(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記停電情報管理装置は、前記データ収集装置により収集された不通IDデータに基づいて、前記スマートメータが配置されている地域内の需要家の戸数が2以上ある場合に、当該地域内の停電戸数が1件のみであるときに、当該停電がブレーカの作動に起因している旨の停電情報を編集することを特徴とする請求項1記載の停電情報配信システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
本発明は、停電時に停電内容を電子メールで停電中の需要家に配信するために、以下の構成を有する。
すなわち、本発明の停電情報配信システムは、複数の需要家に配置されたスマートメータから受信している各検針データに含まれるIDデータに基づいて、通信エラーが発生しているスマートメータに係る不通IDデータを収集するデータ収集装置と、データ収集装置により収集された不通IDデータに基づいて、不通IDデータにスマートメータが配置されている停電地域及び停電戸数を含む停電情報を付加するように編集する停電情報管理装置と、停電情報管理装置により編集された不通IDデータ及び停電情報に基づいて、不通IDデータに対応するメールアドレスに停電情報を含む電子メールを配信する公開サーバと、を備えることを特徴とする。
以上の構成を備えることにより、停電時に停電内容を電子メールで停電中の需要家に配信することができる。
上記の本発明の特徴に関して、以下、図面を用いて詳細に説明する。
【0010】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<システム構成図>
図1は、本発明の実施の形態に係る停電情報配信システムのシステム構成を示す図である。
図1に示す停電情報配信システム1は、スマートメータ(SM)5、中継装置7、集約装置9、無線基地局11、ネットワークN1、通信システム13、運用管理システム15、データ収集装置17、配電自動化システム21、営業端末23、停電情報管理装置25、公開サーバ27、ネットワークN2、ユーザ端末29、を備えている。
スマートメータ5は、各需要家宅3に設置された自動検針器・電力メータであり、計量部と通信部とを備え、中継装置7または集約装置9との通信機能を備え、複数のスマートメータと1台の集約装置9とが1つのグループとして通信自在に接続されており、計量部が計量した指示数及び現在の使用電力量(kw)を表す検針データ(固有のSMIDを含む)をグループ内の他のスマートメータを経由して集約装置9に送信する。
【0011】
中継装置7は、需要家宅3に設置されたスマートメータ5と集約装置9との間に配置され、スマートメータ5と集約装置9との間で検針データ(SMIDを含む)の通信を中継する。
集約装置9は、電柱などに設置され、同グループ内の各スマートメータ5から受信した検針データ(SMIDを含む)を収集して、データ収集サーバ4に検針データ(SMIDを含む)を送信する。
無線基地局11は、携帯電話基地局等により構成され、ネットワークN1に接続されている。
【0012】
通信システム13は、スマートメータ5および集約装置9の通信制御を行うHES(Head End System)のであり、集約装置9が集約した各スマートメータ5からの複数の検針データ(SMIDを含む)を運用管理システム15に送信する。
運用管理システム15は、スマートメータ5の30分値データの保管、スマートメータ5への遠隔負荷開閉の指示等を行うMDMS(Meter Data Management System)であり、通信システム13からの複数のスマートメータ5の検針データ(SMIDを含む)をデータ収集装置17に送信する。
データ収集装置17は、運用管理システム15から定期的に受信している各スマートメータ5の検針データ(SMIDを含む)を収集しており、検針データのうち通信エラー中のSMIDを抽出して、通信エラー中の不通SMIDを停電情報管理装置25に送信する。すなわち、データ収集装置17は、各スマートメータから定期的に受信している検針データに含まれるIDデータに基づいて、各スマートメータとの通信が通信エラーになった場合に、スマートメータが停電状態にあると判定して当該スマートメータの不通IDデータを収集する。
【0013】
配電自動化システム21は、電力会社が電力を供給する複数のエリア内において短絡事故などによって停電が発生した場合に、自動的に事故区間を特定して開閉器の開閉などを行うシステムであり、停電が発生した時刻や停電エリア(停電地区)、停電が復旧したことやその時刻などを含む停電情報を生成し、停電情報管理装置25に送信する。
営業端末23は、配電・流通に係る担当者が作成した停電情報連絡票に基づいて、対応状況、復旧見込、停電理由等を入力し、それらの情報を停電情報管理装置25に送信する。
停電情報管理装置25は、送配電網の停電情報を管理するサーバであり、配電自動化システム21と通信自在に接続されている。停電情報管理装置25は、配電自動化システム21から受信した停電情報を停電ごとに時系列に記憶、管理する。停電情報管理装置25では、停電発生日時、復旧日時、停電地域(県、市町村)、停電戸数、対応状況、復旧見込、停電理由等を記憶、管理し、公開サーバ27に送信する。
【0014】
公開サーバ27は、停電情報管理装置25から停電情報と不通SMIDリストを受信し、それらの情報をデータベースDB27aに記憶しておく。公開サーバ27は、メール生成処理により不通SMIDリストから取得したSMIDをキーとして、データベースDB27aから当該SMIDに対応する停電地域(県、市町村)に関するメール文書にメールアドレスを付加した電子メールを生成する。さらに、公開サーバ27は、メール配信処理により生成された電子メールをネットワークN2を介してメールアドレスに含まれるドメイン名が示すメールサーバに送信することで、電子メールをユーザ端末29に送信する。
【0015】
<メールアドレスの登録シーケンス>
図2は、
図1に示すユーザ端末から公開サーバにメールアドレスを登録するシーケンスを示す図である。
シーケンスSe1では、ユーザ端末29は、ブラウザに電力会社の公開サーバを宛先にしたURL(Uniform Resource Locator)を設定して、ネットワークN2を介して公開サーバにアクセスしてホームページHPを要求する。
シーケンスSe3では、公開サーバ27は、ユーザ端末29から受信したHP要求に応じて、HP生成処理(S1)により電力会社のHPを生成してユーザ端末29に送信する。
ユーザ端末29は、公開サーバ27から受信したHPに対して、マウス操作により登録ページに移行し、複数のテキストボックス、送信ボタンを表示する。ここで、各テキストボックスには、例えば、需要家宅(ユーザ)に配置されているスマートメータSMのSMID(Smart Meter Identification)、ユーザ端末29又は携帯端末のメールアドレス、電力会社が需要家を特定するための顧客番号、需要家の住所、需要家の氏名等を入力可能である。
【0016】
シーケンスSe5では、ユーザ端末29は、HPに表示されている送信ボタンがオン操作されると、ユーザ端末29から公開サーバ27にSMID、メールアドレス、顧客番号、住所、氏名等の登録用情報を送信する。
ステップS3では、公開サーバ27は、ユーザ端末29から受信した登録用情報を、登録処理によりデータベースDB27aへ登録することで、登録情報を更新する。なお、登録情報は、需要家が電力会社に新規に電力供給を依頼するときに、営業所のオペレータにより作成される情報である。このため、登録情報にはメールアドレスが登録されていないレコードもあるが、SMID、顧客番号、及び住所はもれなく登録情報に記載されていることとする。
シーケンスSe7では、公開サーバ27は、更新処理(S3)を実行した後に、登録完了をユーザ端末29に送信する。
表1は、公開サーバ27のデータベースDB27aに登録された登録情報に含まれるSMID、メールアドレス、顧客番号、住所、氏名を示す表である。
【0018】
ユーザ端末29は、公開サーバ27から登録完了を受信する。
シーケンスSe9では、公開サーバ27は、データベースDB27aから更新後の登録情報を読み出して、停電情報管理装置25に登録情報を送信することで、登録シーケンスを終了する。
【0019】
<シーケンス図>
図3は、本発明の実施の形態に係る停電情報配信システムの動作を示すシーケンス図である。
シーケンスSe11では、スマートメータSM5は、電力会社の配電線から供給される使用電力量を計数した結果である検針データ(SMIDを含む)を定期的(例えば30分に1回)に集約装置9に送信する。
シーケンスSe13では、集約装置9は、複数のスマートメータSM5からそれぞれ受信した検針データ(SMIDを含む)を通信システム13に送信する。
シーケンスSe15では、通信システム13は、集約装置9が集約した各スマートメータ5からの検針データ(SMIDを含む)を運用管理システム15に送信する。
シーケンスSe17では、運用管理システム15は、通信システム13からの各スマートメータ5の検針データ(SMIDを含む)をデータ収集装置17に送信する。
シーケンスSe19では、データ収集装置17は、運用管理システム15から定期的に受信している各スマートメータ5の検針データ(SMIDを含む)を収集し、検針データのうち通信エラー中のSMIDを抽出して、通信エラー中の不通SMIDを停電情報管理装置25に送信する。
【0020】
シーケンスSe21では、配電自動化システム21は、停電が発生した時刻や停電エリア(停電地区)、停電が復旧したことやその時刻などを含む停電情報を生成し、停電情報管理装置25に停電情報を送信する。
シーケンスSe23では、営業端末23は、配電・流通に係る担当者が作成した停電情報連絡票に基づいて、対応状況、復旧見込、停電理由等を入力して、停電情報管理装置25に送信する。
シーケンスSe25では、停電情報管理装置25では、停電発生日時、復旧日時、停電地域(県、市町村)、停電戸数、対応状況、復旧見込、停電理由等を記憶、管理し、編集処理(S11)によりそれらの情報に基づいて、停電発生日時、復旧日時、停電地域(県、市町村)、停電戸数、対応状況、復旧見込、停電理由を含めた停電情報を生成し、公開サーバ27に停電情報と不通SMIDリストを送信する。
表2は、停電になったスマートメータが有するSMIDを示す不通SMIDリストである。
【0022】
公開サーバ27は、停電情報管理装置25から停電情報と不通SMIDリストを受信し、それらの情報をデータベースDB27aに記憶しておく。公開サーバ27は、メール生成処理(S13)により不通SMIDリストから取得したSMIDをキーとして、データベースDB27aから当該SMIDに対応する停電地域(県、市町村)に関するメール文書にメールアドレスを付加した電子メールを生成する。
シーケンスSe27では、公開サーバ27は、メール配信処理(S15)により生成された電子メールをネットワークN2を介してメールアドレスに含まれるドメイン名が示すメールサーバに送信することで、電子メールをユーザ端末29に送信する。
【0023】
<停電情報管理装置>
図4は、
図1に示す停電情報管理装置の構成を示すブロック図である。
図4に示す停電情報管理装置25は、データベースDB25a、操作部25b、主制御部25c、第1通信部25g、第2通信部25h、第3通信部25i、第4通信部25j、表示制御部25k、表示部25m、を備えている。
データベースDB25aは、停電情報と不通SMIDリストを蓄積する。
操作部25bは、キーボードやマウスなどを備えている。
主制御部25cは、内部にCPU25d、HDD25e、RAM25f、を備えている。CPU(central processing unit)25dは、HDD(hard disk drive)25eからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM(random access memory)25f上に展開してOSを起動し、OS管理下において、HDD25eからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
【0024】
第1通信部25gは、データ収集装置17からネットワークN1を介してデータを受信するとともに、データ収集装置17にデータを送信する。
第2通信部25hは、配電自動化システム21からネットワークを介してデータを受信するとともに、配電自動化システム21にデータを送信する。
第3通信部25iは、営業端末23からネットワークを介してデータを受信するとともに、営業端末23にデータを送信する。
第4通信部25jは、公開サーバ27からネットワークを介してデータを受信するとともに、公開サーバ27にデータを送信する。
表示制御部25kは、画像データをVRAM上に描画して表示部25mに表示させる。
表示部は、画像を表示する。
【0025】
<営業端末>
図5は、
図1に示す営業端末の構成を示すブロック図である。
図5に示す営業端末23は、HDD23a、操作部23b、主制御部23c、通信部23g、表示制御部23k、表示部23m、を備えている。
HDD23aは、入力された対応状況、復旧見込、停電理由を記憶する。
操作部23bは、キーボードやマウスなどを備えている。
主制御部23c、CPU23d、HDD23e、RAM23f、を備えている。CPU(central processing unit)23dは、HDD(hard disk drive)23eからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM(random access memory)23f上に展開してOSを起動し、OS管理下において、HDD23eからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
通信部23gは、停電情報管理装置25からネットワークを介してデータを受信するとともに、停電情報管理装置25にデータを送信する。
表示制御部23kは、画像データをVRAM上に描画して表示部23mに表示させる。
表示部23mは、画像を表示する。
【0026】
<公開サーバ>
図6は、
図1に示す公開サーバの構成を示すブロック図である。
図6に示す公開サーバ27は、データベースDB27a、操作部27b、主制御部27c、第1通信部27g、第2通信部27h、表示制御部23k、表示部23m、を備えている。
データベースDB27aは、停電情報管理装置25から受信した停電情報と不通SMIDリストを蓄積する。
操作部27bは、キーボードやマウスなどを備えている。
主制御部27cは、内部にCPU27d、HDD27e、RAM27fを備えている。CPU(central processing unit)27dは、HDD(hard disk drive)27eからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM(random access memory)27f上に展開してOSを起動し、OS管理下において、HDD27eからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
【0027】
第1通信部27gは、停電情報管理装置25からネットワークを介してデータを受信するとともに、停電情報管理装置25にデータを送信する。
第2通信部27hは、ユーザ端末29からネットワークN2を介してデータを受信するとともに、ユーザ端末29にデータを送信する。
表示制御部23kは、画像データをVRAM上に描画して表示部23mに表示させる。
表示部23mは、画像を表示する。
【0028】
<各状態でのSMの表示内容>
図7は、
図1に示すスマートメータSMの各状態での表示内容を示す図である。
スマートメータSM5のケースには、例えば6文字分の7セグメント表示エリアを有する計量表示器5a、順動作マーク5b、無計量マーク5c、逆動作マーク5d、を有する表示部5mが配置されている。
図7は、スマートメータSM5が順潮流計量時、無負荷時、逆潮流計量時、開閉器開放時における順潮流電力表示および逆潮流電力表示での内容を示している。
順潮流計量時においては順動作が点滅しており、無負荷時においては順・逆動作共に点灯しており、逆潮流計量時においては逆動作が点滅しており、開閉器開放時においては順・逆動作共に点滅している。
【0029】
<停電情報管理装置のホームページ(営業所のみ閲覧可能)>
図8は、
図1に示す停電情報管理装置のホームページの表示内容を示す図である。
停電情報管理装置25及び営業端末23に設けられた表示制御部のGUI機能を利用することで、ホームページ31上のボタンに対するマウス操作を実現する。
ホームページ31は、停電一覧照会画面(事故)を表すホームページであり、停電情報管理装置25以外に、営業所に配置された営業端末23のみで閲覧可能である。
ホームページ31には、お知らせ欄31a、事故停電分布図ボタン31b、事故停電一覧ボタン31c、工事停電分布図ボタン31d、工事停電一覧ボタン31e、住所別停電一覧ボタン31f、停電一覧照会画面ボタン31g、ソート条件31h、ソート順31i、日時指定31j、日付指定31k、住所検索31m、検索ボタン31n、事故停電詳細ボタン31o、検索結果欄31p、事故停電詳細ボタン31r等が表示されている。
【0030】
<停電情報管理装置のホームページ(営業所のみ閲覧可能)>
図9は、
図1に示す停電情報管理装置のホームページの表示内容を示す図である。
停電情報管理装置25及び営業端末23に設けられた表示制御部のGUI機能を利用することで、ホームページ33上のボタンに対するマウス操作を実現する。
ホームページ33は、取扱店選択画面(事故停電分布図)を表すホームページであり、停電情報管理装置25以外に、営業所に配置された営業端末23のみで閲覧可能である。
ホームページ33には、事故停電分布図ボタン33a、事故停電一覧ボタン33b、工事停電分布図ボタン33c、工事停電一覧ボタン33d、住所別停電一覧ボタン33e、最新情報表示ボタン33f、取扱店地
図33g、停電中戸数ボックス33h、凡例33i等が表示されている。
【0031】
<停電情報管理装置のホームページ(営業所のみ閲覧可能)>
図10は、
図1に示す停電情報管理装置のホームページの表示内容を示す図である。
停電情報管理装置25及び営業端末23に設けられた表示制御部のGUI機能を利用することで、ホームページ35上のボタンに対するマウス操作を実現する。
ホームページ35は、検索結果画面を表すホームページであり、停電情報管理装置25以外に、営業所に配置された営業端末23のみで閲覧可能である。
ホームページ35には、事故停電分布図ボタン35a、事故停電一覧ボタン35b、工事停電分布図ボタン35c、工事停電一覧ボタン35d、住所別停電一覧ボタン35e、停電一覧照会画面ボタン35f、表示切替ボタン35g、配電系統情報エリア35h、停電日時・停電戸数情報エリア35i、お客様公開情報エリア35j等が表示されている。
【0032】
<メール内容>
図11(a)(b)は、
図1に示すユーザ端末に表示されるメール内容を示す図(その1)である。
図11(a)には、「停電情報のお知らせ」、「お客様のお住まい地域が停電しています。」「停電日時:」、「復旧予定日時:」、「停電地域・停電戸数:」、「対応状況:」、「停電理由:」が記載されている。
図11(b)には、「停電情報のお知らせ」、「お客様の屋内が停電しています。」、「停電日時:」、「対応状況:屋内」、「停電理由:宅内ブレーカが落ちています」が記載されている。
【0033】
<メール内容>
図12は、
図1に示すユーザ端末に表示されるメール内容を示す図(その2)である。
図12には、「停電情報のお知らせ」、「お客様のお住まい地域が停電しています。」、「※ 停電戸数は、発生時点の(最大かつ一時的な)戸数であり、短時間で復旧した戸数も含まれております。」が記載されている。
これに加えて、
図12には、「発生日時 復旧日時」、「停電地域」として「県名」、「市区町村名」及び「地域名」、「停電理由」、「停電戸数」についての具体的な結果(編集処理による結果)が記載されている。
【0034】
<公開サーバの登録処理のフローチャート>
図13は、
図1に示す公開サーバの登録処理を示すフローチャートである。
ステップS105では、公開サーバ27は、ユーザ端末29から要求を受信する。
ステップS110では、公開サーバ27は、登録ホームページHP要求か否かを判断する。すなわち、公開サーバ27は、登録HP要求があった場合にステップS15に進み、一方、登録HP要求がなかった場合にステップS5に戻る。
ステップS115では、公開サーバ27は、ホームページHPを生成してユーザ端末29に送信する。
ステップS120では、公開サーバ27は、ユーザ端末29からメールアドレス、SMID等の登録用情報を受信する。
【0035】
ステップS125では、公開サーバ27は、ユーザ端末29から受信した登録用情報をデータベースDB27a(表1)へ登録して、登録情報を更新する。
ステップS130では、公開サーバ27は、ユーザ端末29へ登録完了を送信する。
ステップS135では、公開サーバ27は、データベースDB27aから更新後の登録情報を読み出して、停電情報管理装置25に登録情報を送信する。
【0036】
<停電情報管理装置のフローチャート>
図14は、
図1に示す停電情報管理装置の編集処理を示すフローチャートである。
ステップS205では、停電情報管理装置25は、データ収集装置17から通信エラー中のSM停電情報及びSMIDを受信する。
ステップS210では、停電情報管理装置25は、通信エラー中の複数の不通SMIDを1まとまりとした不通SMIDリスト(表2)を生成して、データベースDB25aへ蓄積する。
ステップS215では、停電情報管理装置25は、少なくとも1つのデータは通信エラーか否かを判定する。停電情報管理装置25は、少なくとも1つのデータが通信エラーになった場合はステップS205に戻る一方、通信エラーがない場合にはステップS220に進む。
【0037】
ステップS220では、停電情報管理装置25は、配電自動化システム21から停電日時、復旧日時を受信する。
ステップS225では、停電情報管理装置25は、受信したデータをデータベースDB25aへ蓄積する。
ステップS230では、停電情報管理装置25は、営業端末23から対応状況、復旧見込、停電理由を受信する。
ステップS235では、停電情報管理装置25は、受信したデータをデータベースDB25aへ蓄積する。
ステップS240では、停電情報管理装置25は、データベースDB25aからデータを読み出す。
【0038】
ステップS245では、停電情報管理装置25は、編集処理を実行するためのサブルーチンをコールする。
ステップS250では、停電情報管理装置25は、編集結果のデータをデータベースDB25aへ蓄積する。
【0039】
<編集処理>
図15は、
図14に示す停電情報管理装置の編集処理を示すサブルーチンのフローチャートである。
まず、ステップS305では、停電情報管理装置25は、不通SMIDリストに基づいて、停電戸数のカウントを準備する(k=0、k
max=n、地域のカウント値=0)。
ステップS310では、停電情報管理装置25は、k=k+1を算出する。
ステップS315では、停電情報管理装置25は、k番目の不通SMIDをキーとして、登録情報を検索して不通SMIDに対応する地域を抽出し、該当する地域のカウント値をインクリメントし、停電戸数テーブルを生成する。
表3は、地域(1〜100〜)毎の停電戸数を示す停電戸数テーブルである。
【0041】
ステップS320では、停電情報管理装置25は、k番目の不通SMIDに対応する地域についての停電情報を、停電情報テーブル上に生成する。
表4は、不通SMID、地域毎の停電情報を示す停電情報テーブルであり、各レコードにはテキストが記載される。
【0043】
ステップS325では、停電情報管理装置25は、k=nに到達したか否かを判定する。k=nに到達した場合はステップS330に戻る一方、k=nに到達していない場合にはステップS310に戻る。
ステップS330では、停電情報管理装置25は、停電戸数テーブル上に生成した地域のカウント値が1である場合に、当該地域の需要家の戸数が2以上あるときには、対応状況を「屋内」とし、かつ停電理由を「宅内ブレーカが落ちています」として停電情報テーブル上に生成する
表5は、不通SMID毎の停電情報を示す停電情報テーブルであり、各レコードにはテキストが記載される。
【0045】
<公開サーバのフローチャート>
図16は、
図1に示す公開サーバのメール生成処理及びメール配信処理を示すフローチャートである。
ステップS405では、公開サーバ27は、停電情報管理装置25から停電情報テーブル(表4、表5)を受信する。
ステップS410では、公開サーバ27は、受信した停電情報テーブルをデータベースDB27aへ蓄積する。
ステップS415では、公開サーバ27は、停電情報テーブルに基づいて、メール送信を準備する。すなわち、公開サーバ27は、代数k=0、代数k
max=nと設定する。
【0046】
ステップS420では、公開サーバ27は、k=k+1を算出する。
ステップS425では、公開サーバ27は、データベースDB27a上の停電情報テーブルからk番目のSMID毎の停電日時、復旧日時、停電地域、停電戸数、対応状況、復旧見込、停電理由を読み出して、SMID毎の停電情報を生成する。
ステップS430では、公開サーバ27は、データベースDB27a上の登録情報(表1)からSMID毎のメールアドレスを読み出す。
ステップS435では、公開サーバ27は、SMID毎のメールアドレスに宛ててSMID毎の停電情報を送信する。
ステップS450では、公開サーバ27は、k=nに到達したか否かを判定する。k=nに到達した場合はステップS405に戻る一方、k=nに到達していない場合にはステップS420に戻る。
図16に示すステップS435の処理を実行することで、
図11(a)に示すメール内容、
図11(b)に示すメール内容、または
図12に示すメール内容がユーザ端末29に送信される。
【0047】
本実施の形態によれば、従来のように停電時に需要家が電力会社に電話で問い合わせをしなくても、停電した需要家のユーザ端末に電子メールで詳しい停電に関する情報を配信することができる。WEB会員登録サービスの一つとして提供する。
この結果、停電に関する内容を含む電子メールを需要家が確認できるので、需要家が電力会社に電話で問い合わせことを低減することができる。本発明の停電情報配信システムによる効果を需要家に広く知らせることで、メールアドレスを登録する需要家を増やすことができる。
【0048】
<本発明の実施態様例の構成、作用、効果>
<第1態様>
本態様の停電情報配信システム1は、複数の需要家3に配置されたスマートメータ5から受信している各検針データに含まれるIDデータに基づいて、通信エラーが発生しているスマートメータ5に係る不通IDデータを収集するデータ収集装置17と、データ収集装置17により収集された不通IDデータに基づいて、不通IDデータにスマートメータ5が配置されている停電地域及び停電戸数を含む停電情報を付加するように編集する停電情報管理装置25と、停電情報管理装置25により編集された不通IDデータ及び停電情報に基づいて、不通IDデータに対応するメールアドレスに停電情報を含む電子メールを配信する公開サーバ27と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、複数の需要家3に配置されたスマートメータ5から受信している各検針データに含まれるIDデータに基づいて、通信エラーが発生しているスマートメータ5に係る不通IDデータを収集し、収集された不通IDデータに基づいて、不通IDデータにスマートメータ5が配置されている停電地域及び停電戸数を含む停電情報を付加するように編集し、編集された不通IDデータ及び停電情報に基づいて、不通IDデータに対応するメールアドレスに停電情報を含む電子メールを配信することで、停電時に停電内容を電子メールで停電中の需要家に配信することができる。
【0049】
<第2態様>
本態様のデータ収集装置17は、スマートメータ5から定期的に受信している各検針データに含まれるIDデータに基づいて、スマートメータ5との通信が通信エラーになった場合に、スマートメータ5が停電状態にあると判定して、スマートメータ5の不通IDデータを収集することを特徴とする。
本態様によれば、スマートメータ5から定期的に受信している各検針データに含まれるIDデータに基づいて、スマートメータ5との通信が通信エラーになった場合に、スマートメータ5が停電状態にあると判定して、スマートメータ5の不通IDデータを収集するので、停電状態にあるスマートメータ5の不通IDデータを収集することができる。
【0050】
<第3態様>
本態様の停電情報配信システム1は、停電日時、復旧日時を停電情報管理装置25に送信する配電自動化システム21と、対応状況、復旧見込、及び停電理由を停電情報管理装置25に送信する営業端末23と、を備え、停電情報管理装置25は、配電自動化システム21から受信した停電・復旧日時、営業端末から受信した対応状況、復旧見込、及び停電理由を停電情報に付加するように編集することを特徴とする。
本態様によれば、停電情報管理装置25は、配電自動化システム21から受信した停電日時、復旧日時、営業端末から受信した対応状況、復旧見込、及び停電理由を停電情報に付加するように編集するので、停電日時、復旧日時、対応状況、復旧見込、及び停電理由を有する停電情報を電子メールで停電中の需要家に配信することができる。
【0051】
<第4態様>
本態様の公開サーバ27は、需要家3のユーザ端末29から受信したスマートメータ5に係るIDデータとユーザ端末29のメールアドレスを関連付けて記憶することを特徴とする。
本態様によれば、需要家3のユーザ端末29から受信したスマートメータ5に係るIDデータとユーザ端末29のメールアドレスを関連付けて記憶するので、停電時に不通になったIDデータに対応するユーザ端末29のメールアドレスに電子メールを配信することができる。
【0052】
<第5態様>
本態様の停電情報管理装置25は、データ収集装置17により収集された不通IDデータに基づいて、スマートメータ5が配置されている地域内の需要家3の戸数が2以上ある場合に、当該地域内の停電戸数が1件のみであるときに、当該停電がブレーカの作動に起因している旨の停電情報を編集することを特徴とする。
本態様によれば、データ収集装置17により収集された不通IDデータに基づいて、スマートメータ5が配置されている地域内の需要家3の戸数が2以上ある場合に、当該地域内の停電戸数が1件のみであるときに、当該停電がブレーカの作動に起因している旨の停電情報を編集することで、停電情報により当該停電がブレーカの作動に起因していることを報知することができる。