(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6793573
(24)【登録日】2020年11月12日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】スタビライザリンク、スタビライザリンク装置、及びスタビライザ装置
(51)【国際特許分類】
B60G 17/015 20060101AFI20201119BHJP
B60G 21/055 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
B60G17/015 Z
B60G21/055
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-41783(P2017-41783)
(22)【出願日】2017年3月6日
(65)【公開番号】特開2018-144652(P2018-144652A)
(43)【公開日】2018年9月20日
【審査請求日】2019年12月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000198271
【氏名又は名称】株式会社ソミック石川
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】村木 大輔
【審査官】
宮地 将斗
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0154210(US,A1)
【文献】
実開平05−026527(JP,U)
【文献】
特開2011−005906(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60G 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪を支持する車輪支持部材と、自身のねじり反力に応じて車両のロール抑制力を発生させるスタビライザバーとを連結するスタビライザリンクであって、
伸縮可能なリンク本体部と、
前記車両のロール角に応じて前記リンク本体部の伸縮量を変化させるように動作されるアクチュエータと、
前記リンク本体部の一端部に設けられ、前記車輪支持部材に対して接続される一のボールジョイントと、
前記リンク本体部の他端部に設けられ、前記スタビライザバーに対して接続される他のボールジョイントと
を具備したことを特徴とするスタビライザリンク。
【請求項2】
請求項1記載のスタビライザリンクと、
車両のロール角を検出するセンサと、
このセンサにより検出した前記車両のロール角に応じて前記スタビライザリンクのアクチュエータの動作を制御するコントローラと
を具備したことを特徴とするスタビライザリンク装置。
【請求項3】
自身のねじり反力に応じて車両のロール抑制力を発生させるスタビライザバーと、
請求項2記載のスタビライザリンク装置と
を具備したことを特徴とするスタビライザ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪支持部材とスタビライザバーとを連結するスタビライザリンク、これを有するスタビライザリンク装置、及びこれを備えたスタビライザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車などの車両には、旋回時の走行安定性を高めるためのスタビライザ装置が備えられている。このスタビライザ装置は、ねじりばねであるスタビライザバーと、このスタビライザバーの両端部を、左右の車輪を支持するサスペンションアームなどに対して連結するスタビライザリンクとにより構成されている。
【0003】
このようなスタビライザ装置において、車両センサからの信号により車両の直進時にはスタビライザの機能を解除し、旋回時にはスタビライザバーにねじりを加えることで機能を向上する、いわゆるアクティブスタビライザ装置がある。具体的に、このアクティブスタビライザ装置は、旋回時に発生するロールを検出し、その回転角を算出して、必要量だけアクチュエータ(モータ)を回転させることによりスタビライザ機能を高めて車両のロールを抑制する。
【0004】
さらに、このスタビライザ装置において、スタビライザ機能をより向上するために、スタビライザバーの車幅方向の長さを車両のロール角に応じてアクチュエータにより伸縮させる構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかしながら、この構成では、左右両車輪共通のスタビライザバーの伸縮を制御するのみで、より精緻なロール制御が容易でない。
【0006】
この点、例えば左右のスタビライザリンクの位置、例えばサスペンションアーム上の装着位置をアクチュエータにより上下に調整することで、より精緻なロール制御を可能とした構成が知られている(例えば、特許文献2及び3参照。)。
【0007】
しかしながら、これらの構成の場合、サスペンションアームの形状を専用のものとする必要があり、コストアップを招くことが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−87715号公報(第9−17頁、
図1−5)
【特許文献2】特許第6035045号公報(第3頁、
図2)
【特許文献3】特許第6035074号公報(第4−6頁、
図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、より精緻なロール制御が可能で、かつ、コストアップを抑制可能な構成が求められている。
【0010】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、より精緻なロール制御を可能としつつ、コストアップを抑制できるスタビライザリンク、これを有するスタビライザリンク装置、及びこれを備えたスタビライザ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載のスタビライザリンクは、車輪を支持する車輪支持部材と、自身のねじり反力に応じて車両のロール抑制力を発生させるスタビライザバーとを連結するスタビライザリンクであって、伸縮可能なリンク本体部と、前記車両のロール角に応じて前記リンク本体部の伸縮量を変化させるように動作されるアクチュエータと、前記リンク本体部の一端部に設けられ、前記車輪支持部材に対して接続される一のボールジョイントと、前記リンク本体部の他端部に設けられ、前記スタビライザバーに対して接続される他のボールジョイントとを具備したものである。
【0012】
請求項2記載のスタビライザリンク装置は、請求項1記載のスタビライザリンクと、車両のロール角を検出するセンサと、このセンサにより検出した前記車両のロール角に応じて前記スタビライザリンクのアクチュエータの動作を制御するコントローラとを具備したものである。
【0013】
請求項3記載のスタビライザ装置は、自身のねじり反力に応じて車両のロール抑制力を発生させるスタビライザバーと、請求項2記載のスタビライザリンク装置とを具備したものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載のスタビライザリンクによれば、伸縮可能なリンク本体部の一端部の一のボールジョイントを車輪支持部材に接続し、他端部の他のボールジョイントをスタビライザバーに接続して、車両のロール角に応じたアクチュエータの動作によりリンク本体部の伸縮量を変化させることで、スタビライザバーと車輪支持部材との相対的な上下位置をロール角に応じて車輪毎に調整でき、より精緻なロール制御が可能になる。また、小型のアクチュエータを用いることができるとともに、汎用のスタビライザバーや車輪支持部材に対して適用でき、コストアップを抑制できる。
【0015】
請求項2記載のスタビライザリンク装置によれば、センサにより検出した車両のロール角に応じてコントローラが請求項1記載のスタビライザリンクのアクチュエータの動作を制御することで、スタビライザバーと車輪支持部材との相対的な上下位置をロール角に応じて車輪毎に精度よく調整でき、より精緻なロール制御が可能になる。
【0016】
請求項3記載のスタビライザ装置によれば、スタビライザバーと車輪支持部材とを請求項2記載のスタビライザリンク装置により接続することで、車両走行安定性をより向上させることが可能なスタビライザ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施の形態のスタビライザ装置を模式的に示す説明斜視図である。
【
図2】同上スタビライザ装置のスタビライザリンクを示す斜視図である。
【
図3】同上スタビライザ装置のスタビライザリンク装置の一部を示す斜視図である。
【
図4】同上スタビライザ装置の動作及び制御のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態の構成を、図面を参照して説明する。
【0019】
図1において、10はスタビライザ装置を示す。このスタビライザ装置10は、自動車などの車両の例えば左右の車輪11に対して用いられる懸架装置の一部をなし、例えばコーナリング中などの車両の旋回時のロールを抑制するものである。なお、ロールとは、車両の走行前後方向に沿う軸を中心とする車両の回動をいう。そして、スタビライザ装置10は、スタビライザバー15と、スタビライザリンク装置16とを備えている。
【0020】
車輪11は、例えば操舵輪である前輪であり、運転席乗員であるドライバによるハンドル(ステアリングホイール)の操作に応じて操舵される。
【0021】
スタビライザバー15は、車両のロールに応じてねじれが生じることで、この自身のねじり反力に応じて車両のロール抑制力を発生させるトーションバーである。このスタビライザバー15は、バー本体部21と、このバー本体部21の両端部に連続する連結部22,22とを一体に備えている。
【0022】
バー本体部21は、長手状に設けられている。このバー本体部21は、車幅方向に沿って配置されている。また、このバー本体部21は、図示しないが、ゴムブッシュなどを介して車両の下部に保持されている。
【0023】
連結部22,22は、スタビライザリンク装置16と連結される部分である。これら連結部22,22は、バー本体部21の長手方向に対して交差する方向に屈曲されている。このため、スタビライザバー15は、コ字状に設けられている。
【0024】
なお、このスタビライザバー15は、車両に応じた汎用のものを用いることが可能である。
【0025】
スタビライザリンク装置16は、車輪11を弾性的に支持する車輪支持部材であるサスペンションアーム25とスタビライザバー15(連結部22,22)とを連結するものである。このスタビライザリンク装置16は、スタビライザリンク31を備えている。また、このスタビライザリンク装置16は、車両のロール角を検出するセンサ32を備えている。さらに、このスタビライザリンク装置16は、スタビライザリンク31の挙動を制御するコントローラ(ECU)33を備えている。そして、このスタビライザリンク装置16は、スタビライザ機能(スタビライザバー15がねじり反力を発生する機能)、換言すればアンチロール機能を可変可能な、アクティブスタビライザリンク装置となっている。
【0026】
ここで、サスペンションアーム25としては、本実施の形態において、サスペンションスプリングの触れを減衰させるダンパ(ショックアブソーバ)のダンパ本体部(シリンダ部)が用いられる(
図3)が、例えばロアサスペンションアームやストラットバーを用いることもできる。
【0027】
そして、
図1及び
図2に示すスタビライザリンク31は、伸縮可能なリンク本体部41を備えている。また、このスタビライザリンク31は、車両のロール角に応じてリンク本体部41の伸縮量を変化(増減)させるように動作されるアクチュエータ42を備えている。さらに、このスタビライザリンク31は、リンク本体部41の両端部に一及び他のボールジョイント43,44を備えている。
【0028】
リンク本体部41は、複数、本実施の形態では例えば一対のリンク41a,41bからなり、長手状に設けられている。このリンク本体部41は、スタビライザバー15に対して交差する、略上下方向に沿って配置されている。
【0029】
アクチュエータ42は、例えばリニア機構のものであり、リンク本体部41のリンク41a,41bの一方の軸方向位置を他方に対して変えることでリンク本体部41を伸縮させるように構成されている。例えば、本実施の形態において、このアクチュエータ42は、駆動部としてのモータ、及び、このモータの回転動作を直動推力に変換する、ギヤや減速機などからなる変換部を備えている。また、このアクチュエータ42の動作量は、動作量検出部により検出されている。例えば、この動作量検出部としては、モータの回転数を検出するロータリエンコーダなどが用いられる。また、このアクチュエータ42は、例えばリンク本体部41の中央部などに配置されている。そして、このアクチュエータ42の電源は、例えば車両内部から配線を介して供給されている。
【0030】
一及び他のボールジョイント43,44は、サスペンションアーム25に対してスタビライザバー15を相対的に可動するように連結するものである。これら一及び他のボールジョイント43,44は、リンク本体部41と一体の有底円筒状の一及び他のハウジング51,52、この一及び他のハウジング51,52に収容された図示しない一及び他のベアリングシート(ボールシート)、この一及び他のベアリングシートに図示しないボール部が回動可能(揺動可能)に保持されスタッド部55b,56bが一及び他のハウジング51,52の開口から突出された一及び他のボールスタッド55,56、及び、一及び他のハウジング51,52の開口側を覆う一及び他のダストカバー(ブーツ)57,58などを備えている。そして、一のボールジョイント43は、リンク本体部41の一端部に設けられ、サスペンションアーム25に対して接続されている。また、他のボールジョイント44は、リンク本体部41の他端部に設けられ、スタビライザバー15(連結部22)に対して接続されている。本実施の形態においては、一のボールジョイント43の一のボールスタッド55のスタッド部55bがサスペンションアーム25に対して接続され、他のボールジョイント44の他のボールスタッド56のスタッド部56bがスタビライザバー15(連結部22)に対して接続されている。したがって、本実施の形態において、一のボールジョイント43が上側、他のボールジョイント44が下側に位置しているが、サスペンションアーム25とスタビライザバー15の連結部22,22との位置関係によっては、これらの上下は逆となる場合もある。また、本実施の形態において、一のボールジョイント43の軸方向と他のボールジョイント44の軸方向とは、すなわち一のボールスタッド55のスタッド部55bと他のボールスタッド56のスタッド部56bとは、無負荷状態で同方向に沿うように配置されているが、車種などに応じて、例えば互いに異なる方向に沿うように配置されていてもよい。
【0031】
センサ32は、例えば各車輪11の回転速度を検出する車輪速センサ、車両の車幅方向の速度を検出する横加速度センサ、及びドライバによるハンドルの回転角(操舵角)を検出する操舵角センサなど、複数のセンサを備えていてもよいし、ジャイロ式センサなどを用いてもよい。このセンサ32は、検出した車両のロール角をコントローラ33に出力するように構成されている。
【0032】
コントローラ33は、本実施の形態において、例えばCPU、ROM、RAM、メモリなどを備えたマイコンなどを実装した電子基板(電子制御ユニット)が用いられ、所定の制御用プログラムが導入されている。このコントローラ33は、センサ32により検出した車両のロール角に応じてアクチュエータ42の動作を制御するものである。具体的に、このコントローラ33は、センサ32により検出したロール角に対応する最適なロール剛性に基づき、スタビライザリンク31(リンク本体部41)の必要伸縮長を算出し、この必要伸縮長に対応してアクチュエータ42に動作指令を出力するとともに、スタビライザリンク31(リンク本体部41)が算出した必要伸縮長となったときにアクチュエータ42の停止指令を出力する。すなわち、このコントローラ33は、ロール角に基づきスタビライザリンク31(リンク本体部41)の必要伸縮長を算出する算出部と、スタビライザリンク31(リンク本体部41)の必要伸縮長、すなわち動作量検出部によるアクチュエータ42の動作量の検出に基づいてアクチュエータ42の動作・停止を指令する信号出力部とを備えている。最適なロール剛性は、例えば検出したロール角に基づき算出部により計算することもできるし、メモリに予め記憶されたテーブルなどを参照することもできる。なお、このコントローラ33は、例えば車両の動作全体を制御可能に構成されていてもよい。
【0033】
次に、上記一実施の形態の動作を、
図4に示すフロー図も参照しながら説明する。
【0034】
例えばコーナリングなどの際に、ドライバのハンドリングによって車両が傾く(動作M1)と、車両のロールが発生する(動作M2)。このロールの発生に伴い、スタビライザバー15がねじれ追従し、このスタビライザバー15と連結されたスタビライザリンク31のアクチュエータ42が揺動(あるいは摺動)する(動作M3)。
【0035】
このとき、センサ32が車両のロール角を検出し(電子制御C1)、このロール角に基づく最適なロール剛性から、コントローラ33がスタビライザリンク31(リンク本体部41)の必要な伸縮長を算出する(電子制御C2)。次いで、コントローラ33からアクチュエータ42(モータ)の動作指令が出力され(電子制御C3)、アクチュエータ42のモータが回転し(電子制御C4)、この回転が変換部により直動推力に変換されて、リンク本体部41が伸縮する(電子制御C5)。
【0036】
アクチュエータ42の動作量は、本実施の形態においてモータの回転数を検出することで動作量検出部により検出され(電子制御C6)、スタビライザリンク31(リンク本体部41)が必要伸縮長となると、コントローラ33からアクチュエータ42(モータ)の停止指令が出力され(電子制御C7)、モータが停止する(電子制御C8)ことで、アクチュエータ42によるスタビライザリンク31(リンク本体部41)の伸縮が停止される。
【0037】
そして、リンク本体部41の伸縮が反映されることで、スタビライザ装置10によるスタビライザ機能が調整される。例えば、リンク本体部41を伸張させた場合には、そのリンク本体部41が接続された側の車輪11が上方に向かうロールを抑制するようにスタビライザ機能が調整され、リンク本体部41を収縮させた場合には、そのリンク本体部41が接続された側の車輪11とは反対側の車輪11が上方に向かうロールを抑制するようにスタビライザ機能が調整される。そして、この調整されたスタビライザ機能により車両のロールを抑制し(動作M4)、車輪11と路面とのグリップ力が高まる(動作M5)。
【0038】
上述したように、上記一実施の形態によれば、伸縮可能なリンク本体部41の一端部の一のボールジョイント43をサスペンションアーム25に接続し、他端部の他のボールジョイント44をスタビライザバー15に接続して、車両のロール角に応じたアクチュエータ42の動作によりリンク本体部41の伸縮量を変化させることで、スタビライザバー15とサスペンションアーム25との相対的な上下位置をロール角に応じて車輪11毎に調整でき、すなわちスタビライザバー15とスタビライザリンク31(リンク本体部41)との相対的な角度を調整でき、例えば直進、旋回、段差乗り上げなど、車両の動きに応じて、より精緻なロール制御が可能になる。また、例えばスタビライザバーの伸縮などによりスタビライザ機能を変化させるアクティブスタビライザ装置などと比較して、小型のアクチュエータ42(定格やサイズが小さいモータ)を用いることができるとともに、汎用のスタビライザバー15やサスペンションアーム25に対して適用でき、すなわち専用のスタビライザバーやサスペンションアームを用いることがなく、また、スタビライザバーやサスペンションアームの大幅な形状変更を伴うことがないため、コストアップを抑制でき、かつ、スタビライザリンク31の小型化、及び軽量化も期待できる。このため、ばね下重量の増加を抑制でき、車輪11の路面追従性を確保できる。
【0039】
具体的に、センサ32により検出した車両のロール角に応じてコントローラ33が上記のスタビライザリンク31のアクチュエータ42の動作を制御することで、スタビライザバー15とサスペンションアーム25との相対的な上下位置をロール角に応じて車輪11毎に精度よく調整でき、より精緻なロール制御が可能になる。
【0040】
そして、スタビライザバー15とサスペンションアーム25とを上記のスタビライザリンク装置16により接続することで、スタビライザ機能が向上し、かつ、車両のロールが抑制されて路面と車輪11とのグリップ力を向上できるため、車両走行安定性及び安全性をより向上させることが可能なスタビライザ装置10を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、例えば自動車などの車両の懸架装置のアクティブスタビライザ装置として好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0042】
10 スタビライザ装置
11 車輪
15 スタビライザバー
16 スタビライザリンク装置
25 車輪支持部材であるサスペンションアーム
31 スタビライザリンク
32 センサ
33 コントローラ
41 リンク本体部
42 アクチュエータ
43 一のボールジョイント
44 他のボールジョイント