(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記埋設物情報は、さらに、前記埋設物の大きさ、前記埋設物の種類及び前記埋設物情報が得られた日時のうち少なくとも1つを有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
実施形態1.
<油圧ショベルの全体構成>
図1は、実施形態1に係る油圧ショベル1を示す斜視図である。
図2は、実施形態1に係る油圧ショベル1の運転席付近の斜視図である。作業機械である油圧ショベル1は、車体1B及び作業機2を有する。車体1Bは、旋回体3、運転室4及び走行体5を有する。旋回体3は、旋回中心軸Zrを中心として走行体5に旋回可能に取り付けられている。旋回体3は、油圧ポンプ及びエンジン等の装置を収容している。
【0016】
旋回体3は、作業機2が取り付けられて旋回する。旋回体3の上部には手すり9が取り付けられている。手すり9には、アンテナ21,22が取り付けられる。アンテナ21,22は、GNSS(Global Navigation Satellite Systems、GNSSは全地球航法衛星システムをいう)用のアンテナである。アンテナ21,22は、車体座標系(Xm,Ym,Zm)のYm軸と平行な方向に沿って、一定距離だけ離れて配置されている。アンテナ21,22は、GNSS電波を受信し、受信したGNSS電波に応じた信号を出力する。アンテナ21,22は、GPS(Global Positioning System)用のアンテナであってもよい。
【0017】
運転室4は旋回体3の前部に載置されている。運転室4の屋根には、通信用のアンテナ25Aが取り付けられている。走行体5は、履帯5a,5bを有する。履帯5a,5bが回転することにより油圧ショベル1が走行する。
【0018】
作業機2は、車体1Bの前部に取り付けられている。作業機2は、ブーム6、アーム7、作業具としてのバケット8、ブームシリンダ10、アームシリンダ11及びバケットシリンダ12を有する。実施形態において、車体1Bの前方は、
図2に示される運転席4Sの背もたれ4SSから操作装置35に向かう方向側である。車体1Bの後方は、操作装置35から運転席4Sの背もたれ4SSに向かう方向側である。車体1Bの前部は、車体1Bの前方側の部分であり、車体1BのカウンタウエイトWTとは反対側の部分である。操作装置35は、作業機2及び旋回体3を操作するための装置であり、右側レバー35R及び左側レバー35Lを有する。
【0019】
図1に示されるブームシリンダ10、アームシリンダ11及びバケットシリンダ12は、それぞれ作動油の圧力、すなわち油圧によって駆動される油圧シリンダである。ブームシリンダ10は、油圧によって伸縮することによって、ブーム6を駆動する。アームシリンダ11は、油圧によって伸縮することによって、アーム7を駆動する。バケットシリンダ12は、油圧によって伸縮することによって、バケット8を駆動する。
【0020】
バケット8は、複数の刃8Bを有する。複数の刃8Bは、バケット8の幅方向に沿って一列に並んでいる。刃8Bの先端は、刃先8BTである。バケット8は、作業具の一例である。作業具は、バケット8に限定されない。
【0021】
旋回体3は、位置検出部の一例である位置検出装置23と、姿勢検出部の一例であるIMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)24とを有する。位置検出装置23は、油圧ショベル1の位置を求める。詳細には、位置検出装置23は、アンテナ21,22から取得した信号を用いて、グローバル座標系(Xg,Yg,Zg)におけるアンテナ21,22の現在位置及び旋回体3の方位を検出して、出力する。旋回体3の方位は、グローバル座標系における旋回体3の向きを表す。旋回体3の向きは、例えば、グローバル座標系のZg軸周りにおける旋回体3の前後方向の向きで表すことができる。方位角は、旋回体3の前後方向における基準軸の、グローバル座標系のZg軸周りにおける回転角である。方位角によって旋回体3の方位が表される。
【0022】
IMU24は、油圧ショベル1の姿勢を求める。油圧ショベル1の姿勢は、ロール角θr、ピッチ角θp及び方位角θdで表される。油圧ショベル1に作用する加速度及び角速度から、油圧ショベル1のロール角θr、ピッチ角θp及び方位角θdが得られる。IMU24は、自身に作用する加速度及び角速度、すなわち油圧ショベル1に作用する加速度及び角速度を検出し、油圧ショベル1のロール角θr、ピッチ角θp及び方位角θdを求めて出力する。このように、IMU24は、油圧ショベル1の姿勢を求める。IMU24が検出した加速度及び角速度を用いて、演算装置が油圧ショベル1のロール角θr、ピッチ角θp及び方位角θdを求めてもよい。この場合、IMU24と、前述した演算装置とが姿勢検出部になる。油圧ショベル1のロール角θr、ピッチ角θp及び方位角θdは、IMU24以外の装置、例えばジャイロ等によって求められてもよい。
【0023】
<撮像装置>
図2に示されるように、油圧ショベル1は、運転室4内に複数の撮像装置30a,30b,30c,30dを有する。以下において、複数の撮像装置30a,30b,30c,30dを区別しない場合は適宜、撮像装置30と称する。複数の撮像装置30のうち撮像装置30a及び撮像装置30cは、作業機2側に配置される。撮像装置30の種類は限定されないが、実施形態では、例えば、CCD(Couple Charged Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを備えた撮像装置が用いられる。
【0024】
図2に示されるように、撮像装置30aと撮像装置30bとは所定の間隔をおいて同じ方向又は異なる方向を向いて運転室4内に配置される。撮像装置30cと撮像装置30dとは所定の間隔をおいて同じ方向又は異なる方向を向いて運転室4内に配置される。複数の撮像装置30a,30b,30c,30dは、これらのうち2個が組み合わされてステレオカメラを構成する。実施形態では、撮像装置30a,30bの組合せのステレオカメラ、及び撮像装置30c,30dの組合せのステレオカメラが構成される。
【0025】
実施形態において、撮像装置30a及び撮像装置30bは上方を向いており、撮像装置30c及び撮像装置30dは下方を向いている。少なくとも撮像装置30a及び撮像装置30cは、油圧ショベル1、実施形態では旋回体3の正面を向いている。撮像装置30b及び撮像装置30dは、作業機2の方に、すなわち、撮像装置30a及び撮像装置30c側の方に若干向けられて配置されることもある。
【0026】
実施形態において、油圧ショベル1は、4個の撮像装置30を有するが、油圧ショベル1が有する撮像装置30の数は少なくとも2個、すなわち少なくとも一対であればよく、4個に限定されない。油圧ショベル1は、少なくとも一対の撮像装置30でステレオカメラを構成して、対象をステレオ撮影するからである。
【0027】
複数の撮像装置30a,30b,30c,30dは、運転室4内の前方かつ上方に配置される。上方とは、油圧ショベル1が有する履帯5a,5bの接地面と直交し、かつ接地面から離れる方向側である。履帯5a,5bの接地面は、履帯5a,5bのうち少なくとも一方が接地する部分の、同一直線上には存在しない少なくとも3点で規定される平面である。下方は、上方とは反対方向側、すなわち履帯5a,5bの接地面と直交し、かつ接地面に向かう方向側である。
【0028】
複数の撮像装置30a,30b,30c,30dは、油圧ショベル1の車体1Bの前方に存在する対象をステレオ撮影する。対象は、例えば、油圧ショベル1がこれから施工する部分、施工中の部分及び施工後の部分が含まれる。以下においては、これらを適宜、施工対象と称する。施工対象は、油圧ショベル1の施工対象の他に、油圧ショベル1以外の作業機械の施工対象、及び施工現場で作業する作業者の施工対象であってもよい。
【0029】
複数の撮像装置30a,30b,30c,30dは、油圧ショベル1の所定の位置、実施形態1では運転室4内の前方かつ上方から対象を検出する。実施形態1においては、少なくとも一対の撮像装置30によるステレオ撮影の結果を用いて、対象が三次元計測される。複数の撮像装置30a,30b,30c,30dが配置される場所は、運転室4内の前方かつ上方に限定されるものではない。
【0030】
複数の撮像装置30a,30b,30c,30dのうち、例えば、撮像装置30cをこれらの基準とする。4個の複数の撮像装置30a,30b,30c,30dは、それぞれ座標系を有する。これらの座標系を適宜、撮像装置座標系と称する。
図2では、基準となる撮像装置30cの座標系(Xs,Ys,Zs)のみを示している。撮像装置座標系の原点は、例えば、各撮像装置30a,30b,30c,30dの中心である。
【0031】
実施形態1において、各撮像装置30a,30b,30c,30dの撮像範囲は、油圧ショベル1の作業機2が施工できる範囲よりも大きい。このようにすることで、各撮像装置30a,30b,30c,30dは、作業機2が掘削できる範囲の対象を確実にステレオ撮影することができる。
【0032】
前述した車体座標系(Xm,Ym,Zm)は、車体1B、実施形態1では旋回体3に固定された原点を基準とする座標系である。実施形態1において、車体座標系(Xm,Ym,Zm)の原点は、例えば、旋回体3のスイングサークルの中心である。スイングサークルの中心は、旋回体3の旋回中心軸Zr上に存在する。車体座標系(Xm,Ym,Zm)のZm軸は旋回体3の旋回中心軸Zrとなる軸であり、Xm軸は旋回体3の前後方向に延び、かつZm軸と直交する軸である。Xm軸は、旋回体3の前後方向における基準軸である。Ym軸は、Zm軸及びXm軸と直交する、旋回体3の幅方向に延びる軸である。車体座標系は、実施形態1の例には限定されない。前述したグローバル座標系(Xg,Yg,Zg)は、GNSSによって計測される座標系であり、地球に固定された原点を基準とした座標系である。
【0033】
<形状計測システム及び管理システム>
図3は、実施形態1に係る形状計測システム1S及び管理システム100を示す図である。
図3に示される形状計測システム1S及び管理システム100の装置構成は一例であり、実施形態1の装置構成には限定されない。
【0034】
形状計測システム1Sは、複数の撮像装置30a,30b,30c,30dと、検出処理装置51とを含む。形状計測システム1Sは、
図1に示される油圧ショベル1の車体1B、実施形態では旋回体3に備えられている。油圧ショベル1は、形状計測システム1Sの他に、位置検出装置23、IMU24、通信装置25、入力装置52、センサ制御装置53、位置演算装置54、表示装置55及び施工管理装置56を有する。
【0035】
実施形態1において、検出処理装置51、入力装置52、センサ制御装置53、位置演算装置54、表示装置55、施工管理装置56、位置検出装置23及び通信装置25は、信号線59に接続されて、相互に通信する。実施形態1において、信号線59を用いた通信の規格はCAN(Controller Area Network)であるが、これに限定されない。以下において、油圧ショベル1というときには、油圧ショベル1が有する検出処理装置51及び入力装置52等の各種の電子装置を指すこともある。
【0036】
図4は、油圧ショベル1が有する各種の電子機器、及び管理装置61のハードウェア構成例を示す図である。実施形態1において、油圧ショベル1が有する各種の電子機器である検出処理装置51、入力装置52、センサ制御装置53、位置演算装置54、表示装置55、施工管理装置56、位置検出装置23及び通信装置25と、油圧ショベル1の外部に配置される管理装置61は、
図4に示されるように、処理部PR、記憶部MR及び入出力部IOを有する。処理部PRは、例えば、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサとメモリとによって実現される。
【0037】
記憶部MRは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク及び光磁気ディスクのうち少なくとも1つが用いられる。
【0038】
入出力部IOは、油圧ショベル1が有する各種の電子機器又は管理装置61が、他の電子機器とデータ及び信号等を送受信するためのインターフェース回路である。
【0039】
油圧ショベル1が有する各種の電子機器と、管理装置61とは、それぞれの機能を処理部PRに実現させるためのコンピュータプログラムを記憶部MRに記憶している。処理部PRは、記憶部MRから前述したコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、それぞれの装置の機能を実現する。油圧ショベル1が有する各種の電子機器及び管理装置61は、専用のハードウェアで実現されてもよいし、複数の処理回路が連携してそれぞれの機能を実現するものであってもよい。次に、油圧ショベル1が有する各種の電子機器について説明する。
【0040】
形状計測システム1Sの検出処理装置51は、一対の撮像装置30によって撮像された対象の一対の画像に、ステレオ方式における画像処理を施すことにより、対象の位置、具体的には三次元座標系における対象の座標を求める。このように、検出処理装置51は、同一の対象を少なくとも一対の撮像装置30で撮像することによって得られた一対の画像を用いて、対象を三次元計測する。すなわち、少なくとも一対の撮像装置30及び検出処理装置51は、ステレオ方式により対象を三次元計測するものである。ステレオ方式における画像処理とは、同一の対象を2つの異なる撮像装置30から観測して得られる2つの画像から、その対象までの距離を得る手法である。対象までの距離は、例えば、対象までの距離情報を濃淡により可視化した距離画像として表現される。距離画像は、対象の三次元形状を表す形状情報に相当する。
【0041】
検出処理装置51は、少なくとも一対の撮像装置30によって検出、すなわち撮像された対象の情報を取得し、取得した対象の情報から対象の三次元形状を示す形状情報を求める。実施形態1では、少なくとも一対の撮像装置30が対象を撮像することにより対象の情報を生成して出力する。対象の情報は、少なくとも一対の撮像装置30によって撮像された対象の画像である。検出処理装置51は、対象の画像にステレオ方式による画像処理を施すことにより、形状情報を求め、出力する。実施形態において、少なくとも一対の撮像装置30を有する油圧ショベル1の施工対象又は施工後の対象が少なくとも一対の撮像装置30によって撮像されるが、他の作業機械70の施工対象又は施工後の対象が、油圧ショベル1が有する少なくとも一対の撮像装置30によって撮像されてもよい。
【0042】
実施形態1において、施工対象又は施工後の対象は、撮像装置30を有する油圧ショベル1、他の作業機械70、油圧ショベル1以外の作業機械及び作業者のうち少なくとも1つの施工対象又は施工後の対象であればよい。
【0043】
検出処理装置51は、少なくとも一対の撮像装置30によって検出された対象の情報を用いて、対象の三次元形状を表す形状情報を求めて出力する。詳細には、検出処理装置51は、少なくとも一対の撮像装置30によって撮像された一対の画像に、ステレオ方式における画像処理を施して形状情報を求めて出力する。
【0044】
実施形態1において、形状計測システム1Sは、対象の三次元形状を求める対象検出部に相当する。すなわち、少なくとも一対の撮像装置30が対象の情報を検出するとともに、検出処理装置51は、少なくとも一対の撮像装置30によって検出された対象の情報を用いて、対象の三次元形状を表す形状情報を生成して出力する。
【0045】
検出処理装置51には、ハブ31及び撮像スイッチ32が接続される。ハブ31は、複数の撮像装置30a,30b,30c,30dが接続されている。ハブ31を用いずに、撮像装置30a,30b,30c,30dと検出処理装置51とが接続されてもよい。撮像装置30a,30b,30c,30dが対象を検出した結果、すなわち対象を撮像した結果は、ハブ31を介して検出処理装置51に入力される。検出処理装置51は、ハブ31を介して、撮像装置30a,30b,30c,30dが撮像した結果、実施形態では対象の画像を取得する。実施形態において、撮像スイッチ32が操作されると、少なくとも一対の撮像装置30は対象を撮像する。撮像スイッチ32は、
図2に示される運転室4内の操作装置35の近傍に設置される。撮像スイッチ32の設置場所はこれに限定されない。
【0046】
入力装置52は、形状計測システム1S、センサ制御装置53及び位置演算装置54等の電子機器に対して命令を与えたり、情報を与えたり、設定を変更したりするための装置である。入力装置52は、例えば、キー、ポインティングデバイス及びタッチパネルであるが、これらに限定されない。後述する表示装置55の画面55Dにタッチパネルを設けることにより、表示装置55に入力機能を持たせてもよい。この場合、油圧ショベル1は入力装置52を有さなくてもよい。
【0047】
センサ制御装置53は、油圧ショベル1の状態の情報及び油圧ショベル1の周囲の状態の情報を検出するためのセンサ類が接続される。センサ制御装置53は、センサ類から取得した情報を、他の電子機器が取り扱うことのできるフォーマットに変換して出力する。油圧ショベル1の状態の情報は、例えば、油圧ショベル1の姿勢の情報及び作業機2の姿勢の情報等である。
図3に示される例では、油圧ショベル1の状態の情報を検出するセンサとして、IMU24、第1角度検出部18A、第2角度検出部18B及び第3角度検出部18Cがセンサ制御装置53に接続されているが、センサ類はこれらに限定されない。
【0048】
実施形態1において、第1角度検出部18A、第2角度検出部18B及び第3角度検出部18Cは、例えばストロークセンサである。これらは、それぞれが、ブームシリンダ10、アームシリンダ11及びバケットシリンダ12のストローク長さを検出することにより、車体1Bに対するブーム6の回転角と、ブーム6に対するアーム7の回転角と、アーム7に対するバケット8の回転角とを間接的に検出する。第1角度検出部18A、第2角度検出部18B及び第3角度検出部18Cによって検出された車体1Bに対するブーム6の回転角、ブーム6に対するアーム7の回転角及びアーム7に対するバケット8の回転角と、作業機2の寸法とから、車体座標系における作業機2の一部の位置が分かる。例えば、作業機2の一部の位置としては、例えば、バケット8の刃先8BTの位置である。第1角度検出部18A、第2角度検出部18B及び第3角度検出部18Cは、ストロークセンサに代えてポテンショメータ又は傾斜計であってもよい。
【0049】
施工管理装置56は、例えば、検出処理装置51が求めた形状情報のうち、油圧ショベル1が施工対象を施工した施工結果の形状情報、及び油圧ショベル1がこれから施工しようとする対象の現況地形を示す形状情報の少なくとも一方を収集し、記憶部56Mに記憶させる。施工管理装置56は、記憶部56Mに記憶させた形状情報を、通信装置25を介して管理装置61又は携帯端末装置64に送信する。施工管理装置56は、記憶部56Mに記憶させた施工結果の形状情報を、通信装置25を介して管理装置61又は携帯端末装置64に送信する。施工管理装置56は、検出処理装置51が求めた形状情報及び目標施工情報の少なくとも一方を収集し、記憶部56Mに記憶せずに管理装置61又は携帯端末装置64に送信してもよい。記憶部56Mは、
図4に示される記憶部MRに相当する。
【0050】
施工管理装置56は、油圧ショベル1の外部、例えば管理装置61に設置されてもよい。この場合、施工管理装置56は、油圧ショベル1から通信装置25を介して施工結果の形状情報、及び油圧ショベル1がこれから施工しようとする対象の現況地形を示す形状情報の少なくとも一方を取得する。
【0051】
施工結果は、例えば、少なくとも一対の撮像装置30が施工後の対象を撮像し、検出処理装置51が撮像結果にステレオ方式による画像処理を施すことによって求められた形状情報である。以下においては、油圧ショベル1がこれから施工しようとする対象の現況地形を示す形状情報を、施工結果と区別するために適宜、現況地形情報と称する。このように、形状情報は、油圧ショベル1、他の作業機械70及び作業者の少なくとも1つが施工した後の対象の形状情報である場合と、油圧ショベル1、他の作業機械70及び作業者の少なくとも1つがこれから施工しようとする対象の形状情報である場合とがある。
【0052】
施工管理装置56は、例えば、一日の作業が終了した後に施工結果を収集して管理装置61及び携帯端末装置64の少なくとも一方に送信したり、一日の作業のうち複数回施工結果を収集して管理装置61及び携帯端末装置64の少なくとも一方に送信したりする。施工管理装置56は、例えば朝の作業前に、施工前の形状情報、すなわち現況地形情報を管理装置61又は携帯端末装置64に送信してもよい。
【0053】
表示装置55は、液晶表示パネルのようなディスプレイの画面55Dに、油圧ショベル1の情報を表示したり施工のガイダンス画像を画面55Dに表示したりする。この他に、実施形態1において、表示装置55は作業機2の位置、例えばバケット8の刃先8BTの位置を求める。
【0054】
表示装置55は、位置検出装置23によって検出されたアンテナ21,22の現在位置と、第1角度検出部18A、第2角度検出部18B及び第3角度検出部18Cによって検出された回転角と、記憶部MRに記憶された作業機2の寸法と、IMU24の出力データとを取得し、これらを用いてバケット8の刃先8BTの位置を求める。実施形態1では、表示装置55がバケット8の刃先8BTの位置を求めているが、バケット8の刃先8BTの位置は表示装置55以外の装置が求めてもよい。
【0055】
通信装置25は、実施形態1における通信部である。通信装置25は、管理施設60の管理装置61、他の作業機械70及び携帯端末装置64の少なくとも1つと通信回線NTWを介して通信して、互いに情報をやり取りする。通信装置25がやり取りする情報のうち、油圧ショベル1から管理装置61、他の作業機械70及び携帯端末装置64の少なくとも1つに送信する情報には、埋設物情報がある。埋設物情報は、地中に埋められた物体である埋設物の位置を少なくとも含む情報である。埋設物の位置は、三次元位置である。埋設物情報は、検出処理装置51の記憶部、入力装置52の記憶部又は施工管理装置56の記憶部56Mに記憶されてから通信装置25によって送信されてもよいし、記憶されずに送信されてもよい。また、埋設物情報には、埋設物の種類又は特性に関する情報を含んでもよい。例えば、ある埋設物が水道管であることを示す情報であってもよい。
【0056】
実施形態1において、通信装置25は無線通信によって通信する。このため、通信装置25は、無線通信用のアンテナ25Aを有する。携帯端末装置64は、例えば、油圧ショベル1の作業を管理する管理者が所持しているものであるが、これに限定されない。他の作業機械70は、油圧ショベル1及び管理装置61の少なくとも一方と通信する機能を有している。通信装置25は、管理施設60の管理装置61、他の作業機械70及び携帯端末装置64の少なくとも1つと有線通信を介して通信して、互いに情報をやり取りするようにしてもよい。
【0057】
管理システム100は、油圧ショベル1の位置検出装置23と、IMU24と、形状計測システム1Sと、位置演算装置54と、管理施設60の管理装置61とを含む。管理施設60には、管理装置61と、通信装置62とが配置されている。管理装置61は、通信装置62及び通信回線NTWを介して、少なくとも油圧ショベル1と通信する。管理装置61は、携帯端末装置64と通信したり、他の作業機械70と通信したりしてもよい。油圧ショベル1と他の作業機械70とは、直接、無線通信できるように無線通信機器を搭載してもよい。そして、油圧ショベル1及び他の作業機械70の少なくとも一方は、管理施設60の管理装置61等で実行される処理を実行できるような電子機器を搭載してもよい。実施形態1において、管理施設60の管理装置61等で実行される処理を実行できるような電子機器は、油圧ショベル1の施工管理装置56である。
【0058】
管理装置61は、油圧ショベル1から少なくとも埋設物情報を取得し、埋設物が埋設されている位置、埋設物の大きさ及び埋設物の種類等を管理する。
【0059】
<対象の撮像及び形状情報の生成>
図5は、実施形態1に係る形状計測システム1Sが求める形状情報について説明するための図である。実施形態1において、形状計測システム1Sが撮像する対象OBPは、油圧ショベル1の前方にある。形状情報は、対象OBPから求められる。対象OBPは、例えば、地中に埋められた埋設物及び油圧ショベル1の施工対象が例示される。形状計測システム1Sは、対象OBPから形状情報を生成する場合、少なくとも一対の撮像装置30に対象OBPを撮像させる。実施形態1では、油圧ショベル1のオペレータが、
図3に示される撮像スイッチ32を操作して撮像指令を検出処理装置51に入力すると、検出処理装置51は少なくとも一対の撮像装置30に対象OBPを撮像させる。
【0060】
形状計測システム1Sの検出処理装置51は、少なくとも一対の撮像装置30が撮像した対象OBPの画像にステレオ方式による画像処理を施して、対象OBPの位置情報、実施形態1では対象OBPの三次元形状を求める。検出処理装置51が求めた対象OBPの三次元形状は、撮像装置30の座標系における情報なので、グローバル座標系における位置情報に変換される。グローバル座標系における対象、例えば対象OBPの位置情報が形状情報である。実施形態1において、形状情報は、グローバル座標系における対象OBPの表面の位置Pr(Xg,Yg,Zg)を少なくとも1つ含む情報である。位置Pr(Xg,Yg,Zg)は、グローバル座標系における座標であり、三次元位置情報である。
【0061】
位置演算装置54は、少なくとも一対の撮像装置30によって撮像された画像から得られた対象OBPの三次元形状、すなわち三次元の座標で表される位置を、グローバル座標系における位置に変換する。対象OBPの表面の位置は、施工前、施工後及び施工途中における対象OBPの表面の位置を含む。
【0062】
検出処理装置51は、少なくとも一対の撮像装置30によって撮像された対象OBPの領域全体にわたって、対象OBPの三次元形状を出力する。対象OBPの三次元形状は、対象OBPの表面の位置Prとして出力される。位置演算部である位置演算装置54は、位置検出部である位置検出装置23によって求められた油圧ショベル1の位置と、姿勢検出部であるIMU24によって求められた油圧ショベル1の姿勢と、形状計測システム1Sによって求められた対象OBPの三次元形状とを用いて対象OBPのグローバル座標系における位置Pr(Xg,Yg,Zg)を求め、出力する。すなわち、位置演算部は、対象OBPの位置、実施形態1では三次元位置を、撮像装置座標系からグローバル座標系における位置に変換し、出力する。
【0063】
位置演算装置54は、グローバル座標系における位置Pr(Xg,Yg,Zg)を求めるにあたって、撮像装置座標系における対象OBPの位置Ps(Xs,Ys,Zs)を、グローバル座標系における位置Pr(Xg,Yg,Zg)に変換する。撮像装置座標系における対象OBPの位置Ps(Xs,Ys,Zs)は、少なくとも一対の撮像装置30によって撮像され、検出処理装置51によってステレオ方式による画像処理が施されることによって得られる。位置演算装置54は、位置検出装置23によって求められたグローバル座標系における油圧ショベル1のアンテナ21,22の位置と、IMU24によって求められた油圧ショベル1のロール角θr、ピッチ角θp及び方位角θdとを用いて、撮像装置座標系からグローバル座標系への変換を実行する。
【0064】
形状計測システム1Sによって検出される対象OBPは、油圧ショベル1がこれから施工しようとする部分、油圧ショベル1によって施工された後の部分を含む。油圧ショベル1によって施工された後の部分には、埋設物が含まれる。形状計測システム1S及び位置演算装置54は、前述した方法によってグローバル座標系における埋設物の位置を求めて、出力する。
【0065】
位置演算装置54によって求められた、グローバル座標系における位置Pr(Xg,Yg,Zg)は、例えば、施工管理装置56の記憶部56Mに記憶されたり、通信装置25を介して管理装置61に送信されたり、携帯端末装置64に送信されたりする。管理装置61に送信された位置Pr(Xg,Yg,Zg)は、例えば記憶部61Mに記憶される。記憶部61Mは、
図4に示される記憶部MRに相当する。位置Pr(Xg,Yg,Zg)が携帯端末装置64に送信される場合、データファイルは携帯端末装置64の記憶部に記憶されてもよい。
【0066】
<埋設物の管理>
図6は、埋設物TUを穴Hに設置した状態の一例を示す図である。油圧ショベル1によって掘削された穴Hに、埋設物TUが設置される。埋設物TUは、例えば、水道管、ガス管及び下水管等の管が例示される。この他にも、電線及び通信線等の各種のケーブル類も埋設物TUである。埋設物TUは、これらに限定されるものではなく、地中に埋まっている物体全般である。
【0067】
油圧ショベル1が対象の施工時において、埋設物TUが地中に存在することを知らずに作業を進めてしまうと、埋設物TUを傷付けてしまう可能性がある。埋設物TUが設計通りに埋設されたかを確認するために、作業員が埋設物TUの位置及び勾配等を計測する必要がある。計測された埋設物TUの位置及び勾配等は、データベース化して管理されて、施工の際に埋設物TUがどこに埋設されているかを確認するために用いられる。作業員がいなくても、埋設物TUの位置及び勾配等の計測を行うことにより、作業の効率化を図ることが望まれる。
【0068】
実施形態1において、管理システム100は、位置検出装置23、IMU24、形状計測システム1S及び位置演算装置54によって求められた埋設物TUの位置Ptu(Xtu,Ytu,Ztu)を少なくとも含む埋設物情報を取得する。詳細には、管理システム100の管理装置61は、埋設物情報を取得して記憶部61Mに記憶する。埋設物情報は、埋設物TUの位置Ptu(Xtu,Ytu,Ztu)を含むので、記憶部61Mに記憶された埋設物情報を参照することで埋設物TUの位置Ptu(Xtu,Ytu,Ztu)が得られる。
【0069】
例えば、管理装置61又は油圧ショベル1の施工管理装置56は、油圧ショベル1がこれから施工しようとする場所の位置をキーとして、記憶部61Mに記憶された埋設物情報を検索することにより、これから施工しようとする場所の地中に埋設物TUが存在するか否かを把握できる。埋設物情報に含まれる埋設物TUの位置Ptu(Xtu,Ytu,Ztu)は、グローバル座標系(Xg,Yg,Zg)における三次元の座標なので、埋設物情報を参照すれば、埋設物TUが埋設されている深さも分かる。例えば、油圧ショベル1の表示装置55は、これから施工しようとする場所に埋設物TUが埋設されていることの情報、及び埋設物TUの位置を管理装置61又は油圧ショベル1の施工管理装置56から取得して、画面55Dに表示させる。
【0070】
このような処理により、油圧ショベル1のオペレータは、これから施工しようとする場所に埋設物TUが存在すること、及び埋設物TUの深さを把握することができる。その結果、埋設物TUが地中に存在することを知らずに作業を進めてしまうことにより、埋設物TUを傷付けてしまう可能性を低減できる。また、埋設物情報は、少なくとも一対の撮像装置30及び検出処理装置51がステレオ方式により埋設物TUを三次元計測することによって得られた埋設物TUの三次元形状から求められる。このため、作業員がいなくても、埋設物TUの位置及び勾配等の計測を行うことができるので、作業の効率化を図ることができる。埋設物TUの勾配は、埋設物TUの位置が複数得られれば求められる。
【0071】
図7は、一対の撮像装置30によって撮像された埋設物TUの距離画像PTtuの一例を示す図である。距離画像PTtuは、一対の撮像装置30によって撮像され、検出処理装置51によってステレオ方式による画像処理が施されることによって得られた、一対の撮像装置30から対象までの距離を示す距離画像である。距離画像は三次元データである。距離画像PTtuには、所定の間隔毎に、例えばメッシュのような要素が設けられている。各要素は、撮像装置座標系における三次元位置の情報を有している。この距離画像PTtuが座標変換されることによって、各要素の三次元位置がグローバル座標系における三次元位置に変換される。
【0072】
埋設物情報に含まれる埋設物TUの位置は、距離画像PTtu中の埋設物TUに対応する要素が有する三次元位置である。埋設物TUが撮像された画像から得られた距離画像PTtuは、埋設物TUの位置情報を含む。すなわち、埋設物TUが撮像された画像から距離画像PTtuを求めることは、埋設物TUの三次元位置を求めることになる。距離画像PTtu中の埋設物TUに対応する要素が特定されることにより、埋設物TUの三次元位置が特定される。埋設物TUの位置は、埋設物TUの代表的な位置であってもよいし、埋設物TUの各要素ごとの位置であってもよいし、埋設物TUの一部の要素の位置であってもよい。例えば、埋設物が
図7に示されるような何らかの管であれば、管の中心をとおる直線位置が埋設物TUの位置としてもよい。もしくは、管のz方向上端部を管の位置としてもよい。
【0073】
図7に示されるように、距離画像PTtuには、埋設物TU以外に周囲の地盤も表示される。このうち、埋設物TUに対応する要素は、その要素が埋設物であることを示す情報、すなわち埋設物情報を含み、周囲の地盤に対応する要素は、埋設物情報を含まないようにしてもよい。
【0074】
距離画像は、埋設物TUに対応する要素に埋設物TUの位置Ptuを含む。埋設物TUの位置Ptuは、距離画像PTtu中の埋設物TUに対応する要素が有する埋設物TUの座標から求められる。このため、埋設物情報は、距離画像自体と、距離画像から抽出された後の埋設物TUの位置Ptuとの少なくとも一方を含んでいればよい。
【0075】
実施形態1において、検出処理装置51は、埋設物TUの距離画像PTtuに識別子IDを付す。すなわち、検出処理装置51は、識別子付与部に対応する。埋設物TUの距離画像PTtuに識別子IDが付与されることにより、撮像装置30によって撮像され、ステレオ方式による画像処理が施されることによって得られた複数の距離画像PTtuから埋設物TUの距離画像PTtuが特定される。
【0076】
実施形態1において、位置演算装置54は、検出処理装置51が生成した埋設物TUの距離画像PTtu又は検出処理装置51によって処理される前の画像から、埋設物TUに対応する要素を抽出し、抽出した要素を用いて埋設物TUの位置及び寸法を求めてもよい。位置演算装置54は、埋設物TUの距離画像PTtu又は検出処理装置51によって処理される前の画像にエッジ抽出処理又はパターン認識処理等を施して、埋設物TUに対応する要素を抽出する。埋設物TUの寸法は、埋設物TUが管である場合には埋設物TUの直径Du及び長さLが例示される。
【0077】
位置演算装置54によって求められた埋設物TUの位置Ptu(Xtu,Ytu,Ztu)は、施工管理装置56に取得される。施工管理装置56は、埋設物TUの位置Ptu(Xtu,Ytu,Ztu)を少なくとも含む埋設物情報を生成し、記憶部56Mに記憶したり、通信装置25を介して管理施設60の管理装置61に送ったりする。管理装置61は、油圧ショベル1の施工管理装置56から受け取った埋設物情報を記憶部61Mに記憶するとともに、埋設物TUのデータベースを作成する。このように、管理装置61は、施工管理装置56によって求められた埋設物情報を取得する情報取得部に相当する。携帯端末装置64が施工管理装置56から埋設物情報を取得する場合、携帯端末装置64が情報取得部に相当する。施工管理装置56が埋設物情報を記憶部56Mに記憶する場合、記憶部56Mが情報取得部に相当する。
【0078】
図8は、埋設物情報IFdを含む埋設物TUのデータベースDBの一例を示す図である。データベースDBは、例えば、管理装置61の記憶部61Mに記憶されている。データベースDBは、複数の埋設物情報IFd1,IFd2,・・・IFdnを含む。実施形態1において、埋設物情報IFdは、埋設物TUの位置Ptu及び距離画像PTtuの少なくとも一方を含み、さらに識別子ID、埋設物TUの種別TY、埋設物TUの寸法Sz、及び埋設物情報IFdが得られた日時DTを含む。埋設物情報IFdは、少なくとも埋設物TUの位置Ptu及び距離画像PTtuの少なくとも一方を含んでいればよく、さらに識別子ID、埋設物TUの種別TY等を追加の情報として含んでいてもよい。追加の情報は、識別子ID、埋設物TUの種別TY、埋設物TUの寸法Sz、及び埋設物情報IFdが得られた日時DTには限定されない。
【0079】
実施形態1においては、油圧ショベル1の位置演算装置54が自動で埋設物TUの位置Ptuを求めたが、管理装置61が自動で埋設物TUの位置Ptuを求めてもよい。この場合、管理装置61は、埋設物情報IFdに含まれる距離画像PTtuから埋設物TUに対応する要素を抽出し、各要素が有する位置から埋設物TUの位置Ptuを求める。また、携帯端末装置64が埋設物情報IFdに含まれる距離画像PTtuから埋設物TUに対応する要素を抽出し、各要素が有する位置から埋設物TUの位置Ptuを求めてもよい。
【0080】
埋設物TUの位置Ptuは、管理装置61のオペレータが、埋設物TUの距離画像PTtu又は検出処理装置51によって処理される前の画像中に存在する埋設物TUを指定することによって求められてもよい。詳細には、管理装置61のオペレータが、埋設物TUの距離画像PTtu又は検出処理装置51によって処理される前の画像中に存在する埋設物TUを指定する。管理装置61は、指定された範囲に存在する要素から、埋設物TUの位置Ptuを求める。管理装置61は、得られた埋設物TUの位置Ptuを、データベースDBに書き込む。
【0081】
油圧ショベル1の施工管理装置56は、管理装置61又は携帯端末装置64に、埋設物TUの位置Ptu及び距離画像PTtuの少なくとも一方を埋設物情報IFdとして送る。施工管理装置56は、さらに、識別子ID、埋設物TUの種別TY、埋設物TUの寸法Sz、埋設物情報IFdが得られた日時DTを管理装置61又は携帯端末装置64に送ってもよい。また、施工管理装置56は、埋設物TUの距離画像PTtuを埋設物情報IFdとして管理装置61又は携帯端末装置64に送り、管理装置61又は携帯端末装置64は、距離画像PTtuから埋設物TUの位置Ptu、埋設物TUの種別TY、及び埋設物TUの寸法Szを求めてもよい。この場合、施工管理装置56は、埋設物情報IFdを送る際に、距離画像PTtuが得られた日時及び識別子IDを埋設物情報IFdに追加して送ってもよい。また、管理装置61又は携帯端末装置64は、施工管理装置56から埋設物TUの距離画像PTtuを受け取ったタイミングを埋設物情報IFdが得られた日時DTとし、かつ受け取った距離画像PTtuに識別子IDを付与してもよい。
【0082】
データベースDBは、複数の油圧ショベル1から送られた埋設物情報IFdを管理装置61が受け取る毎に更新される。油圧ショベル1、詳細には施工管理装置56は、施工する前に管理装置61にアクセスして埋設物情報IFdを取得することにより、施工する場所に埋設物TUが存在するか、存在する場合はどの程度の深さに存在するか等を判定することができる。より詳細には、埋設物情報IFdが埋設物TUの識別子ID又は種別TYと、埋設物TUの位置Ptu又は距離画像PTtuとを有していれば、埋設物情報IFdから埋設物TUがどこに存在するかを判定できる。埋設物情報IFdを施工管理装置56の記憶部56Mに記憶している油圧ショベル1とは別の作業機械である他の作業機械70が、施工前に管理装置61にアクセスして埋設物情報IFdを得ることができる。また、複数の施工現場において油圧ショベル1が有する形状計測システム1Sによって埋設物TUを計測することにより、複数の施工現場の埋設物情報IFdを取得できる。
【0083】
図9は、実施形態1に係る管理方法の処理例を示すフローチャートである。この管理方法は、埋設物情報IFdを得るときに実行されるものである。ステップS101において、油圧ショベル1の位置演算装置54は、形状計測システム1S、位置検出装置23及びIMU24の検出値を用いて埋設物TUの位置を求める。
【0084】
前述したように、埋設物TUを含む距離画像PTtuは埋設物TUの位置Ptuを含んでいる。このため、位置演算装置54は、埋設物TUの位置Ptuを含む距離画像PTtuをグローバル座標系に座標変換することによってグローバル座標系における埋設物TUの位置Ptu、実施形態1では三次元位置を求める。位置演算装置54は、前述した座標変換に加え、埋設物TUを含む距離画像PTtuから埋設物TUに対応する要素を抽出し、抽出した要素の三次元位置を埋設物TUの位置Ptuとしてもよい。
【0085】
位置演算装置54は、例えば、埋設物TUを含む距離画像PTtuから埋設物TUのエッジ又は特徴部分を抽出し、抽出されたエッジ又は特徴部分及びその内側に存在する要素の三次元位置を埋設物TUの位置Ptuとすることができる。また、位置演算装置54は、例えば距離画像PTtuを表示装置55の画面55Dに表示させるとともに、入力装置52を介してオペレータによって指定された埋設物TUの範囲に存在する要素の三次元位置を、埋設物TUの位置とすることもできる。埋設物TUを含む要素は、距離画像PTtuから抽出されてもよいし、ステレオ方式による画像処理が施される前の画像から抽出されてもよい。距離画像PTtu中の埋設物TUの位置Ptuが分かれば、埋設物TUの寸法Szも求められる。
【0086】
施工管理装置56は、得られた埋設物TUの位置Ptuを含む埋設物情報IFdを生成する。ステップS102において、管理装置61は、油圧ショベル1から埋設物情報IFdを取得し、記憶部61Mに記憶させる。
【0087】
図10は、実施形態1に係る管理方法の他の処理例を示すフローチャートである。この管理方法は、油圧ショベル1が施工する際に埋設物情報IFdを利用する場合のものである。まず、油圧ショベル1の施工管理装置56は、一対の撮像装置30に施工対象を撮像させる。位置演算装置54は、形状計測システム1S、位置検出装置23及びIMU24の検出値を用いて施工対象の位置を求める。ステップS201において、施工管理装置56は、位置演算装置54によって求められた施工対象の位置を取得する。
【0088】
ステップS202において、ステップS201で求めた施工対象の位置をキーとして、埋設物TUの位置Ptuが検索される。詳細には、施工管理装置56は、ステップS201で求めた施工対象の位置を管理装置61に与える。管理装置61は、受け取った施工対象の位置をキーとして、記憶部61Mに記憶されたデータベースDBを検索する。この場合、施工対象の位置のうちX座標及びY座標がキーとされて、データベースDBが検索される。管理装置61は、検索結果を施工管理装置56に与える。
【0089】
施工管理装置56は、管理装置61から、施工対象の位置に埋設物TUが埋設されているという検索結果を取得した場合、ステップS203において、施工対象の位置に埋設物TUが存在することを表示装置55に報知させる。施工管理装置56は、管理装置61から、施工対象の位置に埋設物TUが埋設されていないという検索結果を取得した場合、施工対象の位置に埋設物TUが存在しないことを表示装置55に報知させる。
【0090】
実施形態1では、検出処理装置51が撮像装置30によって撮像された画像にステレオ方式による画像処理を施して三次元計測を実現したが、このようなものには限定されない。例えば、検出処理装置51は、撮像装置30によって撮像された画像を外部に送信し、外部の管理装置61又は外部の携帯端末装置64がステレオ方式による画像処理を実行してもよい。
【0091】
油圧ショベル1の作業機2は、埋設物情報IFdに基づいて制御されてもよい。例えば、埋設物情報IFdによって埋設物TUが埋設されている位置が分かるため、作業機2が埋設物TUに接触しないように制御される。詳細には、作業機2のバケット8の刃先8BTと埋設物TUとの距離に基づき、バケット8の刃先8BTが埋設物TUに接触しないように、作業機2のブーム6の下降が停止される。
【0092】
実施形態1において、埋設物情報IFdは、施工管理装置56から通信装置25を介して管理装置61及び携帯端末装置64の少なくとも一方に送られるが、これには限定されない。埋設物情報IFdは、例えば、ストレージデバイスを介して送られてもよい。また、施工管理装置56と、管理装置61及び携帯端末装置64の少なくとも一方とが有線で接続され、この有線を介して埋設物情報IFdが管理装置61及び携帯端末装置64の少なくとも一方に送られてもよい。
【0093】
実施形態1において、距離画像PTtuの各要素は、油圧ショベル1の位置演算装置54によってグローバル座標系における位置に変換されることにより、埋設物TUのグローバル座標系における三次元位置は位置演算装置54によって求められるとしたが、グローバル座標系への変換は、位置演算装置54以外の装置が実行してもよい。例えば、管理装置61又は携帯端末装置64が、グローバル座標系への変換を実行して埋設物TUの三次元位置を求めてもよい。この場合、管理装置61又は携帯端末装置64は、施工管理装置56から撮像装置座標系の位置又は車体座標系の位置を含む距離画像PTtuと、位置検出装置23及びIMU24の検出値とを取得する。そして、管理装置61又は携帯端末装置64は、取得した情報を用いて、距離画像PTtuの各要素に含まれる位置をグローバル座標系における位置に変換し、埋設物TUを含む距離画像PTtuから埋設物TUに対応する要素を抽出し、抽出した要素の三次元位置を埋設物TUの位置としてもよい。この場合、管理装置61又は携帯端末装置64が位置演算部の機能を実現することになる。
【0094】
管理装置61又は携帯端末装置64は、例えば、埋設物TUを含む距離画像PTtuから埋設物TUのエッジ又は特徴部分を抽出し、抽出されたエッジ又は特徴部分及びその内側に存在する要素の三次元位置を埋設物TUの位置とすることができる。また、管理装置61又は携帯端末装置64は、例えばオペレータによって指定された埋設物TUの範囲に存在する要素の三次元位置を、埋設物TUの位置とすることもできる。
【0095】
実施形態1において、油圧ショベル1の形状計測システム1Sは、距離画像PTtuを求めず、すなわち三次元位置を求めず、少なくとも1つの撮像装置30によって撮像された、ステレオ方式による画像処理が施される前の埋設物TUの画像(以下において適宜、処理前画像と称する)と、処理前画像が撮像されたときの情報(以下において適宜、撮像時情報と称する)を管理装置61又は携帯端末装置64に送ってもよい。管理装置61の記憶部61M又は携帯端末装置64の記憶部は、処理前画像を取得するとともに、処理前画像に撮像時情報を付加して記憶する。管理装置61の記憶部61M又は携帯端末装置64の記憶部は、情報取得部に相当する。
【0096】
撮像時情報は、その画像内に埋設物が含まれていることを示す識別子、撮像時における油圧ショベル1の位置、及び日時を少なくとも含む。撮像時情報は、他の情報をさらに含んでもよい。他の情報は、例えば施工現場を表す識別子、油圧ショベル1の姿勢等である。ステレオ方式による画像処理が施される前の画像と、この画像が撮像されたときの情報を受け取った管理装置61又は携帯端末装置64は、受け取った画像及び情報に基づき距離画像PTtu及び埋設物情報IFdを求める。
【0097】
実施形態1において、対象検出部は少なくとも一対の撮像装置30を含むステレオカメラであるが、これに限定されない。例えば、対象検出部はレーザースキャナであってもよい。対象検出部は、ドローンに搭載されていてもよい。この場合、ドローンに搭載された対象検出部によって検出された埋設物TUの情報は、例えば通信によって形状計測システム1Sに送られる。
【0098】
実施形態1において、位置演算装置54が埋設物TUの位置Ptuを求め、施工管理装置56が埋設物情報IFdを生成するとしたが、このようなものには限定されない。埋設物TUの位置Ptu及び埋設物情報IFdは、油圧ショベル1が有する他の電子機器が求めてもよいし、管理装置61及び携帯端末装置64が求めてもよい。
【0099】
実施形態1において、検出処理装置51は、埋設物TUの距離画像PTtuに識別子IDを付すこととしたが、距離画像PTtuに識別子IDは付されなくてもよい。実施形態において、識別子IDは、ステレオ方式による画像処理が施される前の画像に付されてもよい。この場合、油圧ショベル1が有する他の電子機器、管理装置61又は携帯端末装置64は、識別子IDが付された画像処理前の画像にステレオ方式による画像処理を施して、埋設物TUの位置Ptuを求めてもよい。
【0100】
実施形態1は、位置検出部によって求められた作業機械の位置と、姿勢検出部によって求められた作業機械の姿勢と、対象検出部によって求められた埋設物の三次元形状とを用いて埋設物の位置を求め、この埋設物の位置を含む埋設物情報を得る。埋設物情報によって、地中に埋設された埋設物の位置が分かるので、施工中に埋設物が傷付けられる可能性を低減できる。また、実施形態1は、作業機械の位置を求める位置検出部と、作業機械の姿勢を求める姿勢検出部と、対象の三次元形状を求める対象検出部と、により埋設物の位置を得るための情報を自動的に検出し、位置演算部が検出された情報を用いて埋設物の位置を自動的に求める。このため、実施形態1によれば、作業機械のオペレータの操作により、簡単に埋設物情報が得られる。その結果、実施形態1は、埋設物情報を得る作業の負荷が軽減できるとともに、埋設物の位置を計測する作業員は不要になるので、埋設物情報を得る作業の省力化を実現できる。すなわち、実施形態1は、埋設物情報を得るための作業の負荷を低減できる。
【0101】
実施形態1で開示した構成は、以下の実施形態においても適宜適用できる。
【0102】
実施形態2.
<作業機2を利用した埋設物TUの位置の計測>
図11は、実施形態2において、作業機2を利用して埋設物TUの位置を計測する例を示す図である。実施形態1に係る油圧ショベル1は、少なくとも一対の撮像装置30を含む形状計測システム1S、位置検出装置23及びIMU24の検出値を用いて埋設物TUの位置Ptuを求めた。実施形態2は、作業機2の一部が埋設物TUに接触した場合の作業機2の一部の位置を、埋設物TUの位置とすることにより、埋設物TUの位置を求める点が実施形態1とは異なる。
【0103】
実施形態2においては、作業機2の一部として、バケット8の刃8Bの刃先8BTを用いる。バケット8の刃先8BTが埋設物TUに接触したときにおける位置Pb(Xb,Yb,Zb)が、埋設物TUの位置Ptuとなる。バケット8の刃8Bの刃先8BTの位置Pb(Xb,Yb,Zb)は、実施形態1で説明したように、表示装置55が求める。表示装置55は、作業機2の少なくとも一部の位置を求める作業機位置検出部である。
【0104】
位置演算装置54は、位置検出装置23によって求められた油圧ショベル1の位置と、IMU24によって求められた油圧ショベル1の姿勢と、作業機2の一部が埋設物TUに接触した場合に表示装置55によって検出された作業機2の一部の位置とを用いて埋設物TUの位置を求める。埋設物TUが管である場合、埋設物TUの長手方向における第1位置Ptufと、第1位置Ptufから長手方向に沿って所定の距離だけ離れた部分の第2位置Ptusとから、埋設物TUの傾斜が求められる。
【0105】
実施形態2において、位置演算装置54が刃先8BTの位置を埋設物TUの位置Ptuとして求め、施工管理装置56が埋設物情報IFdを生成するとしたが、このようなものには限定されない。埋設物TUの位置Ptu及び埋設物情報IFdは、油圧ショベル1が有する他の電子機器が求めてもよいし、管理装置61及び携帯端末装置64が求めてもよい。例えば、管理装置61及び携帯端末装置64は、位置検出装置23によって検出されたアンテナ21,22の現在位置と、第1角度検出部18A等によって検出された作業機2の回転角と、作業機2の寸法と、IMU24の出力データとを取得して、刃先8BTの位置を求めてもよい。
【0106】
実施形態2は、実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。さらに、実施形態2は、油圧ショベル1が撮像装置30を有さない場合でも、油圧ショベル1が位置検出装置23及びIMU24を有していれば、埋設物TUの位置Ptuを求めることができるという利点がある。
【0107】
実施形態3.
上記実施形態では、管理装置61のオペレータ又は油圧ショベル1のオペレータが、位置演算部である位置演算装置54を用いて埋設物TUの距離画像PTtu又は検出処理装置51によって処理される前の画像中に存在する埋設物TUを指定することによって、埋設物TUの位置Ptuを求めるようにしていたが、その他の手法により埋設物TUの位置Ptuを求めるようにしてもよい。なお、管理装置61のオペレータが埋設物TUを指定する場合、位置演算装置54は管理装置61内に存在していてもよい。
【0108】
図12は、検出処理装置51によって処理される前の1つの撮像装置30が撮像した画像の一例を示す図である。撮像装置30は、油圧ショベル1の周囲の施工対象を検出する対象検出部に相当する。例えば、
図12に示すような1つの撮像装置30によって撮像され検出処理装置51によって処理される前の画像が存在する場合、当該画像と図示しない対となる画像とに基づいて検出処理装置51がステレオ処理することにより、
図12における画像の各画素における座標位置を演算することができる。
【0109】
実施形態3では、位置演算部は管理装置61内に存在することとして説明する。例えば、管理装置61は、管理装置61の入出力部IOに接続されている出力部である表示装置に、
図12に示したような撮像装置30が撮像した施工対象の画像を表示する。管理装置61のオペレータは、表示装置に画像が表示されている状態で、管理装置61の入出力部IOに接続されている入力装置(例えばマウス)を用いて、当該表示装置に表示されている画像における埋設物TUの所定箇所(点Tp)を選択する。点Tpは複数点選択されてもよい。管理装置61は、撮像装置30が撮像した画像と、入力装置によって選択された画像上の点Tpとに基づき、画像における点の位置を求め、その点の位置を埋設物TUの位置Ptuとして指定してもよい。埋設物TUの画像において選択される点Tpは埋設物TUにおける任意の位置において選択されてよく、例えば
図12に示すように、埋設物TUの上端部において点Tpが選択されてもよい。
【0110】
また、
図12に示すように、埋設物TUの形状に沿った複数の点Tpが選択されることにより、管理装置61は、選択された複数の点Tpに基づいて、埋設物TUの位置及び全体形状を指定するようにしてもよい。少なくとも埋設物TUの両端部の点Tpが選択されることにより、管理装置61は、埋設物TUの位置を求めることができる。
【0111】
埋設物TUの所定の2つの点Tpが選択されることにより、その2つの点Tpの位置情報に基づき、管理装置61は、2つの点Tpの間の距離を算出して表示するようにしてよい。例えば埋設物TUが管形状であった場合、埋設管の両端部が選択されることによって、管理装置61は、埋設物TUの全長Lを算出することができる。また、埋設管の両端部の位置に基づき、管理装置61は、埋設管の勾配を算出することができる。また、埋設管の断面における両端の2点が選択されることにより、管理装置61は、埋設管の管径Duを算出することができる。
【0112】
上記説明では、検出処理装置51によって処理される前の1つの撮像装置30によって撮像された画像を用いて埋設物TUの位置Ptuを特定する方法を説明したが、これに限定されず、例えば距離画像PTtu又はその他の3次元形状データ(点群データ等)を表示装置に表示し、表示装置に表示された表示データ上の点を選択することによって、埋設物TUの位置Ptuが求められてもよい。検出処理装置51によって処理される前の画像、距離画像PTtu、3次元形状データは、対象検出部が検出した検出画像の一例である。
【0113】
また、表示装置がタッチパネルのような入力機能を有し、オペレータがタッチパネルをタッチすることにより検出画像の点が選択されてもよい。
【0114】
なお、実施形態3においては、位置演算部が管理装置61であることとし、埋設物TUの位置Ptuの選択作業が管理装置61に接続された入力装置及び表示装置を用いて行われることとした。上記実施形態と同様、位置演算部は、油圧ショベル1の位置演算装置54でもよいし携帯端末装置64でもよい。埋設物TUの位置Ptuの選択作業は、油圧ショベル1における入力装置52及び表示装置55を用いて行われてもよい。入出力部IOにおける表示装置および油圧ショベル1における表示装置55は、出力部の一例である。また、入出力部IOにおける入力装置および油圧ショベル1における入力装置52は、入力部の一例である。
【0115】
なお、上記実施形態において、管理システム100は、油圧ショベル1、管理施設60、ネットワークNTW、携帯端末装置64の全体を含むシステムでもよいし、油圧ショベル1に閉じたシステムでもよいし、管理施設60に閉じたシステムでもよいし、携帯端末装置64に閉じたシステムでもよい。
【0116】
以上、実施形態1,2,3を説明したが、前述した内容により実施形態1,2,3が限定されるものではない。前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。実施形態1及び2の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。