上下方向の間隔を低減させ、外力が解除された後に屈曲がリセットされることを特徴とする頚椎物理療法器具。