(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ライナは、窒化ケイ素、炭窒化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または酸化ハフニウムのうちの1種または複数種を含む共形ライナである、請求項2に記載の方法。
前記第1の導電線を露出させるために、前記第1の開口を通して前記第2の絶縁層をエッチングした後で、前記ライナを除去することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
前記ハードマスクを形成することが、前記第2の絶縁層上にハードマスク材料を堆積させ、トレンチリソグラフィによって前記ハードマスクをパターニングして、前記第1の開口を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
前記ハードマスク上に前記フォトレジストを形成することは、前記第1の開口に露出した前記ハードマスクと前記第2の絶縁層上に、フォトレジスト材料の共形層を堆積させて、前記フォトレジスト内に前記第2の開口をリソグラフィでパターニングすることを含む、請求項1に記載の方法。
前記第2の導電性材料を堆積させることは、前記ビア内と、前記第2の絶縁層の上端面上とに前記第2の導電性材料を堆積させて、前記第2の導電性材料の余剰部分を形成し、次いで、前記第2の絶縁層の前記上端面から、前記第2の導電性材料を除去することを含む、請求項11に記載の方法。
前記共形ライナは、窒化ケイ素、炭窒化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、または酸化ハフニウムのうちの1種または複数種を含む、請求項13に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載されている構成または処理ステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施または実行することができる。
【0012】
本明細書で使用される「基板」とは、製造プロセス中に薄膜処理(film processing)がその上で行われる、基板上に形成された、任意の基板または材料表面を指す。例えば、処理を行うことができる基板表面としては、材料、例えば、ケイ素、酸化ケイ素、歪みケイ素(strained silicon)、シリコンオンインシュレータ(SOI)、炭素ドープケイ素酸化物、アモルファスケイ素、ドープドケイ素、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガラス、サファイア、ならびに用途に応じて、金属、金属窒化物、金属合金、および他の導電性材料などの任意の他の金属を挙げることができる。基板としては、限定なしで、半導体ウェハが挙げられる。 基板は、基板表面を研磨、エッチング、還元、酸化、水酸化、焼鈍および/または焼成するための、前処理工程に供してもよい。本開示では、開示された薄膜処理ステップのいずれも、基板自体の表面上での直接的な薄膜処理に加えて、以下でより詳細に開示されるように、基板上に形成された下層に対して実行してもよく、「基板表面」という用語には、文脈が示すように、そのような下層を含めることを意図している。したがって、例えば、薄膜/層または部分的な薄膜/層が基板表面上に堆積されている場合、新たに堆積された薄膜/層の露出面が基板表面となる。
【0013】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるとき、用語「前駆体」、「反応物」、「反応性ガス」などは、基板表面と反応することができる任意のガス種を指して、同義で使用される。
【0014】
完全自己整合ビアを提供するための方法および装置について説明する。実施形態によっては、基板上の第1の絶縁層上に第1の方向に沿って延びる一組の第1の導電線を含む、第1のメタライゼーション層が形成される。第2の絶縁層が、第1の絶縁層上に形成される。第1のメタライゼーション層の上の第2の絶縁層上に一組の第2の導電線を含む、第2のメタライゼーション層が形成される。第2の導電線の組は、第2の方向に沿って延びる。第1のメタライゼーション層と第2のメタライゼーション層との間に、ビアが形成される。ビアは、第1の導電線のうちの1本に向かう第2の方向に沿って自己整合される。ビアは、以下でさらに詳細に説明されるように、第2の導電線のうちの1本に向かう第1の方向に沿って自己整合される。実施形態によっては、第1の方向と第2の方向はある角度で互いに交差する。実施形態によっては、第1の方向と第2の方向は互いに実質的に直交している。実施形態によっては、完全自己整合ビアは、下部および上部メタライゼーション層内の導電線に向かう、少なくとも2つの方向に沿って自己整合されているビアである。
【0015】
本開示の1つまたは複数の実施形態は、ビア不整合問題を有利に解消し、誤った金属線への電気的な短絡を回避する。完全自己整合ビアは、従来型ビアに対して、より低いビア抵抗と容量の便益をもたらす。自己整合ビアの実施形態は、実質的に誤差のない、ビアとメタライゼーション層の導電線との間の完全な整合をもたらし、有利にはデバイス歩留まりを向上させ、かつ/またはデバイスコストを低減する。
【0016】
以下の説明では、本開示の1つまたは複数の実施形態の完全な理解をもたらすために、具体的な材料、化学的性質、要素の寸法などのような、多数の具体的な詳細が述べられる。しかしながら、本開示の1つまたは複数の実施形態は、これらの具体的な詳細なしでも実施できることは、当業者には明らかであろう。他の例では、半導体製造プロセス、技術、材料、機器などは、この説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細には説明していない。当業者であれば、含まれる説明により、過度の実験をすることなく適切な機能を実現することができるだろう。
【0017】
本開示の特定の例示的な実施形態が添付の図面に記載され示されているが、そのような実施形態は単なる例示であり、本開示を限定しないこと、および当業者であれば修正形態を思い付くことができるので、本開示は、図示して説明される特定の構造および配置に限定されないことを理解すべきである。
【0018】
明細書全体を通して「一実施形態」、「別の実施形態」、または「実施形態」と言及することは、その実施形態に関して説明した特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な箇所における「一実施形態において」または「実施形態において」という句の出現は、必ずしもすべてが本開示の同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意適切な方法で組合せることができる。
【0019】
さらに、発明の態様は、本開示の単一の開示された実施形態の全ての特徴よりも少ない範囲にある。したがって、詳細な説明に続く特許請求の範囲は、この詳細な説明に明示的に組み込まれており、各請求項は、この開示の別々の実施形態としてそれ自体に基づいている。本開示をいくつかの実施形態について説明してきたが、当業者であれば、本開示が説明した実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内で修正および変更を加えて実施できることを認識するであろう。したがって説明は、限定的ではなく、説明的なものとみなすべきである。
【0020】
本開示の1つまたは複数の実施形態による例示的な工程を
図1A〜
図24Bに示す。図のそれぞれは、A図(例えば、
図1A)とB図(例えば、
図1B)に分割されている。各図に対するA図は、デバイスの一部分の側面図である。B図は、対応するA図に示されたデバイスの一部分の上面図であって、A図がその上に示されている横断面線A−A’を示している。
【0021】
図1Aおよび
図1Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、完全自己整合ビアをもたらすための電子デバイス構造の横断面
図100および上面
図110をそれぞれ示す。横断面
図100は、
図1Aに示されるように、軸線A−A’に沿っている。下部メタライゼーション層(Mx)は、
図1Aおよび
図1Bに示すように、基板101上の第1の絶縁層102上のX軸(方向)121に沿って延びる、一組の第1の導電線103を含む。
図1Bに示すように、X軸(方向)121は、角度123でY軸(方向)122と交差する。実施形態によっては、角度123は約90度である。別の実施形態では、角度123は90度以外の角度である。
図1Aに示す座標軸は、A図のそれぞれに対する座標軸を表わしている。同様にして、
図1Bに示す座標は、B図のそれぞれに対する座標軸を表わしている。
図1Aの座標軸は、Y軸(方向122)およびZ軸(方向124)を示す。Z軸(方向124)に沿って変位する成分は、上方または下方、または同様に呼んでもよい。しかしながら、これは単に説明を目的としたものであり、当業者は、電子デバイス構造が任意の向きにできることを認識するであろう。
【0022】
第1の絶縁層102はトレンチ104を含む。トレンチ104は底部および側壁を有する。底部および側壁は、第1の絶縁層102によって境界を定められている。第1の導電線103は、第1の絶縁層102内に形成されたトレンチ104内に堆積される。
【0023】
一実施形態では、基板101は半導体材料、例えば、ケイ素(Si)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)、ケイ素ゲルマニウム(SiGe)、ヒ化ガリウム(GaAs)、InP、GaAs、InGaAs、InAlAs、その他の半導体材料、またはそれらの任意の組合せを含む。一実施形態では、基板101は、バルク下部基板(bulk lower substrate)、中間絶縁層、および上端単結晶層(top monocrystalline layer)を含む、セミコンダクタ・オン・アイソレータ(SOI)基板である。上端単結晶層には、上に挙げた任意の材料、例えばケイ素を含めることができる。様々な実施形態において、基板は、例えば、有機物、セラミック、ガラス、または半導体の基板とすることができる。基板を形成することができる材料のいくつかの例がここに記載されているが、受動的および能動的な電子デバイス(例えば、トランジスタ、メモリ、コンデンサ、インダクタ、抵抗器、スイッチ、集積回路、増幅器、光電子デバイス、または他の任意の電子デバイス)の基礎となることができる任意の材料が、本開示の趣旨と範囲内に含まれる。
【0024】
実施形態によっては、基板101は、集積回路用の1つまたは複数のメタライゼーション相互接続層を含む。少なくともいくつかの実施形態においては、基板101は、メタライゼーション層を接続するように構成された相互接続、例えばビアを含む。少なくともいくつかの実施形態においては、基板101は、電子デバイス、例えば、トランジスタ、メモリ、コンデンサ、抵抗器、光電子デバイス、スイッチ、および電気絶縁層、例えば層間誘電体、トレンチ絶縁層、または電子デバイス製造の当業者に知られている他の任意の絶縁層によって離隔されている、他の任意の能動的および受動的な電子デバイスを含む。実施形態によっては、基板は、基板101と基板101の上の1つまたは複数の層との間の格子不一致を吸収し、格子転位および欠陥を閉じ込めるための1つまたは複数のバッファ層を含む。
【0025】
第1の絶縁層102は、隣接するデバイスを絶縁して漏洩を防止するのに適した任意の材料とすることができる。実施形態によっては、電気絶縁層102は、酸化物層、例えば、二酸化ケイ素、または電子デバイスの設計によって決定される他の任意の電気絶縁層である。実施形態によっては、第1の絶縁層102は、層間誘電体(ILD:interlayer dielectric)を含む。実施形態によっては、第1の絶縁層102は、それらに限定はされないが、例えば、二酸化ケイ素、酸化ケイ素、炭素ドープ酸化物(CDO:carbon doped oxide)、例えば、炭素ドープ二酸化ケイ素、多孔質二酸化ケイ素、窒化ケイ素、またはそれらの任意の組合せなどの材料を含む、低k誘電体(low-k dielectric)である。
【0026】
実施形態によっては、第1の絶縁層102は、5未満のk値を有する誘電材料を含む。実施形態によっては、第1の絶縁層102は、2未満のk値を有する誘電材料を含む。実施形態によっては、第1の絶縁層102は、窒化物、酸化物、ポリマー、ホスホシリケートガラス、フルオロシリケート(SiOF)ガラス、有機シリケートガラス(SiOCH)、電子デバイス設計によって決定される他の電気絶縁層、またはそれらの任意の組合せを含む。実施形態によっては、第1の絶縁層102は、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン(BCB)、およびWPRシリーズ材料などの感光性材料、またはスピンオングラスを含めてもよい。
【0027】
実施形態によっては、第1の絶縁層102は、基板101上の他の金属線から1つの金属線を絶縁するための、低k層間誘電体である。実施形態によっては、第1の絶縁層102の厚さは、約10ナノメートル(nm)から約2ミクロン(μm)までの、およその範囲内にある。
【0028】
一実施形態では、第1の絶縁層102は、それに限定はされないが、化学蒸着(「CVD」)、物理蒸着(「PVD」)、分子線エピタキシー(「MBE」)、有機金属化学気相成長(「MOCVD」)、原子層堆積(「ALD」)、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他の絶縁性堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。
【0029】
実施形態によっては、第1の導電線103(すなわち金属線)を含む下部メタライゼーション層Mxは、電子デバイスのバックエンドメタライゼーションの一部である。実施形態によっては、マイクロ電子デバイス製造の当業者に公知の1つまたは複数のパターニングおよびエッチング技術を用いて、ハードマスクを使用して第1の絶縁層102をパターニングおよびエッチングして、トレンチ104を形成する。実施形態によっては、第1の絶縁層102内のトレンチのサイズは、プロセスの後段で形成される導電線のサイズによって決まる。
【0030】
実施形態によっては、第1の導電線103を形成することは、導電性材料の層でトレンチ104を充填することを伴う。実施形態によっては、ベース層(図示せず)が最初にトレンチ104の内部側壁および底部に堆積され、次に導電層がベース層上に堆積される。実施形態によっては、ベース層は、導電性バリア層(図示せず)上に堆積された導電性シード層(図示せず)を含む。シード層には銅を含めることができ、導電性バリア層には、アルミニウム、チタン、タンタル、窒化タンタル、および類似の金属を含めることができる。導電性バリア層は、シード層、例えば、銅から第1の絶縁層102中への導電性材料の拡散を防ぐのに使用することができる。さらに、導電性バリア層は、シード層(例えば銅)に接着力を与えるのに使用することができる。
【0031】
実施形態によっては、ベース層を形成するために、導電性バリア層がトレンチ104の側壁および底部に堆積され、次いでシード層が導電性バリア層上に堆積される。別の実施形態では、導電性ベース層は、トレンチ104の側壁および底部に直接堆積される、シード層を含む。導電性バリア層およびシード層のそれぞれは、半導体製造の当業者に知られている任意の薄膜堆積技術、例えばスパッタリング、ブランケット堆積(blanket deposition)などを使用して堆積させることができる。実施形態によっては、導電性バリア層およびシード層のそれぞれは、約1nmから約100nmのおよその範囲内の厚さを有する。実施形態によっては、バリア層は、下の金属層への導電性を確立するためにエッチングされた薄い誘電体としてもよい。実施形態によっては、バリア層は、すべて省略して、銅線の適当なドーピングを使用して、「自己形成バリア」を作製してもよい。
【0032】
実施形態によっては、第1の導電線103(例えば、銅)は、電気めっきプロセスによって、銅のベース層のシード層上に堆積される。実施形態によっては、導電層は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている、ダマシンプロセスを使用してトレンチ104内に堆積される。実施形態によっては、導電層は、これらに限定はされないが、電気めっき、無電解、CVD、PVD、MBE、MOCVD、ALD、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者には知られている他の堆積技術などの、選択的堆積技術を用いて、トレンチ104内のシード層上に堆積される。
【0033】
実施形態によっては、第1の導電線103のための導電層用の材料の選択は、シード層用の材料の選択を決定する。例えば、第1の導電線103の材料が銅を含む場合、シード層の材料も銅を含む。実施形態によっては、第1の導電線103は、金属、例えば、銅(Cu)、ルテニウム(Ru)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉛(Pd)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)またはそれらの任意の組合せを含む。
【0034】
メタライゼーション層Mxの第1の導電線103用に使用することができる適切な導電性材料としては、それらに限定はされないが、金属、例えば、銅、タンタル、タングステン、ルテニウム、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、アルミニウム、銀、スズ、鉛、金属合金、金属炭化物、例えば、炭化ハフニウム、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化アルミニウム、他の導電性材料、またはそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0035】
実施形態によっては、マイクロ電子デバイス製造の分野における当業者に知られている化学機械研磨(CMP:chemical-mechanical polishing)技術を使用して、導電層およびベース層の一部を除去して第1の導電線103の上端部分を第1の絶縁層102の上端部分と平らにする。
【0036】
非限定的な一例では、Z軸方向124に沿った第1の導電線103の厚さは、約10nmから約1000nmのおよその範囲内にある。実施形態によっては、第1の導電線103の厚さは、約20nmから約200nmの範囲内である。非限定的な一例では、第1の導電線103の幅は、約5nmから約500nmの範囲内である。非限定的な一例では、隣接する第1の導電線103間の間隔(ピッチ)は、約2nmから約500nmの範囲内である。実施形態によっては、隣接する第1の導電線103間の間隔(ピッチ)は、約5nmから約50nmの範囲内にある。
【0037】
実施形態によっては、下部メタライゼーション層Mxは他のメタライゼーション層(図示せず)に接続するように構成される。一実施形態では、メタライゼーション層Mxは、電子デバイス、例えばトランジスタ、メモリ、コンデンサ、抵抗器、光電子デバイス、スイッチ、ならびに電気絶縁層、例えば、層間誘電体、トレンチ絶縁層、または電子デバイス製造の当業者に知られている他の任意の絶縁層によって離隔されている任意の他の能動的および受動的な電子デバイスに電気的接触をもたらすように構成される。
【0038】
図2Aは、1つまたは複数の実施形態に従って第1の導電線103が凹設された後の、
図1Aの
図100と類似する
図200である。
図2Bは、一実施形態により、第1の導電線103が凹設された後の、
図1Bと類似する
図210である。第1の導電線103は、所定の凹み深さまで凹設されて、凹設された第1の導電線201を形成する。
図2Aおよび
図2Bに示すように、絶縁層102にトレンチ202が形成されている。各トレンチ202は、絶縁層102の一部である側壁204と、凹設された第1の導電線201の上端面203である底部とを有する。
【0039】
実施形態によっては、トレンチ202の深さ(すなわち、Z軸に沿った)は、約5nmから約500nmの範囲内、または約10nmから約250nmの範囲内、または約15nmから約200nmの範囲内、または約20nmから約100nmの範囲内である。実施形態によっては、凹設された第1の導電線201は、凹設前の第1の導電線103の初期高さの約10%から約90%の範囲内である高さ(すなわち、Z軸に沿った)を有する。実施形態によっては、凹設された第1の導電線201は、凹設前の第1の導電線103の初期高さの約20%から約80%の範囲内、または約30%から約70%の範囲内、または約40%から約60%の範囲内、または約50%の高さを有する。実施形態によっては、第1の導電線103は、電子デバイス製造の当業者に知られているウェットエッチング、ドライエッチング、またはそれらの組合せ技術のうちの1つまたは複数を用いて凹設される。
【0040】
実施形態によっては、第1の絶縁層102上に形成された、第1の導電線201は、流動性酸化ケイ素(f−SiO)または超低k誘電材料のうちの1種または複数種を含む。いくつかの実施形態の第1の導電線201は、超低k誘電材料を損傷することなく、選択的に凹設される。実施形態によっては、第1の導電線201は平坦な上端面203を維持しながら凹設される。このように使用されるとき、用語「平坦」は、側壁204に隣接する上端面203の縁部が、上端面203の中心に対して、第1の導電線201が凹設される深さの10%、5%または2%を超えて、高さが変化しないことを意味する。
【0041】
図3Aおよび
図3Bは、それぞれ、一実施形態によりライナ301が凹設された導電線201上に堆積された後の、
図2Aに類似する
図300および
図2Bに類似する
図310である。ライナ301は、
図3に示すように、トレンチ202の底部上と側壁上に堆積される。ライナ301は、任意選択要素であり、本開示のすべての実施形態に組み入れなくてもよい。
図3Aおよび3Bに示す実施形態において、ライナ301は、(後述するように)第2の絶縁層を堆積させる前に、凹設された第1の導電線201と、第1の絶縁層102の上に堆積される。ライナ301無しで実施される、当該方法の別の実施形態について以下に記述する。
【0042】
実施形態によっては、第1の導電線201が、後のプロセスにおいて(例えば、タングステン堆積中、または他のプロセス中に)性質を変えるのを防護するために、ライナ301が堆積される。実施形態によっては、ライナ301は、導電性ライナである。別の実施形態によっては、ライナ301は、非導電性ライナである。実施形態によっては、ライナ301が非導電性ライナである場合に、ライナ301は、以下にさらに詳細に記述するように、後でプロセスにおいて除去される。実施形態によっては、ライナは、第1の導電線201の低k誘電体(超低k誘電体を含む)への露出を回避するのを助け、かつ/または自己誘導ビアエッチングのためのエッチング停止層としての役割を果たす。
【0043】
ライナ301は、例えば、第1の導電線201、第1の絶縁層102、およびそれに続く第2の絶縁層401の組成に応じて、任意の適切な材料とすることができる。実施形態によっては、ライナ301は誘電材料である。実施形態によっては、ライナ301は、窒化チタン(TiN)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、炭窒化ケイ素(SiCN)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(SiN)、酸化アルミニウム(AlO)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化チタン(TiO)のうちの1種または複数種を含む。当業者は、様々な薄膜に対する化学式が非化学量論的であることを認識するであろう。例えば、酸化ハフニウム薄膜はHfOで表わされ、これは、単に、薄膜がハフニウムと酸素を含み、それらの元素の化学量論的な量ではないことを意味している。実施形態によっては、式の元素のそれぞれは、原子ベースで約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%以上の量で存在する。一実施形態では、ライナ301は、約0.5nmから約10nmの範囲内の厚さに堆積される。
【0044】
一実施形態において、ライナ301は、原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)技術を使用して堆積される。実施形態によっては、ライナ301は、これらに限定されないが、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、またはマイクロエレクトロニクスデバイス製造の当業者に知られている他のライナ堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。実施形態によっては、ライナ301は共形薄膜(conformal film)として堆積される。このように使用されるとき、用語「共形(conformal)」は、トレンチ202の側壁204または導電線201の上端面203上の任意の点におけるライナ301の厚さが、ライナ301の平均厚さに対して±10%、±5%、±2%または±1%を超えて変化しないことを意味する。
【0045】
図4Aおよび
図4Bは、それぞれ、一実施形態により、第2の絶縁層401がライナ301上に堆積された後の、
図3Aに類似する
図400および
図3Bに類似する
図410である。第2の絶縁層401は、その上にライナ301を有して、トレンチ202内に凹設された第1の導電線201によって形成されたギャップを充填する、ギャップ充填層として堆積される。第2の絶縁層401が堆積されて、その結果として第1の絶縁層102の上のライナ301の上に余剰部分(overburden)402が形成される。余剰部分は任意好適な厚さとすることができ、後続の工程で除去してもよい。実施形態によっては、余剰部分は既知の量であり、
図5A〜6Bで後述されるプロセスによっては除去されない。
【0046】
第2の絶縁層401は、低k誘電材料である。実施形態によっては、第2の絶縁層401は、流動性シリコンオキシカーバイド(f−SiOC)薄膜または低kギャップ充填薄膜を含む。実施形態によっては、第2の絶縁層401は、それらに限定はされないが、ALD、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他のライナ堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。
【0047】
図5Aおよび
図5Bは、それぞれ、一実施形態により第2の絶縁層401の一部分が除去されて、ライナ301の上端部分302を露出させた後の、
図4Aに類似する
図500および
図4Bに類似する
図510である。実施形態によっては、平坦化プロセス(planarization process)はライナ301で停止し、第2の絶縁層401の上端面403を、ライナ301の上端部分302と実質的に同一平面上に残す。ライナ301が存在する、図示の実施形態では、平坦化プロセスは、ライナ301を通して第1の絶縁層102を露出させない。第2の絶縁層401は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている化学機械研磨(CMP)技術の1つを用いて除去することができる。
【0048】
図6Aおよび
図6Bは、それぞれ、追加の第2の絶縁層601が、平坦化された第2の絶縁層401およびライナ301の上に堆積された後の、
図5Aに類似する
図600および
図5Bに類似する
図610である。追加の第2の絶縁層601は、第2の絶縁層401と同組成とするか、または異なる組成とすることができる。これらの図に示された実施形態において、追加の第2の絶縁層601は、第2の絶縁層401と同じ材料であり、ライナ301のギャップ内の第2の絶縁層401と追加の第2の絶縁層601との組合せはシームレス層を形成し、第2の絶縁層601と呼ばれる。
【0049】
第2の絶縁層601は、ライナ301の上に厚さTの第2の絶縁層601が存在するように形成される。実施形態によっては、第2の絶縁層の厚さは、デュアルダマシン構造における後のトレンチ深さで使用されるのとほぼ同じ厚さである。
【0050】
実施形態によっては、第2の絶縁層601は、流動性酸化ケイ素(f−SiO)層の1層または複数層を含む。少なくともいくつかの実施形態においては、第2の絶縁層601は、酸化物層、例えば、二酸化ケイ素層、または電子デバイス設計によって決定される他の任意の電気絶縁層を含む。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、層間誘電体(ILD)である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、これらに限定はされないが、例えば、二酸化ケイ素、酸化ケイ素、炭素系材料、例えば、多孔質炭素膜、炭素ドープ酸化物(CDO)、例えば、炭素ドープ二酸化ケイ素、多孔質二酸化ケイ素、多孔質SiOCH(porous silicon oxide carbide hydride)、窒化ケイ素、またはそれらの任意の組合せなどの材料を含む、低k誘電体である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、3未満のk値を有する誘電材料である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、約2.2から約2.7までのおよその範囲内のk値を有する誘電材料である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、2未満のk値を有する誘電材料を含む。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、絶縁層102について上述した絶縁層のうちの1つを表わす。
【0051】
実施形態によっては、第2の絶縁層601は、1つの導電線201を隣接する導電線201から絶縁するための、低k層間誘電体である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、これらに限定はされないが、CVD、スピンオン、ALD、PVD、MBE、MOCVD、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他の低k絶縁層堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。
【0052】
図7Aおよび
図7Bは、それぞれ、一実施形態によりハードマスク701が第2の絶縁層601上に形成された後の、
図6Aに類似する
図700および
図6Bに類似する
図710である。実施形態によっては、ハードマスク701はメタライゼーション層ハードマスクである。実施形態によっては、ハードマスク701は、Z軸において第1の導電線201のうちの1本の上に位置整合されている、第1の開口702を有する。実施形態によっては、ハードマスク701材料を第2の絶縁層601上に堆積させ、トレンチリソグラフィを使用してハードマスク701をパターニングして、1つまたは複数の第1の開口702を形成する。
【0053】
ハードマスク701における第1の開口702の寸法および形状は、形成されている電子デバイス構造の構成に応じて変わり得る。 実施形態によっては、第1の開口702は、第1の開口702と位置整合された第1の導電線201よりも幅が広い。
【0054】
ハードマスク701は、これらに限定されないが、窒化チタン、炭化タングステン、またはホウ炭化タングステン(tungsten borocarbide)を含む、任意好適な材料とすることができる。実施形態によっては、ハードマスク701は、カーボンハードマスク層、金属酸化物ハードマスク層、金属窒化物ハードマスク層、窒化ケイ素ハードマスク層、酸化ケイ素ハードマスク層、炭化物ハードマスク層、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他のハードマスク層である。実施形態によっては、ハードマスク701は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数のハードマスクパターニング技法を使用して形成される。
【0055】
図8Aおよび
図8Bは、それぞれ、フォトレジスト801がハードマスク701上に形成された後の、
図7Aに類似する
図800、および
図7Bに類似する
図810である。フォトレジスト801は、第2の開口802が第1の導電線201のうちの1本の上に形成されるように、第1の開口702と位置整合された第2の開口802を含む。
【0056】
実施形態によっては、ハードマスク701上にフォトレジスト801を形成することは、選択的堆積プロセスを含み、この場合に、フォトレジスト801材料は、実質的にハードマスク701上にのみ堆積され、第1開口702を通して露出する第2絶縁層601上には堆積されない。実施形態によっては、フォトレジスト801は、ハードマスク701上にフォトレジスト材料の共形層として形成され、第2の絶縁層601は、リソグラフィパターニングによって、第1の開口702および第2の開口802を通して露出する。第2の開口802のサイズは、第1の開口702のサイズと同じでも、異なっていてもよい。図に示す実施形態では、フォトレジスト801は、第1の開口702の側面が覆われて、より小さい第2の開口802が形成されるように、ハードマスク701上に選択的に堆積される。実施形態によっては、第2の開口802のサイズおよび寸法は、第2の開口802がそれと位置整合されている第1の導電線201の幅よりも大きい。
【0057】
実施形態によっては、フォトレジスト801は、底部反射防止コーティング(BARC:bottom anti-reflective coating)層を含む。実施形態によっては、フォトレジスト801は、それらに限定はされないが、CVD、PVD、MBE、PECVD、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造当業者に知られている他の絶縁層堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。実施形態によっては、第2の開口802は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られているパターニングおよびエッチング技術の1つまたは複数を用いて形成される。
【0058】
図9Aおよび
図9Bは、それぞれ、第2の絶縁層601が、第2の開口802を通して部分的にエッチングされて開口901を形成した後の、
図8Aに類似する
図900、および
図8Bに類似する
図910である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、第2の開口802を通して選択的にエッチングされて、一実施形態による開口901を形成する。実施形態によっては、第2の絶縁層601の一部分を除去するために使用されるエッチングプロセスは、ライナ301または第1の絶縁層102のうちの1つまたは複数に比べ、第2の絶縁層601に対して選択的である。
【0059】
図10Aおよび
図10Bは、それぞれ、フォトレジスト801を除去して第2の絶縁層601上に第1の開口702を有するハードマスク701を残した後の、
図9Aに類似する
図1000、および
図9Bに類似する
図1010である。第2の開口802が第1の開口702よりも小さかった、図示の実施形態では、フォトレジスト801を除去すると、第2の絶縁層601の上端面1001が露出する。第1の開口702と第2の開口802が同じサイズである実施形態では、第2の絶縁層601の上端面1001は露出しない。
【0060】
実施形態によっては、フォトレジスト801を除去することは、ハードマスク701および第2の絶縁層601に比べ、フォトレジスト801に対して選択的であるプロセスを含む。実施形態によっては、フォトレジスト801は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数の除去技術を用いて除去される。
【0061】
図11Aおよび
図11Bは、それぞれ、第1の開口702を通して第2の絶縁層601をエッチングしてトレンチ1101を形成した後の、
図10Aに類似する
図1100、および
図10Bに類似する
図1110である。いくつかの実施形態のエッチングプロセスは、ライナ301または第1の絶縁層102に比べ、第2の絶縁材料601に対して選択的であり、その結果としてエッチングプロセスはライナ301で停止する。図示の実施形態では、第1の開口702を介する等方性エッチングプロセスは、第1の開口702と位置整合された第1の導電線201の上端1102上のライナ301と、第1の導電線201に隣接する第1の絶縁層102の上端1103上のライナ301とを露出させる。実施形態によっては、第2の絶縁層601をエッチングすることは、自己誘導プロセスであり、第1の導電線201のうちの1本と位置整合された凹みトレンチ1101に閉じ込められる。実施形態によっては、第2の絶縁層601をエッチングすることは、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数の除去技術を用いて達成される。
【0062】
図12Aおよび12Bは、それぞれ、トレンチ1101を通して、露出したライナ301を除去してビア1201を形成した後の、
図11Aに類似する
図1200、および
図11Bに類似する
図1210である。ライナ301は、第1の開口702を通して第2の絶縁層601を貫通してエッチングした後に除去されて、第1の開口702と、ビア1201の側壁1203とに位置整合された、第1の導電線201の上端面203を露出させる。実施形態によっては、ライナ301を除去することは、第2の絶縁層601、第1の絶縁層102、および第1の導電線201に比べ、ライナ301に対して選択的である、選択的エッチングプロセスを含む。実施形態によっては、ライナ301は、乾式除去プロセスまたは湿式除去プロセスのうちの1つまたは複数によって除去される。ライナ301を除去すると、さらなる処理のための限界寸法(すなわち露出した第1の導電線201の上方のビアの幅)が増大する。実施形態によっては、ライナ301は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数の除去技術を用いて除去される。
【0063】
図13Aおよび
図13Bは、それぞれ、第2の絶縁層601からハードマスク701を除去した後の、
図12Aに類似する
図1300、および
図12Bに類似する
図1310である。ハードマスク701を除去すると、第1の導電線201の上端面203、および隣接する第1の絶縁層102の上端面1202を備える、ビア1201が残る。ハードマスク701の除去は、第1の導電線201、第1の絶縁層102、および第2の絶縁層601に比べ、ハードマスク701に対して選択的なプロセスを使用して行うことができる。実施形態によっては、プロセスが、第1の絶縁層102、第2の絶縁層601、および第1の導電線201に比べ、ハードマスク701およびライナ301に対して選択的となるように、ハードマスク701の除去は、ライナ301の除去と同時に行われる。実施形態によっては、ハードマスク701は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数のマスク層除去技法を用いて除去される。
【0064】
図14Aおよび14Bは、それぞれ、第2の導電線1401がビア1201中に堆積された後の、
図13Aに類似する
図1400、および
図13Bに類似する
図1410である。実施形態によっては、第2の導電線1401を形成することは、導電性材料の層でビア1201を充填することを伴う。実施形態によっては、最初にベース層(図示せず)が、ビア1201の内部側壁および底部に堆積され、次いで導電層が、ベース層上に堆積される。実施形態によっては、ベース層は、導電性バリア層(図示せず)上に堆積された、導電性シード層(図示せず)を含む。シード層には銅を含めることができ、導電性バリア層にはアルミニウム、チタン、タンタル、窒化タンタル、および同様の金属を含めることができる。導電性バリア層は、シード層、例えば、銅から絶縁層中への導電性材料の拡散を防ぐために使用することができる。 さらに、導電性バリア層を使用して、シード層(例えば銅)に接着力を与えることができる。
【0065】
実施形態によっては、ベース層を形成するために、導電性バリア層が、トレンチの側壁および底部に堆積され、次いでシード層が、導電性バリア層上に堆積される。別の実施形態では、導電性ベース層は、トレンチの側壁および底部に直接堆積される、シード層を含む。導電性バリア層およびシード層のそれぞれは、半導体製造の当業者に知られている任意の薄膜堆積技術、例えばスパッタリング、ブランケット堆積などを用いて堆積させることができる。実施形態によっては、導電性バリア層およびシード層のそれぞれは、約1nmから約100nmのおよその範囲内の厚さを有する。実施形態によっては、バリア層は、下の金属層への導電性を確立するためにエッチングされている、薄い誘電体としてもよい。実施形態によっては、バリア層は完全に省略されてもよく、銅線の適切なドーピングを使用して、「自己形成バリア」を作成してもよい。
【0066】
実施形態によっては、導電層、例えば、銅は、電気めっきプロセスによって、銅のベース層のシード層上に堆積される。実施形態によっては、導電層は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている、ダマシンプロセスを使用してトレンチ中に堆積される。実施形態によっては、導電層は、それらに限定はされないが、電気めっき、無電解、CVD、PVD、MBE、MOCVD、ALD、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他の堆積技術などの、選択的堆積技術を使用して、トレンチ内および開口内のシード層上に堆積される。
【0067】
実施形態によっては、第2の導電線1401用の材料の選択によって、シード層のための材料の選択が決まる。例えば、第2の導電線1401の材料が銅を含む場合には、シード層の材料にも銅を含めてもよい。実施形態によっては、第2の導電線1401は、金属、例えば、銅(Cu)、ルテニウム(Ru)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、またはそれらの任意の組合せを含む。実施形態によっては、導電線1401に使用することができる導電性材料の例として、これらに限定されないが、金属合金、金属炭化物、例えば、炭化ハフニウム、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化アルミニウム、その他の導電性材料、またはそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0068】
実施形態によっては、第2の導電線1401を堆積させることは、ビア1201内および第2の絶縁層601の上端面602上に、第2の導電性材料を堆積させて、余剰部分を形成することを含む。上端面602上の導電性材料の部分(すなわち、余剰部分)は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている、化学機械研磨(CMP)技術を使用して除去することができる。
【0069】
実施形態によっては、第2の導電線1401の(Z軸方向に沿って測定された)厚さは、約15nmから約1000nmのおよその範囲内にある。実施形態によっては、導電線1401の厚さは、約20nmから約200nmである。実施形態によっては、導電線1401の(Y軸方向に沿って測定された)幅は、約5nmから約500nmのおよその範囲内にある。実施形態によっては、(Y軸方向に沿って測定された)導電線1401間の間隔(ピッチ)は、約2nmから約500nm、または約5nmから約50nmの範囲内である。
【0071】
図15Aおよび
図15Bは、それぞれ、一実施形態により第2の絶縁層401が第1の絶縁層102上、および第1の導電線201上に堆積された後の、
図2Aに類似する
図1500、および
図2Bに類似する
図1510である。第2の絶縁層401は、トレンチ202内に凹設された第1の導電線201によって形成されたギャップを充填するための、ギャップ充填層として堆積される。第2の絶縁層401は、第1の絶縁層102の上に余剰部分402が形成されるように、堆積される。余剰部分は、任意好適な厚さで、後続のプロセスにおいて除去してもよい。実施形態によっては、余剰部分は、既知の量であり、下記の
図16A〜17Bに記載するプロセスによって除去されない。
【0072】
第2の絶縁層401は、低k誘電材料である。実施形態によっては、第2の絶縁層401は、流動性シリコンオキシカーバイド(f−SiOC)薄膜または低kギャップ充填薄膜を含む。実施形態によっては、第2の絶縁層401は、それらに限定はされないが、ALD、CVD、PVD、MBE、MOCVD、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他のライナ堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。
【0073】
図16Aおよび
図16Bは、それぞれ、一実施形態により、第2の絶縁層401の余剰部分402が除去されて、第1の絶縁層102の上端面105と、第1の導電線201の上端面403とを露出させた後の、
図15Aに類似する
図1600、および
図15Bに類似する
図1610である。実施形態によっては、平坦化プロセスは、第2の絶縁層401の上端面403を、第1の絶縁層102の上端面105と実質的に同一平面上に残すために停止する。第2の絶縁層401の余剰部分402は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている化学機械研磨(CMP)技術のうちの1つを用いて除去することができる。
【0074】
図17Aおよび
図17Bは、それぞれ、平坦化された第1の絶縁層102の上端面105上と、第2の絶縁層401の上端面403上に、追加の第2の絶縁層601が堆積された後の、
図16Aに類似する
図1700、および
図16Bに類似する
図1710である。追加の第2の絶縁層601は、第2の絶縁層401と同じ組成でも、異なる組成でもよい。図に記載された実施形態では、追加の第2の絶縁層601は、第2の絶縁層401と同じ材料であるため、その組合せはシームレス層を形成し、第2の絶縁層601と呼ばれる。
【0075】
第2の絶縁層601は、ライナ301の上端上に第2の絶縁層601の厚さTが存在するように形成される。実施形態によっては、第2の絶縁層の厚さは、デュアルダマシン構造における後のトレンチ深さで使用されるのとほぼ同じ厚さである。
【0076】
実施形態によっては、第2の絶縁層601は、流動性酸化ケイ素(f−SiO)層の1層または複数層を含む。少なくともいくつかの実施形態においては、第2の絶縁層601は、酸化物層、例えば、二酸化ケイ素、または電子デバイス設計によって決定される他の任意の電気絶縁層を含む。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、層間誘電体(ILD)である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、これらに限定はされないが、例えば、二酸化ケイ素、酸化ケイ素、炭素系材料、例えば、多孔質炭素膜、炭素ドープ酸化物(CDO)、例えば、炭素ドープ二酸化ケイ素、多孔質二酸化ケイ素、多孔質SiOCH、窒化ケイ素、またはそれらの任意の組合せなどの材料を含む、低k誘電体である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、3未満のk値を有する誘電材料である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、約2.2から約2.7までのおよその範囲内のk値を有する誘電材料である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、2未満のk値を有する誘電材料を含む。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、絶縁層102に関して上述した絶縁層のうちの1つを表わす。
【0077】
実施形態によっては、第2の絶縁層601は、隣接する導電線201から1つの導電線201を絶縁するための、低k層間誘電体である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、これらに限定はされないが、CVD、スピンオン、ALD、PVD、MBE、MOCVD、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他の低k絶縁層堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。
【0078】
図18Aおよび
図18Bは、それぞれ、一実施形態によりハードマスク701が第2の絶縁層601上に形成された後の、
図17Aに類似する
図1800、および
図17Bに類似する
図1810である。実施形態によっては、ハードマスク701は、メタライゼーション層ハードマスクである。実施形態によっては、ハードマスク701は、Z軸において、第1の導電線201のうちの1本の上に位置整合されている、第1の開口702を有する。実施形態によっては、ハードマスク701を、第2の絶縁層601上に堆積させ、トレンチリソグラフィを使用してハードマスク701をパターニングして、1つまたは複数の第1の開口702を形成する。
【0079】
ハードマスク701内の第1の開口702の寸法および形状は、形成されている電子デバイス構造の構成に応じて変化する可能性がある。実施形態によっては、第1の開口702は、第1の開口702と位置整合された第1の導電線201よりも幅が広い。
【0080】
ハードマスク701は、それらには限定されないが、窒化チタン、炭化タングステン、または炭化ホウ素タングステンを含む、任意好適な材料とすることができる。 実施形態によっては、ハードマスク701は、カーボンハードマスク層、金属酸化物ハードマスク層、金属窒化物ハードマスク層、窒化ケイ素ハードマスク層、酸化ケイ素ハードマスク層、炭化物ハードマスク層、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他のハードマスク層である。実施形態によっては、ハードマスク701は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている、1つまたは複数のハードマスクパターニング技法を用いて形成される。
【0081】
図19Aおよび
図19Bは、それぞれ、ハードマスク701上にフォトレジスト801が形成された後の、
図18Aに類似する
図1900、および
図18Bに類似する
図1910である。フォトレジスト801は、第2の開口802が、第1の導電線201の1つの上に形成されるように、第1の開口702と位置整合された、第2の開口802を含む。
【0082】
実施形態によっては、ハードマスク701上にフォトレジスト801を形成することは、フォトレジスト801材料が実質的にハードマスク701上にのみ堆積され、第1開口702を通して露出する第2絶縁層601上には堆積されない、選択的堆積プロセスを含む。実施形態によっては、フォトレジスト801は、ハードマスク701上のフォトレジスト材料の共形層として形成され、第2の絶縁層601は、リソグラフィパターニングによって第1の開口702および第2の開口802を通して露出する。第2の開口802のサイズは、第1の開口702のサイズと同じであっても、異なっていてもよい。図に示す実施形態では、フォトレジスト801は、第1の開口702の側面が覆われて、より小さい第2の開口802を創り出すように、ハードマスク701上に選択的に堆積される。実施形態によっては、第2の開口802のサイズおよび寸法は、第2の開口802がそれと位置整合されている、第1の導電線201の幅よりも大きい。
【0083】
実施形態によっては、フォトレジスト801は、底部反射防止コーティング(BARC)層を含む。実施形態によっては、フォトレジスト801は、それらに限定はされないが、CVD、PVD、MBE、PECVD、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造当業者に知られている他の絶縁層堆積技術などの、堆積技術の1つを用いて堆積される。実施形態によっては、第2の開口802は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている、パターニングおよびエッチング技術の1つまたは複数を使用して形成される。
【0084】
図20Aおよび
図20Bは、それぞれ、第2の絶縁層601が第2の開口802を通して部分的にエッチングされて開口901を形成した後の、
図19Aに類似する
図2000、および
図19Bに類似する
図2010である。実施形態によっては、第2の絶縁層601は、第2の開口802を通して選択的にエッチングされて、一実施形態による開口901を形成する。実施形態によっては、第2の絶縁層601の一部分を除去するために使用されるエッチングプロセスは、第1の絶縁層102に比べ、第2の絶縁層601に対して選択的である。
【0085】
図21Aおよび
図21Bは、それぞれ、フォトレジスト801を除去して、第1の開口702を備えるハードマスク701を、第2の絶縁層601上に残した後の、
図20Aに類似する
図2100、および
図20Bに類似する
図2110である。第2の開口802が第1の開口702よりも小さかった、図示の実施形態では、フォトレジスト801を除去すると、第2の絶縁層601の上端面1001が露出する。第1の開口702と第2の開口802が同じサイズである実施形態では、第2の絶縁層601の上端面1001は露出していない。
【0086】
実施形態によっては、フォトレジスト801を除去することは、ハードマスク701および第2の絶縁層601に比べ、フォトレジスト801に対して選択的であるプロセスを含む。実施形態によっては、フォトレジスト801は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数の除去技術を用いて除去される。
【0087】
図22Aおよび
図22Bは、それぞれ、第1の開口702を通して第2の絶縁層601をエッチングしてトレンチ1101を形成した後の、
図21Aに類似する
図2200、および
図21Bに類似する
図2210である。いくつかの実施形態のエッチングプロセスは、第1の絶縁層102および/または第1の導電線201に比べ、第2の絶縁材料601に対して選択的であり、結果としてエッチングプロセスは第1の導電線201で停止する。図示の実施形態では、第1の開口部702を通した等方性エッチングプロセスにより、第1の開口部702と位置整合された第1の導電線201の上端面203と、第1の導電線201に隣接する第1の絶縁層102の上端面1202とを露出させる。
【0088】
実施形態によっては、第2の絶縁層601に対するエッチングプロセスは、第1の絶縁層102に対して、約5:1以上の選択性を有する。
図22Aに示すように、いくらかの量の第1の絶縁層102を除去することができるので、第1の絶縁層102の上端面1202の丸められた角2202をエッチングプロセス中に形成することができる。これにより、ビアの限界寸法が開かれ、後続の工程において第2の導電線によるギャップ充填をより容易にすることが可能になる。
【0089】
実施形態によっては、第2の絶縁層601をエッチングすることは、自己誘導プロセスであり、第1の導電線201のうちの1本と位置整合された凹みトレンチに閉じ込められる。実施形態によっては、第2の絶縁層601をエッチングすることは、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数の除去技術を用いて達成される。
【0090】
図23Aおよび
図23Bは、それぞれ、第2の絶縁層601からハードマスク701を除去した後の、
図22Aに類似する
図2300、および
図22Bに類似する
図2310である。ハードマスク701を除去すると、ビア1201が、第1の導電線201の上端面203、および隣接する第1の絶縁層102の上端面1202と共に残る。ハードマスク701の除去は、第1の導電線201、第1の絶縁層102、および第2の絶縁層601に比べ、ハードマスク701に対して選択的なプロセスを使用して行うことができる。実施形態によっては、ハードマスク701は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている1つまたは複数のマスク層除去技術を用いて除去される。
【0091】
図24Aおよび24Bは、それぞれ、第2の導電線1401がビア1201中に堆積された後の、
図23Aに類似する
図2400、および
図23Bに類似する
図2410である。実施形態によっては、第2の導電線1401を形成することは、導電性材料の層でビア1201を充填することを伴う。実施形態によっては、最初にベース層(図示せず)が、ビア1201の内部側壁および底部に堆積され、次いで導電層が、ベース層上に堆積される。実施形態によっては、ベース層は、導電性バリア層(図示せず)上に堆積された、導電性シード層(図示せず)を含む。シード層には銅を含めることができ、導電性バリア層にはアルミニウム、チタン、タンタル、窒化タンタル、および同様の金属を含めることができる。導電性バリア層は、シード層、例えば、銅から絶縁層中への導電性材料の拡散を防ぐために使用することができる。 さらに、導電性バリア層を使用して、シード層(例えば銅)に接着力を与えることができる。
【0092】
実施形態によっては、ベース層を形成するために、導電性バリア層が、トレンチの側壁および底部に堆積され、次いでシード層が、導電性バリア層上に堆積される。別の実施形態では、導電性ベース層は、トレンチの側壁および底部に直接堆積される、シード層を含む。導電性バリア層およびシード層のそれぞれは、半導体製造の当業者に知られている任意の薄膜堆積技術、例えばスパッタリング、ブランケット堆積などを用いて堆積させることができる。実施形態によっては、導電性バリア層およびシード層のそれぞれは、約1nmから約100nmのおよその範囲内の厚さを有する。実施形態によっては、バリア層は、下の金属層への導電性を確立するためにエッチングされている、薄い誘電体としてもよい。実施形態によっては、バリア層は完全に省略されてもよく、銅線の適切なドーピングを使用して、「自己形成バリア」を作成してもよい。
【0093】
実施形態によっては、導電層、例えば、銅は、電気めっきプロセスによって、銅のベース層のシード層上に堆積される。実施形態によっては、導電層は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている、ダマシンプロセスを使用してトレンチ中に堆積される。実施形態によっては、導電層は、それらに限定はされないが、電気めっき、無電解、CVD、PVD、MBE、MOCVD、ALD、スピンオン、またはマイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている他の堆積技術などの、選択的堆積技術を使用して、トレンチ内および開口内のシード層上に堆積される。
【0094】
実施形態によっては、第2の導電線1401用の材料の選択によって、シード層のための材料の選択が決まる。例えば、第2の導電線1401の材料が銅を含む場合には、シード層の材料にも銅を含めてもよい。実施形態によっては、第2の導電線1401は、金属、例えば、銅(Cu)、ルテニウム(Ru)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、インジウム(In)、錫(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、またはそれらの任意の組合せを含む。実施形態によっては、導電線1401に使用することができる導電性材料の例として、これらに限定されないが、金属合金、金属炭化物、例えば、炭化ハフニウム、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化アルミニウム、その他の導電性材料、またはそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0095】
実施形態によっては、第2の導電線1401を堆積させることは、ビア1201内および第2の絶縁層601の上端面602上に、第2の導電性材料を堆積させて、余剰部分を形成することを含む。上端面602上の導電性材料の部分(すなわち、余剰部分)は、マイクロ電子デバイス製造の当業者に知られている、化学機械研磨(CMP)技術を使用して除去することができる。
【0096】
実施形態によっては、第2の導電線1401の(Z軸方向に沿って測定された)厚さは、約15nmから約1000nmのおよその範囲内にある。実施形態によっては、導電線1401の厚さは、約20nmから約200nmである。実施形態によっては、導電線1401の(Y軸方向に沿って測定された)幅は、約5nmから約500nmのおよその範囲内にある。実施形態によっては、(Y軸方向に沿って測定された)導電線1401間の間隔(ピッチ)は、約2nmから約500nm、または約5nmから約50nmの範囲内である。
【0097】
図25は、一実施形態による、完全に自己整合ビアを提供するための動作の少なくともいくつかを実行するためのプラズマシステムのブロック図を示す。
図25に示すように、システム2500は処理チャンバ2501を有する。電子デバイス構造2503を保持するための可動台座2502が処理チャンバ2501内に設置されている。台座2502は、静電チャック(ESC:electrostatic chuck)、ESCに埋め込まれたDC電極、および冷却/加熱ベースを備える。一実施形態では、台座2502は移動陰極として機能する。一実施形態では、ESCは、Al
2O
3材料、Y
2O
3、または電子デバイス製造の当業者に知られている他のセラミック材料を含む。台座2502のDC電極にはDC電源2504が接続されている。
【0098】
図25に示すように、電子デバイス構造2503は、開口2508を通して装填され、台座2502上に設置されている。電子デバイス構造2503は、上述の電子デバイス構造のうちの1つを表わす。システム2500は、1種または複数種のプロセスガス2512を、マスフローコントローラ2511を介してプラズマ源2513に入力するための入口を含む。シャワーヘッド2514を含むプラズマ源2513は、処理チャンバ2501に結合されて、プラズマを発生させるために1種または複数種のガス2512を受け入れる。プラズマ源2513は、RF源電力(RF source power)2510に結合されている。シャワーヘッド2514を通るプラズマ源2513は、高周波電界を用いて1種または複数種のプロセスガス2512から、処理チャンバ2501内でプラズマ2515を発生させる。プラズマ2515は、イオン、電子、ラジカル、またはそれらの任意の組合せなどの、プラズマ粒子を含む。一実施形態では、電源2510は、プラズマ2515を生成するために約400kHzから約162MHzまでの周波数で約50W〜約3000Wの電力を供給する。
【0099】
プラズマバイアス電力2505がRF整合(RF match)2507を介して台座2502(例えば陰極)に結合されて、プラズマを励起する。一実施形態では、プラズマバイアス電力2505は、約2MHzから60MHzの間で、特定の実施形態では約13MHzの周波数で、1000W以下であるバイアス電力を供給する。プラズマバイアス電力2506もまた、例えば、約400kHzから約60MHzの周波数で、そして特定の実施形態では、約60MHzで1000W以下である別のバイアス電力を供給するために、設けることができる。プラズマバイアス電力2506およびバイアス電力2505は、RF整合2507に接続されて、二重周波数バイアス電力を供給する。一実施形態では、台座2502に印加される総バイアス電力は約10Wから約3000Wである。
【0100】
図25に示すように、圧力制御システム2509は、処理チャンバ2501に圧力を供給する。
図25に示すように、チャンバ2501は、チャンバ内での処理中に生成された、揮発性生成物を排出するための1つまたは複数の排出口2516を有する。一実施形態では、プラズマシステム2500は誘導結合プラズマ(ICP:inductively coupled plasma)システムである。一実施形態では、プラズマシステム2500は容量結合プラズマ(CCP:capacitively coupled plasma)システムである。
【0101】
制御システム2517は、チャンバ2501に結合されている。制御システム2517は、プロセッサ2518、プロセッサ2518に結合された温度コントローラ2519、プロセッサ2518に結合されたメモリ2520、およびプロセッサ2518に結合された入出力デバイス2521を含み、本明細書で説明するように、完全自己整合ビアを形成する。
【0102】
実施形態によっては、プロセッサ2518は、基板上の第1の絶縁層上での第1の導電線の凹設を制御するための構成を有し、第1の導電線は第1の絶縁層上で第1の方向に沿って延びる。実施形態によっては、プロセッサ2518は、凹設された第1の導電線上へのライナの堆積を制御するための構成を有する。 実施形態によっては、プロセッサ2518は、第2の絶縁層の堆積を制御するための構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518は、第2の絶縁層の余剰部分の除去を制御するための構成を有する。実施形態によっては、プロセス2518は、所定量の第2の絶縁層を堆積するための構成を有する。 実施形態によっては、プロセッサ2518は、ハードマスクを形成するための構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518は、ハードマスクにおける第1の開口の形成を制御する構成を有する。 実施形態によっては、プロセッサ2518は、フォトレジストの形成を制御するための構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518は、フォトレジストに第2の開口を形成することを制御するための構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518は、第2の開口部を通して第2の絶縁層のエッチングを制御するための構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518はフォトレジストの除去を制御するための構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518は、第1の導電線のうちの1本または第1の導電線上のライナまでの、完全自己整合ビア開口を形成するために、第2の絶縁層のエッチングを制御する構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518は、ビアを通して露出させられたライナを選択的に除去するための構成を有する。実施形態によっては、プロセッサ2518は、上述のように、導電層の自己整合ビア開口中への堆積を制御するための構成を有する。
【0103】
制御システム2517は、本明細書に記載されている方法の少なくともいくつかを実行するように構成されており、ソフトウェアまたはハードウェア、あるいはその両方の組合せとしてもよい。プラズマシステム2500は、それらに限定はされないが、エッチャー(etcher)、クリーナー、炉、または電子デバイスを製造するための他の任意のプラズマシステムなど、当該技術で知られている任意のタイプの高性能処理プラズマシステムとすることができる。
【0104】
前述の明細書において、本開示の実施形態を、その特定の例示的な実施形態を参照して説明した。以下の特許請求の範囲に記載されているような、本開示の実施形態のより広い趣旨と範囲から逸脱することなく、それらの実施形態に対して様々な修正がなされてもよいことは明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、制約的な意味ではなく、説明的な意味でみなされるべきである。