(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、結晶性の回復にランプアニールを採用し、照射された光を利用してイオン注入が行われた領域の放射率の変化を観察し、結晶性の変化を検出することで回復の程度を検出できることに想到した。円板状の基板を回転させながらランプアニールを行う場合、放射率の変化の観察用に基板の周縁部に環状のモニタパターンを設けることで、容易に放射率を測定することができる。
【0010】
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0012】
第1の実施形態では、先ず、
図1(a)に示すように、半導体1のチップとする第1の領域外の第2の領域内に環状のモニタパターンを形成し、モニタパターンを形成した後に、第1の領域内の素子パターン及びモニタパターンにイオン注入を行う。半導体1として、半導体基板及び半導体膜が例示される。不純物はn型不純物、p型不純物のいずれであってもよい。不純物のイオン注入により半導体1がダメージを受け、半導体1の結晶性が低下する。半導体1が非晶質化することもある。
【0013】
次いで、
図1(b)に示すように、光源3を用いたランプアニールを行って半導体1の結晶性を回復させる。その際に、光プローブ2により半導体1のイオン注入が行われた領域のうち、モニタパターンの放射率の変化を観察し、放射率の変化に基づいて結晶性の変化を検出する。イオン注入により結晶性が低下した半導体1の放射率は、例えば
図2に示すように、回復が完了するまで上昇又は下降し、回復が完了すると安定する。従って、放射率の変化から回復の程度を把握することができる。そして、回復が完了するとランプアニールを終了する。
【0014】
このように、第1の実施形態では、結晶性の変化が放射率に現れることに着目して、放射率の変化を観察する。従って、リアルタイムで回復の程度を把握することができ、回復の程度のばらつきを抑制して特性が安定した半導体装置を得ることができる。
【0015】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図3A乃至
図3Cは、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0016】
第2の実施形態では、先ず、
図3A(a)に示すように、基板101の表面の一部にシャロートレンチアイソレーション(shallow trench isolation:STI)法等により絶縁膜102を形成する。絶縁膜102は、基板101のチップとする第1の領域108外の第2の領域109内に形成する。例えば、基板101として円板状で、平面視で円形の形状のシリコン基板を用い、第2の領域109はシリコン基板の周縁部に設定する。絶縁膜102は、第1の領域108内での素子分離領域の形成と並行して形成する。次いで、基板101の表面にゲート絶縁膜103及び半導体膜104を形成する。次に、レジストパターニングのため、レジストの下に反射防止膜(bottom anti reflective coating:BARC)105を形成する。例えば、半導体膜104として多結晶シリコン膜を形成し、反射防止膜105の厚さは75nm〜105nmとする。
【0017】
次いで、
図3A(b)に示すように、基板101を回転させ、薬液を吐出するノズル10を基板101の中心に向けて移動させながら、反射防止膜105のEBR(edge bead removal)処理を行う。このとき、例えば、基板101を700rpm〜1500rpmの速度で回転させ、ノズル10は2mm/s〜5mm/sの速度で移動させ、設定位置で停止する。移動時間及び停止時間の和は3秒〜5秒とする。その後、ノズル10を基板の外側(元の位置)まで移動させる。基板101の回転によりリンス液を振り切って乾燥させる。
【0018】
その後、
図3A(c)に示すように、半導体膜104及び反射防止膜105上にレジスト膜106を形成する。例えば、レジスト膜106の厚さは120nm〜5500nmとする。
【0019】
続いて、
図3B(d)に示すように、基板101を回転させ、シンナー等の薬液を吐出するノズル10を基板101の中心に向けて移動させながら、第2の領域109内でレジスト膜106のEBR処理を行う。反射防止膜105のEBR処理と同様に、例えば、基板101を700rpm〜1500rpmの速度で回転させ、ノズル10は2mm/s〜5mm/sの速度で移動させ、設定位置で停止する。この停止時間が長いほど、薬液により溶解したレジスト膜106の一部が、残っているレジスト膜106の縁上に堆積し、その後、ノズル10を基板の外側(元の位置)まで移動させ、基板の回転によりリンス液を振り切って乾燥することで、形成される突部107が高くなる。
【0020】
突部107は、基板101上方でのノズル10の停止時間が長いほど高くなりやすい。突部107の幅は、薬液及びレジスト膜106の組成に応じて変化する。EBR処理時の基板101の回転速度が高いほど、突部107は低く狭くなりやすい。ノズル10の移動速度は突部107のサイズに影響しにくい。
【0021】
次いで、レジスト膜106を露光する。初めに、第2の領域109内において、基板101の縁から突部107の内縁までの距離より露光幅が大きくなるように周辺露光を行う。次に、第1の領域108内ではゲート電極を形成する予定の領域にレジスト膜106が残存するように露光を行う。そして、レジスト膜106を現像する。この結果、
図3B(e)に示すように、第1の領域108内でゲート電極の平面形状にレジスト膜106の一部が残存し、第2の領域109内で突部107の下方にレジスト膜106の一部が残存する。例えば、EBR処理によりレジスト膜106が除去された領域の幅が2.0mm、突部107の幅が十数μmの場合、周辺露光幅は3.0mmとする。
【0022】
その後、
図3B(f)に示すように、残存するレジスト膜106をマスクとして反射防止膜105、半導体膜104及びゲート絶縁膜103をエッチングする。この結果、
図4に示すように、基板101の周縁部の領域である第2の領域109内に半導体膜104から環状のモニタパターン134が得られる。また、第1の領域108内では半導体膜104からゲート電極が得られる。続いて、レジスト膜106及び反射防止膜105を除去する。半導体膜104の平面視の外形は基板101の周縁部と同様に円形となっている。
【0023】
次いで、
図3C(g)に示すように、不純物を注入する領域を露出し、残りの領域を覆うレジスト膜110を基板101上に形成し、レジスト膜110をマスクとして不純物のイオン注入を行う。第1の領域108内でレジスト膜110から露出している半導体膜104が素子パターンの一例であり、第2の領域109内ではモニタパターン134にイオン注入が行われる。不純物はn型不純物、p型不純物のいずれであってもよい。
【0024】
不純物のイオン注入により半導体膜104がダメージを受け、半導体膜104の結晶性が低下する。
図3C(h)に示すように、半導体膜104がアモルファス化してアモルファス化半導体膜114となることもある。
【0025】
不純物のイオン注入の後、半導体膜104のランプアニールを行って半導体膜104の結晶性を回復させる。その際に、半導体膜104のモニタパターン134の放射率を観察し、放射率の変化に基づいて結晶性の変化を検出する。そして、回復が完了するとランプアニールを終了する。半導体膜104がアモルファス化半導体膜114となっていた場合、
図3C(i)に示すように、再結晶により再結晶半導体膜124となる。
【0026】
第2の実施形態によれば、第1の領域108内の半導体膜104における回復の程度のばらつきを抑制して特性が安定した半導体装置を得ることができる。一般に、ゲート電極の形成にSMTプロセスを採用する場合、多結晶シリコン膜のアモルファス化及び再結晶に伴う弾性状態から塑性状態への変化による応力の保持が重要である。本実施形態では、アモルファス化半導体膜114の再結晶を高精度で制御することができるため、SMTプロセスに極めて有効である。
【0027】
また、基板101の中心を回転軸として回転させながらランプアニールを行う場合、光プローブにより常時モニタパターンの放射率を観察することができる。例えば、回転速度を240rpm、測定周期を100Hzとした場合には、1回転の間に25点で放射率のデータを取得することができる。更に、同心円上ではあってもモニタパターンが点在する場合には、観察できるタイミングの調整が必要となるが、そのような調整は必要とされない。従って、容易に高頻度で放射率のデータを取得することができる。
【0028】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
図5A乃至
図5Bは、第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0029】
第3実施形態では、先ず、
図5A(a)に示すように、基板201の表面の一部にSTI法等により絶縁膜202を形成する。絶縁膜202は、基板201のチップとする第1の領域208外の第2の領域209内に形成する。例えば、基板201として円板状で、平面視で円形の形状のシリコン基板を用い、第2の領域209はシリコン基板の周縁部に設定する。絶縁膜202は、第1の領域208内での素子分離領域の形成と並行して形成する。次いで、基板201の表面にゲート絶縁膜203、半導体膜204、ハードマスク211及びネガ型レジスト膜212を形成する。例えば、半導体膜204として多結晶シリコン膜を形成し、ハードマスク211としてシリコン酸化膜(SiO
2膜)を形成する。
【0030】
次いで、ネガ型レジスト膜212の周辺露光及び現像を行って、第2の領域209内でネガ型レジスト膜212の一部を残存させる。現像後に残ったネガ型レジスト膜212をマスクとしてハードマスク211のエッチングを行う。その後、ネガ型レジスト膜212を除去する。この結果、
図5A(b)に示すように、第2の領域209内でネガ型レジスト膜212の周辺露光が行われた部分の下にハードマスク211が残存する。
【0031】
続いて、
図5A(c)に示すように、半導体膜204及びハードマスク211上にポジ型レジスト膜213を形成する。
【0032】
次いで、ポジ型レジスト膜213の露光及び現像を行って、第2の領域209内でモニタパターンの平面形状にポジ型レジスト膜213の一部を残存させる。現像後に残ったポジ型レジスト膜213をマスクとしてハードマスク211のエッチングを行う。その後、ポジ型レジスト膜213を除去する。この結果、
図5A(d)に示すように、ポジ型レジスト膜213の露光が行われた部分の下にハードマスク211が残存する。
【0033】
続いて、
図5B(e)に示すように、半導体膜204及びハードマスク211上に反射防止膜214及びレジスト膜215を形成する。反射防止膜214及びレジスト膜215は、それぞれ第2の実施形態における反射防止膜105及びレジスト膜106と同様に形成することができる。
【0034】
次いで、レジスト膜215を露光する。このとき、第1の領域208内ではゲート電極を形成する予定の領域にレジスト膜215が残存するように露光を行う。そして、レジスト膜206を現像する。この結果、
図5B(f)に示すように、第1の領域208内でゲート電極の平面形状にレジスト膜215の一部が残存する。
【0035】
その後、
図5B(g)に示すように、ハードマスク211及び残存するレジスト膜215をマスクとして反射防止膜214、半導体膜204及びゲート絶縁膜203をエッチングする。この結果、基板201の周縁部の領域である第2の領域209内に半導体膜204から環状のモニタパターンが得られる。また、第1の領域208内では半導体膜204からゲート電極が得られる。続いて、レジスト膜215及び反射防止膜214を除去する。半導体膜204の平面視の外形は基板201の周縁部と同様に円形となっている。
【0036】
次いで、第2の実施形態と同様に、レジスト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとして不純物のイオン注入を行う。第1の領域208内でレジスト膜から露出している半導体膜204が素子パターンの一例であり、第2の領域209内ではモニタパターンにイオン注入が行われる。不純物のイオン注入により半導体膜204がダメージを受け、半導体膜204の結晶性が低下する。半導体膜204がアモルファス化してアモルファス化半導体膜となることもある。
【0037】
その後、半導体膜204のランプアニールを行って半導体膜204の結晶性を回復させる。その際に、半導体膜204のモニタパターンの放射率を観察し、放射率の変化に基づいて結晶性の変化を検出する。そして、回復が完了するとランプアニールを終了する。半導体膜204がアモルファス化半導体膜となっていた場合、再結晶により再結晶半導体膜となる。
【0038】
第3の実施形態によれば、第1の領域208内の半導体膜204における回復の程度のばらつきを抑制して特性が安定した半導体装置を得ることができる。また、第2の実施形態と同様に、本実施形態では、アモルファス化半導体膜の再結晶を高精度で制御することができるため、SMTプロセスに極めて有効である。
【0039】
また、基板201の中心を回転軸として回転させながらランプアニールを行う場合には、第2の実施形態と同様に、容易に高頻度で放射率のデータを取得することができる。
【0040】
ハードマスク211のパターンを変更することで、基板201の種々の領域にモニタパターンを形成することができる。例えば、
図6(a)に示すように、周縁部の環状のモニタパターン234の他に基板201の中心から半径の1/2程度離間した周縁部の第2の領域209に内包され、同心円で形成される別の第2の領域209に環状のモニタパターン244を形成することもできる。基板201の複数の領域にモニタパターンが形成されることで、基板201の面内の結晶性に偏りが無いかどうかを検出することが可能となる。偏りが有ることが早期に確認できることにより、ランプアニールの条件を早期に調整して、最終的な半導体装置の特性ばらつきの増大を抑制することができる。
図6(b)に示すように、基板201の中心を含む第2の領域209に点状のモニタパターン254を形成することもできる。基板201の中心にモニタパターン254が形成されることで、モニタパターンとして使用する基板201の第2の領域209の面積をより小さくすることができる。第2の領域209の面積をより小さくすることで、基板201に形成される半導体装置の有効数の減少をより抑制することが可能である。また、これらを組み合わせることもできる。モニタパターン234の他にモニタパターンがあれば、モニタパターン234がなくてもよい。
【0041】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
図7A乃至
図7Cは、第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0042】
第4の実施形態では、先ず、
図7A(a)に示すように、半導体基板301の表面の一部にSTI法等により絶縁膜302を形成する。絶縁膜302は、半導体基板301のチップとする第1の領域308内、及び第1の領域308外の第2の領域309内に形成する。例えば、半導体基板301として円板状で、平面視で円形の形状のシリコン基板を用い、第3の領域309はシリコン基板の周縁部に設定する。本実施形態では、第2の領域309内で絶縁膜302の間の領域がモニタパターンの一例である。次いで、第1の領域308内において半導体基板301上にゲート絶縁膜303及びゲート電極304を形成する。
【0043】
その後、
図7A(b)に示すように、第1の領域308のうちで第1導電型の不純物を注入する領域及び第2の領域309を露出し、残りの領域を覆うレジスト膜321を半導体基板301上に形成する。そして、レジスト膜321をマスクとして第1導電型の不純物のイオン注入を行う。この結果、第1の領域308の一部及び第2の領域309に第1導電型の不純物注入領域311が形成される。
【0044】
続いて、
図7A(c)に示すように、レジスト膜321を除去し、第1の領域308のうちで第2導電型の不純物を注入する領域を露出し、残りの領域を覆うレジスト膜322を半導体基板301上に形成する。そして、レジスト膜322をマスクとして第2導電型の不純物のイオン注入を行う。この結果、第1の領域308の一部に第2導電型の不純物注入領域312が形成される。
【0045】
次いで、
図7B(d)に示すように、レジスト膜322を除去し、ゲート電極304の側面上にサイドウォールとして絶縁膜305を形成する。
【0046】
その後、
図7B(e)に示すように、第1の領域308のうちで第1導電型の不純物を注入する領域及び第2の領域309を露出し、残りの領域を覆うレジスト膜323を半導体基板301上に形成する。そして、レジスト膜323をマスクとして第1導電型の不純物のイオン注入を不純物注入領域311の形成時よりも高いドーズ量で行う。この結果、第1の領域308の一部及び第2の領域309に第1導電型の不純物注入領域313が形成される。高ドーズ量のイオン注入により半導体基板301がダメージを受け、半導体基板301の結晶性が低下する。半導体基板301がアモルファス化することもある。
【0047】
続いて、
図7B(f)に示すように、レジスト膜323を除去し、第1の領域308のうちで第2導電型の不純物を注入する領域を露出し、残りの領域を覆うレジスト膜324を半導体基板301上に形成する。そして、レジスト膜324をマスクとして第2導電型の不純物のイオン注入を不純物注入領域313の形成時よりも高いドーズ量で行う。この結果、第1の領域308の一部に第2導電型の不純物注入領域314が形成される。高ドーズ量のイオン注入により半導体基板301がダメージを受け、半導体基板301の結晶性が低下する。半導体基板301がアモルファス化することもある。
【0048】
次いで、
図7C(g)に示すように、レジスト膜324を除去し、半導体基板301のランプアニールを行って半導体基板301の結晶性を回復させる。その際に、第2の領域309内のモニタパターン、即ち不純物注入領域313の放射率を観察し、放射率の変化に基づいて結晶性の変化を検出する。そして、回復が完了するとランプアニールを終了する。このようにして電界効果トランジスタが形成される。
【0049】
その後、
図7C(h)に示すように、電界効果トランジスタを覆う層間絶縁膜331を半導体基板301上に形成し、第1の領域308内で不純物注入領域313又は314に達する開口部を層間絶縁膜331に形成し、開口部内に導電プラグ332を形成する。続いて、導電プラグ332に接続される配線333を層間絶縁膜331上に形成し、配線333を覆う層間絶縁膜334を層間絶縁膜331上に形成する。
【0050】
そして、必要に応じて、上層の絶縁膜及び配線等を形成して半導体装置を完成させる。
【0051】
第4の実施形態によれば、第1の領域308内の不純物注入領域313における回復の程度のばらつきを抑制して特性が安定した半導体装置を得ることができる。
【0052】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0053】
(付記1)
半導体のチップとする第1の領域外の第2の領域内に環状のモニタパターンを形成する工程と、
前記モニタパターンを形成した後に、前記第1の領域内の素子パターン及び前記モニタパターンにイオン注入を行う工程と、
ランプアニールにより、前記イオン注入で低下した前記半導体の結晶性を回復させる工程と、
を有し、
前記結晶性を回復させる工程は、
前記半導体の前記イオン注入が行われた領域のうち、前記モニタパターンの放射率の変化を観察する工程と、
前記放射率の変化に基づいて前記結晶性の変化を検出する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0054】
(付記2)
前記半導体は半導体基板又は半導体膜であることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0055】
(付記3)
前記半導体は半導体膜であり、
前記モニタパターンを形成する工程は、
前記半導体膜上にレジスト膜を形成する工程と、
前記第2の領域内で前記レジスト膜に薬液を吹き付けて、前記レジスト膜の一部を除去すると共に残存するレジスト膜の縁上に突部を形成する工程と、
前記レジスト膜の露光及び現像を行って、前記第1の領域内で前記素子パターンの平面形状に前記レジスト膜の一部を残存させると共に、前記第2の領域内で前記突部の下方に前記レジスト膜の一部を残存させる工程と、
前記残存したレジスト膜をマスクとして前記半導体膜をエッチングする工程と、
を有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0056】
(付記4)
前記半導体は半導体膜であり、
前記モニタパターンを形成する工程は、
前記半導体膜上にハードマスク及びネガ型レジスト膜を形成する工程と、
前記ネガ型レジスト膜の露光及び現像を行って、前記第2の領域内で前記ネガ型レジスト膜の一部を残存させる工程と、
前記残存したネガ型レジスト膜をマスクとして前記ハードマスクをエッチングする工程と、
前記半導体膜及び前記ハードマスク上にポジ型レジスト膜を形成する工程と、
前記ポジ型レジスト膜の露光及び現像を行って、前記第2の領域内で前記モニタパターンの平面形状に前記ポジ型レジスト膜の一部を残存させる工程と、
前記残存したポジ型レジスト膜をマスクとして前記ハードマスクをエッチングする工程と、
前記第1の領域内に前記素子パターンの平面形状を備えたレジスト膜を形成する工程と、
前記ハードマスク及び前記レジスト膜をマスクとして前記半導体膜をエッチングする工程と、
を有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
【0057】
(付記5)
前記半導体は、平面視で外形が円形の形状を有し、
前記第2の領域は、少なくとも前記半導体の円形の形状の周縁部の領域に設けられていることを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
【0058】
(付記6)
前記半導体は、平面視で外形が円形の形状を有し、
前記第2の領域は、前記半導体の円形の形状の周縁部の領域と、前記半導体に同心円で前記周縁部の領域に内包される別の領域とに分けて少なくとも複数設けられており、
前記複数設けられた第2の領域のそれぞれに前記モニタパターンが形成されていることを特徴とする付記1、2又は5に記載の半導体装置の製造方法。
【0059】
(付記7)
前記別の領域は、前記半導体の前記同心円の中心から前記半導体の半径の1/2程度離間した領域に設けられていることを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
【0060】
(付記8)
前記別の領域は、前記半導体の前記同心円の中心付近に設けられていることを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。