(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6793955
(24)【登録日】2020年11月13日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】乳幼児靴下着用補助具
(51)【国際特許分類】
A47G 25/90 20060101AFI20201119BHJP
【FI】
A47G25/90
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2017-164706(P2017-164706)
(22)【出願日】2017年8月29日
(65)【公開番号】特開2019-41802(P2019-41802A)
(43)【公開日】2019年3月22日
【審査請求日】2020年4月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517303373
【氏名又は名称】株式会社成秀技工
(74)【代理人】
【識別番号】100131026
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 博
(74)【代理人】
【識別番号】100194124
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 まゆみ
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 守
【審査官】
粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】
欧州特許出願公開第02818062(EP,A1)
【文献】
登録実用新案第3203115(JP,U)
【文献】
特開2009−213590(JP,A)
【文献】
特開2017−064337(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 25/90
A41B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳幼児の足のつま先を覆うように少なくとも一方に開口が設けられた中空状であり、一方側よりも他方側の方が幅が狭くなるように形成された被覆体を備え、
前記被覆体は、足裏側を覆う平板状の底面部と、足の上側を覆う湾曲された上面部とを有し、
前記被覆体の一方側には、一方側端部よりも幅が広くなるように拡張された拡張部が設けられ、前記被覆体の幅は、一方側端部から他方側端部に向かい、前記拡張部において一旦幅が広くなり、その後、狭くなるように構成された
ことを特徴とする乳幼児靴下着用補助具。
【請求項2】
前記拡張部における幅は、一方側端部の幅よりも1mm以上5mm以下の範囲内で大きいことを特徴とする請求項1記載の乳幼児靴下着用補助具。
【請求項3】
前記被覆体の一方側の幅は、5cm以上6.5cm以下の範囲内であり、長さは5.5cm以上7cm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の乳幼児靴下着用補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳幼児に簡単に靴下をはかせることができる乳幼児靴下着用補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乳幼児に靴下を履かせる場合には、例えば、両手で靴下の開口部を広げて持ち、足のつま先から被せるようにする。しかし、乳幼児は靴下を履かせようとしている者の意思に関係なく、自由に動いたり、足を別の方向に向けてしまうことも多い。よって、乳幼児に簡単に靴下を履かせることができる補助具があれば大変便利である。
【0003】
ところが、従来の補助具は、高齢者や障害者が自分で簡単に靴下を履けるようにしたものが多い。例えば、特許文献1には、靴下を履かせるように装着することにより靴下を袋状に拡径させた状態で保持する靴下保持部20と、靴下保持部20を支持し、利用者の足のガイドともなる支持部材10とを備え、靴下保持部20は、少なくともその一部において利用者の足が通過できるように部材が設けられていない足抜き箇所を備え、利用者が靴下保持部20に保持された靴下に対して足を押し入れつつ靴下保持部20の足抜き箇所から足を抜くことにより靴下の装着を可能としたものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−61259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の補助具は、高齢者や障害者が一人で簡単に靴下を履けるようするものであり、乳幼児が一人で靴下を履くには構造が複雑で難しい。また、親が乳幼児に靴下を履かせる際に使用しようとしても、大きさが大きいので、乳幼児を抱えた状態において片手で使用することは難しい。
【0006】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、乳幼児に簡単に靴下を履かせることができる乳幼児靴下着用補助具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の乳幼児靴下着用補助具は、乳幼児の足のつま先を覆うように少なくとも一方に開口が設けられた中空状であり、一方側よりも他方側の方が幅が狭くなるように形成された被覆体を備え、被覆体は、足裏側を覆う平板状の底面部と、足の上側を覆う湾曲された上面部とを有するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、乳幼児の足のつま先を覆うように少なくとも一方に開口が設けられた中空状の被覆体を備えるようにしたので、被覆体の中に開口から靴下のつま先を入れ、開口で靴下を外側に折り返して裏返しにすることにより、靴下のつま先を広げた状態で安定して保持することができる。また、被覆体の一方側よりも他方側の方の幅を狭くするようにしたので、片手で容易に持つことができる。よって、片手で乳幼児を抱えたり乳幼児の足を押さえ、片手で靴下を被せた乳幼児靴下着用補助具を持ち、乳幼児のつま先に靴下を被せた乳幼児靴下着用補助具を被せ、裏返されている靴下の足首側を裏返しながら足首の方に伸ばすことにより、容易に靴下を履かせることができる。
【0009】
更に、被覆体は、足裏側を覆う平板状の底面部と、足の上側を覆う湾曲された上面部とを有するようにしたので、幅を確保しつつ、高さも確保することができ、乳幼児のつま先を容易に挿入することができる。
【0010】
加えて、上面部の一方側端部における中央部に、他方側に向かって切り取られた切欠き部を設けるようにすれば、開口を大きくすることができ、乳幼児の足の指が反っていたり、動いていても、乳幼児のつま先を容易に挿入することができる。
【0011】
更にまた、被覆体の一方側の幅を5cm以上6.5cm以下の範囲内、長さを5.5cm以上7cm以下の範囲内とするようにすれば、乳幼児のつま先を容易に挿入することができ、かつ、片手で容易に持つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る乳幼児靴下着用補助具の構成を表す斜視図である。
【
図2】
図1に示した乳幼児靴下着用補助具の構成を表す他の図である。
【
図3】
図1及び
図2に示した乳幼児靴下着用補助具を用いて乳幼児に靴下を履かせる手順を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1及び
図2は、本発明の一実施の形態に係る乳幼児靴下着用補助具1の構成を表すものであり、
図1は斜視図、
図2(A)は横からみた図、
図2(B)は上からみた図である。この乳幼児靴下着用補助具1は、乳幼児に靴下を履かせる際に用いられるものであり、乳幼児の足のつま先を覆うように少なくとも一方に開口11が設けられた中空状の被覆体10を備えている。
【0015】
被覆体10は、開口11が設けられた一方側よりも、その反対側の他方側の方が幅が狭くなるように形成されている。片手で持ちやすくするためである。被覆体10の大きさは、例えば、一方側の幅が5cm以上6.5cm以下の範囲内であり、他方側の幅が1cm以上2.5cm以下の範囲内であり、長さが5.5cm以上7cm以下の範囲内であることが好ましい。幅というのは、被覆体10を上から見た時の幅であり、長さというのは、一方側と他方側とを結ぶ方向の長さである。
【0016】
また、被覆体10の一方側には、一方側端部よりも幅が広くなるように拡張された拡張部12が設けられていることが好ましい。乳幼児のつま先に被覆体10を被せた時に、つま先が抜け難くなるようにすると共に、靴下の足首側を返して伸ばしやすくするためである。すなわち、被覆体10の幅は、一方側端部から他方側端部に向かい、拡張部12において一旦幅が広くなり、その後、狭くなるように構成されていることが好ましい。
【0017】
拡張部12における幅W1は、例えば、一方側端部の幅W2よりも1mm以上5mm以下の範囲内で大きくすることが好ましい。拡張部12は、例えば、一方側端部から他方側に向かい3cm離れた位置までの範囲内Xに設けられることが好ましく、拡張部12の長さ方向における長さL1は1cm以上2.5cm以下の範囲内とすることが好ましい。
【0018】
被覆体10の他方側は、例えば、閉鎖されていてもよく、また、図示しない開口がもうけられていてもよい。
【0019】
被覆体10は、また、足裏側を覆う平板状の底面部13と、足の上側を覆う湾曲された上面部14とを有している。これにより、足の形状に合わせて幅を確保しつつ、高さも確保することができ、乳幼児のつま先を容易に挿入することができるからである。上面部14の一方側端部における中央部には、他方側に向かって切り取られた切欠き部15が設けられていることが好ましい。開口11を拡張して大きくすることができ、乳幼児の足の指が反っていたり、動いていても、乳幼児のつま先を容易に挿入することができるからである。
【0020】
被覆体10は、例えば、合成樹脂により構成することが好ましい。また、被覆体10は、網状体により構成するようにしてもよい。なお、被覆体10には、適宜、乳幼児が喜ぶような絵等の模様を付すことが好ましい。
【0021】
この乳幼児靴下着用補助具1は、例えば、乳幼児に靴下を履かせる際に次のようにして用いることができる。
図3〜6は乳幼児靴下着用補助具1を用いて乳幼児40に靴下を履かせる手順を表すものである。
【0022】
まず、例えば、
図3に示したように、被覆体10の中に開口11から靴下20のつま先を挿入し、
図4に示したように、開口11で靴下20を外側に折り返して裏返しにする。次いで、例えば、
図5に示したように、被覆体10の他方側から片方の手31の指を被覆体10と靴下20との間に入れて持ち、もう片方の手32で乳幼児の足40を押さえるか又は乳幼児を抱え、乳幼児のつま先41に靴下20を被せた被覆体10を被せる。続いて、例えば、
図6に示したように、裏返されている靴下20の足首側を表側が表になるように裏返しながら乳幼児の足首42の方に伸ばし、つま先に残った乳幼児靴下着用補助具1を取り除く。これにより、容易に乳幼児に靴下を履かせることができる。
【0023】
このように本実施の形態によれば、乳幼児の足40のつま先41を覆うように少なくとも一方に開口11が設けられた中空状の被覆体10を備えるようにしたので、被覆体10の中に開口11から靴下20のつま先を入れ、開口11で靴下20を外側に折り返して裏返しにすることにより、靴下20のつま先を広げた状態で安定して保持することができる。また、被覆体10の一方側よりも他方側の方の幅を狭くするようにしたので、片手で容易に持つことができる。よって、片手で乳幼児を抱えたり乳幼児の足40を押さえ、片手で靴下20を被せた乳幼児靴下着用補助具1を持ち、乳幼児のつま先41に靴下20を被せた乳幼児靴下着用補助具1を被せ、裏返されている靴下20の足首側を裏返しながら足首42の方に伸ばすことにより、容易に靴下20を履かせることができる。
【0024】
更に、被覆体10は、足裏側を覆う平板状の底面部13と、足の上側を覆う湾曲された上面部14とを有するようにしたので、幅を確保しつつ、高さも確保することができ、乳幼児のつま先41を容易に挿入することができる。
【0025】
加えて、上面部14の一方側端部における中央部に、他方側に向かって切り取られた切欠き部15を設けるようにすれば、開口11を大きくすることができ、乳幼児の足40の指が反っていたり、動いていても、乳幼児のつま先41を容易に挿入することができる。
【0026】
更にまた、被覆体10の一方側の幅を5cm以上6.5cm以下の範囲内、長さを5.5cm以上7cm以下の範囲内とするようにすれば、乳幼児のつま先41を容易に挿入することができ、かつ、片手で容易に持つことができる。
【0027】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素についても具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
乳幼児に靴下を履かせる際に用いることができる。
【符号の説明】
【0029】
1…乳幼児靴下着用補助具、10…被覆体、11…開口、12…拡張部、13…底面部、14…上面部、15…切欠き部