(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のフィラメント(364)のうちの少なくとも2つが、硬化した第1の材料(354)及び硬化した第2の材料(356)の少なくとも一方によって互いに分離される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
前記弾性ストランド(316)はフィラメント(364)を含み、前記結合部(322)は前記フィラメント(364)の最小断面厚さより少なくとも50%大きい厚さを画定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
熱及び圧力を加える前記工程は、前記第1の基材(306)、前記第2の基材(308)、及び前記伸張された弾性ストランド(316)をアンビル(349b)と超音波ホーン(349a)との間で前進させることを更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示を理解する上で、以下の用語説明が有用であり得る。
本明細書において「吸収性物品」とは、主な機能が汚れ及び排泄物を吸収かつ保持することである消費者製品を指すために用いられる。吸収性物品には、生理用ナプキン、タンポン、パンティライナー、陰唇間装置、創傷包帯、拭き取り用品、テープ式おむつ及びおむつパンツを含む使い捨ておむつ、再利用可能な外側カバーを有するおむつ用のインサート、成人失禁用おむつ、成人失禁用パッド、並びに成人失禁用パンツが含まれ得る。本明細書において、用語「使い捨て」は、洗濯されること又は他の方法で吸収性物品として再生又は再使用されることが一般に意図されていない吸収性物品を説明するために用いられる(例えば、これらは1回の使用後に廃棄されるように意図され、またリサイクル、堆肥化、ないしは別の方法で環境に適合する方法で処分するように構成されてもよい)。
【0016】
「弾性」、「エラストマー」又は「エラストマー性」とは弾性特性を示す材料を指し、これには、その弛緩した初期長さに力を加えると、その初期長さの10%を超えて上回る伸長長さに伸張又は伸長することが可能であり、且つ適用した力が解放された後で、ほぼその初期長さに実質的に回復する任意の材料が含まれる。
【0017】
本明細書で使用するとき、「接合した」という用語は、ある要素を他の要素に直接付着することによって、その要素が別の要素に直接固着される構成、及び、ある要素を中間部材(複数を含む)に付着して、その中間部材を他の要素に付着することによってその要素が別の要素に間接的に固着される構成を包含する。
【0018】
本明細書において、「基材」という用語は、主に2次元(すなわち、XY平面)であり、厚さ(Z方向)がその長さ(X方向)及び幅(Y方向)と比べて比較的小さい(すなわち1/10以下)材料を説明するために用いられる。−基材の非限定的な例としては、ウェブ、層(1つ又は複数)又は繊維性材料、不織布、ポリマーフィルム又は金属箔などのフィルム及び箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用される場合もあり、又は一体に積層された2つ以上の層を含む場合もある。このため、ウェブは、基材である。
【0019】
本明細書で「不織布」という用語は、スパンボンド、メルトブロー、カーディング等のプロセスによって、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製された材料を指す。不織布は、織られた又は編まれたフィラメントパターンを有さない。
【0020】
本明細書では、用語「機械方向」(MD)は、プロセスを流れる材料の方向を指すために用いられる。加えて、材料の相対的配置及び動きは、あるプロセスを通過してそのプロセスの上流からそのプロセスの下流に向かう機械方向に流れているものとして述べることができる。
【0021】
本明細書において、用語「横断方向」(CD)は、機械方向に対して概ね垂直な方向を指すために使用される。
【0022】
用語「テープ式おむつ」(開放型おむつとも呼ばれる)とは、着用者に適用される前、包装の際に、互いに締結、予締結、又は結合されていない初期前側腰部領域及び初期後部腰部領域を有する使い捨て吸収性物品を指す。テープ式おむつは、腰部領域を共に締結又は接合することなく、一方の腰部領域の内部が対向する腰部領域の内部と表面同士が接触した状態で、横方向中心線の辺りで折り畳まれてもよい。テープ式おむつの例は、米国特許第5,167,897号、同第5,360,420号、同第5,599,335号、同第5,643,588号、同第5,674,216号、同第5,702,551号、同第5,968,025号、同第6,107,537号、同第6,118,041号、同第6,153,209号、同第6,410,129号、同第6,426,444号、同第6,586,652号、同第6,627,787号、同第6,617,016号、同第6,825,393号、及び同第6,861,571号、並びに米国特許出願公開第2013/0072887(A1)号、同第2013/0211356(A1)号、及び同第2013/0306226(A1)号に様々な好適な構成で開示されており、これらはいずれも本明細書に参照によって援用するものである。
【0023】
本明細書で「パンツ」(「トレーニングパンツ」、「予め閉じたおむつ」、「おむつパンツ」、「パンツ型おむつ」、及び「プルオンおむつ」とも称される)という用語は、乳児又は成人の着用者のために設計された、外辺部の連続した腰部開口部及び外辺部の連続した脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、物品が着用者に適用される前に、連続した又は閉じた腰部開口部及び少なくとも1つの連続した閉じた脚部開口部を有して構成されてもよい。パンツは、任意の再締結可能な及び/又は恒久的な閉鎖部材(例えば、シーム、熱結合、圧力溶接、接着剤、粘着結合、機械的締結具など)を使用して物品の一部を互いに接合することを含むが、これらに限定されない、種々の技術で予備成形又は予備締結され得る。パンツは、腰部領域において物品の外周部に沿った任意の場所で予備成形され得る(例えば、側部が締結又は継ぎ合わされている、前側腰部が締結又は継ぎ合わされている、後側腰部が締結又は継ぎ合わされている)。様々な構成のおむつパンツの例が、米国特許第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,246,433号、同第5,569,234号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第7,569,039号、並びに米国特許出願公開第2003/0233082(A1)号、同第2005/0107764(A1)号、同第2012/0061016(A1)号、同第2012/0061015(A1)号、同第2013/0255861(A1)号、同第2013/0255862(A1)号、同第2013/0255863(A1)号、同第2013/0255864(A1)号、及び同第2013/0255865(A1)号に開示されており、これらはいずれも本明細書に参照によって援用するものである。
【0024】
本開示は、吸収性物品を製造するための方法、具体的には、吸収性物品の構成要素として使用され得る弾性積層体を製造するための方法に関する。エラストマー積層体は、第1の基材、第2の基材、及び第1の基材と第2の基材との間に配置された弾性材料を含むことができる。エラストマー積層体を製造するプロセスにおいて、弾性材料を機械方向に前進させて伸長させることができ、機械方向に前進する第1の基材及び第2の基材の一方又は両方と接合させることができる。本開示による方法及び装置は、ビーム上に巻かれた複数の弾性ストランドで構成することができ、1つ以上の弾性ストランドはスピン仕上げを有することができる。エラストマー積層体の組み立て時には、ビームは回転させられて弾性ストランドをビームから巻き出す。弾性ストランドはまた、機械方向に前進しつつ伸張されてもよい。個別の機械的結合部が第1の基材及び第2の基材に適用されて、それらの間に弾性ストランドを固定し、かかる個別の結合部は機械方向に沿って断続的に配置される。下記でより詳細に説明するように、比較的低いデシテックス値を有する弾性ストランドを基材と組み合わせて特定の範囲の厚さを有する結合部を形成する場合、かかる機械的結合部は、弾性ストランドを切断することなく、また、機械的結合装置内の収容溝を必要とすることなく、弾性ストランドを基材間に固定するように適用することができる。例えば、加熱又は非加熱のパターン化されたアンビルロール及び/又は超音波結合装置のような様々な種類の機械的結合装置を、本明細書における装置及び方法とともに使用することができる点は理解されよう。
【0025】
結合プロセス中に、熱及び圧力が第1の基材及び第2の基材に印加されることにより、第1及び第2の基材の展性材料が変形して、伸張した弾性ストランドの個別の長さの外周を完全に包囲する。第1及び第2の基材から熱及び圧力を除去した後、展性材料は硬化して、伸張した弾性ストランドの外周によって画定される断面形状と一致する結合を画定する。弾性ストランドが伸張状態にある場合、伸張された弾性ストランドは、弛緩状態にある場合の弾性ストランドの断面積よりも小さい断面積を画定する。したがって、弾性ストランドから張力が解放されると、弾性ストランドの断面積は、第1及び第2の基材の硬化材料によって結合部内で膨張することが防止され、これにより、弾性ストランドと硬化材料との間に力が生じる。弾性ストランドと硬化材料との間の力は、弾性ストランドと硬化材料との間の摩擦を増加させる。したがって、伸張された弾性ストランドから張力を解放することによって、弾性ストランドと接着領域内の硬化材料との間に摩擦ロックが形成され得る。摩擦ロックは、弾性ストランドの個別の長さ部分を、第1及び第2の基材と結合領域内の固定位置に保持する。
【0026】
図1A、
図1B及び
図2は、本明細書に開示される装置及び方法にしたがって組み立てられたエラストマー積層体から構築された構成要素を有することができるおむつパンツ100Pの形態の吸収性物品100の一例を示す。具体的には、
図1A及び
図1Bは、予め締結された形態のおむつパンツ100Pの斜視図を示し、
図2は、着用者とは反対方向に面するおむつの部分が見る人に向けられた、おむつパンツ100Pの平面図を示す。おむつパンツ100Pは、シャーシ102及び環状弾性ベルト104を含む。以下で更に詳述されるように、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108を一体に接合し、環状弾性ベルト104を形成する。
【0027】
図2を続けて参照すると、おむつパンツ100P及びシャーシ102はそれぞれ、第1の腰部領域116、第2の腰部領域118、及び第1の腰部領域と第2の腰部領域との中間に配置された股部領域119を含む。第1の腰部領域116は、前側腰部領域として構成されてもよく、第2の腰部領域118は、後側腰部領域として構成されてもよい。おむつ100Pはまた、前側腰部領域116で横方向に延在する前側腰部縁部121と、後側腰部領域118で長手方向に対向し、かつ横方向に延在する後側腰部縁部122と、を含んでもよい。本考察に関する基準系を提供するため、
図2のおむつ100P及びシャーシ102は、長手方向軸124及び横方向軸126を備えるものとして示される。いくつかの実施形態において、長手方向軸線124は、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122を通って延在してもよい。そして、横方向軸線126は、シャーシ102の第1の長手方向又は右側縁部128を通り、かつ第2の長手方向又は左側縁部130の中点を通って延在してもよい。
【0028】
図1A、
図1B及び
図2に示すように、おむつパンツ100Pは、内側の、身体に面する表面132、及び外側の、衣類に面する表面134を含み得る。シャーシ102は、バックシート136及びトップシート138を含んでもよい。シャーシ102はまた、トップシート138の一部とバックシート136との間に配設された吸収性コア142を含む吸収性組立体140を含み得る。以下により詳細に説明されるように、おむつ100Pはまた、着用者の脚の周りのフィット性を高めるために、脚部弾性部材及び/又は脚部カフなどの他の特徴部を含んでもよい。
【0029】
図2に示すように、シャーシ102の周縁部は、第1の長手方向側縁部128、第2の長手方向側縁部130、第1の腰部区域116内に配設される第1の横方向に延在する端縁部144、及び第2の腰部区域118内に配設される第2の横方向に延在する端縁部146によって画定され得る。側縁部128及び130はいずれも、第1の端縁部144と第2の端縁部146との間に長手方向に延在する。
図2に示すように、横方向に延在する端縁部144及び146は、前側腰部領域116で横方向に延在する前側腰部縁部121から長手方向内部に、及び後側腰部領域118で横方向に延在する後側腰部縁部122から長手方向内部に位置する。おむつパンツ100Pが着用者の下胴部に着用されるとき、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122は、着用者の腰部の部分を取り囲み得る。同時に側縁部128及び130は、着用者の脚部の少なくとも一部を取り囲み得る。股部領域119は、着用者の脚の間に一般に位置決めされ、吸収性コア142は、前側腰部領域116から股部領域119を通って後側腰部領域118まで延在してもよい。
【0030】
上述のように、おむつパンツ100Pはバックシート136を含んでもよい。バックシート136はまた、シャーシ102の外側表面134を画定してもよい。バックシート136はまた、織布若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどの高分子フィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料を含んでもよい。バックシートはまた、エラストマーフィルムを含んでもよい。例示のバックシート136は、厚さが約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)のポリエチレンフィルムであり得る。更に、バックシート136は、蒸気を吸収性コアから逃がすことを可能にしながらも(すなわち、バックシートは通気性である)、なお排出物がバックシート136を通過するのを防ぐことができる。
【0031】
また上述のように、おむつパンツ100Pはトップシート138を含んでもよい。トップシート138はまた、シャーシ102の内側表面132の全て又は一部を画定してもよい。トップシート138は、液体透過性であって、その厚さを通して液体(例えば、経血、尿及び/又は液状の糞便)が浸透できてもよい。トップシート138は、織布材料及び不織布材料、有孔又はハイドロフォーミング成形された熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム及び熱可塑性スクリムなどの、様々な材料から製造されてもよい。織布又は不織布材料としては、木部繊維若しくは綿繊維などの天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレン若しくはポリエチレン繊維などの合成繊維、又はこれらの組み合わせなどの様々な材料で作製され得る。トップシート138が繊維を含む場合、繊維は、スパンボンド法、カーディング法、湿式法、メルトブローン法、水流交絡法又は当該技術分野において既知の別の方法で処理されてもよい。トップシート138は、嵩高不織布トップシート、有孔フィルムトップシート、及び有孔不織布トップシートから選択されてもよい。例示的な有孔フィルムとしては、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号及び同第6,107,539号に記載されているものを挙げることができる。
【0032】
前述のように、おむつパンツ100Pはまた、シャーシ102に接合される吸収性組立体140を含んでもよい。
図2に示すように、吸収性組立体140は、前側腰部領域116内に横方向に延在する前側縁部148を有してもよく、後側腰部領域118内に長手方向に対向しかつ横方向に延在する後側縁部150を有してもよい。吸収性アセンブリは、長手方向に延在する右側縁部152を有してもよく、横方向に対向しかつ長手方向に延在する左側縁部154を有してもよく、吸収性アセンブリの側縁部152及び154は両方とも、前側縁部148と後側縁部150との間に長手方向に延在してもよい。吸収性アセンブリ140は、1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層を追加で含んでもよい。吸収性コア142は、トップシート138とバックシート136との間に少なくとも部分的に配設されてもよく、おむつと適合性のある種々のサイズ及び形状で形成されてもよい。本開示の吸収性コアとして使用するための例示的な吸収性構造体は、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号及び同第4,834,735号に記載されている。
【0033】
いくつかの吸収性コアの実施形態は、低減された量のセルロース系エアフェルト材料を含有する流体貯蔵コアを備えてもよい。例えば、そのようなコアは、約40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満又は更には約1%未満のセルロース系エアフェルト材料を含んでもよい。こうしたコアは、主として、少なくとも約60%、70%、80%、85%、90%、95%、又は更には約100%の量で、吸収性ゲル材料を含んでもよく、その場合コアの残部はマイクロファイバー接着剤を含む(適用可能な場合)。そのようなコア、マイクロファイバー接着剤及び吸収性ゲル材料は、米国特許第5,599,335号、同第5,562,646号、同第5,669,894号及び同第6,790,798号、並びに米国特許出願公開第2004/0158212(A1)号及び同第2004/0097895(A1)号に記載されている。
【0034】
上述のように、おむつ100Pはまた、弾性脚部カフ156を含んでもよい。脚部カフ156は、脚部バンド、サイドフラップ、バリヤカフ、弾性カフ、又はガスケッティングカフであり得、場合によってはそのように呼ばれることが理解されよう。弾性レッグカフ156は、脚部領域における身体滲出物の漏れを低減するのに役立つ様々な方法で構成されてもよい。例示的なレッグカフ156には、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、同第4,909,803号、及び米国特許公開第2009/0312730(A1)号に記述されているものが挙げられ得る。
【0035】
上述のように、おむつパンツは、環状弾性ベルト104を備えて製造され、着用者に適用される前に、前側腰部領域116と後側腰部領域118とが互いに接続され、パッケージ化された構成で消費者に提供されてもよい。したがって、おむつパンツは、
図1A及び
図1Bに示すような連続的な外辺部腰部開口部110及び連続的な外辺部脚部開口部112を有してもよい。この環状弾性ベルトは、恒久的なサイドシームを用いて、又は、ベルトの横方向に対向する側部にあるか若しくはこれに隣接して配設される開放可能かつ再閉鎖可能な締結システムを用いて、第1の弾性ベルトを第2の弾性ベルトに接合することによって形成され得る。
【0036】
上述のように、環状弾性ベルト104は、第2の弾性ベルト108と連結された第1の弾性ベルト106によって画定されてもよい。
図2に示すように、第1の弾性ベルト106は、第1の長手方向側縁部111aと第2の長手方向側縁部111bとの間に延在し、第1及び第2の対向する末端領域106a、106b及び中央領域106cを画定する。そして、第2の弾性ベルト108は、第1の長手方向側縁部113aと第2の長手方向側縁部113bとの間に延在し、第1及び第2の対向する末端領域108a、108b及び中央領域108cを画定する。第1の長手方向側縁部111aと第2の長手方向側縁部111bとの間の距離は、第1の弾性ベルト106のピッチ長さPLを画定し、第1の長手方向側縁部113aと第2の長手方向側縁部113bとの間の距離は、第2の弾性ベルト108のピッチ長さPLを画定する。第1の弾性ベルトの中央領域106cは、シャーシ102の第1の腰部領域116と接続され、第2の弾性ベルト108の中央領域108cは、シャーシ102の第2の腰部領域118と接続される。
図1A及び
図1Bに示すように、第1の弾性ベルト106の第1の末端領域106aは、第1のサイドシーム178において第2の弾性ベルト108の第1の末端領域108aと接続され、第1の弾性ベルト106の第2の末端領域106bは、第2のサイドシーム180において第2の弾性ベルト108の第2の末端領域108bと接続されて、環状弾性ベルト104並びに腰部開口部110及び脚部開口部112を画定する。
【0037】
図2、
図3A、及び
図3Bに示すように、第1の弾性ベルト106はまた、外側の横方向に延在する縁部107a及び内側の横方向に延在する縁部107bを画定し、第2の弾性ベルト108は、外側の横方向に延在する縁部109a及び内側の横方向に延在する縁部109bを画定する。このようにして、1つの脚部開口部の外辺部縁部112aは、第1の弾性ベルト106の横方向に延在する内側縁部107b、第2の弾性ベルト108の横方向に延在する内側縁部109b、及びシャーシ102の第1の長手方向又は右側縁部128の部分によって画定され得る。更に、他方の脚部開口部の外辺部縁部112bは、横方向に延在する内側縁部107b、横方向に延在する内側縁部109b、及びシャーシ102の第2の長手方向又は左側側縁部130の部分によって画定され得る。横方向に延在する外側縁部107a、109aは、おむつパンツ100Pの前側腰部縁部121及び横方向に延在する後側腰部縁部122をも画定し得る。第1の弾性ベルト及び第2の弾性ベルトはそれぞれまた、外側の衣類に面する層162及び内側の着用者に面する層164を含んでもよい。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、同一の材料を含んでもよく、かつ/又は同一の構造を有してもよいことが理解されよう。いくつかの実施形態において、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルトは、異なる材料を含んでもよく、かつ/又は異なる構造を有してもよい。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、様々な材料から作られてもよいこともまた理解されよう。例えば、第1のベルト及び第2のベルトは、プラスチックフィルム、有孔プラスチックフィルム、天然材料(例えば、木部繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン若しくはポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び/若しくは合成繊維の組み合わせによる織布ウェブ若しくは不織布ウェブ、あるいは、コーティングされた織布又は不織布ウェブなどの広範な材料から製造され得る。いくつかの実施形態において、第1及び第2の弾性ベルトは、合成繊維の不織布のウェブを含み、伸縮性不織布を含んでもよい。他の実施形態において、第1及び第2の弾性ベルトは、内側の疎水性で非伸縮性の不織布材料、及び外側の疎水性で非伸縮性の不織布材料を含む。
【0038】
また、第1及び第2の弾性ベルト106、108はそれぞれ、外側基材層162と内側基材層164との間に間置されたベルト弾性材料を更に含んでもよい。ベルト弾性材料は、ストランド、リボン、フィルム、又はパネルなど、弾性ベルトの長さに沿って延在する1つ以上の弾性要素を含み得る。
図2、
図3A及び
図3Bに示すように、ベルト弾性材料は、複数の弾性ストランド168を含んでよく、これらは本明細書では、外側腰部弾性体170及び内側腰部弾性体172と称され得る。弾性ストランド168(例えば外側腰部弾性部材170)は、第1の弾性ベルト106の対向する第1の末端領域106aと第2の末端領域106bとの間、及び第2の弾性ベルト108の対向する第1の末端領域108aと第2の末端領域108bとの間に、横方向に連続的に延在し得る。いくつかの実施形態において、弾性ストランド168(例えば内側腰部弾性部材172)によっては、例えば、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性組立体140に重なるような領域内では、不連続部を有して構成されてもよい。いくつかの実施形態では、弾性ストランド168は、一定間隔で長手方向に配設されてもよい。他の実施形態では、弾性ストランド168は、長手方向に異なる間隔で配設されてもよい。伸張状態のベルト弾性材料は、非収縮外側層と非収縮内側層との間に間置され、接合されてもよい。ベルト弾性材料が弛緩されると、ベルト弾性材料は、非伸張状態に戻り、外側層及び内側層を収縮させる。ベルト弾性材料は、環状弾性ベルトの領域内で望ましい収縮力の変化をもたらしてもよい。シャーシ102及び弾性ベルト106、108は、
図2に表すものとは異なる方法で構成されてもよいことを理解されたい。ベルト弾性材料は、外側層及び/又は内側層に、そのベルト弾性材料と外側層及び/又は内側層との間の界面に沿って連続的又は断続的に接合されていてもよい。
【0039】
いくつかの構成では、第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、湾曲した輪郭を画定し得る。例えば、第1及び/又は第2の弾性ベルト106、108の内側横方向縁部107b、109bは、第1及び第2の対向する末端領域において、非線形又は曲線部分を含み得る。そのような湾曲した輪郭は、例えば、比較的丸みを帯びた脚部開口部などの脚部開口部112に所望の形状を画定する助けになり得る。弾性ベルト106、108は、湾曲した輪郭を有するだけでなく、内側横方向縁部107b、109bの湾曲した輪郭と一致し得る非線形又は湾曲した経路に沿って延在する弾性ストランド168、172を含む場合もある。
【0040】
上記に述べたように、本開示による装置及び方法を使用して、弾性ベルト及びレッグカフなどのおむつの様々な構成要素を構築するために使用することが可能なエラストマー積層体を製造することができる。例えば、
図4〜
図17は、エラストマー積層体302を製造するように構成された加工装置300の様々な態様を示す。下記により詳細に述べられるように、加工装置300は、連続した長さの弾性材料304、連続した長さの第1の基材306、及び連続した長さの第2の基材308を機械方向MDに沿って前進させるように動作する。装置300は弾性材料304を伸張し、伸張された弾性材料304を第1の基材306及び第2の基材308と接合してエラストマー積層体302を製造する。本明細書では、弾性材料304はストランドとして図示及び引用されているが、弾性材料304は、1つ以上の連続長の弾性ストランド、リボン、及び/又はフィルムを含み得ることを理解されたい。
【0041】
エラストマー積層体302を使用して様々な種類の吸収性物品の構成要素を構築することができる点は理解されよう。例えば、弾性積層体302は、
図1〜
図3Bに関連して上述した第1及び第2弾性ベルト106、108に加工され得る連続長の弾性ベルト材料として用いられ得る。かくして、弾性材料304は、続いて第1の基材及び/又は第2基材306、308のいずれかに対応し得る外層162と内層164との間に間置されたベルト弾性材料168に対応し得る。他の例では、エラストマー積層体は、テープ式おむつ構造体の腰部バンド及び/又はサイドパネルを構築するために用いられ得る。更に他の実施例では、弾性積層体は、様々な種類のレッグカフ及び/又はトップシート構造体を構築するのに用いられ得る。
【0042】
以下でより詳細に説明するように、加工装置300は、プロセス機械方向MDに沿って配置された計量装置を含んでよく、計量装置は、前進する弾性材料を伸張し、かつ/又は伸張した弾性材料を1つ以上の前進する基材と接合するように構成することができる。いくつかの構成では、計量装置は、その上に巻かれた弾性ストランドのビームを含むことができる。動作中、弾性材料は、回転するビームから下流の計量装置へと機械方向に前進して、1つ以上の前進する基材と接合させることができる。回転するビームから前進する弾性材料はスピン仕上げを有してもよく、したがって、本明細書の装置は、弾性材料を基材と接合する前にスピン仕上げを除去する必要なく、弾性材料を基材と結合するように構成することができる。第1の基材及び第2の基材には結合部が適用されて、伸張された弾性ストランドの個別の長さを第1の基材と第2の基材との間で固定する。かかる個別の結合部は、機械方向に沿って断続的に配置することができる。いくつかの構成では、結合部は機械方向に延在し、かつ1つ以上の弾性ストランドにわたって横断方向に延在してもよい。いくつかの構成では、結合部は、横断方向で互いから分離されてもよい。本明細書で説明され、添付の図面に図示されるエラストマー積層体及び吸収性物品の組み立て装置及び方法は、非限定的な例示的構成であることは理解されよう。1つの非限定的な構成に関連して図示又は説明される特徴は、他の非限定的な実施形態の特徴と組み合わせることができる。そのような修正及び変形は、本開示の範囲内に含まれるものとする。
【0043】
図5及び
図6に示すように、エラストマー積層体302を製造するための加工装置300は、第1の計量装置310及び第2の計量装置312を有することができる。第1の計量装置310は、複数の弾性ストランド316が巻かれたビーム314として構成することができる。
図4は、マンドレルコア318の両端部に連結することができる2枚のサイドプレート317a、317bを有する空のビーム314の一例を示し、弾性ストランドをマンドレルコア318上に巻くことができる。様々なサイズ及び技術的仕様のビームは、例えば、ALUCOLOR Textilmaschinen,GmbH.より販売されるビームなど、本明細書の方法及び装置にしたがって使用することができる点は理解されよう。動作中、複数の弾性ストランド316は、ビーム314から第2の計量装置312へと機械方向MDに前進する。更に、複数の弾性ストランド316は、ビーム314と第2の計量装置312との間で機械方向MDに沿って伸張することができる。伸張された弾性ストランド316はまた、第2の計量装置312において第1の基材306及び第2の基材308と接合されてエラストマー積層体302を形成する。いくつかの構成では、ビーム314から前進する弾性ストランド316の1つ以上は、弾性ストランドの外側表面上に位置するスピン仕上げ320を更に有することができる。更に、伸張された弾性ストランド316を、結合部322により第1の基材306と第2の基材308との間で連結することができる。結合部322は、弾性ストランド316を固定するために第1の基材306及び第2の基材308に適用される個別の機械的結合部322として構成することができる。個別の結合部322は、機械方向に沿って断続的に配置することができる。いくつかの構成では、結合部322は機械方向MDに延在し、1つ以上の弾性ストランド316にわたって横断方向CDに延在してもよい。いくつかの構成では、個別の結合部322はまた、横断方向CDに互いから分離されてもよい。
【0044】
弾性ストランド316は、弾性ストランドがそれ自体に、互いに、及び/又は下流のハンドリング装置に接着することを防止するうえで役立つ、弾性ストランド316上のコーティングとして構成された、本明細書で糸仕上げとも称される様々な種類のスピン仕上げ320を有し得る点は理解されよう。いくつかの構成では、スピン仕上げは、例えば米国特許第8,377,554号、同第8,093,161号、及び同第6,821,301号に開示されるような様々な種類の油及び他の成分を含むことができる。いくつかの構成では、スピン仕上げは、例えばポリジメチルシロキサンなどの様々な種類のシリコーン油を含んでもよい。いくつかの構成では、スピン仕上げは、様々な種類の鉱油を含んでもよい。弾性ストランドに適用されるスピン仕上げの量は、弾性ストランドを使用することができるプロセス構成に応じて最適化することができる点は理解されよう。例えば、弾性ストランドがアイドラなどの下流のハンドリング装置と限定された接触を有するか又はハンドリング装置と接触しないプロセス構成では、弾性ストランドが下流のハンドリング装置に接着するかどうかを気にすることなく、弾性ストランドがビームに巻かれる際にそれ自体、及び/又は互いに接着することを防止する助けとなるようにスピン仕上げの量を選択することができる。したがって、本明細書の弾性ストランドは、様々な形で表すことができる様々な量のスピン仕上げを含んでもよい点は理解されよう。例えば、1キログラムの弾性ストランド当たり10グラムのスピン仕上げ量は、1%のスピン仕上げとして表すことができる。いくつかの構成では、弾性ストランドは、約0.1%のスピン仕上げを有することができる。いくつかの構成では、ストランドは、約0.01%〜約10%のスピン仕上げを含んでもよく、具体的には、上記の範囲内の0.01%刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を含むことができる。
【0045】
図5及び
図6に示すように、第2の計量装置312は、外周面326を有し、第1の回転軸328を中心として回転する第1のローラ324と、外周面332を有し、第2の回転軸334を中心として回転する第2のローラ330とを含むことができる。第1のローラ324と第2のローラ330とは互いに反対方向に回転し、第1のローラ324と第2のローラ330との間にニップ336が画定されるように、第1のローラ324は第2のローラ330と隣接している。第1のローラ324は、外周面326が表面速度S1を有するように回転し、第2のローラ330は、外周面332が同じか又は実質的に同じ表面速度S1を有するように回転することができる。
【0046】
引き続き
図5及び
図6を参照すると、第1の基材306は第1の表面338と、反対側の第2の表面340とを有しており、第1の基材306は第1のローラ324にまで前進する。具体的には、第1の基材306は速度S1で第1のローラ324にまで前進し、そこで第1の基材306は第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつき、ニップ336を通って前進する。このようにして、第1の基材306の第1の表面338は、第1のローラ324の外周面326と同じ方向に外周面326と接触して移動する。更に、第2の基材308は、第1の表面342と、反対側の第2の表面344とを有しており、第2の基材308は第2のローラ330にまで前進する。具体的には、第2の基材308は速度S1で第2のローラ330にまで前進し、そこで第2の基材308は第2のローラ330の外周面332の周囲に部分的に巻きつき、ニップ336を通って前進する。このようにして、第2の基材308の第2の表面344は、第2のローラ330の外周面332と同じ方向に外周面332と接触して移動する。
【0047】
引き続き
図5及び
図6を参照すると、ビーム314にはその上に弾性ストランド316が巻かれ、ビーム314はビーム回転軸346を中心として回転可能である。いくつかの構成では、ビーム回転軸346は、横断方向CDに延在してよい。ビーム314が回転すると、弾性ストランド316が横断方向CDに互いに離間した状態で、弾性ストランド316はビーム314から速度S2で前進する。弾性ストランド316は、ビーム314からニップ336にまで機械方向MDに前進する。いくつかの構成では、速度S2は速度S1よりも低く、したがって、弾性ストランド316は機械方向MDに伸張される。更に、伸張された弾性ストランド316が第1の基材306と第2の基材308との間のニップ336を通って前進することにより、弾性ストランド316が第1の基材306の第2の表面340及び第2の基材308の第1の表面342と接合されて連続した長さのエラストマー積層体302を形成する。
【0048】
ビーム314が様々な形で、異なる量の弾性ストランドを有するように構成することができる点は理解されよう。本明細書の装置及び方法とともに使用することができる、縦糸ビームとも呼ばれる例示的なビームは、米国特許第4,525,905号、同第5,060,881号、及び同第5,775,380号、並びに米国特許出願公開第2004/0219854(A1)号に開示されている。
図6は、ビーム314から前進する5本の弾性ストランド316を示しているが、本明細書の装置は、5本よりも多いか又は少ない数の弾性ストランド316がビーム314から前進するように構成することができる点は理解されよう。いくつかの構成では、ビーム314から前進する弾性ストランド316は、約100〜約2000本のストランドを含んでもよく、具体的には、上記の範囲内の全ての1本刻みのストランドの数、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を含むことができる。いくつかの構成では、弾性ストランド316は、横断方向に約0.5mm〜約4mmだけ互いから分離されてもよく、具体的には、上記の範囲内の0.1mm刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を含むことができる。本明細書で述べるように、複数の弾性ストランド内の弾性体は、弾性ストランドを第1の基材層又は第2の基材層306、308に接合する前に予め緊張されてもよい。いくつかの構成では、弾性体は、約75%〜約300%に予め緊張されてよく、具体的には、上記の範囲内の1%刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を含むことができる。1つ以上の弾性体のビームを、加工プロセスの横断方向CDに沿って配置することができ、かつ/又は加工プロセスの様々な異なる部分において機械方向MDに沿って配置することができる点も理解されよう。ビーム314は、ビーム314の回転を駆動及び制御するために、サーボモータなどの1つ以上のモータと接続することができる点も理解されよう。いくつかの構成では、弾性ストランド316は、伸張状態でビーム314上に供給されてもよく、これにより第1の基材306及び/又は第2の基材308と組み合わされる前に更なる伸張を必要としないようにすることができる(又は、比較的小さい更なる伸張を必要とすることができる)ことを理解されたい。いくつかの構成では、弾性ストランド316は、例えば、Overend Technologies,Inc.より販売されるような、回転巻き出しを用いた単一のロールから引き出されてもよい。
【0049】
引き続き
図5及び
図6を参照すると、前進する弾性ストランド316を第1の基材306及び第2の基材308と接合して、エラストマー積層体302を形成することができる。弾性積層体302はまた、弾性ストランド316を第1の基材306と第2の基材308との間に固定する結合部322を適用するように構成された接着アプリケータ348を通過して前進することもできる。ビーム314から前進する弾性ストランド316の1つ以上は、スピン仕上げ320を含むことができる。したがって、結合部322は、弾性ストランド316からスピン仕上げ320を除去する必要なく、弾性ストランド316を第1の基材306と第2の基材308との間に固定するように構成することができる。本明細書の方法及び装置はまた、弾性ストランド316からスピン仕上げ320を除去するように構成されてもよい点も理解されよう。スピン仕上げ除去プロセス及び装置の例は、参照により本明細書に援用する米国特許仮出願第62/483,965号に開示されている。更に、本明細書の弾性積層体302は、第1の基材306と第2の基材308との間の接着剤を用いて、又は用いずに構成することができる。更に、本明細書の結合方法及び装置は、参照により本明細書に援用するところの2017年9月1日出願の米国特許出願第62/553,149号に開示されるような他の結合方法及び装置と組み合わせて用いることもできる点は理解されよう。
【0050】
図6に示すように、結合部322は、機械方向MDに沿って個別の長さで延在してよく、弾性積層体302の機械方向に沿って断続的に配置することができる。したがって、弾性ストランド316は、断続的に離間して配置された結合領域360と非結合領域362との間で機械方向MDに延びることができる。結合部322は、横断方向CDに様々な長さにわたって連続的に延在することができ、1つ以上の弾性ストランド316にわたって延在してもよい点は理解されよう。結合部322はまた、例えば
図11に示すように、横断方向CDに互いに分離されてもよい。
【0051】
図7A及び
図8Aは、第1の基材306と第2の基材308との間の結合部322によって固定された伸張状態の弾性ストランド316の詳細図である。接着プロセスにおいて、接着アプリケータ348は、第1の基材306の第1の領域350及び第2の基材308の第2の領域352に熱及び圧力を加えることができ、これにより、第1の基材306の第1の材料354及び第2の基材308の第2の材料356が展性となる。次に、展性の第1の材料及び第2の材料354、356は、結合領域360内の伸張した弾性ストランド316の個別の長さの外周358を変形させて完全に包囲する。弾性積層体302が接着アプリケータ348から前進するにしたがって、熱及び圧力が第1の基材306の第1の領域350及び第2の基材308の第2の領域352から除去され、そうすることで、展性の第1の材料及び第2の材料354、356は、伸張された弾性ストランド316の外周358によって画定される断面形状と一致する接合部322内で硬化する。いくつかの構成では、外部熱源を使用して、加熱アンビルによるものなどの接合プロセスで使用される熱を発生させることができる。また、熱は、例えば、超音波ホーン振動によって発生される熱、又は溶融結合プロセスによって発生される熱などの、結合プロセスによってのみ発生されてもよく、その場合、外部熱源を必要としない点も理解されよう。いくつかの構成では、結合プロセスで使用される器具を、所望の高さの処理温度を提供し、かつ/又は制御する助けとするために、冷却することもできる。
【0052】
接着アプリケータ348は、例えば、加熱若しくは非加熱のパターン化及びアンビルロール並びに/又は超音波結合装置などの様々な形で構成することができる点は理解されよう。
図5及び
図5Aに概略的に示すような超音波結合装置として構成される場合、接着アプリケータ348はホーン349aを含むことができ、アンビル349b上の合わされた基材306、308及び弾性ストランド316に超音波エネルギーを付与するように構成することができる。また、アンビル349bは、アンビル349bから径方向外側に突出する複数のパターン要素349cを有してもよく、各パターン要素はパターン表面349dを有している。パターン表面及び/若しくはパターン要素の一部又は全ての数、サイズ、及び形状が異なってもよい点は理解されよう。いくつかの実施形態では、各パターン要素349cのパターン表面349dの形状及びサイズは、互いに同じ又は実質的に同じであってよい。いくつかの構成では、パターン要素349c及び/又はパターン表面349dは、円形、正方形、長方形、楕円形、及び様々な種類の他の形状を画定する外周を有することができる。いくつかの構成では、アンビル349bは、本明細書に参照により援用する米国特許第9,265,672号に開示されるような、連続的な交差線パターン及び/又は様々な他の形状を画定するパターン表面349dを有するパターン要素349cを含んでもよい。上記に述べたもののようなパターン表面349dは平坦であってもよく、かつ/又は、比較的高い、及び比較的低い隆起によって画定される領域を含んでもよい点は理解されよう。したがって、このようなパターン表面は、結合領域360にわたって異なる厚さを有する結合部322を形成することができる。更に、弾性ストランド316は、結合プロセス中にそのような比較的高い及び低い隆起にわたって延在してよい点は理解されよう。パターン表面形状の選択によって、結合部位の位置及びサイズが不織布積層体の局所的な座屈抵抗に影響するような固有のテクスチャ及びパターンを形成することが可能となり、弾性体の弛緩時に所望の均質なテクスチャ及びその結果生じる不織布の波形を形成することができる点は理解されよう。
【0053】
引き続き
図5及び
図5Aを参照すると、超音波結合装置は、ホーン349aにエネルギーを印加することで、アンビル349b上のホーン349aを超えて前進する基材306、308及び弾性ストランド316にほぼ垂直な方向にホーンが急速に振動するような振動数及び振幅のホーンの共振を発生させることができる。ホーン349aの振動は熱を発生させて、アンビル349b上のパターン要素349cによって支持される領域内で基材306、308を溶融して互いに結合する。したがって、結合部322及び/又は結合領域360は、パターン表面349dに一致し、かつパターン表面の形状を反映し得る形状を有することができる。
図5Aに示すように、パターン表面349dは、第1の基材306と第2の基材308との間に配置された1つ以上の弾性ストランド316にわたって連続的に延びることができる。超音波結合装置の態様は、例えば線形式又は回転式の構成など、及び例えば米国特許第3,113,225号、同第3,562,041号、同第3,733,238号、同第5,110,403号、同第6,036,796号、同第6,508,641号、及び同第6,645,330号に開示されるような、様々な形で構成することができる点は理解されよう。いくつかの構成では、超音波結合装置は、例えば、Herrmann Ultrasonic,Inc.より販売される線形振動型ソノトロードとして構成することができる。いくつかの構成では、ソノトロードは、横断方向CDに互いに入れ子にされた複数のソノトロードを含んでもよい。接着アプリケータ348はまた、例えば、米国特許第4,854,984号、同第6,248,195号、同第8,778,127号、及び同第9,005,392号、並びに米国特許出願公開第2014/0377513(A1)号、及び同第2014/0377506(A1)号に開示される機械的結合装置及び方法などの様々な他の形で構成することもできる。接着アプリケータ348は、
図5及び
図6では第2の計量装置312の下流に配置された別個の装置として示されているが、第2の計量装置312を接着アプリケータ348として構成することもできる点は理解されよう。このように、第1の基材306、第2の基材308及び弾性ストランド316を接着アプリケータ348において互いに合わせて結合することで、弾性積層体302を形成することができる。
【0054】
上記のとおり、伸張された弾性ストランド316から張力を解放することによって、弾性ストランド316の一部と硬化した第1の材料及び第2の材料354、356との間に摩擦ロックを適用することができる。摩擦ロックは、弾性ストランド316を結合領域360内の固定位置に保持及び/又は固定するように機能する。一般的な説明の目的で、
図7Bは、非伸張状態、すなわち弛緩状態の弾性ストランド316の長さ部分を示し、ここで、弾性ストランド316は第1の断面積A1を画定している。
図7Cは、伸張状態の
図7Bの弾性ストランド316の長さ部分を示し、ここで、弾性ストランド316は、第1の断面積A1よりも小さい第2の断面積A2を画定している。このように、伸張状態の弾性ストランド316の断面積は、張力が弾性ストランド316から部分的、又は完全に解放されると拡大する。以下でより詳細に述べるように、弾性ストランド316の断面積が拡大しようとするこうした傾向が摩擦ロックを生じさせる助けとなる。
【0055】
次に
図7Dを参照すると、弾性ストランド316の張力が解放されて(又は低減されて)おり、弾性ストランド316が拡張しようとする傾向が結合領域360内に摩擦ロックを生じさせる様子を示した、
図7Aに示すような弾性ストランド316の詳細図が示されている。
図7D及び
図8Bは、弾性ストランド316を、弾性積層体302の非結合領域362内における第1の断面積A1を有するものとして示しており、ここで、第1の断面積A1は、
図7A及び
図8Aに示す伸張状態の弾性ストランド316の第2の断面積A2よりも大きくなっている。更に、
図7D及び
図8Cは、弾性ストランド316を、弾性積層体302の結合領域360内における第3の断面積A3を有するものとして示しており、ここで、第3の断面積A3は、
図7A及び
図8Aに示す伸張状態の弾性ストランド316の第2の断面積A2と同じ、又は概ね同じである。
図8Cに示すように、結合領域360内の硬化した第1の材料及び第2の材料354、356は、弾性ストランド316の張力が低減される際に弾性ストランド316の断面積が拡がることを防止する助けとなる。弾性ストランド316が膨張しようとする傾向によって、結合領域360内の硬化した第1の材料354と第2の材料356との間に作用する力F(
図8C中の破線の両頭矢印によって示される)が生じる。すると、弾性ストランド316と硬化した第1の材料及び第2の材料354、356との間の力Fは、弾性ストランド316と硬化した材料354、356との間の摩擦力を増大させることによって摩擦ロックを生じさせる。結合領域360内の弾性ストランド316の長さに沿った機械方向MDのこのような増大した摩擦力によって、弾性ストランド316の個別の長さが、第1の基材及び第2の基材306、308とともに結合領域360内の固定位置に保持される。したがって、いくつかの構成では、弾性ストランド316と硬化した材料354、356との間に接着剤が塗布されないか、かつ/又は存在しなくともよい。また、いくつかの構成では、摩擦ロックが弾性ストランド316の個別の長さを結合領域360内の固定位置に第1の基材及び第2の基材306、308とともに保持することを助けるために、弾性ストランド316と硬化した材料354、356との間に接着剤が塗布され、かつ/又は存在してもよい点も理解されよう。いくつかの構成では、結合領域360内の接着剤と摩擦ロックは、弾性ストランド316によって作用する荷重を共有することができる。いくつかの構成では、弾性ストランド316上に配置された接着剤は、結合領域360内の弾性ストランド316と硬化した材料354、356との間の摩擦係数を増大させることができる。例えば、約10gsm以下など、様々な量の接着剤が結合領域360内に存在してよい点は理解されよう。
【0056】
本明細書に記載の方法にしたがって結合された本明細書の弾性ストランド316は、1つ以上のフィラメント364から構築されてもよい点も理解されよう。例えば、
図9Aは、弾性ストランド316が複数の個別のフィラメント364からなる、結合領域360内の弾性ストランド316の断面図を示す。
図9Aに示すように、弾性ストランド316は、内側フィラメント364bを包囲した外側フィラメント364aを含んでいる。外側フィラメント364aは弾性ストランド316の外周358を画定しており、また、外側フィラメント364aは、内側フィラメント364bが結合部322内の硬化した第1の材料354及び硬化した第2の材料356と接触しないように、内側フィラメント364bを包囲することができる。フィラメント364は、結合領域360内の様々な位置に配置することができる点は理解されよう。例えば、
図9Bは、結合領域360内の弾性ストランド316の断面図を示したものであり、複数の個別のフィラメント364が共に横断方向CDに沿って伸長された外周358を画定しており、複数のフィラメント364の全てが硬化した第1の材料354及び硬化した第2の材料356と接触している。別の例では、
図9Cは、フィラメント364のうちの少なくとも2本が、硬化した第1の材料354及び硬化された第2の材料356の少なくとも一方によって互いから分離されている、結合領域360内の弾性ストランド316の断面図を示している。
【0057】
異なる構成要素を使用して本明細書の方法及び装置に基づくエラストマー積層体302を構築することができる点は理解されよう。例えば、第1の基材及び/又は第2の基材306、308は、不織布及び/又はフィルムを含んでもよく、プラスチックフィルム、有孔プラスチックフィルム、木材又は綿繊維などの天然材料の織布ウェブ又は不織布ウェブ、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、若しくはポリプロピレン繊維などの合成繊維、又は天然繊維及び/若しくは合成繊維の組み合わせ、又は、コーティングされた織布若しくは不織布ウェブ、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどのポリマーフィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料などの、様々な種類の材料から構築することができる。
【0058】
本明細書におけるストランド316及び/又はフィラメント364は、様々な異なる断面形状を画定することができる点も理解されよう。例えば、いくつかの構成では、ストランド316又はフィラメント364は、円形、楕円形、若しくは楕円形の断面形状、又はドッグボーン形状及び砂時計形状などの不規則な形状を画定してもよい。更に、弾性ストランド316は、様々な形で、かつ様々なデシテックス値を有するように構成することができる。いくつかの構成では、弾性ストランド316は、約10デシテックス〜約500デシテックスの範囲のデシテックス値を有するように構成することができ、具体的には、上記の範囲内の1デシテックス刻みの全ての値、及び上記の範囲内の、又は上記の範囲によって与えられる全ての範囲を記載する。
【0059】
前述したように、弾性ストランド316が間に配置された基材306、308は、弾性ストランドを切断することなく、また、接着アプリケータ348内の収容溝を必要とせずに、本明細書の方法にしたがって結合することができる。例えば、
図8C及び
図9A〜
図9Cに示すように、熱及び圧力を基材306、308に加えて弾性ストランド316を包囲する結合部322を形成することができる。結合部322は、硬化した第1の材料354及び硬化した第2の材料356によって画定され、最小厚さTbを有している。更に、弾性ストランド316は、結合領域360において厚さTeを有することができる。基材306、308が互いに結合されて弾性ストランドの厚さTeに対して特定の大きさを有する結合部厚さTbを形成するいくつかの構成では、弾性ストランド316は結合プロセス中に切断されない場合がある。更に、結合領域360内の弾性ストランド316と硬化した第1の材料及び第2の材料354、356との間に働く力Fによって結合部322が切断されることを防止することができる。TeとTbとの間のこのような関係は、弾性ストランド316のデシテックス及び結合部厚さTbによって特徴付けることができる。例えば、基材306、308を、その間に配置された約70以下のデシテックス値を有する弾性ストランドとともに結合することで、弾性ストランド316を切断することなく、少なくとも約100μm(「マイクロメートル」)の厚さTbを有する結合部322を形成することができる。別の例では、基材306、308を、その間に配置された約250以下のデシテックス値を有する弾性ストランドとともに結合することで、弾性ストランド316を切断することなく、少なくとも約200μm(「マイクロメートル」)の厚さTbを有する結合部322を形成することができる。
図9Cに示すようないくつかの構成では、結合部厚さTbは、フィラメント364の最小断面厚さTfよりも少なくとも50%大きくてよい。例えば、
図9Cに示すように、円形断面を有するフィラメント364の最小断面厚さTfは、かかるフィラメントの直径によって画定することができる。
【0060】
図9D〜
図9Fの電子顕微鏡写真(「SEM」)は、2枚の不織布からの硬化した第1の材料及び第2の材料354、356によって包囲された、結合領域360内の弾性ストランド316の断面図を示す。
図9D及び
図9Eでは、弾性ストランド316は、5本のフィラメント364を含む70デシテックスの弾性ストランドであり、各フィラメント364は約43μm(「マイクロメートル」)の直径を有している。また、結合部322は、約80μm(「マイクロメートル」)の厚さTbを画定している。
図9Fでは、弾性ストランド316は、15本のフィラメント364を含む235デシテックスの弾性ストランドであり、各フィラメント364は約43μm(「マイクロメートル」)の直径を有している。また、結合部322は、約200μm(「マイクロメートル」)の厚さTbを画定している。
【0061】
本明細書の装置300は、様々な伸張特性を有するエラストマー積層体302を組み立てるために、様々な形で、本明細書に記載される様々な特徴を有するように構成することができる点は理解されよう。例えば、装置300は、2つ以上のビームから巻き出された弾性ストランド316を用いて、かつ/又は、オーバーエンド式又は表面駆動式巻き出し機から供給される弾性ストランドと組み合わせて、エラストマー積層体302を組み立てるように構成されてもよい。例えば、
図10及び
図11は、2つ以上のビーム314から巻き出される弾性ストランド316を用いてエラストマー積層体302を組み立てるように構成された装置300を示す。具体的には、装置300は、第1の弾性ストランド316aが巻かれた第1のビーム314aと、第2の弾性ストランド316bが巻かれた第2のビーム314bとを含むことができる。第1のビーム314aは、第1のビーム回転軸346aを中心として回転可能であり、第2のビーム314bは第2のビーム回転軸346bを中心として回転可能である。動作中、第1のビーム314aが回転すると、第1の弾性ストランド316aは第1のビーム314aから機械方向MDに速度S2で前進し、各第1の弾性ストランド316aは横断方向CDに互いに離間している。第1の弾性ストランド316aは第1のビーム314aから機械方向MDに前進し、上記のようにして第1の基材306及び第2の基材308と接合される。同様に、第2のビーム314bが回転すると、第2の弾性ストランド316bは、第2のビーム314bから速度S3で機械方向MDに前進し、各第2の弾性ストランド316bは横断方向CDに互いに離間している。第2の弾性ストランド316bは、第2のビーム314bから機械方向MDに前進し、上記のようにして第1の基材306及び第2の基材308と接合される。また、
図10及び
図11に示す装置の構成は、上記のような結合部322を適用するように配置された接着アプリケータ348を含んでもよい点も理解されよう。接着アプリケータ348は、
図10に破線の長方形によって一般的に表されている。
【0062】
引き続き
図10及び
図11を参照すると、弾性ストランド316a、316bは、エラストマー積層体302が横断方向CDに沿った異なる領域において異なる伸張特性を有し得るように、第1の基材及び第2の基材306、308と接合することができる。例えば、エラストマー積層体302が伸長される際、第1の弾性ストランド316aは、第2の弾性ストランド316bによって加えられる収縮力とは異なる収縮力を機械方向MDに加えることができる。このような差動伸張特性は、弾性ストランド316a、316bを第1の基材及び第2の基材306、308と接合する前に、第1の弾性ストランド316aを第2の弾性ストランド316bよりも大きく又は小さく伸張することによって実現することができる。例えば、前述したように、第1の基材306及び第2の基材308はそれぞれ速度S1で前進することができる。いくつかの構成では、第1の弾性ストランド316aは、速度S1よりも低い速度S2で第1のビーム314aから前進してよく、また、第2の弾性ストランド316bは、速度S1よりも低い速度S3で第2のビーム314bから前進してよい。このようにして、第1の弾性ストランド316a及び第2の弾性ストランド316bは、第1の基材及び第2の基材306、308と組み合わされると機械方向MDに伸張される。更に、速度S2は速度S3よりも低くてもよく、又は速度S3と異なってもよい。これにより、第1の弾性ストランド316aを第1の基材306及び第2の基材308と組み合わされる際に第2の弾性ストランド316bよりも大きく又は小さく伸張させることができる。また、第1及び第2の弾性ストランド316a、316bは、様々な異なる材料構造及び/又はデシテックス値を有することにより、異なる領域において異なる伸縮特性を有するエラストマー積層体302を形成することができる点も理解されよう。いくつかの構成では、弾性積層体は、弾性ストランド316が横断方向CDで互いに比較的近接して離間して配置されている領域と、弾性ストランド316が横断方向CDで互いから比較的離れて離間して配置された他の領域とを有することにより、異なる領域において異なる伸縮特性を与えることができる。いくつかの構成では、弾性ストランド316は、伸張状態でビーム314上に供給されてもよく、これにより第1の基材306及び/又は第2の基材308と合わされる前に更なる伸張を必要としないようにすることができる(又は、比較的小さい更なる伸張を必要とする場合もある)。したがって、いくつかの構成では、第1の弾性ストランド316aを第1の張力で第1のビーム314a上に供給し、第2の弾性ストランド316bを第2の張力で第2のビーム314b上に供給することができ、第1の張力と第2の張力とは等しくない。
【0063】
図12に示す別の構成では、第2のローラ330は、第1のローラ324の下流に配置することができる。このように、第1のローラ324を第2の計量装置312として構成し、第2のローラ330を第3の計量装置366として構成することができる。
図14に示すように、第1の基材306は速度S1で第1のローラ324にまで前進し、そこで第1の基材306は第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつき、第1のローラから第2のローラ330にまで前進して第2の基材308と合わされる。ビーム314が回転すると、各弾性ストランド316が横断方向CDに互いに離間した状態で、弾性ストランド316はビーム314から速度S2で前進する。弾性ストランド316は、ビーム314から第1のローラ324に前進し、第1の基材306の第2の表面340上に配置される。いくつかの構成では、速度S2は速度S1よりも低く、したがって、弾性ストランド316は機械方向MDに伸張される。引き続き
図12を参照すると、第1の基材306及び弾性ストランド316は第1のローラ324の外周面326から第2のローラ330に進む。更に、第2の基材308は速度S1で第2のローラ330にまで前進し、そこで第2の基材308は第2のローラ330の外周面332の周囲に部分的に巻きつく。更に、合わされた第1の基材306と伸張された弾性ストランド316とは第1のローラ324から第2のローラ330に進んで第2の基材308と合わされることにより、弾性ストランド316が第1の基材306の第2の表面340及び第2の基材308の第1の表面342と接合されて、連続した長さのエラストマー積層体302を形成する。
【0064】
図13に示す別の構成では、装置300は、第1のローラ324のみを有し、第2のローラ330は有さないように構成することができる。したがって、第1のローラ324を第2の計量装置312として構成することができる。更に、第1のローラ324を接着アプリケータ348の構成要素として構成することもできる。
図13に示すように、第1の基材306は速度S1で第1のローラ324にまで前進し、そこで第1の基材306は第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつく。第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつけられている間に、第1の基材306は弾性ストランド316及び第2の基材308と合わされる。ビーム314が回転すると、各弾性ストランド316が横断方向CDに互いに離間した状態で、弾性ストランド316はビーム314から速度S2で前進する。弾性ストランド316は、ビーム314から第1のローラ324に前進し、第1の基材306の第2の表面340上に配置される。いくつかの構成では、速度S2は速度S1よりも低く、したがって、弾性ストランド316は機械方向MDに伸張される。
図13を引き続き参照すると、第2の基材308は速度S1で第1のローラ324にまで前進し、第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつく。そして、第2の基材308は第1のローラ324上にある間に第1の基材306及び伸張された弾性ストランド316と合わされることにより、弾性ストランド316が第1の基材306の第2の表面340及び第2の基材308の第1の表面342と接合されて、連続した長さのエラストマー積層体302を形成する。更に、接着アプリケータ348を、弾性積層体302が第1のローラ324から前進する前に結合部322を適用するように構成することができる。
【0065】
いくつかの構成では、速度S2は速度S1よりも低く、したがって、弾性ストランド316は機械方向MDに伸張される。
図13を引き続き参照すると、第2の基材308は速度S1で第1のローラ324にまで前進し、第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつく。更に、第2の基材308は第1のローラ324上にある間に第1の基材306及び伸張された弾性ストランド316と合わされることにより、弾性ストランド316が第1の基材306の第2の表面340及び第2の基材308の第1の表面342と接合されて、連続した長さのエラストマー積層体302を形成する。更に、接着アプリケータ348は、弾性積層体302が第1のローラ324から前進する前に結合部322を適用するように構成することができる。
【0066】
また、いくつかの構成では、本明細書の第1の基材及び第2の基材306、308は、2つの別個の基材によって画定されてもよく、又は単一の基材の折り畳まれた部分によって画定されてもよい点も理解されよう。例えば、
図14に示すように、第1の基材306は速度S1で第1のローラ324にまで前進し、そこで第1の基材306は第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつく。第1のローラ324の外周面326の周囲に部分的に巻きつけられている間に、第1の基材306は弾性ストランド316と合わされる。ビーム314が回転すると、各弾性ストランド316が横断方向CDに互いに離間した状態で、弾性ストランド316はビーム314から速度S2で前進する。弾性ストランド316は、ビーム314から第1のローラ324に前進し、第1の基材306の第2の表面340上に配置される。
図14及び
図15に示すように、折り畳み装置368は、第1の基材の第1の部分306aを第2の部分306bの上に、弾性ストランド316が第1の部分及び第2の部分306a、306bの間に配置されるようにして折り畳むことで、弾性積層体302を形成するように動作することができる。
図14及び
図16に示すように、接着アプリケータ348は、弾性積層体302が第1のローラ324から前進する前に結合部322を適用するように構成することができる。
【0067】
本明細書に示すように、装置及びプロセスは、弾性ストランドを、例えばガイドローラなどの更なる機械的要素と接触する必要なく、ビームから組み立てプロセスに直接前進させることができるように構成することができる。また、いくつかの構成では、弾性ストランドをビームから前進させ、組立プロセスに進む前に方向転換させるか、かつ/又は別の形で接触して、かつ/又は方向転換させることができる点も理解されよう。例えば、
図17は、ビーム回転軸346が第1の横断方向CD1に延びることができる構成を示している。ビーム314が回転すると、各弾性ストランド316が第1の横断方向CD1に互いに離間した状態で、弾性ストランド316はビーム314から第1の機械方向MD1に前進する。次いで、弾性ストランド316を、第1の機械方向MD1から第2の機械方向MD2にローラ323によって方向転換させることができ、このとき、弾性ストランド316は第2の横断方向CD2に互いに分離された状態に保つことができる。弾性ストランド316は、各ローラ323から第2の機械方向MD2に前進して、第1の基材及び第2の基材306、308と合わされてエラストマー積層体302を形成することができる。したがって、ビーム回転軸346をエラストマー積層体302及び/又は基材306、308の機械方向への前進に対して平行となるか、垂直となるか、又はさもなくば角度的にオフセットするように、ビーム314を配置し、かつ/又は方向付けることができる点は理解されよう。
【0068】
本出願は、2016年12月20日出願の米国特許仮出願第62/436,589号、2017年4月11日出願の同第62/483,965号、2017年9月1日出願の同第62/553,538号、2017年9月1日出願の同第62/553,149号、2017年9月1日出願の同第の62/553,171号、及び2017年11月3日出願の同第62/581,278号に基づく利益を主張するものであり、これらの全容をいずれも参照によって本明細書に援用するものである。
【0069】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することが意図される。例えば「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0070】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全容が本願に援用される。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのような発明全てを教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0071】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。