特許第6793549号(P6793549)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6793549酸窒化物蛍光粉及びその調製方法、酸窒化物発光体並びに発光デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6793549
(24)【登録日】2020年11月12日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】酸窒化物蛍光粉及びその調製方法、酸窒化物発光体並びに発光デバイス
(51)【国際特許分類】
   C09K 11/64 20060101AFI20201119BHJP
   C09K 11/66 20060101ALI20201119BHJP
   C09K 11/80 20060101ALI20201119BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20201119BHJP
   H01L 33/50 20100101ALN20201119BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20201119BHJP
【FI】
   C09K11/64
   C09K11/66
   C09K11/80
   F21S2/00 100
   F21S2/00 400
   !H01L33/50
   F21Y115:10
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-555555(P2016-555555)
(86)(22)【出願日】2016年3月4日
(65)【公表番号】特表2018-513220(P2018-513220A)
(43)【公表日】2018年5月24日
(86)【国際出願番号】CN2016075580
(87)【国際公開番号】WO2017128492
(87)【国際公開日】20170803
【審査請求日】2017年2月1日
【審判番号】不服2019-121(P2019-121/J1)
【審判請求日】2019年1月8日
(31)【優先権主張番号】201610067478.5
(32)【優先日】2016年1月29日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512230982
【氏名又は名称】江蘇博睿光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU BREE OPTRONICS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】何▲錦華▼
(72)【発明者】
【氏名】符▲義▼兵
(72)【発明者】
【氏名】梁超
(72)【発明者】
【氏名】滕▲暁▼明
【合議体】
【審判長】 門前 浩一
【審判官】 川端 修
【審判官】 日比野 隆治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−132916(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/001860(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/002139(WO,A1)
【文献】 特開2013−43937(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K11/00−89
H01L33/00
H01L33/48−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Ca、Sr、Al、Si、O、N、Eu元素を含む無機化合物を備える酸窒化物蛍光粉において、前記無機化合物は結晶相の結晶を形成し、前記無機化合物が結晶相の結晶を形成する化学一般式は、(Ca,Sr)m−rAlSi:Eu(式中、0.9≦m≦1.1、0.8≦a≦1.2、0.8≦b≦1.2、2.5<n≦3.5、0.001≦c≦1、0.001≦r≦0.1、2m+3a+4b−3n−2c=0)であり、前記結晶相の結晶におけるオージェ電子分光法およびイオンエッチングによって求めた、mol%で表される酸素原子の含有量は、結晶核から結晶表面までの領域において次第に増加する構造分布を有し、
前記次第に増加する構造分布は、結晶相の結晶における酸素原子の含有量の分布に応じて、結晶相の結晶核領域、過渡領域、結晶表層領域がそれぞれ形成されたものであり、
前記核領域の核心点における酸素原子の含有量が≦10mol%であり、前記核領域における酸素原子の含有量は、内から外へと穏やかに増加する構造分布を有し、核領域の外面における酸素原子の含有量/核領域の核心点における酸素原子の含有量≦1.5であり、
前記過渡領域における酸素原子の含有量は、内から外へと急激に増加する構造分布を有し、過渡領域の外面における酸素原子の含有量/過渡領域の裏面における酸素原子の含有量>1.5であり、
前記表層領域の外面における酸素原子の含有量が30mol%〜50mol%であり、前記表層領域における酸素原子の含有量は、内から外へと穏やかに増加する構造分布を有し、表層領域の外面における酸素原子の含有量/表層領域の裏面における酸素原子の含有量≦1.5である
ことを特徴とする酸窒化物蛍光粉。
【請求項2】
前記過渡領域の外面における酸素原子の含有量/過渡領域の裏面における酸素原子の含有量>5であることを特徴とする請求項1に記載の酸窒化物蛍光粉。
【請求項3】
前記結晶相の結晶の表層領域の厚さが9〜100nmであり、前記結晶相の結晶の過渡領域の厚さが9〜200nmであり、前記結晶相の結晶核領域の厚さの範囲が過渡領域の裏面から核領域の核心点までであることを特徴とする請求項1に記載の酸窒化物蛍光粉。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか一項に記載の酸窒化物蛍光粉とその他の結晶粒子又は非結晶粒子との混合物を備え、前記混合物における酸窒化物蛍光粉の比率が50wt%以上であることを特徴とする酸窒化物発光体。
【請求項5】
請求項1に記載の酸窒化物蛍光粉の調製方法において、
CaおよびSrの窒化物、Alの窒化物、Siの窒化物、Euの窒化物又は酸化物を原料として、化学一般式(Ca,Sr)m−rAlSi:Eu(式中、0.9≦m≦1.1、0.8≦a≦1.2、0.8≦b≦1.2、2.5<n≦3.5、0.001≦c≦1、0.001≦r≦0.1、2m+3a+4b−3n−2c=0)の化学組成におけるカチオンの化学量論比に応じて、必要の原料を量り取り、均一に混合させ混合材料を形成するステップ1と、
ステップ1で得られた混合材料に対して、焼成雰囲気において1回の高温焼成を行い、その後、6〜10℃/分の降温速度で予定の温度に降温させてから、窒素酸素混合ガス又は空気を導入して低温焼成を行い、酸窒化物蛍光粉の中間製品を得るステップであって、前記1回の高温焼成は、温度が1600〜2000℃、焼成時間が2〜20時間、焼成雰囲気が純窒素ガス雰囲気又は還元性雰囲気であり、前記低温焼成は、温度が200〜450℃、焼成時間が0.5〜24時間であり、前記窒素酸素混合ガス雰囲気における酸素ガスの体積分率の含有量が20%以下であるステップ2と、
ステップ2で得られた酸窒化物蛍光粉の中間製品に対して後処理を行い、酸窒化物蛍光粉の製品を製造するステップであって、前記後処理は、一次研磨、ふるい分け、水洗、オーブン乾燥、二次研磨及びふるい分けを含み、前記水洗は、酸窒化物蛍光粉の導電率が10μs/cmよりも小さくなるように実施するステップ3と、を基本ステップとして備え、前記ステップ1〜3をこの順で連続して実施することを特徴とする酸窒化物蛍光粉の調製方法。
【請求項6】
少なくとも紫外光、紫色光、又は青色光を発光するLEDチップ及び蛍光粉を備え、前記蛍光粉は、少なくとも請求項1〜のいずれか一項に記載の酸窒化物蛍光粉が用いられることを特徴とする発光デバイス。
【請求項7】
発光色の相補により、照明の要求を満し、或いは、高呈色のバックライト白色光LEDに適用するように、混合されたその他のタイプの蛍光粉をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の発光デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED蛍光体及び発光デバイスの技術分野に属し、特に、紫外線、紫色光又は青色光により有効に励起可能な酸窒化物蛍光粉及びその調製方法、酸窒化物発光体並びに発光デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、発光ダイオード(LED)を代表とする半導体照明電気光源は、白熱灯、蛍光灯及び省エネ型ランプに続いた第4世代の照明電気光源として褒められ、「21世紀のエコー光源」と呼ばれている。
【0003】
半導体照明の一般照明分野への応用につれて、高呈色、耐老化、及び低光減衰の白色光LEDの開発は目前に迫っている。従来の白色光LEDを製造する方法として、主に以下の3種類の方法が用いられている。1つ目は、青色光LEDチップ上に黄色の蛍光粉(YAG)を塗布することによって、白色光の発光を実現する方法であり、しかし、YAG蛍光粉は、色温度が高く、呈色指数が低いという不足が存在し、半導体照明の要求を満たせない。YAG蛍光粉の発光スペクトルが非常に広いが、赤色光領域での発光強度がとてもに弱いので、青色光LEDチップと混合すると、赤色光が不足になる現象が存在し、これにより、白色光LEDの色温度及び呈色指数に影響が与えられる。2つ目は青色光LEDチップに緑色及び赤色の蛍光粉を塗布することによって上記問題を解決する方法であるが、赤色蛍光粉にも同様に色々な問題があり、例えば、CaS:Eu2+の光減衰が大きく、化学安定性が劣り、CaMoO4:Eu2+の励起範囲が狭く、Y2O3:Eu3+及びY2O2S:Eu3+の青色光領域における弱エネルギに対する吸収変換効率が低く、M2Si5N8:Eu2+の耐光減衰性能が劣り、いずれもLEDチップと完璧にマッチすることができず、これらは全て白色光LED技術発展を制約する難関である。3つ目はCaAlSiN3結晶構造の窒化物蛍光粉を利用する方法であり、その総合的性能が上記のYAG蛍光粉及び一般赤色蛍光粉よりも優れているが、以下のように、顕著な不足がまだ存在している。(1)蛍光粉の合成過程における成分拡散、核生成と選択的成長配向、及び、一次顆粒径の内在的規則に対する研究はまだ不十分であるので、蛍光粉の発光効率が低く、そのため、発光効率の更なる向上が求められている。(2)蛍光粉は、高光密度、高温及び高湿度の3つの要素の共同作用により劣化が生じ、ランプ全体の発光効率の低下を直接に起こし、特に、色座標が大幅にシフトするので、蛍光粉の耐久性能はまだ一般照明の要求を完全に満たすことができない。
【0004】
中国特許200480040967.7には、CaAlSiN3と同じ結晶構造を有する無機化合物を含む蛍光体が開示されている。当該方案では、窒素と酸素を含む無機化合物をマトリックスとする蛍光体を使用するとともに、特別に、発光輝度が酸素の添加量につれて低下するので、酸素の添加量が小さい範囲内で構成することが好ましく、また、好適な高温耐久性を得るために、無機化合物に含まれるO及びNの原子数が0.5≦N/(N+O)≦1(明細書の段落[0161]、[0271])を満たすことが強調されている。当該方案に存在する明らかな不足は、蛍光粉の発光輝度を確保するために酸素の含有量の範囲を制限することにより、蛍光体の耐久性能を逆に低下させてしまうことにある。
【0005】
2008年に電気化学雑誌に公開発表された「Synthetic method and luminescence properties of SrxCa1−xAlSiN3:Eu2+ mixed nitride phosphors」において、合金法により(Sr,Ca)AlSiN3赤色蛍光粉を調製することが提案され、当該方法は、窒化物原料により合成された蛍光粉と比較すると、酸素の含有量がより低いので、合金法により調製された(Sr,Ca)AlSiN3赤色蛍光粉は、より優れた一致性及び相純度を有するとともに、優れた安定性を有する。しかし、当該方法では、合金法により調製された(Sr,Ca)AlSiN3赤色蛍光粉は、酸素の含有量が低く制御されることによって、高い一致性及び相純度を達成するものであるので、蛍光粉の耐久性が明らかに低下し、実用性が劣り、用途が制限されてしまうという明らかな不足が依然として存在する。
【0006】
2015年にJournal of Materials Chemistry Cに公開発表された「Reduced thermal degradation of the red-emitting Sr2Si5N8:Eu2+ phosphor via thermal treatment in nitrogen」において、Sr2Si5N8:Eu2+の熱劣化の原理について研究を行った結果、焼成によって蛍光粉表面に酸化物保護膜を形成することによって、Eu2+の酸化を阻止し、熱劣化性能を向上させることが考えられ、そこから、Sr2Si5N8:Eu2+のLEDへの応用性能を改善できると推測されるが、実験データにより支持されておらず、Sr2Si5N8:Eu2+の経時老化問題を根本的に解決することもできない。実際に、このシステムにおいて、Sr2Si5N8:Eu2+自身の安定性が悪いので、焼成過程で表面の結晶構造が破壊されることにより、蛍光粉の発光強度が明らかなに低下するため、実際の応用価値がない。
【0007】
上記をまとめると、従来の技術において、窒化物赤色蛍光粉の光老化抑制と蛍光粉の発光効率の向上2つの問題の解決には、矛盾があり、基本的には、蛍光粉の発光効率を犠牲にして蛍光粉の耐光老化性能を向上させ、或いは、蛍光粉の耐光老化性能を犠牲にして蛍光粉の発光効率を向上させるようにしているが、現時点、蛍光粉の発光効率を低下させることなく蛍光粉の耐光老化性能を向上させる総合的な解決方案がまだ提出されていない。したがって、従来の技術の不足を如何に克服することは、現在のLED蛍光体及び発光デバイスの技術分野において早急に解決すべき重大な難題である。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、従来技術に存在する不足を克服するために、酸窒化物蛍光粉及びその調製方法、酸窒化物発光体並びに発光デバイスを提供し、本発明の酸窒化物蛍光粉、酸窒化物発光体は、化学安定性に優れ、耐光老化性を有するとともに、発光効率が高いという利点を有し、様々な発光デバイスに適用できる。また、本発明の調製方法は簡単であり、信頼性が高く、工業上の量産製造に好適である。
【0009】
本発明は、M、A、B、O、N、R元素を含む無機化合物を備える(中でも、M元素がCa、Sr、Ba、Mg、Li、Na、Kのうちの少なくともいずれか1つであり、A元素がB、Al、Ga、Inのうちの少なくともいずれか1つであり、B元素がC、Si、Ge、Snのうちの少なくともいずれか1つであり、R元素がCe、Eu、Lu、Dy、Gd、Hoのうちの少なくともいずれか1つである)酸窒化物蛍光粉において、前記無機化合物は結晶相の結晶を形成し、前記結晶相の結晶における酸素原子の含有量は、結晶核から結晶表面までの領域において次第に増加する構造分布を有することを特徴とする酸窒化物蛍光粉を提供する。前記次第に増加する構造分布とは、酸素原子の含有量の結晶相の結晶における分布に応じて、結晶相の結晶核領域、過渡領域、結晶表層領域がそれぞれ形成されることであり、前記核領域における酸素原子の含有量が内から外へと穏やかに増加する構造分布を有し、即ち、核領域の外面における酸素原子の含有量/核領域の核心点における酸素原子の含有量≦1.5であり、前記過渡領域における酸素原子の含有量が内から外へと急激に増加する構造分布を有し、即ち、過渡領域の外面における酸素原子の含有量/過渡領域の裏面における酸素原子の含有量>1.5であり、前記表層領域における酸素原子の含有量が内から外へと穏やかに増加する構造分布を有し、即ち、表層領域の外面における酸素原子の含有量/表層領域の裏面における酸素原子の含有量≦1.5である。
【0010】
本発明は、上記した酸窒化物蛍光粉とその他の結晶粒子又は非結晶粒子との混合物を備え、前記混合物における酸窒化物蛍光粉の比率が50wt%以上であることを特徴とする酸窒化物発光体を提供する。
【0011】
本発明は、Mの窒化物、Aの窒化物、Bの窒化物、Rの窒化物又は酸化物を原料として、化学一般式Mm−rAaBbOcNn:Rrの化学組成におけるカチオンの化学量論比に応じて、必要の原料を量り取り、均一に混合させ混合材料を形成するステップ1と、
ステップ1で得られた混合材料に対して、焼成雰囲気において高温焼成を行い、その後、予定の温度に降温させてから、窒素酸素混合ガス又は空気を導入して低温焼成を行い、酸窒化物蛍光粉の中間製品を得るステップ2と、
ステップ2で得られた酸窒化物蛍光粉の中間製品に対して、後処理を行い、酸窒化物蛍光粉の製品を製造するステップ3と、
を基本ステップとして備えることを特徴とする酸窒化物蛍光粉の調製方法1を提供する。
【0012】
本発明は、Mの窒化物、Aの窒化物、Bの窒化物、Rの窒化物又は酸化物を原料として、化学一般式Mm−rAaBbOcNn:Rrの化学組成におけるカチオンの化学量論比に応じて、必要の原料を量り取り、均一に混合させ混合材料を形成するステップ1と、
ステップ1で得られた混合材料に対して、焼成雰囲気において高温焼成を行い、酸窒化物蛍光粉の中間製品を得るステップ2と、
ステップ2で得られた酸窒化物蛍光粉の中間製品に対して、後処理を行うステップ3と、
ステップ3の後処理で得られた酸窒化物蛍光粉の中間製品に対して、低温焼成を行い、酸窒化物蛍光粉の製品を製造するステップ4と、
を基本ステップとして備えることを特徴とする酸窒化物蛍光粉の調製方法2を提供する。
【0013】
本発明は、少なくとも紫外光、紫色光又は青色光を発光するLEDチップ及び蛍光粉を備え、蛍光粉は、少なくとも上記した酸窒化物蛍光粉が用いられることを特徴とする発光デバイス。
【0014】
本発明の実現原理を以下のように説明する。本発明は、前記窒化物蛍光粉に対する構造設計を強調し、酸窒化物蛍光粉の構造を表層領域、過渡領域、及び核領域に分け、表層領域と過渡領域と核領域とは協同に化学結合によって接続されて一体になる。核領域において、混合材料の元の原子組成を維持するように窒化物結晶体又は固溶体を形成することによって、効率的な発光を確保することができる。窒化物結晶体の合成過程において、結晶表層には、より多くの欠陥が発生し易く、特に、結晶表面に近い領域では、欠陥の数は表面までの距離が短くなるほど急激に増加する傾向にある。本発明において、核領域の外面に、低い温度で、酸素を導入する化学反応によって過渡領域及び表層領域を順に形成することによって、結晶相の結晶における酸素原子の含有量は、結晶核から結晶表面までの領域において次第に増加する構造分布を有することができる。特に、過渡領域における酸素原子の含有量が内から外へと急激に増加する構造分布を有し、表層領域における酸素原子の含有量が内から外へと穏やかに増加する構造分布を有する条件において、核外層に形成された効率的な発光を妨害する欠陥を有効に低減させ、顆粒全体の発光効率の顕著な向上を確保できるとともに、核領域の外面に低い温度で酸素を導入することにより、結晶表層活性化剤のイオンの酸化を回避でき、顆粒全体の発光効率をさらに確保することができる。窒素イオンと比べ、酸素イオンの半径が小く、電気陰性度が高く、イオン間の結合力がより強いので、形成される酸窒化物蛍光粉の結晶相の結晶における酸素原子の含有量は、結晶核から結晶表面までの領域において次第に増加し、顆粒全体における過渡領域及び表層領域の化学及び熱安定性能を次第に向上させ、これにより、顆粒の核領域に対して、有効的な保護及びバリヤー作用を発揮し、さらに、蛍光粉のLED応用環境における熱安定性と耐久性を有効に向上させることができる。
【0015】
本発明は、従来技術と比べると、以下のような顕著な利点を有している。第1、化学安定性に優れている。本発明において、酸窒化物蛍光粉の顆粒に適量な酸素を導入することによって、より安定な過渡領域及び表層領域を形成し、結晶核領域をより堅実化及び安定化にする。
【0016】
第2、耐光老化性能に優れている。本発明において、酸窒化物顆粒の構造を核領域と、過渡領域と、表層領域とに分け、酸窒化物蛍光粉結晶相の結晶における酸素原子の含有量は、結晶核から結晶表面までの領域において次第に増加するので、半径が窒素イオンよりも小さい酸素イオンは窒素イオンをより多く置換でき、これにより、蛍光粉結晶相の結晶におけるイオン間の結合力を強化し、蛍光粉は極めて優れた耐光老化性の高温耐久性を有することができる。また、酸窒化物蛍光顆粒の核領域は、過渡領域及び表層領域のバリヤー保護作用によって、外部の不利な環境から影響を受け難いので、酸窒化物蛍光粉の発光中心の安定性が顕著に向上することができる。
【0017】
第3、発光効率が高い。本発明において、核領域内では、混合材料の元の組成を維持するように酸窒化物結晶相の結晶体又はその固溶体を形成することによって、効率的な発光を確保することができる。核領域の外面に、低い温度で酸素を導入する化学反応によって、過渡領域及び表層領域を順に形成することによって、結晶相の結晶における酸素原子の含有量は結晶核から結晶表面までの領域において次第に増加する構造分布を有することができる。特に、過渡領域における酸素原子の含有量が内から外へと急激に増加する構造分布を有し、表層領域における酸素原子の含有量が内から外へと穏やかに増加する構造分布を有する条件において、核外層に形成される効率的な発光を妨害する欠陥を有効に低減でき、顆粒全体の発光効率の顕著な向上を確保することができる。また、核領域の外面に、低い温度で酸素を導入するので、結晶表層の活性化剤のイオンの酸化を回避し、さらに顆粒全体の発光効率を確保する。
【0018】
第4、適用範囲が広い。本発明の酸窒化物蛍光粉は、様々な発光デバイスの製造に好適である。
【0019】
第5、製造方法が簡単であり、信頼性が高い。本発明の製造方法は簡単であり、工業上の量産製造に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明が提供する酸窒化物蛍光粉の単結晶の断面模式図である。
図2】本発明の実施例1〜4の酸窒化物蛍光粉の製品のX線回折グラフである。
図3】本発明の実施例5〜8及び比較例2の酸窒化物蛍光粉の製品の発光スペクトルグラフである。
図4】本発明の実施例5〜8及び比較例2の酸窒化物蛍光粉の製品の励起スペクトルグラフである。
図5】本発明の実施例5の酸窒化物蛍光粉の製品の走査電子顕微鏡写真である。
図6】本発明の実施例6の酸窒化物蛍光粉の製品の走査電子顕微鏡写真である。
図7】本発明の実施例7の酸窒化物蛍光粉の製品の走査電子顕微鏡写真である。
図8】本発明の実施例8の酸窒化物蛍光粉の製品の走査電子顕微鏡写真である。
図9】本発明の実施例9〜12及び比較例2の酸窒化物蛍光粉の製品の発光スペクトルグラフである。
図10】本発明の実施例13〜15の酸窒化物蛍光粉の製品の発光スペクトルグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、添付図面及び実施例を参照して本発明の具体的な実施形態をさらに詳しく説明する。図1に示すように、本発明は、M、A、B、O、N、R元素を含む無機化合物を備える酸窒化物蛍光粉を提供し、中でも、M元素がCa、Sr、Ba、Mg、Li、Na、Kのうちの少なくともいずれか1つであり、A元素がB、Al、Ga、Inのうちの少なくともいずれか1つであり、B元素がC、Si、Ge、Snのうちの少なくともいずれか1つであり、R元素がCe、Eu、Lu、Dy、Gd、Hoのうちの少なくともいずれか1つであり、前記無機化合物は結晶相の結晶を形成し、前記結晶相の結晶における酸素原子の含有量は、結晶核から結晶表面までの領域において次第に増加する構造分布を有する。
【0022】
本発明が提出した酸窒化物蛍光粉の更なる好ましい態様は以下のとおりである。
【0023】
前記次第に増加する構造分布とは、酸素原子の含有量の結晶相の結晶における分布に応じて、結晶相の結晶核領域、過渡領域、結晶表層領域がそれぞれ形成されることであり、前記核領域における酸素原子の含有量が内から外へと穏やかに増加する構造分布を有し、即ち、核領域の外面における酸素原子の含有量/核領域の核心点における酸素原子の含有量≦1.5であり、前記過渡領域における酸素原子の含有量が内から外へと急激に増加する構造分布を有し、即ち、過渡領域の外面における酸素原子の含有量/過渡領域の裏面における酸素原子の含有量>1.5であり、前記表層領域における酸素原子の含有量が内から外へと穏やかに増加する構造分布を有し、即ち、表層領域の外面における酸素原子の含有量/表層領域の裏面における酸素原子の含有量≦1.5である。
【0024】
前記過渡領域の外面における酸素原子の含有量/過渡領域の裏面における酸素原子の含有量>5である。
【0025】
前記結晶相の結晶の表層領域の厚さが100nm以内であり、前記結晶相の結晶の過渡領域の厚さが200nm以内であり、前記結晶相の結晶核領域の厚さ範囲が過渡領域の裏面から核領域の核心点までである。
【0026】
前記核領域の核心点における酸素原子の含有量が≦10%であり、前記表層領域の外面における酸素原子の含有量が30%〜50%である。
【0027】
前記無機化合物形成結晶相の結晶の化学一般式は、Mm−rAaBbNnOc:Rrであり、中でも、0.9≦m≦1.1、0.8≦a≦1.2、0.8≦b≦1.2、2.5<n≦3.5、0.001≦c≦1、0.001≦r≦0.1であり、且つ、2m+3a+4b−3n−2c=0を満たす。
【0028】
前記無機化合物のいて、MがSr、Caのうちのいずれか1つ又は2つの組合せであり、AがAlであり、BがSiであり、RがEuである。
【0029】
前記無機化合物は、CaAlSiN3結晶相と同じ結晶構造を有する。
【0030】
上記した本発明が提供するいずれか一項に記載の酸窒化物蛍光粉は、波長が300〜500nmの範囲内の励起光による励起で、ピーク波長が600nm〜670nmにある赤色光を発光する。
【0031】
本発明は、酸窒化物蛍光粉及びその好ましい態様の調製方法1を提出し、具体的には、
Mの窒化物、Aの窒化物、Bの窒化物、Rの窒化物又は酸化物を原料として、化学一般式Mm−rAaBbOcNn:Rrの化学組成におけるカチオンの化学量論比に応じて、必要の原料を量り取り、均一に混合させ混合材料を形成するステップ1と、
ステップ1で得られた混合材料に対して、焼成雰囲気において高温焼成を行い、その後、予定の温度に降温させてから、窒素酸素混合ガス又は空気を導入して低温焼成を行い、酸窒化物蛍光粉の中間製品を得るステップ2と、
ステップ2で得られた酸窒化物蛍光粉の中間製品に対して、後処理を行い、酸窒化物蛍光粉の製品を製造するステップ3とを備え、
前記ステップ2において、前記高温焼成温度が1600〜2000℃であり、焼成時間2〜20hであり、焼成雰囲気が純窒素ガス雰囲気又は還元性雰囲気であり、前記低温焼成温度が200〜450℃であり、焼成時間が0.5〜24hであり、前記窒素酸素混合ガス雰囲気における酸素ガスの体積分率の含有量が20%以下である。前記ステップ3において、前記後処理は、一次研磨、ふるい分け、水洗、オーブン乾燥、二次研磨及びふるい分けを含み、酸窒化物蛍光粉の製品の導電率が10μs/cmよりも小さくなるように水洗する。
【0032】
本発明は、酸窒化物蛍光粉及びその好ましい態様の調製方法2を提出し、具体的には、
Mの窒化物、Aの窒化物、Bの窒化物、Rの窒化物又は酸化物を原料として、化学一般式Mm−rAaBbOcNn:Rrの化学組成におけるカチオンの化学量論比に応じて、必要の原料を量り取り、均一に混合させ混合材料を形成するステップ1と、
ステップ1で得られた混合材料に対して、焼成雰囲気において高温焼成を行い、酸窒化物蛍光粉の中間製品を得るステップ2と、
ステップ2で得られた酸窒化物蛍光粉の中間製品に対して、後処理を行うステップ3と、
ステップ3の後処理で得られた酸窒化物蛍光粉の中間製品に対して、低温焼成を行い、酸窒化物蛍光粉の製品を製造するステップ4と、を備え、
前記ステップ2において、前記高温焼成温度が1600〜2000℃であり、焼成時間2〜20hであり、焼成雰囲気が純窒素ガス雰囲気又は還元性雰囲気であり、前記ステップ3において、前記後処理は一次研磨、ふるい分け、水洗、オーブン乾燥、二次研磨及びふるい分けを含み、酸窒化物蛍光粉の導電率が10μs/cmよりも小さくなるように水洗し、前記ステップ4において、前記低温焼成温度が200〜450℃であり、焼成時間が0.5〜24hであり、焼成雰囲気が空気である。
【0033】
本発明は、少なくとも紫外光、紫色光又は青色光を発光するLEDチップ及び蛍光粉を備え、蛍光粉は、少なくとも上記した本発明のいずれか一項に記載の酸窒化物蛍光粉が用いられる発光デバイスを提供する。
【0034】
本発明が提供する発光デバイスの更なる好ましい態様は、発光色の相補により、照明の要求を満たす、或いは、高呈色のバックライト白色光LEDに適用するように、混合されたその他のタイプの蛍光粉をさらに備える。
【0035】
以下に、本発明が提出した酸窒化物蛍光粉及びその調製方法の具体的な実施例及び比較例をさらに開示する。実施例とは、本発明が提出した酸窒化物蛍光粉の構造及び調製方法により得られた酸窒化物蛍光粉の製品であり、比較例とは、従来技術に公開された酸窒化物蛍光粉及び調製方法により得られた蛍光粉の製品である。蛍光粉における酸素原子の平均含有量及び窒素原子の含有量は、窒素酸素アナライザテストにより得られる。
【実施例】
【0036】
実施例1
Ca3N2を3.95g、Sr3N2を78.53g、AlN4を0.99g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を3.52g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちに管状炉に入れた。そして、水素ガス雰囲気の保護下で、1780℃に次第に昇温させ、12h保温した。そして、10℃/minで450℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が90%:10%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が0.5hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.56μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを図2に示し、蛍光粉晶体の組成式がSr0.9Ca0.08AlSiN2.84O0.22:Eu0.02であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが30nm、結晶過渡領域の厚さが50nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.3%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が4.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が22%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が31%と測定した。
【0037】
実施例2
Ca3N2を43.98g、Sr3N2を7.76g、AlN4を0.99g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を5.28g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、2000℃まで次第に昇温させ、2h保温した。その後、8℃/minで300℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が80%:20%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が24hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.89μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを図2に示し、蛍光粉の組成がSr0.08Ca0.89AlSiN2.92O0.12:Eu0.03であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが99nm、結晶過渡領域の厚さが198nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が1.6%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が30%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が49%と測定した。
【0038】
実施例3
Ca3N2を46.95g、AlN4を0.99g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を8.8g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちに管状炉に入れた。次に、COガス雰囲気の保護下で、1600℃まで次第に昇温させ、20h保温した。そして、10℃/minで320℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が95%:5%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が1hであり、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.52μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを図2に示し、蛍光粉結晶の組成がCa0.95AlSiN2.84O0.24:Eu0.05であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが9nm、結晶過渡領域の厚さが30nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.8%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が22%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が30%と測定した。
【0039】
実施例4
Ca3N2を9.39g、Sr3N2を77.57g、AlN4を0.99g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を1.76g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1870℃まで次第に昇温させ、10h保温した。次に、7℃/minで400℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が96%:4%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が3hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.45μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。X線回折グラフを図2に示し、蛍光粉結晶の組成がSr0.8Ca0.19AlSiN2.86O0.21:Eu0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが35nm、結晶過渡領域の厚さが70nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.5%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.5%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が30%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が35%と測定した。
【0040】
比較例1
Ca3N2を3.95g、Sr3N2を87.26g、AlN4を0.99g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を3.52g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1800℃まで次第に昇温させ、12h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉碎してからふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が7.12μs/cmになるまで水洗し、蛍光粉の顆粒製品を製造した。蛍光粉の組成がSr0.9Ca0.08AlSiN3:Eu0.02である。
【0041】
上記実施例及び比較例に記載された蛍光粉によって、発光デバイスをそれぞれ製造した。試験した結果、表1に示したように、比較例1の発光強度及び耐老化性能はいずれも実施例1〜4よりも低いことが分かった。老化条件は、SMD-2835型LED電球、チップサイズ10×30mil、チップ波長域452.5〜455nm、電流150mA、パワー0.5Wであり、環境条件は常温常湿である。
【0042】
【表1】
【0043】
実施例5
Ca3N2を12.85g、Sr3N2を67.87g、AlNを36.89g、Si3N4を42.08g、Eu2O3を1.76g、Li2CO3を1.48g、GaN3を11.17g、Ge3N4を27.4g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1690℃まで次第に昇温させ、19h保温した。そして、6℃/minで200℃まで降温させ、窒素ガスと酸素ガスとの体積比が97%:3%の混合ガスを供給して焼成を行い、焼成時間が15hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に、導電率が9.5μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを図3に示し、励起スペクトルグラフを図4に示し、走査電子顕微鏡写真を図5に示し、蛍光粉結晶の組成がLi0.06Sr0.08Ca0.89Al0.9Ga0.1Si0.9Ge0.1N2.88O0.15:Eu0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが15nm、結晶過渡領域の厚さが42nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が1.8%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が37%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が42%と測定した。
【0044】
実施例6
Ca3N2を24.71g、Sr3N2を38.78g、AlNを40.998g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を8.8g、BaOを7.66g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、窒素ガス雰囲気の保護下で、1790℃まで次第に昇温させ、18h保温した。次に、7℃/minで300℃まで降温させ、空気を導入して焼成を行い、焼成時間が6hであり、得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してからふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が7.5μs/cmになるまで水洗し、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを図3に示し、励起スペクトルグラフを図4に示し、走査電子顕微鏡写真を図6に示し、蛍光粉結晶の組成がBa0.05Sr0.4Ca0.5AlSiN2.76O0.24:Eu0.05であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが25nm、結晶過渡領域の厚さが45nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.2%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.9%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が29%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が33%と測定した。
【0045】
実施例7
Ca3N2を9.88g、Sr3N2を58.18g、AlNを32.8g、Si3N4を37.4g、Eu2O3を3.52g、MgOを7.25g、InN3を31.37g、Sn3N4を82.43g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1780℃まで次第に昇温させ、15h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、450℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が0.5hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを図3に示し、励起スペクトルグラフを図4に示し、走査電子顕微鏡写真を図7に示し、蛍光粉の組成がMg0.2Sr0.6Ca0.18Al0.8In0.2Si0.8Sn0.2N2.76O0.18:Eu0.02であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが23nm、結晶過渡領域の厚さが72nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.6%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.5%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が38%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が41%と測定した。
【0046】
実施例8
Ca3N2を2.22g、Sr3N2を89.2g、AlN4を0.998g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を3.52g、Dy2O3を3.73g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、窒素ガス雰囲気の保護下で、1750℃まで次第に昇温させ、10h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の窒化物蛍光粉顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.8μs/cmまで水洗した。その後、280℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が18hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを図3に示し、励起スペクトルグラフを図4に示し、走査電子顕微鏡写真を図8に示し、蛍光粉結晶の構造式がDy0.01Sr0.92Ca0.45AlSiN2.85O0.21:Eu0.02であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが87nm、結晶過渡領域の厚さが14nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が2.5%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が3.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が36%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が45%と測定した。
【0047】
比較例2
Ca3N2を2.22g、Sr3N2を89.2g、AlN4を0.998g、Si3N4を46.76g、Eu2O3を3.52g、Dy2O3を3.73g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちに管状炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1750℃まで次第に昇温させ、15h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.12μs/cmになるまで水洗し、蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルグラフを図3に示し、励起スペクトルグラフを図4に示し、蛍光粉の組成がSr0.92Ca0.045AlSiN3:Eu0.02Dy0.01である。
【0048】
上記実施例及び比較例に記載された蛍光粉によって、発光デバイスをそれぞれ製造した。試験した結果、表2に示したように、比較例2の発光強度及び耐老化性能はいずれも実施例5〜8よりも低いことが分かった。老化条件は、SMD-2835型LED電球、チップサイズ10×30mil、チップ波長域452.5〜455nm、電流150mA、パワー0.5Wであり、環境条件は常温常湿である。
【0049】
【表2】
【0050】
実施例9
Ba3Nを27.1g、Ca3N2を2.47g、Sr3N2を77.56g、MgOを2.015g、AlNを49.19g、Si3N4を37.41g、Eu2O3を3.52g、Lu2O3を1.99g、Ho2O3を1.89g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1870℃まで次第に昇温させ、10h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が9.8μs/cmになるまで水洗した。その後、300℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が12hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを図9に示し、蛍光粉晶体の組成式がSr0.8Ca0.005Ba0.05Mg0.05Al1.2Si0.8N2.71O0.33:Eu0.02Lu0.01Ho0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが56nm、結晶過渡領域の厚さが24nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が4%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が5.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が33%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が39%と測定した。
【0051】
実施例10
Ca3N2を4.45g、Sr3N2を67.87g、Li2CO3を0.37g、AlNを32.79g、Si3N4を56.11g、Eu2O3を15.84g、Gd2O3を1.81g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1780℃まで次第に昇温させ、8h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が5.7μs/cmになるまで水洗した。そして、350℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が2hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを図9に示し、蛍光粉の組成式がLi0.01Ca0.09Sr0.7Al0.8Si1.2N2.68O0.48:Eu0.09Gd0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが34nm、結晶過渡領域の厚さが14nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が6.5%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が8.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が25%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が35%と測定した。
【0052】
実施例11
Ca3N2を32.12g、Sr3N2を38.78g、K2CO3を0.69g、AlNを45.09g、Si3N4を42.08g、Eu2O3を5.28g、CeNを1.54g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1680℃まで次第に昇温させ、19h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、400℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が13hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを図9に示し、蛍光粉の組成式がK0.01Ca0.65Sr0.4Al0.9Si1.1N2.85O0.27:Eu0.03Ce0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが102nm、結晶過渡領域の厚さが56nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.7%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が4.8%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が37%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が42%と測定した。
【0053】
実施例12
Ca3N2を32.12g、Sr3N2を38.78g、K2CO3を0.69g、AlNを36.89g、BNを2.48g、GaNを83.73g、Si3N4を42.08g、Eu2O3を5.28g、CeNを1.54g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1600℃まで次第に昇温させ、20h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、200℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が24hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを図9に示し、蛍光粉の組成式がK0.01Ca0.65Sr0.4Al0.9B0.1Ga0.1Si0.9N2.85O0.27:Eu0.03Ce0.01であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが67nm、結晶過渡領域の厚さが56nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が3.6%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が4.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が37%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が42%と測定した。
【0054】
実施例13
Ca3N2を5.44g、Sr3N2を82.41g、AlNを36.89g、Ge3N4を9.13g、Sn3N4を13.74g、Si3N4を42.08g、Eu2O3を7.04g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1680℃まで次第に昇温させ、19h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が6.9μs/cmになるまで水洗し、そして、380℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が10hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを図10に示し、蛍光粉の組成式がCa0.11Sr0.85Al0.9Ge0.1Sn0.1Si0.9N2.57O0.3:Eu0.04であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが87nm、結晶過渡領域の厚さが102nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が4.2%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が5.2%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が35%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が44%と測定した。
【0055】
実施例14
Ca3N2を4.89g、Sr3N2を95.99g、AlNを47.5g、Si3N4を56.1g、EuNを0.17g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1730℃まで次第に昇温させ、19h保温した。得られた蛍光粉顆粒を粉碎してから、ふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.5μs/cmになるまで水洗し、そして、250℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が2hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを図10に示し、蛍光粉の組成式がCa0.099Sr0.99Al1.16Si1.2N3.47O0.03:Eu0.001であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが25nm、結晶過渡領域の厚さが9nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が0.4%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が0.6%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が10%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が14%と測定した。
【0056】
実施例15
Ca3N2を9.88g、Sr3N2を71.75g、AlNを19.68g、Al2O3を20.39g、Si3N4を37.4g、EuNを10.56g量り取り、上記原料を窒素ガス雰囲気において3hで十分に混合し、モリブデンポットに装入し、直ちにカーボンチューブ炉に入れた。そして、純窒素ガス雰囲気の保護下で、1690℃まで次第に昇温させ、20h保温した。得られた蛍光粉の顆粒を粉砕してふるい分けを行い、ふるい分け後の蛍光粉の顆粒を脱イオン水に入れて30min攪拌した。そして、ろ過し、最後に導電率が8.7μs/cmになるまで水洗し、そして、290℃のオーブンに入れて焼成を行い、焼成時間が17hであり、ふるい分け後、酸窒化物蛍光粉の顆粒製品を製造した。発光スペクトルを図10に示し、蛍光粉の組成がCa0.2Sr0.74Al0.8Si0.8N2.2O0.5:Eu0.06であり、オージェ電子分光法とイオンエッチングによって、結晶表層領域の厚さが38nm、結晶過渡領域の厚さが125nm、結晶核領域の核心における酸素原子の含有量が9%、結晶過渡領域の裏面における酸素原子の含有量が12.5%、結晶過渡領域の外面における酸素原子の含有量が40%、結晶表層領域の外面における酸素原子の含有量が48%と測定した。
【0057】
上記実施例及び比較例2に記載された蛍光粉によって、発光デバイスをそれぞれ製造した。試験した結果、表3に示したように、比較例2の発光強度及び耐老化性能はいずれも実施例9〜15よりも低いことが分かった。老化条件は、SMD-2835型LED電球、チップサイズ10×30mil、チップ波長域452.5〜455nm、電流150mA、パワー0.5Wであり、環境条件は常温常湿である。
【0058】
【表3】
【0059】
本発明の具体的な実施形態において説明されていないものは本分野における周知の技術に属し、周知の技術によって実施できるものである。
【0060】
本発明は、繰返して試験された結果、満足した試用効果が得られた。
【0061】
上記の具体的な実施形態及び実施例は、本発明が提出した酸窒化物蛍光粉及びその調製方法、酸窒化物発光体並びに発光デバイスの技術的思想を具体的に支持するものであり、これによって本発明の保護範囲を限定してはいけない。本発明が提出した技術的思想に従って、本発明の請求項を基礎としてなされた全ての同等な変化又は等価な変更は、いずれも依然として本発明の請求項の保護範囲に属するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10