【文献】
Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2014年 5月15日,24(15),p.3633-3637
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0005】
本開示は、治療的特性を備えた、修飾エーテル基を有するビフェニルHsp90阻害物質、その薬学的組成物、それらの製造のための方法、およびそれらの使用のための方法を提供する。
【0006】
いくつかの局面において、本開示は、式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ
(C≦12)、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、またはアルキル
(C≦12)、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、ヘテロアリールオキシ
(C≦12)、ヘテロアラルコキシ
(C≦12)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上の各R
5およびR
5'は独立して選択される。
【0007】
別の局面において、本開示は、式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
R
7はアリール
(C≦12)、アラルキル
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
R
8は水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;
R
9はアルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、アリール
(C≦12)、ヘテロアリール
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;かつ
Y
1およびY
2はそれぞれ独立して水素またはヒドロキシである。
【0008】
いくつかの態様において、式Iの原子1と原子2の間の結合は一重結合である。他の態様において、式Iの原子1と原子2の間の結合は二重結合である。いくつかの態様において、X
2は-CH
2-である。他の態様において、X
2は-O-である。
【0009】
いくつかの態様において、R
3は水素である。他の態様において、R
3はヒドロキシである。いくつかの態様において、R
3'は水素である。他の態様において、R
3'はヒドロキシである。いくつかの態様において、R
4は水素である。他の態様において、R
4はヒドロキシである。他の態様において、R
4はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
4はベンジルオキシである。いくつかの態様において、R
4'は水素である。他の態様において、R
4'はヒドロキシである。他の態様において、R
4'はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
4'はベンジルオキシである。
【0010】
いくつかの態様において、R
5は水素である。他の態様において、R
5はヒドロキシである。他の態様において、R
5はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5はアラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5はベンジルオキシ、1-(2-ナプチル)メトキシ、2-メチルフェニルメトキシ、4-メチルフェニルメトキシ、または4-t-ブチルフェニルメトキシである。他の態様において、R
5は置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5は2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである。他の態様において、R
5はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5はt-ブチルである。
【0011】
いくつかの態様において、R
5'は水素である。他の態様において、R
5'はヒドロキシである。他の態様において、R
5'はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5'はアラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5'はベンジルオキシ、1-(2-ナプチル)メトキシ、2-メチルフェニルメトキシ、4-メチルフェニルメトキシ、または4-t-ブチルフェニルメトキシである。他の態様において、R
5'は置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5'は2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである。他の態様において、R
5'はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5'はt-ブチルである。
【0012】
いくつかの態様において、R
6は水素である。他の態様において、R
6はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
6はメチルである。いくつかの態様において、R
6'は水素である。他の態様において、R
6'はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
6'はメチルである。いくつかの態様において、nは0である。他の態様において、nは1である。
【0013】
いくつかの態様において、式IIの原子1と原子2の間の結合は一重結合である。他の態様において、式IIの原子1と原子2の間の結合は二重結合である。いくつかの態様において、Y
1は水素である。他の態様において、Y
1はヒドロキシである。いくつかの態様において、Y
2は水素である。他の態様において、Y
2はヒドロキシである。
【0014】
いくつかの態様において、R
8はアルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
8はメチルである。他の態様において、R
9はアルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
9はメチルである。いくつかの態様において、R
7はアラルキル
(C≦12)または置換アラルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
7はアラルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
7はベンジルである。他の態様において、R
7は置換アラルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
7は4-クロロフェニルメチル、2-ブロモフェニルメチル、または2-メトキシフェニルメチルである。
【0015】
いくつかの態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される。
【0016】
他の態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される。
【0017】
さらに別の局面において、本開示は、式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
1はアリール
(C≦12)、ヘテロアリール
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
1はアシル
(C≦12)または置換アシル
(C≦12)であり;
R
2は水素、アルキル
(C≦12)、または置換アルキル
(C≦12)であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、ヘテロアリールオキシ
(C≦12)、ヘテロアラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、置換アラルコキシ
(C≦12)、置換ヘテロアリールオキシ
(C≦12)、または置換ヘテロアラルコキシ
(C≦12)であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR
5およびR
5'は独立して選択される。
【0018】
いくつかの態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義され、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
1はアシル
(C≦12)または置換アシル
(C≦12)であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、ヘテロアリールオキシ
(C≦12)、ヘテロアラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、置換アラルコキシ
(C≦12)、置換ヘテロアリールオキシ
(C≦12)、または置換ヘテロアラルコキシ
(C≦12)であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR
5およびR
5'は独立して選択される。
【0019】
いくつかの態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義され、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、ヘテロアリールオキシ
(C≦12)、ヘテロアラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、置換アラルコキシ
(C≦12)、置換ヘテロアリールオキシ
(C≦12)、または置換ヘテロアラルコキシ
(C≦12)であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR
5およびR
5'は独立して選択される。
【0020】
いくつかの態様において、X
1は置換アリール
(C≦12)である。いくつかの態様において、X
1は3-フルオロフェニルである。いくつかの態様において、R
2は水素である。いくつかの態様において、R
1はアシル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
1はアセチルである。いくつかの態様において、原子1と原子2の間の結合は一重結合である。他の態様において、原子1と原子2の間の結合は二重結合である。
【0021】
いくつかの態様において、X
2は-CH
2-である。他の態様において、X
2は-O-である。いくつかの態様において、R
3は水素である。他の態様において、R
3はヒドロキシである。いくつかの態様において、R
3'は水素である。他の態様において、R
3'はヒドロキシである。
【0022】
いくつかの態様において、R
4は水素である。他の態様において、R
4はヒドロキシである。他の態様において、R
4はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
4はベンジルオキシである。いくつかの態様において、R
4'は水素である。他の態様において、R
4'はヒドロキシである。他の態様において、R
4'はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
4'はベンジルオキシである。
【0023】
いくつかの態様において、R
5は水素である。他の態様において、R
5はヒドロキシである。他の態様において、R
5は置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5は2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである。
【0024】
いくつかの態様において、R
5'は水素である。他の態様において、R
5'はヒドロキシである。他の態様において、R
5'は置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
5'は2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである。
【0025】
いくつかの態様において、R
6は水素である。他の態様において、R
6はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
6はメチルである。いくつかの態様において、R
6'は水素である。他の態様において、R
6'はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
6'はメチルである。いくつかの態様において、nは0である。他の態様において、nは1である。
【0026】
いくつかの態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される。
【0027】
さらに別の局面において、本開示は、式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0028】
別の局面において、本開示は、式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
1はアリール
(C≦12)、ヘテロアリール
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
1はアシル
(C≦12)または置換アシル
(C≦12)であり;
R
2は水素、アルキル
(C≦12)、または置換アルキル
(C≦12)であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、または式:
の基であり、式中、R
10およびR
11は、アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または、アルキル
(C≦8)、アリール
(C≦8)、アシル
(C≦8)、アルコキシ
(C≦8)、アシルオキシ
(C≦8)、アミド
(C≦8)、アルキルアミノ
(C≦8)、ジアルキルアミノ
(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型であり、かつxは0、1、2、3、または4であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR
5およびR
5'は独立して選択される。
【0029】
いくつかの態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義され、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、または式:
の基であり、式中、R
10およびR
11は、アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または、アルキル
(C≦8)、アリール
(C≦8)、アシル
(C≦8)、アルコキシ
(C≦8)、アシルオキシ
(C≦8)、アミド
(C≦8)、アルキルアミノ
(C≦8)、ジアルキルアミノ
(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型であり、かつxは0、1、2、3、または4であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR
5およびR
5'は独立して選択される。
【0030】
いくつかの態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義され、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;かつ
R
10およびR
11は、
アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または
アルキル
(C≦8)、アリール
(C≦8)、アシル
(C≦8)、アルコキシ
(C≦8)、アシルオキシ
(C≦8)、アミド
(C≦8)、アルキルアミノ
(C≦8)、ジアルキルアミノ
(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型
であり;かつ
xは0、1、2、3、または4である。
【0031】
いくつかの態様において、X
1は置換アリール
(C≦12)である。いくつかの態様において、X
1は3-フルオロフェニルである。いくつかの態様において、R
2は水素である。いくつかの態様において、R
1はアシル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
1はアセチルである。いくつかの態様において、原子1と原子2の間の結合は一重結合である。他の態様において、原子1と原子2の間の結合は二重結合である。
【0032】
いくつかの態様において、X
2は-CH
2-である。他の態様において、X
2は-O-である。いくつかの態様において、R
3は水素である。他の態様において、R
3はヒドロキシである。いくつかの態様において、R
3'は水素である。他の態様において、R
3'はヒドロキシである。いくつかの態様において、R
4は水素である。他の態様において、R
4はヒドロキシである。他の態様において、R
4はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
4はベンジルオキシである。いくつかの態様において、R
4'は水素である。他の態様において、R
4'はヒドロキシである。他の態様において、R
4'はアラルコキシ
(C≦12)または置換アラルコキシ
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
4'はベンジルオキシである。
【0033】
いくつかの態様において、R
5は水素である。他の態様において、R
5はヒドロキシである。他の態様において、R
5は
であり、
式中、
R
10およびR
11は、
アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または
アルキル
(C≦8)、アリール
(C≦8)、アシル
(C≦8)、アルコキシ
(C≦8)、アシルオキシ
(C≦8)、アミド
(C≦8)、アルキルアミノ
(C≦8)、ジアルキルアミノ
(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型
であり;かつ
xは0、1、2、3、または4である。
【0034】
いくつかの態様において、R
10はハロである。いくつかの態様において、R
10はフルオロ、クロロ、またはブロモである。他の態様において、R
10はアルキル
(C≦8)または置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はアルキル
(C≦8)である。他の態様において、R
10はメチルである。他の態様において、R
10は置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はトリフルオロメチルである。他の態様において、R
10はアルコキシ
(C≦8)または置換アルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はアルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はメトキシである。いくつかの態様において、R
11はハロである。いくつかの態様において、R
11はフルオロ、クロロ、またはブロモである。他の態様において、R
11はアルキル
(C≦8)または置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はアルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はメチルである。他の態様において、R
11は置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はトリフルオロメチルである。他の態様において、R
11はアルコキシ
(C≦8)または置換アルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はアルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はメトキシである。いくつかの態様において、xは0、1、または2である。いくつかの態様において、xは0である。他の態様において、xは1である。
【0035】
いくつかの態様において、R
5'は水素である。他の態様において、R
5'はヒドロキシである。他の態様において、R
5'は
であり、
式中、
R
10およびR
11は、
アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または
アルキル
(C≦8)、アリール
(C≦8)、アシル
(C≦8)、アルコキシ
(C≦8)、アシルオキシ
(C≦8)、アミド
(C≦8)、アルキルアミノ
(C≦8)、ジアルキルアミノ
(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型
であり;かつ
xは0、1、2、3、または4である。
【0036】
いくつかの態様において、R
10はハロである。いくつかの態様において、R
10はフルオロ、クロロ、またはブロモである。他の態様において、R
10はアルキル
(C≦8)または置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はアルキル
(C≦8)である。他の態様において、R
10はメチルである。他の態様において、R
10は置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はトリフルオロメチルである。他の態様において、R
10はアルコキシ
(C≦8)または置換アルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はアルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
10はメトキシである。いくつかの態様において、R
11はハロである。いくつかの態様において、R
11はフルオロ、クロロ、またはブロモである。他の態様において、R
11はアルキル
(C≦8)または置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はアルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はメチルである。他の態様において、R
11は置換アルキル
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はトリフルオロメチルである。他の態様において、R
11はアルコキシ
(C≦8)または置換アルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はアルコキシ
(C≦8)である。いくつかの態様において、R
11はメトキシである。いくつかの態様において、xは0、1、または2である。いくつかの態様において、xは0である。他の態様において、xは1である。
【0037】
いくつかの態様において、R
6は水素である。他の態様において、R
6はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
6はメチルである。いくつかの態様において、R
6'は水素である。他の態様において、R
6'はアルキル
(C≦12)または置換アルキル
(C≦12)である。いくつかの態様において、R
6'はメチルである。いくつかの態様において、nは0である。他の態様において、nは1である。
【0038】
いくつかの態様において、化合物は、
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される。
【0039】
さらに別の局面において、本開示は、
(A)本開示の化合物;および
(B)薬学的に許容される担体
を含む薬学的組成物を提供する。
【0040】
いくつかの態様において、薬学的組成物は、経口投与、脂肪内(intraadiposally)投与、動脈内投与、関節内投与、頭蓋内投与、皮内投与、病巣内投与、筋肉内投与、鼻内投与、眼内投与、心膜内投与、腹腔内投与、胸膜内投与、前立腺内投与、直腸内投与、くも膜下腔内投与、気管内投与、腫瘍内投与、臍帯内投与、腟内投与、静脈内投与、膀胱内投与、硝子体内投与、リポソームによる(liposomally)投与、局部的、粘膜投与、非経口投与、直腸投与、結膜下投与、皮下投与、舌下投与、局所的投与、経頬(transbuccally)投与、経皮投与、経膣投与、クリーム中での投与、脂質組成物中での投与、カテーテルによる投与、洗浄による投与、持続注入による投与、注入による投与、吸入による投与、注射による投与、局部的送達による投与、または局部的灌流による投与のために製剤化される。いくつかの態様において、薬学的組成物を経口投与、動脈内投与、または静脈内投与のために製剤化される。いくつかの態様において、薬学的組成物を単位用量として製剤化される。
【0041】
別の局面において、本開示は、患者において疾患または障害を治療する方法であって、それを必要としている患者に本開示の化合物または組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、方法を提供する。いくつかの態様において、疾患または障害は神経障害である。他の態様において、疾患または障害は糖尿病またはその合併症である。いくつかの態様において、疾患または障害は糖尿病による合併症である。いくつかの態様において、糖尿病による合併症は神経障害、腎症、網膜症、または脈管障害である。いくつかの態様において、糖尿病による合併症は神経障害である。いくつかの態様において、疾患または障害は糖尿病性末梢神経障害である。他の態様において、疾患または障害は癌である。
【0042】
いくつかの態様において、疾患または障害はHsp70タンパク質の誤制御に関連する。いくつかの態様において、疾患または障害はHsp90タンパク質の誤制御に関連する。いくつかの態様において、患者は哺乳動物である。いくつかの態様において、患者はヒトである。いくつかの態様において、化合物を患者に1回投与する。他の態様において、化合物を患者に2回またはそれ以上投与する。
【0043】
さらに別の局面において、本開示は、Hsp70タンパク質の発現を誘導する方法であって、タンパク質を、Hsp70タンパク質の発現を誘導するのに十分な本開示の化合物または組成物の有効量と接触させる段階を含む、方法を提供する。いくつかの態様において、タンパク質をインビトロで接触させる。他の態様において、タンパク質をインビボで接触させる。いくつかの態様において、化合物または組成物の有効量は、Hsp70タンパク質の少なくとも50%の発現を誘導するのに十分有効である。いくつかの態様において、Hsp70タンパク質発現を100%超誘導する。いくつかの態様において、Hsp70タンパク質発現の誘導は、疾患または障害を治療するのに十分である。いくつかの態様において、疾患または障害は神経変性疾患である。いくつかの態様において、神経変性疾患は、誤って折りたたまれたタンパク質、脱髄、炎症、および神経障害に関連する。いくつかの態様において、神経変性疾患は糖尿病性末梢神経障害である。いくつかの態様において、Hsp70タンパク質発現の誘導が、1つまたは複数の下流生成物の発現の調節につながる。他の態様において、Hsp70タンパク質発現の誘導が、1つまたは複数の下流生成物の活性の調節につながる。
【0044】
さらに別の局面において、本開示は、Hsp90タンパク質を阻害する方法であって、タンパク質を、Hsp90タンパク質の活性を阻害するのに十分な本開示の化合物または組成物の有効量と接触させる段階を含む、方法を提供する。いくつかの態様において、タンパク質をインビトロで接触させる。他の態様において、タンパク質をインビボで接触させる。いくつかの態様において、化合物または組成物の有効量は、Hsp90タンパク質の発現を少なくとも50%阻害するのに十分有効である。いくつかの態様において、Hsp90タンパク質発現を75%超阻害する。いくつかの態様において、Hsp90タンパク質発現の阻害は、疾患または障害を治療するのに十分である。いくつかの態様において、疾患または障害は癌または過剰増殖性障害である。他の態様において、疾患または障害は高増殖性細胞に関連する。いくつかの態様において、Hsp90タンパク質発現の阻害が、1つまたは複数の下流生成物の発現の調節につながる。他の態様において、Hsp90タンパク質発現の阻害が、1つまたは複数の下流生成物の活性の調節につながる。
【0045】
[本発明1001]
式:
の化合物もしくは式:
の化合物、またはその薬学的に許容される塩:
(I)の式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X2は-CH2-または-O-であり;
R3、R4、R3'、R4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、置換アルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、または置換アラルコキシ(C≦12)であり;
各R5およびR5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、またはアルキル(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型であり;
R6およびR6'はそれぞれ独立して水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上の各R5およびR5'は独立して選択され、
(II)の式中、
R7はアリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
R8は水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;
R9はアルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、アリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;かつ
Y1およびY2はそれぞれ独立して水素またはヒドロキシである。
[本発明1002]
式Iの原子1と原子2の間の結合が一重結合である、本発明1001の化合物。
[本発明1003]
式Iの原子1と原子2の間の結合が二重結合である、本発明1001の化合物。
[本発明1004]
X2が-CH2-である、本発明1001〜1003のいずれかの化合物。
[本発明1005]
X2が-O-である、本発明1001〜1003のいずれかの化合物。
[本発明1006]
R3が水素である、本発明1001〜1005のいずれかの化合物。
[本発明1007]
R3がヒドロキシである、本発明1001〜1005のいずれかの化合物。
[本発明1008]
R3'が水素である、本発明1001〜1007のいずれかの化合物。
[本発明1009]
R3'がヒドロキシである、本発明1001〜1007のいずれかの化合物。
[本発明1010]
R4が水素である、本発明1001〜1009のいずれかの化合物。
[本発明1011]
R4がヒドロキシである、本発明1001〜1009のいずれかの化合物。
[本発明1012]
R4がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1001〜1009のいずれかの化合物。
[本発明1013]
R4がベンジルオキシである、本発明1012の化合物。
[本発明1014]
R4'が水素である、本発明1001〜1013のいずれかの化合物。
[本発明1015]
R4'がヒドロキシである、本発明1001〜1013のいずれかの化合物。
[本発明1016]
R4'がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1001〜1013のいずれかの化合物。
[本発明1017]
R4'がベンジルオキシである、本発明1016の化合物。
[本発明1018]
R5が水素である、本発明1001〜1017のいずれかの化合物。
[本発明1019]
R5がヒドロキシである、本発明1001〜1017のいずれかの化合物。
[本発明1020]
R5がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1001〜1017のいずれかの化合物。
[本発明1021]
R5がアラルコキシ(C≦12)である、本発明1020の化合物。
[本発明1022]
R5がベンジルオキシ、1- (2-ナプチル)メトキシ、2-メチルフェニルメトキシ、4-メチルフェニルメトキシ、または4-t-ブチルフェニルメトキシである、本発明1021の化合物。
[本発明1023]
R5が置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1020の化合物。
[本発明1024]
R5が、2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである、本発明1023の化合物。
[本発明1025]
R5がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1001〜1017のいずれかの化合物。
[本発明1026]
R5がt-ブチルである、本発明1025の化合物。
[本発明1027]
R5'が水素である、本発明1001〜1026のいずれかの化合物。
[本発明1028]
R5'がヒドロキシである、本発明1001〜1026のいずれかの化合物。
[本発明1029]
R5'がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1001〜1026のいずれかの化合物。
[本発明1030]
R5'がアラルコキシ(C≦12)である、本発明1029の化合物。
[本発明1031]
R5'がベンジルオキシ、1- (2-ナプチル)メトキシ、2-メチルフェニルメトキシ、4-メチルフェニルメトキシ、または4-t-ブチルフェニルメトキシである、本発明1030の化合物。
[本発明1032]
R5'が置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1029の化合物。
[本発明1033]
R5'が、2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである、本発明1032の化合物。
[本発明1034]
R5'がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1001〜1026のいずれかの化合物。
[本発明1035]
R5'がt-ブチルである、本発明1034の化合物。
[本発明1036]
R6が水素である、本発明1001〜1035のいずれかの化合物。
[本発明1037]
R6がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1001〜1035のいずれかの化合物。
[本発明1038]
R6がメチルである、本発明1037の化合物。
[本発明1039]
R6'が水素である、本発明1001〜1038のいずれかの化合物。
[本発明1040]
R6'がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1001〜1038のいずれかの化合物。
[本発明1041]
R6'がメチルである、本発明1040の化合物。
[本発明1042]
nが0である、本発明1001〜1041のいずれかの化合物。
[本発明1043]
nが1である、本発明1001〜1041のいずれかの化合物。
[本発明1044]
式IIの原子1と原子2の間の結合が一重結合である、本発明1001の化合物。
[本発明1045]
式IIの原子1と原子2の間の結合が二重結合である、本発明1001の化合物。
[本発明1046]
Y1が水素である、本発明1001、1044、および1045のいずれかの化合物。
[本発明1047]
Y1がヒドロキシである、本発明1001、1044、および1045のいずれかの化合物。
[本発明1048]
Y2が水素である、本発明1001および1044〜1047のいずれかの化合物。
[本発明1049]
Y2がヒドロキシである、本発明1001および1044〜1047のいずれかの化合物。
[本発明1050]
R8がアルキル(C≦12)である、本発明1001の化合物。
[本発明1051]
R8がメチルである、本発明1050の化合物。
[本発明1052]
R9がアルキル(C≦12)である、本発明1001および1044〜1051のいずれかの化合物。
[本発明1053]
R9がメチルである、本発明1052の化合物。
[本発明1054]
R7がアラルキル(C≦12)または置換アラルキル(C≦12)である、本発明1001および1044〜1053のいずれかの化合物。
[本発明1055]
R7がアラルキル(C≦12)である、本発明1054の化合物。
[本発明1056]
R7がベンジルである、本発明1055の化合物。
[本発明1057]
R7が置換アラルキル(C≦12)である、本発明1054の化合物。
[本発明1058]
R7が4-クロロフェニルメチル、2-ブロモフェニルメチル、または2-メトキシフェニルメチルである、本発明1057の化合物。
[本発明1059]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1001〜1043のいずれかの化合物。
[本発明1060]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1001および1044〜1058のいずれかの化合物。
[本発明1061]
式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩:
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X1はアリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X2は-CH2-または-O-であり;
R1はアシル(C≦12)または置換アシル(C≦12)であり;
R2は水素、アルキル(C≦12)、または置換アルキル(C≦12)であり;
R3、R4、R3'、R4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、または置換アラルコキシ(C≦12)であり;
各R5およびR5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、置換アラルコキシ(C≦12)、置換ヘテロアリールオキシ(C≦12)、または置換ヘテロアラルコキシ(C≦12)であり;
R6およびR6'はそれぞれ独立して水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR5およびR5'は独立して選択される。
[本発明1062]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1061の化合物:
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X2は-CH2-または-O-であり;
R1はアシル(C≦12)または置換アシル(C≦12)であり;
R3、R4、R3'、R4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、または置換アラルコキシ(C≦12)であり;
各R5およびR5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、置換アラルコキシ(C≦12)、置換ヘテロアリールオキシ(C≦12)、または置換ヘテロアラルコキシ(C≦12)であり;
R6およびR6'はそれぞれ独立して水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR5およびR5'は独立して選択される。
[本発明1063]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1061または1062の化合物:
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X2は-CH2-または-O-であり;
R3、R4、R3'、R4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、または置換アラルコキシ(C≦12)であり;
各R5およびR5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、置換アラルコキシ(C≦12)、置換ヘテロアリールオキシ(C≦12)、または置換ヘテロアラルコキシ(C≦12)であり;
R6およびR6'はそれぞれ独立して水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR5およびR5'は独立して選択される。
[本発明1064]
X1が置換アリール(C≦12)である、本発明1061の化合物。
[本発明1065]
X1が3-フルオロフェニルである、本発明1064の化合物。
[本発明1066]
R2が水素である、本発明1061、1064、および1065のいずれかの化合物。
[本発明1067]
R1がアシル(C≦12)である、本発明1061、1062、および1064〜1066のいずれかの化合物。
[本発明1068]
R1がアセチルである、本発明1067の化合物。
[本発明1069]
前記原子1と原子2の間の結合が一重結合である、本発明1061〜1068のいずれかの化合物。
[本発明1070]
前記原子1と原子2の間の結合が二重結合である、本発明1061〜1068のいずれかの化合物。
[本発明1071]
X2が-CH2-である、本発明1061〜1070のいずれかの化合物。
[本発明1072]
X2が-O-である、本発明1061〜1070のいずれかの化合物。
[本発明1073]
R3が水素である、本発明1061〜1072のいずれかの化合物。
[本発明1074]
R3がヒドロキシである、本発明1061〜1072のいずれかの化合物。
[本発明1075]
R3'が水素である、本発明1061〜1074のいずれかの化合物。
[本発明1076]
R3'がヒドロキシである、本発明1061〜1074のいずれかの化合物。
[本発明1077]
R4が水素である、本発明1061〜1076のいずれかの化合物。
[本発明1078]
R4がヒドロキシである、本発明1061〜1076のいずれかの化合物。
[本発明1079]
R4がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1061〜1076のいずれかの化合物。
[本発明1080]
R4がベンジルオキシである、本発明1079の化合物。
[本発明1081]
R4'が水素である、本発明1061〜1080のいずれかの化合物。
[本発明1082]
R4'がヒドロキシである、本発明1061〜1080のいずれかの化合物。
[本発明1083]
R4'がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1061〜1080のいずれかの化合物。
[本発明1084]
R4'がベンジルオキシである、本発明1083の化合物。
[本発明1085]
R5が水素である、本発明1061〜1084のいずれかの化合物。
[本発明1086]
R5がヒドロキシである、本発明1061〜1084のいずれかの化合物。
[本発明1087]
R5が置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1061〜1084のいずれかの化合物。
[本発明1088]
R5が、2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである、本発明1087の化合物。
[本発明1089]
R5'が水素である、本発明1061〜1063および1064〜1088のいずれかの化合物。
[本発明1090]
R5'がヒドロキシである、本発明1061〜1063および1064〜1088のいずれかの化合物。
[本発明1091]
R5'が置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1061〜1063および1064〜1088のいずれかの化合物。
[本発明1092]
R5'が、2-フルオロフェニルメトキシ、2-ブロモフェニルメトキシ、2-クロロフェニルメトキシ、2-メトキシフェニルメトキシ、3-ブロモフェニルメトキシ、3-クロロフェニルメトキシ、3-メトキシフェニルメトキシ、4-フルオロフェニルメトキシ、4-クロロフェニルメトキシ、4-ブロモフェニルメトキシ、4-メトキシフェニルメトキシ、4-トリフルオロメチルフェニルメトキシ、2,6-ジクロロフェニルメトキシ、4-クロロ-2-メトキシフェニルメトキシ、2-メトキシ-4-メチルフェニルメトキシ、または2-ブロモ-4-クロロフェニルメトキシである、本発明1091の化合物。
[本発明1093]
R6が水素である、本発明1061〜1092のいずれかの化合物。
[本発明1094]
R6がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1061〜1092のいずれかの化合物。
[本発明1095]
R6がメチルである、本発明1094の化合物。
[本発明1096]
R6'が水素である、本発明1061〜1095のいずれかの化合物。
[本発明1097]
R6'がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1061〜1095のいずれかの化合物。
[本発明1098]
R6'がメチルである、本発明1097の化合物。
[本発明1099]
nが0である、本発明1061〜1098のいずれかの化合物。
[本発明1100]
nが1である、本発明1061〜1098のいずれかの化合物。
[本発明1101]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1061〜1100のいずれかの化合物。
[本発明1102]
式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1103]
式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩:
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X1はアリール(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X2は-CH2-または-O-であり;
R1はアシル(C≦12)または置換アシル(C≦12)であり;
R2は水素、アルキル(C≦12)、または置換アルキル(C≦12)であり;
R3、R4、R3'、R4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、または置換アラルコキシ(C≦12)であり;
各R5およびR5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、または式:
の基であり、式中、R10およびR11は、アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または、アルキル(C≦8)、アリール(C≦8)、アシル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アシルオキシ(C≦8)、アミド(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型であり、かつxは0、1、2、3、または4であり;
R6およびR6'はそれぞれ独立して水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR5およびR5'は独立して選択される。
[本発明1104]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1103の化合物:
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X2は-CH2-または-O-であり;
R3、R4、R3'、R4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、または置換アラルコキシ(C≦12)であり;
各R5およびR5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、または式:
の基であり、式中、R10およびR11は、アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または、アルキル(C≦8)、アリール(C≦8)、アシル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アシルオキシ(C≦8)、アミド(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型であり、かつxは0、1、2、3、または4であり;
R6およびR6'はそれぞれ独立して水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR5およびR5'は独立して選択される。
[本発明1105]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1103または1104の化合物:
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X2は-CH2-または-O-であり;
R3、R4、R3'、R4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、置換アリールオキシ(C≦12)、または置換アラルコキシ(C≦12)であり;
R6およびR6'はそれぞれ独立して水素、アルキル(C≦12)、シクロアルキル(C≦12)、置換アルキル(C≦12)、または置換シクロアルキル(C≦12)であり;かつ
R10およびR11は、
アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または
アルキル(C≦8)、アリール(C≦8)、アシル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アシルオキシ(C≦8)、アミド(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型
であり;かつ
xは0、1、2、3、または4である。
[本発明1106]
X1が置換アリール(C≦12)である、本発明1103の化合物。
[本発明1107]
X1が3-フルオロフェニルである、本発明1106の化合物。
[本発明1108]
R2が水素である、本発明1103、1106、および1107のいずれかの化合物。
[本発明1109]
R1がアシル(C≦12)である、本発明1103、1104、および1106〜1108のいずれかの化合物。
[本発明1110]
R1がアセチルである、本発明1109の化合物。
[本発明1111]
前記原子1と原子2の間の結合が一重結合である、本発明1103〜1110のいずれかの化合物。
[本発明1112]
前記原子1と原子2の間の結合が二重結合である、本発明1103〜1110のいずれかの化合物。
[本発明1113]
X2が-CH2-である、本発明1103〜1112のいずれかの化合物。
[本発明1114]
X2が-O-である、本発明1103〜1112のいずれかの化合物。
[本発明1115]
R3が水素である、本発明1103〜1114のいずれかの化合物。
[本発明1116]
R3がヒドロキシである、本発明1103〜1114のいずれかの化合物。
[本発明1117]
R3'が水素である、本発明1103〜1116のいずれかの化合物。
[本発明1118]
R3'がヒドロキシである、本発明1103〜1116のいずれかの化合物。
[本発明1119]
R4が水素である、本発明1103〜1118のいずれかの化合物。
[本発明1120]
R4がヒドロキシである、本発明1103〜1118のいずれかの化合物。
[本発明1121]
R4がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1103〜1118のいずれかの化合物。
[本発明1122]
R4がベンジルオキシである、本発明1121の化合物。
[本発明1123]
R4'が水素である、本発明1103〜1122のいずれかの化合物。
[本発明1124]
R4'がヒドロキシである、本発明1103〜1122のいずれかの化合物。
[本発明1125]
R4'がアラルコキシ(C≦12)または置換アラルコキシ(C≦12)である、本発明1103〜1122のいずれかの化合物。
[本発明1126]
R4'がベンジルオキシである、本発明1125の化合物。
[本発明1127]
R5が水素である、本発明1103、1104、および1106〜1126のいずれかの化合物。
[本発明1128]
R5がヒドロキシである、本発明1103、1104、および1106〜1126のいずれかの化合物。
[本発明1129]
R5が
であり、
式中、
R10およびR11が、
アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または
アルキル(C≦8)、アリール(C≦8)、アシル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アシルオキシ(C≦8)、アミド(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型
であり;かつ
xが0、1、2、3、または4である、本発明1103、1104、および1106〜1126のいずれかの化合物。
[本発明1130]
R10がハロである、本発明1129の化合物。
[本発明1131]
R10がフルオロ、クロロ、またはブロモである、本発明1130の化合物。
[本発明1132]
R10がアルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)である、本発明1129の化合物。
[本発明1133]
R10がアルキル(C≦8)である、本発明1132の化合物。
[本発明1134]
R10がメチルである、本発明1133の化合物。
[本発明1135]
R10が置換アルキル(C≦8)である、本発明1132の化合物。
[本発明1136]
R10がトリフルオロメチルである、本発明1135の化合物。
[本発明1137]
R10がアルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)である、本発明1129の化合物。
[本発明1138]
R10がアルコキシ(C≦8)である、本発明1132の化合物。
[本発明1139]
R10がメトキシである、本発明1133の化合物。
[本発明1140]
R11がハロである、本発明1129〜1139のいずれかの化合物。
[本発明1141]
R11がフルオロ、クロロ、またはブロモである、本発明1140の化合物。
[本発明1142]
R11がアルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)である、本発明1129〜1139のいずれかの化合物。
[本発明1143]
R11がアルキル(C≦8)である、本発明1142の化合物。
[本発明1144]
R11がメチルである、本発明1143の化合物。
[本発明1145]
R11が置換アルキル(C≦8)である、本発明1142の化合物。
[本発明1146]
R11がトリフルオロメチルである、本発明1145の化合物。
[本発明1147]
R11がアルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)である、本発明1129〜1139のいずれかの化合物。
[本発明1148]
R11がアルコキシ(C≦8)である、本発明1142の化合物。
[本発明1149]
R11がメトキシである、本発明1143の化合物。
[本発明1150]
xが0、1、または2である、本発明1129〜1149のいずれかの化合物。
[本発明1151]
xが0である、本発明1150の化合物。
[本発明1152]
xが1である、本発明1150の化合物。
[本発明1153]
R5'が水素である、本発明1103、1104、および1106〜1152のいずれかの化合物。
[本発明1154]
R5'がヒドロキシである、本発明1103、1104、および1106〜1152のいずれかの化合物。
[本発明1155]
R5'が
であり、
式中、
R10およびR11が、
アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または
アルキル(C≦8)、アリール(C≦8)、アシル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)、アシルオキシ(C≦8)、アミド(C≦8)、アルキルアミノ(C≦8)、ジアルキルアミノ(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型
であり;かつ
xが0、1、2、3、または4である、本発明1103、1104、および1106〜1152のいずれかの化合物。
[本発明1156]
R10がハロである、本発明1155の化合物。
[本発明1157]
R10がフルオロ、クロロ、またはブロモである、本発明1156の化合物。
[本発明1158]
R10がアルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)である、本発明1155の化合物。
[本発明1159]
R10がアルキル(C≦8)である、本発明1158の化合物。
[本発明1160]
R10がメチルである、本発明1159の化合物。
[本発明1161]
R10が置換アルキル(C≦8)である、本発明1158の化合物。
[本発明1162]
R10がトリフルオロメチルである、本発明1161の化合物。
[本発明1163]
R10がアルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)である、本発明1155の化合物。
[本発明1164]
R10がアルコキシ(C≦8)である、本発明1158の化合物。
[本発明1165]
R10がメトキシである、本発明1159の化合物。
[本発明1166]
R11がハロである、本発明1155〜1165のいずれかの化合物。
[本発明1167]
R11がフルオロ、クロロ、またはブロモである、本発明1166の化合物。
[本発明1168]
R11がアルキル(C≦8)または置換アルキル(C≦8)である、本発明1155〜1165のいずれかの化合物。
[本発明1169]
R11がアルキル(C≦8)である、本発明1168の化合物。
[本発明1170]
R11がメチルである、本発明1169の化合物。
[本発明1171]
R11が置換アルキル(C≦8)である、本発明1168の化合物。
[本発明1172]
R11がトリフルオロメチルである、本発明1171の化合物。
[本発明1173]
R11がアルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)である、本発明1155〜1165のいずれかの化合物。
[本発明1174]
R11がアルコキシ(C≦8)である、本発明1168の化合物。
[本発明1175]
R11がメトキシである、本発明1169の化合物。
[本発明1176]
xが0、1、または2である、本発明1155〜1175のいずれかの化合物。
[本発明1177]
xが0である、本発明1176の化合物。
[本発明1178]
xが1である、本発明1176の化合物。
[本発明1179]
R6が水素である、本発明1103〜1178のいずれかの化合物。
[本発明1180]
R6がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1103〜1178のいずれかの化合物。
[本発明1181]
R6がメチルである、本発明1180の化合物。
[本発明1182]
R6'が水素である、本発明1103〜1181のいずれかの化合物。
[本発明1183]
R6'がアルキル(C≦12)または置換アルキル(C≦12)である、本発明1103〜1181のいずれかの化合物。
[本発明1184]
R6'がメチルである、本発明1183の化合物。
[本発明1185]
nが0である、本発明1103〜1184のいずれかの化合物。
[本発明1186]
nが1である、本発明1103〜1184のいずれかの化合物。
[本発明1187]
またはその薬学的に許容される塩としてさらに定義される、本発明1103〜1186のいずれかの化合物。
[本発明1188]
(A)本発明1001〜1187のいずれかの化合物;および
(B)薬学的に許容される担体
を含む、薬学的組成物。
[本発明1189]
経口投与、脂肪内(intraadiposally)投与、動脈内投与、関節内投与、頭蓋内投与、皮内投与、病巣内投与、筋肉内投与、鼻内投与、眼内投与、心膜内投与、腹腔内投与、胸膜内投与、前立腺内投与、直腸内投与、くも膜下腔内投与、気管内投与、腫瘍内投与、臍帯内投与、腟内投与、静脈内投与、膀胱内投与、硝子体内投与、リポソームによる(liposomally)投与、局部的投与、粘膜投与、非経口投与、直腸投与、結膜下投与、皮下投与、舌下投与、局所的投与、経頬(transbuccally)投与、経皮投与、経膣投与、クリーム中での投与、脂質組成物中での投与、カテーテルによる投与、洗浄による投与、持続注入による投与、注入による投与、吸入による投与、注射による投与、局部的送達による投与、または局部的灌流による投与のために製剤化されている、本発明1188の薬学的組成物。
[本発明1190]
経口投与、動脈内投与、または静脈内投与のために製剤化されている、本発明1189の薬学的組成物。
[本発明1191]
単位用量として製剤化されている、本発明1188〜1190のいずれかの薬学的組成物。
[本発明1192]
患者において疾患または障害を治療する方法であって、それを必要としている該患者に本発明1001〜1191のいずれかの化合物または組成物の治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
[本発明1193]
前記疾患または前記障害が神経障害である、本発明1192の方法。
[本発明1194]
前記疾患または前記障害が糖尿病またはその合併症である、本発明1192の方法。
[本発明1195]
前記疾患または前記障害が糖尿病による合併症である、本発明1194の方法。
[本発明1196]
前記糖尿病による合併症が神経障害、腎症、網膜症、または脈管障害である、本発明1195の方法。
[本発明1197]
前記糖尿病による合併症が神経障害である、本発明1196の方法。
[本発明1198]
前記疾患または前記障害が糖尿病性末梢神経障害である、本発明1192および1194〜1197のいずれかの方法。
[本発明1199]
前記疾患または前記障害が癌である、本発明1192の方法。
[本発明1200]
前記疾患または前記障害が、Hsp70タンパク質の誤制御に関連する、本発明1192〜1199のいずれかの方法。
[本発明1201]
前記疾患または前記障害が、Hsp90タンパク質の誤制御に関連する、本発明1192〜1199のいずれかの方法。
[本発明1202]
前記患者が哺乳動物である、本発明1192〜1200のいずれかの方法。
[本発明1203]
前記患者がヒトである、本発明1202の方法。
[本発明1204]
前記化合物を前記患者に1回投与する、本発明1192〜1203のいずれかの方法。
[本発明1205]
前記化合物を前記患者に2回またはそれ以上投与する、本発明1192〜1203のいずれかの方法。
[本発明1206]
Hsp70タンパク質の発現を誘導する方法であって、該タンパク質を、該Hsp70タンパク質の発現を誘導するのに十分な本発明1001〜1191のいずれかの化合物または組成物の有効量と接触させる段階を含む、方法。
[本発明1207]
前記タンパク質をインビトロで接触させる、本発明1206の方法。
[本発明1208]
前記タンパク質をインビボで接触させる、本発明1206の方法。
[本発明1209]
前記化合物または組成物の有効量が、前記Hsp70タンパク質の少なくとも50%の発現を誘導するのに十分有効である、本発明1206〜1208のいずれかの方法。
[本発明1210]
Hsp70タンパク質発現を100%超誘導する、本発明1209の方法。
[本発明1211]
Hsp70タンパク質発現の前記誘導が、疾患または障害を治療するのに十分である、本発明1206〜1210のいずれかの方法。
[本発明1212]
前記疾患または前記障害が神経変性疾患である、本発明1211の方法。
[本発明1213]
前記神経変性疾患が、誤って折りたたまれたタンパク質、脱髄、炎症、および神経障害に関連する、本発明1212の方法。
[本発明1214]
前記神経変性疾患が糖尿病性末梢神経障害である、本発明1213の方法。
[本発明1215]
Hsp70タンパク質発現の前記誘導が、1つまたは複数の下流生成物の発現の調節につながる、本発明1206〜1213のいずれかの方法。
[本発明1216]
Hsp70タンパク質発現の前記誘導が、1つまたは複数の下流生成物の活性の調節につながる、本発明1206〜1215のいずれかの方法。
[本発明1217]
Hsp90タンパク質を阻害する方法であって、該タンパク質を、該Hsp90タンパク質の活性を阻害するのに十分な本発明1001〜1191のいずれかの化合物または組成物の有効量と接触させる段階を含む、方法。
[本発明1218]
前記タンパク質をインビトロで接触させる、本発明1217の方法。
[本発明1219]
前記タンパク質をインビボで接触させる、本発明1217の方法。
[本発明1220]
前記化合物または組成物の有効量が、前記Hsp90タンパク質の発現を少なくとも50%阻害するのに十分有効である、本発明1217〜1219のいずれかの方法。
[本発明1221]
前記Hsp90タンパク質発現を75%超阻害する、本発明1220の方法。
[本発明1222]
Hsp90タンパク質発現の前記阻害が、疾患または障害を治療するのに十分である、本発明1217〜1221のいずれかの方法。
[本発明1223]
前記疾患または前記障害が癌または過剰増殖性障害である、本発明1222の方法。
[本発明1224]
前記疾患または前記障害が高増殖性細胞に関連する、本発明1222の方法。
[本発明1225]
Hsp90タンパク質発現の前記阻害が、1つまたは複数の下流生成物の発現の調節につながる、本発明1217〜1224のいずれかの方法。
[本発明1226]
Hsp90タンパク質発現の前記阻害が、1つまたは複数の下流生成物の活性の調節につながる、本発明1217〜1225のいずれかの方法。
本開示の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、この詳細な説明から当業者には本発明の精神および範囲内で様々な変更および改変が明らかになると考えられるため、詳細な説明および具体例は、本発明の具体的態様を示しているが、例示のために提供するにすぎないことが理解されるべきである。単に特定の化合物が1つの特定の一般式に帰属されているからといって、それが別の一般式にも属し得ないことにはならないことに留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0047】
例示的態様の説明
本開示は、抗増殖特性を有するノボビオシン類似体を含む、エーテル修飾ビフェニルアミドおよびクマリンHsp70誘導物質、その薬学的組成物、それらの製造のための方法、ならびにそれらの使用のための方法を提供する。いくつかの態様において、本明細書において提供する化合物は、Hsp90タンパク質のc末端の阻害物質としても用い得る。Hsp90タンパク質は、増殖性疾患、ならびに他の障害において誤制御された、様々な異なる標的細胞プロセスに関連する。したがって、本明細書において提供する化合物は、神経障害、および糖尿病性末梢神経障害などの糖尿病による合併症を治療するためにも用い得る。
【0048】
I. 化合物および合成方法
いくつかの局面において、本開示は、式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ
(C≦8)、アリールオキシ
(C≦8)、アラルコキシ
(C≦8)、置換アルコキシ
(C≦8)、置換アリールオキシ
(C≦8)、または置換アラルコキシ
(C≦8)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アルキル
(C≦8)、アリールオキシ
(C≦8)、アラルコキシ
(C≦8)、置換アルキル
(C≦8)、置換アリールオキシ
(C≦8)、または置換アラルコキシ
(C≦8)であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦8)、または置換アルキル
(C≦8)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上の各R
5およびR
5'は独立して選択される。
【0049】
別の局面において、本開示は、式:
の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
R
7はアリール
(C≦12)、アラルキル
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
R
8は水素、アルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、置換アルキル
(C≦12)、または置換シクロアルキル
(C≦12)であり;
R
9はアルキル
(C≦12)、シクロアルキル
(C≦12)、アリール
(C≦12)、ヘテロアリール
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;かつ
Y
1およびY
2はそれぞれ独立して水素またはヒドロキシである。
【0050】
さらに別の局面において、本開示は、式:
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
1はアリール
(C≦12)、ヘテロアリール
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
1はアシル
(C≦12)または置換アシル
(C≦12)であり;
R
2は水素、アルキル
(C≦12)、または置換アルキル
(C≦12)であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、または置換アルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR
5およびR
5'は独立して選択される。
【0051】
さらに別の局面において、本開示は、式:
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供し、
式中、
原子1と原子2の間の結合は一重結合または二重結合のいずれかであり;
X
1はアリール
(C≦12)、ヘテロアリール
(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換型であり;
X
2は-CH
2-または-O-であり;
R
1はアシル
(C≦12)または置換アシル
(C≦12)であり;
R
2は水素、アルキル
(C≦12)、または置換アルキル
(C≦12)であり;
R
3、R
4、R
3'、R
4'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、アリールオキシ
(C≦12)、アラルコキシ
(C≦12)、置換アリールオキシ
(C≦12)、または置換アラルコキシ
(C≦12)であり;
各R
5およびR
5'はそれぞれ独立して水素、ヒドロキシ、または式:
の基であり、式中、R
10およびR
11は、アミノ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシスルホニル、もしくはスルホンアミド、または、アルキル
(C≦8)、アリール
(C≦8)、アシル
(C≦8)、アルコキシ
(C≦8)、アシルオキシ
(C≦8)、アミド
(C≦8)、アルキルアミノ
(C≦8)、ジアルキルアミノ
(C≦8)、もしくはこれらの基のいずれかの置換型であり、かつxは0、1、2、3、または4であり;
R
6およびR
6'はそれぞれ独立して水素、アルキル
(C≦12)、または置換アルキル
(C≦12)であり;かつ
nは0、1、または2であり、ただしnが2である場合、各メチレン上のR
5およびR
5'は独立して選択される。
【0052】
加えて、さらに別の局面において、本開示は、Rが任意の置換基である式6もしくは式7もしくは式8の構造を含む化合物、その誘導体、そのプロドラッグ、その塩、もしくはその立体異性体、または任意のキラル中心における任意のキラリティーを有する化合物、またはその互変異性体、多形、溶媒和物、もしくはその組み合わせを提供する:
。他の局面において、置換基は、水素、C
1〜C
24アルキル、C
2〜C
24アルケニル、C
2〜C
24アルキニル、C
5〜C
20アリール、C
6〜C
24アルカリール、C
6〜C
24アラルキル、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C
1〜C
24アルコキシ、C
2〜C
24アルケニルオキシ、C
2〜C
24アルキニルオキシ、C
5〜C
20アリールオキシ、アシル(C
2〜C
24アルキルカルボニル(-CO-アルキル)およびC
6〜C
20アリールカルボニル(-CO-アリール)を含む)、アシルオキシ(-O-アシル)、C
2〜C
24アルコキシカルボニル(-(CO)-O-アルキル)、C
6〜C
20アリールオキシカルボニル(-(CO)-O-アリール)、ハロカルボニル(-CO)-X、ここでXはハロである)、C
2〜C
24アルキルカルボナト(-O-(CO)-O-アルキル)、C
6〜C
20アリールカルボナト(-O-(CO)-O-アリール)、カルボキシ(-COOH)、カルボキシラト(-COO
-)、カルバモイル(-(CO)-NH
2)、モノ-(C
1〜C
24アルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-NH(C
1〜C
24アルキル))、ジ-(C
1〜C
24アルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-N(C
1〜C
24アルキル)
2)、モノ置換アリールカルバモイル(-(CO)-NH-アリール)、チオカルバモイル(-(CS)-NH
2)、カルバミド(-NH-(CO)-NH
2)、シアノ(-C≡N)、イソシアノ(-N
+≡C
-)、シアナト(-O-C≡N)、イソシアナト(-O-N
+≡C
-)、イソチオシアナト(-S-C≡N)、アジド(-N=N
+=N
-)、ホルミル(-(CO)-H)、チオホルミル(-(CS)-H)、アミノ(-NH
2)、モノ-およびジ-(C
1〜C
24アルキル)-置換アミノ、モノ-およびジ-(C
5〜C
20アリール)-置換アミノ、C
2〜C
24アルキルアミド(-NH-(CO)-アルキル)、C
6〜C
20アリールアミド(-NH-(CO)-アリール)、イミノ(-CR=NH、ここでRは水素、C
1〜C
24アルキル、C
5〜C
20アリール、C
6〜C
24アルカリール、C
6〜C
24アラルキルなどである)、アルキルイミノ(-CR=N(アルキル)、ここでR=水素、アルキル、アリール、アルカリール、アラルキルなど)、アリールイミノ(-CR=N(アリール)、ここでR=水素、アルキル、アリール、アルカリールなど)、ニトロ(-NO
2)、ニトロソ(-NO)、スルホ(-SO
2-OH)、スルホナト(-S
2-O
-)、C
1〜C
24アルキルスルファニル(-S-アルキル;「アルキルチオ」とも呼ぶ)、アリールスルファニル(-S-アリール;「アリールチオ」とも呼ぶ)、C
1〜C
24アルキルスルフィニル(-(SO)-アルキル)、C
5〜C
20アリールスルフィニル(-(SO)-アリール)、C
1〜C
24アルキルスルホニル(-SO
2-アルキル))、C
5〜C
20アリールスルホニル(-SO
2-アリール)、ホスホノ(-P(O)(OH)
2)、ホスホナト(-P(O)(O
-)
2)、ホスフィナト(-P(O)(O-))、ホスホ(-PO
2)、ホスフィノ(-PH
2)、その誘導体、およびその組み合わせの群より選択される置換基から選択される。
【0053】
本開示によって提供される化合物を、例えば、上記の発明の概要の項、前の段落、添付の特許請求の範囲、および以下の表1に提供する式において示す。これらは、実施例の項において概要を示す方法を用いて作製してもよい。これらの方法は、当業者によって適用される有機化学の原理および技術を用いてさらに改変および最適化することができる。そのような原理および技術は、例えば、March's Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure (2007)において教示され、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0054】
(表1)本明細書において提供されるビフェニル化合物およびクマリン化合物の例
【0055】
本発明の化合物は、1つまたは複数の非対称置換炭素または窒素原子を含んでいてもよく、光学活性体またはラセミ体で単離してもよい。したがって、特定の立体化学または異性体が具体的に示されないかぎり、化学式のすべてのキラル、ジアステレマー、ラセミ体、エピマー体、およびすべての位置異性体が意図される。化合物はラセミ体およびラセミ混合物、単一の鏡像異性体、ジアステレマー混合物ならびに個々のジアステレマーとして出現してもよい。いくつかの態様において、単一のジアステレマーを得る。本発明の化合物のキラル中心は、SまたはR配置を有しうる。
【0056】
本発明の化合物を表すために用いる化学式は典型的には、ことによるといくつかの異なる互変異性体の1つを示すだけである。例えば、多くの種類のケトン基が対応するエノール基と平衡状態で存在することが公知である。同様に、多くの種類のイミン基がエナミン基と平衡状態で存在する。所与の化合物についてどの互変異性体を示すかにかかわらず、またどれが最も多いかにかかわらず、所与の化学式のすべての互変異性体が意図される。
【0057】
本発明の化合物は、本明細書において述べる適応症またはそれ以外における使用のためであろうとなかろうと、先行技術において公知の化合物よりも、有効であり、毒性が低く、長く作用し、強力であり、副作用が少なく、容易に吸収され、かつ/もしくは良好な薬動力学的プロファイル(例えば、高い経口バイオアベイラビリティおよび/または低いクリアランス)を有するという利点、ならびに/または先行技術において公知の化合物より優れた他の有用な薬理的、物理的、もしくは化学的特性を有するという利点も有しうる。
【0058】
加えて、本発明の化合物を構成する原子は、そのような原子のすべての同位体を含むことが意図される。本明細書において用いられる同位体には、同じ原子番号を有するが、異なる質量数を有する原子が含まれる。一般例として、水素の同位体にはトリチウムおよび重水素が含まれ、炭素の同位体には
13Cおよび
14Cが含まれるが、それらに限定されない。
【0059】
本発明の化合物は、プロドラッグ型で存在してもよい。プロドラッグは薬剤の多くの望ましい品質(例えば、溶解性、バイオアベイラビリティ、製造品質など)を強化することが公知であるため、本発明のいくつかの方法において用いる化合物は、望まれる場合には、プロドラッグ型で送達してもよい。したがって、本発明は、本発明の化合物のプロドラッグならびにプロドラッグの送達方法を企図する。本発明において用いる化合物のプロドラッグは、日常的操作またはインビボのいずれかで修飾が切断されて親化合物となるような様式で、化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製してもよい。したがって、プロドラッグには、例えば、プロドラッグを対象に投与した場合に切断されてそれぞれヒドロキシ酸、アミノ酸、またはカルボン酸を生成する任意の基に、ヒドロキシ、アミノ、またはカルボキシ基が結合している、本明細書に記載の化合物が含まれる。
【0060】
本明細書において提供する化合物の任意の塩型の一部を形成する、特定のアニオンまたはカチオンは、塩が全体として薬理学的に許容されるかぎり、重要ではないことが理解されるべきである。薬学的に許容される塩ならびにそれらの調製法および使用法のさらなる例は、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, and Use (2002)に示されており、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0061】
多くの有機化合物は、それらが中で反応する溶媒または沈澱もしくは結晶化される溶媒と複合体を形成しうることが理解されるであろう。これらの複合体は、「溶媒和物」として公知である。溶媒が水の場合、複合体は「水和物」として公知である。多くの有機化合物は、結晶およびアモルファス型を含む、複数の固体型で存在しうることも理解されるであろう。その任意の溶媒和物を含む、本明細書において提供する化合物のすべての固体型は、本発明の範囲内である。
【0062】
II. 適応症
A. Hsp70タンパク質
いくつかの態様において、本明細書において提供する化合物および組成物を、Hsp70タンパク質の発現および/または活性を調節するために用いてもよい。Hsp70タンパク質は、タンパク質の折りたたみを補助するシャペロンタンパク質として機能し、正常細胞内で多様な異なる生体機能を有する。特に、Hsp70は、タンパク質の折りたたみならびにタンパク質の細胞小器官への輸送、損傷タンパク質の認識、およびこれらのタンパク質の破壊のためのタグ付けの補助に関連し、特定のアミノ酸配列を有するタンパク質を認識し、これらのタンパク質をリソソームなどの特定の細胞小器官に輸送する。いかなる理論にも縛られたくはないが、30%ものタンパク質がそれらの適切な折りたたみを確実にするHsp70と相互作用し、Hsp70はタンパク質の分解を防止するためにそれらの疎水性部分と相互作用すると考えられる。さらに、Hsp70はまた、不可逆的に損傷されたタンパク質の特定を助け、これらのタンパク質を分解のためにプロテアソームに送る。そのような分解は、Bag-1およびCHIPタンパク質と共に起こる。
【0063】
加えて、Hsp70タンパク質は、絶食状態または他の低栄養状態で分解されるタンパク質の特定およびマーキングに関連する。特に、タンパク質内のアミノ酸配列KFPRQの存在は、リソソームによるそのような状態での分解のためにタンパク質を誘発することが公知である。
【0064】
B. Hsp90タンパク質
いくつかの態様において、本開示の化合物および組成物は、Hsp90タンパク質のC末端に結合し、したがって、天然基質のタンパク質への結合を防止する。Hsp90は分子シャペロンタンパク質であり、タンパク質の折りたたみ、タンパク質分解、および熱ストレスの軽減を補助するのに加えて、癌に関連するいくつかのタンパク質の安定化に関係するとされている。Hsp90タンパク質の阻害は、癌性細胞のアポトーシスを引き起こすことが明らかにされている。理論に縛られることなく、いくつかの異なる分子経路が癌の発生および増殖におけるHsp90タンパク質の役割に関係するとされている。例えば、このタンパク質は、v-Src、Bcr/Abl、およびp53などの変異発現性タンパク質の安定化、いくつかの成長因子の安定化、ならびに成長因子シグナル伝達経路促進を引き起こしてVEGFの誘導を促進する、EGFR、PI3K、およびAKTタンパク質、一酸化窒素シンターゼ、ならびに、血管新生および癌性細胞のメタセシスを促進するマトリックスメタロプロテイナーゼMMP2などの分子へのシグナル伝達に関係するとされている。多くの異なる癌のタイプおよびサブタイプが、増殖および腫瘍発生についてHsp90タンパク質によって仲介される経路に依拠しており、したがって高度に保存されたHsp90タンパク質の阻害物質を用いて多様な癌を治療し得る。
【0065】
加えて、Hsp90の阻害は、Hsp40およびHsp70などの他のシャペロンタンパク質を誘導するために用いられる熱ショック因子-1(HSF-1)を活性化することが公知である。これらのシャペロンタンパク質は、神経疾患の治療のために重要な脱凝集およびタンパク質分解を促進するために用いられる。特に、阻害物質へのHsp90タンパク質の結合は、HSF-1を放出し、これは次いで他の補助因子およびタンパク質の活性化を可能にする。いかなる理論にも縛られたくはないが、Hsp90の阻害はHsp70の産生および/または活性増大を誘発すると考えられる。さらに、Hsp90は、多くの神経疾患において異常蛋白質を安定化するとも考えられる。Hsp90タンパク質はこれらの異常タンパク質に結合し、いくつかの態様において、それらの分解を防止し、かつ/またはタンパク質安定化を増大させる(Luo, et al., 02010)。
【0066】
C. 過剰増殖性疾患
本開示の化合物を、細胞の不自然な増殖が原因の疾患または障害の治療において用いてもよい。いくつかの局面において、この疾患または障害は癌である。化合物を用いて、膀胱、血液、骨、骨髄、脳、乳房、結腸、食道、胃腸、歯肉、頭部、腎臓、肝臓、肺、鼻咽頭、頸部、卵巣、前立腺、皮膚、胃、膵臓、精巣、舌、子宮頸、または子宮に由来する細胞を含むがそれらに限定されない癌細胞を、態様に従って治療してもよい。加えて、癌は特に以下の組織学的タイプでありうるが、これらに限定されるわけではない:腫瘍、悪性;癌腫;癌腫、未分化;巨細胞癌および紡錘細胞癌;小細胞癌;乳頭癌;扁平上皮癌;リンパ上皮癌;基底細胞癌;毛母癌;移行上皮癌;乳頭状移行上皮癌;腺癌;ガストリン産生腫瘍、悪性;胆管癌;肝細胞癌;肝細胞癌および胆管癌の合併;索状腺癌;腺様嚢胞癌;腺腫性ポリープにおける腺癌;腺癌、家族性結腸ポリポーシス;固形癌;カルチノイド腫瘍、悪性;細気管支肺胞腺癌;乳頭状腺癌;色素嫌性癌;好酸性癌;好酸性腺癌;好塩基性癌;明細胞腺癌;顆粒細胞癌;濾胞腺癌;乳頭腺癌および濾胞腺癌;非被包性硬化性癌;副腎皮質癌;類内膜癌;皮膚付属器癌;アポクリン腺癌;皮脂腺癌;耳垢腺癌;粘膜表皮癌;嚢胞腺癌;乳頭嚢胞腺癌;乳頭漿液性嚢胞腺癌;粘液性嚢胞腺癌;粘液性腺癌;印環細胞癌;浸潤性導管癌;髄様癌;小葉癌;炎症性癌;パジェット病、乳房;腺房細胞癌;腺扁平上皮癌;扁平上皮化生を伴う腺癌;胸腺腫、悪性;卵巣間質腫、悪性;莢膜細胞腫、悪性;顆粒膜細胞腫、悪性;男性ホルモン産生細胞腫、悪性;セルトリ細胞腫;ライディッヒ細胞腫、悪性;脂質細胞腫瘍、悪性;傍神経節腫、悪性;乳房外傍神経節腫、悪性;褐色細胞腫;血管球血管肉腫;悪性黒色腫;無色素性黒色腫;表在拡大型黒色腫;巨大色素性母斑における悪性黒色腫;類上皮細胞黒色腫;青色母斑、悪性;肉腫;線維肉腫;線維性組織球腫、悪性;粘液肉腫;脂肪肉腫;平滑筋肉腫;横紋筋肉腫;胎児性横紋筋肉腫;胞巣状横紋筋肉腫;間質肉腫;混合腫瘍、悪性;ミュラー管混合腫瘍;腎芽腫;肝芽腫;癌肉腫;間葉腫、悪性;ブレンナー腫瘍、悪性;葉状腫瘍、悪性;滑膜肉腫;中皮腫、悪性;未分化胚細胞腫;胎児性癌;奇形腫、悪性;卵巣甲状腺腫、悪性;絨毛癌;中腎腫、悪性;血管肉腫;血管内皮腫、悪性;カポジ肉腫;血管外皮腫、悪性;リンパ管肉腫;骨肉腫;傍骨性骨肉腫;軟骨肉腫;軟骨芽細胞腫、悪性;間葉性軟骨肉腫;骨巨細胞腫;ユーイング肉腫;歯原性腫瘍、悪性;エナメル芽細胞歯牙肉腫;エナメル上皮腫、悪性;エナメル芽細胞線維肉腫;松果体腫、悪性;脊索腫;神経膠腫、悪性;上衣腫;星状細胞腫;原形質性星状細胞腫;線維性星細胞腫;星状芽細胞腫;神経膠芽腫;乏突起細胞腫;乏突起膠芽細胞腫;原始神経外胚葉性;小脳肉腫;神経節芽細胞腫;神経芽細胞腫;網膜芽細胞腫;嗅神経原性腫瘍;髄膜腫、悪性;神経線維肉腫;神経鞘腫、悪性;顆粒細胞腫、悪性;悪性リンパ腫;ホジキン病;ホジキン;側肉芽腫;悪性リンパ腫、小リンパ球性;悪性リンパ腫、大細胞、びまん性;悪性リンパ腫、濾胞性;菌状息肉腫;他の指定される非ホジキンリンパ腫;悪性組織球増殖症;多発性骨髄腫;肥満細胞肉腫;免疫増殖性小腸疾患;白血病;リンパ性白血病;形質細胞白血病;赤白血病;リンパ肉腫細胞性白血病;骨髄性白血病;好塩基球性白血病;好酸球性白血病;単球性白血病;肥満細胞性白血病;巨核芽球性白血病;骨髄肉腫;ならびにヘアリー細胞白血病。ある特定の局面において、腫瘍は骨肉腫、血管肉腫、横紋肉腫、平滑筋肉腫、ユーイング肉腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、または白血病を含みうる。
【0067】
D. 神経障害
「神経変性疾患または障害」および「神経障害」なる用語は、末梢神経系または中枢神経系に主に波及する疾患または障害を含む。本明細書において提供する化合物、組成物、および方法を、神経または神経変性疾患および障害の治療において用いてもよい。本明細書において用いられる「神経変性疾患」、「神経変性障害」、「神経疾患」、および「神経障害」なる用語は、交換可能に用いられる。いかなる理論にも縛られることなく、本開示の化合物および組成物は、Hsp90の活性を調節することにより神経保護効果を提供し、したがって細胞死を引き起こすニューロンの進行性劣化を抑制すると考えられる。
【0068】
神経障害または疾患の例には、糖尿病性末梢神経障害(第III脳神経麻痺、単神経障害、多発単神経障害、糖尿病性筋萎縮症、自律神経障害、および胸腹部神経障害を含む)、アルツハイマー病、加齢性記憶喪失、老衰、加齢性認知症、ピック病、びまん性レビー小体病、進行性核上性麻痺(スティール・リチャードソン症候群)、多系統変性(シャイ・ドレーガー症候群);筋萎縮性側索硬化症(「ALS」)、変性性運動失調、皮質基部変性、グアムのALS-パーキンソン病-認知症複合、亜急性硬化性全脳炎、ハンチントン病、パーキンソン病、多発性硬化症(「MS」)、シヌクレイン病、原発性進行性失語症、線条体黒質変性症、マシャド・ジョセフ病/3型脊髄小脳失調症およびオリーブ橋小脳変性症を含む運動ニューロン疾患;ジル・ド・ラ・ツレット病、球麻痺および仮性球麻痺、脊髄性筋萎縮症および球脊髄性筋萎縮症(ケネディー病)、原発性側索硬化症、家族性痙性対麻痺、ウェルニッケ・コルサコフ関連認知症(アルコール誘発性認知症)、ウェルドニッヒ・ホフマン病、クーゲルベルク・ヴェランダー病、テイ・サックス病、サンドホフ病、家族性痙攣性疾患、ウォルファルト・クーゲルベルク・ヴェランダー病、痙性対麻痺、進行性多巣性白質脳症、ならびにプリオン病(クロイツフェルト・ヤコブ病、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病、クールー病および致死性家族性不眠症を含む)などの、慢性神経疾患が含まれるがそれらに限定されない。本発明の方法の範囲内に同様に含まれる他の状態には、加齢性認知症および他の認知症、ならびに血管性認知症、びまん性白質脳症(ビンスワンガー病)、内分泌起源または代謝起源の認知症、頭部外傷および広汎性脳損傷の認知症、ボクサー痴呆、および前頭葉認知症を含む、記憶喪失を伴う状態が含まれる。また、塞栓性閉塞および血栓性閉塞を含む脳虚血または梗塞、ならびに、任意の型(硬膜外、硬膜下、クモ膜下、および脳内を含むがそれらに限定されない)の頭蓋内出血ならびに頭蓋内および脊椎内病変(挫傷、穿通、剪断、圧迫、および裂傷を含むがそれらに限定されない)が原因の他の神経変性障害。したがって、この用語は、卒中、外傷性脳損傷、統合失調症、末梢神経損傷、低血糖症、脊髄損傷、てんかん、ならびに無酸素症および低酸素症に関与するものなどの、急性神経変性障害も含む。
【0069】
いくつかの態様において、神経変性障害はアミロイド症である。アミロイド症はアルツハイマー病、遺伝性脳血管障害、非神経障害性遺伝性アミロイド、ダウン症候群、マクログロブリン血症、続発性家族性地中海熱、マックル・ウェルズ症候群、多発性骨髄腫、膵臓および心臓関連アミロイド症、慢性血液透析関節症、ならびにフィンランド型およびアイオワ型アミロイド症において観察される。好ましい態様において、本開示の方法および組成物を用いて治療および/または予防される神経変性障害は、糖尿病性末梢神経障害である。
【0070】
E. 糖尿病および糖尿病による合併症
本明細書に記載の化合物を用いて、糖尿病または糖尿病から生じる合併症を治療してもよい。いくつかの態様において、糖尿病から生じる合併症はグルコース毒性に関連する。糖尿病患者が高血糖になると、過剰のグルコースは、ニューロン、腎臓、眼、および血管を含む異なる器官組織に対する毒性をもたらしうる。いくつかの態様において、グルコース毒性は感覚ニューロンへの損傷をもたらし、糖尿病性末梢神経障害として公知の状態をもたらす。糖尿病性末梢神経障害は、刺痛、しびれ、灼熱、および/または疼痛をもたらしうる。これらの症状は、足および脚において観察しうるが、腕、腹部、および背部にも波及しうる。加えて、進行症例では、筋力低下、接触過敏、反射の消失、平衡欠如、ならびに潰瘍、感染症、および関節痛などの重篤な足の状態を報告する者もある。毒性事象は高血糖によって起こるが、症状および状態は血糖が制御された後でも持続しうる。そのような場合には、伝統的なケアは、根元的状態を治療するというよりも、対症療法的でありかつ症状を和らげるためであることが多かった。他の場合には、早期にわかれば、グルコースレベルが制御された後、症状が消失することもある。
【0071】
F. ミトコンドリア機能不全に関連する疾患
その他の機能の中でも、Hsp70は、ミトコンドリアのマトリックス中への核コードミトコンドリアタンパク質の移入を制御し、移入後のそれらの適切な処理および折りたたみを促進する際に、重要な役割を果たす(Harbauer, et al., 2014)。本発明の化合物に機構的に関係する化合物、KU-32は、ミトコンドリア生体エネルギーを改善することが明らかにされている(Ma, et al., 2014)。したがって、本開示の化合物を用いて、ミトコンドリア機能不全に関与する疾患または障害を予防または治療してもよい。これらの非限定例には、神経変性疾患、てんかんを含む多様な神経障害、うつ、統合失調症、および双極性障害を含む精神疾患、自閉症および注意欠陥障害を含む神経発達障害、フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリア筋症、筋ジストロフィー、および様々な型の筋緊張症を含む神経筋障害、加齢性筋消耗、糖尿病関連筋消耗、癌関連悪液質、透析に関連する悪液質、食欲不振関連悪液質、および重症筋無力症を含む筋消耗疾患、心不全および他の型の心血管疾患に関連する心筋機能障害、網膜の障害、肥満、糖尿病、ならびに糖尿病の合併症が含まれる。
【0072】
III. 薬学的製剤および投与経路
本開示の化合物を、様々な方法、例えば、経口または注射(例えば、皮下、静脈内、腹腔内など)により投与してもよい。投与経路に応じて、活性化合物を、酸の作用および化合物を不活化しうる他の自然条件から化合物を保護するための材料中でコーティングしてもよい。化合物は、疾患部位または創傷部位の持続灌流/注入により投与してもよい。
【0073】
非経口投与以外によって治療用化合物を投与するために、化合物をその不活化を防止するための材料でコーティングすること、またはそのような材料と同時投与することが必要となることもある。例えば、治療用化合物を患者に、適切な担体中、例えば、リポソーム中、または希釈剤中で投与してもよい。薬学的に許容される希釈剤には、食塩水および水性緩衝溶液が含まれる。リポソームには水中油中水型CGFエマルジョンならびに通常のリポソームが含まれる(Strejan et al., 1984)。
【0074】
治療用化合物を、非経口投与、腹腔内投与、脊髄内投与、または脳内投与してもよい。分散剤を、グリセロール中、液体ポリエチレングリコール中、およびその混合物中で、ならびに油中で調製することができる。通常の保存および使用条件下で、これらの製剤は、微生物の成長を防止するための保存剤を含んでいてもよい。
【0075】
注射による使用に適した薬学的組成物には、無菌水性液剤(水溶性の場合)または分散剤および無菌注射用液剤または分散剤の即時調製用の無菌散剤が含まれる。すべての場合に、組成物は無菌でなければならず、容易にシリンジ操作可能な程度に流動性でなければならない。組成物は製造条件下および保存条件下で安定でなければならず、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対して保護されていなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなどの)、その適切な混合物、および植物油を含む、溶媒または分散媒でありうる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用により、分散剤の場合は必要な粒径の維持により、および界面活性剤の使用により、維持することができる。微生物の作用の防止は、様々な抗菌および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどによって達成することができる。多くの場合、組成物中に等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウム、またはマンニトールおよびソルビトールなどのポリアルコールを含むことが好ましい。注射用組成物の持続性吸収は、組成物中に吸収を遅延させる作用物質、例えば、モノステアリン酸アルミニウムまたはゼラチンを含むことによってもたらすことができる。
【0076】
無菌注射用液剤は、適切な溶媒中に必要な量の治療用化合物を、必要に応じて、前述の成分の1つまたは組み合わせと共に組み込み、続いて滅菌ろ過することによって調製することができる。一般に、分散剤は、治療用化合物を、基本分散媒および前述のものからの必要な他の成分を含む無菌担体中に組み込むことによって調製する。無菌注射用液剤を調製するための無菌散剤の場合、好ましい調製法は、あらかじめ滅菌ろ過したその溶液から活性成分(すなわち、治療用化合物)に加えて任意のさらなる所望の成分の粉末ももたらす、減圧乾燥および凍結乾燥である。
【0077】
治療用化合物は、例えば、不活性希釈剤または吸収可能な食用担体と共に、経口投与することができる。治療用化合物および他の成分を、ゼラチン硬または軟カプセルに封入してもよいか、錠剤に圧縮してもよいか、または対象の食事に直接組み込んでもよい。経口による治療的投与のために、治療用化合物を賦形剤と共に組み込み、摂取可能な錠剤、口腔錠、トローチ、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ、ウェーファーなどの剤形で用いてもよい。組成物中および製剤中の治療用化合物のパーセンテージは、当然のことながら、変動してもよい。そのような治療的に有用な組成物中の治療用化合物の量は、適切な用量が得られるような量である。
【0078】
投与の容易さおよび用量の均一性のために、非経口組成物を用量単位剤形で製剤化することは特に有利である。本明細書において用いられる用量単位剤形とは、治療する対象のための単位用量として適した物理的に分離した単位を意味し;各単位は、必要な薬学的担体と共に、所望の治療効果を生じるよう算出された治療用化合物の所定の量を含む。本発明の用量単位剤形の規格は、(a)治療用化合物の独特の特徴および達成される特定の治療効果、ならびに(b)患者における選択される状態の治療のためにそのような治療用化合物を配合する技術分野に固有の制限によって規定されかつそれらに直接依存する。
【0079】
治療用化合物は、皮膚、眼、または粘膜に局所投与してもよい。または、肺への局部的送達が望まれる場合、治療用化合物を乾燥粉末またはエアロゾル製剤の状態で吸入により投与してもよい。
【0080】
活性化合物を、患者において状態に関連する状態を治療するのに十分な治療的有効用量で投与する。例えば、化合物の有効性を、実施例および図面に示すモデル系などの、ヒトにおいて疾患を治療する際の有効性を予測しうる動物モデル系で評価することができる。
【0081】
対象に投与する本開示の化合物または本開示の化合物を含む組成物の実際の用量は、年齢、性別、体重、状態の重症度、治療中の疾患の種類、以前のまたは同時の治療的介入、対象の特発症、および投与の経路などの、物理的および生理的因子によって決定してもよい。これらの因子は、当業者が決定してもよい。投与に責任のある医師が、典型的には、組成物中の活性成分の濃度および個々の対象に対する適切な用量を決定することになる。用量は、任意の合併症が起きた場合、個々の医師が調節してもよい。
【0082】
有効量は、典型的には、1日または数日間(当然のことながら、投与の様式および前述の因子に応じて)、1日あたり1用量または複数用量の投与で、約0.001mg/kg〜約1000mg/kg、約0.01mg/kg〜約750mg/kg、約100mg/kg〜約500mg/kg、約1.0mg/kg〜約250mg/kg、約10.0mg/kg〜約150mg/kgで変動する。他の適切な用量範囲には、1mg〜10000mg/日、100mg〜10000mg/日、500mg〜10000mg/日、および500mg〜1000mg/日が含まれる。いくつかの特定の態様において、量は750mg〜9000mg/日の範囲の10,000mg/日未満である。
【0083】
有効量は、1mg/kg/日未満、500mg/kg/日未満、250mg/kg/日未満、100mg/kg/日未満、50mg/kg/日未満、25mg/kg/日未満、または10mg/kg/日未満であってもよい。または、1mg/kg/日〜200mg/kg/日の範囲であってもよい。例えば、用いうる有効投与量は、癌性細胞の数の10%超の低減を引き起こすのに十分な量である。他の態様において、有効投与量は、腫瘍体積を化合物の投与前の体積と比べて所与の期間で10%超低減するのに十分である。他の態様において、有効量は、化合物および1つまたは複数の異なる薬学的作用物質または療法による治療に基づいて測定する。
【0084】
他の非限定例において、用量は、投与1回あたり約1マイクログラム/kg/体重、約5マイクログラム/kg/体重、約10マイクログラム/kg/体重、約50マイクログラム/kg/体重、約100マイクログラム/kg/体重、約200マイクログラム/kg/体重、約350マイクログラム/kg/体重、約500マイクログラム/kg/体重、約1ミリグラム/kg/体重、約5ミリグラム/kg/体重、約10ミリグラム/kg/体重、約50ミリグラム/kg/体重、約100ミリグラム/kg/体重、約200ミリグラム/kg/体重、約350ミリグラム/kg/体重、約500ミリグラム/kg/体重から約1000mg/kg/体重またはそれ以上、およびその中の派生する任意の範囲を含んでもよい。本明細書において挙げる数から派生する範囲の非限定例において、約5mg/kg/体重〜約100mg/kg/体重、約5マイクログラム/kg/体重〜約500ミリグラム/kg/体重などの範囲を、前述の数に基づいて投与することができる。
【0085】
ある特定の態様において、本開示の薬学的組成物は、例えば、少なくとも約0.01%の本開示の化合物を含んでいてもよい。他の態様において、本開示の化合物は、例えば、重量単位の約2%〜約75%、または約25%〜約60%、およびその中の派生する任意の範囲を構成してもよい。
【0086】
作用物質の単一用量または複数用量が企図される。複数用量の送達のために望まれる間隔は、当業者であれば、日常的な実験だけを用いて決定することができる。一例として、対象に1日2用量を、約12時間の間隔で投与してもよい。いくつかの態様において、作用物質を1日1回投与する。
【0087】
作用物質を日常的スケジュールで投与してもよい。本明細書において用いられる日常的スケジュールとは、あらかじめ決定された指定の間隔を意味する。日常的スケジュールは、スケジュールがあらかじめ決定されているかぎり、長さが同じかまたは異なる間隔を含んでもよい。例えば、日常的スケジュールは、1日2回、毎日、2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、毎週、毎月、またはその間の任意の設定された日数もしくは週数の投与を含んでもよい。または、あらかじめ決定された日常的スケジュールは、第1週は1日2回、続いて数ヶ月間は毎日などの投与を含んでもよい。他の態様において、本発明は、作用物質を経口摂取してもよく、かつそのタイミングは食物摂取に依存してもまたは依存しなくてもよいことを提供する。したがって、例えば、作用物質を、対象が飲食した後または飲食する前にかかわらず、毎朝および/または毎夕摂取することができる。
【0088】
IV. 併用療法
単剤療法としての使用に加えて、本開示の化合物は併用療法において用いてもよい。いくつかの態様において、単一の組成物もしくは両方の作用物質を含む薬理学的製剤により、または、一方の組成物が本発明の化合物を含みかつ他方の組成物が第二の作用物質を含む2つの異なる組成物もしくは製剤を同時に投与することにより、有効な併用療法は達成される。または、他の態様において、療法を数分から数ヶ月の間隔で他の作用物質治療の前または後に行う。
【0089】
広範な第二の療法を、本開示の化合物と共に用いてもよい。そのような第二の療法には、手術、免疫療法、放射線療法、または第二の化学療法剤が含まれるがそれらに限定されない。いくつかの態様において、第二の化学療法剤は、ゲルダナマイシン、ラディシコール、ゲルダナマイシン誘導体17AAG、NVP-AUY922、またはガミトリニブなどのN末端Hsp90阻害物質である。本明細書において提供する化合物との併用で用いうる様々な異なるHsp90阻害物質は、Jhaveri, et al., 2012に記載されており、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0090】
V. 定義
以下の定義は、参照により本明細書に組み入れられるいかなる参照文献中のいかなる矛盾する定義にも取って代わる。しかし、ある特定の用語が定義されるという事実は、未定義の任意の用語が不定であることを示すと考えられるべきではない。それよりも、用いられるすべての用語は、当業者であれば本発明の範囲を理解し、本発明を実施しうるように、本発明を記載すると考えられる。
【0091】
A. 化学基
化学基の文脈で用いられる場合、「水素」は-Hを意味し;「ヒドロキシ」は-OHを意味し;「オキソ」は=Oを意味し;「カルボニル」は-C(=O)-を意味し;「カルボキシ」は-C(=O)OH(-COOHまたは-CO
2Hとも書く)を意味し;「ハロ」および「ハロゲン」は独立して-F、-Cl、-Brまたは-Iを意味し;「アミノ」は-NH
2を意味し;「ヒドロキシアミノ」は-NHOHを意味し;「ニトロ」は-NO
2を意味し;イミノは=NHを意味し;「シアノ」は-CNを意味し;「イソシアネート」は-N=C=Oを意味し;「アジド」は-N
3を意味し;一価の文脈において「ホスフェート」は-OP(O)(OH)
2またはその脱プロトン型を意味し;二価の文脈において「ホスフェート」は-OP(O)(OH)O-またはその脱プロトン型を意味し;「メルカプト」は-SHを意味し;かつ「チオ」は=Sを意味し;「スルホニル」は-S(O)
2-を意味し;「ヒドロキシスルホニル」は-S(O)
2OHを意味し;「スルホンアミド」は-S(O)
2NH
2を意味し;かつ「スルフィニル」は-S(O)-を意味する。
【0092】
化学式の文脈において、記号「-」は一重結合を意味し、「=」は二重結合を意味し、かつ「≡」は三重結合を意味する。記号
は任意の結合を表し、これが存在する場合、一重または二重である。記号
は一重結合または二重結合を表す。したがって、例えば、式:
は、
を含む。また、そのような環原子で複数の二重結合の一部を形成するものはないことが理解される。さらに、共有結合記号「-」は、1つまたは2つのステレオジェン原子を連結している場合、任意の好ましい立体化学を示すものではない。代わりに、これはすべての立体異性体ならびにその混合物を含む。記号
は、結合を横切って垂直に描かれる場合
、基の結合点を示す。結合点は典型的には、読者が結合点を明白に特定するのに役立つようにより大きい基についてはこのようにしてのみ特定される。記号
は、くさびの太い端に連結した基が「ページから出ている」一重結合を意味する。記号
は、くさびの太い端が「ページの中に入っている」一重結合を意味する。記号
は、二重結合の周りの幾何学(例えば、EまたはZのいずれか)が定義されていない一重結合を意味する。したがって、両方の選択肢、ならびにその組み合わせが意図される。本明細書に示す構造の原子上の任意の定義されていない原子価は、暗にその原子に結合された水素原子を表す。炭素原子上の太い破線は、その炭素に連結された水素が紙の平面から出る方向であることを示す。
【0093】
基「R」が、例えば、式:
において環系の「浮遊基(floating group)」として示される場合、Rは、安定な構造が形成されるかぎり、示される水素、暗示される水素、または明確に定義される水素を含む、任意の環原子に連結された任意の水素原子に取って換わってもよい。基「R」が、例えば、式:
のように縮合環系の「浮遊基」として示される場合、Rは、特に記載がないかぎり、縮合環のいずれかの任意の環原子に連結された任意の水素に取って換わってもよい。置き換え可能な水素には、安定な構造が形成されるかぎり、示される水素(例えば、上記の式で窒素に連結された水素)、暗示される水素(例えば、示されていないが、存在が理解される、上記の式の水素)、明確に定義される水素、およびその存在が環原子の同一性に依存する任意の水素(例えば、Xが-CH-に等しい場合、基Xに連結された水素)が含まれる。示される例において、Rは縮合環系の5員環または6員環のいずれに存在してもよい。上記の式において、括弧で囲まれた基「R」のすぐ後の下付き文字「y」は、数値変数を表す。特に記載がないかぎり、この変数は、環または環系の置き換え可能な水素原子の最大数によってのみ限定される、0、1、2、または3以上の任意の整数でありうる。
【0094】
化学基および化合物の種類について、基または種類の炭素原子の数は以下のとおりに示す。「(Cn)」は基/種類の炭素原子の正確な数(n)を定義する。「C≦n」は、基/種類中に存在しうる炭素原子の最大数(n)を定義し、最小数は問題となっている基/種類に対してできるかぎり小さく、例えば、基「アルケニル
(C≦8)」または種類「アルケン
(C≦8)」中の炭素原子の最小数は2であることが理解される。「アルコキシ
(C≦10)」と比べると、これは1〜10個の炭素原子を有するアルコキシ基を指定する。「Cn〜n'」は、基の中の炭素原子の最小数(n)および最大数(n')の両方を定義する。したがって、「アルキル
(C2〜10)」は、2〜10個の炭素原子を有するアルキル基を指定する。これらの炭素数を示す文字は、それが修飾する化学基または種類の前または後にあってもよく、括弧で囲まれていてもまたは囲まれていなくてもよく、意味のいかなる変化も意味しない。したがって、「C5オレフィン」、「C5-オレフィン」、「オレフィン
(C5)」、および「オレフィン
C5」なる用語はすべて同義である。
【0095】
「飽和」なる用語は、化合物または化学基を修飾するために使用される場合、以下に示す場合を除いて、化合物または化学基が、炭素-炭素二重結合および炭素-炭素三重結合を有しないことを意味する。用語が原子を修飾するために使用される場合、原子が任意の二重結合または三重結合の一部ではないことを意味する。飽和基の置換型の場合、1つまたは複数の炭素酸素二重結合または炭素窒素二重結合が存在してもよい。また、そのような結合が存在する場合、ケト-エノール互変異性またはイミン/エナミン互変異性の一部として生じうる炭素-炭素二重結合を除外しない。「飽和」なる用語が物質の溶液を修飾するために使用される場合、それ以上のその物質がその溶液に溶解しえないことを意味する。
【0096】
「脂肪族」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、このように修飾された化合物または化学基が、非環式または環式であるが、非芳香族炭化水素化合物または基であることを示す。脂肪族化合物/基において、炭素原子は、直鎖、分枝鎖、または非芳香環(脂環式)において一緒に連結され得る。脂肪族化合物/基は飽和、すなわち一重炭素-炭素結合によって結合されてもよく(アルカン/アルキル)、あるいは1つもしくは複数の炭素-炭素二重結合を有する(アルケン/アルケニル)か、または1つもしくは複数の炭素-炭素三重結合を有する(アルキン/アルキニル)不飽和であってもよい。
【0097】
「芳香族」なる用語は、化合物または化学基原子を修飾するために使用される場合、化合物または化学基が、環を形成している結合の相互作用によって安定化される、原子の平面不飽和環を含むことを意味する。
【0098】
「アルキル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点、直鎖または分枝非環式構造としての炭素原子を有し、かつ炭素および水素以外の原子を有しない、一価飽和脂肪族基を意味する。基-CH
3(Me)、-CH
2CH
3(Et)、-CH
2CH
2CH
3(n-Prまたはプロピル)、-CH(CH
3)
2(i-Pr、
iPrまたはイソプロピル)、-CH
2CH
2CH
2CH
3(n-Bu)、-CH(CH
3)CH
2CH
3(sec-ブチル)、-CH
2CH(CH
3)
2(イソブチル)、-C(CH
3)
3(tert-ブチル、t-ブチル、t-Buまたは
tBu)、および-CH
2C(CH
3)
3(ネオペンチル)は、アルキル基の非限定例である。「アルカンジイル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点、直鎖または分枝非環式構造としての1つまたは2つの飽和炭素原子を有し、炭素-炭素二重または三重結合を有せず、かつ炭素および水素以外の原子を有しない、二価飽和脂肪族基を意味する。基-CH
2-(メチレン)、-CH
2CH
2-、-CH
2C(CH
3)
2CH
2-、および-CH
2CH
2CH
2-は、アルカンジイル基の非限定例である。「アルカン」は式H-Rを有する化合物の種類を意味し、式中、Rはアルキルであり、この用語は上で定義されるとおりである。これらの用語のいずれかが「置換」修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。以下の基は、置換アルキル基の非限定例である:-CH
2OH、-CH
2Cl、-CF
3、-CH
2CN、-CH
2C(O)OH、-CH
2C(O)OCH
3、-CH
2C(O)NH
2、-CH
2C(O)CH
3、-CH
2OCH
3、-CH
2OC(O)CH
3、-CH
2NH
2、-CH
2N(CH
3)
2、および-CH
2CH
2Cl。
【0099】
「シクロアルキル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点としての炭素原子を有し、該炭素原子は1つまたは複数の非芳香環構造の一部を形成し、炭素-炭素二重または三重結合を有せず、かつ炭素および水素以外の原子を有しない、一価飽和脂肪族基を意味する。非限定例には、-CH(CH
2)
2(シクロプロピル)、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル(Cy)が含まれる。「シクロアルカンジイル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点としての2つの炭素原子を有し、炭素-炭素二重または三重結合を有せず、かつ炭素および水素以外の原子を有しない、二価飽和脂肪族基を意味する。
基は、シクロアルカンジイル基の非限定例である。「シクロアルカン」は式H-Rを有する化合物の種類を意味し、式中、Rはシクロアルキルであり、この用語は上で定義されるとおりである。これらの用語のいずれかが「置換」修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。
【0100】
「アルケニル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点、直鎖または分枝、非環式構造としての炭素原子、少なくとも1つの非芳香族炭素-炭素二重結合を有し、炭素-炭素三重結合を有せず、かつ炭素および水素以外の原子を有しない、一価不飽和脂肪族基を意味する。アルケニル基の非限定例には、-CH=CH
2(ビニル)、-CH=CHCH
3、-CH=CHCH
2CH
3、-CH
2CH=CH
2(アリル)、-CH
2CH=CHCH
3、および-CH=CHCH=CH
2が含まれる。「アルケンジイル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点、直鎖または分枝、直鎖または分枝非環式構造としての2個の炭素原子、少なくとも1つの非芳香族炭素-炭素二重結合を有し、炭素-炭素三重結合を有せず、かつ炭素および水素以外の原子を有しない、二価不飽和脂肪族基を意味する。基-CH=CH-、-CH=C(CH
3)CH
2-、-CH=CHCH
2-、および-CH
2CH=CHCH
2-は、アルケンジイル基の非限定例である。アルケンジイル基は脂肪族であるが、両端で結合されると、この基は芳香族構造の一部を形成することから除外されない。これらの用語のいずれかが「置換」修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。基-CH=CHF、-CH=CHClおよび-CH=CHBrは置換アルケニル基の非限定例である。
【0101】
「アリール」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点としての芳香族炭素原子を有し、該炭素原子は1つまたは複数の6員芳香環構造の一部を形成する、一価不飽和芳香族基を意味し、ここで環原子はすべて炭素であり、かつここで基は炭素および水素以外の原子で構成されない。複数の環が存在する場合、環は縮合されていてもよいし、縮合されていなくてもよい。本明細書において用いられる、この用語は、第1の芳香環または存在する任意のさらなる芳香環に連結された1つまたは複数のアルキルまたはアラルキル基の存在(炭素数の制限が許せば)を除外しない。アリール基の非限定例には、フェニル(Ph)、メチルフェニル、(ジメチル)フェニル、-C
6H
4CH
2CH
3(エチルフェニル)、ナフチル、およびビフェニルから誘導される一価の基が含まれる。「アレーン」は、式H-Rを有する化合物を意味し、式中、Rはアリールであり、この用語は上で定義されるとおりである。ベンゼンおよびトルエンはアレーンの非限定例である。これらの用語が「置換」修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。
【0102】
「アラルキル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、一価の基-アルカンジイル-アリールを意味し、ここで、アルカンジイルおよびアリールなる用語はそれぞれ上記の定義と一致する様式で使用される。非限定例は、フェニルメチル(ベンジル、Bn)および2-フェニル-エチルである。この用語アラルキルが「置換」修飾語と共に使用される場合、アルカンジイルおよび/またはアリール基からの1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。置換アラルキルの非限定例は、(3-クロロフェニル)-メチル、および2-クロロ-2-フェニル-エタ-1-イルである。
【0103】
「ヘテロアリール」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、結合点としての芳香族炭素原子または窒素原子を有し、該炭素原子または窒素原子は1つまたは複数の芳香環構造の一部を形成する、一価芳香族基を意味し、ここで環原子の少なくとも1つは窒素、酸素または硫黄であり、かつここでヘテロアリール基は炭素、水素、芳香族窒素、芳香族酸素および芳香族硫黄以外の原子で構成されない。複数の環が存在する場合、環は縮合されていてもよいし、縮合されていなくてもよい。本明細書において用いられる、この用語は、芳香環または芳香環系に連結された1つまたは複数のアルキル、アリール、および/またはアラルキル基の存在(炭素数の制限が許せば)を除外しない。ヘテロアリール基の非限定例には、フラニル、イミダゾリル、インドリル、インダゾリル(Im)、イソキサゾリル、メチルピリジニル、オキサゾリル、フェニルピリジニル、ピリジニル(ピリジル)、ピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリル、キナゾリル、キノキサリニル、トリアジニル、テトラゾリル、チアゾリル、チエニル、およびトリアゾリルが含まれる。「N-ヘテロアリール」なる用語は、結合点としての窒素原子を有するヘテロアリール基を意味する。「ヘテロアレーン」は式H-Rを有する化合物の種類を意味し、式中、Rはヘテロアリールである。ピリジンおよびキノリンはヘテロアレーンの非限定例である。これらの用語が「置換」修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。
【0104】
「ヘテロアラルキル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、一価の基-アルカンジイル-ヘテロアリールを意味し、ここでアルカンジイルおよびヘテロアリールなる用語はそれぞれ上記の定義と一致する様式で使用される。非限定例は、ピリジニルメチルおよび2-フリルメチルである。この用語アラルキルが「置換」修飾語と共に使用される場合、アルカンジイルおよび/またはヘテロアリール基からの1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。置換ヘテロアラルキルの非限定例は、3-(2-クロロピリジニル)メチルおよび2-(3-ヒドロキシキノニル)-メチルである。
【0105】
「アシル」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、基-C(O)Rを意味し、Rは水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、アラルキルまたはヘテロアリールであり、これらの用語は上で定義されるとおりである。基-CHO、-C(O)CH
3(アセチル、Ac)、-C(O)CH
2CH
3、-C(O)CH
2CH
2CH
3、-C(O)CH(CH
3)
2、-C(O)CH(CH
2)
2、-C(O)C
6H
5、-C(O)C
6H
4CH
3、-C(O)CH
2C
6H
5、-C(O)(イミダゾリル)は、アシル基の非限定例である。「チオアシル」は、基-C(O)Rの酸素原子が硫黄原子で置き換えられて-C(S)Rであること以外は、類似の様式で定義される。「アルデヒド」なる用語は、上記の定義のアルカンに対応し、ここで水素原子の少なくとも1つは-CHO基で置き換えられている。これらの用語のいずれかが「置換」修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子(存在する場合、カルボニルまたはチオカルボニルの炭素原子に直接連結された水素原子を含む)は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。基-C(O)CH
2CF
3、-CO
2H(カルボキシル)、-CO
2CH
3(メチルカルボキシル)、-CO
2CH
2CH
3、-C(O)NH
2(カルバモイル)、および-CON(CH
3)
2は置換アシル基の非限定例である。
【0106】
「アルコキシ」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、基-ORを意味し、Rはアルキルであり、この用語は上で定義されるとおりである。アルコキシ基の非限定例には、-OCH
3(メトキシ)、-OCH
2CH
3(エトキシ)、-OCH
2CH
2CH
3、-OCH(CH
3)
2(イソプロポキシ)、-OC(CH
3)
3(tert-ブトキシ)、-OCH(CH
2)
2、-O-シクロペンチル、および-O-シクロヘキシルが含まれる。「シクロアルコキシ」、「アルケニルオキシ」、「アリールオキシ」、「アラルコキシ」、「ヘテロアリールオキシ」、「ヘテロアラルコキシ」、および「アシルオキシ」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、-ORで定義される基を意味し、Rはそれぞれ、シクロアルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、およびアシルである。「アルキルチオ」および「アシルチオ」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、基-SRを意味し、Rはそれぞれアルキルおよびアシルである。「アルコール」なる用語は、上記の定義のアルカンに対応し、ここで水素原子の少なくとも1つはヒドロキシ基で置き換えられている。「エーテル」なる用語は、上記の定義のアルカンに対応し、ここで水素原子の少なくとも1つはアルコキシ基で置き換えられている。これらの用語のいずれかが「置換」修飾語と共に使用される場合、1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。
【0107】
「アルキルアミノ」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、基-NHRを意味し、Rはアルキルであり、この用語は上で定義されるとおりである。非限定例には、-NHCH
3および-NHCH
2CH
3が含まれる。「ジアルキルアミノ」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、基-NRR'を意味し、RおよびR'は同じアルキル基であってももしくは異なるアルキル基であってもよいか、またはRおよびR'は一緒になってアルカンジイルを表すこともできる。ジアルキルアミノ基の非限定例には、-N(CH
3)
2および-N(CH
3)(CH
2CH
3)が含まれる。「シクロアルキルアミノ」、「アルケニルアミノ」、「アリールアミノ」、「アラルキルアミノ」、「ヘテロアリールアミノ」、「ヘテロアラルキルアミノ」、および「アルコキシアミノ」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、-NHRで定義される基を意味し、Rはそれぞれ、シクロアルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、およびアルコキシである。アリールアミノ基の非限定例は-NHC
6H
5である。「アミド」(アシルアミノ)なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、基-NHRを意味し、Rはアシルであり、この用語は上で定義されるとおりである。アミド基の非限定例は-NHC(O)CH
3である。「アルキルイミノ」なる用語は、「置換」修飾語を伴わずに使用される場合、二価の基=NRを意味し、Rはアルキルであり、この用語は上で定義されるとおりである。これらの用語のいずれかが「置換」修飾語と共に使用される場合、炭素原子に連結された1つまたは複数の水素原子は独立して、-OH、-F、-Cl、-Br、-I、-NH
2、-NO
2、-CO
2H、-CO
2CH
3、-CN、-SH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-NHCH
3、-NHCH
2CH
3、-N(CH
3)
2、-C(O)NH
2、-C(O)NHCH
3、-C(O)N(CH
3)
2、-OC(O)CH
3、-NHC(O)CH
3、-S(O)
2OH、または-S(O)
2NH
2によって置き換えられている。基-NHC(O)OCH
3および-NHC(O)NHCH
3は置換アミド基の非限定例である。
【0108】
B. 他の定義
「1つの(a)」または「1つの(an)」なる単語の使用は、特許請求の範囲および/または明細書において「含む」なる用語と共に用いられる場合、「1つ」を意味しうるが「1つまたは複数」、「少なくとも1つ」、および「1つまたはそれ以上」の意味とも一致する。
【0109】
本明細書の全体を通して、「約」なる用語は、値が、値を決定するために用いられている装置、方法の誤差の固有の変動、または試験対象の間に存在する変動を含むことを示すために使用される。
【0110】
「含む(comprise)」、「有する(have)」および「含む(include)」なる用語はオープンエンド型の連結動詞である。「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」および「含む(including)」などの、これらの動詞の1つまたは複数の任意の語形または時制もオープンエンド型である。例えば、1つまたは複数の段階を「含む(comprises)」、「有する」または「含む(includes)」任意の方法は、これらの1つまたは複数の段階のみを有することに限定されず、他の挙げていない段階も含む。
【0111】
「有効な」なる用語は、この用語が明細書および/または特許請求の範囲において使用される場合、望まれる結果、期待される結果、または意図される結果を達成するために適切であることを意味する。「有効量」、「治療的有効量」、または「薬学的有効量」は、化合物を用いて患者または対象を治療する文脈において使用される場合、疾患を治療するために対象または患者に投与すると、疾患に対するそのような治療を行うのに十分な化合物の量を意味する。
【0112】
本明細書において用いられる「IC
50」なる用語は、得られる最大反応の50%である阻害用量を意味する。この定量的尺度は、所与の生物学的、生化学的、もしくは化学的プロセス(またはプロセスの構成要素、すなわち、酵素、細胞、細胞受容体、もしくは微生物)を半分だけ阻害するために、特定の薬物または他の物質(阻害物質)がどのくらい必要であるかを示す。
【0113】
第一の化合物の「異性体」は、各分子が第一の化合物と同じ構成原子を含むが、三次元におけるこれらの原子の配置が異なる、別の化合物である。
【0114】
本明細書において用いられる「患者」または「対象」なる用語は、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、モルモット、またはその遺伝子導入種などの、生きている哺乳動物生物を意味する。ある特定の態様において、患者または対象は霊長類である。ヒト対象の非限定例は、成人、青少年、乳児、および胎児である。
【0115】
本明細書で全体として使用される「薬学的に許容される」は、妥当な損益比に見合って、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに、健全な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織、器官、および/または体液と接触して使用するのに適した、化合物、材料、組成物、および/または剤形を意味する。
【0116】
「薬学的に許容される塩」は、上記の定義のとおりに薬学的に許容され、かつ所望の薬理活性を有する、本発明の化合物の塩を意味する。そのような塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;または1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、3-フェニルプロピオン酸、4,4'-メチレンビス(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、4-メチルビシクロ[2.2.2]オクタ-2-エン-1-カルボン酸、酢酸、脂肪族モノおよびジカルボン酸、脂肪族硫酸、芳香族硫酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヘプタン酸、へキサン酸、ヒドロキシナフトエ酸、乳酸、ラウリル硫酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコン酸、o-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、シュウ酸、p-クロロベンゼンスルホン酸、フェニル置換アルカン酸、プロピオン酸、p-トルエンスルホン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、第3級ブチル酢酸、トリメチル酢酸などの有機酸と共に形成される酸付加塩が含まれる。薬学的に許容される塩には、存在する酸性プロトンが無機または有機塩基と反応することができる場合に形成されうる塩基付加塩も含まれる。許容される無機塩基には、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウムおよび水酸化カルシウムが含まれる。許容される有機塩基には、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなどが含まれる。塩が全体として薬理学的に許容されるかぎり、本発明の任意の塩の一部を形成する特定のアニオンまたはカチオンは重要ではないことが認識されるべきである。薬学的に許容される塩のさらなる例ならびにそれらの調製法および使用法は、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, and Use (P. H. Stahl & C. G. Wermuth eds., Verlag Helvetica Chimica Acta, 2002)に示されている。
【0117】
本明細書において用いられる「薬学的に許容される担体」なる用語は、化学物質の運搬または輸送に関与する、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、または封入材料などの薬学的に許容される材料、組成物、または媒体を意味する。
【0118】
「予防」または「予防すること」は、(1)疾患のリスクを有する可能性、および/もしくは疾患にかかりやすい可能性があるが、疾患の病態もしくは総体症状のいずれかもしくは全てをまだ経験していないかもしくは示していない対象もしくは患者において、疾患の発症を抑制すること、ならびに/または(2)疾患のリスクが高い対象もしくは患者、および/もしくは疾患にかかりやすい可能性があるが、疾患の病態もしくは総体症状のいずれかもしくは全てをまだ経験していないかもしくは示していない対象もしくは患者において、疾患の病態もしくは総体症状の発生を遅延させることを含む。
【0119】
「立体異性体」または「光学異性体」は、同じ原子が同じ他の原子に結合されているが、三次元におけるこれらの原子の配置は異なる、所与の化合物の異性体である。「鏡像異性体」は、左手と右手のような、互いの鏡像である、所与の化合物の立体異性体である。「ジアステレオマー」は、鏡像異性体ではない、所与の化合物の立体異性体である。キラル分子はキラル中心を含み、これは立体中心またはステレオジェン中心とも呼び、任意の2つの基を交換すると立体異性体となるような基を有する分子内の任意の点であるが、必ずしも原子ではない。有機化合物において、キラル中心は、典型的には、炭素、リンまたは硫黄原子であるが、他の原子が有機および無機化合物における立体中心となることも可能である。分子は、複数の立体中心を有して、多くの立体異性体を生じることができる。立体異性が四面体ステレオジェン中心(例えば、四面体炭素原子)による化合物において、仮説上可能な立体異性体の総数は2
nを超えず、ここでnは四面体立体中心の数である。対称性を有する分子は、可能な最大数よりも少ない立体異性体を有することが多い。鏡像異性体の50:50混合物は、ラセミ混合物と呼ぶ。または、鏡像異性体の混合物は、1つの鏡像異性体が50%超の量で存在するように、その鏡像異性体を多く含みうる。典型的には、鏡像異性体および/またはジアステレオマーは、当技術分野において公知の技術を用いて分割または分離することができる。立体化学が定義されていない任意の立体中心またはキラリティーの軸について、その立体中心またはキラリティーの軸はそのR型、S型、またはラセミ混合物および非ラセミ混合物を含む、R型とS型との混合物として存在しうることが企図される。本明細書において用いられる「他の立体異性体を実質的に含まない」なる語句は、組成物が15%以下、より好ましくは10%以下、さらにより好ましくは5%以下、または最も好ましくは1%以下の別の立体異性体を含むことを意味する。
【0120】
「治療」または「治療すること」は、(1)疾患の病態もしくは総体症状を経験しているかもしくは示している対象もしくは患者において、疾患を抑制すること(例えば、病態および/もしくは総体症状のさらなる発生を停止すること)、(2)疾患の病態もしくは総体症状を経験しているかもしくは示している対象もしくは患者において、疾患を改善すること(例えば、病態および/もしくは総体症状を好転させること)、ならびに/または(3)疾患の病態もしくは総体症状を経験しているかもしくは示している対象もしくは患者において、疾患の任意の測定可能な減少をもたらすことを含む。
【0121】
本明細書において用いられる他の略語は以下のとおりである:DMSO、ジメチルスルホキシド;OCR、酸素消費速度;ECAR、細胞外酸性化速度;MRC、最大呼吸容量;FCCP、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン;SDS-PAGE、ドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動;PBST、0.1%トゥイーン20を含むリン酸緩衝化食塩水;HRP、ホースラディッシュペルオキシダーゼ;EDTA;エチレンジアミン四酢酸;DMEM、ダルベッコ改変イーグル培地;EtOAc、酢酸エチル;NMO、N-メチルモルホリンN-オキシド;THF、テトラヒドロフラン、Me、メチル;NMR、核磁気共鳴;DMF、N,N-ジメチルホルムアミド;TBAI、ヨウ化テトラブチルアンモニウム;GDA、ゲルダナマイシン;またはBNもしくはBn、ベンジル。
【0122】
上記の定義は、参照により本明細書に組み入れられるいかなる参照文献中のいかなる矛盾する定義にも取って代わる。しかし、ある特定の用語が定義されるという事実は、未定義の任意の用語が不定であることを示すと考えられるべきではない。それよりも、用いられるすべての用語は、当業者であれば本発明の範囲を理解し、本発明を実施しうるように、本発明を記載すると考えられる。
【実施例】
【0123】
VI. 実施例
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を示すために含まれる。当業者であれば、以下の実施例において開示される技術は、本発明の実施において良好に機能する本発明者によって見出された技術であり、したがってその実施のための好ましい様式を構成すると考えられることを理解すべきである。しかし、当業者であれば、本開示に照らして、開示される特定の態様において多くの変更を行うことができ、それでもなお本発明の精神および範囲から逸脱することなく、類似または同様の結果が得られることを理解すべきである。
【0124】
方法と材料
A. ミトコンドリア生体エネルギー(mtBE)評価
酸素消費速度(OCR)を50B11形質転換感覚ニューロン細胞株において、XF96 Extracellular Flux Analyzer(Seahorse Biosciences, North Billerica, MA)を用いて評価した。50B11細胞を96穴プレートに40,000細胞/ウェルで播種し、10%ウシ胎仔血清(Atlas Biologics, Fort Collins CO)、5μg/mlブラストサイジンおよび抗生物質を補充した高グルコースDMEM中、37℃で維持した。維持培地を1mMピルビン酸および5.5mM D-グルコースを補充した無血清非緩衝化DMEMに取り替え、細胞を37℃、室内空気中で1時間インキュベートした後、アッセイ法を開始した。プレートをXF96アナライザーの中へ導入した後、ATPシンターゼを阻害するための1μg/mlオリゴマイシンの添加の前に、基礎酸素消費速度(OCR)を測定して、ATP合成に関連する基礎OCRの部分を測定したが;オリゴマイシン処理後の残存OCRは関連していない呼吸(プロトン漏出)からのものである。次に、1μMのプロトノフォアFCCPを注入して、ミトコンドリア内膜をはさんだプロトン勾配を消失させ、最大呼吸容量(MRC)を測定した。1μMロテノン+1μMアンチマイシンAの最終注入を用いて、非ミトコンドリア呼吸を評価した。XF96アナライザーは、ミトコンドリアOCRの評価と同時に解糖活性のマーカーとしての細胞外酸性化の速度も測定する。
【0125】
呼吸測定の後、細胞を回収し、各ウェルのタンパク質含有量を、Bradfordタンパク質アッセイ法を用いて判定した。OCR値を各ウェルの全タンパク質含有量に対して標準化し、ATP関連呼吸、プロトン漏出、最大呼吸容量、予備呼吸容量および呼吸調節比を記載されたとおりに判定した(Brand and Nicholls, 2011; Chowdhury, et al., 2012)。
【0126】
B. ルシフェラーゼレポーターアッセイ法、免疫ブロット分析、およびクライアントタンパク質分解
ルシフェラーゼレポーターアッセイ法を、以前に記載されたとおり、ルシフェラーゼ発現を駆動するためにヒトHSPA1A遺伝子の開始コドンの上流1.5kbの領域を用いて実施した。50B11細胞(Chen, et al., 2007)を10cmのプレートの維持培地中で成長させ、リポフェクタミンを用いて細胞を形質移入した。形質移入の24時間後、細胞を24穴プレートに2×10
5細胞/ウェルの密度で再度播種した。接着のために6時間おいた後、細胞を、示した化合物で16時間処理した。ルシフェラーゼ活性を評価し、各ウェルの全タンパク質濃度に対して標準化した。
【0127】
50B11細胞を、示した化合物で24時間処理し、50mMトリス-HCl、pH7.4、150mM NaCl、1mM EDTA、1%NP-40、0.5mMオルトバナジウム酸ナトリウム(sodium orthovandate)、40mM NaF、10mM β-グリセロリン酸、およびComplete Protease Inhibitors(Roche Diagnostics)を含む溶解緩衝液中にこすり落とした。氷上で15分後、溶解物を超音波処理し、次いで4℃、10,000×gで10分間遠心分離した。上清のタンパク質濃度を、Bio-Radタンパク質アッセイ法および標準としてウシ血清アルブミンを用いて推定した。SDS-PAGEの後、タンパク質をニトロセルロースに転写し、膜を、0.1%トゥイーン20を含むリン酸緩衝化食塩水(PBST)中、5%脱脂粉乳と共に室温で1〜2時間インキュベートした。ブロットは、Hsp70またはβ-アクチンを認識する一次抗体を用いて4℃で終夜プロービングした。膜をPBSTで洗浄し、続いてHRP結合二次抗体と共にインキュベートし、免疫反応性タンパク質を、化学発光検出(GE Healthcare Life Sciences, Little Chalfont, Buckinghamshire, UK)を用いて可視化した。フィルムをデジタル走査し、ImageJ(NIH)ソフトウェアを用いて濃度測定により分析した。MCF7細胞におけるクライアントタンパク質分解を、以前に記載されたとおりに実施した(Urban, et al., 2010)。
【0128】
実施例1:Hsp70の誘導および化合物の細胞保護活性
KU-32およびKU-596によって示された細胞保護活性は、Hsp70を必要とすることが明らかにされた(Kusuma, et al., 2012)ため、本明細書に記載の化合物を、ルシフェラーゼレポーターアッセイ法(Baylon, et al., 1999)により、それらのHsp70を誘導する能力について試験した。
【0129】
図1は、Hsp70プロモーターの発現に対する化合物の誘導を示し、44はHsp70プロモーターの最も高い発現を誘導した。いかなる理論にも縛られたくはないが、ドッキング試験に基づき、類似体はC末端結合部位に結合し、アリール環は結合ポケット中にさらに突き出てさらなる相互作用を可能にすると考えられる。これらのドッキング試験に基づき、パラ位およびオルト位への置換基の導入は、置換基を有益な様式で方向付けるようである(示したパラ-Cl 59などの)。その一方で、これらのドッキング試験に基づき、メタ位の置換は、有害でありえ、かつ、結合ポケット内で好ましくない相互作用を示しうる。これらのドッキング試験に基づき、多くの異なる置換ベンジル基を選択および合成して、ドッキング試験を経験的に確認した。構造活性相関を調べ、化合物のポケットとの相互作用を最大化するために、化合物の電子的および立体的パラメーターを調節する置換基を選択した。
【0130】
これらの修飾ベンジル化合物の、Hsp70を誘導する能力を評価した(
図2)。概して、パラ置換類似体(57〜63)は、対応するオルト置換類似体(49〜53)およびメタ置換類似体(54〜56)よりも強いHsp70誘導を示した。これらの結果は前述のドッキング試験と一致し、メタ置換類似体は結合ポケットと好ましくない立体相互作用を有する。シクロヘキシルシス-ジオールを含むパラ置換類似体である75も、Hsp70プロモーターの良好な誘導を示した。
【0131】
ノビオース糖または糖模倣体のいずれも含まない骨格20および76は、試験され、不活性であることが判明して、この基の重要性が強調された。最も活性なベンジル誘導体のKU-32クマリン類似体が、調製され、それらのビアリール対応物よりも低い活性を示した(表2)。
【0132】
(表2)非置換骨格20および76ならびにクマリン系化合物77〜80
【0133】
選択した類似体のHsp70タンパク質発現に対する効果をさらに調べるために、免疫ブロット分析を実施した。Hsp70プロモーターによるルシフェラーゼ活性の誘導と一致して、44もHsp70タンパク質発現を誘導した(
図3B)。59は、ルシフェラーゼ活性におけるHsp70プロモーターの強い誘導にもかかわらず、免疫ブロット分析における有効性が低かった(
図3A)。概して、シスジオールのシクロヘキシル環への付加によって、Hsp70プロモーターの誘導と比べてHsp70タンパク質発現が増大した。残りのパラ置換およびオルト置換化合物はルシフェラーゼ活性および免疫ブロット分析において同様に有効であった。
【0134】
糖尿病性末梢神経障害の症状改善におけるKU-32の神経保護効果は、ミトコンドリア呼吸の増大に関連することが明らかにされている(Ma, et al., 2014)。Hsp70発現の増大がミトコンドリア呼吸に対する効果と相関するかどうかを調べるために、50B11細胞を類似体59、74、または75で24時間処理した。ミトコンドリア酸素消費速度(OCR)および解糖活性の指標としての細胞外酸性化速度(ECAR)の同時測定値を提供するXF96細胞外フラックスアナライザーを用いて、ミトコンドリア呼吸を無傷細胞において測定した。化合物74および75は同等のレベルのHsp70誘導を示したが、75は59および74と比べて用量依存的に増大する酸化的リン酸化および解糖において有効であった。59および75はシクロヘキシル環上のシスジオールの存在だけが異なるが、59は細胞呼吸を低下させたが、75は細胞呼吸を増大させた。
図4参照。
【0135】
実施例2:化合物および合成
A. 合成
ノビオースのいす形配座を忠実に模倣する一連の単純化ピラノースを選択して、活性を維持する単純化エーテル基を特定した。
【0136】
環縮小フラノース類似体は、置換基をHsp90 C末端結合ポケットの未調査領域に突き出しうる封筒形配座に類似しうる。糖の合成は複数の段階を必要とすることがあり、したがって、炭素環式類似体も有益な活性を示すかどうかを調べるために、シクロヘキシル誘導体およびシクロペンチル誘導体などのより単純化した類似体を探し求めた。結合ポケットの制約を調べるために、アルキルおよびアラルキル置換基を含む類似体を探し求めた。フラノース誘導体2、3および4を、報告された手順(Yu, et al., 2005)によってそれぞれ21、22および23から合成し、その一方でシクロペンタン5および6を市販の1,3-シクロペンタジオール24のモノベンジル化から得た。得られるsyn-およびanti-異性体をカラムクロマトグラフィにより分離した(スキーム1)。
スキーム1:5員環類似体の合成
【0137】
化合物7を、3,4-ジヒドロ-2-メトキシピラン25から、4段階の手順によって得(Beaver, et al., 2008)、ベンジル基を除去して8を得た。シクロヘキサン誘導体9、10および11は市販されているが、12および13は、それぞれ11および10のモノベンジル化から得た。シクロヘキサン誘導体14、17および18を、公開された手順によって、それぞれ27、26および28から合成した(スキーム2)(Zhao, et al., 2011)。
スキーム2:6員環類似体の合成
【0138】
フェノール20の合成は、2,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド29のベンジル保護によって始まった。得られたベンジルエーテルを、無水トリフルオロメタンスルホン酸およびトリエチルアミン存在下でトリフルオロメタンスルホネート30に変換した。続いて市販の3-フルオロフェニルボロン酸との鈴木カップリング反応を用いて、31に見られるビアリール環系を生成し、これを次いでヘンリー反応に供し、続いて水素化アルミニウムリチウムによりニトロおよびオレフィン官能基両方を同時に還元して、アミン32を得た。
スキーム3:フェノール20の合成
反応条件:a. BnBr、NaHCO
3、CH
3CN、75%;b. (CF
3CO)
2O、Et
3N、DCM、60%;c. 3-フルオロフェニルボロン酸、Pd(PPh
3)
4、K
2CO
3、DMF、90%;d. CH
3NO
2、NH
4OAc、98%;e. LiAlH
4、THF、30分;f. Ac
2O、Et
3N、2段階で72%;g. H
2、Pd/C、MeOH、90%。
【0139】
32のアシル化の後、水素化分解条件下でベンジルエーテルを切断して、フェノール20を得た。
【0140】
フェノール20と対応する糖/糖代用物との間の光延反応により、所望の化合物33〜39を得、その一方でフェノール20とトルエンスルホネートとの間のS
N2置換反応によって、化合物40〜44を得た(スキーム4)。
スキーム4:(A)光延エーテル化または(B)S
N2置換による化合物33〜44の合成
【0141】
化合物45、46、および82を得るために、37、38、および39をOsO
4触媒ジヒドロキシル化に供して、対応するジオールを得た。36、43、および44に存在するベンジルエーテルの、水素化分解を介しての切断により、それぞれ47、81、および48を得た(スキーム5)。
スキーム5:化合物45〜48、81、および82の合成
【0142】
置換ベンジル類似体の合成は、市販の1,4-シクロヘキサンジオール69の、対応するトルエンスルホネート誘導体70への選択的変換と、その後に続く、適切に置換された臭化ベンジルを含むベンジルエーテルの生成によって始まった。フェノール20とこれらのトルエンスルホネートとの間のS
N2反応により、化合物49〜68を得た(スキーム6)。
スキーム6:ベンジル置換化合物の合成
49:R=o-F;50:R=o-Br;51:R=o-Cl;52:R=o-OCH
3;53:R=o-CH3;54;R=m-Br;55:R=m-Cl;56:R=m-OCH
3;57:R=p-F;58:R=p-Br;59:R=p-Cl;60:R=p-OCH
3;61:R=p-CH
3;62:R=p-CF
3;63:R=p-tBu;64:R=2.6-ジクロロ;65:R=2-OCH
3,4-Cl;66:R=2-Br,4-Cl;67:R=2-ナフタレン;68:R=2-OCH
3,4-CH
3。
【0143】
同様に、化合物75を、スキーム7に示すとおり、1,4-シクロヘキサンジオール72から合成した。これは、59とHsp90タンパク質のC末端結合ポケットとの水素結合相互作用を潜在的に増大させるために、ノビオースに存在する2',3'-ジオールを忠実に模倣するよう設計した。
スキーム7:75の合成
【0144】
B. 化合物特徴決定
N-(2-(3'-フルオロ-5-((3-ヒドロキシテトラヒドロフラン-2-イル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(38)
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(85μL、0.4mmol)をTHF(1mL)中のフェノール20(55mg、0.2mmol)、シクロアルケン17(20mg、0.2mmol)およびトリフェニルホスフィン(104mg、0.4mmol)の溶液に、0℃でゆっくり添加した。得られた反応混合物を室温で3時間撹拌し、水で反応停止し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(SiO
2、100:1、CHCl
3:MeOH)で精製して、38をジアステレマーの混合物で得た。
【0145】
N-(2-(5-(((1R,2R,3R)-2,3-ジヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(46)
THF/H
2O(1:1、1mL)の混合物中の38(7mg、0.032mmol)の溶液に、触媒量のOsO
4(0.0032mmol)およびNMO(0.048mmol)を添加した。得られた溶液を室温で終夜撹拌した。THFを蒸発させ、残渣をEtOAcで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3と、続いて飽和NH
4Clで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濃縮し、精製(ヘキサン中50%〜100%EtOAc)して、46を得た。
【0146】
N-(2-(5-((4-(ベンジルオキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2イル)エチル)アセトアミド(44)
DMF(1mL)中のフェノール20(45mg、0.16mmol)の溶液に、炭酸カリウム(30mg、0.19mmol)を添加し、室温で30分間撹拌し、その後4-メチルベンゼンスルホン酸4-(ベンジルオキシ)シクロヘキシル(75mg、0.19mmol)およびTBAI(7mg、0.016mmol)を溶液に添加し、90℃で終夜加熱した。完了後、蒸留水(5mL)を混合物に添加し、有機層を酢酸エチル中に抽出した。ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した後、粗製混合物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン中40%EtOAc)で精製して、44(8mg)を白色固体で得た。
【0147】
N-(2-(5-(((1S,3R)-3-(ベンジルオキシ)シクロペンチル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(40)
【0148】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(48)
10mgの44を、メタノールを含む10mL丸底フラスコに添加し、続いて10mol%Pd(OH)
2を添加した。これを水素風船を用いて10分間脱気し、次いで室温、水素雰囲気下で8時間撹拌した。反応混合物をろ過し、濃縮して、48を得た。
【0149】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((2-フルオロベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(49)
【0150】
N-(2-(5-((4-((2-ブロモベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(50)
【0151】
N-(2-(5-((4-((2-クロロベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(51)
【0152】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((2-メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(52)
【0153】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((2-メチルベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(53)
【0154】
N-(2-(5-((4-((3-ブロモベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(54)
【0155】
N-(2-(5-((4-((3-クロロベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(55)
【0156】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((3-メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(56)
【0157】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((4-フルオロベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(57)
【0158】
N-(2-(5-((4-((4-ブロモベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(58)
【0159】
N-(2-(5-((4-((4-クロロベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(59)
【0160】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((4-メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(60)
【0161】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((4-(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(62)
【0162】
N-(2-(5-((4-((2,6-ジクロロベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(64)
【0163】
N-(2-(5-((4-((4-クロロ-2-メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(65)
【0164】
N-(2-(5-((4-((2-ブロモ-4-クロロベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(66)
【0165】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-(ナフタレン-2-イルメトキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(67)
【0166】
N-(2-(5-((4-((4-(tert-ブチル)ベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(63)
【0167】
N-(2-(3'-フルオロ-5-((4-((2-メトキシ-4-メチルベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(68)
【0168】
N-(2-(5-(((2R,3S)-4-((4-クロロベンジル)オキシ)-2,3-ジヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)-3'-フルオロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)エチル)アセトアミド(75)
【0169】
N-(7-((4-((2-ブロモベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-8-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)アセトアミド(79)
【0170】
N-(7-((4-((2-メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)-8-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-3-イル)アセトアミド(80)
【0171】
本明細書において開示し、特許請求するすべての化合物、製剤、および方法は、本開示に照らせば、過度の実験を行うことなく作製および実施することができる。本発明の化合物、製剤、および方法を好ましい態様に関して記載してきたが、当業者には、本明細書に記載の化合物、製剤、および方法、ならびに方法の段階または段階の順序において、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、変動を適用しうることが明らかであろう。より具体的には、化学的および生理学的の両方で関連するある特定の作用物質を、本明細書に記載の作用物質の代わりに用いてもよく、その一方で同じまたは同様の結果が達成されることは明らかであろう。当業者には明白なすべてのそのような同様の代用物および改変は、添付の特許請求の範囲によって定義される、本発明の精神、範囲および概念の範囲内であると考えられる。
【0172】
参照文献
以下の参照文献は、本明細書において示すものの補足となる、例示的手順または他の詳細を提供する程度に、具体的に参照により本明細書に組み入れられる。