(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の入力、前記第2の入力及び前記第3の入力が、前記タッチ感知面上で連続的に検出される接触を含む単一のジェスチャの一部であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記第1の入力、前記第2の入力及び前記第3の入力が、前記タッチ感知面上で連続的に検出される同じ接触によって逐次的に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記対応する動作が、前記ユーザインタフェースに表示された電子ドキュメントをナビゲートするためのドキュメントナビゲーション動作であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
プログラムであって、命令群を含み、前記命令群は、ディスプレイ、タッチ感知面、及び前記タッチ感知面との接触の強度を検出するための1つ以上のセンサを備える電子デバイスによって実行されると、前記電子デバイスに、
前記ディスプレイ上に第1のズームレベルで、第1のユーザインタフェース・オブジェクトおよび第2のユーザインタフェース・オブジェクトを含む複数のユーザインタフェース・オブジェクトを含むユーザインタフェースを表示することと、
前記ユーザインタフェースが前記第1のズームレベルで表示されている間に、前記タッチ感知面上での接触の移動を含む第1の入力を検出することと、
第1の入力を検出したことに応じて、前記ユーザインタフェースと関連付けられた対応する動作であって、前記第1のユーザインタフェース・オブジェクトを、前記第2のユーザインタフェース・オブジェクトに対して相対的に、前記第1の入力における前記接触の移動に従って移動させることを含む動作を開始することと、
前記対応する動作を開始した後に、
前記タッチ感知面上での前記接触の強度の増大を検出することを含む、第2の入力を検出することと、
前記第2の入力を検出したことに応じて、前記接触の強度の前記増大に従って、前記第1のユーザインタフェース・オブジェクトと前記第2のユーザインタフェース・オブジェクトとのサイズの変更を含むように、前記第1のズームレベルとは異なる第2のズームレベルへと前記ユーザインタフェースをズームすることと、
前記ユーザインタフェースが前記第2のズームレベルで表示されている間に、
前記タッチ感知面上での前記接触の移動を含む第3の入力を検出することと、
前記第3の入力を検出したことに応じて、前記第1のユーザインタフェース・オブジェクトを、前記第2のユーザインタフェース・オブジェクトに対して相対的に、前記第3の入力における前記接触の移動に従って移動させ続けることを含むように、前記対応する動作を遂行することと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本明細書で説明される方法、デバイス、及びGUIは、ユーザインタフェースオブジェクトの操作を、より効率的かつユーザにとって直感的にさせる、視覚フィードバック及び/又は触覚フィードバックを提供する。例えば、トラックパッドのクリック動作が、アクティブ化閾値に到達するために必要な接触強度(例えば、接触力、接触圧、又はそれらの代替)から切り離されるシステムでは、そのデバイスは、異なるアクティブ化イベントに関する異なる触知出力(例えば、「異なるクリック」)を生成することができる(例えば、それにより、特定の結果を達成するクリックは、結果を生み出さないクリック、又はその特定の結果とは異なる結果を達成するクリックから差異化される)。更には、触知出力は、ユーザインタフェースオブジェクトが、特定の位置、境界、若しくは配向に移動される場合、又はイベントがデバイスで発生する場合に、触知出力(例えば、「戻り止め」)の生成などの、接触の強度の増大に関連しない他のイベントに応答して生成されることができる。
【0040】
更に加えて、トラックパッド又はタッチスクリーンディスプレイが、1つ又は2つよりも多くの(例えば、単純なオン/オフ、2値強度判定よりも多くの)特定の強度値を含む、接触強度の範囲に敏感であるシステムでは、ユーザインタフェースは、その範囲内での接触の強度を示す応答(例えば、視覚又は触知キュー)を提供することができる。一部の実装では、入力に対する事前アクティブ化閾値応答及び/又は事後アクティブ化閾値応答が、連続アニメーションとして表示される。そのような応答の一実施例として、動作を実行するためのアクティブ化閾値を依然として下回る、接触強度の増大の検出に応答して、その動作のプレビューが表示される。そのような応答の別の実施例として、動作に対するアクティブ化閾値に到達した後でさえも、その動作に関連付けられたアニメーションが継続する。これらの実施例の双方とも、ユーザの接触の力又は圧力に対する継続的応答をユーザに提供するものであり、このことにより、より豊かでより直感的な視覚フィードバック及び/又は触覚フィードバックが、ユーザに提供される。より具体的には、そのような継続的な力応答は、軽く押圧することにより、動作をプレビューし、及び/又は深く押圧することにより、その動作に相当する既定のユーザインタフェース状態を押し「退ける」か、若しくは「通す」ことが可能であるという経験を、ユーザに与える。
【0041】
加えて、接触強度の範囲に敏感であるタッチ感知面を備えるデバイスに関しては、そのデバイスによって複数の接触強度閾値を監視することができ、異なる機能を異なる接触強度閾値にマッピングすることができる。このことは、第2の「深い押圧」強度閾値での接触の強度の増大、又はその強度閾値を超える接触の強度の増大が、接触の強度が第1の「アクティブ化」強度閾値と第2の「深い押圧」強度閾値との間である場合に実行される動作とは異なる動作を、デバイスに実行させることになることを知っているユーザに、拡張機能への容易なアクセスを提供する、利用可能な「ジェスチャ空間」を増大させるために役立つ。第1の「アクティブ化」強度閾値での周知の機能性を維持しつつ、第2の「深い押圧」強度閾値に追加機能性を割り当てる利点は、いくつかの状況では、追加機能性によって混乱する経験の浅いユーザが、第1の「アクティブ化」強度閾値までの強度を単に適用することによって、周知の機能性を使用することができる一方で、より経験豊富なユーザが、第2の「深い押圧」強度閾値での強度を適用することによって、その追加機能性を活用することができる点である。
【0042】
更に加えて、接触強度の範囲に敏感であるタッチ感知面を備えるデバイスに関しては、そのデバイスは、単一の継続的接触でユーザが複雑な動作を実行することを可能にすることによって、追加機能性を提供することができる。例えば、オブジェクトのグループを選択する場合、ユーザは、タッチ感知面の周囲で継続的接触を移動させることができ、ドラッグしつつ押圧する(例えば、「深い押圧」強度閾値よりも大きい強度を適用する)ことにより、追加要素を選択に加えることができる。この方式で、ユーザは、ユーザインタフェースと直感的にやりとりすることができ、接触と共により強く押圧することにより、ユーザインタフェース内のオブジェクトは、「より定着した」ものとなる。
【0043】
クリック動作が、アクティブ化閾値に到達するために必要な力から切り離され、かつ/又は、デバイスが広範囲の接触強度に敏感な、デバイス上の直感的なユーザインタフェースを提供するための、数多くの異なる手法を、以下で説明する。これらの方法(任意選択的に、それぞれの併用)のうちの1つ以上を使用することが、ユーザに追加の情報又は機能を直観的に提供するユーザインタフェースを提供することを支援し、したがって、ユーザの認知的負担を低減し、ヒューマンマシンインタフェースを改善する。そのようなヒューマン−マシンインタフェースの改善により、ユーザは、より速く、より効率的にデバイスを使用することが可能となる。バッテリ動作デバイスの場合、これらの改善により、電力が節約され、バッテリを充電する間隔が長くなる。説明を簡単にするために、これらの方法のうちの一部の例示的実施例を含む、システム、方法、及びユーザインタフェースが以下で説明されている。
●多くの電子デバイスは、ユーザ入力に反応するグラフィカルユーザインタフェースを有しており、ユーザはユーザ入力に従って動作(例えば、ドキュメントのスクロール、ユーザインタフェースオブジェクトの移動)の実行を要求することができる。(例えば精度向上を目的とする)いくつかの状況では、「ズームイン」ユーザインタフェースで入力を行うのが便利である。ズームするためのユーザ入力及び動作をアクティブ化するためのユーザ入力は別個であることが多く、逐次実行する必要がある。(例えば、ユーザが広いエリアを横切ってオブジェクトをドラッグし、その後ズームしてそのオブジェクトを正確に配置する目的で)ユーザが動作をアクティブ化するためのユーザ入力を行いながらズームする方法を提供するのが有益であろう。以下に記載の実施形態は、動作実行中に、接触の強度に従ってユーザインタフェースをズームする便利で直感的な方法を提供する。特に、
図5A〜
図5Wは、動作実行中にユーザインタフェースをズームするための例示的なユーザインタフェースを示す。
図6A〜
図6Dは、動作実行中にユーザインタフェースをズームする方法を示す流れ図である。
図5A〜
図5Wのユーザインタフェースは、
図6A〜
図6Dのプロセスを説明するために使用される。
●多くの電子デバイスは、複数の動作が任意選択的に同じ種類のジェスチャで実行される(例えば、ジェスチャがオーバーロードされる)コンテンツを表示するグラフィカルユーザインタフェースを有する。時には、オーバーロードされたジェスチャが、コンテキスト又は選択された動作モードに基づいて区別されるが、動作モードを別々に選択すること及びジェスチャを実行することは、ユーザにとってややこしく、非効率であり得る。そのため、単一のジェスチャに相当する複数の動作のどれが実行されるか更なる制御度合いをユーザに提供するのが有益であろう。以下に記載の実施形態は、タッチ感知面上での接触の強度に基づいて、コンテンツをスクロールするか選択するかを判定する便利かつ効率的な方法を提供する。特に、
図8A〜
図8AAは、コンテンツをスクロールするか選択するかを判定するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図9A〜
図9Eは、コンテンツをスクロールするか選択するかを判定する方法を示す流れ図である。
図8A〜
図8AAのユーザインタフェースは、
図9A〜
図9Eのプロセスを説明するために使用される。
●多くの電子デバイスは、複数の動作が任意選択的に同じ種類のジェスチャで実行される(例えば、ジェスチャがオーバーロードされる)コンテンツを表示するグラフィカルユーザインタフェースを有する。時には、オーバーロードされたジェスチャが、コンテキスト又は選択された動作モードに基づいて区別されるが、動作モードを別々に選択すること及びジェスチャを実行することは、ユーザにとってややこしく、非効率であり得る。それゆえ、単一のジェスチャに相当する複数の動作のどれが実行されるか更なる制御レベルをユーザに提供するのが有益であろう。以下に記載の実施形態は、タッチ感知面上での接触の強度に基づいて、コンテンツをスクロールするか拡張するかを判定する便利かつ効率的な方法を提供する。特に、
図11A〜
図11Yは、コンテンツをスクロールするか拡張するかを判定するための例示的なユーザインタフェースを示す。
図12A〜
図12Cは、コンテンツをスクロールするか拡張するかを判定する方法を示す流れ図である。
図11A〜
図11Yのユーザインタフェースは、
図12A〜
図12Cのプロセスを説明するために使用される。
例示的デバイス
【0044】
実施例が添付の図面に示されている実施形態が、詳細に参照される。以下の詳細な説明では、説明されている様々な実施形態の完全な理解を提供するために数多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、説明されている様々な実施形態は、これらの具体的な詳細を伴わずとも実践し得ることが、当業者には明らかであろう。他の例では、周知の方法、手続き、コンポーネント、回路、及びネットワークは、実施形態の態様を不必要に不明瞭なものとしないよう、詳細には説明されていない。
【0045】
本明細書では、第1、第2などの用語は、一部の実例で、様々な要素を説明するために使用されるが、これらの要素は、それらの用語によって限定されるべきではないことも理解されるであろう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためのみに使用される。例えば、説明されている様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の接触は、第2の接触と称することができ、同様に、第2の接触は、第1の接触と称し得る。第1の接点及び第2の接点は両方接点であるが、それらは同じ接点ではない。
【0046】
本明細書で説明される様々な実施形態の説明で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであって、限定することを意図するものではない。様々な記載の実施形態、及び添付の特許請求の範囲で使用される時に、単数形「a」、「an」、及びthe」は、文脈が別途明確に示さない限り、複数形をも含むことが意図されている。本明細書で使用される時に、用語「及び/又は」が、関連するリスト化された項目のうちの1つ以上の任意の全ての可能な組合せを指し、これを含むことをも理解されるであろう。更に、用語「includes(含む)」、「including(含む)」、「comprises(含む)」及び/又は「comprising(含む)」が、本明細書で使用される時に、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又はコンポーネントの存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はその群の存在又は追加を除外しないことが理解されるであろう。
【0047】
本明細書で使用される時に、用語「〜の場合には」は、任意選択的に、文脈に応じて「の時〜」、「〜する際」、「〜という判定に応答して」、又は「〜の検出に応答して」を意味するものと解釈される。同様に、句「if it is determined(〜と判定される場合に)」又は「if(a stated condition or event)is detected((述べられる条件又はイベント)が検出される場合に)」を、文脈に応じて「upon determining(〜と判定される時に)」、「in response to determining(〜との判定に応答して)」、「upon detecting(the stated condition or event)((述べられる条件又はイベント)の検出時に)」、又は「in response to detecting(the stated condition or event)((述べられる条件又はイベント)の検出に応答して)」を意味すると、任意選択的に、解釈する。
【0048】
電子デバイス、かかるデバイスのユーザインタフェース、及びかかるデバイスを用いるための関連付けられたプロセスの実施形態が説明されている。いくつかの実施形態において、デバイスは、モバイル電話などのポータブル通信デバイスであって、PDA及び/又はミュージックプレーヤ機能などのその他の機能も含む。ポータブル多機能デバイスの例示的な実施例には、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.社製のiPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、及びiPad(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を備えたラップトップ又はタブレットコンピュータなど他のポータブル電子デバイスも使用できる。また、いくつかの実施形態において、このデバイスはポータブル通信デバイスではなく、タッチ感知面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ及び/又はタッチパッド)を備えたデスクトップコンピュータであることを理解されたい。
【0049】
以下の考察において、ディスプレイとタッチ感知式表面を有する電子デバイスが説明されている。しかし、この電子デバイスが、物理キーボード、マウス、及び/又はジョイスティックなどの1つ以上の他の物理ユーザインタフェース機器を、任意選択的に、含むことを理解されたい。
【0050】
デバイスは、典型的には、1つ以上の様々なアプリケーションをサポートする。これらのアプリケーションには、例えば、作図アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、ウェブサイト作成アプリケーション、ディスクオーサリングアプリケーション、スプレッドシートアプリケーション、ゲームアプリケーション、電話アプリケーション、ビデオ会議アプリケーション、電子メールアプリケーション、インスタントメッセージアプリケーション、ワークアウトのサポートアプリケーション、写真管理アプリケーション、デジタルカメラアプリケーション、デジタルビデオカメラアプリケーション、ウェブブラウジングアプリケーション、デジタルミュージックプレイヤーアプリケーション、及び/又はデジタルビデオプレイヤーアプリケーションが含まれる。
【0051】
このデバイス上で実行される様々なアプリケーションは、タッチ感知面などの、少なくとも1つの共通の物理ユーザインタフェースデバイスを、任意選択的に使用する。タッチ感知面の1つ以上の機能並びに機器上に表示される相当する情報は、1つのアプリケーションから次のアプリケーションへ、及び/又は対応するアプリーションの中で、任意選択的に、調節し、及び/又は変更される。この方式で、そのデバイスの通常の(タッチ感知面などの)物理アーキテクチャは、ユーザにとって直観的かつ透過的なユーザインタフェースを備える種々のアプリケーションを、任意選択的にサポートする。
【0052】
タッチ感知ディスプレイを備えたポータブルデバイスの実施形態に注目を向ける。
図1Aは、いくつかの実施形態に係る、タッチ感知式ディスプレイ112を有するポータブル多機能デバイス100を説明するためのブロック図である。タッチ感知ディスプレイ112は、便宜上「タッチスクリーン」と呼ばれる場合があり、タッチ感知ディスプレイシステムとして既知であるか、又はそのように呼ばれる場合もある。機器100は、メモリ102(任意選択的に、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含む)、メモリコントローラ122、1つ以上の処理ユニット(CPU)120、周辺機器インタフェース118、RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロフォン113、入出力(I/O)サブシステム106、他の入力又は制御機器116、及び外部ポート124を含む。機器100は、1つ以上の光センサ164を、任意選択的に、含む。デバイス100は、デバイス100(例えば、デバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112などのタッチ感知面)上の接触の強度を検出するための、1つ以上の強度センサ165を、任意選択的に備える。デバイス100は、デバイス100上に触知出力を生成する(例えば、デバイス100のタッチ感知ディスプレイシステム112又はデバイス300のタッチパッド355などの、タッチ感知面上に触知出力を生成する)ための、1つ以上の触知出力発生器167を、任意選択的に備える。これらの構成要素は、1つ以上の通信バス又は信号ライン103を介して、任意選択的に、通信する。
【0053】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される時に、タッチ感知面上の接触の「強度」という用語は、タッチ感知面上の接触(例えば、指接触)の力又は圧力(単位面積当りの力)、あるいはタッチ感知面上の接触の力又は圧力の代替物(代用物)を指す。接触の強度は、少なくとも4つの異なる数値を含み、より典型的には、数百以上の異なる数値(例えば、少なくとも256)を含む、数値の範囲を有する。接触の強度は、様々な方法及び様々なセンサ、又はセンサの組み合わせを使用して、任意選択的に、判定(又は、測定)される。例えば、タッチ感知面の下に又は隣接して配置された1つ以上のセンサは、タッチ感知面上の様々な点における力を測定するために、任意選択的に、用いられる。いくつかの実装において、複数の力センサの力測定値は、接触の推定の力を判定するために組み合わされる(例えば、加重平均される)。同様に、スタイラスの感圧性先端部を任意選択的に使用して、タッチ感知面上のスタイラスの圧力を判定する。別の方法としては、タッチ感知面上で検出される接触領域のサイズ及び/若しくはその変化、接触に近接するタッチ感知面の電気容量及び/若しくはその変化、並びに/又は、接触に近接するタッチ感知面の抵抗及び/若しくはその変化が、タッチ感知面上の接触の力又は圧力の代用物として、任意選択的に、用いられる。いくつかの実装において、接触の力又は圧力の代替的測定値は、強度閾値を超えているかを判定するために直接に用いられる(例えば、強度閾値は、代替的測定値に相当する単位で記述される)。いくつかの実装において、接触の力又は圧力の代替的測定値は、推定される力又は圧力に変換され、この推定される力又は圧力を用いて、強度閾値を超えているか判定される(例えば、強度閾値は、圧力の単位で測定された圧力閾値である)。
【0054】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される時に、用語「触知出力」は、ユーザの触覚でユーザによって検出されることになる、デバイスの従前の位置に対するデバイスの物理的変位、デバイスの構成要素(例えば、タッチ感知面)の、デバイスの別の構成要素(例えば、筐体)に対する物理的変位、又はデバイスの質量中心に対する構成要素の変位を指す。例えば、機器又は機器の構成要素が、タッチに敏感なユーザの表面(例えば、ユーザの手の指、手のひら、又は他の部分)に接触している状況において、物理的変位によって生成された触覚出力は、機器又は機器の構成要素の物理的特性の認識された変化に相当する触感としてユーザによって解釈される。例えば、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイ又はトラックパッド)の移動は、ユーザによって、物理アクチュエータボタンの「ダウンクリック」又は「アップクリック」として、任意選択的に、解釈される。いくつかの場合、ユーザの移動により物理的に押された(例えば、変位された)タッチ感知面に関連付けられた物理アクチュエータボタンの移動がない時でさえ、ユーザは「ダウンクリック」又は「アップクリック」などの触感を感じる。別の例として、タッチ感知面の移動は、タッチ感知面の平滑度に変化がない時でさえ、タッチ感知面の「粗さ」としてユーザによって、任意選択的に、解釈又は感じられる。このようなユーザによるタッチの解釈は、ユーザの個別の感覚認知によるが、大多数のユーザに共通したタッチの感覚認知が数多くある。したがって、触覚出力が、ユーザの特定の感覚認知(例えば、「アップクリック」「ダウンクリック」、「粗さ」)に相当するものと記述される場合、別途記載のない限り、生成された触覚出力は、典型的な(又は、平均的な)ユーザの記述された感覚認知を生成する機器、又は機器の構成要素の物理的変位に相当する。
【0055】
デバイス100は、ポータブル多機能デバイスの一実施例に過ぎず、デバイス100は、示されるものよりも多いか又は少ない構成要素を任意選択的に有するか、2つ以上の構成要素を任意選択的に組み合わせるか、又は構成要素の異なる構成若しくは配置を任意選択的に有することを理解されたい。
図1Aに示される様々な構成要素は、1つ以上の信号処理、及び/又はアプリケーション固有の集積回路を含む、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方の組み合わせで実現される。
【0056】
メモリ102は、任意選択的に高速ランダムアクセスメモリを含み、また任意選択的に、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性半導体メモリデバイスなどの、不揮発性メモリも含む。CPU 120及び周辺機器インタフェース118などの、機器100の他の構成要素によるメモリ102へのアクセスは、メモリコントローラ122により、任意選択的に、制御される。
【0057】
周辺機器インタフェース118は、デバイスの入力及び出力周辺機器をCPU 120及びメモリ102に連結するために使用してもよい。1つ以上のプロセッサ120は、デバイス100のための様々な機能を実行するため並びにデータ処理を行うために、メモリ102に記憶された様々なソフトウェアプログラム及び/若しくは命令セットを走らせたり、又は実行したりする。
【0058】
いくつかの実施形態では、周辺機器インタフェース118、CPU 120、及びメモリコントローラ122は、任意選択的に、チップ104などの単一チップ上に実装される。いくつかの他の実施形態において、これらは、個別のチップ上に、任意選択的に、実装される。
【0059】
RF(無線周波数)回路108は、電磁信号とも呼ばれるRF信号を受信したり送信したりする。RF回路108は、電気信号を電磁信号に、又は電磁信号を電気信号に変換し、電磁信号を介して通信ネットワーク及び他の通信デバイスと通信する。RF回路108は、アンテナシステム、RF送受信機、1つ以上の増幅器、同調器、1つ以上の発振器、デジタル信号プロセッサ、CODECチップセット、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリなどを含むがこれらに限定されない、上記の機能を実行するための周知の回路を、任意選択的に、含む。RF回路108は、インターネット情報検索システム(WWW)とも呼ばれるインターネットなどのネットワーク、イントラネット及び/又はセルラー電話ネットワークなどの無線ネットワーク、ワイアレスローカルエリアネットワーク(LAN)及び/又はメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、及び無線通信による他の機器と、任意選択的に、通信する。無線通信は、複数の通信規格、通信プロトコル、及び通信技術のうちのいずれかを、任意選択的に使用し、それらの通信規格、通信プロトコル、及び通信技術としては、移動通信用のグローバルシステム(GSM)、拡張データGSM環境(EDGE)、高速ダウンリンクパケット接続(HSDPA)、高速アップリンクパケット接続(HSUPA)、Evolution、データ−Only(EV−DO)、HSPA、HSPA+、デュアルセルHSPA(DC−HSPDA)、ロングタームエボリューション(LTE)、近距離無線通信(NFC)、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Bluetooth(登録商標)、Wireless Fidelity(Wi−Fi)(登録商標)(例えば、IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、及び/若しくはIEEE 802.11n)、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)、Wi−MAX、電子メール用のプロトコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(IMAP)及び/若しくはポストオフィスプロトコル(POP))、インスタントメッセージング(例えば、拡張可能メッセージング及びプレゼンスプロトコル(XMPP)、インスタントメッセージング及びプレゼンス利用拡張向けセッション開始プロトコル(SIMPLE)、インスタントメッセージング及びプレゼンスサービス(IMPS))、及び/又はショートメッセージサービス(SMS)、又は本文書の出願日現在までにまだ開発されていない通信プロトコルを含む任意の他の好適な通信プロトコルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
オーディオ回路機構110、スピーカ111、及びマイクロフォン113は、ユーザとデバイス100との間のオーディオインタフェースを提供する。オーディオ回路機構110は、周辺機器インタフェース118からオーディオデータを受信し、そのオーディオデータを電気信号に変換し、その電気信号をスピーカ111に送信する。スピーカ111は、その電気信号を人間に可聴の音波に変換する。オーディオ回路機構110はまた、マイクロフォン113によって音波から変換された電気信号も受信する。オーディオ回路機構110は、その電気信号をオーディオデータに変換し、そのオーディオデータを、処理のために周辺機器インタフェース118に送信する。音声データは、周辺機器インタフェース118によって任意選択的に、メモリ102及び/若しくはRF回路108から取り込まれ、並びに/又はメモリ102及び/若しくはRF回路108へ送出される。いくつかの実施形態において、オーディオ回路機構110は更にヘッドセットジャック(例えば、
図2の212)を備える。ヘッドセットジャックは、オーディオ回路機構110と、出力専用ヘッドホン又は出力(例えば、片耳又は両耳用のヘッドホン)及び入力(例えば、マイクロホン)の両方を持つヘッドセットなどの、取り外し可能なオーディオ入出力周辺機器との間のインタフェースを提供する。
【0061】
I/Oサブシステム106は、周辺機器インタフェース118に、タッチスクリーン112及び他の入力制御デバイス116などのデバイス100の入出力周辺機器を連結する。I/Oサブシステム106は、ディスプレイコントローラ156、光センサコントローラ158、強度センサコントローラ159、触覚フィードバックコントローラ161、及び他の入力又は制御機器用の1つ以上の入力コントローラ160を、任意選択的に、含む。1つ以上の入力コントローラ160は、他の入力又は制御デバイス116から/へ電気信号を受信/送信する。他の入力制御機器116は、物理ボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカボタンなど)、ダイアル、スライダースイッチ、ジョイスティック、クリックホイールなどを、任意選択的に、含む。いくつかの代替的実施形態において、入力コントローラ(1つ又は複数)160は、キーボード、赤外線ポート、USBポート、及びマウスなどのポインタ機器のうちのいずれかに、任意選択的に、連結される(又は、いずれにも連結されない)。1つ以上のボタン(例えば、
図2の208)は、スピーカ111及び/又はマイクロフォン113の音量調節のためのアップ/ダウンボタンを、任意選択的に、含む。1つ以上のボタンは、プッシュボタン(例えば、
図2の206)を、任意選択的に、含む。
【0062】
タッチ感知ディスプレイ112は、デバイスとユーザとの間の入力インタフェース及び出力インタフェースを提供する。ディスプレイコントローラ156は、タッチスクリーン112から/へ電気信号を受信及び/又は送信する。タッチスクリーン112は、ユーザへ視覚出力を表示する。視覚出力は、グラフィック、テキスト、アイコン、映像、及びこれらの任意の組み合わせ(総称して「グラフィック」と称する)を、任意選択的に、含む。いくつかの実施形態において、視覚出力の一部又は全ては、ユーザインタフェースオブジェクトに相当する。
【0063】
タッチスクリーン112は、触覚及び/若しくは触感の接触に基づくユーザからの入力を受け付けるタッチ感知面、センサ、又はセンサのセットを有している。タッチスクリーン112及びディスプレイコントローラ156(メモリ102内の任意の関連モジュール及び/又は命令セットと共に)は、タッチスクリーン112上で接触(及び任意の移動又は接触の中断)を検出し、検出された接触をタッチスクリーン112上に表示されたユーザインタフェースオブジェクト(例えば、1つ以上のソフトキー、アイコン、ウェブページ、又は画像)との対話に変換する。ある例示的な実施形態では、タッチスクリーン112とユーザとの間の接触点は、ユーザの指に相当する。
【0064】
タッチスクリーン112は、任意選択的に、LCD(液晶ディスプレイ)技術、LPD(発光ポリマーディスプレイ)技術、又はLED(発光ダイオード)技術を使用するが、他の実施形態では、他のディスプレイ技術が使用される。タッチスクリーン112及びディスプレイコントローラ156は、静電容量技術、抵抗性技術、赤外線技術、及び表面弾性波技術、並びに、タッチスクリーン112との1つ以上の接触点を判定するための他の近接センサアレイ又は他の要素を含むが、これらに限定されない、現在公知の若しくは後日に開発される複数のタッチ感知技術のうちのいずれかを使用して、接触及び任意の移動又はその中断を、任意選択的に、検出する。例示的な実施形態において、カリフォルニア州クパチーノのApple Inc.社製iPhone(登録商標)、iPod Touch(登録商標)、及びiPad(登録商標)などに見られる、投影相互静電容量感知技術が用いられている。
【0065】
タッチスクリーン112は、任意選択的に、100dpiを超えるビデオ解像度を有する。いくつかの実施形態において、タッチスクリーンは約160dpiのビデオ解像度を有する。ユーザは、スタイラス、指などの任意の好適なオブジェクト又は付属器を使用して、タッチスクリーン112と、任意選択的に、接触する。いくつかの実施形態において、ユーザインタフェースは、主として指ベースの接触及びジェスチャで機能するように設計され、タッチスクリーン上の指の接触面積が広いことにより、スタイラスベースの入力よりも精度が低いことがある。いくつかの実施形態において、デバイスは、粗い指ベースの入力を正確なポインタ/カーソル位置又はユーザの望むアクションを実行するためのコマンドへ変換する。
【0066】
いくつかの実施形態では、タッチスクリーンに加えて、デバイス100は、特定の機能をアクティブ化又は非アクティブ化させるためのタッチパッド(図示せず)を、任意選択的に含む。いくつかの実施形態において、タッチパッドは、タッチスクリーンとは異なり、視覚出力を表示しない、デバイスのタッチ感知エリアである。タッチパッドは、任意選択的に、タッチスクリーン112とは別個のタッチ感知面、又はタッチスクリーンによって形成されたタッチ感知面の延長である。
【0067】
デバイス100は更に、様々なコンポーネントに電力を供給するための電力システム162を含む。電力システム162は、任意選択的に、電力管理システム、1つ以上の電源(例えば、バッテリ、交流(AC))、再充電システム、停電検出回路、電力コンバータ又はインバータ、電力状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))、並びにポータブルデバイス内での電力の生成、管理、及び分配に関連付けられた任意の他のコンポーネントを含む。
【0068】
機器100は、1つ以上の光センサ164も、任意選択的に、含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の光学センサコントローラ158に連結された光学センサを示す。光センサ164は、電荷結合デバイス(CCD)又は相補的金属酸化物半導体(CMOS)フォトトランジスタを、任意選択的に、含む。光センサ164は、1つ以上のレンズを通して投影された、環境からの光を受光し、その光を画像を表すデータに変換する。撮像モジュール143(カメラモジュールとも称する)と併用して、光センサ164は、静止画像又は映像を、任意選択的に、キャプチャする。いくつかの実施形態において、タッチスクリーンディスプレイを静止画像及び/又は映像取得のためのビューファインダとして使用することを可能にするように、光センサは、機器の前面のタッチスクリーンディスプレイ112の反対側である、機器100の背面に配置されている。いくつかの実施形態において、ユーザがタッチスクリーンディスプレイ上で他のビデオ会議参加者を見ている間に、ユーザの画像を、ビデオ会議のために、任意選択的に、得るように、別の光センサが機器の前面に配置される。
【0069】
デバイス100はまた、1つ以上の接触強度センサ165も任意選択的に含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の強度センサコントローラ159に連結された接触強度センサを示す。接触強度センサ165は、1つ以上のピエゾ抵抗ひずみゲージ、電気容量式力センサ、電気力センサ、圧電力センサ、光学力センサ、容量式タッチ感知面、又は他の強度センサ(例えば、タッチ感知面上の接触の力(又は圧力)を測定するために使用するセンサ)を、任意選択的に、含む。接触強度センサ165は、環境から接触強度情報(例えば、圧力情報又は圧力情報のプロキシ)を受け付ける。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの接触強度センサが、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112)に併置されているか、又は近接している。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの接触強度センサが、機器100の前面に配置されたタッチスクリーンディスプレイ112の反対側である、機器100の背面に配置されている。
【0070】
機器100は、1つ以上の近接センサ166も、任意選択的に、含む。
図1Aは、周辺機器インタフェース118に連結された近接センサ166を示す。あるいは、近接センサ166は、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160に連結される。いくつかの実施形態において、多機能デバイスがユーザの耳の近くに配置されている場合(例えば、ユーザが電話通話を行っている場合)、近接センサがオフになり、タッチスクリーン112が無効になる。
【0071】
デバイス100はまた、1つ以上の触知出力発生器167も任意選択的に含む。
図1Aは、I/Oサブシステム106内の触覚フィードバックコントローラ161に連結された触覚出力生成器を示す。触覚出力生成器167は、スピーカ又は他の音声構成要素などの1つ以上の電気音響機器及び/又はモータ、ソレノイド、電気活性ポリマ、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、又は他の触覚出力構成要素(例えば、機器上で電気信号を触覚出力に変換する構成要素)などの、エネルギーを直線運動に変換する電気機械機器を、任意選択的に、含む。接触強度センサ165は、触覚フィードバックモジュール133から触覚フィードバック生成命令を受信し、機器100のユーザが感知できる触覚出力を機器100上で生成する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの触覚出力生成器が、タッチ感知面(例えば、タッチ感知ディスプレイシステム112)と併置されているか、又は近接しており、タッチ感知面を垂直方向に(例えば、機器100の表面の内/外)又は横方向(例えば、機器100の表面と同じ平面の前後方向)に移動することによって触覚出力を、任意選択的に、生成する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの触覚出力生成器センサが、機器100の前面に配置されたタッチスクリーンディスプレイ112の反対側である、機器100の背面に配置されている。
【0072】
デバイス100はまた、1つ以上の加速度計168も任意選択的に含む。
図1Aは、周辺機器インタフェース118に連結された加速度計168を示す。あるいは、加速度計168は、I/Oサブシステム106内の入力コントローラ160に、任意選択的に、連結される。いくつかの実施形態において、情報は、1つ以上の加速度計から受信したデータの分析に基づいて、ポートレートビュー又はランドスケープビューでタッチスクリーンディスプレイ上に表示される。デバイス100は、必要に応じて、加速度計(1つ又は複数)168に加えて、磁力計(図示せず)並びにデバイス100の位置及び配向(例えば、ポートレート又はランドスケープ)に関する情報を取得するためのGPS(又はGLONASS又は他のグローバルナビゲーションシステム)受信部(図示せず)を備える。
【0073】
いくつかの実施形態において、メモリ102に記憶されたソフトウェアコンポーネントは、オペレーティングシステム126、通信モジュール(又は命令セット)128、接触/動きモジュール(又は命令セット)130、グラフィックモジュール(又は命令セット)132、テキスト入力モジュール(又は命令セット)134、全地球測位システム(GPS)モジュール(又は命令セット)135、及びアプリケーション(命令セット)136を含む。更に、いくつかの実施形態において、メモリ102は、
図1A及び3に示すように、デバイス/グローバル内部状態157を記憶する。デバイス/グローバル内部状態157は、存在する場合には、いずれのアプリケーションが現在アクティブであるかを示す、アクティブアプリケーション状態、いずれのアプリケーション、ビュー、又は他の情報が、タッチスクリーンディスプレイ112の様々な領域を占有するかを示す、ディスプレイ状態、デバイスの様々なセンサ及び入力制御デバイス116から取得した情報を含む、センサ状態、並びにデバイスの場所及び/又は姿勢に関する場所情報のうちの、1つ以上を含む。
【0074】
オペレーティングシステム126(例えば、Darwin(登録商標)、RTXC(登録商標)、LINUX(登録商標)、UNIX(登録商標)、OS X(登録商標)、WINDOWS(登録商標)、又はVxWorks(登録商標)などの組み込みオペレーティングシステム)は、一般的なシステムタスク(例えば、メモリ管理、記憶デバイス制御、電力管理など)を制御及び管理するための様々なソフトウェアコンポーネント及び/又はドライバを含み、様々なハードウェアとソフトウェアコンポーネントとの間の通信を容易にする。
【0075】
通信モジュール128は、1つ以上の外部ポート124を介して他のデバイスとの通信を容易にし、RF回路108及び/又は外部ポート124が受信したデータを処理するための様々なソフトウェアコンポーネントを含む。外部ポート124(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、FIREWIRE(登録商標)など)は、直接的に、又はネットワーク(例えば、インターネット、無線LANなど)を介して間接的に他のデバイスに連結するように適合される。いくつかの実施形態において、外部ポートは、iPod(Apple Inc.の商標)デバイス上で使用される30ピンコネクタと同一の、又はこれに類似した及び/若しくは互換性のあるマルチピン(例えば、30ピン)コネクタである。
【0076】
接触/動きモジュール130は、任意選択的に、(ディスプレイコントローラ156と共に)タッチスクリーン112との接触、及び他のタッチ感知デバイス(例えば、タッチパッド又は物理クリックホイール)との接触を検出する。接触/動きモジュール130は、接触が生じたか否かを判定すること(例えば、指を下ろすイベントを検出すること)、接触の強度(例えば、接触の力若しくは圧力、又は接触の力若しくは圧力の代替物)を判定すること、接触の移動が存在するか否かを判定し、タッチ感知面を横断する移動を追跡すること(例えば、指をドラッグする1つ以上のイベントを検出すること)、及び接触が停止したか否かを判定すること(例えば、指を上げるイベント又は接触の中断を検出すること)などの、接触の検出に関する種々の動作を実行するための、種々のソフトウェアコンポーネントを含む。接触/動きモジュール130は、タッチ感知面から接触データを受信する。一連の接触データにより表される接触点の移動を判定することは、接触点の速さ(大きさ)、速度(大きさ及び方向)、及び/又は加速度(大きさ及び/又は方向の変化)を判定することを、任意選択的に、含む。これらの動作は、任意選択的に、単一の接触(例えば、1つの指の接触)又は複数の同時接触(例えば、「マルチタッチ」/複数の指の接触)に適用される。いくつかの実施形態において、接触/動きモジュール130及びディスプレイコントローラ156は、タッチパッド上の接触を検知する。
【0077】
いくつかの実施形態では、接触/動きモジュール130は、ユーザによって動作が実行されたか否かを判定するための(例えば、ユーザがアイコン上で「クリック」したか否かを判定するための)、1つ以上の強度閾値のセットを使用する。いくつかの実施形態において、少なくとも強度閾値のサブセットが、ソフトウェアパラメータに従って判定される(例えば、強度閾値は、特定の物理アクチュエータのアクティブ化閾値によって判定されず、機器100の物理ハードウェアを変更することなく調節し得る)。例えば、トラックパッド又はタッチスクリーンディスプレイのマウス「クリック」閾値は、トラックパッド又はタッチスクリーンディスプレイハードウェアを変更することなく広範囲の既定の閾値のうちのいずれかに設定し得る。加えて、いくつかの実装において、機器のユーザには、(例えば、個々の強度閾値を調節することにより、及び/又は「強度」パラメータのシステムレベルのクリックの後すぐに複数の強度閾値を調節することによって)強度閾値のセットのうちの1つ以上を調節するためのソフトウェア設定が提供されている。
【0078】
接触/動きモジュール130は、任意選択的に、ユーザによるジェスチャ入力を検出する。タッチ感知面上での様々なジェスチャは、様々な接触パターン及び接触強度を有する。したがって、ジェスチャは、特定の接触パターンを検出することによって、任意選択的に、検出される。例えば、フィンガタップジェスチャの検出は、フィンガダウンイベントを検出し、続いてフィンガダウンイベント(例えば、アイコンの位置)と同じ位置(又は、実質的に同じ位置)でのフィンガアップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。他の実施例として、タッチ感知面でのフィンガスワイプジェスチャの検出は、フィンガダウンイベントを検出し、続いて1つ以上のフィンガドラッギングイベントを検出し、その後、フィンガアップ(リフトオフ)イベントを検出することを含む。
【0079】
グラフィックモジュール132は、表示されるグラフィックの視覚的効果(例えば、輝度、透明度、彩度、コントラスト、又は他の視覚特性)を変更するための構成要素を含めた、タッチスクリーン112又は他のディスプレイ上にグラフィックをレンダリングして表示するための、様々な既知のソフトウェア構成要素を含む。本明細書で使用する時に、用語「グラフィック」は、ユーザに対して表示することができる任意のオブジェクトを含み、それらのオブジェクトとしては、テキスト、ウェブページ、アイコン(ソフトキーを含むユーザインタフェースオブジェクトなど)、デジタル画像、ビデオ、アニメーションなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
いくつかの実施形態において、グラフィックモジュール132は、使用されるグラフィックを表すデータを記憶する。それぞれのグラフィックには、相当するコードが、任意選択的に、割り当てられる。グラフィックモジュール132は、アプリケーションなどから、必要に応じて座標データ及び他のグラフィック特性データと共に、表示されるグラフィックを指定する1つ以上のコードを受信して、次いで、ディスプレイコントローラ156に出力するためのスクリーン画像データを生成する。
【0081】
触覚フィードバックモジュール133は、デバイス100とのユーザ対話に応答して、デバイス100上の1つ以上の場所で触知出力を生成するために、触知出力発生器(1つ又は複数)167によって使用される命令を生成するための、様々なソフトウェア構成要素を含む。
【0082】
テキスト入力モジュール134は、任意選択的にグラフィックモジュール132の構成要素であり、様々なアプリケーション(例えば、連絡先137、電子メール140、IM 141、ブラウザ147、及びテキスト入力を必要とする任意の他のアプリケーション)でテキストを入力するための、ソフトキーボードを提供する。
【0083】
GPSモジュール135は、デバイスの位置を判定し、この情報を様々なアプリケーションで使用するために提供する(例えば、ロケーションベースダイアル発呼で使用するための電話138へ、ピクチャ/ビデオのメタデータとしてカメラ143へ、並びに気象ウィジェット、地方のイエローページウィジェット、及び地図/ナビゲーションウィジェットなどのロケーションベースのサービスを提供するアプリケーションへ)。
【0084】
アプリケーション136は、任意選択的に、以下のモジュール(又は、命令のセット)、又はそれらの部分集合若しくは上位集合を含む。
●連絡先モジュール137(アドレス帳又は連絡先リストと呼ばれる場合もある)、
●電話モジュール138、
●テレビ会議モジュール139、
●電子メールクライアントモジュール140、
●インスタントメッセージング(IM)モジュール141、
●トレーニングサポートモジュール142、
●静止画像及び/又はビデオ画像用のカメラモジュール143、
●画像管理モジュール144、
●ブラウザモジュール147、
●カレンダーモジュール148、
●気象ウィジェット149−1、株価ウィジェット149−2、電卓ウィジェット149−3、アラーム時計ウィジェット149−4、辞書ウィジェット149−5、及びユーザによって取得された他のウィジェット、並びにユーザ作成ウィジェット149−6のうちの1つ以上を任意選択的に含む、ウィジェットモジュール149、
●ユーザ作成ウィジェット149−6を作るためのウィジェット作成モジュール150、
●検索モジュール151、
●任意選択的に、映像プレーヤモジュール及びミュージックプレーヤモジュールから成る、映像及びミュージックプレーヤモジュール152、
●メモモジュール153、
●地図モジュール154、並びに/あるいは
●オンラインビデオモジュール155。
【0085】
任意選択的にメモリ102内に記憶される他のアプリケーション136の例としては、他のワードプロセッシングアプリケーション、他の画像編集アプリケーション、描画アプリケーション、プレゼンテーションアプリケーション、JAVA(登録商標)対応アプリケーション、暗号化、デジタル著作権管理、音声認識、及び音声複製が挙げられる。
【0086】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と共に、連絡先モジュール137は、任意選択的に、(例えば、メモリ102又はメモリ370内の連絡先モジュール137のアプリケーション内部状態192内に記憶される)アドレス帳又は連絡先リストを管理するために使用され、この管理には、アドレス帳に名前(1つ又は複数)を追加すること、アドレス帳から名前(1つ又は複数)を削除すること、電話番号(1つ又は複数)、電子メールアドレス(1つ又は複数)、実際の住所(1つ又は複数)、又は他の情報を名前と関連付けること、画像を名前と関連付けること、名前を分類して並び替えること、電話138、テレビ会議139、電子メール140、又はIM 141などによる通信を開始及び/又は促進するために、電話番号又は電子メールアドレスを提供することなどが含まれる。
【0087】
RF回路機構108、オーディオ回路機構110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と共に、電話モジュール138は、電話番号に相当する一連の文字を入力し、アドレス帳137内の1つ以上の電話番号にアクセスし、入力されている電話番号を修正し、対応する電話番号をダイアルし、会話を行い、会話が完了した際に接続を切るか又は電話を切るために、任意選択的に使用される。上述のように、無線通信は、複数の通信規格、プロトコル、及び技術のうちのいずれかを、任意選択的に、使用する。
【0088】
RF回路108、オーディオ回路機構110、スピーカ111、マイクロフォン113、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、光センサ164、光センサコントローラ158、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、連絡先リスト137、及び電話モジュール138と関連して、ビデオ会議モジュール139は、ユーザの指示に従って、ユーザと1人以上の他の参加者との間のビデオ会議を開始し、行い、終了するための実行可能命令を含む。
【0089】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と関連して、電子メールクライアントモジュール140は、ユーザの指示に応答して、電子メールを作成し、送信し、受信し、管理するための実行可能命令を含む。画像管理モジュール144と関連して、電子メールクライアントモジュール140により、カメラモジュール143で撮影した静止画像又はビデオを作成し、電子メールを送ることが非常に簡単になる。
【0090】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と関連して、インスタントメッセージモジュール141は、インスタントメッセージに相当する文字のシーケンスを入力したり、入力済みの文字を修正したり、対応するインスタントメッセージを送信したり(例えば、電話ベースのインスタントメッセージのためのショートメッセージサービス(SMS)若しくはマルチメディアメッセージサービス(MMS)プロトコルを使用して、又はインターネットベースのインスタントメッセージのためのXMPP、SIMPLE、若しくはIMPSを使用して)、インスタントメッセージを受信して、受信したインスタントメッセージを表示したりするための実行可能命令を含む。いくつかの実施形態において、送信及び/又は受信されたインスタントメッセージは、MMS及び/又は拡張メッセージングサービス(EMS)でサポートされるように、グラフィック、写真、オーディオファイル、映像ファイル、及び/又は他の添付を、任意選択的に、含む。本明細書で使用する時に、「インスタントメッセージング」とは、電話ベースのメッセージ(例えば、SMS又はMMSを使用して送信されるメッセージ)及びインターネットベースのメッセージ(例えば、XMPP、SIMPLE又はIMPSを使用して送信されるメッセージ)の双方を示す。
【0091】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、地図モジュール154、及び音楽再生ジュール146と関連して、トレーニングサポートモジュール142は、トレーニングを作成したり(例えば、時間、距離、及び/又はカロリー消費目標に関して)、トレーニングセンサ(スポーツデバイス)と通信したり、トレーニングセンサデータを受信したり、トレーニングを監視するために用いられるセンサを較正したり、トレーニングのための音楽を選択して再生したり、トレーニングデータを表示、記憶、送信したりするための実行可能命令を含む。
【0092】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、光センサ(1つ又は複数)164、光センサコントローラ158、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及び画像管理モジュール144と関連して、カメラモジュール143は、静止画像又はビデオ(ビデオストリームを含む)をキャプチャしてメモリ102にそれらを記憶したり、静止画像又はビデオの特徴を変更したり、又はメモリ102から静止画像若しくは動画を削除したりするための実行可能命令を含む。
【0093】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びカメラモジュール143と関連して、画像管理モジュール144は、静止画像及び/又はビデオを配置し、修正し(例えば、編集し)、また別の方法で操作し、ラベルを付け、削除し、提示し(例えば、デジタルスライドショー又はアルバム内で)、並びに記憶したりするための実行可能命令を含む。
【0094】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と関連して、ブラウザモジュール147は、ウェブページ又はそれらの一部、並びにウェブページにリンクされた添付及び他のファイルを検索し、リンク付け、受信し、表示することを含むユーザの指示に従い、インターネットをブラウズするための実行可能命令を含む。
【0095】
RF回路機構108、タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147と共に、カレンダーモジュール148は、カレンダー、及びカレンダーに関連付けられたデータ(例えば、カレンダー項目、to doリストなど)を、ユーザの指示に従って作成し、表示し、修正し、記憶するための、実行可能命令を含む。
【0096】
RF回路機構108、タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147と共に、ウィジェットモジュール149は、ユーザによって任意選択的にダウンロードされ、使用されるミニアプリケーション(例えば、気象ウィジェット149−1、株価ウィジェット149−2、計算機ウィジェット149−3、アラーム時計ウィジェット149−4、及び辞書ウィジェット149−5)、又はユーザによって作成されるミニアプリケーション(例えば、ユーザ作成ウィジェット149−6)である。いくつかの実施形態において、ウィジェットは、HTML(ハイパーテキストマークアップ言語)ファイル、CSS(カスケーディングスタイルシート)ファイル、及びJavaScriptファイルを含む。いくつかの実施形態では、ウィジェットは、XML(拡張可能マークアップ言語)ファイル及びJavaScript(登録商標)ファイル(例えば、Yahoo!(登録商標)ウィジェット)を含む。
【0097】
RF回路機構108、タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147と共に、ウィジェット作成モジュール150は、ウィジェットを作成する(例えば、ウェブページのユーザ指定箇所をウィジェットに変える)ために、ユーザによって任意選択的に使用される。
【0098】
タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と関連して、検索モジュール151は、ユーザの指示に従い、1つ以上の検索判断基準(例えば、1つ以上のユーザ指定の検索語句)と一致する、メモリ102内のテキスト、音楽、音、画像、ビデオ、及び/又は他のファイルを検索するための実行可能命令を含む。
【0099】
タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、図形モジュール132、オーディオ回路110、スピーカ111、RF回路108、及びブラウザモジュール147と協働して、ビデオ及びミュージックモジュール152は、ユーザが、MP3又はAACファイルなどの1つ以上のファイルフォーマットに記憶されている記録されたミュージック及びその他のサウンドファイルをダウンロード及び再生することを可能にする実行可能な命令と、(例えば、タッチスクリーン112上又は外部ポート124を介して外部に接続されたディスプレイ)で動画を表示、提示又は再生する実行可能な命令と、を有する。いくつかの実施形態において、機器100は、任意選択的に、iPod(Apple Inc.の登録商標)などのMP3プレーヤの機能を含む。
【0100】
タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134と共に、メモモジュール153は、ユーザの指示に従って、メモ、To Doリストなどを作成及び管理するための、実行可能命令を含む。
【0101】
RF回路機構108、タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、GPSモジュール135、及びブラウザモジュール147と共に、地図モジュール154は、ユーザの指示に従って、地図、及び地図に関連付けられたデータ(例えば、運転方向、特定の場所若しくはその付近の店舗及び関心対象の他の地点についてのデータ、並びに場所に基づく他のデータ)を受信し、表示し、修正し、記憶するために、任意選択的に使用される。
【0102】
タッチスクリーン112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、オーディオ回路機構110、スピーカ111、RF回路108、テキスト入力モジュール134、電子メールクライアントモジュール140、及びブラウザモジュール147と関連して、オンラインビデオモジュール155は、ユーザがH.264などの1つ以上のファイル形式のオンラインビデオにアクセスし、ブラウズし、受信し(例えば、ストリーミング及び/又はダウンロードにより)、再生し(例えば、タッチスクリーン上で又は外部ポート124を介して接続された外部のディスプレイ上で)、特定のオンラインビデオへのリンクを含む電子メールを送信し、別の方法で管理できるようにする命令を含む。いくつかの実施形態では、電子メールクライアントモジュール140ではなく、インスタントメッセージモジュール141が、特定のオンラインビデオへのリンクを送るために用いられる。
【0103】
上記で識別されたモジュール及びアプリケーションのそれぞれは、1つ又はそれ以上の上記の機能を実行するための実行可能命令セット及び本出願に記載の方法(例えば、コンピュータにより実行される方法及び本明細書に記載の他の情報処理方法)に相当する。これらのモジュール(すなわち、命令セット)は、別個のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実装される必要はなく、したがって、これらのモジュールの様々なサブセットは、様々な実施形態において、任意選択的に、組み合わせ、又は再配置される。いくつかの実施形態において、メモリ102は、上記の識別されたモジュール及びデータ構造のサブセットを、任意選択的に、記憶する。更に、メモリ102は、上述されていない追加のモジュール及びデータ構造を、任意選択的に、記憶する。
【0104】
いくつかの実施形態において、デバイス100は、デバイス上の機能の既定のセットの動作が排他的にタッチスクリーン及び/又はタッチパッドを介して実行されるデバイスである。機器100の動作のための主要入力制御機器としてタッチスクリーン及び/又はタッチパッドを使用することにより、機器100上の物理的な入力制御機器(プッシュボタン、ダイアル、及び類似物など)の数を、任意選択的に、減らす。
【0105】
排他的にタッチスクリーン及び/又はタッチパッドを介して実行される、既定の機能のセットは、任意選択的に、ユーザインタフェース間のナビゲーションを含む。いくつかの実施形態において、タッチパッドは、ユーザによってタッチされると、機器100上に表示される任意のユーザインタフェースから、メインメニュ、ホームメニュ、又はルートメニュへ機器100をナビゲートする。かかる実施形態において、「メニューボタン」はタッチパッドを使って実装される。いくつかの他の実施形態におい、メニューボタンは、タッチパッドの代わりに、物理的なプッシュボタン又は他の物理的な入力制御機器である。
【0106】
図1Bは、いくつかの実施形態に係る、イベント処理用の例示的コンポーネントを説明するためのブロック図である。いくつかの実施形態において、メモリ102(
図1A)又は370(
図3)は、(例えば、オペレーティングシステム126内の)イベントソータ170及び対応するアプリーション136−1(例えば、上記のアプリケーション137〜151、155、380〜390のいずれか)を有する。
【0107】
イベントソータ170は、イベント情報を受信し、イベント情報を配信するアプリケーション136−1及びアプリケーション136−1のアプリケーションビュー191を決定する。イベントソータ170は、イベントモニタ171及びイベントディスパッチャモジュール174を含む。いくつかの実施形態において、アプリケーション136−1は、アプリケーションがアクティブ又は実行中の時、タッチ感知ディスプレイ112で上に表示される現在のアプリケーションビュー(1つ又は複数)を示す、アプリケーション内部状態192を含む。いくつかの実施形態において、デバイス/グローバル内部状態157は、現在アクティブなアプリケーション(1つ又は複数)を判定する時にイベントソータ170によって使用され、アプリケーション内部状態192は、イベント情報の配信先のアプリケーションビュー191を決定する時にイベントソータ170によって使用される。
【0108】
いくつかの実施形態において、アプリケーション内部状態192は、追加情報として、例えば、アプリケーション136−1が実行を再開する際に用いられる再開情報、アプリケーション136−1により表示されている又は表示の準備ができている情報を示すユーザインタフェース状態情報、ユーザがアプリケーション136−1の以前の状態又はビューに戻ることを可能にするための状態の待ち行列、及びユーザが以前にとったアクションのやり直し/アンドゥの待ち行列のうちの1つ以上を含む。
【0109】
イベントモニタ171は、周辺機器インーフェース118よりイベント情報を受信する。イベント情報は、サブイベント(例えば、マルチタッチジェスチャの一部としての、タッチ感知ディスプレイ112上のユーザタッチ)の情報を含む。周辺機器インタフェース118は、I/Oサブシステム106又は(オーディオ回路機構110を介して)近接センサ166、加速度計(1つ又は複数)168、及び/若しくはマイクロフォン113などのセンサから受信する情報を送信する。周辺機器インタフェース118がI/Oサブシステム106から受信する情報は、タッチ感知ディスプレイ112又はタッチ感知面からの情報を含む。
【0110】
いくつかの実施形態において、イベントモニタ171は、所定の間隔で周辺機器インタフェース118に要求を送信する。これに応じて、周辺機器インタフェース118は、イベント情報を送信する。他の実施形態において、周辺機器ンタフェース118は、重要なイベント(例えば、所定のノイズ閾値を超える、及び/又は所定時間以上の入力を受信すること)がある場合にのみイベント情報を送信する。
【0111】
いくつかの実施形態において、イベントソータ170は更に、ヒットビュー判定モジュール172及び/又はアクティブイベント認識部判定モジュール173を含む。
【0112】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチ感知ディスプレイ112が1つ以上のビューを表示した際に、1つ以上のビュー内のどこにおいてサブイベントが発生したかを判定するためのソフトウェア手続きを提供する。ビューは、ユーザがディスプレイ上で見ることができる制御及びその他の要素で構成されている。
【0113】
アプリケーションに関連付けられたユーザインタフェースの別の態様は、本明細書中では、情報が表示されタッチベースのジェスチャが発生する、アプリケーションビュー又はユーザインタフェースウィンドウと呼ばれることもあるビューのセットである。タッチが検出される(対応するアプリーションの)アプリケーションビューは、アプリケーションのプログラム階層又はビュー階層内のプログラムレベルに、任意選択的に、対応する。例えば、タッチが検出される最低レベルのビューは、任意選択的に、ヒットビューと呼ばれ、適切な入力として認識されるイベントのセットは、少なくとも部分的に、タッチベースのジェスチャを開始する最初のタッチのヒットビューに基づいて、任意選択的に、判定される。
【0114】
ヒットビュー判定モジュール172は、タッチベースのジェスチャのサブイベントに関連した情報を受信する。階層として編成された複数のビューがアプリケーションにある場合は、ヒットビュー判定モジュール172は、ヒットビューを、サブイベントを処理すべき階層の中の最低のビューとして識別する。ほとんどの状況では、ヒットビューは、最初のサブイベント(すなわち、イベント又は潜在的なイベントを形成するサブイベントのシーケンスにおける最初のサブイベント)が発生する最低レベルのビューである。ヒットビューがヒットビュー判定モジュールによって識別されると、ヒットビューは、典型的には、それがヒットビューとして識別された、同じタッチ又は入力ソースに関連する全てのサブイベントを受信する。
【0115】
アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ビュー階層内のどのビュー(1つ又は複数)がサブイベントの特定のシーケンスを受信するべきかを判定する。いくつかの実施形態において、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、ヒットビューのみがサブイベントの特定のシーケンスを受信するべきであると判定する。他の実施形態において、アクティブイベント認識部判定モジュール173は、サブイベントの物理的な位置を含む全てのビューはアクティブに関わっているビューであると判定し、したがって、全てのアクティブに関わっているビューは、サブイベントの特定のシーケンスを受信するべきであると判定する。他の実施形態において、タッチサブイベントがある特定のビューに関連付けられた領域に完全に限定されたとしても、階層の上位のビューはアクティブに関わっているビューのままであるであろう。
【0116】
イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をイベント認識部(例えば、イベント認識部180)に送信する。アクティブイベント認識部判定モジュール173を含む実施形態において、イベントディスパッチャモジュール174は、アクティブイベント認識部判定モジュール173により判定されたイベント認識部にイベント情報を配信する。いくつかの実施形態において、イベントディスパッチャモジュール174は、対応するイベントレシーバーモジュール182により取得されるイベント情報をイベント待ち行列内に記憶する。
【0117】
いくつかの実施形態において、オペレーティングシステム126は、イベントソータ170を含む。あるいは、アプリケーション136−1がイベントソータ170を含む。更に他の実施形態において、イベントソータ170は、スタンドアロンモジュール、又は接触/動きモジュール130などのメモリ102に記憶された他のモジュールの一部である。
【0118】
いくつかの実施形態では、アプリケーション136−1は、そのアプリケーションのユーザインタフェースの各ビュー内で発生するタッチイベントを処理するための命令をそれぞれが含む、複数のイベントハンドラ190及び1つ以上のアプリケーションビュー191を含む。アプリケーション136−1の対応するアプリーションビュー191は、1つ以上のイベント認識部180を含む。典型的に、対応するアプリーョンビュー191は、複数のイベント認識部180を含む。他の実施形態において、イベント認識部180の1つ以上は、ユーザインタフェースキット(図示せず)又はアプリケーション136−1が方法及び他の性質を継承する上位レベルのオブジェクトなど、別個のモジュールの一部である。いくつかの実施形態において、対応するイベントハンドラ190は、データアップデータ176、オブジェクトアップデータ177、GUIアップデータ178、及び/又はイベントソータ170から受信したイベントデータ179のうちの1つ以上を含む。イベントハンドラ190は、アプリケーション内部状態192を更新するために、任意選択的に、データアップデータ176、オブジェクトアップデータ177、又はGUIアップデータ178を利用するか、若しくは呼び出す。あるいは、アプリケーションビュー191の1つ以上は、1つ以上の対応するイベントハンドラ190を備える。また、いくつかの実施形態において、データアップデータ176、オブジェクトアップデータ177、及びGUIアップデータ178の1つ以上が対応するアプリーションビュー191内に含まれている。
【0119】
対応するイベント認識部180は、イベントソータ170からイベント情報(例えば、イベントデータ179)を受信して、そのイベント情報からイベントを特定する。イベント認識部180は、イベントレシーバー182及びイベント比較部184を含む。いくつかの実施形態において、イベント認識部180は更に、メタデータ183及びイベント配布命令188(任意選択的に、サブイベント配布命令を含む)の少なくともサブセットを含む。
【0120】
イベントレシーバー182は、イベントソータ170よりイベント情報を受信する。イベント情報は、例えば、タッチ又はタッチの移動などのサブイベントの情報を含む。サブイベントによっては、イベント情報は、サブイベントの位置などの追加情報を更に含む。サブイベントが、タッチの動きに関わる時、イベント情報は、サブイベントの速度及び方向を、任意選択的に、更に含む。いくつかの実施形態において、イベントは、ある配向から別の配向へ(例えば、ポートレートの配向からランドスケープの配向へ、又はその逆)のデバイスの回転を含み、イベント情報は、デバイスの現在の配向(デバイスの姿勢とも呼ばれる)についての対応する情報を含む。
【0121】
イベント比較部184は、イベント情報を既定のイベント又はサブイベントの定義と比較し、その比較により、イベント又はサブイベントを判定、又はイベント若しくはサブイベントの状態を判定又は更新する。いくつかの実施形態において、イベント比較部184は、イベント定義186を含む。イベント定義186は、イベントの定義(例えば、サブイベントの既定のシーケンス)、例えば、イベント1(187−1)、イベント2(187−2)、及びその他を含有する。いくつかの実施形態において、イベント187内のサブイベントは、例えば、タッチ開始、タッチ終了、タッチの移動、タッチの中止、及び複数のタッチを含む。ある実施例において、イベント1(187−1)の定義は、表示されたオブジェクト上のダブルタップである。ダブルタップは、例えば、表示されたオブジェクト上の所定の段階についての第1のタッチ(タッチ開始)、所定の段階についての第1のリフトオフ(タッチ終了)、表示されたオブジェクト上の所定の段階についての第2のタッチ(タッチ開始)、及び所定の段階についての第2のリフトオフ(タッチ終了)を含む。別の実施形態において、イベント2(187−2)の定義は、表示されたオブジェクト上のドラッギングである。ドラッギングは、例えば、表示されたオブジェクト上の所定の段階についてのタッチ(又は接触)、タッチ感知ディスプレイ112にわたるタッチの移動、及びタッチのリフトオフ(タッチ終了)を含む。いくつかの実施形態において、イベントは、1つ以上の関連するイベントハンドラ190についての情報も含む。
【0122】
いくつかの実施形態において、イベント定義187は、対応するユーザインタフェースオブジェクト用のイベントの定義を含む。いくつかの実施形態において、イベント比較部184は、サブイベントに関連付けられたユーザインタフェースオブジェクトを判定するヒットテストを実行する。例えば、3つのユーザインタフェースオブジェクトがタッチ感知ディスプレイ112に表示されるアプリケーションビューにおいて、タッチ感知ディスプレイ112上でタッチが検出されると、イベント比較部184は、3つのユーザインタフェースオブジェクトのうちのどれがタッチ(サブイベント)に関連付けられているかを判定するためのヒットテストを行う。表示されたそれぞれのオブジェクトが、対応するイベントハンドラ190に関連付けられている場合、イベント比較部はヒットテストの結果を用いて、アクティブ化する必要のあるイベントハンドラ190を判定する。例えば、イベント比較部184は、サブイベント及びヒットテストのトリガとなるオブジェクトに関連付けられたイベントハンドラを選択する。
【0123】
いくつかの実施形態では、対応するイベント187に関する定義はまた、サブイベントのシーケンスがイベント認識部のイベントタイプに相当するか否かが判定されるまで、イベント情報の配信を遅延させる、遅延作用も含む。
【0124】
対応するイベント認識部180は、一連のサブイベントがイベント定義186のイベントのいずれとも一致しないと判断した場合、対応するイベント認識部180は、イベント不可能、イベント失敗、又はイベント終了の状態に入り、その後は、タッチベースのジェスチャの次のサブイベントを無視する。この状況では、もしあれば、ヒットビューについてアクティブのままである他のイベント認識部は、進行中のタッチベースのジェスチャのサブイベントの追跡及び処理を続行する。
【0125】
いくつかの実施形態において、対応するイベント認識部180は、構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はイベント配信システムがアクティブに関わっているイベント認識部にどのようにサブイベント配信を実行するかについて示すリストを持つメタデータ183を含む。いくつかの実施形態において、メタデータ183は、イベント認識部が互いにどのように対話し得るかについて示す構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はリストを含む。いくつかの実施形態において、メタデータ183は、構成可能なプロパティ、フラグ、及び/又はサブイベントがビュー階層又はプログラム階層内の様々なレベルに配信されるかどうかを示すリストを含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、対応するイベント認識部180は、イベントの1つ以上の特定のサブイベントが認識された時に、イベントに関連付けられたイベントハンドラ190をアクティブ化する。いくつかの実施形態において、対応するイベント認識部180は、イベントハンドラ190に、イベントに関連付けられたイベント情報を配信する。イベントハンドラ190をアクティブ化することと、対応するヒットビューにサブイベントを送信(及び送信を延期する)することとは、区別される。いくつかの実施形態において、イベント認識部180は、認識されたイベントに関連付けられたフラグをスローし、フラグに関連付けられたイベントハンドラ190はフラグをキャッチし、既定の処理を実行する。
【0127】
いくつかの実施形態において、イベント配信命令188は、イベントハンドラをアクティブ化せずにサブイベントに関するイベント情報を配信するサブイベント配信命令を含む。その代わりに、サブイベント配信命令は、一連のサブイベントに関連したイベントハンドラ又はアクティブに関わっているビューにイベント情報を配信する。一連のサブイベント又はアクティブに関わっているビューに関連付けられているイベントハンドラは、イベント情報を受信し、所定の処理を実行する。
【0128】
いくつかの実施形態において、データアップデータ176は、アプリケーション136−1で使用されるデータを作成及び更新する。例えば、データアップデータ176は、連絡先モジュール137で使用される電話番号を更新したり、ビデオプレーヤモジュール145で使用されるビデオファイルを記憶したりする。いくつかの実施形態において、オブジェクトアップデータ177は、アプリケーション136−1で使用されるオブジェクトを作成及び更新する。例えば、オブジェクトアップデータ176は、新たなユーザインタフェースオブジェクトを作成したり、ユーザインタフェースオブジェクトの位置を更新したりする。GUIアップデータ178は、GUIを更新する。例えば、GUIアップデータ178は、表示情報を準備し、タッチ感知ディスプレイ上に表示するため、表示情報をグラフィックモジュール132に送信する。
【0129】
いくつかの実施形態では、イベントハンドラ(1つ又は複数)190は、データアップデータ176、オブジェクトアップデータ177、及びGUIアップデータ178を含むか、若しくはそれらに対するアクセスを有する。いくつかの実施形態において、データアップデータ176、オブジェクトアップデータ177、及びGUIアップデータ178は、対応するアプリーション136−1又はアプリケーションビュー191の単一のモジュールに含まれる。他の実施形態において、それらは、2つ以上のソフトウェアモジュールに含まれる。
【0130】
タッチ感知ディスプレイ上のユーザのタッチのイベント処理に関する前述の論考はまた、入力デバイスを使用して多機能デバイス100を動作させるための他の形態のユーザ入力にも適用されるが、その全てがタッチスクリーン上で開始されるわけではないことが理解されよう。例えば、単一又は複数のキーボードの押圧又は保持に、任意選択的に、合わせたマウスの移動及びマウスボタンの押圧、タッチパッド上でのタップ、ドラッグ、スクロール等の接触移動、ペンスタイラス入力、機器の移動、口頭での命令、検出された眼球運動、バイオメトリック入力、及び/又はこれらの任意の組み合わせが、認識対象のイベントを画成するサブイベントに相当する入力として、任意選択的に、利用される。
【0131】
図2は、いくつかの実施形態に係る、タッチスクリーン112を有するポータブル多機能デバイス100を示す図である。タッチスクリーンは、ユーザインタフェース(UI)200内に1つ以上のグラフィックを、任意選択的に、表示する。後述する実施形態並びに本実施形態において、ユーザは、例えば、1本以上の指202(図には、正確な縮尺率では描かれていない)又は1つ以上のスタイラス203(図には、正確な縮尺率では描かれていない)を用いてグラフィック上でジェスチャを行うことにより、グラフィックのうちの1つ以上を選択できる。いくつかの実施形態において、ユーザが1つ以上のグラフィックとの接触を断った際に、1つ以上のグラフィックの選択が生じる。いくつかの実施形態において、ジェスチャは、1回以上のタップ、1回以上のスワイプ(左から右へ、右から左へ、上方向へ、及び/又は下方向へ)、及び/又は機器100と接触した指のローリング(右から左へ、左から右へ、上方向へ、及び/又は下方向へ)を、任意選択的に、含む。いくつかの実装又は状況において、グラフィックとの偶発的な接触は、グラフィックを選択しない例えば、選択に相当するジェスチャがタップである場合、アプリケーションアイコンの上をスワイプするスワイプジェスチャは、対応するアプリケーションを、任意選択的に、選択しない。
【0132】
デバイス100はまた、「ホーム」又はメニューボタン204などの、1つ以上の物理ボタンも任意選択的に含む。前述のように、メニューボタン204は、機器100上で、任意選択的に、実行するアプリケーションのセット内の任意のアプリケーション136へのナビゲーションに、任意選択的に、使用される。あるいは、いくつかの実施形態において、メニューボタンは、タッチスクリーン112に表示されたGUIにおけるソフトキーとして実装されている。
【0133】
ある実施形態において、デバイス100は、タッチスクリーン112、メニューボタン204、デバイスへの電源をオン/オフしてデバイスをロックするためのプッシュボタン206、音量調節ボタン(1つ又は複数)208、受信者識別モジュール(SIM)カードスロット210、ヘッドセットジャック212、及びドッキング/充電用外部ポート124を含む。プッシュボタン206は、ボタンを押して押された状態を既定の時間保ち続けることで、機器上の電源をオン/オフし、ボタンを押して既定の時間間隔が経過する前にボタンを解放することにより機器をロックし、及び/又は機器をロック解除若しくはロック解除処理を開始するために、任意選択的に、用いる。代替的実施形態において、機器100はまた、マイクロフォン113を通して、一部の機能をアクティブ化し、又は非アクティブ化するための口頭入力を受け付ける。また、機器100は、タッチスクリーン112への接触の強度を検出するための1つ以上の接触強度センサ165及び/又は機器100のユーザの触覚出力を生成するための1つ以上の触覚出力生成器167を、任意選択的に、含む。
【0134】
図3は、いくつかの実施形態に係る、ディスプレイ及びタッチ感知面を備えた例示的な多機能デバイスのブロック図である。デバイス300は、ポータブルでなくてもよい。いくつかの実施形態では、デバイス300は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、マルチメディア再生デバイス、ナビゲーションデバイス、教育デバイス(子供の学習玩具など)、ゲームシステム、又は制御デバイス(例えば、家庭用又は産業用コントローラ)である。デバイス300は、典型的には、1つ以上の処理ユニット(CPU)310、1つ以上のネットワーク又は他の通信インタフェース360、メモリ370、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ以上の通信バス320を含む。通信バス320は、システム構成要素間の通信を相互接続及び制御する回路(チップセットと称することがある)を、任意選択的に含む。デバイス300は、典型的にはタッチスクリーンディスプレイである、ディスプレイ340を備える、入出力(I/O)インタフェース330を含む。入出力インタフェース330は、また、キーボード及び/又はマウス(又は他のポインティングデバイス)350並びにタッチパッド355、デバイス300上に触知出力を発生させるための(例えば、
図1Aを参照して上述された触知出力発生器(1つ又は複数)167と同様の)触知出力発生器357、センサ359(例えば、光センサ、加速度センサ、近接センサ、タッチ感知センサ、及び/又は
図1Aを参照して上述された接触強度センサ(1つ又は複数)165と同様の接触強度センサ)を、任意選択的に含む。メモリ370は、DRAM、SRAM、DDR RAM、又は他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスなどの、高速ランダムアクセスメモリを含み、また任意選択的に、1つ以上の磁気ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスなどの、不揮発性メモリを含む。メモリ370は、CPU(1つ又は複数)310からは離れて位置する1つ以上の記憶機器を、任意選択的に、含む。いくつかの実施形態において、メモリ370は、ポータブル多機能機器100(
図1A)のメモリ102に記憶されたプログラム、モジュール、及びデータ構造に類似な、プログラム、モジュール、及びデータ構造、又はそれらのサブセットを記憶する。更に、メモリ370は、携帯型多機能機器100のメモリ102内に存在しない追加プログラム、モジュール、及びデータ構造を記憶し得る。例えば、機器300のメモリ370は、描画モジュール380、プレゼンテーションモジュール382、文書作成モジュール384、ウェブサイト作成モジュール386、ディスクオーサリングモジュール388、及び/又はスプレッドシートモジュール390を、任意選択的に記憶するが、携帯型多機能機器100(
図1A)のメモリ102は、これらのモジュールを、任意選択的に記憶しない。
【0135】
上記で特定された
図3の要素のそれぞれは、任意選択的に、前述のメモリデバイスのうちの1つ以上に記憶される。上記で識別されたモジュールのそれぞれは、上述した機能を実行するための命令セットに相当する。上述の識別されたモジュール又はプログラム(すなわち、命令セット)は、別個のソフトウェアプログラム、手順、又はモジュールとして実施される必要はなく、したがって、様々な実施形態において、これらのモジュールの様々なサブセットが、任意選択的に、組み合わされるか、又は別の方法で再配置される。いくつかの実施形態において、メモリ370は、上述の識別されたモジュール及びデータ構造のサブセットを、任意選択的に記憶する。更に、メモリ370は、上述されていない追加のモジュール及びデータ構造を、任意選択的に記憶する。
【0136】
ここで、ポータブル多機能デバイス100上に任意選択的に実装される、ユーザインタフェース(「UI」)の実施形態に注意を向ける。
【0137】
図4Aは、いくつかの実施形態に係る、ポータブル多機能デバイス100上のアプリケーションのメニューの例示的ユーザインタフェースを示す。同様のユーザインタフェースが機器300上に。任意選択的に、実装され得る。いくつかの実施形態において、ユーザインタフェース400は次の要素若しくはそのサブセット又はスーパーセットを有する:
●セルラー信号及びWi−Fi信号などの無線通信(1つ又は複数)に関する信号強度インジケータ(1つ又は複数)402、
●時刻404、
●Bluetooth(登録商標)インジケータ405、
●バッテリ状態インジケータ406、
●以下のような、頻繁に使用されるアプリケーション用のアイコンを有するトレイ408、
○不在着信又は音声メールメッセージの数のインジケータ414を任意選択的に含む、「電話」とラベル付けされる、電話モジュール138用のアイコン416、
○未読電子メールの数のインジケータ410を任意選択的に含む、「メール」とラベル付けされた、電子メールクライアントモジュール140用のアイコン418、
○「ブラウザ」とラベル付けされた、ブラウザモジュール147用のアイコン420、及び、
○「iPod」とラベル付けされた、iPod(Apple Inc.の商標)モジュール152とも称されるビデオ及び音楽再生モジュール152用のアイコン422、並びに、
●以下のような、他のアプリケーション用のアイコン、
○「テキスト」とラベル付けされた、IMモジュール141用のアイコン424、
○「カレンダー」とラベル付けされた、カレンダーモジュール148用のアイコン426、
○「写真」とラベル付けされた、画像管理モジュール144用のアイコン428、
○「カメラ」とラベル付けされた、カメラモジュール143用のアイコン430、
○「オンラインビデオ」とラベル付けされた、オンラインビデオモジュール155用のアイコン432、
○「株価」とラベル付けされた、株価ウィジェット149−2用のアイコン434、
○「マップ」とラベル付けされた、地図モジュール154用のアイコン436、
○「天気」とラベル付けされた、気象ウィジェット149−1用のアイコン438、
○「時計」とラベル付けされた、アラーム時計ウィジェット149−4用のアイコン440、
○「トレーニングサポート」とラベル付けされた、トレーニングサポートモジュール142用のアイコン442、
○「メモ」とラベル付けされた、メモモジュール153用のアイコン444、及び
○デバイス100及びその種々のアプリケーション136に対する設定へのアクセスを提供する、設定アプリケーション又はモジュール用のアイコン446。
【0138】
図4Aに示されているアイコンのラベルは、単に例示的であることが理解されよう。例えば、映像及びミュージックプレーヤモジュール152のアイコン422は、「ミュージック」又は「ミュージックプレーヤ」としてラベル付けされている。他のラベルは、様々なアプリケーション用に用いられ得る。いくつかの実施形態では、対応するアプリケーションアイコンに対するラベルは、対応するアプリケーションアイコンに相当するアプリケーションの名前を含む。いくつかの実施形態において、特定のアプリケーションアイコンのラベルは、特定のアプリケーションアイコンに相当するアプリケーションの名前とは異なる。
【0139】
図4Bは、ディスプレイ450(例えば、タッチスクリーンディスプレイ112)とは別個のタッチ感知面451(例えば、
図3のタブレット又はタッチパッド355)を備えたデバイス(例えば、
図3のデバイス300)上の例示的なユーザインタフェースを示す。デバイス300は、また、タッチ感知面451上の接触の強度を検出するための、1つ以上の接触強度センサ(例えば、センサ357のうちの1つ以上)、及び/又はデバイス300のユーザに対する触知出力を発生させるための、1つ以上の触知出力発生器359を、任意選択的に含む。
【0140】
以下の実施例のうちの一部は、タッチスクリーンディスプレイ112上の入力(タッチ感知面とディスプレイとが組み合わされている場合)を参照して説明されるが、いくつかの実施形態では、デバイスは、
図4Bに示すように、ディスプレイとは別個のタッチ感知面上で入力を検出する。いくつかの実施形態において、タッチ感知面(例えば、
図4Bの451)は、ディスプレイ(例えば、450)上の主軸(例えば、
図4Bの453)に相当する主軸(例えば、
図4Bの452)を有する。これらの実施形態によれば、デバイスは、ディスプレイ上の対応するロケーションに相当するロケーション(例えば、
図4Bにおいて、460は468と対応し、462は470と対応する)でのタッチ感知面451との接触(例えば、
図4Bの460及び462)を検出する。このように、タッチ感知面がディスプレイとは別々のものである場合、タッチ感知面(例えば、
図4Bの451)上でデバイスによって検出されたユーザ入力(例えば、接触460及び462、及びそれらの移動)は、多機能デバイスのディスプレイ(例えば、
図4Bの450)上のユーザインタフェースを操作するためにデバイスによって使用される。同様の方法が、本明細書に記載の他のユーザインタフェースに、任意選択的に使用されることを理解されたい。
【0141】
更には、以下の説明は、主に指入力(例えば、指の接触、指のタップジェスチャ、指のスワイプジェスチャ)を参照して説明されるが、いくつかの実施形態では、それらの指入力のうちの1つ以上は、別の入力デバイスからの入力(例えば、マウスに基づく入力又はスタイラス入力)で置き換えられることを理解されたい。例えば、スワイプジェスチャは、任意選択的に、(例えば、接触の代わりに)マウスクリックと置換され、その後、(例えば、接触の移動の代わりに)スワイプの経路に沿ってカーソルの移動が行われる。別の実施例として、タップジェスチャは、(例えば、接触の検出に続いて接触の検出を停止する代わりに)カーソルがタップジェスチャの位置上に配置される間に、任意選択的に、マウスクリックと置換される。同様に、複数のユーザ入力が同時に検出される時、複数のコンピュータマウスが同時に、任意選択的に用いられ、又はマウスと指接触が同時に用いられることが理解されよう。
【0142】
本明細書で使用される時に、用語「フォーカスセレクタ」とは、ユーザが対話しているユーザインタフェースの現在の部分を示す、入力要素を指す。カーソル又は他のロケーションマーカを含む実装において、カーソルは、タッチ感知面(例えば、
図3のタッチパッド355、又は
図4Bのタッチ感知面451)上で入力(例えば、押圧入力)が検出された時に、カーソルが特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウィンドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)の上にある時、「フォーカスセレクタ」として機能し、特定のユーザインタフェース要素が、検出された入力に従って調節される。タッチスクリーンディスプレイ上のユーザインタフェース要素との直接的なやりとりを可能にする、タッチスクリーンディスプレイ(例えば、
図1Aのタッチ感知ディスプレイシステム112、又は
図4Aのタッチスクリーン112)を含む一部の実装では、タッチスクリーン上で検出される接触が「フォーカスセレクタ」の役割を果たすため、入力(例えば、接触による押圧入力)が、タッチスクリーンディスプレイ上の特定のユーザインタフェース要素(例えば、ボタン、ウィンドウ、スライダ、又は他のユーザインタフェース要素)のロケーションで検出されると、その特定のユーザインタフェース要素が、検出された入力に従って調節される。いくつかの実装において、(例えば、タブキー又は矢印キーを使ったフォーカスの1つのボタンから別のボタンへの移動により)タッチスクリーン上の対応するカーソルの移動又は接触の移動なしに、フォーカスが、ユーザインタフェースの1つの領域からユーザインタフェースの別の領域に移動される。これらの実装において、フォーカスセレクタは、ユーザインタフェースの異なる領域間でのフォーカスの移動に従って移動する。フォーカスセレクタが取る特定のフォームに関係なく、フォーカスセレクタは、全体的に、ユーザのユーザインタフェースとの意図した(例えば、ユーザが対話したいと思っているユーザインタフェースの要素を機器に指示することによる)対話を伝達するように、ユーザによって制御されたユーザインタフェース要素(又は、タッチスクリーンディスプレイ上の接触)である。例えば、押圧入力がタッチ感知面(例えば、タッチパッド又はタッチスクリーン)上で検出された時に対応するボタンの上にあるフォーカスセレクタ(例えば、カーソル、接触又は選択ボックス)の位置は、(機器のディスプレイ上に示されている他のユーザインタフェース要素とは反対に)ユーザが、対応するボタンをアクティブ化しようとしていることを指示する。
【0143】
以下で説明されるユーザインタフェースの図は、1つ以上の強度閾値(例えば、接触検出強度閾値IT
0、軽押圧強度閾値IT
L、深い押圧強度閾値IT
D、及び/又は1つ以上の他の強度閾値)に対する、タッチ感知面上の接触の現在の強度を示す、様々な強度の図表を含む。この強度図は、典型的には、表示されるユーザインタフェースの一部ではないが、それらの図の解釈に役立てるために提供される。いくつかの実施形態では、軽い押圧強度閾値は、典型的には物理マウスのボタン又はトラックパッドのクリックに関連付けられた動作を、デバイスが実行することになる強度に相当する。いくつかの実施形態では、深い押圧強度閾値は、典型的には物理マウスのボタン又はトラックパッドのクリックに関連付けられた動作とは異なる動作を、デバイスが実行することになる強度に相当する。いくつかの実施形態では、軽い押圧強度閾値を下回る(例えば、かつ、それを下回ると接触がもはや検出されない名目の接触検出強度閾値IT
0を上回る)強度で接触が検出される場合、デバイスは、軽い押圧強度閾値又は深い押圧強度閾値に関連付けられた動作を実行することなく、タッチ感知面上の接触の移動に従って、フォーカスセレクタを移動させることになる。全般的には、特に明記しない限り、これらの強度閾値は、異なるユーザインタフェースのセット間でも一貫している。
【0144】
軽い押圧強度閾値IT
Lを下回る強度から、軽押圧強度閾値IT
Lと深い押圧強度閾値IT
Dとの間の強度への、接触の強度の増大は、「軽い押圧」入力と称される場合がある。深い押圧強度閾値IT
Dを下回る強度から、深い押圧強度閾値IT
Dを上回る強度への、接触の強度の増大は、「深い押圧」入力と称される場合がある。接触検出強度閾値IT
0を下回る強度から、接触検出強度閾値IT
0と軽い押圧強度閾値IT
Lとの間の強度への、接触の強度の増大は、タッチ面上の接触の検出と称される場合がある。接触検出強度閾値IT
0を上回る強度から、接触強度閾値IT
0を下回る強度への、接触の強度の減少は、タッチ面からの接触のリフトオフの検出と称される場合がある。いくつかの実施形態では、IT
0はゼロである。いくつかの実施形態では、IT
0はゼロよりも大きい。一部の図では、影付きの円又は楕円が、タッチ感知面上の接触の強度を表すために使用される。一部の図では、影なしの円又は楕円は、対応する接触の強度を指定することなく、タッチ感知面上の対応する接触を表すために使用される。
【0145】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態では、1つ以上の動作は、対応する押圧入力を含むジェスチャの検出に応答して、又は対応する接触(又は、複数の接触)で実行される対応する押圧入力の検出に応答して実行され、それらの対応する押圧入力は、少なくとも部分的に、押圧入力強度閾値を上回る接触(又は、複数の接触)の強度の増大の検出に基づいて検出される。いくつかの実施形態では、対応する動作は、押圧入力強度閾値を上回る、対応する接触の強度の増大(例えば、対応する押圧入力の「ダウンストローク」)の検出に応答して、実行される。いくつかの実施形態では、押圧入力は、押圧入力強度閾値を上回る、対応する接触の強度の増大、及び後続の押圧入力強度閾値を下回る接触の強度の減少を含み、対応する動作は、その後続の押圧入力閾値を下回る対応する接触の強度の減少(例えば、対応する押圧入力の「アップストローク」)の検出に応答して、実行される。
【0146】
いくつかの実施形態では、デバイスは、「ジッタ」と呼ばれる場合がある偶発的入力を回避するために、強度ヒステリシスを採用し、デバイスは、押圧入力強度閾値との既定の関連性を有するヒステリシス強度閾値を、定義又は選択する(例えば、ヒステリシス強度閾値は、押圧入力強度閾値よりもX強度単位低いか、又は、ヒステリシス強度閾値は、押圧入力強度閾値の75%、90%、若しくは何らかの妥当な比率である)。それゆえ、いくつかの実施形態では、押圧入力は、押圧入力強度閾値を上回る、対応する接触の強度の増大、及び後続の、押圧入力強度閾値に相当するヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少を含み、対応する動作は、そのヒステリシス強度閾値を下回る、後続の対応する接触の強度の減少(例えば、対応する押圧入力の「アップストローク」)の検出に応答して、実行される。同様に、いくつかの実施形態では、押圧入力は、デバイスが、ヒステリシス強度閾値以下の強度から、押圧入力強度閾値以上の強度への、接触の強度の増大、及び任意選択的に、ヒステリシス強度以下の強度への、後続の接触の強度の減少を検出する場合にのみ、検出され、対応する動作は、その押圧入力(例えば、状況に応じて、接触の強度の増大、又は接触の強度の減少)の検出に応答して、実行される。
【0147】
説明を容易にするために、押圧入力強度閾値に関連付けられた押圧入力に応答して、又はその押圧入力を含むジェスチャに応答して実行される動作の説明は、押圧入力強度閾値を上回る接触の強度の増大、ヒステリシス強度閾値を下回る強度から押圧入力強度閾値を上回る強度への接触の強度の増大、押圧入力強度閾値を下回る接触の強度の減少、及び/又は押圧入力強度閾値に相当するヒステリシス強度閾値を下回る接触の強度の減少のいずれかの検出に応答して、任意選択的にトリガされる。更には、押圧入力強度閾値を下回る、接触の強度の減少の検出に応答して、動作が実行されるとして説明される実施例では、その動作は、押圧入力強度閾値に相当し、かつ押圧入力強度閾値よりも低い、ヒステリシス強度閾値を下回る、接触の強度の減少の検出に応答して、任意選択的に実行される。
ユーザインタフェース及び関連するプロセス
動作実行中にユーザインタフェースをズームする
【0148】
多くの電子デバイスは、ユーザ入力に反応するグラフィカルユーザインタフェースを有しており、ユーザはユーザ入力に従って動作の実行(例えば、ドキュメントのスクロール、ユーザインタフェースオブジェクトの移動)を要求することができる。いくつかの状況において、ユーザは、より高い精度を得るために、ズームインされたユーザインタフェースで動作を実行することを希望している。既存の方法だと、ユーザは、動作の最中にユーザインタフェースをズームしたい場合に、その動作を停止する必要があるか、あるいはその動作を部分的に完了してインタフェースをズームし、その後その動作を再開する必要がある。以下に記載の実施形態は、ユーザが、動作をアクティブ化しているジェスチャ又は接触と同じ連続的なジェスチャ又は接触を用いてユーザインタフェースをズームイン又はズームアウトできるようにすることにより、既存の方法を改善する。ユーザは、その動作をアクティブ化する目的で使用されたジェスチャ又は接触の強度を変更して、そのユーザインタフェースをズームイン又はズームアウトする。それゆえ、ユーザは、円滑なジェスチャ又は接触入力で動作をアクティブ化し、ユーザインタフェースをズームすることができる。
【0149】
図5A〜
図5Wは、いくつかの実施形態に係る、動作実行中にユーザインタフェースをズームするための例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図のユーザインタフェースを使って、
図6A〜
図6Dの処理を含む、以下で説明される処理を例示する。
図5A〜
図5Wは、軽い押圧強度閾値(例えば、「IT
L」)及び深い押圧強度閾値(例えば、「IT
D」)を含む複数の強度閾値に対する、タッチ感知面上の接触の現在の強度を示す、強度の図表を含む。いくつかの実施形態では、「IT
L」を参照して以下で説明されるものと同様の動作は、異なる強度閾値(例えば、「IT
D」)を参照して実行される。
【0150】
いくつかの実施形態では、デバイスは、別個のディスプレイ(例えば、ディスプレイ450)及び別個のタッチ感知面(例えば、タッチ感知面451)を備える電子デバイスである。いくつかの実施形態では、デバイスは、ポータブル多機能デバイス100であり、ディスプレイは、タッチ感知ディスプレイシステム112であり、タッチ感知面は、ディスプレイ上に触知出力発生器167を含む(
図1A)。説明の便宜上、
図5A〜
図5W及び
図6A〜
図6Dを参照して説明される実施形態について、ディスプレイ450及び別々のタッチ感知面451を参照して論じるが、
図5A〜
図5Wに説明されるユーザインタフェースをタッチ感知ディスプレイシステム112上の表示する間に、タッチ感知ディスプレイシステム112上で
図5A〜
図5Wに説明される接触を検出することに応答して、タッチ感知ディスプレイシステム112を有するデバイス上で、類似する動作が、任意選択的に実行される。そのような実施形態では、フォーカスセレクタは、任意選択的に、カーソル18910の代わりに、対応する接触、接触に相当する代表点(例えば、対応する接触の重心又は対応する接触と関連付けられた点)、又はタッチ感知ディスプレイシステム112上で検出される2つ以上の接触の重心である。
【0151】
図5Aは、デバイス(例えば、デバイス300、デバイス100)のディスプレイ450(例えば、ディスプレイ340、タッチスクリーン112)上に表示されたアプリケーションウィンドウ18904を示す。アプリケーションウィンドウ18904は、アプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、電子メールアプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、描画アプリケーション、スプレッドシート、プレゼンテーションなど)と関連付けられている。
【0152】
ドキュメント18906がアプリケーションウィンドウ18904に表示されている。ドキュメント18906は、
図5Aのズームレベル18906−aで表示されている。ドキュメント18906は、任意選択的に、描画又はプレゼンテーションドキュメントである。ドキュメント18906は、オブジェクト18908−1、18908−2、及び18908−3を含む。カーソル18910もまた、ディスプレイ450上に表示される。カーソル18910は、フォーカスセレクタの一実施例である。
図5Aでは、接触18912の強度がIT
0とIT
Lとの間である時に、デバイスが、ユーザインタフェースオブジェクト18908−1の上にあるカーソル18910の移動に相当するロケーション18912への接触18912の移動18911を検出する。
図5Bでは、カーソル18910が、オブジェクト18908−1の上に位置し、オブジェクト18908−1に焦点を置く。
【0153】
図5Bは、デバイスのタッチ感知面451上で検出された接触18912を示している。
図5A〜
図5Bにおいて、デバイスは、
図5AにおけるIT
0とIT
Lとの間の強度から、
図5BにおけるIT
Lを上回る強度への接触18912の強度の増大を検出する。
図5A〜
図5Bにおける接触18912の強度の増大を検出したことに応答して、デバイスはオブジェクト18908−1を選択する。
【0154】
図5B〜
図5Cでは、オブジェクト18908−1が選択されている間に、タッチ感知面451上で接触18912の移動18914が検出される。移動18914は、タッチ感知面451上で、接触18912を
図5Bのロケーション18912−aから
図5Cのロケーション18912−bへと移動させる。接触18912の移動18914の検出に応答して、カーソル18910が、ディスプレイ450上のロケーション18910−aからロケーション18910−bへと移動し、
図5Cに示すとおり、オブジェクト18908−1が、ディスプレイ450上のロケーション18908−1−aからロケーション18908−1−bへと移動し、オブジェクト18908−1が、接触18912の移動18914に従ってロケーション18908−1−bへとドラッグされる。
図5A〜
図5Cでは、接触18912がタッチ感知面451上で連続的に検出される。
【0155】
図5C〜
図5Dは、連続的に検出された接触18912の強度が、
図5CにおけるIT
LとIT
Dとの間の強度から、
図5DにおけるIT
Dを上回る強度へと増大する様子を示す。
図5C〜
図5Dにおける接触18912の強度の増大の検出に応答して、デバイスは、
図5Cのズームレベル18906−aから
図5Dのズームレベル18906−bへとドキュメント18906をズームし、オブジェクト18908−1、18908−2、及び18908−3がドキュメント18906のズームに従って同時に拡張される。
【0156】
いくつかの実施形態において、ズームレベル18906−bは既定のズームレベルである。他のいくつかの実施形態において、ズームレベル18906−bは、接触18912の最大強度に従って動的に選択される(例えば、ズームレベル18906−bは、接触18912の最大強度に基づいてズームレベルの範囲から選択される)。他のいくつかの実施形態において、ズームレベル18906−bは、接触18912の現在強度に従って動的に選択される(例えば、ズームレベル18906−bは、接触18912の現在強度に基づいてズームレベルの範囲から選択される)。
【0157】
図5E〜
図5Fは、ドキュメント18906がズームレベル18906−bで表示されている時に、オブジェクト18908−1がまだ選択されている間にデバイスがタッチ感知面451上での接触18912の移動18916を検出する様子を示す。移動18916は、タッチ感知面451上で、接触18912を
図5Eのロケーション18912−bから
図5Fのロケーション18912−cへと移動させる。接触18912の移動18916の検出に応答して、カーソル18910がディスプレイ450上で
図5Eのロケーション18910−bから
図5Fのロケーション18910−cへと移動し、オブジェクト18908−1がディスプレイ450上で
図5Eのロケーション18908−1−bから
図5Fのロケーション18908−1−cへと移動する。オブジェクト18908−1が、接触18912の移動18916に従ってロケーション18908−1−cへとドラッグされる。ドキュメント18906は、(例えば、接触18912が、IT
Dを上回る強度か、又はIT
Dと関連付けられており、かつIT
Dを下回るヒステリシス強度閾値を有し続ける間は、)依然としてズームレベル18906−bのままである。この時点で、接触18912は、任意選択的に、タッチ感知面451からリフトオフされて、オブジェクト18908−1の移動を完了する(例えば、
図5G及び
図5Hに図示)。いくつかの実施形態においては、タッチ感知面451上で接触が引き続き検出された場合であっても、IT
L未満への、又はIT
Lと関連付けられており、かつIT
Lを下回るヒステリシス強度閾値未満への接触18912の強度の減少を検出したことに応答して、オブジェクト18908−1の移動が完了する。
【0158】
図5G〜
図5Hにおいて、接触18912は、接触18912の移動18916を検出した後、任意選択的にタッチ感知面451からリフトオフされる。いくつかの実施形態においては、接触18912のリフトオフの検出に応答して、ドキュメント18906が
図5Gに示すとおりズームレベル18906−aに戻り、オブジェクト18908−1、18908−2、及び18908−3も、ドキュメント18906がズームレベル18906−aに戻るのと共にズームレベルを戻す。いくつかの実施形態においては、接触18912のリフトオフの検出に応答して、ドキュメント18906が
図5Hに示すとおりズームレベル18906−bに留まり、オブジェクト18908−1、18908−2、18908−3はドキュメント18906と共にズームレベルを維持する。
【0159】
図5F及び
図5Iでは、接触18912の強度が、接触18912の移動18916を検出した後、任意選択的に、接触18912からリフトオフせずに減少する。例えば、
図5F及び
図5Iは、接触18912の強度が、
図5FにおけるIT
Dを上回る強度から、
図5IにおけるIT
LとIT
Dとの間の強度へと減少する様子を示す。
図5F及び
図5Iにおける接触18912の強度の減少の検出に応答して、ドキュメント18906は、
図5Iに示すとおり、ズームレベル18906−bからズームレベル18906−cへとズームし、オブジェクト18908−1、18908−2、及び18908−3も、ドキュメント18906と共にズームする。
【0160】
図5I〜
図5Jでは、接触18912の強度が接触18912からリフトオフせずに引き続き減少する。例えば、
図5I〜
図5Jは、接触18912の強度が、
図5IにおけるIT
LとIT
Dとの間の強度から、
図5JにおけるIT
0とIT
Lとの間の強度へと減少する様子を示す。
図5I〜
図5Jにおける接触18912の強度の減少の検出に応答して、ドキュメント18906は、
図5Jに示すとおり、ズームレベル18906−cからズームレベル18906−aへとズームし、オブジェクト18908−1、18908−2、及び18908−3も、ドキュメント18906と共にズームする。ズームレベル18906−cは、ズームレベル18906−a及び18906−bとは異なる。例えば、ズームレベル18906−cは、任意選択的に、ズームレベル18906−aよりも高いが、ズームレベル18906−bよりは低い。
【0161】
図5Kは、ディスプレイ450上に表示されたアプリケーションウィンドウ18920を示す。アプリケーションウィンドウ18920は、アプリケーションウィンドウ18904と同様、アプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、電子メールアプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、描画アプリケーション、スプレッドシート、プレゼンテーションなど)と関連付けられている。ドキュメント18922がアプリケーションウィンドウ18920に表示されている。ドキュメント18922は、ズームレベル18922−aで表示されている。ドキュメント18922は、任意選択的に、ウェブページ、ワードプロセッシングドキュメント、又はテキストドキュメントである。ドキュメント18922は、コンテンツ18924(例えばテキスト)を含む。
図5Kでは、コンテンツ18924の一部分18924−aがドキュメント18922に表示される。
【0162】
図5Kは、タッチ感知面451上で検出された接触18926を示している。接触18926は、閾値IT
0とIT
Lとの間の強度を有する。
図5K〜
図5Lでは、タッチ感知面451上で接触18926の移動18928が検出される。移動18928は、タッチ感知面451上で、接触18926を
図5Kのロケーション18926−aから
図5Lのロケーション18926−bへと移動させる。接触18926の移動18928の検出に応答して、ドキュメント18922がスクロールされる。
図5Lに示すとおり、ドキュメント18922のスクロールに従って、コンテンツ18924の一部分18924−bが表示される。
【0163】
移動18928の後、接触18926がリフトオフされ、その後、
図5Mに示すとおり、タッチ感知面451上で新しい接触18930が検出される。接触18930は、IT
0とIT
Lとの間の強度を有する。
図5Nは、接触18930の強度が、IT
Dを上回る強度へと増大する様子を示す。
図5M〜
図5Nにおける接触18930の強度の増大の検出に応答して、ドキュメント18922が、
図5Mのズームレベル18922−aから
図5Nのズームレベル18922−bへとズームされる。コンテンツ18924の一部分18924−bが、ドキュメント18922のズームに従ってズームされる。
【0164】
いくつかの実施形態において、ズームレベル18922−bは既定のズームレベルである。他のいくつかの実施形態において、ズームレベル18922−bは、接触18930の最大強度に従って動的に選択される(例えば、ズームレベル18922−bは、接触18930の最大強度に基づいてズームレベルの範囲から選択される)。他のいくつかの実施形態において、ズームレベル18922−bは、接触18930の現在強度に従って動的に選択される(例えば、ズームレベル18922−bは、接触18930の現在強度に基づいてズームレベルの範囲から選択される)。
【0165】
図5M〜
図5Nにおける接触18930の強度の増大の後、接触18930がリフトオフされ、その後、
図5Oに示すとおり、タッチ感知面451上で新しい接触18932が検出される。接触18932は、
図5OにおけるIT
0とIT
Lとの間の強度を有する。
図5O〜
図5Pにおけるタッチ感知面451上で、接触18932の移動18934が検出される。移動18934は、タッチ感知面451上で、接触18932を
図5Oのロケーション18932−aから
図5Pのロケーション18932−bへと移動させる。
図5O〜
図5Pにおける接触18932の移動18934の検出に応答して、ドキュメント18922が、ズームレベル18922−bで表示されている間スクロールされる。
図5Pに示すとおり、ドキュメント18922のスクロールに従って、コンテンツ18924の一部分18924−cが表示される。この時点で、接触18932は、任意選択的に、タッチ感知面451からリフトオフされてドキュメント18922のスクロールを完了する。
【0166】
いくつかの実施形態においては、接触18930及び18932が同じ接触である。即ち、接触18926がリフトオフされた後、
図5Mに関連して上述のとおり、接触18930が検出される。
図5Nに関連して上述のとおり、接触18930の強度が増大し、ドキュメント18922がそれに応答してズームする。その後、接触18930は、(例えば、
図5Oに関連して上述の接触18932の移動18934に関して説明した移動に類似する移動で以って)タッチ感知面451上でリフトオフせずに移動し、ドキュメント18922がそれに応答してスクロールする。
【0167】
いくつかの実施形態においては、接触18926及び18930が同じ接触である。即ち、接触18926は、
図5K〜
図5Lに関して上述したように移動し、ドキュメント18922がそれに応答してスクロールする。その後、接触の強度18926は、リフトオフせずに、
図5Nに関して上述したように接触18930の強度が増大するのと同じように増大し、ドキュメント18922がそれに応答してズームする。その後、接触18926がリフトオフされ、
図5O〜
図5Pに関連して上述のとおり、接触18932が検出される。いくつかの実施形態においては、接触18926、18930及び18932が同じ連続的に検出される接触である(例えば、
図5K〜
図5Pに示す動作が、連続的に検出される接触を含むジェスチャに応答して実行される)。
【0168】
図5Qは、ディスプレイ450上に表示されたアプリケーションウィンドウ18940を示す。アプリケーションウィンドウ18940は、アプリケーションウィンドウ18904又は18920と同様、アプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、電子メールアプリケーション、ワードプロセッシングアプリケーション、描画アプリケーション、スプレッドシート、プレゼンテーションなど)と関連付けられている。ドキュメント18942がアプリケーションウィンドウ18940に表示されている。ドキュメント18942は、ズームレベル18942−aで表示されている。ドキュメント18942は、任意選択的に、ウェブページ、ワードプロセッシングドキュメント、又はテキストドキュメントである。ドキュメント18942は、コンテンツ18944(例えばテキスト)を含む。
図5Qでは、コンテンツ18944の一部分18944−aがドキュメント18942に表示されている。
【0169】
図5Qはまた、タッチ感知面451上で検出された接触18946も示している。接触18946は、閾値IT
0とIT
Lとの間の強度を有する。
図5Q及び
図5Rでは、デバイスが、タッチ感知面451上での接触18946の移動18948を検出する。移動18948は、タッチ感知面451上で、接触18946を
図5Qのロケーション18946−aから
図5Rのロケーション18946−bへと移動させる。
図5Q〜
図5Rにおける接触18946の移動18948の検出に応答して、ドキュメント18942がスクロールされる。
図5Rに示すとおり、ドキュメント18942のスクロールに従って、コンテンツ18944の一部分18944−bが表示される。
【0170】
図5Rに示すとおり、接触18946が引き続き検出される間に、タッチ感知面451上で接触18950が検出される。接触18950は、IT
0とIT
Lとの間の強度を有する。
図5R〜
図5Sにおいて、デバイスは、
図5RにおけるIT
0とIT
Lとの間の強度から、
図5SにおけるIT
Dを上回る強度への接触18950の強度の増大を検出する。接触18950の強度の増大の検出に応答して、ドキュメント18942が、
図5Rのズームレベル18942−aから
図5Sのズームレベル18942−bへとズームされる。コンテンツ18944の一部分18944−bが、ドキュメント18942のズームに従ってズームされる。
【0171】
図5S〜
図5Tでは、デバイスが、
図5SにおけるIT
Dを上回る強度から、IT
Dを下回る強度への、又は
図5TのIT
Dと関連付けられており、かつ
図5TのIT
Dを下回るヒステリシス強度閾値を下回る強度への接触18950の強度の減少を検出する。接触18950の強度の減少の検出に応答して、ドキュメント18942は、
図5Sのズームレベル18942−bに維持される。
図5T〜
図5Uにおいて、デバイスは、
図5TのIT
Dを下回る強度から、
図5UのIT
Dを上回る強度へと増大する接触18950の強度の増大を検出する。
図5T〜
図5Uにおける接触18950の強度の増大の検出に応答して、ドキュメント18942が、
図5Tのズームレベル18942−bから
図5Uのズームレベル18942−cへとズームされる。コンテンツ18944の一部分18944−bが、ドキュメント18942のズームに従ってズームされる。いくつかの実施形態において、ズームレベル18942−bは、ズームレベル18942−aからの既定の増分であるズームレベルであり、ズームレベル18942−cは、ズームレベル18942−bからの既定の増分であるズームレベルである。
【0172】
ドキュメント18942が
図5Uのズームレベル18942−cまでズームした後、接触18950は、
図5Vに示すとおり、任意選択的に、タッチ感知面451からリフトオフされされる。
図5Vは、接触18946がタッチ感知面451上で引き続き検出される様子を示すが、接触18950はリフトオフしている。ドキュメント18942はズームレベル18942−cを維持している。他のいくつかの実施形態においては、ドキュメント18942がズームレベル18942−cを維持するために、タッチ感知面451上で接触18950が引き続き検出される必要がある。
【0173】
図5V〜
図5Wでは、デバイスが、タッチ感知面451上での接触18946の移動18952を検出する。移動18952は、タッチ感知面451上で、接触18946を
図5Vのロケーション18946−bから
図5Wのロケーション18946−cへと移動させる。接触18946の移動18952の検出に応答して、ドキュメント18942がスクロールされる。ドキュメント18942のスクロールに従って、
図5Wに示すとおり、コンテンツ18944の一部分18944−cが表示される。この時点で、接触18946は、任意選択的に、タッチ感知面451からリフトオフされてドキュメント18942のスクロールを完了する。いくつかの実施形態においては、接触18946がタッチ感知面451からリフトオフされた後、ドキュメント18942がズームレベル18942−cに維持される。いくつかの実施形態においては、接触18946がタッチ感知面451からリフトオフされた後、ドキュメント18942がズームレベル18942−aで表示される。
【0174】
図6A〜
図6Dは、いくつかの実施形態に係る、動作実行中にユーザインタフェースをズームする方法19000を示す流れ図である。方法19000は、ディスプレイ、タッチ感知面、及び接触の強度を検出するための1つ以上のセンサを備える電子デバイス(例えば、
図3のデバイス300、又は
図1Aのポータブル多機能デバイス100)において実行される。いくつかの実施形態において、ディスプレイはタッチスクリーンディスプレイであり、タッチ感知面がディスプレイ上にある。いくつかの実施形態において、ディスプレイはタッチ感知面から分離している。方法19000の一部の動作が、任意選択的に、組み合わされ、及び/又は、一部の動作の順序が、任意選択的に変えられる。
【0175】
下記のとおり、方法19000は、動作実行中にユーザインタフェースをズームするための直感的な仕方を提供する。この方法は、動作実行中にユーザインタフェースをズームする際のユーザに対する認知負担を軽減し、それによって、より効率的なヒューマンマシンインタフェース作成する。バッテリ動作式電子デバイスの場合、動作実行中にユーザがユーザインタフェースをズームすることを可能にすることによって、より高速、かつより効率的に電力が節約され、バッテリ充電間の時間が延びる。
【0176】
デバイスは、ディスプレイ上に第1のズームレベルで(例えば電子ドキュメントを含む)ユーザインタフェースを表示する(19002)。
図5Aは、例えば、あるアプリケーションと関連付けられており、ディスプレイ450上に表示されたそのアプリケーションのユーザインタフェースを呈示するアプリケーションウィンドウ18904を示す。
図5Aでは、ドキュメント18906がアプリケーションウィンドウ18904に表示されている。同様に、
図5Kはアプリケーション18920を示し、ドキュメント18922がディスプレイ450上に表示されている。
図5Qはアプリケーション18940を示し、ドキュメント18942がディスプレイ450上に表示されている。
【0177】
ユーザインタフェースが第1のズームレベル(例えば第1の拡大)で表示されている間に、デバイスは、タッチ感知面上での接触の移動を含む第1の入力を検出する(19004)。例えば、
図5B〜
図5Cは、ドキュメント18906がズームレベル18906−aで表示されている間にタッチ感知面451上で検出された接触18912及び接触18912の移動18914を含む入力を示す。
図5K〜
図5Lは、ドキュメント18922がズームレベル18922−aで表示されている間にタッチ感知面451上で検出された接触18926及び接触18926の移動18928を含む入力を示す。
図5Q〜
図5Rは、ドキュメント18942がズームレベル18942−aで表示されている間にタッチ感知面451上で検出された接触18946及び接触18946の移動18948を含む入力を示す。いくつかの実施形態において、タッチ感知面は指紋センサである(例えば、タッチ感知面は、そのタッチ感知面上に置かれた指紋の紋理によって形成された特徴を検出できる高解像度タッチ感知面である)(19006)。
【0178】
第1の入力を検出したことに応答して、デバイスは、ユーザインタフェースと関連付けられた対応する動作を開始する(19008)。例えば、
図5B〜
図5Cでは、移動18914の検出に応答して、オブジェクト18908−1が
図5Cのロケーション18908−1−bに移動する。この動作は、オブジェクト18908−1のドラッグ移動である。
図5K〜
図5Lでは、移動18928の検出に応答して、
図5Lに一部分18924−bが表示されるようにドキュメント18922がスクロールされる。この動作は、ドキュメントの18922スクロールである。
図5Q〜
図5Rでは、移動18948の検出に応答して、一部分18944−bが
図5Rに表示されるようにドキュメント18942がスクロールされる。この動作は、ドキュメント18942のスクロールである。
【0179】
いくつかの実施形態において、対応する動作は、ユーザインタフェースに表示された電子ドキュメントを編集するためのドキュメント編集動作(例えば、写真を異なるロケーションへとドラッグすること、又はワードプロセッシングドキュメントあるいはプレゼンテーションドキュメントでドラッグをサイズ変更すること)である(19010)。例えば、
図5B〜
図5Cにおける動作は、いくつかの例を挙げると、任意選択的に、アイコン、写真、画像、又は形状であるオブジェクトをドラッグすることである。いくつかの実施形態において、対応する動作は、ユーザインタフェースに表示された電子ドキュメントをナビゲートするためのドキュメントナビゲーション動作(例えば、ドキュメントのスクロール)である(19012)。例えば、
図5K〜
図5L又は
図5Q〜
図5Rにおける動作は、ドキュメントのスクロールである。
【0180】
いくつかの実施形態において、デバイスは、第1の入力を検出した後、及び第2の入力を検出する前に、第1の入力に相当する接触のリフトオフを検出する(19014)。例えば、
図5Mは、接触18926がリフトオフされた後にタッチ感知面451上で検出された接触18930を示す。
【0181】
対応する動作を開始した後(19016)、デバイスは、第2の入力を検出する(19018)。第2の入力を検出することは、タッチ感知面上での接触の強度の(例えば、デバイスによって検出可能な複数の強度値のうちの第1の強度値から第2の強度値への)増大を検出することを含む。例えば、
図5C〜
図5Dでは、オブジェクト18908−1の移動が開始された後に、接触18912の強度の増大が検出される。この入力は、連続的に検出される接触18912の強度の増大である。
図5M〜
図5Nでは、ドキュメント18922のスクロールが開始された後に、接触18930及び接触18930の強度の増大が検出される。この入力は、新たに検出された接触18930及び接触18930の強度の増大である。
図5R〜
図5Sでは、ドキュメント18942のスクロールが開始された後に、接触18950及び接触18950の強度の増大が検出される。この入力は、新たに検出された接触18950及び接触18950の強度の増大である。
【0182】
第2の入力を検出したことに応答して、デバイスは、その接触の強度の増大に従って、第1のズームレベル(例えば第1の拡大)とは異なる第2のズームレベル(例えば第2の拡大)へとユーザインタフェースをズームする(19020)。いくつかの実施形態において、ユーザインタフェースは、第1の一部分(例えば、メニュー又はツールバー)と第2の一部分(例えば、電子ドキュメントなどのコンテンツ)とを含み、ユーザインタフェースをズームすることは、そのユーザインタフェースの第1の一部分をズームせずにそのユーザインタフェースの第2の一部分をズームすることを含む。例えば、
図5Dでは、接触18912の強度の増大に応答して、ドキュメント18906が、接触18912の強度の増大に従ってズームレベル18906−bへとズームされる。
図5Nでは、接触18930の強度の増大に応答して、ドキュメント18922が、接触18930の強度の増大に従ってズームレベル18922−bへとズームされる。
図5Sでは、接触18950の強度の増大に応答して、ドキュメント18942が、接触18950の強度の増大に従ってズームレベル18942−bへとズームされる。
【0183】
いくつかの実施形態においては、第2のズームレベル(例えば、ズームレベル18906−b、18922−b、又は18942−b)が、第2の入力に相当する接触(例えば、それぞれ接触18912、18930、又は18950)の最大強度に従って動的に選択される(例えば、接触の最大強度に基づいて、ズームレベルの範囲から第2のズームレベルが選択される)(19022)。いくつかの実施形態においては、第2の入力に相当する第2のズームレベル(例えば、ズームレベル18906−b、18922−b、又は18942−b)が、接触(例えば、接触18912、18930、又は18950、それぞれ)の現在強度に従って動的に選択される(例えば、接触の現在強度に基づいて、ズームレベルの範囲から第2のズームレベルが選択される)(19024)。いくつかの実施形態において、第2のズームレベル(例えば、ズームレベル18906−b、18922−b、又は18942−b)は既定のズームレベルである(例えば、ズームレベルが、150%又200%など既定のズームレベルである)(19026)。
【0184】
いくつかの実施形態において、第2の入力は、第1の強度閾値を下回る低い強度閾値(例えば、IT
Lか、又はIT
Dと関連付けられており、かつIT
Dを下回るヒステリシス強度閾値)から始めて、第1の強度閾値(例えばIT
D)を上回る、対応する接触の強度を増大する1つ以上のサイクルを含み(19028)、第2のズームレベルは、対応する接触が増大して第1の強度閾値及び既定のズームレベル増分を上回ったといういくつかのサイクルに従って選択される(例えば、強度の複数の増大/減少を検出したことに応答して、デバイスは、10%増、20%増、30%増など、ユーザインタフェースを更にズームインし続ける)。例えば、
図5R〜
図5Sでは、IT
Dを下回る強度(又はIT
Dと関連付けられており、かつIT
Dを下回るヒステリシス強度閾値)から、IT
Dを上回る強度への接触18950の強度の増大を含む、第1のサイクルに応答して、デバイスが、ドキュメント18942のズームレベルを、
図5Rにおける第1のズームレベル18942−aから、
図5Sにおける第2のズームレベル18942−bへと上げる。その後、
図5T〜
図5Uでは、IT
Dを下回る強度からIT
Dを上回る強度への接触18950の強度の増大を含む第2のサイクルに応答して、デバイスが、ドキュメント18942のズームレベルを、
図5Tにおける第2のズームレベル18942−bから
図5Uにおける第3のズームレベル18942−cへと上げる。ズームレベル18942−bは、ズームレベル18942−aからの既定の増分であるズームレベルであり、ズームレベル18942−cは、ズームレベル18942−bからの既定の増分ズームレベルである。
【0185】
いくつかの実施形態においては、第2の入力を検出した後、及び第3の入力を検出する前に、デバイスが、第2の入力に相当する接触のリフトオフを検出する(19030)。例えば、
図5Oは、接触18930がリフトオフされた後にタッチ感知面451上で検出された接触18932を示す。
【0186】
ユーザインタフェースが第2のズームレベル(例えば第2の拡大)で表示されている間に(19032)、デバイスは、タッチ感知面での接触の移動を含む第3の入力を検出する(19034)。第3の入力を検出したことに応答して、デバイスは対応する動作を完了する(19036)。いくつかの実施形態において、第3の入力は、接触の移動と、その後のタッチ感知面からの接触のリフトオフと、を含む。いくつかの実施形態において、対応する動作は、ウィンドウをサイズ変更すること、テキストを選択すること、又はディスプレイを横切ってユーザインタフェースオブジェクトを移動させること、を含む。例えば、
図5E〜
図5Fでは、ドキュメント18906がズームレベル18906−bで表示されている間に接触18912の移動18916が検出される。移動18916の検出に応答して、オブジェクト18908−1が、
図5Eのロケーション18908−1−bから
図5Fのロケーション18908−1−cへと移動する。
図5O〜
図5Pでは、ドキュメント18922がズームレベル18922−bで表示されている間に接触18932の移動18934が検出される。移動18934の検出に応答して、コンテンツ18924の一部分18924−cが
図5Pに表示されるようにドキュメント18922がスクロールされる。
図5V〜
図5Wでは、ドキュメント18942がズームレベル18942−bで表示されている間に接触18946の移動18952が検出される。移動18952の検出に応答して、コンテンツ18944の一部分18944−cが
図5Wに表示されるようにドキュメント18942がスクロールされる。
【0187】
いくつかの実施形態において、第1の入力、第2の入力及び第3の入力は、タッチ感知面上で連続的に検出される接触を含む単一のジェスチャの一部である(19038)。いくつかの実施形態において、第1の入力、第2の入力、及び第3の入力は、単一の指接触によって行われる。例えば、接触18912の移動18914、接触18912の強度の増大、及び接触18912の移動18916は全て、
図5A〜
図5Fに示すとおり、任意選択的に、連続的に検出される接触18912を含む単一のジェスチャの一部である。
【0188】
いくつかの実施形態において、第1の入力、第2の入力及び第3の入力は、タッチ感知面上で連続的に検出される同じ接触によって逐次的に実行される(例えば、ユーザは、接触の移動に相当する動作を実行している間に、その動作をより細かく制御するために、接触の強度を増大してズームインすることができる)(19040)。いくつかの実施形態においては、第1の押圧入力及び第2の押圧入力が、タッチ感知面上で連続的に検出される(途切れない)単一の接触によって行われる。例えば、接触18912の移動18914、接触18912の強度の増大、及び接触18912の移動18916は全て、
図5A〜
図5Fに示すとおり、任意選択的に、連続的に検出される接触18912によって実行される逐次入力である。
【0189】
いくつかの実施形態においては、ユーザインタフェースを第2のズームレベルへとズームした後(19042)、デバイスが、第4の入力を検出する(19044)。第4の入力を検出することは、タッチ感知面上での接触の強度の減少を検出することを含む。第4の入力を検出したことに応答して、デバイスは、接触の強度の減少に従って、第1のズームレベル(例えば第1の拡大)及び第2のズームレベル(例えば第2の拡大)とは異なる第3のズームレベル(例えば第3の拡大)へとユーザインタフェースをズームする(19046)。いくつかの実施形態においては、ユーザが対応する動作を実行している間に、連続的に検出される接触の強度の変化に従って、ズームレベルが動的に増減される。例えば、
図5F及び
図5I〜
図5Jでは、ドキュメント18906がズームレベル18906−bへとズームされた後、接触18912の強度が減じられる。強度の減少の検出に応答して、ドキュメント18906が、
図5Fのズームレベル18906−bから
図5Iのズームレベル18906−cにズームされ、その後、強度の減少に従って、
図5Iのズームレベル18906−cから
図5Jのズームレベル18906−aにズームされる。
【0190】
いくつかの実施形態において、第2の入力に相当する接触は、第1の入力及び第3の入力に相当する接触とは異なる(19048)(例えば、ユーザは、対応する動作と関連付けられたジェスチャを実行しながら別の指を使ってタッチ感知面上で押圧して、対応する動作が実行されている間にユーザインタフェースをズームする)。例えば、ユーザは、タッチ感知面上で自身の右手の人差し指を使った動作の実行中に、タッチ感知面上で自身の左手の親指を使って押圧してユーザインタフェースをズームすることができる。
図5R〜
図5Wに示すとおり、例えば、デバイスにドキュメント18942をズームさせる入力を行う接触(接触18950)は、デバイスにドキュメント18942をスクロールさせる入力を行う接触(接触18946)とは異なる。
【0191】
いくつかの実施形態においては、対応する動作(19050)を完了した後、デバイスが、第3の入力に相当する接触のリフトオフを検出し(19052)、第3の入力に相当する接触のリフトオフを検出したことに応答して、デバイスが、第1のズームレベルでユーザインタフェースを表示する(19054)。
図5F〜
図5Gは、例えば、オブジェクト18908−1がロケーション18908−1−cに移動(
図5Fに図示)した後に、ドキュメント18906が、
図5Gにおける接触18912のリフトオフの検出に応答してズームレベル18906−aに戻る様子を示す。
【0192】
いくつかの実施形態においては、対応する動作を完了した後(19050)、デバイスが、第3の入力に相当する接触のリフトオフを検出し(19055)、第3の入力に相当する接触のリフトオフの検出に応答して、デバイスが、第2のズームレベルでのユーザインタフェースの表示を維持する(19054)。
図5F及び5Hは、例えば、オブジェクト18908−1がロケーション18908−1−cに移動(
図5Fに図示)した後に、ドキュメント18906が、
図5Hにおける接触18912のリフトオフの検出に応答してズームレベル18906−bを維持する様子を示す。
【0193】
図6A〜
図6Dにおける動作について記載された特定の順序は単なる例示であり、記載された順序は、動作を実行することができる唯一の順序であることを示すことを意図するものではないことを理解されたい。当業者は、本願に記載されている動作の順番を変更する様々な方法を認識されるであろう。加えて、本記載の他の方法に関して本明細書に記載の他の処理の詳細(例えば、パラグラフ[0043]に記載したもの)は、
図6A〜
図6Dに関連して上述した方法19000と類似の様式で適用可能であることに留意されたい。例えば、方法19000に関連して上述の接触、ジェスチャ、ユーザインタフェースオブジェクト、強度閾値、及びフォーカスセレクタは、本明細書に記載されている他の方法(例えば、パラグラフ[0043]に列挙されるもの)に関連して本明細書に記載されている接触、ジェスチャ、ユーザインタフェースオブジェクト、強度閾値、及びフォーカスセレクタの特性のうちの1つ以上を任意選択的に有する。簡略化するため、これらの詳細の説明はここでは反復しない。
【0194】
いくつかの実施形態によれば、
図7は、説明される様々な実施形態の理念に従って構成された電子デバイス19100の機能ブロック図を示す。このデバイスの機能ブロックは、説明される様々な実施形態の原理を実現するために、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって、任意選択的に実装される。
図7で説明されている機能ブロックが、様々な説明されている実施形態の原理を実装するように組み合わされ、又はサブブロックに分離され得ることが当業者には理解されよう。それゆえ、本明細書での説明は、本明細書で説明される機能ブロックの、あらゆる可能な組み合わせ若しくは分離、又は更なる定義を、任意選択的にサポートする。
【0195】
図7に示すとおり、電子デバイス19100は、表示ユニット19102上で第1のズームレベルでユーザインタフェースを表示するように構成された表示ユニット19102と、入力及び接触を受けるように構成されたタッチ感知面ユニット19104と、タッチ感知面ユニット19104との接触の強度を検出するための1つ以上のセンサユニット19105と、表示ユニット19102、タッチ感知面ユニット19104、及びセンサユニット19105に連結された処理ユニット19106と、を備える。いくつかの実施形態において、処理ユニット19106は、検出ユニット19108と、開始ユニット19110と、ズームユニット19112と、完了ユニット19114と、表示有効化ユニット19116と、維持ユニット19118と、を備える。
【0196】
処理ユニット19106は、ユーザインタフェースが第1のズームレベルで表示されている間に、(例えば検出ユニット19108を用いて、)タッチ感知面ユニット上での接触19104の移動を含む第1の入力を検出し、第1の入力を検出したことに応答して、(例えば開始ユニット19110を用いて、)ユーザインタフェースと関連付けられた対応する動作を開始し、対応する動作を開始した後に、(例えば検出ユニット19108を用いて、)タッチ感知面ユニット19104上での接触の強度の増大を検出することを含む第2の入力を検出し、第2の入力を検出したことに応答して、その接触の強度の増大に従って、(例えばズームユニット19112を用いて、)第1のズームレベルとは異なる第2のズームレベルへとユーザインタフェースをズームし、ユーザインタフェースが第2のズームレベルで表示されている間に、(例えば検出ユニット19108を用いて、)タッチ感知面ユニット19104上での接触の移動を含む第3の入力を検出し、第3の入力を検出したことに応答して、(例えば完了ユニット19114を用いて)対応する動作を完了する、ように構成されている。
【0197】
いくつかの実施形態において、第1の入力、第2の入力及び第3の入力は、タッチ感知面ユニット19104上で連続的に検出される接触を含む単一のジェスチャの一部である。
【0198】
上述の情報処理方法は、汎用プロセッサ(例えば、
図1A及び
図3に関連して上述されたようなもの)又は特定用途向けチップなどの、情報処理装置内の1つ以上の機能モジュールを稼働することによって、任意選択的に実施される。
【0199】
図6A〜
図6Dを参照して上述された動作は、
図1A〜
図1B、又は
図7に示される構成要素によって、任意選択的に実施される。例えば、検出動作19004、19018、及び19034、開始動作19008、ズーム動作19020、及び完了動作19036は、任意選択的に、イベントソータ170、イベント認識部180、及びイベントハンドラ190によって実施される。イベントソータ170のイベントモニタ171は、タッチ感知ディスプレイ112上での接触を検出し、イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をアプリケーション136−1に渡す。アプリケーション136−1の対応するイベント認識部180は、イベント情報を対応するイベント定義186と比較し、タッチ感知式表面上の第一の位置における第1の接触が、ユーザインタフェース上でのオブジェクトの選択などの所定のイベント又はサブイベントに相当するかどうかを判定する。対応する既定のイベント又はサブイベントが検出されると、イベント認識部180は、イベント又はサブイベントの検出に関連するイベントハンドラ190をアクティブ化させる。イベントハンドラ190は、アプリケーション内部状態192を更新するために、データアップデータ176若しくはオブジェクトアップデータ177を任意選択的に利用するか又は呼び出す。いくつかの実施形態において、イベントハンドラ190は、アプリケーションにより表示されるものを更新するための対応するGUIアップデータ178にアクセスする。同様に、当業者には、
図1A〜
図1Bに示すコンポーネントに基づいて他のプロセスをどのように実装し得るか明らかであろう。
コンテンツをスクロールするか選択するかを判定する
【0200】
多くの電子デバイスは、複数の動作が任意選択的に同じ種類のジェスチャで実行されるコンテンツ(例えば、テキスト、画像、表、ドキュメントアイコン及び/又はアプリケーションショートカットアイコン)を表示するグラフィカルユーザインタフェースを有する。例えば、ワードプロセッシングアプリケーションウィンドウは、ユーザが、例えば、接触感知面上で接触を移動させることによって任意選択的にスクロール及び/又は選択される編集可能なテキストを任意選択的に表示する。このようなジェスチャのオーバーロードが同じアプリケーション内で発生した時に、異なる動作(例えばスクロール及び選択)は異なる動作モードと関連付けられているのが典型的である。例えば、ユーザがコンテンツを選択せずにスクロールしたい状況もあれば、ユーザがコンテンツをスクロールせずに選択したい状況もあり、その一方で、ユーザが、コンテンツを選択しながらスクロールしたい状況もある。単一のジェスチャが複数の動作に相当するユーザインタフェース環境の複雑性を考慮すると、ユーザがそのユーザインタフェース環境で、より効率的かつ便利にコンテンツと対話できる方法及びユーザインタフェースを提供する必要がある。
【0201】
以下に記載の実施形態は、複雑なユーザインタフェース環境をナビゲートする際にコンテンツをスクロールするか選択するかを判定するための改善された方法及びユーザインタフェースを提供する。更に具体的には、これらの方法及びユーザインタフェースは、コンテンツをスクロールする動作モードと選択する動作モードとの間での切り替え処理を簡略化する。以下に記載のいくつかの実施形態によれば、タッチ感知面上での接触と、コンテンツの上での、タッチ感知面を横切るフォーカスセレクタの移動に相当する接触の移動と、を含むジェスチャを検出すると、コンテンツをスクロールする動作モード及び/又は選択する動作モードが開始される。ユーザは、そのジェスチャが、接触の強度によってコンテンツをスクロールする動作モード及び/又は選択する動作モードを開始するかどうかを制御する。例えば、一実施形態においては、ユーザがタッチ感知面上で(例えば軽い押圧強度で以って)軽く押圧してスクロール動作モードを開始し、タッチ感知面上で(例えば深い押圧強度で以って)重く押圧して選択動作モードを開始するか、又はその逆を行う。いくつかの方法では、ユーザが、例えば、選択肢のメニューから異なるモードを選択することによって、又は動作をアクティブ化するためのジェスチャに加えて第2の接触を行うことによって、動作モードを切り替える。以下に記載の方法及びユーザインタフェースには、メニューを移動したり、追加接触を行ったりといった追加入力を不要とすることにより、同じジェスチャと関連付けられた動作モード(例えば、テキストのスクロール及び/又は選択)間での切り替え処理を簡略化するという利点がある。
【0202】
図8A〜
図8AAは、いくつかの実施形態に係る、コンテンツをスクロールするか選択するかを判定するための例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図のユーザインタフェースは、
図9A〜
図9Eのプロセスを含めた、以下で説明されるプロセスを例示するために使用される。
図8A〜
図8AAは、カーソルプレビュー強度閾値(例えば、軽い押圧強度閾値「IT
L」)と、カーソル挿入強度閾値(例えば、深い押圧強度閾値「IT
D」)と、選択強度閾値(例えば、深い押圧強度閾値「IT
D」)と、を含む複数の強度閾値に対する、タッチ感知面上での接触の現在強度を示す強度の図表を含む。これらの強度の図表は、表示されたユーザインタフェースの一部ではなく、図の解釈を支援する目的で提示されるのが典型的である。
【0203】
いくつかの実施形態では、デバイスは、別個のディスプレイ(例えば、ディスプレイ450)及び別個のタッチ感知面(例えば、タッチ感知面451)を備える電子デバイスである。いくつかの実施形態では、デバイスは、ポータブル多機能デバイス100であり、ディスプレイは、タッチ感知ディスプレイシステム112であり、タッチ感知面は、ディスプレイ上に触知出力発生器167を含む(
図1A)。説明の都合上、
図8A〜
図8AA及び
図9A〜
図9Eに関して述べた実施形態については、ディスプレイ450及び個別のタッチ感知面451に関して述べるが、
図8A〜
図8AAに示すユーザインタフェースをタッチ感知ディスプレイシステム112上で表示している間に、タッチ感知ディスプレイシステム112上での、
図8A〜
図8AAで述べた接触を検出したことに応答して、類似する動作がタッチ感知ディスプレイシステム112を備えるデバイスにおいて任意選択的に実行される。かかる実施形態において、フォーカスセレクタは、任意選択的に、フォーカスカーソル19204又は選択カーソル19212の代わりに、対応する接触、接触に相当する代表点(例えば、対応する接触の重心又は対応する接触と関連付けられた点)であるか、又はタッチ感知ディスプレイシステム112上で検出された2つ以上の接触の重心である。
【0204】
図8Aは、テキスト19202及びカーソル19204を表示している例示的なユーザインタフェース19206を示す。
図8Aでは、ユーザインタフェース19206は、タッチ感知面451及びタッチ感知面との接触の強度を検出する1つ以上のセンサをも併せて含む電子デバイスのディスプレイ450上に表示されている。いくつかの実施形態において、タッチ感知面451は、必要に応じてディスプレイ450又は別個のディスプレイであるタッチスクリーンディスプレイである。
【0205】
図8A〜
図8AAは、タッチ感知面451上での接触19208及び接触19208の移動19210によって制御されたフォーカスカーソル19204(例えばマウスポインタ)がテキスト19202の少なくとも一部分上に移動する各種実施形態を示す。応答して、タッチ感知面451上で検出された接触の強度19202に応じて、テキスト19202の少なくとも一部分がスクロール及び/又は選択される。例えば、接触の強度19208が選択強度閾値(例えば、深い押圧強度閾値「IT
D」)を超えると、テキスト19202の一部分が選択される。それに対し、接触の強度19208が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を超えないと、テキスト19202が、そのテキストの一部分が選択されずにスクロールされる。
【0206】
図8A〜
図8Wは、ディスプレイ450上に表示されたフォーカスカーソル19204又は選択カーソル19212に相当する接触19208の検出を示しており、接触19208の移動19210(例えば、
図8Aのロケーション19208−aから
図8B〜
図8Dのロケーション19208−bへの接触19208の移動19210−a、
図8Eのロケーション19208−aから
図8F、
図8I〜
図8J及び8Qのロケーション19208−bへの接触19208の移動19210−a、
図8Bのロケーション19208−bから
図8Kのロケーション19208−cへの接触19208の移動19210−b、
図8Fのロケーション19208−bから
図8Gのロケーション19208−cへの接触19208の移動19210−b、
図8Rのロケーション19208−bから
図8Sのロケーション19208−cへの接触19208の移動19210−b、及び/又は
図8Tのロケーション19208−bから
図8Uのロケーション19208−cへの接触19208の移動19210−b)を含むジェスチャがタッチ感知面451上で検出される。接触19208は、フォーカスカーソル19204又は選択カーソル19212によって占有されたディスプレイ450上のエリアに相当するタッチ感知面451上のロケーションで検出される(例えば、接触19208は、テキスト19202のロケーション又はその付近にあるディスプレイ上のフォーカスセレクタに相当する)。いくつかの実施形態において、タッチ感知面451上での接触19208の移動19210は、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19204又は選択カーソル19212の移動に相当する。いくつかの実施形態において、フォーカスカーソル19204及び選択カーソル19212は、フォーカスセレクタの表示描像の例である。
【0207】
図8A〜
図8Dは、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、タッチ感知面451上で検出される接触19208は、ディスプレイ450上のテキスト19202の上に表示されたカーソル19204に相当し、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度を有する。タッチ感知面451上での接触19208の移動19210に従って、テキスト19202がスクロールされるが、接触19208が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度を有するため、選択はされない。
【0208】
図8A〜
図8Cは、フォーカスカーソル19204の移動に従って、テキスト19202がスクロールされるが、選択はされない各種実施形態を示す。いくつかの実施形態においては、
図8Bに示すとおり、テキスト19202が、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19204の移動とは反対の方向にスクロールされる。例えば、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19204の移動に相当して、タッチ感知面451上で
図8Aの位置19208−aから
図8Bの位置19208−bへと下に移動する接触19208の移動19210に応答して、テキスト19202の単語19202−58が、ディスプレイ450上の
図8Aの位置19202−58−aから
図8Bの位置19202−58−bへと上に移動する。いくつかの実施形態においては、
図8Cに示すとおり、テキスト19202が、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19204の移動と同じ方向にスクロールされる。例えば、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19204の移動に相当して、タッチ感知面451上で
図8Aの位置19208−aから
図8Cの位置19208−bへと下に移動する接触19208の移動19210に応答して、テキスト19202の単語19202−58が、ディスプレイ450上で
図8Aの位置19202−58−aから
図8Cの位置19202−58−cへと下に移動する。
【0209】
図8A及び
図8Dまでの一続きは、タッチ感知面451上での接触19208の移動19210に従ってテキスト19202がディスプレイ450上でスクロールするが、フォーカスカーソル19204は移動しない一実施形態を示す。例えば、接触19208がタッチ感知面451上で
図8Aの位置19208−aから
図8Dの位置19208−bへと下に移動する移動19210に応答して、テキスト19202の単語19202−58が、ディスプレイ450上で
図8Aの位置19202−58−aから
図8Dの位置19202−58−bへと上に移動するが、フォーカスカーソル19204は移動しない。そのため、テキスト19202におけるフォーカスカーソル19204の相対的な位置は、カーソル19204がディスプレイ450上で移動することなく、タッチ感知面451上での接触19208の移動19210に従って移動する。
【0210】
図8E〜
図8Jは、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、タッチ感知面451上で検出される接触19208は、ディスプレイ450上のテキスト19202の上に表示された選択カーソル19212に相当し、選択強度閾値を上回る強度(例えば「IT
D」)を有する。接触19208が選択強度閾値を上回る強度(例えば「IT
D」)を有するため、テキスト19202の上にある選択カーソル19212の移動に従ってテキスト19202の一部分19214が選択される。
【0211】
図8E〜
図8Gは、テキスト19202の一部分19214が選択されるが、テキスト19202がスクロールされない一実施形態を示す。例えば、接触の強度19208が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回るため、ディスプレイ450上の選択カーソル19212の移動に従って、接触19208がタッチ感知面451上で、
図8Eの位置19208−aから、
図8Fの位置19208−bを経て、
図8Gの位置19208−cへと移動する移動19210に相当して、テキスト19202の一部分19214が選択される。選択中は、ディスプレイ450上での選択カーソル19212の下への移動にもかかわらず、単語19202−58が
図8Eの位置19202−58−aから移動しない(例えばスクロールされない)。
【0212】
図8E〜
図8Hは、テキスト19202の一部分19214が選択され、更なるテキストが表示されるように促された時にテキスト19202がスクロールされる一実施形態を示す。例えば、接触の強度19208が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回るため、ディスプレイ450上での選択カーソル19212の移動に従って、接触19208がタッチ感知面451上で、
図8Eの位置19208−aから、
図8Fの位置19208−bを経て、
図8Gの位置19208−cへと移動する移動19210に相当して、テキスト19202の一部分19214が選択されるが、テキスト19202はディスプレイ450上でスクロールされない。選択カーソル19212が
図8Gの表示テキスト19202の端部に達したことに応答して、更なるテキストが選択カーソル19212に近接して表示されるように、テキスト19202が下にスクロールされる(例えば、単語19202−58が、ディスプレイ450上で
図8Gの位置19202−58−aから
図8Hの位置19202−58−bへとスクロールされる)。いくつかの実施形態においては、
図8Hに示すとおり、接触19208が、表示テキスト19202の端部付近の位置に相当するタッチ感知面451上の位置19208−cで選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度に維持されていると、接触19208の移動がなくても、テキスト19202のスクロールが継続される。いくつかの実施形態においては、テキストをスクロールする前に選択されたそのテキストの一部分(例えば
図8G)が、
図8Hに示すとおり、テキストがスクロールされた後も引き続き選択される。
【0213】
図8Eから
図8Iまでの一続きは、テキスト19202がスクロールされている間もテキスト19202の一部分19214が選択されている一実施形態を示す。例えば、接触19208の強度が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回るため、
図8Eの位置19208−aから
図8Iの位置19208−bへの接触19208の移動に相当するディスプレイ450上での選択カーソル19212の移動に従って、テキスト19202の一部分19214が選択されている。選択中は、ディスプレイ450上での選択カーソル19212の下への移動に従って、単語19202−58が、ディスプレイ450上で
図8Eの位置19202−58−aから
図8Iの位置19202−58−bへと移動する(例えばスクロールされる)。
【0214】
図8Eから
図8Jまでの一続きは、テキスト19202がスクロールされている間もテキスト19202の一部分19214が選択されているが、選択カーソル19212がディスプレイ450上で移動しない一実施形態を示す。例えば、テキスト19202は、タッチ感知面451上の
図8Eの位置19208−aから
図8Jの位置19208−bへの接触19208の移動19210に従ってディスプレイ450上でスクロールする(例えば、単語19202−58は、ディスプレイ450上の
図8Eの位置19202−58−aから
図8Jの位置19202−58−bへとスクロールされる)。接触19208が選択強度閾値を上回る強度(例えば「IT
D」)を有するため、テキスト19202における選択カーソル19212の位置の変化(例えば移動)に従って、ディスプレイ450上で選択カーソル19212の移動がなくても、テキスト19202の一部分19214が選択される。
【0215】
図8A、
図8B及び
図8Kの一続きは、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度を有する接触19208の移動に相当するフォーカスカーソル19204の移動に従って、テキスト19202が最初はスクロールされるが、選択はされない一実施形態を示す。接触の強度19208が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度に増大したことに続き、テキスト19202のスクロールが停止され、接触19208の以降の移動に従ってテキスト19202の一部分19214が選択される。例えば、
図8Bの位置19208−bで、接触の強度19208が、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る初期強度から、選択強度閾値(例えば
図8Kに図示)を上回る以降の強度へと増大すると、テキスト19202のスクロールが停止され(例えば、
図8Kの位置19208−cへの接触19208の移動にもかかわらず、単語19202−58が
図8Bの位置19202−58−bから移動せず)、タッチ感知面451上での
図8Bの位置19208−bから
図8Kの位置19208−cへの接触19208の移動に従って、テキスト19202の一部分19214が選択される。
【0216】
図8L〜
図8Qは、テキスト19202の一部分19214を選択する前に、選択カーソル19212のプレビュー19216がディスプレイ450におけるフォーカスカーソル19204に近接したエリアに表示されている各種実施形態を示す。例えば、
図8L〜
図8Nに示すとおり、ディスプレイ450上のフォーカスカーソル19204に相当して、接触の強度19208が、タッチ感知面451上での
図8Lの初期強度から、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回るも、
図8Nのカーソルプレビュー強度閾値(例えば、軽い押圧強度閾値「IT
L」)を上回る強度へと増大するのに応答して、選択カーソル19212のプレビュー19216が、フォーカスカーソル19204の代替としてディスプレイ450上に表示される。それに対し、
図8L〜
図8Mの一続きが示すとおり、ディスプレイ450上のフォーカスカーソル19204に相当して、タッチ感知面451上での接触の強度19208が、接触検出強度閾値(例えば「IT
0」)をわずかに上回る
図8Lの初期強度から、
図8Mの選択強度閾値(例えば「IT
D」)及びカーソルプレビュー強度閾値(例えば「IT
L」)の両方を下回る強度へと増大するのに応答して、選択カーソル19212のプレビュー19216が表示されない。
【0217】
図8L〜
図8Pの一続きは、接触の強度19208が更に増大したことした場合に選択カーソル19212がテキスト19202に置かれる一実施形態を示す。例えば、選択カーソル19212のプレビュー19216が
図8Nに表示されている間に、
図8Nに示すタッチ感知面451上での接触の強度19208がその後、
図8Pに示すカーソル挿入強度閾値(例えば、深い押圧強度閾値「IT
D」)を上回る強度へと増大したことに応答して、選択カーソル19212が、選択カーソル19212のプレビュー19216によって占有されていたディスプレイ450上の位置でテキスト19202に置かれる。
【0218】
図8L〜
図8Pの一続きは、選択カーソル19212のプレビュー19216を選択カーソル19212と置き換えている間にアニメーションが表示される一実施形態を示す。例えば、選択カーソル19212のプレビュー19216がディスプレイ450上において
図8Nのサイズ19216−aで表示されている間に、
図8Nに示すタッチ感知面451上での接触の強度19208がその後、
図8Oに示すカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を依然として下回る高い強度へと増大したことに応答して、選択カーソル19212のプレビュー19216は、
図8Oのサイズ19216−bに縮小される。タッチ感知面451上での接触の強度19208が、
図8Oに示すカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度から、
図8Pに示すカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度へと更に増大したことに応答して、選択カーソル19212が、それまで選択カーソル19212のプレビュー19216によって占有されていたディスプレイ450上の位置でテキスト19202に置かれ、選択カーソル19212のプレビュー19216が、
図8Lから
図8Pへの接触の強度19208の増大に従ってテキスト19202内へと漸進的に「落ちる」という印象を与える。
【0219】
いくつかの実施形態においては、接触の強度がカーソルプレビュー強度閾値(例えば、IT
L)とカーソル挿入強度閾値(例えばIT
D)との間である間に、デバイスが、テキストをスクロールせずに表示テキスト内でカーソルの位置を変更することにより、接触(例えば
図8Oの接触19208)の移動に応答する(例えば、テキストが固定され、接触の移動がテキストに対してカーソルを移動させる)。例えば
図8Oにおいて、デバイスは、タッチ感知面451上で接触19208の下及び右への移動を検出すると、接触19208の移動に従って、テキストをスクロールせずに、カーソルをテキスト内で下及び右へと移動させる。
【0220】
いくつかの実施形態においては、接触の強度がカーソルプレビュー強度閾値(例えば、IT
L)とカーソル挿入強度閾値(例えばIT
D)との間である間に、デバイスが、表示テキスト内でカーソルの位置を変更せずにテキストをスクロールすることにより、その接触(例えば
図8Oの接触19208)の移動に応答する(例えば、カーソルがテキスト内で固定され、接触の移動がテキスト及びカーソルを一緒に移動させる)。例えば
図8Oにおいて、デバイスは、タッチ感知面451上で下及び右への接触19208の移動を検出すると、カーソルのロケーションを単語「that」と「all」との間に維持しながら、接触19208の移動に従ってテキストを下及び右へとスクロールする。
【0221】
いくつかの実施形態においては、接触の強度がカーソルプレビュー強度閾値(例えばIT
L)とカーソル挿入強度閾値(例えばIT
D)との間である間に、デバイスが、テキストをスクロールせずに表示テキスト内でカーソルの位置を第1の方向に変更することによって第1の方向(例えば左から右への水平方向)への接触(例えば
図8Oの接触19208)の移動の構成要素に応答し、デバイスが、表示テキスト内でカーソルの位置を変更せずに、第1の方向に表示テキストをスクロールすることによって、第1の方向とは異なる(例えば直角の)第2の方向(例えば上又は下への垂直方向)への接触(例えば
図8Oの接触9208)の移動の構成要素に応答する(例えば、テキストは第1の方向に固定されるが、カーソルはテキストに対して第1の方向に移動することができ、カーソルはテキストに対して第2の方向に固定されるが、テキストは第2の方向に固定されない)。例えば
図8Oにおいて、デバイスは、タッチ感知面451上で下及び右への接触19208の移動を検出すると、接触19208の移動の垂直構成要素に従ってテキストを下へとスクロールし、接触19208の移動の水平構成要素に従ってテキスト内でカーソルを右へと移動させる。
【0222】
図8L〜
図8Qの一続きは、選択カーソル19212がテキスト19212内に置かれた箇所でテキスト19202の一部分19214の選択が始まる一実施形態を示す。例えば、タッチ感知面451上での接触の強度19208が
図8Lに示すカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度から
図8Pに示すカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度へと増大したことに応答して、選択カーソル19212がテキスト19202に置かれる。タッチ感知面451上での
図8Pの位置19208−aから
図8Qの位置19208−bへの接触19208のその後の移動19210−aに従って、選択カーソル19212がそれまで置かれていたロケーションから始まるテキスト19202の一部分19214が選択される。
【0223】
図8Q〜
図8Uは、タッチ感知面451上での位置19208−aから位置19208−bへの接触19208の移動19210−aを含む、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、ディスプレイ450上のテキスト19202の上に表示された選択カーソル19212に相当する接触19208は、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る初期強度を有するため、テキスト19202の一部分19214を選択する。
【0224】
図8Q〜
図8Sは、テキスト19202の一部分19214を選択した後、接触の強度19208が減少し、その後のカーソル19212の移動により、テキスト19202の選択部分19214が調節される一実施形態を示す。例えば、タッチ感知面451上での接触の強度19208が、
図8Qに示す選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度から、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回るが、
図8Rに示す選択調節強度閾値(例えば、軽い押圧強度閾値「IT
L」)を上回る強度へと減少したことに応答して、タッチ感知面451上での
図8Rの位置19208−bから
図8Sの位置19208−cへの接触19208の移動19210−cに従って、テキスト19202の選択19214が更なる単語を含むように調節される。それゆえ、いくつかの実施形態においては、接触の強度19208が選択強度閾値(例えば「IT
D」)未満に減少しても、接触19208が選択調節強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度を有する限り、デバイスは、その接触が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度を有していた時に開始されたテキスト選択動作に従って引き続きテキストを選択する。
【0225】
図8Q、
図8T及び
図8Uの一続きは、テキスト19202の一部分19214を選択した後、接触の強度19208が減少し、その後のカーソル19212の移動により、テキスト19202の選択部分19214が調節されない一実施形態を示す。例えば、タッチ感知面451上での接触の強度19208が、
図8Qに示す選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度から、
図8Tに示す選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回り、かつ選択調節強度閾値(例えば「IT
L」)を下回る強度へと減少したことに応答して、タッチ感知面451上での
図8Tの位置19208−bから
図8Uの位置19208−cへの接触19208の移動19210−cに従って、カーソル19212がディスプレイ450上で移動するが、テキスト19202の選択19214は更なる単語を含むように調節されない。それゆえ、いくつかの実施形態においては、接触の強度19208が選択調節強度閾値(例えば「IT
L」)未満に減少すると、デバイスは、接触が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度を有していた時に開始されたテキスト選択動作に従ってテキストの選択を中止する。
【0226】
図8Q、
図8V及び
図8Wの一続きは、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、ディスプレイ450上のテキスト19202の上に表示された選択カーソル19212に相当するタッチ感知面451上での接触19208は、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度を有する。接触19208が選択強度閾値を上回る強度を有する(例えば「IT
D」)ため、テキスト19202の上でのカーソル19212の移動に従って、テキスト19202の一部分19214が選択される。
【0227】
図8Q、
図8V及び
図8Wの一続きは、第1の接触19208が、アクティブ化された選択カーソル19212に相当する(例えば、接触19208の移動によってテキストが選択される)のに対し、第2のジェスチャによってテキスト19202がスクロールし、テキスト19202の一部分19214が引き続き選択される一実施形態を示す。例えば
図8Vでは、ディスプレイ450上の選択カーソル19212に相当するタッチ感知面451上での初回接触19208の移動が停止され、デバイスは、タッチ感知面451上でのその後の接触19218の移動19220を含むジェスチャを検出する。
図8V〜
図8Wの接触19218の移動を検出したことに応答して、デバイスは、接触19218の移動19220−aに従って、テキスト19202を
図8Vの位置19218−aから
図8Wの位置19218−bへとスクロールする(例えば、単語19202−58が、ディスプレイ450上の、
図8Vの位置19202−58−aから
図8Wの位置19202−58−bへとスクロールされる)。応答して、接触19208が選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度を有する間に、選択カーソル19212の下にあるテキストの移動に従って、更なるテキストがテキスト19202の選択部分19214に追加される。
【0228】
図8X〜
図8AAは、タッチ感知面451上で検出され、ディスプレイ450上に表示された選択カーソル19212に相当する接触19222を示す。デバイスは、接触19222の移動19224を含むジェスチャを検出する(例えば、
図8Xの位置19222−aから
図8Yの位置19208−bへの接触19222の移動19224−a、及び/又は
図8Zの位置19222−aから
図8AAの位置19208−bへの接触19222の移動19224−aがタッチ感知面451上で検出される)。接触19222は、選択カーソル19212によって占有されたディスプレイ450上のエリアに相当するタッチ感知面451上の位置で検出される(例えば、接触19222は、テキスト19202のロケーションに、又はその付近にあるディスプレイ上のフォーカスセレクタに相当する)。いくつかの実施形態において、タッチ感知面451上での接触19222の移動19224は、ディスプレイ450上での選択カーソル19212の移動に相当する。
【0229】
図8X〜
図8Yは、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、タッチ感知面451上で検出される接触19222は、ディスプレイ450上のテキスト19202付近に表示された選択カーソル19212に相当し、個別文字選択強度閾値(例えば、深い押圧強度閾値「IT
D」)を下回る強度を有する。タッチ感知面451上での接触19222の移動19224に従って、単語全体をその一部分に追加することにより、テキスト19202の一部分19214が調節される。例えば、接触19222が個別文字選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度を有するので、タッチ感知面451上での
図8Xの位置19222−aから
図8Yの位置19222−bへの接触19222の移動19224−aに従って選択カーソル19212が単語19202−2(例えば「score」)の上を移動したことに応答して、単語19202−2(例えば「score」)を追加することにより、テキスト19202の選択部分19214が調節される。
【0230】
図8Z〜
図8AAは、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、タッチ感知面451上で検出される接触19222は、ディスプレイ450上のテキスト19202付近に表示された選択カーソル19212に相当し、個別文字選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度を有する。タッチ感知面451上での接触19222の移動19224に従って、個々の文字をその一部分に追加することにより、テキスト19202の一部分19214が調節される。例えば、接触19222が個別文字選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度を有するので、タッチ感知面451上での
図8Zの位置19222−aから
図8AAの位置19222−bへの接触19222の移動19224−aに従って選択カーソル19212が単語19202−2(例えば「score」)の文字「s」の上を移動したことに応答して、単語19202−2(例えば「score」)の文字「s」だけを追加することにより、テキスト19202の選択部分19214が調節される。
【0231】
図9A〜
図9Eは、いくつかの実施形態に係る、コンテンツをスクロールするか選択するかを判定する方法19300を示す流れ図である。方法19300は、ディスプレイ及びタッチ感知面を備える電子デバイス(例えば、デバイス300、
図3、又はポータブル多機能デバイス100、
図1A)において実行される。いくつかの実施形態において、ディスプレイはタッチスクリーンディスプレイであり、タッチ感知面がディスプレイ上にある。いくつかの実施形態において、ディスプレイはタッチ感知面から分離している。方法19300の一部の動作が、任意選択的に、組み合わされ、及び/又は、一部の動作の順序が、任意選択的に変えられる。
【0232】
下記のとおり、方法19300は、ユーザインタフェースコンテンツと対話するための.直感的な方法を提供する。この方法は、ユーザインタフェースコンテンツと対話する際のユーザの認知負担を軽減し、それによって、より効率的なヒューマンマシンインタフェースを作成する。バッテリ動作式電子デバイスの場合、ユーザがより高速、かつより効率的にユーザインタフェースコンテンツと対話することを可能にすることにより、電力が節約され、バッテリ充電間の時間が延びる。
【0233】
いくつかの実施形態において、デバイスは、ディスプレイ(例えばディスプレイ450)上にコンテンツ(例えば、
図8A〜
図8AAのテキスト19202)を表示する(19302)。いくつかの実施形態において、このコンテンツは、テキスト、1つ以上の画像及び/又は1つ以上の表を含む。いくつかの実施形態において、このコンテンツは、選択されるように構成されている選択可能コンテンツ(例えば、ワードプロセッシングアプリケーションウィンドウ内のテキスト、スプレッドシートアプリケーションウィンドウ内の数字、フォルダアプリケーションウィンドウ内のドキュメントアイコン、写真アプリケーションウィンドウ内の画像、オーディオプレーヤアプリケーションウィンドウ内の音楽ファイルアイコン、映像プレーヤアプリケーションウィンドウ内の映像ファイルアイコン、デスクトップ上に表示されたアプリケーションショートアイコン)であり、選択されると、デバイスのユーザからの入力に従って、コピー、削除、又は修正することができる。
【0234】
いくつかの実施形態においては、フォーカスセレクタ(例えば、
図8A〜
図8D及び
図8L〜
図8Mのフォーカスカーソル19204、又は
図8E〜
図8K及び
図8P〜
図8AAの選択カーソル19212)がそのコンテンツの上にある間に、デバイスは、タッチ感知面上での(19306)第1の接触(例えば、
図8A〜
図8Wの接触19208又は
図8X〜
図8AAの接触19222)と、ディスプレイ上でのフォーカスセレクタの移動(例えば、そのコンテンツの少なくとも一部分の上でのフォーカスセレクタの移動)に相当する、タッチ感知面を横切る(19308)第1の接触の移動(例えば、
図8A〜
図8Wにおける接触19208の移動19210又は
図8X〜
図8AAにおける接触19222の移動19224)と、を含むジェスチャをタッチ感知面(例えばタッチ感知面451)上で検出する(19304)。
【0235】
いくつかの実施形態においては、そのジェスチャを検出したことに応答して(19310)、第1の接触が選択強度閾値(例えば「
図8A〜
図8DのIT
D」)を下回る強度を有するという判定に従って、デバイスは、ディスプレイ上でのフォーカスセレクタの移動に従って、そのコンテンツを選択せずにディスプレイ(例えばディスプレイ450)上でコンテンツをスクロールする(19312)。いくつかの実施形態において、選択強度閾値は、第1の接触が最初に検出される入力検出強度閾値(例えば「IT
0」)よりも高い強度閾値である。いくつかの実施形態において、フォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツをスクロールすることは、
図8A及び
図8Cに示すとおり、そのコンテンツがディスプレイ(例えばディスプレイ450)上のフォーカスセレクタの移動及び/又はタッチ感知面(例えばタッチ感知面451)上での接触の移動と同じ方向に動くようにそのコンテンツをスクロールすることを含む。いくつかの実施形態において、フォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツをスクロールすることは、
図8A〜
図8Bに示すとおり、そのコンテンツがディスプレイ(例えばディスプレイ450)上のフォーカスセレクタの移動及び/又はタッチ感知面(例えばタッチ感知面451)上での接触の移動とは反対の方向に動くようにそのコンテンツをスクロールすることを含む。
【0236】
そのジェスチャを検出したことに応答(19310)して、第1の接触が選択強度閾値を上回る強度を有する(例えば、
図8E〜
図8K、
図8Q及び
図8V〜
図8Wに示すとおり、接触19208が「IT
D」を上回る強度を有する)という判定に従って、デバイスは、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタの移動に従ってそのコンテンツ(例えば、
図8A〜
図8AAのテキスト19202)の少なくとも一部分(例えば、
図8F〜
図8K、
図8Q〜
図8W、
図8Y及び
図8AAの一部分19214)を選択する(例えば、切り取り、コピー、又は他の編集を行うためにそのコンテンツの一部分を選択する)(19314)。
【0237】
いくつかの実施形態において、コンテンツ(例えばテキスト19202)の上にあるフォーカスセレクタ(例えば選択カーソル19212)の移動に従ってそのコンテンツの一部分(例えば一部分19214)を選択することは、そのコンテンツをスクロールせずにそのコンテンツの一部分を選択すること(19316)を含む。例えば、接触が選択強度閾値(例えば「IT
D」)に達すると、デバイスは、
図8F〜
図8Gに示すとおり、フォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツのスクロールを停止し、フォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツの選択を開始する。
【0238】
いくつかの実施形態において、デバイスは、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタ(例えば選択カーソル19212)の移動に従ってそのコンテンツの一部分(例えばテキスト19202の一部分19214)を選択している間に、そのコンテンツ(例えばテキスト19202)をスクロールする(19318)。例えば、接触が選択強度閾値に達した時にデバイスがコンテンツのスクロールを停止した場合でも、フォーカスセレクタがそのコンテンツの表示部分の端部に達すると、又は第1の接触がタッチ感知面の端部に達すると、デバイスは、
図8G〜
図8Hに示すとおり、更なるコンテンツが第1の接触に近接して表示されるように、(例えば、第1の接触が表示コンテンツの下端付近にある場合にはコンテンツを上にスクロールすることによって、又は第1の接触が表示コンテンツの上端付近にある場合にはコンテンツを下にスクロールすることによって)そのコンテンツをスクロールする。
【0239】
いくつかの実施形態においては、接触を検出する前に(19320)、デバイスが、選択強度閾値よりも低い第1の強度(例えば、
図8M〜
図8Oに示すとおり、強度閾値「IT
D」よりも低い強度)への第1の接触の強度の増大を検出する(19322)。いくつかの実施形態においては、第1の接触の強度が、最低検出可能強度(例えば「IT
0」)に相当する名目強度から第1の強度へと増大する。なお、最低検出可能強度を超えた場合には、第1の接触がタッチ感知面と接触していることを示す。いくつかの実施形態においては、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度への第1の接触の強度の増大を検出したことに応答して(19324)、第1の強度がカーソルプレビュー強度閾値(例えば「IT
L」)を上回るという判定に従って、デバイスが、フォーカスセレクタ(例えば、
図8Lのフォーカスカーソル19204)に近接する対応するロケーションでコンテンツ(例えばテキスト19202)にカーソルのプレビュー(例えば、
図8N〜
図8Oにおける選択カーソル19212のプレビュー19216)を表示する(19326)。いくつかの実施形態においては、フォーカスセレクタ(例えば
図8Lのフォーカスカーソル19204)がカーソルのプレビューに置き換わる(例えば、
図8N〜
図8Oのフォーカスカーソル19204が選択カーソル19212のプレビュー19216に置き換わる)。
【0240】
いくつかの実施形態においては、そのコンテンツにカーソルのプレビュー(例えば、選択カーソル19212のプレビュー19216)を表示している間に、デバイスが、第1の接触(例えば接触19208又は接触19222)の強度が第1の強度(例えば、「IT
L」と「IT
D」との間の強度)から第2の強度(例えば、「IT
D」を上回る強度)へと増大したことを検出する(19328)。いくつかの実施形態においては、第1の強度から第2の強度への第1の接触の強度の増大を検出したことに応答して(19330)、第2の強度がカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回るという判定に従って、デバイスが、(例えば
図8Pに示すとおり、)コンテンツにてカーソル(例えば選択カーソル19212)を挿入する(19332)。いくつかの実施形態においては、第1の強度から第2の強度への第1の接触の強度の増大を検出したことに応答して(19330)、第2の強度がカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回るという判定に従って、デバイスが、(例えば
図8Oに示すとおり、)そのコンテンツにカーソルを挿入せずに、カーソルのプレビューを引き続き表示する(19334)。
【0241】
いくつかの実施形態において、そのコンテンツにカーソル(例えば、選択カーソル19212)を挿入することは、そのカーソルに置き換えられるカーソルのプレビュー(例えば選択カーソル19212のプレビュー19216)のアニメーションを表示することを含む(19336)。いくつかの実施形態において、このアニメーションは、第1の接触の強度の変化に従って進行する。例えば、カーソルは、第1の接触の強度に相当する量単位の速度でフェードイン及びサイズの縮小を行い、コンテンツへと「落ちる」ように見える。例えば
図8N〜
図8Pでは、接触の強度19208が増大するにつれて、デバイスが、プレビュー19216のアニメーションがテキスト19202へと漸進的に落ちる様子を表示する。
【0242】
第1の接触の強度の増大を検出したことに応答して(19324)、第1の強度がカーソルプレビュー強度閾値(例えば「IT
L」)を下回るという判定に従って、デバイスは、(例えば
図8Mに示すとおり、)カーソルのプレビューを表示せずにコンテンツ(例えばテキスト19202)を引き続き表示する(19338)。
【0243】
いくつかの実施形態において、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタ(例えば選択カーソル19212)の移動に従ってコンテンツの一部分(例えば、テキスト19202の一部分19214)を選択することは、そのコンテンツにおいて、カーソルのロケーションに相当するコンテンツ内のロケーションで選択を開始することを含む(19340)。例えば、
図8P〜
図8Qでは、テキスト19202の一部分19214の選択が、
図8L〜
図8Oに関連して上述の強度の増大に応答してテキスト19202で置き換えられた選択カーソル19212のロケーションで始まる。
【0244】
いくつかの実施形態において、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツの一部分を選択すること(19314)は、第1の接触の強度を判定すること(19344)と、第1の接触の強度に従って複数のコンテンツサブユニットタイプ(例えば、文字、単語、文又はパラグラフ)のうちの対応するコンテンツサブユニットタイプを選択すること(19346)と、第1の接触の移動に従って対応サブユニットタイプのコンテンツサブユニット全体をその選択に追加することにより、その選択を調節すること(19348)と、を含む(19342)。例えば、接触が低い強度(例えば、
図8X〜
図8Yに示す「IT
D」を下回る強度)を有する場合には、単語タイプのサブユニットが選択され、デバイスは、そのコンテンツの単語全体を選択することによってその選択に追加するのに対し、接触が高い強度(例えば、
図8Z〜
図8AAに示す「IT
D」を上回る強度)を有する場合には、文字タイプのサブユニットが選択され、デバイスは、そのコンテンツの個々の単語を選択することによってその選択に追加するか、又はその逆を行う。
【0245】
いくつかの実施形態においては、コンテンツの一部分(例えばテキスト19202の一部分19214)を選択している(19314)間に、デバイスは、タッチ感知面上での第2の接触(例えば、
図8V〜
図8Wの接触19218)を検出し(19352)、デバイスは、タッチ感知面(例えばタッチ感知面451)を横切る第2の接触の移動(例えば、
図8V〜
図8Wの移動19220−a)を検出する。いくつかの実施形態においては、タッチ感知面を横切る第2の接触(例えば、
図8V〜
図8Wの接触19218)の移動を検出したことに応答して、デバイスが、ディスプレイ上のフォーカスセレクタに対するコンテンツの移動に従ってそのコンテンツを引き続き選択している間に、第2の接触(例えば、
図8V〜
図8Wの接触19218の移動19220−a)の移動に従ってコンテンツをスクロールする(19354)。例えば、
図8Wに示すとおり、デバイスは、コンテンツ19202が選択カーソル19212の下でスクロールするのに伴って選択19214に引き続き追加する。
【0246】
いくつかの実施形態においては、コンテンツの一部分を選択した後に(19356)、第1の接触(例えば、接触19208又は接触19222)の強度が選択強度閾値(例えば「IT
D」)未満に減少したことをデバイスが検出する(19358)。例えば
図8R及び
図8Tの両方で、接触19208の強度が、選択強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度から選択強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度へと減少する。いくつかの実施形態においては、第1の接触の強度が選択強度閾値(例えば「IT
D」)未満に減少したことを検出したことに応答して(19360)、第1の接触の強度が選択調節強度閾値(例えば「IT
L」)を上回るという判定に従って、デバイスは、(例えば、
図8R〜
図8Sに示すとおり)、タッチ感知面上での第1の接触(例えば、接触19208又は接触19222)のその後の移動に従って、(例えば、コンテンツを追加し、かつ/又はコンテンツをその選択から削除することによって)その選択を調節する(19362)。それに対し、いくつかの実施形態においては、第1の接触の強度が選択強度閾値未満に減少したことを検出したことに応答して(19360)、第1の接触の強度が選択調節強度閾値(例えば「IT
L」)を下回るという判定に従って、デバイスは、(例えば
図8T〜
図8Uに示すとおり)その選択の調節を見合わせる(19364)。いくつかの実施形態において、選択を調節するのを中止することは、その選択をキャンセルすることを含む。いくつかの実施形態において、選択を調節するのを中止することは、選択されているコンテンツの指示を表示することと、タッチ感知面上での第1の接触の移動に従ってそのコンテンツを調節するのを中止することと(例えば、第1の接触の移動に従ってもはや調節されない選択ボックスをコンテンツの周りに表示すること)、を含む。
【0247】
図9A〜
図9Eにおける動作について記載された特定の順序は単なる例示であり、記載された順序は、動作を実行することができる唯一の順序であることを示すことを意図するものではないことを理解されたい。当業者は、本願に記載されている動作の順番を変更する様々な方法を認識されるであろう。加えて、本記載の他の方法に関して本明細書に記載の他の処理の詳細(例えば、パラグラフ[0043]に記載したもの)は、
図9A〜
図9Eに関連して上述した方法19300と類似の様式で適用可能であることに留意されたい。例えば、方法19300に関連して上述の接触、ジェスチャ、ユーザインタフェースオブジェクト、強度閾値、フォーカスセレクタ及びアニメーションは、本明細書に記載の他の方法(例えば、パラグラフ[0043]で列挙されるもの)に関して本明細書に記載の接触、ジェスチャ、ユーザインタフェースオブジェクト、強度閾値、フォーカスセレクタ及びアニメーションの特性のうちの1つ以上を任意選択的に有する。簡略化するため、これらの詳細の説明はここでは反復しない。
【0248】
いくつかの実施形態によれば、
図10は、説明される様々な実施形態の理念に従って構成された電子デバイス19400の機能ブロック図を示す。このデバイスの機能ブロックは、説明される様々な実施形態の原理を実現するために、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって、任意選択的に実装される。
図10で説明されている機能ブロックが、様々な説明されている実施形態の原理を実装するように組み合わされ、又はサブブロックに分離され得ることが当業者には理解されよう。それゆえ、本明細書での説明は、本明細書で説明される機能ブロックの、あらゆる可能な組み合わせ若しくは分離、又は更なる定義を、任意選択的にサポートする。
【0249】
図10に示すとおり、電子デバイス19400は、コンテンツを表示するように構成された表示ユニット19402と、ユーザ接触を受けるように構成されたタッチ感知面ユニット19404と、タッチ感知面ユニット19404との接触の強度を検出するように構成された1つ以上のセンサユニット19406と、表示ユニット19402、タッチ感知面ユニット19404及び1つ以上のセンサユニット19406に連結された処理ユニット19408と、を備える。いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、表示有効化ユニット19410と、検出ユニット19412と、スクロールユニット19414と、選択ユニット19416と、挿入ユニット19418と、調節ユニット19420と、を備える。
【0250】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、表示ユニット19402上にコンテンツを(例えば表示有効化ユニット19410を用いて)表示することを可能にするように構成されている。いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、フォーカスセレクタがコンテンツの上にある間に、タッチ感知面ユニット19404上での第1の接触と、表示ユニット19402上のフォーカスセレクタの移動に相当する、タッチ感知面ユニット19404を横切る第1の接触の移動と、を含むジェスチャを、(例えば検出ユニット19412を用いて)タッチ感知面ユニット19404上で検出するように更に構成されており、そのジェスチャを検出したことに応答して、第1の接触が選択強度閾値を下回る強度を有するという判定に従って、処理ユニット19408は、コンテンツを選択せずに、表示ユニット19402上のフォーカスセレクタの移動に従って(例えばスクロールユニット19414を用いて)表示ユニット19402上でそのコンテンツをスクロールするように構成されている。第1の接触が選択強度閾値を上回る強度を有するという判定に従って、処理ユニット19408は、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタの移動に従って(例えば選択ユニット19416を用いて)そのコンテンツの少なくとも一部分を選択するように構成されている。
【0251】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、そのコンテンツをスクロールせずに(例えば選択ユニット19416を用いて)コンテンツの一部分を選択するように構成されている。
【0252】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタの移動に従って(例えば選択ユニット19416を用いて)そのコンテンツの一部分を選択している間に、(例えばスクロールユニット19414を用いて)そのコンテンツをスクロールするように構成されている。
【0253】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、(例えば選択ユニット19416を用いて)コンテンツの一部分を選択する前に、(例えば検出ユニット19412を用いて、)選択強度閾値よりも低い第1の強度への第1の接触の強度の増大を検出するように構成されており、第1の接触の強度の増大を検出したことに応答して、第1の強度がカーソルプレビュー強度閾値を上回るという判定に従って、処理ユニット19408は、(例えば表示有効化ユニット19410を用いて、)フォーカスセレクタに近接する対応するロケーションでそのコンテンツにカーソルのプレビューを表示することを可能にするように構成されており、第1の強度がカーソルプレビュー強度閾値を下回るという判定に従って、処理ユニット19408は、カーソルのプレビューを表示せずにそのコンテンツを(例えば表示有効化ユニット19410を用いて)引き続き表示することを可能にするように構成されている。
【0254】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、コンテンツにカーソルのプレビューを(例えば表示有効化ユニット19410を用いて)表示している間に、第1の強度から第2の強度への第1の接触の強度の増大を(例えば検出ユニット19412を用いて)検出するように構成されており、第1の強度から第2の強度への第1の接触の強度の増大を検出したことに応答して、第2の強度がカーソル挿入強度閾値を上回るという判定に従って、コンテンツにカーソルを(例えば挿入ユニット19418を用いて)挿入し、第2の強度がカーソル挿入強度閾値を下回るという判定に従って、コンテンツにカーソルを挿入せずにカーソルのプレビューを(例えば表示有効化ユニット19410を用いて)引き続き表示することを可能にする。
【0255】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、(例えば挿入ユニット19418を用いて)コンテンツにカーソルを挿入している間に、(例えば表示有効化ユニット19410を用いて、)そのカーソルと置き換えられているカーソルのプレビューのアニメーションを表示することを可能にするように構成されている。
【0256】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、カーソルのロケーションに相当するコンテンツ内のロケーションで(例えば選択ユニット19416を用いて)コンテンツの一部分を選択することを開始するように構成されている。
【0257】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、(例えば選択ユニット19416を用いて)コンテンツの一部分を選択した後に、(例えば検出ユニット19412を用いて)選択強度閾値未満への第1の接触の強度の減少を検出するように構成されており、選択強度閾値未満への第1の接触の強度の減少を検出したことに応答して、第1の接触の強度が選択調節強度閾値を上回るという判定に従って、処理ユニット19408は、タッチ感知面ユニット上での第1の接触の移動に従って(例えば調節ユニット19420を用いて)その選択を調節するように構成されている。第1の接触の強度が選択調節強度閾値を下回るという判定に従って、処理ユニット19408は、その選択の調節を見合わせるように構成されている。
【0258】
いくつかの実施形態において、処理ユニットは、コンテンツの一部分を選択している間に、(例えば検出ユニット19412を用いて)タッチ感知面ユニット19404上での第2の接触を検出し、(例えば検出ユニット19412を用いて)タッチ感知面ユニット19404を横切る第2の接触の移動を検出するように構成されており、タッチ感知面ユニット19404を横切る第2の接触の移動を検出したことに応答して、処理ユニットは、表示ユニット19402上のフォーカスセレクタに対するコンテンツの移動に従って引き続きコンテンツ(例えば選択ユニット19416)を選択している間に、第2の接触の移動に従って(例えばスクロールユニット19414を用いて)コンテンツをスクロールするように構成されている。
【0259】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19408は、(例えばセンサ(1つ又は複数)19406を用いて)第1の接触の強度を判定し、(例えば選択ユニット(19416)を用いて)第1の接触の強度に従って複数のコンテンツサブユニットタイプのうちの対応するコンテンツサブユニットタイプを選択し、第1の接触の移動に従って、(例えば調節ユニット19420を用いて、)対応サブユニットタイプのコンテンツサブユニット全体をその選択に追加することにより、その選択を調節する、ように構成されている。
【0260】
上述の情報処理方法は、汎用プロセッサ(例えば、
図1A及び
図3に関連して上述されたようなもの)又は特定用途向けチップなどの、情報処理装置内の1つ以上の機能モジュールを稼働することによって、任意選択的に実施される。
【0261】
図9A〜
図9Eを参照して上述された動作は、
図1A、1B、又は
図10に示される構成要素によって、任意選択的に実施される。例えば、検出動作19304、19322、19328、19352及び19358、スクロール動作19312、19318及び19354、選択動作19314及び19346、挿入動作19332、並びに調節動作19348及び19362は、任意選択的に、イベントソータ170、イベント認識部180、及びイベントハンドラ190によって実施される。イベントソータ170のイベントモニタ171は、タッチ感知ディスプレイ112上の接触を検出し、イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をアプリケーション136−1に渡す。アプリケーション136−1の対応するイベント認識部180は、イベント情報を対応するイベント定義186と比較し、タッチ感知式表面上の第一の位置における第1の接触が、ユーザインタフェース上でのオブジェクトの選択などの所定のイベント又はサブイベントに相当するかどうかを判定する。対応する既定のイベント又はサブイベントが検出されると、イベント認識部180は、イベント又はサブイベントの検出に関連するイベントハンドラ190をアクティブ化させる。イベントハンドラ190は、アプリケーション内部状態192を更新するために、データアップデータ176若しくはオブジェクトアップデータ177を任意選択的に利用するか又は呼び出す。いくつかの実施形態において、イベントハンドラ190は、アプリケーションにより表示されるものを更新するための対応するGUIアップデータ178にアクセスする。同様に、当業者には、
図1A〜
図1Bに示すコンポーネントに基づいて他のプロセスをどのように実装し得るか明らかであろう。
コンテンツをスクロールするか拡張するかを判定する
【0262】
多くの電子デバイスは、複数の動作が任意選択的に同じ種類のジェスチャで実行されるコンテンツ(例えば、テキスト、画像、表、ドキュメントアイコン及び/又はアプリケーションショートカットアイコン)を表示するグラフィカルユーザインタフェースを有する。例えば、ワードプロセッシングアプリケーションウィンドウは、ユーザが、例えば、接触感知面上で接触を移動させることによって任意選択的にスクロール及び/又は拡大される編集可能なテキストを任意選択的に表示する。このようなジェスチャのオーバーロードが同じアプリケーション内で発生した時に、いくつかの状況では、異なる動作(例えばスクロール及び拡大)が異なる動作モードと関連付けられている。単一のジェスチャが任意選択的に複数の動作に相当するユーザインタフェース環境の複雑性を考慮すると、ユーザがそのユーザインタフェース環境をより効率的かつ便利にナビゲートできる方法及びユーザインタフェースを提供する必要がある。
【0263】
以下に記載の実施形態は、複雑なユーザインタフェース環境をナビゲートする際にユーザインタフェースコンテンツと対話するための改善された方法及びユーザインタフェースを提供する。更に具体的には、これらの方法及びユーザインタフェースは、コンテンツをスクロールする動作モードと拡大する動作モードとの間での切り替え処理を簡略化する。以下に記載のいくつかの実施形態によれば、タッチ感知面上での接触と、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタの移動に相当する、タッチ感知面を横切る接触の移動と、を含むジェスチャを検出すると、コンテンツをスクロールする動作モード及び/又は拡大する動作モードが開始される。ユーザは、そのジェスチャが、接触の強度によってコンテンツをスクロールする動作モード及び/又は拡大する動作モードを開始するかどうかを制御する。例えば、一実施形態においては、ユーザがタッチ感知面上で(例えば軽い押圧強度で以って)軽く押圧してスクロール動作モードを開始し、タッチ感知面上で(例えば深い押圧強度で以って)重く押圧して拡大動作モードを開始するか、又はその逆を行う。いくつかの方法では、ユーザが、例えば、選択肢のメニューから異なるモードを選択することによって、又は動作をアクティブ化するためのジェスチャに加えて第2の接触を行うことによって、動作モードを切り替える。以下に記載の方法及びユーザインタフェースには、メニューを移動したり、追加接触を行ったりといった追加入力を不要とすることにより、同じジェスチャと関連付けられた動作モード(例えば、テキストのスクロール及び/又は拡大)間での切り替え処理を簡略化するという利点がある。
【0264】
図11A〜
図11Yは、いくつかの実施形態に係る、コンテンツをスクロールするか拡張するかを判定するための例示的なユーザインタフェースを示す。これらの図のユーザインタフェースを使って、
図12A〜
図12Cの処理を含む、以下で説明される処理を例示する。
図11A〜
図11Yは、拡大強度閾値(例えば、軽い押圧強度閾値「IT
L」)及びカーソル挿入強度閾値(例えば、深い押圧強度閾値「IT
D」)を含む複数の強度閾値に対する、タッチ感知面上での接触の現在強度を示す強度の図表を含む。これらの強度の図表は、表示されたユーザインタフェースの一部ではなく、図の解釈を支援する目的で提示されるのが典型的である。
【0265】
いくつかの実施形態では、デバイスは、別個のディスプレイ(例えば、ディスプレイ450)及び別個のタッチ感知面(例えば、タッチ感知面451)を備える電子デバイスである。いくつかの実施形態では、デバイスは、ポータブル多機能デバイス100であり、ディスプレイは、タッチ感知ディスプレイシステム112であり、タッチ感知面は、ディスプレイ上に触知出力発生器167を含む(
図1A)。説明の都合上、
図11A〜
図11Y及び
図12A〜
図12Cに関して述べた実施形態については、ディスプレイ450及び別個のタッチ感知面451に関して述べるが、
図11A〜
図11Yに示すユーザインタフェースをタッチ感知ディスプレイシステム112上に表示している間に、
図11A〜
図11Yで述べた接触をタッチ感知ディスプレイシステム112上で検出したことに応答して、タッチ感知ディスプレイシステム112を備えるデバイスにおいて類似する動作が任意選択的に実行される。かかる実施形態において、フォーカスセレクタは、任意選択的に、フォーカスカーソル19504又は編集カーソル19512の代わりに、対応する接触、接触に相当する代表点(例えば、対応する接触の重心又は対応する接触と関連付けられた点)、又はタッチ感知ディスプレイシステム112上で検出された2つ以上の接触の重心である。
【0266】
図11Aは、テキスト19502及びカーソル19504を表示している例示的なユーザインタフェース19506を示す。
図11Aでは、ユーザインタフェース19506は、タッチ感知面451及びタッチ感知面との接触の強度を検出する1つ以上のセンサをも併せて含む電子デバイスのディスプレイ450上に表示されている。いくつかの実施形態において、タッチ感知面451は、必要に応じてディスプレイ450又は別個のディスプレイであるタッチスクリーンディスプレイである。
【0267】
図11A〜
図11Yは、タッチ感知面451上での接触19508及び接触19508の移動19510によって制御されたカーソル19504がテキスト19502の少なくとも一部分の上を移動する各種実施形態を示す。応答して、タッチ感知面451上で検出された接触の強度19502に応じて、テキスト19502の少なくとも一部分がスクロール及び/又は拡大される。例えば、接触の強度19508が拡大強度閾値(例えば、軽い押圧強度閾値「IT
L」)を超えると、テキスト19502の一部分が拡大される(例えば、テキスト19502の一部分の拡張コピーを含む拡大ルーペが表示される)。それに対し、接触の強度19508が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を超えない場合には、テキスト19502が、テキスト19502のその一部分を拡大せずにスクロールされる。
【0268】
図11A〜
図11Yは、ディスプレイ450上に表示されたフォーカスカーソル19504又は編集カーソル19512に相当する接触19508の検出と、タッチ感知面451上での接触19508の移動19510(例えば、
図11Aのロケーション19508−aから
図11B〜
図11D及び
図11Nのロケーション19508−bへの接触19508の移動19510−a、
図11Eのロケーション19508−aから
図11F〜
図11Jのロケーション19508−bへの接触19508の移動19510−a、
図11Gのロケーション19508−bから
図11Kのロケーション19508−cへの接触19508の移動19510−b、及び/又は接触19508の移動19510−c
図11Nのロケーション19508−bから
図11O及び
図11Vのロケーション19508−d)を含むジェスチャの検出と、を示す。接触19508は、フォーカスカーソル19504又は編集カーソル19512によって占有されたディスプレイ450上のエリアに相当するタッチ感知面451上の位置で検出される(例えば、接触19508は、テキスト19502のロケーション又はその付近にあるディスプレイ上のフォーカスセレクタに相当する)。いくつかの実施形態において、タッチ感知面451上での接触19508の移動19510は、ディスプレイ450上のフォーカスカーソル19504又は編集カーソル19512の移動に相当する。
【0269】
図11A〜
図11Dは、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、タッチ感知面451上で検出された接触19508は、ディスプレイ450上のテキスト19502の上に表示されたフォーカスカーソル19504に相当し、拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を下回る強度を有する。タッチ感知面451上での接触19508の移動19510に従って、テキスト19502がスクロールされるが、接触19508が拡大強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度を有するため、拡大はされない。
【0270】
図11A〜
図11Cは、テキスト19502がフォーカスカーソル19504の移動に従ってスクロールされるが、拡大はされない各種実施形態を示す。いくつかの実施形態においては、
図11Bに示すとおり、テキスト19502が、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19504の移動とは反対の方向にスクロールされる。例えば、フォーカスカーソル19504がディスプレイ450上でタッチ感知面451上の
図11Aの位置19508−aから
図11Bの位置19508−bへと下に移動する移動に相当する接触19508の移動19510に応答して、テキスト19502の単語19502−58が、
図11Aの位置19502−58−aから、ディスプレイ450上の
図11Bの位置19502−58−bへと上に移動する。いくつかの実施形態においては、
図11Cに示すとおり、テキスト19502が、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19504の移動と同じ方向にスクロールされる。例えば、フォーカスカーソル19504がディスプレイ450上でタッチ感知面451上の
図11Aの位置19508−aから
図11Cの位置19508−bへと下に移動する移動に相当する接触19508の移動19510に応答して、テキスト19502の単語19502−58が、ディスプレイ450上の
図11Aの位置19502−58−aから
図11Cの位置19502−58−cへと下に移動する。
【0271】
図11A及び
図11Dの一続きは、タッチ感知面451上での接触19508の移動19510に従ってテキスト19502がディスプレイ450上でスクロールするが、フォーカスカーソル19504は移動しない一実施形態を示す。例えば、接触19508がタッチ感知面451上の
図11Aの位置19508−aから
図11Dの位置19508−bへと下に移動する移動19510に応答して、テキスト19502の単語19502−58がディスプレイ450上の
図11Aの位置19502−58−aから
図11Dの位置19502−58−bへと上に移動するが、フォーカスカーソル19504は移動しない。そのため、テキスト19502におけるフォーカスカーソル19504の相対的な位置は、カーソル19504がディスプレイ450上で移動することなく、タッチ感知面451上での接触19508の移動19510に従って移動する。
【0272】
図11E〜
図11Lは、ジェスチャの開始の一実施例を示しており、タッチ感知面451上で検出された接触19508は、ディスプレイ450上のテキスト19502の上に表示されたフォーカスカーソル19504に相当し、拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度を有する。接触19508が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度を有するため、テキスト19502の上にあるカーソル19504の移動に従って、テキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示される(例えば、テキストの一部分がディスプレイ上で拡大される)。いくつかの実施形態においては、
図11E〜
図11Lに示すとおり、テキスト19502の一部分の拡張描像19514が既定の形状(例えば長方形)として、又は規定の形状で表示される。いくつかの実施形態においては、既定の形状に取り囲まれている拡張描像が「拡大ルーペ」と呼ばれる。いくつかの実施形態において、拡張描像19514は、
図11Eに示すとおり、接触の強度19508が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度へと増大した時に表示され、その接触がタッチ感知面451上で変化がない(例えば、変化がない押圧入力に応答して拡大ルーペが表示された)場合であっても表示される。
【0273】
図11E〜
図11Kは、テキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示される(例えば、テキストの一部分が拡大される)が、テキスト19502がスクロールされない各種実施形態を示す。接触の強度19508が拡大閾値(例えば「IT
L」)を上回っているので、例えば、接触19508がタッチ感知面451上で
図11Eの位置19508−aから
図11E〜
図11Jの位置19508−bへと移動する移動19510に相当するディスプレイ450上のフォーカスカーソル19504の移動に従って、テキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示される(例えば、テキストの一部分が拡大される)。選択中は、フォーカスカーソル19504がディスプレイ450上で下に動いても、単語19502−58が
図11Eの位置19502−58−aから移動しない(例えばスクロールされない)。
【0274】
図11Fは、テキスト19502の一部分の拡張描像19514−1が、表示されたフォーカスカーソル19504の下にあるテキスト19502の行の少なくとも一部分を含む一実施形態を示す。例えば、
図11Fに示すとおり、テキスト19502内の単語「portion」の上にフォーカスカーソル19504が表示されている間に、拡張描像19514−1は、単語「portion」の前にある単語(例えば「dedicate」及び「a」)及び後ろにある単語(例えば「of」、「that」及び「field」)を表示する。
図11Fでは、フォーカスカーソル19504が移動したため、拡張描像19514−1内の拡張テキストが変わり、
図11Fのフォーカスカーソル19504のロケーションでテキストを呈示した。
【0275】
図11G〜
図11Hは、テキスト19502の一部分の拡張描像19514が、同時に表示されたテキスト19502の少なくとも3つの水平行の一部分を含む一実施形態を示す。例えば、
図11Gに示すとおり、テキスト19502の単語「portion」の上にフォーカスカーソル19504が表示されている間に、拡張描像19514は、単語「portion」の前にある単語(例えば「dedicate」及び「a」)と後ろにある単語(例えば「of」、「that」及び「field」)に加え、「portion」が見つかるテキスト19502の行のすぐ上の行の一部分(例えば「a great battle−field of that war.」)とすぐ下の行の一部分(例えば「ce for those who here gave th」)も表示する。
【0276】
図11Hは、テキスト19502の一部分の拡張描像19514が、接触前の表示状態から拡大されたテキスト19502の一部分の上に表示されている(例えば覆っている)一実施形態を示す。例えば、
図11Gに示すとおり、テキスト19502は、第1のサイズでディスプレイ450上に表示されている。(例えば拡張描像19514において、)単語「portion」を含むテキスト19502の一部分をより大きな第2のサイズで拡大すると、より小さな第1のサイズで表示されたテキスト19502の拡張部分がもはや見えなくなる。それに対し、
図11Gは、テキスト19502の一部分の拡張描像19514が、接触前の表示状態から拡大されたテキスト19502(例えば、
図11Aに示すテキスト)の一部分の上に表示されない(例えば覆っていない)一実施形態を示す。
【0277】
図11F及び
図11I〜
図11Jは、テキスト19502の一部分の拡張描像19514のサイズが接触の強度19508に基づいて判定される各種実施形態を示す。例えば、
図11Fに示すとおり、ディスプレイ450上のテキスト19502の一部分の上に位置するフォーカスカーソル19504に相当するタッチ感知面451での接触19508が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度を有する場合、拡張描像19514は、フォーカスカーソル19504がその上に位置付けられているテキスト19502の行の一部分を含み、拡大サイズ19514−1で表示される。それに対し、
図11Iの接触19508が
図11Fの接触19508よりも高い強度を有する場合、拡張描像19514は、
図11Iに示すとおり、拡大サイズ19514−1よりも大きな拡大サイズ19514−2で表示される(例えば、拡大ルーペを拡大することは、その拡大ルーペに含まれているテキストのサイズを大きくすることを含む)。いくつかの実施形態において、
図11Jの接触19508が
図11Fの接触19508よりも高い強度を有する場合、拡張描像19514は、
図11Jに示すとおり、フォーカスカーソル19504がその上に位置付けられているテキスト19502の行の一部分、並びにフォーカスカーソル19504が位置付けられているテキスト19502の行のすぐ上及び下の行の一部分を含む(例えば、拡大ルーペを拡張することは、その拡大ルーペに含まれるテキストの総量を拡大することを含む)。
【0278】
図11E及び
図11Mの一続きは、テキスト19502がスクロールされている間に、テキスト19502の一部分が拡大されるが、フォーカスカーソル19504がディスプレイ450上で移動しない一実施形態を示す。例えば、テキスト19502は、タッチ感知面451上における
図11Eの位置19508−aから
図11Mの位置19508−bへの接触19508の移動19510に従ってディスプレイ450上でスクロールする(例えば、単語19502−58は、ディスプレイ450上の
図11Eの位置19502−58−aから
図11Mの位置19502−bへとスクロールされる)。テキスト19502のフォーカスカーソル19504の相対的位置の変化(例えば移動)に従って、ディスプレイ450上でフォーカスカーソル19504の移動がなくても、接触19508が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度を有するので、テキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示される。
【0279】
図11E及び
図11Nの一続きは、テキスト19502がスクロールされている間にテキスト19502の一部分が拡大される一実施形態を示す。例えば、接触19508の強度が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回るため、
図11Eの位置19508−aから
図11Nの位置19508−bへの接触19508の移動に相当する、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19504の移動に従って、テキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示されている。拡大中は、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19504の下への移動に従って、単語19502−58が、ディスプレイ450上で
図11Eの位置19502−58−aから
図11Nの位置19502−bへと移動する(例えばスクロールされる)。
【0280】
図11E、
図11G、
図11K及び
図11Lの一続きは、テキスト19502の一部分が拡大されるが、更なるテキストが表示されるように促された場合にのみテキスト19502がスクロールされる一実施形態を示す。例えば、接触の強度19508が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回るが、テキスト19502がディスプレイ450上でスクロールされないため、タッチ感知面451上で、
図11Eの位置19508−aから、
図11Gの位置19508−bを経て
図11Kの位置19508−cに至る接触19508の移動19510に相当する、ディスプレイ450上でのフォーカスカーソル19504の移動に従って、テキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示される(例えば拡大される)。フォーカスカーソル19504が
図11Kの表示テキスト19502の端部に達したことに応答して、更なるテキストがフォーカスカーソル19504に近接して表示されるように、テキスト19502が下にスクロールされる(例えば、単語19502−58が、ディスプレイ450上で
図11Kの位置19502−58−aから
図11Lの位置19502−bへとスクロールされる)。いくつかの実施形態においては、
図11Lに示すとおり、接触19508が、表示テキスト19502の端部付近の位置に相当する、タッチ感知面451上の位置19508−cで拡張強度閾値(例えば「IT
L)を上回る強度に維持されていると、接触19508の移動がなくても、テキスト19502のスクロールが継続される。いくつかの実施形態において、テキスト19502がスクロールされる速度は、接触の強度19508に従って判定される(例えば、接触の強度19508が増大するにつれて、テキスト19502をスクロールする速度が上がる)。
【0281】
図11A〜
図11B及び
図11N〜
図11Oの一続きは、
図11A〜
図11Bに示す、拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を下回る強度を有する接触19508の移動に相当するフォーカスカーソル19504の移動に従ってテキスト19502が最初はスクロールされるが、拡大はされない一実施形態を示す。接触の強度19508が拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度へと増大したことに続き、テキスト19502のスクロールが停止され、接触19508の以降の移動に従って、テキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示される(例えば拡大される)。例えば、位置19508−bで、接触の強度19508が、
図11Bの拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を下回る初期強度から、
図11Nの拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る以降の強度へと増大すると、テキスト19502のスクロールが停止され(例えば、接触19508は
図11Oの位置19508−cへと引き続き移動するにもかかわらず、単語19502−58が
図11N〜
図11Oの位置19502−58−bから移動せず)、タッチ感知面451上での
図11Nの位置19508−bから
図11Oの位置19508−cへの接触19508の移動に従ってテキスト19502の一部分が拡張描像19514に表示される。
【0282】
図11O〜
図11Rは、接触の強度の増大を検出したことに応答して、編集カーソル19512がフォーカスカーソル19504のロケーションに相当するロケーションでテキスト19502に置かれる各種実施形態を示す。例えば、
図11Pに示すとおり、ディスプレイ450上のフォーカスカーソル19504に相当するタッチ感知面451上での接触の強度19508が、
図11Oに示すとおり、カーソル挿入強度閾値(例えば、深い押圧強度閾値「IT
D」)を下回る強度からカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度へと増大したことを検出したことに応答して、編集カーソル19512が、テキスト19502におけるフォーカスカーソル19504のロケーション19504−1(例えば、単語「The」における文字「h」と「e」との間)に相当する、ディスプレイ450上のロケーション19512−2で拡張描像19514内に表示されたテキストに置かれる。
図11Qは、フォーカスカーソル19504が、
図11Qのテキスト19502におけるフォーカスカーソル19504のロケーション19504−1(例えば、単語「The」の文字「h」と「e」との間)に相当するディスプレイ450上のロケーション19512−1で編集カーソル19512と一緒に置かれている一実施形態を示す。それに対し、
図11Rは、ディスプレイ450上のフォーカスカーソル19504に相当するタッチ感知面451上での接触の強度19508が、
図11Oに示す、カーソル挿入強度閾値(「IT
D」)を下回る強度から、
図11Rに示す、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を依然として下回る高い強度へと増大したことに応答して、編集カーソルがテキストに置かれない一実施形態を示す。
【0283】
図11S〜
図11Tは、テキスト19502の編集カーソルを拡張描像19514内に置く前に編集カーソル19512のプレビュー19516が表示される各種実施形態を示す。例えば、ディスプレイ450上のフォーカスカーソル19504に相当するタッチ感知面451での接触の強度19508が、
図11Oに示す、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る強度から、
図11Sに示す、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を依然として下回る高い強度へと増大したことに応答して、編集カーソル19512のプレビュー19516が、テキスト19502におけるフォーカスカーソル19504のロケーション19504−1(例えば、単語「The」における文字「h」と「e」との間)に相当するロケーションで拡張描像19514内に表示されたテキストに置かれる。
【0284】
図11O、
図11S及び
図11Pの一続きは、接触の強度19508が更に上昇した場合に編集カーソル19512がテキスト19502の拡張描像19514に置かれる一実施形態を示す。例えば、編集カーソル19512のプレビュー19516が
図11Sに表示されている間に、タッチ感知面451上での接触の強度19508がその後、
図11Pに示す、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度へと増大したことに応答して、編集カーソル19512が、それまで編集カーソル19512のプレビュー19516によって占有されていたディスプレイ450上のロケーションでテキスト19502の拡張描像19514に置かれる。
【0285】
図11O、
図11S、
図11T及び
図11Pの一続きは、編集カーソル19512のプレビュー19516が編集カーソル19512と置き換わる間に、アニメーションが表示される一実施形態を示す。例えば、編集カーソル19512のプレビュー19516が、
図11Sのディスプレイ450上にサイズ19516−1で表示されている間に、タッチ感知面451上での接触の強度19508がその後、
図11Tに示す、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を依然として下回る高い強度へと増大したことに応答して、編集カーソル19512のプレビュー19516がサイズ19516−2へと縮小される。タッチ感知面451上での接触の強度19508が、
図11Pに示す、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度へと更に増大したことに応答して、それまで編集カーソル19512のプレビュー19516によって占有されていたディスプレイ450上の位置で編集カーソル19512がテキスト19502の拡張描像19514に置かれるため、
図11Oから
図11Pへの接触の強度19508の増大に従って、編集カーソル19512のプレビュー19516がテキスト19502の描像19514内へと漸進的に「落ちる」という印象を与える。
【0286】
図11U〜
図11Yは、接触19508がタッチ感知面451からリフトオフされた時に、ユーザインタフェース19506が表示テキスト19502を調節するために条件付きでアクティブ化される各種実施形態を示す。例えば、タッチ感知面451からの接触19508のリフトオフを検出したことに応答して、ユーザインタフェース19506がアクティブ化されて、リフトオフ前(例えば、接触のリフトオフを検出する直前又は接触のリフトオフを検出する前の既定の時期)の接触19508の移動強度プロファイルに応じて、複数の調節機能のうちの1つを実行する。
【0287】
図11E、
図11N、
図11O及び
図11Uの一続きは、接触19508のリフトオフに応答して、接触19508が、リフトオフ前に、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る最大強度を有していた場合に、編集カーソルをテキスト内に置かずにテキスト19502がディスプレイ450上に表示される一実施形態を示す。例えば、接触19508と、
図11Eの位置19508−aから
図11Nの位置19508−bへの移動19510−aと、
図11Nの位置19508−bから
図11Oの位置19508−dへの移動19510−cと、を含み、ディスプレイ450上のテキスト19502の上にあるフォーカスカーソル19504の移動に相当し、拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回り、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る最大強度を有するジェスチャのリフトオフを検出したことに応答して、
図11Uに示すとおり、編集カーソルをテキスト19502に挿入せずに、テキスト19502がディスプレイ450上で引き続き表示される。
【0288】
図11E、
図11N、
図11V及び
図11Wの一続きは、接触19508が、リフトオフの前に、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る最大強度を有していた場合に、接触19508のリフトオフに応答して編集カーソル19512がテキスト19502に置かれる一実施形態を示す。例えば、
図11Vに示すとおり、接触19508と、
図11Eの位置19508−aから
図11Nの位置19508−bへの移動19510−aと、
図11Nの位置19508−bから
図11Vの位置19508−dへの移動19510−cと、を含み、ディスプレイ450上のテキスト19502の上にあるフォーカスカーソル19504の移動に相当し、拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回り、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る最大強度を有するジェスチャのリフトオフを検出したことに応答して、編集カーソル19512が、
図11Wに示すとおり、それまでフォーカスカーソル19504によって占有されていたディスプレイ450上の位置でテキスト19502に置かれる。
【0289】
図11E、
図11N、
図11O及び
図11Xの一続きは、接触19508が、リフトオフの前に、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る最大強度を有していた場合に、接触19508のリフトオフに応答して、テキスト19502の一部分19518が選択される一実施形態を示す。例えば、接触19508と、
図11Eの位置19508−aから
図11Nの位置19508−bへの移動19510−aと、
図11Nの位置19508−bから
図11Oの位置19508−dへの移動19510−cと、を含み、ディスプレイ450上のテキスト19502の上にあるフォーカスカーソル19504の移動に相当し、拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回り、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を下回る最大強度を有するジェスチャのリフトオフを検出したことに応答して、
図11Xに示すとおり、テキスト19502の一部分19518が選択される。
図11Xは、接触19508のリフトオフに応答して、キーボード入力要素が表示されない一実施形態を示す。
図11Xはまた、接触19508のリフトオフに応答して、テキストを切り取り、コピーし、貼り付けるための選択可能なアフォーダンスを含むユーザインタフェースメニュー19520がディスプレイ450上に表示される一実施形態も示す。いくつかの実施形態において、ユーザインタフェースメニュー19520は、ユーザがメニュー上の仮想ボタンをアクティブ化する(例えば、フォーカスセレクタがメニュー上の仮想ボタンの上にある間にタップ入力又は押圧入力を行う)ことにより、仮想クリップボードから選択されたテキストを切り取り又はコピー、又は選択されたテキストを貼り付けられたテキストと置き換えることを可能にする。
【0290】
図11E、
図11N、
図11V及び
図11Yの一続きは、接触19508が、リフトオフの前に、カーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る最大強度を有していた場合に、接触19508のリフトオフに応答して、編集カーソル19512がテキスト19502に置かれ、キーボード入力要素19522が表示される一実施形態を示す。例えば、
図11Vに示すとおり、接触19508と、
図11Eの位置19508−aから
図11Nの位置19508−bへの移動19510−aと、
図11Nの位置19508−bから
図11Vの位置19508−dへの移動19510−cと、を含み、ディスプレイ450上のテキスト19502の上にあるフォーカスカーソル19504の移動に相当し、拡大強度閾値(例えば「IT
L」)を上回り、かつカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る最大強度を有するジェスチャのリフトオフを検出したことに応答して、
図11Yに示すとおり、編集カーソル19512が、それまでフォーカスカーソル19504によって占有されていたディスプレイ450上の位置でテキスト19502に置かれ、キーボード入力要素19522がディスプレイ450上に表示される。いくつかの実施形態において、キーボード入力要素19522は、ユーザがキーボード上の仮想ボタン/キーをアクティブ化する(例えば、フォーカスセレクタがキーボード上の仮想ボタン/キーの上にある時にタップ入力又は押圧入力を行う)ことにより、編集カーソル19512のロケーションでテキストを入力及び/又は削除することを可能にする。
【0291】
いくつかの実施形態において、テキストの一部分の拡張描像(例えば「拡大ルーペ」)は、拡張描像モードに従って表示され、拡張描像モード(例えば「ルーペ表示モード」)が有効化されると、テキストの一部分の拡張描像が、接触の現在強度に関係なく表示され、拡張描像モードが有効化されないと、テキストの一部分の拡張描像が表示されないか、又は接触の現在強度が拡張描像表示強度閾値(例えばIT
L)を上回る場合にのみ表示される。例えば、拡張描像モードになっていない時に、ユーザが、拡張描像表示強度閾値(例えばIT
L)を下回る拡張描像に相当する接触の強度を下げるか、又はタッチ感知面から接触をリフトオフすれば、(例えば、接触19508のリフトオフを検出した後に、拡張描像19514が表示されるのを中止する
図11T及び
図11Uに示すとおり、)デバイスは、テキストの一部分の拡張描像を表示するのを中止する。それに対し、拡張描像モードになっている時にには、ユーザが、拡張描像表示強度閾値(例えば、IT
L)を下回る拡大描像に相当する接触の強度を下げるか、又はタッチ感知面から接触をリフトオフしても、デバイスは、テキストの一部分の拡張描像を引き続き表示する(例えば、
図11Tにおいて、デバイスが拡張描像モードになっていれば、接触の強度19508がIT
L未満に減少するか、又はタッチ感知面451からリフトオフされても、拡張描像19514がディスプレイ450上に引き続き表示される)。それゆえ、いくつかの状況では、デバイスが、第1の接触の強度の増大(例えばIT
Dなどのモード変更強度閾値を上回る)を検出したことに応答して、拡張描像を表示して拡張描像モードに入り、その後、第1の接触を検出するのを中止した後に、拡張描像のロケーション、又はその付近のフォーカスセレクタに相当する第2の接触を検出し、続いて、タッチ感知面上での第2の接触の移動に従って、(例えば、第1の接触の強度の増大に応答して表示された)拡張描像を移動させる。
【0292】
いくつかの実施形態において、拡張描像は、
図11A及び
図11Eに示すとおり、拡張描像モードを有効化せずに、接触の強度が増大して拡張描像表示強度閾値(例えばIT
L)を超えた時に表示され、拡張描像が引き続き表示されている間に、デバイスは、接触の強度が増大して、拡張描像表示強度閾値(例えばIT
L)よりも高いモード変更強度閾値(例えばIT
D)を超えたのを検出し、接触の強度が増大してモード変更強度閾値(例えばIT
D)を超えたのを検出したことに応答して、拡張描像モードに入る。いくつかの実施形態においては、接触の強度が拡張描像表示強度閾値(例えばIT
L)からモード変更強度閾値(例えばIT
D)へと増大するにつれて、拡張描像のサイズが漸進的に増大する。いくつかの実施形態において、拡張描像表示強度閾値は、上述のモード変更強度閾値とは異なる(そして上述のモード変更強度閾値よりも低い)。いくつかの実施形態において、拡張描像表示強度閾値は、モード変更強度閾値と同じである(又は略同じである)。それゆえ、いくつかの実施形態においては、接触の強度が増大して同じ強度閾値(例えば、IT
L又はIT
Dのどちらかなどの複合強度閾値)を上回ったことを検出したことに応答して、拡張描像が表示され、拡張描像モードが有効化される。
【0293】
それゆえ、いくつかの実施形態において、デバイスは、モード変更強度閾値(例えばIT
D)を下回る強度からモード変更強度閾値を上回る強度への接触の強度の増大を含む第1の押圧入力を検出したことに応答して、拡張描像モードに入る。いくつかの実施形態において、デバイスは、ディスプレイ上の拡張描像のロケーション、又はその付近のフォーカスセレクタに相当する第2の押圧入力であって、モード変更強度閾値を下回る強度からモード変更強度閾値(例えばIT
D)を上回る強度への接触の強度の増大を含む第2の押圧入力を検出したことに応答して、拡張描像モードを終了する。例えば、デバイスのユーザは、深い押圧入力(例えば、IT
Dを上回る接触の強度の増大)を実行することにより、拡大ルーペの半永久的表示を要求することができ、モード変更強度閾値(例えばIT
D)を下回る強度を有する1つ以上の接触を、モード変更強度閾値(例えばIT
D)を下回る強度で以ってタッチ感知面上で移動させることにより、ディスプレイ上で拡大ルーペを移動させることができる。本実施例では、ユーザが、ディスプレイ上における拡張描像のロケーション、又はその付近のフォーカスセレクタに相当する第2の深い押圧入力(例えば、第1の押圧入力を実行するのに使用された接触と同じ接触又は異なる接触)を実行すると、デバイスは拡張描像モードを終了し、接触が拡張描像表示強度閾値(例えばIT
L)未満に下がると、デバイスは、拡張描像を表示するのを中止する。
【0294】
図12A〜
図12Cは、いくつかの実施形態に係る、コンテンツをスクロールするか拡張するかを判定する方法19600を示す流れ図である。方法19600は、ディスプレイ及びタッチ感知面を備える電子デバイス(例えば、デバイス300、
図3、又はポータブル多機能デバイス100、
図1A)において実行される。いくつかの実施形態において、ディスプレイはタッチスクリーンディスプレイであり、タッチ感知面はディスプレイ上にある。いくつかの実施形態において、ディスプレイはタッチ感知面から分離している。方法19600の一部の動作が、任意選択的に、組み合わされ、及び/又は、一部の動作の順序が、任意選択的に変えられる。
【0295】
下記のとおり、方法19600は、ユーザインタフェースコンテンツと対話するための直感的な方法を提供する。この方法は、コンテンツをスクロールするか拡張するかを判定する際の、ユーザに対する認知負担を軽減し、それによって、より効率的なヒューマンマシンインタフェース作り出す。バッテリ動作式電子デバイスの場合、ユーザがより高速、かつより効率的にユーザインタフェースコンテンツと対話することを可能にすることにより、電力が節約され、バッテリ充電間の時間が延びる。
【0296】
いくつかの実施形態において、デバイスは、ディスプレイ(例えばディスプレイ450)上に第1のサイズでコンテンツ(例えば
図11A〜
図11Yのテキスト19502)を表示する(19602)。いくつかの実施形態において、このコンテンツは、テキスト、1つ以上の画像及び/又は1つ以上の表を含む。いくつかの実施形態において、このコンテンツは、選択されるように構成されている選択可能コンテンツ(例えば、ワードプロセッシングアプリケーションウィンドウ内のテキスト、スプレッドシートアプリケーションウィンドウ内の数字、フォルダアプリケーションウィンドウ内のドキュメントアイコン、写真アプリケーションウィンドウ内の画像、オーディオプレーヤアプリケーションウィンドウ内の音楽ファイルアイコン、映像プレーヤアプリケーションウィンドウ内の映像ファイルアイコン、デスクトップ上に表示されたアプリケーションショートアイコン)であり、選択されると、デバイスのユーザからの入力に従って、コピー、削除、又は修正することができる。
【0297】
いくつかの実施形態においては、フォーカスセレクタ(例えば、
図11A〜
図11P及び
図11R〜
図11Vのフォーカスカーソル19504、又は
図11Q、
図11W及び
図11Yの編集カーソル19512)がコンテンツの上にある間に、デバイスは、タッチ感知面上での接触(19606)(例えば、
図11A〜
図11Yの接触19508)と、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタがディスプレイ上で行う移動(例えば、コンテンツの少なくとも一部分の上にあるフォーカスセレクタの移動)に相当する、タッチ感知面を横切る接触の移動(19608)(例えば、
図11A〜
図11Yの接触19508の移動19510)と、を含むジェスチャをタッチ感知面(例えばタッチ感知面451)上で検出する(19604)。
【0298】
いくつかの実施形態においては、そのジェスチャを検出したことに応答して(19610)、接触が第1の強度閾値(例えば、
図11A〜
図11Dの軽い押圧強度閾値「IT
L」)を下回る強度を有するという判定に従って、デバイスは、
図11A〜
図11Dに示すとおり、コンテンツの表示を第1のサイズに維持しながら、ディスプレイ上でのフォーカスセレクタの移動に従ってディスプレイ(例えばディスプレイ450)上でコンテンツをスクロールする(19612)。いくつかの実施形態において、第1の強度閾値は、その接触が最初に検出される入力検出強度閾値(例えば接触検出強度閾値IT
0)よりも高い強度閾値である。いくつかの実施形態において、フォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツをスクロールすることは、
図11A及び
図11Cに示すとおり、そのコンテンツがディスプレイ(例えばディスプレイ450)上のフォーカスセレクタの移動及び/又はタッチ感知面(例えばタッチ感知面451)上での接触の移動と同じ方向に動くようにそのコンテンツがスクロールすることを含む。いくつかの実施形態において、フォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツをスクロールすることは、
図11A〜
図11Bに示すとおり、そのコンテンツがディスプレイ(例えばディスプレイ450)上のフォーカスセレクタの移動及び/又はタッチ感知面(例えばタッチ感知面451)上での接触の移動とは反対の方向に動くようにそのコンテンツがスクロールすることを含む。
【0299】
そのジェスチャを検出したことに応答(19610)して、接触が第1の強度閾値(例えば、
図11E〜
図11T及び
図11Vの軽い押圧強度閾値「IT
L」)を上回る強度を有するという判定に従って、デバイスは、そのコンテンツにおけるフォーカスセレクタのロケーションに相当するそのコンテンツ(例えばテキスト19502)の一部分の拡張描像であって、第1のサイズよりも大きい第2のサイズで表示される拡張描像(例えば、
図11E〜
図11T及び
図11Vの拡張描像19514)を表示する(19614)。いくつかの実施形態において、そのコンテンツはテキストであり、第1のサイズは第1のフォントサイズであり、第2のサイズは、第1のフォントサイズよりも大きい第2のフォントサイズである。いくつかの実施形態において、コンテンツの一部分の拡張描像(例えば、テキスト19502の一部分の拡張描像19514)は、
図11Eに示すとおり、既定の形状(例えば、長方形、正方形、楕円形又は円形のような形状の仮想ルーペ)に表示される(19616)。いくつかの実施形態において、コンテンツの一部分の拡張描像(例えば、テキスト19502の一部分の拡張描像19514)は、(例えば、
図11G〜
図11H、
図11J〜
図11T及び
図11Vに示す)同時に表示された少なくとも3つの水平行のテキストの一部分を含む(19618)。
【0300】
いくつかの実施形態においては、コンテンツの一部分の拡張描像(例えば、テキスト19502の一部分の拡張描像19514)を表示している間に、デバイスが、そのコンテンツの一部分を第1のサイズで表示するのを中止する(19620)(例えば、
図11Hに示すとおり、仮想ルーペがそのコンテンツの一部分を覆う)。いくつかの実施形態においては、拡張描像のサイズが、接触の強度に基づいて判定される(19622)(例えば、押圧の強い入力だと、仮想ルーペのサイズが増す)。いくつかの実施形態においては、(例えば、
図11F及び
図11Iに示すとおり)拡大描像のサイズが増すにつれて、その拡張描像と一緒にテキストのフォントサイズが増し、拡張描像内のテキストが大きくなる。いくつかの実施形態においては、拡大描像のサイズが増しても、拡張描像内のテキストのフォントサイズが変わらないため、その拡大描像に表示されるテキストの総量が増す(例えば、
図11F及び
図11Jに示すとおり、拡張描像に表示される文字が増える)。
【0301】
いくつかの実施形態において、デバイスは、コンテンツの一部分の拡張描像(例えば拡張描像19514)を表示しながら、そのコンテンツ(例えばテキスト19502)をスクロールする(19624)。例えば、フォーカスセレクタがそのコンテンツの表示部分の端部に達すると、又は第1の接触がタッチ感知面の端部に達すると、デバイスは、(例えば、
図11K〜
図11Lの一続きに示すとおり、第1の接触が表示コンテンツに近接して又は下端にある場合にはコンテンツを上にスクロールすることにより、又は第1の接触が表示コンテンツの付近又は上端にある場合にはコンテンツを下にスクロールすることにより、)更なるコンテンツが第1の接触付近に表示されるようにそのコンテンツをスクロールする。
【0302】
いくつかの実施形態において、デバイスは、コンテンツをスクロールせずに、そのコンテンツの一部分の拡張描像(例えばテキスト19502の拡張描像19514)を表示する(19626)。例えば、接触が第1の強度閾値(例えば「IT
L」)を上回る強度を有する場合、デバイスは、(例えば、
図11A〜
図11B及び
図11N〜
図11Oの一続きに示すとおり)フォーカスセレクタの移動に従ってコンテンツをスクロールすることを停止し、フォーカスセレクタの移動に従って変わるコンテンツの拡張一部分を表示し始める。
【0303】
いくつかの実施形態において、デバイスは、タッチ感知面上での接触の強度の増大を検出する(19628)。いくつかの実施形態においては、接触の強度の増大を検出したことに応答して(19630)、その接触が、第1の強度閾値(例えば、軽い押圧強度閾値「IT
L」に相当する拡大強度閾値)よりも高い第2の強度閾値(例えば、
図11P〜
図11Q及び
図11Vにおける、深い押圧強度閾値「IT
D」に相当するカーソル挿入強度閾値)を上回る強度を有するという判定に従って、デバイスは、そのコンテンツ内のフォーカスセレクタ(例えば、フォーカスカーソル19504)のロケーションに相当するロケーションでそのコンテンツにカーソル(例えば、
図11P〜
図11Q、11V〜
図11W及び
図11Yの編集カーソル19512)を置く(19632)。
【0304】
いくつかの実施形態においては、カーソル(例えば、
図11P〜
図11Q、
図11V〜
図11W及び
図11Yの編集カーソル19512)をそのコンテンツに置く前に、デバイスが、コンテンツの一部分の拡張描像(例えば、テキスト19502の一部分の拡張描像19514)にカーソルのプレビュー(例えば、
図11S〜
図11Tにおける編集カーソル19512のプレビュー19516)を表示する(19634)。いくつかの実施形態において、カーソルのプレビューは、接触がカーソルプレビュー強度閾値(例えば「IT
L」か、又はIT
Dと関連付けられており、かつIT
Dを下回るヒステリシス強度閾値)とカーソル挿入強度閾値(例えば「IT
D」)との間の強度を有する場合に表示される。
【0305】
いくつかの実施形態においては、接触の強度の増大を検出したことに応答して(19630)、接触が第2の強度(例えばカーソル挿入強度「IT
D」)を下回る強度を有するという判定に従って、デバイスが、コンテンツにカーソルを置かずに、そのコンテンツの一部分の拡張描像(例えば、テキスト19502の一部分の拡張描像19514)を引き続き表示する(19636)。
【0306】
いくつかの実施形態において、デバイスは、接触(例えば、
図11及び
図11W〜
図11Yに示すタッチ感知面451上での接触19508)のリフトオフを検出する(19638)。例えば、いくつかの実施形態において、接触のリフトオフは、コンテンツ(例えばテキスト19502)にカーソルのプレビュー(例えば編集カーソル19512のプレビュー19516)を表示した後、又はディスプレイ上にコンテンツの一部分の拡張描像(例えばテキスト19502の拡張描像19514)を表示した後に検出される。
【0307】
いくつかの実施形態において、接触(例えば接触19508)のリフトオフを検出したことに応答して(19640)、その接触が、その接触のリフトオフを検出する前に、第1の強度閾値(例えば拡大強度閾値「IT
L」又はカーソルプレビュー強度閾値)と第2の強度閾値(例えばカーソル挿入強度閾値「IT
D」)との間の最大強度を有していたという判定に従って、デバイスは、
図11Uに示すとおり、コンテンツにカーソルを置かずに、そのコンテンツ(例えばテキスト19502)を引き続き表示する(19642)。いくつかの実施形態においては、接触のリフトオフを検出したことに応答して(19640)、その接触が、その接触のリフトオフを検出する前に、第1の強度閾値(例えば拡大強度閾値「IT
L」又はカーソルプレビュー強度閾値)と第2の強度閾値(例えばカーソル挿入強度閾値「IT
D」)との間の最大強度を有していたという判定に従って、デバイスが、キーボード入力要素を表示せずにコンテンツの一部分を選択する(19644)(例えば、
図11Xに示すとおり、単語「The」(選択19518)など、リフトオフの時点でフォーカスセレクタに最も近い単語を選択し、切り取り/コピー/貼り付けユーザインタフェース19520を表示する)。
【0308】
接触(例えば接触19508)のリフトオフを検出したことに応答して(19640)、その接触がその接触のリフトオフを検出する前に、第2の強度閾値(例えばカーソル挿入強度閾値「IT
D」)を上回る最大強度を有していたという判定に従って、デバイスは、ディスプレイ(例えばディスプレイ450)上のフォーカスセレクタ(例えばフォーカスカーソル19504)のロケーションに近接するロケーションでそのコンテンツにカーソル(例えば編集カーソル19512)を置く(19646)。いくつかの実施形態においては、接触のリフトオフを検出したことに応答して(19640)、その接触がその接触のリフトオフを検出する前に、第2の強度閾値(例えばカーソル挿入強度閾値「IT
D」)を上回る最大強度を有していたという判定に従って、デバイスが、カーソル(例えば編集カーソル19512)のロケーションでコンテンツ(例えばテキスト19502)においてテキストを挿入及び/又は削除することを可能にするキーボード入力要素(例えば、
図11Yのキーボード入力要素19524)を表示する(19648)。
【0309】
図12A〜
図12Cにおいて記載された動作の順序は、単なる例示であり、その記載された順序は、動作を実行することができる唯一の順序であることを示す意図ではないことを理解されたい。当業者は、本願に記載されている動作の順番を変更する様々な方法を認識されるであろう。加えて、本記載の他の方法に関して本明細書に記載の他の処理の詳細(例えば、パラグラフ[0043]に記載したものは、
図12A〜
図12Cに関連して上述した方法19600と類似の様式で適用可能であることに留意されたい。例えば、方法19600に関連して上述の接触、ジェスチャ、ユーザインタフェースオブジェクト、強度閾値、フォーカスセレクタ及びアニメーションは、本明細書に記載の他の方法(例えば、パラグラフ[0043]で列挙されるもの)に関して本明細書に記載の接触、ジェスチャ、ユーザインタフェースオブジェクト、強度閾値、フォーカスセレクタ及びアニメーションの特性のうちの1つ以上を任意選択的に有する。簡略化するため、これらの詳細の説明はここでは反復しない。
【0310】
いくつかの実施形態によれば、
図13は、説明される様々な実施形態の理念に従って構成された電子デバイス19700の機能ブロック図を示す。このデバイスの機能ブロックは、説明される様々な実施形態の原理を実現するために、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって、任意選択的に実装される。
図13で説明されている機能ブロックが、様々な説明されている実施形態の原理を実装するように組み合わされ、又はサブブロックに分離され得ることが当業者には理解されよう。それゆえ、本明細書での説明は、本明細書で説明される機能ブロックの、あらゆる可能な組み合わせ若しくは分離、又は更なる定義を、任意選択的にサポートする。
【0311】
図13に示すとおり、電子デバイス19700は、コンテンツを表示するように構成された表示ユニット19702と、ユーザ接触を受けるように構成されたタッチ感知面ユニット19704と、タッチ感知面ユニット19704との接触の強度を検出するように構成された1つ以上のセンサユニット19706と、表示ユニット19702、タッチ感知面ユニット19704及び1つ以上のセンサユニット19706に連結された処理ユニット19708と、を備える。いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、表示有効化ユニット19710と、検出ユニット19712と、スクロールユニット19714と、選択ユニット19716と、配置ユニット19718と、中止ユニット19720と、判定ユニット19722と、を備える。
【0312】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、表示ユニット19702上にコンテンツを第1のサイズで(例えば表示有効化ユニット19710を用いて)表示することを可能にするように構成されている。いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、フォーカスセレクタがコンテンツの上にある間に、タッチ感知面ユニット19704上での接触と、コンテンツの上にあるフォーカスセレクタが表示ユニット19702上で行う移動に相当する、タッチ感知面ユニット19704を横切る接触の移動と、を含むジェスチャを、(例えば検出ユニット19712を用いて)タッチ感知面ユニット19704上で検出するように更に構成されており、そのジェスチャを検出したことに応答して、その接触が第1の強度閾値(例えば「IT
L」)を下回る強度を有するという(例えば判定ユニット19722を用いた)判定に従って、処理ユニット19708は、表示ユニット19702上でのフォーカスセレクタの移動に従って、(例えば表示有効化ユニット19710を用いて)コンテンツの表示を第1のサイズに維持しながら、(例えばスクロールユニット19714を用いて)表示ユニット19702上でそのコンテンツをスクロールするように構成されている。その接触が第1の強度閾値を上回る強度を有するという判定に従って、処理ユニット19708は、(例えば表示有効化ユニット19710を用いて、)そのコンテンツにおけるフォーカスセレクタのロケーションに相当するコンテンツの一部分の拡張描像を、第1のサイズよりも大きい第2のサイズで表示するように構成されている。
【0313】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、(例えば表示有効化ユニット19710を用いて)コンテンツの一部分の拡張描像を既定の形態で表示することを可能にするように構成されている。
【0314】
いくつかの実施形態において、コンテンツの一部分の拡張描像は、同時に表示されたテキストの少なくとも3本の水平行の一部分を含む。
【0315】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、(例えば表示有効化ユニット19710を用いて)コンテンツの一部分の拡張描像を表示することを可能にしている間に、(例えば中止ユニット19720を用いて、)コンテンツの一部分を第1のサイズで表示することを可能にするのを中止するように構成されている。
【0316】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、接触の強度に基づいて(例えば判定ユニット19722を用いて)拡張描像のサイズを判定するように構成されている。
【0317】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、(例えば表示有効化ユニット19710を用いて)コンテンツの一部分の拡張描像を表示することを可能にしている間に、(例えばスクロールユニット19714を用いて)コンテンツをスクロールするように構成されている。
【0318】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、そのコンテンツをスクロールせずに(例えば表示有効化ユニット19710を用いて)コンテンツの一部分の拡張描像を表示することを可能にするように構成されている。
【0319】
いくつかの実施形態において、この処理ユニットは、タッチ感知面ユニット19704上で(例えば検出ユニット19712を用いて)接触の強度の増大を検出するように更に構成されており、接触の強度の増大を検出したことに応答して、その接触が、第1の強度閾値よりも高い第2の強度閾値(例えば「IT
D」)を上回る強度を有するという(例えば判定ユニット19722を用いた)判定に従って、処理ユニット19708は、(例えば配置ユニット19718を用いて)コンテンツにおけるフォーカスセレクタのロケーションに相当するロケーションでコンテンツにカーソルを置くように構成されており、その接触が第2の強度を下回る強度を有するという判定に従って、処理ユニットは、コンテンツにカーソルを置かずに(例えば表示有効化ユニット19710を用いて)コンテンツの一部分の拡張描像を引き続き表示することを可能にするように構成されている。
【0320】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、(例えば配置ユニット19718を用いて)コンテンツにカーソルを置く前に、(例えば表示有効化ユニットを用いて)コンテンツの一部分の拡張描像でカーソルのプレビューを表示することを可能にするように構成されている。
【0321】
いくつかの実施形態において、処理ユニット19708は、(例えば検出ユニット19712を用いて)接触のリフトオフを検出するように更に構成されており、接触のリフトオフを検出したことに応答して、その接触のリフトオフを検出する前に、その接触が第1の強度閾値と第2の強度閾値との間の最大強度を有していたという(例えば判定ユニット19722を用いた)判定に従って、この処理ユニットは、(例えば表示有効化ユニット19710を用いて、)コンテンツにカーソルを置かずにそのコンテンツを引き続き表示することを可能にするように構成されている。その接触のリフトオフを検出する前に、その接触が第2の強度閾値を上回る最大強度を有していたという判定に従って、処理ユニット19708は、(例えば配置ユニット19718を用いて、)表示ユニット19702におけるフォーカスセレクタのロケーションに近接するロケーションでコンテンツにカーソルを置くように構成されている。
【0322】
いくつかの実施形態においては、(例えば検出ユニット19712を用いて)その接触のリフトオフを検出したことに応答して、その接触のリフトオフを検出する前に、その接触が第1の強度閾値と第2の強度閾値との間の最大強度を有していたという(例えば判定ユニット19722を用いた)判定に従って、処理ユニット19708は、(例えば選択ユニット19716を用いて、)キーボード入力要素を表示せずにコンテンツの一部分を選択するように構成されている。
【0323】
いくつかの実施形態においては、(例えば検出ユニット19712を用いて)その接触のリフトオフを検出したことに応答して、その接触のリフトオフを検出する前に、その接触が第2の強度閾値を上回る最大強度を有していたという(例えば判定ユニット19722を用いた)判定に従って、処理ユニット19708は、(例えば表示有効化ユニット19710を用いて、)カーソルのロケーションでコンテンツにテキストを挿入することを可能にするキーボード入力要素を表示することを可能にするように構成されている。
【0324】
上述の情報処理方法は、汎用プロセッサ(例えば、
図1A及び
図3に関連して上述されたようなもの)又は特定用途向けチップなどの、情報処理装置内の1つ以上の機能モジュールを稼働することによって、任意選択的に実施される。
【0325】
図12A〜
図12Cを参照して上述された動作は、
図1A〜
図1B、又は
図13に示される構成要素によって、任意選択的に実施される。例えば、検出動作19604、19628及び19638、スクロール動作19612及び19624、中止動作19620、配置動作19632及び19646並びに選択動作19642は、任意選択的に、イベントソータ170、イベント認識部180、及びイベントハンドラ190によって実施される。イベントソータ170のイベントモニタ171は、タッチ感知ディスプレイ112上の接触を検出し、イベントディスパッチャモジュール174は、イベント情報をアプリケーション136−1に渡す。アプリケーション136−1の対応するイベント認識部180は、イベント情報を対応するイベント定義186と比較し、タッチ感知式表面上の第一の位置における第1の接触が、ユーザインタフェース上でのオブジェクトの選択などの所定のイベント又はサブイベントに相当するかどうかを判定する。対応する既定のイベント又はサブイベントが検出されると、イベント認識部180は、イベント又はサブイベントの検出に関連するイベントハンドラ190をアクティブ化させる。イベントハンドラ190は、アプリケーション内部状態192を更新するために、データアップデータ176若しくはオブジェクトアップデータ177を任意選択的に利用するか又は呼び出す。いくつかの実施形態において、イベントハンドラ190は、アプリケーションにより表示されるものを更新するための対応するGUIアップデータ178にアクセスする。同様に、当業者には、
図1A〜
図1Bに示すコンポーネントに基づいて他のプロセスをどのように実装し得るか明らかであろう。
【0326】
これらの動作が上述されている特定の順序は、単なる例示であり、説明される順序が、それらの動作を実行することが可能な唯一の順序であることを示すことを、意図するものではない点を理解されたい。当業者は、本願に記載されている動作の順番を変更する様々な方法を認識されるであろう。更には、本明細書で別個に説明される種々の処理(例えば、パラグラフ[0043]で列挙されるもの)は、様々な配置構成で互いに組み合わせることができる点に留意されたい。例えば、本明細書で別個に説明される種々の処理(例えば、パラグラフ[0043]で列挙されるもの)のうちのいずれか1つを参照して上述された、接触、ユーザインタフェースオブジェクト、触感覚、強度閾値、及び/又はフォーカスセレクタは、本明細書で説明される他の方法(例えば、パラグラフ[0043]で列挙されるもの)のうちの1つ以上を参照して本明細書で説明された、接触、ジェスチャ、ユーザインタフェースオブジェクト、触感覚、強度閾値、及びフォーカスセレクタの特性のうちの1つ以上を、任意選択的に有する。簡潔性のために、本明細書では、種々の可能な組み合わせの全てを具体的に列挙することはないが、上述の特許請求の範囲は、相互排他的な特許請求の範囲の特長によって排除されない任意の方式で組み合わせることができる点を理解されたい。
【0327】
上述の記載は、説明の目的のために、特定の実施形態を参照して記載されている。しかしながら、上記の例示的な論考は、網羅的であること、又は、説明される種々の実施形態を、開示される厳密な形態に限定することを意図するものではない。多くの変更及び変形が上述の教示に鑑みて可能である。これらの実施形態は、説明される種々の実施形態の原理、及びそれらの実際の適用を最も良好に説明するために、選択及び説明されたものであって、それにより、他の当業者が、想到される具体的な用途に適するような種々の修正を使用して、その説明される種々の実施形態を最も良好に利用することが可能となる。