特許第6794824号(P6794824)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6794824
(24)【登録日】2020年11月16日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】蓄電装置の製造方法及び蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20201119BHJP
   H01M 2/14 20060101ALI20201119BHJP
   H01G 11/84 20130101ALI20201119BHJP
   H01G 11/78 20130101ALI20201119BHJP
   H01G 11/12 20130101ALI20201119BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALN20201119BHJP
【FI】
   H01M10/04 Z
   H01M2/14
   H01G11/84
   H01G11/78
   H01G11/12
   !H01M10/0585
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-254076(P2016-254076)
(22)【出願日】2016年12月27日
(65)【公開番号】特開2018-107022(P2018-107022A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2019年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】片山 和雄
(72)【発明者】
【氏名】前田 啓一
(72)【発明者】
【氏名】田口 直紀
【審査官】 結城 佐織
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/002647(WO,A1)
【文献】 特開2014−041724(JP,A)
【文献】 特開2009−026704(JP,A)
【文献】 特開2003−187856(JP,A)
【文献】 特開2018−107021(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04
H01G 11/12
H01G 11/78
H01G 11/84
H01M 2/14
H01M 10/0585
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる極性の電極同士を絶縁した層状構造を有する電極組立体と、前記電極組立体を収容した金属製のケースと、前記電極組立体を覆い、前記ケースと前記電極組立体とを絶縁する絶縁シートと、を備え、
前記電極組立体は、タブが突出するタブ突出面を備え、
前記絶縁シートは、前記電極組立体のタブ突出面を挟む両面からはみ出し、かつ対向する一対のはみ出し部を備え、前記一対のはみ出し部は接合されている蓄電装置の製造方法であって、
前記一対のはみ出し部は、前記タブの突出方向にはみ出す第1の部位と、前記タブ突出面を挟む両面に沿い、かつ前記第1の部位のはみ出し方向と直交する方向にはみ出す第2の部位と、前記第1の部位から前記第2の部位のはみ出し方向に延び、かつ前記第2の部位から前記タブの突出方向に延びる第3の部位と、を備え、
少なくとも前記第2の部位のはみ出し方向を含む方向に前記第3の部位を引っ張った状態で、前記第2の部位及び前記第3の部位に対して接合工程を施し、前記一対のはみ出し部を接合することを特徴とする蓄電装置の製造方法。
【請求項2】
前記一対のはみ出し部は、前記電極の積層方向に対向し、
前記第3の部位に加え、前記第2の部位を前記第2の部位のはみ出し方向に引っ張った状態で前記一対のはみ出し部を接合する請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項3】
前記絶縁シートは、前記電極組立体を挟んだ両側に前記一対のはみ出し部を備え、
前記電極組立体の両側の前記一対のはみ出し部における前記第3の部位を少なくとも前記第2の部位のはみ出し方向を含む方向に引っ張った状態で接合する請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項4】
異なる極性の電極同士を絶縁した層状構造を有する電極組立体と、前記電極組立体を収容した金属製のケースと、前記電極組立体を覆い、前記ケースと前記電極組立体とを絶縁する絶縁シートと、を備え、
前記電極組立体は、タブが突出するタブ突出面を備え、
前記絶縁シートは、前記電極組立体のタブ突出面を挟む両面からはみ出し、かつ対向する一対のはみ出し部を備え、前記一対のはみ出し部が接合された接合部を有する蓄電装置であって、
前記絶縁シートは、前記タブの突出方向において前記電極組立体のタブ突出面より外側に位置する前記接合部の一部及び前記一対のはみ出し部の一部から構成される規制部を有することを特徴とする蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケースと電極組立体とを絶縁する絶縁シートを備える蓄電装置の製造方法及び蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池やキャパシタのような蓄電装置は再充電が可能であり、繰り返し使用することができるため電源として広く利用されている。二次電池として、矩形シート状の正極及び負極が、間にセパレータが介在する状態でそれぞれ複数積層された積層型の電極組立体を備えたものがある。また、帯状の正極及び帯状の負極が、間に帯状のセパレータが存在する状態で巻回された巻回型の電極組立体を備えたものもある。つまり、電極組立体は、正極と負極との間にセパレータを介在させた層状構造を有する。また、電極組立体は、正極のタブ及び負極のタブが突出したタブ突出面を備える。そして、電極組立体は、絶縁シートによって覆われ、電極組立体を収容するケースから絶縁される。タブ突出面は絶縁シートには覆われず、タブは絶縁シートから突出した状態である。このため、電極がタブの突出方向にずれることによる電極組立体の層状構造の崩れを抑制する必要がある。例えば、特許文献1に記載の蓄電装置では、電極組立体の複数箇所に保持テープを貼っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−53220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の蓄電装置を製造する場合、電極組立体に保持テープを貼り電極組立体を拘束する工程と、絶縁シートによって電極組立体を覆う工程とを必要とし、蓄電装置の生産性が低下するという課題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、タブの突出方向への電極のずれを抑制しつつ、積層構造を有する電極組立体を備える蓄電装置の生産性を向上させることができる蓄電装置の製造方法及び蓄電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するための蓄電装置の製造方法は、異なる極性の電極同士を絶縁した層状構造を有する電極組立体と、前記電極組立体を収容した金属製のケースと、前記電極組立体を覆い、前記ケースと前記電極組立体とを絶縁する絶縁シートと、を備え、前記電極組立体は、タブが突出するタブ突出面を備え、前記絶縁シートは、前記電極組立体のタブ突出面を挟む両面からはみ出し、かつ対向する一対のはみ出し部を備え、前記一対のはみ出し部は接合されている蓄電装置の製造方法であって、前記一対のはみ出し部は、前記タブの突出方向にはみ出す第1の部位と、前記タブ突出面を挟む両面に沿い、かつ前記第1の部位のはみ出し方向と直交する方向にはみ出す第2の部位と、前記第1の部位から前記第2の部位のはみ出し方向に延び、かつ前記第2の部位から前記タブの突出方向に延びる第3の部位と、を備え、少なくとも前記第2の部位のはみ出し方向を含む方向に前記第3の部位を引っ張った状態で、前記第2の部位及び前記第3の部位に対して接合工程を施し、前記一対のはみ出し部を接合することを要旨とする。
【0007】
これによれば、一対のはみ出し部の接合後に第3の部位の引っ張りを終了すると、第1の部位及び第3の部位には、その引っ張り方向(少なくとも第2の部位のはみ出し方向を含む方向)と反対方向に向かう復元力(反力)が発生する。この復元力により、第3の部位の接合された部分を、タブの突出方向において電極組立体のタブ突出面を覆うようにタブ突出面の外側に位置させることができる。この接合された第3の部位により、電極組立体の各電極はタブの突出方向にずれることを規制され、タブの突出方向への電極のずれを抑制できる。したがって、絶縁シートの接合の仕方だけで、電極組立体を拘束する工程と、絶縁シートによって電極組立体を覆う工程とを同時に行うことができ、積層構造を有する電極組立体を備える蓄電装置の生産性を向上させることができる。
【0008】
また、蓄電装置の製造方法について、前記一対のはみ出し部は、前記電極の積層方向に対向し、前記第3の部位に加え、前記第2の部位を前記第2の部位のはみ出し方向に引っ張った状態で前記一対のはみ出し部を接合するのが好ましい。
【0009】
これによれば、一対のはみ出し部は、第2の部位に電極の積層方向の張力がかかるように接合される。第2の部位の張力は、電極組立体を積層方向に拘束する拘束力となる。よって、電極組立体のタブの突出方向へのずれだけでなく、積層方向のずれも抑制でき、層状構造の崩れがより抑制される。
【0010】
また、蓄電装置の製造方法について、前記絶縁シートは、前記電極組立体を挟んだ両側に前記一対のはみ出し部を備え、前記電極組立体の両側の前記一対のはみ出し部における前記第3の部位を少なくとも前記第2の部位のはみ出し方向を含む方向に引っ張った状態で接合するのが好ましい。
【0011】
これによれば、第3の部位の接合された部分を、電極組立体のタブ突出面を覆う状態で、タブ突出面の外側かつ両端に位置させることができる。よって、電極組立体の各電極がタブの突出方向にずれることをより規制できる。
【0012】
上記問題点を解決するための蓄電装置は、異なる極性の電極同士を絶縁した層状構造を有する電極組立体と、前記電極組立体を収容した金属製のケースと、前記電極組立体を覆い、前記ケースと前記電極組立体とを絶縁する絶縁シートと、を備え、前記電極組立体は、タブが突出するタブ突出面を備え、前記絶縁シートは、前記電極組立体のタブ突出面を挟む両面からはみ出し、かつ対向する一対のはみ出し部を備え、前記一対のはみ出し部が接合された接合部を有する蓄電装置であって、前記絶縁シートは、前記タブの突出方向において前記電極組立体のタブ突出面より外側に位置する前記接合部の一部及び前記一対のはみ出し部の一部から構成される規制部を有することを要旨とする。
【0013】
これによれば、規制部は、電極組立体の各電極がタブの突出方向にずれることを規制する。よって、電極組立体の層状構造の崩れを抑制できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、タブの突出方向への電極のずれを抑制しつつ、積層構造を有する電極組立体を備える蓄電装置の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態の二次電池の分解斜視図。
図2】二次電池の外観を示す斜視図。
図3】電極組立体の構成要素を示す分解斜視図。
図4】(a)〜(d)は二次電池の製造工程を説明するための概略斜視図。
図5】(a)〜(d)は二次電池の製造工程を説明するための概略平面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した実施形態を図1図5にしたがって説明する。
図1及び図2に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、ケース11を備える。二次電池10は、ケース11に収容された電極組立体12を備える。ケース11は、直方体状の本体部材13と、本体部材13の開口部13aを閉塞する矩形平板状の蓋部材14とを有する。ケース11を構成する本体部材13と蓋部材14は、何れも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池である。また、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
【0017】
二次電池10は、電極組立体12から電気を取り出すための正極端子15と負極端子16を備える。正極端子15と負極端子16は、蓋部材14に所定の間隔をあけて並設された一対の孔14aからケース11の外部に露出される。また、正極端子15及び負極端子16には、ケース11から絶縁するためのリング状の絶縁リング17aがそれぞれ取り付けられている。
【0018】
図3に示すように、電極組立体12は、異なる極性の電極として、シート状の正極電極20と、シート状の負極電極21とを備える。正極電極20は、正極金属箔(本実施形態ではアルミニウム箔)22と、その両面に正極活物質を塗布してなる正極活物質層23を有する。負極電極21は、負極金属箔(本実施形態では銅箔)24と、その両面に負極活物質を塗布してなる負極活物質層25を有する。電極組立体12は、正極電極20と負極電極21の間に微多孔性フィルムのセパレータ26を介在させた層状構造を有する。電極組立体12は、例えば、複数枚の正極電極20と複数枚の負極電極21を交互に積層して構成される。すなわち、電極組立体12は、正極電極20と、負極電極21と、セパレータ26とから構成された組を複数組有する。
【0019】
図3に示すように、正極電極20は、正極金属箔22からなる正極集電タブ28を縁部(一端)に備える。正極集電タブ28は、電極組立体12を構成する各正極電極20において同位置に同一形状で形成されている。また、負極電極21は、負極金属箔24からなる負極集電タブ29を縁部(一端)に備える。負極集電タブ29は、電極組立体12を構成する各負極電極21において同位置に同一形状で形成されている。
【0020】
各正極電極20は、それぞれの正極集電タブ28が電極組立体12の積層方向Xに沿って列状に配置されるように積層される。同様に、各負極電極21は、それぞれの負極集電タブ29が、正極集電タブ28と重ならないように電極組立体12の積層方向Xに沿って列状に配置されるように積層される。そして、各正極集電タブ28は、図1に示すように、電極組立体12における積層方向Xの一端から他端までの範囲に集められて正極集電群30とされる。正極集電群30には、正極端子15が電気的に接合される。また、各負極集電タブ29も同様に、電極組立体12における積層方向Xの一端から他端までの範囲に集められて負極集電群31とされる。負極集電群31には、負極端子16が電気的に接続される。
【0021】
本実施形態の電極組立体12は、6面を有する直方体である。電極組立体12の6面は、電極組立体12の積層方向Xの両面である表面12a,12bと、その2面に連設されるとともに電極組立体12の積層方向Xに直交する4つの側面12c,12d,12e,12fとからなる。側面12eは、正極集電タブ28及び負極集電タブ29が突出するタブ突出面である。正極集電タブ28及び負極集電タブ29は、1つの側面12eから同一方向に突出されている。表面12a,12bは、側面12eを挟み、積層方向Xに対向する面である。側面12fは、側面12eと対向する反対面としての底側側面である。側面12c,12dは、側面12e,12fにそれぞれ直交する側面であり、電極組立体12の積層方向Xに直交する幅方向Yに対向する面である。また、電極組立体12の積層方向X及び幅方向Yに直交する方向を高さ方向Zとし、高さ方向Zにおいて、正極集電タブ28及び負極集電タブ29の存在する側(側面12e側)を上側、側面12f側を下側とする。また、電極組立体12は、側面12cと側面12eとの境界に位置する角部12gと、側面12dと側面12eとの境界に位置する角部12hとを有する。
【0022】
電極組立体12は絶縁シートとしての絶縁フィルム40で覆われている。絶縁フィルム40は、電極組立体12を金属製のケース11と絶縁するための絶縁性シートであり、例えば、ポリエチレン(PE)製である。絶縁フィルム40は、1枚の絶縁フィルム40を折り畳み、かつ溶着して袋状に形成されている。
【0023】
ここで、溶着する前の絶縁フィルム40について説明する。
図4(a)及び図5(a)に示すように、絶縁フィルム40は、電極組立体12の表面12aより大きい矩形状の第1領域40aと、電極組立体12の表面12bより大きい矩形状の第2領域40bと、電極組立体12の側面12fより大きい矩形状の第3領域40cとを有する。第1領域40aは、電極組立体12の表面12aの全面を覆う領域であり、第2領域40bは、電極組立体12の表面12bの全面を覆う領域であり、第3領域40cは、電極組立体12の側面12fの全面を覆う領域である。
【0024】
第1領域40aは、電極組立体12の表面12aからはみ出したはみ出し部41を有する。はみ出し部41は、電極組立体12の表面12aから高さ方向Z上側にはみ出した第1の部位としての第1部位51と、電極組立体12の表面12aから幅方向Y一方にはみ出した第2の部位としての第2部位52と、電極組立体12の表面12aから幅方向Y他方にはみ出した第2の部位としての第3部位53とを有する。つまり、第2部位52及び第3部位53のはみ出し方向は、幅方向Y外側へ向かう方向である。
【0025】
電極組立体12の側面12eを通過し、かつ幅方向Yに延びる面を第1仮想面12iとし、側面12cを通過し、かつ高さ方向Zに延びる面を第2仮想面12jとし、側面12dを通過し、かつ高さ方向Zに延びる面を第3仮想面12kとする(図4(a)参照)。
【0026】
はみ出し部41は、第1仮想面12iから高さ方向Z上側にはみ出し、かつ第2仮想面12jから幅方向Y一方にはみ出した第3の部位としての第4部位54を有する。第4部位54は、第1部位51から幅方向Y一方に延び、かつ第2部位52から高さ方向Z上側に延びる部分である。第4部位54は、幅方向Yにおいて第1部位51と隣接し、高さ方向Zにおいて第2部位52と隣接している。第4部位54は、電極組立体12の表面12aから幅方向Y一方かつ高さ方向Z上側にはみ出している。
【0027】
はみ出し部41は、第1仮想面12iから高さ方向Z上側にはみ出し、かつ第3仮想面12kから幅方向Y他方にはみ出した第3の部位としての第5部位55を有する。第5部位55は、第1部位51から幅方向Y他方に延び、かつ第3部位53から高さ方向Z上側に延びる部分である。第5部位55は、幅方向Yにおいて第1部位51と隣接し、高さ方向Zにおいて第3部位53と隣接している。第5部位55は、電極組立体12の表面12aから幅方向Y他方かつ高さ方向Z上側にはみ出した部分である。
【0028】
第2領域40bは、電極組立体12の表面12bからはみ出したはみ出し部42を有する。はみ出し部42は、電極組立体12の表面12bから高さ方向Z上側にはみ出した第1の部位としての第1部位61と、電極組立体12の表面12bから幅方向Y一方にはみ出した第2の部位としての第2部位62と、電極組立体12の表面12bから幅方向Y他方にはみ出した第2の部位としての第3部位63とを有する。つまり、第2部位62及び第3部位63のはみ出し方向は、幅方向Y外側へ向かう方向である。
【0029】
はみ出し部42は、第1仮想面12iから高さ方向Z上側にはみ出し、かつ第2仮想面12jから幅方向Y一方にはみ出した第3の部位としての第4部位64を有する。第4部位64は、第1部位61から幅方向Y一方に延び、かつ第2部位62から高さ方向Z上側に延びる部分である。第4部位64は、幅方向Yにおいて第1部位61と隣接し、高さ方向Zにおいて第2部位62と隣接している。第4部位64は、電極組立体12の表面12bから幅方向Y一方かつ高さ方向Z上側にはみ出している。
【0030】
はみ出し部42は、第1仮想面12iから高さ方向Z上側にはみ出し、かつ第3仮想面12kから幅方向Y他方にはみ出した第3の部位としての第5部位65を有する。第5部位65は、第1部位61から幅方向Y他方に延び、かつ第3部位63から高さ方向Z上側に延びる部分である。第5部位65は、幅方向Yにおいて第1部位61と隣接し、高さ方向Zにおいて第3部位63と隣接している。第5部位65は、電極組立体12の表面12bから幅方向Y他方かつ高さ方向Z上側にはみ出している。
【0031】
第3領域40cは、電極組立体12の側面12fからはみ出したはみ出し部43を有する。はみ出し部43は、電極組立体12の側面12fから幅方向Y一方にはみ出した第1部位71と、電極組立体12の側面12fから幅方向Y他方にはみ出した第2部位72とを有する。
【0032】
電極組立体12の表面12a,12bからの高さ方向Zへの第1部位51,61のはみ出し寸法は、正極集電タブ28及び負極集電タブ29の高さ方向Zの寸法よりも短い。電極組立体12の表面12a,12bからの幅方向Yへの各部位52,53,62,63のはみ出し寸法は、電極組立体12の積層方向Xの寸法より短い。また、電極組立体12の表面12a,12bからの高さ方向Zへの第4部位54,64のはみ出し寸法は、第1部位51,61のはみ出し寸法と等しく、第5部位55,65のはみ出し寸法は、第1部位51,61のはみ出し寸法と等しい。電極組立体12の表面12a,12bからの幅方向Yへの第4部位54,64のはみ出し寸法は、第2部位52,62のはみ出し寸法と等しく、第5部位55,65のはみ出し寸法は、第3部位53,63のはみ出し寸法と等しい。
【0033】
次に、電極組立体12を覆った絶縁フィルム40について説明する。
図1及び図5(d)に示すように、絶縁フィルム40は、電極組立体12の側面12cを覆う覆部81を有する。覆部81は、はみ出し部41の第2部位52の根元部分と、はみ出し部42の第2部位62の根元部分とから構成されている。また、絶縁フィルム40は、覆部81よりも突出した重合部82を有する。重合部82は、はみ出し部41の第2部位52及び第4部位54と、はみ出し部42の第2部位62及び第4部位64とから構成されている。重合部82は、第4部位54,64の先端部分から構成された第1重合部82aと、第2部位52,62の先端部分から構成された第2重合部82bとを有する。
【0034】
絶縁フィルム40は、はみ出し部41とはみ出し部42とを熱溶着して接合した接合部としての溶着部83を有する。溶着部83は、電極組立体12の積層方向X中央に位置する。溶着部83は、第4部位54,64同士を溶着した第1溶着部83aと、第2部位52,62の先端部分同士を溶着した第2溶着部83bとを有する。第1溶着部83aと第2溶着部83bの境界は、電極組立体12の角部12gの近傍にあり、第1溶着部83aと第2溶着部83bとは角部12gで連続している。本実施形態の第1溶着部83aは、高さ方向Zにおいて電極組立体12の側面12eよりも上側に位置するとともに、正極集電タブ28と幅方向Yに並んでいる。第1溶着部83aは、角部12gから正極集電タブ28に向けて斜め上方へ直線状に延びる。第2溶着部83bは、電極組立体12の側面12c近傍に位置する。絶縁フィルム40は、高さ方向Zにおいて電極組立体12の側面12eよりも上側に位置する規制部87を有する。規制部87は、第1溶着部83aと、第4部位54,64の一部(第1溶着部83a周辺の部分)とから構成されている。
【0035】
図4(d)及び図5(d)に示すように、絶縁フィルム40は、電極組立体12の側面12dを覆う覆部84を有する。覆部84は、はみ出し部41の第3部位53の根元部分と、はみ出し部42の第3部位63の根元部分とから構成されている。また、絶縁フィルム40は、覆部84よりも突出した重合部85を有する。重合部85は、はみ出し部41の第3部位53及び第5部位55と、はみ出し部42の第3部位63及び第5部位65とから構成されている。重合部85は、第5部位55,65から構成された第1重合部85aと、第3部位53,63の先端部分から構成された第2重合部85bとを有する。
【0036】
絶縁フィルム40は、はみ出し部41とはみ出し部42とを熱溶着して接合した接合部としての溶着部86を有する。溶着部86は、電極組立体12の積層方向X中央に位置する。溶着部86は、第5部位55,65同士を溶着した第1溶着部86aと、第3部位53,63の先端部分同士を溶着した第2溶着部86bとを有する。第1溶着部86aと第2溶着部86bの境界は、電極組立体12の角部12hの近傍にあり、第1溶着部86aと第2溶着部86bとは角部12hで連続している。本実施形態の第1溶着部86aは、高さ方向Zにおいて電極組立体12の側面12eよりも上側に位置するとともに、負極集電タブ29と幅方向Yに並んでいる。第1溶着部86aは、角部12hから負極集電タブ29に向けて斜め上方へ直線状に延びる。第2溶着部86bは、電極組立体12の側面12d近傍に位置する。絶縁フィルム40は、高さ方向Zにおいて電極組立体12の側面12eよりも上側に位置する規制部88を有する。規制部88は、第1溶着部86aと、第5部位55,65の一部(第1溶着部86a周辺の部分)とから構成されている。
【0037】
また、本実施形態の絶縁フィルム40では、はみ出し部43の第1部位71の積層方向X一方の部分と積層方向X他方の部分とが熱溶着されて接合されている。はみ出し部43の第2部位72の積層方向X一方の部分と積層方向X他方の部分とが熱溶着されて接合されている。
【0038】
はみ出し部41,42の第1部位51,61の幅方向Y中央部分は、積層方向Xで互いに離間している。このように絶縁フィルム40は、電極組立体12の側面12e側に開口部40dを有するように電極組立体12を覆っている。また、電極組立体12の側面12eにおいて、幅方向Yの両端側は、規制部87,88によって上側から覆われている。よって、開口部40dは、電極組立体12の側面12eよりも狭い。絶縁フィルム40によって覆われた電極組立体12は、本体部材13の開口部13aから挿入されて、ケース11内に収容される。なお、図示を省略しているが、電極組立体12は、熱溶着されたはみ出し部43の第1部位71及び第2部位72や重合部82,85が電極組立体12の側面12c,12dに沿うように折りたたまれた状態でケース11内に収容される。
【0039】
次に、絶縁フィルム40によって電極組立体12を覆う手順を詳述する。
まず、図4(a)及び図5(a)に示すように、U字状に折り曲げられた絶縁フィルム40の間に電極組立体12を配置する。このとき、絶縁フィルム40の第1領域40aを電極組立体12の表面12aと対向させ、絶縁フィルム40の第2領域40bを電極組立体12の表面12bと対向させ、絶縁フィルム40の第3領域40cを電極組立体12の側面12fと対向させる。
【0040】
また、電極組立体12を絶縁フィルム40の幅方向Y中央に配置することで、第1〜第3領域40a〜40cのはみ出し部41〜43は電極組立体12からはみ出した状態となる。はみ出し部41とはみ出し部43とは、積層方向Xに対をなす。
【0041】
その後、図4(b)及び図5(b)に示すように、クランプ91を用いて、はみ出し部41の第4部位54とはみ出し部42の第4部位64とをまとめて保持し、幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に引っ張る。同様に、クランプ92を用いて、はみ出し部41の第2部位52とはみ出し部42の第2部位62とをまとめて保持し、幅方向Y外側に引っ張る。つまり、はみ出し部41,42を引っ張る方向は、幅方向Y外側への方向を含む方向である。また、第4部位54,64を引っ張る引っ張り力F1を、第2部位52,62を引っ張る引っ張り力F2より大きくする。なお、図4(b)では、クランプ91,92の図示を省略している。
【0042】
これにより、はみ出し部41,42の第4部位54,64は、幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に向かって引っ張られた状態となる。また、第4部位54,64に加えて第4部位54,64近傍の第1部位51,61も幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に向かって引っ張られた状態となる。第2部位52,62は、幅方向Y外側に向かって引っ張られた状態となる。また、第1部位51,61及び第4部位54,64が引っ張られて延伸する長さは、第2部位52,62が引っ張られて延伸する長さよりも長い。
【0043】
また、クランプ93を用いて、はみ出し部41の第5部位55とはみ出し部42の第5部位65とをまとめて保持し、幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に引っ張る。同様に、クランプ94を用いて、はみ出し部41の第3部位53とはみ出し部42の第3部位63とをまとめて保持し、幅方向Y外側に引っ張る。つまり、はみ出し部41,42を引っ張る方向は、幅方向Y外側への方向を含む方向である。また、第5部位55,65を引っ張る引っ張り力F3を、第3部位53,63を引っ張る引っ張り力F4より大きくする。なお、図4(b)では、クランプ93,94の図示を省略している。
【0044】
これにより、はみ出し部41,42の第5部位55,65は、幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に向かって引っ張られた状態となる。また、第5部位55,65に加えて第5部位55,65近傍の第1部位51,61も幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に向かって引っ張られた状態となる。第3部位53,63は、幅方向Y外側に向かって引っ張られた状態となる。また、第1部位51,61及び第5部位55,65が引っ張られて延伸する長さは、第3部位53,63が引っ張られて延伸する長さよりも長い。
【0045】
図5(b)に示すように、一対のはみ出し部41,42の第2部位52,62及び第4部位54,64の両側には、積層方向Xに対をなすヒーター95,96がそれぞれ配置されている。一対のはみ出し部41,42の第3部位53,63及び第5部位55,65の両側には、積層方向Xに対をなすヒーター97,98がそれぞれ配置されている。ヒーター95〜98は、高さ方向Zに直線状をなし、電極組立体12の側面12c,12d近傍の位置にて積層方向Xに移動可能である。各ヒーター95〜98の電源はオフ状態である。なお、図4(c)では、ヒーター95〜98の図示を省略している。
【0046】
次に、図4(c)及び図5(c)に示すように、一対のはみ出し部41,42の第2部位52,62及び第4部位54,64を引っ張った状態で、一方のヒーター95を積層方向X中央まで移動させる。一方のヒーター95は、はみ出し部41の第2部位52及び第4部位54に接触する。これにより、第2部位52の根元部分は、電極組立体12の側面12cに沿うように折り曲げられる。また、一方のヒーター95の移動と同時に、他方のヒーター96を積層方向X中央まで移動させる。他方のヒーター96は、はみ出し部42の第2部位62及び第4部位64に接触する。これにより、第2部位62の根元部分は、電極組立体12の側面12cに沿うように折り曲げられる。
【0047】
各ヒーター95,96が積層方向X中央に達すると、両ヒーター95,96は、一対のはみ出し部41,42の第2部位52,62及び第4部位54,64を介して対向する。そして、第4部位54,64は、積層方向Xに重なり第1重合部82aとなる。また、電極組立体12の側面12cを覆う第2部位52,62の根元部分によって覆部81が形成される。側面12cを覆うことなく余剰となる第2部位52,62の先端部分は、側面12cから離れるように折り曲げられて重なり第2重合部82bとなる。この後、両ヒーター95,96の電源をオンにする。そして、高温状態となった各ヒーター95,96を第2部位52,62の先端部分及び第4部位54,64の根元部分に押し当てることで入熱し、はみ出し部41,42を熱溶着して接合する。これにより、第4部位54,64には第1溶着部83aが形成され、第2部位52,62の先端部分には第2溶着部83bが形成される。また、本実施形態では、はみ出し部41,42を熱溶着する際に、はみ出し部43の第1部位71の熱溶着も行う。
【0048】
同様に、一対のはみ出し部41,42の第3部位53,63及び第5部位55,65を引っ張った状態で、一方のヒーター97を積層方向X中央まで移動させる。一方のヒーター97は、はみ出し部41の第3部位53及び第5部位55に接触する。これにより、第3部位53の根元部分は、電極組立体12の側面12dに沿うように折り曲げられる。また、一方のヒーター97の移動と同時に、他方のヒーター98を積層方向X中央まで移動させる。他方のヒーター98は、はみ出し部42の第3部位63及び第5部位65に接触する。これにより、第3部位63の根元部分は、電極組立体12の側面12dに沿うように折り曲げられる。
【0049】
各ヒーター97,98が積層方向X中央に達すると、両ヒーター97,98は、一対のはみ出し部41,42の第3部位53,63及び第5部位55,65を介して対向する。そして、第5部位55,65は、積層方向Xに重なり第1重合部85aとなる。また、電極組立体12の側面12dを覆う第3部位53,63の根元部分によって覆部84が形成される。側面12dを覆うことなく余剰となる第3部位53,63の先端部分は、側面12dから離れるように折り曲げられて重なり第2重合部85bとなる。この後、両ヒーター97,98の電源をオンにする。そして、高温状態となった各ヒーター97,98を第3部位53,63の先端部分及び第5部位55,65に押し当てることで入熱し、はみ出し部41,42を熱溶着して接合する。これにより、第5部位55,65には第1溶着部86aが形成され、第3部位53,63の先端部分には第2溶着部86bが形成される。また、本実施形態では、はみ出し部41,42を熱溶着する際に、はみ出し部43の第2部位72の熱溶着も行う。
【0050】
図4(d)及び図5(d)に示すように、溶着部83,86が形成されると、絶縁フィルム40は、電極組立体12の側面12e側に開口部40dを有する有底袋状となる。その後、クランプによるはみ出し部41,42の引っ張りを終了する。
【0051】
次に、本実施形態の作用について説明する。
図4(d)及び図5(d)に示すように、はみ出し部41,42の引っ張りを終了すると、第1部位51,61及び第4部位54,64には、引っ張り力F1の方向と反対方向である幅方向Y内側かつ高さ方向Z上側に向かう復元力(反力)が発生する。この復元力により、第1溶着部83a及び第1溶着部83a周辺の第4部位54,64は、高さ方向Zにおいて電極組立体12の側面12eの上側(外側)に位置する規制部87となる。
【0052】
同様に、第1部位51,61及び第5部位55,65には、引っ張り力F3の方向と反対方向である幅方向Y内側かつ高さ方向Z上側に向かう復元力(反力)が発生する。この復元力により、第1溶着部86a及び第1溶着部86a周辺の第5部位55,65は、高さ方向Zにおいて電極組立体12の側面12eの上側(外側)に位置する規制部88となる。
【0053】
次に、本実施形態の作用及び効果を記載する。
(1)絶縁フィルム40によって電極組立体12を覆う工程において、溶着部83,86の形成後にはみ出し部41,42の引っ張りを終了すると、第1部位51,61及び第4部位54,64には、引っ張り力F1の方向と反対方向である幅方向Y内側かつ高さ方向Z上側に向かう復元力(反力)が発生する。この復元力により、第4部位54,64を溶着した第1溶着部83aを、電極組立体12の側面12eの上側(外側)に位置させることができる。また、第1溶着部83a及び第1溶着部83a周辺の第4部位54,64は、規制部87となる。電極組立体12の正極電極20及び負極電極21は、この規制部87によって、高さ方向Z上側へのずれを規制され、高さ方向Z上側への正極電極20及び負極電極21のずれを抑制できる。
【0054】
また、第1部位51,61及び第5部位55,65には、引っ張り力F3の方向と反対方向である幅方向Y内側かつ高さ方向Z上側に向かう復元力(反力)が発生する。この復元力により、第5部位55,65を溶着した第1溶着部86aは、電極組立体12の側面12eの上側(外側)に位置する規制部88となる。電極組立体12は、この規制部88によって、高さ方向Z上側へのずれを規制され、層状構造の崩れが抑制される。
【0055】
したがって、絶縁フィルム40の溶着の仕方だけで、電極組立体12を拘束する工程と、絶縁フィルム40によって電極組立体12を覆う工程とを同時に行うことができ、二次電池10の生産性を向上させることができる。
【0056】
(2)第2部位52,62及び第3部位53,63を幅方向Y外側に引っ張りながら一対のはみ出し部41,42を熱溶着するため、第2部位52,62及び第3部位53,63に積層方向Xの張力がかかる。第2部位52,62及び第3部位53,63の張力は、電極組立体12を積層方向Xに拘束する拘束力となる。よって、電極組立体12の高さ方向Z上側へのずれだけでなく、積層方向Xへのずれも抑制でき、層状構造の崩れがより抑制される。
【0057】
(3)絶縁フィルム40は、幅方向Y両側に規制部87,88を有する。よって、絶縁フィルム40が幅方向Y片側にのみ規制部を有する場合と比較して、電極組立体12の高さ方向Z上側へのずれをより規制できる。
【0058】
(4)第1溶着部83a,86a及び第2溶着部83b,86bをまとめて形成するため、別々に形成する場合と比較して、ヒーター95〜98の個数を減らすことができる。
(5)第1溶着部83a,86a及び第2溶着部83b,86bを直線状に形成するため、ヒーター95〜98の構成を簡素化することができる。
【0059】
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 電極組立体12は、巻回型の電極組立体であってもよい。
○ 正極電極20の正極活物質層23は、正極金属箔22の両面に形成されたが、片面のみに形成されてもよい。負極電極21の負極活物質層25は、負極金属箔24の両面に形成されたが、片面のみに形成されてもよい。
【0060】
○ 複数枚の絶縁フィルム40によって電極組立体12を覆う構成としてもよい。
○ 絶縁フィルム40の形状等に応じて、溶着部83,86を設ける面を側面12c及び側面12dの何れか一方のみにしてもよい。
【0061】
○ はみ出し部41,42の寸法は、溶着部83,86の形成が可能な範囲で変更してもよい。ただし、二次電池10の大型化を抑制するという観点では、重合部82,85を折り曲げた際に電極組立体12の積層方向Xの端面より外側にはみ出さない程度の寸法にするのが好ましい。
【0062】
○ 電極組立体12の表面12a,12bからの高さ方向Zへの第4部位54,64のはみ出し寸法を、第1部位51,61のはみ出し寸法より大きく又は小さくしてもよい。同様に、電極組立体12の表面12a,12bからの高さ方向Zへの第5部位55,65のはみ出し寸法を、第1部位51,61のはみ出し寸法より大きく又は小さくしてもよい。
【0063】
また、電極組立体12の表面12a,12bからの幅方向Yへの第4部位54,64のはみ出し寸法を、第2部位52,62のはみ出し寸法より大きく又は小さくしてもよい。同様に、電極組立体12の表面12a,12bからの幅方向Yへの第5部位55,65のはみ出し寸法を、第3部位53,63のはみ出し寸法より大きく又は小さくしてもよい。
【0064】
○ 側面12eを挟む面を側面12c,12dとしてもよい。この場合、はみ出し部41,42は、電極組立体12の側面12c,12dから高さ方向Z上側にはみ出した第1部位51,61と、電極組立体12の側面12c,12dから積層方向X一方にはみ出した第2部位52,62と、電極組立体12の側面12c,12dから積層方向X他方にはみ出した第3部位53,63とから構成される。
【0065】
○ 正極集電タブ28及び負極集電タブ29は、電極組立体12の側面12eに設けられていたが、側面12c,12d,12fに設けてもよい。この場合、正極集電タブ28及び負極集電タブ29が設けられた側面に開口部40dを有するように、絶縁フィルム40で電極組立体12を覆い、溶着部83,86を形成する。なお、第1溶着部83a,86aが、正極集電タブ28及び負極集電タブ29の突出方向において、正極集電タブ28及び負極集電タブ29が設けられた側面を覆うように形成する。
【0066】
○ はみ出し部41,42を引っ張るための装置は、クランプ91〜94に限定されない。
○ 積層方向X中央からずれた位置ではみ出し部41,42を引っ張ってもよい。
【0067】
○ 上記実施形態では、第4部位54,64の引っ張り力F1を第2部位52,62の引っ張り力F2よりも大きくしていたが、引っ張り力F1,F2を同じ大きさにしてもよい。この場合、第4部位54,64だけでなく第1部位51,61も引っ張られるように引っ張り力F1の大きさを設定する。また、第5部位55,65の引っ張り力F3を第3部位53,63の引っ張り力F4よりも大きくしていたが、引っ張り力F3,F4を同じ大きさにしてもよい。この場合、第5部位55,65だけでなく第1部位51,61も引っ張られるように引っ張り力F3の大きさを設定する。
【0068】
○ 上記実施形態では、第2部位52,62、第3部位53,63、第4部位54,64、及び第5部位55,65を引っ張っていたが、第4部位54,64及び第5部位55,65のみを引っ張ってもよい。
【0069】
○ 上記実施形態では、第4部位54,64を幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に引っ張っていたが、第2部位52,62のはみ出し方向としての幅方向Y外側のみに引っ張ってもよい。つまり、第4部位54,64を引っ張る方向は、第2部位52,62のはみ出し方向を含む方向であれば適宜変更してよい。
【0070】
また、第5部位55,65を幅方向Y外側かつ高さ方向Z下側に引っ張っていたが、第3部位53,63のはみ出し方向としての幅方向Y外側のみに引っ張ってもよい。つまり、第5部位55,65を引っ張る方向は、第3部位53,63のはみ出し方向を含む方向であれば適宜変更してよい。
【0071】
○ 上記実施形態では、はみ出し部41の第4部位54とはみ出し部42の第4部位64とをまとめて引っ張り、はみ出し部41の第2部位52とはみ出し部42の第2部位62とをまとめて引っ張っていたが、それぞれ別々に引っ張ってもよい。また、はみ出し部41の第5部位55とはみ出し部42の第5部位65とをまとめて引っ張り、はみ出し部41の第3部位53とはみ出し部42の第3部位63とをまとめて引っ張っていたが、それぞれ別々に引っ張ってもよい。
【0072】
○ 上記実施形態では、第1溶着部83a,86aは、第4部位54,64及び第5部位55,65において電極組立体12の側面12c,12d近傍に形成されていたが、第1溶着部83a,86aを形成する範囲は、第4部位54,64及び第5部位55,65において電極組立体12の側面12c,12d近傍を含めば適宜変更してもよい。また、第2溶着部83b,86bは、第2部位52,62及び第3部位53,63において電極組立体12の側面12c,12d近傍に形成されていたが、第2溶着部83b,86bを形成する範囲は、第2部位52,62及び第3部位53,63において電極組立体12の側面12c,12d近傍を含めば適宜変更してもよい。
【0073】
○ 積層方向X中央からずれた位置で溶着部83,86を形成してもよい。
○ 第1溶着部83a,86aと、第2溶着部83b,86bとは、不連続であってもよい。この場合、第1溶着部83a,86aを形成するヒーターと、第2溶着部83b,86bを形成するヒーターとは、別のヒーターであってもよい。
【0074】
○ 上記実施形態では、第1溶着部83aを第4部位54,64の高さ方向Z全体に形成したが、部分的に形成してもよい。第2溶着部83bを第2部位52,62の高さ方向Z全体に形成したが、部分的に形成してもよい。
【0075】
また、第1溶着部86aを第5部位55,65の高さ方向Z全体に形成したが、部分的に形成してもよい。第2溶着部86bを第3部位53,63の高さ方向Z全体に形成したが、部分的に形成してもよい。
【0076】
○ 絶縁フィルム40の材料は、ポリエチレン(PE)に限定されず、延伸性を有する他の材料でもよい。
○ 溶着部83,86を形成するための方法は、ヒーター95〜98による熱溶着でなく超音波溶着などの他の溶着方法であってもよい。
【0077】
○ はみ出し部41,42,43を接合するための方法は、溶着に限定されず、接着剤による接合や、絶縁材料製のリベットやホッチキスなどを用いたかしめ接合であってもよい。
【0078】
○ 重合部82,85の処理方法として、上記実施形態では重合部82,85を折りたたむ方法を挙げたが、溶着部83,86よりも幅方向Y外側の位置で、重合部82,85を切断して取り除いてもよい。
【0079】
○ 蓄電装置は、例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用可能である。
○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池でもよいし、他の二次電池であってもよい。要は、正極用の活物質と負極用の活物質との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
【0080】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)蓄電装置は二次電池であることを特徴とする蓄電装置。
【符号の説明】
【0081】
10…蓄電装置としての二次電池、11…ケース、12…電極組立体、28…タブとしての正極集電タブ、29…タブとしての負極集電タブ、12c,12d…面としての側面、12e…タブ突出面としての側面、41,42…はみ出し部、51,61…第1の部位としての第1部位、52,62…第2の部位としての第2部位、53,63…第2の部位としての第3部位、54,64…3の部位としての第4部位、64,65…第3の部位としての第5部位、83,86…接合部としての溶着部、87,88…規制部、X…積層方向。
図1
図2
図3
図4
図5