【実施例】
【0195】
次の実施例は、本発明の特定かつ好ましい態様を説明し、本発明の範囲を限定するものではない。特に断らない限り、化学的略語および記号ならびに科学的略語および記号は、通常かつ習慣的な意味を有する。実施例および本明細書の他の箇所で使用するさらなる略語は、上に定義する。共通中間体は、一般に、1を超える実施例化合物の製造に有用であり、連続的に(例えば、中間体1、中間体2など)と特定し、Int. 1、Int. 2などと略す。実施例の化合物は、それらが製造された実施例および工程(例えば、“1−A”は、実施例1、工程Aを意味する)または化合物が表題化合物である実施例番号のみ(例えば、“1”は実施例1の表題化合物を意味する)により特定する。中間体または実施例化合物の他の製造を記載する場合がある。しばしば合成の分野の知識がある化学者は、別の製造を考案でき、これは、短い反応時間、安価な出発物質、操作の容易さ、触媒での処理可能性、有毒反応材の回避、特殊化された器具類の利用可能性および直線的工程数の低減のような1以上の考察に基づく望ましいものである。別法を記載する意図は、本発明の実施例化合物の製造をさらに可能とするためである。ある場合、概要を述べた実施例および特許請求の範囲におけるある官能基を、当分野で周知の生物学的等価性置換、例えば、カルボン酸基のテトラゾールまたはリン酸部分での置換により置き換える。
【0196】
HPLC条件
条件A:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。
条件B:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。
【0197】
実施例1
2−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−オール
【化9】
【0198】
中間体1A:1−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブト−3−エン−1−アミン
【化10】
水酸化アンモニウム水溶液(28〜30重量%)(15.5mL、399mmol)を、2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(2.0g、11.49mmol)のエタノール(46mL)溶液に、室温でN
2下添加し、黄色となった(発熱無し)。撹拌を、55分、室温で続けた。反応フラスコを、0℃氷浴に浸した。次に、2−アリル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(2.32g、13.79mmol)をゆっくり添加し、最初の黄色が、濁り、薄くなった。氷浴を除き、混合物を室温に戻し、撹拌を16時間続けた。反応混合物は、反応が進むにつれて、淡黄色溶液から濁った白色溶液となった。
16時間後のLCMSは、反応がほぼ完了したことを示した。さらに水酸化アンモニウムを添加し(4.0当量、4.0mL)、撹拌を30分続けた。さらに2−アリル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランも添加し(0.39g、0.20当量)、撹拌を2.5時間続けた。反応混合物を真空下濃縮した。EtOAc(100mL)および水(50mL)を添加した。層を分離し、水層をEtOAcで抽出し、合わせたEtOAc層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、3.38gの淡黄色油状物を得た。
粗製生成物をCH
2Cl
2に溶解し、3滴のNH
4OHを添加した。1分後、沈殿した白色固体を濾過により除去した。白色固体の大部分は濾液に出て、濾過により再び除去した。水酸化アンモニウムを濾液に添加し(3滴)、粗製生成物を、次いでシリカゲル(Teledyne-Isco REDISEP(登録商標)Rf 80gカラム)でフラッシュクロマトカラムに付し、ヘキサン中5〜100%EtOAcの27分勾配で溶出して、1.70gの明黄色油状物を得た(77%)。LCMS: m/z 216.1 (M+H), 431.1 (2M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.87 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.76-7.57 (m, 2H), 7.52-7.21 (m, 1H), 5.77 (ddt, J = 17.1, 10.2, 7.1 Hz, 1H), 5.17-4.86 (m, 2H), 4.32-4.05 (m, 1H), 3.92 (s, 1H), 2.42-2.13 (m, 2H)
【0199】
中間体1B:6−ブロモ−3−ニトロ−N−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブト−3−エン−1−イル)ピリジン−2−アミン
【化11】
炭酸ナトリウム(1.75g、16.48mmol)を、撹拌中の中間体1A(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブト−3−エン−1−アミン)(1.50g、6.97mmol)および2,6−ジブロモ−3−ニトロピリジン(1.8g、6.34mmol)のエタノール(63.4mL)溶液に、室温で、窒素を通気した密閉バイアル中、添加した。得られた混合物を、60℃で16時間撹拌した。さらに中間体1Aを添加し(0.20g、0.15当量)、60℃での加熱を3時間10分続けた。反応温度を75℃まで上げ、撹拌を20時間続け、その時点で反応は、LCMSで完了したと判断された(所望の生成物について、m/z 416.0および418.0、M+H)。エタノールを減圧した除去した。EtOAc(100mL)および水(50mL)を添加した。層を分離し、EtOAc層を50mLの水、塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2.85gの黄色粘性油状物を得て、これは固化し始めた。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Teledyne-Isco REDISEP(登録商標)Rf 80gカラム)で、最初に100%ヘキサンで5分保持を伴う、ヘキサン中0〜40%EtOAcで28分勾配で溶出して、2.04gの派手な黄色の固体を得た。LCMS、クロマトグラフした生成物:m/z 417.9.0 (M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.78 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.73 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.64 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.53-7.38 (m, 1H), 6.94 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.84 (ddt, J = 17.1, 10.1, 7.0 Hz, 1H), 5.57 (t, J = 10.1 Hz, 1H), 5.26 (dd, J = 17.1, 1.9 Hz, 1H), 5.20-5.06 (m, 1H), 2.86-2.72 (m, 1H), 2.64-2.54 (m, 1H)
【0200】
中間体1C:4−((6−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブタン−1,2−ジオール
【化12】
NMO(50%水溶液)(2.0mL、9.69mmol)および四酸化オスミウム(t−BuOH中2.5重量%)(1.8mL、0.140mmol)を、撹拌中の中間体1B(6−ブロモ−3−ニトロ−N−(1−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブト−3−エン−1−イル)ピリジン−2−アミン)(2.02g、4.84mmol)のTHF(28mL)溶液に、0℃で、N
2下添加した。氷浴を除き、撹拌を5.5時間続けた。反応混合物は、徐々に黄色から橙色に変わった。この時点でのLCMSは、反応完了を示した(所望の生成物についてm/z 449.9 w/Br−パターン、M+H)。EtOAc(100mL)および水(50mL)を添加した。層を分離し、塩水添加後、水層を50mLのEtOAcで抽出し、合わせたEtOAc層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2.05gの、橙色の、いくぶん粘性の固体を得た(94%)。LCMS: m/z 449.9.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.84 (d, J = 6.5 Hz, 0.50 H), 9.51 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 8.27 (dd, J = 8.6, 0.7 Hz, 0.50 H), 7.79-7.66 (m, 2H), 7.62-7.54 (m, 1H), 7.51-7.35 (m, 1H), 6.88 (dd, J = 8.6, 1.1 Hz, 1H), 5.85-5.71 (m, 1H), 5.49-5.35 (m, 1H), 5.26 (d, J = 3.7 Hz, 1H), 5.15 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 3.39-3.28 (m, 1H), 3.24-3.13 (m, 1H), 2.08-1.99 (m, 1H), 1.92-1.72 (m, 1H)
【0201】
中間体1D:3−((6−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパナール
【化13】
過ヨウ素酸ナトリウム(3.90g、18.23mmol)を、撹拌中の中間体1C(4−((6−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ)−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブタン−1,2−ジオール)(2.05g、4.56mmol)のTHF(26.3mL)および水(25.5mL)中の溶液(部分溶解)に、室温でN
2下添加した。少量の過ヨウ素酸ナトリウム以外全てが溶解し、次いで黄色の沈殿が生じ、わずかに発熱した。懸濁液を2時間撹拌した。EtOAc(100mL)および水(50mL)を添加した。層を分離し、水層を25mLのEtOAcで抽出し、合わせたEtOAc層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、1.83gの橙色粘性油状物を得た。粗製生成物をTHF(26.3mL)に溶解した。水(25.5mL)、続いて1.0当量の過ヨウ素酸ナトリウム(0.975g)を添加した。撹拌を1.5時間続けた。50分後のLCMSでは、変化がないことが示された。上記後処理を繰り返した。収量:1.80gの粘性橙色油状物(94%)。LCMS: m/z 420.0 w/Br-パターン(M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.69 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 8.93 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 7.8Hz, 1H), 7.73 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.65 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 7.9, 6.2 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.06 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 3.55 (ddd, J = 18.2, 10.3, 1.5 Hz, 1H), 2.86 (dd, J = 18.1, 3.1 Hz, 1H)
【0202】
中間体1E:4−((6−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ)−2−ヒドロキシ−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブタンニトリル
【化14】
濁った中間体1D(3−((6−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ)−3−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパナール)(1.79g、4.28mmol)、アセトンシアノヒドリン(2.0mL、21.40mmol)およびトリエチルアミン(7.76μl、0.056mmol)のジクロロメタン(9mL)溶液を、室温でN
2下、30分撹拌した。さらにトリエチルアミン(8μL、0.056mmol)を添加し、撹拌を45分続け、続いて2回目のトリエチルアミン(8μL、0.056mmol)を添加し、撹拌を16時間続けた。16時間後にLCMSを実施し、その時点で反応は不完全であると判断された。さらにトリエチルアミン(8μL、0.056mmol)を添加し、撹拌を2時間続け、その時点で反応は完了したと判断された(1.5時間後のLCMSは、所望の生成物についてm/z 445/447.0、M+Hを示した)。揮発物を減圧下除去し、EtOAc(100mL)および水(25mL)を添加した。層を分離し、水層をさらにEtOAc(20mL)で抽出した。合わせたEtOAC層を水、塩水で洗浄し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下濃縮して、1.8ggの暗色油状物を得た。粗製生成物を最少量のCH
2Cl
2に溶解し、ヘキサン中0〜60%EtOAcの27分勾配で溶出する、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Teledyne-Isco REDISEP(登録商標)Rf 80gカラム)で精製した。収量:1.49gの黄色油状物/固体(78%)。LCMS: m/z 446.9 w/Br-パターン(M+H)。LCMSは、デュアルピークを示した((ジアステレオマー混合物)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 9.19 (d, J = 7.0 Hz, 0.5H), 9.07 (d, J = 7.1 Hz, 0.5H), 8.29 (d, J = 2.2 Hz, 0.5H), 8.27 (d, J = 2.2 Hz, 0.5H), 7.88 (d, J = 7.8 Hz, 0.5H), 7.79 (d, J = 7.9 Hz, 0.5H), 7.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.65 (td, J = 7.3, 3.1 Hz, 0.5H), 7.52-7.43 (m, 0.5H), 6.94 (dd, J = 8.5, 6.3 Hz, 0.5H), 6.75 (d, J = 5.7 Hz, 0.5H), 6.71 (d, J = 6.2 Hz, 0.5H), 5.89-5.79 (m, 1H), 4.77 (dt, J = 8.4, 5.8 Hz, 0.5H), 4.72-4.59 (m, 0.5H), 2.75-2.57 (m, 0.5H), 2.22-2.04 (m, 0.5H)
【0203】
中間体1F:4−((3−アミノ−6−ブロモピリジン−2−イル)アミノ)−2−ヒドロキシ−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブタンニトリル
【化15】
塩化アンモニウム(1.62g、30.3mmol)の水(3.4mL)溶液を、激しく撹拌している中間体1E(4−((6−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ)−2−ヒドロキシ−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブタンニトリル)(1.35g、3.03mmol)のエタノール(13mL)およびTHF(6.72mL)溶液に、0℃で添加し、続いて亜鉛(薄片)(1.98g、30.3mmol)を添加した。0℃での撹拌を20分続けた。5分後のLCMSは、反応の完了を示した(所望の生成物についてm/z 415.0/417.0、M+H)。MgSO
4(1.5g)を添加し、0℃での撹拌をさらに1分続けた。反応混合物を次いでセライト(登録商標)で濾過し、その後数回エタノールで濯いだ。濾液を、減圧下濃縮乾固した。EtOAcおよび飽和水性NaHCO
3を添加した。層を分離し、EtOAc層を飽和NaHCO
3水溶液、塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、1.12gの橙色油性泡状物を得た(89%)。LCMS: m/z 415.0/417.0 (M+H). UPLC:93.495〜95.291%純度生成物(2つの密集したピーク、ジアステレオマー).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.71-7.66 (m, 1H), 7.64-7.58 (m, 1H), 7.45-7.38 (m, 1H), 6.63 (d, J = 2.1 Hz, 0.5H), 6.62-6.60 (m, 0.5H), 6.57-6.51 (m, 1H), 6.46 (d, J = 5.3 Hz, 0.5H), 6.44 (d, J = 5.4 Hz, 0.5H), 6.41 (s, 2H), 5.52 (q, J = 8.4 Hz, 1H), 4.98 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 4.89-4.60 (m, 1H), 2.36-1.97 (m, 2H)
【0204】
中間体1G:2−ブロモ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−オール
【化16】
中間体1F、4−((3−アミノ−6−ブロモピリジン−2−イル)アミノ)−2−ヒドロキシ−4−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)ブタンニトリル(1.11g、2.67mmol)のエタノール(27mL)および硫酸(0.4mL、6.68mmol)溶液を、120℃で、N
2下、1.5時間加熱した。さらに硫酸(0.4mL、6.68mmol)を添加し、120℃での加熱を4時間続け、次いで週末の間室温で撹拌し続けた。この時点で反応をLCMSで分析し、不完全であると判断された。さらに硫酸(0.2mL)を添加し、120℃での加熱を7.5時間続け、この時点で反応は完了したと判断された(4時間15分後のLCMSは所望の生成物についてm/z 399.9 w/Br−パターン、M+Hを示した)。エタノールを減圧した除去した。飽和NaHCO
3水溶液を添加し、続いて短く超音波処理した。沈殿を濾過により回収し、水で濯ぎ、減圧下乾燥させて、0.927gの淡褐色固体を得た(86%)。LCMS: m/z 397.9 w/Br-パターン(M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.09 (d, J = 5.9 Hz, 0.5H), 8.06 (d, J = 6.0 Hz, 0.5H), 7.90-7.81 (m, 1H), 7.66-7.52 (m, 2H), 7.46 (d, J = 4.2 Hz, 0.5H), 7.44 (d, J = 4.3 Hz, 0.5H), 7.07 (d, J = 7.5 Hz, 0.5H), 6.91 (d, J = 6.2 Hz, 0.5H), 6.21 (d, J = 5.6 Hz, 0.5H), 6.15 (d, J = 6.8 Hz, 0.5H), 6.06 (t, J = 6.4 Hz, 0.5H), 5.92-5.82 (m, 0.5H), 5.32 (td, J = 7.0, 4.2 Hz, 0.5H), 5.27-5.17 (m, 0.5H), 3.57-3.45 (m, 0.25H), 3.01-2.91 (m, 0.25H), 2.78 (dt, J = 13.2, 6.6 Hz, 0.25H), 2.30-2.17 (m, 0.25H)。
【0205】
実施例1
中間体1G、2−ブロモ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−オール(30.0mg、75μmol)および(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)ボロン酸(16.3mg、90μmol)のジオキサン(753μl)懸濁液およびリン酸三カリウム(2.0M水溶液)(113μl、226μmol)をN
2で数分脱気した。なお脱気しながら、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド(1.825mg、2.80μmol)を添加した。バイアルを密閉し、90℃で1時間加熱し、その時点で反応をLCMSにより分析し、不完全と判断された。さらにボロン酸(7.0mg、0.52当量)を室温で添加し、反応混合物を脱気し、さらに1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド(1.8mg、2.80μmol)を添加した。バイアルを密閉し、撹拌しながら、90℃でさらに1時間加熱した。この時点で反応をLCMSで分析し、反応が完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 454.1、M+H)。反応混合物を室温に冷却し、揮発物を減圧下除去し、反応混合物を室温でメタノールで希釈し、0.45μナイロン膜を備えた13mmシリンジフィルターで濾過した。濾液を、次の条件を用いる分取LC/MSで精製した:カラム:XBridge C18、19×200mm、5μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;勾配:19分かけて20〜60%B、次いで100%Bに5分保持;流速:20mL/分。所望の生成物を含むフラクションを合わせ、遠心蒸発により乾燥させた。収量:4エナンチオマーの混合物として25mg。
【0206】
物質をキラル分離によりさらに精製した。約25mgサンプルを分割した。フラクション(“ピーク−1”、“ピーク−2”、“ピーク−3”および“ピーク−4”)をメタノール中に集めた。各フラクションの立体異性純度は、分取SFCクロマトグラムに基づき、99.0%より大きいと概算された。
分取クロマトグラフィー条件:装置:Waters SFC-100 MS。カラム:Lux Cellulose 4 25×3cm ID、5mm。流速:100mL/分。移動相:70/30 CO
2/メタノール。検出器波長:220nm。サンプル調製および注入体積:3.5mLのメタノール/アセトニトリルに溶解した25mgの1000mL溶液。
分析的クロマトグラフィー条件:装置:Aurora analytical SFC。カラム:Lux Cellulose 4 250×4.6mm ID、5mM。流速:2.0mL/分。移動相:70/30 CO
2/メタノール。
【0207】
個々のエナンチオマーの収率(絶対立体化学未決定):
実施例1、エナンチオマー1(最初に溶出したピーク) 3.9mg(9.93%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.60-7.55 (m, 1H), 7.55-7.49 (m, 1H), 7.45 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.97-5.86 (m, 1H), 5.29 (br. s., 1H), 3.59-3.47 (m, 1H), 2.36-2.23 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0208】
実施例1、エナンチオマー2(二番目に溶出したピーク) 2.9mg(7.05%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.60-7.55 (m, 1H), 7.55-7.49 (m, 1H), 7.45 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.97-5.86 (m, 1H), 5.29 (br. s., 1H), 3.59-3.47 (m, 1H), 2.36-2.23 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0209】
実施例1、エナンチオマー3(三番目に溶出したピーク) 3.5mg(10.24%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.89-7.83 (m, 1H), 7.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.61-7.49 (m, 3H), 7.45 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.02 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 6.09 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 5.35 (br. s., 1H), 3.01-2.95 (m, 1H), 2.88-2.80 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0210】
実施例1、エナンチオマー4(四番目に溶出したピーク) 2.6mg(7.38%)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.11 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.89-7.83 (m, 1H), 7.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.61-7.49 (m, 3H), 7.45 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.02 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 6.09 (t, J = 6.6 Hz, 1H), 5.35 (br. s., 1H), 3.01-2.95 (m, 1H), 2.88-2.80 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0211】
下記表1の実施例化合物は、実施例1に記載の一般法を使用し、2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを、中間体1Aの製造において記載する適切な市販のアルデヒドに置き換え、(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)ボロン酸を、実施例1の化合物の製造の最終工程で記載するような適切なボロン酸またはボロン酸エステルに置き換えて製造した。ジアステレオマー混合物は‘DM’として示す。エナンチオマーを単離した場合、各々の分析データを、それぞれ‘e1’、‘e2’、‘e3’および‘e4’として示す。
【0212】
【表2】
【表3】
【0213】
実施例14
2−(4−(6−フルオロ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)フェニル)プロパン−2−オール
【化17】
【0214】
中間体14A:2−ブロモ−6−フルオロ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化18】
三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)(0.060mL、0.452mmol)を2−ブロモ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−オール(0.10g、0.251mmol)のアセトニトリル(2.51mL)懸濁液に、0℃で、N
2下滴加した。すぐに褐色−橙色溶液が形成された。0℃での撹拌を45分続けた。反応を25分後LCMSで分析し、反応が完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 399.9 w/Br−パターン、M+H)。なお0℃で、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液をゆっくり添加した。層を分離し、EtOAc層を飽和NaHCO
3水溶液で2回、そして塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、0.11gの橙色固体を得た。LCMS: m/z 401.9 w/Br-パターン(M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.22 (d, J = 8.6 Hz, 0.5H), 8.19 (d, J = 8.6 Hz, 0.5H), 7.89 (d, J = 2.4 Hz, 0.5H), 7.88-7.85 (m, 0.5H), 7.64-7.58 (m, 2H), 7.56 (d, J = 8.4 Hz, 0.5H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 0.5H), 7.03 (d, J = 6.4 Hz, 0.5H), 6.83 (d, J = 6.1 Hz, 0.5H), 6.44 (dd, J = 6.7, 2.3 Hz, 0.25H), 6.33-6.26 (m, 0.25H), 6.21-6.12 (m, 0.25H), 6.05 (br. s., 0.25H), 3.80-3.61 (m, 0.5H), 3.44-3.34 (m, 0.5H), 3.08-2.89 (m, 0.5H), 2.66-2.56 (m, 0.5H)。生成物を、さらに精製することなく次工程でそのまま使用した。
【0215】
実施例14
撹拌中の中間体14A、2−ブロモ−6−フルオロ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン(45mg、0.112mmol)および(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)ボロン酸(26mg、0.146mmol)のジオキサン(1.1mL)およびリン酸三カリウム(2.0M水溶液)(169μl、0.337mmol)溶液をN
2で数分脱気した。なお脱気しながら、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド(7.30mg、0.0112mmol)mmol)を添加した。バイアルを密閉し、90℃で70分加熱し、その時点で反応混合物をLCMSにより分析し、反応が完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 456.0、M+H)。揮発物を減圧下除去し、反応混合物をメタノールで希釈し、0.45μナイロン膜を備えた13mmシリンジフィルターで室温で濾過した。濾液を、次の条件を用いる分取LC/MSで精製した:カラム:XBridge C18、19×200mm、5μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;勾配:20分かけて30〜70%B、次いで100%Bに5分保持;流速:20mL/分。所望の生成物を含むフラクションを合わせ、遠心蒸発により乾燥させた。
【0216】
物質をキラル分離によりさらに精製した。15.5mgサンプルを分割した。フラクション(“ピーク−1”、“ピーク−2”、“ピーク−3”および“ピーク−4”)をMeOH中に集めた。フラクションの立体異性純度は、分取SFCクロマトグラムに基づき、95%より大きいと概算された。分取クロマトグラフィー条件:装置:Berger Prep SFC MGII (LVL-L4021 Lab)。カラム:キラルOD 25×3cm、5μm。流速:85.0mL/分。移動相:85/15 CO
2/MeOH。検出器波長:220nm。サンプル調製および注入体積:2.5mL MeOHに溶解した15.5mgの500μL溶液。
分析的クロマトグラフィー条件:装置:Aurora analytical SFC装置:Aurora analytical SFC(LVL-L4021 Lab)。装置:Aurora analytical SFCカラム:キラルOD 250×4.6mm ID、5μm。流速:2.0mL/分。移動相:85/15 CO
2/MeOH。分離を並行SFC系で実施した。
【0217】
個々のエナンチオマーの収率(絶対立体化学未決定):
3.9mg(9.93%)、エナンチオマー1、最初に溶出するピーク。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.23 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.91-7.89 (m, 1H), 7.87 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.62-7.55 (m, 2H), 7.46 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 6.18 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.48-3.29 (m, 1H), 3.13-2.94 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0218】
2.9mg(7.05%)、エナンチオマー2、二番目に溶出するピーク。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.23 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.91-7.89 (m, 1H), 7.87 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.62-7.55 (m, 2H), 7.46 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 6.18 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.48-3.29 (m, 1H), 3.13-2.94 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0219】
3.5mg(10.24%)、エナンチオマー3、三番目に溶出するピーク。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.26 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.89-7.86 (m, 1H), 7.82 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.62-7.52 (m, 2H), 7.49 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 6.18 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 6.09 (br. s., 1H), 3.86-3.62 (m, 1H), 2.74-2.60 (m, 1H), 1.41 (s, 6H)
【0220】
2.6mg(7.38%)、エナンチオマー4、四番目に溶出するピーク。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.26 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.89-7.86 (m, 1H), 7.82 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.62-7.52 (m, 2H), 7.49 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.30 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 6.18 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 6.09 (br. s., 1H), 3.86-3.62 (m, 1H), 2.74-2.60 (m, 1H), 1.41 (s, 6H)
【0221】
下記表2の実施例化合物は、実施例1に記載の一般法を使用し、2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを、中間体1Aの製造において記載する適切な市販のアルデヒドに置き換え、実施例14に記載の一般法を使用し、(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)ボロン酸を、実施例14の化合物の製造の最終工程で記載するような適切な市販のボロン酸またはボロン酸エステルに置き換えて製造した。ジアステレオマー混合物は‘DM’として示す。エナンチオマーを単離した場合、各々の分析データを、‘e1’、‘e2’、‘e3’および‘e4’として示す。
【0222】
【表4】
【表5】
【0223】
実施例25
2−(4−(8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)フェニル)プロパン−2−オール
【化19】
【0224】
中間体25A:2−ブロモ−6−クロロ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化20】
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.1mL、0.603mmol)を、2−ブロモ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−オール(0.12g、0.301mmol)のPOCl
3(1.7mL、18.08mmol)懸濁液に、室温で添加した。バイアルをN
2で通気し、密閉した。撹拌中の溶液を60℃で75分加熱した。1時間後、反応混合物をLCMSにより分析し、反応は完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 435.9、2ジアステレオマーピーク、M+H)。反応混合物を、減圧下濃縮乾固して、黄褐色−褐色油状物を得た。粗製生成物をCH
2Cl
2に溶解し、CH
2Cl
2中0〜5%メタノールの12分勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(Teledyne-Isco REDISEP(登録商標)Rf 12gカラム)で精製した。収量:90.7mgの黄褐色−褐色固体(72.2%)。LCMS:2ジアステレオマーピーク、各m/z 433.9/435.9 (M+H)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.10 (d, J = 8.4 Hz, 0.50H), 8.08 (d, J = 8.4 Hz, 0.50H), 7.82-7.76 (m, 1H), 7.76-7.67 (m, 1H), 7.55 (dt, J = 12.1, 7.5 Hz, 1H), 7.47 (t*, J = 8.4 Hz, 1H), 6.14 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.05-5.94 (m, 2H), 5.79 (dd, J = 8.7, 6.0 Hz, 2H), 3.79-3.66 (m, 2H)。*未分割ジアステレオマーダブレット。
【0225】
中間体25−B:2−ブロモ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化21】
中間体25A、(2−ブロモ−6−クロロ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン)(90mg、0.217mmol)溶液を、エタノール中のラネイニッケル懸濁液(2.2mL)に添加した。混合物を、H
2充填バルーン下、室温で20時間撹拌し、その時点でLCMSは反応の完了を示した(所望の生成物についてm/z 383.9 w/Br−パターン、M+H)。反応混合物を0.45μナイロン膜を備えた25mmシリンジフィルターで濾過し、濾液を真空下濃縮して、90.2mgの淡黄褐色固体を得た(109%)。LCMS: m/z 382.0 w/Br-パターン(M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.87 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.67-7.51 (m, 3H), 7.41 (br. s., 1H), 6.89 (br. s., 1H), 5.99 (br. s., 1H), 3.27-3.06 (m, 2H), 2.45-2.29 (m, 2H)。粗製生成物をさらに精製することなく次工程で使用した。
【0226】
実施例25
中間体25B(2−ブロモ−8−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン)(35.0mg、92μmol)および(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)ボロン酸(19.8mg、110μmol)のジオキサン(1mL)およびリン酸三カリウム(2.0M水溶液)(140μl、275μmol)をN
2で数分脱気した。なお脱気しながら、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド(1.8mg、2.80μmol)mmol)を添加した。バイアルを密閉し、90℃で撹拌しながら70分加熱した。反応混合物をこの時点でLCMS分析により分析し、不完全であると判断された。さらにボロン酸(9.0mg、0.54当量)を室温で添加し、反応混合物を脱気し、さらに1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド(1.8mg、2.80μmol)を添加し、バイアルを密閉し、撹拌しながら90℃での加熱を30分実施し、その時点で反応をLCMSにより分析し、反応が完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 438.3、M+H)。反応混合物をメタノールで希釈し、0.45μナイロン膜を備えた13mmシリンジフィルターで濾過し、濾液を次の条件下、分取LC/MSで精製した:カラム:XBridge C18、19×200mm、5μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;勾配:19分かけて20〜60%B、次いで100%Bに5分保持;流速:20mL/分。所望の生成物を含むフラクションを合わせ、遠心蒸発により乾燥させた。
【0227】
物質を次の条件の分取LC/MSでさらに精製した:カラム:XBridge C18、19×200mm、5μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;勾配:19分かけて30〜70%B、次いで100%Bに5分保持;流速:20mL/分。所望の生成物を含むフラクションを合わせ、遠心蒸発により乾燥させた。
生成物の収量は17.8mg(44%収率)であった。2回の分析的LC/MS注入を、最終純度決定に使用した。注入1条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。注入2条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。プロトンNMRを、重水素化DMSO中で獲得した。
【0228】
約14.6mgサンプルをキラルクロマトグラフィーにより分割した。フラクション(“ピーク−1”および“ピーク−2”)をMeOH中に集めた。各フラクションの立体異性純度は、分取SFCクロマトグラムに基づき、99.0%より大きいと概算された。
分取クロマトグラフィー条件:装置:Berger Prep SFC MGII (LVL-L4621 Lab)。カラム:Lux Cellulose 4 25×3cm ID、5m。流速:85.0mL/分。移動相:70/30 CO
2/MeOH 検出器波長:220nm サンプル調製および注入体積:2mL MeOH/ACNに溶解した14.6mgの1500μL溶液。分析的クロマトグラフィー条件:装置:Aurora analytical SFC(LVL-L4021 Lab)。カラム:Lux Cellulose 4 250×4.6mm ID、5m。流速:2.0mL/分移動相:70/30 CO
2/MeOH 分離を並行SFC系で実施した。保持時間は、流速の小さな変化によりわずかに変化し得る。
【0229】
個々のエナンチオマーの収率(絶対立体化学未決定):
7.5mg(9.93%)、99%純度、エナンチオマー1。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) d 8.03 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.2 Hz, 3H), 7.59-7.50 (m, 2H), 7.45 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.00 (br. s., 1H), 5.07 (s, 1H), 3.32-3.21 (m, 2H), 3.20-3.07 (m, 1H), 2.48-2.41 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0230】
8.3mg(7.05%)、93%純度、エナンチオマー2。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) d 8.03 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.74 (d, J = 8.2 Hz, 3H), 7.59-7.50 (m, 2H), 7.45 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.00 (br. s., 1H), 5.07 (s, 1H), 3.32-3.21 (m, 2H), 3.20-3.07 (m, 1H), 2.48-2.41 (m, 1H), 1.40 (s, 6H)
【0231】
2回の分析的LC/MS注入を、最終純度決定に使用した。
注入1条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。
注入2条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。
【0232】
下記表3の実施例化合物は、実施例1に記載の一般法を使用し、2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを、中間体1Aの製造において記載する適切なアルデヒドに置き換え、実施例25に記載の一般法を使用し、(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)ボロン酸を、工程25−Cに記載する適切な市販のボロン酸またはボロン酸エステルに置き換えて、製造した。ラセミ混合物は、‘rac’として示す。エナンチオマーを単離した場合、各々の分析データを、‘e1’および‘e2’として示す。
【0233】
【表6】
【表7】
【0234】
実施例36
(R)−2−(5−(8−(2,5−ジメチルフェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)ピリミジン−2−イル)プロパン−2−オール
【化22】
【0235】
中間体36A:(R)−4−((6−ブロモ−3−ニトロピリジン−2−イル)アミノ)−4−(2,5−ジメチルフェニル)ブタン酸
【化23】
炭酸ナトリウム(0.68g、6.39mmol)を、激しく撹拌している2,6−ジブロモ−3−ニトロピリジン(0.50g、1.774mmol)および(R)−4−アミノ−4−(2,5−ジメチルフェニル)ブタン酸HCl(0.48g、1.95mmol)のエタノール(18mL)溶液に、N
2下、室温で7.5時間添加した。数分後、沈殿が生じ、これは時間が経つに連れてより広範となった。この時点でのLCMSは、反応がゆっくり進行したことを示した。反応混合物を次いで、一夜、40℃で撹拌した。翌朝、油浴温度を50℃に上げ、撹拌を9時間続けた。この時点でLCMSによる反応混合物の分析は、反応が不完全であったことを示唆した。さらに酸(22mg、0.05当量)を添加し、50℃での撹拌を16時間続け、加熱を60℃で3時間続け、この時点で反応混合物をLCMSにより分析し、反応が完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 407.9 w/Br−パターン、M+H)。室温に冷却後、揮発物を減圧下除去した。反応混合物を1N HCl(約15mL)で酸性化し、その際いくらか沈殿が生じた。EtOAcを添加し、層を分離し、EtOAc層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、0.78gの油性黄色固体を得た。ヘキサン中0〜100%EtOAcの15分勾配で溶出するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Teledyne-Isco REDISEP(登録商標)Rf 40gカラム)により、0.61gの黄色固体を得た(84%)。LCMS: m/z 409.8 w/Br-パターン(M+H).
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.19 (br. s., 1H), 8.77 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.04 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.46-5.30 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.36-2.28 (m, 2H), 2.23 (s, 3H), 2.27-2.16 (m, 1H), 2.07-1.86 (m, 1H)
【0236】
中間体36B:(R)−1−(3−アミノ−6−ブロモピリジン−2−イル)−5−(2,5−ジメチルフェニル)ピロリジン−2−オン
【化24】
(R)−4−((3−アミノ−6−ブロモピリジン−2−イル)アミノ)−4−(2,5−ジメチルフェニル)ブタン酸(51mg、0.134mmol)、BOP(120mg、0.268mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(904μl、0.535mmol)のDMF(1339μl)溶液を、室温でN
2下、50分撹拌した。この時点でLCMSによる反応混合物の分析後、反応は完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 362.0 w/Br−パターン、M+H)。揮発物を減圧下除去し、EtOAcおよび10%LiCl水溶液を添加し、層を分離し、EtOAc層を10%LiCl水溶液、飽和NaHCO
3水溶液、塩水で洗浄し、有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、0.82gの黄褐色−褐色固体を得た。ヘキサン中0〜100%EtOAcの12分勾配で溶出するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(Teledyne-Isco REDISEP(登録商標)4gカラム)により、31.6mgの黄褐色油状物を得た。油状物をヘキサン上に週末の間保存した。ヘキサンを傾捨し、残存ヘキサンを、減圧下クロマトグラフした生成物から除去した。収量:32.0mgの黄褐色−褐色油状物(65.5%)。LCMS: m/z 362.0 w/Br-パターン(M+H)。生成物を、さらに精製することなく次で使用した。
【0237】
中間体36C:(R)−2−ブロモ−8−(2,5−ジメチルフェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン
【化25】
(R)−1−(3−アミノ−6−ブロモピリジン−2−イル)−5−(2,5−ジメチルフェニル)ピロリジン−2−オン(31.8mg、0.088mmol)の酢酸(1.2mL)溶液と、8.21マイクロリットルの濃H
2SO
4を、80℃で20分加熱した。基質の酢酸溶液は最初は緑色であったが、硫酸を添加直後、黄褐色に変わった。反応を、10分後LCMSで分析し、不完全であると判断された。加熱ブロック温度を120℃に上げ、撹拌を45分続けた。この時点で反応混合物をLCMSにより分析し、反応完了したと判断された(所望の生成物についてm/z 242.0 w/Br−パターン、M+H)。反応混合物を高真空下、濃縮乾固した。EtOAcおよび飽和NaHCO
3水溶液を添加し、層を分離し、EtOAc層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、14.3mgの黄褐色油状物を得た(47.3%)。LCMS: m/z 342.0 w/Br-パターン(M+H)。粗製生成物を、そのまま次工程で使用した。
【0238】
実施例36
(R)−2−ブロモ−8−(2,5−ジメチルフェニル)−7,8−ジヒドロ−6H−ピロロ[2’,1’:2,3]イミダゾ[4,5−b]ピリジン(13.6mg、0.040mmol)および2−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル)プロパン−2−オール(12.6mg、0.048mmol)のジオキサン(0.4mL)およびリン酸三カリウム(2.0M水溶液)(54.0μl、0.108mmol)溶液をN
2で数分脱気した。なお脱気しながら、1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド(2.6mg、3.97μmol)を添加した。バイアルを密閉し、90℃で1時間/15分加熱した。この時点で反応をLCMSにより分析し、不完全であると判断された。さらにボロン酸(6.3mg、0.60当量)を室温で添加し、脱気後、さらに1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロライド(2.6mg、3.97μmol)も添加した。バイアルを密閉し、90℃で45分加熱した。この時点で反応混合物をLCMSにより分析し、最初の分析から変化が観察されなかったため、反応は完了したと判断した。主成分は所望の生成物であった(m/z 400.1、M+H)。反応混合物を冷却し、メタノールで希釈し、0.45μナイロン膜を備えた13mmシリンジフィルターで濾過し、濾液を次の条件下に精製した:
カラム:XBridge C18、19×200mm、5μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;勾配:19分かけて20〜60%B、次いで100%Bで4分保持;流速:20mL/分。所望の生成物を含むフラクションを合わせ、遠心蒸発により乾燥させた。
【0239】
生成物の収量は9.6mgであり、LCMSによるその概算純度は97%であった。2回の分析的LC/MS注入を、最終純度決定に使用した。
注入1条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:10mM酢酸アンモニウム含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。
注入2条件:カラム:Waters Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;移動相B:95:5アセトニトリル:0.1%トリフルオロ酢酸含有水;温度:50℃;勾配:3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで0.75分保持;流速:1.0mL/分;検出:220nmでのUV。
【0240】
LCMS、精製生成物:m/z 400.1 (M+H), 799.2 (2M+H).
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 9.21 (s, 2H), 8.16 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.02 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.70 (s, 1H), 6.03-5.88 (m, 1H), 3.42-3.32 (m, 1H), 3.30-3.20 (m, 2H), 3.19-3.12 (m, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.50 (s, 6H)
【0241】
下記表4の実施例化合物は、実施例36に記載の一般法を使用し、2−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル)プロパン−2−オールを、実施例36の化合物の製造の最終工程で記載するような適切な市販のボロン酸またはボロン酸エステルに置き換えて製造した。
【0242】
【表8】
【0243】
生物学的アッセイ
本発明の化合物の薬理学的性質を、多数の生物学的アッセイにより確認し得る。次の例示的生物学的アッセイを、本発明の化合物を用いて実施している。
【0244】
TNFまたはCD40L誘発HEK−Blueアッセイ
DMSO中連続希釈した試験化合物を、アッセイプレート(Labcyte, Cat. #LP-0200)に、0.004μM〜25μM範囲の最終濃度でプレーティングした。アッセイ緩衝液[DMEM、4.5g/lグルコース(Gibco, Cat. 21063-029)、10%FBS(Sigma、F4135)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン(Gibco, Cat. 15140-122)、1%Anti-Anti(Gibco, Cat. 15240-112)および2mM L−グルタミン(Gibco, Cat. 25030-081)]中のTNFα(最終濃度0.5ng/ml)またはCD40L(最終濃度30ng/ml)を、次いでアッセイプレートに添加した。37℃および5%CO
2での30分プレインキュベーション後、NF−κB駆動分泌型アルカリホスファターゼレポーター遺伝子を含むHEK−Blue−CD40L細胞(InvivoGen, Cat. Code hkb-cd40)を、20,000細胞/ウェル密度でアッセイプレートに播種した。このプレートを、18時間、37℃および5%CO
2でインキュベートした。分泌型アルカリホスファターゼ発現を、製造業者の明細に従いQUANTI-Blue(InvivoGen, Cat. Code rep-qb1)を使用して測定し、アッセイプレートをPerkinElmer Envisionで620nmで読んだ。
【0245】
一定範囲濃度の試験化合物の阻害データを、試験化合物の阻害パーセンテージとしてプロットした(100%=最大阻害)。IC
50値を、背景に対して補正後に決定し[(サンプル読取値−低対照平均/(高対照平均−低対照平均)]、ここで、低対照は刺激非存在下のDMSOであり、高対照は刺激存在下のDMSOである。IC
50は、50%阻害を生じる試験化合物の濃度として定義し、データに適合させるための4パラメータロジスティック方程式を使用して定量化した。
【0246】
表5は、本発明の実施例1〜40の化合物について、TNF誘発HEK−Blueアッセイにおいて測定したIC
50値を記載する。表5における結果は、“A”は、1μM未満のIC
50値を表し、“B”は1μM〜10μM未満の範囲のIC
50値を表し、“C”は10μM〜25μMの範囲のIC
50値を表すとして記載する。実施例1〜40により例示される本発明の化合物は、TNF誘発HEK−Blueアッセイで測定して、25μM以下のIC
50値を示した。
【表9】
【表10】