技術分野
車両の重量を測定する装置、特に自動車の懸架装置に組込み過積載を検出する車両の重量測定装置に関するものである。
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
このような荷重測定装置は、通常、大きく分けて2つの機能ブロックから構成されている。
1つ目の機能ブロックは、測定流体(作動油)を充填した油圧室(油室)と、油室の一部を押圧変形可能に構成するダイアフラムと、油室と連通して備えられ、ダイアフラムの押圧による油室の圧力変化を検出する圧力センサからなる車両に固定される荷重検出部である。
2つ目の機能ブロックは、スプリングの弾発力などにより、荷重に従って移動して前記ダイアフラムを押圧するピストン部である。
また、この荷重検出部のダイアフラムや圧力センサは、車両後輪用の懸架装置に組み込まれる場合にはボトムプレートに取り付けられ、車両前輪用の懸架装置に組み込まれる場合には、取付部(トッププレート)に取り付けられる。
この場合、圧力センサのボトムプレート(または取付部)への取り付け構造としては、測定流体の漏れを封止でき、また圧力センサそのものを固定できるようにするため、テーパネジなどのネジを用いた密封構造が用いられる。このようなネジを用いた密封構造は製作が容易なので液体を封止する目的で広く一般的に用いられているものである。
ところが、上述のようなネジを用いた密封構造では、圧力センサを固定締結する際に、ネジの作用によって圧力センサが軸方向に進むため、圧力センサは測定流体を押し退けるようにして固定締結される。測定流体は、圧力センサ固定前の油室では大気圧と平衡の状態にあるが、圧力センサの固定により、測定流体が油室の容積に対して過剰となり、油室内の圧力を上昇させる結果となる。
一般に測定流体は圧縮性がないか、非常に小さいため、ネジ込みによる圧力センサの進み量が非常に小さくても、油室内の圧力に大きな影響を与える。
また、圧力センサを同一の締結トルクで固定締結した場合であっても、ネジの加工精度によっては、ネジ込みによる圧力センサの進み量には個体差があるため、油室内の圧力上昇の程度にも個体差が生じる。
このように、ネジ締め付けに伴う油室内の圧力の上昇を一定に管理するのは非常に困難である。
荷重測定装置が受けた荷重は、例えば、ピストンからパッドを介してダイアフラムに伝えられる。ダイアフラムに伝えられた荷重はダイアフラムを変形させ、ダイアフラムとトッププレート(後輪の場合はボトムプレート)で囲まれた油室内の圧力を上昇させる。ピストンがパッドを介してダイアフラムに伝えた荷重は、主として測定流体圧力で支持されている。ダイアフラム自身の剛性も荷重の一部を支えるが、ダイアフラムは薄く柔軟であるから、その割合は小さい。
このような場合において、油室内の測定流体(作動油)の温度が変わってしまうと、油室内の測定流体(作動油)の体積が変化してしまうことがある。すると、センサの荷重=出力電圧特性が、常温(23℃)の検定状態と比較して、同じ荷重を与えた場合でも、高温では荷重が大きい側、低温では荷重が小さい側に出力信号が偏移してしまうことがある。
図17は、温度変化による荷重(kN)と過積載検出センサ出力電圧(V)との関係の比較を示し、図中、〇印は常温、△印は高温、−印は低温を示す。
温度による影響を無視すると、外気環境によって荷重が変わってしまい、重量測定装置本来の目的を達成できなくなる虞もある。
本発明は従来技術の有するこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、圧力センサをネジによって固定する場合であっても、油室内の圧力を一定に管理可能な重量測定装置を提供することにある。また、油室内の作動油の温度変化によるセンサ出力電圧の偏移を防止することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
このような目的を達成するために、第一の本発明は、スプリングの弾発力により移動する移動体と、
前記移動体の移動により、押圧変形可能なダイアフラムと、
所定の測定流体を充填し、前記ダイアフラムの押圧により内部圧力が変化可能な油室と、
前記油室内の圧力変化を検出し得る圧力センサと、
前記ダイアフラムの外径寄りの面部を密閉固定する環状のカラーと、
を備えたことを特徴とする車両の重量測・・・ 続きを
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【発明の効果】
本発明によれば、圧力センサをネジによって固定する場合であっても、油室内の圧力を一定に管理可能な重量測定装置を提供することができる。また、本発明によれば、油室内の作動油の温度変化が検出可能な重量測定装置を提供することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明の車両の重量測定装置の第一実施形態として、後輪用の重量測定装置の正面図を示す。
【図2】 本実施形態における車両の重量測定装置の一実施形態を示し、図1のA−A線による縦断側面図である。
【図3】 図2の符号Bで示す領域の拡大図である。
【図4】 図2の符号Bで示す領域の拡大図であって、油排出孔部を封鎖する封鎖部の他の実施形態を示す。
【図5】 本実施形態における車両の重量測定装置をトレーリングアーム式の懸架装置に適用した場合を示す概略斜視図である。
【図6】 本発明の車両の重量測定装置の第二実施形態として、前輪用の重量測定装置の正面図を示す。
【図7】 本実施形態における車両の重量測定装置の一実施形態を示し、図6のA−A線による縦断側面図である。
【図8】 図7の符号Bで示す領域の拡大図である。
【図9】 本発明の車両の重量測定装置の第三実施形態として、後輪用の重量測定装置の正面図を示す。
【図10】 図9のA−A線による縦断側面図である。
【図11】 図10の符号Bで示す領域の拡大図である。
【図12】 本発明の車両の重量測定装置の第四実施形態として、後輪用の重量測定装置の正面図を示す。
【図13】 図12のA−A線による縦断側面図である。
【図14】 第四実施形態の重量測定装置の斜視図である。
【図15】 本発明の車両の重量測定装置の第五実施形態として、前輪用の重量測定装置の正面図を示す。
【図16】 図15のA−A線による縦断側面図である。
【図17】 油室中の測定流体(作動油)の温度が変化した場合のセンサ出力電圧の偏移を示す説明図である。
1 懸架装置
2 アーム
5 コイルスプリング(スプリング)
100 車両の重量測定装置
200 ボトムプレート
203 ボトムプレートの下面
201 油室
202 溝部
202a 開口領域
220 カラー
300 ピストン
340 スプリングシート
400 圧力センサ
240 油排出孔部
242 封鎖部
R 測定流体(作動油)
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