【実施例】
【0067】
(試験)
(表面上の被膜の粘着力の評価)
NF T 30−038規格(規格NF EN ISO 2049)にしたがって、引き続いて3つの交代するサイクルからなる3種の環境に被覆表面の浸漬を行う、クロスカット試験を行った。前述の3つの交代するサイクルは、沸騰水中3時間、引き続いて200℃の油中3時間、引き続いて2時間40分の洗剤を用いる食器洗浄機サイクルである。次いで、鋭利なカミソリの刃を用いて1cm
2に10×10(都合100個)の正方形を有する格子を表面に刻み込んだ後に、それぞれの正方形の粘着防止被膜を、引っ掻きまたは剥離の外観について評価した。以下の表に詳細を記載したように、等級を決定した。
【0068】
【表1】
【0069】
(被膜の疎水性の評価)
GBX Digidropゴニオメーターを用いて、被膜上の水滴の接触角を測定することにより、被膜の疎水性を評価した。
【0070】
(被膜の膜厚の測定)
PERMASOPE(登録商標)の名称でFischer Instruments社から販売される装置のような、被膜膜厚測定装置を用いて、被膜の膜厚を測定した。
【0071】
3種の測定を被膜の9箇所の異なる区域にて実施し、その平均値を計算した。
【0072】
(製造実施例)
(実施例1 塗料組成物SF1の調製)
オジギソウ由来の縮合型タンニンに基づく塗料組成物SF1を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0073】
【表2】
【0074】
塗料組成物SF1は、常温において、剪断分散機を用いる混合により、アンモニアおよび添加物(グリセロールおよびTEP)を含む均質な組成物を得て、混合しながらタンニン粉末を添加することにより均質な混合物を得ることにより調製される。
【0075】
得られるSF1組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で33sの粘度、および11.3のpHと測定される。
【0076】
(実施例2 塗料組成物SF2の調製)
ケブラコ由来の縮合型タンニンに基づく塗料組成物SF2を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0077】
【表3】
【0078】
塗料組成物SF2は、常温において、剪断ブレード分散機を用いる混合により、アンモニアおよびグリセロールを含む均質な組成物を得て、混合を継続しながらタンニン粉末を添加し、混合を継続しながらFAを添加し、最後に長時間にわたる混合により塗料組成物を均質化することにより均一混合物を得ることにより調製される。
【0079】
得られるSF1組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で33sの粘度、および6.4のpHと測定される。
【0080】
(実施例3 粘着防止下塗層塗料組成物P1の調製)
実施例1の塗料組成物SF1に基づき粘着防止塗料組成物を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0081】
【表4】
【0082】
粘着防止塗料組成物P1は、常温において、(非剪断)ブレード分散機を用いてPTFEの分散物をSF1と混合して均質な混合物を得ることにより調製される。
【0083】
得られるP1組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で43sの粘度、および10〜11のpHと測定される。
【0084】
(実施例4 粘着防止下塗層塗料組成物P2の調製)
実施例1の塗料組成物SF1に基づき粘着防止塗料組成物P2を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0085】
【表5】
【0086】
粘着防止塗料組成物P2は、常温において、(非剪断)ブレード分散機を用いてPTFEの分散物およびPFAの分散物をSF1と混合して均質な混合物を得ることにより調製される。
【0087】
得られるP2組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で43sの粘度、および10〜11のpHと測定される。
【0088】
(実施例5 粘着防止中間層塗料組成物M1の調製)
実施例1の塗料組成物SF1に基づき粘着防止塗料組成物M1を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0089】
【表6】
【0090】
粘着防止塗料組成物M1は、常温において、(非剪断)ブレード分散機を用いてPTFEの分散物およびPFAの分散物をSF1と混合して均質な混合物を得ることにより調製される。
【0091】
得られるM1組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で53sの粘度、および10〜11のpHと測定される。
【0092】
(実施例6 粘着防止上塗層塗料組成物F1の調製)
実施例2の塗料組成物SF2に基づき粘着防止塗料組成物F1を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0093】
【表7】
【0094】
粘着防止塗料組成物F1は、常温において、(非剪断)ブレード分散機を用いてPTFEの分散物をPGおよびSF2と混合して均質な混合物を得て、攪拌を継続しながら雲母フレークを添加して均質な混合物を得ることにより調製される。
【0095】
得られるF1組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で45sの粘度、および9〜11のpHと測定される。
【0096】
(実施例7 粘着防止上塗層塗料組成物F2の調製)
実施例1の塗料組成物SF1に基づき粘着防止塗料組成物F3を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0097】
【表8】
【0098】
粘着防止塗料組成物F2は、常温において、(非剪断)ブレード分散機を用いてPTFEの分散物をSF1と混合して均質な混合物を得て、攪拌を継続しながら雲母フレークを添加して均質な混合物を得て、最後に攪拌を継続しながら水を添加して均質な混合物を得ることにより調製される。
【0099】
得られるF2組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で45sの粘度、および9〜11のpHと測定される。
【0100】
(実施例8 組成物SF1の層を含む支持体の調製)
実施例1の塗料組成物SF1を、組成物の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物を固化する。
【0101】
図1aに示されるように、光沢のある黄オーカー色である得られる被膜は、組成物SF1の良好な被覆度を例証する。11分間にわたる430℃での硬化後、
図1bに示されるように、得られる均一な被膜は、平滑であるように見え、かつ光沢のある暗茶色を有する。測定される硬化した被膜の平均膜厚は6.4μmである。硬化した被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、硬化した被膜で被覆された表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。
【0102】
(実施例9 組成物P1の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物P1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物を固化する。
【0103】
図2aに示されるように、光沢のある黄オーカー色である得られる被膜は、組成物SF1の良好な被覆度を例証する。11分間にわたる430℃での硬化後、
図2bに示されるように、得られる均一な被膜は、平滑であるように見え、かつ光沢のある暗茶色を有する。測定される硬化した被膜の平均膜厚は6μmである。硬化した被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、硬化した被膜で被覆された表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、硬化した被膜は非常に高い疎水性を示し、水滴との接触角は100°より大きい。
【0104】
(実施例10 組成物P1の層および組成物P2の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物P1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物P1を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥したP1組成物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物P2を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、組成物P1の被膜上の組成物P2を固化する。
【0105】
図3aに示されるように、光沢のあるブラウンオーカー色である得られる被膜P1+P2の複合物は、組成物P1およびP2の良好な延展性および被覆度を例証する。11分間にわたる430℃での硬化後、
図3bに示されるように、均一な被膜P1+P2が得られ、当該被膜はつや消しの暗茶色を有する。測定される被膜の平均膜厚は10μmである。被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、被膜を有する表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、被膜は疎水性を示し、被膜の表面と水滴との間の接触角は120°より大きい。
【0106】
(実施例11 組成物P1の層および組成物M1の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物P1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物P1を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥したP1組成物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物M1を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、組成物P1の被膜上の組成物M1を固化する。
【0107】
光沢のあるブラウンオーカー色である得られる被膜P1+M1の複合物は、組成物P1およびM1の良好な延展性および被覆度を例証する。11分間にわたる430℃での硬化後、均一な被膜P1+M1が得られ、当該被膜はつや消しの暗茶色を有する。測定される被膜の平均膜厚は14μmである。被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、被膜を有する表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、被膜は疎水性を示し、被膜の表面と水滴との間の接触角は100°より大きい。
【0108】
(実施例12 組成物P1の層、組成物P2の層および組成物F2の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物P1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物P1を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥したP1組成物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物P2を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、組成物P1の被膜上の組成物P2を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥した被膜P1+P2の複合物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物F2を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、被膜P1+P2の複合物上の組成物F2を固化する。
【0109】
11分間にわたる430℃での硬化後、
図4に示されるように、均一な被膜P1+P2+F2が得られ、当該被膜は光沢があり、斑紋を有する暗茶色を有する。測定される被膜の平均膜厚は23μmである。被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、被膜を有する表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、被膜は疎水性を示し、被膜の表面と水滴との間の接触角は100°より大きい。また、被膜は粘着防止性を示す。粘着防止性は、被膜の表面上で体積30mlの牛乳を液体の炭化が起こるまで煮ることを複数のサイクル実施することにより実証される。表面上で炭化した牛乳は、蛇口からの冷水流の圧力以上を用いることなしに、被膜から容易に剥離する。
【0110】
(実施例13 組成物P1の層、組成物M1の層および組成物F2の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物P1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物P1を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥したP1組成物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物M1を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、組成物P1の被膜上の組成物M1を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥した被膜P1+M1の複合物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物F2を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、被膜P1+M1の複合物上の組成物F2を固化する。
【0111】
11分間にわたる430℃での硬化後、均一な被膜P1+M1+F2が得られ、当該被膜は光沢があり、斑紋を有する暗茶色を有する。測定される被膜の平均膜厚は27μmである。被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、被膜を有する表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、被膜は疎水性を示し、被膜の表面と水滴との間の接触角は100°より大きい。また、被膜は粘着防止性を示す。粘着防止性は、被膜の表面上で体積30mlの牛乳を液体の炭化が起こるまで煮ることを複数のサイクル実施することにより実証される。表面上で炭化した牛乳は、蛇口からの冷水流の圧力以上を用いることなしに、被膜から容易に剥離する。
【0112】
(実施例14 組成物P1の層および組成物F1の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物P1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物P1を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥したP1組成物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物F1を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、組成物P1の被膜上の組成物F1を固化する。
【0113】
11分間にわたる430℃での硬化後、均一な被膜P1+F1が得られ、当該被膜はつや消しの暗茶色を有する。測定される被膜の平均膜厚は18μmである。被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、被膜を有する表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、被膜は疎水性を示し、被膜の表面と水滴との間の接触角は100°より大きい。
【0114】
(比較例1 塗料組成物SFCの調製)
塗料組成物SF1は、常温において、剪断分散機を用いる混合により、PAI樹脂、溶媒およびアミンを含む均質な組成物を得て、混合を継続しながら脱塩水を添加することにより均質な混合物を得て、最後に1時間30分にわたって混合物を粉砕することにより調製される。
【0115】
【表9】
【0116】
得られるSFC組成物の特徴は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で10〜15sの粘度と測定される。
【0117】
(比較例2 粘着防止下塗層塗料組成物PC1の調製)
比較例1の塗料組成物SFCに基づき粘着防止塗料組成物を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0118】
【表10】
【0119】
粘着防止塗料組成物PC1は、常温において、(非剪断)ブレード分散機を用いてPTFEの分散物をSFCと混合して均質な混合物を得ることにより調製される。
【0120】
得られる組成物PC1の粘度は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で50〜60sの粘度と測定される。
【0121】
(比較例3 粘着防止下塗層塗料組成物PC2の調製)
比較例1の塗料組成物SFCに基づき粘着防止塗料組成物を調製する。その組成の詳細を以下の表に示す。
【0122】
【表11】
【0123】
粘着防止塗料組成物PC2は、常温において、(非剪断)ブレード分散機を用いてPTFEおよびPFAの分散物をSFCと混合して均質な混合物を得ることにより調製される。
【0124】
得られる組成物PC2の粘度は、2.5mmのAFNOR粘度流動カップ(CA2.5)中で40〜50sの粘度と測定される。
【0125】
(比較例4 組成物PC1の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物PC1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物を固化する。
【0126】
11分間にわたる430℃での硬化後、5μmの平均測定膜厚を有する均一な被膜が得られる。硬化した被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、硬化した被膜で被覆された表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、硬化した被膜は疎水性を示し、水滴との接触角は100°より大きい。
【0127】
(比較例5 組成物PC1の層および組成物PC2の層を含む支持体の調製)
粘着防止塗料組成物PC1を、下塗剤の妥当な固定に貢献する清浄な表面を保証する表面処理に予めさらしたアルミナ支持体表面に吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、表面上の組成物PC1を固化する。次いで、支持体を常温まで冷却する。次いで、乾燥したPC1組成物で被覆された表面に、粘着防止塗料組成物PC2を吹き付ける。この被覆プロセスに続いて、約70〜80℃にて被膜の乾燥を実施し、組成物PC1の被膜上の組成物PC2を固化する。
【0128】
11分間にわたる430℃での硬化後、11μmの平均測定膜厚を有する均一な被膜P1+M1が得られる。被膜は、支持体に対する非常に強い粘着を示し、被膜を有する表面について実施した粘着試験は、等級0をもたらした。また、被膜は十分に高い疎水性を示し、被膜の表面と水滴との間の接触角は90°より大きい。