特許第6793476号(P6793476)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6793476
(24)【登録日】2020年11月12日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】ブラインド用スラット固定装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/384 20060101AFI20201119BHJP
【FI】
   E06B9/384
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-121162(P2016-121162)
(22)【出願日】2016年6月17日
(65)【公開番号】特開2017-223095(P2017-223095A)
(43)【公開日】2017年12月21日
【審査請求日】2019年3月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100182349
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 誠治
(72)【発明者】
【氏名】菊池 満里恵
【審査官】 秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−14276(JP,A)
【文献】 実開昭61−32395(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0127197(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/179157(WO,A1)
【文献】 特開2016−33323(JP,A)
【文献】 特開平11−148283(JP,A)
【文献】 実開昭61−53498(JP,U)
【文献】 実開平5−6092(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/38−9/388
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スラットに取り付けられ、ラダーコードの中段コードを前記スラットの一方の面に密着させるためのブラインド用スラット固定装置であって、
前記スラットの一方の面と対面して配置される基部と、
前記スラットの前後方向の両側に一対ずつ設けられ、前記スラットの他方の面を係止する係止爪部と、
前記基部と前記係止爪部とを連結する連結部と、
を有し、
前記連結部には、前記連結部の幅を、前記基部から前記係止爪部に向かって狭くするように角が落ちた形状のラダーコード誘導面が前記連結部の側部に形成されており、
前記ラダーコード誘導面は、前記係止爪部の基端と略同一の高さから前記基部に向かう前記側部の全長にわたって形成されるテーパー面であることを特徴とする、ブラインド用スラット固定装置。
【請求項2】
前記ラダーコード誘導面の上端の位置は、前記係止爪部の基端の位置と一致することを特徴とする、請求項1に記載のブラインド用スラット固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインド用スラット固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のブラインド用スラット固定装置としては、特開2016−14276号公報(特許文献1)に示されるものがある。この特許文献1に開示されるブラインド用スラット固定装置は、中段コードを木製スラットの下面に密着させる平坦な密着面と、密着面の両側部にそれぞれ設けられ、木製スラットの各長辺を係止する第1の爪及び第2の爪と、第1の爪と第2の爪の間に設けられ、中段コードが挿通する中段コード挿通部と、を備える。密着面には、木製スラットの下面に垂直な方向及び木製スラットの幅方向に密着面がそれぞれ可撓性を有せしめるために第1の爪と第2の爪の近傍に一対のスリットが形成される。スリットと第1の爪及び第2の爪との間にある密着面は、中段コードを第1の爪と第2の爪との間で挟み付けて固定する固定部である。一対のスリット間にある密着面は、中段コードを木製スラットの下面に押し付ける弾性部である。
【0003】
このような構成によれば、ブラインド用スラット固定装置は、密着面がスリットによって可撓性を有するため、木製のスラットであるために生じるスラットの形状の経時変化やスラット毎に異なる寸法のばらつきを密着面の変形によって吸収することができる。また、密着面が固定部と弾性部を有することにより、中段コードを固定部で挟み付けるとともに、弾性部で押し付けることで、強固に保持することができる。このため、ブラインド用スラット固定装置は、木製のスラットに常時最適な状態で取り付けられることが可能となるという効果を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−14276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記従来のブラインド用スラット固定装置においては、密着面の両側部にそれぞれ設けられ、木製スラットの各長辺を係止する第1の爪及び第2の爪は、各スラットの側面に沿って立ち上がるような形状をなし、ラダーコードの垂直コードが配される方向に沿う外側が垂直面となっている。
【0006】
通常ラダーコードの垂直コードは、スラットを畳み込んだ状態では左右に折り返すように畳み込まれていくことになる。しかし、垂直コードが左右にずれると、垂直コードが垂直面に引っ掛かった状態になることがある。この状態でスラットの昇降操作を行うと、垂直コードにテンションがかかったときにブラインド用スラット固定装置の垂直面に負荷がかかって、ブラインド用スラット固定装置が木製スラットからずれたり、外れたりしてしまうおそれがあった。
【0007】
このような現象は、特に広幅のラダーテープと部品を兼用できるブラインド用スラット固定装置においては、一対の係止爪間の間隔が広がるため、垂直コードによる負荷の影響を受けやすくなり、さらに顕著な問題となっていた。
【0008】
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、スラットの昇降操作によってスラットからずれたり、外れてしまったりすることを防止することの可能なブラインド用スラット固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明によれば、スラットに取り付けられ、ラダーコードの中段コードを前記スラットの一方の面に密着させるためのブラインド用スラット固定装置であって、前記スラットの一方の面と対面して配置される基部と、前記スラットの前後方向の両側に一対ずつ設けられ、前記スラットの他方の面を係止する係止爪部と、前記基部と前記係止爪部とを連結する連結部と、を有し、前記連結部には、前記係止爪部の基端と略同一の高さの角が落ちた形状のラダーコード誘導面が形成されることを特徴とする、ブラインド用スラット固定装置が提供される。
【0010】
かかる構成によれば、連結部には係止爪部の基端と略同一の高さの角が落ちた形状のラダーコード誘導面が形成されることで、スラットを畳み込んでラダーコードの垂直コードが左右に折り返しながら畳み込まれたときに、ラダーコード誘導面が垂直コードの畳み込み方向に沿った形状となっているため、垂直コードの引っ掛かりを回避することができる。よって、ブラインド用スラット固定装置が、スラットの昇降操作によってスラットからずれたり、外れてしまったりすることが防止される。
【0011】
本発明は様々な応用が可能である。例えば、前記ラダーコード誘導面の上端の位置は、前記係止爪部の基端の位置と一致するようにしてもよい。このように、ラダーコード誘導面の上端の位置と係止爪部の基端の位置とを一致させることで、係止爪部の基端の位置から連続的にラダーコード誘導面が形成されることで、垂直コードの引っ掛かりをさらに抑制することができる。よって、ブラインド用スラット固定装置が、スラットの昇降操作によってスラットからずれたり、外れてしまったりすることがさらに防止される。
【発明の効果】
【0012】
本発明のブラインド用スラット固定装置によれば、スラットの昇降操作によってスラットからずれたり、外れてしまったりすることが防止される。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態にかかるブラインド用スラット固定装置を実施した横型ブラインドの正面図である。
図2】ブラインド用スラット固定装置をスラットに取り付けた状態を示す斜視図である。
図3】ブラインド用スラット固定装置をスラットに取り付けた状態を示す断面図である。
図4】ブラインド用スラット固定装置の斜視図である。
図5】ブラインド用スラット固定装置を説明するための図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は左側面図、(f)は(b)のA−A断面図である。
図6】畳み込まれたスラットを下降させるときのブラインド用スラット固定装置と垂直コードの状態を説明するための図であり、(a)はスラットが畳み込まれたときの状態を示し、(b)はスラットの下降開始直後の状態を示し、(c)は最上段のスラットが完全に降りた状態を示す。
図7】従来のブラインド用スラット固定装置の斜視図である。
図8】畳み込まれたスラットを下降させるときの従来のブラインド用スラット固定装置と垂直コードの状態を説明するための図であり、(a)はスラットが畳み込まれたときの状態を示し、(b)はスラットの下降開始直後の状態を示し、(c)は最上段のスラットがさらに降りた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0015】
本実施形態にかかるブラインドのスラット固定装置は、ブラインドの最上段のスラットに取り付けられてスラットとラダーコードとを固定するものであり、クリップのようにスラットに取り付けられるためスラットクリップとも称される。スラット固定装置が取り付けられるスラットは天然木により構成される木製のスラットやアルミ製のスラットである。本実施形態では木製のスラットを例にとって説明する。まず、本実施形態の構成について、図1図5を参照しながら説明する。図1は、スラット固定装置を実施した横型ブラインドの正面図である。図2は、スラット固定装置をスラットに取り付けた状態を示す斜視図である。図3は、スラット固定装置をスラットに取り付けた状態を示す断面図である。図4は、スラット固定装置の斜視図である。図5は、スラット固定装置を説明するための図である。
【0016】
まず、本実施形態に特徴的な構成要素であるスラット固定装置100が用いられる横型ブラインド200の一例について説明する。
【0017】
スラット固定装置100を実施した横型ブラインド200は、図1に示したように、図示していない窓枠等に固定されるヘッドボックス210と、ヘッドボックス210から傾動可能に垂下するラダーコード220と、ラダーコード220に整列状態に支持される多数のスラット230と、ラダーコード220に支持された最上段のスラット230に取り付けられ、ラダーコード220とスラット230とを固定するスラット固定装置100と、ラダーコード220の下端が連結されるボトムレール240と、ヘッドボックス210からスラット230の側縁に沿って昇降可能に垂下し下端がボトムレール240に連結される昇降コード250と、ヘッドボックス210の一端から垂下し、ラダーコード220と昇降コード250を操作するための操作コード260と、を備えて構成される。
【0018】
ヘッドボックス210内には、操作コード260によって回転操作される回転軸212が長手方向に設けられている。回転軸212には、チルトドラム214及び巻取ドラム216が貫通しており、回転軸212が回転するとチルトドラム214が一体回転し、その回転が巻取りドラムに216に伝達される。
【0019】
チルトドラム214には、ラダーコード220の上端が連結されている。ラダーコード220がチルトドラム214に巻き取り及び巻き解かれることによってスラット230が傾動する。ラダーコード220は、チルトドラム214のある範囲の回転に追随して傾動し、また、それ以上のチルトドラム214の回転に対してはスリップして追随しないようになっている。また、巻取りドラム216には、昇降コード250の上端が連結されている。昇降コード250が巻取りドラム216に巻き取り及び巻き解かれることによってスラット230が昇降する。
【0020】
ラダーコード220は、図2に示したように、前後の垂直コード222と、前後の垂直コード222を連結する2本の中段コード224とからなる。前後の垂直コード222は、スラット230の前後縁に沿って配置される。中段コード224は、図3に示したように、中段コード224−1、224−2上に載置、あるいは上下の中段コード224−1、224−2の間に挿入されたスラット230を支持する。
【0021】
次に、本実施形態の特徴的な構成要素であるスラット固定装置100について説明する。
【0022】
スラット固定装置100は、スラット230がラダーコード220からずれることを防止するものである。スラット固定装置100は、図2及び図3に示したように、スラット230に取り付けられ、ラダーコード220の中段コード224−1、224−2をスラット230の一方の面230aに密着させて、スラット230がずれることを防止する。スラット固定装置100は、図2図4に示したように、スラット230の一方の面230aと対面して配置される基部110と、スラットの前後方向の両側に一対ずつ設けられ、スラット230の他方の面230bを係止する係止爪部120と、基部110と係止爪部120とを連結する連結部130と、を有する。
【0023】
そして、連結部130には、係止爪部120の基端120bと同一の高さの角が落ちた形状のラダーコード誘導面140が形成される。スラット固定装置100は、基部110と係止爪部120とでスラット230を挟持することでスラット230に取り付けられる。
【0024】
(基部110)
基部110は、図2及び図3に示したように、スラット230の一方の面230aと対面して配置され、係止爪部120とともにスラット230を挟持するものである。基部110は、図5(a)の正面図に示したように、正面視において、薄い平板状であり、図5(b)の平面図、図5(c)の底面図に示したように、平面視及び底面視において、略M字状に形成されている。基部110は、このような構成により、略M字の左右方向に拡縮可能である。
【0025】
(係止爪部120)
係止爪部120は、前述のように、基部110とともにスラット230を挟持するものである。係止爪部120は、図2及び図3に示したように、スラット230の前後方向の両側に一対ずつ設けられ、スラット230の他方の面230bに係止する。係止爪部120は、図5(b)の平面図に示したように、平面視において、基部110の略M字の左右の辺の両端部に設けられる。係止爪部120の先端120aは、図5(d)の右側面図、図5(e)の左側面図に示したように、右側面視及び左側面視において、基部110の方向に湾曲している。これにより、係止爪部120は、先端120aがスラット230に押し付けられてスラット230に係止される。
【0026】
(連結部130)
連結部130は、基部110と係止爪部120とを連結するものであり、図2及び図3に示したように、スラット230の前後の側面に沿って配置される。連結部130は、図5(d)の右側面図、図5(e)の左側面図に示したように、基部110からほぼ垂直に立ち上がっている。また、連結部130には、図5(f)のA−A断面図に示したように、係止爪部120の基端120bと同一の高さの角が落ちた形状のラダーコード誘導面140が形成されている。連結部130の側部は図5(b)の平面図に示したように、曲面に構成されている。
【0027】
(ラダーコード誘導面140)
ラダーコード誘導面140は、スラット230を畳み込んでラダーコード220の垂直コード222が左右に折り返しながら畳み込まれた状態からスラット230を下降させていくときに、垂直コード222が連結部130に引っ掛かることを回避するためのものである。ラダーコード誘導面140は、前述のように、連結部130の係止爪部120の基端120bと略同一の高さの角が落ちた形状であり、図5(a)の正面図に示したように、連結部130の側部の全長にわたって形成されるテーパ面である。また、ラダーコード誘導面140は、図5(f)のA−A断面図に示したように、ラダーコード誘導面140の上端140aの位置が、係止爪部120の基端120bの位置と一致している。ラダーコード誘導面140は下端140bの位置が基部110の端部の位置と一致している。
【0028】
以上、本実施形態のスラット固定装置100の構成について説明した。次に、スラット230を下降させるときのスラット固定装置100と垂直コード222の状態について図6を参照しながら説明する。図6は、畳み込まれたスラット230を下降させるときのスラット固定装置100と垂直コード222の状態を説明するための図である。
【0029】
垂直コード222は、図6(a)に示したように、スラット230が畳み込まれたときには、左右に折り返しながら畳み込まれた状態になっている。このとき、スラット固定装置100の部分において、垂直コード222はスラット固定装置100の連結部130の周囲に沿って折り返された状態になっている。
【0030】
スラット230の下降開始直後は、図6(b)に示したように、垂直コード222は、スラット固定装置100の連結部130のラダーコード誘導面140に沿って折り返された状態からヘッドボックス210から垂下している位置の方向に移動していく。このとき、垂直コード222は、連結部130のラダーコード誘導面140に当接しながら移動していく。しかし、ラダーコード誘導面140は、上端140aの位置が係止爪部120の基端120bの位置と一致しており、係止爪部120の基端120bの位置から連続的に形成される。すなわち、ラダーコード誘導面140が垂直コード222の畳み込み方向に沿った形状となっている。このため、垂直コード222の引っ掛かりが抑制され、垂直コード222は連結部130に引っ掛かることなく連結部130を乗り越えていく。
【0031】
最上段のスラット230が完全に下降すると、図6(c)に示したように、垂直コード222は、連結部130を完全に乗り越えて、ヘッドボックス210から垂下した位置まで移動する。
【0032】
(第1の実施形態の効果)
本実施形態の効果を図7及び図8に示した従来のスラット固定装置300と比較して説明する。図7は、従来のスラット固定装置300の斜視図である。図8は、畳み込まれたスラット230を下降させるときの従来のスラット固定装置300と垂直コード222の状態を説明するための図である。
【0033】
従来のスラット固定装置300は、図7に示したように、連結部330は、係止爪部320の基端320bと略同一の高さに角330aが形成されている。このような従来のスラット固定装置300を用いた場合、スラット230が畳み込まれているときには、図8(a)に示したように、スラット固定装置300の部分において、垂直コード222はスラット固定装置300の連結部330の周囲に沿って折り返された状態になっている。そして、スラット230の下降を開始すると、図8(b)に示したように、スラット230の下降によりヘッドボックス210から垂下する位置に移動しようとする垂直コード222が連結部330を乗り越えず、連結部330の角330aに引っ掛かった状態となる。垂直コード222が連結部330の角330aに引っ掛かった状態でスラット230がさらに下降していくと、垂直コード222にテンションがかかる。このため、垂直コード222は、図8(c)に示したように、図中二点鎖線で示した位置にあったスラット固定装置300を実線で示した位置へずらしてしまったり、外してしまったりする。
【0034】
これに対して、本実施形態によれば、連結部130には係止爪部120の基端120bと略同一の高さの角が落ちた形状のラダーコード誘導面140が形成されることで、スラット230を畳み込んでラダーコード220の垂直コード222が左右に折り返しながら畳み込まれたときに、ラダーコード誘導面140が垂直コード222の畳み込み方向に沿った形状となっているため、垂直コード222の引っ掛かりを回避することができる。よって、スラット固定装置100が、スラット230の昇降操作によってスラット230からずれたり、外れてしまったりすることが防止される。
【0035】
また、ラダーコード誘導面140の上端の位置と係止爪部120の基端120bの位置とを一致させることで、係止爪部120の基端120bの位置から連続的にラダーコード誘導面140が形成されることで、垂直コード222の引っ掛かりをさらに抑制することができる。
【0036】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0037】
例えば、上記実施形態では、ラダーコード誘導面140の上端140aの位置が、係止爪部120の基端120bの位置と一致している構成としたが、本発明はこの例に限定されない。連結部130の係止爪部120の基端120bと同一の高さの角が落ちた形状であれば、一定程度の効果が得られることから、必ずしも、係止爪部120の基端120bの位置と一致していなくてもよい。
【0038】
また、ラダーコード誘導面140は連結部130の側部の全長にわたって形成される構成としたが、本発明はこの例に限定されない。ラダーコード誘導面140は、連結部130の係止爪部120の基端120bと同一の高さの部分を含んでいれば、連結部130の側部の全長ではなく一部分にのみ設けられていてもよい。例えば、連結部130の側部において、係止爪部120の基端120bと同一の高さを含んだ一部分にテーパや曲面などのラダーコード誘導面140が設けられ、連結部130の側部のその他の部分が直線状に設けられているなどの構成であってもよい。
【0039】
また、ラダーコード誘導面140はテーパ面としたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、連結部130の係止爪部120の基端120bと同一の高さの角が落ちた形状であれば、曲面や切欠きなどでもよい。
【符号の説明】
【0040】
100 スラット固定装置
110 基部
120 係止爪部
120a 先端
120b 基端
130 連結部
140 ラダーコード誘導面
140a 上端
140b 下端
200 横型ブラインド
210 ヘッドボックス
212 回転軸
214 チルトドラム
216 巻取りドラム
220 ラダーコード
222 垂直コード
224、224−1、224−2 中段コード
230 スラット
230a 一方の面
230b 他方の面
240 ボトムレール
250 昇降コード
260 操作コード
300 スラット固定装置
320 係止爪部
320b 基端
330 連結部
330a 角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8