(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6794170
(24)【登録日】2020年11月13日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】発光装置及び表示装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20201119BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20201119BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20201119BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20201119BHJP
F21V 23/06 20060101ALI20201119BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20201119BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20201119BHJP
【FI】
F21S2/00 483
F21V23/00 160
F21V23/00 150
G02F1/13357
G02F1/1333
F21V23/06
F21V29/503 100
F21Y115:10
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-156311(P2016-156311)
(22)【出願日】2016年8月9日
(65)【公開番号】特開2018-26228(P2018-26228A)
(43)【公開日】2018年2月15日
【審査請求日】2019年7月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100131532
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 浩一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125357
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(74)【代理人】
【識別番号】100155871
【弁理士】
【氏名又は名称】森廣 亮太
(72)【発明者】
【氏名】森下 昌史
【審査官】
田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−216554(JP,A)
【文献】
特開2004−55800(JP,A)
【文献】
特開2010−9757(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00
F21V 23/06
F21V 29/503
G02F 1/1333
G02F 1/13357
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源が設けられる第1基板と、
前記第1基板の背面側に配置されるプレートと、
前記プレートの背面側に配置される第2基板と、
前記プレートに設けられる開口部に挿入され前記第1基板と前記第2基板とを接続する接続部材と、
を備え、
前記開口部は、前記プレートにおける、前記第2基板の外周より内側の領域に設けられ、
前記第2基板は、前記プレートより小さい複数の部分基板からなり、
前記接続部材は、前記プレートに設けられる複数の開口部に挿入され、前記第1基板と前記複数の前記部分基板とを接続する、複数の接続部からなり、
前記接続部は、前記部分基板の中央部に設けられるコネクタであることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
光源が設けられる第1基板と、
前記第1基板の背面側に配置されるプレートと、
前記プレートの背面側に配置される第2基板と、
前記プレートに設けられる開口部に挿入され前記第1基板と前記第2基板とを接続する接続部材と、
を備え、
前記開口部は、前記プレートにおける、前記第2基板の外周より内側の領域に設けられ、
前記接続部材は、フレキシブルフラットケーブルであって、
前記フレキシブルフラットケーブルは、前記第2基板の外周部から前記第2基板の外側に突出し、当該突出した位置から前記第2基板の内側の方向へ折れ曲がり、前記開口部を通って前記第1基板に接続する形状を有することを特徴とする発光装置。
【請求項3】
光源が設けられる第1基板と、
前記第1基板の背面側に配置されるプレートと、
前記プレートの背面側に配置される第2基板と、
前記プレートに設けられる開口部に挿入され前記第1基板と前記第2基板とを接続する接続部材と、
を備え、
前記開口部は、前記プレートにおける、前記第2基板の外周より内側の領域に設けられ、
前記第2基板は、前記プレートより小さい複数の部分基板からなり、
前記接続部材は、前記プレートに設けられる複数の開口部に挿入され、前記第1基板と前記複数の前記部分基板とを接続する、複数の接続部からなり、
前記接続部は、前記部分基板の外周部の近傍に設けられるフレキシブルフラットケーブルであって、
前記フレキシブルフラットケーブルは、前記部分基板の外周部から前記部分基板の外側に突出し、当該突出した位置から前記部分基板の内側の方向へ折れ曲がり、前記開口部を通って前記第1基板に接続する形状を有することを特徴とする発光装置。
【請求項4】
隣接する2つの部分基板の外周部の互いに対向する部分からそれぞれ突出する2つのフレキシブルフラットケーブルは、当該突出する部分と、当該突出した位置から各部分基板の内側の方向へ折れ曲がる部分とにより、前記対向する外周部に沿ったトンネル形状をなし、当該トンネル形状をなす部分に対応するプレートの部分には放熱部材が設けられる請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記放熱部材は、前記プレートの中央上部に設けられる請求項4に記載の発光装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置を有するバックライトと、
前記バックライトからの光を画像データに基づき透過することで画像を表示する液晶パネルと、
を備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及び表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりも広い輝度レンジで高コントラスト表示することができるHDR(High Dynamic Range)表示に対応した画像表示装置が開発されている。液晶表示装置でHDR表示する技術として、液晶パネルの直下に複数の光源を配置したバックライト構造を用いて、各光源に対応するエリア毎に輝度制御するローカルディミング制御(エリア駆動)を行う技術がある。このようなバックライトの光源としてはLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)が好適である。直下型バックライトの構造は、多数のLEDが配置されたLED基板が配置されるバックライトケースの背面に、LEDを駆動制御するドライバ基板が配置され、LED基板とドライバ基板とをコネクタやフラットケーブルによって接続した構造を例示できる。この構造では、バックライトケースの底面にコネクタやフラットケーブルを挿入可能な開口が設けられる。関連する技術として、特許文献1には、LED基板が搭載されたバックパネルの一部に、リード線の引出し開口が配置される構造が開示されている。また、特許文献2には、筐体の内部に漏洩した光による光漏れを専用の遮光部材を用いることなく抑制する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2008/108039号公報
【特許文献2】特開2015−69016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高コントラストのHDR表示をするためには、エリア駆動の分割数を多くすることが有効である。分割数が多くなればLED基板とドライバ基板の接続に多くのコネクタやフラットケーブル等の接続部材が必要となる。そうすると、バックライトケースの底面に設けられる接続部材を挿入するための開口部も多く必要となる。特許文献1の構造では、開口部を通して装置の内部の光が外部に漏洩する場合がある。特許文献2の構造では、別部材を用いることなく係合孔を通過する光源の光を遮る構造であり、係合孔の光漏れは抑制することが可能だが、接続穴からの光の漏洩を抑制することができない。
【0005】
そこで本発明は、バックライトの光源基板とドライバ基板とを接続する接続部材を挿入するためにバックライトケースに設けられた開口部から外部に光源光が漏洩することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明
の一態様は、光源が設けられる第1基板と、
前記第1基板の背面側に配置されるプレートと、
前記プレートの背面側に配置される第2基板と、
前記プレートに設けられる開口部に挿入され前記第1基板と前記第2基板とを接続する接続部材と、
を備え、
前記開口部は、前記プレートにおける、前記第2基板の外周より内側の領域に設けられ
、
前記第2基板は、前記プレートより小さい複数の部分基板からなり、
前記接続部材は、前記プレートに設けられる複数の開口部に挿入され、前記第1基板と前記複数の前記部分基板とを接続する、複数の接続部からなり、
前記接続部は、前記部分基板の中央部に設けられるコネクタであることを特徴とする発光装置である。
また、本発明の一態様は、光源が設けられる第1基板と、
前記第1基板の背面側に配置されるプレートと、
前記プレートの背面側に配置される第2基板と、
前記プレートに設けられる開口部に挿入され前記第1基板と前記第2基板とを接続する
接続部材と、
を備え、
前記開口部は、前記プレートにおける、前記第2基板の外周より内側の領域に設けられ、
前記接続部材は、フレキシブルフラットケーブルであって、
前記フレキシブルフラットケーブルは、前記第2基板の外周部から前記第2基板の外側に突出し、当該突出した位置から前記第2基板の内側の方向へ折れ曲がり、前記開口部を通って前記第1基板に接続する形状を有することを特徴とする発光装置である。
また、本発明の一態様は、光源が設けられる第1基板と、
前記第1基板の背面側に配置されるプレートと、
前記プレートの背面側に配置される第2基板と、
前記プレートに設けられる開口部に挿入され前記第1基板と前記第2基板とを接続する接続部材と、
を備え、
前記開口部は、前記プレートにおける、前記第2基板の外周より内側の領域に設けられ、
前記第2基板は、前記プレートより小さい複数の部分基板からなり、
前記接続部材は、前記プレートに設けられる複数の開口部に挿入され、前記第1基板と前記複数の前記部分基板とを接続する、複数の接続部からなり、
前記接続部は、前記部分基板の外周部の近傍に設けられるフレキシブルフラットケーブルであって、
前記フレキシブルフラットケーブルは、前記部分基板の外周部から前記部分基板の外側に突出し、当該突出した位置から前記部分基板の内側の方向へ折れ曲がり、前記開口部を通って前記第1基板に接続する形状を有することを特徴とする発光装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、バックライトの光源基板とドライバ基板とを接続する接続部材を挿入するためにバックライトケースに設けられた開口部から外部に光源光が漏洩することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】実施例2の液晶表示装置300を背面側より見た図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施例1)
以下、本発明の実施例1について説明する。
図1は、実施例1の液晶表示装置200の分解斜視図である。
図2は、実施例1の液晶表示装置200の断面詳細図である。
図1と
図2を用いて、実施例1の液晶表示装置の構造と部品構成を説明する。
【0010】
フレーム10は、液晶表示装置200を保持するカバー部材でありSECCの鋼鈑を用いた板厚0.8mmの板金部材である。フレーム10にはLCDパネル20(Liquid Crystal Display)の画面を表側から視認可能にするための開口が設けられ、開口部の周囲の裏面には弾性部材が貼り付けられる。この弾性部材によりLCDパネル20を保持するとともに、液晶表示装置200内部への塵埃の侵入を抑制する。
【0011】
LCDパネル20は、バックライトからの光を画像データに基づき透過することで画像を表示する液晶パネルである。LCDパネル20の背面側には、光学シート30が配置される。
光学シート30は、輝度向上シート、プリズムシート、反射シート、拡散板が重ね合わせられて構成される。光学シート30の構成は一例であってこの構成に限られない。
ホルダーパネル40は、LCDパネル20と光学シート30の間に配置され、光学シート30とLCDパネル20を正しい位置で保持する。
【0012】
バックライトケース50は、LED基板70を収容するケースである。
反射板60は、反射効率の高い材質(実施例1では超微細発泡PET(ポリエチレンテレフタレート))のシートを抜き型によってカットし箱曲げして構成される。
【0013】
LED基板70は、バックライトの光源である複数のLEDが配置された第1基板であり、実施例1では短冊状とする。実施例1では、LED基板70は、プレート80より小さい4枚の分割基板から構成される。なお、LED基板70は1枚構成でも良い。LED基板70の各分割基板の裏面には、ドライバ基板100と接続するためのコネクタ83やFFC(フレキシブルフラットケーブル)によるフレキ線材82等からなる接続部材が実装されている。
【0014】
プレート80は、LED基板70が収容されるバックライトケースの底面を構成する部材であり、LED基板70の背面側に配置される。プレート80はアルミニウムを材質とする板厚5.0mmの板状部材であり、LED基板70が固定され、LEDの放熱を行う。プレート80には、LED基板70とドライバ基板100とを接続するコネクタ83やフレキ線材82等の接続部材が挿入される開口部である貫通穴81が設けられる。
ヒートシンク90は、プレート80の裏面に固定された放熱フィンである。
【0015】
ドライバ基板100は、プレート80の背面側に配置される第2基板であり、LED基板70に設けられる光源の制御を行う駆動基板である。ドライバ基板100は、バックライト光源の電源供給や、LED基板70に配置されたLEDの発光制御(駆動制御)を行う。ドライバ基板100は、プレート80の裏面にカシメ加工された別部材のボス84によってプレート80に固定され、プレート80に配置された貫通穴81を通して、接続部材82,83によりLED基板70と接続される。ドライバ基板100の外周部の端部には、LED基板70と接続されるフレキ線材82が接続され、ドライバ基板100の中央部には、コネクタ83が配置される。
【0016】
ドライバ基板100は、プレート80より小さい複数の部分基板からなる。実施例1では、
図1に示すように、ドライバ基板100は、横方向に2分割され、2つの部分基板から構成される。コネクタ83やフレキ線材82等の接続部材は、プレート80に設けられる複数の開口部81に挿入され、LED基板70とドライバ基板100を構成する部分基板とを接続する。つまり、ドライバ基板100が複数の部分基板に分割されていることにより、コネクタ83やフレキ線材82等の接続部材も複数、設けられている。
【0017】
コネクタ83は、
図1に示すように、各部分基板の中央部に設けられる。フレキ線材82は、
図1に示すように、各部分基板の外周部の近傍に設けられるフレキシブルフラットケーブルである。なお、
図1の例では、フレキ線材82は、各部分基板の外周部のうち縦方向の辺に沿ってのみ設けられているが、これは一例である。横方向の辺に沿ってのみフレキ線材82が設けられる構成でも良いし、縦横両方の辺に沿ってフレキ線材82が設けられる構成でも良い。
【0018】
図2に示すように、フレキ線材82は、ドライバ基板100の外周部からドライバ基板100の外側に突出し、当該突出した位置からドライバ基板100の内側の方向へ折れ曲がり、開口部81を通ってLED基板70に接続する形状を有する。実施例1では、ドライバ基板100が2枚の部分基板に分割されているため、フレキ線材82は、部分基板の外周部から部分基板の外側に突出し、当該突出した位置から部分基板の内側の方向へ折れ曲がり、開口部81を通ってLED基板70に接続する形状を有する。
【0019】
図3は、実施例1のLED基板70の4枚の分割基板のうちの1枚の分割基板70Aの裏面を示す図である。LED基板70の4枚の分割基板は同じ構成であるため、ここでは1枚の分割基板70Aによりそれらを代表して説明する。
分割基板70Aの中央に配置されるコネクタ83は、主にエリア駆動のためのLEDの発光制御を行うための信号伝達を行うコネクタである。コネクタ83を分割基板70Aの中央に配置することで、各LEDの発光制御の速度ができるだけ均一になるようにしている。分割基板70Aの外周部に配置されるフレキ線材82は、主にLEDに電源供給するための接続部材である。分割基板70Aに配置される多数のLEDに安定して電力を供給するため、電源供給は複数のフレキ線材82により行われる。実施例1では、ドライバ基板もプレート80より小さい2枚の部分基板から構成されるが、1枚の部分基板に対して2枚の分割基板70Aが接続される。
【0020】
次に実施例1の液晶表示装置200の組立方法について説明する。
バックライトケース50の裏面に底面板であるプレート80を取り付ける。ヒートシンク90をプレート80の裏面に固定する。ドライバ基板100を構成する2枚の部分基板をプレート80の背面側に配置されたボスにネジで固定する。LED基板70を構成する4枚の分割基板の裏面にフレキ線材82を差込み基板裏面に熱伝導用のグリスを塗布する。この場合、グリスの代替えに熱伝導シートや耐熱性の絶縁シートを挟んでもよい。分割
基板70Aのフレキ線材82とコネクタ83をプレート80に配置された貫通穴81を通して分割基板70Aを取り付ける。このとき、反射板60を4枚の分割基板70Aと共締めでプレート80にネジ固定を行う。ドライバ基板100を固定し後に、分割基板70Aのコネクタ83をドライバ基板100に接続することで、接続部の実装ばらつきや基板取り付けの際に発生する位置ばらつきが吸収されるため、コネクタ83にストレスをかけることなく固定することが可能である。
【0021】
光学シート30をバックライトケース50とホルダーパネル40の間に挟み固定する。LCDパネル20をホルダーパネル40に載せてフレーム10で固定する。LED基板70の外周部に接続されるフレキ線材82は、貫通穴81よりドライバ基板100に接続される。貫通穴81は、プレート80における、ドライバ基板100の外周より内側の領域に設けられる。これにより液晶表示装置200の裏面より貫通穴81は見えない。さらに貫通穴81がドライバ基板100より内側に配置されているため、接続されるフレキ線材82は、が裏面より外に広がるようにドライバ基板100に接続される。
【0022】
実施例1のバックライト構造によれば、プレート80に設けられる貫通穴81から、LED基板70からの光が漏洩したとしても、ドライバ基板100が、貫通穴81の位置より外側の領域まで存在するため、漏洩した光はドライバ基板100で遮られる。よって、液晶表示装置200の裏面に光が漏れることを抑制できる。また、
図2に示すように、フレキ線材82が貫通穴81の外側に突出することで、貫通穴81からの光が斜め方向に漏れることも抑制でき、装置裏面への光漏れをより確実に抑制することができる。
【0023】
(実施例2)
以下、本発明の実施例2について説明する。
実施例1で述べた構造により、プレート80に設けられる貫通穴は、ドライバ基板の外周より内側の領域に存在するので、LED基板70からの光が液晶表示装置200の裏面に漏れることを抑制できる。一方で、高輝度で発光するバックライトには、多数のLEDが配置されるためその放熱も行う必要がある。LEDには温度依存性があり、温度による輝度や色のばらつきが存在する。またエリア駆動により部分的に高輝度発光した場合には、部分的に温度が高くなることによる温度ばらつきによる表示むらが生じることがある。特にバックライトの中央上部エリアは、熱だまりとなり、その他のエリアに比べると放熱を強化することが望ましい。
【0024】
そこで、実施例2では、プレート80の中央上部エリアにヒートシンク250を配置するとともに、フレキ線材82の形状を工夫することによって放熱性を改善する構造とした。それ以外の構成は、実施例1と共通するため、説明を省略する。
【0025】
図4は、実施例2の液晶表示装置300を背面側より見た図である。ヒートシンク250は、液晶表示装置300の上部中央に配置される。なお、実施例2では、中央上部にのみヒートシンク250を’配置する例を説明するが、この配置は一例であって、中央下部に設けても良い。構造上熱だまりになることが予測される部分に設けることが望ましい。
【0026】
図5と
図6は、実施例2の液晶表示装置300の内部構造を示す詳細図である。
図5は側面図、
図6は背面斜視図である。
図5、
図6は、説明のためヒートシンク250の部分を拡大して示す図であり、液晶表示装置300の全体を表示してはいない。
【0027】
液晶表示装置300の表示動作時バックライト光源が高輝度で発光すると、画面の上部中央が最も熱の影響を受けるため、中央の上部にヒートシンク250を配置する。ドライバ基板210は、横方向に2枚の部分基板に分割された構成で、外周部にフレキ線材220が配置される。隣接する2つの部分基板の外周部の互いに対向する部分からそれぞれ突
出する2つのフレキ線材220は、当該突出する部分と、当該突出した位置から各部分基板の内側の方向へ折れ曲がる部分と、により、対向する外周部に沿ったトンネル形状をなす。このトンネル形状をなす部分に対応するプレート80の部分には放熱部材としてのヒートシンク250が設けられる。このトンネル形状が放熱経路となる。
【0028】
実施例2の構造によれば、エリア駆動で中央上部が局所的に高温になった場合でも、フレキ線材220が放熱経路を構成し、ヒートシンク250によるLEDの冷却を効率的に行うことが可能となる。これにより、液晶表示装置300の装置内温度むらに起因する表示むらを抑制することができる。
【符号の説明】
【0029】
70:LED基板、80:プレート、81:貫通穴、82:フレキ線材、83:コネクタ、100:ドライバ基板