(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
店舗によりサービスの提供を受ける顧客から、前記サービスの予約の少なくとも一部のキャンセルに対する補償を行うための保険を利用する申請を受け付ける申請受付部と、
前記申請に基づいて、前記保険の保険料を含めた前記予約に対する代金が前記顧客から支払われた場合に、前記保険料を収集するための処理を実行する保険料収集部と、
前記予約を管理する予約管理サーバから、前記申請された前記予約の少なくとも一部に対してキャンセルが発生した際に、当該キャンセルが発生したことを示すキャンセル情報を取得する取得部と、
前記キャンセル情報に基づいて、前記店舗に対して前記保険に対する給付金を支払うための支払い処理を実行する支払い部と、を備え、
前記キャンセル情報は、前記サービスの予約に対するキャンセルが確定したキャンセル日時を含み、
前記支払い部は、前記サービスの提供を受ける日時を示す予約日時を含む予約情報を記憶する予約情報記憶部を参照し、前記予約情報および前記キャンセル情報に基づいて、前記店舗に対して前記キャンセル日時から前記予約日時までの期間に応じた前記給付金を支払うための支払い処理を実行する、
サーバ装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0013】
本実施形態では、飲食店が提供する飲食サービスの予約において、当該予約にキャンセルが発生した際にこのキャンセルによる損失を飲食店または顧客に対して補償する保険(以下、単に「キャンセル保険」ともいう)を利用する例を説明するが、これに限る趣旨ではない。本実施形態に係る保険システムは、例えば、旅行サービスの予約やイベントサービスの予約など、様々な種類の店舗が提供する諸々のサービスの予約に適用可能である。
【0014】
<1.システム構成>
図1を参照して、本実施形態に係る保険システム1のシステム構成例を説明する。
【0015】
保険システム1は、店舗が提供するサービス(以下、単に「サービス」ともいう)の予約(以下、単に「予約」ともいう)に対する保険サービスを提供するためのシステムである。以下、この保険サービスを提供する会社を「保険会社」という。
図1に示すように、保険システム1は、上記保険サービスを提供するための保険サーバ100と、サービスの予約を管理するための予約管理サーバ200と、サービスの提供を受ける顧客が使用する顧客端末300と、を含む。
【0016】
保険サーバ100は、ネットワークNを介して、予約管理サーバ200や顧客端末300との通信が可能なサーバ装置である。保険サーバ100は、所定のプログラムを実行することにより、予約管理サーバ200と連携してキャンセル保険の申請に関する情報を管理し、予約に対するキャンセル保険の申請受付処理やキャンセル保険の給付金の支払い処理等を制御するサーバ機能を実現する。なお、保険サーバ100は、
図1において、説明を簡単にするために1台のみ図示しているが、複数台設けてもよい。
【0017】
予約管理サーバ200は、ネットワークNを介して、保険サーバ100や顧客端末300との通信が可能なサーバ装置である。予約管理サーバ200は、Webサーバの役割も担い、複数の店舗が提供するサービスに関する情報をまとめて掲載するWebサイト(以下、「予約サイト」という)を配信する。予約サイトは、これらのサービスの予約や当該予約のキャンセルの受け付けを可能とする。予約管理サーバ200は、予約サイトを運営する会社(以下、「運営会社」という)が使用するサーバである。予約管理サーバ200は、他の例として、サービスを提供する店舗が使用するサーバであってもよい。
【0018】
予約管理サーバ200は、所定のプログラムを実行することにより、保険サーバ100や顧客端末300と連携してサービスの予約に関する情報を管理し、予約や予約に対するキャンセルの受付処理等を制御するサーバ機能を実現する。予約管理サーバ200は、例えば、ネットワークNを介して、サービスを提供する店舗が使用する店舗端末や予約時の決済を代行する決済代行システムと通信可能に接続されてもよい。
【0019】
ネットワークNは、無線ネットワークや有線ネットワークにより構成される。ネットワークの一例としては、携帯電話網や、PHS(Personal Handy−phone System)網、無線LAN(Local Area Network)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMax(登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、有線LAN、電話線、電灯線ネットワーク、IEEE1394等に準拠したネットワークがある。
【0020】
顧客端末300は、予約管理サーバ200が提供するサービスの予約等の受付機能に対する顧客からの入力や当該機能からの顧客に対する出力、および予約管理サーバ200との通信が可能なスマートフォンやラップトップ端末等の端末装置である。顧客端末300は、所定のプログラムを実行することにより、予約管理サーバ200と接続してサービスの予約に関する情報を送受信したり、予約サイトの画面を表示したり、顧客の上記機能に対する指示を受け付けたりする。
【0021】
<2.概要>
図2を参照して、保険システム1の概要の一例を説明する。ここでは、(ア)サービスの予約時、(イ)予約に対するキャンセル発生時という二つの場面に分けて、保険システム1の概要を説明する。
【0022】
まず上記(ア)の場面について説明する。(1)
図2(a)に示すように、顧客Uは、顧客端末300を使用して、予約管理サーバ200が配信する予約サイトに対して、飲食サービスの予約を指定する。例えば、顧客Uは、顧客端末300に表示される予約サイトにおいて、飲食店Rが提供する飲食サービスの予約をするための予約画面(以下、単に「予約画面」という)から予約を指定する。
【0023】
顧客Uは、具体的には、予約画面から、飲食店Rが提供するコース(一人当たり、料理代3,000円と飲み放題1,500円のコース代金が計4,500円となるコース)を選択する。また、顧客Uは、予約画面から、当該選択したコースについて、人数を8名、来店日時を「2019年6月4日 19:00」と指定する。
【0024】
顧客Uは、上記飲食サービスの予約内容の指定と併せて、顧客端末300を使用して、指定した飲食サービスの予約に対してキャンセル保険を利用する申請を行う。具体的には、顧客Uは、顧客端末300に表示され予約画面から、上記で指定した飲食サービスの予約について、一人当たり150円の保険料とするキャンセル保険の利用する旨を申請する。この際、飲食サービスの予約に対する代金(以下、「支払い代金」という)は、コース代金と保険料とが含まれ、一人当たりコース代金4,500円と保険料150円の合計4,650円となる。顧客Uは、顧客端末300から、上記飲食サービスの予約の指定と当該キャンセル保険の利用の申請をもって飲食サービスの予約をする。
【0025】
(2−1)予約管理サーバ200は、予約画面を介して上記(1)の顧客からの飲食サービスの予約を受け付けると、予約情報を生成して飲食店Rに連携する。「予約情報」とは、サービスの予約の内容を示す情報である。予約情報の詳細は、後述する。
【0026】
(2−2)予約管理サーバ200は、予約画面を介して上記(1)の顧客Uからの飲食サービスの予約に対するキャンセル保険の利用申請を受け付けると、申請情報を生成して保険サーバ100に連携する。ここで「申請情報」とは、サービスの予約に対するキャンセル保険の利用の申請を示す情報である。申請情報は、例えば、キャンセル保険の利用対象の予約を識別するための予約識別情報、利用を申請する顧客を識別するための顧客識別情報、一人当たり又は予定人数合計のキャンセル保険の保険料等を含んでもよい。
【0027】
(3)顧客Uは、飲食店Rに、飲食サービスの予約に対する支払い代金(一人当たり4,650円に予約人数8名分を乗じた金額)を支払う。例えば、顧客Uは、予約画面から連携されて表示される上記代金の支払い決済のための決済画面からクレジット決済等を利用して、飲食店Rに支払い代金を支払う。当該決済画面は、予約管理サーバ200に接続される決済代行システムが提供する画面であってもよい。
【0028】
(4)保険サーバ100は、上記(3)の支払い代金が顧客Uから支払われた場合に、支払い代金に含まれる保険料を収集するための処理を実行する。
【0029】
上記構成によれば、保険サーバ100は、顧客Uの申請により、飲食サービスの予約に対する代金にキャンセル保険の保険料を含めて、当該代金を顧客Uに支払わせることができる。このため、上記構成によれば、保険サーバ100は、飲食店Rに予約のキャンセルに対する補償を行う際の利便性を向上させることができる。
【0030】
つぎに上記(イ)の場面について説明する。(1)
図2(b)に示すように、飲食店Rの飲食サービスを利用する予定の顧客Uを含めた8名の顧客のうち2名が飲食サービスを利用できなくなった場合、顧客Uは顧客端末300を使用して予約管理サーバ200が配信する予約画面に対して2名分の予約のキャンセルを申請する。
【0031】
(2)予約管理サーバ200は、予約画面を介して上記(1)のキャンセルの申請を受け付けると、キャンセル情報を生成して保険サーバ100および飲食店Rに連携する。「キャンセル情報」とは、サービスの予約に対してキャンセルが発生したことを示す情報である。キャンセル情報の詳細は、後述する。保険サーバ100は、予約管理サーバ200から連携されたキャンセル情報を取得する。
【0032】
(3)飲食店Rは、上記(2)のキャンセル情報を取得すると、キャンセルされた2名分のコース代金(6,000円)を顧客U達に返金する。
【0033】
(4)保険サーバ100は、上記(2)のキャンセル情報を取得すると、飲食店Rに対してキャンセル保険に対する給付金を支払うための支払い処理を実行する。
【0034】
上記構成によれば、保険サーバ100は、予約のキャンセルが発生した場合、予約管理サーバ200からキャンセル情報を取得して、飲食店Rに対してキャンセル保険の給付金の支払い処理を実行することができる。これにより、保険サーバ100は、飲食店Rに当該予約のキャンセルに対する補償を行うことができる。また、保険サーバ100は、顧客U達についても、当該予約のキャンセルにおけるキャンセル料(例えば、一人当たりのコース代金3,000円にキャンセル人数2名を乗じた金額6,000円)の支払いに対する補償を行うことができる。このため、上記構成によれば、保険サーバ100は、飲食店Rまたは顧客U達に予約のキャンセルに対する補償を行う際の利便性を向上させることができる。
【0035】
<3.機能構成>
図3を参照して、本実施形態に係る保険サーバ100の機能構成を説明する。
図3に示すように、保険サーバ100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、を備える。
【0036】
保険サーバ100は、予約情報を記憶する予約情報記憶部を参照してもよい。この予約情報記憶部は、例えば、予約管理サーバ200が備える機能部であってもよいし、記憶部120に含まれる機能部であってもよい。予約管理サーバ200が予約情報記憶部を備える場合、保険サーバ100は、例えば、予約情報の参照の指示を受け付けるための予約管理サーバ200が提供するAPI(Application Programming Interface)に対して当該参照の指示を行ってもよい。保険サーバ100は、当該参照の結果をこのAPIから取得することで予約情報記憶部を参照してもよい。
【0037】
保険サーバ100は、キャンセル履歴情報を記憶する履歴情報記憶部を参照する。この履歴情報記憶部は、予約管理サーバ200が備える機能部であってもよいし、記憶部120に含まれる機能部であってもよい。予約管理サーバ200が履歴情報記憶部を備える場合における保険サーバ100が行う参照処理の態様の例は、上記の予約情報の場合と同様である。
【0038】
「キャンセル履歴情報」とは、所定期間における顧客ごとのサービスの予約の少なくとも一部に対するキャンセルの実績を示す情報である。また、「所定期間」とは、キャンセル保険の保険料(以下、単に「保険料」ともいう)を算定するためのキャンセルの実績を蓄積するための期間であり、例えば、サービスの予約時を起点として過去半年、1年、3年等のサービスの内容等に応じて設定されればよい。
【0039】
制御部110は、申請受付部111と、保険料収集部112と、を備える。また、制御部110は、例えば、取得部113、支払い部114、または算定部115を備えてもよい。
【0040】
申請受付部111は、店舗によりサービスの提供を受ける顧客から、当該サービスの予約の少なくとも一部のキャンセルに対する補償を行うためのキャンセル保険を利用する申請を受け付ける。申請受付部111は、例えば、通信部130を介して予約管理サーバ200から申請情報を受信することで、キャンセル保険を利用する申請を受け付けてもよい。
【0041】
保険料収集部112は、顧客からのキャンセル保険を利用する申請に基づいて、キャンセル保険の保険料を含めた予約に対する代金が顧客から支払われた場合に、当該保険料を収集するための処理を実行する。
【0042】
保険料収集部112は、例えば、顧客Uが飲食店Rに支払った保険料を飲食店Rが所有する銀行の口座から保険会社が所有する銀行の口座に振り込むため、これらの銀行が提供する口座振込の指示を受け付けるAPI(以下、「更新系API」という)に対して当該口座振込を指示してもよい。このように、保険料収集部112は、保険会社が所有する口座に保険料を振込させることで保険料を収集してもよい。
【0043】
保険料収集部112が保険料を収集するための処理は上記の態様に限らず、例えば、保険会社が所有する銀行の口座に飲食店Rから保険料が入金されたことを確認するため、銀行が提供する口座の参照の指示を受け付けるAPI(以下、「参照系API」という)に対して、当該口座の参照を指示してもよい。また、保険料収集部112は、更新系APIから当該参照の結果を取得してもよい。このように、保険料収集部112は、飲食店Rから保険会社が所有する口座に保険料が入金されたことを確認することで保険料を収集してもよい。また、他の例として、例えば、顧客Uから支払われた支払い代金が一旦予約サイトの運営会社に支払われるような場合には、保険料収集部112は、飲食店Rからではなく運営会社から保険料を収集してもよい。
【0044】
上記構成によれば、保険料収集部112は、飲食サービスの予約に対する代金を顧客が支払うことで、当該予約に対するキャンセル保険の保険料を収集することができる。
【0045】
保険料は、例えば、予約情報に基づき予定人数に応じて算定されてもよい。例えば、飲食店Rの飲食サービスの予約に対する一人当たりの保険料を150円とした場合、この保険料に予定人数8人分を乗じて1,200円と算定されてもよい。また、保険料は、例えば、予定人数に応じて保険料が高くなるように算定されてもよい。具体的には、保険料は、予定人数に正比例させて設定されてもよい。
【0046】
予約情報は、例えば、各予約を識別するための予約識別情報、サービスを提供する店舗を識別するための店舗識別情報、予約をする顧客を識別するための顧客識別情報、サービスの提供を受ける予定の予定人数、サービスの提供を受ける日時を示す予約日時、サービスの内容を示すサービス情報(例えば、予約時に選択されたコースや席指定など)、各予約に対するキャンセル保険の利用有無を示すフラグ、キャンセル保険の保険料の金額を示す保険料情報等を含んでもよい。
【0047】
保険料収集部112が収集する保険料は、例えば、キャンセル履歴情報に基づき顧客ごとのキャンセルの実績に応じて算定されてもよい。
【0048】
保険料収集部112は、例えば、顧客Uがサービスの予約時から過去1年間1度も予約をキャンセルしなかった場合は、一人当たり保険料150円から当該保険料の10%分を減じて、一人当たりの保険料を135円として収集してもよい。保険料収集部112は、例えば、顧客Uが予約時から過去1年間5回予約をキャンセルした場合は、一人当たり保険料150円に当該保険料の10%分を加えて、一人当たりの保険料を165円として収集してもよい。
【0049】
上記構成によれば、保険料収集部112は、顧客ごとのキャンセルの実績に応じた保険サービスを提供することができる。
【0050】
取得部113は、予約管理サーバ200から、キャンセル保険が適用された予約の少なくとも一部に対してキャンセルが発生した際に、当該キャンセルが発生したことを示すキャンセル情報を取得する。
【0051】
キャンセル情報は、例えば、キャンセル対象の予約を識別するための予約識別情報、キャンセルの内容を示す内容情報を含んでもよい。内容情報は、例えば、予定人数のうち予約に対してキャンセルしたキャンセル人数(本例では、予定人数8名のうちキャンセル人数2名)を含んでもよい。また、キャンセル情報は、例えば、サービスの予約に対するキャンセルが確定したキャンセル日時を含んでもよい。
【0052】
支払い部114は、取得部113が取得するキャンセル情報に基づいて、店舗に対してキャンセル保険に対する給付金を支払うための支払い処理を実行する。
【0053】
支払い部114は、例えば、給付金を保険会社が所有する銀行の口座から飲食店Rが所有する銀行の口座に振り込むため、これらの銀行が提供する更新系APIに対して当該口座振込を指示してもよい。このように、支払い部114は、銀行が提供する更新系APIに口座振込を指示して、飲食店Rが所有する口座に振込させることで給付金の支払いを行ってもよい。
【0054】
上記構成によれば、支払い部114は、予約のキャンセルが発生した場合、予約管理サーバ200から取得したキャンセル情報に基づいて、店舗に対して当該キャンセルに対する補償を行うことができる。
【0055】
支払い部114は、例えば、キャンセル情報に基づいて、店舗に対してキャンセル人数に応じた給付金を支払うための支払い処理を実行してもよい。支払い部114は、例えば、キャンセル人数が2名であれば、一人当たりのコース代金3,000円にキャンセル人数2人分を乗じて、6,000円の給付金を支払うための支払い処理を実行してもよい。支払い部114は、このような構成によれば、予約のキャンセルに対してキャンセルの内容に即した補償を行うことができる。
【0056】
支払い部114は、例えば、予約情報およびキャンセル情報に基づいて、店舗に対してキャンセル日時から予約日時までの期間に応じた給付金を支払うための支払い処理を実行してもよい。
【0057】
支払い部114は、例えば、キャンセル日時が予約日時の前日でありキャンセル日時から予約日時までの期間が24時間以上ある場合、一人当たりのコース代金3,000円の半額の1,500円にキャンセル人数2人分を乗じて、3,000円の給付金を支払うための支払い処理を実行してもよい。他の例として、支払い部114は、例えば、キャンセル日時が予約日時の当日でありキャンセル日時から予約日時までの期間が24時間未満の場合、一人当たりのコース代金3,000円にキャンセル人数2人分を乗じて、6,000円の給付金を支払うための支払い処理を実行してもよい。
【0058】
上記構成によれば、支払い部114は、予約のキャンセルに対してキャンセルのタイミングに即した補償を行うことができる。
【0059】
算定部115は、予約情報またはキャンセル履歴情報に基づいて、キャンセル保険の保険料や給付金を算定する。算定部115が算定した結果は、通信部130を介して予約管理サーバ200に送信されて、予約画面上で表示されてもよい。
【0060】
記憶部120は、キャンセル保険に関する各種情報を記憶する。記憶部120は、予約情報記憶部121と、履歴情報記憶部122と、を含めてもよい。記憶部120は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して各情報を記憶してもよい。DBMSを利用する場合は、上記情報ごとにテーブルを設けて、当該テーブル間を関連付けて各情報を管理してもよい。
【0061】
予約情報記憶部121は、予約情報を記憶する。履歴情報記憶部122は、キャンセル履歴情報を記憶する。
【0062】
通信部130は、ネットワークNを介して、予約管理サーバ200、顧客端末300又は外部システム等に各種情報を送受信する。通信部130は、例えば、ネットワークNを介して、予約管理サーバ200から予約情報やキャンセル情報等を受信したり、キャンセル保険の給付金の支払い処理のための口座振替指示等を銀行のサーバに送信したりする。
【0063】
<4.画面例>
図4を参照して、保険システム1の画面例を説明する。
図4は、顧客端末300に表示される予約画面A1の例を示す模式図である。
【0064】
図4に示すように、予約画面A1は、サービスの予約の指定を受け付けるための画面であり、当該予約に対するキャンセル保険の利用の申請を受け付けるための画面でもある。予約画面A1は、サービス指定領域a1と、保険申請領域a2と、代金表示領域a3と、予約確定ボタンa4と、を含む。
【0065】
サービス指定領域a1は、サービスの予約を指定するための入力フォーム(例えば、席の選択のための席の種類のリストを表示し顧客からの選択入力を受け付けるドロップダウンリスト等)、および当該入力フォームで指定した予約の内容等が表示されている。
【0066】
保険申請領域a2は、サービス指定領域aで指定するサービスの予約に対するキャンセル保険の利用を申請するための入力フォーム(例えば、キャンセル保険を利用する/しないの選択を受け付けるラジオボタン等)、およびキャンセル保険の保険料やキャンセル保険を利用するにあたっての利用規約等が表示されている。
【0067】
代金表示領域a3は、一人当たりの予約に対する支払い代金の金額を表示する。代金表示領域a3はサービス指定領域a1および保険申請領域a2で入力された内容に応じて表示する金額を動的に変更してもよい。予約確定ボタンa4は、サービス指定領域a1で指定されたサービスの予約の内容と保険申請領域a2で申請されたキャンセル保険の利用を確定させるための入力フォームである。予約確定ボタンa4が顧客から押下されるとサービス指定領域a1および保険申請領域a2で入力された内容を確定させ、予約情報および申請情報を生成し、顧客端末300から予約管理サーバ200に送信される。
【0068】
<5.動作例>
図5を参照して、保険システム1の動作例を説明する。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0069】
図5に示すように、保険サーバ100の申請受付部111は、店舗によりサービスの提供を受ける顧客から、当該サービスの予約についてキャンセル保険を利用する申請を受け付ける(S10)。保険料収集部112は、申請受付部111が受け付けた当該申請に基づいて、キャンセル保険の保険料を含めた上記予約に対する代金が顧客から支払われた場合に、当該保険料を収集するための処理を実行する(S11)。サービスの予約の少なくとも一部対してキャンセルが発生した場合(S12のYes)、取得部113は、当該キャンセルのキャンセル情報を取得する(S13)。支払い部114は、取得部113がキャンセル情報を取得すると、店舗に対してキャンセル保険の給付金の支払い処理を実行する(S14)。
【0070】
<6.ハードウェア構成>
図6を参照して、上述してきた保険サーバ100をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0071】
図6に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0072】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、保険サーバ100の制御部110が備える各機能部等は、メモリ803に一時記憶された上で、主にプロセッサ801上で動作するプログラムとして実現可能である。
【0073】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0074】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、予約情報、申請情報またはキャンセル情報を登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0075】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等が挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0076】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0077】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0078】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0079】
なお、上記実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【解決手段】 サーバ装置は、店舗によりサービスの提供を受ける顧客から、サービスの予約の少なくとも一部のキャンセルに対する補償を行うための保険を利用する申請を受け付ける申請受付部と、申請に基づいて、保険の保険料を含めた予約に対する代金が顧客から支払われた場合に、保険料を収集するための処理を実行する保険料収集部と、を備える。