特許第6794549号(P6794549)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6794549
(24)【登録日】2020年11月13日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】弁部材およびそれを備えた炊飯器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20201119BHJP
【FI】
   A47J27/00 103E
【請求項の数】23
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-532715(P2019-532715)
(86)(22)【出願日】2017年11月30日
(65)【公表番号】特表2020-503103(P2020-503103A)
(43)【公表日】2020年1月30日
(86)【国際出願番号】CN2017113713
(87)【国際公開番号】WO2018121166
(87)【国際公開日】20180705
【審査請求日】2019年6月17日
(31)【優先権主張番号】201621493660.9
(32)【優先日】2016年12月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201621493631.2
(32)【優先日】2016年12月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201621493640.1
(32)【優先日】2016年12月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201621493693.3
(32)【優先日】2016年12月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】何国達
(72)【発明者】
【氏名】程永康
(72)【発明者】
【氏名】張▲ギョウ▼
(72)【発明者】
【氏名】李新宇
(72)【発明者】
【氏名】李景文
(72)【発明者】
【氏名】林創榮
【審査官】 川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−326037(JP,A)
【文献】 特開2003−174963(JP,A)
【文献】 特開2011−239959(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部と連通しながら弁口を備えた弁室と、前記弁室に設けられたシールであって、前記弁口を封止して適合するとともに、前記弁室内を移動可能なシールとを備えた圧力弁と、
前記弁室の外部に設けられ、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動するための駆動装置と、を含み、
前記駆動装置は、本体部と、前記本体部に対して往復移動可能なプッシュロッドとを含む駆動源を含み、前記プッシュロッドの移動方向の先端が前記シールに対応して設けられることで、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動し、
前記弁室の弁室壁は、前記シールに対応して設けられた弾性変形可能な弾性壁を含み、前記駆動装置は、前記プッシュロッドに接続されるとともに、移動方向の先端が、前記弾性壁の外壁に対応して設けられる駆動部材をさらに含み、前記プッシュロッドにより駆動部材を往復移動させるように駆動することにより、前記駆動部材により前記弾性壁を弾性変形させて前記シールを移動させるようにすることで、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動し、前記駆動部材は、前記弾性壁に着脱可能に接続されていることを特徴とする弁部材。
【請求項2】
電源がオフの状態で、前記駆動装置は、前記シールを前記弁室の弁室壁に当接させるとともに、前記弁口から退避するように前記シールを駆動することを特徴とする請求項1に記載の弁部材。
【請求項3】
前記駆動装置は、弾性変形可能な弾性部材をさらに含み、前記駆動源は電動駆動源であり、前記弾性部材は、自体の弾性変形方向に位置する、一端が前記本体部に接続され、他端が前記プッシュロッドに接続された両端を有し、
前記プッシュロッドは、前記駆動源の非通電時に、前記弾性部材の作用によって、前記弁室の弁室壁に当接させるとともに、前記弁口から退避するように前記シールを駆動し、前記駆動源の通電時に、前記プッシュロッドを自体の移動方向の後端に向かって収縮させ、前記シールに前記弁口を封止させるように前記弾性部材を圧縮することを特徴とする請求項に記載の弁部材。
【請求項4】
前記駆動源は電磁石であり、前記プッシュロッドは前記電磁石のコアであり、
または、前記駆動源は電動シリンダであり、前記プッシュロッドは前記電動シリンダのピストンロッドであり、
または、前記駆動源は、モータと、伝動部材と、伝動ロッドとを含み、前記伝動ロッドは前記伝動部材を介して前記モータに接続され、前記モータは、前記伝動ロッドを往復移動させるように駆動するために用いられ、前記プッシュロッドは前記伝動ロッドであることを特徴とする請求項に記載の弁部材。
【請求項5】
前記モータの回動軸にはギヤが設けられており、
前記伝動ロッドには、前記ギヤと噛み合う直線型ラックが設けられており、または、前記伝動ロッドには、前記ギヤと噛み合う円弧型ラックが設けられていることを特徴とする請求項に記載の弁部材。
【請求項6】
前記弾性壁には係合室が形成され、前記係合室は、前記弾性壁の外壁面に室口が形成され、前記室口の縁には、前記係合室の幅方向に延びた弾性係止縁が形成され、前記駆動部材の移動方向の先端には、前記駆動部材に接続される接続部と、前記接続部の前記駆動部材から離れた一端に接続される位置規制部とを含む係止ヘッドが設けられており、前記位置規制部は、自体の移動方向の周面に向かって突起が形成され、前記突起が前記弾性係止縁の内壁面に当接することを特徴とする請求項に記載の弁部材。
【請求項7】
前記突起と前記弾性係止縁とがいずれも環状に設けられていることを特徴とする請求項に記載の弁部材。
【請求項8】
前記弾性壁は別体であり、前記弁室の弁室壁には開口が設けられ、前記弾性壁の周縁には、環状凹溝が設けられており、前記環状凹溝の溝口が前記プッシュロッドの伸縮方向軸線に直交する方向に向いており、前記開口の縁は、前記環状凹溝の溝壁を封止して接続されていることを特徴とする請求項に記載の弁部材。
【請求項9】
前記弾性壁の材料は、ゴムまたはシリカゲルであることを特徴とする請求項に記載の弁部材。
【請求項10】
外部と連通しながら弁口を備えた弁室と、前記弁室に設けられたシールであって、前記弁口を封止して適合するとともに、前記弁室内を移動可能なシールとを備えた圧力弁と、
前記弁室の外部に設けられ、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動するための駆動装置と、を含み、
前記駆動装置は、本体部と、前記本体部に対して往復移動可能なプッシュロッドとを含む駆動源を含み、前記プッシュロッドの移動方向の先端が前記シールに対応して設けられることで、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動し、
前記プッシュロッドの前記本体部から離れた先端周壁は、前記プッシュロッドの側方に向かって延びて突出リブを形成し、前記プッシュロッドの突出リブを有する箇所の断面は、前記突出リブの設けられない箇所の断面よりも広く、前記駆動装置は、駆動部材をさらに含み、前記駆動部材は、前記突出リブが前記プッシュロッドの移動方向の側方に沿って挿入される第1溝口と、プッシュロッドの軸方向に位置する第2溝口とを有する係止溝を有し、前記第2溝口の縁には、前記第2溝口の幅方向に延びる係止縁が形成され、前記突出リブは、前記係止縁の内壁面に当接することを特徴とする弁部材。
【請求項11】
前記駆動部材は、環状板状に設けられ、前記係止溝は、前記駆動部材の内側縁に形成され、前記第1溝口は、前記駆動部材の側板面に形成され、前記第2溝口は、前記駆動部材の内側縁の端面に形成されるとともに、環状中心に対向し、前記駆動部材は、前記駆動源の外側に外装されていることを特徴とする請求項10に記載の弁部材。
【請求項12】
前記係止溝の前記第1溝口と対向する溝底は半円弧状を呈し、前記突出リブは円環状に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の弁部材。
【請求項13】
前記駆動装置は、支持部材をさらに含み、前記駆動部材は板状部を含み、前記板状部の板面が前記支持部材に支持され、前記板状部には、前記板状部の板面を垂直に貫通する貫通溝が設けられ、前記貫通溝は、前記駆動部材の移動方向に沿って延び、前記支持部材には、前記貫通溝を貫通する弾性係止具が設けられ、前記弾性係止具は、前記支持部材から離れた一端に収縮可能な弾性先端が設けられ、前記弾性先端の外周面には、前記貫通溝の幅方向に沿った2本の溝縁と当接する位置規制フランジが設けられていることを特徴とする請求項10に記載の弁部材。
【請求項14】
前記弾性係止具は、対向して設けられ、前記支持部材に接続される2本の弾性アームを含み、2本の前記弾性アームの前記支持部材から離れた一端は、それぞれ反対向きに前記位置規制フランジを形成し、2つの前記位置規制フランジは、前記貫通溝の幅方向に沿った2本の溝縁とそれぞれ当接することを特徴とする請求項13に記載の弁部材。
【請求項15】
前記貫通溝と前記弾性係止具とが対になって設けられ、複数対設けられていることを特徴とする請求項14に記載の弁部材。
【請求項16】
前記弁部材は、弁蓋と弁座とをさらに含み、前記弁蓋は前記弁座に固着し、前記弁蓋と前記弁座とは前記弁室を形成し、前記弁部材は、ガスケットをさらに含み、前記弁座には前記弁口が開設され、前記シールが前記ガスケットに圧着・被覆されるとともに、前記弁口を閉塞することを特徴とする請求項1または請求項10に記載の弁部材。
【請求項17】
前記弁口は、前記弁座の中心に開設され、前記シールは、前記弁口を周方向において囲んでいることを特徴とする請求項16に記載の弁部材。
【請求項18】
前記弁座の前記シールに対向する面には、前記ガスケットが係止される収容溝が開設されていることを特徴とする請求項17に記載の弁部材。
【請求項19】
前記ガスケットの高さは前記収容溝の深さよりも大きいことを特徴とする請求項18に記載の弁部材。
【請求項20】
前記シールが当接する前記弁室の内壁には、前記シールの外形に適合する凹みが形成されていることを特徴とする請求項1または請求項10に記載の弁部材。
【請求項21】
頂部に鍋口を有する被炊飯物を収容するための鍋体と、
鍋体に蓋をし、前記鍋口を開閉するための蓋体と、
前記蓋体に設けられているとともに、前記弁口が前記鍋体内部と連通する請求項1または請求項10に記載の弁部材と、を含むことを特徴とする炊飯器。
【請求項22】
パネルとパネルに設けられた請求項17に記載の弁部材とを含み、前記パネルには、前記弁座に整合する接続孔が開設され、前記弁座のシールから離れた一端が前記接続孔の孔壁に固着され、前記弁口が前記接続孔に連通していることを特徴とする炊飯器。
【請求項23】
前記パネルと前記弁座との接続箇所にシールリングが設けられていることを特徴とする請求項22に記載の炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は弁部材およびそれを備えた炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の炊飯器では、炊飯器の炊飯効果を高めるために、「突沸」現象を利用して均一な炊飯の目標を実現する炊飯器が既に登場している。具体的には、該炊飯器の蓋体に圧力弁が設けられ、該圧力弁の弁室が外部と連通しながら、前記鍋体内部と連通する弁口を有し、弁室に弁口を封止可能なシールが設けられるとともに、該シールが弁室内を移動可能であり、駆動装置でシールを移動させるようにすることで、弁口を開閉でき、特定の圧力で弁口が開放されて「突沸」現象を実現する。
【0003】
しかし、シールが弁室内を移動可能なので、炊飯器を搬送または移動させると、シールは弁室の弁室壁に衝突して騒音を生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は主に、炊飯器が動いているときに、シールが弁室の中を移動し弁室の弁室壁に衝突して騒音を発生するという課題を解決するための弁部材およびそれを備えた炊飯器を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を実現するために、本願で提案されている弁部材は、外部と連通しながら弁口を備えた弁室と、前記弁室に設けられたシールであって、前記弁口を封止して適合するとともに、前記弁室内を移動可能なシールとを備えた圧力弁と、前記弁室の外部に設けられ、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動するための駆動装置と、を含む。
【0006】
電源がオフの状態で、前記駆動装置は、前記シールを前記弁室の弁室壁に当接させるとともに、前記弁口から退避するように前記シールを駆動してもよい。
【0007】
前記駆動装置は、本体部と、前記本体部に対して往復移動可能なプッシュロッドとを含む駆動源を含み、前記プッシュロッドの移動方向の先端が前記シールに対応して設けられることで、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動してもよい。
【0008】
前記駆動装置は、弾性変形可能な弾性部材をさらに含み、前記駆動源は電動駆動源であり、前記弾性部材は、自体の弾性変形方向に位置する、一端が前記本体部に接続され、他端が前記プッシュロッドに接続された両端を有し、
前記プッシュロッドは、前記駆動源の非通電時に、前記弾性部材の作用によって前記弁室の弁室壁に当接させるとともに、前記弁口から退避するように前記シールを駆動し、前記駆動源の通電時に、前記プッシュロッドを自体の移動方向の後端に向かって収縮させ、前記シールに前記弁口を封止させるように前記弾性部材を圧縮してもよい。
【0009】
前記駆動源は電磁石であり、前記プッシュロッドは前記電磁石のコアであり、
または、前記駆動源は電動シリンダであり、前記プッシュロッドは前記電動シリンダのピストンロッドであり、
または、前記駆動源は、モータと、伝動部材と、伝動ロッドとを含み、前記伝動ロッドは前記伝動部材を介して前記モータに接続され、前記モータは、前記伝動ロッドを往復移動させるように駆動するために用いられ、前記プッシュロッドは前記伝動ロッドであってもよい。
【0010】
前記モータの回動軸にはギヤが設けられており、
前記伝動ロッドには、前記ギヤと噛み合う直線型ラックが設けられており、または、前記伝動ロッドには、前記ギヤと噛み合う円弧型ラックが設けられてもよい。
【0011】
前記弁室の弁室壁は、前記シールに対応して設けられた弾性変形可能な弾性壁を含み、前記駆動装置は、前記プッシュロッドに接続されるとともに、移動方向の先端が、前記弾性壁の外壁に対応して設けられる駆動部材をさらに含み、前記プッシュロッドにより駆動部材を往復移動させるように駆動することにより、前記駆動部材により前記弾性壁を弾性変形させて前記シールを移動させるようにすることで、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記弁口を封止させるように前記シールを駆動し、前記駆動部材は、前記弾性壁に着脱可能に接続されてもよい。
【0012】
前記弾性壁には係合室が形成され、前記係合室は、前記弾性壁の外壁面に室口が形成され、前記室口の縁には、前記係合室の幅方向に延びた弾性係止縁が形成され、前記駆動部材の移動方向の先端には、前記駆動部材に接続される接続部と、前記接続部の前記駆動部材から離れた一端に接続される位置規制部とを含む係止ヘッドが設けられており、前記位置規制部は、自体の移動方向の周面に向かって突起が形成され、前記突起が前記弾性係止縁の内壁面に当接してもよい。
【0013】
前記突起と前記弾性係止縁とがいずれも環状に設けられてもよい。
【0014】
前記弾性壁は別体であり、前記弁室の弁室壁には開口が設けられ、前記弾性壁の周縁には、環状凹溝が設けられており、前記環状凹溝の溝口が前記プッシュロッドの伸縮方向軸線に直交する方向に向いており、前記開口の縁は、前記環状凹溝の溝壁を封止して接続されてもよい。
【0015】
前記弾性壁の材料は、ゴムまたはシリカゲルであってもよい。
【0016】
前記プッシュロッドの前記本体部から離れた先端周壁は、前記プッシュロッドの側方に向かって延びて突出リブを形成し、前記プッシュロッドの突出リブを有する箇所の断面は、前記突出リブの設けられない箇所の断面よりも広く、前記駆動部材には、前記突出リブが前記プッシュロッドの移動方向の側方に沿って挿入される第1溝口と、プッシュロッドの軸方向に位置する第2溝口とを有する係止溝を有し、前記第2溝口の縁には、前記第2溝口の幅方向に延びる係止縁が形成され、前記突出リブは、前記係止縁の内壁面に当接してもよい。
【0017】
前記駆動部材は、環状板状に設けられ、前記係止溝は、前記駆動部材の内側縁に形成され、前記第1溝口は、前記駆動部材の側板面に形成され、前記第2溝口は、前記駆動部材の内側縁の端面に形成されるとともに、環状中心に対向し、前記駆動部材は、前記駆動源の外側に外装されてもよい。
【0018】
前記係止溝の前記第1溝口と対向する溝底は半円弧状を呈し、前記突出リブは円環状に設けられてもよい。
【0019】
前記駆動装置は、支持部材をさらに含み、前記駆動部材は板状部を含み、前記板状部の板面が前記支持部材に支持され、前記板状部には、前記板状部の板面を垂直に貫通する貫通溝が設けられ、前記貫通溝は、前記駆動部材の移動方向に沿って延び、前記支持部材には、前記貫通溝を貫通する弾性係止具が設けられ、前記弾性係止具は、前記支持部材から離れた一端に収縮可能な弾性先端が設けられ、前記弾性先端の外周面には、前記貫通溝の幅方向に沿った2本の溝縁と当接する位置規制フランジが設けられてもよい。
【0020】
前記弾性係止具は、対向して設けられ、前記支持部材に接続される2本の弾性アームを含み、2本の前記弾性アームの前記支持部材から離れた一端は、それぞれ反対向きに前記位置規制フランジを形成し、2つの前記位置規制フランジは、前記貫通溝の幅方向に沿った2本の溝縁とそれぞれ当接してもよい。
【0021】
前記貫通溝と前記弾性係止具とが対になって設けられ、複数対設けられてもよい。
【0022】
弁部材は、弁蓋と弁座とをさらに含み、前記弁蓋は前記弁座に固着し、前記弁蓋と前記弁座とは前記弁室を形成し、前記弁部材は、ガスケットをさらに含み、前記弁座には前記弁口が開設され、前記シールが前記ガスケットに圧着・被覆されるとともに、前記弁口を閉塞してもよい。
【0023】
前記弁口は、前記弁座の中心に開設され、前記シールは、前記弁口を周方向において囲んでもよい。
【0024】
前記弁座の前記シールに対向する面には、前記ガスケットが係止される収容溝が開設されてもよい。
【0025】
前記ガスケットの高さは、前記収容溝の深さよりも大きくてもよい。
【0026】
前記シールが当接する前記弁室の内壁には、前記シールの外形に適合する凹みが形成されてもよい。
【0027】
本願では、炊飯器も提供し、頂部に鍋口を有する被炊飯物を収容するための鍋体と、鍋体に蓋をし、前記鍋口を開閉するための蓋体と、外部と連通しながら弁口を備えた弁室と、前記弁室に設けられたシールであって、前記弁口を封止して適合するとともに、前記弁室内を移動可能なシールとを備えた、前記蓋体に設けられた圧力弁と、前記蓋体に設けられるとともに前記弁室の外部に設けられ、前記弁室の弁室壁に当接させ、または、前記鍋体の内部と連通する前記弁口を封止させるように前記シールを駆動するための駆動装置と、を含む。
【0028】
本願は、パネルおよびパネルに設けられた弁部材を含む炊飯器をさらに提案し、前記弁部材は、弁蓋と弁座とをさらに含み、前記弁蓋は前記弁座に固着し、前記弁蓋と前記弁座とは前記弁室を形成し、前記弁部材は、ガスケットをさらに含み、前記弁座には前記弁口が開設され、前記シールが前記ガスケットに圧着・被覆されるとともに、前記弁口を閉塞し、前記パネルには、前記弁座に整合する接続孔が開設され、前記弁座のシールから離れた一端が前記接続孔の孔壁に固着され、前記弁口が前記接続孔に連通している。
【0029】
前記パネルと前記弁座との接続箇所にシールリングが設けられてもよい。
【0030】
本願の技術案は、駆動装置を用いて弁室の弁室壁に当接させるようにシールを駆動することにより、この弁部材の製品を適用すると、例えば、炊飯器が非作動状態で移動状態にあるとき、駆動装置の制御下でシールが弁室の弁室壁に当接するとともに、弁口から退避し、シールが弁室内でがたついて騒音が発生することを回避することができると同時に、炊飯器が正常に動作している状態では、シールに対する駆動装置の抵抗を消去してシールに弁口を封止させるとともに、炊飯器の内部が高圧状態では、駆動装置により弁室の弁室壁に当接させて弁口を開放させるようにシールを駆動することで、「突沸」現象を実現し、炊飯の均一化の目的を達する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本願の実施例または従来技術における技術案をより明瞭に説明するために、以下、実施例または従来技術を記載するために使用する必要のある添付図面を簡潔に紹介する。下記記載の図面は本願の一実施例に過ぎないことは自明であり、当業者にとって、創造的な労力を払わないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を取得できる。
図1図1は、本願に係る炊飯器の実施例の一部の構造の断面図である。
図2図2は、図1におけるAの箇所の局部拡大図である。
図3図3は、図2におけるシールが弁室壁に当接する説明図である。
図4図4は、図2におけるB箇所の局部拡大図である。
図5図5は、図4における弾性壁の断面図である。
図6図6は、図4における駆動部材の一部の構造の断面図である。
図7図7は、図1における駆動源と駆動部材とが嵌合される説明図である。
図8図8は、図7におけるC箇所の局部拡大図である。
図9図7は、図7における駆動源と駆動部材とが嵌合される別の視角からの構造説明図である。
図10図10は、図9におけるD−D方向に沿った断面図である。
図11図11は、図9におけるE−E方向に沿った断面図である。
図12図12は、図1における駆動源、駆動部材と支持部材が嵌合される構造説明図である。
図13図13は、図12におけるF−F方向に沿った断面図である。
図14図14は、図1における蓋体の別の実施例に係る断面図である。
【0032】
本願の目的の実現、機能の特徴と利点について実施例と結び付けて、図面を参照してさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本願の実施例中の図面と結び付けて、本願の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。説明する実施例は本願の全ての実施例ではなく、一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を払わずに取得した他の実施例の全ては、本願の特許請求の範囲に属すべきである。
【0034】
なお、本願の実施例に方向性指示(例えば、上、下、左、右、前、後…)がある場合、この方向性指示は、(図面に示すような)ある特定の姿勢での各部品間の相対的な位置関係や運動状況などを説明するためにのみ用いられ、その特定の姿勢が変化すると、それに応じてその方向性指示も変化する。
【0035】
また、本願の実施例における「第1」、「第2」などに関する記載がある場合、この「第1」、「第2」などの記載は説明の目的でのみ用いられ、その相対的な重要性を指示または暗示し、または、指示する構成要件の数を暗に明記するとは理解できない。これにより、「第1」、「第2」で限定される構成要件により、この構成要件を少なくとも1つ含むことを明示し、または暗示できる。また、各実施例間の技術案は相互に結合できるが、当業者が実現可能であることを前提にしなければならず、技術案の結合が相互矛盾したり実現できなかったりした場合には、この技術案の結合は存在せず、本願の特許請求の範囲にも含まれないと考えられるべきである。
【0036】
本願は、弁部材を提案している。
【0037】
本願の実施例において、図1乃至図14に示すように、該弁部材は、外部と連通しながら弁口23を備えた弁室21と、弁室21に設けられたシール22であって、弁口23を封止して適合するとともに、弁室21内を移動可能なシール22とを備えた圧力弁20と、弁室21の外部に設けられ、弁室21の弁室壁に当接させ、または、弁口23を封止させるようにシール22を駆動するための駆動装置と、を含む。
【0038】
本願の技術案は、駆動装置10を用いて弁室21の弁室壁に当接させるようにシール22を駆動することにより、この弁部材の製品を適用すると、例えば、炊飯器が非作動状態で移動状態にあるとき、駆動装置の制御下でシール22が弁室21の弁室壁に当接するとともに、弁口23から退避し、シール22が弁室21内でがたついて騒音が発生することを回避することができると同時に、炊飯器が正常に動作している状態では、シール22に対する駆動装置の抵抗を消去してシール22に弁口23を封止させるとともに、炊飯器の内部が高圧状態では、駆動装置により弁室21の弁室壁に当接させて弁口23を開放させるようにシールを駆動することで、「突沸」現象を実現し、炊飯の均一化の目的を達する。
【0039】
本願では、弁部材は、電源がオフの状態で、駆動装置は、シール22を弁室の弁室壁に当接させるとともに、弁口23から退避するようにシール22を駆動する。これにより、上記の効果を実現することができる。
【0040】
図2図3に示すように、弁室21の弁室壁は、シール22に対応して設けられた弾性変形可能な弾性壁213を含み、駆動装置10は、本体部111と、本体部111に対して往復移動可能なプッシュロッド113とを含む駆動源11と、プッシュロッド113に接続される駆動部材12(駆動部材12とプッシュロッド113とは一体的に成形されるものであると理解される)とを含み、プッシュロッド113は駆動部材12を往復移動させるように駆動するために用いられ、駆動部材12の移動方向の先端が弾性壁213の外壁に対応して設けられ、駆動部材12により弾性壁213を弾性変形させてシール22を移動させるようにすることで、弁口23を開閉する。ここで、シール22は、係止箇所を有する。このとき、シール22は弁室21の弁室壁間に係止されるとともに、弾性壁213に当接する。すなわち、弾性壁213の弾性変形によりシール22を移動させるように駆動する。このように、シール22を弁室21の弁室壁間に係止することができるとともに、このとき、シール22は弾性壁213と当接する。他の実施形態では、駆動部材12が直接弁室21内にはみだし、弾性壁213を介することなく、直接シール22に抵触してもよいことが理解され、このような形態を採用すると、弁室21の密閉性の問題を考慮する必要がある。
【0041】
駆動装置の構造を簡素化するために、駆動源11は、駆動部材12を直線往復移動させるために設けられている。
【0042】
具体的には、図2図3に示すように、駆動源11は、電磁石と、電磁石のコアに接続される弾性部材13(弾性部材13がばねとされる場合、一端がコアのコイル312から離れた一端に接続され、一端がコイル312に直接または間接的に抵触する)とを含むように設置してもよい。このとき、プッシュロッド113は電磁石のコアであり、駆動部材12は電磁石のコアに接続され、電磁石が非通電の場合、弾性部材13によるコアへの弾性力でコアを電磁石のコイルから遠ざけ、駆動部材12は弾性壁213に当接し、シール22は係止箇所にあり、すなわち、弁室壁に抵触して弁口23から退避し、電磁石に通電すると、コアは弾性部材13を圧縮し続けて、駆動部材12を自体の移動方向の後端に収縮させ、すなわち、駆動部材12のコイルから離れた一端がコイル方向に移動し、シール22により弁口23を封止できる。該弁部材を炊飯器に適用すると、炊飯器が非通電の状態で弾性部材13の付勢力によって弾性壁213を変形させ、シール22を移動させるようにするとともに、シール22を弁室21の弁室壁間に係止させることで、炊飯器を移動するときにシール22が弁室21内を移動して騒音が発生するという問題を解決する。炊飯器に電力が供給されて作動しているとき、電磁石のコア移動によって弾性壁213によるシール22への作用を消去することで、シール22に弁口23を封止させ、炊飯器内の圧力を増大させることができ、かつ、炊飯器内の圧力が予め設定された圧力を超えると、すぐに電磁弁のコアによる作用力を消去して弾性部材13の反力で同じく弾性壁213を変形させ、シール22を移動させるようにすることで、弁口23を開放して「突沸」現象を実現することができる。もちろん、他の実施例では、電磁弁のコアによる作用力を消去することを、電磁弁のコアによる作用力を適宜変化させるように設けることで、シール22の固定を行わずに、弁口23を開放する目的を達成するようにしてもよい。
【0043】
電磁弁と基本的に同じ原理で、駆動源11は、電動シリンダと、電動シリンダのピストンロッドに接続された弾性部材13とを含むように設置しても良い。このとき、プッシュロッド113は電動シリンダのピストンロッドであり、駆動部材12は電動シリンダのピストンロッドに接続され、電動シリンダが非通電の場合、ピストンロッドは弾性部材13を圧縮し、弾性部材13によるピストンロッドへの弾性力によってピストンロッドをシリンダのシリンダボアから遠ざけ、駆動部材12は弾性壁213に当接し、シール22は係止箇所にあり、電動シリンダに通電すると、ピストンロッドは弾性部材13を圧縮し続けて、駆動部材12を自体の移動方向の後端に収縮させ、シール22により弁口23を封止できる。この技術案によっても、弁室21内でシール22が移動することによる騒音の問題を解決することができる。それと同時に、「突沸」の現象も実現できる。
【0044】
電磁弁と基本的に同じ原理で、駆動源11は、モータと、モータに伝動部材を介して接続された伝動ロッドと、伝動ロッドに接続された弾性部材13とを含むように設置してもよい。このとき、プッシュロッド113は伝動ロッドであり、駆動部材12は伝動ロッドに接続される。モータが非通電の場合、伝動ロッドは弾性部材13を圧縮し、弾性部材13による伝動ロッドへの弾性力によって伝動ロッドが駆動部材12を駆動部材12の移動方向の先端に移動させるようにし、駆動部材12は弾性壁213に当接し、シール22は係合箇所にあり、モータに通電すると、モータにより伝動ロッドが弾性部材13を圧縮し続けるように駆動し、駆動部材12を自体の移動方向の後端に収縮させ、シール22により弁口23を封止できる。この技術案によっても、弁室21内でシール22が移動することによる騒音の問題を解決することができる。それと同時に、「突沸」の現象も実現できる。ここで、伝動ロッドに直線型ラックを設け、モータの回転軸に直線型ラックと噛み合うギヤを設けてもよい。このように、伝動ロッドの直線往復移動を実現する。この構造は簡単で実用的である。もちろん、伝動部材に伝動ロッドを含むように、ピストンと類似した移動を実現する構造を設けてもよい。もちろん、伝動ロッドにギヤと噛み合う円弧状のラックを設けることで、駆動部材12の曲線移動を実現してもよい。
【0045】
本実施例では、駆動部材12と弾性壁213とは、着脱可能に接続されている。駆動部材12と弾性壁213とが着脱可能に接続されるように設けられることで、駆動部材12と弾性壁213との接続の安定性を高めることができ、弾性壁213を変形させる動作をより安定してシール21にさらに安定して接触することで、シール21により第1弁口22をより安定して開閉できる。
【0046】
具体的には、駆動部材12と弾性壁213とはねじ構造や係止構造で接続可能である。よって、駆動部材12と弾性壁213との着脱の便利性が向上する。ここで、駆動部材12は、棒状構造でもよく、板状構造でもよい。
【0047】
なお、本願で言及されている弾性変形可能な弾性壁213は、図5に示すように、自体の弾性構造により実現可能であり、例えば、該弾性壁213は、弾性変形可能な環状の弾性壁面を含んでもよく、具体的には、折曲壁面や波状面を設けてもよい。または、弾性材料から製造されるように弾性壁213を設けてもよく、例えば、ゴムやシリカゲルで弾性壁213を製造することを選択してもよい。もちろん、弾性壁213は、弾性構造を含むだけでなく、弾性材料で製造されるように設置してもよい。
【0048】
図5図6に示すように、本願では、弾性壁213には係合室2131が形成されるように設置しており、係合室2131は弾性壁213の外壁面に室口2132が形成され、室口2132の縁には、係合室2131の幅方向に延びた弾性係止縁2133が形成され、駆動部材12の移動方向の先端には、駆動部材12に接続された接続部1211と、接続部1211の駆動部材12から離れた一端に接続された位置規制部1212とを含む係止ヘッド121が設けられており、位置規制部1212は、自体の移動方向の周面に向かって突起1213が形成され、突起1213が弾性係止縁2133の内壁面に当接する。これにより、駆動部材12と弾性壁213との着脱を容易にするだけでなく、突起1213が弾性係止縁2133の内壁面に当接することで、両者の接続の安定性を補強し、係合室2131からの係止ヘッド121の抜けを防止できる。
【0049】
係止ヘッド121と係合室2131との接続の安定性をさらに補強するために、突起1213と弾性係止縁2133をともに環状に設けることで、突起1213と弾性係止縁2133との当接面を増加させ、両者の接続を補強できる。もちろん、本願の他の実施例では、突起1213がストライプ状に設けられ、複数設けられてもよい。
【0050】
係止ヘッド121が係合室2131に係合するのを容易にするために、突起1213の駆動部材12から離れた一端にガイド角1213aが形成されてもよい。例えば、突起1213の駆動部材12から離れた一端に斜面や円弧面を設けてもよい。これにより、係止ヘッド121が係合室2131に挿入しやすくなる。
【0051】
図3図6に示すように、係止ヘッド121と駆動部材12の設置を容易にするために、両者を一体成形して設けてもよい。例えば、射出成形を用いても良く、簡単で実用的であり、さらにコストを下げることもできる。ただし、駆動部材12の安定性を高めるように、駆動部材12の肉厚をほぼ一定に保つように設けることに注意する必要がある。
【0052】
シール22が弁室21の弁室壁に当接する安定性を高めるために、シール22が当接する弁室21の弁室壁の内壁面に、シール22の外形に適合する凹みを設けるように設置しても良い。これにより、シール22と弁室壁との間の摩擦力を強め、シール22が弁室壁から外れることを防止する。
【0053】
シール22の弁室21内での移動の円滑性及びシール22により弁口23を封止する安定性の向上を実現するために、シール22を球形に設ける。
【0054】
弁室21の弁室壁の構造は一般的に比較的安定した構造に設けられると考えられ、弾性壁213の設置を容易にするために、弾性壁213を別体に設け、弁室21の弁室壁には開口(不図示)が設けられ、弾性壁213の周縁には環状凹溝2134が設けられており、環状凹溝2134の溝口は駆動部材12の伸縮方向軸線に直交する方向に向いており、開口を形成する縁は環状凹溝2134の溝壁を封止して接続されてもよい。このように、弾性壁213が弾性変形すると、開口を形成する縁が環状凹溝2134の溝壁に対して反力を有し、弾性壁213が開口から脱離することが防止され、弁室21内の蒸気が駆動装置に侵入することが防止される。もちろん、本願の他の実施例では、弾性壁213が弁室21の他の弁室壁と一体的に成形するように設置してもよい。この場合、弾性壁213が弾性構造を有するように設置することで、弾性壁213の弾性変形を実現してもよい。
【0055】
図7図8に示すように、プッシュロッド113の本体部から離れた先端周壁は、プッシュロッド113の側方に向かって延びて突出リブ1131を形成し、プッシュロッド113の突出リブ1131を有する箇所の断面は、突出リブ1131の設けられない箇所の断面よりも広い。駆動装置10は駆動部材12をさらに含み、駆動部材12は、突出リブ1131がプッシュロッド113の移動方向の側方に沿って挿入される第1溝口1221と、プッシュロッド113の軸方向に位置する第2溝口1222とを有する係止溝122を有し、第2溝口1222の縁には、第2溝口1222の幅方向に延びる係止縁1223が形成され、突出リブ1131は、係止縁1223の内壁面に当接する。
【0056】
本願の技術案は、プッシュロッド113の本体部から離れた先端周壁がプッシュロッド113の側方に向かって延びて突出リブ1131を形成し、リブ1131が係止縁1223の内壁面に当接することで、すなわち、突出リブ1131と係止溝122との係合によってプッシュロッド113と駆動部材12との接続を実現する。よって、駆動部材12とプッシュロッド113との接続効率を高めるだけでなく、両者の接続の安定性を確保することができ、構造もより簡単である。
【0057】
図7図10に示すように、駆動部材12を環状板状に設け、係止溝122が駆動部材12の内側縁に形成され、第1溝口1221が駆動部材12の側板面に形成され、第2溝口1222が駆動部材12の内側縁の端面に形成されるとともに、環状中心に対向し、駆動部材12は駆動源11の外側に外装される。これにより、駆動部材12の構造の安定性を高め、プッシュロッド113により駆動部材12を移動させるように駆動する安定性を実現することができる。
【0058】
駆動部材12とプッシュロッド113との接続の安定性をさらに補強するために、図8図11に示すように、駆動部材12とプッシュロッド113との間の接続面を大きくし、両者間の摩擦力を向上させるように、係止溝122の第1溝口1221と対向する溝底は半円弧状を呈し、それに応じて突出リブ1131を円環状に設けてもよい。
【0059】
駆動部材12の直線移動の安定性を補強するために、図12図13に示すように、駆動装置10は、支持部材14をさらに含み、駆動部材12は板状部124を含み、板状部124の板面が支持部材14に支持され、板状部124は、板状部124の板面を垂直に貫通する貫通溝1241が設けられ、貫通溝1241は、駆動部材12の移動方向に沿って延び、支持部材14には、貫通溝1241を貫通する弾性係止具141が設けられ、弾性係止具141は、支持部材14から離れた一端に収縮可能な弾性先端が設けられ、弾性先端の外周面には、貫通溝1241の幅方向に沿った2本の溝縁と当接する位置規制フランジ1411が設けられている。これにより、支持部材14と弾性先端との間に駆動部材12が係止されることで、駆動部材12の移動時に他の方向にずれることを効果的に防止できる。
【0060】
具体的には、図12図13に示すように、該弾性係止具141は、対向して設けられ、支持部材14に接続される2本の弾性アーム213を含み、2本の弾性アーム213の支持部材14から離れた一端は、それぞれ反対向きに位置規制フランジ1411を形成し、2つの位置規制フランジ1411は、貫通溝1241の幅方向に沿った2本の溝縁とそれぞれ当接する。これにより、駆動部材12は支持部材14と位置規制フランジ1411との間に規制されることで、駆動部材12の移動の安定性を確保できる。該駆動部材12の移動の安定性をさらに補強するために、貫通溝1241と弾性係止具141とが対になって設けられ、複数対設けられてもよい。このとき、駆動部材12の縁が浮き上がるのを防止するように、貫通溝1241を駆動部材12の周縁に沿って等間隔に設けてもよい。図12に示すように、3対が設けられており、ここで、2対が対向して設けられ、もう1対が前記2対の対称線上に設けられている。
【0061】
弁部材は、弁蓋211と弁座212を含み、弁蓋211は弁座212に固着し、弁蓋211と弁座212とが弁室21を形成し、弁部材はガスケット24をさらに含み、弁座212には弁口23が開設され、シール22がガスケット24に圧着・被覆されるとともに、弁口23を閉塞する。
【0062】
本実施例では、炊飯器が作動しているとき、その蒸煮空間は密閉空間で、内部の蒸気圧力が一定値に達したとき、強い圧力で蓋体100を持ち上げるようになる。このとき、弁部材を開放する必要があり、すなわち、蒸気圧でシール22をガスケット24から離間させながら弁口23を開放し、蒸気の一部を抜いて、内部の蒸気圧力を常に一定の所望値に保ち、料理の食感を確保する。炊飯器は、弁部材に一般的に弾力性のある軟性材料のガスケット24が設けられていることで、シート22と接触したときに、シート22がガスケット24を押し当てて、わずかに変形させてシート22の外面に密着させることで、シート22が弁口23を緊密に閉塞でき、該炊飯器内部の蒸気圧力が所望する正確な値になることが確保され、炊飯器の炊飯効果をより良好にする。従って、この構造の弁部材はシール性が良いなどの利点がある。ガスケット24の材質はシリカゲルやゴムでもよく、他の弾性材料でもよい。
【0063】
図14を参照して、具体的には、弁口23が弁座212の中心に開設され、ガスケット24が弁口23を周方向において囲んでいる。
【0064】
本実施例では、弁口23が弁座212の中心に開設されており、該弁座212に対する蒸気圧力の衝撃力を比較的均一にすることができ、弁部材の構造の安定性と使用寿命が確保される。同時に、ガスケット24は、弁口23を周方向において囲んでおり、シール22が弁口23を閉塞するときに、その周方向の全部がガスケット24に接触するようになっており、シール効果をよりよく発揮できる。
【0065】
引き続き図2を参照して、弁座212のシール22に対向する面には、ガスケット24が係止される収容溝2121が開設されている。
【0066】
本実施例では、弁座212にガスケット24と整合する収容溝2121を設けることにより、ガスケット24が弾性力を有する材料なので、ガスケット24と収容溝2121との間をしまりばめにして、ガスケット24を収容溝2121に強固に係止することができ、簡単で便利で、組み立てが容易である。ガスケット24の断面形状は環状で、シール22に近い側の幅が大きく、シール22から離れた側の幅が小さく、シール22とガスケット24との接触面積をより大きくすることができ、封止をより厳密にし、収容溝2121の形状をそれに適合させる。もちろん、ガスケット24は接着によって弁座212に固定してもよい。
【0067】
ガスケット24の高さは、収容溝2121の深さよりも大きくてもよい。
【0068】
本実施例では、ガスケット24の高さを収容溝2121の深さよりも大きくすると、ガスケット24を弁座212のシール22に対向する面に突出させ、ガスケット24を弁口23の開口よりも高くすることで、シール22が弁口23を閉塞する際に弁口23の周囲のガスケット24に接触しやすくなり、より良好なシール効果を達する。同時に、該ガスケット24を一定時間使用すると、磨耗があっても良好なシール作用を発揮できるため、該構造の弁部材は、長い使用寿命で交換頻度を低減し、資源を節約できる。
【0069】
蓋体211には弁室21に連通する吐出孔2111が開設されている。
【0070】
本実施例では、弁座212の弁口23を通過した蒸気を直ちに外部に排出できるように、蓋体211には弁室21に連通する吐出孔2111が開設されており、炊飯器の内部の蒸気が弁口23を介して弁室21に排出されるとき、外部に連通する吐出孔2111を介して外部に排出できるようになっている。この構造の設置は、弁部材をより安全で使いやすいものにすることができる。
【0071】
本願は、炊飯器を提案している。
【0072】
本願の実施例では、図1に示すように、該炊飯器は、頂部に被炊飯物を出し入れするための開口を有する被炊飯物を収容するための鍋体200と、鍋体200に蓋をし、開口を開閉するための蓋体100と、外部と連通しながら鍋体10内部と連通する弁口23を備えた弁室21と、弁室21に設けられたシール22であって、弁口23を封止して適合するとともに、弁室21内を移動可能なシール22とを備え、蓋体100に設けられた圧力弁20と、弁室21の外部に設けられ、弁室21の弁室壁に当接させ、または、弁口23を封止させるようにシール22を駆動するための駆動装置と、を含む。
【0073】
本実施例では、蓋体100は、パネル30の外側に固着されたハウジング(不図示)をさらに含み、保護作用と装飾作用を発揮する。弁部材とパネル30との接続は、カシメ、係止またはその他の接続方式でもよく、着脱可能な接続方式を用いて、弁部材の取付や交換を容易にできる。本実施例では、弁部材はパネル30にカシメによって固定される。
【0074】
本願の一実施例では、炊飯器は、弁座212に整合する接続孔31が開設されたパネル30と、パネル30に設けられた弁部材とを含み、弁座212のシール22から離れた一端が接続孔31の孔壁に固着され、弁口23が接続孔31に連通する。
【0075】
本実施例では、蓋体100のパネル30に接続孔31が設けられており、この接続孔31の孔壁は階段状になっており、弁座212のシール22から離れた一端の形状はこれに合わせており、折り曲げ縁を設けることで、弁座212と接続孔31の孔壁とをよりよく係合し位置決めし、さらに固定部材を用いて固定することで、該構造が安定して強固であると理解される。蓋体100は炊飯器の炊飯器本体(不図示)に蓋をし、両者の間に調理空間が形成され、蓋体100の接続孔31が調理空間に直接連通し、弁口23と接続孔31を連通させることで、調理空間の蒸気を一定の圧力で直ちに抜くことができる。これにより、炊飯器の蒸気圧力が常に調理に必要な圧力を維持することが確保され、良好な調理効果が得られる。
【0076】
これと同時に、パネル30と弁座212との接続箇所にはシールリング33が設けられている。弁座212とパネル30との接続に隙間がなく、気体漏れの現象がないように確保され、該蓋体100のシール性をさらに高め、炊飯器内の蒸気圧が必要な有効値に達することが確保される。
【0077】
上記は本願の好ましい実施例に過ぎず、これにより本願の保護範囲を制限するものではない。本願の発明思想を基に、本願の明細書および図面の内容を利用してなされた等価構造変換、あるいは直接/間接的に他の関連技術分野に適用されるものは本願の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0078】
100…蓋体、1411…位置規制フランジ、10…駆動装置、1412…弾性アーム、11…駆動源、20…圧力弁、111…本体部、21…弁室、113…プッシュロッド、211…弁蓋、1131…突出リブ、2111…吐出孔、12…駆動部材、212…弁座、121…係止ヘッド、2121…収容溝、1211…接続部、213…弾性壁、1212…位置規制部、2131…係合室、1213…突起、2132…室口、1213a…面取り、2133…弾性係止縁、122…係止溝、2134…環状凹溝、1221…第1溝口、22…シール、1222…第2溝口、23…弁口、1223…係止縁、24…ガスケット、124…板状部、30…パネル、1241…貫通溝、31…接続孔、13…弾性部材、33…シールリング、14…支持部材、200…鍋体、141…弾性係止具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14