特許第6793479号(P6793479)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6793479
(24)【登録日】2020年11月12日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】インシュレータ及びこれを含むモータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/46 20060101AFI20201119BHJP
   H02K 3/52 20060101ALI20201119BHJP
   H02K 3/34 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   H02K3/46 B
   H02K3/52 Z
   H02K3/34 C
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-126268(P2016-126268)
(22)【出願日】2016年6月27日
(65)【公開番号】特開2017-17981(P2017-17981A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2019年6月4日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0093323
(32)【優先日】2015年6月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】リ、ソン チン
【審査官】 宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許出願公開第102011077980(DE,A1)
【文献】 国際公開第2013/190673(WO,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102010064051(DE,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102011083058(DE,A1)
【文献】 特開2004−208386(JP,A)
【文献】 特開2010−263675(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0015358(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0114150(KR,A)
【文献】 仏国特許出願公開第02995470(FR,A1)
【文献】 特表2012−504385(JP,A)
【文献】 特開2015−097468(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/46
H02K 3/34
H02K 3/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側にはコイルが巻かれ、内側には収容空間を形成するように対向して配置され、ステータが挿入される入口部を形成する第1側壁部と第2側壁部と、
前記第1側壁部と前記第2側壁部と一体に形成される連結部と、
前記第1側壁部の端部及び前記第2側壁部の端部の少なくともいずれか1つに突出形成されて前記入口部に配置されるクリップ部と、を含み、
前記第1側壁部の表面に形成された巻取面及び前記第2側壁部の表面に形成れた巻取面には、凹むように形成されて前記コイルが安着される第1コイル安着溝が形成され、
前記クリップ部は、前記第1コイル安着溝と連続するように形成される第2コイル安着溝を含むことを特徴とするモータのインシュレータ。
【請求項2】
前記クリップ部は、前記第1側壁部の内側または前記第2側壁部の内側に突出形成され、前記ステータの上面または下面と接触する段差面を含むことを特徴とする、請求項1に記載のモータのインシュレータ。
【請求項3】
前記段差面は、水平に形成されることを特徴とする、請求項2に記載のモータのインシュレータ。
【請求項4】
前記クリップ部は、前記ステータの挿入を誘導する傾斜面を含むことを特徴とする、請求項3に記載のモータのインシュレータ。
【請求項5】
前記連結部は、前記第1側壁部の上端部及び前記第2側壁部の上端部に形成され、前記入口部は、前記第1側壁部の下端部及び前記第2側壁部の下端部に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のモータのインシュレータ。
【請求項6】
内壁部と外壁部をさらに含み、
前記内壁部は、前記第1側壁部の上端部及び前記第2側壁部の上端部の内側に形成され、
前記外壁部は、前記第1側壁部の上端部及び前記第2側壁部の上端部の外側に形成されることを特徴とする、請求項に記載のモータのインシュレータ。
【請求項7】
回転軸と、
前記回転軸を覆うロータと、
前記ロータの外側に配置されるステータと、を含み、
前記ステータは、コイルと前記コイルが巻かれるインシュレータを含み、
前記インシュレータは、前記ステータを覆う収容空間を形成するように対向して配置され、前記ステータが挿入される入口部を形成する第1側壁部及び第2側壁部と、前記第1側壁部と前記第2側壁部と一体に形成される連結部と、前記第1側壁部の端部及び前記第2側壁部の端部の少なくともいずれか1つに突出形成されて前記入口部に配置されるクリップ部と、を含み、
前記第1側壁部の表面に形成された巻取面及び前記第2側壁部の表面に形成れた巻取面には、凹むように形成されて前記コイルが安着される第1コイル安着溝が形成され、
前記クリップ部は、前記第1コイル安着溝と連続するように形成される第2コイル安着溝を含むことを特徴とする、モータ。
【請求項8】
前記ステータは、ティースに凹むように形成されて高さ方向に配置される嵌合溝を含み、前記第1側壁部の内側面及び前記第2側壁部の内側面の少なくともいずれか1つには膨らむように突出して前記嵌合溝に挿入される嵌合突起が形成されることを特徴とする、請求項に記載のモータ。
【請求項9】
前記クリップ部は、前記第1側壁部の内側または前記第2側壁部の内側に突出形成され、前記ステータの上面または下面と接触する段差面を含むことを特徴とする、請求項に記載のモータ。
【請求項10】
前記クリップ部は、前記ステータの挿入を誘導する傾斜面を含むことを特徴とする、請求項に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、インシュレータ及びこれを含むモータ(Insulator and motor having the same)に関する。
【背景技術】
【0002】
モータの場合、回転可能に形成される回転軸と、回転軸に結合されるロータと、ハウジング内側に固定されるステータとが設けられるが、ロータの周りに沿って間隙を置いてステータが設置される。そして、ステータには回転磁界を形成するコイルが巻線され、ロータとの電気的相互作用を誘発してロータの回転を誘導する。
【0003】
ステータは複数のステータコアを含んで構成されていてもよく、ステータコアは複数個のティースを含む鋼板が積層されて構成されていてもよい。それぞれのティースには間に巻線空間が形成され、各ティースにコイルが巻かれる。その場合、インシュレータがティースに装着されてコイルとステータコイルとを絶縁させる。
【0004】
通常、インシュレータは、相互結合される上部インシュレータと下部インシュレータとに区分される2つのパーツまたはそれ以上の複数個のパーツが相互結合されて構成されている。
【0005】
しかし、このような構成のインシュレータは、複数個のパーツの製造において、金型及び組立固定のための設備などで製造コスト及び製造時間が増加する問題点がある。さらに、製造及び組立工程の追加により製造コスト及び製造時間が増加する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施形態は、上記の問題点を解決するためのものであって、単一品として構成されたインシュレータ及びこれを含むモータを提供することをその目的とする。
【0007】
実施形態が解決しようとする課題は、上記に言及した課題に限らず、ここで言及しないまた他の課題などは、以下の記載により当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための実施形態は、外側にコイルが巻かれ、内側に収容空間を形成するように対向して配置され、ステータが挿入される入口部を形成する第1側壁部及び第2側壁部と、前記第1側壁部と前記第2側壁部と一体に形成される連結部と、前記第1側壁部の端部及び前記第2側壁部の端部の少なくともいずれか1つに突出形成されて前記入口部に配置されるクリップ部と、を含むモータのインシュレータを提供することができる。
【0009】
好ましくは、前記クリップ部は、前記第1側壁部の内側または前記第2側壁部の内側に突出形成され、前記ステータの上面または下面と接触する段差面を含んでいてもよい。
【0010】
好ましくは、前記段差面は水平に形成されていてもよい。
【0011】
好ましくは、前記クリップ部は、前記ステータの挿入を誘導する傾斜面を含んでいてもよい。
【0012】
好ましくは、前記第1側壁部の表面に形成された巻取面及び前記第2側壁部の表面に形成された巻取面には、凹むように形成されて前記コイルが安着される第1コイル安着溝が形成されていてもよい。
【0013】
好ましくは、前記クリップ部は、前記第1コイル安着溝と連続するように形成される第2コイル安着溝を含んでいてもよい。
【0014】
好ましくは、前記連結部は、前記第1側壁部の上端部及び前記第2側壁部の上端部に形成され、前記入口部は、前記第1側壁部の下端部及び前記第2側壁部の下端部に形成されていてもよい。
【0015】
好ましくは、内壁部と外壁部をさらに含み、前記内壁部は前記第1側壁部の上端部及び前記第2側壁部の上端部の内側に形成され、前記外壁部は前記第1側壁部の上端部及び前記第2側壁部の上端部の外側に形成されていてもよい。
【0016】
他の実施形態は、回転軸と、前記回転軸を覆うロータと、前記ロータの外側に配置されるステータと、を含み、前記ステータはコイルと前記コイルが巻かれるインシュレータを含み、前記インシュレータは、前記ステータを覆う収容空間を形成するように対向して配置され、前記ステータが挿入される入口部を形成する第1側壁部及び第2側壁部と、前記第1側壁部と前記第2側壁部と一体に形成される連結部と、前記第1側壁部の端部及び前記第2側壁部の端部の少なくともいずれか1つに突出形成されて前記入口部に配置されるクリップ部と、を含んでいてもよい。
【0017】
好ましくは、モータであって、前記ステータは、ティースに凹むように形成されて高さ方向に配置される嵌合溝を含み、前記第1側壁部の内側面及び前記第2側壁部の内側面の少なくともいずれか1つには、膨らむように突出して前記嵌合溝に挿入される嵌合突起が形成されていてもよい。
【0018】
好ましくは、モータであって、前記クリップ部は、前記第1側壁部の内側または前記第2側壁部の内側に突出形成され、前記ステータの上面または下面と接触する段差面を含んでいてもよい。
【0019】
好ましくは、モータであって、前記クリップ部は、前記ステータの挿入を誘導する傾斜面を含んでいてもよい。
【0020】
好ましくは、モータであって、前記第1側壁部の表面に形成された巻取面及び前記第2側壁部の表面に形成された巻取面には、凹むように形成されて前記コイルが安着される第1コイル安着溝が形成されていてもよい。
【0021】
好ましくは、モータであって、前記クリップ部は前記第1コイル安着溝と連続するように形成される第2コイル安着溝を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0022】
実施形態によれば、インシュレータを単一品として形成し、インシュレータをステータのティースに嵌合するようにクリップ部を備えることで、ステータに対するインシュレータの組立性を確保しながらも、製造コスト及び製造時間を低減させる有利な効果を提供する。
【0023】
実施形態によれば、ステータのティースに嵌合溝を形成し、インシュレータに、嵌合溝に挿入される嵌合突起を形成して、ステータとインシュレータとの結合力を高める有利な効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態によるモータを示す図である。
図2図1に図示されたモータのインシュレータを示す図である。
図3図2に図示されたインシュレータを装着したステータのティースを示す図である。
図4図3に図示されたインシュレータの正面図である。
図5】第1コイル安着溝と第2コイル安着溝を示す図である。
図6】嵌合溝と嵌合突起を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面を参照して詳しく説明する。本発明の目的、特定の長所、及び新規特徴は、添付図面と連関される以下の詳細な説明と好適な実施形態によりさらに明確になるであろう。そして、本明細書及び特許請求の範囲に用いる用語や単語は通常的または概念的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自身の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づいて、本発明の技術的思想に符合する意味や概念として解釈されなければならない。そして、本発明の説明において、本発明の要旨を不必要に不明瞭にする恐れがある関連の公知技術に関する詳細な説明は省略する。
【0026】
「第2」、「第1」などのような序数を含む用語は、多様な構成要素を説明する際に用いられるが、上記構成要素は上記用語によって限定されない。上記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱せず、第2構成要素は第1構成要素と命名されていてもよく、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名されていてもよい。「及び/または」の用語は、複数の関連する記載項目の組み合わせまたは複数の関連記載項目のいずれかの項目を含む。
【0027】
図1は、本発明の好適な一実施形態によるモータを示す図である。
【0028】
図1に示すように、本発明の好適な一実施形態によるモータは、インシュレータ100、ステータ200、コイル300、ロータ400及び回転軸500を含んでいてもよい。
【0029】
インシュレータ100は、コイル300がステータ200と通電されないように絶縁する役割を行う。このようなインシュレータ100は樹脂材質で形成されていてもよい。
【0030】
ステータ200は、環状のヨーク部分と、周り方向に沿って配置されてヨークから直径方向内側に向けて等角度間隔に突出するティース部分を含む複数の鋼板を積層して構成されていてもよい。回転磁界を形成するコイル300がティースに巻かれていてもよい。このとき、インシュレータ100を介してステータ200とコイル300とは絶縁されていてもよい。
【0031】
ロータ400はステータ200の内側に配置される。ロータ400は、ロータコアにマグネットが結合されて構成されていてもよく、場合によって、ロータコアとマグネットと一体に構成されていてもよい。また、ロータ400は、マグネットがロータコアの外周面に結合されたタイプとして構成されていてもよく、マグネットがロータコアのポケットに挿入されたタイプとして構成されていてもよい。ロータ400の上側には、ロータ400の位置情報獲得のためのセンシングマグネットがプレートに結合されて設けられるか、これと類似のロータ位置感知手段が設けられていてもよい。
【0032】
ステータ200に巻かれたコイル300に電流が供給されると、ロータ400との電気的相互作用を誘発してロータ400の回転を誘導する。ロータ400が回転すると、回転軸500が回転しながら動力を提供する。
【0033】
図2は、図1のモータのインシュレータを示す図であり、図3は、図2のインシュレータが装着されたステータのティースを示す図である。このような図2及び図3は、実施形態を概念的に明確に理解するために、主要特徴部分のみを明確に図示したものであり、その結果、図解の多様な変形が予想され、図に示された特定形状により本発明の範囲が制限されない。
【0034】
図2及び図3に示すように、インシュレータ100は、第1側壁部110、第2側壁部120、連結部130、内壁部140、外壁部150及びクリップ部160を含んでいてもよい。第1側壁部110、第2側壁部120、連結部130、内壁部140、外壁部150及びクリップ部160は、その形状及び機能的特性によって区分して説明されるが、一体に形成されて互いに連結した1つの単一品である。
【0035】
図4は、図3に示すインシュレータの正面図である。
【0036】
図3及び図4に示すように、第1側壁部110と第2側壁部120は相互に離隔して対向するように配置される。第1側壁部110と第2側壁部120の外側面はコイル300が巻かれる領域であり、内側面はステータ200のティースに接してステータ200を覆う領域に相当する。
【0037】
第1側壁部110と第2側壁部120との間にはステータ200を覆う収容空間が形成される。
【0038】
第1側壁部110の長さ方向または第2側壁部120の長さ方向を基準とする場合、第1側壁部110の上端部及び第2側壁部120の上端部には連結部130が配置されて収容空間の天井を形成してもよい。一方、第1側壁部110の下端部及び第2側壁部120の下端部は開放されて入口部を形成してもよい。
【0039】
第1側壁部110と第2側壁部120と連結部130がなす収容空間は、全体的にポケット形態で内部にステータ200が装着されるように形成されていてもよい。
【0040】
モータの回転軸500を中心とする半径方向に基づいて第1側壁部110と第2側壁部120の内側には内壁部140が配置され、外側には外壁部150が設けられていてもよい。
【0041】
そして、入口部をなす第1側壁部110の下端部及び第2側壁部120の下端部にはクリップ部160が形成されていてもよい。
【0042】
クリップ部160は、図4のA方向に挿入されるステータ200のティースを固定する役割をする。このようなクリップ部160は、第1側壁部110の下端部及び第2側壁部120の下端部の内側に突出形成されていてもよい。具体的に、クリップ部160は、インシュレータ100に装着されたステータ200のティースの上面または下面と接触してステータ200を固定する段差面161を含んでいてもよい。
【0043】
段差面161は、ステータ200のティースの上面または下面に密着するように水平に形成されていてもよい。
【0044】
そして、クリップ部160は、傾斜面162を含んでいてもよい。傾斜面162は、図4のA方向に押入されるステータ200のティースがインシュレータ100の収容空間に容易に挿入できるように誘導する役割をする。傾斜面162は、図4のA方向に迎え角を形成するように傾くように形成されていてもよい。
【0045】
第1側壁部110と第2側壁部120は、連結部130を中心に片持ち梁状に配置されて弾性変形可能に形成されていてもよい。これにより、第1側壁部110と第2側壁部120に形成されたクリップ部160は、ステータ200のティースが入口部を介して押入される力によって開き、その後、ステータ200のティースがインシュレータ100に装着された後には本来の位置に復帰してステータ200のティースを加圧することによって、ステータ200にインシュレータ100が固定される。
【0046】
このようなクリップ部160によってインシュレータ100を単一品として製造することができ、インシュレータ100をステータ200のティースに押入する一度の作業でステータ200とインシュレータ100とを組み立てられる。
【0047】
図5は、第1コイル安着溝と第2コイル安着溝を示す図である。
【0048】
図3及び図5に示すように、第1側壁部110及び第2側壁部120の外側面に形成された巻取面には、それぞれコイル300が安着される第1コイル安着溝111、121が凹むように形成されていてもよい。そして、クリップ部160にも第1コイル安着溝111、121と連続する第2コイル安着溝163が凹むように形成されていてもよい。
【0049】
このような第1コイル安着溝111、121と第2コイル安着溝163は、コイル300の巻線をガイドする役割をする。第1コイル安着溝111、121と第2コイル安着溝163の大きさ及び間隔、そして個数は、コイル300の直径及び巻線数に対応して異なるように設定されていてもよい。
【0050】
第1コイル安着溝111、121に巻線されるコイル300は、第1側壁部110に形成された第2コイル安着溝163を経て第2側壁部120に形成された第2コイル安着溝163に巻線される。このとき、モータの回転軸500を中心とする半径方向に基づいて、クリップ部160の厚さにより、クリップ部160を通るコイル300とインシュレータ100に装着されたステータ200のティースの上面または下面は相互接触しないように離隔距離が充分に確保される。
【0051】
図6は、嵌合溝と嵌合突起を示す図である。
【0052】
図6に示すように、インシュレータ100とステータ200との結合力を高めるために嵌合溝210と嵌合突起113、123が設けられていてもよい。
【0053】
嵌合溝210は、ステータ200のティースに凹むように形成されていてもよく、ステータ200の高さ方向に配置されていてもよい。そして、嵌合突起113、123は、第1側壁部110の内側面と第2側壁部120の内側面にそれぞれ突出形成されて嵌合溝210にスライドして嵌合されてもよい。
【0054】
以上、本発明の好適な一実施形態に係るインシュレータ及びこれを含むモータに関して添付図面を参照して具体的に説明した。
【0055】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更及び置換が可能であろう。よって、本発明に開示した実施形態及び添付図面は、本発明の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであって、このような実施形態及び添付図面により本発明の技術思想の範囲が限定されない。本発明の保護範囲は、以下の請求範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0056】
100・・インシュレータ、 110・・第1側壁部、 120・・第2側壁部、 111、121・・第1コイル安着溝、 113、123・・嵌合突起、 130・・連結部、 140・・内壁部、 150・・外壁部、 160・・クリップ部、 161・・段差面、 162・・傾斜面、 163・・第2コイル安着溝、 200・・ステータ、 210・・嵌合溝、 300・・コイル、 400・・ロータ、 500・・回転軸。
図1
図2
図3
図4
図5
図6