(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第一金属箔層と、該第一金属箔層の一方の面における一部の領域に積層された正極活物質層と、前記第一金属箔層の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第一熱可塑性樹脂層と、前記第一金属箔層の他方の面に積層された第一絶縁樹脂フィルム層と、を備えた正極側シート体と、
第二金属箔層と、該第二金属箔層の一方の面における一部の領域に積層された負極活物質層と、前記第二金属箔層の前記一方の面における負極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第二熱可塑性樹脂層と、前記第二金属箔層の他方の面に積層された第二絶縁樹脂フィルム層と、を備えた負極側シート体と、
前記正極側シート体と前記負極側シート体の間に配置されたセパレーターと、を備え、
前記第一金属箔層と前記セパレーターとの間に前記正極活物質層が配置され、前記第二金属箔層と前記セパレーターとの間に前記負極活物質層が配置され、
前記正極側シート体の第一熱可塑性樹脂層と、前記負極側シート体の第二熱可塑性樹脂層とが融着されて周縁封止層が形成されて前記両シート体が積層一体化され、
前記セパレーターと前記正極活物質層の間に電解液が封入され、前記セパレーターと前記負極活物質層の間に電解液が封入され、
前記セパレーターの周縁部は、前記周縁封止層の内周面の厚さ方向の中間部に侵入して係合し、
前記負極側シート体の一方の端部から、前記第二熱可塑性樹脂層、前記第二金属箔層及び前記第二絶縁樹脂フィルム層が延ばされて負極側第一延長シート部が形成され、
前記負極側第一延長シート部は、前記正極側シート体の一方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記正極側シート体の少なくとも一方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、
前記負極側シート体の他方の端部から、前記第二熱可塑性樹脂層、前記第二金属箔層及び前記第二絶縁樹脂フィルム層が延ばされて負極側第二延長シート部が形成され、
前記負極側第二延長シート部は、前記正極側シート体の他方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記正極側シート体の少なくとも他方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、
前記負極側第一延長シート部の先端縁と、前記負極側第二延長シート部の先端縁とが離間し、
前記負極側第一延長シート部の先端縁と、前記負極側第二延長シート部の先端縁とで形成された凹空間内にフィルムが配置されていることを特徴とする蓄電デバイスシート。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の薄型電池では、電極本体部とラミネート外装材が別々に構成されており、ラミネート外装材で外装した蓄電デバイスとしての全体厚さは、電極本体部の厚さとラミネート外装材の厚さの合計になることから、厚さ制限や重量制限のある用途(ICカード、スマートフォン等)への搭載は困難であった。
【0006】
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、軽量化及び薄型化できると共に、短絡を防止できる蓄電デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0008】
[1]第一金属箔層と、該第一金属箔層の一方の面における一部の領域に積層された正極活物質層と、前記第一金属箔層の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第一熱可塑性樹脂層と、前記第一金属箔層の他方の面に積層された第一絶縁樹脂フィルム層と、を備えた正極側シート体と、
第二金属箔層と、該第二金属箔層の一方の面における一部の領域に積層された負極活物質層と、前記第二金属箔層の前記一方の面における負極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第二熱可塑性樹脂層と、前記第二金属箔層の他方の面に積層された第二絶縁樹脂フィルム層と、を備えた負極側シート体と、
前記正極側シート体と前記負極側シート体の間に配置されたセパレーターと、を備え、
前記第一金属箔層と前記セパレーターとの間に前記正極活物質層が配置され、前記第二金属箔層と前記セパレーターとの間に前記負極活物質層が配置され、
前記正極側シート体の第一熱可塑性樹脂層と、前記負極側シート体の第二熱可塑性樹脂層とが融着されて周縁封止層が形成されて前記両シート体が積層一体化され、
前記セパレーターと前記正極活物質層の間に電解液が封入され、前記セパレーターと前記負極活物質層の間に電解液が封入され、
前記負極側シート体の一方の端部から、前記第二熱可塑性樹脂層、前記第二金属箔層及び前記第二絶縁樹脂フィルム層が延ばされて負極側第一延長シート部が形成され、
前記負極側第一延長シート部は、前記正極側シート体の一方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記正極側シート体の少なくとも一方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、
前記負極側シート体の他方の端部から、前記第二熱可塑性樹脂層、前記第二金属箔層及び前記第二絶縁樹脂フィルム層が延ばされて負極側第二延長シート部が形成され、
前記負極側第二延長シート部は、前記正極側シート体の他方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記正極側シート体の少なくとも他方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆していることを特徴とする蓄電デバイス。
【0009】
[2]第一金属箔層と、該第一金属箔層の一方の面における一部の領域に積層された正極活物質層と、前記第一金属箔層の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第一熱可塑性樹脂層と、前記第一金属箔層の他方の面に積層された第一絶縁樹脂フィルム層と、を備えた正極側シート体と、
第二金属箔層と、該第二金属箔層の一方の面における一部の領域に積層された負極活物質層と、前記第二金属箔層の前記一方の面における負極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第二熱可塑性樹脂層と、前記第二金属箔層の他方の面に積層された第二絶縁樹脂フィルム層と、を備えた負極側シート体と、
前記正極側シート体と前記負極側シート体の間に配置されたセパレーターと、を備え、
前記第一金属箔層と前記セパレーターとの間に前記正極活物質層が配置され、前記第二金属箔層と前記セパレーターとの間に前記負極活物質層が配置され、
前記正極側シート体の第一熱可塑性樹脂層と、前記負極側シート体の第二熱可塑性樹脂層とが融着されて周縁封止層が形成されて前記両シート体が積層一体化され、
前記セパレーターと前記正極活物質層の間に電解液が封入され、前記セパレーターと前記負極活物質層の間に電解液が封入され、
前記正極側シート体の一方の端部から、前記第一熱可塑性樹脂層、前記第一金属箔層及び前記第一絶縁樹脂フィルム層が延ばされて正極側第一延長シート部が形成され、
前記正極側第一延長シート部は、前記負極側シート体の一方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記負極側シート体の少なくとも一方の端部の第二絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、
前記正極側シート体の他方の端部から、前記第一熱可塑性樹脂層、前記第一金属箔層及び前記第一絶縁樹脂フィルム層が延ばされて正極側第二延長シート部が形成され、
前記正極側第二延長シート部は、前記負極側シート体の他方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記負極側シート体の少なくとも他方の端部の第二絶縁樹脂フィルム表面を被覆していることを特徴とする蓄電デバイス。
【0010】
[3]前記第一絶縁樹脂フィルム層は熱可塑性樹脂からなり、又は、前記第一絶縁樹脂フィルム層の少なくとも最外層が熱可塑性樹脂で構成されており、
前記第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆している負極側第一延長シート部および負極側第二延長シート部は、該第一絶縁樹脂フィルム表面に熱融着している前項1に記載の蓄電デバイス。
【0011】
[4]前記第二絶縁樹脂フィルム層は熱可塑性樹脂からなり、又は、前記第二絶縁樹脂フィルム層の少なくとも最外層が熱可塑性樹脂で構成されており、
前記第二絶縁樹脂フィルム表面を被覆している正極側第一延長シート部および正極側第二延長シート部は、該第二絶縁樹脂フィルム表面に熱融着している前項2に記載の蓄電デバイス。
【0012】
[5]前記第二絶縁樹脂フィルム層は熱可塑性樹脂からなり、又は、前記第二絶縁樹脂フィルム層の少なくとも最外層が熱可塑性樹脂で構成されており、
前記負極側第一延長シート部は、前記先端側が内方に折り返されて2枚重ねになった部分で前記正極側シート体の少なくとも一方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、該第一絶縁樹脂フィルム表面に、前記2枚重ね部分における内方側の第二絶縁樹脂フィルム層が熱融着し、
前記負極側第二延長シート部は、前記先端側が内方に折り返されて2枚重ねになった部分で前記正極側シート体の少なくとも他方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、該第一絶縁樹脂フィルム表面に、前記2枚重ね部分における内方側の第二絶縁樹脂フィルム層が熱融着している前項1に記載の蓄電デバイス。
【0013】
[6]前記第一絶縁樹脂フィルム層は熱可塑性樹脂からなり、又は、前記第一絶縁樹脂フィルム層の少なくとも最外層が熱可塑性樹脂で構成されており、
前記正極側第一延長シート部は、前記先端側が内方に折り返されて2枚重ねになった部分で前記負極側シート体の少なくとも一方の端部の第二絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、該第二絶縁樹脂フィルム表面に、前記2枚重ね部分における内方側の第一絶縁樹脂フィルム層が熱融着し、
前記正極側第二延長シート部は、前記先端側が内方に折り返されて2枚重ねになった部分で前記負極側シート体の少なくとも他方の端部の第二絶縁樹脂フィルム表面を被覆し、該第二絶縁樹脂フィルム表面に、前記2枚重ね部分における内方側の第一絶縁樹脂フィルム層が熱融着している前項2に記載の蓄電デバイス。
【0014】
[7]前記負極側第一延長シート部の先端縁と、前記負極側第二延長シート部の先端縁とが離間している前項1、3または5に記載の蓄電デバイス。
【0015】
[8]前記正極側第一延長シート部の先端縁と、前記正極側第二延長シート部の先端縁とが離間している前項2、4または6に記載の蓄電デバイス。
【0016】
[9]前記第一金属箔層の他方の面に、該第一金属箔層が露出した第一金属露出部を残した態様で、前記第一絶縁樹脂フィルムが積層されると共に、
前記第二金属箔層の他方の面に、該第二金属箔層が露出した第二金属露出部を残した態様で、前記第二絶縁樹脂フィルムが積層されている前項1〜8のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
【0017】
[10]前記第一金属露出部が、前記蓄電デバイスの長さ方向の一端側に形成され、前記第二金属露出部が、前記蓄電デバイスの長さ方向の他端側に形成されている前項9に記載の蓄電デバイス。
【0018】
[11]正極タブリードの一部が前記第一金属箔層に接続され、前記正極タブリードの他の一部が前記蓄電デバイスの外部に導出され、
負極タブリードの一部が前記第二金属箔層に接続され、前記負極タブリードの他の一部が前記蓄電デバイスの外部に導出されている前項1〜8のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
【発明の効果】
【0019】
[1]及び[2]の発明では、正極部を構成する第一金属箔層および負極部を構成する第二金属箔層が、蓄電デバイスの外装材としての機能も果たすものであり、即ち、第一、二金属箔層が、電極及び外装材の両機能を果たすものであり、従って本構成にさらに外装材を要することはないから(従来の外装材が不要になるから)、蓄電デバイスとして、軽量化、薄型化、省スペース化を図ることができると共に、コストも低減できる。
【0020】
更に、第一絶縁樹脂フィルムおよび第二絶縁樹脂フィルムが積層されているから、絶縁性を十分に確保できると共に、物理的強度も確保できる。従って、絶縁性を備えていることが要求される箇所や凹凸のある箇所への(本蓄電デバイスの)搭載にも十分に対応できる。
【0021】
加えて、[1]の発明では、負極側第一延長シート部は、正極側シート体の一方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて正極側シート体の一方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆していると共に、負極側第二延長シート部は、正極側シート体の他方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて正極側シート体の他方の端部の第一絶縁樹脂フィルム表面を被覆しているので、正極と負極が接触することがない構成になり、正極と負極との短絡を防止することができて、デバイスの安全性および信頼性を向上させることができる。[2]の発明では、正極側第一延長シート部は、負極側シート体の一方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて負極側シート体の一方の端部の第二絶縁樹脂フィルム表面を被覆していると共に、正極側第二延長シート部は、負極側シート体の他方の端面を覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて負極側シート体の他方の端部の第二絶縁樹脂フィルム表面を被覆しているので、正極と負極が接触することがない構成になり、正極と負極との短絡を防止することができて、デバイスの安全性および信頼性を向上させることができる。
【0022】
[3]及び[4]の発明では、絶縁樹脂フィルム表面を被覆している延長シート部が、該絶縁樹脂フィルム表面に熱融着した構成であるから、この熱融着部で剥離が生じることがなく、短絡を十分に防止できる。
【0023】
[5]及び[6]の発明では、一方のシート体の絶縁樹脂フィルム表面に、他方のシート体の前記2枚重ね部分における内方側の絶縁樹脂フィルム層が熱融着した構成であるから、この熱融着部で剥離が生じることがなく、短絡を十分に防止できる。更に、折り返しにより、延長シート部における端面も金属が露出しない構成となるので、短絡をより十分に防止できる。
【0024】
[7]及び[8]の発明では、延長シート部のための材料の使用量を低減できるので、より軽量化・薄型化を図ることができる。
【0025】
[9]の発明では、正極と電気的に導通している第一金属露出部および負極と電気的に導通している第二金属露出部が存在していることで、これら金属露出部を介して電気の授受を行うことができるので、従来のリード線を不要とすることができる利点がある。従って、蓄電デバイスの部品点数を少なくすることができるし、さらに軽量化を図ることができる。
【0026】
[10]の発明では、第一金属露出部が、蓄電デバイスの長さ方向の一端側に形成され、第二金属露出部が、蓄電デバイスの長さ方向の他端側に形成された構成であるので、正極部を構成する第一金属箔層と、負極部を構成する第二金属箔層との接触を確実に回避することができて、短絡をより十分に防止できる。
【0027】
[11]の発明では、電気的導通のための金属露出部を設ける必要がないので、より一層短絡の防止を図ることができると共に、外力に対する耐久性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明に係る蓄電デバイス1の一実施形態(第一実施形態)を
図1〜4に示す。
図1に示す平面視略矩形状の蓄電デバイス1は、
図2〜4に示す断面構造を備えている。前記蓄電デバイス1は、正極部22と、負極部23と、セパレーター21と、を備えてなる(
図4参照)。前記正極部22と前記負極部23の間にセパレーター21が配置されている(
図4参照)。
【0030】
前記正極部22は、第一金属箔層2と、該第一金属箔層2の一方の面(セパレーター側の面)における一部の領域に積層された正極活物質層3と、を含む(
図4参照)。本実施形態では、前記正極部22は、第一金属箔層2と、該第一金属箔層2の一方の面(セパレーター側の面)における中央部(周縁部を除いた領域)に積層された正極活物質層3と、を含む(
図4参照)。しかして、正極側シート体24は、前記第一金属箔層2と、前記正極活物質層3と、前記第一金属箔層2の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第一熱可塑性樹脂層4と、前記第一金属箔層2の他方の面に積層された第一絶縁樹脂フィルム層8と、を備えてなる(
図4参照)。
【0031】
前記負極部23は、第二金属箔層12と、該第二金属箔層12の一方の面(セパレーター側の面)における一部の領域に積層された負極活物質層13と、を含む(
図4参照)。本実施形態では、前記負極部23は、第二金属箔層12と、該第二金属箔層12の一方の面(セパレーター側の面)における中央部(周縁部を除いた領域)に積層された負極活物質層13と、を含む(
図4参照)。しかして、負極側シート体25は、前記第二金属箔層12と、前記負極活物質層13と、前記第二金属箔層12の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部に設けられた第二熱可塑性樹脂層14と、前記第二金属箔層12の他方の面に積層された第二絶縁樹脂フィルム層18と、を備えてなる(
図4参照)。
【0032】
前記第一金属箔層2と前記セパレーター21との間に前記正極活物質層3が配置され、前記第二金属箔層12と前記セパレーター21との間に前記負極活物質層13が配置されている(
図4参照)。
【0033】
前記正極部22の第一金属箔層2の前記一方の面(セパレーター21側の面)の周縁部には、正極活物質層が形成されていない領域が存在し、前記負極部23の第二金属箔層12の前記一方の面(セパレーター21側の面)の周縁部には、負極活物質層が形成されていない領域が存在する。しかして、前記正極部22の第一金属箔層2の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部領域と、前記負極部23の第二金属箔層12の前記一方の面における負極活物質層が形成されていない周縁部領域とが、熱可塑性樹脂を含有してなる周縁封止部31を介して接合されて封止されている(
図2〜4参照)。前記セパレーター21の周縁部は、前記周縁封止部31の内周面の高さ方向(厚さ方向)の中間部に侵入して係合した態様になっている(
図4参照)。
【0034】
本実施形態では、前記正極部22の第一金属箔層2の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部領域に第一周縁接着剤層6が積層され、前記負極部23の第二金属箔層12の前記一方の面における負極活物質層が形成されていない周縁部領域に第二周縁接着剤層16が積層され、これら両接着剤層6、16同士が、前記周縁封止部31を介して接合されて封止された構成が採用されている(
図2〜4参照)。
【0035】
しかして、前記第一金属箔層2、前記第二金属箔層12および前記周縁封止部31で取り囲まれた個室33が形成されている(
図4参照)。即ち、前記個室33は、液密状態に構成されている。
【0036】
前記個室33内において、前記セパレーター21と前記正極活物質層3の間に電解液5が封入されると共に、前記セパレーター21と前記負極活物質層13の間に電解液15が封入されている(
図4参照)。
【0037】
前記個室33は、前記第一金属箔層2、前記第二金属箔層12および前記周縁封止部31で取り囲まれて封止されて液密状態に構成されているから、電解液5、15の漏出を防止できる。即ち、前記第一金属箔層2と前記第二金属箔層12との間における前記周縁封止部31、第一周縁接着剤層6および第二周縁接着剤層16で取り囲まれた個室33空間内に、第一金属箔層2側から順に、正極活物質層3、電解液5、セパレーター21、電解液15、負極活物質層13が配置されて封入されている(
図4参照)。
【0038】
本実施形態では、更に次のような構成を備えている。即ち、前記第一金属箔層2の他方の面(セパレーター側の面とは反対側の面)に、該第一金属箔層が露出した第一金属露出部9を残した態様で、第一絶縁樹脂フィルム8が積層される(
図1、2参照)と共に、前記第二金属箔層12の他方の面(セパレーター側の面とは反対側の面)に、該第二金属箔層が露出した第二金属露出部19を残した態様で、第二絶縁樹脂フィルム18が積層されている(
図1、3参照)。本実施形態では、前記第一金属箔層2の他方の面に、蓄電デバイスシート1の長さ方向の一端側に該第一金属箔層が露出した第一金属露出部9を残した態様で、第一絶縁樹脂フィルム8が積層される(
図1、2参照)と共に、前記第二金属箔層12の他方の面に、蓄電デバイスシート1の長さ方向の他端側に該第二金属箔層が露出した第二金属露出部19を残した態様で、第二絶縁樹脂フィルム18が積層されている(
図1、3参照)。また、本実施形態では、前記第一金属箔層2の他方の面に、該第一金属箔層が露出した第一金属露出部9を残した態様で、第三接着剤層41を介して第一絶縁樹脂フィルム8が積層される(
図2参照)と共に、前記第二金属箔層12の他方の面に、該第二金属箔層が露出した第二金属露出部19を残した態様で、第四接着剤層42を介して第二絶縁樹脂フィルム18が積層されている(
図3参照)。
【0039】
本実施形態では、前記第一金属露出部9が正極端子を構成し、前記第二金属露出部19が負極端子を構成している(
図1参照)。しかして、
図1に示す蓄電デバイス1では、長さ方向の一端に設けられた正極端子(第一金属露出部9)と、長さ方向の他端に設けられた負極端子(第二金属露出部19)とを介して充放電を行うことができる。
【0040】
本実施形態では、更に次のような構成を備えている。即ち、前記負極側シート体25の幅方向の一方の端部から、前記第二熱可塑性樹脂層14、前記第二周縁接着剤層16、前記第二金属箔層12、前記第四接着剤層42及び前記第二絶縁樹脂フィルム層18が延ばされて負極側第一延長シート部28が形成されている(
図2〜4参照)。前記負極側第一延長シート部28は、前記正極側シート体24の幅方向の一方の端面24aを覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記正極側シート体24の幅方向の一方の端部24bの第一絶縁樹脂フィルム8の表面を被覆している。前記正極側シート体24の端部24bを被覆している負極側第一延長シート部28の内側の第二熱可塑性樹脂層14が、前記端部24bの第一絶縁樹脂フィルム8の表面に熱融着している(
図2〜4参照)。前記負極側第一延長シート部28は、前記正極側シート体24の幅方向の一方の端面24aを覆う第一折り曲げ部28Aと、前記正極側シート体24の幅方向の一方の端部24bの第一絶縁樹脂フィルム8の表面を被覆する第二折り曲げ部28Bと、を備えている(
図2〜4参照)。また、第一絶縁樹脂フィルム8の幅方向の一方の端面は、前記正極側シート体24の幅方向の一方の端面24aを覆う第一折り曲げ部28Aの内側の第二熱可塑性樹脂層14と熱融着している(
図2〜4参照)。
【0041】
また、前記負極側シート体25の幅方向の他方の端部から、前記第二熱可塑性樹脂層14、前記第二周縁接着剤層16、前記第二金属箔層12、前記第四接着剤層42及び前記第二絶縁樹脂フィルム層18が延ばされて負極側第二延長シート部29が形成されている(
図2〜4参照)。前記負極側第二延長シート部29は、前記正極側シート体24の幅方向の他方の端面24cを覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記正極側シート体24の幅方向の他方の端部24dの第一絶縁樹脂フィルム8の表面を被覆している。前記正極側シート体24の端部24dを被覆している負極側第二延長シート部29の内側の第二熱可塑性樹脂層14が、前記端部24dの第一絶縁樹脂フィルム8の表面に熱融着している(
図2〜4参照)。前記負極側第二延長シート部29は、前記正極側シート体24の幅方向の他方の端面24cを覆う第一折り曲げ部29Aと、前記正極側シート体24の幅方向の他方の端部24dの第一絶縁樹脂フィルム8の表面を被覆する第二折り曲げ部29Bと、を備えている(
図2〜4参照)。また、第一絶縁樹脂フィルム8の幅方向の他方の端面は、前記正極側シート体24の幅方向の他方の端面24cを覆う第一折り曲げ部29Aの内側の第二熱可塑性樹脂層14と熱融着している(
図2〜4参照)。
【0042】
前記負極側第一延長シート部28の先端縁と、前記負極側第二延長シート部29の先端縁とは離間している(
図2〜4参照)。
【0043】
本第1実施形態における第一絶縁樹脂フィルム8の好適な構成および第二絶縁樹脂フィルム18の好適な構成については、これら絶縁樹脂フィルム8、18の詳細な説明部において説明する(後述する)。
【0044】
図1〜4に示した上記構成の蓄電デバイス1では、正極部22を構成する第一金属箔層2および負極部23を構成する第二金属箔層12が、蓄電デバイスの外装材としての機能も果たすものであり、即ち、第一、二金属箔層が、電極及び外装材の両機能を果たすものであり、従って本構成にさらに外装材を要することはないから(外装材が不要になるから)、蓄電デバイスとして、軽量化、薄型化、省スペース化を図ることができると共に、コストも低減できる。
【0045】
更に、上記実施形態では、絶縁樹脂フィルム8、18がデバイスの両側に積層されているので、(金属露出部を除いて)絶縁性を十分に確保できると共に、物理的強度も十分に確保できる。従って、本発明の蓄電デバイス1を、絶縁性を備えていることが要求される箇所や凹凸のある箇所へ搭載することにも十分に対応できる。また、正極と電気的に導通している第一金属露出部9および負極と電気的に導通している第二金属露出部19が存在していることで、これら金属露出部9、19を介して電気の授受を行うことができるので、従来のリード線を不要とできる(使用しないで済む)利点がある。従って、蓄電デバイス1の部品点数を低減できるし、さらに軽量化を図ることができる。
【0046】
更に、従来のリード線が不要となるので、蓄電デバイスの充放電時の発熱がリード線周りに集中するような現象が生じないし、正極部を構成する第一金属箔層2および負極部を構成する第二金属箔層12を介して発熱を蓄電デバイス1の両面の全体にわたって拡散させることができるので、蓄電デバイス1の寿命を延ばすことができる(即ち長寿命の蓄電デバイスを得ることができる)。また、リード線が不要となることで、その分製造コストを低減できる。加えて、乾電池のように、ホルダーに本発明の蓄電デバイス1を嵌め込むという簡単な装着手法を採用することもできる。
【0047】
次に、本発明に係る蓄電デバイスの他の実施形態(第2実施形態)について
図5を参照しつつ説明する。前記第1実施形態の蓄電デバイス1と同一の構成を備えた上で、更に次のような構成が採用されている。
【0048】
即ち、
図5に示すように、前記負極側第一延長シート部28の先端縁と、前記負極側第二延長シート部29の先端縁とで形成された凹空間内にフィルム80が配置(埋設)されている。本実施形態では、前記フィルム80として、熱可塑性樹脂フィルムからなる内側層81に耐熱性樹脂フィルムからなる外側層82が積層されてなる積層フィルムが用いられている(
図5参照)。前記内側層81を構成する熱可塑性樹脂フィルムは、加熱により前記正極側シート体24の第一絶縁樹脂フィルム8に熱融着させることができると共に、前記両延長シート部28、29の各先端縁の熱可塑性樹脂層14とも熱融着させることができる。また、前記外側層82を構成する耐熱性樹脂としては、前記熱融着の温度で溶融しない耐熱性樹脂が用いられ、具体的には、例えば、ナイロン等のポリアミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル等が挙げられる。勿論、前記フィルム80として、単層からなるフィルムを用いてもよく、この場合には、熱可塑性樹脂フィルムを前記凹空間内に配置(埋設)せしめるのが好ましく、加熱により該熱可塑性樹脂フィルムを前記第一絶縁樹脂フィルム8に熱融着させることができると共に、前記両延長シート部28、29の各先端縁の第二熱可塑性樹脂層14とも熱融着させることができる。
【0049】
次に、本発明に係る蓄電デバイスのさらに他の実施形態(第3実施形態)について
図6を参照しつつ説明する。前記第1実施形態の蓄電デバイス1と同一の構成を備えた上で、更に次のような構成が採用されている。
【0050】
即ち、
図6に示すように、前記負極側第一延長シート部28の先端縁と、前記負極側第二延長シート部29の先端縁とが当接して、前記負極側第一延長シート部28の先端縁の第二熱可塑性樹脂層14と、前記負極側第二延長シート部29の先端縁の第二熱可塑性樹脂層14とが熱融着されて接合され、前記正極側シート体24の第一絶縁樹脂フィルム8の表面が前記両延長シート部28、29によって被覆されている。また、前記第一絶縁樹脂フィルム層8が熱可塑性樹脂からなる構成を採用し、又は、前記第一絶縁樹脂フィルム層8の少なくとも最外層が熱可塑性樹脂からなる構成を採用し、前記両延長シート部28、29の第二熱可塑性樹脂層14が、前記正極側シート体24の第一絶縁樹脂フィルム層8に熱融着した構成を採用してもよい(
図6参照)。
【0051】
次に、本発明に係る蓄電デバイスのさらに他の実施形態(第4実施形態)について
図7を参照しつつ説明する。前記第1実施形態の蓄電デバイス1と同様の構成を備えた上で、更に次のような構成が採用されている。
【0052】
即ち、
図7に示すように、前記第1実施形態の蓄電デバイス1と同様の構成を備えた上で、前記負極側第一延長シート部28および前記負極側第二延長シート部29の幅が、前記第1実施形態よりも大きく設定されている。
【0053】
しかして、前記負極側第一延長シート部28は、前記正極側シート体24の幅方向の一方の端面24aを覆う第一折り曲げ部28Aと、該第一折り曲げ部28Aから延ばされた第二折り曲げ部28Bと、該第二折り曲げ部28Bから先端側の部分が内方に折り返された内方折り返し部28Cと、を備えている(
図7参照)。前記第二折り曲げ部28Bと前記内方折り返し部28Cとが2枚重ねになっており、これら第二折り曲げ部28Bおよび内方折り返し部28Cで前記正極側シート体24の幅方向の一方の端部の第一絶縁樹脂フィルム8表面を被覆し、該第一絶縁樹脂フィルム8表面に、前記内方折り返し部28Cの第二絶縁樹脂フィルム層18が熱融着している(
図7参照)。良好な熱融着を実現するために、前記第二絶縁樹脂フィルム層18は熱可塑性樹脂からなる構成、又は、第二絶縁樹脂フィルム層18の少なくとも最外層が熱可塑性樹脂からなる構成を採用するのが好ましい。
【0054】
また、前記負極側第二延長シート部29は、前記正極側シート体24の幅方向の他方の端面24cを覆う第一折り曲げ部29Aと、該第一折り曲げ部29Aから延ばされた第二折り曲げ部29Bと、該第二折り曲げ部29Bから先端側の部分が内方に折り返された内方折り返し部29Cと、を備えている(
図7参照)。前記第二折り曲げ部29Bと前記内方折り返し部29Cとが2枚重ねになっており、これら第二折り曲げ部29Bおよび内方折り返し部29Cで前記正極側シート体24の幅方向の他方の端部の第一絶縁樹脂フィルム8表面を被覆し、該第一絶縁樹脂フィルム8表面に、前記内方折り返し部29Cの第二絶縁樹脂フィルム層18が熱融着している(
図7参照)。良好な熱融着を実現するために前記第二絶縁樹脂フィルム層18は熱可塑性樹脂からなる構成、又は、第二絶縁樹脂フィルム層18の少なくとも最外層が熱可塑性樹脂からなる構成を採用するのが好ましい。
【0055】
次に、本発明に係る蓄電デバイスのさらに他の実施形態(第5実施形態)について
図8を参照しつつ説明する。
【0056】
図8の蓄電デバイス1は、
図1〜4に示す構成を備えた帯状の蓄電デバイスシート1が螺旋状に成形されて形成された略筒状体11を備えた構成である。平面視で帯状の蓄電デバイスシート1が螺旋状に成形されてなるものであるので、蓄電デバイス1の性能に影響を及ぼすことなく(例えば活物質或いは活性炭の脱落、剥離を生じることなく)、蓄電デバイス1を繰り返し伸び縮みさせることができる(繰り返し伸縮変形させることができる)。例えば、略筒状体11を
図8の状態から長さを約6倍程度まで伸長させることが可能となる。前記略筒状体11は、
図1に示すような平面視において帯状の蓄電デバイスシート1が螺旋状に成形されたものであるが、このような螺旋状に成形する手法としては、例えば
図1に示す帯状の蓄電デバイスシート1を棒状体の外周面に螺旋状に巻き付けて成形する手法などが挙げられるが、特にこのような手法に限定されるものではない。
【0057】
なお、上記第5実施形態では、略筒状体11において長さ方向(略筒状体11の軸線方向)に隣り合う帯状の蓄電デバイスシートには隙間49が設けられた構成(
図8参照)が採用されているが、特にこのような隙間を備えた構成に限定されるものではなく、例えば、隣り合う帯状の蓄電デバイスシートの間に隙間が設けられていない構成を採用することもできる。
【0058】
次に、本発明に係る蓄電デバイスのさらに他の実施形態(第6実施形態)について
図12を参照しつつ説明する。この第6実施形態では、前記第1実施形態の蓄電デバイス1と同様の構成を備えた上で、正極側シート体24の幅が、負極側シート体25の幅よりも大きく設計されている。
【0059】
即ち、正極側シート体24の幅方向の一方の端部から、前記第一熱可塑性樹脂層4、前記第一周縁接着剤層6、前記第一金属箔層2、前記第三接着剤層41及び前記第一絶縁樹脂フィルム層8が延ばされて正極側第一延長シート部26が形成されている(
図12参照)。前記正極側第一延長シート部26は、前記負極側シート体25の幅方向の一方の端面25aを覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記負極側シート体25の幅方向の一方の端部25bの第二絶縁樹脂フィルム18の表面を被覆している。前記負極側シート体25の端部25bを被覆している正極側第一延長シート部26の内側の第一熱可塑性樹脂層4が、前記端部25bの第二絶縁樹脂フィルム18に熱融着している(
図12参照)。前記正極側第一延長シート部26は、前記負極側シート体25の幅方向の一方の端面25aを覆う第一折り曲げ部26Aと、前記負極側シート体25の幅方向の一方の端部25bの第二絶縁樹脂フィルム18の表面を被覆する第二折り曲げ部26Bと、を備えている(
図12参照)。
【0060】
また、前記正極側シート体24の幅方向の他方の端部から、前記第一熱可塑性樹脂層4、前記第一周縁接着剤層6、前記第一金属箔層2、前記第三接着剤層41及び前記第一絶縁樹脂フィルム層8が延ばされて正極側第二延長シート部27が形成されている(
図12参照)。前記正極側第二延長シート部27は、前記負極側シート体25の幅方向の他方の端面25cを覆うように曲げられ、さらに先端側で曲げられて前記負極側シート体25の幅方向の他方の端部25dの第二絶縁樹脂フィルム18の表面を被覆している。前記負極側シート体25の端部25dを被覆している正極側第二延長シート部27の内側の第一熱可塑性樹脂層4が、前記端部25dの第二絶縁樹脂フィルム18に熱融着している(
図12参照)。前記正極側第二延長シート部27は、前記負極側シート体25の幅方向の他方の端面25cを覆う第一折り曲げ部27Aと、前記負極側シート体25の幅方向の他方の端部25dの第二絶縁樹脂フィルム18の表面を被覆する第二折り曲げ部27Bと、を備えている(
図12参照)。
【0061】
前記正極側第一延長シート部26の先端縁と、前記正極側第二延長シート部27の先端縁とは離間している(
図12参照)。
【0062】
次に、本発明に係る蓄電デバイスのさらに他の実施形態(第7実施形態)について
図13〜15を参照しつつ説明する。この第7実施形態では、前記第1実施形態の蓄電デバイス1と同様の構成を備えた上で、第一金属露出部9及び第二金属露出部19による集電箇所を設ける代わりに、金属箔との接触部位以外を樹脂コート等で絶縁処理を施した集電体(タブリード等)を溶接等により金属箔(第一金属箔層2、第二金属箔層12)に接合した構成を採用している。前記集電体(タブリード等)は、接合される金属箔(第一金属箔層2、第二金属箔層12)と同一金属で構成されるのが好ましい。
【0063】
この第7実施形態の蓄電デバイスでは、第一金属露出部9及び第二金属露出部19は設けられていない。即ち、第一金属箔層2の他方の面(セパレーター側の面とは反対側の面)の全面に第一絶縁樹脂フィルム8が積層されると共に、第二金属箔層12の他方の面(セパレーター側の面とは反対側の面)の全面に第二絶縁樹脂フィルム18が積層されている(
図14、15参照)。
【0064】
前記第一金属箔層2の長さ方向の一端部における前記一方の面(セパレーター側の面)の幅方向の中間部に、正極タブリード51が超音波溶接等によって接合され、絶縁タブフィルム56を介して第二熱可塑性樹脂層14と熱融着されて封止されている(
図13、
図14参照)。
【0065】
前記第二金属箔層12の長さ方向の他端部(前記正極タブリード51を接合した側に対して長さ方向の反対側)における前記一方の面(セパレーター側の面)の幅方向の中間部に、負極タブリード52が超音波溶接等によって接合され、絶縁タブフィルム57を介して第一熱可塑性樹脂層4と熱融着されて封止されている(
図13、
図15参照)。
【0066】
本発明において、正極活物質3及び負極活物質13は、いずれも、折り曲げ部位に存在すると膜剥がれ等を生じる可能性を否定できないため、正極活物質層3の幅及び負極活物質層13の幅(E)は、いずれも、幅の小さい方の電極(第一金属箔層2又は第二金属箔層12)の幅(F)よりも小さい構成であるのが好ましい(
図4〜7、
図12参照)。あるいは、正極活物質層3の幅及び負極活物質層13の幅(E)は、いずれも、幅の小さい方の電極(第一金属箔層2又は第二金属箔層12)の幅(F)と同一としてもよい。
【0067】
また、正極活物質及び負極活物質の塗工領域は、その分厚さが大きくなり易いので、延長シート部26、27、28、29を折り曲げて被覆する領域(部分)26B、27B、28B、29Bは、前記活物質の塗工領域(活物質層)3、13に重なり合わないようにした構成(
図4、
図7、
図12、
図13)を採用するのが好ましい。
【0068】
なお、上記実施形態では、前記延長シート部は、蓄電デバイス1の略矩形状の対向する2辺からそれぞれ延設されて折り曲げられた構成が採用されていたが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、蓄電デバイス1の略矩形状の全ての辺(4辺)から延設されて折り曲げられた構成を採用してもよい。
【0069】
また、上記実施形態のように、正極側シート体24及び負極側シート体25が曲折される領域(即ち延長シート部26、27、28、29)には、セパレータ21、電解液5、15、正極活物質層3および負極活物質層13が配置されていない構成を採用するのが好ましい(
図4〜7、
図12、
図13参照)。このような構成を採用することにより、さらに薄型化を図ることができる。
【0070】
また、上記実施形態では、延長シート部26、27、28、29の少なくとも一部(第一折り曲げ部、第二折り曲げ部、内方折り返し部等)が、熱融着により接合されていたが、接合態様はこのような態様に限定されるものではなく、接着剤を用いてシート体24、25の端面や端部の上面に接合された構成を採用してもよい。
【0071】
本発明において、前記第一金属箔層2は、特に限定されるものではないが、硬質アルミニウム箔で形成されるのが好ましい。前記第一金属箔層2の厚さは9μm〜150μmに設定されるのが好ましい。中でも、ピンホールの発生防止、重量、コスト等を総合的に考慮すると、第一金属箔層2の厚さは、15μm〜50μmに設定されるのが特に好ましい。
【0072】
前記正極活物質層3は、特に限定されるものではないが、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩など)、PAN(ポリアクリロニトリル)等のバインダーに、リチウム含有金属酸化物(例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、リン酸鉄リチウム、マンガン酸リチウム等)を添加した混合組成物などで形成される。前記混合組成物は、リチウムイオン2次電池等で好適に使用されるものであるが、電気二重層キャパシタ等では正極活物質として炭素系活性炭を使用するのが好ましい。前記正極活物質層3の厚さは、2μm〜100μmに設定されるのが好ましい。
【0073】
前記正極活物質層3には、炭素繊維、カーボンブラック、CNT(カーボンナノチューブ)等の導電補助剤をさらに含有せしめてもよい。
【0074】
前記第一周縁接着剤層6としては、特に限定されるものではないが、2液硬化型のオレフィン系接着剤により形成された層であるのが好ましい。2液硬化型のオレフィン系接着剤を用いた場合には、電解液による膨潤で接着性が低下するのを十分に防止できる。前記第一周縁接着剤層6の塗布量(乾燥状態)は、1g/m
2〜5g/m
2に設定されるのが好ましい。
【0075】
本発明において、前記第二金属箔層12は、特に限定されるものではないが、アルミニウム箔(硬質のアルミニウム箔、軟質のアルミニウム箔)、銅箔、ステンレス箔、鉄箔、ニッケル箔またはチタン箔で形成されるのが好ましい。前記第二金属箔層12の厚さは、9μm〜150μmに設定されるのが好ましい。中でも、ピンホールの発生防止、重量、コストを総合的に考慮すると、第二金属箔層12の厚さは、15μm〜50μmに設定されるのが特に好ましい。
【0076】
なお、本明細書において、「アルミニウム」の語は、Al及びAl合金を含む意味で用い、「銅」の語は、Cu及びCu合金を含む意味で用い、「ニッケル」の語は、Ni及びNi合金を含む意味で用い、「チタン」の語は、Ti及びTi合金を含む意味で用いている。また、本明細書において、「金属」の語は、単体の金属および合金を含む意味で用いる。
【0077】
前記負極活物質層13としては、特に限定されるものではないが、例えば、PVDF、SBR、CMC、PAN等のバインダーに、添加物(例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、炭素系活性炭、黒鉛、チタン酸リチウム、Si系合金、スズ系合金等)を添加した混合組成物、等で形成される。前記負極活物質層13の厚さは、2μm〜100μmに設定されるのが好ましい。
【0078】
前記負極活物質層13には、炭素繊維、カーボンブラック、CNT(カーボンナノチューブ)等の導電補助剤をさらに含有せしめてもよい。
【0079】
前記第二周縁接着剤層16としては、特に限定されるものではないが、2液硬化型のオレフィン系接着剤により形成された層であるのが好ましい。2液硬化型のオレフィン系接着剤を用いた場合には、電解液による膨潤で接着性が低下するのを十分に防止できる。前記第二周縁接着剤層16の厚さは、0.5μm〜5μmに設定されるのが好ましい。
【0080】
上記実施形態では、前記周縁封止層(熱可塑性樹脂を含有してなる周縁封止層)31は、正極側シート体24の第一金属箔層2の一方の面の周縁部に積層された第一熱可塑性樹脂層4と、負極側シート体25の第二金属箔層12の一方の面の周縁部に積層された第二熱可塑性樹脂層14とが重ね合わされて熱により融着されて形成されたものである(
図2〜4参照)。前記第一熱可塑性樹脂層4としては、熱可塑性樹脂未延伸フィルムで形成されるのが好ましい。また、前記第二熱可塑性樹脂層14としては、熱可塑性樹脂未延伸フィルムで形成されるのが好ましい。
【0081】
前記熱可塑性樹脂未延伸フィルム4、14は、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系共重合体、これらの酸変性物およびアイオノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムにより構成されるのが好ましい。
【0082】
前記熱可塑性樹脂未延伸フィルム4、14の厚さは、それぞれ、15μm〜150μmに設定されるのが好ましい。中でも、絶縁性、コスト等を総合的に考慮すると、前記熱可塑性樹脂未延伸フィルム4、14の厚さは、20μm〜80μmに設定されるのがより好ましい。
【0083】
前記セパレーター21としては、特に限定されるものではないが、例えば、
・ポリエチレン製セパレーター
・ポリプロピレン製セパレーター
・ポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルムとからなる複層フィルムで形成されるセパレーター
・上記のいずれかにセラミック等の耐熱無機物を塗布した湿式又は乾式の多孔質フィルムで構成されるセパレーター
等が挙げられる。前記セパレーター21の厚さは、5μm〜50μmに設定されるのが好ましい。
【0084】
前記セパレーター21の幅は、正極活物質層3の幅(E)、負極活物質層13の幅(E)より大きい構成であるのが好ましい(
図4〜7、
図12参照)。前記セパレーター21の幅は、第一金属箔層2及び第二金属箔層12のうち幅の短い方の金属箔層の幅(F)よりも小さい構成であるのが好ましい(
図4〜7、
図12参照)。
【0085】
前記電解液5、15としては、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびジメトキシエタンからなる群より選ばれる少なくとも2種の電解液と、リチウム塩と、を含む混合非水系電解液を用いるのが好ましい。前記リチウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム等が挙げられる。前記電解液5、15としては、前述の混合非水系電解液が、PVDF、PEO(ポリエチレンオキシド)等とゲル化したものを用いてもよい。
【0086】
前記セパレーター21と前記電解液5、15は、前記第一金属箔層2と前記第二金属箔層12の間の空間内において周囲を周縁封止部31等で取り囲まれて中に密閉状態に封入されているので(
図4参照)、電解液の漏出を防止できる。
【0087】
前記第一絶縁樹脂フィルム8および第二絶縁樹脂フィルム18としては、延長シート部26、27、28、29をも構成するものである場合(蓄電デバイスの最外側層を構成するものとなる場合;例えば、第1実施形態における第二絶縁樹脂フィルム18、第6実施形態における第一絶縁樹脂フィルム8)には、第一、二熱可塑性樹脂層4、14の融点よりも30℃以上高い融点を有していることが好ましく、特に限定されるものではないが、延伸ポリアミドフィルム(延伸ナイロンフィルム等)または延伸ポリエステルフィルムを用いるのが好ましい。中でも、二軸延伸ポリアミドフィルム(二軸延伸ナイロンフィルム等)、二軸延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムまたは二軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムを用いるのが特に好ましい。前記ナイロンフィルムとしては、特に限定されるものではないが、例えば、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム、MXDナイロンフィルム等が挙げられる。なお、前記第一絶縁樹脂フィルム8および第二絶縁樹脂フィルム18は、いずれも、単層で形成されていても良いし、或いは、例えば延伸ポリエステルフィルム/延伸ポリアミドフィルムからなる複層(延伸PETフィルム/延伸ナイロンフィルムからなる複層等)で形成されていても良い。
【0088】
また、前記第一絶縁樹脂フィルム8および第二絶縁樹脂フィルム18としては、延長シート部26、27、28、29をも構成するものである場合には、上記例示した絶縁樹脂フィルムからなる外側層に熱可塑性樹脂からなる熱融着内側層が積層された積層構成、上記例示した絶縁樹脂フィルムからなる外側層に接着剤を介して熱可塑性樹脂からなる熱融着内側層が積層された積層構成を採用することもできる。このような構成を採用した場合には、例えば
図6に示すような構成において、第一延長シート部28の先端面と第二延長シート部29の先端面とを(互いの熱融着内側層同士の融着により)熱融着接合して十分な封止を行うことができる。
【0089】
一方、前記第一絶縁樹脂フィルム8および第二絶縁樹脂フィルム18としては、熱融着のために熱可塑性樹脂を使用する場合(蓄電デバイスの最外側層を構成するものでなく、熱融着性を向上させる場合;例えば、第1実施形態における第一絶縁樹脂フィルム8、第6実施形態における第二絶縁樹脂フィルム18)には、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系共重合体、これらの酸変性物およびアイオノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムにより構成されるのが好ましい。この場合、単層としてもよいし、複層としてもい。
【0090】
前記第一絶縁樹脂フィルム8には、第一金属露出部9を確保するための開口部8Xが一部に設けられていてもよい(
図2参照)。上記実施形態では、開口部8Xは、第一絶縁樹脂フィルム8の長さ方向の端部に設けられているが、特にこのような位置に限定されるものではない。前記開口部8Xの平面視形状も矩形状に限定されない。
【0091】
同様に、前記第二絶縁樹脂フィルム18には、第二金属露出部19を確保するための開口部18Xが一部に設けられていてもよい(
図3参照)。上記実施形態では、開口部18Xは、第二絶縁樹脂フィルム18の長さ方向の端部に設けられているが、特にこのような位置に限定されるものではない。前記開口部18Xの平面視形状も矩形状に限定されない。
【0092】
前記第一絶縁樹脂フィルム8の厚さおよび前記第二絶縁樹脂フィルム18の厚さは、いずれも、15μm〜150μmに設定されるのが好ましく、絶縁性、伸縮対応性、コスト等を考慮すると、20μm〜80μmに設定されるのがより好ましい。
【0093】
前記第三接着剤層41、前記第四接着剤層42を設ける場合において、これら接着剤41、42としては、特に限定されるものではないが、ポリエステルポリウレタン系接着剤およびポリエーテルポリウレタン系接着剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の接着剤(2液硬化型接着剤がより好ましい)を用いるのが好ましい。前記第三接着剤層41の塗布量(乾燥状態)、前記第四接着剤層42の塗布量(乾燥状態)は、いずれも、1g/m
2〜5g/m
2に設定されるのが好ましい。前記第一金属箔層2の他方の面(セパレーター側と反対側の面)に上記第三接着剤41を塗布した後、第一絶縁樹脂フィルム8を貼り合わせて両者を接着一体化するのがよい。また、前記第二金属箔層12の他方の面(セパレーター側と反対側の面)に上記第四接着剤42を塗布した後、第二絶縁樹脂フィルム18を貼り合わせて両者を接着一体化するのがよい。
【0094】
本発明において、前記第一金属箔層2における少なくとも前記正極活物質層3が積層される側の面に化成皮膜が形成されているのが好ましい。また、同様に、前記第二金属箔層12における少なくとも前記負極活物質層13が積層される側の面に化成皮膜が形成されているのが好ましい。前記化成皮膜は、金属箔の表面に化成処理を施すことによって形成される皮膜であり、このような化成処理が施されていることによって、内容物(電解液等)による金属箔表面の腐食を十分に防止できる。例えば、次のような処理を行うことによって、金属箔に化成処理を施す。即ち、脱脂処理を行った金属箔の表面に、
1)リン酸と、
クロム酸と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
2)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
3)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
上記1)〜3)のうちのいずれかの水溶液を金属箔の表面に塗工した後、乾燥することにより、化成処理を施す。
【0095】
前記化成皮膜は、クロム付着量(片面当たり)として0.1mg/m
2〜50mg/m
2が好ましく、特に2mg/m
2〜20mg/m
2が好ましい。
【0096】
本発明において、前記蓄電デバイス1の厚さは、特に限定されるものではないが、80μm〜400μmに設定されるのが好ましい。
【0097】
前記蓄電デバイス1の長さは、特に限定されるものではないが、一般的には、2cm〜100cmに設定される。また、前記蓄電デバイス1の幅Wは、特に限定されるものではないが、2mm〜20mmに設定されるのが好ましい(
図1参照)。前記周縁封止部31の幅Mは、気密性、液密性を考慮して、0.5mm〜5mmに設定されるのが好ましい(
図1参照)。前記蓄電デバイス1は、通常は、平面視略矩形状に形成される(
図1参照)。
【0098】
次に、本発明に係る蓄電デバイス1の製造方法の一例を説明する。まず、正極側シート体24、負極側シート体25およびセパレーター21をそれぞれ準備する(
図11参照)。
【0099】
即ち、第一金属箔層2の一方の面における一部の領域に正極活物質層3が積層され、前記第一金属箔層2の前記一方の面における正極活物質層が形成されていない周縁部に第一周縁接着剤層6を介して第一熱可塑性樹脂層4が積層されると共に、前記第一金属箔層2の他方の面に、第一金属箔層2が露出した第一金属露出部9を残した態様で、第三接着剤層41を介して第一絶縁樹脂フィルム層8が積層されてなる正極側シート体24を準備する(
図11参照)。前記第一熱可塑性樹脂層4は、熱可塑性樹脂未延伸フィルムで形成されるのが好ましい。また、前記第一絶縁樹脂フィルム層8は、耐熱性樹脂延伸フィルムで形成されるのが好ましい。なお、前記正極側シート体24の製造手法の例については後述する。
【0100】
また、第二金属箔層12の一方の面における一部の領域に負極活物質層13が積層され、前記第二金属箔層12の前記一方の面における負極活物質層が形成されていない周縁部に第二周縁接着剤層16を介して第二熱可塑性樹脂層14が積層されると共に、前記第二金属箔層12の他方の面に、第二金属箔層12が露出した第二金属露出部19を残した態様で、第四接着剤層42を介して第二絶縁樹脂フィルム層18が積層されてなる負極側シート体25を準備する(
図11参照)。この負極側シート体25の幅は、上記正極側シート体24の幅よりも長く設計する。即ち、負極側シート体25の幅方向の一方の端部から負極側第一延長シート部28が形成され、負極側シート体25の幅方向の他方の端部から負極側第二延長シート部29が形成されている(
図11参照)。前記第二熱可塑性樹脂層14は、熱可塑性樹脂未延伸フィルムで形成されるのが好ましい。また、前記第二絶縁樹脂フィルム層18は、耐熱性樹脂延伸フィルムで形成されるのが好ましい。なお、負極側シート体25の製造手法の例については後述する。
【0101】
また、セパレーター21を準備する。しかして、正極側シート体24と負極側シート体25とを互いの熱可塑性樹脂層4、14で接触させると共に、正極活物質層3と負極活物質層13との間にセパレーター21を挟み込んで、これら重ね合わされた正極側シート体24と負極側シート体25の周縁部を熱板等を用いて挟圧することによって、第一熱可塑性樹脂層4と第二熱可塑性樹脂層14とをヒートシール接合する。
【0102】
前記ヒートシール接合は、重ね合わされた正極側シート体24と負極側シート体25の周縁部の4辺のうち3辺について先に行って仮封止を行うようにし、次いで残りの未封止の1辺部からセパレーター21と正極活物質層3との間およびセパレーター21と負極活物質層13との間に電解液5、15を注入し、しかる後、未シール箇所の残りの1辺を上下から一対の熱板等で挟圧することによって、4辺を完全に封止接合して周縁封止部31を形成する。
【0103】
次に、負極側第一延長シート部28を正極側シート体24の幅方向の一方の端面24aを被覆し、さらに正極側シート体24の一方の端部24bの第一絶縁樹脂フィルム層8の表面を被覆するように折り曲げる。同様に、負極側第二延長シート部29を正極側シート体24の幅方向の他方の端面24cを被覆し、さらに正極側シート体24の他方の端部24dの第一絶縁樹脂フィルム層8の表面を被覆するように折り曲げる。しかる後、ヒートシールにより、正極側シート体24の一方の端部24bの第一絶縁樹脂フィルム層8の表面を被覆している第二熱可塑性樹脂層14を該第一絶縁樹脂フィルム層8に熱融着させると共に、ヒートシールにより、正極側シート体24の他方の端部24dの第一絶縁樹脂フィルム層8の表面を被覆している第二熱可塑性樹脂層14を該第一絶縁樹脂フィルム層8に熱融着させて、
図1〜4に示す蓄電デバイス1を得る。得られた蓄電デバイス1では、第一絶縁樹脂フィルム層8の長さ方向の一端部の開口部8Xを介して第一金属露出部9が露出すると共に、第二絶縁樹脂フィルム層18の長さ方向の他端部の開口部18Xを介して第二金属露出部19が露出している(
図1〜3参照)。
【0104】
上記製造方法は、その一例を挙げたものに過ぎず、特にこのような製造方法に限定されるものではない。
【0105】
次に、前記正極側シート体24の製造手法の一例について、
図9を参照しつつ説明する。
【0106】
第一金属箔(第一金属箔層)2の一方の面に、グラビアロール版を用いて、
図9(A)に示すような態様で正極活物質を塗布して幅方向に隣り合う複数個の正極活物質層3を形成する。ロールから連続的に供給されてくる第一金属箔2に対して連続的に正極活物質を塗布することによって、上記正極活物質層3を形成する。
【0107】
次に、前記第一金属箔層2における正極活物質が塗布されていない領域(未塗布領域)に、グラビアロールを用いて接着剤(第一周縁接着剤層)6を塗布した後(
図9(B)参照)、さらにこの面の全面に第一熱可塑性樹脂フィルム4Aを貼り合わせる(
図9(C)参照)。しかる後、前記正極活物質層3の外縁に合わせた位置で第一熱可塑性樹脂フィルム層4Aのみにレーザー刃により切り込みを入れ、次いで第一熱可塑性樹脂フィルム(切り込みの内側部分4Zのみ)を除去することによって、正極活物質層3の表面を露出させる(
図9(D)参照)。
【0108】
次に、前記第一金属箔層2の他方の面(正極活物質層が積層された面とは反対側の面)に接着剤(第三接着剤層)41を塗布する(
図9(E)参照)。この時、正極活物質層3に対応する領域における長さ方向の一端部に接着剤非塗布領域71を設ける(
図9(E)参照)。次いで第一絶縁樹脂フィルム8を貼り合わせる(
図9(F)参照)。しかる後、前記接着剤非塗布領域71の外縁に合わせた位置で第一絶縁樹脂フィルム8のみにレーザー刃により切り込みを入れ、次いで切り込まれた第一絶縁樹脂フィルム(切り込みの内側部分のみ)を除去することによって、第一金属箔2の表面を露出させて第一金属露出部9を形成せしめる(
図9(G)参照)。
【0109】
しかる後、幅方向に隣り合う正極活物質層3、3の間の領域における幅方向の二等分位置で、ロータリー式のスリット刃を用いて切断すると共に、長さ方向に隣り合う正極活物質層3、3の間の領域における長さ方向の二等分位置でも切断することによって、正極側シート体24を得る。
【0110】
上記正極側シート体の製造方法は、その一例を挙げたものに過ぎず、特にこのような製造方法に限定されるものではない。
【0111】
次に、前記負極側シート体25の製造手法の一例について、
図10を参照しつつ説明する。
【0112】
第二金属箔(第二金属箔層)12の一方の面に、グラビアロール版を用いて、
図10(A)に示すように負極活物質を塗布して幅方向に隣り合う複数個の負極活物質層13を形成する。ロールから連続的に供給されてくる第二金属箔12に対して連続的に負極活物質を塗布することによって、上記負極活物質層13を形成する。
【0113】
次に、前記第二金属箔層12における負極活物質が塗布されていない領域(非塗布領域)に、グラビアロールを用いて接着剤(第二周縁接着剤層)16を塗布した後(
図10(B)参照)、さらにこの面の全面に第二熱可塑性樹脂フィルム14Aを貼り合わせる(
図10(C)参照)。しかる後、前記負極活物質層13の外縁に合わせた位置で第二熱可塑性樹脂フィルム層14Aのみにレーザー刃により切り込みを入れ、次いで第二熱可塑性樹脂フィルム(切り込みの内側部分14Zのみ)を除去することによって、負極活物質層13の表面を露出させる(
図10(D)参照)。
【0114】
次に、前記第二金属箔の他方の面(負極活物質層が積層された面とは反対側の面)に接着剤(第四接着剤層)42を塗布する(
図10(E)参照)。この時、前記負極活物質層13に対応する領域における長さ方向の一端部に接着剤非塗布領域72を設ける(
図10(E)参照)。次いで第二絶縁樹脂フィルム18を貼り合わせる(
図10(F)参照)。しかる後、前記接着剤非塗布領域72の外縁に合わせた位置で第二絶縁樹脂フィルム18のみにレーザー刃により切り込みを入れ、次いで切り込まれた第二絶縁樹脂フィルム(切り込みの内側部分のみ)を除去することによって、第二金属箔12の表面を露出させて第二金属露出部19を形成せしめる(
図10(G)参照)。
【0115】
しかる後、幅方向に隣り合う負極活物質層13、13の間の領域における幅方向の二等分位置で、ロータリー式のスリット刃を用いて切断すると共に、長さ方向に隣り合う負極活物質層13、13の間の領域における長さ方向の二等分位置でも切断することによって、負極側シート体25を得る。
【0116】
上記負極側シート体の製造方法は、その一例を挙げたものに過ぎず、特にこのような製造方法に限定されるものではない。