特許第6794855号(P6794855)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6794855
(24)【登録日】2020年11月16日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】構造材
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/78 20060101AFI20201119BHJP
   A47B 96/06 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   E04B2/78
   A47B96/06 B
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-19174(P2017-19174)
(22)【出願日】2017年2月6日
(65)【公開番号】特開2018-127765(P2018-127765A)
(43)【公開日】2018年8月16日
【審査請求日】2019年2月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】出口 喜隆
(72)【発明者】
【氏名】島津 正樹
(72)【発明者】
【氏名】木下 幸也
(72)【発明者】
【氏名】鯰江 一也
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 実公平04−050247(JP,Y2)
【文献】 特開平04−039498(JP,A)
【文献】 特開平08−133443(JP,A)
【文献】 実開平04−129913(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0163958(US,A1)
【文献】 韓国登録実用新案第20−0407314(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/78
A47B 96/06
F16B 37/04
F16B 5/10
F16B 12/00−12/60
F16B 1/02
F16B 7/00− 7/22,12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の連結部材を収容する収容溝が軸方向に形成される構造材であって、
前記収容溝は、
前記連結部材が挿脱される開口部と、
前記開口部より奥部側に前記開口部と連続して幅広に形成され、前記連結部材を収容する中空部分である収容空間部と、
前記開口部の開口方向が上下方向となるように前記収容溝を配置した場合に前記収容溝の底部となる位置に形成され、前記連結部材を載置する載置部と、
前記収容溝の底部となる位置に形成される前記載置部より奥部側に、前記収容空間部及び前記載置部と連続して形成され、前記載置部に載置されている連結部材を前記載置部から移動させて保持する保持部と、
を備え、
前記載置部は、その幅方向の載置面の幅が、前記収容空間部を前記収容溝の軸方向に分割する正中線を超え、且つ連結部材の幅方向の半分以上の面が載置されるように形成され、
前記保持部は、前記開口部から挿入される連結部材を保持可能に形成され、
前記開口部の開口方向が上下方向となるように前記収容溝を配置した場合に前記収容溝の内部の側面を形成する部分であって前記収容空間部と前記保持部とが連続する部分には、前記保持部に連続して形成される前記載置部に載置されている連結部材が前記保持部に向けて水平方向に移動することを規制する規制部が設けられること
を特徴とする構造材。
【請求項2】
前記規制部は、前記載置部に載置される連結部材の一端面に面接触可能に構成されること
を特徴とする請求項1に記載の構造材。
【請求項3】
前記規制部は、前記載置部の載置面からの距離が、前記載置部に載置される連結部材の厚さより短くなるように設けられること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の構造材。
【請求項4】
前記保持部は、前記載置部の載置面に対して傾斜する凹状部分により構成されること
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構造材。
【請求項5】
前記保持部は、前記開口部に向けて開口する凹状部分により構成されること
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の構造材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棚、仕切り壁等のフレーム材に用いられ、平板状の連結部材を収容する収容溝が軸方向に形成される構造材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の構造材は、棚、仕切り壁等のフレーム材として用いられ、例えば、特許文献1に示すように、液晶ディスプレイ或いはプラズマディスプレイ等の生産設備において、局所クリーンの目的で用いられるクリーンブースを形成するため等に採用される仕切り壁に用いられる。
特許文献1の仕切り壁は、パネル体と、パネル体を支持する支持体と、パネル体を支持体に取り付ける取り付け装置と、から構成されている。支持体は、複数の支柱と、当該支柱の上部間と下部間とを連結する複数の梁材と、により枠状に形成される。支持体を構成する支柱及び梁材は、アルミニウムの押し出し成形により成形される断面形状が四角状の部材により構成され、その四方の外面側に溝(収容溝)が全長に亘って形成されている。支柱及び梁材に形成される溝には、取り付け装置を構成するプレート体(平板状の連結部材)が挿脱される。そして、溝に挿入されたプレート体と、支柱及び梁材の外側に配置される当接部材と、をボルト体により連結することで、パネル体が支持体に取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−263485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の仕切り壁においては、プレート体を溝内に収容した際に、プレート体が溝内で水平に保持されないため、プレート体へのボルト体の螺合(溝に対するプレート体の取り付け)を容易に行うことができないという問題があった。
また、図6に示すように、従来の構造材として、収容溝101の載置部102(底面)を水平に形成することで、平板状の連結部材を収容溝101内に収容した際に、連結部材を収容溝101内で水平に保持可能な構造材100がある。しかしながら、図6の構造材100では、連結部材を傾斜させて収容溝101の開口部103から挿入した場合に連結部材が開口部103に引っ掛かるため、連結部材を開口部103から挿入できず、連結部材を構造材100の一端から挿入してスライドさせる必要がある。同様に、連結部材を開口部103から取り外す場合にも連結部材が開口部103に引っ掛かるため、連結部材を開口部103から取り外せず、連結部材を構造材100の一端側へスライドさせて取り出す必要がある。そのため、収容溝101に対する連結部材の挿脱が煩雑になるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、平板状の連結部材が収容溝内で水平に保持されるとともに、収容溝に対する連結部材の挿脱及び取り付けが容易な構造材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、本発明の構造材は、平板状の連結部材を収容する収容溝が軸方向に形成される構造材であって、前記収容溝は、前記連結部材が挿脱される開口部と、前記開口部より奥部側に前記開口部と連続して幅広に形成され、前記連結部材を収容する中空部分である収容空間部と、前記開口部の開口方向が上下方向となるように前記収容溝を配置した場合に前記収容溝の底部となる位置に形成され、前記連結部材を載置する載置部と、前記収容溝の底部となる位置に形成される前記載置部より奥部側に、前記収容空間部及び前記載置部と連続して形成され、前記載置部に載置されている連結部材を前記載置部から移動させて保持する保持部と、を備え、前記載置部は、その幅方向の載置面の幅が、前記収容空間部を前記収容溝の軸方向に分割する正中線を超え、且つ連結部材の幅方向の半分以上の面が載置されるように形成され、前記保持部は、前記開口部から挿入される連結部材を保持可能に形成され、前記開口部の開口方向が上下方向となるように前記収容溝を配置した場合に前記収容溝の内部の側面を形成する部分であって前記収容空間部と前記保持部とが連続する部分には、前記保持部に連続して形成される前記載置部に載置されている連結部材が前記保持部に向けて水平方向に移動することを規制する規制部が設けられるものである。
上記構成では、平板状の連結部材を開口部から挿入し、保持部を介して載置部に移動させることで、連結部材を収容空間部に水平に収容する。収容空間部に収容される連結部材を、保持部を介して開口部から抜き出すことで、連結部材を収容空間部から取り出す。
【0008】
本発明の構造材は、上記構造材において、前記規制部は、前記載置部に載置される連結部材の一端面に面接触可能に構成されるものである。
上記構成では、規制部が載置部に載置される連結部材の一端面に面接触することで、連結部材の水平方向の移動が規制される。
【0009】
本発明の構造材は、上記構造材において、前記規制部は、前記載置部の載置面からの距離が、前記載置部に載置される連結部材の厚さより短くなるように設けられるものである。
上記構成では、載置部に載置される連結部材に近接した位置に規制部を設ける。
【0010】
本発明の構造材は、上記構造材において、前記保持部は、前記載置部の載置面に対して傾斜する凹状部分により構成されるものである。
上記構成では、連結部材が載置部の載置面に対して傾斜して保持される。
【0011】
本発明の構造材は、上記構造材において、前記保持部は、前記開口部に向けて開口する凹状部分により構成されるものである。
上記構成では、連結部材が開口部に向けて保持される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の構造材によれば、収容溝(収容空間部)内に収容される平板状の連結部材を水平に保持可能であるとともに、収容空間部より幅が狭い開口部から連結部材を挿脱することができる。ゆえに、収容溝に対する連結部材の挿脱及び取り付けを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(a)は、本発明に係る構造材に対してアングル材を取り付ける前の斜視図、(b)は、本発明に係る構造材に対してアングル材を取り付けた後の斜視図である。
図2】(a)は、本発明に係る第1実施例の構造材の斜視図、(b)は、本発明に係る第1実施例の構造材の平面図、(c)は、本発明に係る第1実施例の構造材の断面図である。
図3】(a)は、本発明に係る第2実施例の構造材の斜視図、(b)は、本発明に係る第2実施例の構造材の平面図、(c)は、本発明に係る第2実施例の構造材の断面図である。
図4】(a)は、本発明に係る第1実施例の構造材における収容溝の拡大側面図、(b)は、本発明に係る第2実施例の構造材における収容溝の拡大側面図である。
図5】本発明に係る第2実施例の構造材の収容溝に対する連結部材の挿脱方法を示す図である。
図6】従来の構造材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る構造材10(第1実施例)、構造材20(第2実施例)について説明する。
本発明に係る構造材10、20は、例えば、半導体製造工場等の工場内に設けられる収容棚(図示せず)の支柱及び梁材として用いられる。図2及び図3に示すように、構造材10、20は、アルミニウムの押し出し成形により成形され、その断面形状が四角状に形成される。
図1に示すように、例えば、構造材20には、L型のアングル材90が取り付けられる。アングル材90が構造材20に取り付けられる際には、平板状の連結部材91が構造材20の内部に挿入され、アングル材90を構造材20に当接させた状態で固定部材92をねじ込み、アングル材90を構造材20に固定する。
アングル材90を構造材10、20に取り付ける際に用いる連結部材91は平板状の連結部材であり、構造材10、20の内部に収容可能な平面視矩形状の部材により構成される。連結部材91は、その長手方向の両端部にねじ孔91Aが貫通して形成され、アングル材90を構造材10、20に取り付ける際に、固定部材92がねじ込まれる。
【0015】
次に、本発明の第1実施例に係る構造材10について説明する。
図2に示すように、構造材10は、その4面の外周面11のそれぞれに収容溝12が設けられている。収容溝12は、アングル材90を構造材10に取り付ける際に連結部材91を収容するための溝であり、構造材10の軸方向(長手方向)に沿って形成される。収容溝12は、構造材10の内部(軸心側)に向けて略凹部状に形成され、その凹部状の内部に連結部材91が収容される。
図2(c)及び図4(a)に示すように、収容溝12は、開口部13と、収容空間部14と、載置部15と、保持部16と、により構成されている。開口部13、収容空間部14、載置部15、保持部16は、構造材10の軸方向(長手方向)に沿って延設される。
【0016】
開口部13は、収容溝12に連結部材91を挿脱するための開口部分であり、構造材10の外周面11側に形成される。開口部13は、連結部材91の厚さAより長く、且つ収容溝12に連結部材91を挿脱可能な程度に連結部材91の幅方向の長さWより短く、構造材10の軸心方向(中心方向)に向けて開口されている。
収容空間部14は、収容溝12において連結部材91を収容する中空部分であり、開口部13より奥部側に開口部13と連続して幅広に形成される。収容空間部14は、その幅方向の長さが連結部材91の幅方向の長さWより長く形成され、その軸心方向(中心方向)の長さが連結部材91の厚さAより長く形成される。
載置部15は、連結部材91を載置する部分であり、収容溝12(収容空間部14)の底部に形成される。載置部15は、その幅方向の載置面15aの幅が、収容空間部14を収容溝12の軸方向に分割する正中線Sを超え、且つ連結部材91の幅方向の半分以上の面が載置されるように形成される。すなわち、収容空間部14の幅方向の一端側の側面14aから他端側に向けた収容溝12(収容空間部14)の底部の半分以上に載置部15の載置面15aが形成され、収容空間部14の幅方向の他端側であって載置面15aが形成される端部までの間に保持部16が形成される。
【0017】
保持部16は、連結部材91が収容溝12に挿脱される際に、連結部材91を保持する部分である。保持部16は、載置部15より奥部側に、収容空間部14及び載置部15と連続して形成され、且つ開口部13から挿入される連結部材91が開口部13に引っ掛かることなく保持されるように形成される。保持部16は、収容空間部14を収容溝12の軸方向に分割する正中線Sを中心として載置部15が設けられている収容空間部14の一方側(側面14a側)とは反対側の収容空間部14の他方側に、開口部13に向けて凹状に形成される。保持部16は、開口部13から連結部材91を挿入した際に、連結部材91全体が収容溝12内に収容されるように、載置部15から収容空間部14の外側方向に向けて凹んだ状態で設けられる。具体的には、図4(a)に示すように、保持部16は、正中線Sを中心とした収容空間部14の他方側の側面及び載置部15の他方側の一部分を収容空間部14の外側方向に向けて凹ませることにより形成される。保持部16は、載置部15の載置面15aに対して所定の角度で傾斜して形成される。すなわち、保持部16は、開口部13の開口方向(正中線Sの方向)に対して所定の角度を有して収容空間部14の外側方向に形成される。
【0018】
このように、構造材10は、載置部15より奥部側に、収容空間部14及び載置部15と連続して保持部16を形成することで、連結部材91が収容溝12に挿脱される際に、連結部材91が開口部13に引っ掛かることなく保持部16で保持されるため、連結部材91を開口部13から容易に挿脱させることができる。
【0019】
次に、本発明の第2実施例に係る構造材20について説明する。
図3に示すように、構造材20は、構造材10と同様に、アングル材90を構造材20に取り付ける際に連結部材91を収容するための収容溝22を有する。図3(c)及び図4(b)に示すように、収容溝22は、開口部23と、収容空間部24と、載置部25と、保持部26と、規制部27と、により構成されている。開口部23、収容空間部24、載置部25、保持部26、規制部27は、構造材20の軸方向(長手方向)に沿って延設される。
開口部23は、収容溝22に連結部材91を挿脱するための開口部分であり、構造材10の開口部13と同様に構成されている。
収容空間部24は、収容溝22において連結部材91を収容する中空部分であり、構造材10の収容空間部14と同様に構成されている。
載置部25は、連結部材91を載置する部分であり、構造材10の載置部15と同様に構成されている。
【0020】
保持部26は、連結部材91が収容溝22に挿脱される際に、連結部材91を保持する部分である。保持部26は、載置部25より奥部側に、収容空間部24及び載置部25と連続して形成され、且つ開口部23から挿入される連結部材91が開口部23に引っ掛かることなく保持されるように形成される。保持部26は、収容空間部24を収容溝22の軸方向に分割する正中線Sを中心として載置部25が設けられている収容空間部24の一方側(収容空間部24の側面24a側)とは反対側の収容空間部24の他方側(収容空間部24の側面24b側)に、開口部23に向けて凹状に形成される。保持部26は、開口部23から連結部材91を挿入した際に、連結部材91全体が収容溝22内に収容されるように、載置部25から収容空間部24の外側方向に向けて凹んだ状態で設けられる。具体的には、図4(b)に示すように、保持部26は、正中線Sを中心とした収容空間部24の他方側の側面24bの一部分及び載置部25の他方側の一部分を収容空間部24の外側方向に向けて凹ませることにより形成される。すなわち、第1実施例の構造材10の保持部16は、収容空間部14の他方の側面全体を凹ませて形成されるのに対し、第2実施例の構造材20の保持部26は、収容空間部24の他方の側面24bの一部を凹ませて形成される。保持部26は、載置部25の載置面25aに対して所定の角度で傾斜して形成される。すなわち、保持部26は、開口部23の開口方向(正中線Sの方向)に対して所定の角度を有して収容空間部24の外側方向に形成される。
【0021】
図4(b)に示すように、規制部27は、載置部25に載置されている連結部材91の水平方向への移動を規制する部分である。すなわち、規制部27は、連結部材91の保持部26への移動を規制する部分である。規制部27は、収容空間部24と保持部26とが連続する部分に設けられる。具体的には、規制部27は、収容空間部24の他方側の側面24bに設けられる。規制部27は、載置部25に載置される連結部材91の一端面91aに面接触することにより、連結部材91の水平方向への移動を規制する。規制部27は、載置部25の載置面25aからの距離が、載置部25に載置される連結部材91の厚さAより短くなるように設けられる。具体的には、収容空間部24と保持部26とが連続する部分(収容空間部24の他方側の側面24bの保持部26側の端部)から載置部25の載置面25aまでの距離Hが、連結部材91の厚さAより短くなるように、収容空間部24の他方側の側面24bが形成され、その側面24bの保持部26側に規制部27が設けられる。
【0022】
このように、構造材20は、載置部25より奥部側に、収容空間部24及び載置部25と連続して保持部26を形成することで、連結部材91が収容溝22に挿脱される際に、連結部材91が開口部23に引っ掛かることなく保持部26で保持されるため、連結部材91を開口部23から容易に挿脱させることができる。さらに、構造材20は、収容空間部24と保持部26とが連続する部分(収容空間部24の他方側の側面24bの保持部26側の端部)に規制部27を形成することで、載置部25に載置されている連結部材91の水平方向への移動が規制されるため、収容溝22(収容空間部24)内に収容される連結部材91を水平に保持することができる。
【0023】
次に、構造材20の収容溝22に対する連結部材91の挿脱方法について説明する。
連結部材91を収容溝22に取り付ける場合、図5(a)に示すように、連結部材91を傾けた状態で開口部23から挿入する。図5(b)に示すように、開口部23から挿入された連結部材91は、一旦保持部26まで挿入されて保持される。これにより連結部材91が開口部23に引っ掛かることなく収容溝22の内部に収容される。図5(c)に示すように、保持部26に保持された連結部材91は、その一端部を載置部25側に倒すことで、載置部25に載置される。載置部25に載置された連結部材91は、構造材20の水平方向の移動に伴って水平方向に移動するが、図5(c)に示すように、連結部材91の一端面91aが規制部27と面接触することにより、連結部材91の水平方向への移動が規制され、連結部材91が保持部26に移動することなく水平に保持される。
【0024】
連結部材91を収容溝22から取り外す場合、図5(d)に示すように、載置部25に載置された連結部材91の一端部を保持部26側に倒す。この時、連結部材91は、規制部27によりその移動が規制されないため、図5(e)に示すように、保持部26側に倒れて保持される。これにより連結部材91が開口部23に引っ掛かることなく開口部23側に押し上げられる。図5(f)に示すように、押し上げられた連結部材91の一端部を開口部23から引き出すことで、連結部材91が開口部23に引っ掛かることなく開口部23から取り出される。
【0025】
以上のように、構造材10、20においては、収容溝12、22内に保持部16、26が設けられていることから、収容空間部14、24より幅が狭い開口部13、23から連結部材91を挿脱することができる。そのため、収容溝12、22に対する連結部材91の挿脱を容易に行うことができる。
構造材20においては、収容溝22内に規制部27が設けられていることから、載置部25に載置される連結部材91の水平方向への移動が規制して、連結部材91を載置部25の載置面25a上で水平に保持することができる。そのため、収容溝12、22に対する連結部材91の取り付けを容易に行うことができる。
【0026】
なお、本実施の形態においては、構造材10、20を半導体製造工場等の工場内に設けられる収容棚の支柱及び梁材として用いているが、これに限定されるものではなく、平板状の連結部材を収容する収容溝が軸方向に形成される構造材を用いるものであれば、例えば、搬送用機械の骨組み、その他機械装置自体の骨組み等に用いても構わない。
【符号の説明】
【0027】
20 構造材
22 収容溝
23 開口部
24 収容空間部
25 載置部
25a 載置面
26 保持部
27 規制部
91 連結部材
S 正中線
図1
図2
図3
図4
図5
図6