【実施例】
【0036】
実施例1
Ca
3N
2を3.95g、Sr
3N
2を78.53g、AlN
4を0.99g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を3.52g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちに管状炉に入れた。そして、水素ガス雰囲気の保護下で、1780℃に次第に昇温させ、12h保温した。そして、10℃/minで450℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が90%:10%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が0.5hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.56μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを
図2に示し、蛍光粉晶体の組成式がSr
0.9Ca
0.08AlSiN
2.84O
0.22:Eu
0.02であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが30nm、結晶過渡領域の厚さが50nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.3%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が4.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が22%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が31%と測定した。
【0037】
実施例2
Ca
3N
2を43.98g、Sr
3N
2を7.76g、AlN
4を0.99g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を5.28g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、2000℃まで次第に昇温させ、2h保温した。その後、8℃/minで300℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が80%:20%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が24hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.89μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを
図2に示し、蛍光粉の組成がSr
0.08Ca
0.89AlSiN
2.92O
0.12:Eu
0.03であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが99nm、結晶過渡領域の厚さが198nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が1.6%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が30%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が49%と測定した。
【0038】
実施例3
Ca
3N
2を46.95g、AlN
4を0.99g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を8.8g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちに管状炉に入れた。次に、COガス雰囲気の保護下で、1600℃まで次第に昇温させ、20h保温した。そして、10℃/minで320℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が95%:5%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が1hであり、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.52μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを
図2に示し、蛍光粉結晶の組成がCa
0.95AlSiN
2.84O
0.24:Eu
0.05であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが9nm、結晶過渡領域の厚さが30nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.8%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が22%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が30%と測定した。
【0039】
実施例4
Ca
3N
2を9.39g、Sr
3N
2を77.57g、AlN
4を0.99g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を1.76g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1870℃まで次第に昇温させ、10h保温した。次に、7℃/minで400℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が96%:4%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が3hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.45μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを
図2に示し、蛍光粉結晶の組成がSr
0.8Ca
0.19AlSiN
2.86O
0.21:Eu
0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが35nm、結晶過渡領域の厚さが70nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.5%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.5%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が30%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が35%と測定した。
【0040】
比較例1
Ca
3N
2を3.95g、Sr
3N
2を87.26g、AlN
4を0.99g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を3.52g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1800℃まで次第に昇温させ、12h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉碎してからふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が7.12μs/cmになるまで水洗し、蛍光粉の顆粒製品を製造した。蛍光粉の組成がSr
0.9Ca
0.08AlSiN
3:Eu
0.02である。
【0041】
上記実施例及び比較例に記載された蛍光粉によって、発光デバイスをそれぞれ製造した。試験した結果、表1に示したように、比較例1の発光強度及び耐老化性能はいずれも実施例1〜4よりも低いことが分かった。老化条件は、SMD-2835型LED電球、チップサイズ10×30mil、チップ波長域452.5〜455nm、電流150mA、パワー0.5Wであり、環境条件は常温常湿である。
【0042】
【表1】
【0043】
実施例5
Ca
3N
2を12.85g、Sr
3N
2を67.87g、AlNを36.89g、Si
3N
4を42.08g、Eu
2O
3を1.76g、Li
2CO
3を1.48g、GaN
3を11.17g、Ge
3N
4を27.4g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1690℃まで次第に昇温させ、19h保温した。そして、6℃/minで200℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が97%:3%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が15hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に、導電率が9.5μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを
図3に示し、励起スペクトルグラフを
図4に示し、走査電子顕微鏡写真を
図5に示し、蛍光粉結晶の組成がLi
0.06Sr
0.08Ca
0.89Al
0.9Ga
0.1Si
0.9Ge
0.1N
2.88O
0.15:Eu
0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが15nm、結晶過渡領域の厚さが42nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が1.8%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が37%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が42%と測定した。
【0044】
実施例6
Ca
3N
2を24.71g、Sr
3N
2を38.78g、AlNを40.998g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を8.8g、BaOを7.66g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、窒素ガス雰囲気の保護下で、1790℃まで次第に昇温させ、18h保温した。次に、7℃/minで300℃まで降温させ、空気を導入して焼成を行い、焼成時間が6hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してからふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が7.5μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを
図3に示し、励起スペクトルグラフを
図4に示し、走査電子顕微鏡写真を
図6に示し、蛍光粉結晶の組成がBa
0.05Sr
0.4Ca
0.5AlSiN
2.76O
0.24:Eu
0.05であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが25nm、結晶過渡領域の厚さが45nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.2%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.9%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が29%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が33%と測定した。
【0045】
実施例7
Ca
3N
2を9.88g、Sr
3N
2を58.18g、AlNを32.8g、Si
3N
4を37.4g、Eu
2O
3を3.52g、MgOを7.25g、InN
3を31.37g、Sn
3N
4を82.43g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1780℃まで次第に昇温させ、15h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、450℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が0.5hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを
図3に示し、励起スペクトルグラフを
図4に示し、走査電子顕微鏡写真を
図7に示し、蛍光粉の組成がMg
0.2Sr
0.6Ca
0.18Al
0.8In
0.2Si
0.8Sn
0.2N
2.76O
0.18:Eu
0.02であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが23nm、結晶過渡領域の厚さが72nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.6%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.5%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が38%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が41%と測定した。
【0046】
実施例8
Ca
3N
2を2.22g、Sr
3N
2を89.2g、AlN
4を0.998g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を3.52g、Dy
2O
3を3.73g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、窒素ガス雰囲気の保護下で、1750℃まで次第に昇温させ、10h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の窒化物蛍光粉顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.8μs/cmまで水洗した。その後、280℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が18hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを
図3に示し、励起スペクトルグラフを
図4に示し、走査電子顕微鏡写真を
図8に示し、蛍光粉結晶の構造式がDy
0.01Sr
0.92Ca
0.45AlSiN
2.85O
0.21:Eu
0.02であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが87nm、結晶過渡領域の厚さが14nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.5%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が36%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が45%と測定した。
【0047】
比較例2
Ca
3N
2を2.22g、Sr
3N
2を89.2g、AlN
4を0.998g、Si
3N
4を46.76g、Eu
2O
3を3.52g、Dy
2O
3を3.73g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちに管状炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1750℃まで次第に昇温させ、15h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.12μs/cmになるまで水洗し、蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを
図3に示し、励起スペクトルグラフを
図4に示し、蛍光粉の組成がSr
0.92Ca
0.045AlSiN
3:Eu
0.02Dy
0.01である。
【0048】
上記実施例及び比較例に記載された蛍光粉によって、発光デバイスをそれぞれ製造した。試験した結果、表2に示したように、比較例2の発光強度及び耐老化性能はいずれも実施例5〜8よりも低いことが分かった。老化条件は、SMD-2835型LED電球、チップサイズ10×30mil、チップ波長域452.5〜455nm、電流150mA、パワー0.5Wであり、環境条件は常温常湿である。
【0049】
【表2】
【0050】
実施例9
Ba3Nを27.1g、Ca
3N
2を2.47g、Sr
3N
2を77.56g、MgOを2.015g、AlNを49.19g、Si
3N
4を37.41g、Eu
2O
3を3.52g、Lu
2O
3を1.99g、Ho
2O
3を1.89g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1870℃まで次第に昇温させ、10h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.8μs/cmになるまで水洗した。その後、300℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が12hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを
図9に示し、蛍光粉晶体の組成式がSr
0.8Ca
0.005Ba
0.05Mg
0.05Al
1.2Si
0.8N
2.71O
0.33:Eu
0.02Lu
0.01Ho
0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが56nm、結晶過渡領域の厚さが24nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が4%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が5.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が33%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が39%と測定した。
【0051】
実施例10
Ca
3N
2を4.45g、Sr
3N
2を67.87g、Li
2CO
3を0.37g、AlNを32.79g、Si
3N
4を56.11g、Eu
2O
3を15.84g、Gd
2O
3を1.81g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1780℃まで次第に昇温させ、8h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が5.7μs/cmになるまで水洗した。そして、350℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が2hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを
図9に示し、蛍光粉の組成式がLi
0.01Ca
0.09Sr
0.7Al
0.8Si
1.2N
2.68O
0.48:Eu
0.09Gd
0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが34nm、結晶過渡領域の厚さが14nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が6.5%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が8.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が25%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が35%と測定した。
【0052】
実施例11
Ca
3N
2を32.12g、Sr
3N
2を38.78g、K
2CO
3を0.69g、AlNを45.09g、Si
3N
4を42.08g、Eu
2O
3を5.28g、CeNを1.54g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1680℃まで次第に昇温させ、19h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、400℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が13hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを
図9に示し、蛍光粉の組成式がK
0.01Ca
0.65Sr
0.4Al
0.9Si
1.1N
2.85O
0.27:Eu
0.03Ce
0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが102nm、結晶過渡領域の厚さが56nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.7%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が4.8%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が37%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が42%と測定した。
【0053】
実施例12
Ca
3N
2を32.12g、Sr
3N
2を38.78g、K
2CO
3を0.69g、AlNを36.89g、BNを2.48g、GaNを83.73g、Si
3N
4を42.08g、Eu
2O
3を5.28g、CeNを1.54g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1600℃まで次第に昇温させ、20h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、200℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が24hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを
図9に示し、蛍光粉の組成式がK
0.01Ca
0.65Sr
0.4Al
0.9B
0.1Ga
0.1Si
0.9N
2.85O
0.27:Eu
0.03Ce
0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが67nm、結晶過渡領域の厚さが56nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.6%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が4.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が37%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が42%と測定した。
【0054】
実施例13
Ca
3N
2を5.44g、Sr
3N
2を82.41g、AlNを36.89g、Ge
3N
4を9.13g、Sn
3N
4を13.74g、Si
3N
4を42.08g、Eu
2O
3を7.04g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1680℃まで次第に昇温させ、19h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、380℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が10hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを
図10に示し、蛍光粉の組成式がCa
0.11Sr
0.85Al
0.9Ge
0.1Sn
0.1Si
0.9N
2.57O
0.3:Eu
0.04であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが87nm、結晶過渡領域の厚さが102nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が4.2%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が5.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が35%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が44%と測定した。
【0055】
実施例14
Ca
3N
2を4.89g、Sr
3N
2を95.99g、AlNを47.5g、Si
3N
4を56.1g、EuNを0.17g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1730℃まで次第に昇温させ、19h保温した。得られた蛍光粉顆粒を粉碎してから、ふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.5μs/cmになるまで水洗し、そして、250℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が2hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを
図10に示し、蛍光粉の組成式がCa
0.099Sr
0.99Al
1.16Si
1.2N
3.47O
0.03:Eu
0.001であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが25nm、結晶過渡領域の厚さが9nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が0.4%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が0.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が10%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が14%と測定した。
【0056】
実施例15
Ca
3N
2を9.88g、Sr
3N
2を71.75g、AlNを19.68g、Al
2O
3を20.39g、Si
3N
4を37.4g、EuNを10.56g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1690℃まで次第に昇温させ、20h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.7μs/cmになるまで水洗し、そして、290℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が17hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを
図10に示し、蛍光粉の組成がCa
0.2Sr
0.74Al
0.8Si
0.8N
2.2O
0.5:Eu
0.06であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが38nm、結晶過渡領域の厚さが125nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が9%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が12.5%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が40%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が48%と測定した。
【0057】
上記実施例及び比較例2に記載された蛍光粉によって、発光デバイスをそれぞれ製造した。試験した結果、表3に示したように、比較例2の発光強度及び耐老化性能はいずれも実施例9〜15よりも低いことが分かった。老化条件は、SMD-2835型LED電球、チップサイズ10×30mil、チップ波長域452.5〜455nm、電流150mA、パワー0.5Wであり、環境条件は常温常湿である。
【0058】
【表3】
【0059】
本発明の具体的な実施形態において説明されていないものは本分野における周知の技術に属し、周知の技術によって実施できるものである。
【0060】
本発明は、繰返して試験された結果、満足した試用効果が得られた。
【0061】
上記の具体的な実施形態及び実施例は、本発明が提出した酸窒化物蛍光粉及びその調製方法、酸窒化物発光体並びに発光デバイスの技術的思想を具体的に支持するものであり、これによって本発明の保護範囲を限定してはいけない。本発明が提出した技術的思想に従って、本発明の請求項を基礎としてなされた全ての同等な変化又は等価な変更は、いずれも依然として本発明の請求項の保護範囲に属するものである。